JP2018094087A - テンプレート - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度のレジストレーションを追加侵襲なく行うことができる共に、骨面が露出しない手術にも使用することができるテンプレートを提供する。
【解決手段】手術ナビゲーションにおいて手術室内の患者の三次元座標と患者の画像座標とを整合させるためのテンプレート2は、患者の手術対象部位を挟んで対向する2箇所の皮膚表面に装着される一対の板状部材4と、一対の板状部材4の外面4aにそれぞれ3個以上取り付けられた三次元位置検出用部材6とを備える。一対の板状部材4のそれぞれは、装着される箇所の患者の皮膚表面形状に合致する内面4bと、患者の画像にあらかじめ設定された3個以上の疑似マーカーの位置に対応して配置された3個以上の実マーカー8とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、手術ナビゲーションにおいて手術室内の患者の三次元座標と患者の画像座標とを整合させるためのテンプレートに関する。
執刀医が持つ手術器具の位置をCT画像やMRI画像等の患者の画像に重ねて表示する手術ナビゲーションは、耳鼻咽喉科の手術(特に手術ナビゲーションの有用性が報告されている内視鏡下副鼻腔手術)において広く利用されている。手術ナビゲーションを利用することにより、執刀医は患者に対する手術器具の位置を認識し、重要臓器の損傷を防ぎつつ手術の根治性を高めることができる。
執刀医が持つ手術器具の位置を患者の画像に重ねて表示するには、手術室内の患者の三次元座標と、患者の画像座標と、手術器具の座標とをナビゲーションコンピュータに登録する準備作業が必要である。この準備作業において手術室内の患者の三次元座標と患者の画像座標とを整合させる作業(以下「レジストレーション」ということがある。)は、手術ナビゲーションの精度を決定する重要なプロセスの一つである。なお、上記準備作業を総称してレジストレーションと呼ばれることもあるが、上記準備作業のすべてを手術室内で行う必要がないことから、手術室内の患者の三次元座標と患者の画像座標とを整合させる作業を指してレジストレーションと呼ばれるのが一般的であり、本明細書では後者の意味でレジストレーションの語を使用する。
手術ナビゲーションにおけるレジストレーションとして、ペアドポイント法やサーフェスマッチング法が知られている。ペアドポイント法は、複数個の放射線不透過マーカーを患者に取り付けた状態でCT撮影を行い、患者に取り付けた複数個のマーカーの手術室内の座標と、CT画像上の複数個のマーカーの座標とを整合させる方法である。ペアドポイント法のうち、マーカーとして複数個のチタン製ネジを局所麻酔下に患者の骨に打ち込んだ状態でCT撮影を行い、患者の骨に打ち込んだ複数個のチタン製ネジの手術室内の座標と、CT画像上の複数個のチタン製ネジの座標とを整合させる方法は、高侵襲であるが極めて高精度であり、精度のために高侵襲が許容される例外的な手術では最も信頼性の高い手法である。一方、ペアドポイント法においては皮膚面にマーカーを貼り付けることにより侵襲性が軽減されるが、皮膚は軟組織であるから皮膚が動くことにより比較的大きな誤差が発生する欠点がある。また、ペアドポイント法は、時間がかかる点や、CT再撮影(CT撮影は手術適応決定の際に既に行われており、患者にマーカーを取り付けた状態でのCT撮影は再度の撮影となる場合が多い。)による追加放射線被曝を含む侵襲性が欠点である。
サーフェスマッチング法は、ポインティングプローブを皮膚表面に当てることにより、手術室内の患者の皮膚表面の座標を多数計測して「面」としての座標群を取得し、取得した手術室内の患者の皮膚表面の座標群と患者の画像上の座標群とを整合させる方法であり、CT再撮影による追加放射線被曝などの侵襲がなく操作も簡便である利点を有し、副鼻腔手術の手術ナビゲーションで広く用いられている。しかし、サーフェスマッチング法は、広範囲の皮膚表面が必要であることや、皮膚を用いることにより比較的大きな誤差が発生する欠点を有する。サーフェスマッチング法は、比較的大きな誤差が発生すると共に特に深部において誤差が増幅するため、ミリメートル単位の精度が要求される手術ではサーフェスマッチング法のみでのレジストレーションは通常行われない。
一般にレジストレーションの精度と低侵襲性は二律背反の関係にあり、高精度を求めると侵襲性を妥協せざるを得なかったところ、本発明者等は、高精度かつ低侵襲のレジストレーションであるサーフェス・テンプレート・アシスティド・マーカー・ポジショニング法(以下「STAMP法」という。)を開発した(たとえば特許文献1及び非特許文献1参照。)。STAMP法では、手術適応決定の際に撮影した患者の画像において骨面に3個以上の疑似マーカーを手術前にあらかじめ設定した上で、手術開始後に露出する患者の骨面(たとえば耳科手術では手術部位にアプローチするために側頭骨表面を露出させる場合がある。)にテンプレートを装着させる。次いで、画像上の疑似マーカーの位置に相当する位置にテンプレートを用いて患者の骨面にマーカーを転写する。そして、患者の骨面上に転写したマーカーの手術室内の座標と、画像上の疑似マーカーの座標とを整合させる。STAMP法で用いられるテンプレートは、患者の画像を編集し疑似マーカーを設定した画像情報から造形され、装着される箇所の患者の骨面形状に合致する内面と、患者の画像にあらかじめ設定された3個以上の疑似マーカーの位置に対応して配置された3個以上の転写用穴とを有する。STAMP法は、CT再撮影による追加放射線被曝や手術前に患者の骨面にマーカーを設置すること等の侵襲をなくすことができるのでペアドポイントと比較して低侵襲であり、かつ本発明者等の実験結果によればサーフェスマッチング法と比較して高精度である。またSTAMP法では、疑似マーカーを用いること等から作業のほとんどを手術前に済ませておくことができ、したがって実際に手術中にレジストレーションに費やす時間が数分程度と非常に短い利点もある。
さらに本発明者等は、STAMP法の原理を用いてSTAMP法よりも手術室内の作業を簡略化すると共に手術室内の作業時間を短縮したpole STAMP法を開発した(たとえば特許文献2及び非特許文献2参照。)。pole
STAMP法で用いられるテンプレートは、患者の画像を編集し疑似マーカーを設定した画像情報から造形され、装着される箇所の患者の骨面形状に合致する内面と、患者の画像にあらかじめ設定された3個以上の疑似マーカーの位置に対応して配置された3個以上の実マーカーとを有する板状部材の外面に3個以上の三次元位置検出用部材が取り付けられたものである。pole STAMP法では、手術適応決定の際に撮影した患者の画像において骨面に3個以上の疑似マーカーを手術前にあらかじめ設定すると共に、疑似マーカーと三次元位置検出用部材との位置関係を、患者の画像情報に基づいて算出しナビゲーションコンピュータに手術前にあらかじめ記憶させた上で、手術開始後に露出する患者の骨面にテンプレートを装着させる。次いで、三次元位置検出用部材のそれぞれの位置を検出する。次いで、検出した三次元位置検出用部材のそれぞれの位置、及び疑似マーカーと三次元位置検出用部材との位置関係に基づいて、手術室内の実マーカーのそれぞれの座標を算出する。そして、手術室内の実マーカーの座標と画像上の疑似マーカーの座標とを整合させる。STAMP法では患者の骨面に転写したマーカーを医師が指して座標を取得する作業が必要であるが、pole STAMP法ではこの作業が必要ないので手術室内の作業時間が数十秒程度と極めて短い。
特開2009−61132号公報 国際公開第2012/169642号
松本希、洪在成、大野秀則、杉山久幸、橋爪誠、小宗静男、「Stamp registration 手法による耳科ナビゲーション手術」、耳鼻咽喉科展望、耳鼻咽喉科展望会、平成20年、第51巻、第5号、p.338−342 松本希、岡正倫、橋爪誠、小宗静男、「秒単位の無侵襲レジストレーションを可能にするpole STAMP法の考案と実践」、耳鼻咽喉科展望、耳鼻咽喉科展望会、平成22年、第55巻、第5号、p.315−317
STAMP法及びpole STAMP法は、いずれも高精度かつ低侵襲のレジストレーションであって手術室内の作業時間が非常に短いものの、手術中に露出する骨面にテンプレートを装着させるので内視鏡手術のように骨面が露出しない手術では使用することができない。
耳病変の治療のための手術として、外耳道の皮膚のみを切開して病変にアプローチする経外耳道的内視鏡下耳科手術が知られている。経外耳道的内視鏡下耳科手術は、従来の耳後部を切開して病変にアプローチする開頭手術と比較して低侵襲であるので普及しつつある。経外耳道的内視鏡下耳科手術では、狭い開口部である外耳道を通して三次元的に複雑な解剖構造にアプローチするので、手術ナビゲーションが高精度であれば経外耳道的内視鏡下耳科手術において手術ナビゲーションの果たす役割は大きい。このようなことから経外耳道的内視鏡下耳科手術でも手術ナビゲーションが使用可能となることが望まれている。しかし、経外耳道的内視鏡下耳科手術で使用することができるレジストレーションは低侵襲なサーフェスマッチング法だけであるが、サーフェスマッチング法ではSTAMP法等と比較して大きな誤差が発生してしまう。また、低侵襲な経外耳道的内視鏡下耳科手術において、精度を高めるために侵襲的な処置を行うことは倫理的に困難であるので、追加侵襲を伴うレジストレーションは使用することができない。
上記事実に鑑みてなされた本発明の課題は、高精度のレジストレーションを追加侵襲なく行うことができる共に、骨面が露出しない手術にも使用することができるテンプレートを提供することである。
上記課題を解決するために本発明が提供するのは、以下のテンプレートである。すなわち、手術ナビゲーションにおいて手術室内の患者の三次元座標と患者の画像座標とを整合させるためのテンプレートであって、患者の手術対象部位を挟んで対向する2箇所の皮膚表面に装着される一対の板状部材と、前記一対の板状部材の外面にそれぞれ3個以上取り付けられた三次元位置検出用部材とを備え、前記一対の板状部材のそれぞれは、装着される箇所の患者の皮膚表面形状に合致する内面と、患者の画像にあらかじめ設定された3個以上の疑似マーカーの位置に対応して配置された3個以上の実マーカーとを有するテンプレートである。
好ましくは、前記2箇所の皮膚表面は右耳介周囲の皮膚表面及び左耳介周囲の皮膚表面であり、前記一対の板状部材のそれぞれは、患者の皮膚表面に装着される際に患者の耳介を通すための貫通開口を有する。前記一対の板状部材の一方の前記貫通開口の周面形状は患者の右耳介基端部又は左耳介基端部の一方の皮膚表面形状に合致し、前記一対の板状部材の他方の前記貫通開口の周面形状は患者の右耳介基端部又は左耳介基端部の他方の皮膚表面形状に合致しているのが好適である。
本発明が提供するテンプレートを用いてレジストレーションを行う際は、手術前のプリレジストレーションとして、手術適応決定の際に撮影した患者の画像において皮膚表面に3個以上の疑似マーカーを手術前にあらかじめ設定すると共に、疑似マーカーと三次元位置検出用部材との位置関係を、患者の画像情報に基づいて算出しナビゲーションコンピュータにあらかじめ記憶させる。手術開始後においては、まず、患者の手術対象部位を挟んで対向する2箇所の皮膚表面に一対のテンプレートを装着させる。次いで、三次元位置検出用部材のそれぞれの位置を検出する。次いで、検出した三次元位置検出用部材のそれぞれの位置、及び疑似マーカーと三次元位置検出用部材との位置関係に基づいて、手術室内の実マーカーのそれぞれの座標を算出する。そして、手術室内の実マーカーの座標と画像上の疑似マーカーの座標とを整合させる。このように本発明のテンプレートは、患者の皮膚表面に装着されるので骨面が露出しない手術にも使用することができ、また本発明のテンプレートを用いることにより、CT再撮影による追加放射線被曝や手術前の骨面マーカー設置等の追加侵襲なくレジストレーションを行うことができる。
本発明のテンプレートの板状部材は装着される箇所の皮膚表面形状に合致する内面を有するので、本発明のテンプレートが患者の皮膚表面に装着されると、患者の画像にあらかじめ設定された疑似マーカーの位置に相当する位置(実マーカーを配置すべき目標位置)に実マーカーが位置付けられる。したがって、実マーカーを配置すべき目標位置と、本発明のテンプレートが患者の皮膚表面に装着された際の実マーカーの位置とのズレが非常に小さいので、本発明のテンプレートを用いることにより高精度のレジストレーションを行うことができる。
本発明に従って構成されたテンプレートの正面画像。 図1に示すテンプレートの背面図。 右耳介周囲に疑似マーカーを設定した患者の画像の模式図。 図1に示すテンプレートを患者に装着させた際の模式図。
以下、本発明に従って構成されたテンプレートの実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に示すテンプレート2は、一対の板状部材4(図1には一方のみ示す。)と、一対の板状部材の外面4aにそれぞれ3個以上取り付けられた三次元位置検出用部材6とを備える。図示の実施形態では図1に示すとおり、三次元位置検出用部材6としての赤外線反射球が板状部材4の外面4aに4個取り付けられ、赤外線反射球は板状部材4の外面4aの隅部に配置されている。図示の実施形態における三次元位置検出システムは、赤外線照射手段(図示していない。)から赤外線反射球に向かって赤外線を照射し、赤外線反射球で反射した赤外線を捕えることによって赤外線反射球の三次元位置を検出する光学式位置検出システムである。赤外線反射球を3個以上用いることにより、板状部材4の三次元位置を検出することができる。なお、三次元位置検出用部材6として赤外線発光部材を板状部材4に取り付けてもよい。あるいは、三次元位置検出用部材6として磁性体を板状部材4に取り付け、テンプレート2の周囲に磁界を発生させることにより磁性体の位置を検出する磁場式位置検出システムを用いてもよい。
一対の板状部材4のそれぞれは、装着される箇所の患者の皮膚表面形状に合致する内面4bと、患者の画像にあらかじめ設定された3個以上の後述の疑似マーカー12に対応して配置された3個以上の実マーカー8とを有する。図示の実施形態では図2に示すとおり、板状部材4の内面4bの周縁部には、実マーカー8としての8個の凹所が間隔をおいて形成されている。なお、実マーカー8は貫通開口であってもよい。図示の実施形態のテンプレート2は、患者の手術対象部位を挟んで対向する右耳介周囲の皮膚表面及び左耳介周囲の皮膚表面に装着されるものであり、一対の板状部材4のそれぞれは、患者の皮膚表面に装着される際に患者の耳介を通すための貫通開口10を有する。また、一対の板状部材4の一方の貫通開口10の周面形状は患者の右耳介基端部又は左耳介基端部の一方の皮膚表面形状に合致し、一対の板状部材4の他方の貫通開口10の周面形状は患者の右耳介基端部又は左耳介基端部の他方の皮膚表面形状に合致しているのが好適である。
次に、上述したとおりのテンプレート2の製造方法について説明する。最初に、患者の手術対象部位を挟んで対向する2箇所の皮膚表面形状(図示の実施形態では、右耳介周囲の皮膚表面形状及び左耳介周囲の皮膚表面形状)に関する三次元画像情報を得る。この三次元画像情報は、手術適応決定の際に撮影された患者のCT画像又はMRI画像に基づいて生成することができる。次いで、上記三次元画像情報において患者の皮膚表面に3個以上の疑似マーカー12を設定する。図示の実施形態では図3に示すとおり、患者の画像14上において、右耳介周囲の皮膚表面に8個の疑似マーカー12を設定すると共に左耳介周囲の皮膚表面に8個の疑似マーカー12を設定する。次いで、上記三次元画像情報に三次元位置検出用部材6の取り付け部(たとえば、赤外線反射球を取り付けるための、板状部材4の外面4aから突出する柱状ピン)を3個以上設定する。次いで、疑似マーカー12及び三次元位置検出用部材6の取り付け部を設定した三次元画像情報に基づいて、適宜の立体造形法により板状部材4を造形する。適宜の立体造形法としては、光造形法、インクジェット造形法、粉末造形法、粉末焼結造形法、紙積層造形法、粉末焼結積層造形法を挙げることができる。板状部材4を造形する材料としては、生体適合性がある任意の材料を使用することができ、たとえば合成樹脂、合成ゴム、無機材料、無機材料粉末と合成樹脂とを含む複合材料を使用することができる。そして、造形した板状部材4の取り付け部に三次元位置検出用部材6を取り付けてテンプレート2を製造する。
テンプレート2を用いてレジストレーションを行う際は、手術前のプリレジストレーションとして、疑似マーカー12及び三次元位置検出用部材6の位置関係を、患者の画像情報に基づいて算出しナビゲーションコンピュータにあらかじめ記憶させる。図示の実施形態では、一方のテンプレート2の三次元位置検出用部材6と、右耳介周囲又は左耳介周囲の一方の疑似マーカー12との位置関係を算出すると共に、他方のテンプレート2の三次元位置検出用部材6と、右耳介周囲又は左耳介周囲の他方の疑似マーカー12との位置関係を算出し、各位置関係をナビゲーションコンピュータにあらかじめ記憶させる。手術開始後においては、まず、患者の手術対象部位(たとえば中耳又は内耳の病変)を挟んで対向する右耳介周囲の皮膚表面及び左耳介周囲の皮膚表面に一対のテンプレート2を装着させる。次いで、一方のテンプレート2の三次元位置検出用部材6のそれぞれの位置と、他方のテンプレート2の三次元位置検出用部材6のそれぞれの位置とを光学式位置検出システムにより検出する。次いで、検出した一方のテンプレート2の三次元位置検出用部材6のそれぞれの位置、及び一方のテンプレート2の三次元位置検出用部材6と右耳介周囲又は左耳介周囲の一方の疑似マーカー12との位置関係に基づいて、手術室内における一方のテンプレート2の実マーカー8のそれぞれの座標を算出する。また、検出した他方のテンプレート2の三次元位置検出用部材6のそれぞれの位置、及び他方のテンプレート2の三次元位置検出用部材6と右耳介周囲又は左耳介周囲の他方の疑似マーカー12との位置関係に基づいて、手術室内における他方のテンプレート2の実マーカー8のそれぞれの座標を算出する。そして、手術室内における一方のテンプレート2の実マーカー8の座標と、画像上の右耳介周囲又は左耳介周囲の一方の疑似マーカー12の座標とを整合させる。また、手術室内における他方のテンプレート2の実マーカー8の座標と、画像上の右耳介周囲又は左耳介周囲の他方の疑似マーカー12の座標とを整合させる。このようにテンプレート2は、患者の皮膚表面に装着されるので骨面が露出しない手術にも使用することができ、またテンプレート2を用いることにより、CT再撮影による追加放射線被曝や手術前の骨面マーカー設置等の追加侵襲なくレジストレーションを行うことができる。
テンプレート2を用いるレジストレーションは、実マーカー8の座標と疑似マーカー12の座標とを整合させるためペアドポイント法の機能を用いるが、患者の皮膚表面で座標の整合を行う点で概念的にはサーフェスマッチング法に近似している。サーフェスマッチング法では、手術室内の患者の皮膚表面の座標を多数計測して「面」としての座標群を取得するが、この座標群を構成する座標の個数は有限(たとえば数百個)である。これに対し、テンプレート2の板状部材4は患者の画像情報に基づいて造形されていて、装着される箇所の患者の皮膚表面形状に合致する内面4bを有するので、患者の皮膚表面と整合させる板状部材4の内面4bの座標群が無数の座標から構成されているとみなすことができる。このため、テンプレート2が患者の皮膚表面に装着されると、患者の画像にあらかじめ設定された疑似マーカー12の位置に相当する位置(実マーカー8を配置すべき目標位置)に実マーカー8が位置付けられる。また、図示の実施形態のテンプレート2は、軟組織が厚い腹部等の部位と比較して軟組織が薄くかつ軟組織のすぐ内方に硬い側頭骨が存在する右耳介周囲の皮膚表面及び左耳介周囲の皮膚表面に装着されるので、実マーカー8を配置すべき目標位置と、テンプレート2が患者の皮膚表面に装着された際の実マーカー8の位置とのズレが非常に小さい。また、サーフェスマッチング法では、ポインティングプローブを皮膚表面に当てた際に皮膚が変形し、これによって本来の皮膚表面の座標と計測した皮膚表面の座標との間に人為的な計測誤差が発生してしまうが、テンプレート2を用いるレジストレーションでは患者の画像情報に基づいて板状部材4を造形するので計測誤差が十分軽減される。また、レジストレーションにおいて整合させるべきマーカー同士の座標を完全に一致させることは極めて困難であるから、レジストレーションの誤差はレジストレーションの重心(すなわち、整合させる複数個のマーカーの重心)からの距離が大きくなるに従って誤差が大きくなる傾向にあるところ、患者の手術対象部位を挟んで対向する2箇所の皮膚表面にテンプレート2が装着されるので、テンプレート2を用いることにより、レジストレーションの重心を患者の手術対象部位の近くに配置することができ、したがって高精度のレジストレーションを行うことができる。
2:テンプレート
4:板状部材
4a:外面
4b:内面
6:三次元位置検出用部材
8:実マーカー
10:貫通開口
12:疑似マーカー

Claims (3)

  1. 手術ナビゲーションにおいて手術室内の患者の三次元座標と患者の画像座標とを整合させるためのテンプレートであって、
    患者の手術対象部位を挟んで対向する2箇所の皮膚表面に装着される一対の板状部材と、前記一対の板状部材の外面にそれぞれ3個以上取り付けられた三次元位置検出用部材とを備え、
    前記一対の板状部材のそれぞれは、装着される箇所の患者の皮膚表面形状に合致する内面と、患者の画像にあらかじめ設定された3個以上の疑似マーカーの位置に対応して配置された3個以上の実マーカーとを有するテンプレート。
  2. 前記2箇所の皮膚表面は右耳介周囲の皮膚表面及び左耳介周囲の皮膚表面であり、
    前記一対の板状部材のそれぞれは、患者の皮膚表面に装着される際に患者の耳介を通すための貫通開口を有する、請求項1記載のテンプレート。
  3. 前記一対の板状部材の一方の前記貫通開口の周面形状は患者の右耳介基端部又は左耳介基端部の一方の皮膚表面形状に合致し、前記一対の板状部材の他方の前記貫通開口の周面形状は患者の右耳介基端部又は左耳介基端部の他方の皮膚表面形状に合致している、請求項2記載のテンプレート。
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