JP2018085252A - 光源装置、照明装置およびプロジェクター - Google Patents

光源装置、照明装置およびプロジェクター Download PDF

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Abstract

【課題】発光素子の実装位置の許容誤差が大きい光源装置を提供する。【解決手段】光源装置は、第1方向に配列された第1の発光素子と第2の発光素子とを備えた発光部と、第1の発光素子から射出された第1の光が入射する第1のコリメート光学系と、第2の発光素子から射出された第2の光が入射する第2のコリメート光学系と、を備える。第1の光と第2の光はそれぞれ、第1方向と垂直な第2方向から傾いた第3方向と第4方向に発光部から射出される。第1の光の主光線と第2方向とのなす角度と第2の光の主光線と第2方向とのなす角度はそれぞれ、第1のコリメート光学系と第2のコリメート光学系によって小さくなる。【選択図】図4

Description

本発明は、光源装置、照明装置およびプロジェクターに関する。
例えばプロジェクターに用いる光源装置として、レーザー素子を利用した光源装置が提案されている。下記の特許文献1には、蛍光体を含む蛍光体層と、蛍光体を励起する励起光を射出する複数のレーザーダイオードを有する励起光源と、複数のコリメートレンズを有するコリメートレンズアレイと、集光レンズと、ダイクロイックミラーと、を備えた光源装置が開示されている。
上記の光源装置において、複数のレーザーダイオードは1つの平面上に設けられ、コリメートレンズアレイはその平面と平行に設けられている。各レーザーダイオードは、その平面に対して垂直にレーザー光を射出する。また、コリメートレンズの焦点距離は、レーザーダイオードとコリメートレンズとの間の距離と等しく設定されている。1つのレーザーダイオードから射出されたレーザー光は、対応するコリメートレンズにより平行化され、集光レンズにより蛍光体層の所定の領域に照射される。前記所定の領域から射出された蛍光光は集光レンズによって平行化され、ダイクロイックミラーで後段の光学系に向けて反射される。
特開2012−108486号公報
特許文献1の光源装置において、レーザーダイオードの光軸とコリメートレンズの光軸との相対的関係が所定の関係からずれていると、蛍光体層上でのレーザー光の照射領域が所定の領域からずれてしまう。この場合、蛍光体層から蛍光光が射出される領域も前記所定の領域からずれる。所定の領域外から射出された蛍光光は集光レンズによって適切な状態で集光されないため、後段の光学系における蛍光光の利用効率が低い、という課題が生じる。
本発明の一つの態様は、上記の課題を解決するためになされたものであって、発光素子の光軸とコリメートレンズとの相対的関係に対する許容誤差が従来よりも大きい光源装置を提供することを目的の一つとする。本発明の一つの態様は、上記の光源装置を備えた照明装置を提供することを目的の一つとする。本発明の一つの態様は、上記の光源装置を備えたプロジェクターを提供することを目的の一つとする。
上記の目的を達成するために、本発明の一つの態様の光源装置は、第1方向に配列された第1の発光素子と第2の発光素子とを備えた発光部と、前記第1の発光素子から射出された第1の光が入射する第1のコリメート光学系と、前記第2の発光素子から射出された第2の光が入射する第2のコリメート光学系と、を備える。前記発光部は、前記第1の光が前記第1方向と垂直な第2方向から傾いた第3方向に前記発光部から射出され、前記第2の光が前記第2方向から傾いた第4方向に前記発光部から射出されるように構成されている。前記第1のコリメート光学系は、前記第1のコリメート光学系から射出された前記第1の光の主光線と前記第2方向とのなす角度が前記第1のコリメート光学系に入射する前の前記第1の光の主光線と前記第2方向とのなす角度よりも小さくなるように配置されている。前記第2のコリメート光学系は、前記第2のコリメート光学系から射出された前記第2の光の主光線と前記第2方向とのなす角度が前記第2のコリメート光学系に入射する前の前記第2の光の主光線と前記第2方向とのなす角度よりも小さくなるように配置されている。
本明細書において、第1の発光素子と第2の発光素子とを含むとともに、第2方向に垂直な平面(仮想面)を発光素子の配列面と称する。また、第1のコリメート光学系と第2のコリメート光学系とを含むとともに第2方向に垂直な平面(仮想面)を、コリメート光学系の配列面と称する。第1のコリメート光学系と第2のコリメート光学系とを含む複数のコリメート光学系を総称してコリメート光学系と称することがある。
なお、以下の説明では、コリメート光学系の配列面は発光素子の配列面と平行であり、発光素子の配列面とコリメート光学系の配列面との間隔は固定されているものとする。間隔が固定されているため、第3方向と第2方向とのなす角が大きい程、1つの発光素子と対応するコリメート光学系との間の距離が長く、より長い焦点距離のコリメート光学系を用いることができる。焦点距離が長い程、発光素子の光軸とコリメート光学系の光軸との相対的関係の影響が小さい。よって、本発明の一つの態様の光源装置では、発光素子の光軸と対応するコリメート光学系との相対的関係に対する許容誤差が従来よりも大きい。
本発明の一つの態様の光源装置において、前記第1のコリメート光学系は、少なくとも一つの第1のレンズ面を有し、前記第2のコリメート光学系は、少なくとも一つの第2のレンズ面を有し、前記第1のレンズ面に対する、前記第1の光の主光線の入射角は、0°より大きく90°より小さく、前記第2のレンズ面に対する、前記第2の光の主光線の入射角は、0°より大きく90°より小さくてもよい。
この構成によれば、発光素子の光軸と該発光素子が対応するコリメート光学系との相対的関係に対する許容誤差が従来よりも大きい。
本発明の一つの態様の光源装置において、前記第2方向と前記第3方向とに垂直な方向から見たとき、前記第2方向は前記第3方向と前記第4方向との間に位置していてもよい。
この光源装置は、従来よりも大きな許容誤差を持ちながら、第2方向を中心として対称性の高い強度分布を有する光線束を射出する。したがって、上記の構成を有する光源装置は、対称性の高い強度分布を要求される光学系に好適である。
本発明の一つの態様の光源装置において、前記発光部は、第3の発光素子をさらに備えるとともに、前記第3の発光素子から射出された第3の光を、前記第2方向から傾いた第5方向に射出するように構成され、前記第2方向と前記第3方向とに垂直な方向から見たとき、前記第2の発光素子は前記第1の発光素子と前記第3の発光素子との間に位置し、前記第4方向は前記第2方向と前記第5方向との間に位置しており、前記発光部から射出されたときの前記第3の光の主光線と前記第2方向とのなす角度は、前記発光部から射出されたときの前記第2の光の主光線と前記第2方向とのなす角度よりも大きくてもよい。
この構成によれば、発光部の外周部における許容誤差は、発光部の中央部における許容誤差よりも大きい。よって、発光部全体としての前記相対的関係の影響がより小さい。また、コリメート光学系を射出した各主光線の間隔を互いに等しくすることができる。
本発明の一つの態様の光源装置において、前記第3方向は前記第4方向と平行であってもよい。
この光源装置は、従来よりも大きな許容誤差を持ちながら、従来と同様、第1の発光素子と第2の発光素子のピッチと略同じピッチで配列された第1の光と第2の光とを射出する。
本発明の一つの態様の光源装置において、前記発光部は、第1の反射面と第2の反射面とをさらに備え、前記第1の光は、前記第1の発光素子から前記第1方向と略平行に射出され、前記第1の発光素子から射出された前記第1の光は、前記第1の反射面で前記第3方向に反射され、前記第2の光は、前記第2の発光素子から前記第1方向と略平行に射出され、前記第2の発光素子から射出された前記第2の光は、前記第2の反射面で前記第4方向に反射される構成であってもよい。
この構成によれば、第1の光の射出方向を第1の反射面の傾斜角度で調整でき、第2の光の射出方向を第2の反射面の傾斜角度で調整できるため、例えば、各発光素子が実装される支持部材(例えばサブマウント)に傾斜面を設ける必要がない。これにより、発光素子の実装構造を簡略化することができ、光源装置の製作を容易にすることができる。また、光が第1方向と略平行に射出されるように発光素子が実装されているため、発光素子の光射出面に垂直な側面が支持部材の支持面に対して平行に配置されている。側面の面積は光射出面の面積よりも大きいため、発光素子の側面を介して発光素子の熱を支持部材へ効率的に移動させることができる。
本発明の一つの態様の照明装置は、本発明の一つの態様の光源装置を備える。
本発明の一つの態様の照明装置は、本発明の一つの態様の光源装置を備えているため、光利用効率に優れている。
本発明の一つの態様の照明装置は、前記第1の光と前記第2の光のうち少なくとも一部が入射する蛍光体層をさらに備えていてもよい。
この構成によれば、照明装置が射出する照明光の色を調整することができる。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、本発明の一つの態様の照明装置と、前記照明装置から射出された照明光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学系と、を備える。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、本発明の一つの態様の照明装置を備えているため、光利用効率に優れている。
第1実施形態のプロジェクターの概略構成図である。 第1実施形態の照明装置の概略構成図である。 第1実施形態の光源装置の平面図である。 図3のIV−IV線に沿う断面図である。 従来の光源装置における発光素子と光源像との位置関係を示す図である。 本実施形態の光源装置における発光素子と光源像との位置関係を示す図である。 第2実施形態の光源装置の平面図である。 図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。 図7のIX−IX線に沿う断面図である。 第3実施形態の光源装置をXZ平面と垂直な方向から見た断面図である。 第3実施形態の光源装置をYZ平面と垂直な方向から見た断面図である。 第3実施形態の光源装置のコリメート光学系の斜視図である。 第4実施形態の光源装置YZ平面と垂直な方向から見た断面図である。 第4実施形態の光源ユニットをXZ平面と垂直な方向から見た断面図である。 第4実施形態の光源ユニットをYZ平面と垂直な方向から見た断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
[第1実施形態]
第1実施形態のプロジェクターは、3つの透過型液晶ライトバルブを用いたプロジェクターの一例である。
図1は、本実施形態のプロジェクターを示す概略構成図である。図2は、本実施形態の照明装置を示す概略構成図である。
(プロジェクター)
図1に示すように、本実施形態のプロジェクター1は、スクリーンSCR上にカラー画像を表示する投射型画像表示装置である。プロジェクター1は、照明装置70と、均一照明光学系40と、色分離光学系3と、赤色光用の光変調装置4R,緑色光用の光変調装置4G,青色光用の光変調装置4Bと、合成光学系5と、投射光学系60と、を備えている。
照明装置70は、白色の照明光WLを均一照明光学系40に向けて射出する。照明装置70は、後述する本実施形態の光源装置を備えている。
均一照明光学系40は、ホモジナイザー光学系31と、偏光変換素子32と、重畳光学系33と、を備えている。ホモジナイザー光学系31は、第1のマルチレンズアレイ31aと、第2のマルチレンズアレイ31bと、から構成されている。均一照明光学系40は、照明装置70から射出された照明光WLの強度分布を被照明領域である光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bにおいて均一化する。均一照明光学系40から射出された照明光WLは、色分離光学系3に入射する。
色分離光学系3は、照明装置70から射出された照明光WLを赤色光LRと緑色光LGと青色光LBとに分離する。色分離光学系3は、第1のダイクロイックミラー7aと、第2のダイクロイックミラー7bと、第1の反射ミラー8aと、第2の反射ミラー8bと、第3の反射ミラー8cと、第1のリレーレンズ9aと、第2のリレーレンズ9bと、を備えている。
第1のダイクロイックミラー7aは、照明装置70から射出された照明光WLを赤色光LRと、緑色光LGおよび青色光LBを含む光と、に分離する。第1のダイクロイックミラー7aは、赤色光LRを透過し、緑色光LGおよび青色光LBを反射する。第2のダイクロイックミラー7bは、第1のダイクロイックミラー7aで反射した光を緑色光LGと青色光LBとに分離する。第2のダイクロイックミラー7bは、緑色光LGを反射し、青色光LBを透過する。
第1の反射ミラー8aは、赤色光LRの光路中に配置されている。第1の反射ミラー8aは、第1のダイクロイックミラー7aを透過した赤色光LRを光変調装置4Rに向けて反射する。第2の反射ミラー8bと第3の反射ミラー8cとは、青色光LBの光路中に配置されている。第2の反射ミラー8bと第3の反射ミラー8cとは、第2のダイクロイックミラー7bを透過した青色光LBを光変調装置4Bに導く。緑色光LGは、第2のダイクロイックミラー7bで反射し、光変調装置4Gに向けて進む。
第1のリレーレンズ9aと第2のリレーレンズ9bとは、青色光LBの光路中における第2のダイクロイックミラー7bの光射出側に配置されている。第1のリレーレンズ9aおよび第2のリレーレンズ9bは、青色光LBの光路長が赤色光LRや緑色光LGの光路長よりも長いことに起因した青色光LBの光損失を補償する。
光変調装置4Rは、赤色光LRを画像情報に応じて変調し、赤色光LRに対応した画像光を形成する。光変調装置4Gは、緑色光LGを画像情報に応じて変調し、緑色光LGに対応した画像光を形成する。光変調装置4Bは、青色光LBを画像情報に応じて変調し、青色光LBに対応した画像光を形成する。光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bには、例えば透過型の液晶パネルが用いられる。また、液晶パネルの光入射側および光射出側には、図示しない偏光板がそれぞれ配置されている。偏光板は、特定の偏光方向を有する直線偏光光を透過させる。
光変調装置4Rの光入射側には、フィールドレンズ10Rが配置されている。光変調装置4Gの光入射側には、フィールドレンズ10Gが配置されている。光変調装置4Bの光入射側には、フィールドレンズ10Bが配置されている。フィールドレンズ10Rは、光変調装置4Rに入射する赤色光LRを平行化する。フィールドレンズ10Gは、光変調装置4Gに入射する緑色光LGを平行化する。フィールドレンズ10Bは、光変調装置4Bに入射する青色光LBを平行化する。
合成光学系5は、赤色光LR、緑色光LG、および青色光LBのそれぞれに対応した画像光を合成し、合成された画像光を投射光学系60に向けて射出する。合成光学系5には、例えばクロスダイクロイックプリズムが用いられる。
投射光学系60は、複数の投射レンズを含む投射レンズ群から構成されている。投射光学系60は、合成光学系5により合成された画像光をスクリーンSCRに向けて拡大投射する。これにより、スクリーンSCR上には、拡大されたカラー画像が表示される。
(照明装置)
以下、照明装置70について説明する。
図2は、本実施形態の照明装置70の概略構成図である。
図2に示すように、照明装置70は、光源装置2と、ホモジナイザー光学系25と、第1の位相差板26aと、偏光ビームスプリッター27と、第1のピックアップ光学系28と、リング状の蛍光体層47を備えた蛍光体ホイール(波長変換素子)29と、第2の位相差板26bと、第2のピックアップ光学系41と、回転拡散素子42と、を備えている。以下、偏光ビームスプリッターをPBSと略記する。
光源装置2と、ホモジナイザー光学系25と、第1の位相差板26aと、PBS27と、第2の位相差板26bと、第2のピックアップ光学系41とは、光軸AX0上に配置されている。第1のピックアップ光学系28は、光軸AX0と直交する光軸AX1上に配置されている。
ホモジナイザー光学系25は、光源装置2から射出された光線束の強度分布を、被照明領域において均一にする。ホモジナイザー光学系25は、例えば第1のマルチレンズアレイ25aと、第2のマルチレンズアレイ25bと、から構成されている。第1のマルチレンズアレイ25aは、複数のレンズ25amを備えている。第2のマルチレンズアレイ25bは、複数のレンズ25amに対応して配列された複数のレンズ25bmを備えている。
第1の位相差板26aは、例えば回転可能とされた1/2波長板で構成されている。光源装置2から射出された光は直線偏光であるため、第1の位相差板26aの回転角度を適切に設定することにより、第1の位相差板26aに入射した光を、PBS27に対するS偏光成分とP偏光成分とを所定の比率で含む光に変換することができる。第1の位相差板26aの回転角度を変えることにより、S偏光成分とP偏光成分との比率を変化させることができる。
PBS27は、光軸AX0および光軸AX1に対して45°の角度をなすように配置されている。PBS27は、入射光のうちのS偏光成分を反射させ、入射光のうちのP偏光成分を透過させる。S偏光成分は、PBS27で反射して蛍光体ホイール29に向かって進む。P偏光成分は、PBS27を透過して回転拡散素子42に向かって進む。
PBS27から射出されたS偏光の光線BLsは、第1のピックアップ光学系28に入射する。第1のピックアップ光学系28は、光線BLsを蛍光体ホイール29上の蛍光体層47に向けて集光させる。第1のピックアップ光学系28は、第1のピックアップレンズ28aと、第2のピックアップレンズ28bと、から構成されている。
第1のピックアップ光学系28から射出された光は、蛍光体ホイール29上の蛍光体層47に入射する。蛍光体ホイール29は、反射型の回転蛍光板であり、蛍光光を発する蛍光体層47と、蛍光体層47を支持する回転板49と、蛍光体層47と回転板49との間に設けられた蛍光光を反射する反射膜(図示略)と、回転板49を駆動する駆動モーター50と、を有する。蛍光体ホイール29は、反射膜を備えているため、蛍光光をPBS27に向けて射出する。回転板49として、例えば円板が用いられるが、回転板49の形状は円板に限定されず、平板であればよい。
蛍光体層47は、光線BLsを吸収して黄色の蛍光光に変換して射出する複数の蛍光体粒子を含む。蛍光体粒子として、例えばYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体を用いることができる。なお、複数の蛍光体粒子は、1種の粒子からなっていてもよいし、それぞれの形成材料が互いに異なる複数種類の粒子からなっていてもよい。
一方、PBS27から射出されたP偏光の光線BLpは、第2の位相差板26bに入射する。第2の位相差板26bは、1/4波長板で構成されている。光線BLpは、第2の位相差板26bを透過することによって円偏光に変換される。第2の位相差板26bを透過した光線BLpは、第2のピックアップ光学系41に入射する。第2のピックアップ光学系41は、光線BLpを回転拡散素子42に向けて集光させる。第2のピックアップ光学系41は、第1のピックアップレンズ41aと、第2のピックアップレンズ41bと、から構成されている。
回転拡散素子42は、拡散反射板52と、拡散反射板52を回転させるための駆動モーター53と、を備えている。拡散反射板52は、第2のピックアップ光学系41から射出された円偏光の光線BLpをPBS27に向けて拡散反射させる。拡散反射板52は、拡散反射板52に入射した光線BLpをランバート反射させることが好ましい。駆動モーター53の回転軸は、光軸AX0と略平行に配置されている。これにより、拡散反射板52は、拡散反射板52に入射する光の光軸に交差する面内で回転可能となっている。拡散反射板52は、回転軸の方向から見て、例えば円形に形成されているが、拡散反射板52の形状は円板に限定されず、平板であればよい。
拡散反射板52によって反射され、第2のピックアップ光学系41を再び透過した円偏光の光線BLpは、再び第2の位相差板26bを透過して、S偏光の光線となる。
蛍光体層47から射出された黄色の蛍光光と、回転拡散素子42から射出された青色のS偏光の光線BLpとは、PBS27によって合成され、白色の照明光WLとなる。照明光WLは、図1に示す均一照明光学系40に入射する。
(光源装置)
図3は、本実施形態の光源装置2の平面図である。図4は、図3のIV−IV線に沿う断面図である。
図3および図4に示すように、光源装置2は、発光部21と、コリメート光学系22と、を備えている。発光部21は、基板210と、複数のサブマウント211と、複数の発光素子212と、フレーム213と、透光性部材214と、を備えている。コリメート光学系22は、複数のコリメートレンズ220を備えている。
基板210の第1面210a側に、基板210とフレーム213と透光性部材214とによって囲まれた収容空間Sが設けられている。複数の発光素子212は、密閉された収容空間Sの内部に収容されている。すなわち、本実施形態の光源装置2においては、複数の発光素子212が一つの共通のパッケージに収容された形態を有する。
以下の説明においては、複数のサブマウント211の配列方向をX方向とし、各サブマウント211の延在方向をY方向とし、X方向およびY方向に直交する方向をZ方向とする。本実施形態のX方向は、特許請求の範囲の第1方向に相当する。本実施形態のZ方向は、特許請求の範囲の第2方向に相当する。
基板210は、第1面210aと、第1面210aとは反対側の第2面210bと、を有する板状部材である。基板210の形状は、第1面210aの面法線方向から見た平面視において、矩形状である。基板210の第1面210aには、複数のサブマウント211を介して複数の発光素子212が設けられている。基板210の第2面210bには、複数の発光素子212から発せられる熱を放出するための放熱器(図示略)が適宜設けられる。そのため、基板210は、熱伝導率が高い金属材料で構成されている。この種の金属材料として、銅、アルミニウムなどが好ましく用いられ、銅が特に好ましく用いられる。
以下、単に「平面視」と記載した場合、基板210の第1面210aの面法線方向から見たときの平面視を意味する。
複数のサブマウント211は、基板210の第1面210a上においてX方向に所定の間隔をおいて設けられている。各サブマウント211は、基板210の第1面210a上においてY方向に延在するように設けられている。各サブマウント211は、XZ断面において台形状の形状を有し、傾斜面211cと底面211bとを有している。傾斜面211cと底面211bとのなす角度は、0°より大きく、90°より小さい。
図3に示すように、本実施形態の場合、4個の発光素子212が一つのサブマウント211の傾斜面211cに設けられている。ただし、一つのサブマウント211に1個の発光素子212が実装されていてもよい。一つのサブマウント211に実装されている発光素子212の個数は適宜設定できる。
サブマウント211は、例えば窒化アルミニウム、アルミナ等のセラミック材料で構成されている。サブマウント211は、基板210と発光素子212との間に介在し、基板210と発光素子212との線膨張係数の違いにより生じる応力を緩和する。サブマウント211は、銀ロウ、金−スズはんだ等の接合材(図示略)により基板210に接合されている。
発光素子212は、例えば半導体レーザー、発光ダイオードなどの固体光源により構成される。発光素子212は、光源装置2の用途に応じて任意の波長の発光素子を用いればよい。本実施形態では、蛍光体励起用の波長430nm〜490nmの青色光を射出する発光素子212として、例えば窒化物系半導体(InAlGa1−X−YN、0≦X≦1、0≦Y≦1、X+Y≦1)で構成される端面発光型の半導体レーザーが用いられる。また、上記の一般式に加えて、III族元素の一部がホウ素原子で置換されたもの、V族元素として窒素原子の一部がリン原子、ヒ素原子で置換されたもの等を含んでもよい。
図3に示すように、複数の発光素子212は、例えば(m×n)個(m,n:2以上の自然数)の半導体レーザーが、X方向およびY方向に、m行n列の格子状に配列された構成を有する。本実施形態では、複数の発光素子212として、例えば16個の半導体レーザーが4行4列の格子状に配列されている。以下、説明の便宜上、図4に示す4個の発光素子のうち、左端の発光素子212を第1の発光素子212Aと称し、その右隣の発光素子212を第2の発光素子212Bと称する。すなわち、発光部21は、X方向に配列された第1の発光素子212Aと第2の発光素子212Bとを備えている。
格子状に配列された複数の発光素子212の中心を通り、Z方向に平行な軸を光軸AX0とする。複数の発光素子212は、光軸AX0を含み、X方向に垂直な平面FAに対して面対称に設けられている。
発光素子212は、光を射出する光射出面212dと、被支持面212eと、を有する。被支持面212eの面積は、光射出面212dの面積よりも大きい。発光素子212は、光射出面212dが基板210の第1面210aと反対側を向き、被支持面212eがサブマウント211の傾斜面211cと対向するように、サブマウント211に固定されている。発光素子211は、銀ロウ、金−スズはんだ等の接合材(図示略)によりサブマウント211に接合されている。
発光部21は、各発光素子212がサブマウント211の傾斜面211c上に設けられたことにより、各発光素子212から射出された光をZ方向から傾いた方向に射出するように構成されている。言い換えると、発光素子212から射出された光は、第1方向と垂直な面に対して0°より大きく、90°より小さい角をもって発光部21から射出する。また、複数の発光素子212からの光の射出方向は、互いに平行である。すなわち、発光部21は、第1の発光素子212Aから射出された第1の光を、Z方向から傾いた第1射出方向(第3方向)に射出し、第2の発光素子212Bから射出された第2の光を、Z方向から傾いた第2射出方向(第4方向)に射出するように構成されている。第1射出方向は、第2射出方向と平行である。
フレーム213は、基板210の第1面210a側において、複数の発光素子212を囲んで設けられている。フレーム213は、平面視において、矩形の環状の形状を有する。フレーム213は、矩形の4辺が全て一体の部材であってもよいし、フレーム213の一部は別体の部材が接合されたものであってもよい。フレーム213は、基板210と透光性部材214との間隔を一定に保持するとともに、複数の発光素子212が収容される収容空間Sを画定する。そのため、フレーム213は、所定の剛性を有することが好ましい。フレーム213は、銀ロウ、金−スズはんだ等の接合材(図示略)を介して基板210の第1面210aに接合されている。
フレーム213は、透光性部材214に発生する応力を緩和する役目を果たす。そのため、フレーム213は、基板210の線膨張係数と透光性部材214の線膨張係数との間の線膨張係数を有する材料で構成されることが好ましい。フレーム213の材料として、例えばアルミナ、炭化珪素、窒化珪素等のセラミック材料が好ましく用いられ、アルミナが特に好ましく用いられる。
透光性部材214は、光透過性を有する板状部材である。透光性部材214の平面形状は、矩形状である。透光性部材214は、フレーム213上に設けられ、発光素子212から射出された光を透過させる。そのため、透光性部材214の材料としては、光透過率の高い透光性材料が好ましく用いられる。透光性部材214の具体例として、例えばBK7等のホウケイ酸ガラス、石英ガラス、合成石英ガラス等を含む光学ガラス、水晶、およびサファイア等が用いられる。透光性部材214は、例えばはんだ材料、低融点ガラス等の接合材(図示略)を介して、フレーム213に接合されている。
発光素子212が収容空間Sに収容されることにより、発光素子212への有機物や水分等の異物の付着が低減される。収容空間Sは、減圧状態であることが好ましい。もしくは、収容空間Sは、窒素ガスなどの不活性ガス、もしくは乾燥空気で満たされていてもよい。なお、減圧状態は、大気圧より低い圧力の気体で満たされた空間の状態のことである。減圧状態において、収容空間Sに満たされる気体は、不活性ガスや乾燥空気であることが好ましい。
複数のコリメートレンズ220の各々は、複数の発光素子212の各々に対応して設けられている。各発光素子212から射出された光は、当該発光素子212に対応する各コリメートレンズ220にそれぞれ入射する。本実施形態において、コリメートレンズ220は平凸レンズで構成されており、平坦な一つの入射面220aと凸面からなる一つのレンズ面220bとを有する。コリメートレンズ220は、光が入射面220aから入射し、レンズ面220bから射出する向きに配置されている。
各コリメートレンズ220は、発光素子212から射出された光の主光線BLが当該コリメートレンズ220の光軸CXからずれているように設けられている。また、レンズ面220bに対する主光線BLの入射角は、0°よりも大きく、90°よりも小さい。これにより、主光線BLは、レンズ面220bにより屈折される。本実施形態においては、主光線BLは光源装置2から略Z方向に射出される。以下、説明の便宜上、図4に示す4個のコリメートレンズ220のうち、第1の発光素子212Aに対応したコリメートレンズ220を第1のコリメート光学系220Aと称し、第2の発光素子212Bに対応したコリメートレンズ220を第2のコリメート光学系220Bと称する。
すなわち、第1のコリメート光学系220Aは、第1のコリメート光学系220Aから射出された第1の光の主光線BLと直線Lzで示すZ方向とのなす角度β1bが、第1のコリメート光学系220Aに入射する前の第1の光の主光線BLと直線Lzで示すZ方向とのなす角度β1aよりも小さくなるように配置されている。また、第2のコリメート光学系220Bは、第2のコリメート光学系220Bから射出された第2の光の主光線BLとZ方向とのなす角度β2bが、第2のコリメート光学系220Bに入射する前の第2の光の主光線BLとZ方向とのなす角度β2aよりも小さくなるように配置されている。なお、角度β1bおよび角度β2bは0°であることが好ましいが、必ずしも0°でなくてもよく、適宜設定すればよい。本実施形態においては、図4に示すように、角度β1bおよび角度β2bは0°である。
前述したように、第1の発光素子212Aと第2の発光素子212Bとを含むとともに、第2方向に垂直な平面を発光素子の配列面F1と称するが、ここでは特に、配列面F1は複数の発光素子212の光射出面212dを含むものとする。配列面F1はXY平面と平行である。また、第1のコリメート光学系220Aと第2のコリメート光学系220Bとを含むとともに、第2方向に垂直な平面をコリメート光学系の配列面F2と称するが、ここでは特に、配列面F2は複数のコリメートレンズ220の主点を含むものとする。配列面F1と配列面F2とは、互いに平行である。
以下、本実施形態の光源装置2の作用、効果について説明する。
図5は、従来の光源装置1001における発光素子1002と光源像1005との位置関係を示す模式図である。便宜上、一組の発光素子1002とコリメートレンズ1003とを図示してあるが、実際には、光源装置2と同様、光源装置1001も4行4列の格子状に配列された16個の半導体レーザーを備えている。また、光源装置2と同様、発光素子の配列面F1aとコリメート光学系の配列面F2aとを定義する。なお、配列面F1aと配列面F2aとの間隔Laの値は配列面F1と配列面F2との間隔Lの値と等しいものとする。
図6は、本実施形態の光源装置2における発光素子212と光源像105との位置関係を示す模式図である。便宜上、一組の発光素子212とコリメートレンズ220とを図示してある。図5および図6それぞれにおいては、被照明物、例えば蛍光体層47上に形成される光源像と発光素子との間の光路に配置されている素子のうち、コリメート光学系と第1のピックアップ光学系以外の素子の図示を省略した。また、便宜上、第1のピックアップ光学系を1個の集光レンズに置き換えた。
図5に示すように、発光素子1002は、配列面F1aに対して垂直な方向に光を射出する。また、コリメートレンズ1003と発光素子1002との位置関係は、コリメートレンズ1003の光軸CXaが発光素子1002から射出された光の主光線BLと一致するように設計されている。
以下の説明では、発光素子1002の実装位置が所定の位置からX方向にずれたと仮定する。この場合、光源像1005も所定の位置からX方向にずれる。発光素子1002のずれ量(実装誤差)をx1とし、光源像1005のずれ量をx2とする。また、発光素子1002の光射出面1002aからコリメートレンズ1003の主点CP1aまでの距離、すなわち間隔Laの値をL1とする。すなわち、コリメートレンズ1003の焦点距離はL1である。また、集光レンズ1004の主点CP2から光源像1005までの距離をL2とする。
結像の公式から(1)式が導かれる。
x1:L1=x2:L2 …(1)
(1)式より、光源像1005のずれ量x2は(2)式で表される。
x2=(L2/L1)×x1 …(2)
これに対し、図6に示すように、本実施形態の光源装置2において、発光素子212は、配列面F1と垂直な方向から角度β(0°<β<90°)だけ傾いた方向に光を射出する。
コリメートレンズ220と発光素子212との位置関係は、コリメートレンズ220の光軸CXが発光素子212から射出された光の主光線BLから所定の方向に所定の量だけずれているように設計されている。間隔Lの値はL1であり、コリメートレンズ220の焦点距離はL3である。したがって、コリメートレンズ220の焦点距離L3は、コリメートレンズ1003の焦点距離L1よりも大きい。
発光素子212の実装位置が所定の位置からX方向にずれると、光源像105も所定の位置からX方向にずれる。発光素子212のずれ量(実装誤差)をx1とし、光源像105のずれ量をx3とする。また、発光素子212の光射出面212aからコリメートレンズ220の主点CP1までの距離をL3とし、集光レンズ104の主点CP2から光源像105までの距離をL2とする。
結像の公式から(3)式が導かれる。
x1:L3=x3:L2 …(3)
(3)式より、光源像105のずれ量x3は(4)式で表される。
x3=(L2/L3)×x1 …(4)
ここで、L3=L1/cosβを用いて(4)式を書き換えると(5)式となる。
x3=(L2/L1)×x1×cosβ …(5)
(2)式および(5)式から、
x3=x2×cosβ …(5)
以上説明したように、本実施形態の光源装置2によれば、発光部21からの光の射出方向を第2方向から角度βだけ傾けたことによって、発光素子212の位置ずれに伴う光源像のずれ量を従来のずれ量のcosβ倍とすることができる。換言すると、本実施形態の光源装置2では、発光素子212の位置ずれが生じたとしても、発光素子212の位置ずれに伴う光源像のずれ量を従来よりも小さくすることができる。このように、主光線BL、すなわち発光素子212の光軸と、発光素子212に対応したコリメートレンズ220の光軸CXと、の相対的関係に対する許容誤差が大きい光源装置2を提供することができる。
これにより、本実施形態の照明装置70では、蛍光体層47上で光源像105が所定の位置からずれにくいため、蛍光体層47から射出された蛍光光のうち、後段の光学系で利用できない成分の発生が従来の照明装置よりも低減されている。また、本実施形態のプロジェクター1は上記の照明装置70を備えているため、光利用効率に優れている。
また、本実施形態の光源装置2において、複数の発光素子212からの光の射出方向が互いに平行であるため、コリメート光学系22の後段における各主光線BLのX方向のピッチを、従来技術と同様、発光素子212のX方向のピッチと略等しくすることができる。全ての発光素子212に対してコリメート光学系22の後段における主光線BLとZ方向とのなす角度を0°に設定すれば、従来と同じ大きさの光学系をコリメート光学系22の後段に配置することができる。他方で、各発光素子212から射出された光がその発光素子212に対応していないコリメートレンズ220にけられない範囲でコリメート光学系22の後段における主光線BLとZ方向とのなす角度を0°よりも大きい値に設定すれば、コリメート光学系22の後段における各主光線BLのXZ面におけるピッチが発光素子212のX方向のピッチよりも短いため、従来よりも小さい光学系をコリメート光学系22の後段に配置できる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について、図7および図8を用いて説明する。
第2実施形態のプロジェクターおよび照明装置の構成は第1実施形態と同様であり、光源装置12の構成が第1実施形態の光源装置2と異なる。そのため、プロジェクターおよび照明装置の説明は省略し、光源装置12についてのみ説明する。
図7は、本実施形態の光源装置12の平面図である。図8は、本実施形態の光源装置12のY方向と垂直な断面図であり、図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。図9は、本実施形態の光源装置12のX方向と垂直な断面図であって、図7のIX−IX線に沿う断面図である。
図7〜図9において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図7〜図9に示すように、光源装置12は、発光部23と、コリメート光学系35と、を備えている。発光部23は、基板210と、複数のサブマウント215と、複数の発光素子212と、複数のプリズム216と、を備えている。コリメート光学系35は、第1のシリンドリカルレンズアレイ35Aと、第2のシリンドリカルレンズアレイ35Bと、を備えている。図8に示すように、光源装置12において、発光素子212は、被支持面212eがサブマウント215の上面215aに接するように設けられ、−X方向もしくは+X方向に光を射出する。
図8において、Z方向と平行な光軸AX0の左側の2つの発光素子212と、光軸AX0の右側の2つの発光素子212と、では、光の射出方向が逆向きになっている。すなわち、左側の2つの発光素子212は、光射出面212dが−X方向を向くように配置され、−X方向に光を射出する。右側の2つの発光素子212は、光射出面212dが+X方向を向くように配置され、+X方向に光を射出する。
図7に示すように、本実施形態においても、第1実施形態と同様、複数の発光素子212は、X方向およびY方向に格子状に配列されている。複数の発光素子212は、光軸AX0を含み、X方向に垂直な平面FAに対して面対称に設けられている。
プリズム216は、当該プリズム216に対応する発光素子212から射出される光の光路上に設けられている。プリズム216は、発光素子212からの光の射出方向に平行、かつ基板210の第1面210aに垂直な平面(XZ平面)で切断した断面形状が三角形状を呈する。プリズム216は、各発光素子212から射出された光が入射する入射面216aと、光を基板210の第1面210aと交差する方向に向けて反射させる反射面216cと、を有する。
反射面216cは、基板210の第1面210aに対して傾斜しており、反射面216cと第1面210aとのなす角度(傾斜角度α)は0°より大きく、45°よりも小さい。反射面216cの傾斜角度αがこのように設定されたことにより、発光素子212からプリズム216へ入射した光は、Z方向から傾いた方向に発光部23から射出される。
本実施形態の場合、図8において、左側の2つの発光素子212と右側の2つの発光素子212とでは、発光部23から射出された主光線BLのZ方向に対する傾き方向が逆である。すなわち、Y方向から見たとき、Z方向を基準として時計回りに見た角度を正の角度と定義すると、右側の2つの発光素子212では、発光部23から射出された主光線BLの傾斜角度は正(+θ)であり、左側の2つの発光素子212では、発光部23から射出された主光線BLの傾斜角度は負(−θ)である。
本実施形態の場合、プリズム216は、透光性部材214の収容空間S側の面に接合されている。ただし、プリズム216は、必ずしも透光性部材214に接合されていなくてもよい。
図7および図9に示すように、Y方向に配列された4個の発光素子212に対応して共通の一つのプリズム216が設けられている。したがって、Y方向に配列された4個の発光素子212から射出された各光は、一つのプリズム216の反射面216cで反射する。ただし、1つのプリズム216にただ1つの発光素子212を対応させてもよい。1つのプリズム216に対応する発光素子212の個数は適宜設定できる。
以下、説明の便宜上、図8に示す4個の発光素子212のうち、左から2番目の発光素子212を第1の発光素子212Aと称し、その右隣の発光素子212を第2の発光素子212Bと称する。また、第1の発光素子212Aに対応するプリズム216を第1のプリズム216Aと称し、第2の発光素子212Bに対応するプリズム216を第2のプリズム216Bと称する。第1のプリズム216Aの反射面を第1の反射面216cAと称し、第2のプリズム216Bの反射面を第2の反射面216cBと称する。すなわち、発光部23は、X方向に配列された第1の発光素子212Aと第2の発光素子212Bとを備えている。第1の光は、第1の発光素子212Aから−X方向と略平行に射出され、第1の反射面216cAで第1射出方向(第3方向)に反射される。第2の光は、第2の発光素子212Bから+X方向と略平行に射出され、第2の反射面216cBで第2射出方向(第4方向)に反射される。
発光部23から射出された光は、第1のシリンドリカルレンズアレイ35Aおよび第2のシリンドリカルレンズアレイ35Bをこの順に透過する。第1のシリンドリカルレンズアレイ35Aは、複数の第1のシリンドリカルレンズ351を備えている。第2のシリンドリカルレンズアレイ35Bは、複数の第2のシリンドリカルレンズ352を備えている。
第1のシリンドリカルレンズ351は、平坦な一つの入射面351aと、凸面からなる一つのレンズ面351bと、を有する。第2のシリンドリカルレンズ352は、平坦な一つの入射面352aと、凸面からなる一つのレンズ面352bと、を有する。第1のシリンドリカルレンズ351は、XZ平面において屈折力を有しており、YZ平面においては屈折力を有していない。第2のシリンドリカルレンズ352は、YZ平面において屈折力を有しており、XZ平面においては屈折力を有していない。
第1実施形態と同様に、発光素子の配列面F1を定義する。配列面F1はXY平面と平行である。第1のシリンドリカルレンズ351の母線の方向と第2のシリンドリカルレンズ352の母線の方向とは互いに直交しており、かつ配列面F1と平行である。
第1のシリンドリカルレンズ351は、発光部23から射出された主光線BLが入射面351aに対して垂直に入射するように、配列面F1に対して傾いて設けられている。また、第1のシリンドリカルレンズ351は、主光線BLが第1のシリンドリカルレンズ351の頂部を通らないように設けられている。これにより、発光部23から射出された主光線BLは、第1のシリンドリカルレンズ351のレンズ面351bによって屈折される。本実施形態においては、主光線BLは略Z方向に射出される。
図8の右端の発光素子212で示すように、発光素子212からX方向に射出された光は、XZ面における発散角がXY面における発散角よりも大きいビーム形状を有する。したがって、発光素子212から射出された光のXZ面内での平行化は、発光素子に近い側に位置する第1のシリンドリカルレンズ351によって行うことが望ましい。
一方、図9に示すように、第2のシリンドリカルレンズ352は、X方向から見たとき、第1のシリンドリカルレンズ351を透過した主光線BLが入射面352aに対して垂直に入射するように、入射面352aが配列面F1と平行になるように設けられている。また、第2のシリンドリカルレンズ352は、主光線BLが第2のシリンドリカルレンズ352の頂部を通るように設けられている。これにより、第1のシリンドリカルレンズ351を透過した主光線BLは、第2のシリンドリカルレンズ352で屈折することなく直進する。
以下、説明の便宜上、図7に示すように、Z方向から見たとき、第1のシリンドリカルレンズ351と第2のシリンドリカルレンズ352との交差部のうち、第1の発光素子212Aに対応した交差部を第1のコリメート光学系35AAと称する。言い換えれば、第1のコリメート光学系35AAは、第1のシリンドリカルレンズ351のうち第1の発光素子212Aに対応した部分と、第2のシリンドリカルレンズ352のうち第1の発光素子212Aに対応した部分とのペアである。同様に、第1のシリンドリカルレンズ351と第2のシリンドリカルレンズ352との交差部のうち第2の発光素子212Bに対応した交差部を第2のコリメート光学系35BBと称する。
本実施形態において、第1のコリメート光学系35AAは、第1のコリメート光学系35AAから射出された第1の光の主光線BLとZ方向とのなす角度が、第1のコリメート光学系35AAに入射する前の第1の光の主光線BLとZ方向とのなす角度よりも小さくなるように配置されている。第2のコリメート光学系35BBは、第2のコリメート光学系35BBから射出された第2の光の主光線BLとZ方向とのなす角度が第2のコリメート光学系35BBに入射する前の第2の光の主光線BLとZ方向とのなす角度よりも小さくなるように配置されている。また、Z方向(第2方向)と第1射出方向(第3方向)とに垂直な方向から見たとき、Z方向は第1射出方向と第2射出方向(第4方向)との間に位置している。
本実施形態においても、発光部23からの光の射出方向を第2方向に対して角度+θもしくは−θだけ傾けたことによって、発光素子212の光軸と、発光素子212に対応したコリメート光学系との相対的関係に対する許容誤差が従来よりも大きい光源装置12を提供できる、という第1実施形態と同様の効果が得られる。具体的には、Z方向における発光素子212とプリズム216との相対的関係に対する許容誤差が従来よりも大きい。
また、本実施形態の光源装置12では、発光素子212から−X方向もしくは+X方向に射出された光の主光線BLがプリズム216によって反射される構成であるため、発光部23からの光の射出方向をプリズム216の反射面216cの傾斜角度で調整することができる。そのため、例えば第1実施形態のようにサブマウントに傾斜面を設ける必要がない。これにより、サブマウント215の構成を簡略化することができ、光源装置12の製作が容易になる。
また、本実施形態の光源装置12では、発光素子212がサブマウント215の上面215aに設けられているため、サブマウント215の高さ(Z方向のサイズ)を第1実施形態のサブマウント211よりも低くすることができる。そのため、発光素子212の熱がサブマウント215を介して基板210に伝わりやすくなり、第1実施形態に比べて発光素子212の放熱性を高めることができる。これにより、発光素子212の発光効率を高めることができる。
また、本実施形態の光源装置12では、第1の発光素子212Aと第2の発光素子212Bとでは、発光部23から射出された主光線BLのZ方向に対する傾き方向が逆であるため、コリメート光学系35を射出した後の光線束は光軸AX0を中心として対称性の高い強度分布を有する。したがって、光源装置12は、対称性の高い強度分布を要求される光学系に好適である。対称性の高い強度分布を要求される光学系としては、以下の例が挙げられる。
例えば本実施形態のように、蛍光体層47に複数の光(励起光)を重畳させる場合、励起光の強度分布の偏りを減らすことができ、蛍光体層47上の照度分布を平均化することができる。その結果、蛍光体層47の発光効率を高めることができる。
もしくは、拡散反射板52に複数の光を重畳させる場合、拡散反射板52上の照度分布を平均化することができる。その結果、光変調装置等の被照明対象を均一に照明することができる。もしくは、光変調装置等の被照明対象を直接照明する照明装置として光源装置12を用いた場合、強度分布の偏りを減らすことができるため、照度ムラ、色ムラ等を減らすことができる。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態について、図10〜図12を用いて説明する。
第3実施形態のプロジェクターおよび照明装置の構成は第1実施形態と同様であり、光源装置62の構成が第1実施形態の光源装置2と異なる。そのため、プロジェクターおよび照明装置の説明は省略し、光源装置62についてのみ説明する。
図10は、本実施形態の光源装置62のY方向と垂直な断面図である。図11は、本実施形態の光源装置62のX方向と垂直な断面図であり、図10のXI−XI線に沿う断面図である。図12は、本実施形態の光源装置62におけるコリメート光学系を示す斜視図である。
図10〜図12において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図10〜図12に示すように、本実施形態の光源装置62において、発光部23の構成は第2実施形態の発光部23と同様であり、コリメート光学系63の構成が第2実施形態のコリメート光学系35と異なる。
コリメート光学系63は、第1のシリンドリカルレンズアレイ63Aと、第2のシリンドリカルレンズアレイ63Bと、を備えている。第1のシリンドリカルレンズアレイ63Aは、複数の第1のシリンドリカルレンズ631を備えている。第2のシリンドリカルレンズアレイ63Bは、複数の第2のシリンドリカルレンズ632を備えている。
第1のシリンドリカルレンズ631は、平坦な一つの入射面631aと凸面からなる一つのレンズ面631bとを有する。第2のシリンドリカルレンズ632は、平坦な一つの入射面632aと、凸面からなる一つのレンズ面632bと、を有する。第1のシリンドリカルレンズ631は、XZ平面において屈折力を有しており、YZ平面においては屈折力を有していない。第2のシリンドリカルレンズ632は、YZ平面において屈折力を有しており、XZ平面においては屈折力を有していない。
第2実施形態と同様に、発光素子の配列面F1を定義する。配列面F1はXY面と平行である。第1のシリンドリカルレンズ631の母線の方向と、第2のシリンドリカルレンズ632の母線の方向と、は互いに直交している。第1のシリンドリカルレンズ631の母線は配列面F1と平行であるが、第2のシリンドリカルレンズ632の母線は配列面F1に対して傾いている。
第1のシリンドリカルレンズ631は、発光部23から射出された主光線BLが入射面631aに対して垂直に入射するように、配列面F1に対して傾いて設けられている。また、第1のシリンドリカルレンズ631は、主光線BLが第1のシリンドリカルレンズ631の頂部を通るように設けられている。これにより、発光部23から射出された主光線BLは、第1のシリンドリカルレンズ631で屈折することなく直進する。
一方、図10および図12に示すように、第2のシリンドリカルレンズ632は、Y方向から見て、入射面632aと第2のシリンドリカルレンズ632の母線とが非平行となるように形成されている。図11に示すように、X方向から見たとき、第1のシリンドリカルレンズ631を透過した主光線BLは、入射面632aに対して垂直に入射し、第2のシリンドリカルレンズ632の頂部を通過する。Y方向から見たとき、第2のシリンドリカルレンズ632は、第1のシリンドリカルレンズ631から射出された主光線BLが入射面632aに対して0°以外の入射角で入射するように、入射面632aが配列面F1から傾いた状態で設けられている。これにより、主光線BLは、XZ面において、入射面632aとレンズ面632bのそれぞれで屈折し、略Z方向に射出される。このように、本実施形態の場合、発光部23から射出された主光線BLは、第2のシリンドリカルレンズ632によって屈折する。
本実施形態においても、発光部23からの光の射出方向を第2方向に対して角度+θもしくは−θだけ傾けたことによって、発光素子212の光軸とコリメート光学系63との相対的関係に対する許容誤差が従来よりも大きい光源装置62を提供できる、という第1、第2実施形態と同様の効果が得られる。
また、本実施形態においても、プリズム216を用いたことによってサブマウント215の構成を簡略化できる、発光素子212の放熱性を高めることで発光素子212の発光効率を向上できる、対称性の高い強度分布を要求される光学系に好適である、等の第2実施形態と同様の効果が得られる。
[第4実施形態]
以下、本発明の第4実施形態について、図13〜図15を用いて説明する。
第4実施形態のプロジェクターおよび照明装置の構成は第1実施形態と同様であり、光源装置72の構成が第1実施形態の光源装置2と異なる。そのため、プロジェクターおよび照明装置の説明は省略し、光源装置72についてのみ説明する。
図13〜図15において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図13は、本実施形態の光源装置72の平面図である。図13では、発光部76の図示を簡略化している。
光源装置72は、複数の光を射出する第1光源ユニット73と、複数の光を射出する第2光源ユニット74と、光合成部75と、を備えている。光合成部75は、第1光源ユニット73から射出された複数の光と、第2光源ユニット74から射出された複数の光と、を合成する。第1光源ユニット73は、光軸AX0上に設けられ、光軸AX0と平行な方向(Z方向)に複数の光を射出する。第2光源ユニット74は、光軸AX0と直交する光軸AX2上に設けられ、光軸AX2と平行な方向(Y方向)に複数の光を射出する。光源装置72は、光合成部75によって合成した光をZ方向に射出する。
なお、図13においては、第1光源ユニット73および第2光源ユニット74を簡略化して示している。これら光源ユニットの詳細な構成については、図14および図15を用いて以下、詳しく説明する。
第1光源ユニット73と第2光源ユニット74とは同じ構成であるため、以下、これら光源ユニットの構成を第1光源ユニット73で代表して説明する。第1光源ユニット73および第2光源ユニット74のそれぞれは、第1〜第3実施形態の光源装置に対応する。
第1光源ユニット73は、発光部76と、コリメート光学系77と、を備えている。
図14は、第1光源ユニット73のY方向と垂直な断面図であり、図13のXIV−XIV線に沿う断面図である。
図14に示すように、サブマウント761は、XZ断面において長方形状の形状を有している。各発光素子212は、各発光素子212に対応した各サブマウント761の側面761cの上部に設けられている。
図15は、第1光源ユニット73のX方向と垂直な断面図であり、図14のXV−XV線に沿う断面図である。
図15に示すように、4個の発光素子212が一つのサブマウント761に実装されている。ただし、一つのサブマウント761にただ1つの発光素子212が実装されていてもよい。一つのサブマウント761に実装されている発光素子212の個数は適宜設定できる。発光部76は、YZ平面において、各発光素子212から射出された光の主光線BLをZ方向から傾いた方向に射出するように構成されている。
本実施形態の場合、図15に示すように、YZ平面に垂直な方向から見て、左側の2つの発光素子212と右側の2つの発光素子212とでは、Z方向に対する光の射出方向の傾きが逆である。
以下、説明の便宜上、図15に示す4個の発光素子212のうち、右から2番目の発光素子212を第1の発光素子212Aと称し、左から2番目の発光素子212を第2の発光素子212Bと称し、左端の発光素子212を第3の発光素子212Cと称する。
Z方向と第1射出方向(第3方向)とに垂直な方向から見たとき、第2の発光素子212Bは第1の発光素子212Aと第3の発光素子212Cとの間に位置しており、発光部76は、第3の発光素子212Cから射出された第3の光の主光線BLを、Z方向(第2方向)から傾いた第3射出方向(第5方向)に射出するように構成されている。第2射出方向(第4方向)はZ方向と第3射出方向との間に位置している。
ここで、発光部76とコリメート光学系77との間の光路における主光線BLとZ方向とのなす角度を主光線BLの傾き角と称する。
右端の発光素子212から射出された光の主光線BLの傾き角をθa、第1の発光素子212Aから射出された光の傾き角をθb、第2の発光素子212Bから射出された光の傾き角をθc、第3の発光素子212Cから射出された光の傾き角をθdとする。X方向から見たとき、Z方向を基準として時計回りを正の角度と定義すると、本実施形態では、θaおよびθbは正であり、θcおよびθdは負である。また、|θa|=|θd|,|θb|=|θc|,θa>θbである。つまり、光軸AX0を含む面FAを対称面として、対称面と発光素子212との距離が大きいほど、主光線BLの傾き角が大きい。
コリメート光学系77は、第1のシリンドリカルレンズアレイ77Aと、第2のシリンドリカルレンズアレイ77Bと、を備えている。第1のシリンドリカルレンズアレイ77Aは、複数の第1のシリンドリカルレンズ771を備えている。第2のシリンドリカルレンズアレイ77Bは、複数の第2のシリンドリカルレンズ772を備えている。
第1のシリンドリカルレンズ771は、平坦な一つの入射面771aと、凸面からなる一つのレンズ面771bと、を有する。第2のシリンドリカルレンズ772は、平坦な一つの入射面772aと、凸面からなる一つのレンズ面772bと、を有する。第1のシリンドリカルレンズ771は、XZ平面において屈折力を有しており、YZ平面においては屈折力を有していない。第2のシリンドリカルレンズ772は、YZ平面において屈折力を有しており、XZ平面においては屈折力を有していない。
第2実施形態と同様に、発光素子の配列面F1を定義する。配列面F1はXY面と平行である。第1のシリンドリカルレンズ771の母線の方向と第2のシリンドリカルレンズ772の母線の方向とは互いに直交している。第1のシリンドリカルレンズ771の母線は配列面F1に対して傾いているが、第2のシリンドリカルレンズ772の母線は配列面F1と平行である。
第1のシリンドリカルレンズ771は、発光部76から射出された主光線BLが入射面771aに対して垂直に入射するように、配列面F1に対して傾いて設けられている。また、第1のシリンドリカルレンズ771は、主光線BLが第1のシリンドリカルレンズ771の頂部を通るように設けられている。したがって、発光部76から射出された主光線BLは、第1のシリンドリカルレンズ771で屈折することなく直進する。
一方、第2のシリンドリカルレンズ772は、第1のシリンドリカルレンズ771から射出された主光線BLが入射面772aに対して垂直に入射するように、入射面772aが配列面F1に対して傾いて設けられている。図14に示す4個の第2のシリンドリカルレンズ772のうち、外側の2個の第2のシリンドリカルレンズ772の入射面772aの配列面F1に対する傾斜角度は、内側の2個の第2のシリンドリカルレンズ772の入射面772aの配列面F1に対する傾斜角度よりも大きい。また、外側の2個の第2のシリンドリカルレンズ772の幅W1は、内側の2個の第2のシリンドリカルレンズ772の幅W2よりも大きい。
また、4個の第1のシリンドリカルレンズ771のうち、外側の2個の第1のシリンドリカルレンズ771の焦点距離は、内側の2個の第1のシリンドリカルレンズ771の焦点距離よりも長い。また、4個の第2のシリンドリカルレンズ772のうち、外側の2個の第2のシリンドリカルレンズ772の焦点距離は、内側の2個の第2のシリンドリカルレンズ772の焦点距離よりも長い。
また、第2のシリンドリカルレンズ772は、第1のシリンドリカルレンズ771から射出された主光線BLが当該第2のシリンドリカルレンズ772の頂部を通らないように設けられている。これにより、第1のシリンドリカルレンズ771から射出された主光線BLは、第2のシリンドリカルレンズ772のレンズ面772bによって屈折される。本実施形態においては、主光線BLは略Z方向に射出される。
図13に示すように、光合成部75は、第1の光源ユニット73から射出された複数の光、および第2の光源ユニット74から射出された複数の光の光路上に設けられた板体により構成されている。光合成部75は、光合成部75の面法線方向が光軸AX0および光軸AX2に対して45°の角度をなすように配置されている。
光合成部75は、複数の反射領域75Rと複数の光透過領域75Tとを備えている。光合成部75の面法線方向から見て、反射領域75Rと光透過領域75Tとが交互に配置されている。光合成部75は、例えば一面に反射膜が形成された金属板にパンチ抜き加工を施すことによって製作することができる。光透過領域75Tは、第1の光源ユニット73から射出された複数の光をZ方向に透過させ、反射領域75Rは、第2の光源ユニット74から射出された複数の光をZ方向に反射する。このように、光合成部75は合成光を生成し、Z方向に射出させる。
本実施形態においても、発光部76からの光の射出方向を光軸AX0に対して傾けているため、第1実施形態と同様の効果が得られる。
各発光素子212からの光の射出方向に分布を持たせる場合、本実施形態のように各発光素子212をサブマウント761の側面761cに互いに異なる向きに実装することが考えられる。この場合、発光素子212の傾斜角度を規制する部材が存在しないため、発光素子212の傾斜角度の誤差が大きくなりやすい。しかし、本実施形態の構成によれば、発光素子212の実装の許容誤差を大きくできる。
光合成部75を光軸AX0と平行な方向から見たときの光透過領域75Tの幅W31は、その光透過領域75Tを透過すべき光のY方向の幅D31以上であることが望ましい。また、光合成部75を光軸AX2と平行な方向から見たときの反射領域75Rの幅W32は、その反射領域75Rで反射すべき光のZ方向の幅D32以上であることが望ましい。その理由は、以下の通りである。幅D32が幅W32よりも大きい場合、反射領域75Rで反射されるべき光の一部は光透過領域75Tを透過し、合成光束の射出方向に進まない。また、幅D31が幅W31よりも大きい場合、光透過領域75Tを透過すべき光の一部は反射領域75Rで反射され、合成光束の射出方向に進まない。そのため、光の損失が生じる。ところが、上記光の損失を低減するためには、第1光源ユニット73および第2光源ユニット74における発光素子212の配列ピッチを大きくする必要がある。このことは、各光源ユニット73,74が大型化する、という問題を引き起こす。
上記の問題に対して、本実施形態の光源装置72においては、図13に示すように、YZ平面に垂直な方向から見て、光軸AX0に対して傾いた方向に光を射出する発光部76とコリメート光学系77とを組み合わせたことによって、複数の光ビームのピッチを発光素子212の配列ピッチよりも大きくすることができる。第2光源ユニット74も同様である。そのため、各光源ユニット73,74の発光素子212間のピッチが小さい場合でも、光合成部75によって合成光線束を生成する際の光の損失を低減することができる。これにより、小型の光源ユニット73,74を備え、かつ光の損失が小さい光源装置72を実現することができる。
また、各光源ユニット73,74においては、光軸AX0を含む面FAと発光素子212との距離が大きいほど、発光部76から射出されたときの主光線BLの傾き角が大きいため、面FAから遠い発光素子212における実装の許容誤差は、面FAに近い発光素子212における実装の許容誤差よりも大きい。よって、発光部76全体としての発光素子212の光軸とコリメート光学系77の光軸との相対的関係の影響がより小さい。また、コリメート光学系77を射出した各主光線BLの間隔を互いに等しくすることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば上記第4実施形態では、発光素子の射出方向をYZ平面内で傾けるとともに、光の主光線が第2のシリンドリカルレンズの中心軸からずれた位置に入射しているが、この構成に代えて、YZ平面の面法線方向から見て平坦な入射面とレンズ面の母線とが非平行とされた第1シリンドリカルレンズを用いてもよい。また、上記実施形態では、XZ平面もしくはYZ平面のいずれか一方において発光素子の射出方向を傾けた例を示したが、XZ平面およびYZ平面の双方において発光素子の射出方向を傾けてもよい。また、上記実施形態では、コリメート光学系を構成するレンズとして平凸レンズを用いたが、両凸レンズを用いてもよい。
また、上記実施形態では、|θa|=|θd|,|θb|=|θc|としたが、これに限られない。例えば、|θa|が|θd|と等しくなくてもよい。光軸AX0を含む面FAを対称面として、対称面と発光素子212との距離が大きいほど、主光線BLの傾き角が大きければよい。
上記の各実施形態の光源装置は、複数の発光素子が二次元的に配列された発光部を備えていたが、複数の発光素子が一次元的に配列された発光部を備えていてもよい。
上記の各実施形態では、発光素子の実装位置に誤差が生じた場合について説明したが、コリメート光学系の実装位置に誤差が生じた場合にも本発明は効果を発揮する。
その他、光源装置およびプロジェクターの各種構成要素の形状、数、配置、材料等については、上記実施形態に限らず、適宜変更が可能である。
また、上記実施形態では本発明による照明装置をプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。本発明による光源装置は、照明器具や自動車のヘッドライト等にも適用することができる。
1…プロジェクター、2…光源装置、4R,4G,4B…光変調装置、12,62,72…光源装置、21,23,76…発光部、35AA…第1のコリメート光学系、35BB…第2のコリメート光学系、60…投射光学系、212A…第1の発光素子、212B…第2の発光素子、212C…第3の発光素子、216cA…第1の反射面、216cB…第2の反射面。

Claims (9)

  1. 第1方向に配列された第1の発光素子と第2の発光素子とを備えた発光部と、
    前記第1の発光素子から射出された第1の光が入射する第1のコリメート光学系と、
    前記第2の発光素子から射出された第2の光が入射する第2のコリメート光学系と、を備え、
    前記発光部は、前記第1の光が前記第1方向と垂直な第2方向から傾いた第3方向に前記発光部から射出され、前記第2の光が前記第2方向から傾いた第4方向に前記発光部から射出されるように構成されており、
    前記第1のコリメート光学系は、前記第1のコリメート光学系から射出された前記第1の光の主光線と前記第2方向とのなす角度が前記第1のコリメート光学系に入射する前の前記第1の光の主光線と前記第2方向とのなす角度よりも小さくなるように配置され、
    前記第2のコリメート光学系は、前記第2のコリメート光学系から射出された前記第2の光の主光線と前記第2方向とのなす角度が前記第2のコリメート光学系に入射する前の前記第2の光の主光線と前記第2方向とのなす角度よりも小さくなるように配置されている、光源装置。
  2. 前記第1のコリメート光学系は、少なくとも一つの第1のレンズ面を有し、
    前記第2のコリメート光学系は、少なくとも一つの第2のレンズ面を有し、
    前記第1のレンズ面に対する、前記第1の光の主光線の入射角は、0°より大きく90°より小さく、
    前記第2のレンズ面に対する、前記第2の光の主光線の入射角は、0°より大きく90°より小さい、請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記第2方向と前記第3方向とに垂直な方向から見たとき、前記第2方向は前記第3方向と前記第4方向との間に位置している、請求項1または請求項2に記載の光源装置。
  4. 前記発光部は、第3の発光素子をさらに備えるとともに、前記第3の発光素子から射出された第3の光を、前記第2方向から傾いた第5方向に射出するように構成され、
    前記第2方向と前記第3方向とに垂直な方向から見たとき、前記第2の発光素子は前記第1の発光素子と前記第3の発光素子との間に位置し、前記第4方向は前記第2方向と前記第5方向との間に位置しており、
    前記発光部から射出されたときの前記第3の光の主光線と前記第2方向とのなす角度は、前記発光部から射出されたときの前記第2の光の主光線と前記第2方向とのなす角度よりも大きい、請求項2に記載の光源装置。
  5. 前記第3方向は前記第4方向と平行である、請求項1に記載の光源装置。
  6. 前記発光部は、第1の反射面と第2の反射面とをさらに備え、
    前記第1の光は、前記第1の発光素子から前記第1方向と略平行に射出され、
    前記第1の発光素子から射出された前記第1の光は、前記第1の反射面で前記第3方向に反射され、
    前記第2の光は、前記第2の発光素子から前記第1方向と略平行に射出され、
    前記第2の発光素子から射出された前記第2の光は、前記第2の反射面で前記第4方向に反射される、請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の光源装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の光源装置を備えた照明装置。
  8. 前記第1の光と前記第2の光のうち少なくとも一部が入射する蛍光体層をさらに備えた、請求項7に記載の照明装置。
  9. 請求項7または請求項8に記載の光源装置を備えた照明装置と、
    前記照明装置から射出された照明光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学系と、を備えた、プロジェクター。
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