JP2018078569A - ビデオコード化のためのlcuベースの適応ループフィルタ処理 - Google Patents

ビデオコード化のためのlcuベースの適応ループフィルタ処理 Download PDF

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Abstract

【課題】ビデオ符号化及び/又はビデオ復号プロセスにおいて再構築されたビデオデータを適応ループフィルタ処理する方法を提供する。【解決手段】適応ループフィルタ処理する方法は、適応ループフィルタ(ALF)のためにフィルタのセットを構築するための情報をLCUのグループのためのパラメータセット中で受信するステップ910と、フィルタのセット中の各フィルタについて関連するフィルタインデックスを決定するステップ920と、第1のLCUがALFによってフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信するステップ930と、第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタのフィルタインデックスをフィルタのセットから受信するステップ940と、フィルタインデックスによって識別されるフィルタを使用してLCUのうちの1つ以上のCUをフィルタ処理するステップ950から構成される。【選択図】図9

Description

[0001]本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、
2012年4月09日に出願された米国仮出願第61/621,931号
の利益を主張する。
[0002]本開示は、ビデオデータを圧縮するために使用されるブロックベースのデジタルビデオコード化に関し、より詳細には、ビデオブロックのフィルタ処理のための技法に関する。
[0003]デジタルビデオ機能は、デジタルテレビジョン、デジタルダイレクトブロードキャストシステム、ワイヤレスブロードキャストシステム、携帯情報端末(PDA)、ラップトップ又はデスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、電子ブックリーダー、デジタルカメラ、デジタル記録機器、デジタルメディアプレーヤ、ビデオゲーム機器、ビデオゲームコンソール、セルラー又は衛星無線電話、所謂「スマートフォン」、ビデオ遠隔会議機器、ビデオストリーミング機器などを含む、広範囲にわたる機器に組み込まれ得る。デジタルビデオ機器は、MPEG−2、MPEG−4、ITU−T H.263、ITU−T H.264/MPEG−4、Part 10、アドバンストビデオコード化(AVC:Advanced Video Coding)、現在開発中の高効率ビデオコード化(HEVC:High Efficiency Video Coding)規格によって定義された規格、及びそのような規格の拡張に記載されているビデオ圧縮技法など、ビデオ圧縮技法を実装する。ビデオ機器は、そのようなビデオ圧縮技法を実装することによって、デジタルビデオ情報をより効率的に送信、受信、符号化、復号、及び/又は記憶し得る。
[0004]ビデオ圧縮技法は、ビデオシーケンスに固有の冗長性を低減又は除去するために空間的(イントラピクチャ)予測及び/又は時間的(インターピクチャ)予測を実行する。ブロックベースのビデオコード化では、ビデオスライス(即ち、ビデオフレーム又はビデオフレームの一部)はビデオブロックに区分され得、これらのビデオブロックは、ツリーブロック、コード化単位(CU:coding unit)及び/又はコード化ノードと呼ばれることがある。ピクチャのイントラコード化(I)スライス中のビデオブロックは、同じピクチャ中の隣接ブロック内の参照サンプルに対する空間的予測を使用して符号化される。ピクチャのインターコード化(P又はB)スライス中のビデオブロックは、同じピクチャ中の隣接ブロック中の参照サンプルに対する空間的予測、又は他の参照ピクチャ中の参照サンプルに対する時間的予測を使用し得る。ピクチャはフレームと呼ばれることがあり、参照ピクチャは参照フレームと呼ばれることがある。
[0005]空間的予測又は時間的予測は、コード化されるべきブロックのための予測ブロックを生じる。残差データは、コード化されるべき元のブロックと予測ブロックとの間の画素差分を表す。インターコード化ブロックは、予測ブロックを形成する参照サンプルのブロックを指す動きベクトル、及びコード化ブロックと予測ブロックとの間の差分を示す残差データに従って符号化される。イントラコード化ブロックは、イントラコード化モードと残差データとに従って符号化される。更なる圧縮のために、残差データは、画素領域から変換領域に変換されて、残差変換係数が得られ得、その残差変換係数は、次いで量子化され得る。量子化変換係数は、最初は2次元アレイで構成され、変換係数の1次元ベクトルを生成するために走査され得、なお一層の圧縮を達成するために、エントロピーコード化が適用され得る。
[0006]本開示では、ビデオ符号化及び/又はビデオ復号プロセスにおいて再構築されたビデオデータをフィルタ処理することに関連する技法について説明し、より詳細には、本開示では、ALFに関係する技法について説明する。本開示によれば、エンコーダにおいてフィルタ処理が適用され、エンコーダにおいて適用されたフィルタ処理をデコーダが識別することを可能にするためのフィルタ情報がビットストリーム中で符号化される。ビデオエンコーダは、幾つかの異なるフィルタをテストし、レート歪み分析に基づいて、再構築されたビデオ品質と圧縮品質との間で所望のトレードオフを生じるフィルタを選定し得る。ビデオデコーダは、フィルタ情報を含む符号化されたビデオデータを受信し、ビデオデータを復号し、フィルタ処理情報に基づいてフィルタ処理を適用する。このようにして、ビデオデコーダは、ビデオエンコーダにおいて適用されたのと同じフィルタ処理を適用する。
[0007]一例では、ビデオデータを復号するための方法は、適応ループフィルタ(ALF:adaptive loop filter)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU:largest coding unit)のグループのためのパラメータセットで受信することと;LCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、パラメータセットで受信することと;LCUのサブグループの各々をフィルタのセットからのフィルタに割り当てることと;ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと、第1のLCUがLCUの第1のサブグループ中にある;第1のLCUがALFによってフィルタ処理されるべきであるという指示に基づいて、及びLCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示に基づいて、第1のLCUのためのフィルタを決定することと;第1のLCUのためのフィルタが、LCUの第1のサブグループに割り当てられたフィルタに対応する、第1のLCUのためのフィルタを使用してLCUのコード化単位をフィルタ処理することと;を含む。
[0008]別の例では、ビデオデータを復号するための方法は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと;フィルタのセット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと;ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと;
[0009]第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタのセットから識別するフィルタインデックスを受信することと;フィルタのセットからのフィルタを使用してLCUのうちの1つ又は複数のコード化単位(CU:coded unit)をフィルタ処理することと;を含む。
[0010]別の例では、ビデオデータを符号化するための方法は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットに含めるために生成することと;LCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきか決定することと;LCUの各サブグループについて、フィルタのセットから関連するフィルタを決定することと;第1のLCUのためのフィルタを決定することと、第1のLCUがLCUの第1のサブグループからのものであり、第1のLCUのためのフィルタが、LCUの第1のサブグループに関連するフィルタに対応する;LCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、パラメータセットに含めるために生成することと、第1のLCUが、LCUの第1のサブグループに関連するフィルタを使用してフィルタ処理されるべきであることを示す指示を、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することとを含む。
[0011]別の例では、ビデオデータを符号化するための方法は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットに含めるために生成することと;フィルタのセット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと;第1のLCUについてフィルタのセットからフィルタを決定することと;ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することと;第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタのセットから識別するフィルタインデックスを、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することと;を含む。
[0012]別の例では、ビデオコード化のための機器は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと;LCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、パラメータセットで受信することと;LCUのサブグループの各々をフィルタのセットからのフィルタに割り当てることと;ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと、第1のLCUがLCUの第1のサブグループ中にある;第1のLCUがALFによってフィルタ処理されるべきであるという指示に基づいて、及びLCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示に基づいて、第1のLCUのためのフィルタを決定することと、第1のLCUのためのフィルタが、LCUの第1のサブグループに割り当てられたフィルタに対応する;第1のLCUのためのフィルタを使用してLCUのうちの1つ又は複数のコード化単位(CU)をフィルタ処理することと;を行うように構成されたビデオデコーダを含む。
[0013]別の例では、ビデオコード化のための機器は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと;フィルタのセット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと;ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと;第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタのセットから識別するフィルタインデックスを受信することと;フィルタのセットからのフィルタを使用してLCUのうちの1つ又は複数のコード化単位(CU)をフィルタ処理することと;を行うように構成されたビデオデコーダを含む。
[0014]別の例では、ビデオコード化のための機器は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットに含めるために生成することと;LCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきか決定することと;LCUの各サブグループについて、フィルタのセットから関連するフィルタを決定することと;第1のLCUのためのフィルタを決定することと、第1のLCUがLCUの第1のサブグループからのものであり、第1のLCUのためのフィルタが、LCUの第1のサブグループに関連するフィルタに対応する;LCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、パラメータセットに含めるために生成することと;第1のLCUが、LCUの第1のサブグループに関連するフィルタを使用してフィルタ処理されるべきであることを示す指示を、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することと;を行うように構成されたビデオエンコーダを含む。
[0015]別の例では、ビデオコード化のための機器は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットに含めるために生成することと;フィルタのセット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと;第1のLCUについてフィルタのセットからフィルタを決定することと;ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することと;第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタのセットから識別するフィルタインデックスを、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することと;を行うように構成されたビデオエンコーダを含む。
[0016]別の例では、ビデオデータを復号するための機器は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信するための手段と;LCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、パラメータセットで受信するための手段と;LCUのサブグループの各々をフィルタのセットからのフィルタに割り当てるための手段と;ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信するための手段と、第1のLCUがLCUの第1のサブグループ中にある;第1のLCUがALFによってフィルタ処理されるべきであるという指示に基づいて、及びLCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示に基づいて、第1のLCUのためのフィルタを決定するための手段と、第1のLCUのためのフィルタが、LCUの第1のサブグループに割り当てられたフィルタに対応する;第1のLCUのためのフィルタを使用してLCUのうちの1つ又は複数のコード化単位(CU)をフィルタ処理するための手段と;を含む。
[0017]別の例では、ビデオデータを復号するための機器は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信するための手段と;フィルタのセット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定するための手段と;ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信するための手段と;第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタのセットから識別するフィルタインデックスを受信するための手段と;フィルタのセットからのフィルタを使用してLCUのうちの1つ又は複数のコード化単位(CU)をフィルタ処理するための手段と;を含む。
[0018]別の例では、非有形コンピュータ可読記憶媒体は、実行されたとき、1つ又は複数のプロセッサに、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと;LCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、パラメータセットで受信することと;LCUのサブグループの各々をフィルタのセットからのフィルタに割り当てることと;ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと、第1のLCUがLCUの第1のサブグループ中にある;第1のLCUがALFによってフィルタ処理されるべきであるという指示に基づいて、及びLCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示に基づいて、第1のLCUのためのフィルタを決定することと、第1のLCUのためのフィルタが、LCUの第1のサブグループに割り当てられたフィルタに対応する;第1のLCUのためのフィルタを使用してLCUのうちの1つ又は複数のコード化単位(CU)をフィルタ処理することと;を行わせる命令を記憶している。
[0019]別の例では、非有形コンピュータ可読記憶媒体は、実行されたとき、1つ又は複数のプロセッサに、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと;フィルタのセット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと;ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと;第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタのセットから識別するフィルタインデックスを受信することと;フィルタのセットからのフィルタを使用してLCUのうちの1つ又は複数のコード化単位(CU)をフィルタ処理することと;を行わせる命令を行わせる命令を記憶している。
[0020]1つ又は複数の例の詳細を添付の図面及び以下の説明に記載する。他の特徴、目的、及び利点は、その説明及び図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになろう。
[0021]本開示で説明する技法を利用し得る例示的なビデオ符号化及び復号システムを示すブロック図。 [0022]最大コード化単位(LCU)に適用される4分木区分の一例を示す概念図。 最大コード化単位(LCU)に適用される4分木区分の一例を示す概念図。 [0023]図2A及び図2Bの例示的な4分木区分に対応する一連のビデオブロックのためのフィルタマップの一例を示す概念図。 図2A及び図2Bの例示的な4分木区分に対応する一連のビデオブロックのためのフィルタマップの一例を示す概念図。 [0024]本開示で説明する技法を実装し得る例示的なビデオエンコーダを示すブロック図。 [0025]2つのメトリックのための範囲とフィルタとのマッピングを示す概念図。 [0026]アクティビティメトリック及び方向メトリックのための範囲とフィルタとのマッピングを示す概念図。 [0027]画素の4×4ブロックの概念図。 画素の4×4ブロックの概念図。 画素の4×4ブロックの概念図。 [0028]領域適応ループフィルタ処理のために使用され得るピクチャ又はフレームの領域を示す概念図。 領域適応ループフィルタ処理のために使用され得るピクチャ又はフレームの領域を示す概念図。 [0029]本開示で説明する技法を実装し得る例示的なビデオデコーダを示すブロック図。 [0030]本開示に一致するコード化技法を示す流れ図。 [0031]本開示に一致するコード化技法を示す流れ図。 [0032]本開示に一致するコード化技法を示す流れ図。 [0033]本開示に一致するコード化技法を示す流れ図。
[0034]ビデオコード化は、一般に、同じピクチャ中のビデオデータのすでにコード化されたブロックからビデオデータのブロックを予測すること(即ちイントラ予測)、又は異なるピクチャ中のビデオデータのすでにコード化されたブロックからビデオデータのブロックを予測すること(即ち、インター予測)のいずれかを伴う。幾つかの事例では、ビデオエンコーダはまた、予測ブロックを元のブロックと比較することによって残差データを計算する。従って、残差データは、予測ブロックと元のブロックとの間の差分を表す。ビデオエンコーダは、残差データを変換し、量子化し、符号化ビットストリーム中で、変換され量子化された残差データを信号伝達する。ビデオデコーダは、予測ブロックに残差データを加算して、予測ブロック単独よりも元のビデオブロックにぴったり一致する、再構築されたビデオブロックを生成する。復号されたビデオの品質を更に改善するために、ビデオデコーダは、再構築されたビデオブロックに対して1つ又は複数のフィルタ処理演算を実行することができる。これらのフィルタ処理演算の例としては、デブロッキングフィルタ処理、サンプル適応オフセット(SAO:sample adaptive offset)フィルタ処理、及び適応ループフィルタ処理(ALF)がある。これらのフィルタ処理演算のためのパラメータは、ビデオエンコーダによって決定され、符号化されたビデオビットストリーム中で明示的に信号伝達されるか、又はビデオデコーダによって暗黙的に決定されるかのいずれかであり得る。
[0035]本開示では、ビデオ符号化及び/又はビデオ復号プロセスにおいて再構築されたビデオデータをフィルタ処理することに関連する技法について説明し、より詳細には、本開示では、ALFに関係する技法について説明する。本開示によれば、エンコーダにおいてフィルタ処理が適用され、エンコーダにおいて適用されたフィルタ処理をデコーダが識別することを可能にするためのフィルタ情報がビットストリーム中で符号化される。ビデオエンコーダは、幾つかの異なるフィルタをテストし、レート歪み分析に基づいて、再構築されたビデオ品質と圧縮品質との間で所望のトレードオフを生じるフィルタを選定し得る。ビデオデコーダは、フィルタ情報を含む符号化されたビデオデータを受信し、ビデオデータを復号し、フィルタ処理情報に基づいてフィルタ処理を適用する。このようにして、ビデオデコーダは、ビデオエンコーダにおいて適用されたのと同じフィルタ処理を適用する。
[0036]ALFのための幾つかの提案は、フィルタのグループが、ピクチャ又はフレームに関連する適応パラメータセット(APS:adaptation parameter set)又はピクチャパラメータセット(PPS:picture parameter set)で信号伝達される、ピクチャベースのALF手法を含む。フィルタのセットからのどのフィルタがどの画素に適用されるかは、ブロック適応(BA:block adaptive)分類又は領域適応(RA:region adaptive)分類のいずれかを使用して決定され得る。BA分類の一例では、画素のブロックについてアクティビティメトリック(例えばラプラシアンアクティビティ)が決定され得る。決定されたアクティビティメトリックがその中に入る範囲に基づいて、ブロックのためにフィルタが選択され得る。アクティビティメトリック値の範囲は、関連するフィルタを有することができる。従って、ブロックのためのフィルタは、ブロックのアクティビティメトリックがその中に入る範囲に基づいて選択され得る。BA分類の幾つかの例では、2つ以上のメトリックが使用され得る。例えば、ラプラシアンアクティビティの測度が第1のメトリックとして使用され得、方向ベースのメトリックが第2のメトリックとして使用され得、フィルタは、これらの2つのメトリックの範囲に基づいて選択され得る。BA分類を使用してフィルタを適用する態様については、以下でより詳細に説明する。
[0037]RA分類の一例では、ピクチャ又はフレームは固定数の領域(例えば16個の領域)に分割され得、各領域は、関連するフィルタを有することができる。領域中の各CUは、領域に関連するフィルタを使用してCUがフィルタ処理されるべきであるかどうか、又はCUがフィルタ処理されないべきであるかどうかを示す、関連するオン/オフフラグを有することができる。ピクチャ又はフレームがBA分類を使用してフィルタ処理されるべきであるか、又はRA分類を使用してフィルタ処理されるべきであるかは、例えば、APS又はSPS中で信号伝達され得る。RA分類を使用すると、ビデオデコーダがブロックのアクティビティメトリックを計算する必要がRA分類によってなくなるので、概して、BA分類を使用することに対してビデオコーダ複雑さが低減する。RA分類を使用してフィルタを適用する態様については、以下でより詳細に説明する。
[0038]ALFについての幾つかの実装形態の提案は、各最大コード化単位(LCU)のヘッダデータ中で、3つのオプションのうちの1つが信号伝達される、LCUベースのALF手法を含む。3つのオプションは、(1)LCUのために新しいフィルタを使用すること、(2)ALFを実行しないこと、又は(3)インデックス値を使用して、前のLCUのために使用されるフィルタが現在のLCUのために使用されるべきであることを信号伝達することを含む。
[0039]ALFについての他の実装形態の提案は、上記で紹介したピクチャベースの技法とLCUベースの技法の両方の態様を組み合わせることを含む。例えば、幾つかのALF実装形態では、ビデオエンコーダは、APS又はSPS中でグローバルフィルタのセットを信号伝達する。各LCUについて、ビデオエンコーダは、(1)LCUのためのフィルタがフィルタのグローバルセットから選択されるべきであること、(2)LCUのために新しいフィルタが使用されるべきであること、(3)前に使用されたフィルタがLCUのために使用されるべきであること、又は(4)ALFフィルタ処理がLCUに適用されるべきでないことを信号伝達する。フィルタがフィルタのグローバルセットから選択されるべきである場合、ビデオデコーダは、上記で紹介したRA分類又はBA分類のいずれかを使用してフィルタを選択することができる。
[0040]本開示は、既知のALF技法への潜在的改善をもたらす。本開示の一技法によれば、領域の固定セットを使用してRA分類を実装する代わりに、ピクチャ中の可変数の領域が使用され得る。可変数の領域は、使用されるべき領域の数の指示を符号化されたビットストリーム中に含めることによって、又は領域のサイズの指示を含めることによって、エンコーダからデコーダに信号伝達され得る。含まれるべき領域の数が信号伝達される場合、ビデオデコーダは、領域の数に基づいて領域のサイズを決定するように構成され得る。各領域について、その領域に関連するフィルタが信号伝達され得る。
[0041]以下でより詳細に説明するように、本開示の技法によれば、パラメータセット(PS:parameter set)オプションがパラメータセットで信号伝達され得る。信号伝達され得る様々なPSオプションとしては、BA分類、従来のRA分類、修正されたRA分類、及び他のPSオプションがある。上記で説明したように、各LCUについて、ビデオエンコーダはまた、LCUオプションを信号伝達し得る。LCUオプションは、例えば、(1)LCUのためのフィルタが、LCUの領域に基づいてフィルタのグローバルセットから選択されるべきであること、(2)LCUのために新しいフィルタが使用されるべきであること、(3)前に使用されたフィルタがLCUのために使用されるべきであること、又は(4)ALFフィルタ処理がLCUに適用されるべきでないことを含む。PSオプション及びLCUオプションは他の信号伝達に付随し得る。例えば、修正されたRA分類のPSオプションが信号伝達されるとき、パラメータセットは、ピクチャかフレームをどのように領域に分割すべきかの指示をも含み得る。同様に、上記で説明したLCUオプション(1)が信号伝達されるとき、LCUヘッダは、選択されたフィルタを識別するためのインデックスをも含み得る。上記で説明したLCUオプション(2)が信号伝達されるとき、LCUヘッダは、新しいフィルタを構築するためのフィルタ係数をも含み得る。
[0042]本開示の別の技法によれば、フィルタのグローバルセットが、エンコーダからデコーダにAPS又はSPS中で信号伝達され得るが、RA分類又はBA分類に基づいてグローバルセットからフィルタを選択する代わりに、グローバルセットからのフィルタは、所与のブロックについて、フィルタに関連するフィルタIDを使用して明示的に信号伝達され得る。各LCUについて、ビデオエンコーダは、(1)グローバルセットからのフィルタが使用されるべきであること、(2)LCUのために新しいフィルタが使用されるべきであること、(3)前に使用されたフィルタがLCUのために使用されるべきであること、又は(4)ALFフィルタ処理がLCUに適用されるべきでないことを信号伝達する。グローバルセットからのフィルタが使用されるべきである場合、ビデオエンコーダは、使用されるべきフィルタのフィルタIDを信号伝達することができる。新しいフィルタが使用されるべきである場合、新しいフィルタが後続のLCUのために使用され得るように、新しいフィルタがフィルタIDとともに保存され得る。
[0043]本開示の技法について、時々、ループ内(in-loop)フィルタ処理に関して説明することがあるが、本技法は、ループ内フィルタ処理、ループ後(post-loop)フィルタ処理、又は他のフィルタ処理方式に適用され得る。ループ内フィルタ処理は、概して、フィルタ処理済みデータが予測イントラコード化又はインターコード化のために使用されるように、フィルタ処理済みデータが符号化ループ及び復号ループの一部であるフィルタ処理を指す。ループ後フィルタ処理は、符号化ループの後に、再構築されたビデオデータに適用されるフィルタ処理を指す。ループ後フィルタ処理では、フィルタ処理済みデータとは対照的に、未フィルタ処理データが予測イントラコード化又はインターコード化のために使用される。幾つかの実装形態では、フィルタ処理のタイプは、例えば、フレームごとに、スライスごとに、又は他のそのようなベースで、ループ後フィルタ処理とループ内フィルタ処理との間でスイッチし得、ループ後フィルタ処理を使用すべきかループ内フィルタ処理を使用すべきかの決定は、各フレーム、スライスなどについて、エンコーダからデコーダに信号伝達され得る。本開示の技法は、ループ内フィルタ処理又はポストフィルタ処理に限定されず、ビデオコード化中に適用される広範囲のフィルタ処理に適用され得る。
[0044]本開示では、「コード化」という用語は符号化又は復号を指す。同様に、「コーダ」という用語は、概して、任意のビデオエンコーダ、ビデオデコーダ、又は複合エンコーダ/デコーダ(コーデック)を指す。従って、「コーダ」という用語は、本明細書では、ビデオ符号化又はビデオ復号を実行する専用コンピュータ機器又は装置を指すために使用される。
[0045]更に、本開示では、「フィルタ」という用語は、概してフィルタ係数のセットを指す。例えば、3×3フィルタは9つのフィルタ係数のセットによって定義され得、5×5フィルタは25個のフィルタ係数のセットによって定義され得、9×5フィルタは45個のフィルタ係数のセットによって定義され得るなどである。「フィルタのセット」という用語は、概して、1つ又は複数のフィルタのグループを指す。例えば、2つの3×3フィルタのセットは、9つのフィルタ係数の第1のセットと、9つのフィルタ係数の第2のセットとを含み得る。本開示で説明する技法によれば、フレーム、スライス、又は最大コード化単位(LCU)など、一連のビデオブロックについて、フィルタのセットを識別する情報が一連のビデオブロックのヘッダ中でエンコーダからデコーダに信号伝達される。「フィルタサポート」と呼ばれることがある、「形状」という用語は、概して、特定のフィルタのためのフィルタ係数の行の数とフィルタ係数の列の数とを指す。例えば、9×9は第1の形状の一例であり、9×5は第2の形状の一例であり、5×9は第3の形状の一例である。幾つかの事例では、フィルタは、ダイヤモンド形状、ダイヤモンド様形状、円形形状、円形様形状、六角形形状、八角形形状、十字形状、X字形状、T字形状、他の幾何学的形状を含む、非矩形形状、あるいは多数の他の形状又は構成をとり得る。
[0046]図1は、本開示で説明する技法を利用し得る例示的なビデオ符号化及び復号システム10を示すブロック図である。図1に示すように、システム10は、宛先機器14によって後で復号されるべき符号化ビデオデータを生成する発信源機器12を含む。発信源機器12及び宛先機器14は、デスクトップコンピュータ、ノートブック(即ち、ラップトップ)コンピュータ、タブレットコンピュータ、セットトップボックス、所謂「スマート」フォンなどの電話ハンドセット、所謂「スマート」パッド、テレビジョン、カメラ、表示装置、デジタルメディアプレーヤ、ビデオゲームコンソール、ビデオストリーミング機器などを含む、広範囲にわたる機器のいずれかを備え得る。場合によっては、発信源機器12及び宛先機器14は、ワイヤレス通信のために装備され得る。
[0047]宛先機器14は、リンク16を介して復号されるべき符号化ビデオデータを受信し得る。リンク16は、発信源機器12から宛先機器14に符号化ビデオデータを移動することが可能な任意のタイプの媒体又は機器を備え得る。一例では、リンク16は、発信源機器12が、符号化ビデオデータをリアルタイムで宛先機器14に直接送信することを可能にするための通信媒体を備え得る。符号化ビデオデータは、ワイヤレス通信プロトコルなどの通信規格に従って変調され、宛先機器14に送信され得る。通信媒体は、無線周波数(RF)スペクトル又は1つ以上の物理伝送線路など、任意のワイヤレス若しくはワイヤード通信媒体を備え得る。通信媒体は、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、又はインターネットなどのグローバルネットワークなど、パケットベースネットワークの一部を形成し得る。通信媒体は、発信源機器12から宛先機器14への通信を可能にするために有用であり得る、ルータ、スイッチ、基地局、又は任意の他の機器を含み得る。
[0048]代替的に、符号化データは、出力インターフェース22から記憶装置32に出力され得る。同様に、符号化データは、入力インターフェースによって記憶装置32からアクセスされ得る。記憶装置32は、ハードドライブ、Blu−ray(登録商標)ディスク、DVD、CD−ROM、フラッシュメモリ、揮発性又は不揮発性メモリ、又は符号化ビデオデータを記憶するための任意の他の好適なデジタル記憶媒体など、様々な分散した又はローカルでアクセスされるデータ記憶媒体のいずれかを含み得る。更なる一例では、記憶装置32は、発信源機器12によって生成された符号化ビデオを保持し得るファイルサーバ又は別の中間記憶装置に対応し得る。宛先機器14は、ストリーミング又はダウンロードを介して、記憶装置32から、記憶されたビデオデータにアクセスし得る。ファイルサーバは、符号化ビデオデータを記憶し、その符号化ビデオデータを宛先機器14に送信することが可能な任意のタイプのサーバであり得る。例示的なファイルサーバとしては、(例えば、ウェブサイトのための)ウェブサーバ、FTPサーバ、ネットワーク接続記憶(NAS)機器、又はローカルディスクドライブがある。宛先機器14は、インターネット接続を含む、任意の標準のデータ接続を介して符号化ビデオデータにアクセスし得る。これは、ファイルサーバに記憶された符号化ビデオデータにアクセスするのに好適である、ワイヤレスチャネル(例えば、Wi−Fi(登録商標)接続)、ワイヤード接続(例えば、DSL、ケーブルモデムなど)、又は両方の組合せを含み得る。記憶装置32からの符号化ビデオデータの送信は、ストリーミング送信、ダウンロード送信、又は両方の組合せであり得る。
[0049]本開示の技法は、必ずしもワイヤレス適用例又は設定に限定されるとは限らない。本技法は、オーバージエアテレビジョン放送、ケーブルテレビジョン送信、衛星テレビジョン送信、例えばインターネットを介したストリーミングビデオ送信、データ記憶媒体に記憶するためのデジタルビデオの符号化、データ記憶媒体に記憶されたデジタルビデオの復号、又は他の適用例など、様々なマルチメディア適用例のいずれかをサポートするビデオコード化に適用され得る。幾つかの例では、システム10は、ビデオストリーミング、ビデオ再生、ビデオブロードキャスティング、及び/又はビデオテレフォニーなどの適用例をサポートするために、一方向又は双方向のビデオ送信をサポートするように構成され得る。
[0050]図1の例では、発信源機器12は、ビデオ発信源18と、ビデオエンコーダ20と、出力インターフェース22とを含む。場合によっては、出力インターフェース22は、変調器/復調器(モデム)及び/又は送信機を含み得る。発信源機器12において、ビデオ発信源18は、例えばビデオカメラなどの撮像装置、以前に撮影されたビデオを含んでいるビデオアーカイブ、ビデオコンテンツプロバイダからビデオを受信するためのビデオフィードインターフェース、及び/又は発信源ビデオとしてコンピュータグラフィックスデータを生成するためのコンピュータグラフィックスシステムなどの発信源、若しくはそのような発信源の組合せを含み得る。一例として、ビデオ発信源18がビデオカメラである場合、発信源機器12及び宛先機器14は、所謂カメラフォン又はビデオフォンを形成し得る。但し、本開示で説明する技法は、概してビデオコード化に適用可能であり得、ワイヤレス及び/又はワイヤード適用例に適用され得る。
[0051]撮影されたビデオ、以前に撮影されたビデオ、又はコンピュータ生成されたビデオは、発信源機器12によって符号化され得る。符号化ビデオデータは、発信源機器20の出力インターフェース22を介して宛先機器14に直接送信され得る。符号化ビデオデータは、更に(又は代替として)、復号及び/又は再生のための宛先機器14又は他の機器による後のアクセスのために記憶装置32上に記憶され得る。
[0052]宛先機器14は、入力インターフェース28と、ビデオデコーダ30と、表示装置32とを含む。場合によっては、入力インターフェース28は、受信機及び/又はモデムを含み得る。宛先機器14の入力インターフェース28は、リンク16を介して符号化ビデオデータを受信する。リンク16を介して通信され、又は記憶装置32上に与えられた符号化ビデオデータは、ビデオデータを復号する際に、ビデオデコーダ30など、ビデオデコーダが使用するためのビデオエンコーダ20によって生成される様々なシンタックス要素を含み得る。そのようなシンタックス要素は、通信媒体上で送信されるか、記憶媒体上に記憶されるか、又はファイルサーバ上に記憶される符号化ビデオデータとともに含まれ得る。
[0053]表示装置32は、宛先機器14と一体化されるか又はその外部にあり得る。幾つかの例では、宛先機器14は、一体型表示装置を含み、また、外部表示装置とインターフェースするように構成され得る。他の例では、宛先機器14は表示装置であり得る。概して、表示装置32は、復号されたビデオデータをユーザに対して表示し、液晶表示器(LCD)、プラズマ表示器、有機発光ダイオード(OLED)表示器、又は別のタイプの表示装置など、様々な表示装置のいずれかを備え得る。
[0054]ビデオエンコーダ20及びビデオデコーダ30は、現在開発中の高効率ビデオコード化(HEVC)規格などのビデオ圧縮規格に従って動作し得、HEVCテストモデル(HM:HEVC Test Model)に準拠し得る。幾つかの例では、ビデオエンコーダ20及びビデオデコーダ30は、現在開発中の高効率ビデオコード化(HEVC)規格などのビデオ圧縮規格に従って動作する。「HEVC Working Draft 6」と呼ばれる今度のHEVC規格のドラフトは、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2013年4月5日現在、http://phenix.int-evry.fr/jct/doc_end_user/documents/8_San%20Jose/wg11/JCTVC-H1003-v22.zipからダウンロード可能である、ブロスら、「High Efficiency Video Coding (HEVC) text specification draft 6」、ITU−T SG16 WP3とISO/IEC JTC1/SC29/WG11とのビデオコード化共同研究部会(JCT−VC:Joint Collaborative Team on Video Coding)、第7回会議、ジュネーブ、スイス、2011年11月に記載されている。「HEVC Working Draft 9」と呼ばれる今度のHEVC規格の別のドラフトは、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2013年4月8日現在、http://phenix.int-evry.fr/jct/doc_end_user/documents/11_Shanghai/wg11/JCTVC-K1003-v8.zipからダウンロード可能である、ブロスら、「High Efficiency Video Coding (HEVC) text specification draft 9」、ITU−T SG16 WP3とISO/IEC JTC1/SC29/WG11とのビデオコード化共同研究部会(JCT−VC)、第11回会議、上海、中国、2012年10月に記載されている。2013年4月5日現在、HEVCの最新の仕様は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2013年4月8日現在、http://phenix.int-evry.fr/jct/doc_end_user/documents/12_Geneva/wg11/JCTVC-L1003-v20.zipからダウンロード可能である、ブロスら、「High Efficiency Video Coding (HEVC) text specification draft 10 (for FDIS & Consent)」、ITU−T SG16 WP3とISO/IEC JTC1/SC29/WG11とのビデオコード化共同研究部会(JCT−VC)、第12回会議、ジュネーブ、スイス、2013年1月14〜23日に記載されている。但し、本開示の技法は、いかなる特定のコード化規格又はコード化技法にも限定されない。
[0055]図1には示されていないが、幾つかの態様では、ビデオエンコーダ20及びビデオデコーダ30は、それぞれオーディオエンコーダ及びデコーダと統合され得、適切なMUX−DEMUXユニット、又は他のハードウェア及びソフトウェアを含んで、共通のデータストリーム又は別個のデータストリーム中のオーディオとビデオの両方の符号化を処理し得る。適用可能な場合、幾つかの例では、MUX−DEMUXユニットは、ITU H.223マルチプレクサプロトコル、又はユーザデータグラムプロトコル(UDP)などの他のプロトコルに準拠し得る。
[0056]ビデオエンコーダ20及びビデオデコーダ30はそれぞれ、1つ又は複数のマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ディスクリート論理、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアなど、様々な好適なエンコーダ回路のいずれか、又はそれらの任意の組合せとして実装され得る。本技法が部分的にソフトウェアで実装されるとき、機器は、好適な非一時的コンピュータ可読媒体にソフトウェアの命令を記憶し、1つ又は複数のプロセッサを使用してその命令をハードウェアで実行して、本開示の技法を実行し得る。ビデオエンコーダ20及びビデオデコーダ30の各々は1つ又は複数のエンコーダ又はデコーダ中に含まれ得、そのいずれも、それぞれの機器において複合エンコーダ/デコーダ(コーデック)の一部として統合され得る。
[0057]JCT−VCは、HEVC規格の開発に取り組んでいる。HEVC規格化の取り組みは、HEVCテストモデル(HM)と呼ばれるビデオコード化機器の発展的モデルに基づく。HMは、例えば、ITU−T H.264/AVCに従う既存の機器に対してビデオコード化機器の幾つかの追加の能力を仮定する。例えば、H.264は9つのイントラ予測符号化モードを与えるが、HMは33個ものイントラ予測符号化モードを与え得る。
[0058]概して、HMの作業モデルは、ビデオフレーム又はピクチャが、ルーマサンプルとクロマサンプルの両方を含む一連のツリーブロック又は最大コード化単位(LCU)に分割され得ることを記載している。ツリーブロックは、H.264規格のマクロブロックと同様の目的を有する。スライスは、コード化順序で幾つかの連続するツリーブロックを含む。ビデオフレーム又はピクチャは、1つ又は複数のスライスに区分され得る。各ツリーブロックは、4分木に従ってコード化単位(CU)に分割され得る。例えば、4分木のルートノードとしてのツリーブロックは、4つの子ノードに分割され得、各子ノードは、次に、親ノードとなり、別の4つの子ノードに分割され得る。4分木のリーフノードとしての、最終的な、分割されていない子ノードは、コード化ノード、即ち、コード化ビデオブロックを備える。コード化ビットストリームに関連するシンタックスデータは、ツリーブロックが分割され得る最大回数を定義し得、コード化ノードの最小サイズをも定義し得る。
[0059]CUは、コード化ノードと、コード化ノードに関連する予測単位(PU:prediction unit)及び変換単位(TU:transform unit)とを含む。CUのサイズは、コード化ノードのサイズに対応し、形状が方形でなければならない。CUのサイズは、8×8の画素から最大64×64以上の画素をもつツリーブロックのサイズまでに及び得る。各CUは、1つ又は複数のPUと、1つ又は複数のTUとを含んでいることがある。CUに関連するシンタックスデータは、例えば、CUを1つ又は複数のPUに区分することを記述し得る。区分モードは、CUが、スキップモード符号化又はダイレクトモード符号化されるか、イントラ予測モード符号化されるか、若しくはインター予測モード符号化されるかの間で異なり得る。PUは、形状が非方形になるように区分され得る。CUに関連するシンタックスデータは、例えば、4分木に従ってCUを1つ又は複数のTUに区分することも記述し得る。TUは、形状が方形又は非方形であり得る。
[0060]HEVC規格は、CUごとに異なり得るTUに従う変換を可能にする。TUは、一般に、区分されたLCUについて定義された所与のCU内のPUのサイズに基づいてサイズ決定されるが、常にそうであるとは限らない。TUは、一般にPUと同じサイズであるか又はPUよりも小さい。幾つかの例では、CUに対応する残差サンプルは、「残差4分木」(RQT:residual quad tree)として知られる4分木構造を使用して、より小さい単位に再分割され得る。RQTのリーフノードは変換単位(TU)と呼ばれることがある。TUに関連する画素差分値は、変換されて変換係数が生成され得、その変換係数は量子化され得る。
[0061]概して、PUは、予測プロセスに関係するデータを含む。例えば、PUがイントラモード符号化されるとき、PUは、PUのイントラ予測モードを記述するデータを含み得る。別の例として、PUがインターモード符号化されるとき、PUは、PUの動きベクトルを定義するデータを含み得る。PUの動きベクトルを定義するデータは、例えば、動きベクトルの水平成分、動きベクトルの垂直成分、動きベクトルの解像度(例えば、1/4画素精度又は1/8画素精度)、動きベクトルが指す参照ピクチャ、及び/又は動きベクトルの参照ピクチャリスト(例えば、リスト0、リスト1、又はリストC)を記述し得る。
[0062]概して、TUは、変換プロセスと量子化プロセスとのために使用される。1つ又は複数のPUを有する所与のCUは、1つ又は複数の変換単位(TU)をも含み得る。予測の後に、ビデオエンコーダ20は、PUに対応する残差値を計算し得る。残差値は画素差分値を備え、画素差分値は、エントロピーコード化のためのシリアル化変換係数(serialized transform coefficient)を生成するために、TUを使用して変換係数に変換され、量子化され、走査され得る。本開示では、一般に、CUのコード化ノードを指すために「ビデオブロック」という用語を使用する。幾つかの特定の場合において、本開示では、コード化ノードならびにPU及びTUを含む、ツリーブロック、即ち、LCU又はCUを指すために「ビデオブロック」という用語をも使用し得る。
[0063]図2A及び図2Bは、例示的な4分木250と、対応するLCU272とを示す概念図である。図2Aは、階層式に構成されたノードを含む、例示的な4分木250を示している。4分木250などの4分木中の各ノードは、子をもたないリーフノードであるか、又は4つの子ノードを有し得る。図2Aの例では、4分木250はルートノード252を含む。ルートノード252は、リーフノード256A〜256C(リーフノード256)とノード254とを含む、4つの子ノードを有する。ノード254はリーフノードでないので、ノード254は、この例ではリーフノード258A〜258D(リーフノード258)である、4つの子ノードを含む。
[0064]4分木250は、この例ではLCU272など、対応するLCUの特性を記述するデータを含み得る。例えば、4分木250は、それの構造により、サブCUへのLCUの分割を記述し得る。LCU272が2N×2Nのサイズを有すると仮定する。LCU272は、この例では、4つのサブCU276A〜276C(サブCU276)及び274を有し、各々はN×Nサイズである。サブCU274は更に4つのサブCU278A〜278D(サブCU278)に分割され、各々はサイズN/2×N/2である。この例では、4分木250の構造はLCU272の分割に対応する。即ち、ルートノード252はLCU272に対応し、リーフノード256はサブCU276に対応し、ノード254はサブCU274に対応し、リーフノード258はサブCU278に対応する。
[0065]4分木250のノードのデータは、ノードに対応するCUが分割されるかどうかを記述し得る。CUが分割される場合、4分木250中に4つの追加のノードが存在し得る。幾つかの例では、4分木のノードは以下の擬似コードと同様に実装され得る。
quadtree_node {
boolean split_flag(1);
// signaling data
if (split_flag) {
quadtree_node child1;
quadtree_node child2;
quadtree_node child3;
quadtree_node child4;
}
}
split_flag値は、現在のノードに対応するCUが分割されるかどうかを表す1ビット値であり得る。CUが分割されない場合、split_flag値は「0」であり得るが、CUが分割される場合、split_flag値は「1」であり得る。4分木250の例に関して、分割フラグ値のアレイは101000000であり得る。
[0066]幾つかの例では、サブCU276及びサブCU278の各々は、同じイントラ予測モードを使用してイントラ予測符号化され得る。従って、ビデオエンコーダ20は、ルートノード252においてイントラ予測モードの指示を与え得る。その上、サブCUの幾つかのサイズは、特定のイントラ予測モードのために複数の可能な変換を有し得る。ビデオエンコーダ20は、ルートノード252においてそのようなサブCUのために使用すべき変換の指示を与え得る。例えば、サイズN/2×N/2のサブCUでは複数の可能な変換が利用可能であり得る。ビデオエンコーダ20は、ルートノード252において使用すべき変換を信号伝達し得る。従って、ビデオデコーダ30は、ルートノード252において信号伝達されるイントラ予測モードと、ルートノード252において信号伝達される変換とに基づいてサブCU278に適用すべき変換を決定し得る。
[0067]従って、ビデオエンコーダ20は、本開示の技法によれば、リーフノード256及びリーフノード258においてサブCU276及びサブCU278に適用すべき変換を信号伝達する必要はないが、代わりに、単に、ルートノード252において、イントラ予測モードと、幾つかの例では、幾つかのサイズのサブCUに適用すべき変換とを信号伝達し得る。このようにして、これらの技法は、LCU272など、LCUのサブCUごとに変換機能を信号伝達するオーバーヘッドコストを低減し得る。
[0068]幾つかの例では、サブCU276及び/又はサブCU278のイントラ予測モードは、LCU272のイントラ予測モードとは異なり得る。ビデオエンコーダ20及びビデオデコーダ30は、ルートノード252において信号伝達されるイントラ予測モードを、サブCU276及び/又はサブCU278のために利用可能なイントラ予測モードにマッピングする機能を用いて構成され得る。この機能は、LCU272のために利用可能なイントラ予測モードの、サブCU276及び/又はサブCU278のイントラ予測モードへの多対1のマッピングを与え得る。スライスはビデオブロック(又はLCU)に分割され得、各ビデオブロックは、図2A〜図2Bに関して説明した4分木構造に従って区分され得る。
[0069]幾つかの例では、サブCU276及び/又はサブCU278のイントラ予測モードは、LCU272のイントラ予測モードとは異なり得る。ビデオエンコーダ20及びビデオデコーダ30は、ルートノード252において信号伝達されるイントラ予測モードを、サブCU276及び/又はサブCU278のために利用可能なイントラ予測モードにマッピングする機能を用いて構成され得る。この機能は、LCU272のために利用可能なイントラ予測モードの、サブCU276及び/又はサブCU278のイントラ予測モードへの多対1のマッピングを与え得る。
[0070]スライスはビデオブロック(又はLCU)に分割され得、各ビデオブロックは、図2A〜図2Bに関して説明した4分木構造に従って区分され得る。更に、図2Cに示すように、「オン」によって示される4分木サブブロックは、本明細書で説明するループフィルタによってフィルタ処理され得るが、「オフ」によって示される4分木サブブロックはフィルタ処理されないことがある。所与のブロック又はサブブロックをフィルタ処理すべきか否かの決定は、フィルタ処理済み結果と非フィルタ処理済み結果とをコード化されている元のブロックに対して比較することによって、エンコーダにおいて決定され得る。図2Dは、図2Cに示す4分木区分を生じる区分決定を表す決定木である。「オン」ブロックについてどの画素にも適用される実際のフィルタ処理は、本明細書で説明するメトリックに基づいて決定され得る。
[0071]詳細には、図2Cは、4分木区分方式に従って、様々なサイズのより小さいビデオブロックに区分された比較的大きいビデオブロックを表し得る。図2Cの各ビデオブロックは、そのビデオブロックに対してフィルタ処理が適用されるべきか又は回避されるべきかを示すために、(オン又はオフと)標示されている。ビデオエンコーダは、各ビデオブロックのフィルタ処理済みバージョンと未フィルタ処理バージョンとをコード化されている元のビデオブロックと比較することによって、このフィルタマップを定義し得る。
[0072]再び、図2Dは、図2Cに示す4分木区分を生じる区分決定に対応する決定木である。図2Dにおいて、各円はCUに対応し得る。円が「1」フラグを含む場合、そのCUは、もう4つのCUに更に区分されるが、円が「0」フラグを含む場合、そのCUはそれ以上区分されない。(例えば、CUに対応する)各円はまた、関連するひし形を含む。所与のCUのためのひし形中のフラグが1に設定された場合、そのCUに対するフィルタ処理は「オン」になるが、所与のCUのためのひし形中のフラグが0に設定された場合、フィルタ処理はオフになる。このようにして、図2Cと図2Dとは、個々に又はまとめてフィルタマップと見なされ得、フィルタマップは、各区分されたビデオブロック(例えば、LCU内の各CU)にフィルタ処理を適用すべきか否かにかかわらず、所与のビデオブロック(例えば、LCU)のための4分木区分のレベルを通信するために、エンコーダにおいて生成され、符号化ビデオデータのスライスごとに少なくとも1回デコーダに通信され得る。
[0073]小さいビデオブロックほど、より良い解像度が得られ、高い詳細レベルを含むビデオフレームの位置のために使用され得る。大きいビデオブロックほど、より高いコード化効率が得られ、低い詳細レベルを含むビデオフレームの位置のために使用され得る。スライスは、複数のビデオブロック及び/又はサブブロックであると見なされ得る。各スライスは、ビデオフレームの単独で復号可能な一連のビデオブロックであり得る。代替的に、フレーム自体が復号可能な一連のビデオブロックであり得るか、又はフレームの他の部分が復号可能な一連のビデオブロックとして定義され得る。「一連のビデオブロック」という用語は、フレーム全体、フレームのスライス、シーケンスとも呼ばれるピクチャのグループ(GOP)など、ビデオフレームの一連の任意の単独で復号可能な部分、又は適用可能なコード化技法に従って定義される別の単独で復号可能な単位を指すことがある。本開示の態様についてフレーム又はスライスに関して説明することがあるが、そのような言及は例示にすぎない。概して、任意の一連のビデオブロックがフレーム又はスライスの代わりに使用され得ることを理解されたい。
[0074]シンタックスデータは、各CUが関連するシンタックスデータを含むように、コード化単位ごとに定義され得る。本明細書で説明するフィルタ情報は、CUのためのそのようなシンタックスの一部であり得るが、CUのためではなく、フレーム、スライス、GOP、LCU、又はビデオフレームのシーケンスなど、一連のビデオブロックのためのシンタックスの一部である可能性が高いことがある。シンタックスデータは、スライス又はフレームのCUとともに使用されるべきフィルタの1つ又は複数のセットを示すことができる。更に、必ずしも全てのフィルタ情報が、共通の一連のビデオブロックのヘッダ中に含まれなければならないとは限らない。例えば、フィルタ記述シンタックスはフレームヘッダ中で送信され得、他のフィルタ情報はLCUのためのヘッダ中で信号伝達される。
[0075]ビデオエンコーダ20は、コード化されているビデオブロックが、予測ブロックを識別するために予測フレーム(又は他のCU)と比較される、予測コード化を実行し得る。コード化されている現在のビデオブロックと予測ブロックとの間の差分は残差ブロックとしてコード化され、予測ブロックを識別するために予測シンタックスが使用される。残差ブロックは、変換され、量子化され得る。変換技法は、DCTプロセス又は概念的に同様のプロセス、整数変換、ウェーブレット変換、又は他のタイプの変換を備え得る。DCTプロセスでは、一例として、変換プロセスは、画素値のセットを、周波数領域における画素値のエネルギーを表し得る変換係数に変換する。量子化は、一般に変換係数に適用され、概して、所与の変換係数に関連するビット数を制限するプロセスを伴う。
[0076]ビデオシーケンスは、一般に、一連のビデオフレーム又はピクチャを含む。ピクチャのグループ(GOP)は、概して、一連の1つ又は複数のビデオピクチャを備える。GOPは、GOP中に含まれる幾つかのピクチャを記述するシンタックスデータを、GOPのヘッダ中、ピクチャのうちの1つ又は複数のヘッダ中、又は他の場所に含み得る。ピクチャの各スライスは、それぞれのスライスの符号化モードを記述するスライスシンタックスデータを含み得る。ビデオエンコーダ20は、一般に、ビデオデータを符号化するために、個々のビデオスライス内のビデオブロックに対して動作する。ビデオブロックはCU内のコード化ノードに対応し得る。ビデオブロックは、固定サイズ又は可変サイズを有し得、指定のコード化規格に応じてサイズが異なり得る。
[0077]一例として、HMは、様々なPUサイズでの予測をサポートする。特定のCUのサイズが2N×2Nであると仮定すると、HMは、2N×2N又はN×NのPUサイズでのイントラ予測をサポートし、2N×2N、2N×N、N×2N、又はN×Nの対称的なPUサイズでのインター予測をサポートする。HMはまた、2N×nU、2N×nD、nL×2N、及びnR×2NのPUサイズでのインター予測のための非対称区分をサポートする。非対称区分では、CUの一方向は区分されないが、他の方向は25%と75%とに区分される。25%の区分に対応するCUの部分は、「n」とその後ろに付く「Up」、「Down」、「Left」、又は「Right」という表示によって示される。従って、例えば、「2N×nU」は、上部の2N×0.5N PUと下部の2N×1.5N PUとで水平方向に区分された2N×2N CUを指す。
[0078]本開示では、「N×N(NxN)」及び「N×N(N by N)」は、垂直寸法及び水平寸法に関するビデオブロックの画素寸法、例えば、16×16(16x16)画素又は16×16(16 by 16)画素を指すために互換的に使用され得る。概して、16×16ブロックは、垂直方向に16画素を有し(y=16)、水平方向に16画素を有する(x=16)。同様に、N×Nブロックは、概して、垂直方向にN画素を有し、水平方向にN画素を有し、但し、Nは非負整数値を表す。ブロック中の画素は行と列に構成され得る。その上、ブロックは、必ずしも、水平方向において垂直方向と同じ数の画素を有する必要があるとは限らない。例えば、ブロックはN×M画素を備え得、但し、Mは必ずしもNに等しいとは限らない。
[0079]CUのPUを使用したイントラ予測コード化又はインター予測コード化の後に、ビデオエンコーダ20は、CUのTUのための残差データを計算し得る。PUは、(画素領域とも呼ばれる)空間領域において画素データを備え得、TUは、変換、例えば、残差ビデオデータへの離散コサイン変換(DCT)、整数変換、ウェーブレット変換、又は概念的に同様の変換の適用後に、変換領域において係数を備え得る。残差データは、符号化されていないピクチャの画素と、PUに対応する予測値との間の画素差分に対応し得る。ビデオエンコーダ20は、CUのための残差データを含むTUを形成し、次いで、TUを変換して、CUの変換係数を生成し得る。
[0080]変換係数を生成するための任意の変換の後に、ビデオエンコーダ20は、変換係数の量子化を実行し得る。量子化は、一般に、係数を表すために使用されるデータの量をできるだけ低減するために変換係数が量子化され、更なる圧縮を行うプロセスを指す。量子化プロセスは、係数の一部又は全部に関連するビット深さを低減し得る。例えば、量子化中にnビット値がmビット値に切り捨てられ得、但し、nはmよりも大きい。
[0081]幾つかの例では、ビデオエンコーダ20は、量子化変換係数を走査して、エントロピー符号化され得るシリアル化ベクトルを生成するために、予め定義された走査順序を利用し得る。他の例では、ビデオエンコーダ20は適応走査を実行し得る。量子化変換係数を走査して1次元ベクトルを形成した後に、ビデオエンコーダ20は、例えば、コンテキスト適応型バイナリ算術コード化(CABAC:context adaptive binary arithmetic coding)に従って1次元ベクトルをエントロピー符号化し得る。同じく使用され得る他のエントロピーコード化技法の例としては、例えば、コンテキスト適応型可変長コード化(CAVLC:context adaptive variable length coding)、シンタックスベースコンテキスト適応型バイナリ算術コード化(SBAC:syntax-based context-adaptive binary arithmetic coding)、及び確率間隔区分エントロピー(PIPE:probability interval partitioning entropy)コード化、並びに他のエントロピー符号化方法がある。ビデオエンコーダ20はまた、ビデオデータを復号する際にビデオデコーダ30が使用するための符号化ビデオデータに関連するシンタックス要素をエントロピー符号化し得る。
[0082]CABACを実行するために、ビデオエンコーダ20は、送信されるべきシンボルに、コンテキストモデル内のコンテキストを割り当て得る。コンテキストは、例えば、シンボルの隣接値が非0であるか否かに関係し得る。CAVLCを実行するために、ビデオエンコーダ20は、送信されるべきシンボルのための可変長コードを選択し得る。VLCにおけるコードワードは、相対的により短いコードが優勢シンボル(more probable symbols)に対応し、より長いコードが劣勢シンボル(less probable symbols)に対応するように構築され得る。このようにして、VLCの使用は、例えば、送信されるべき各シンボルのために等長コードワードを使用するよりも、ビット節約を達成し得る。確率決定は、シンボルに割り当てられたコンテキストに基づき得る。
[0083]ビデオエンコーダ20は、本開示の技法に従ってALFを適用するように構成され得る。特に、ビデオエンコーダ20は、ビデオデータの特定の部分について所望のレート歪みトレードオフを生じるフィルタを決定し、ビデオデコーダ30がその同じフィルタを識別することを可能にする情報を、符号化されたビットストリーム中に含み得る。ビデオデータの特定の部分についてのレート歪みトレードオフは、例えば、詳細を信号伝達するために必要とされるビット数と、そのフィルタ処理方式を使用して得られる再構築されたビデオデータの品質とに応じて変わり得る。所望のレート歪みトレードオフを構成するものは、ビデオデータを送信するためにどのくらいの帯域幅が利用可能であるか、ビデオデータを記憶するためにどのくらいの記憶スペースが利用可能であるか、ユーザがどんなビデオ品質を望むか、及び多数の他のファクタを含む、多くのファクタに応じて変化し得る。
[0084]適応ループフィルタ処理(ALF)の本実装形態は、ピクチャベースのALFとLCUベースのALFとを含む、異なるALF技法を利用することができる。ピクチャベースのALFでは、エンコーダは、ブロック適応(BA)分類技法又は領域適応(RA)分類技法に基づいて全フレームのためのフィルタを信号伝達する。BA分類技法は、例えば、方向メトリック又はアクティビティメトリック(例えば、ラプラシアンアクティビティ)など、1つ又は複数のメトリックを使用して画素又は画素のブロックを分類することを含む。分類に基づいて、画素又は画素のブロックのために、フィルタのセットからのフィルタが選択され得る。エンコーダ及びデコーダは、画素又は画素のブロックのために同じメトリックを決定し、それらのメトリックに基づいて、(例えば、ピクチャパラメータセット又はスライスヘッダ中で信号伝達される)フィルタのセットから、その画素又は画素のブロックに適用すべきフィルタを識別することができる。このようにして、エンコーダは、画素又は画素のブロックごとにフィルタを明示的に信号伝達する必要がない。
[0085]RA分類技法は、全フレーム、即ち、ピクチャを16個の矩形領域に分類することを含み(即ち、R(i,j)、i,j=0,...,3)、各領域はCUのグループに関連する。各CUについて、コーダは、CUを含んでいる領域に関連するフィルタでCUをフィルタ処理すべきかどうか、又はCUをフィルタ処理しないべきであるかどうかを決定することができる。BA技法及びRA技法を使用するとき、複数のBA分類又はRA分類領域がマージされ得る。例えば、複数のBA分類領域は、フィルタのセットからの同じフィルタにインデックス付けされ得、それにより、そのようなフィルタが複数のBA分類領域の全てに使用されるべきであることが示される。同様に、複数のRA分類領域は同じフィルタにインデックス付けされ得、それにより、そのようなフィルタが複数のRA分類領域の全てに使用されるべきであることが示される。幾つかの実装形態では、フィルタのセットのためのフィルタ係数は、LCUのグループに関連するパラメータセットで信号伝達され得る。フィルタ係数は、例えば、ピクチャのための適応パラメータセットの一部として信号伝達されるか、又は場合によってはピクチャパラメータセット若しくはスライスヘッダなど、別の位置において信号伝達され得る。CUレベルオン/オフフラグが、例えば、スライスヘッダ中で信号伝達され得る。
[0086]図3は、本開示で説明する技法を実装し得る例示的なビデオエンコーダ20を示すブロック図である。ビデオエンコーダ20は、ビデオスライス内のビデオブロックのイントラコード化及びインターコード化を実行し得る。イントラコード化は、所与のビデオフレーム又はピクチャ内のビデオの空間的冗長性を低減又は除去するために空間的予測に依拠する。インターコード化は、ビデオシーケンスの隣接フレーム又はピクチャ内のビデオの時間的冗長性を低減又は除去するために時間的予測に依拠する。イントラモード(Iモード)は、幾つかの空間ベースの圧縮モードのいずれかを指し得る。単方向予測(Pモード)又は双方向予測(Bモード)などのインターモードは、幾つかの時間ベースの圧縮モードのいずれかを指し得る。
[0087]図3の例では、ビデオエンコーダ20は、区分化ユニット35と、予測処理ユニット41と、参照ピクチャメモリ64と、加算器50と、変換ユニット52と、量子化ユニット54と、エントロピー符号化ユニット56とを含む。予測処理ユニット41は、動き推定ユニット42と、動き補償ユニット44と、イントラ予測処理ユニット46とを含む。ビデオブロック再構築のために、ビデオエンコーダ20はまた、逆量子化ユニット58と、逆変換処理ユニット60と、加算器62と、適応ループフィルタ(ALF)ユニット65とを含む。ブロック境界をフィルタ処理して、再構築されたビデオからブロック歪み(blockiness artifacts)を除去するために、又は再構築されたビデオの全体的な品質を改善するために、デブロッキングフィルタ(図3に図示せず)も含まれ得る。所望される場合、デブロッキングフィルタは、一般に、加算器62の出力をフィルタ処理することになる。デブロッキングフィルタ及びALFユニット65に加えて、サンプル適応オフセット(SAO)フィルタなど、追加のループフィルタ(ループ内又はループ後)も使用され得る。ALFユニット65は、上記で説明した適応ループフィルタ処理技法を実行するように構成され得る。
[0088]図3に示すように、ビデオエンコーダ20はビデオデータを受信し、区分化ユニット35はデータをビデオブロックに区分する。この区分は、例えば、LCU及びCUの4分木構造に従って、スライス、タイル、又は他のより大きいユニットへの区分、若しくはビデオブロック区分をも含み得る。ビデオエンコーダ20は、概して、符号化されるべきビデオスライス内のビデオブロックを符号化する構成要素を示す。スライスは、複数のビデオブロックに(及び、場合によっては、タイルと呼ばれるビデオブロックのセットに)分割され得る。予測処理ユニット41は、誤差結果(例えばコード化レート及び歪みレベル)に基づいて現在のビデオブロックについて、複数のイントラコード化モードのうちの1つ、又は複数のインターコード化モードのうちの1つなど、複数の可能なコード化モードのうちの1つを選択し得る。予測処理ユニット41は、得られたイントラコード化ブロック又はインターコード化ブロックを、残差ブロックデータを生成するために加算器50に与え、参照ピクチャとして使用するための符号化ブロックを再構築するために加算器62に与え得る。
[0089]予測処理ユニット41内のイントラ予測処理ユニット46は、空間圧縮を行うために、コード化されるべき現在のブロックと同じフレーム又はスライス中の1つ又は複数の隣接ブロックに対して現在のビデオブロックのイントラ予測コード化を実行し得る。予測処理ユニット41内の動き推定ユニット42及び動き補償ユニット44は、時間圧縮を行うために、1つ又は複数の参照ピクチャ中の1つ又は複数の予測ブロックに対して現在のビデオブロックのインター予測コード化を実行する。
[0090]動き推定ユニット42は、ビデオシーケンスの所定のパターンに従ってビデオスライスのためのインター予測モードを決定するように構成され得る。所定のパターンは、シーケンス中のビデオスライスをPスライス、Bスライス又はGPBスライスに指定し得る。動き推定ユニット42と動き補償ユニット44とは、高度に統合され得るが、概念的な目的のために別々に示してある。動き推定ユニット42によって実行される動き推定は、ビデオブロックの動きを推定する動きベクトルを生成するプロセスである。動きベクトルは、例えば、参照ピクチャ内の予測ブロックに対する、現在のビデオフレーム又はピクチャ内のビデオブロックのPUの変位を示し得る。
[0091]予測ブロックは、絶対値差分和(SAD:sum of absolute difference)、2乗差分和(SSD:sum of square difference)、又は他の差分メトリックによって決定され得る画素差分に関して、コード化されるべきビデオブロックのPUにぴったり一致することがわかるブロックである。幾つかの例では、ビデオエンコーダ20は、復号ピクチャバッファ(DPB:decoded picture buffer)と呼ばれることもある参照ピクチャメモリ64に記憶された参照ピクチャのサブ整数画素位置の値を計算し得る。例えば、ビデオエンコーダ20は、参照ピクチャの1/4画素位置、1/8画素位置、又は他の分数画素位置の値を補間し得る。従って、動き推定ユニット42は、フル画素位置と分数画素位置とに関して動き探索を実行し、分数画素精度で動きベクトルを出力し得る。
[0092]動き推定ユニット42は、PUの位置を参照ピクチャの予測ブロックの位置と比較することによって、インターコード化スライス中のビデオブロックのPUのための動きベクトルを計算する。参照ピクチャは、第1の参照ピクチャリスト(リスト0)又は第2の参照ピクチャリスト(リスト1)から選択され得、それらの参照ピクチャリストの各々は、参照ピクチャメモリ64に記憶された1つ又は複数の参照ピクチャを識別する。動き推定ユニット42は、計算された動きベクトルをエントロピー符号化ユニット56と動き補償ユニット44とに送る。
[0093]動き補償ユニット44によって実行される動き補償は、動き推定によって決定された動きベクトルに基づいて予測ブロックをフェッチ又は生成すること、場合によってはサブ画素精度への補間を実行することを伴い得る。現在のビデオブロックのPUのための動きベクトルを受信すると、動き補償ユニット44は、参照ピクチャリストのうちの1つにおいて動きベクトルが指す予測ブロックの位置を特定し得る。ビデオエンコーダ20は、コード化されている現在のビデオブロックの画素値から予測ブロックの画素値を減算し、画素差分値を形成することによって、残差ビデオブロックを形成する。画素差分値は、ブロックの残差データを形成し、ルーマとクロマの両方の差分成分を含み得る。加算器50は、この減算演算を実行する1つ又は複数の構成要素を表す。動き補償ユニット44はまた、ビデオスライスのビデオブロックを復号する際にビデオデコーダ30が使用するためのビデオブロックとビデオスライスとに関連するシンタックス要素を生成し得る。
[0094]イントラ予測ユニット46は、上記で説明したように、動き推定ユニット42と動き補償ユニット44とによって実行されるインター予測の代替として、現在のブロックをイントラ予測し得る。特に、イントラ予測ユニット46は、現在のブロックを符号化するために使用すべきイントラ予測モードを決定し得る。幾つかの例では、イントラ予測ユニット46は、例えば、別個の符号化パス中に、様々なイントラ予測モードを使用して現在のブロックを符号化し得、イントラ予測ユニット46(又は、幾つかの例では、モード選択ユニット40)は、テストされたモードから使用するのに適切なイントラ予測モードを選択し得る。例えば、イントラ予測ユニット46は、様々なテストされるイントラ予測モードのためにレート歪み分析を使用してレート歪み値を計算し、テストされたモードの中で最良のレート歪み特性を有するイントラ予測モードを選択し得る。レート歪み分析は、概して、符号化されたブロックと、符号化されたブロックを生成するために符号化された元の符号化されていないブロックとの間の歪み(又は誤差)の量、及び符号化されたブロックを生成するために使用されるビットレート(即ち、ビット数)を決定する。イントラ予測ユニット46は、どのイントラ予測モードがブロックについて最良のレート歪み値を呈するかを決定するために、様々な符号化ブロックの歪み及びレートから比を計算し得る。
[0095]いずれの場合も、ブロックのためのイントラ予測モードを選択した後に、イントラ予測ユニット46は、ブロックのための選択されたイントラ予測モードを示す情報をエントロピーコード化単位56に与え得る。エントロピーコード化単位56は、本開示の技法に従って選択されたイントラ予測モードを示す情報を符号化し得る。ビデオエンコーダ20は、送信ビットストリーム中に、複数のイントラ予測モードインデックステーブル及び複数の修正されたイントラ予測モードインデックステーブル(コードワードマッピングテーブルとも呼ばれる)と、様々なブロックのための符号化コンテキストの定義と、コンテキストの各々のために使用すべき、最確イントラ予測モード、イントラ予測モードインデックステーブル、及び修正されたイントラ予測モードインデックステーブルの指示とを含み得る、構成データを含め得る。
[0096]予測処理ユニット41が、インター予測又はイントラ予測のいずれかを介して、現在のビデオブロックのための予測ブロックを生成した後に、ビデオエンコーダ20は、現在のビデオブロックから予測ブロックを減算することによって残差ビデオブロックを形成する。残差ブロックにおける残差ビデオデータは、1つ又は複数のTUに含まれ得、変換ユニット52に適用され得る。変換ユニット52は、離散コサイン変換(DCT)又は概念的に同様の変換などの変換を使用して、残差ビデオデータを残差変換係数に変換する。変換ユニット52は、残差ビデオデータを画素領域から周波数領域などの変換領域に変換し得る。
[0097]変換ユニット52は、得られた変換係数を量子化ユニット54に送り得る。量子化ユニット54は、ビットレートを更に低減するために変換係数を量子化する。量子化プロセスは、係数の一部又は全部に関連するビット深さを低減し得る。量子化の程度は、量子化パラメータを調整することによって変更され得る。幾つかの例では、量子化ユニット54は、次いで、量子化変換係数を含む行列の走査を実行し得る。代替的に、エントロピー符号化ユニット56が走査を実行し得る。
[0098]量子化の後に、エントロピー符号化ユニット56は、量子化変換係数をエントロピー符号化する。例えば、エントロピー符号化ユニット56は、コンテキスト適応型可変長コード化(CAVLC)、コンテキスト適応型バイナリ算術コード化(CABAC)、シンタックスベースコンテキスト適応型バイナリ算術コード化(SBAC)、確率間隔区分エントロピー(PIPE)コード化又は別のエントロピー符号化方法若しくは技法を実行し得る。エントロピー符号化ユニット56によるエントロピー符号化の後に、符号化ビットストリームは、ビデオデコーダ30に送信されるか、又はビデオデコーダ30が後で送信するか若しくは取り出すためにアーカイブされ得る。エントロピー符号化ユニット56はまた、コード化されている現在のビデオスライスのための動きベクトルと他のシンタックス要素とをエントロピー符号化し得る。
[0099]逆量子化ユニット58及び逆変換処理ユニット60は、それぞれ逆量子化及び逆変換を適用して、参照ピクチャの参照ブロックとして後で使用するために画素領域において残差ブロックを再構築する。動き補償ユニット44は、残差ブロックを参照ピクチャリストのうちの1つ内の参照ピクチャのうちの1つの予測ブロックに加算することによって参照ブロックを計算し得る。動き補償ユニット44はまた、再構築された残差ブロックに1つ又は複数の補間フィルタを適用して、動き推定において使用するサブ整数画素値を計算し得る。加算器62は、再構築された残差ブロックを動き補償ユニット44によって生成された動き補償予測ブロックに加算して、参照ピクチャメモリ64に記憶するための参照ブロックを生成する。参照ブロックは、後続のビデオフレーム又はピクチャ中のブロックをインター予測するために、動き推定ユニット42と動き補償ユニット44とによって参照ブロックとして使用され得る。
[0100]再構築されたビデオブロックの品質を更に改善するために、加算器62によって生成された再構築されたビデオブロックに1つ又は複数のフィルタが適用され得る。例えば、ブロック境界をフィルタ処理して、再構築されたビデオからブロック歪みを除去するために、又は再構築されたビデオの全体的な品質を改善するために、デブロッキングフィルタ(図3に図示せず)が含まれ得る。所望される場合、デブロッキングフィルタは、一般に、加算器62の出力をフィルタ処理することになる。デブロッキングフィルタ及びALF65に加えて、サンプル適応オフセット(SAO)フィルタなど、追加のループフィルタ(ループ内又はループ後)も使用され得る。ALF65は、上記で説明した適応ループフィルタ処理技法を実行するように構成され得る。
[0101]上記で紹介したように、ALF65は、RAモード又はBAモードのいずれかを使用して、再構築されたビデオブロックのためのフィルタを決定することができる。BAモードでは、ALF65は、画素又は画素のブロックのために1つ又は複数のメトリックを決定し、その1つ又は複数のメトリックに基づいて、画素又は画素のブロックのためのフィルタを決定することができる。1つ又は複数のメトリックについての値の範囲がフィルタにマッピングされ得る。
[0102]図4Aは、フィルタのセットからのフィルタにインデックス付けされた2つのメトリックのための値の範囲を示す概念図である。図4Aの特定の例は8つのフィルタ(即ち、フィルタ1、フィルタ2...フィルタ8)を示しているが、より多い又はより少ないフィルタが同様に使用され得る。図4Aは、本開示の技法に従ってフィルタを選択するために使用され得る2つのメトリックを示している。2つのメトリックは、例えば、非方向固有アクティビティ(non-direction specific activity)(例えば和修正ラプラシアン値(sum-modified Laplacian value))及び方向、方向固有アクティビティ(direction-specific activity)及びエッジ検出、方向メトリック及びエッジメトリック、水平アクティビティメトリック及び垂直アクティビティメトリック、又は2つの他のそのようなメトリックに関係する画素データの性質を定量化し得る。これらのメトリックの態様について、以下でより詳細に説明する。幾つかの事例では、3つ以上のメトリックが使用され得、その場合、図4Aの概念図は、メトリックの範囲をフィルタのセットからのフィルタにマッピングするための第3の次元を含むであろう。幾つかの事例では、ただ1つのメトリックが使用され得、その場合、図4Aの概念図はただ1つの次元を含むであろう。
[0103]図4Aの例では、第1のメトリック(メトリック1)が4つの範囲(範囲1−1、1−2、1−3、及び1−4)を有し、第2のメトリック(メトリック2)も4つの範囲(範囲2−1、2−2、2−3、及び2−4)を有する。従って、図4Aの例は、メトリック1のための範囲とメトリック2のための範囲との16個の組合せを有する。但し、図4Aからわかるように、各組合せは必ずしも一意のフィルタに関連付けられるとは限らない。図4Aの例では、範囲1−1と範囲2−1との組合せ、及び1−1と2−2との組合せ、並びに1−1と2−3との組合せが、例えば、全てフィルタ1にマッピングされる。フィルタ4は、対照的に、1つの組合せ(1−1と2−4)にのみマッピングされる。図4Aの範囲は比較的等しいものとして示されているが、範囲のサイズは異なり得る。例えば、幾つかの実装形態では、範囲1−1は、範囲1−2よりも大きい範囲の値を包含し得る。更に、図4Aは、メトリック1とメトリック2とを同数の範囲を有するものとして示しているが、第1のメトリックのための範囲の数と第2のメトリックのための範囲の数とは、必ずしも等しい必要があるとは限らない。例えば、メトリック1が分散メトリックであり、メトリック2が方向メトリックである場合、メトリック1は8つの範囲を使用し得、メトリック2は3つの範囲を使用する。
[0104]幾つかの例では、メトリック1及びメトリック2の範囲は値の連続スペクトルを表し得る。例えば、メトリック1が和修正ラプラシアン値である場合、範囲1−2は、範囲1−1よりも多いアクティビティだが範囲1−3よりも少ないアクティビティに対応し得、範囲1−4は、範囲1−3よりも多いアクティビティに対応し得る。ある範囲内で、特定の画素又は画素のグループについて決定されるアクティビティの量は、メトリック1の軸に沿って同様に増加し得る。他の例では、メトリック1及びメトリック2の範囲は、実際の範囲を表さないことがあり、代わりに個別決定を表すことがある。例えば、メトリック2が方向メトリックである場合、範囲1−1は方向なしの決定に対応し得、範囲2−2は水平方向の決定に対応し得、範囲2−3は垂直方向の決定に対応し得、範囲2−4は対角方向の決定を表し得る。以下でより詳細に説明するように、方向なし、水平方向、垂直方向、及び対角方向は個別決定であり得、従って、メトリック2のための範囲は、メトリック1の範囲が値の連続スペクトルを表すのと同様に値の連続スペクトルを表さないことがある。
[0105]図4Bは、アクティビティメトリック及び方向メトリックのための値の範囲を示す概念図である。図4Bの例では、方向メトリックは3つの個別決定(方向なし、水平、及び垂直)を含む。方向なし、水平、及び垂直を決定するための技法、及びアクティビティを決定するための技法について、以下でより詳細に説明する。図4Bの特定の例は6つのフィルタ(即ち、フィルタ1、フィルタ2...フィルタ6)を示しているが、より多い又はより少ないフィルタが同様に使用され得る。図4Bからわかるように、2つのメトリック(アクティビティ及び方向)は、組合せ421〜435として識別される、15個の組合せを作成する。但し、幾つかの事例では、図4Bに明示的に示されていない追加の組合せも使用され得る。例えば、アクティビティなしに対応する組合せが、対応するフィルタを同じく有する第16の組合せであり得る。
[0106]フィルタユニット65は、図4A及び図4Bの例示的なマッピングなど、フィルタと2つ以上のメトリックの範囲の組合せとのマッピングを記憶し、そのマッピングを使用して、CU中の特定の画素又は画素のグループにフィルタのセットからのどのフィルタを適用すべきかを決定することができる。フィルタと2つ以上のメトリックの範囲の組合せとのマッピングは、例えば、上記で説明したフィルタ選択プロセスの一部としてALFユニット65によって決定され得る。マッピングがどのように決定されるかにかかわらず、フィルタALFユニット65は、デコーダがマッピングを再構築することを可能にする情報を生成することができる。この情報は、範囲の組合せとフィルタとのマッピングを信号伝達するためにコード化ビットストリーム中に含まれ得る。信号伝達される組合せと範囲とのマッピングは、範囲組合せをフィルタ識別IDにマッピングし得る。特定のフィルタのための実際の係数は別個に信号伝達され得る。
[0107]本開示で説明するBAフィルタ処理技法とともに、幾つかの異なるタイプのメトリックが、図3に示したALFユニット65によって使用され得る。これらのメトリックの一部は、ビデオデータ内の画素の1つ又は複数のブロックに関連するアクティビティを定量化するアクティビティメトリックである。アクティビティメトリックは、画素のセット内の画素分散を示す分散メトリックを備えることができる。後述するように、これらのアクティビティメトリックの一部は方向固有である。例えば、水平アクティビティメトリックは水平軸に沿ったアクティビティを定量化し、垂直アクティビティメトリックは垂直軸に沿ったアクティビティを定量化し、対角アクティビティメトリックは対角軸に沿ったアクティビティを定量化する、などである。
[0108]一部のアクティビティメトリックは方向固有でない。例えば、和修正ラプラシアン値は、現在の画素又は画素の現在のグループを囲む画素の2次元ウィンドウに基づくアクティビティメトリックである。現在の画素(i,j)について、和修正ラプラシアン値は以下のように計算され得る。
上式で、−KからKまで及びLからLまでにわたる2次元ウィンドウについて、kは、−KからKまでの画素値の総和の値を表し、lは、−LからLまでの総和の値を表し、i及びjは、画素データの画素座標を表し、RI(i,j)は、座標i及びjにおける所与の画素値を表し、var(i,j)はアクティビティメトリック(即ち和修正ラプラシアン値)である。
[0109]また、本開示の技法は、水平アクティビティと、垂直アクティビティと、対角アクティビティとのための方向固有メトリックを使用して実装され得る。式2及び式3に、現在の画素(x,y)の、強度などの画素値(Rec)を、隣接画素の画素値と比較することによって、現在の画素について水平アクティビティ及び垂直アクティビティがどのように計算され得るかの例を示す。
Hor_act(x,y) = R(2*Rec[x][y]-Rec[x+1][y]-Rec[x-1][y]) (2)
Ver_act(x,y) = R(2*Rec[x][y]-Rec[x][y+1]-Rec[x][y+1]) (3)
式2によって示すように、水平アクティビティを決定するとき、現在の画素(x,y)は、左の隣接画素(x−1,y)及び右の隣接画素(x+1,y)と比較され得る。式3によって示すように、垂直アクティビティを決定するとき、現在の画素は、上の隣接画素(x,y+1)及び下の隣接画素(x,y−1)と比較され得る。
[0110]式4及び式5に、現在の画素(x,y)の画素値(Rec)を隣接画素の画素値と比較することによって、現在の画素について対角アクティビティがどのように計算され得るかの例を示す。
45deg_act(x,y) = R(2*Rec[x][y]-Rec[x+1][y+1]-Rec[x-1][y-1]) (4)
135deg_act(x,y) = R(2*Rec[x][y]-Rec[x-1][y+1]-Rec[x+1][y-1]) (5)
式4によって示すように、対角アクティビティは、例えば、現在の画素(x,y)を右上の隣接画素(x+1,y+1)及び左下の隣接画素(x−1,y−1)と比較することによって45度の方向において、計算され得る。式5によって示すように、対角アクティビティは、現在の画素(x,y)を左上の隣接画素(x−1,y+1)及び右下の隣接画素(x+1,y−1)と比較することによって135度の方向においても計算され得る。
[0111]上記の式2〜式5は、水平アクティビティ、垂直アクティビティ、及び対角アクティビティが画素ごとにどのように決定され得るかを示しているが、幾つかの実装形態では、水平アクティビティ、垂直アクティビティ、及び対角アクティビティはグループごとに決定され得、その場合、画素のグループは、画素の2×2、4×4、又はM×Nブロックである。そのような実装形態では、水平アクティビティは、例えば、式2に類似する方法で、現在のグループの画素値を左のグループ及び右のグループの画素値と比較することによって決定され得、垂直アクティビティは、式3に類似する方法で、現在のグループを上のグループ及び下のグループと比較することによって決定され得る。同様に、45度対角アクティビティは、式4に類似する方法で、画素の現在のグループを右上の隣接グループ及び左下の隣接グループと比較することによって決定され得、135度対角アクティビティは、式5に類似する方法で、画素の現在のグループを左上の隣接グループ及び右下の隣接グループと比較することによって決定され得る。
[0112]幾つかの実装形態では、水平アクティビティ、垂直アクティビティ、45度対角アクティビティ、及び135度対角アクティビティは、現在の画素又は画素のグループをただ1つの方向における隣接画素又は画素のグループと比較することによって決定され得る。例えば、現在の画素を左の隣接及び右の隣接と比較することに基づいて水平アクティビティを決定する代わりに、水平アクティビティは、左の隣接のみ又は右の隣接のみに基づいて決定され得る。更に、幾つかの実装形態では、水平アクティビティ、垂直アクティビティ、45度対角アクティビティ、及び135度対角アクティビティは、単一の隣接画素又は画素の単一のグループの代わりに、隣接画素のエリアの平均又は重み付き平均を使用して決定され得る。
[0113]式2〜式5から得られる値は、2、4、8、又は他の有限数など、有限数の範囲に分割され得、各範囲は範囲識別情報を割り当てられ得る。再び図4Aを参照すると、例えば、範囲1−1、範囲1−2、範囲2−1などは、全て範囲識別情報の例である。一例として、水平アクティビティ値は4つの範囲に分割され得、それらの範囲は、IDの範囲1−1、範囲1−2、範囲1−3、及び範囲1−4を割り当てられ得る。水平閾値(即ち、ThH1、...、ThHP-1)は、範囲がどこで開始し、終了するかを決定することができる。以下の表1に、水平IDがP個の範囲にどのように割り当てられ得るかの一般的な場合を示す。
表1の例を使用すると、現在の画素が、ThH2よりも小さいがThH1よりも大きい水平アクティビティ値を有する場合、現在の画素はメトリック2のための範囲2−2中にある。現在の画素は、水平範囲と水平IDとについて表1において上記で説明したのと同様の方法で、垂直IDをもつ垂直範囲、45度対角IDをもつ45度対角範囲、及び135度対角IDをもつ135度対角範囲に割り当てられ得る。
[0114]水平アクティビティ、垂直アクティビティ、45度対角アクティビティ、及び135度対角アクティビティのいずれも、本開示で説明する複数メトリックフィルタのフィルタ処理技法によるメトリックとして使用され得る。例えば、再び図4Aを参照すると、メトリック1は垂直アクティビティの測度であり得、メトリック2は水平アクティビティの測度であり得る。そのような例では、図3のALFユニット65又は図91のALFユニット91など、フィルタユニットは、画素又は画素のグループの水平アクティビティと画素又は画素のグループの垂直アクティビティとに基づいて、画素又は画素のグループのためのフィルタを決定することができる。例えば、現在の画素が、範囲2−3に入る水平アクティビティメトリックと範囲1−3に入る垂直アクティビティメトリックとを有する場合、フィルタユニットは、フィルタ4を使用してその画素をフィルタ処理する。同様にして、45度対角アクティビティと135度対角アクティビティとの組合せ、45度対角アクティビティと水平アクティビティとの組合せ、45度対角アクティビティと垂直アクティビティとの組合せ、135度対角アクティビティと水平アクティビティとの組合せ、又は135度対角アクティビティと垂直アクティビティとの組合せも、画素又は画素のグループのためのフィルタを選択するためにフィルタユニットによって使用され得る。幾つかの実装形態では、水平アクティビティ、垂直アクティビティ、45度対角アクティビティ、及び135度対角アクティビティのうちの3つ又は4つ全部が、画素又は画素のグループのフィルタを選択するためにフィルタユニットによって使用され得る。
[0115]上記で説明した実装形態では、水平アクティビティ、垂直アクティビティ、45度対角アクティビティ、及び135度対角アクティビティは、全てメトリックとして、例えば、図4A中のメトリック1及び/又はメトリック2として、使用され得る。しかしながら、幾つかの実装形態では、水平アクティビティ、垂直アクティビティ、45度対角アクティビティ、及び135度対角アクティビティは、それら自体メトリックでないことがあり、代わりに、全体的な方向メトリックを決定するための中間決定として使用されることがある。方向メトリックは、概して、どの方向において(例えば方向なし、水平、垂直、45度対角、又は135度対角)画素が最も変化しているかを記述する。
[0116]一例では、式2及び式3において説明した水平アクティビティ及び垂直アクティビティのみを使用して、画素のための方向が以下の条件に基づいて決定され得る。
Hor_activity>k1*Ver_activityである場合、方向1=水平
Ver_activity>k2*Hor_activityである場合、方向2=垂直
他の場合、方向0=方向なし
定数k1及びk2は、水平アクティビティが垂直アクティビティよりも実質的に大きいか又は垂直アクティビティが水平アクティビティよりも実質的に大きい場合、方向が方向1又は方向2であるとしか見なされないように、選択され得る。水平アクティビティと垂直アクティビティとが等しい又はほぼ等しい場合、方向は方向0である。方向1は、概して、画素値が垂直方向においてよりも水平方向において多く変化していることを示し、方向2は、画素値が水平方向においてよりも垂直方向において多く変化していることを示す。方向0は、水平方向における画素値の変化が垂直方向における画素値の変化にほぼ等しいことを示す。
[0117]決定された方向メトリック(例えば方向0、方向1、方向2)は、本開示で説明する複数メトリックフィルタ処理技法におけるメトリックとして使用され得る。再び図4Aの例を使用すると、メトリック1は、和修正ラプラシアン値などの分散メトリックであり得、メトリック2は、上記で説明したように方向決定であり得る。図4Aに関して説明したように、方向1、方向2、及び方向0は、値のスペクトルの代わりに有限の決定を表すが、方向1、方向2、及び方向0の各々は、メトリック2の範囲に関連付けられ得る。
[0118]上記で説明したように水平アクティビティ及び垂直アクティビティのみを使用することに加えて、本開示の技法は、以下の条件に基づいて、方向を決定するために、式4及び式5において説明したように、45度対角アクティビティ及び135度対角アクティビティを使用することをも含む。
45deg_activity>k1*135deg_acctivityである場合、方向=1
135deg_activity>k2*45deg_activityである場合、方向=2
他の場合、方向=0
45度対角アクティビティ及び135度対角アクティビティに基づく方向決定は、上記で説明したように、和修正ラプラシアン値などの別のメトリックとともにメトリックとして使用され得る。
[0119]更に、方向メトリックはまた、以下の条件に基づいて決定され得る。
45deg_activity>k1*135deg_acctivity、k2*Hor_activity、およびk3*Ver_activityである場合、方向=1
135deg_activity>>k4*45deg_activity、k5*Hor_activity、およびk6*Ver_activityである場合、方向=2
Hor_activity>k7*Ver_activity、k8*135deg_activity、およびk9*45deg_acctivityである場合、方向=3
Ver_activity>k10*Hor_activity、k11*135deg_activity、およびk12*45deg_acctivityである場合、方向=4
他の場合、方向=0
上記で説明したように、k1〜k12は、ある方向が選択されるために、水平アクティビティ、垂直アクティビティ、45度アクティビティ、及び135度アクティビティのうちの1つが、他のアクティビティと比較してどれだけ大きい必要があるかを決定するように選択される、定数である。水平アクティビティ、垂直アクティビティ、45度対角アクティビティ、及び135度対角アクティビティに基づく方向決定は、上記で説明したように、和修正ラプラシアン値などの別のメトリックとともにメトリックとして使用され得る。
[0120]本開示の技法とともに使用され得る別のメトリックはエッジメトリックを含む。エッジメトリックは、概して、画素のブロック中のエッジの存在を示し得るアクティビティを定量化する。エッジは、例えば、画素のブロックが画像内に物体の境界を含んでいる場合に画素のそのブロック中で、発生し得る。エッジ検出の一例は、現在の画素の4つの隣接画素(例えば、左、右、上、下)を使用すること、又は現在の画素の8つの隣接画素(左、右、上、下、右上、左上、右下、左下)を使用することを含む。更に、エッジタイプ検出は、上及び下、左及び右、左上及び右下、又は右上及び左下など、2つの隣接画素を使用することを含み得る。
[0121]以下の擬似コードに、現在の画素(x,y)の、強度などの画素値(Rec)を、それらの隣接画素(即ち、4つ/8つの画素)の画素値と比較することによって、現在の画素についてエッジ情報がどのように計算され得るかの例を示す。
[0122]EdgeType変数は、開始されると0になる。文が真であるたびに、EdgeType変数は、(擬似コードでEdgeType++によって示すように)1だけ増分されるか又は(擬似コードでEdgeType−−によって示すように)1だけ減分される。Rec[x][y]は、(x,y)にある画素の、画素強度などの画素値を指す。「if」文の第1のグルーピングは、現在の画素を上、下、左、及び右の隣接と比較するためのものである。「if」文の第2のグルーピングは、現在の画素を左上、右上、左下、及び右下の隣接と比較するためのものである。本開示の技法は、いずれかのグループ又は両方のグループを使用して実装され得る。

EdgeType = 0;
if (Rec[x][y] > Rec[x-1][y]) EdgeType ++;
if (Rec[x][y] < Rec[x-1][y]) EdgeType --;
if (Rec[x][y] > Rec[x+1][y]) EdgeType ++;
if (Rec[x][y] < Rec[x+1][y]) EdgeType --;
if (Rec[x][y] > Rec[x][y-1]) EdgeType ++;
if (Rec[x][y] < Rec[x][y-1]) EdgeType --;
if (Rec[x][y] > Rec[x][y+1]) EdgeType ++;
if (Rec[x][y] < Rec[x][y+1]) EdgeType --;

if (Rec[x][y] > Rec[x-1][y-1]) EdgeType ++;
if (Rec[x][y] < Rec[x-1][y-1]) EdgeType --;
if (Rec[x][y] > Rec[x+1][y-1]) EdgeType ++;
if (Rec[x][y] < Rec[x+1][y-1]) EdgeType --;
if (Rec[x][y] > Rec[x-1][y+1]) EdgeType ++;
if (Rec[x][y] < Rec[x-1][y+1]) EdgeType --;
if (Rec[x][y] > Rec[x+1][y+1]) EdgeType ++;
if (Rec[x][y] < Rec[x+1][y+1]) EdgeType --;
[0123]現在の画素が極大値である場合、その画素の画素値は、全てのそれの隣接よりも大きいことになり、4つの隣接を使用する場合は4のエッジタイプを、又は8つの隣接を使用する場合は8のエッジタイプを、有することになる。現在の画素が極小値である場合、その画素の画素値は、全てのそれの隣接よりも小さいことになり、4つの隣接を使用する場合は−4のエッジタイプを、又は8つの隣接を使用する場合は−8のエッジタイプを、有することになる。従って、−4から4又は−8から8の間でエッジタイプを決定するために上記で説明した例示的な技法を使用することが、フィルタを決定する際に使用され得る。エッジタイプについて決定された値(即ち−4〜4の値又は−8〜8の値)は、図4Aのメトリック1又はメトリック2など、メトリックの範囲にマッピングされ得る。幾つかの実装形態では、−3及び3のエッジタイプが、例えば、同じフィルタにマッピングすることになるように、エッジタイプ決定の絶対値が範囲にマッピングされ得る。
[0124]本開示で説明する様々なメトリックの計算は、例にすぎないものであり、網羅的ではない。例えば、それらのメトリックは、本開示で説明するよりも多くの隣接画素を含む、画素のウィンドウ又はラインを使用して決定され得る。
[0125]更に、幾つかの実装形態では、本開示で説明するメトリックは、特定のライン又はウィンドウにおける画素のサブサンプリングを使用して計算され得る。例えば、画素の4×4ブロックのためのブロックアクティビティメトリックを計算するために、アクティビティと方向とのためのメトリックは以下のように計算され得る。
方向メトリック
アクティビティメトリック
LB = HB + VB
5 classes (0, 1, 2, 3, 4)
メトリック
アクティビティと方向との組合せ(例えば図4Bの例において上記で説明し
たように15個又は16個の組合せ)。
[0126]Hor_act(i,j)は、概して、現在の画素(i,j)の水平アクティビティを指し、Vert_act(i,j)は、概して、現在の画素(i,j)の垂直アクティビティを指す。X(i,j)は、概して、画素(i,j)の画素値を指す。HBは、4×4ブロックの水平アクティビティを指し、これは、この例では、画素(0,0)、(0,2)、(2,0)、及び(2,2)のための水平アクティビティの和に基づいて決定される。VBは、4×4ブロックの垂直アクティビティを指し、これは、この例では、画素(0,0)、(0,2)、(2,0)、及び(2,2)のための垂直アクティビティの和に基づいて決定される。「<<1」は、2での乗算の演算を表す。上記で説明したように、HB及びVBの値に基づいて、方向が決定され得る。上記の例を使用すると、HBの値がVBの値のk倍よりも大きい場合、方向は、垂直アクティビティよりも多くの水平アクティビティに対応し得る、方向1(即ち水平)であると決定され得る。VBの値がHBの値のk倍よりも大きい場合、方向は、水平アクティビティよりも多くの垂直アクティビティに対応し得る、方向2(即ち垂直)であると決定され得る。他の場合、方向は、水平アクティビティも垂直アクティビティも支配的でないことを意味する、方向0(即ち方向なし)であると決定され得る。他の標示と比も使用され得るので、様々な方向のための標示と、それらの方向を決定するために使用された比とは、一例を構成するにすぎない。
[0127]4×4ブロックのためのアクティビティ(LB)は、水平アクティビティと垂直アクティビティとの和として決定され得る。LBの値は、上記で説明したように、範囲に分類され得る。この特定の例は5つの範囲を示しているが、より多い又はより少ない範囲が同様に使用され得る。アクティビティと方向との組合せに基づいて、画素の4×4ブロックのためのフィルタが選択され得る。上記で説明したように、フィルタは、図4A及び図4Bに関して説明したように、アクティビティ及び方向とフィルタとの2次元マッピングに基づいて選択され得るか、又はアクティビティと方向とが組み合わせられて単一のメトリックになり得、その単一のメトリックが使用されてフィルタが選択され得る。
[0128]図5Aは、画素の4×4ブロックを表す。上記で説明したサブサンプリング技法を使用して、16個の画素のうちの4つのみが使用される。4つの画素は、画素501と標示された画素(0,0)、画素502と標示された画素(2,0)、画素503と標示された画素(0,2)、及び画素504と標示された画素(2,2)である。画素501の水平アクティビティ(即ちhor_act(0,0))は、例えば、左の隣接画素と右の隣接画素とに基づいて決定される。右の隣接画素は、画素505と標示されている。左の隣接画素は、4×4ブロックとは異なるブロック中にあり、図5A上には示されていない。画素502の垂直アクティビティ(即ちver_act(2,0))は、例えば、上の隣接画素と下の隣接画素とに基づいて決定される。下の隣接画素は、画素506と標示されており、上の隣接画素は、4×4ブロックとは異なるブロック中にあり、図5Aには示されていない。
[0129]概して、上記で説明したのと同じ技法を使用して、ブロックアクティビティメトリックは、以下のように画素の異なるサブセットをも使用して計算され得る。
方向メトリック
アクティビティメトリック
LB = HB + VB
5 classes (0, 1, 2, 3, 4)
メトリック
アクティビティと方向との組合せ(例えば図4Bの例において上記で説明
したように15個又は16個の組合せ)。
[0130]HBとVBとを計算するための画素のこの異なるサブセットは、図5B上でそれぞれ画素511、512、513、及び514として示される、画素(1,1)、(2,1)、(1,2)、及び(2,2)を含む。図5Bからわかるように、画素511、512、513、及び514のための、上の隣接画素、下の隣接画素、右の隣接画素、及び左の隣接画素の全てが、4×4ブロック内にある。図5Bの例では、画素511、512、513、及び514は、全て、ブロック境界上にあるのとは対照的に、ブロックの内部にある。図5A中の画素501、502、503、及び505、ならびに図5C中の画素521、524、525、及び528は、ブロック境界上にある画素の例である。他の実装形態では、画素の追加の異なるサブセットが選定され得る。例えば、サブセットは、サブセットの画素のための上及び下の隣接画素は4×4ブロック内にあるが、幾つかの左及び右の隣接画素は隣接ブロック中にあるように、選択され得る。サブセットは、サブセットの画素のための左及び右の隣接画素は4×4ブロック内にあるが、幾つかの上及び下の隣接画素は隣接ブロック中にあるようにも、選択され得る。
[0131]概して、上記で説明したのと同じ技法を使用して、ブロックアクティビティメトリックは、以下のように8つの画素のサブセットをも使用して計算され得る。
方向メトリック
アクティビティメトリック
LB = HB + VB
5 classes (0, 1, 2, 3, 4)
メトリック
アクティビティと方向との組合せ(例えば図4Bの例において上記で説明し
たように15個又は16個の組合せ)。
[0132]HBとVBとを計算するための8つの画素のこの異なるサブセットは、図5C上でそれぞれ画素521、522、523、524、525、526、527、及び528として示される、画素(0,1)、(1,1)、(2,1)、(3,1)、(0,2)、(1,2)、(2,2)、及び(3,2)を含む。図5Cからわかるように、画素621、622、623、及び624、625、626、627、及び628のための、上の隣接画素及び下の隣接画素の全てが、4×4ブロック内にあるが、画素621及び625は、それぞれ左の隣接ブロック中の左の隣接画素を有し、画素624及び628は、それぞれ右の隣接ブロック中の右の隣接画素を有する。画素のこの特定の選択は、ラインバッファが上及び/又は下の隣接ブロックの画素値を記憶する必要を回避することによって、エンコーダ及び/又はデコーダの複雑さを低減し得る。左から右へ、上から下へのラスタ走査順序により、上及び下の隣接ブロックの画素値のためのラインバッファは、しばしば、上又は下のライン全体のための画素値を記憶する必要があり、これは、例えば、1080Pビデオの場合、1920画素であり得る。しかしながら、左及び右の隣接ブロックのためのラインバッファは、しばしば、1つのLCU又は2つのLCUのための画素値を記憶する必要があるにすぎず、これは、例えば、64又は128画素のみであり得る。従って、上及び下の隣接ブロックの画素値のためのラインバッファは、左及び右の隣接ブロックの画素値のために使用されるラインバッファよりも著しく大きい必要があり得る。図5Cに示す画素の選択は、上及び下の隣接ブロックの画素値のためのラインバッファの使用を回避することが可能であり、従ってコード化複雑さを低減し得る。
[0133]図5A〜図5Cの例は、本開示の技法を示すために紹介されたものにすぎない。これらの技法がわずか4×4以外のブロックに拡張され得ることと、画素の異なるサブセットが選択され得ることとが、企図される。
[0134]ブロックアクティビティメトリックを計算するとき、加算演算などの演算の複雑さを低減するために、元の画素の代わりに、量子化された画素(即ち、X(i,j)>>N)が使用され得る。更に、計算は、ラプラシアンベースの代わりに絶対差分ベースであり得る。例えば、Hor_act(i,j)又はVer_act(i,j)を計算するとき、以下のように、ラプラシアン値の代わりに絶対差分が使用され得る。
方向メトリック
アクティビティメトリック
LB = HB + VB
5 classes (0, 1, 2, 3, 4)
メトリック
アクティビティ+方向(例えば図4Bの例において上記で説明したように
15個又は16個の組合せ)。
[0135]本開示では、特定のメトリックの限られたグループを参照しながらサブサンプリング技法について説明した。但し、これらのサブサンプリング技法は、概して、フィルタを決定するために使用され得る、本開示で説明する他のメトリックなど、他のメトリックに適用可能であることが企図される。更に、画素の4×4ブロックを参照しながら本開示のサブサンプリング技法について説明したが、それらの技法は他のサイズのブロックにも適用可能であり得る。
[0136]上記で説明したBAモードを使用してフィルタを決定することに加えて、ALF65は、RAモードを使用してもフィルタを決定し得る。RAモードでは、ALF65は全フレームを幾つかの領域に分類し(即ち、R(i,j)、I=0,....M及びj=0,...,N)、各領域は1つのフィルタを有することができる。各CUについて、ALF65は、ALFフィルタを使用すべきか否かを選定することができる。
[0137]図6Aは、ピクチャ610Bのための16個の矩形領域(即ち、図6においてR(i,j)、i,j=0,...,3)を示す概念図である。領域R(i,j)の各々は関連するフィルタを有し、幾つかの領域は同じフィルタに関連付けられ得る。例えば、ピクチャ610Aの全ての16個の領域が必ずしも一意のフィルタを有するとは限らない。一例として、R(0,1)、R(0,2)、R(1,1)、及びR(1,2)は全て同じフィルタに関連付けられ得る。各CUについて、ALF65は、CUの領域に関連するフィルタを適用すべきか否かを選定することができる。本開示の技法によれば、特定のピクチャのための領域は、ALFユニット65によって適応的に決定され、符号化ビデオビットストリーム中でビデオデコーダ30に信号伝達され得る。
[0138]図6Bは、ピクチャ610Bのための12個の矩形領域を示す概念図である。ALFユニット65は、例えば、特定のピクチャについて、12個の領域が、図6Aに示した16個の領域よりも望ましいレート歪みトレードオフを生じると決定し得る。従って、ALFユニット65は、ピクチャ610BがRAモードのためにどのように領域に分割されるべきであるかの指示を、符号化されたビットストリーム中に含み得る。指示は、例えば、水平方向における領域の数及び垂直方向における領域の数、使用されるべき領域の総数を含むか、又は領域のサイズを含み得る。指示が領域の総数である場合、ビデオエンコーダ20及びビデオデコーダ30は、領域の総数を同様の方法で解釈するように構成され得る。例えば、ビデオエンコーダ20とビデオデコーダ30は両方とも、12個の領域を、横3領域及び縦4領域、横6領域及び縦2領域又は何らかの他の構成とは対照的に、横4領域及び縦3領域を意味するものとして解釈するように構成され得る。明らかであるように、ビデオエンコーダ20とビデオデコーダ30とが同じアルゴリズムを実装するように構成される限り、領域の総数を水平領域と垂直領域との数に変換するための多数の異なるアルゴリズムが使用され得る。
[0139]本開示の技法によれば、ビデオエンコーダ30は、LCUのグループに関連するパラメータセット(PS)の一部としてフィルタの数(L)を信号伝達することができる。以下で説明する様々なパラメータセット(PS)オプションは、ビデオフレームの1つのシーケンスは1つのPSオプションを使用するが、ビデオフレーム、即ち、ピクチャの別のシーケンスは異なるPSオプションを使用するように、動的に選択され得る。そのような構成では、選択されたPSオプションは、幾つかの構成では、パラメータセットの一部としてビデオエンコーダ20からビデオデコーダ30に明示的に信号伝達され得るが、他の構成では、選択は、明示的信号伝達なしに、コンテキスト情報に基づいて行われ得る。代替的に、幾つかの実装形態では、全ての送信されるパラメータセットが1つのPSオプションに対応するように、例えばコード化規格の一部として、PSオプションのうちの1つのみが選択され得る。本開示の技法は、以下に示すPSオプションのサブセットのみで実装され得、及び/又は次に以下に示す追加のPSオプションで実装され得る。
PSオプション1:上記で説明したようにBA分類(例えば、メトリックに基づいて各4×4ブロックを16個のクラスのうちの1つに分類する)を使用してL個のフィルタを構築するための情報を送信する。
○各BAクラスについて、1つのフィルタを導出する(fBA_i、i=0,...,L−1、但しL≦16)
○フィルタバッファにインデックス0として記憶され、これは、特定のLCUのためにインデックス0が送信される場合、そのLCUの4×4ブロックのためのフィルタが、4×4ブロックについて決定されたBAクラスに基づいて決定されるべきであることを意味する。
PSオプション2:固定のRA分類(例えば、16個の均等に分割された領域)を用いてL個のフィルタを構築するための情報を送信する。
○各領域について、1つのフィルタを導出する(fRA_i、i=0,...,L−1、但しL≦16)
○フィルタバッファにインデックス0として記憶され、これは、特定のLCUのためにインデックス0が送信される場合、そのLCUのうちのCUのためのフィルタが、CUのRA分類に基づいて決定されるべきであることを意味する。
PSオプション3:修正されたRA分類(M×N個のLCUのサブグループ、即ち、M×N個のLCUベースの領域)を用いてL個のフィルタを構築するための情報を送信する
○M×N個のLCUの各々について、1つのフィルタを導出する(fRAnew_i、i=0,...,L−1)。幾つかの事例では、LCUの2つ以上のサブグループが同じフィルタにマッピングし得る。
○フィルタが、バッファフィルタインデックス中でインデックス0にマッピングされ得、ここで、フィルタインデックス0は、使用されるべきフィルタが、LCUを含んでいるサブグループ又は領域に基づいて選択されることを示す。例えば、パラメータセットで、LCUのサブグルーピングに関連するフィルタがエンコーダからデコーダに送信され得る。上記で説明したPSオプション2の場合と同様に、0のフィルタインデックスは、特定のLCUについて、そのLCUのサブグルーピング又はLCUに関連するフィルタが使用されるべきであることを示す。
○サブグループのサイズ(例えばM及びNの値)又は領域の数のいずれかがエンコーダ20からデコーダ30に信号伝達され得る。領域の数がエンコーダからデコーダに送信される場合、エンコーダ及びデコーダは、追加のシンタックスがエンコーダからデコーダに送信される必要がないように、同様の方法で領域を実装するように構成され得る。例えば、エンコーダが8つの領域を信号伝達する場合、エンコーダとデコーダの両方は、8つの領域が、8つの領域の1つの行とは対照的に、4つの領域の2つの行に対応することを認識するように構成され得る。
○異なる領域のフィルタがマージされ得、フィルタと領域との間のマッピングが信号伝達され得る。
PSオプション4:分類なしにL個のフィルタを構築するための情報を送信する
○L個のフィルタを導出する(即ち、(fNC_i、i=0,...,L−1)を使用する)
○フィルタメトリック又は位置を決定するのとは対照的に、各LCUについてフィルタを明示的に信号伝達する。
○L個のフィルタがフィルタバッファにインデックス0〜L−1として記憶され得る。
上記で説明した様々なPSオプションにおいて、「情報を送信する」は、概して、そのような情報を、符号化されたビットストリーム中で信号伝達することを意味する。
[0140]各LCUについて、以下のLCUオプションに基づいてフィルタが選択され得る。以下の説明によって明らかになるように、特定のLCUオプションの意味及び実装は、上記で信号伝達されるPSオプションに依存し得る。概して、特定のLCUのために選択されたオプションはビットストリーム中で信号伝達され得る。幾つかの実装形態では、オプションは、フィルタのフィルタインデックスなどの他の情報をも含むコードワードの一部として信号伝達され得る。
LCUオプション1:パラメータセットで送信されるフィルタ、又は以下で説明するLCUオプション2を介してフィルタのセットに追加されるフィルタのセットからフィルタが選択される。フィルタのセットからのフィルタは、LCUオプション1とともに同じく信号伝達されるインデックス値に基づいて識別され得る。
○PSオプション1及び0のインデックスの場合:上記で説明したBA技法に基づいてALFフィルタを選定する。
○PSオプション1及び0以外のインデックスの場合:0以外のインデックスに関連するフィルタを適用する。
○PSオプション2及び0のインデックスの場合:上記で説明したRA技法に基づいてALFフィルタを選定する。
○PSオプション2及び0以外のインデックスの場合:0以外のインデックスに関連するフィルタを適用する。
○0のインデックスをもつPSオプション3の場合:上記で説明した修正されたRA技法に基づいてALFフィルタを選定する。
○0以外のインデックスをもつPSオプション3の場合:0以外のインデックスに関連するフィルタを適用する。
○PSオプション4の場合:各LCUについて、L個のフィルタの中から1つのフィルタを適用する(パラメータセットで送信されるフィルタのためのインデックス0〜(L−1)を信号伝達するか、又は以下で説明するLCUオプション2を介して受信される新しいフィルタのためのL、L+1、L+2などのフィルタインデックスを信号伝達する)
LCUオプション2:LCUのための新しいフィルタを受信する。新しいフィルタは、パラメータセットに初めは含まれていないフィルタであり得る。
○新しいフィルタは、そのフィルタが後続のLCUによって使用され得るように、フィルタバッファに記憶され、インデックスを割り当てられ得る。例えば、PSオプション1を実装する場合、新しいフィルタはインデックス1に対して記憶され得、インデックス0は、BA分類に関連するフィルタを示す。例えば、PSオプション2又は3を実装する場合、新しいフィルタはインデックス1に対して記憶され得、インデックス0は、RA分類に関連するフィルタを示す。例えば、PSオプション4を実装する場合、新しいフィルタはインデックスLを割り当てられ得、パラメータセットで送信されるフィルタは0〜L−1にインデックス付けされる。
LCUオプション3:現在のLCUのために使用されるべきフィルタが、前にコード化されたLCUのために使用されるフィルタと同じであることを示す情報を信号伝達する。例えば、マージ情報(即ち、merge_left又はmerge_up)がエンコーダ20からデコーダ30に信号伝達され得る。LCUオプション3が信号伝達されるとき、merge_leftフラグは、例えば、LCUが、それの左側のLCUと同じフィルタを使用すべきであることを示し得るか、又はmerge_upフラグは、LCUが、上側のLCUと同じフィルタを使用すべきであることを示し得る。
LCUオプション4:フィルタ処理をオフにし、これは、LCUのためにLCUオプション4が信号伝達される場合、LCUにフィルタ処理が適用されないことを意味する。
[0141]本開示の技法によれば、ビデオコーダ(例えばビデオエンコーダ20又はビデオデコーダ30)は、上記で説明した異なるLCUオプションの全部又はサブセットを実装することができる。更に、ビデオコーダはまた、本開示で説明しない追加のLCUオプションを実装し得る。上記で説明したように、ALFユニット65は、複数のALFフィルタ処理シナリオをテストし、フィルタ処理シナリオのうちのどれが望ましいレート歪みトレードオフを与えるかを決定することができる。ビデオエンコーダ20は、上記で説明した信号伝達技法を使用して、決定されたALFフィルタ処理シナリオを信号伝達することができる。ビデオエンコーダ20は、例えば、パラメータセットで、上記で説明した4つのPSオプションのうちの1つを信号伝達し得る。上記で説明したように、選択されたPSオプションを信号伝達することに加えて、ビデオエンコーダ20は、フィルタのセットを構築するための、及びそれらのフィルタを上記で説明したBA分類並びにRA分類などの異なる分類にマッピングするための情報をも信号伝達し得る。
[0142]LCUについて、ビデオエンコーダ20は、上記で説明したLCUオプションのうちの1つを信号伝達し得る。上記で説明したように、特定のLCUオプションの実装は、信号伝達されるPSオプションに応じて変わり得る。更に、上記で説明したように、特定のLCUオプションを信号伝達するとき、ビデオエンコーダ20は追加の情報をも信号伝達し得る。例えば、LCUオプション1の場合、ビデオエンコーダ20は、適用されるべきフィルタを識別するインデックスを信号伝達し得るが、LCUオプション2の場合、ビデオエンコーダ20は、新しいフィルタを信号伝達し得る。幾つかの事例では、LCUオプション及び追加の情報は、単一のコードワードの一部として信号伝達され得る。
[0143]このように、図3のビデオエンコーダ20は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットに含めるために生成することと;LCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきか決定することと;LCUの各サブグループについて、フィルタのセットから関連するフィルタを決定することと;第1のLCUのためのフィルタを決定することと、第1のLCUがLCUの第1のサブグループからのものであり、第1のLCUのためのフィルタが、LCUの第1のサブグループに関連するフィルタに対応する;LCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、パラメータセットに含めるために生成することと;第1のLCUが、LCUの第1のサブグループに関連するフィルタを使用してフィルタ処理されるべきであることを示す指示を、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することと;を行うように構成されたビデオエンコーダの一例を表す。
[0144]このように、図3のビデオエンコーダ20はまた、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットに含めるために生成することと;フィルタのセット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと;第1のLCUについてフィルタのセットからフィルタを決定することと;ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することと;第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタのセットから識別するフィルタインデックスを、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することと;を行うように構成されたビデオエンコーダの一例を表す。
[0145]図7は、本開示で説明する技法を実装し得る例示的なビデオデコーダ30を示すブロック図である。図7の例では、ビデオデコーダ30は、エントロピー復号ユニット80と、予測処理ユニット81と、逆量子化ユニット86と、逆変換単位88と、加算器90と、適応ループフィルタ(ALF)ユニット91と、参照ピクチャメモリ92とを含む。予測処理ユニット81は、動き補償ユニット82と、イントラ予測処理ユニット84とを含む。ビデオデコーダ30は、幾つかの例では、図3のビデオエンコーダ20に関して説明した符号化パスとは概して逆の復号パスを実行し得る。ALFユニット91は、上記で説明した適応ループフィルタ処理技法を実行するように構成され得る。
[0146]復号プロセス中に、ビデオデコーダ30は、ビデオエンコーダ20から、符号化ビデオスライスのビデオブロックと、関連するシンタックス要素とを表す符号化ビデオビットストリームを受信する。ビデオデコーダ30のエントロピー復号ユニット80は、量子化係数、動きベクトル、及び他のシンタックス要素を生成するためにビットストリームをエントロピー復号する。エントロピー復号ユニット80は、動きベクトルと他のシンタックス要素とを予測処理ユニット81に転送する。ビデオデコーダ30は、ビデオスライスレベル及び/又はビデオブロックレベルでシンタックス要素を受信し得る。
[0147]ビデオスライスがイントラコード化(I)スライスとしてコード化されたとき、予測処理ユニット81のイントラ予測処理ユニット84は、信号伝達されたイントラ予測モードと、現在のフレーム又はピクチャの前に復号されたブロックからのデータとに基づいて、現在のビデオスライスのビデオブロックのための予測データを生成し得る。ビデオフレームがインターコード化(即ち、B、P又はGPB)スライスとしてコード化されたとき、予測処理ユニット81の動き補償ユニット82は、エントロピー復号ユニット80から受信された動きベクトル及び他のシンタックス要素に基づいて、現在のビデオスライスのビデオブロックのための予測ブロックを生成する。予測ブロックは、参照ピクチャリストのうちの1つ内の参照ピクチャのうちの1つから生成され得る。ビデオデコーダ30は、復号ピクチャバッファ(DPB)とも呼ばれる参照ピクチャメモリ92に記憶された参照ピクチャに基づいて、デフォルトの構築技法を使用して、参照フレームリスト、リスト0及びリスト1を構築し得る。
[0148]動き補償ユニット82は、動きベクトル及び他のシンタックス要素を構文解析することによって現在のビデオスライスのビデオブロックのための予測情報を決定し、その予測情報を使用して、復号されている現在のビデオブロックのための予測ブロックを生成する。例えば、動き補償ユニット82は、ビデオスライスのビデオブロックをコード化するために使用される予測モード(例えば、イントラ又はインター予測)と、インター予測スライスタイプ(例えば、Bスライス、Pスライス、又はGPBスライス)と、スライスの参照ピクチャリストのうちの1つ又は複数のための構築情報と、スライスの各インター符号化ビデオブロックのための動きベクトルと、スライスの各インターコード化ビデオブロックのためのインター予測ステータスと、現在のビデオスライス中のビデオブロックを復号するための他の情報とを決定するために、受信されたシンタックス要素の幾つかを使用する。
[0149]動き補償ユニット82はまた、補間フィルタに基づいて補間を実行し得る。動き補償ユニット82は、ビデオブロックの符号化中にビデオエンコーダ20によって使用された補間フィルタを使用して、参照ブロックのサブ整数画素の補間値を計算し得る。この場合、動き補償ユニット82は、受信されたシンタックス要素からビデオエンコーダ20によって使用された補間フィルタを決定し、その補間フィルタを使用して予測ブロックを生成し得る。
[0150]逆量子化ユニット86は、ビットストリーム中で与えられ、エントロピー復号ユニット80によって復号された量子化変換係数を逆量子化(inverse quantize)、即ち、逆量子化(de-quantize)する。逆量子化プロセスは、量子化の程度を決定し、同様に、適用されるべき逆量子化の程度を決定するための、ビデオスライス中の各ビデオブロックについてビデオエンコーダ20によって計算される量子化パラメータの使用を含み得る。逆変換単位88は、画素領域において残差ブロックを生成するために、逆変換、例えば、逆DCT、逆整数変換、又は概念的に同様の逆変換プロセスを変換係数に適用する。
[0151]動き補償ユニット82が、動きベクトル及び他のシンタックス要素に基づいて現在のビデオブロックのための予測ブロックを生成した後、ビデオデコーダ30は、逆変換処理ユニット88からの残差ブロックを動き補償ユニット82によって生成された対応する予測ブロックと加算することによって、復号ビデオブロックを形成する。加算器90は、この加算演算を実行する1つ又は複数の構成要素を表す。所望される場合、ブロッキネスアーティファクトを除去するために、復号ブロックをフィルタ処理するためにデブロッキングフィルタも適用され得る。画素遷移を平滑化するために、又は場合によってはビデオ品質を改善するために、デブロッキングフィルタ及びALF91に加えて他のループフィルタも(コード化ループ中又はコード化ループ後のいずれかで)使用され得る。所与のフレーム又はピクチャ中の復号ビデオブロックは、次いで、その後の動き補償のために使用される参照ピクチャを記憶する参照ピクチャメモリ92に記憶される。参照ピクチャメモリ92はまた、図1の表示装置32などの表示装置上での後の提示のために、復号されたビデオを記憶する。
[0152]ALFユニット91は、概して、図3のALFユニット65に関して上記で説明したのと同じフィルタ処理技法を実行するように構成され得る。しかしながら、ALFユニット65は、幾つかの異なるALFコード化シナリオを使用してビデオデータの一部分をコード化し、所望のレート歪みトレードオフを生じるコード化シナリオを選定し(即ち、フィルタを選定し)、選定されたフィルタを示すために、PSオプションとLCUオプションとを含むシンタックス要素を生成するように構成され得る。ALFユニット91は、対照的に、複数のコード化シナリオをテストしないが、代わりに、受信されたシンタックス要素によって示されるコード化シナリオを適用する。ビデオデコーダ30は、例えば、上記で説明したようにPSオプションとLCUオプションとの指示を受信し、ALFユニット91がフィルタのセットを構築することを可能にする追加の情報を受信し得る。特定のLCUのために選択されたLCUオプションに応じて、ビデオデコーダ30は、適用されるべき特定のフィルタを識別するインデックスをも受信し得る。
[0153]このように、図7のビデオデコーダ30は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと;LCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、パラメータセットで受信することと;LCUのサブグループの各々をフィルタのセットからのフィルタに割り当てることと;ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと、第1のLCUがLCUの第1のサブグループ中にある;第1のLCUがALFによってフィルタ処理されるべきであるという指示に基づいて、及びLCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示に基づいて、第1のLCUのためのフィルタを決定することと、第1のLCUのためのフィルタが、LCUの第1のサブグループに割り当てられたフィルタに対応する;第1のLCUのためのフィルタを使用してLCUのコード化単位をフィルタ処理することと;を行うように構成されたビデオデコーダの一例を表す。
[0154]このように、図7のビデオデコーダ30は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと、フィルタのセット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと、ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと、第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタのセットから識別するフィルタインデックスを受信することと、フィルタのセットからのフィルタを使用してLCUのうちの1つ又は複数のコード化単位(CU)をフィルタ処理することとを行うように構成されたビデオデコーダの一例を表す。
[0155]図8は、本開示の技法による例示的なビデオ復号技法を示すフローチャートである。図8の技法について図1及び図7のビデオデコーダ30を参照しながら説明するが、他のタイプのビデオデコーダも、説明する技法を実装し得る。ビデオデコーダ30は、ALFのためにフィルタのセットを構築するための情報を、LCUのグループのためのパラメータセットで受信する(810)。ビデオデコーダ30は、LCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、パラメータセットで受信する(820)。LCUをどのように分割すべきかのこの指示は、幾つかの事例では、上記で説明したPSオプション3がLCUの特定のグループのために使用されるべきであるという指示とともに送られ得る。ビデオデコーダ30は、LCUのサブグループの各々をフィルタのセットからのフィルタに割り当てる(830)。ビデオデコーダ30は、ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであるという指示を受信する(840)。この指示は、例えば、上記で説明したLCUオプション1、2、又は3など、LCUレベル指示であり得る。ビデオデコーダ30は、第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタを決定する(850)。ビデオデコーダ30は、例えば、上記で説明したLCUオプション1、2、又は3のいずれかに従ってフィルタを決定し得る。ビデオデコーダ30は、次いで、決定されたフィルタを使用してLCUのうちの1つ又は複数のCUをフィルタ処理する(860)。
[0156]図9は、本開示の技法による例示的なビデオ復号技法を示すフローチャートである。図9の技法について図1及び図7のビデオデコーダ30を参照しながら説明するが、他のタイプのビデオデコーダも、説明する技法を実装し得る。ビデオデコーダ30は、ALFのためにフィルタのセットを構築するための情報を、LCUのグループのためのパラメータセットで受信する(910)。ビデオデコーダ30は、例えば、LCUのグループが上記のPSオプション4に従ってフィルタ処理されるべきであるという指示をパラメータセットで受信することとともに、フィルタのセットを構築するための情報を受信し得る。ビデオデコーダ30は、フィルタのセット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定する(920)。ビデオデコーダ30は、第1のLCUがALFによってフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信する(930)。この指示は、例えば、上記で説明したLCUオプション1など、LCUレベル指示であり得る。第1のLCUがフィルタ処理されるべきであるとき、ビデオデコーダ30は、第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタのフィルタインデックスをフィルタのセットから受信する(940)。ビデオデコーダ30は、次いで、フィルタインデックスによって識別されるフィルタを使用してLCUのCUをフィルタ処理する(950)。
[0157]図10は、本開示の技法による例示的なビデオ符号化技法を示すフローチャートである。図10の技法について図1及び図3のビデオエンコーダ20を参照しながら説明するが、他のタイプのビデオエンコーダも、説明する技法を実装し得る。ビデオエンコーダ20は、第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタを決定する(1010)。第1のLCUは、LCUのグループの一部であるLCUである。ビデオエンコーダ20は、ALFのためにフィルタのセットを構築するための情報を、LCUのグループのためのパラメータセットに含めるために生成する(1020)。フィルタのセットは、第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであると決定されるフィルタを含む。ビデオエンコーダ20は、LCUのグループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、パラメータセットに含めるために生成する(1030)。ビデオエンコーダ20は、幾つかの事例では、LCUをどのように分割すべきかのこの指示を、上記で説明したPSオプション3がLCUの特定のグループのために使用されるべきであるという指示とともに信号伝達し得る。ビデオエンコーダ20は、第1のLCUがALFによってフィルタ処理されるべきであるという指示を、LCUヘッダの一部として含めるために生成する(1040)。この指示は、例えば、上記で説明したLCUオプション1、2、又は3など、LCUレベル指示であり得る。ビデオエンコーダ20はまた、LCUのCUにフィルタを適用し、フィルタ処理されたピクチャを参照ピクチャメモリ64に記憶し得る。
[0158]図11は、本開示の技法による例示的なビデオ符号化技法を示すフローチャートである。図11の技法について図1及び図3のビデオエンコーダ20を参照しながら説明するが、他のタイプのビデオエンコーダも、説明する技法を実装し得る。ビデオエンコーダ20は、第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタを決定する(1110)。ビデオデコーダ30は、ALFのためにフィルタのセットを構築するための情報を、LCUのグループのためのパラメータセットに含めるために生成する(1120)。決定されたフィルタは、フィルタのセット中のフィルタのうちの1つである。ビデオエンコーダ20は、例えば、LCUのグループが上記のPSオプション4に従ってフィルタ処理されるべきであるという指示を、パラメータセットに含めるために生成することとともに、フィルタのセットを構築するための情報を生成し得る。ビデオエンコーダ20は、フィルタのセット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定する(1130)。ビデオデコーダ30は、第1のLCUがALFによってフィルタ処理されるべきであるという指示を、LCUヘッダ中に含めるために生成する(1140)。この指示は、例えば、上記で説明したLCUオプション1など、LCUレベル指示であり得る。ビデオエンコーダ20はまた、LCUのCUにフィルタを適用し、フィルタ処理されたピクチャを参照ピクチャメモリ64に記憶し得る。
[0159]1つ又は複数の例では、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つ又は複数の命令又はコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され、ハードウェアベースの処理ユニットによって実行され得る。コンピュータ可読媒体は、データ記憶媒体などの有形媒体に対応するコンピュータ可読記憶媒体を含み得、又は、例えば、通信プロトコルに従って、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む通信媒体を含み得る。このようにして、コンピュータ可読媒体は、概して、(1)非一時的である有形コンピュータ可読記憶媒体、あるいは(2)信号又は搬送波などの通信媒体に対応し得る。データ記憶媒体は、本開示で説明した技法の実装のための命令、コード及び/又はデータ構造を取り出すために1つ又は複数のコンピュータあるいは1つ又は複数のプロセッサによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。コンピュータプログラム製品はコンピュータ可読媒体を含み得る。
[0160]限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROM又は他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、又は他の磁気記憶装置、フラッシュメモリ、あるいは命令又はデータ構造の形態の所望のプログラムコードを記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。例えば、命令が、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、又は赤外線、無線、及びマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、又は他のリモート発信源から送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線、及びマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。但し、コンピュータ可読記憶媒体及びデータ記憶媒体は、接続、搬送波、信号、又は他の一時媒体を含まないが、代わりに非一時的有形記憶媒体を対象とすることを理解されたい。本明細書で使用するディスク(disk)及びディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)及びBlu−rayディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
[0161]命令は、1つ又は複数のデジタル信号プロセッサ(DSP)、汎用マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブル論理アレイ(FPGA)、あるいは他の等価な集積回路又はディスクリート論理回路など、1つ又は複数のプロセッサによって実行され得る。従って、本明細書で使用する「プロセッサ」という用語は、前述の構造、又は本明細書で説明した技法の実装に好適な他の構造のいずれかを指し得る。更に、幾つかの態様では、本明細書で説明した機能は、符号化及び復号のために構成された専用のハードウェア及び/又はソフトウェアモジュール内に与えられ得、あるいは複合コーデックに組み込まれ得る。また、本技法は、1つ又は複数の回路又は論理要素において十分に実装され得る。
[0162]本開示の技法は、ワイヤレスハンドセット、集積回路(IC)又はICのセット(例えば、チップセット)を含む、多種多様な機器又は装置において実装され得る。本開示では、開示する技法を実行するように構成された機器の機能的態様を強調するために様々な構成要素、モジュール、又はユニットについて説明したが、それらの構成要素、モジュール、又はユニットを、必ずしも異なるハードウェアユニットによって実現する必要があるとは限らない。むしろ、上記で説明したように、様々なユニットが、好適なソフトウェア及び/又はファームウェアとともに、上記で説明した1つ又は複数のプロセッサを含めて、コーデックハードウェアユニットにおいて組み合わせられるか、又は相互動作ハードウェアユニットの集合によって与えられ得る。
[0163]様々な例について説明した。これら及び他の例は以下の特許請求の範囲内に入る。
[0163]様々な例について説明した。これら及び他の例は以下の特許請求の範囲内に入る。
以下に本件出願当初の特許請求の範囲]に記載された発明を付記する。
[1] ビデオデータを復号するための方法であって、
適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと、
LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、前記パラメータセットで受信することと、
LCUの前記サブグループの各々をフィルタの前記セットからのフィルタに割り当てることと、
前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと、前記第1のLCUがLCUの第1のサブグループ中にある、
前記第1のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきであるという前記指示に基づいて、及びLCUの前記グループをどのようにLCUの前記サブグループに分割すべきかの前記指示に基づいて、前記第1のLCUのためのフィルタを決定することと、前記第1のLCUのための前記フィルタが、LCUの前記第1のサブグループに割り当てられたフィルタに対応する、
前記第1のLCUのための前記フィルタを使用して前記LCUのうちの1つ以上のコード化単位(CU)をフィルタ処理することと
を備える、方法。
[2] LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示は、LCUの何個のサブグループがLCUの前記グループ中にあるかを示す、[1]に記載の方法。
[3] LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示は、LCUのサブグループの何個の行がLCUの前記グループ中にあるかと、LCUのサブグループの何個の列がLCUの前記グループ中にあるかとを示す、[1]に記載の方法。
[4] LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示が、LCUのサブグループのサイズを備える、[1]に記載の方法。
[5] 前記第1のLCUのための前記フィルタを決定することは、前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべき前記フィルタが、前記第1のLCUを備えるLCUの前記サブグループにインデックス付けされたフィルタであるという指示を受信することを備える、[1]に記載の方法。
[6] 第2のLCUのためのフィルタを決定することを更に備え、前記第2のLCUのための前記フィルタを決定することは、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべき前記フィルタが新しいフィルタであるという指示を受信することを備える、[1]に記載の方法。
[7] 前記新しいフィルタを構築するための情報を受信することと、
前記第2のLCUのための前記フィルタを使用して前記第2のLCUのうちの1つ以上のCUをフィルタ処理することと
を更に備える、[6]に記載の方法。
[8] 第3のLCUのためのフィルタ指示を受信することを更に備え、前記第3のLCUのための前記フィルタ指示は、前記新しいフィルタが、前記第3のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであることを信号伝達する、[7]に記載の方法。
[9] 第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが、前にコード化されたLCUをフィルタ処理するために使用されるフィルタであるという指示を受信すること
を更に備える、[1]に記載の方法。
[10] 第2のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきでないという前記第2のLCUについての指示を受信すること
を更に備える、[1]に記載の方法。
[11] ビデオデータを復号するための方法であって、
適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと、
フィルタの前記セット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと、
前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと、
前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタの前記セットから識別するフィルタインデックスを受信することと、
フィルタの前記セットからの前記フィルタを使用して前記LCUのうちの1つ以上のコード化単位(CU)をフィルタ処理することと
を備える、方法。
[12] 第2のLCUについて、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが新しいフィルタであるという指示を受信することと、
前記新しいフィルタを構築するための情報を受信することと、
前記新しいフィルタを使用して前記第2のLCUのうちの1つ以上のCUをフィルタ処理することと
を更に備える、[11]に記載の方法。
[13] 前記新しいフィルタを新しい関連するフィルタインデックスに割り当てることと、
第3のLCUについて、前記新しいフィルタが前記第3のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるという指示を受信することと
を更に備える、[12]に記載の方法。
[14] 第2のLCUについて、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが、前にコード化されたLCUをフィルタ処理するために使用されるフィルタであるという指示を受信することと、
前記前にコード化されたLCUをフィルタ処理するために使用される前記フィルタを使用して前記第2のLCUをフィルタ処理することと
を更に備える、[11]に記載の方法。
[15] 第2のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきでないという前記第2のLCUについての指示を受信すること
を更に備える、[11]に記載の方法。
[16] ビデオデータを符号化するための方法であって、
適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットに含めるために生成することと、
LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきか決定することと、
LCUの各サブグループについて、フィルタの前記セットから関連するフィルタを決定することと、
第1のLCUのためのフィルタを決定することと、前記第1のLCUがLCUの第1のサブグループからのものであり、前記第1のLCUのための前記フィルタが、LCUの前記第1のサブグループに関連するフィルタに対応する、
LCUの前記グループをどのようにLCUの前記サブグループに分割すべきかの指示を、前記パラメータセットに含めるために生成することと、
前記第1のLCUが、LCUの前記第1のサブグループに関連する前記フィルタを使用してフィルタ処理されるべきであることを示す指示を、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することと
を備える、方法。
[17] LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示は、LCUの何個のサブグループがLCUの前記グループ中にあるかを示す、[16]に記載の方法。
[18] LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示は、LCUのサブグループの何個の行がLCUの前記グループ中にあるかと、LCUのサブグループの何個の列がLCUの前記グループ中にあるかとを示す、[16]に記載の方法。
[19] LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示が、LCUのサブグループのサイズを備える、[16]に記載の方法。
[20] 前記第1のLCUのための前記フィルタを決定することは、前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべき前記フィルタが、前記第1のLCUを備えるLCUの前記サブグループにインデックス付けされたフィルタであるという指示を受信することを備える、[16]に記載の方法。
[21] ビデオデータを符号化するための方法であって、
適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットに含めるために生成することと、
フィルタの前記セット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと、
第1のLCUについてフィルタの前記セットからフィルタを決定することと、
前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することと、
前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタの前記セットから識別するフィルタインデックスを、符号化されたビットストリームに含めるために生成することと
を備える、方法。
[22] 第2のLCUについて、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが新しいフィルタであるという指示を、前記符号化されたビットストリームに含めるために生成することと、
前記新しいフィルタを構築するための情報を、前記符号化されたビットストリームに含めるために生成することと
を更に備える、[21]に記載の方法。
[23] 第2のLCUについて、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが、前にコード化されたLCUをフィルタ処理するために使用されるフィルタであるという指示を、前記符号化されたビットストリームに含めるために生成すること
を更に備える、[21]に記載の方法。
[24] 第2のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきでないという前記第2のLCUについての指示を、前記符号化されたビットストリームに含めるために生成すること
を更に備える、[21]に記載の方法。
[25] ビデオコード化のための機器であって、前記機器は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと;LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、前記パラメータセットで受信することと、LCUの前記サブグループの各々をフィルタの前記セットからのフィルタに割り当てることと;前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと、前記第1のLCUがLCUの第1のサブグループ中にある;前記第1のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきであるという前記指示に基づいて、及びLCUの前記グループをどのようにLCUの前記サブグループに分割すべきかの前記指示に基づいて、前記第1のLCUのためのフィルタを決定することと、前記第1のLCUのための前記フィルタが、LCUの前記第1のサブグループに割り当てられたフィルタに対応する;前記第1のLCUのための前記フィルタを使用して前記LCUのうちの1つ以上のコード化単位(CU)をフィルタ処理することと;を行うように構成されたビデオデコーダを備える、機器。
[26] LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示は、LCUの何個のサブグループがLCUの前記グループ中にあるかを示す、[25]に記載の機器。
[27] LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示は、LCUのサブグループの何個の行がLCUの前記グループ中にあるかと、LCUのサブグループの何個の列がLCUの前記グループ中にあるかとを示す、[25]に記載の機器。
[28] LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示が、LCUのサブグループのサイズを備える、[25]に記載の機器。
[29] 前記ビデオデコーダは、前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべき前記フィルタが、前記第1のLCUを備えるLCUの前記サブグループにインデックス付けされたフィルタであるという指示を受信することを備える、前記第1のLCUのための前記フィルタを決定するように更に構成された、[25]に記載の機器。
[30] 前記ビデオデコーダは、第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが新しいフィルタであるという指示を受信することによって、前記第2のLCUのための前記フィルタを決定するように更に構成された、[25]に記載の機器。
[31] 前記ビデオデコーダが、前記新しいフィルタを構築するための情報を受信することと、前記第2のLCUのための前記フィルタを使用して前記第2のLCUのうちの1つ以上のCUをフィルタ処理することとを行うように更に構成された、[30]に記載の機器。
[32] 前記ビデオデコーダが、第3のLCUのためのフィルタ指示を受信するように更に構成され、前記第3のLCUのための前記フィルタ指示は、前記新しいフィルタが、前記第3のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであることを信号伝達する、[31]に記載の機器。
[33] 前記ビデオデコーダは、第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが、前にコード化されたLCUをフィルタ処理するために使用されるフィルタであるという指示を受信するように更に構成された、[30]に記載の機器。
[34] 前記ビデオデコーダは、第2のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきでないという前記第2のLCUについての指示を受信するように更に構成された、[30]に記載の機器。
[35] 前記機器が、
集積回路と、
マイクロプロセッサと、
ビデオデコーダを備えるワイヤレス通信機器と
のうちの少なくとも1つを備える、[30]に記載の機器。
[36] ビデオコード化のための機器であって、前記機器は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと、フィルタの前記セット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと、前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと、前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタの前記セットから識別するフィルタインデックスを受信することと、フィルタの前記セットからの前記フィルタを使用して前記LCUのうちの1つ以上のコード化単位(CU)をフィルタ処理することとを行うように構成されたビデオデコーダを備える、機器。
[37] 前記ビデオデコーダは、第2のLCUについて、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが新しいフィルタであるという指示を受信することと、前記新しいフィルタを構築するための情報を受信することと、前記新しいフィルタを使用して前記第2のLCUのうちの1つ以上のCUをフィルタ処理することとを行うように更に構成された、[36]に記載の機器。
[38] 前記ビデオデコーダは、前記新しいフィルタを新しい関連するフィルタインデックスに割り当てることと、第3のLCUについて、前記新しいフィルタが前記第3のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるという指示を受信することとを行うように更に構成された、[37]に記載の機器。
[39] 前記ビデオデコーダは、第2のLCUについて、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが、前にコード化されたLCUをフィルタ処理するために使用されるフィルタであるという指示を受信することと、前記前にコード化されたLCUをフィルタ処理するために使用される前記フィルタを使用して前記第2のLCUをフィルタ処理することとを行うように更に構成された、[36]に記載の機器。
[40] 前記ビデオデコーダは、第2のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきでないという前記第2のLCUについての指示を受信するように更に構成された、[36]に記載の機器。
[41] 前記機器が、
集積回路と、
マイクロプロセッサと、
ビデオデコーダを備えるワイヤレス通信機器と
のうちの少なくとも1つを備える、[36]に記載の機器。
[42] ビデオデータをコード化するための機器であって、前記機器は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットに含めるために生成することと;LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきか決定することと;LCUの各サブグループについて、フィルタの前記セットから関連するフィルタを決定することと;第1のLCUのためのフィルタを決定することと、前記第1のLCUがLCUの第1のサブグループからのものであり、前記第1のLCUのための前記フィルタが、LCUの前記第1のサブグループに関連するフィルタに対応する;LCUの前記グループをどのようにLCUの前記サブグループに分割すべきかの指示を、前記パラメータセットに含めるために生成することと;前記第1のLCUが、LCUの前記第1のサブグループに関連する前記フィルタを使用してフィルタ処理されるべきであることを示す指示を、符号化されたビットストリームに含めるために生成することとを行うように構成されたビデオエンコーダを備える、機器。
[43] LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示は、LCUの何個のサブグループがLCUの前記グループ中にあるかを示す、[42]に記載の機器。
[44] LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示は、LCUのサブグループの何個の行がLCUの前記グループ中にあるかと、LCUのサブグループの何個の列がLCUの前記グループ中にあるかとを示す、[42]に記載の機器。
[45] LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示が、LCUのサブグループのサイズを備える、[42]に記載の機器。
[46] 前記第1のLCUのための前記フィルタを決定することは、前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべき前記フィルタが、前記第1のLCUを備えるLCUの前記サブグループにインデックス付けされたフィルタであるという指示を受信することを備える、[42]に記載の機器。
[47] 前記機器が、
集積回路と、
マイクロプロセッサと、
ビデオデコーダを備えるワイヤレス通信機器と
のうちの少なくとも1つを備える、[42]に記載の機器。
[48] ビデオデータをコード化するための機器であって、前記機器は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットに含めるために生成することと、フィルタの前記セット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと、第1のLCUについてフィルタの前記セットからフィルタを決定することと、前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することと、前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタの前記セットから識別するフィルタインデックスを、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することとを行うように構成されたビデオエンコーダを備える、機器。
[49] 前記ビデオエンコーダは、第2のLCUについて、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが新しいフィルタであるという指示を、前記符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することと、前記新しいフィルタを構築するための情報を、前記符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することとを行うように更に構成された、[48]に記載の機器。
[50] 前記ビデオエンコーダは、第2のLCUについて、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが、前にコード化されたLCUをフィルタ処理するために使用されるフィルタであるという指示を、前記符号化されたビットストリーム中に含めるために生成するように更に構成された、[48]に記載の機器。
[51] 前記ビデオエンコーダは、第2のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきでないという前記第2のLCUについての指示を、前記符号化されたビットストリームに含めるために生成するように更に構成された、[48]に記載の機器。
[52] 前記機器が、
集積回路と、
マイクロプロセッサと、
ビデオデコーダを備えるワイヤレス通信機器と
のうちの少なくとも1つを備える、[48]に記載の機器。
[53] ビデオデータを復号するための機器であって、前記機器は、
適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信するための手段と、
LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、前記パラメータセットで受信するための手段と、
LCUの前記サブグループの各々をフィルタの前記セットからのフィルタに割り当てるための手段と、
前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信するための手段と、前記第1のLCUがLCUの第1のサブグループ中にある、
前記第1のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきであるという前記指示に基づいて、及びLCUの前記グループをどのようにLCUの前記サブグループに分割すべきかの前記指示に基づいて、前記第1のLCUのためのフィルタを決定するための手段であって、前記第1のLCUのための前記フィルタが、LCUの前記第1のサブグループに割り当てられたフィルタに対応する、決定するための手段と、
前記第1のLCUのための前記フィルタを使用して前記LCUのうちの1つ以上のコード化単位(CU)をフィルタ処理するための手段と
を備える、機器。
[54] ビデオデータを復号するための機器であって、前記機器は、
適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信するための手段と、
フィルタの前記セット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定するための手段と、
前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信するための手段と、
前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタの前記セットから識別するフィルタインデックスを受信するための手段と、
フィルタの前記セットからの前記フィルタを使用して前記LCUのうちの1つ以上のコード化単位(CU)をフィルタ処理するための手段と
を備える、機器。
[55] 実行されたとき、1つ以上のプロセッサに、
適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと、
LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、前記パラメータセットで受信することと、
LCUの前記サブグループの各々をフィルタの前記セットからのフィルタに割り当てることと、
前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することであって、前記第1のLCUがLCUの第1のサブグループ中にある、受信することと、
前記第1のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきであるという前記指示に基づいて、及びLCUの前記グループをどのようにLCUの前記サブグループに分割すべきかの前記指示に基づいて、前記第1のLCUのためのフィルタを決定することと、前記第1のLCUのための前記フィルタが、LCUの前記第1のサブグループに割り当てられたフィルタに対応する、
前記第1のLCUのための前記フィルタを使用して前記LCUのうちの1つ以上のコード化単位(CU)をフィルタ処理することと
を行わせる命令を記憶した非有形コンピュータ可読記憶媒体。
[56] 実行されたとき、1つ以上のプロセッサに、
適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと、
フィルタの前記セット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと、
前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと、
前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタの前記セットから識別するフィルタインデックスを受信することと、
フィルタの前記セットからの前記フィルタを使用して前記LCUのうちの1つ以上のコード化単位(CU)をフィルタ処理することと
を行わせる命令を記憶した非有形コンピュータ可読記憶媒体。

Claims (56)

  1. ビデオデータを復号するための方法であって、
    適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと、
    LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、前記パラメータセットで受信することと、
    LCUの前記サブグループの各々をフィルタの前記セットからのフィルタに割り当てることと、
    前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと、前記第1のLCUがLCUの第1のサブグループ中にある、
    前記第1のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきであるという前記指示に基づいて、及びLCUの前記グループをどのようにLCUの前記サブグループに分割すべきかの前記指示に基づいて、前記第1のLCUのためのフィルタを決定することと、前記第1のLCUのための前記フィルタが、LCUの前記第1のサブグループに割り当てられたフィルタに対応する、
    前記第1のLCUのための前記フィルタを使用して前記LCUのうちの1つ以上のコード化単位(CU)をフィルタ処理することと
    を備える、方法。
  2. LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示は、LCUの何個のサブグループがLCUの前記グループ中にあるかを示す、請求項1に記載の方法。
  3. LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示は、LCUのサブグループの何個の行がLCUの前記グループ中にあるかと、LCUのサブグループの何個の列がLCUの前記グループ中にあるかとを示す、請求項1に記載の方法。
  4. LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示が、LCUのサブグループのサイズを備える、請求項1に記載の方法。
  5. 前記第1のLCUのための前記フィルタを決定することは、前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべき前記フィルタが、前記第1のLCUを備えるLCUの前記サブグループにインデックス付けされたフィルタであるという指示を受信することを備える、請求項1に記載の方法。
  6. 第2のLCUのためのフィルタを決定することを更に備え、前記第2のLCUのための前記フィルタを決定することは、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべき前記フィルタが新しいフィルタであるという指示を受信することを備える、請求項1に記載の方法。
  7. 前記新しいフィルタを構築するための情報を受信することと、
    前記第2のLCUのための前記フィルタを使用して前記第2のLCUのうちの1つ以上のCUをフィルタ処理することと
    を更に備える、請求項6に記載の方法。
  8. 第3のLCUのためのフィルタ指示を受信することを更に備え、前記第3のLCUのための前記フィルタ指示は、前記新しいフィルタが、前記第3のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであることを信号伝達する、請求項7に記載の方法。
  9. 第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが、前にコード化されたLCUをフィルタ処理するために使用されるフィルタであるという指示を受信すること
    を更に備える、請求項1に記載の方法。
  10. 第2のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきでないという前記第2のLCUについての指示を受信すること
    を更に備える、請求項1に記載の方法。
  11. ビデオデータを復号するための方法であって、
    適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと、
    フィルタの前記セット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと、
    前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと、
    前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタの前記セットから識別するフィルタインデックスを受信することと、
    フィルタの前記セットからの前記フィルタを使用して前記LCUのうちの1つ以上のコード化単位(CU)をフィルタ処理することと
    を備える、方法。
  12. 第2のLCUについて、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが新しいフィルタであるという指示を受信することと、
    前記新しいフィルタを構築するための情報を受信することと、
    前記新しいフィルタを使用して前記第2のLCUのうちの1つ以上のCUをフィルタ処理することと
    を更に備える、請求項11に記載の方法。
  13. 前記新しいフィルタを新しい関連するフィルタインデックスに割り当てることと、
    第3のLCUについて、前記新しいフィルタが前記第3のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるという指示を受信することと
    を更に備える、請求項12に記載の方法。
  14. 第2のLCUについて、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが、前にコード化されたLCUをフィルタ処理するために使用されるフィルタであるという指示を受信することと、
    前記前にコード化されたLCUをフィルタ処理するために使用される前記フィルタを使用して前記第2のLCUをフィルタ処理することと
    を更に備える、請求項11に記載の方法。
  15. 第2のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきでないという前記第2のLCUについての指示を受信すること
    を更に備える、請求項11に記載の方法。
  16. ビデオデータを符号化するための方法であって、
    適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットに含めるために生成することと、
    LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきか決定することと、
    LCUの各サブグループについて、フィルタの前記セットから関連するフィルタを決定することと、
    第1のLCUのためのフィルタを決定することと、前記第1のLCUがLCUの第1のサブグループからのものであり、前記第1のLCUのための前記フィルタが、LCUの前記第1のサブグループに関連するフィルタに対応する、
    LCUの前記グループをどのようにLCUの前記サブグループに分割すべきかの指示を、前記パラメータセットに含めるために生成することと、
    前記第1のLCUが、LCUの前記第1のサブグループに関連する前記フィルタを使用してフィルタ処理されるべきであることを示す指示を、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することと
    を備える、方法。
  17. LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示は、LCUの何個のサブグループがLCUの前記グループ中にあるかを示す、請求項16に記載の方法。
  18. LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示は、LCUのサブグループの何個の行がLCUの前記グループ中にあるかと、LCUのサブグループの何個の列がLCUの前記グループ中にあるかとを示す、請求項16に記載の方法。
  19. LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示が、LCUのサブグループのサイズを備える、請求項16に記載の方法。
  20. 前記第1のLCUのための前記フィルタを決定することは、前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべき前記フィルタが、前記第1のLCUを備えるLCUの前記サブグループにインデックス付けされたフィルタであるという指示を受信することを備える、請求項16に記載の方法。
  21. ビデオデータを符号化するための方法であって、
    適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットに含めるために生成することと、
    フィルタの前記セット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと、
    第1のLCUについてフィルタの前記セットからフィルタを決定することと、
    前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することと、
    前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタの前記セットから識別するフィルタインデックスを、符号化されたビットストリームに含めるために生成することと
    を備える、方法。
  22. 第2のLCUについて、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが新しいフィルタであるという指示を、前記符号化されたビットストリームに含めるために生成することと、
    前記新しいフィルタを構築するための情報を、前記符号化されたビットストリームに含めるために生成することと
    を更に備える、請求項21に記載の方法。
  23. 第2のLCUについて、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが、前にコード化されたLCUをフィルタ処理するために使用されるフィルタであるという指示を、前記符号化されたビットストリームに含めるために生成すること
    を更に備える、請求項21に記載の方法。
  24. 第2のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきでないという前記第2のLCUについての指示を、前記符号化されたビットストリームに含めるために生成すること
    を更に備える、請求項21に記載の方法。
  25. ビデオコード化のための機器であって、前記機器は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと;LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、前記パラメータセットで受信することと、LCUの前記サブグループの各々をフィルタの前記セットからのフィルタに割り当てることと;前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと、前記第1のLCUがLCUの第1のサブグループ中にある;前記第1のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきであるという前記指示に基づいて、及びLCUの前記グループをどのようにLCUの前記サブグループに分割すべきかの前記指示に基づいて、前記第1のLCUのためのフィルタを決定することと、前記第1のLCUのための前記フィルタが、LCUの前記第1のサブグループに割り当てられたフィルタに対応する;前記第1のLCUのための前記フィルタを使用して前記LCUのうちの1つ以上のコード化単位(CU)をフィルタ処理することと;を行うように構成されたビデオデコーダを備える、機器。
  26. LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示は、LCUの何個のサブグループがLCUの前記グループ中にあるかを示す、請求項25に記載の機器。
  27. LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示は、LCUのサブグループの何個の行がLCUの前記グループ中にあるかと、LCUのサブグループの何個の列がLCUの前記グループ中にあるかとを示す、請求項25に記載の機器。
  28. LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示が、LCUのサブグループのサイズを備える、請求項25に記載の機器。
  29. 前記ビデオデコーダは、前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべき前記フィルタが、前記第1のLCUを備えるLCUの前記サブグループにインデックス付けされたフィルタであるという指示を受信することを備える、前記第1のLCUのための前記フィルタを決定するように更に構成された、請求項25に記載の機器。
  30. 前記ビデオデコーダは、第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが新しいフィルタであるという指示を受信することによって、前記第2のLCUのための前記フィルタを決定するように更に構成された、請求項25に記載の機器。
  31. 前記ビデオデコーダが、前記新しいフィルタを構築するための情報を受信することと、前記第2のLCUのための前記フィルタを使用して前記第2のLCUのうちの1つ以上のCUをフィルタ処理することとを行うように更に構成された、請求項30に記載の機器。
  32. 前記ビデオデコーダが、第3のLCUのためのフィルタ指示を受信するように更に構成され、前記第3のLCUのための前記フィルタ指示は、前記新しいフィルタが、前記第3のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであることを信号伝達する、請求項31に記載の機器。
  33. 前記ビデオデコーダは、第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが、前にコード化されたLCUをフィルタ処理するために使用されるフィルタであるという指示を受信するように更に構成された、請求項30に記載の機器。
  34. 前記ビデオデコーダは、第2のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきでないという前記第2のLCUについての指示を受信するように更に構成された、請求項30に記載の機器。
  35. 前記機器が、
    集積回路と、
    マイクロプロセッサと、
    ビデオデコーダを備えるワイヤレス通信機器と
    のうちの少なくとも1つを備える、請求項30に記載の機器。
  36. ビデオコード化のための機器であって、前記機器は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと、フィルタの前記セット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと、前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと、前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタの前記セットから識別するフィルタインデックスを受信することと、フィルタの前記セットからの前記フィルタを使用して前記LCUのうちの1つ以上のコード化単位(CU)をフィルタ処理することとを行うように構成されたビデオデコーダを備える、機器。
  37. 前記ビデオデコーダは、第2のLCUについて、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが新しいフィルタであるという指示を受信することと、前記新しいフィルタを構築するための情報を受信することと、前記新しいフィルタを使用して前記第2のLCUのうちの1つ以上のCUをフィルタ処理することとを行うように更に構成された、請求項36に記載の機器。
  38. 前記ビデオデコーダは、前記新しいフィルタを新しい関連するフィルタインデックスに割り当てることと、第3のLCUについて、前記新しいフィルタが前記第3のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるという指示を受信することとを行うように更に構成された、請求項37に記載の機器。
  39. 前記ビデオデコーダは、第2のLCUについて、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが、前にコード化されたLCUをフィルタ処理するために使用されるフィルタであるという指示を受信することと、前記前にコード化されたLCUをフィルタ処理するために使用される前記フィルタを使用して前記第2のLCUをフィルタ処理することとを行うように更に構成された、請求項36に記載の機器。
  40. 前記ビデオデコーダは、第2のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきでないという前記第2のLCUについての指示を受信するように更に構成された、請求項36に記載の機器。
  41. 前記機器が、
    集積回路と、
    マイクロプロセッサと、
    ビデオデコーダを備えるワイヤレス通信機器と
    のうちの少なくとも1つを備える、請求項36に記載の機器。
  42. ビデオデータをコード化するための機器であって、前記機器は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットに含めるために生成することと;LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきか決定することと;LCUの各サブグループについて、フィルタの前記セットから関連するフィルタを決定することと;第1のLCUのためのフィルタを決定することと、前記第1のLCUがLCUの第1のサブグループからのものであり、前記第1のLCUのための前記フィルタが、LCUの前記第1のサブグループに関連するフィルタに対応する;LCUの前記グループをどのようにLCUの前記サブグループに分割すべきかの指示を、前記パラメータセットに含めるために生成することと;前記第1のLCUが、LCUの前記第1のサブグループに関連する前記フィルタを使用してフィルタ処理されるべきであることを示す指示を、符号化されたビットストリームに含めるために生成することとを行うように構成されたビデオエンコーダを備える、機器。
  43. LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示は、LCUの何個のサブグループがLCUの前記グループ中にあるかを示す、請求項42に記載の機器。
  44. LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示は、LCUのサブグループの何個の行がLCUの前記グループ中にあるかと、LCUのサブグループの何個の列がLCUの前記グループ中にあるかとを示す、請求項42に記載の機器。
  45. LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの前記指示が、LCUのサブグループのサイズを備える、請求項42に記載の機器。
  46. 前記第1のLCUのための前記フィルタを決定することは、前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべき前記フィルタが、前記第1のLCUを備えるLCUの前記サブグループにインデックス付けされたフィルタであるという指示を受信することを備える、請求項42に記載の機器。
  47. 前記機器が、
    集積回路と、
    マイクロプロセッサと、
    ビデオデコーダを備えるワイヤレス通信機器と
    のうちの少なくとも1つを備える、請求項42に記載の機器。
  48. ビデオデータをコード化するための機器であって、前記機器は、適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットに含めるために生成することと、フィルタの前記セット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと、第1のLCUについてフィルタの前記セットからフィルタを決定することと、前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することと、前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタの前記セットから識別するフィルタインデックスを、符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することとを行うように構成されたビデオエンコーダを備える、機器。
  49. 前記ビデオエンコーダは、第2のLCUについて、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが新しいフィルタであるという指示を、前記符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することと、前記新しいフィルタを構築するための情報を、前記符号化されたビットストリーム中に含めるために生成することとを行うように更に構成された、請求項48に記載の機器。
  50. 前記ビデオエンコーダは、第2のLCUについて、前記第2のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきフィルタが、前にコード化されたLCUをフィルタ処理するために使用されるフィルタであるという指示を、前記符号化されたビットストリーム中に含めるために生成するように更に構成された、請求項48に記載の機器。
  51. 前記ビデオエンコーダは、第2のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきでないという前記第2のLCUについての指示を、前記符号化されたビットストリームに含めるために生成するように更に構成された、請求項48に記載の機器。
  52. 前記機器が、
    集積回路と、
    マイクロプロセッサと、
    ビデオデコーダを備えるワイヤレス通信機器と
    のうちの少なくとも1つを備える、請求項48に記載の機器。
  53. ビデオデータを復号するための機器であって、前記機器は、
    適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信するための手段と、
    LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、前記パラメータセットで受信するための手段と、
    LCUの前記サブグループの各々をフィルタの前記セットからのフィルタに割り当てるための手段と、
    前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信するための手段と、前記第1のLCUがLCUの第1のサブグループ中にある、
    前記第1のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきであるという前記指示に基づいて、及びLCUの前記グループをどのようにLCUの前記サブグループに分割すべきかの前記指示に基づいて、前記第1のLCUのためのフィルタを決定するための手段であって、前記第1のLCUのための前記フィルタが、LCUの前記第1のサブグループに割り当てられたフィルタに対応する、決定するための手段と、
    前記第1のLCUのための前記フィルタを使用して前記LCUのうちの1つ以上のコード化単位(CU)をフィルタ処理するための手段と
    を備える、機器。
  54. ビデオデータを復号するための機器であって、前記機器は、
    適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信するための手段と、
    フィルタの前記セット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定するための手段と、
    前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信するための手段と、
    前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタの前記セットから識別するフィルタインデックスを受信するための手段と、
    フィルタの前記セットからの前記フィルタを使用して前記LCUのうちの1つ以上のコード化単位(CU)をフィルタ処理するための手段と
    を備える、機器。
  55. 実行されたとき、1つ以上のプロセッサに、
    適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと、
    LCUの前記グループをどのようにLCUのサブグループに分割すべきかの指示を、前記パラメータセットで受信することと、
    LCUの前記サブグループの各々をフィルタの前記セットからのフィルタに割り当てることと、
    前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することであって、前記第1のLCUがLCUの第1のサブグループ中にある、受信することと、
    前記第1のLCUが前記ALFによってフィルタ処理されるべきであるという前記指示に基づいて、及びLCUの前記グループをどのようにLCUの前記サブグループに分割すべきかの前記指示に基づいて、前記第1のLCUのためのフィルタを決定することと、前記第1のLCUのための前記フィルタが、LCUの前記第1のサブグループに割り当てられたフィルタに対応する、
    前記第1のLCUのための前記フィルタを使用して前記LCUのうちの1つ以上のコード化単位(CU)をフィルタ処理することと
    を行わせる命令を記憶した非有形コンピュータ可読記憶媒体。
  56. 実行されたとき、1つ以上のプロセッサに、
    適応ループフィルタ(ALF)演算のためにフィルタのセットを構築するための情報を、最大コード化単位(LCU)のグループのためのパラメータセットで受信することと、
    フィルタの前記セット中の各フィルタについて、関連するフィルタインデックスを決定することと、
    前記ALF演算を使用して第1のLCUがフィルタ処理されるべきであることを示す指示を受信することと、
    前記第1のLCUをフィルタ処理するために使用されるべきであるフィルタをフィルタの前記セットから識別するフィルタインデックスを受信することと、
    フィルタの前記セットからの前記フィルタを使用して前記LCUのうちの1つ以上のコード化単位(CU)をフィルタ処理することと
    を行わせる命令を記憶した非有形コンピュータ可読記憶媒体。
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