JP2018088805A - リニアアクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リニアアクチュエータ1は、固定体2と、可動体6と、可動体6と固定体2とに接続されたバネ部材8と、可動体6を軸線L方向に駆動する磁気駆動機構5とを有している。また、固定体2と可動体6との間には、軸線L上の位置、および軸線Lを囲む位置の少なくとも一方にシリコーンゲル等からなるゲル状ダンパー部材9が配置されている。例えば、固定体2において可動体6と対向するベース4と可動体6とに軸線L方向で挟まれた位置にゲル状ダンパー部材9が配置されている。ゲル状ダンパー部材9のうち、第1ゲル状ダンパー部材91は軸線L上に位置し、第2ゲル状ダンパー部材92は軸線Lを囲むように複数配置されている。
【選択図】図3
Description
前記ゲル状ダンパー部材は、前記可動体の駆動方向に沿って延在する前記可動体の中心軸線上の位置、および前記中心軸線を囲む位置の少なくとも一方に配置されている態様を採用することができる。かかる態様によれば、可動体の共振を効果的に抑制することができる。
十分な弾性を有するとともに、ゲル状ダンパー部材が破断して飛散するような事態が発生しにくい。
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係るリニアアクチュエータの説明図であり、図1(a)、(b)は、リニアアクチュエータの斜視図、およびリニアアクチュエータの分解斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1に係るリニアアクチュエータを細かく分解した分解斜視図である。図3は、本発明の実施の形態1に係るリニアアクチュエータの断面図である。
固定体2は、磁気駆動機構5を構成するコイル51が巻回されたコイルボビン3と、軸線L方向の他方側L2(図では下側)でコイルボビン3を保持するベース4とを有している。コイルボビン3は、コイル51が巻回された円筒状の胴部31と、胴部31の両側で拡径するフランジ部32、33と、胴部31から連続してフランジ部33よりベース4が位置する側に向けて突出した突出部35とを備えており、コイルボビン3は、突出部35を介してベース4に連結されている。突出部35には、コイル51の端部が絡げられた端子部361、362が形成されており、端子部361、362において、コイル51の端部が配線基板29に接続されている。
可動体6は、磁気駆動機構5を構成する永久磁石53の中央穴530に嵌ったシャフト63と、永久磁石53を覆うヨーク67とを有しており、シャフト63は、可動体6の中心軸線(軸線L)上で軸線L方向に延在している。ヨーク67は、軸線L方向の一方側L1で永久磁石53に当接する円板状の端板部671と、端板部671の外縁から軸線L方向の他方側L2に延在する円筒状の筒部672とを有しており、筒部672は、永久磁石53の外周面に所定の間隔をあけて永久磁石53を径方向外側で覆っている。本形態において、可動体6は、筒部672の内周面および端板部671の軸線L方向の他方側L2に接着等の方法で固定された円環状のスペーサ65を有している。
バネ部材8は、固定体2に連結された固定体側連結部81と、可動体6に連結された可動体側連結部82と、固定体側連結部81と可動体側連結部82とに接続された複数本のアーム部83とを備えた板状バネ部材である。本形態において、可動体側連結部82は、円環状であり、固定体側連結部81およびアーム部83より径方向外側に位置する。固定体側連結部81は、周方向で3つに分割されており、3つの固定体側連結部81の各々からアーム部83が延在している。かかる3つの固定体側連結部81はいずれも、コイルボビン3のフランジ部33の軸線L方向の他方側L2の面に接着や溶接等の方法により連結されている。
本形態のリニアアクチュエータ1において、軸線L上の位置、および軸線Lを囲む位置の少なくとも一方において固定体2と可動体6との間にはゲル状ダンパー部材9が配置されている。本形態においては、軸線L上の位置、および軸線Lを囲む位置の双方において固定体2と可動体6との間にはゲル状ダンパー部材9が配置されている。
本形態のリニアアクチュエータ1において、コイル51への通電を休止している期間、可動体6は、可動体6の質量とバネ部材8の保持力(付勢力)とが釣り合った原点位置にある。この状態で、コイル51に通電すると、可動体6は、磁気駆動機構5によって推進力を受け、バネ部材8の付勢力に抗して、軸線L方向の一方側L1に移動する。その際の移動量は、コイル51に供給される電流値と、バネ部材8の付勢力とによって規定される。そして、コイル51への通電を停止すると、バネ部材8の付勢力によって、原点位置に戻る。従って、コイル51への通電を断続的に行うと、可動体6は、軸線L方向で往復移動を繰り返す。
上記実施の形態1では、第1ゲル状ダンパー部材91および第2ゲル状ダンパー部材92の双方を設けたが、いずれか一方のみを設けてもよい。
(全体構成)
図4は、本発明の実施の形態2に係るリニアアクチュエータの説明図であり、図2(a)、(b)は、リニアアクチュエータの斜視図、およびリニアアクチュエータの分解斜視図である。図5は、本発明の実施の形態2に係るリニアアクチュエータを細かく分解した分解斜視図である。図6は、本発明の実施の形態2に係るリニアアクチュエータの断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してある。
固定体2は、磁気駆動機構5を構成するコイル51が巻回されたコイルボビン3と、軸線L方向の他方側L2でコイルボビン3を保持するベース4とを有している。コイルボビン3は、コイル51が巻回された円筒状の胴部31と、胴部31の両側で拡径するフランジ部32、33と、胴部31から連続してフランジ部33よりベース4が位置する側に向けて突出した突出部35とを備えており、コイルボビン3は、突出部35を介してベース4に連結されている。突出部35には、コイル51の端部が絡げられた端子部361、362が形成されており、端子部361、362において、コイル51の端部が配線基板29に接続されている。
、フランジ部452から軸線L方向の一方側L1に突出した支持部451とを有しており、支持部451は、固定部453より太い。支持部451は、可動体6を支持する部分であり、固定部453は、ベース4に保持される部分である。具体的には、ベース4の中央部には凹部44が形成されており、凹部44の底部の中央には、固定部453が嵌め込み固定された穴46が形成されている。固定部453が穴46に嵌った状態で、フランジ部452は、ベース4の凹部44の底部に当接する。なお、ベース4には凹部44の周りに円環状のリブ状突部43が形成されている。
可動体6は、磁気駆動機構5を構成する永久磁石53の中央穴530に嵌った筒状スリーブ68と、永久磁石53を覆うヨーク67とを有している。筒状スリーブ68は、円筒状であり、軸線L方向に貫通する穴によって、可動体6には、支軸45が内側に位置する軸穴69が形成されている。筒状スリーブ68は、可動体6の中心軸線(軸線L)上で軸線L方向に延在している。ヨーク67は、軸線L方向の一方側L1で永久磁石53に当接する円板状の端板部671と、端板部671の外縁から軸線L方向の他方側L2に延在する円筒状の筒部672とを有しており、筒部672は、永久磁石53の外周面に所定の間隔をあけて永久磁石53を径方向外側で覆っている。本形態において、可動体6は、筒部672の内周面および端板部671の軸線L方向の他方側L2に接着等の方法で固定された円環状のスペーサ65を有している。
バネ部材8は、固定体2に連結された固定体側連結部81と、可動体6に連結された可動体側連結部82と、固定体側連結部81と可動体側連結部82とに接続された複数本のアーム部83とを備えた板状バネ部材である。本形態において、可動体側連結部82は、円環状であり、固定体側連結部81およびアーム部83より径方向外側に位置する。固定体側連結部81は、周方向で3つに分割されており、3つの固定体側連結部81の各々からアーム部83が延在している。かかる3つの固定体側連結部81はいずれも、コイルボビン3のフランジ部33の軸線L方向の他方側L2の面に接着や溶接等の方法により連結されている。
本形態のリニアアクチュエータ1において、軸線L上の位置、および軸線Lを囲む位置の少なくとも一方において固定体2と可動体6との間にはゲル状ダンパー部材9が配置されている。本形態においては、軸線Lを囲む位置において固定体2と可動体6との間にはゲル状ダンパー部材9が配置されている。
本形態のリニアアクチュエータ1においても、実施の形態1と同様、コイル51への通電を休止している期間、可動体6は、可動体6の質量とバネ部材8の保持力(付勢力)とが釣り合った原点位置にある。この状態で、コイル51に通電すると、可動体6は、磁気駆動機構5によって推進力を受け、バネ部材8の付勢力に抗して、軸線L方向の一方側L1に移動する。その際の移動量は、コイル51に供給される電流値と、バネ部材8の付勢力とによって規定される。そして、コイル51への通電を停止すると、バネ部材8の付勢力によって、原点位置に戻る。従って、コイル51への通電を断続的に行うと、可動体6は、軸線L方向で往復移動を繰り返す。
線L)を囲む円筒状である。このため、ゲル状ダンパー部材9は、可動体6の振動を効果的に吸収し、共振を抑制することができる。
なお、上記実施の形態では、ゲル状ダンパー部材9を接着剤により固定した構造を採用したが、ゲル状ダンパー部材9を形成するための前駆体を設けた後、前駆体をゲル化させ、ゲル状ダンパー部材9自身の接着力によって、ゲル状ダンパー部材9を固定してもよい。例えば、実施の形態2ではゲル状ダンパー部材9を形成するためのUV硬化性の前駆体を設けた後、前駆体にUVを照射してゲル化させ、ゲル状ダンパー部材9自身の接着力によって、ゲル状ダンパー部材9を固定してもよい。
2 固定体
3 コイルボビン(固定体)
4 ベース(固定体、固定体側対向部)
5 磁気駆動機構
6 可動体
8 バネ部材
9、90 ゲル状ダンパー部材
45 支軸(固定体)
61 カバー(可動体)
63 シャフト(可動体)
66 ワッシャ(可動体)
67 ヨーク(可動体)
68 筒状スリーブ(可動体)
69 軸穴
81 固定体側連結部
82 可動体側連結部
83 アーム部
91 第1ゲル状ダンパー部材
92 第2ゲル状ダンパー部材
630 シャフトの端面
631 シャフトの軸部
671 端板部
672 筒部
L 軸線
Claims (11)
- 固定体と、
可動体と、
前記可動体を駆動する磁気駆動機構と、
前記固定体と前記可動体との間に挟まるように配置されて前記固定体および前記可動体の双方に接するゲル状ダンパー部材と、
を有していることを特徴とするリニアアクチュエータ。 - さらに、前記可動体と前記固定体とに接続され、前記固定体に対して前記可動体を移動可能に支持するバネ部材を有することを特徴とする請求項1に記載のリニアアクチュエータ。
- 前記磁気駆動機構は、前記可動体を前記可動体の軸線方向に駆動し、
前記ゲル状ダンパー部材は、前記可動体の駆動方向に沿って延在する前記可動体の中心軸線上の位置、および前記中心軸線を囲む位置の少なくとも一方に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記固定体は、前記可動体に対して前記軸線方向で対向する固定体側対向部を備え、
前記ゲル状ダンパー部材は、前記軸線方向において前記固定体側対向部と前記可動体との間に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記ゲル状ダンパー部材は、針入度が90度から110度であることを特徴とする請求項4に記載のリニアアクチュエータ。
- 前記可動体は、前記中心軸線上で前記固定体側対向部に向かって突出した軸部を備え、
前記ゲル状ダンパー部材は、前記軸線方向において前記軸部の前記固定体側対向部側の端面と前記固定体側対向部との間に配置されていることを特徴とする請求項4または5に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記可動体は、前記中心軸線上で前記固定体側対向部に向かって突出した軸部を備え、
前記ゲル状ダンパー部材は、前記軸部を囲むように配置されていることを特徴とする請求項4または5に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記可動体は、一方の端部によって前記軸部を構成するシャフトと、前記磁気駆動機構を構成し、前記シャフトが内側に嵌った中央穴が形成された永久磁石と、該永久磁石に前記軸線方向の一方側で当接する端板部および前記永久磁石を径方向外側で覆う筒部を備えたヨークと、該永久磁石の前記軸線方向の他方側で前記中央穴の周りに当接するワッシャと、を有し、
前記シャフトは、前記軸線方向の一方側で前記端板部に溶接され、前記軸線方向の他方側で前記ワッシャと溶接されていることを特徴とする請求項4乃至7の何れか一項に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記固定体は、前記中心軸線上で延在する支軸を備え、
前記可動体は、前記中心軸線上で延在して前記支軸が内側に位置する軸穴を備え、
前記ゲル状ダンパー部材は、前記支軸の外周面と前記軸穴の内周面との間に筒状に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記可動体は、前記軸穴を備えた筒状スリーブと、前記磁気駆動機構を構成し、前記筒状スリーブが内側に嵌った中央穴が形成された永久磁石と、該永久磁石に前記軸線方向の
一方側で当接する端板部および前記永久磁石を径方向外側で覆う筒部を備えたヨークと、該永久磁石の前記軸線方向の他方側で前記中央穴の周りに当接するワッシャと、を有し、
前記筒状スリーブは、前記軸線方向の一方側で前記端板部に溶接され、前記軸線方向の他方側で前記ワッシャと溶接されていることを特徴とする請求項9に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記ゲル状ダンパー部材は、シリコーンゲルからなることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載のリニアアクチュエータ。
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