JP2018091491A - 熱交換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】送風機の数を低減した熱交換装置を提供する。
【解決手段】ファン軸芯CLの周りに回転することでファン吸込空間555から互いに温度が異なる第1の流体と第2の流体を吸い込んで、これら流体を異なる空間に吹き出すファン552と、ファン552を収容するファンケーシング553と、ファン吸込空間555において、第1の流体が通る空間と第2の流体が通る空間とを仕切る仕切部543bと、を備え、ファン552は、ファン軸芯CLを中心とする周方向に配置された複数枚のブレード552bと、複数枚のブレードに接続する接続部材552a、552cと、を有し、ブレード552bの熱伝導率および接続部材552aの熱伝導率は、ファンケーシング553の熱伝導率より高い。
【選択図】図6

Description

本発明は、熱交換装置に関するものである。
特許文献1には、2種類の空気の間で熱交換を行わせる空調装置が開示されている。この空調装置では、熱交換ロータと、全熱交換ロータの外気通過ゾーンに外気を送る第1送風機と、熱交換ロータの内気通過ゾーンに内気を送る第2送風機を備えている。
特開2013−68364号公報
しかし、上記のような空調装置では、熱交換のために2つの送風機が必要となり、それが、空調装置の部品点数の増大、体格増大等に影響を及ぼすおそれがある。
本発明は上記点に鑑み、熱交換のための構成において、送風機の数を低減することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、第1の流体と前記第1の流体とは温度差のある第2の流体との間で熱交換を行わせる熱交換装置であって、ファン軸芯(CL)の周りに回転することでファン吸込空間(555)から互いに温度が異なる第1の流体と第2の流体を吸い込んで、吸い込んだ前記第1の流体と前記第2の流体を異なる空間に吹き出すファン(552)と、前記ファンを収容するファンケーシング(553)と、前記ファン吸込空間において、前記第1の流体が通る空間と前記第2の流体が通る空間とを仕切る仕切部(543b、543d)と、を備え、前記ファンは、前記ファン軸芯を中心とする周方向に配置された複数枚のブレード(552b)と、前記複数枚のブレードに接続する接続部材(552a、552c)と、を有し、前記複数のブレードの熱伝導率および前記接続部材の熱伝導率は、前記ファンケーシングの熱伝導率より高いことを特徴とする熱交換装置である。
また、請求項2に記載の発明は、第1の流体と前記第1の流体とは温度差のある第2の流体との間で熱交換を行わせる熱交換装置であって、ファン軸芯(CL)の周りに回転することでファン吸込空間(555)から互いに温度が異なる第1の流体と第2の流体を吸い込んで、吸い込んだ前記第1の流体と前記第2の流体を異なる空間に吹き出すファン(552)と、前記ファン吸込空間において、前記第1の流体が通る空間と前記第2の流体が通る空間とを仕切る仕切部(543b、543d)と、を備え、前記ファンは、前記ファン軸芯を中心とする周方向に配置された複数枚のブレード(552b)と、前記複数枚のブレードに接続する接続部材(552a、552c)と、を有し、前記複数のブレードの熱伝導率が10W/(m・K)以上であり、かつ、前記接続部材の熱伝導率が10W/(m・K)
以上であることを特徴とする熱交換装置である。
このようになっていることで、第1の流体と第2の流体のうち低温な方の流体はファンを通る際に接続部材およびブレードから熱を渡され温度が上昇してファンら吹き出される。一方、第1の流体と第2の流体のうち高温な方の流体はファンを通る際に接続部材およびブレードから熱を奪われ温度が下降して遠心ファンから吹き出される。つまり、ファンは、第1の流体および第2の流体を吸い込んで吹き出すことで、第1の流体および第2の流体の熱交換を媒介する。このように、2つの流体を吸い込んで吹き出す送風用のファンが、これら2つの流体の熱交換の媒介も行うので、熱交換のための構成において、送風機の数は1つで済む。
なお、上記および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載される当該用語を例示する具体物等との対応関係を示すものである。
第1実施形態に係る加湿装置を備える車両用空調装置の全体構成を示す模式的な断面図である。 図1のII−II断面図である。 第1実施形態に係る加湿装置の要部を示す斜視図である。 図3の矢印IVに示す方向の矢視図である。 図1、図6のV-V断面図である。 図5のVI-VI断面図である。 加湿装置および空調ユニットの制御装置の構成を示すブロック図である。 制御装置が実行する加湿装置の制御処理のフローチャートである。 ある時点においてブレード552b間に流入した空気91、92を示す図である。 図9よりも後の時点においてブレード552b間に流入した空気91、92を示す図である。 第2実施形態に係る加湿装置50の一部を構成する部材の視図である。 加湿装置50の一部を構成する部材の平面図である。 図12のXIII-XIII断面図である。 図12のXIV-XIV断面図である。 第3実施形態における加湿装置50の一部を構成する部材の平面図である。 図15のXVI-XVI断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、各実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。
(第1実施形態)
本実施形態では、車室内の空調を行う車両用空調装置を図示しない内燃機関(エンジン)から車両走行用の駆動力を得る車両に適用した例を説明する。図1に示すように、車両用空調装置は、主たる構成要素として、空調ユニット10、および加湿装置50を備える。なお、図1に示す上と下とを示す矢印は、車両用空調装置を車両に搭載した際の上下方向を示している。このことは、その他の図面においても同様である。
まず、空調ユニット10について説明する、空調ユニット10は、車室内に配置されている。より具体的は、空調ユニット10は、ダッシュボード内かつ計器盤(インストルメントパネル)の下方部に配置されている。空調ユニット10は、その外殻を形成する空調ケース11の内部に、蒸発器13、ヒータコア14等を収容したものである。
空調ケース11は、車室内へ送風する送風空気の通風路を構成する。本実施形態の空調ケース11は、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えば、ポリプロピレン)により成形されている。
ここで、図2は、空調ケース11を空気流れ方向に対して直交する方向に切断した際の空調ケース11の模式的な断面を示している。本実施形態の空調ケース11は、図2に示すように、底面部11a、上面部11b、側面部11cにより、送風空気が流れる通風路が区画形成される。なお、図2では、説明の便宜上、後述するドレイン排出部111および冷風導出部112が紙面左右方向に並ぶ例を図示しているが、これに限定されないことはいうまでもない。
底面部11aは、空調ケース11における蒸発器13やヒータコア14等の底部と対向する下方側の壁面を構成する部位である。また、上面部11bは、空調ケース11における底面部11aに対向する上方側の壁面を構成する部位である。さらに、側面部11cは、空調ケース11における底面部11aおよび上面部11b以外の壁面を構成する部位である。
図1に戻り、空調ケース11の空気流れ最上流側には、外気と車室内空気(内気)とを切替導入する内外気切替箱12が配置されている。内外気切替箱12には、外気を導入する外気導入口121、および車室内空気を導入する内気導入口122が形成されている。内気導入口122は、ダッシュボード内部において開口しており、そのため、内気導入口122から導入される車室内空気は、より具体的には、ダッシュボード内部の空気である。
さらに、内外気切替箱12の内部には、各導入口121、122の開口面積を調整して、外気の導入量と内気の導入量とを割合を変化させる内外気切替ドア123が配置されている。内外気切替ドア123は、外気導入口121と内気導入口122との間に回動自在に配置されている。内外気切替ドア123は、図示しないアクチュエータにより駆動される。
内外気切替箱12の空気流れ下流側には、車室内への送風空気を冷却する冷却部を構成する蒸発器13が配置されている。蒸発器13は、内部を流通する低温冷媒の蒸発潜熱を送風空気から吸熱して、送風空気を冷却する熱交換器である。蒸発器13は、図示しない圧縮機、凝縮器、減圧機構と共に蒸気圧縮式の冷凍サイクルを構成する。
蒸発器13の空気流れ下流側には、蒸発器13で冷却された空気をヒータコア14側へ流す温風通路16、および蒸発器13で冷却された空気を、ヒータコア14を迂回して流す冷風バイパス通路17が形成されている。
ヒータコア14は、図示しないエンジンの冷却水を熱源として、送風空気を加熱する熱交換器である。本実施形態では、ヒータコア14が送風空気を加熱する加熱部を構成する。
蒸発器13とヒータコア14との間には、エアミックスドア18が回動自在に配置されている。エアミックスドア18は、図示しないアクチュエータにより駆動されて、温風通路16を流通させる空気と冷風バイパス通路17を流通させる空気との割合を調整して、車室内へ送風する送風空気の温度を調整する部材である。
温風通路16、および冷風バイパス通路17の空気流れ下流側には、空調用送風機19が配置されている。空調用送風機19は、空調ケース11の内部に車室内へ吹き出す空気流を発生させる機器である。空調用送風機19は、送風ケース191、空調用ファン192、空調用モータ193等で構成されている。
送風ケース191は、空調ケース11の一部を構成している。送風ケース191には、空気の吸込口191a、吸込口191aを介して吸い込んだ空気を吐出する吐出口191bが形成されている。
空調用ファン192は、吸込口191aを介して温風通路16および冷風バイパス通路17の空気流れ下流側の空気を吸い込み、吐出口191bから吐出する。本実施形態の空調用ファン192は、軸方向から吸い込んだ空気を径方向外側に吹き出す遠心ファンで構成されている。空調用ファン192は、空調用モータ193によって、回転駆動される。なお、空調用ファン192は、遠心ファンに限らず、軸流ファンや貫流ファン等で構成されていてもよい。
空調用送風機19の吐出口191bには、空調用ダクト20が接続されている。空調用ダクト20は、空調ダクト20の空気流れ下流端にあるフェイス吹出口20a、フット吹出口20b、デフロスタ吹出口20cへ送風空気を導く部材である。
フェイス吹出口20aは、乗員の上半身側に空気を吹き出すための吹出口であり、例えば、ダッシュボードの表面のうち運転席の上端部または助手席の上端部に対向する面に配置されている。フット吹出口20bは、乗員の下半身側に空気を吹き出すための吹出口であり、例えば、ダッシュボードの表面のうち運転席よりも下方または助手席よりも下方に対向する面に配置されている。デフロスタ吹出口20cは、車両前面の窓ガラスに向けて空気を吹き出す吹出口であり、例えば、ダッシュボードの表面のうち車両前面の窓ガラスに多項する面に配置されている。また、空調用ダクト20または送風ケース191には、各吹出口からの空気の吹出モードを設定する図示しないモード切替ドアが設けられている。モード切替ドアは、図示しないアクチュエータにより駆動する。
また、吹出口モードとしては、フェイスモード、バイレベルモード、フットモード、フットデフロスタモード(フットデフモードとも呼ぶ)がある。フェイスモードは、フェイス吹出口20aを全開してフェイス吹出口20aから車室内乗員の上半身に向けて空気を吹き出すモードである。バイレベルモードは、フェイス吹出口20aとフット吹出口20bの両方を開口して車室内乗員の上半身と足元に向けて空気を吹き出すモードである。フットモードは、フット吹出口20bを全開するとともにデフロスタ吹出口20cを小開度だけ開口して、フット吹出口20bから主に空気を吹き出すモードである。フットデフロスタモードは、フット吹出口20bおよびデフロスタ吹出口20cを同程度開口して、フット吹出口20bおよびデフロスタ吹出口20cの双方から空気を吹き出すモードである。
ここで、本実施形態の空調ケース11には、その底面部11aにドレイン排出部111、冷風導出部112が形成されている。ドレイン排出部111は、蒸発器13で生ずる凝縮水を車両外部へ排出する開口部である。本実施形態のドレイン排出部111は、空調ケース11の底面部11aにおける蒸発器13における下端部に対向する部位に形成されている。
冷風導出部112は、空調ケース11内で蒸発器13にて冷却された送風空気(冷却空気)の一部を空調ケース11の外部へ導出する開口部である。本実施形態の冷風導出部112は、空調ケース11の底面部11aにおける蒸発器13とヒータコア14との間の部位に形成されている。より具体的には、冷風導出部112は、ドレイン排出部111とヒータコア14との間に位置する底面部11aに形成されている。なお、エアミックスドア18がどのような位置にあっても、エアミックスドア18によって冷風導出部112が閉鎖されることはない。
ここで、本実施形態の空調ユニット10は、空調ケース11における空気流れ下流側に空調用送風機19を配置する、いわゆる吸込タイプの構成を採用している。このため、空調ケース11の内部は、空調ケース11外部の圧力(大気圧に等しい)よりも低い圧力となっている。
続いて、加湿装置50について説明する。加湿装置50は、空調ユニット10とは別体に形成された構成部品であり、空調ユニット10と同様に、ダッシュボード内かつ計器盤(インストルメントパネル)の下方部に配置されている。より具体的には、加湿装置50は、空調ケース11の冷風導出部112と後述する加湿装置50の冷風吸入部52とが近接するように、空調ケース11の下方側であって、空調ケース11における蒸発器13が配置された部位に近接する位置に配置されている。
この加湿装置50は、吸着ケース51、加湿器用送風機55、吸着器60、駆動部材70、2つの第1仕切部材542、第2仕切部材543を備えている。吸着ケース51は、加湿装置50の外殻を形成する樹脂製の筐体であり、その内部に吸着器60を収容していると共に、送風空気の通風路を構成する。吸着ケース51は、空調ケース11から分離した、空調ケース11とは別体の構成部品である。この吸着ケース51は、冷風吸入部52、内気吸入部53、吸着器収容部54、空気排出部56を有している。
冷風吸入部52は、無底中空直方体形状の配管であり、加湿装置50の外部に連通する第1外部導入口52a、および後述する吸着器収容部54の吸湿空間541aに連通する第1内部連通口52bが両端に形成されている。この冷風吸入部52は、第1外部導入口52aと第1内部連通口52bの間において直方体形状の空気流路を囲んでいる。
また、冷風吸入部52は、第1外部導入口52aと第1内部連通口52bとの間に回動自在に配置された冷風ドア522を有している。この冷風ドア522は、図示しないアクチュエータにより駆動される。そしてこの冷風ドア522は、開いているときに当該冷風吸入部52内において第1外部導入口52aと第1内部連通口52bとを連通させ、閉じているときに当該冷風吸入部52内において第1外部導入口52aと第1内部連通口52bとの連通を遮断する。
つまり、冷風吸入部52は、蒸発器13で冷却された冷却空気を吸湿空間に導く通路冷風吸入部(52)の開閉を切り替える開閉機構である。なお、冷風吸入部52の形状および冷風吸入部52によって囲まれる空気流路の形状は、上記のようなものに限られない。
また、第1外部導入口52aには、蒸発器13で冷却された冷却空気を導入する冷風吸入ダクト521が接続されている。冷風吸入ダクト521は、冷風吸入部52の第1外部導入口52aと空調ケース11の冷風導出部112とを接続する。冷風吸入ダクト521は、空調ケース11とも吸着ケース51とも別体に形成された構成部品であり、冷風導出部112に対して、図示しないスナップフィット等の連結部材により脱着可能に構成されている。
内気吸入部53は、無底円筒形状の配管であり、加湿装置50の外部に連通する第2外部導入口53a、および後述する吸着器収容部54の放湿空間541bに連通する第2内部連通口53bが形成されている。この内気吸入部53は、第2外部導入口53aと第2内部連通口53bの間において円柱形状の空気流路を囲んでいる。
なお、内気吸入部53の第1外部導入口53aは、ダッシュボード内部において開口しており、そのため、第1外部導入口53aから内気吸入部53内に、車室内空気が、より具体的にはダッシュボード内部の空気が、導入される。また、内気吸入部53の形状および内気吸入部53によって囲まれる空気流路の形状は、上記のようなものに限られない。
吸着器収容部54は、吸着ケース51のうち吸着器60を収容する部位の部材である。本実施形態の吸着器収容部54は、図3、図4に示すように、中空円筒状の外形を有している。吸着器収容部54は、その内部に吸着器60の吸着器収容空間541が形成されている。
吸着器収容部54には、吸着器収容空間541として、冷風吸入部52を介して導入された冷却空気が流通する空間と、内気吸入部53を介して導入された内気が流通する空間とが設定されている。
具体的には、吸着器収容空間541は、吸着器60の空気流れ上流側、および下流側の双方に設けられた第1、第2仕切部材542、543により、冷却空気が流通する空間および内気が流通する空間が仕切られている。
第1仕切部材542は、吸着器60の空気流れ上流側に設けられて、吸着器60の空気流れ上流側の空間を冷却空気の流路と内気の流路を仕切る部材である。第1仕切部材542は、吸着器収容部54の上面部の内側(吸着器60に対面する側)に一体に成形されている。
より具体的には、第1仕切部材542は、後述する回転軸71のすぐ外側にあるリング部と、当該リング部から、吸着器収容空間541のうち回転軸71から最も離れた最外周部まで、回転軸71を中心とする径方向に延びる2つの板部材とから成る。なお、リング部は、回転軸71に固定されておらず、回転軸71と接触もしていない。2つの板部材が回転軸71を中心として成す角度は、例えば120°である。
第2仕切部材543は、吸着器60の空気流れ下流側に設けられて、吸着器60の空気流れ下流側の空間を冷却空気の流路と内気の流路を仕切る部材である。第2仕切部材543は、吸着器収容部54の底面部の内側(吸着器60に対面する側)に一体に成形されている。
より具体的には、第2仕切部材543は、第1上流仕切部543a、第1下流仕切部543b、第2上流仕切部543c、リング部543eが一体に形成された部材である。
リング部543eは、回転軸71のすぐ外側で回転軸71を周方向に取り囲む部材である。このリング部543eは、吸着器収容部54の底面部の上記内側に一体に成形されており、回転軸71に固定されておらず、回転軸71と接触もしていない。
第1上流仕切部543aは、リング部543eから、吸着器収容空間541のうち回転軸71から最も離れた最外周部まで、回転軸71を中心とする径方向に延びる板部材である。この第1上流仕切部543aは、吸着器収容部54の底面部の上記内側に一体に成形されている。
第1下流仕切部543bは、リング部543eと第1上流仕切部543aの吸着器60とは反対側の端部から、加湿器用送風機55に近づいて吸着器60から離れるように延びる板部材である。第1上流仕切部543aと第1下流仕切部543bは同じ1枚の平板を形成する。第1下流仕切部543bは空気排出部56によって囲まれた孔を通って加湿器用送風機55の内部(より具体的には後述するファン吸込空間555におけるファンボス552aのごく近傍)まで延びている。そのため、第1下流仕切部543bの回転軸71を中心とする径方向の長さは、第1上流仕切部543aに比べて短い。
第2上流仕切部543cは、リング部543eから、吸着器収容空間541のうち回転軸71から最も離れた最外周部まで、回転軸71を中心とする径方向に延びる板部材である。この第2上流仕切部543cは、吸着器収容部54の底面部の上記内側に一体に成形されている。
第2下流仕切部543dは、リング部543eと第2上流仕切部543cの吸着器60とは反対側の端部から、加湿器用送風機55に近づいて吸着器60から離れるように延びる板部材である。第2上流仕切部543cと第2下流仕切部543dは同じ1枚の平板を形成する。第2下流仕切部543dは空気排出部56によって囲まれた孔を通って加湿器用送風機55の内部(より具体的には後述するファン吸込空間555におけるファンボス552aのごく近傍)まで延びている。そのため、第2下流仕切部543dの回転軸71を中心とする径方向の長さは、第2上流仕切部543cに比べて短い。なお、第1下流仕切部543bと第2下流仕切部543dは、回転軸71と加湿器用送風機55の間において、回転軸71の回転中心軸の延長線上(および、後述するファン軸芯CL上)で、一体に接続している。
吸着器収容部54には、冷却空気が流通する空間、および内気が流通する空間の双方を跨ぐように吸着器60が配置されている。吸着器収容部54における冷却空気が流通する空間は、冷却空気に含まれる水分を吸着器60の吸着材61に吸着する吸湿空間541aを構成する。また、吸着器収容部54における内気が流通する空間は、吸着器60の吸着材61に吸着された水分を脱離して、内気を加湿する放湿空間541bを構成する。
ここで、吸着材61は、単位質量当りの水分の吸着速度が、単位質量当りの水分の脱離速度よりも2倍程度遅くなる傾向がある。吸着材61に吸着される水分が少ないと、吸着材61から脱離させる水分も少なくなり、加湿装置による車室内の加湿量を充分に確保することが難しくなってしまうことが懸念される。
この点を加味して、本実施形態では、吸湿空間541aに存在する吸着材61の量が、放湿空間541bに存在する吸着材61の量よりも多くなるように、吸着器60の吸着器収容空間541を各仕切部材542、543により仕切っている。具体的には、各仕切部材542、543としてL字状に曲折した部材を用いることで、吸着器60の吸着器収容空間541について、吸湿空間541aが放湿空間541bよりも2倍程度大きくなる設定としている。
より具体的には、第1仕切部材542を構成する上記の2つの板部材が回転軸71を中心として放湿空間541b側に成す角度は、120°である。また、第2仕切部材543において、第1上流仕切部543aが形成する平板と、第2上流仕切部543cが形成する平板が、回転軸71を中心として放湿空間541b側に成す角度は、120°である。なお、吸着器60の詳細については後述する。
図1に戻り、空気排出部56は、吸着器収容部54の吸湿空間541aおよび放湿空間541bの両方に連通する1個の孔を形成する部材である。空気排出部56は、吸湿空間541aを通過して水分が奪われた除湿空気および放湿空間541bを通過して加湿された加湿空気が、この孔を介して吸着ケース51の外部に排出される。この加湿空気は、第1の流体の一例に相当し、この除湿空気が、第2の流体の一例に相当する。
この空気排出部56は、加湿器用送風機55に接続されることで、上記孔を介して吸着ケース51の外部に排出された除湿空気および加湿空気が加湿器用送風機55に吸い込まれるようになっている。
加湿器用送風機55は、空気排出部56に囲まれる上記孔を介して吸着ケース51から除湿空気および加湿空気を吸い込み、吸い込んだ加湿空気を加湿用ダクト571に吹き出すと共に吸い込んだ除湿空気を除湿空気ダクト573に吐き出す。
加湿用ダクト571は、吸着ケース51の放湿空間541bで加湿された内気である加湿空気を車室内へ導出する。本実施形態の加湿用ダクト571は、空調ユニット10の吹出ダクトである空調用ダクト20とは別体の構成部品となっている。
また、加湿用ダクト571は、その下流端である吹出開口部572が計器盤における乗員の顔部付近に存在する部位(例えば、インストルメントパネル内のメータ近傍)において、運転席のヘッドレストを向いて開口している。そして、吹出開口部572は、上述のフェイス吹出口20a、フット吹出口20b、デフロスタ吹出口20cから(例えば10cm以上)離れた位置に開口している。これにより、加湿用ダクト571を流れる加湿空気は、吹出開口部572から出て、上記吹出口20a、20b、20cから出た空気によって乱されることなく、乗員の顔部に向けて吹き出され、乗員の顔部周囲の空間が加湿される。
本実施形態では、加湿用ダクト571として流路径がφ50mm、流路長さが1000mm程度のダクトを採用している。これによれば、吸着器60を通過した高温で高相対湿度の加湿空気が、加湿用ダクト571の外側の空気と熱交換して冷却されることで、加湿空気の相対湿度を高くすることが可能となる。
また、加湿用ダクト571の吹出開口部572は、吹出空気が高相対湿度状態で顔部に到達するように、その開口径、および乗員の顔部までの距離に設定されている。本実施形態の吹出開口部572は、顔部に到達する空気が、相対湿度40%程度、温度20℃程度、風速0.5m/s程度となるように、吹出開口部572の開口径が75mm程度で構成され、風量10m/h(風速0.6m/s)程度で吹き出される。乗員の顔部までの距離が600mm程度に設定されている。風速0.6m/sは、空調ユニット10の各吹出口20a、20b、20cから出る空気の最低風量の10%以下である。つまり、本実施形態では、加湿用ダクト571として、吹出開口部572の開口面積が、吹出開口部572に至る流路の流路断面積よりも大きいダクトを採用している。このように構成される加湿用ダクト571によれば、乗員に到達する風速が1m/s以下と低くなるので、加湿空気の拡散を抑制して、加湿空気を顔部に確実に到達させることができる。
さらに、本実施形態の加湿用ダクト571は、内部を流通する空気と外部に存在する空気とが熱交換するように、冷風吸入ダクト521に比べて厚みが薄くなるように構成されている。
除湿空気ダクト573は、吸着ケース51の吸湿空間541aで水分が奪われた冷却空気である除湿空気を導くダクトである。除湿空気ダクト573によって除湿空気が導かれる先に開けられた除湿空気ダクト573の開口部574は、ダッシュボード内部に開口しており、これにより、除湿空気が乗員に直接吹き出ない構成となっている。
この場合、除湿空気ダクト573によって除湿空気が導かれる先は車室内(より具体的にはダッシュボード内部)であるが、除湿空気ダクト573によって除湿空気が導かれて開口部574から吹き出る先は、図1に示すように、車両の外部でもよいし、空調ケース11の内部でもよい。
吸着器60は、水分を吸着して脱離(放湿)する吸着材61を金属製の板状部材(図示せず)に担持させた構成となっている。各板状部材は、各板状部材の間に後述する回転軸71の軸方向に沿った流路が形成されるように間隔をあけて積層配置されている。本実施形態の吸着器60は、吸着材61を担持した各板状部材を積層配置することで、送風空気と吸着材61との接触面積を増加させている。
吸着材61は、相対湿度差によって吸湿・放湿を行う高分子吸着材を採用し、相対湿度が高い空気が通る際は空気内の水分を吸収し、相対湿度が低い空気が通る際は空気内に水分を放湿させる特徴を持つ。吸着材61としては、送風空気の温度として想定される温度範囲内で、吸着器60を通過する送風空気の相対湿度を50%変化させた際に、吸着している水分量(吸着量)が少なくとも3wt%以上変化する吸着特性を有するものが好ましい。より好ましくは、吸着材61としては、前述と同条件の環境下で、吸着量が3wt%〜10wt%の範囲で変化する吸着特性を有するものが好ましい。
本実施形態の吸着器60は、内部空間が吸湿空間541aと放湿空間541bに仕切られた吸着器収容部54に収容されている。前述のように、吸着器60は、吸湿空間541aおよび放湿空間541bの双方を跨ぐように配置されているが、吸湿空間に存在する吸着材61で吸着可能な水分の吸着量は有限である。また、放湿空間541bに存在する吸着材61で脱離させる水分の量も有限である。
そこで、加湿装置50には、吸着器60の吸着材61を吸湿空間541aと放湿空間541bとの間で移動させる移動機構として駆動部材70が設けられている。駆動部材70は、吸着器60における放湿空間541bに存在する吸着材61の少なくとも一部を吸湿空間541aに移動させると共に、吸着器60における吸湿空間541aに存在する吸着材61の少なくとも一部を放湿空間541bに移動させる装置である。
駆動部材70は、吸着器60の中心を貫通すると共に吸着器60に連結された回転軸71、および回転軸71を回転駆動させる減速機付きの電動モータ72を有する構成となっている。回転軸71は、回転可能に吸着ケース51に支持されており、電動モータ72から駆動力が伝達されると、吸着ケース51の内部で吸着器60と共に回転する。これにより、吸着器60において放湿空間541bにある吸着材61の一部が吸湿空間541aに移動し、吸着器60において吸湿空間541aにある吸着材61の一部が放湿空間541bに移動する。
本実施形態の電動モータ72は、回転軸71を一方向に連続的に回転駆動する。これにより、吸着器60における放湿空間541bで充分に水分を脱離した吸着材61を吸湿空間541aに移動させると共に、吸着器60における吸湿空間541aで充分に水分を吸着した吸着材61を放湿空間541bに移動させることができる。
ここで、加湿器用送風機55の詳細について説明する。加湿器用送風機55は、図5、図6に示すように、モータ551、遠心ファン552、およびスクロールファンケーシング553を備えている。この加湿器用送風機55は、ファン軸芯CLの方向に除湿空気および加湿空気を吸い込んでファン軸芯CLから離れる複数方向に除湿空気および加湿空気を分けて異なる空間に吹き出すと共に、除湿空気と加湿空気の熱交換を媒介するための樹脂製の部材である。
モータ551は、一部が遠心ファン552内に収容され、出力軸が遠心ファン552と接続されており、出力軸を介して遠心ファン552に回転駆動力を伝達することで、遠心ファン552をファン軸芯CLの周りに回転させる。
遠心ファン552は、遠心式多翼ファンすなわち遠心式送風機の羽根車であり、より具体的にはターボファンである。この遠心ファン552は、ファンボス552a、複数枚のブレード552b、および天板552cを有している。この遠心ファン552は、除湿空気および加湿空気をファン軸芯CLの方向に吸い込んでファン軸芯CLから離れる複数方向に吹き出すと共に、除湿空気と加湿空気の熱交換を媒介する。
ファンボス552a(接続部材の一例に相当する)は、モータ551の出力軸に接続された板形状の部材である。このファンボス552aの熱伝導率は、10W/(m・K)以上である。例えば、ファンボス552aは、熱伝導率が10W/(m・K)以上の金属から成っていてもよいし、熱伝導率が10W/(m・K)以上の金属以外の材料(例えば、カーボンナノファイバー、樹脂)から成っていてもよい。
複数枚のブレード552bは、ファン軸心CLを中心とする円柱状のファン吸込空間555のまわりに周方向に等間隔で周状に配置された平板である。ファン吸込空間555は、ファン軸心CLおよびファン軸心CLの近傍の空間を含む空間である。そして各ブレード552bは、ファンボス552aに対して垂直に(または非平行に)、かつ、空気がファン軸芯CLから離れる方向に導くよう(すなわち、ファン軸芯CLを中心とした径方向に垂直にならないよう)、ファンボス552aに接続かつ固定されている。このブレード552bの各々の熱伝導率は、10W/(m・K)以上である。例えば、ブレード552bの各々は、熱伝導率が10W/(m・K)以上の金属から成っていてもよいし、熱伝導率が10W/(m・K)以上の金属以外の材料(例えば、カーボンナノファイバー、樹脂)から成っていてもよい。なお、複数枚のブレード552bの大きさ、形状、表面積は、すべて同じである。
天板552c(接続部材の一例に相当する)は、ブレード552bを挟んでファンボス552aと対向する円環板形状の部材であり、すべてのブレード552bが天板552cに接続かつ固定されている。この天板552cの熱伝導率は、10W/(m・K)以上である。例えば、天板552cは、熱伝導率が10W/(m・K)以上の金属から成っていてもよいし、熱伝導率が10W/(m・K)以上の金属以外の材料(例えば、カーボンナノファイバー、樹脂)から成っていてもよい。あるいは、この天板552cの熱伝導率は、10W/(m・K)未満であってもよい。
なお、ブレード552bの各々および天板552cの板厚よりもファンボス552aの板厚の方が大きい。そして、複数枚のブレード552bおよび天板552cの全体の熱容量よりも、ファンボス552aの熱容量の方が大きい。したがって当然、複数枚のブレード552bのうちどの一枚よりも、ファンボス552aの熱容量の方が大きい。また、天板552cの熱容量よりも、ファンボス552aの熱容量の方が大きい。
スクロールファンケーシング553は、モータ551の一部および遠心ファン552を収容する筐体である。スクロールファンケーシング553は、樹脂から成っていてもよいし金属から成っていてもよいが、ファンボス552a、ブレード552b、天板552cよりも熱伝導率は低い。このスクロールファンケーシング553は、吸湿空間541aを通った除湿空気と放湿空間541bを通った加湿空気を独立してそれぞれ除湿空気ダクト573、加湿用ダクト571に吹き出す形状となっている。
このスクロールファンケーシング553は、上側底壁553a、下側底壁553b、外周壁553cを有している。上側底壁553aは、スクロールファンケーシング553の上蓋に相当する板形状の部材であり、その内周端部に空気排出部56と接続する開口部を有している。開口部は、吸着器収容空間541から除湿空気および加湿空気を導入するための孔を形成する部材である。下側底壁553bは、上側底壁553aとファン軸芯CLの方向に対向する板形状の部材である。
外周壁553cは、スクロールファンケーシング553の外周を構成する板形状の部材であり、その上端(吸着器収容部54に近い側の端)において上側底壁553aの外周端部と接続し、その下端(吸着器収容部54から遠い側の端)において下側底壁553bの外周端部と接続している。したがって、外周壁553cは上側底壁553aと下側底壁553bを繋ぐ部材である。
また、外周壁553cのうちファン収容空間側(遠心ファン552を収容する空間の側)の内面は、第1ノーズ部N1、第2ノーズ部N2という2つのスクロールノーズ部を備え、更に、第1スクロール内壁面S1、第2スクロール内壁面S2を備えている。第1スクロール内壁面S1が第1内壁面の一例に相当し、第2スクロール内壁面S2が第2内壁面の一例に相当する。
第1ノーズ部N1は、第1スクロール内壁面S1の端部のうち、遠心ファン552の回転方向とは反対方向の端部と接続している。第2ノーズ部N2は、第2スクロール内壁面S2の端部のうち、遠心ファン552の回転方向とは反対方向の端部と接続している。
第1ノーズ部N1は、外周壁553cの上記内面と除湿空気ダクト573との境界を成すと共にスクロールの巻き始め部分である。
第2ノーズ部N2は、外周壁553cの上記内面と加湿用ダクト571との境界を成すと共にスクロールの巻き始め部分である。
第1スクロール内壁面S1は、ファン軸芯CLからの距離が回転軸Sを中心とする巻き角に対して周知の対数螺旋関数に従って増大するように、ノーズ部N1から加湿用ダクト571へ、ファン軸芯CLの周りを取り巻いて渦巻き状に延びている壁面である。
第2スクロール内壁面S2は、ファン軸芯CLからの距離が回転軸Sを中心とする巻き角に対して周知の対数螺旋関数に従って増大するように、ノーズ部N2から加湿用ダクト573へ、ファン軸芯CLの周りを取り巻いて渦巻き状に延びている壁面である。
このように、スクロールファンケーシング553には2つの出口が形成されており、それら2つのうち一方の出口には加湿用ダクト571が接続されており、他方の出口には除湿空気ダクト573が接続されている。
ここで、スクロールファンケーシング553、加湿用ダクト571、除湿空気ダクト573の形状と、第2仕切部材543の第1下流仕切部543b、第2下流仕切部543dの配置との関係について説明する。
図5、図6に示す通り、第1下流仕切部543bと第2下流仕切部543dは共に、ファン吸込空間555内に配置される。これにより、第1下流仕切部543bと第2下流仕切部543dは共に、ファン吸込空間555を、加湿空気が通って遠心ファン552に吸い込まれる空間と、除湿空気が通って遠心ファン552に吸い込まれる空間とに、仕切る。
より具体的には、図5に示す通り、ファン軸芯CLに垂直な平面内で第1下流仕切部543b、第2下流仕切部543dがファン軸芯CLからそれぞれ真っ直ぐ延びる方向81、82が成す角は、120°である。なお方向81は、ファン軸芯CLに垂直な平面内において、第1下流仕切部543bのうちファン軸芯CLから最も離れた端部を、ファン軸芯CLから見た方向でもある。また方向82は、ファン軸芯CLに垂直な平面内において、第2下流仕切部543dのうちファン軸芯CLから最も離れた端部を、ファン軸芯CLから見た方向でもある。
この120°の範囲は、遠心ファン552の回転方向に沿って第1下流仕切部543bから第2下流仕切部543dまでの範囲であり、加湿空気が通って遠心ファン552に吸い込まれる空間である。また、遠心ファン552の回転方向に沿って第2下流仕切部543dから第1下流仕切部543bまでの240°の範囲が、除湿空気が通って遠心ファン552に吸い込まれる空間である。
また、ファン軸芯CLに垂直な平面内でファン軸芯CLから第1ノーズ部N1への方向83とファン軸芯CLから第2ノーズ部N2への方向84とが成す角も、120°である。
そして、第1下流仕切部543bの方向81は、第1ノーズ部N1の方向83に対して、0°より大きくかつ90°より小さい第1ずれ角度θだけ、遠心ファン552の回転方向80とは反対側に、ずれている。また、第2下流仕切部543dの方向82は、第2ノーズ部N2の方向84に対して、ほぼ同じ第2ずれ角度θ’だけ、遠心ファン552の回転方向80とは反対側に、ずれている。ここで、第1ずれ角度θと第2ずれ角度θ’の差の絶対値は、0°であれば最も好ましいが、15°以下であれば後述する効果(加湿空気と除湿空気の分離効果)をある程度達成できる。なお、方向81と方向84も互いにずれており、方向82と方向83も互いにずれている。
また、複数枚のブレード552bの総接触面積Qと、複数枚のブレード552bの各々の高さHとを、以下のように定義する。各ブレード552bの高さHは、図6に示すように、ファン軸芯CLに平行な方向の当該ブレード552bの長さの最大値(1枚のブレード内における最大値)である。複数枚のブレード552bの接触面積Qは、ファンボス552aに接続されたすべてのブレード552bとファンボス552aとの接触面積の総和であり、本実施形態では、図5における当該複数枚のブレード552bの総断面積と同じである。このように定義したとき、H<Q1/2である。
なお、図1では、図5のVI-VI断面における加湿装置50が表されている。
続いて、車両用空調装置の電気制御部である制御装置100について図6を用いて説明する。図7に示す制御装置100は、CPU、ROMやRAM等の記憶部を含んで構成されるマイクロコンピュータ、およびその周辺回路から構成されている。制御装置100は、記憶部に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続された各種機器の作動を制御する。
本実施形態の制御装置100は、空調ユニット10の各種機器の作動を制御する制御装置と加湿装置50の各種機器の作動を制御する制御装置を1つにまとめた装置である。なお、空調ユニット10の各種機器の作動を制御する制御装置と加湿装置50の各種機器の作動を制御する制御装置とを別個に設ける構成としてもよい。
制御装置100の入力側には、空調制御用の各種センサ群101、加湿制御用の各種センサ群102、空調制御用および加湿制御用の操作パネル103が接続されている。
空調制御用の各種センサ群101としては、内気温度を検出する内気温度センサ、外気温度を検出する外気温度センサ、車室内の日射量を検出する日射センサ、蒸発器13の温度を検出する蒸発器温度センサ等が挙げられる。
また、加湿制御用の各種センサ群102としては、加湿用ダクト571から吹き出す空気の温度を検出する第1温度センサや、冷風排出ダクトから吹き出す空気の温度を検出する第2温度センサ等が挙げられる。
操作パネル103には、空調運転スイッチ103a、加湿運転スイッチ103b、温度設定スイッチ103c等が設けられている。空調運転スイッチ103aは、空調ユニット10による空調運転のオン、オフを切り替えるスイッチである。加湿運転スイッチ103bは、加湿装置50の加湿運転のオン、オフを切り替えるスイッチである。温度設定スイッチ103cは、空調ユニット10や加湿装置50から吹き出す空気の目標温度を設定するスイッチである。
また、制御装置100の出力側には、エアミックスドア18のアクチュエータ、空調用送風機19の空調用モータ193、内外気切替ドア123のアクチュエータ、加湿器用送風機55のモータ551、駆動部材70の電動モータ72、冷風ドア522のアクチュエータ、冷凍サイクルのコンプレッサ(図示せず)等が接続されている。制御装置100は、これら出力側の装置を制御することができる。
次に、本実施形態の空調ユニット10および加湿装置50の作動を説明する。まず、空調ユニット10の作動の概略について説明する。空調ユニット10は、空調運転スイッチ103aがオンされると、制御装置100が空調制御用の各種センサ群101の検出信号および温度設定スイッチ103cの設定温度に基づいて、車室内へ吹き出す送風空気の目標吹出温度TAOを算出する。そして、制御装置100は、車室内へ吹き出す送風空気の温度が目標吹出温度TAOに近づくように、空調ユニット10における各種機器の作動を制御する。
このように、空調ユニット10では、制御装置100が空調制御用の各種センサ群101の検出信号等に応じて各種機器を制御することで、ユーザが要求する適切な車室内の温度調整を実現することができる。
続いて、加湿装置50の作動について、図8に示すフローチャートを用いて説明する。制御装置100は、空調運転スイッチ103aがオンされると、図8に示すフローチャートに示す制御処理を実行する。
なお、本実施形態では、一事例として、蒸発器13が内気または外気を冷却しており、その結果、車室内の温度が25℃に保たれ、車室内の相対湿度が20%に保たれている状況において、制御装置100が図8に示す処理を実行する場合について説明する。
図8に示すように、制御装置100は、まずステップS10で、加湿運転スイッチ103bのオンオフを検出して加湿要求があるか否かを判定する。この判定処理では、加湿運転スイッチ103bがオフである場合に加湿要求なしと判定し、加湿運転スイッチ103bがオンである場合に加湿要求ありと判定する。加湿要求なしと判定した場合は、再度このステップS10を繰り返す。
ステップS10の判定処理の結果、加湿要求ありと判定された場合には、制御装置100は、ステップS20に進み、加湿装置50による車室内の加湿処理を開始する。具体的には、制御装置100は、冷風ドア522を全開位置に移動させ、加湿器用送風機55のモータ551を作動させて遠心ファン552を回転させると共に、駆動部材70を作動させて吸着器60を回転させる。これにより、加湿装置50の加湿運転が実現される。
この際、制御装置100は、空調用送風機19の最小風量を基準風量としたとき、冷風吸入ダクト521を介して導入される冷却空気が、基準風量よりも少ない風量(例えば、20m3/h、基準風量の20%程度)となるように、加湿器用送風機55を制御する。この場合、冷風吸入ダクト521を介して導入される冷却空気が基準風量よりも充分に少ないことから、空調ユニット10側の空調機能への影響は殆ど生じない。なお、制御装置100は、加湿制御用の各種センサ群102の検出値等に基づいて、空調用送風機19の風量を制御するようにしてもよい。
また、制御装置100は、吸着器収容部54の吸湿空間541aに対して、放湿空間541bで水分を充分に脱離した吸着材61が移動するように、駆動部材70の電動モータ72を制御する。例えば、制御装置100は、放湿空間541bにて吸着材61の水分の脱離に要する時間を基準時間としたとき、吸着材61を放湿空間541bに移動させてから基準時間を経過した後に吸湿空間541aに移動するように、電動モータ72を制御する。例えば、5rpm以上10rpm以下の所定の一定回転速度で吸着器60が回転するよう、電動モータ72を制御する。なお、吸着器60が回転しても、吸着器収容部54、第1仕切部材542、第2仕切部材543は回転しない。
ここで、制御装置100が加湿処理を実行した際の加湿装置50の運転状態について説明する。蒸発器13で冷却された低温、高相対湿度の冷却空気(例えば、温度5℃、相対湿度70%)の一部が、加湿器用送風機55の吸引力によって吸引され、冷風吸入ダクト521を介して吸着ケース51内に導入される。そして、吸着ケース51に導入された冷却空気は、吸着器60における吸湿空間541aに存在する吸着材61により、冷却空気に含まれる水分が吸着される。この結果、冷却空気が除湿空気になる。
この際、吸着器60が吸着器収容空間541で回転することから、吸着器60における放湿空間541bで充分に水分を脱離した吸着材61が吸湿空間541aに移動する。これにより、吸着ケース51に導入された冷却空気に含まれる水分が、吸着器60における吸湿空間541aに存在する吸着材61により連続的に吸着される。続いて、吸湿空間541aを通過した除湿空気は、加湿器用送風機55の吸引力によって吸引され、空気排出部56を介して、加湿器用送風機55のファン吸込空間555に流入する。
また、車室内(より具体的にはダッシュボード内部)の空気(本事例では温度25℃、相対湿度20%)の一部が、加湿器用送風機55の吸引力によって吸引され、内気吸入部53から吸着ケース51内に導入される。そして、吸着ケース51に導入された内気は、吸着器60における放湿空間541bに存在する吸着材61に吸着された水分が脱離することで加湿されて加湿空気(温度21℃、相対湿度57%)になる。
この際、吸着器60が吸着器収容空間541で回転することから、吸着器60における吸湿空間541aで充分に水分を吸着した吸着材61が放湿空間541bに移動する。これにより、吸着ケース51に導入された内気は、吸着器60における吸湿空間541aに存在する吸着材61の放湿により連続的に加湿される。このように、吸湿空間541aにおける冷却空気の除湿と、放湿空間541bにおける内気の加湿が、同時に連続的に実現する。続いて、放湿空間541bを通過した加湿空気は、加湿器用送風機55の吸引力によって吸引され、空気排出部56を介して、加湿器用送風機55のファン吸込空間555に流入する。
なお、空気排出部56からファン吸込空間555におけるファンボス552aの近傍までの空間は、第1下流仕切部543b、第2下流仕切部543dによって仕切られているので、この空間において加湿空気と除湿空気は殆ど混ざることがなく分けられている。
したがって、空気排出部56から加湿器用送風機55に流入した加湿空気および除湿空気は、図6の実線矢印(加湿空気)および破線矢印(除湿空気)に示すように、殆ど混ざることなく分離したまま、ファン吸込空間555においてファンボス552aに向かって流れる。
そして、加湿空気および除湿空気は、互いに殆ど混ざらず分離したまま、図6の実線矢印、破線矢印に示すように、ファン吸込空間555から、ファンボス552aに沿って、ファンボス552a、ブレード552b、天板552cで囲まれる空間に流入する。このとき、遠心ファン552の熱伝導率が高いので、加湿空気と除湿空気は、殆ど混ざらず分離したまま、遠心ファン552を介して互いに熱交換する。
より具体的には、除湿空気よりも高温の加湿空気(温度21℃、相対湿度57%)が、ファンボス552a、ブレード552b、天板552cで囲まれる空間に流入し、当該空間内を流通する間、加湿空気は主にファンボス552a、ブレード552bにぶつかる。これにより、加湿空気から当該ファンボス552aおよびブレード552bに、加湿空気の熱が伝達される。この結果、加湿空気は熱を奪われ、例えば18℃まで温度が低下し、それに伴い相対湿度が65%程度に高められる。
そして、ブレード552bに伝達された熱は、ブレード552bよりも熱容量の高いファンボス552aに伝達され、一時的にファンボス552aに蓄えられる。そして、ファンボス552a内の温度は、自身の高い熱伝導率により、ファンボス552a全体においてほぼ均一に保たれる。
一方、加湿空気よりも低温の除湿空気(温度5℃、相対湿度30%)がファンボス552a、ブレード552b、天板552cで囲まれる空間に流入し、当該空間内を流通する間、除湿空気は主にファンボス552a、ブレード552bにぶつかる。これにより、当該ファンボス552aおよびブレード552bから除湿空気に、熱が伝達される。この結果、除湿空気は熱を受け取って例えば9℃まで温度が上昇し、それに伴い相対湿度が28%程度に下がる。そして、熱が奪われたブレード552bには、ブレード552bよりも熱容量の高いファンボス552aから熱が伝達される。
このような作用により、除湿空気(冷風)は遠心ファン552を通る際にファンボス552aおよびブレード552bから熱を渡され温度が上昇して遠心ファン552から吹き出される。一方、加湿空気(暖風)は遠心ファン552を通る際にファンボス552aおよびブレード552bから熱を奪われ温度が下降して遠心ファン552から吹き出される。つまり、遠心ファン552は、加湿空気を吸着ケース51から吸い込んで加湿用ダクト571に吹き出すと同時に、除湿空気を吸着ケース51から吸い込んで除湿空気ダクト573に吹き出すことで、加湿空気から空気を奪うと共に奪った熱を除湿空気に渡す。
このように、遠心ファン552が除湿空気と加湿空気をファン吸込空間555から吸い込んで吹き出すと共に、除湿空気と加湿空気の間の熱交換を媒介することができるので、遠心ファン552とは別に除湿空気と加湿空気の熱交換器を配置する必要がなくなる。また、熱交換のための構成において、送風機の数は1つ(すなわち加湿器用送風機55のみ)で済む。その結果、加湿装置50の部品点数を低減することができ、ひいては、加湿装置50の小型化に寄与することができる。
また、放湿空間541bを通すための空気として、空調ケース11内の空気ではなく内気を用いているので、加湿装置50の存在による空調ユニット10側の空調機能への影響を低減することができる。
また図9のように、ある時点に、黒で塗り潰した略楕円形で表す加湿空気91が、第1下流仕切部543b、第2下流仕切部543dによって仕切られた狭い方の空間から、ファンボス552a、ブレード552b、天板552cで囲まれる空間に流入したとする。また図9のように、同じ時点に、ハッチングした略楕円形で表す除湿空気92が、第1下流仕切部543b、第2下流仕切部543dによって仕切られた広い方の空間から、ファンボス552a、ブレード552b、天板552cで囲まれる空間に流入したとする。
この場合、その後の時点で加湿空気91および除湿空気92は、図10に示すように、ファンボス552a、ブレード552b、天板552cで囲まれる空間の最外端から流出しようとする。
しかし、図9の時点から図10の時点に進む間に、遠心ファン552が回転する。本実施形態では、空気がファンボス552a、ブレード552b、天板552cで囲まれる空間の最内端から最外端に至るまでの時間の間に遠心ファン552が回転する角度を予め実験等で特定しておく。なお、遠心ファン552の回転速度と遠心ファン552に吹き出される空気の風速は比例関係にある。したがって、上記の角度は、遠心ファン552の回転速度に殆ど依存せず、遠心ファン552の形状に大きく依存するが、概ね0°より大きく90°よりも小さい。
そして、第1下流仕切部543bの方向81が、第1ノーズ部N1の方向83に対して、遠心ファン552の回転方向80とは反対側にずれる第1ずれ角度θを、この特定した角度と同じになるよう、第1ノーズ部N1の配置等を決める。また、第2下流仕切部543dの方向82が、第2ノーズ部N2の方向84に対して、遠心ファン552の回転方向80とは反対側にずれる第2ずれ角度θ’を、この特定した角度と同じになるよう、第2ノーズ部N2の配置等を決める。
このようになっていることで、加湿空気は殆ど全部が加湿用ダクト571に吹き出され、除湿空気は殆ど全部が除湿空気ダクト573に吹き出される。もし、本実施形態と異なり、第1下流仕切部543bの方向81が第1ノーズ部N1の方向83と一致し、かつ、第2下流仕切部543dの方向82が第2ノーズ部N2の方向84と一致していれば、加湿空気と除湿空気の混合度合いが本実施形態よりも増してしまう。また、方向81と方向83のずれ角度が方向82と方向84のずれ角度と等しいことにより、そうでない場合に比べ、加湿空気と除湿空気の混合度合いをより低減することができる。
また、ブレード552bの各々において、当該ブレードの高さHと、複数枚のブレード552b総接触面積Qと関係が、H<Q1/2となっているので、そうでない場合に比べ、各ブレード552bからファンボス552aへの熱伝導がより迅速に行えるので、加湿空気と除湿空気の熱交換の効率を更に向上させることができる。
このように、遠心ファン552に流入した加湿空気は、除湿空気と殆ど混ざることなく分けられ、かつ、除湿空気と熱交換して温度が下がると共に相対湿度が上昇し、加湿用ダクト571に流入する。そして更に加湿空気は、加湿用ダクト571を介して、加湿用ダクト571の空気流れ下流端にある吹出開口部572から乗員の顔部に向けて吹き出され、上記吹出口20a、20b、20cから出た空気によって乱されることなく、乗員の顔部に向けて吹き出され、乗員の顔部周囲の空間が加湿される。
また、遠心ファン552に流入した除湿空気は、加湿空気と殆ど混ざることなく分けられ、かつ、加湿空気と熱交換して温度が上がると共に相対湿度が上昇し、除湿空気ダクト573に流入する。そして更に除湿空気は、加湿用ダクト571を介して車室内、車外、あるいは空調ケース11の内部に、流入する。除湿空気を空調ケース11の内部に流入させた場合は、除湿空気は内気に比べれば低い温度なので、冷凍サイクルの負荷を低減できる。
ステップS20に続いては、ステップS20で開始した加湿処理を継続しながら、ステップS30で、加湿停止要求があるか否かを判定する。ステップS30の判定処理では、各運転スイッチ103a、103bそれぞれがオンである場合に、加湿停止要求なしと判定し、各運転スイッチ103a、103bの一方がオフである場合に、加湿停止要求ありと判定する。加湿停止要求なしと判定した場合は、加湿処理を継続しながら、ステップS30の判定を繰り返す。
ステップS30の判定処理の結果、加湿停止要求ありと判定された場合には、制御装置100は、ステップS40に進み、吸着器60の吸着材61に吸着された水分を脱離させる脱離処理を実行する。これにより、加湿装置50の脱離運転が実現される。
脱離処理では、制御装置100は、駆動部材70により吸着器60を回転させた状態で、冷風ドア522を全閉させる。これにより、冷風導出部112から第1内部連通口52bまで冷却空気が流通しなくなる。したがって、吸湿空間541aで吸着材61が水分を吸着しなくなる。一方、内気は、遠心ファン552の吸引力によって吸引され、内気吸入ダクト531から吸着ケース51内に導入され、放湿空間541bにある吸着材61から水分が脱離する。
このように、吸湿空間541aにおける吸着材61での水分の吸着を停止し、吸湿空間541aにおける吸着材61の水分の脱離を継続することで、吸着材61に吸着された水分を充分に脱離させることができる。
制御装置100は、予め設定された処理継続時間が経過するまで、脱離処理を継続する。制御装置100は、脱離処理を開始してから当該処理継続時間が経過すると、加湿器用送風機55の作動を停止して、ステップS10に戻る。なお、処理継続時間は、放湿空間541bに存する吸着材61に吸着された水分の全量を、加湿装置50で脱離するのに要する時間に設定すればよい。
以上説明した本実施形態の加湿装置50、および当該加湿装置50を備える車両用空調装置によれば、空調ユニット10で冷却された冷却空気の水分を利用して、車室内を加湿することができるので、外部から水を供給する必要がない。
また、空調ケース11内の冷却空気を利用して、冷却空気に含まれる水分を吸着材61に吸着させる。つまり、蒸発器13の冷却空気から水分の供給を受けるので、別途水分供給源を用意する必要なく、加湿装置50を簡易に構成できる。また、冷凍サイクルが作動している限り、ほぼオールシーズンで加湿が可能になる。
また、吸着材61から脱離する水分で加湿する対象を内気とすることで、空調ケース内の空気を加湿する以外の方法で車室内に加湿空気を吹き出すことができる。また、内気を放湿空間541bに吸引すると共に加湿空気を吸着ケース51から吸い込んで加湿用ダクト571に吹き出す送風機を備えることで、加湿対象となる内気を適切に導くことができる。
また、デフロスタ吹出口20cから出る空気は加湿されず、加湿用ダクト571から出る空気のみ加湿されるので、乗員のみ加湿され、窓ガラスは加湿されない。したがって、窓曇りを低減することができる。
また、加湿装置50は、吸着器60における放湿空間541bにある吸着材61の一部を吸湿空間541aに移動させると共に、吸着器60における吸湿空間541aに存する吸着材61の一部を放湿空間541bに移動させる駆動部材70を備える。
これにより、吸湿空間541aにて吸着材61で吸着した水分を放湿空間541bで脱離させて加熱空気を加湿すると同時に、放湿空間541bにて水分を脱離した吸着材61で吸湿空間541aを流通する冷却空気の水分を吸着することができる。
従って、本実施形態の加湿装置50および車両用空調装置によれば、無給水で車室内における連続した加湿を実現することができる。
また、本実施形態の加湿装置50は、第1導出部を構成する加湿用ダクト571が、空調ユニット10で温度調整された空気の空調用ダクト20とは別体の構成部品としている。これによれば、空調ユニット10で温度調整された空気と加湿装置50で加湿した加湿空気とが混ざりにくくなるので、高湿度の加湿空気を車室内に供給することができる。
さらに、本実施形態では、吸着ケース51、冷風吸入ダクト521、および温風吸入ダクト531を空調ケース11とは別体の構成部品とし、冷風吸入ダクト521、および温風吸入ダクト531を空調ケース11に脱着可能な構成としている。
これによれば、加湿装置50を空調ユニット10に対して後付けすることが可能となる。すなわち、加湿装置50を車両用空調装置のオプション(アドオンパーツ)とすることができる。
また、本実施形態では、遠心ファン552が、加湿空気と除湿空気の熱交換を媒介する。これによれば、放湿空間541bを通過した加湿空気を、吸湿空間541aを通過した除湿空気で冷却し、車室内へ導出する加湿空気の相対湿度を高くすることができる。この結果、車室内の加湿による乗員の快適性が向上する。
また、本実施形態では、車室内の加湿を停止する際に、制御装置100が吸着材61に吸着された水分を脱離させる脱離処理を実行するようになっている。これによれば、加湿装置50の停止時に、吸着材61に残存する水分による雑菌の繁殖を抑えることができ、車室内の加湿による乗員の快適性を確保することが可能となる。
ここで、吸着材61は、単位質量当りの水分の吸着速度が、単位質量当りの水分の脱離速度よりも遅くなる傾向がある。
この点を加味し、本実施形態では、吸湿空間541aに存する吸着材61の量が、放湿空間541bに存する吸着材61の量よりも多くなるように、吸着ケース51内の収容空間を各仕切部材542、543により仕切る構成としている。
これによれば、吸湿空間541aにおける吸着材61への水分の吸着量を充分に確保することができるので、放湿空間541bにて吸着材61に吸着された水分を効率よく脱離させて、充分な加湿量を確保することが可能となる。
また、本実施形態の加湿器用送風機55は、加湿空気と除湿空気の顕熱交換を実現するが、加湿空気と除湿空気の潜熱交換は行わない。したがって、加湿空気と除湿空気という異なる湿度を持つ2流体の相対湿度を調整することができる。具体的には、高温の加湿空気を低温の除湿空気で冷やすことで、加湿空気の相対湿度を更に高め、かつ、低温の除湿空気を高温の加湿空気で暖めることで、除湿空気の相対湿度を更に低下させることができる。
このようになっていることで、第1の流体と第2の流体のうち低温な方の流体はファンを通る際に接続部材およびブレードから熱を渡され温度が上昇してファンら吹き出される。一方、第1の流体と第2の流体のうち高温な方の流体はファンを通る際に接続部材およびブレードから熱を奪われ温度が下降して遠心ファンから吹き出される。つまり、ファンは、第1の流体および第2の流体を吸い込んで吹き出すことで、第1の流体および第2の流体の熱交換を媒介する。このように、2つの流体を吸い込んで吹き出す送風用のファンが、これら2つの流体の熱交換の媒介も行うので、熱交換のための構成において、送風機の数は1つで済む。
(第2実施形態)
本実施形態は、第1実施形態の車両用空調装置に対し、加湿装置50の一部を変更したものである。具体的には、加湿装置50のうち空気排出部56よりも空気流れ下流かつ加湿用ダクト571および除湿空気ダクト573よりも空気流れ上流の部分が、第1実施形態に対して変更されている。
具体的には、本実施形態では、収容空間541は、吸着ケース51の空気排出部56を通じて、図11、図12、図14に示す第1連結ダクト581内の通路および第2連結ダクト582内の通路と連通している。
より具体的には、収容空間541の吸湿空間541aのうち吸着器60よりも下流の部分と、放湿空間541bのうち吸着器60よりも下流の部分は、第1実施形態と同じく、第1上流仕切部543aおよび第1下流仕切部543bによって仕切られている。
そして、放湿空間541bのうち吸着器60よりも下流の部分は、空気排出部56を介して、第1連結ダクト581内の空間および第2連結ダクト582内の空間のうち前者のみと連通している。そして、吸湿空間541aのうち吸着器60よりも下流の部分は、空気排出部56を介して、第1連結ダクト581内の空間および第2連結ダクト582内の空間のうち後者のみと連通している。
第1連結ダクト581と第2連結ダクト582は、内部の通路が互いに合流させることなく延び、図11〜図14に示すように、送風機手前部材583に連結されている。送風機手前部材583は、内部に円盤形状の送風機手前空間が形成されている。この円盤形状の中心軸と加湿器用送風機55のファン軸芯CLは一致する。そして、当該送風機手前空間を加湿空気用空間583aおよび除湿空気用空間583bに仕切る第1下流仕切部543bおよび第2下流仕切部543dが、送風機手前空間内に配置されている。第1連結ダクト581内の通路は加湿空気用空間583aおよび除湿空気用空間583bのうち前者のみに連通し、第2連結ダクト582内の通路は後者のみに連通する。
したがって、放湿空間541bから出て第1連結ダクト581内を通った加湿空気は、除湿空気と合流することなく加湿空気用空間583aに流入する。また、吸湿空間541aから出て第2連結ダクト582内を通った除湿空気は、加湿空気と合流することなく除湿空気用空間583bに流入する。
このように、本実施形態では、第2仕切部材543のうち、第1上流仕切部543a、第2上流仕切部543c、およびリング部543eは第1実施形態と同じである。しかし、図12〜図14のように、本実施形態の第1下流仕切部543bは、第1上流仕切部543aおよびリング部543eから分離しており、第2下流仕切部543dは、第2上流仕切部543cおよびリング部543eから分離している。なお、第1下流仕切部543bおよび第2下流仕切部543dは、送風機手前部材583の内面(空間583a、583b側の面)に接着されていてもよい。
また、図13、図14に示すように、送風機手前部材583の加湿器用送風機55側の底面中央部には、ファン軸芯CLを囲む開口部583cが形成されている。この開口部583cに囲まれた孔を通じて、加湿空気用空間583aおよび除湿空気用空間583bは、加湿器用送風機55のファン吸込空間555と連通している。
ここで、スクロールファンケーシング553、加湿用ダクト571、除湿空気ダクト573の形状と、第2仕切部材543の第1下流仕切部543b、第2下流仕切部543dの配置との関係について説明する。
図13、図14に示す通り、第1下流仕切部543bと第2下流仕切部543dは共に、送風機手前空間内とファン吸込空間555内の両方に配置される。これにより、第1下流仕切部543bと第2下流仕切部543dは共に、ファン吸込空間555を、加湿空気が通って遠心ファン552に吸い込まれる空間と、除湿空気が通って遠心ファン552に吸い込まれる空間とに、仕切る。
より具体的には、図12に示す通り、ファン軸芯CLに垂直な平面内で第1下流仕切部543b、第2下流仕切部543dがファン軸芯CLからそれぞれ真っ直ぐ延びる方向86、87が成す角は、180°である。なお第1下流仕切部543bと第2下流仕切部543dは、ファン軸芯CLにおいて、一体に接続している。
また方向86は、ファン軸芯CLに垂直な平面内において、第1下流仕切部543bのうちファン軸芯CLから最も離れた端部を、ファン軸芯CLから見た方向でもある。また方向87は、ファン軸芯CLに垂直な平面内において、第2下流仕切部543dのうちファン軸芯CLから最も離れた端部を、ファン軸芯CLから見た方向でもある。
この180°の範囲は、遠心ファン552の回転方向に沿って第1下流仕切部543bから第2下流仕切部543dまでの範囲であり、加湿空気が通って遠心ファン552に吸い込まれる空間である。また、遠心ファン552の回転方向に沿って第2下流仕切部543dから第1下流仕切部543bまでの180°の範囲が、除湿空気が通って遠心ファン552に吸い込まれる空間である。
また、ファン軸芯CLに垂直な平面内でファン軸芯CLから第1ノーズ部N1への方向88とファン軸芯CLから第2ノーズ部N2への方向89とが成す角も、180°である。
そして、第1下流仕切部543bの方向86は、第1ノーズ部N1の方向88に対して、0°より大きくかつ90°より小さい第1ずれ角度θだけ、遠心ファン552の回転方向80とは反対側に、ずれている。また、第2下流仕切部543dの方向87は、第2ノーズ部N2の方向89に対して、ほぼ同じ第2ずれ角度θ’だけ、遠心ファン552の回転方向80とは反対側に、ずれている。第1ずれ角度θと第2ずれ角度θ’の関係は、第1実施形態と同じである。
本実施形態でも、空気がファンボス552a、ブレード552b、天板552cで囲まれる空間の最内端から最外端に至るまでの時間の間に遠心ファン552が回転する角度を予め実験等で特定しておき、その特定した角度を上述の第1ずれ角度θとする。そして、このずれ角度を実現するよう、ノーズ部N1、N2の位置を決める。なお、方向86と方向89も互いにずれており、方向87と方向88も互いにずれている。
加湿器用送風機55のその他の構成は、第1実施形態と同じである。また、本実施形態の制御装置100の構成および作動は、第1実施形態と同じである。
また、加湿装置50の作動も、空気排出部56からファン吸込空間555までの加湿空気および除湿空気の経路以外は、第1実施形態と同じである。特に、遠心ファン552が加湿空気と除湿空気を混ざることなく分離したまま、加湿空気と除湿空気の熱交換を媒介する作用は、第1実施形態と同じである。また、上記第1ずれ角度θ、θ’が方向86と方向88の間、および方向87と方向89の間に形成されているので、加湿空気は殆ど全部が加湿用ダクト571に吹き出され、除湿空気は殆ど全部が除湿空気ダクト573に吹き出される。したがって、第1実施形態と同様に、加湿空気と除湿空気の混合度合いを低減することができる。
(第3実施形態)
本実施形態は、第1、第2実施形態の車両用空調装置に対し、遠心ファンの構成を変更したものである。具体的には、本実施形態の遠心ファン552’は、遠心式多翼ファンすなわち遠心式送風機の羽根車である点は第1、第2実施形態と同じであるが、ターボファンでなくシロッコファンである点が、第1、第2実施形態と異なる。
この遠心ファン552’は、ファンボス552a、複数枚のブレード552b’、および天板552c’を有している。この遠心ファン552’は、除湿空気および加湿空気をファン軸芯CLの方向に吸い込んでファン軸芯CLから離れる複数方向に吹き出すと共に、除湿空気と加湿空気の熱交換を媒介する。
ファンボス552a(接続部材の一例に相当する)の形状、材質、熱伝導率は、第1、第2実施形態のファンボス552aと同じである。
複数枚のブレード552b’は、ファン軸心CLを中心とする円柱状のファン吸込空間555のまわりに周方向に等間隔で周状に配置された平板である。そし各ブレード552b’は、ファンボス552aに対して垂直に(または非平行に)、かつ、空気がファン軸芯CLから離れる方向に導くよう(すなわち、ファン軸芯CLを中心とした径方向に垂直にならないよう)、ファンボス552aに接続かつ固定されている。このブレード552bの各々の材質および熱伝導率は、第1、第2実施形態と同じである。また、これら複数枚のブレード552b’の大きさ、形状、表面積は、すべて同じである。
また、ブレード552b’の各々は、ファン軸芯CLに平行な方向の高さの代表値(最大値、平均値等)が、第1、第2実施形態のどのブレード552bよりも、大きくなっている。また、ブレード552b’の各々は、ファン軸芯CLに垂直な断面における長手方向の長さの代表値(最大値、平均値等)が、第1、第2実施形態のどのブレード552bよりも、小さくなっている。また、ブレード552b’の各々の表面積は、第1、第2実施形態のブレード552bの表面積と同じになっている。
また、ブレード552bの各々において、高さH、接触面積Q、接触厚みD、径方向長さの関係は、第1、第2実施形態とは異なり、H>Q1/2となっている。
天板552c’(接続部材の一例に相当する)は、ブレード552bを挟んでファンボス552aと対向する円環板形状の部材であり、すべてのブレード552b’が天板552c’に接続かつ固定されている。この天板552c’の材質および熱伝導率は、第1、第2実施形態の天板552cと同じである。
加湿器用送風機55のその他の構成は、第1、第2実施形態と同じである。また、加湿装置50の作動も、第1、第2実施形態と同じである。特に、遠心ファン552が加湿空気と除湿空気を混ざることなく分離したまま、加湿空気と除湿空気の熱交換を媒介する作用は、第1、第2実施形態と同じである。
また、上記第1ずれ角度θ、θ’が方向81(または方向86)と方向83(または方向88)の間、および方向82(または方向87)と方向84(または方向89)の間に形成されているので、加湿空気は殆ど全部が加湿用ダクト571に吹き出され、除湿空気は殆ど全部が除湿空気ダクト573に吹き出される。したがって、第1、第2実施形態と同様に、加湿空気と除湿空気の混合度合いを低減することができる。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。特に、ある量について複数個の値が例示されている場合、特に別記した場合および原理的に明らかに不可能な場合を除き、それら複数個の値の間の値を採用することも可能である。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。また、本発明は、上記各実施形態に対する以下のような変形例も許容される。なお、以下の変形例は、それぞれ独立に、上記実施形態に適用および不適用を選択できる。すなわち、以下の変形例のうち任意の組み合わせを、上記実施形態に適用することができる。
なお、上記各実施形態において、加湿器用送風機55、第1下流仕切部543b、および第2下流仕切部543dから成る構成が、加湿空気と除湿空気の熱交換を行う熱交換装置の一例に相当する。
(変形例1)
上記実施形態では、加湿空気および除湿空気がファンボス552aおよび複数のブレード552bを介して熱交換を行うようになっているが、この際、ファンボス552aの役割をファンボス552aに代えて天板552cが担うようになっていてもよい。ただしその場合、天板552cの熱容量は、複数枚のブレード552b全体の熱容量よりも大きくする。したがって当然、複数枚のブレード552bの各々の熱容量は、天板552cの熱容量よりも小さくなる。
(変形例2)
第1、第2の流体は、上記各実施形態の加湿空気、除湿空気に限らない。第1、第2の流体は、温度が互いに異なっていればその他の特徴はどのようになっていてもよい。例えば、第1、第2の流体は、相対湿度が同じであってもよい。また、第1、第2の流体は、温度以外の属性として、相対湿度以外の属性(例えば、組成、内気か外気か等)が互いに異なっていてもよい。また、第1、第2の流体は、空気である必要はなく、例えば、液相の水でもよい。
(変形例3)
上記各実施形態の熱交換装置は、加湿装置50の一部として使用されるものに限らない。
(変形例4)
上記各実施形態では、加湿装置50を空調ユニット10の下方側に配置する例について説明したが、これに限定されない。例えば、加湿装置50を空調ユニット10の上方側や側方側に配置するようにしてもよい。
(変形例5)
上述の各実施形態では、空調ケース11の底面部11aに開口する冷風導出部112に加湿装置50の冷風吸入ダクト521が接続される例について説明したが、これに限定されない。例えば、空調ケース11の上面部11bや側面部11cに設けられた冷風導出部112に冷風吸入ダクト521が接続されていてもよい。
(変形例6)
上述の各実施形態の如く、出部を構成する加湿用ダクト571を、空調ユニット10で温度調整された空気の空調用ダクト20とは別体の構成部品としてもよいが、これに限定されない。例えば、加湿用ダクト571を空調ユニット10側の空調用ダクト20とは一体の構成部品としてもよい。
(変形例7)
上述の各実施形態の如く、吸着ケース51および吸入ダクト521を空調ケース11とは別体の構成部品とし、吸入ダクト521を空調ケース11に脱着可能な構成としてもよいが、これに限定されない。例えば、吸着ケース51および吸入ダクト521を空調ケース11と一体の構成部品としてもよい。
(変形例8)
上述の各実施形態の如く、車室内の加湿を停止する際に、吸着材61に吸着された水分を脱離させる脱離処理を実行してもよいが、これに限定されず、脱離処理を実行しないようにしてもよい。
543b 第1下流仕切部
543d 第2下流仕切部
552 遠心ファン
552a ファンボス(接続部材)
552c 天板(接続部材)
553 スクロールファンケーシング
555 ファン吸込空間
CL ファン軸芯

Claims (6)

  1. 第1の流体と前記第1の流体とは温度差のある第2の流体との間で熱交換を行わせる熱交換装置であって、
    ファン軸芯(CL)の周りに回転することでファン吸込空間(555)から互いに温度が異なる第1の流体と第2の流体を吸い込んで、吸い込んだ前記第1の流体と前記第2の流体を異なる空間に吹き出すファン(552)と、
    前記ファンを収容するファンケーシング(553)と、
    前記ファン吸込空間において、前記第1の流体が通る空間と前記第2の流体が通る空間とを仕切る仕切部(543b、543d)と、を備え、
    前記ファンは、前記ファン軸芯を中心とする周方向に配置された複数枚のブレード(552b)と、前記複数枚のブレードに接続する接続部材(552a、552c)と、を有し、
    前記複数のブレードの熱伝導率および前記接続部材の熱伝導率は、前記ファンケーシングの熱伝導率より高いことを特徴とする熱交換装置。
  2. 第1の流体と前記第1の流体とは温度差のある第2の流体との間で熱交換を行わせる熱交換装置であって、
    ファン軸芯(CL)の周りに回転することでファン吸込空間(555)から互いに温度が異なる第1の流体と第2の流体を吸い込んで、吸い込んだ前記第1の流体と前記第2の流体を異なる空間に吹き出すファン(552)と、
    前記ファン吸込空間において、前記第1の流体が通る空間と前記第2の流体が通る空間とを仕切る仕切部(543b、543d)と、を備え、
    前記ファンは、前記ファン軸芯を中心とする周方向に配置された複数枚のブレード(552b)と、前記複数枚のブレードに接続する接続部材(552a、552c)と、を有し、
    前記複数のブレードの熱伝導率が10W/(m・K)以上であり、かつ、前記接続部材の熱伝導率が10W/(m・K)以上であることを特徴とする熱交換装置。
  3. 前記複数のブレードの各々の熱容量は、前記接続部材の熱容量よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換装置。
  4. 前記ファンを収容するファンケーシング(553)を更に備え、
    前記ファンは、前記ファン軸芯の周りに回転することで前記ファン軸芯から離れる方向に前記第1の流体と前記第2の流体を吹き出す遠心ファンであり、
    前記ファン吸込空間は前記ファン軸芯の近傍の空間を含み、
    前記複数枚のブレードは、前記ファン吸込空間のまわりに周状に配置され、
    前記ファンケーシングは、前記ファンが吹き出した前記加湿空気を前記加湿用ダクトに導く第1内壁面(S1)と、前記第1内壁面の前記回転方向とは反対方向の端部と接続する第1ノーズ部(N1)と、前記遠心ファンが吹き出した前記除湿空気を前記除湿空気ダクトに導く第2内壁面(S2)と、前記第2内壁面の前記回転方向とは反対方向の端部と接続する第2ノーズ部(N2)と、を有し、
    前記仕切部材は、前記ファン吸込空間内に共に配置されて前記ファン吸込空間を前記第1の流体が吸い込まれる空間と前記第2の流体が吸い込まれる空間に仕切る第1仕切部(543b)および第2仕切部(543d)を備え、
    前記ファンの回転方向に沿って前記第1仕切部から前記第2仕切部までの範囲が、前記第1の流体が通る空間であり、前記ファンの回転方向に沿って前記第2仕切部から前記第1仕切部までの範囲が、前記第2の流体が通る空間であり、
    前記ファン軸芯に垂直な平面内において、前記第1仕切部のうち前記ファン軸芯から最も離れた端部を、前記ファン軸芯から見た方向(81、86)は、前記ファン軸芯から前記第1ノーズ部への方向(83、88)に対して、0°より大きくかつ90°より小さい第1ずれ角度(θ)だけ、前記ファンの回転方向(80)とは反対側に、ずれており、
    前記ファン軸芯に垂直な平面内において、前記第2仕切部のうち前記ファン軸芯から最も離れた端部を、前記ファン軸芯から見た方向(82、87)は、前記ファン軸芯から前記第2ノーズ部への方向(84、89)に対して、第2ずれ角度(θ’)だけ、前記ファンの回転方向(80)とは反対側に、ずれており、前記第1ずれ角度と前記第2ずれ角度の差の絶対値は15°以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱交換装置。
  5. 前記複数枚のブレードと前記接続部材との接触面積の総和をQとし、前記複数枚のブレードの各々において、前記ファン軸芯に平行な方向の当該ブレードの長さの最大値をHとすると、前記複数枚のブレードの各々において、H<Q1/2となっていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の熱交換装置。
  6. 前記第1の流体は、前記第2の流体よりも湿度が高いことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の熱交換装置。
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