JP2018087171A - 交感神経活性化用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規な交感神経活性化用組成物の提供。【解決手段】本発明によれば、ポリフェノールを有効成分として含んでなる、交感神経活性化用組成物が提供される。前記ポリフェノールは1〜4量体のポリフェノールを25質量%以上含むものであり、前記1〜4量体のポリフェノールは少なくとも、カテキン、エピカテキン、プロシアニジンB2、プロシアニジンB5、プロシアニジンC1およびシンナムタンニンA2を含むものである。【選択図】なし

Description

本発明は交感神経活性化用組成物に関する。
自律神経系は、交感神経系と副交感神経の2系統から構成され、これら2つの神経系は器官および組織に対してほぼ拮抗的な作用を営み、生体の維持に重要な循環、呼吸、消化、代謝、***、分泌および体温調節等の機能を常時調節し恒常性の維持を行う。交感神経は闘争と逃走のための神経ともいわれ、脂肪燃焼、体温上昇、血圧の上昇、血糖値の上昇、心拍数増大、精神や肉体の活動性上昇等様々な作用を示す。これらの作用から、交感神経を活性化することにより全身の活動力を高める働きを促進することが期待できる。
交感神経を活性化する技術として、例えば、2−メトキシ安息香酸メチルを含有する交感神経活性化剤が提案されている(特許文献1)。また、オロト酸を有効成分とする交感神経活性化剤が提案されている(特許文献2)。しかしながら、ポリフェノールが交感神経を活性化することはこれまで知られていない。
特開2015−221808号公報 特開2015−126683号公報
本発明は新規な交感神経活性化用組成物および交感神経活性化剤の提供を目的とする。
本発明者らは、交感神経を活性化させ、それにより精神・肉体の活動性を向上させる素材について鋭意研究を重ねた。その結果、カカオポリフェノールを胃内投与および十二指腸投与することにより褐色脂肪組織交感神経と副腎交感神経の活動を上昇させることができることを見出した。本発明はこの知見に基づくものである。
本発明によれば以下の発明が提供される。
[1]ポリフェノールを有効成分として含んでなる、交感神経活性化用組成物および交感神経活性化剤(以下、「本発明の組成物および用剤」ということがある)。
[2]ポリフェノールがカカオポリフェノールである、上記[1]に記載の組成物および用剤。
[3]カカオポリフェノールが1〜4量体のポリフェノールを25質量%以上含むものである、上記[2]に記載の組成物および用剤。
[4]1〜4量体のポリフェノールが少なくとも、カテキン、エピカテキン、プロシアニジンB2、プロシアニジンB5、プロシアニジンC1およびシンナムタンニンA2を含むものである、上記[3]に記載の組成物および用剤。
[5]テオブロミンを実質的に含まない、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の組成物および用剤。
[6]カフェインを実質的に含まない、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の組成物および用剤。
[7]交感神経が褐色脂肪交感神経および副腎交感神経のいずれかまたは両方である、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の組成物および用剤。
[8]交感神経活性化に有効な摂取量のポリフェノールを含んでなる、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の組成物および用剤。
[9]交感神経活性化に有効なポリフェノール摂取量がポリフェノール総量で成人1日当たり20〜2000mgである、上記[8]に記載の組成物および用剤。
[10]単位包装形態である、上記[1]〜[9]のいずれかに記載の組成物および用剤。
[11]腸溶性製剤の形態である、上記[1]〜[10]のいずれかに記載の組成物および用剤。
[12]食品組成物である、上記[1]〜[11]のいずれかに記載の組成物および用剤。
本発明によれば、ポリフェノールを有効成分とする交感神経活性化用組成物および交感神経活性化剤が提供される。ポリフェノールはカカオ豆等様々な食品原料に含まれ、このようなポリフェノール含有原料は長年食品の原料として用いられてきた。本発明の組成物および用剤は有効成分としてポリフェノールを利用するものであることから、本発明の組成物および用剤は、長期間にわたって継続的に服用しても副作用の懸念がなく、安全性が高い点において有利である。
図1は、カカオポリフェノール胃内投与時の副腎交感神経の神経活動の経時的変化を示す。 図2は、カカオポリフェノール十二指腸内投与時の副腎交感神経の神経活動の経時的変化を示す。 図3は、カカオポリフェノール十二指腸内投与時の褐色脂肪組織交感神経の神経活動の経時的変化を示す。
発明の具体的説明
本発明の組成物および用剤の有効成分である「ポリフェノール」とは、ベンゼン環に2つ以上のヒドロキシル基がついている構造を示す化合物をいう。ポリフェノールはシンプルフェノール類、フラボノイド類、加水分解型タンニン類、縮合型タンニン類(プロアントシアニジン類)に分類される。
本発明においてポリフェノールは、合成品の他に、天然物に由来するポリフェノールを利用することができ、例えば、カカオ豆、茶葉、ぶどう、レモン、コーヒー、むらさき芋、大豆等に由来するポリフェノールを利用することができる。これらのポリフェノールを多く含む果実類、野菜類、種子類、植物体等の搾汁液またはその抽出物あるいはそれらの加工物をポリフェノールとして、本発明の組成物および用剤に配合することができる。
本発明においてポリフェノールは、カカオポリフェノールとすることができる。ここで、「カカオポリフェノール」は、カカオに含まれるポリフェノール、すなわち、カカオ由来ポリフェノールを意味する。従って、典型的には、カカオの植物体またはその加工品から抽出(粗抽出を含む)あるいは精製(粗精製を含む)したカカオのポリフェノールを本発明の有効成分として使用することができるが、化学合成法によって調製したポリフェノールを一部または全部をカカオポリフェノールとして使用してもよい。ここで、カカオポリフェノールとしては、カテキン、エピカテキン、クロバミド等の単量体や、カテキン等が重合してなるプロシアニジン、タンニン等のオリゴマー(二量体以上)が挙げられる。
本発明において、カカオポリフェノールの原料となりうるカカオの植物体またはその加工品としては、カカオ樹皮、カカオ葉、カカオ豆、カカオシェル、カカオマス、脱脂カカオマス、ココアパウダー等、植物体の各種部位またはカカオ豆加工品を挙げることができる。カカオマスはカカオ豆を磨砕したものであり、脱脂カカオマスはカカオマスから油脂を除去することにより得ることができる。油脂の除去方法は特に制限されず、圧搾等の公知の方法に従って行うことができる。脱脂カカオマスを粉砕すればココアパウダーとなる。また、カカオの植物体またはその加工品を原料として抽出を行う場合は、抽出効率の観点から、磨砕、粉砕等の微粒化処理が施されているカカオマスやココアパウダーを用いるのが好ましい。なお、カカオの植物体には、意図してないしは意図せずにカカオの植物体以外の物も含めることができる。また、カカオの植物体またはその加工品を原料として抽出を行う際にも、意図してないしは意図せずにカカオの植物体以外の物も含めることができる。さらに、カカオマスやココアパウダーにも、意図してないしは意図せずにカカオの植物体以外の物も含めることができる。
カカオの植物体またはその加工品を原料とする抽出方法は公知であり、例えば、特開2009−183229号公報や特開2011−93807号公報の記載に従ってカカオポリフェノール含有組成物を調製することができる。抽出溶媒は、特に特に限定されるものではないが、水またはエタノール等のアルコールを用いることが好ましい。また、カカオの植物体またはその加工品を原料とする精製方法は、合成吸着剤、イオン交換樹脂、限外ろ過、活性白土処理等の公知の方法を使用することができ、特に限定されるものではない。
本発明において、ポリフェノールは、ポリフェノールの総質量(本明細書において「総ポリフェノール量」ということがある)に対し1〜4量体のポリフェノールを25質量%以上、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上含むことができ、例えば、25〜70質量%、好ましくは40〜70質量%、より好ましくは50〜70質量%含むことができる。
本発明においてはまた、ポリフェノールは、総ポリフェノール量に対し、カテキン、エピカテキン、プロシアニジンB2、プロシアニジンB5、プロシアニジンC1およびシンナムタンニンA2のポリフェノール6種を20質量%以上、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上含むことができ、例えば、20〜60質量%、好ましくは30〜60質量%、より好ましくは40〜60質量%含むことができる。
本発明においてポリフェノール含量は、プルシアンブルー法により測定することができる。例えば、Martin L. Price and Larry G. Butler, J. Agric Food Chem., Vol. 25, No.6, 1268-1273,1977に記載の方法に従い、市販のエピカテキンを標準物質として算出することができる。また、ポリフェノールの各成分の含量は市販のエピカテキンを標準物質として用いて、高速液体クロマトグラフィ法(HPLC法)により測定することができる。
ポリフェノールを効率よく投与ないし摂取させるためには、ポリフェノールが濃縮された組成物を本発明に用いることが好ましく、この場合には、公知の方法(例えば、特開2009−183229号公報に記載の方法)に従って得られたポリフェノール濃縮組成物を本発明に使用することができる。
ポリフェノールのうちカカオポリフェノールはカカオの植物体を原料にして調製することができるため、カカオポリフェノールを有効成分として含有する本発明の組成物および用剤は、カカオポリフェノール以外のカカオ豆由来の成分を含んでいてもよい。そのような成分としては、テオブロミン、カフェイン、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、糖類、炭水化物、脂質、食物繊維、ミネラル類等が挙げられる。但し、テオブロミンは頭痛等の生理的作用があり、カフェインは不眠、吐き気、頭痛(常用時)等の生理的作用があることが知られている。従って、本発明の組成物および用剤はテオブロミンおよびカフェインのいずれかまたは両方を実質的に含まないものとすることができる。このような組成物および用剤ではテオブロミンおよびカフェインの含有量は定量下限以下とすることができ、好ましくは検出限界以下とすることができる。テオブロミンおよびカフェインのいずれかまたは両方を実質的に含まない本発明の組成物および用剤は、頭痛や吐き気等の作用を回避しつつ、交感神経を活性化させることが出来る点で有利である。
後記実施例に示されるように、ポリフェノールは交感神経活性化作用を有する。従って、ポリフェノールは交感神経活性化用組成物の有効成分として使用することができるとともに、交感神経活性化方法の有効成分として使用することができる。また、ポリフェノールは交感神経活性化剤の有効成分としても使用することができる。
すなわち、本発明によれば、有効量のポリフェノールを、ヒトまたは非ヒト動物に摂取させるか、あるいは投与することを含んでなる、交感神経活性化方法が提供される。本発明の方法を実施する場合にはそれを必要としているヒトを含む哺乳類に有効量のポリフェノールを投与することにより実施することができる。
本発明によればまた、交感神経活性化用組成物および食品の製造のための、ポリフェノールの使用が提供される。本発明によればさらに、交感神経活性化剤の製造のための、ポリフェノールの使用が提供される。本発明によればさらにまた、交感神経の活性化に用いるためのポリフェノールが提供される。
本発明において、「交感神経活性化」とは、副腎、褐色脂肪、肝臓、膵臓、腎臓等の臓器および組織を支配する交感神経の活動を活性化させることを意味する。本発明の好ましい態様では、活性化される交感神経を、褐色脂肪交感神経および副腎交感神経のいずれかまたは両方とすることができる。
本発明において「交感神経活性化」の程度は、交感神経の電気活動を指標にして評価することができる(例1参照)。具体的には、ポリフェノールの摂取または投与後(好ましくは摂取または投与30分後)の神経発火頻度が、摂取または投与前の神経発火頻度を上回る場合に、好ましくは約1.1倍以上である場合に、より好ましくは約1.2倍以上である場合に、さらに好ましくは1.3倍以上である場合に、特に好ましくは1.4倍以上である場合に、交感神経を活性化したと判定することができる。
本発明におけるポリフェノールの使用はヒトおよび非ヒト動物における使用であってもよく、治療的使用と非治療的使用のいずれもが意図される。本明細書において、「非治療的」とはヒトを手術、治療または診断する行為(すなわち、ヒトに対する医療行為)を含まないことを意味し、具体的には、医師または医師の指示を受けた者がヒトに対して手術、治療または診断を行う方法を含まないことを意味する。
後記実施例に示されるように、ポリフェノールは交感神経活性化作用を有するが、交感神経活動のうち褐色脂肪交感神経活動を活性化させることにより脂肪燃焼、熱生産促進、体温上昇並びに精神および肉体の活動性の上昇等の生理的作用を生体に引き起こすことができる。すなわち、ポリフェノールを生体に摂取あるいは投与することにより、褐色脂肪交感神経活動を活性化させ、上記のような生理活性を期待することができるとともに、肥満を改善し、防止することができる。また、交感神経活動のうち副腎交感神経活動を活性化させることによりアドレナリンの分泌を促進し、血圧上昇、血糖値上昇、覚醒並びに精神および肉体の活動性の上昇等の生理的作用の恒常化等を生体に引き起こすことができる。すなわち、ポリフェノールを生体に摂取あるいは投与することにより、副腎交感神経活動を活性化させ、上記のような生理活性を期待することができるとともに、眠気を軽減させることができ、また、注意力や集中力を高めることができる。従って、本発明の組成物および用剤は、上記生理的作用を目的として生体に摂取ないし投与することができる。
本発明の組成物および用剤は、医薬品、医薬部外品、飲食品、飼料等の形態で提供することができ、下記の記載に従って実施することができる。また本発明の交感神経の活性化方法は下記の記載に従って実施することができる。
本発明の有効成分であるポリフェノールはヒトおよび非ヒト動物に経口投与することができる。経口剤としては、顆粒剤、散剤、錠剤(糖衣錠を含む)、丸剤、カプセル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤が挙げられる。これらの製剤は、当分野で通常行われている手法により、薬学上許容される担体を用いて製剤化することができる。薬学上許容される担体としては、賦形剤、結合剤、希釈剤、添加剤、香料、緩衝剤、増粘剤、着色剤、安定剤、乳化剤、分散剤、懸濁化剤、防腐剤等が挙げられる。本発明では、経口剤は胃では溶けず腸で溶けるように腸溶性製剤として提供してもよく、例えば、カプセル剤として提供するか、あるいは錠剤などの表面を腸溶性フィルムでコーティングすることができる。
本発明の有効成分であるポリフェノールはヒトおよび非ヒト動物に経管投与、経鼻管投与、点滴、座薬等の経口投与以外の体内への投与も本発明の組成物および用剤の形状に応じて可能である。例えば、ポリフェノールを含む粘性を有する液状の組成物、または、ポリフェノールを含む半固形状の組成物とすることで、咀嚼や嚥下の機能が低下し、経口摂取ないしは経口投与ができないヒトおよび非ヒト動物に対しても投与することができる。本発明の組成物および用剤を経口摂取以外で摂取させるか、あるいは投与することにより、咀嚼や嚥下の機能が加齢等により低下したとしても、これらのヒトおよび非ヒト動物の交感神経の活性化が期待できる。
本発明の有効成分であるポリフェノールはヒトおよび非ヒト動物に経口摂取させることができる。ポリフェノールを経口摂取させる場合にはポリフェノールは単離、精製または粗精製された形態のものであっても、ポリフェノールを含む食品あるいは食品の原料の形態であってもよい。また、ポリフェノールはヒトおよび非ヒト動物に経口摂取させるにあたり、常温の状態、温かい状態、冷たい状態等から任意に選択することができる。
本発明の有効成分であるポリフェノールを食品として提供する場合には、ポリフェノールをそのまま食品に含有させることができ、該食品はポリフェノールを有効量含有した食品である。ここで、ポリフェノールを「有効量含有した」とは、個々の食品において通常喫食される量を摂取した場合に後述するような範囲でポリフェノールが摂取されるような含有量をいう。また「食品」とは、健康食品、機能性食品、保健機能食品(例えば、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品)、特別用途食品(例えば、幼児用食品、妊産婦用食品、病者用食品)を含む意味で用いられる。「食品」の形態は特に限定されるものではなく、例えば、飲料の形態であっても、半液体やゲル状の形態であっても、固形状の形態であってもよい。
ポリフェノールは交感神経活性化作用を有するため、日常摂取する食品や、サプリメントとして摂取する食品に含有させて提供することができる。本発明で提供される食品としては、その形態や形状に特に制限はないが、例えば、カカオ豆を主原料とする食品が挙げられ、好ましくは、油脂加工組成物であり、より好ましくはチョコレートおよびココアである。
前記の通り、ポリフェノールを効率よく摂取させるためには濃縮されたポリフェノール組成物を本発明に使用することができる。従って、カカオ豆を主原料とする食品およびサプリメントは、例えば、カカオポリフェノールを高濃度で含むものであることが好ましく、より好ましくはカカオポリフェノールを高濃度で含む油脂加工組成物であり、より一層好ましくはカカオポリフェノールを高濃度で含むチョコレートおよびココアである。
ここで、食品およびサプリメント中のポリフェノールの含有量はポリフェノールの摂取が可能である限り特に限定されるものではないが、ポリフェノールとしてカカオポリフェノールを配合する場合には、カカオポリフェノールの効率的な摂取の観点から、油脂加工組成物中の含有量は組成物の固形分当たり、例えば、1〜10質量%とすることができ、好ましくは1.2〜8質量%、より好ましくは1.4〜6質量%、より一層好ましくは1.6〜4質量%、さらに好ましくは1.8〜3.5質量%、特に好ましくは2〜3.4質量%である。
本発明で提供される食品としては、チョコレートやココアのようにカカオ豆を主原料とする食品はもちろんのこと、ポリフェノールを含有させることができる食品であれば特に限定されない。例えば、パン類、ビスケット類、麺類、クラッカー、栄養補給バー等の澱粉系食品;キャンディー類、ガム類、グミ、スナック等の各種菓子類;牛乳、加工乳、アイスクリーム類、発酵乳(ヨーグルト等)、乳飲料、チーズ類、バター類、クリーム類等の乳および乳製品;プリン、ゼリー、ババロア、ムース等のデザート類;非アルコール飲料、アルコール飲料等の飲料類;ハム、ソーセージ等の畜肉加工品;カマボコ、竹輪、魚肉ソーセージ等の魚肉加工品;ジャム、ピューレ等の果実加工品;ルウ、ソース等の調味料類等が挙げられる。ポリフェノールは各食品の特性、目的に応じ、適当な製造工程の段階で適宜配合することができる。
本発明の医薬品および食品は、様々な食品や食品原料に含まれているポリフェノールを利用することから、それを必要とする哺乳動物(例えば、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル等)に対し安全に用いることができる。ポリフェノールの投与量または摂取量は、受容者の性別、年齢および体重、症状、投与時間、剤形、投与経路並びに組み合わせる薬剤等に依存して決定できる。ポリフェノールを食品として摂取させる場合には、例えば、ポリフェノール総量で成人1日当たり20〜2000mg、好ましくは50〜1000mg、より好ましくは75〜750mgの範囲となるようにポリフェノールを摂取させることができる。ポリフェノールを食品として摂取させる場合にはまた、例えば、ポリフェノールの1〜4量体含量で成人1日当たり6〜600mg、好ましくは15〜450mg、より好ましくは25〜250mgの範囲となるようにポリフェノールを摂取させることができる。ポリフェノールを食品として摂取させる場合にはまた、例えば、カテキン、エピカテキン、プロシアニジンB2、プロシアニジンB5、プロシアニジンC1およびシンナムタンニンA2のポリフェノール6種(以下、単に「ポリフェノール6種」ということがある)の含量で成人1日当たり5〜500mg、好ましくは10〜400mg、より好ましくは20〜200mgの範囲となるようにポリフェノールを摂取させることができる。
本発明の組成物および用剤は、他の経口摂取できる組成物と併用することに制限はない。例えば、交感神経活性化作用のある香気成分として、リモネンが知られており、本発明の組成物および用剤を、リモネンを含むレモンおよびグレープフルーツおよびそれらの加工物並びにリモネンを含有する香料等から選択される1種または2種以上と併用することで、交感神経活性化作用をさらに高めることができる。
本発明の組成物および用剤は、交感神経の活性化に有効な摂取量のポリフェノールを含んでなる組成物で提供することができる。この場合、本発明の組成物および用剤は有効摂取量を摂取できるように包装されていてもよく、有効摂取量が摂取できる限り、包装形態は一包装であっても、複数包装であってもよい。
本発明の組成物および用剤を包装形態で提供する場合には、有効摂取量が摂取できるように摂取量に関する記載が包装になされているか、または該記載がなされた文書を一緒に提供することが望ましい。また、1日分の有効摂取量を複数包装で提供する場合には、摂取の便宜上、1日分の有効摂取量の複数包装をセットで提供することもできる。
本発明の組成物および用剤を包装形態で提供する場合には、摂取の便宜の観点から、単位包装形態で提供することができ、1食当たりの単位包装形態で提供することが好ましい。ここで、「1食当たりの単位包装形態」とは、1食当たりの摂取量があらかじめ定められた形態のものであり、例えば、特定量を経口摂取し得る飲食品として、一般食品のみならず、飲料(ドリンク剤を含む)、健康補助食品、保健機能食品、サプリメント等の形態が含まれる。
単位包装形態においてあらかじめ定められた1食当たりの摂取量は、1日当たりの有効摂取量であっても、1日当たりの有効摂取量を2回またはそれ以上(好ましくは2または3回)に分けた摂取量であってもよい。従って、単位包装形態には、ポリフェノール総量、ポリフェノール1〜4量体含量およびポリフェノール6種含量のいずれかを基準にして、前記の成人1日当たりの摂取量でポリフェノールを配合することができ、あるいは、ポリフェノール総量、ポリフェノール1〜4量体含量およびポリフェノール6種含量のいずれかを基準にして、前記の成人1日当たりの摂取量の2分の1あるいは3分の1の量でポリフェノールを配合することができる。
本発明の組成物および用剤を単位包装形態で提供する場合には、ポリフェノール総量で7〜2000mg、好ましくは17〜1000mg、より好ましくは25〜750mgの範囲となるようにポリフェノールを単位投与形態に配合することができる。具体的には、成人1日当たりの摂取量を単位包装形態に配合する場合には、ポリフェノール総量で20〜2000mg、好ましくは50〜1000mg、より好ましくは75〜750mgの範囲となるようにポリフェノールを単位投与形態に配合することができる。また、成人1日当たりの摂取量の2分の1の量を単位包装形態に配合する場合には、ポリフェノール総量で10〜1000mg、好ましくは25〜500mg、より好ましくは38〜380mgの範囲となるようにポリフェノールを単位投与形態に配合することができる。また、成人1日当たりの摂取量の3分の1の量を単位包装形態に配合する場合には、ポリフェノール総量で7〜670mg、好ましくは17〜330mg、より好ましくは25〜250mgの範囲となるようにポリフェノールを単位投与形態に配合することができる。
本発明の組成物および用剤を単位包装形態で提供する場合にはまた、ポリフェノールの1〜4量体含量で2〜600mg、好ましくは5〜450mg、より好ましくは8〜250mgの範囲となるようにポリフェノールを単位投与形態に配合することができる。具体的には、成人1日当たりの摂取量を単位包装形態に配合する場合には、ポリフェノールの1〜4量体含量で6〜600mg、好ましくは15〜450mg、より好ましくは25〜250mgの範囲となるようにポリフェノールを単位投与形態に配合することができる。また、成人1日当たりの摂取量の2分の1の量を単位包装形態に配合する場合には、ポリフェノールの1〜4量体含量で3〜300mg、好ましくは8〜230mg、より好ましくは13〜130mgの範囲となるようにポリフェノールを単位投与形態に配合することができる。また、成人1日当たりの摂取量の3分の1の量を単位包装形態に配合する場合には、ポリフェノールの1〜4量体含量で2〜200mg、好ましくは5〜150mg、より好ましくは8〜80mgの範囲となるようにポリフェノールを単位投与形態に配合することができる。
本発明の組成物および用剤を単位包装形態で提供する場合にはまた、カテキン、エピカテキン、プロシアニジンB2、プロシアニジンB5、プロシアニジンC1およびシンナムタンニンA2のポリフェノール6種の含量で2〜500mg、好ましくは3〜400mg、より好ましくは7〜200mgの範囲となるようにポリフェノールを単位投与形態に配合することができる。具体的には、成人1日当たりの摂取量を単位包装形態に配合する場合には、前記ポリフェノール6種の含量で5〜500mg、好ましくは10〜400mg、より好ましくは20〜200mgの範囲となるようにポリフェノールを単位投与形態に配合することができる。また、成人1日当たりの摂取量の2分の1の量を単位包装形態に配合する場合には、前記ポリフェノール6種の含量で3〜250mg、好ましくは5〜200mg、より好ましくは10〜100mgの範囲となるようにポリフェノールを単位投与形態に配合することができる。また、成人1日当たりの摂取量の3分の1の量を単位包装形態に配合する場合には、前記ポリフェノール6種の含量で2〜170mg、好ましくは3〜130mg、より好ましくは7〜70mgの範囲となるようにポリフェノールを単位投与形態に配合することができる。
本発明の組成物および用剤を提供するための包装形態は一定量を規定する形態であれば特に限定されず、例えば、包装紙、袋、ソフトバック、紙容器、缶、ボトル、カプセル等の収容可能な容器等が挙げられる。
本発明の組成物および用剤は、単回摂取でその効果を発揮することができる。本発明の組成物および用剤はまた、その効果をより長期間にわたって発揮させるために、2週間以上継続的に投与または摂取させることが好ましく、投与および摂取期間はより好ましくは2〜8週間、特に好ましくは4〜8週間である。ここで、「継続的に」とは毎日投与または摂取を続けることを意味する。本発明の組成物および用剤を包装形態で提供する場合には、継続的摂取のために一定期間(例えば、1週間)の有効摂取量をセットで提供してもよい。
本発明の組成物および用剤には交感神経活性化作用を有する旨の表示が付されてもよい。この場合、消費者に理解しやすい表示とするため本発明の組成物および用剤には以下の一部または全部の表示が付されてもよい。なお、本発明において「交感神経活性化」が以下の表示を含む意味で用いられることはいうまでもない。
・精神の活動性を向上させる
・肉体の活動性を向上させる
・脂肪を燃焼させる
・内臓脂肪が気になる方に適している
・体脂肪が気になる方に適している
・体温を維持ないし上昇させる
・血圧を維持ないし上昇させる
・低血圧の方に適している
・血糖値を維持ないし上昇させる
・低血糖の方に適している
・覚醒させる
・眠気を軽減する
・注意力を高める
・集中力を高める
以下の例に基づき本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
例1:カカオポリフェノールが神経活動に与える影響
(1)カカオポリフェノールの成分分析
被験物質は、高純度HPカカオエキス(CBP Lot. 121120、稲畑香料社製、以下「カカオエキス」という)を用いた。カカオエキスに含まれる各成分については、HPLCを用いて測定した。カラムは、Deverosil−ODS−HG5(4.6mm×250mm、φ5μ、野村化学株式会社製)を使用した。溶離液は、A液とB液で構成され、A液は0.1%トリフルオロ酢酸水溶液、B液は0.1%トリフルオロ酢酸/アセトニトリル溶液を使用した。カラムへ通す溶離液の流速は0.8ml/分、グラジェントの条件は、溶離液全体に占めるB液の割合を、開始時点で10%、開始5分後で10%、開始35分後で25%、開始40分後で100%、開始45分後で100%とした。サンプルインジェクション量は10μLであり、エピカテキンを標準品として、各成分をエピカテキン当量で定量した。また、ポリフェノール含量は、プルシアンブルー法により測定した。具体的には、Martin L. Price and Larry G. Butler, J. Agric Food Chem., Vol. 25, No.6, 1268-1273,1977に記載の方法に従い、市販のエピカテキンを標準物質としてポリフェノール含量を算出した。
(2)結果
分析結果を表1に示す。
Figure 2018087171
表1の結果から、被験物質であるカカオエキスは少なくとも1〜4量体のポリフェノール6種を含有することが確認された。また、カカオエキスにはテオブロミンは検出されず(定量下限以下)、カフェインは総ポリフェノール量およびポリフェノール6種合計量に対して非常に少ない量(16.2mg/g)で検出された。また、カカオエキスに含まれる1〜4量体のポリフェノールの含量は421.1mg/gであった。
(3)試験方法
体重約300gの雄性Wistar系ラット(約9週齢)を12時間毎の明暗周期(8時〜20時まで点灯)下、24℃の恒温動物室にて1週間以上馴化後、試験に用いた。ラットを対照群および試験群の6群(各n=5)に群分けした。試験当日は3時間断食させた後、ウレタン麻酔を行い胃内投与用または十二指腸内投与用のカニューレを挿入し、副腎交感神経または褐色脂肪組織交感神経の遠心性神経を電極で吊り上げ、Shen J, et al., Neurosci. Lett. 383188-193, 2005およびTanida M, et al., Neurosci. Lett. 389: 109-114, 2005に記載の方法に従って神経の電気活動を測定した。
手術開始から測定終了までチューブを気管に挿入して気道を確保し、保温装置にて体温(ラット直腸温)を35.0±0.5℃に保つようにした。手術完了後、測定値が落ち着いてから、カニューレを用いて胃内または十二指腸内に被験物質を投与して試験を開始した。具体的には、試験群には上記(1)に記載のカカオエキスを表1に記載のポリフェノール6種の合計量が50mg/kg体重となるように調製したポリフェノール含有懸濁液1mLを投与し、対照群には水1mLを投与した。
被験物質投与後60分間の神経活動の変化を電気生理学的に測定した。神経活動測定値は被験物質投与前(0分)の値を100%としたときの百分率で示し、被験物質投与後5分間毎の5秒あたりの発火頻度(pulse/5s)の平均値±標準誤差を計算した。群としての統計学的有意差の検定は反復測定分散分析(analysis of variance (ANOVA) with repeated measures)に従って行った。なお、本試験は株式会社ANBAS・動物実験倫理審査委員会の承認に基づくものである。
(4)結果
結果を図1〜3に示す。
図1〜3の結果から、カカオエキスの胃内投与および十二指腸内投与により副腎交感神経の神経活動が有意に(P<0.0005、F=107およびP<0.0005、F=86.6、反復測定分散分析)上昇することが確認された。また、カカオエキスの十二指腸内投与により褐色脂肪組織交感神経の神経活動が有意に(P<0.0005、F=93.6、反復測定分散分析)上昇することが確認された。なお、被験物質投与前(0分)の試験群および対照群の神経活動の絶対値間にはマン・ホイットニーのU検定による統計学的有意差は認められなかった。

Claims (12)

  1. ポリフェノールを有効成分として含んでなる、交感神経活性化用組成物。
  2. ポリフェノールがカカオポリフェノールである、請求項1に記載の組成物。
  3. カカオポリフェノールが1〜4量体のポリフェノールを25質量%以上含むものである、請求項2に記載の組成物。
  4. 1〜4量体のポリフェノールが少なくとも、カテキン、エピカテキン、プロシアニジンB2、プロシアニジンB5、プロシアニジンC1およびシンナムタンニンA2を含むものである、請求項3に記載の組成物。
  5. テオブロミンを実質的に含まない、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. カフェインを実質的に含まない、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 交感神経が褐色脂肪交感神経および副腎交感神経のいずれかまたは両方である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 交感神経活性化に有効な摂取量のポリフェノールを含んでなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 交感神経活性化に有効なポリフェノール摂取量がポリフェノール総量で成人1日当たり20〜2000mgである、請求項8に記載の組成物。
  10. 単位包装形態である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 腸溶性製剤の形態である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 食品組成物である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
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