JP2018105041A - 外断熱構造及びその施工方法 - Google Patents

外断熱構造及びその施工方法 Download PDF

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【課題】冷蔵・冷凍倉庫等の建物躯体に対して構築される外断熱構造において、防湿層の防湿性能を確保しながら、防湿層を構成する防湿板が熱膨張した場合であっても、隣接する防湿板同士の干渉を防止して当該干渉による変形や剥離を回避することができる技術を提供する。【解決手段】建物躯体の外側に設けられた断熱層Aと、当該断熱層Aの外側に設けられた防湿層Bとを備えた外断熱構造であって、防湿層Bが、隣接間に隙間15を設けて複数並設された金属製板状の防湿板11と、隙間15の幅の変化に追従して当該隙間15を塞ぐ隙間防湿部32とで構成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、建物躯体の外側に設けられた断熱層と、当該断熱層の外側に設けられた防湿層とを備えた外断熱構造及びその施工方法に関する。
冷蔵・冷凍倉庫などの建物躯体の断熱構造として、建物躯体の外側に断熱層を敷設する外断熱構造が知られている。かかる外断熱構造では、水分を含む空気が断熱層側に浸入すると、内部結露等により断熱性が低下することが懸念される。そこで、断熱層の外側には防湿層が設けられており、この防湿層により断熱層側への水分を含む空気の浸入が防止されている(例えば特許文献1及び2を参照。)。
そして、従来の建物躯体の外断熱構造において、防湿層は、金属製板状の防湿板を、隣接間で互いに密着する状態で複数並設して構成されている。
特に、特許文献2に記載の外断熱構造は、断熱層として機能する断熱ボード(5A)と防湿層として機能する金属製板状の防湿板(5a)とを一体化してなる断熱防湿パネル(P)を、建物躯体(3)の外側に複数並設して構成されている。更に、この外断熱構造で利用される断熱防湿パネル(P)は、両端縁部がホゾ組形状に形成された断熱ボード(5A)の外表面に防湿板(5a)を積層し、その防湿板(5a)の端部を断熱ボード(5A)の厚肉内に折り返し埋設させる形態で構成されている。そして、このように構成された断熱防湿パネル(P)を建物躯体(3)の外側に複数並設するにあたり、断熱ボード(5A)のホゾ溝(7)に対して隣接する断熱ボード(5A)のホゾ(8)が嵌合されることで、双方の断熱ボード(5A)の端部で折り返された防湿板(5a)同士が互いに密着することになる。
特開昭63−041784号公報 特開2008−163671号公報
建物躯体の外断熱構造において、断熱層の外側に設けられる防湿板は、外気温の上昇や日射等により、昇温し熱膨張しやすい状態となる。よって、上述した特許文献1及び2に記載の従来の外断熱構造のように、金属製板状の防湿板が隣接間で互いに密着する状態で複数併設されている場合には、熱膨張や他の要因により、隣接する防湿板同士が互いに押し付けあって干渉し、結果、防湿板の変形や断熱層からの剥離が発生し、防湿層の防湿性能が損なわれるという問題が生じる。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、冷蔵・冷凍倉庫等の建物躯体に対して構築される外断熱構造において、隣接する防湿板同士の熱膨張等による干渉を回避して、当該干渉による防湿板の変形や剥離を防止し、防湿層の防湿性能を維持することができる技術を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、建物躯体の外側に設けられた断熱層と、当該断熱層の外側に設けられた防湿層とを備えた外断熱構造であって、
前記防湿層が、隣接間に隙間を設けて複数並設された金属製板状の防湿板と、前記隙間の幅の変化に追従して当該隙間を塞ぐ隙間防湿部とで構成されている点にある。
本構成によれば、断熱層の外側に設けられた防湿層において、複数並設された金属製板状の防湿板の隣接間に隙間が設けられているので、当該防湿板が外気温の上昇や日射等により熱膨張した場合や他の要因で面内方向に変位した場合であっても、隣接する防湿板同士の干渉を上記隙間にて回避することができる。更に、このような防湿板の熱膨張や変位等に起因して、防湿板の隣接間に形成された隙間の幅が変化する場合であっても、隙間の幅の変化に追従して当該隙間を塞ぐ隙間防湿部により、断熱層側への水分を含む空気の浸入を防止することができる。
従って、本発明により、隣接する防湿板同士の熱膨張等による干渉を回避して、当該干渉による防湿板の変形や剥離を防止し、防湿層の防湿性能を維持することができる外断熱構造を提供することができる。
本発明の第2特徴構成は、前記断熱層と前記防湿層とが、前記断熱層を構成する断熱ボードと前記防湿板とを一体化してなる断熱防湿パネルを前記建物躯体の外側に複数並設して構成され、
前記断熱防湿パネルが、前記断熱ボードの外周部に、隣接する断熱ボードに密着する密着露出面を有すると共に、前記防湿板の外周部を面内方向に沿って前記密着露出面よりも内側に引退させて構成されている点にある。
本構成によれば、断熱ボードと防湿板とを一体化してなる断熱防湿パネルにおいて、防湿板の外周部が断熱ボードの外周部に形成された密着露出面よりも内側に引退しているので、その断熱防湿パネルを隣接間で断熱ボードの密着露出面を密着させながら建物躯体の外側に複数並設するという簡単な作業によって、防湿板の隣接間に隙間を確実に形成しながら断熱ボードの隣接間での放熱を抑制して優れた断熱性能を確保する状態で、外断熱構造の断熱層と防湿層とを構築することができる。
本発明の第3特徴構成は、前記防湿板が、外周部に折曲部を有し、
前記断熱ボードが、外周部の前記防湿板側の縁部に、前記防湿板の折曲部が前記密着露出面よりも内側に引退して隙間を形成する状態で嵌合可能な嵌合段部を有し、
前記断熱防湿パネルが、前記断熱ボードの嵌合段部に前記防湿板の折曲部を嵌合させて構成されている点にある。
本構成によれば、断熱ボードの外周部の縁部に形成された嵌合段部に対して、防湿板の外周部に設けられた折曲部を嵌合させる形態で、防湿板の折曲部を断熱ボードの密着露出面よりも確実に内側に引退させながら、断熱ボードと防湿板とを安定且つ強固に一体化させて、平面度が高い断熱防湿パネルを製作することができる。
よって、断熱ボードと防止板との経年劣化による接着力低下や温度変化による挙動に起因した防湿板の剥離や変形を防止することができ、更には、このような断熱防湿パネルを建物躯体の外側に複数並設することで、互いに隣接する防湿板の折曲部の間に安定して均一な隙間を形成しながら、当該並設された複数の断熱防湿パネルにより構築された断熱層及び防湿層の不陸を抑制することができる。
本発明の第4特徴構成は、前記防湿層の外側に第2断熱層を設けた点にある。
本構成によれば、防湿層の外側に第2断熱層が設けられているので、外気温の上昇や日射等による熱が第2断熱層側から防湿層側に伝達されることを抑制することができる。これにより、防湿層を構成する防湿板の熱膨張が抑制されるので、その熱膨張による防湿板同士の干渉を回避するための隙間の幅を極力小さくして、当該隙間への指や異物の挿入による隙間防湿部の損傷を回避することができる。
本発明の第5特徴構成は、建物躯体の外側に断熱層を敷設し、当該断熱層の外側に防湿層を敷設する外断熱構造の施工方法であって、
外周部に密着露出面を有する断熱ボードと、外周部を面内方向に沿って前記密着露出面よりも内側に引退させた防湿板とを、予め一体化してなる断熱防湿パネルを用い、
当該断熱防湿パネルの複数を、隣接間において前記断熱ボードの密着露出面を密着させながら建物躯体の外表面に並設すると共に、当該並設された断熱防湿パネルにおける前記防湿板の隣接間に形成される隙間を可撓性の隙間防湿部で塞ぐことで、前記断熱ボードで前記断熱層を構成すると共に、前記防湿板及び前記隙間防湿部で前記防湿層を構成する点にある。
本構成によれば、断熱ボードと防湿板とを一体化してなる断熱防湿パネルにおいて、防湿板の外周部が断熱ボードの外周部に形成された密着露出面よりも内側に引退しているので、その断熱防湿パネルを隣接間で断熱ボードの密着露出面を密着させながら建物躯体の外側に複数並設するという簡単な作業によって、複数並設された防湿板の隣接間に隙間を確実に形成しながら断熱ボードの隣接間での放熱を抑制して優れた断熱性能を確保する状態で、外断熱構造の断熱層と防湿層とを構築することができる。
そして、このように構築された外断熱構造において、複数並設された金属製板状の防湿板の隣接間に隙間が設けられることになるので、当該防湿板が外気温の上昇や日射等により熱膨張した場合や他の要因で面内方向に変位した場合であっても、隣接する防湿板同士の干渉を上記隙間にて回避することができる。更に、このような防湿板の熱膨張や変位等に起因して、防湿板の隣接間に形成された隙間の幅が変化する場合であっても、隙間の幅の変化に追従して当該隙間を塞ぐ隙間防湿部により、断熱層側への水分を含む空気の浸入を防止することができる。
従って、本発明により、隣接する防湿板同士の熱膨張等による干渉を回避して、当該干渉による防湿板の変形や剥離を防止し、防湿層の防湿性能を維持することができる外断熱構造の施工方法を提供することができる。
建物躯体の外断熱構造を説明する図 建物躯体の屋根部に構築される外断熱構造の構成を示す概略断面図 建物躯体の側壁部に構築される外断熱構造の構成を示す概略断面図 断熱防湿パネルの構成を示す分解斜視図 建物躯体の側壁部に構築される外断熱構造の部分拡大断面図
本発明に係る外断熱構造及びその施工方法の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態の外断熱構造2は、冷蔵・冷凍倉庫などに利用される建物100において、鉄筋コンクリート造の建物躯体1の屋外側を断熱するものとして構築されている。外断熱構造2としては、屋外から建物躯体1の側壁部1Wへの伝熱を抑制するために当該側壁部1Wの屋外側(図4及び図5では側壁部1Wの右側が屋外側となる。)に構築された側壁部外断熱構造2Wと、屋外から建物躯体1の屋根部1Lへの伝熱を抑制するために当該屋根部1Lの屋外側(図2では屋根部1Lの上方側が屋外側となる。)に構築された屋根部外断熱構造2Lが設けられている。
更に、地盤に接触する建物躯体1の1階床スラブ1Fの内側には、地盤から当該1階床スラブ1Fを介して建物100の内部への伝熱を抑制するために床断熱構造2Fが構築されている。そして、これら断熱構造2W,2L,2Fにより、建物100の内部が屋外及び地盤に対して断熱されることになる。
〔外断熱構造2〕
以下、側壁部外断熱構造2Wや屋根部外断熱構造2Lとして構成される外断熱構造2の共通の構成について説明を加える。
外断熱構造2は、図2及び図3に示すように、建物躯体1の外側に敷設された断熱層Aと、当該断熱層Aの外側に敷設された防湿層Bとを備える。
断熱層Aは、断熱ボード12,13を建物躯体1の外表面において複数並設して構成されている。尚、断熱ボード12,13を構成する断熱材は、断熱性を有するものであれば適宜利用することができるが、例えば、ポリウレタン発泡体、ポリスチレン発泡体、ガラスウール等の高断熱性材料を利用することができる。
また、本実施形態において、断熱層Aは、建物躯体1側から順に2層の断熱ボード13と1層の断熱ボード12とからなる3層構造を有する。尚、詳細については後述するが、最も外側に敷設される断熱ボード12は、その外表面に設けられる防湿板11と一体化された断熱防湿パネル10として設けられている。
また、これら断熱ボード13及び断熱防湿パネル10は、建物躯体1の外側において複数並設して積層するにあたり、同一箇所に継ぎ目が重ならないように千鳥状に配置されている。
一方、防湿層Bは、非通気性を有しており、かかる防湿層Bを断熱層Aの外側に設けることで、断熱層A側への水分を含む空気の浸入が回避されて、断熱層A側での内部結露による断熱性の低下が防止されている。
尚、建物躯体1への断熱層A並びに防湿層Bの固定は、断熱性を有する公知の断熱アンカー30を貫通させ建物躯体1に打ち込むことで行われている。また、防湿層Bの外表面に露出される断熱アンカー30の頭部には、それを覆う形態でアルミニウム製のテープ材33が貼着されており、これにより、断熱アンカー30の貫通部を介した水分を含む空気の浸入が防止されている。即ち、このテープ材33についても防湿層Bとして機能することになる。
防湿層Bは、図2,図3,及び図5に示すように、隣接間に隙間15を設けて複数並設されたアルミニウム製鋼板、ステンレス製鋼板、アルミ亜鉛合金メッキ鋼板などの金属製板状の防湿板11と、この隙間15の幅の変化に追従して当該隙間15を塞ぐ隙間防湿部32とで構成されている。ここで、防湿板11が金属板で構成されているので、アルミ箔等を利用する場合と比べて傷が付き難く高強度となり、例えば屋根部外断熱構造2Lの防湿板11として利用した場合でも、歩行に耐え得る強度を発揮させることができる。
即ち、断熱層Aの外側に設けられた防湿層Bにおいて、複数並設された金属製板状の防湿板11の隣接間に隙間15が設けられているので、当該防湿板11が外気温の上昇や日射等により熱膨張した場合や他の要因で面内方向に変位した場合であっても、隣接する防湿板11同士の干渉が上記隙間15にて回避されて、当該干渉による防湿板11の変形や剥離が防止されることになる。
更に、このような防湿板11の熱膨張や変位等に起因して、防湿板11の隣接間に形成された隙間15の幅が変化する場合であっても、隙間15の幅の変化に追従して当該隙間15を塞ぐ隙間防湿部32により、断熱層A側への水分を含む空気の浸入が防止されて、防湿層Bの防湿性能が維持されることになる。
隙間防湿部32は、隙間15を埋める弾性材料からなるシール部32aと、そのシール部32aの外表面側を覆う形態で貼着されたアルミニウム製等のテープ材32bとで構成されている。
尚、シール部32aは、シリコン系シーリング材、アクリル系シーリング材、ポリウレタン系シーリング材などのような硬化後に弾性体となるシーリング材を隙間15に充填することで形成される。
〔断熱防湿パネル10〕
図2及び図3に示すように、断熱層Aにおいて最も外側に敷設される断熱ボード12と、その外表面に設けられる防湿層Bを構成する防湿板11とは、後述する断熱防湿パネル10を建物躯体1の外側に積層された2層の断熱ボード13の外表面に複数並設することで構築されている。
以下、この断熱防湿パネル10の詳細について説明を加える。
図4に示すように、断熱防湿パネル10は、略直方体の形状を有しており、断熱層Aを構成する略直方体の断熱ボード12と、その断熱ボード12の外表面側を覆う略長方形の防湿板11とを、予め一体化して構成されている。更に、この断熱防湿パネル10において、断熱ボード12は、その外周部の側面に、隣接する断熱ボードに密着する密着露出面12bを有すると共に、防湿板11は、その外周部を面内方向に沿って密着露出面12bよりも内側に引退させて構成されている。
また、防湿板11には、断熱アンカー30が挿通する挿通孔11bが面内方向に分散形成されている。
そして、外断熱構造2の施工方法では、図2及び図3に示すように、断熱防湿パネル10の複数を隣接間において断熱ボード12の密着露出面12bを密着させながら建物躯体1の外表面に複数並設する。すると、防湿板11の外周部が断熱ボード12の外周部に形成された密着露出面12bよりも内側に引退していることから、防湿板11の隣接間に隙間15が形成される。次に、このように形成された隙間15を可撓性の隙間防湿部32により塞ぐことにより、断熱防湿パネル10の断熱ボード12で断熱層Aが構成されると共に、防湿板11及び隙間防湿部32で防湿層Bが構成されることになる。
更に、図4に示すように、断熱防湿パネル10において、防湿板11は、外周部の四方を一方側に直角に折り曲げてなる折曲部11aを有する略箱状に形成されている。一方、断熱ボード12は、外周部の防湿板11側の縁部に、防湿板11の折曲部11aが密着露出面12bよりも内側に引退して隙間15(図5を参照)を形成する状態で嵌合可能な嵌合段部12aを有するように形成されている。
そして、断熱防湿パネル10は、適宜接着剤を間に介在させた状態で、断熱ボード12の嵌合段部12aに防湿板11の折曲部11aを嵌合させて構成されている。
このように断熱ボード12の嵌合段部12aに防湿板11の折曲部11aを嵌合させると、図5に示すように、防湿板11の折曲部11aは、断熱ボード12の密着露出面12bよりも内側に引退された状態となる。このことで、複数の断熱防湿パネル10を隣接間で断熱ボード12の密着露出面12bを密着させながら断熱ボード13の外側に並設すれば、互いに隣接する防湿板11の折曲部11aの間には、均一な隙間15が確実に形成されることになり、更には断熱ボード12の隣接間での放熱が抑制されて、優れた断熱性能が確保される状態になる。
以上が、側壁部外断熱構造2Wや屋根部外断熱構造2Lとして構成される外断熱構造2の共通の構成及びその外断熱構造2で利用される断熱防湿パネル10の構成についての説明であるが、以下に、側壁部外断熱構造2W及び屋根部外断熱構造2Lの個別の構成について順に説明を加える。
〔側壁部外断熱構造2W〕
図3及び図5に示すように、側壁部外断熱構造2Wの更に屋外側には、外壁材20が敷設されている。更に、外壁材20は、側壁部外断熱構造2Wの防湿層Bに対して外方に離間した位置に設けられており、外壁材20と防湿層Bとの間には空気層23が形成されている。このことで、外壁材20が外気温の上昇や日射等により高温になる場合であっても、外壁材20と防湿層Bとの間に形成された空気層23により、その熱が側壁部外断熱構造2W側に伝達されることが抑制される。
そして、このように外壁材20から側壁部外断熱構造2W側への熱伝達が抑制されていることで、建物100の断熱性能の向上が図られると共に、防湿層Bを構成する防湿板11の熱膨張が抑制されることになる。このことで、防湿板11の熱膨張による防湿板11同士の干渉を回避するための隙間15の幅を例えば5mm程度と極力小さく設定することができる。そして、隙間15の幅が小さいことで、施工時において、当該隙間15への指や異物の挿入によるシール部32aやテープ材32bからなる隙間防湿部32の損傷が回避されることになる。
尚、外壁材20は、建物躯体1の側壁部1Wの外側に固定された鉄骨材21により支持されている。また、この側壁部1Wの外表面側における鉄骨材21の周囲部には、発泡ウレタンなどの断熱材22が充填されており、これにより、この部位での断熱性が確保されている。
〔屋根部外断熱構造2L〕
図2に示すように、屋根部外断熱構造2Lの防湿層Bの屋外側(上方側)には、上述した断熱ボード12,13と同様の断熱ボード25を複数並設して構成された第2断熱層Cが設けられている。このように、防湿層Bの外側に第2断熱層Cが設けられているので、外気温の上昇や日射等による熱が防湿層B側に伝達されることが抑制され、屋根部外断熱構造2Lの断熱性が向上されるのに加えて、防湿層Bを構成する防湿板11の熱膨張が一層抑制されることになる。このことで、防湿板11の熱膨張による防湿板11同士の干渉を回避するための隙間15の幅を例えば5mm程度と極力小さく設定することができる。そして、隙間15の幅が小さいことで、施工時において、当該隙間15への指や異物の挿入によるシール部32aやテープ材32bからなる隙間防湿部32の損傷が回避されることになる。
更に、第2断熱層Cの外表面には、屋上面の必要強度を確保しながら屋根部外断熱構造2L側への浸水を防止するために、アスファルト防水層などの保護層26が構築されている。尚、屋根部外断熱構造2Lにおいては、建物躯体1の屋根部1Lと断熱層Aとの間にも適宜防水下地が施されており、当該屋根部1L側への浸水が確実に防止されている。更に、保護層26の外表面の仕上げとして高反射塗装を施すことで、日射による防湿板11の熱膨張を一層抑制することができる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、防湿板11の隣接間に形成された隙間15の幅の変化に追従して当該隙間15を塞ぐ隙間防湿部32を、隙間15を埋めるシール部32aと、その外表面側を覆うテープ材32bとで構成したが、隙間防湿部32の機能を確保する範囲内において、シール部32a及びテープ材32bの何れか一方を省略したり、別の構成の隙間防湿部を採用しても構わない。
(2)上記実施形態では、屋根部外断熱構造2Lにおいてのみ防湿層Bの外側に第2断熱層Cを設けたが、第2断熱層Cは適宜省略しても構わない。また、側壁部外断熱構造2Wにおいても、防湿層Bの外側に第2断熱層を設けても構わない。
(3)上記実施形態では、断熱ボード12と防湿板11とを一体化してなる断熱防湿パネル10を建物躯体1の外側に複数並設して、外断熱構造2を構築したが、これら断熱ボードと防湿板とを別々に建物躯体1の外側に敷設して、外断熱構造2を構築しても構わない。この場合、断熱ボードについては、隣接間において断熱ボードの側面を密着させながら建物躯体の外表面に複数並設し、防湿板については、隣接間において隙間を設けて複数並設することになり、この隙間に対して隙間防湿部が設けられることになる。
1 建物躯体
2 外断熱構造
2L 屋根部外断熱構造(外断熱構造)
2W 側壁部外断熱構造(外断熱構造)
10 断熱防湿パネル
11 防湿板
11 湿板
11a 折曲部
12 断熱ボード
12a 嵌合段部
12b 密着露出面
13 断熱ボード
15 隙間
25 第2断熱層
32 隙間防湿部
32a シール部(隙間防湿部)
32b テープ材(隙間防湿部)
100 建物
A 断熱層
B 防湿層

Claims (5)

  1. 建物躯体の外側に設けられた断熱層と、当該断熱層の外側に設けられた防湿層とを備えた外断熱構造であって、
    前記防湿層が、隣接間に隙間を設けて複数並設された金属製板状の防湿板と、前記隙間の幅の変化に追従して当該隙間を塞ぐ隙間防湿部とで構成されている外断熱構造。
  2. 前記断熱層と前記防湿層とが、前記断熱層を構成する断熱ボードと前記防湿板とを一体化してなる断熱防湿パネルを前記建物躯体の外側に複数並設して構成され、
    前記断熱防湿パネルが、前記断熱ボードの外周部に、隣接する断熱ボードに密着する密着露出面を有すると共に、前記防湿板の外周部を面内方向に沿って前記密着露出面よりも内側に引退させて構成されている請求項1に記載の外断熱構造。
  3. 前記防湿板が、外周部に折曲部を有し、
    前記断熱ボードが、外周部の前記防湿板側の縁部に、前記防湿板の折曲部が前記密着露出面よりも内側に引退して隙間を形成する状態で嵌合可能な嵌合段部を有し、
    前記断熱防湿パネルが、前記断熱ボードの嵌合段部に前記防湿板の折曲部を嵌合させて構成されている請求項2に記載の外断熱構造。
  4. 前記防湿層の外側に第2断熱層を設けた請求項1〜3の何れか1項に記載の外断熱構造。
  5. 建物躯体の外側に断熱層を敷設し、当該断熱層の外側に防湿層を敷設する外断熱構造の施工方法であって、
    外周部に密着露出面を有する断熱ボードと、外周部を面内方向に沿って前記密着露出面よりも内側に引退させた防湿板とを、予め一体化してなる断熱防湿パネルを用い、
    当該断熱防湿パネルの複数を、隣接間において前記断熱ボードの密着露出面を密着させながら建物躯体の外表面に並設すると共に、当該並設された断熱防湿パネルにおける前記防湿板の隣接間に形成される隙間を可撓性の隙間防湿部で塞ぐことで、前記断熱ボードで前記断熱層を構成すると共に、前記防湿板及び前記隙間防湿部で前記防湿層を構成する外断熱構造の施工方法。
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