以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一または類似の部分には同一の参照番号を付して、重複する説明を省く場合がある。
[配信システム100の概要]
図1は、配信システム100のシステム構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、配信システム100は、クライアント端末102と、Webサーバ104と、SSPサーバ110と、DSPサーバ120と、DMPサーバ132と、広告サーバ134と、パーマネントID格納部140とを備える。パーマネントID格納部140は、例えば、Webサーバ142と、MNOサーバ144とを備える。
配信システム100、Webサーバ104SSPサーバ110及びDSPサーバ120は、広告配信システムの一例であってよい。パーマネントID格納部140、Webサーバ142及びMNOサーバ144は、識別子同期システムの一例であってよい。SSPサーバ110及びDSPサーバ120は、第1情報処理装置の一例であってよい。パーマネントID格納部140、Webサーバ142及びMNOサーバ144は、第2情報処理装置の一例であってよい。
本実施形態において、配信システム100は、通信ネットワーク10を介してクライアント端末102に広告情報を配信する。例えば、Webサーバ104からクライアント端末102に配信されるコンテンツに広告表示領域が含まれる場合、配信システム100は、当該広告表示領域に表示させる広告情報を決定し、当該広告情報(広告クリエイティブと称される場合がある。)をクライアント端末102に配信する。
コンテンツはデジタルデータであればよく、当該コンテンツの種類及び内容は特に限定されない。コンテンツは、文字データであってもよく、音楽データであってもよく、静止画データであってもよく、動画データであってもよい。
広告情報は、クライアント端末102のユーザに対して告知される情報であればよく、当該広告の内容は特に限定されない。広告情報は、広告提供者(広告主と称される場合がある。)の商品又はサービスに関する情報であってもよい。商品又はサービスに関する情報は、商品又はサービスの割引情報(クーポン情報と称される場合がある。)、イベントの告知情報などであってよい。
商品又はサービスに関する情報の他の例としては、広告提供者が公共交通機関である場合、広告情報は、運休情報、遅延情報、渋滞情報などであってよい。また、広告提供者が天気予報サービスを提供する事業者又は行政機関である場合、広告情報は、局所的な豪雨、落雷、突風などに関する警報又は注意報であってよい。広告情報は、災害に関する情報であってもよい。広告情報は、特定の地域に関する情報であってもよい。
オンライン広告の分野においては、SSP(Supply−Side Platform)及びDSP(Demand−Side Platform)を介したRTB(Real time Bidding)のような広告配信技術が利用されている。このような広告配信技術によれば、クライアント端末102上で動作するブラウザのcookieを利用して、クライアント端末102のユーザに対して、より有益な広告を配信することができる。クライアント端末102のCookieに格納された情報を利用することで、例えば、クライアント端末102をトラッキングしてユーザのオーディエンスデータを収集したり、DMP(Data Management Platform)にアクセスしてユーザの情報を取得したりすることができる。
しかしながら、SSP、DSP及びDMPは、基本的にはThird Partyであり、First Partyとしてクライアント端末102と通信することは稀である。そのため、クライアント端末102のブラウザにより、Third Party Cookie(第三者クッキーと称する場合がある。)の読み書きが禁止されると、SSP及びDSPはクライアント端末102のユーザに関する詳細な情報を収集することができなくなり、当該ユーザに対して有益な広告を配信することが難しくなる。
そこで、本実施形態の一例によれば、クライアント端末102のブラウザが第三者クッキーの読み書きを許可していないなどの理由により、SSPサーバ110又はDSPサーバ120が自己のクッキー情報をクライアント端末102から取得することができない場合には、DSPサーバ120が、Third PartyとしてのSSPサーバ110又はDSPサーバ120がクライアント端末102に対して発行したユニークIDと、クライアント端末102に割り当てられた他の識別情報(識別子と称する場合がある。)との対応関係を示す情報を取得する。他の識別情報は、Cookie情報と同様に、クライアント端末102のトラッキングなどに利用できる情報であればよく、その種類は特に限定されない。これにより、DSPサーバ120は、クライアント端末102のユーザに、より有益な広告を配信することができる。また、広告収益を増加させることができる。
また、他の例によれば、SSPサーバ110が、DSPサーバ120に入札要求を送信する前に、クライアント端末102に割り当てられた他の識別情報を取得する。SSPサーバ110は、他の識別情報、又は、その暗号化データ若しくは符号化データ(例えばハッシュ値である。)を含む入札要求を、DSPサーバ120に送信する。これにより、DSPサーバ120は、クライアント端末102のユーザに、より有益な広告を配信することができる。また、広告収益を増加させることができる。
[配信システム100の各部の説明]
本実施形態において、クライアント端末102は、例えばユーザの指示に基づいて、Webサーバ104にアクセスし、コンテンツの配信を要求する。クライアント端末102は、例えば、Webサーバ104から取得したコンテンツを、ディスプレイに表示する。Webサーバ104から取得したコンテンツに広告表示領域が含まれている場合、クライアント端末102は、SSPサーバ110又はDSPサーバ120に広告要求を送信して、DSPサーバ120又は広告サーバ134から広告情報を取得する。クライアント端末102は、DSPサーバ120又は広告サーバ134から取得した広告情報が広告表示領域に配置されたコンテンツを、ディスプレイに表示する。
クライアント端末102は、通信ネットワーク10を介してWebサーバ104との間で情報を送受することができる装置であればよく、詳細は特に限定されない。クライアント端末102としては、パーソナルコンピュータ、携帯端末などを例示することができる。携帯端末としては、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット、ノートブック・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ、ウエアラブル・コンピュータなどを例示することができる。
本実施形態において、通信ネットワーク10は、有線通信の伝送路であってもよく、無線通信の伝送路であってもよく、無線通信の伝送路及び有線通信の伝送路の組み合わせであってもよい。通信ネットワーク10は、無線パケット通信網、インターネット、P2Pネットワーク、専用回線、VPNなどを含んでもよい。通信ネットワーク10は、(i)携帯電話回線網などの移動体通信網を含んでもよく、(ii)無線MAN(例えば、WiMAX(登録商標)である。)、無線LAN(例えば、WiFi(登録商標)である。)、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などの無線通信網を含んでもよい。
本実施形態において、Webサーバ104は、クライアント端末102のユーザに各種のサービスを提供する。例えば、Webサーバ104は、クライアント端末102からの要求に応じて、コンテンツを配信する。各コンテンツは、1以上の広告表示領域を含んでいてもよい。
一実施形態において、Webサーバ104は、クライアント端末102からコンテンツの配信を要求するコンテンツ配信要求を受信したことに応じて、Webサーバ104がクライアント端末102に対して発行したクッキーを、SSPサーバ110に送信する。クッキーの送信経路については特に限定されない。なお、Webサーバ104のドメインはFirst Partyなので、クライアント端末102のブラウザが第三者クッキーの読み書きを許可していない場合であっても、Webサーバ104は、クライアント端末102のブラウザのクッキー領域に、Webサーバ104がクライアント端末102に対して発行したクッキー(当該クッキーは、第2ユーザ識別子の一例である。)を読み書きすることができる。
本実施形態において、SSPサーバ110は、クライアント端末102から広告要求を取得する。広告要求には、例えば、(i)クライアント端末102のドメイン、IPアドレス、OS、ブラウザなどクライアント端末102に関する情報と、(ii)Webサーバ104のドメイン、コンテンツカテゴリ、広告表示領域を識別する広告枠ID、広告サイズなど広告に関する情報とが含まれる。なお、クライアント端末102のブラウザが第三者クッキーの読み書きを許可しており、SSPサーバ110が過去にクッキーを書き込んでいた場合には、広告要求のヘッダには、SSPサーバ110のドメインに関するクッキーが含まれる。
本実施形態において、SSPサーバ110は、クライアント端末102から広告要求を受信したことに応じて、入札要求を生成し、当該入札要求を1以上のDSPサーバ120に送信する。入札要求には、例えば、(i)クライアント端末102のドメイン、IPアドレス、OS、ブラウザなどクライアント端末102に関する情報と、(ii)Webサーバ104のドメイン、コンテンツカテゴリ、広告表示領域を識別する広告枠ID、広告サイズなど広告に関する情報と、(iii)ユーザIDとが含まれる。
広告要求のヘッダに、SSPサーバ110のドメインに関するクッキーIDが含まれている場合、ユーザIDは、広告要求のヘッダに含まれていたクッキーIDであってよい。一方、クライアント端末102のブラウザが第三者クッキーの読み書きを許可していない場合、広告要求のヘッダには、SSPサーバ110のドメインに関するクッキーが含まれていない。このとき、SSPサーバ110は、クライアント端末102を一時的に識別するための識別情報(当該識別情報は、第1ユーザ識別子の一例であってよい。)を発行して、当該識別情報をユーザIDとして利用してよい。さらに他の実施形態において、SSPサーバ110が、クライアント端末102に割り当てられた他の識別情報を取得している場合、SSPサーバ110は、当該他の識別情報をユーザIDとして利用してよい。
一実施形態において、入札要求は、暗号化されたユーザIDを含む。他の実施形態において、入札要求は、符号化されたユーザIDを含む。例えば、入札要求は、ユーザIDのハッシュ値を含む。暗号化及び符号化においては、ソルトが利用するなど、セキュリティを向上させるための処置が施されてよい。
SSPサーバ110は、1以上のDSPサーバ120のそれぞれから、上記の入札要求に対する入札応答を取得する。SSPサーバ110は、オークション処理を実行して、1以上のDSPサーバ120の中から、広告を配信する権利を落札した勝者DSPを決定する。SSPサーバ110は、広告要求に対する応答として、勝者DSPの広告タグをクライアント端末102に送信する。
SSPサーバ110における入札処理において、DSPサーバ120が、特定の広告表示領域に広告を表示させる権利を落札した場合、クライアント端末102から、DSPサーバ120に対して広告要求が送信される。本実施形態において、DSPサーバ120は、クライアント端末102からの広告要求に応じて、広告情報を配信する。広告情報は、広告クリエイティブを呼び出すためのHTMLコードであってもよい。
例えば、DSPサーバ120は、広告サーバ134に格納された複数の広告情報の中から、クライアント端末102に配信する広告情報を抽出する。DSPサーバ120は、広告要求に含まれるユーザIDを利用して、広告情報を抽出してよい。DSPサーバ120は、DMPサーバ132と連携して、広告情報を抽出してよい。
DMPサーバ132は、クライアント端末102又はクライアント端末102のユーザに関するデータを管理する。DMPサーバ132は、クライアント端末102又はクライアント端末102のユーザに関するデータを一元的に管理してよい。DMPサーバ132は、複数のシステムのそれぞれがクライアント端末102に割り当てた複数の識別情報の対応関係を示す情報を格納していてもよい。例えば、DMPサーバ132は、複数のドメインに関する複数のクッキーIDの対応関係を示す情報を収集及び格納する。
広告サーバ134は、広告情報を格納する。広告サーバ134は、クライアント端末102又はDSPサーバ120からの要求に応じて、クライアント端末102に広告情報を配信してもよい。
パーマネントID格納部140は、クライアント端末102のユーザを識別するための識別子であって比較的永続的な識別子(パーマネントIDと称する場合がある。)を格納する。ユーザを識別するための識別子は、各ユーザを識別するための識別情報であってもよく、当該ユーザのクライアント端末を識別するための識別情報であってもよい。パーマネントIDは、第2ユーザ識別子の一例であってよい。
パーマネントIDは、(i)氏名、名称、愛称、サービス事業者がクライアント端末102のユーザに割り当てたIDといった、ユーザの識別情報であってもよく、(ii)通信事業者がクライアント端末102に割り当てたID(キャリアIDなどと称される場合がある。)であってもよく、(iii)クライアント端末102の製造業者がクライアント端末102に割り当てたIDであってもよく、(iv)セッションID、First Party CookieID、Visited Third Party CookieIDといった、インターネット上のシステムにより、クライアント端末102に自動的に付与される識別情報であってもよい。
サービス事業者がクライアント端末102のユーザに割り当てたIDとしては、会員ID、電話番号、メールアドレス、IPアドレス、Webサービスのアカウント、WebサービスのログインIDなどを例示することができる。通信事業者は、移動体通信事業者(Mobile Network Operator)又は仮想移動体通信事業者(Mobile Virtual Network Operator)(両者は、通信キャリアと称される場合もある。)であってよい。クライアント端末102の製造業者がクライアント端末102に割り当てたIDとしては、UDID(Unique Device Identifier)、Android(登録商標)ID、MACアドレス、シリアルナンバーなどを例示することができる。
パーマネントIDの有効期間は特に限定されるものではないが、HTTP通信の1アクセスの間だけ利用される識別子(テンポラリIDと称する場合がある。)の有効期間よりも長いことが好ましい。パーマネントIDは、テンポラリIDが生成される前から、パーマネントID格納部140に格納されていることが好ましい。パーマネントIDは、当該パーマネントIDを発行したシステムにおいて、当該システムがクライアント端末102をトラッキングすることができる程度に十分な時間、固定されていることが好ましい。
本実施形態において、Webサーバ142は、クライアント端末102のブラウザが、過去にFirst Partyとして以前にアクセスしたことのある情報処理装置である。Webサーバ142は、クライアント端末102のユーザに各種のサービスを提供する。例えば、Webサーバ104は、クライアント端末102からの要求に応じて、コンテンツを配信する。Webサーバ104は、例えば、ポータルサイトの運営に利用されるサーバであってよい。
MNOサーバ144は、通信事業者が取得した情報を管理する。MNOサーバ144は、例えば、クライアント端末102のユーザを一意に特定する情報と、クライアント端末102に関する各種の情報を対応付けて格納する。MNOサーバ144は、クライアント端末102が利用したIPアドレス、DPI(Deep Packet Inspetion/Insertion)技術を利用して、クライアント端末102の通信パケットに埋め込まれた識別子などを管理してよい。
[配信システム100の各部の具体的な構成]
配信システム100の各部は、ハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよく、ハードウェア及びソフトウエアにより実現されてもよい。配信システム100の各部は、その少なくとも一部が、単一のサーバによって実現されてもよく、複数のサーバによって実現されてもよい。配信システム100の各部は、その少なくとも一部が、仮想サーバ上又はクラウドシステム上で実現されてもよい。配信システム100の各部は、その少なくとも一部が、パーソナルコンピュータ又は携帯端末によって実現されてもよい。携帯端末としては、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット、ノートブック・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ、ウエアラブル・コンピュータなどを例示することができる。配信システム100は、ブロックチェーンなどの分散型台帳技術又は分散型ネットワークを利用して、情報を格納してもよい。
配信システム100を構成する構成要素の少なくとも一部がソフトウエアにより実現される場合、当該ソフトウエアにより実現される構成要素は、一般的な構成の情報処理装置において、当該構成要素に関する動作を規定したソフトウエア又はプログラムを起動することにより実現されてよい。上記の情報処理装置は、(i)CPU、GPUなどのプロセッサ、ROM、RAM、通信インタフェースなどを有するデータ処理装置と、(ii)キーボード、タッチパネル、カメラ、マイク、各種センサ、GPS受信機などの入力装置と、(iii)表示装置、スピーカ、振動装置などの出力装置と、(iv)メモリ、HDDなどの記憶装置(外部記憶装置を含む。)とを備えてよい。上記の情報処理装置において、上記のデータ処理装置又は記憶装置は、上記のソフトウエア又はプログラムを記憶してよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、プロセッサによって実行されることにより、上記の情報処理装置に、当該ソフトウエア又はプログラムによって規定された動作を実行させる。上記のソフトウエア又はプログラムは、非一時的なコンピュータ可読記録媒体に格納されていてもよい。
上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータを、配信システム100又はその一部として機能させるためのプログラムであってよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータに、配信システム100又はその一部における情報処理を実行させるためのプログラムであってもよい。
一実施形態において、上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータを、識別子同期システムとして機能させるためのプログラムであってよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータに、識別子同期システムにおける情報処理を実行させるためのプログラムであってもよい。
上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータを、第1ユーザ識別子を取得する第1ユーザ識別子取得部と、第2ユーザ識別子を取得する第2ユーザ識別子取得部と、第1ユーザ識別子及び第2ユーザ識別子が対応付けられた同期情報を生成する同期情報生成部として機能させるためのプログラムであってよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータに、第1ユーザ識別子を取得する第1ユーザ識別子取得手順と、第2ユーザ識別子を取得する第2ユーザ識別子取得手順と、第1ユーザ識別子及び第2ユーザ識別子が対応付けられた同期情報を生成する同期情報生成手順とを実行させるためのプログラムであってもよい。
他の実施形態において、上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータを、広告配信システムとして機能させるためのプログラムであってよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータに、広告配信システムにおける情報処理を実行させるためのプログラムであってもよい。
上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータを、第1ユーザ識別子を取得する第1ユーザ識別子取得部と、第2ユーザ識別子を取得する第2ユーザ識別子取得部と、第1ユーザ識別子及び第2ユーザ識別子が対応付けられた同期情報を生成する同期情報生成部と、同期情報生成部が生成した同期情報を取得する同期情報取得部と、クライアント端末に送信されたコンテンツの広告表示領域に広告を表示させる権利の入札に関する要求であって、第1ユーザ識別子を含む入札要求を取得する入札要求取得部と、入札要求取得部が取得した入札要求に示された広告表示領域に表示すべき広告情報を、第2ユーザ識別子に基づいて決定する広告決定部として機能させるためのプログラムであってよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータに、第1ユーザ識別子を取得する第1ユーザ識別子取得手順と、第2ユーザ識別子を取得する第2ユーザ識別子取得手順と、第1ユーザ識別子及び第2ユーザ識別子が対応付けられた同期情報を生成する同期情報生成手順と、同期情報生成手順において生成された同期情報を取得する同期情報取得手順と、クライアント端末に送信されたコンテンツの広告表示領域に広告を表示させる権利の入札に関する要求であって、第1ユーザ識別子を含む入札要求を取得する入札要求取得手順と、入札要求取得手順において取得された入札要求に示された広告表示領域に表示すべき広告情報を、第2ユーザ識別子に基づいて決定する広告決定手順を実行させるためのプログラムであってもよい。
上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータを、第1ユーザ識別子及び第2ユーザ識別子が対応付けられた同期情報を取得する同期情報取得部と、クライアント端末に送信されたコンテンツの広告表示領域に広告を表示させる権利の入札に関する要求であって、第1ユーザ識別子を含む入札要求を取得する入札要求取得部と、入札要求取得部が取得した入札要求に示された広告表示領域に表示すべき広告情報を、第2ユーザ識別子に基づいて決定する広告決定部として機能させるためのプログラムであってよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータに、第1ユーザ識別子及び第2ユーザ識別子が対応付けられた同期情報を取得する同期情報取得手順と、クライアント端末に送信されたコンテンツの広告表示領域に広告を表示させる権利の入札に関する要求であって、第1ユーザ識別子を含む入札要求を取得する入札要求取得手順と、入札要求取得手順において取得された入札要求に示された広告表示領域に表示すべき広告情報を、第2ユーザ識別子に基づいて決定する広告決定手順を実行させるためのプログラムであってもよい。
上記の第1ユーザ識別子は、クライアント端末と通信可能な第1情報処理装置が、クライアント端末のユーザを識別するための識別子であってよい。上記の第1ユーザ識別子は、第1情報処理装置がクライアント端末に記憶させることを許可されていない識別子であってよい。上記の第2ユーザ識別子は、クライアント端末と通信可能な情報処理装置であって、第1情報処理装置とは異なる第2情報処理装置が、クライアント端末のユーザを識別するための識別子であってよい。上記の第2ユーザ識別子は、クライアント端末及び第2情報処理装置の少なくとも一方に記憶されている識別子であってよい。
上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータを、クライアント端末から、広告表示領域を含むコンテンツの配信を要求する配信要求を受信する配信要求受信部と、クライアント端末のユーザを識別するためのユーザ識別子を格納する識別子格納部と、配信要求受信部が配信要求を受信した場合に、ユーザ識別子をパラメータとして含むデータを生成する転送データ生成部として機能させるためのプログラムであってよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータに、クライアント端末から、広告表示領域を含むコンテンツの配信を要求する配信要求を受信する配信要求受信手順と、クライアント端末のユーザを識別するためのユーザ識別子を格納する識別子格納手順と、配信要求受信手順において配信要求が受信された場合に、ユーザ識別子をパラメータとして含むデータを生成する転送データ生成手順とを実行させるためのプログラムであってもよい。上記のデータは、当該データのアクセス先を、クライアント端末及び配信要求受信部とは異なる他のコンピュータに切り替えさせるための命令をさらに含んでよい。
図2は、配信システム100における情報処理の一例を概略的に示す。図2を用いて、クライアント端末102のブラウザが第三者クッキー(Third Party Cookie)の読み書きを許可している場合における、広告配信処理の一例について説明する。
本実施形態によれば、まず、ステップ201(ステップを「S」と省略する場合がある。)において、クライアント端末102のブラウザがWebサーバ104にアクセスして、Webサーバ104にコンテンツ配信要求を送信する。コンテンツ配信要求は、例えば、Webページ20のデータを要求する。Webページ20は、1以上の広告枠22を含んでよい。
S202において、Webサーバ104がWebページ20のデータをクライアント端末102に送信する。S203において、クライアント端末102のブラウザがWebページ20を実行すると、広告枠22のインプレッションが発生する。S204において、クライアント端末102のブラウザが、広告要求をSSPサーバ110に送信する。このとき、広告要求のヘッダには、SSPサーバ110のドメインに関するクッキー情報が含まれる。クッキー情報は、SSPサーバ110がクライアント端末102を識別するためのクッキーIDを含んでもよい。
S205において、SSPサーバ110が入札要求を生成して、当該入札要求を1以上のDSPサーバ120に送信する。このとき、入札要求は、ユーザIDとして、例えば、クライアント端末102から送信されたクッキーIDを含む。
S206において、DSPサーバ120は、入札要求に含まれるクッキーIDをキーとして、DSPサーバ120に格納された入札履歴を参照し、クライアント端末102のユーザの属性情報を取得する。DSPサーバ120は、入札要求に含まれるクッキーIDをキーとして、DMPサーバ132を参照し、クライアント端末102のユーザの属性情報を取得してもよい。DSPサーバ120は、ユーザの属性情報に基づいて、広告サーバ134に格納された複数の広告情報の中から、広告枠22に表示すべき広告情報を抽出する。また、DSPサーバ120は、入札金額を決定し、入札金額を示す情報を含む入札応答をSSPサーバ110に送信する。
S207において、SSPサーバ110は、オークションを実行し、1以上のDSPサーバ120から送信された1以上の入札応答に基づいて、勝者DSPを決定する。SSPサーバ110は、勝者DSPの広告タグをクライアント端末102に送信する。
S208において、クライアント端末102のブラウザが、SSPサーバ110から送信された広告タグを利用して、DSPサーバ120に広告要求を送信する。S209において、DSPサーバ120が、クライアント端末102に広告情報を送信する。クライアント端末102のブラウザは、クライアント端末102のディスプレイ上に、広告情報を含むコンテンツを表示する。以上のとおり、クライアント端末102のブラウザが第三者クッキー(Third Party Cookie)の読み書きを許可している場合には、SSPサーバ110のドメインに関するクッキー情報を利用して、ユーザにとって有益な広告を配信することができる。
図3は、配信システム100における情報処理の一例を概略的に示す。図3を用いて、クライアント端末102のブラウザが第三者クッキーの読み書きを許可していない場合において、SSPサーバ110が発行したユニークID又はDSPサーバ120が発行したユニークIDと、他のパーマネントIDとを紐づける同期情報を作成して、広告を配信する実施形態の一例について説明する。本実施形態において、クライアント端末102のブラウザは、過去にFirst Partyとしてアクセスしたドメインに関するクッキー情報(Visited Third Party Cookieと称される場合がある。)については、読み書きを許可するように設定されている。また、本実施形態において、Webサーバ142は、DSPサーバ120のアドレスを示す情報を、予め取得している。
本実施形態においては、まず、セッションAにおいて、クライアント端末102がWebサーバ142にアクセスする。その後、セッションAとは異なるセッションBにおいて、クライアント端末102がWebサーバ104にアクセスする。セッションAに関し、S30において、クライアント端末102のブラウザが、Webサーバ142にアクセスする。S32において、Webサーバ142が、クライアント端末102のブラウザのクッキー領域に、Webサーバ142がクライアント端末102を識別するためのクッキーID(C_fpと省略する場合がある。)を書き込む。Webサーバ142はFirst Partyであるので、上記の書き込みは許可される。C_fpは、第1ユーザ識別子及びユーザ識別子の一例であってよい。
セッションBに関し、まず、S300において、クライアント端末102のブラウザがWebサーバ104にアクセスして、Webサーバ104にコンテンツ配信要求を送信する。コンテンツ配信要求は、例えば、Webページ20のデータを要求する。
S302において、Webサーバ104が、Webページ20のデータをクライアント端末102に送信する。このとき、クライアント端末102のブラウザのクッキー領域に、Webサーバ104がクライアント端末102を識別するためのクッキーID(C_pubと省略する場合がある。)が格納されていなければ、Webサーバ104は、当該クッキー領域にC_pubを書き込む。C_pubは、第1ユーザ識別子及びユーザ識別子の一例であってよい。
S310において、クライアント端末102のブラウザがWebページ20を実行すると、広告枠22のインプレッションが発生する。クライアント端末102のブラウザが、広告要求をSSPサーバ110に送信する。このとき、SSPサーバ110はThird Partyなので、広告要求のヘッダには、SSPサーバ110のドメインに関するクッキー情報が含まれていない。
S312において、SSPサーバ110が、SSPサーバ110がクライアント端末102を識別するための一時的なクッキーID(C_ssp_tと省略する場合がある。)を発行する。SSPサーバ110は、C_ssp_tを、クライアント端末102に送信する。クライアント端末102のブラウザは、SSPサーバ110のためにブラウザ領域を確保する。確保されたブラウザ領域は、例えば、<iframe src="">及び</iframe>で囲まれた領域である。また、S312において、SSPサーバ110は、上記のブラウザ領域に対応するプログラムを送信する。ブラウザ領域に対応するプログラムは、広告リクエストを生成するためのプログラムであってよい。ブラウザ領域に対応するプログラムは、HTMLファイルであってよい。
なお、C_ssp_tは、クライアント端末102のブラウザの第三者クッキーである。そのため、クライアント端末102のブラウザがC_ssp_tを受信しても、C_ssp_tは、ブラウザのクッキー領域には格納されない。また、S312において生成される識別子は、上記のクッキーIDに限定されない。S312において生成される識別子は、SSPサーバ110上で動作するプログラムにより生成される重複しないグローバル識別子であればよく、例えば、UUID(Universally Unique Identifier)であってよい。C_ssp_t、グローバル識別子及びUUIDは、第1ユーザ識別子の一例であってよい。
S314において、クライアント端末102は、上記のブラウザ領域に対応するプログラムを実行する。上記のプログラムが実行されると、クライアント端末102は、広告リクエストを生成して、当該広告リクエストをSSPサーバ110に送信する。
S330において、SSPサーバ110が、ユーザIDとしてC_ssp_tを含む入札要求を生成し、当該入札要求を1以上のDSPサーバ120に送信する。S332において、1以上のDSPサーバ120のそれぞれが、入札金額を決定し、入札応答を生成する。1以上のDSPサーバ120のそれぞれは、生成された入札応答をSSPサーバ110に送信する。
本実施形態において、1以上のDSPサーバ120のそれぞれは、各DSPサーバがクライアント端末102を識別するための一時的なクッキーID(C_dsp_tと省略する場合がある。)を発行する。C_dsp_tは、第1ユーザ識別子の一例であってよい。1以上のDSPサーバ120のそれぞれは、C_dsp_tと、C_ssp_tとを対応付けて格納してもよい。
なお、一実施形態によれば、1以上のDSPサーバ120のそれぞれが発行した1以上のC_dsp_tのうち、S334のオークションに勝った勝者DSPサーバが発行したC_dsp_tのみが、クライアント端末102のブラウザに送信される。クライアント端末102のブラウザが第三者クッキーの読み書きを許可していない場合、勝者DSPサーバ以外のDSPサーバ120により格納されたC_dsp_t及びC_ssp_tは、S334以降のステップにおいて利用されなくてもよい。
S334において、SSPサーバ110はオークションを実行し、1以上のDSPサーバ120から送信された1以上の入札応答に基づいて、勝者DSPを決定する。S336において、SSPサーバ110は、勝者DSPの広告タグをクライアント端末102に送信する。
S340において、クライアント端末102のブラウザが、SSPサーバ110から送信された広告タグを利用して、広告枠22に広告情報を表示させる権利を落札したDSPサーバ120に広告要求を送信する。
S342において、DSPサーバ120が、C_dsp_tをWebサーバ142に送信するための手順を実行する。例えば、C_dsp_tは、クッキーとしてブラウザ側に格納するためではなく、広告枠を一意に決定するために利用される。特に、クライアント端末102及びDSPサーバ120の間でステートレスなやり取りが採用されている場合、C_dsp_tのような一時的な識別子を利用して広告枠を一意に特定することで、パフォーマンスを向上させることができる。なお、例えば、クライアント端末102及びDSPサーバ120の間でステートフルなやり取りが採用されている場合には、C_dsp_tを利用せずに広告枠を特定してもよい。
一実施形態において、DSPサーバ120は、C_dsp_tと、リダイレクト命令とを含む転送データを生成する。転送データは、C_dsp_tをパラメータとして含んでもよい。例えば、転送データは、C_dsp_tをリダイレクト命令のパラメータとして含む。他の実施形態において、DSPサーバ120は、C_ssp_tと、リダイレクト命令とを含む転送データを生成する。転送データは、C_ssp_tをパラメータとして含んでもよい。例えば、転送データは、C_ssp_tをリダイレクト命令のパラメータとして含む。
リダイレクト命令は、クライアント端末102のコンピュータにより実行された場合に、クライアント端末102のコンピュータに、転送データのアクセス先をWebサーバ104に切り替える手順を実行させるための命令であってよい。リダイレクト命令は、例えば、http301/302 src="http://[Webサーバ142のドメイン名]/[パス名]?t_id=C_dsp_t"のように表現することができる。例えば、DSPサーバ120は、転送データをクライアント端末102に送信する。
S344において、クライアント端末102のブラウザが、DSPサーバ120から送信された転送データを受信する。本実施形態においては、説明を簡単にする目的で、転送データがC_dsp_tを含む場合について説明する。しかしながら、本願明細書の記載に接した当業者であれば、転送データがC_ssp_tを含む場合であっても、本実施形態と同様にして、識別子を同期できることを理解することができる。
クライアント端末102のブラウザは、転送データをWebサーバ142に送信する。このとき、転送データのヘッダには、Webサーバ142のドメインに関連するクッキー情報が含まれる。上記のクッキー情報は、C_fpを含む。ヘッダにC_fpを含む転送データは、同期情報の一例であってよい。これにより、Webサーバ142は、(i)C_fpと、(ii)C_dsp_tを含む転送データとを対応付けることができる。
S346及びS348において、Webサーバ142が、C_dsp_t及びC_fpが対応付けられた情報を、DSPサーバ120に送信するための手順を実行する。一実施形態によれば、S346において、Webサーバ142が、C_dsp_t及びC_fpと、リダイレクト命令とを含む転送データを生成する。転送データは、C_dsp_t及びC_fpをパラメータとして含んでもよい。例えば、転送データは、C_dsp_tをリダイレクト命令のパラメータとして含む。
リダイレクト命令は、クライアント端末102のコンピュータにより実行された場合に、クライアント端末102のコンピュータに、転送データのアクセス先をDSPサーバ120に切り替える手順を実行させるための命令の一例であってよい。リダイレクト命令は、例えば、http301/302 src="http://[DSPサーバ120のドメイン名]/[パス名]?id=C_fp&t_id=C_dsp_t"のように表現することができる。DSPサーバ120は、転送データをクライアント端末102に送信する。
S348において、クライアント端末102のブラウザが、DSPサーバ120から送信された転送データを受信する。ここで、転送データに含まれるC_fpは、セッションAにおいて、ブラウザのクッキー領域に、First Party Cookieとして書き込まれたクッキーである。そのため、クライアント端末102のブラウザがWebサーバ104にアクセスしている場合であっても、C_fpは、Visited Third Party Cookieとして取り扱われる。
これにより、配信システム100は、C_fpを、パーマネントIDとして利用することができる。一方、配信システム100において、C_dsp_tは、テンポラリIDとして利用され得る。例えば、配信システム100は、C_dsp_tを、SSPサーバ110からのRTBリクエスト/レスポンスを決定するためのセッションIDとして利用することができる。
クライアント端末102のブラウザは、転送データ又はその一部を、DSPサーバ120に送信する。例えば、クライアント端末102のブラウザは、転送データに含まれるC_fp及びC_dsp_tを、DSPサーバ120に送信する。クライアント端末102のブラウザは、DSPサーバ120のコンピュータに、広告枠22に表示すべき広告情報を決定する手順(ターゲティングと称する場合がある。)を実行させるためのプログラム(ターゲティングプログラムと称する場合がある。)に対して、C_fp及びC_dsp_tを送信してもよい。例えば、クライアント端末102のブラウザは、http://[DSPサーバ120のドメイン名]/[パス名]/[ターゲティングプログラムの名称]?id=C_fp&t_id=C_dsp_tのように表現されるコードを送信する。
本実施形態において、Webサーバ142が、C_dsp_t及びC_fpが対応付けられた情報を、クライアント端末102を介してDSPサーバ120に送信する場合について説明した。しかしながら、Webサーバ142は本実施形態に限定されない。他の実施形態において、Webサーバ142は、C_dsp_t及びC_fpが対応付けられた情報を、DSPサーバ120に直接送信してもよい。
S350において、DSPサーバ120が、広告枠22に表示すべき広告情報を決定する。例えば、DSPサーバ120は、C_fpをキーとして、DSPサーバ120に格納された入札履歴を参照し、クライアント端末102のユーザの属性情報を取得する。DSPサーバ120は、C_fpをキーとして、DMPサーバ132を参照し、クライアント端末102のユーザの属性情報を取得してもよい。DSPサーバ120は、ユーザの属性情報に基づいて、広告サーバ134に格納された複数の広告情報の中から、広告枠22に表示すべき広告情報を抽出してよい。
S352において、DSPサーバ120は、広告枠22に表示すべき広告情報として決定された広告クリエイティブを呼び出すためのHTMLコードを、クライアント端末102に送信する。S354において、クライアント端末102のブラウザが、広告サーバ134にアクセスして、広告クリエイティブのデータを要求する。S356において、広告サーバ134が、クライアント端末102に広告クリエイティブを送信する。クライアント端末102のブラウザは、クライアント端末102のディスプレイ上に、広告情報を含むコンテンツを表示する。
図4は、配信システム100における情報処理の一例を概略的に示す。図4を用いて、クライアント端末102のブラウザが第三者クッキーの読み書きを許可していない場合において、SSPサーバ110が発行したユニークIDと、他のパーマネントIDとを紐づける同期情報を作成して、広告を配信する実施形態の一例について説明する。
図4に示される実施形態は、パーマネントIDとして、C_fpの代わりに、MNOサーバ144が発行したC_mnoを利用する点に関連する特徴を除いて、図3を用いて説明した実施形態と同様の構成を有してよい。C_mnoは、第1ユーザ識別子及びユーザ識別子の一例であってよい。図4の説明においては、図3を用いて説明した実施形態との主な相違点について説明し、図3を用いて説明した実施形態と同様の構成については説明を省略する場合がある。なお、本実施形態において、Webサーバ142は、DSPサーバ120のアドレスを示す情報を、予め取得している。
本実施形態によれば、S340において、クライアント端末102のブラウザが、SSPサーバ110から送信された広告タグを利用して、広告枠22に広告情報を表示させる権利を落札したDSPサーバ120に広告要求を送信する。その後、S442において、DSPサーバ120が、C_dsp_tをMNOサーバ144に送信するための手順を実行する。上記の手順は、MNOサーバ144のクッキーがブラウザのクッキー領域に保存されない点と、C_dsp_tの送信先がMNOサーバ144である点とを除いて、S342と同様の手順により実行されてよい。
S444において、クライアント端末102のブラウザが、DSPサーバ120から送信された転送データを受信する。クライアント端末102のブラウザは、転送データをMNOサーバ144に送信する。このとき、転送データのヘッダには、MNOサーバ144のドメインに関連するクッキー情報が含まれる。上記のクッキー情報は、C_mnoを含む。ヘッダにC_mnoを含む転送データは、同期情報の一例であってよい。これにより、MNOサーバ144は、C_mnoと、C_dsp_tを含む転送データとが対応付けられた情報を取得することができる。
S446及びS448において、MNOサーバ144が、C_dsp_t及びC_mnoが対応付けられた情報を、DSPサーバ120に送信するための手順を実行する。上記の手順は、S346及びS348と同様の手順により実行されてよい。これにより、S350において、DSPサーバ120が、C_mnoを利用して、広告枠22に表示すべき広告情報を決定することができる。
図5は、配信システム100における情報処理の一例を概略的に示す。図5を用いて、クライアント端末102のブラウザが第三者クッキーの読み書きを許可していない場合において、SSPサーバ110が発行したユニークIDと、他のパーマネントIDとを紐づける同期情報を作成して、広告を配信する実施形態の一例について説明する。
図5に示された実施形態においては、S334においてSSPサーバ110がオークションを実行する前に、DSPサーバ120が、C_ssp_t及びC_fpが対応付けられた情報を取得する点で、図3を用いて説明した実施形態と相違する。図5の説明においては、図3を用いて説明した実施形態との主な相違点について説明し、図3を用いて説明した実施形態と同様の構成については説明を省略する場合がある。
本実施形態によれば、図3の実施形態と同様、S310において、クライアント端末102のブラウザが、広告要求をSSPサーバ110に送信する。そして、S512において、SSPサーバ110が、C_ssp_tを発行する。また、SSPサーバ110は、C_ssp_tをDSPサーバ120に送信するための手順を実行する。
SSPサーバ110は、複数のDSPサーバ120のうち、少なくとも1つのDSPサーバ120にC_ssp_tを送信し、残りのDSPサーバ120にはC_ssp_tを送信しなくてもよい。SSPサーバ110は、(i)予め定められたDSPサーバ120にのみC_ssp_tを送信してもよく、(ii)予め定められた規則に従って1以上のDSPサーバ120を選択し、選択されたDSPサーバ120にのみC_ssp_tを送信してもよく、(iii)ランダムに選択されたDSPサーバ120にのみC_ssp_tを送信してもよい。
一実施形態において、SSPサーバ110は、C_ssp_tと、リダイレクト命令とを含む転送データを生成する。転送データは、C_ssp_tをパラメータとして含んでもよい。例えば、転送データは、C_ssp_tをリダイレクト命令のパラメータとして含む。リダイレクト命令は、クライアント端末102のコンピュータにより実行された場合に、クライアント端末102のコンピュータに、転送データのアクセス先をDSPサーバ120に切り替える手順を実行させるための命令であってよい。SSPサーバ110は、例えば、転送データをクライアント端末102に送信する。
S513において、クライアント端末102のブラウザが、SSPサーバ110から送信された転送データを受信する。クライアント端末102のブラウザは、転送データ又はその一部(例えば、C_ssp_tである。)をDSPサーバ120に送信する。これにより、DSPサーバ120は、C_ssp_tを取得することができる。
一実施形態において、クライアント端末102のブラウザは、ビーコンを利用して、C_ssp_tを、複数のDSPサーバ120に送信する。例えば、クライアント端末102のブラウザは、SSPサーバ110から送信された転送データを受信すると、SSPサーバ110のためにブラウザ領域を確保する。確保されたブラウザ領域は、例えば、<iframe src="">及び</iframe>で囲まれた領域である。そして、SSPサーバ110は、確保されたブラウザ領域に、ビーコンを送信するためのHTTPリクエストを書き込む。ビーコンを送信するためのHTTPリクエストは、例えば、<img src="http://beacon/[[パス名]?t_id=C_ssp_t/>のような形式で記載される。これにより、ビーコンを利用して、C_ssp_tを、複数のDSPサーバ120に送信することができる。
S514において、DSPサーバ120は、C_ssp_tをWebサーバ142に送信するための手順を実行する。一実施形態において、DSPサーバ120は、C_ssp_tと、リダイレクト命令とを含む転送データを生成する。リダイレクト命令は、クライアント端末102のコンピュータにより実行された場合に、クライアント端末102のコンピュータに、転送データのアクセス先をWebサーバ142に切り替える手順を実行させるための命令であってよい。
S515において、クライアント端末102のブラウザが、DSPサーバ120から送信された転送データを受信する。クライアント端末102のブラウザは、転送データをWebサーバ142に送信する。このとき、転送データのヘッダには、C_fpが含まれる。これにより、Webサーバ142は、C_fpと、C_ssp_tを含む転送データとを対応付けることができる。S516において、HTTP通信を終了させることを目的として、Webサーバ142が、例えば、不可視の画像形式ファイルをクライアント端末102に送信する。
S520において、Webサーバ142が、C_fp及びC_ssp_tが対応付けられた情報を、DSPサーバ120に送信する。C_fp及びC_ssp_tが対応付けられた情報の送信経路は特に限定されない。一実施形態によれば、C_fp及びC_ssp_tが対応付けられた情報は、Webサーバ142からDSPサーバ120に直接送信される。他の実施形態によれば、C_fp及びC_ssp_tが対応付けられた情報は、リダイレクト機能などを利用して、例えばクライアント端末102を介して、Webサーバ142からDSPサーバ120に送信される。
S330において、SSPサーバ110が、ユーザIDとしてC_ssp_tを含む入札要求を生成して、当該入札要求をDSPサーバ120に送信する。S550において、DSPサーバ120が、C_mnoを利用して、広告枠22に表示すべき広告情報を決定する。また、DSPサーバ120は、入札金額を決定する。DSPサーバ120は、入札応答を生成する。S332において、DSPサーバ120は、生成された入札応答をSSPサーバ110に送信する。
図6は、配信システム100における情報処理の一例を概略的に示す。図6に示される実施形態は、パーマネントIDとして、C_fpの代わりに、MNOサーバ144が発行したC_mnoを利用する点に関連する特徴を除いて、図5を用いて説明した実施形態と同様の構成を有してよい。図6の詳細については説明を省略する。
図7は、配信システム100における情報処理の一例を概略的に示す。図5を用いて、クライアント端末102のブラウザが第三者クッキーの読み書きを許可していない場合において、SSPサーバ110が発行したユニークIDと、他のパーマネントIDとを紐づける同期情報を作成して、広告を配信する実施形態の一例について説明する。
図7に示された実施形態においては、C_mno及びC_ssp_tを含む情報を、DSPサーバ120が取得する代わりに、SSPサーバ110が取得する点で、図6を用いて説明した実施形態と相違する。図7の説明においては、図6を用いて説明した実施形態との主な相違点について説明し、図6を用いて説明した実施形態と同様の構成については説明を省略する場合がある。なお、図7に関する説明及び本願明細書のその他の記載に接した当業者であれば、図7においてMNOサーバ144の代わりに、Webサーバ142を利用する実施形態についても同様の効果が得られることを理解することができる。
本実施形態によれば、S310において、クライアント端末102のブラウザが、広告要求をSSPサーバ110に送信すると、S712において、SSPサーバ110が、C_ssp_tを発行する。そして、SSPサーバ110が、C_ssp_tをMNOサーバ144に送信するための手順を実行する。
一実施形態において、SSPサーバ110は、C_ssp_tと、リダイレクト命令とを含む転送データを生成する。転送データは、C_ssp_tをパラメータとして含んでもよい。例えば、転送データは、C_ssp_tをリダイレクト命令のパラメータとして含む。リダイレクト命令は、クライアント端末102のコンピュータにより実行された場合に、クライアント端末102のコンピュータに、転送データのアクセス先をMNOサーバ144に切り替える手順を実行させるための命令であってよい。例えば、SSPサーバ110は、転送データをクライアント端末102に送信する。
S713において、クライアント端末102のブラウザが、SSPサーバ110から送信された転送データを受信する。クライアント端末102のブラウザは、転送データをMNOサーバ144に送信する。このとき、転送データのヘッダには、C_mnoが含まれる。これにより、MNOサーバ144は、C_mnoと、C_ssp_tを含む転送データとを対応付けることができる。S714において、HTTP通信を終了させることを目的として、MNOサーバ144が、例えば、不可視の画像形式ファイルをクライアント端末102に送信する。このとき、HTTPレスポンスコードは200であり、HTTP通信も終了する。
S720において、MNOサーバ144が、C_mno及びC_ssp_tが対応付けられた情報を、SSPサーバ110に送信する。C_mno及びC_ssp_tが対応付けられた情報の送信経路は特に限定されない。一実施形態によれば、C_mno及びC_ssp_tが対応付けられた情報は、MNOサーバ144からSSPサーバ110に直接送信される。他の実施形態によれば、C_mno及びC_ssp_tが対応付けられた情報は、リダイレクト機能などを利用して、例えばクライアント端末102を介して、MNOサーバ144からSSPサーバ110に送信される。
S330において、SSPサーバ110が、ユーザIDとしてC_mnoを含む入札要求を生成して、当該入札要求をDSPサーバ120に送信する。SSPサーバ110は、ユーザIDとして、C_mnoを暗号化又は符号化したデータを含む入札要求を生成してもよい。S550において、DSPサーバ120が、C_mnoを利用して、広告枠22に表示すべき広告情報を決定する。また、DSPサーバ120は、入札金額を決定する。DSPサーバ120は、入札応答を生成する。S332において、DSPサーバ120は、生成された入札応答をSSPサーバ110に送信する。
図8は、クライアント端末102の内部構成の一例を概略的に示す。図8を用いて、クライアント端末102の内部構成の一例について説明するが、Webサーバ104、DMPサーバ132及び広告サーバ134の少なくとも1つも、クライアント端末102と同様の構成を有してよい。本実施形態において、クライアント端末102は、入力部810と、出力部820と、格納部830と、通信制御部840と、要求処理部850と、要求生成部860とを備える。
入力部810は、ユーザまたは外部の機器からの入力を受け付ける。出力部820は、ユーザ又は外部の機器に情報を出力する。格納部830は、各種の情報を格納する。通信制御部840は、クライアント端末102と、外部の機器との間の通信を制御する。通信制御部840は、外部の機器が送信した情報を受信してよい。例えば、外部の機器からの要求を受信する。通信制御部840は、外部の機器に情報を送信してよい。例えば、通信制御部840は、外部の機器に対する要求を送信する。通信制御部840は、通信インタフェースであってもよい。要求処理部850は、外部の機器からの要求を処理する。要求生成部860は、外部の機器に対する要求を生成する。
図9は、SSPサーバ110の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、SSPサーバ110は、入力部810と、出力部820と、格納部830と、通信制御部840と、要求処理部850と、要求生成部860と、入札要求生成部910と、入札処理部920と、リダイレクト命令生成部930とを備える。
本実施形態において、通信制御部840は、例えば、(i)クライアント端末と通信可能な第1情報処理装置が、クライアント端末のユーザを識別するための識別子であって、第1情報処理装置がクライアント端末に記憶させることを許可されていない識別子である第1ユーザ識別子と、(ii)クライアント端末と通信可能な情報処理装置であって、第1情報処理装置とは異なる第2情報処理装置が、クライアント端末のユーザを識別するための識別子であって、クライアント端末及び第2情報処理装置の少なくとも一方に記憶されている第2ユーザ識別子とが対応付けられた同期情報を受信する。本実施形態において、通信制御部840は、Webサーバ104が、クライアント端末102のユーザを識別するためのユーザ識別子を取得してもよい。
本実施形態において、入札要求生成部910は、クライアント端末102から広告要求を受信したことに応じて、入札要求を生成する。入札要求生成部910は、1以上のDSPサーバ120に、入札要求を送信してよい。入札要求は、コンテンツの広告表示領域に広告を表示させる権利の入札に関する要求であってよい。入札要求は、クライアント端末102の識別子を含んでよい。
本実施形態において、入札処理部920は、入札処理を実行する。例えば、入札処理部920は、1以上のDSPサーバ120から1以上の入札応答を受信し、当該入札応答に基づいて、勝者DSPを決定する。入札処理部920は、勝者DSPの広告タグをクライアント端末102に送信してもよい。
本実施形態において、リダイレクト命令生成部930は、リダイレクト命令を生成する。リダイレクト命令生成部930は、リダイレクト命令を含む転送データを生成してよい。転送データは、上記の第1ユーザ識別子を含んでよい。転送データは、上記の第1ユーザ識別子をパラメータとして含んでよい。転送データは、上記の第1ユーザ識別子を、リダイレクト命令のパラメータとして含んでもよい。リダイレクト命令生成部930は、転送データを、例えばクライアント端末102に送信する。リダイレクト命令は、クライアント端末102のコンピュータに、転送データのアクセス先を上記の第2情報処理装置に転送させるための命令であってもよい。
クライアント端末102のコンピュータは、リダイレクト命令生成部930が生成した転送データを受信すると、リダイレクト命令を実行する。リダイレクト命令が、クライアント端末102のコンピュータ上で実行されると、クライアント端末102のコンピュータは、転送データのアクセス先を、クライアント端末102以外の装置であって、リダイレクト命令寄って指定された装置に切り替えさせる手順と、クライアント端末102に格納された上記の第2識別子を取得する手順と、転送データ及び第2識別子を対応付けて、上記の切り替えられたアクセス先に送信する手順とを実行する。
図10は、DSPサーバ120の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、DSPサーバ120は、入力部810と、出力部820と、格納部830と、通信制御部840と、要求処理部850と、要求生成部860と、入札応答生成部1010と、配信広告決定部1020と、識別子同期部1030とを備える。DSPサーバ120の各部は、互いに情報を送受することができる。
本実施形態において、通信制御部840は、例えば、(i)クライアント端末102と通信可能な第1情報処理装置が、クライアント端末102のユーザを識別するための識別子であって、第1情報処理装置がクライアント端末102に記憶させることを許可されていない識別子である第1ユーザ識別子と、(ii)クライアント端末102と通信可能な第2情報処理装置が、クライアント端末102のユーザを識別するための識別子であって、クライアント端末102及び第2情報処理装置の少なくとも一方に記憶されている第2ユーザ識別子とが対応付けられた同期情報を受信する。第2情報処理装置は、第1情報処理装置とは異なる情報処理装置であってよい。例えば、通信制御部840は、上述の転送データを受信する。通信制御部840は、外部の機器から、各種の命令、要求などを受信してもよい。通信制御部840は、各種の命令、要求などを、外部の機器に送信してもよい。
本実施形態において、入札応答生成部1010は、SSPサーバ110から入札要求を取得する。入札応答生成部1010は、入札要求を取得したことに応じて、入札応答を生成する。入札応答は、入札金額を示す情報を含んでよい。入札応答は、入札要求により示される広告枠に表示すべき広告情報を示す情報を含んでもよい。入札応答生成部1010は、生成された入札応答を、SSPサーバ110に送信してよい。
本実施形態において、配信広告決定部1020は、入札要求により示される広告枠に表示すべき広告情報を決定する。配信広告決定部1020は、上記の第2ユーザ識別子に基づいて、入札要求により示される広告枠に表示すべき広告情報を決定してよい。本実施形態において、識別子同期部1030は、DMPサーバ132との間で、クライアント端末102に関する複数の識別子を同期する。同期の手法としては、公知のCookieSync技術などを例示することができる。
図11は、Webサーバ142の内部構成の一例を概略的に示す。図11を用いて、Webサーバ142の内部構成の一例について説明するが、MNOサーバ144も、Webサーバ142と同様の構成を有してよい。本実施形態において、Webサーバ142は、入力部810と、出力部820と、格納部830と、通信制御部840と、要求処理部850と、要求生成部860と、識別子同期部1130とを備える。識別子同期部1130は、ユニークID取得部1132と、同期情報生成部1134と、同期情報送信部1136とを有する。通信制御部840は、配信要求受信部の一例であってよい。要求処理部850は、転送データ生成部の一例であってよい。
一実施形態において、通信制御部840は、クライアント端末102から、コンテンツの配信を要求する配信要求を受信する。本実施形態において、要求処理部850は、通信制御部840が配信要求を受信した場合に、クライアント端末102を識別するためのユーザ識別子をパラメータとして含むデータであって、クライアント端末102のコンピュータに、当該データのアクセス先を、クライアント端末102以外の装置に切り替えさせるための命令をさらに含むデータを生成してよい。
本実施形態において、ユニークID取得部1132は、クライアント端末102に対して発行されたユニークIDを取得する。ユニークID取得部1132は、複数のシステムがクライアント端末102を識別するために発行した複数のユニークIDを取得する。複数のシステムとしては、Webサーバ104、SSPサーバ110、DSPサーバ120、Webサーバ142、MNOサーバ144などを例示することができる。ユニークIDは、クライアント端末102の識別子の一例であってよい。ユニークIDは、第1ユーザ識別子の一例であってよく、第2ユーザ識別子の一例であってもよい。
ユニークID取得部1132は、Webサーバ142に送信されてきたデータに含まれるユニークIDを取得してもよく、当該データのヘッダに含まれる他のユニークIDを取得してもよい。これにより、ユニークID取得部1132は、複数のユニークIDを対応付けて取得することができる。
例えば、ユニークID取得部1132は、クライアント端末102から、(i)上述のように一のユニークIDを含む転送データと、(ii)クライアント端末102に格納されていた他のユニークIDとが対応付けられた情報を受信する。クライアント端末102に格納されていた他のユニークIDは、例えば、転送データのヘッダに含まれる。上記の他のユニークIDは、例えば、クライアント端末102のブラウザのクッキー領域に格納されていてもよい。これにより、ユニークID取得部1132は、転送データに含まれる一のユニークIDと、クライアント端末102のブラウザのクッキー領域に格納されていた他のユニークIDとを対応付けて取得することができる。
同期情報生成部1134は、ユニークID取得部1132が取得した複数のユニークIDに基づいて、当該複数のユニークIDが対応付けられた情報を生成する。同期情報送信部1136は、同期情報生成部1134が生成した情報を、外部の機器に送信する。
図12は、配信システム100における情報処理の一例を概略的に示す。図12を用いて、クライアント端末102のブラウザが第三者クッキーの読み書きを許可していない場合において、SSPサーバ110が発行したユニークIDと、他のパーマネントIDとを紐づける同期情報を作成することなく、広告を配信する実施形態の一例について説明する。なお、本実施形態において、Webサーバ104は、SSPサーバ110のアドレスを示す情報を、予め取得している。
本実施形態によれば、まず、S300において、クライアント端末102のブラウザがWebサーバ104にアクセスして、Webサーバ104にコンテンツ配信要求を送信する。コンテンツ配信要求は、例えば、Webページ20のデータを要求する。
S1202において、Webサーバ104が、C_pubをSSPサーバ110に送信するための手順を実行する。例えば、Webサーバ104は、C_pubと、リダイレクト命令とを含む転送データを生成する。転送データは、C_pubをパラメータとして含んでもよく、含まなくてもよい。リダイレクト命令は、クライアント端末102のコンピュータにより実行された場合に、クライアント端末102のコンピュータに、転送データのアクセス先をSSPサーバ110に切り替える手順を実行させるための命令であってよい。例えば、Webサーバ104は、転送データをクライアント端末102に送信する。なお、C_pubをSSPサーバ110に送信するための手順は、本実施形態に限定されない。他の実施形態において、Webサーバ104が、SSPサーバ110にC_pubを直接送信してもよい。
S1210において、クライアント端末102のブラウザが、Webサーバ104から送信された転送データを受信する。クライアント端末102のブラウザは、転送データをSSPサーバ110に送信する。S1212において、HTTP通信を終了させることを目的として、SSPサーバ110が、例えば、不可視の画像形式ファイルをクライアント端末102に送信する。
S330において、SSPサーバ110が、ユーザIDとしてC_pubを含む入札要求を生成して、当該入札要求をDSPサーバ120に送信する。SSPサーバ110は、ユーザIDとして、C_pubを暗号化又は符号化したデータを含む入札要求を生成してもよい。SSPサーバ110は、入札要求を1以上のDSPサーバ120に送信する。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、技術的に矛盾しない範囲において、特定の実施形態について説明した事項を、他の実施形態に適用することができる。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。