JP2018076547A - 薄膜の製造方法、太陽電池の製造方法およびプラズマcvd装置 - Google Patents

薄膜の製造方法、太陽電池の製造方法およびプラズマcvd装置 Download PDF

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真也 杉山
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Abstract

【課題】材料ガスの流れる方向に沿った膜厚と膜質の分布を低減できる薄膜の製造方法およびプラズマCVD装置の提供。【解決手段】予備的な成膜処理により得られた薄膜の分布に応じて、材料ガスの流れる方向に沿って電極間距離が変化するように、接地電極3の電極面19と放電電極4の電極面18とのなす角度を設定し、成膜を行い、これにより、材料ガスの流れにより生じるラジカルの分布を、電極間距離の変化により生じるラジカルの分布により打ち消し、その結果、材料ガスの流れる方向で生じる薄膜の膜厚と膜質の分布を低減することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、プラズマCVD法を用いた薄膜の製造方法、および、プラズマCVD装置に関する。
基板に薄膜を形成する装置としてプラズマCVD装置が知られている。プラズマCVD装置を用いて形成される膜としては、窒化珪素(SiN)、酸化珪素(SiO)、アモルファスシリコン(a−Si)等があり、例えば、太陽電池や液晶ディスプレイ等の半導体デバイスに使用されている。
これらの薄膜の膜厚や膜質は、半導体デバイスの特性に影響する。例えば、結晶シリコン系太陽電池デバイスにおいて反射防止膜として機能する窒化珪素薄膜は、膜質のうち屈折率がデバイスの出力特性に影響する。一般的に屈折率が2.1〜2.2の薄膜が使用されるが、屈折率が高い場合は、薄膜による光の吸収によってデバイスの出力特性が低下する。一方、屈折率が低い場合は、デバイスに高電圧を印加した際の出力低下現象(PID:Potential Induced Degradation)が発生しやすくなる。そのため、一般に薄膜の膜厚や膜質は、均一で所望の値であることが求められる。
プラズマCVD装置は、成膜室に材料ガスを供給しながら排気し、圧力を一定にした状態で、放電電極に高周波電力を印加し、放電電極と接地電極の間にプラズマを発生させることで、プラズマ中で材料ガスを分解してラジカル化し、ラジカルの反応により基板上に薄膜を形成する。そのため形成された薄膜の膜厚や膜質は、ラジカルの密度と組成の影響を受ける。
ラジカルの密度と組成は、材料ガスの流速、真空チャンバ内の圧力、基板の温度、放電電極に印加された高周波電力の電力密度などの差によって、分布が生じる。このラジカルの密度と組成の分布により、薄膜の膜厚や膜質に分布が生じる。
プラズマCVD装置として、平行平板型プラズマCVD装置が知られている。この装置は一般に、高周波電力が印加される放電電極と基板を搭載した接地電極とが平行に対向しており、対向する面はそれぞれ平面である。
平行平板型プラズマCVD装置の中には、生産性を上げるため、放電電極と接地電極を大面積化し接地電極上に基板を複数並べて配置することにより、1バッチあたりの処理数を増やしたものがある。この場合、電極の大面積化に伴って、電極面内の電力密度分布が大きくなり、薄膜の膜厚と膜質に分布が生じることが知られている。加えて、成膜室も大型化するため、材料ガスの流速、成膜室内の圧力、基板の温度の分布が大きくなり、薄膜の膜厚と膜質に分布が生じる。
特許文献1には、電力密度分布による膜厚と膜質の分布を解決する手段として、電力密度分布が発生しやすい電極の周辺部において、基板と放電電極の距離を連続的に変化させ、薄膜の膜厚と膜質の分布を改善する装置が提案されている。
また、特許文献2には、材料ガスが供給口から排気口に向かって一方向に流れるようにガス供給口と排気口が対向し、放電電極と接地電極がガス供給口と排気口の間に挟まれるように位置し、供給された材料ガスが放電電極と接地電極の間を一方向に流れるように構成された平行平板型プラズマCVD装置が記載されている。この構成の場合は、放電電極にシャワーヘッドやシャワープレートなどの複雑な材料ガス供給機構を必要としないので、装置の大型化を抑制し、単純な構成で成膜レートの高いホローカソード電極を用いることができる等の利点がある。
特許第4778700号 特許第5768890号
しかしながら、特許文献1に記載された装置では、プラズマ中のラジカルの密度と組成の分布が電力密度分布ではなく、材料ガスの流れる方向に沿って生じている場合、形成された薄膜の膜厚と膜質に材料ガスの流れる方向で分布が生じてしまうという問題がある。例えば、生産性を上げるために電極に高電力を印加した場合や、材料ガスの利用効率を上げるために材料ガスを低流量化またはチャンバ内の圧力を低圧化した場合、材料ガスを供給するシャワープレートの開口部の直下とその周辺部で薄膜の膜厚と膜質に分布が生じる。この場合、シャワープレートの周辺だけでなく、電極全面において、ガス供給口から排気口に沿って薄膜の膜厚と膜質に分布が生じる。
特許文献2に記載された装置では、材料ガスが供給口から排気口に向かって一方向に流れるようにガス供給口と排気口が対向し、放電電極と接地電極がガス供給口と排気口の間に挟まれるように位置し、材料ガスが放電電極と接地電極の間を一方向に流れるように構成されており、プラズマ中のラジカルの密度と組成の分布が材料ガスの流れる方向に伴って生じ、形成された薄膜の膜厚と膜質に材料ガスの流れる方向で分布が生じるという問題がある。
そこで本発明では、従来技術に伴う問題を解決し、材料ガスの流れる方向に伴って生じる膜厚と膜質の分布を低減した薄膜を形成できる薄膜の製造方法およびプラズマCVD装置を提供することを目的とする。
本発明の薄膜の製造方法は、
接地電極と放電電極とを対向して平行に配置し、前記接地電極上に試験用基板を載置し、前記接地電極と前記放電電極との間に形成される放電空間を一端から他端に向かう方向に流れるように材料ガスを供給してプラズマCVD法により前記試験用基板上に予備的な成膜処理を行う工程と、
前記予備的な成膜処理により得られた薄膜の分布に応じて、前記材料ガスの流れる方向に沿って電極間距離が変化するように、前記接地電極の電極面と前記放電電極の電極面とのなす角度を設定する工程と、
前記角度を設定した前記接地電極および前記放電電極を用い、前記接地電極上に基板を載置し、前記方向に材料ガスを供給してプラズマCVD法により前記基板上に薄膜を形成する工程と、
を備えている。
また、本発明のプラズマCVD装置は、
成膜室と、
前記成膜室内で基板を保持する接地電極と、
前記接地電極に対向して配置される放電電極と、
前記接地電極と前記放電電極との間に形成される放電空間を一端から他端に向かう方向に材料ガスが流れるように配置された材料ガス供給口及び排気口と、
前記材料ガスの流れる方向に沿って電極間距離が変化するように、前記接地電極の電極面と前記放電電極の電極面とのなす角度を設定する角度調整機構と、
を備えている。
本発明の薄膜の製造方法によれば、予備的な成膜処理により得られた薄膜の分布に応じて、前記材料ガスの流れる方向に沿って電極間距離が変化するように、前記接地電極の電極面と前記放電電極の電極面とのなす角度を設定して成膜を行うことにより、材料ガスの流れにより生じるラジカルの分布を、電極間距離の変化により生じるラジカルの分布により打ち消し、その結果、材料ガスの流れる方向で生じる薄膜の膜厚と膜質の分布を低減することができる。
本発明のプラズマCVD装置によれば、前記材料ガスの流れる方向に沿って電極間距離が変化するように、前記接地電極の電極面と前記放電電極の電極面とのなす角度を設定することができるので、材料ガスの流れにより生じていたラジカルの分布を、電極間距離の変化により生じるラジカルの分布により打ち消し、その結果、材料ガスの流れる方向で生じる薄膜の膜厚と膜質の分布を低減することができる。
本発明の実施の形態1によるプラズマCVD装置の水平断面を示した概略図。 本発明の実施の形態1によるプラズマCVD装置の上面を示した概略図。 本発明の実施の形態1によるプラズマCVD装置の、成膜室を放電電極面に垂直な面で切った垂直断面図。 本発明の実施の形態1によるプラズマCVD装置の、成膜室を放電電極面に平行な面で切った垂直断面図。 本発明の実施の形態1によるプラズマCVD装置の、接地電極面に複数の基板を支持する場合の構成を示した概略図。 本発明の実施の形態1によるプラズマCVD装置の、接地電極と放電電極の構成例を示した概略図。 本発明の実施の形態1によるプラズマCVD装置の、放電電極面が単一平面でない場合の構成例を示した概略図。 本発明の実施の形態1における放電電極面と接地電極面のなす角度の調整フロー図。 本発明の実施の形態2による、接地電極と放電電極を交互に配置した構成例を示す概略図。 本発明の実施の形態3による、接地電極と接地電極固定冶具の構成例を示した概略図。 本発明の実施の形態3による、放電電極と放電電極固定冶具の構成例を示した概略図。 本発明の実施の形態3による、台形形状の接地電極と接地電極固定冶具の構成例を示した概略図。 本発明の実施の形態3による、台形形状の放電電極と放電電極固定冶具の構成例を示した概略図。 本発明の実施の形態3による、接地電極と半円柱形状の接地電極固定冶具の構成例を示した概略図。 本発明の実施の形態3による、放電電極と半円柱形状の放電電極固定冶具の構成例を示した概略図。
以下、図1〜15を参照して本発明の実施形態について説明する。
実施の形態1.
図1、図2に、本発明の実施の形態1におけるプラズマCVD装置の概略図を示す。図1は装置全体の水平断面図、図2は装置全体の上面図を示す。
装置本体100は、例えば箱型状や円柱形状であり、内部空間が隔壁34、35によって区画されている。隔壁34は装置外部と搬入室32とを区画し、隔壁35は搬入室32と成膜室1とを区画している。隔壁34、35は、それぞれ基板搬送用の連絡口(図示せず)を具備している。前記連絡口には開閉自在なシャッタ(図示せず)が設けられ、当該シャッタは制御装置に接続され開閉できるようになっている。当該シャッタで連絡口を閉じることにより、搬入室32と成膜室1はそれぞれ気密に閉塞される。
搬入室32と成膜室1は、基板2を搬送する搬送機60、61を具備している。搬送機60、61は、制御装置に接続されており、隔壁35の連絡口を通じて基板2を搬入室32と成膜室1に相互に搬送できるようになっている。
搬入室32と成膜室1は、それぞれ圧力計53、54を具備している。搬入室32にはガス排気配管47が接続されており、当該ガス排気配管47の後段には圧力調整弁45、真空ポンプ43、ガス排気配管49が順に接続されている。成膜室1は排気口6を具備し、当該排気口6にはガス排気配管27が接続され、当該ガス排気配管の後段には圧力調整弁17、真空ポンプ16、ガス排気配管29が順に接続されている。ガス排気配管49、29の先には除害装置(図示せず)が接続されている。これらにより、搬入室32と成膜室1はそれぞれ内部を真空に排気できるようになっている。
圧力計53、54および圧力調整弁45、17は、制御装置(図示せず)に接続されている。圧力計53、54はそれぞれ搬入室32と成膜室1の圧力を測定し、制御装置に信号を送っている。圧力調整弁45、17は、制御装置からの信号により、搬入室32と成膜室1の圧力をそれぞれ所定の値に調整できるようになっている。
搬入室32には、温度計41とヒーター42が具備されている。温度計41とヒーター42は制御装置に接続されている。ヒーター42は基板2の被成膜面と対向するように位置している。なお、ヒーター42は、基板2の被成膜面の裏面と対向するように位置しても良いし、搬入室32全体を加熱するような構造でも良い。温度計41は、基板2の温度を計測し、制御装置に信号を送る。制御装置は、当該信号に基づいてヒーター42の出力制御を行い、基板2を所定の温度に制御する。なお、温度計41とヒーター42は、成膜室1に具備されても、搬入室32と成膜室1の両方に具備されていてもよい。
図3には、図1の成膜室1を、放電電極面18に垂直な面で切った断面図を示す。図4には、図1の成膜室1を放電電極面18に平行な面で切った断面図を示す。
成膜室1は、内部に接地電極3、放電電極4、ガス供給口5および排気口6を具備している。接地電極3と放電電極4は対向しており、ガス供給口5と排気口6の間に位置している。ガス供給口5と排気口6は、ガス供給口5から供給された材料ガスが対向する放電電極4と接地電極3の間を通って排気口6に向かって一方向に流れるように構成されている。図中では材料ガスの流れは鉛直方向となっているが、電極面を水平方向に配して、材料ガスの流れを水平方向にした構成でもよい。
ガス供給口5は成膜室1の下部に配置されている。ガス供給口5は複数のガス噴出口が水平方向で等間隔に配置されてなり、接地電極3と放電電極4の間を流れる材料ガスの流速が、ガスの流れる方向と直角な面内において均一になるようになっている。ガス噴出口は、例えば平板を打ち抜いたシャワープレート方式でも、ノズル方式でもよい。
排気口6は成膜室1の上部に配置されている。排気口6は上下方向に貫通する複数の排気口が水平方向に等間隔で配置されてなり、接地電極3と放電電極4の間を流れる材料ガスの流速が、ガスの流れる方向と直角な面内において均一になるようになっている。
ガス供給口5には、ガス供給配管22と、成膜に用いる材料ガスの流量を制御するマスフローコントローラー9と、材料ガス供給源12が順に接続されている。図中では省略しているが、ガス供給配管22とマスフローコントローラー9とガス供給源12は、材料ガスの種類毎に1系統ずつ具備されている。
マスフローコントローラー9は制御装置に接続されており、材料ガスの流量を制御できるようになっている。ガス供給口5は、材料ガス供給源12から供給された複数種の材料ガスを混合して、成膜室1内に供給できるようになっている。上記材料ガスには、例えば窒化珪素薄膜を成膜する場合は、モノシランSiH、アンモニアNH、窒素Nが用いられる。
接地電極3と放電電極4は、対向する面にそれぞれ平面な接地電極面19と放電電極面18を具備している。
接地電極3は、図中では省略しているがアースに接続され接地している。接地電極3の材料は、例えばSUSやアルミニウムやカーボンである。接地電極3は、接地電極固定冶具56により固定される。
接地電極面19は、面内に基板2を支持できるようになっている。基板2と支持面20は接触するようになっている。基板2の支持方法は、例えば支持ピンを用いる方式や真空吸着方式などがある。基板2を支持する方向は、鉛直方向でも水平方向でもどちらでもよい。接地電極面が支持できる基板の数は、1枚でも複数枚でもよい。図5は、接地電極面19が基板2を4枚支持する場合の構成例を示した図である。上記基板2には、例えば結晶シリコン太陽電池に用いられるシリコン基板がある。
放電電極4の材料は、例えばSUSやアルミニウムやカーボンである。放電電極4の形状は、例えば平板形状やホローカソード形状である。放電電極4が平板形状である場合、電極の構造を単純化できる。また、放電電極4がホローカソード形状である場合、高密度プラズマにより成膜レートを向上させることができる。
放電電極4は、放電電極固定冶具57により固定されており、放電電極固定冶具57は給電部39と接続されている。給電部39は、マッチングボックス8と、その後段のRF電源7に接続されている。放電電極4と放電電極固定冶具57と給電部39は、絶縁部材36〜38により、接地電極3と電位が異なるようになっている。
マッチングボックス8とRF電源7は制御装置に接続されている。RF電源7は、制御装置により制御され、所望のタイミングで放電電極4に高周波電力を印加できるようになっている。マッチングボックス8は、RF電源7から高周波電力を印加した際の反射波が小さくなるよう調整できるようになっている。
接地電極固定冶具56と放電電極固定冶具57は、接地電極3と放電電極4の間を流れる材料ガスの流速がガスの流れる方向に垂直な面内において均一になるように配置されている。接地電極固定冶具56と放電電極固定冶具57は、材料ガスの流れを妨げないように複数の通気口を具備し、材料ガスを透過するようになっていても良い。
放電電極4と接地電極3は、放電電極面18と接地電極面19の距離がガス供給口5と排気口6を結ぶ方向すなわち材料ガスの流れる方向に沿って変化するように、放電電極面18と接地電極面19のなす角度が所定の角度に設定される。当該角度は、好ましくは0°より大きく、3°以下の範囲である。
成膜室1における接地電極3と放電電極4とガス供給口5と排気口6の構成例を図6(a)〜(f)に示す。図6(a)〜(f)には、材料ガスの流れる方向を矢印25で図示している。接地電極3と放電電極4は、図6(a)〜(f)に示すいずれかの位置関係に構成することができる。
図6(a)では、材料ガスの流れる方向に沿って放電電極面18と接地電極面19の距離が広くなるように、接地電極3は、接地電極面19が材料ガスの流れる方向に沿って角度をもつように配置されている。
図6(b)では、材料ガスの流れる方向に沿って放電電極面18と接地電極面19の距離が狭くなるように、接地電極3は、接地電極面19が材料ガスの流れる方向に沿って角度をもつように配置されている。
図6(c)では、材料ガスの流れる方向に沿って放電電極面18と接地電極面19の距離が広くなるように、放電電極4は、放電電極面18が材料ガスの流れる方向に沿って角度をもつように配置されている。
図6(d)では、材料ガスの流れる方向に沿って放電電極面18と接地電極面19の距離が狭くなるように、放電電極4は、放電電極面18が材料ガスの流れる方向に沿って角度をもつように配置されている。
図6(e)では、材料ガスの流れる方向に沿って放電電極面18と接地電極面19の距離が広くなるように、接地電極3と放電電極4は、接地電極面19と放電電極面18がそれぞれ材料ガスの流れる方向に沿って角度をもつように配置されている。
図6(f)では、材料ガスの流れる方向に沿って放電電極面18と接地電極面19の距離が狭くなるように、接地電極3と放電電極4は、接地電極面19と放電電極面18がそれぞれ材料ガスの流れる方向に沿って角度をもつように配置されている。
放電電極面18と接地電極面19との距離が材料ガスの流れる方向に沿って変化するように配置されていれば、放電電極面18は単一な平面でなくても良い。放電電極面18が単一平面ではない場合の構成例を図7(a)〜(d)に示す。
図7(a)では、放電電極面18における排気口6側の一部が傾斜しており、材料ガスの流れる方向に沿って放電電極面18と接地電極面19の距離が広くなる形状の放電電極4を具備している。
図7(b)では、放電電極面18におけるガス供給口5側の一部が傾斜しており、材料ガスの流れる方向に沿って放電電極面18と接地電極面19の距離が広くなる形状の放電電極4を具備している。
図7(c)では、放電電極面18における排気口6側の一部が傾斜しており、材料ガスの流れる方向に沿って放電電極面18と接地電極面19の距離が狭くなる形状の放電電極4を具備している。
図7(d)では、放電電極面18におけるガス供給口5側の一部が傾斜しており、材料ガスの流れる方向に沿って放電電極面18と接地電極面19の距離が狭くなる形状の放電電極4を具備している。
以下に、上記プラズマCVD装置を用いて行う薄膜の製造方法について説明する。
基板2を搬入室32に搬入し、次いで成膜室1に搬送する。基板2が搬入室32から成膜室1に搬送されると、隔壁35の連絡口が閉じて成膜室1は密閉される。その後、成膜室1は、真空ポンプ16により排気される。
成膜室1の圧力が所定の値となると、材料ガスは、材料ガス種ごとに材料ガス供給源12からマスフローコントローラー9により流量を所定の値に制御されながら、ガス供給口5に供給される。ガス供給口5に供給された材料ガスは、混合され、成膜室1に供給される。成膜室1に材料ガスが供給されると、成膜室1の圧力は、圧力調整弁17と真空ポンプ16により、所定の値に調整される。
成膜室1に材料ガス供給後、所定の圧力となると、放電電極4にRF電源7より、高周波電力が印加される。RF電源7より放電電極4に高周波電力が印加されると、加速された電子のエネルギーにより、供給された材料ガスが分解されてラジカル化し、放電電極4と接地電極3の間にプラズマが発生する。プラズマが発生し、材料ガスがラジカル化すると、ラジカルは化学反応し、基板2上に薄膜が形成される。
成膜の際、プラズマ中のラジカルの密度と組成に分布がある場合、ラジカルの反応により得られる薄膜の膜厚と膜質に分布が生じる。プラズマ中のラジカルの密度と組成に分布が生じる原因としては、材料ガス中の材料ガス分子の結合種ごとに結合エネルギーが異なりプラズマ中での分解されやすさが異なること、材料ガスがプラズマ中で受けるエネルギー量が材料ガスの流れる方向で一定でないこと、成膜反応によってラジカルが消費されるためにプラズマ中のラジカル密度が材料ガスの流れる方向で一定でないこと、等が考えられる。
例えば、ガス流量が十分に大きく電力密度が小さい場合、成膜反応は電力密度により律速される。ガス供給口5側の材料ガスは、排気口6側に比べて、プラズマ中での滞在時間が短いため、プラズマ中で受けるエネルギー量は小さくなり、材料ガスの分解効率は低い。そのため、ガス供給口5側では小さなエネルギーで分解される材料ガス分子が優先的にラジカル化し、分解されにくい材料ガス分子は排気口6側に流されることになる。これによりプラズマ中のラジカルの密度と組成は、材料ガスの流れる方向に沿って分布が生じる。
また、電力密度が十分に大きくガス流量が小さい場合、成膜反応は材料ガスの供給量により律速される。材料ガスは主にガス供給口5側でラジカル化し、ガス供給口5側で成膜により消費される。そのため、排気口6側では、ガス供給口5側と比較してラジカルの密度は低下し、組成は変化する。これによりプラズマ中のラジカルの密度と組成は、材料ガスの流れる方向に沿って分布が生じる。
薄膜の膜厚と膜質に材料ガスの流れる方向で分布が生じるという上記課題を解決する手段について、本発明の実施の形態1における電極間の距離とラジカルの分解効率の関係から説明する。
プラズマ中の電子のエネルギーは、接地電極面19と放電電極面18の距離により異なり、一般に通常使用する範囲においては電極間の距離が近い程、電子のエネルギーは大きくなり分解効率は高くなる。接地電極面19と放電電極面18との距離をガスの流れる方向に沿って変化させると、材料ガスが単位時間内に受けるエネルギー量がガスの流れる方向に沿って変化し、プラズマ中のラジカルの密度と組成が材料ガスの流れる方向に沿って変化する。
本発明では、材料ガスの流れる方向に沿って生じるラジカルの組成と密度の分布に応じて、放電電極面18と接地電極面19の距離を材料ガスの流れる方向に沿って変化させることでプラズマ中の電子のエネルギーに分布を設ける。これにより、材料ガスの流れの影響で生じていたラジカルの分布と、電極間距離の変化の影響により生じるラジカルの分布が互いに打ち消しあい、材料ガスの流れる方向で生じていた薄膜の膜厚と膜質の分布を低減できるようになる。
例えば、形成された薄膜が、排気口側で膜厚が大きい膜厚分布を示すときは、供給口側ほど材料ガスの受けるエネルギー量が不足しており、排気口側ほど材料ガスの受けるエネルギー量が大きく分解されやすいということであるから、成膜反応が電力密度に律速されている状態と考えられる。この場合は、材料ガスの流れる方向に沿って放電電極面18と接地電極面19の距離が広くなるように、電極間距離を調整すれば膜厚と膜質の分布を低減できる。
一方、形成された薄膜が、材料ガス供給口側で膜厚が大きい膜厚分布を示すときは、供給口側ほど材料ガスのラジカル密度が高く、成膜反応による消費のため排気口側ほどラジカル密度が低いということであるから、成膜反応が材料ガス供給量に律速されている状態と考えられる。この場合は、材料ガスの流れる方向に沿って放電電極面18と接地電極面19の距離が狭くなるように、電極間距離を調整すれば膜厚と膜質の分布を低減できる。
図8に、放電電極面18と接地電極面19とのなす角度の調整フロー図を示す。まず、放電電極面18と接地電極面19とのなす角度を0°として、接地電極3上に試験用基板を載置して予備的な成膜処理を行う。そして、試験用基板上に形成された薄膜の膜厚と膜質の分布を測定する。例えば、排気口6側で膜厚が大きい膜厚分布を示すときは、電力密度律速と判断し、材料ガスの流れる方向に沿って電極間距離が広くなるように上記角度を調整する。一方、ガス供給口5側で膜厚が大きい膜厚分布を示すときは、材料ガス供給量律速と判断し、材料ガスの流れる方向に沿ってガス供給口5側で電極間距離が広くなるように上記角度を調整する。これにより、材料ガスの流れの影響で生じていたラジカルの分布と、電極間距離の変化の影響により生じるラジカルの分布とが互いに打ち消しあい、膜厚と膜質の分布が低減される。
以下に、実施の形態1によるプラズマCVD装置を用いて実際に薄膜の製造を行った例について説明する。
基板には、一辺100〜200mmの正四角形状で板厚100〜300umの鏡面単結晶Si基板を使用し、窒化珪素薄膜を成膜した。
成膜条件は、成膜室1の圧力は30〜200Pa、材料ガス種と材料ガスの単位面積あたりの流量は、モノシランSiH:1000〜30000sccm/m、アンモニアNH:1000〜100000sccm/m、窒素N:0〜30000sccm/m、放電電極に印加する単位面積あたりの出力は0.5〜10.0kW/m、成膜時の基板温度は200〜550℃とし、上述の範囲内で、表1では成膜反応が電力密度により律速される条件、表2では成膜反応が材料ガスの供給量により律速される条件とした。
表1の成膜反応が電力密度により律速される条件とは、例えば、成膜室1の圧力は80〜200Pa、材料ガス種と材料ガスの単位面積あたりの流量は、モノシランSiH:5000〜30000sccm/m、アンモニアNH:10000〜100000sccm/m、窒素N:0〜2000sccm/m、放電電極に印加する単位面積あたりの出力は0.5〜2.0kW/m、成膜時の基板温度は300〜500℃である。
表2の成膜反応が材料ガスの供給量により律速される条件とは、例えば、成膜室1の圧力は30〜79Pa、材料ガス種と材料ガスの単位面積あたりの流量は、モノシランSiH:1000〜4999sccm/m、アンモニアNH:1000〜9999sccm/m、窒素N:2001〜30000sccm/m、放電電極に印加する単位面積当たりの出力は2.1〜10.0kW/m、成膜時の基板温度は300〜500℃である。
成膜後、膜厚と膜質の分布を測定した。膜質は、屈折率を評価した。膜厚と屈折率の測定には、エリプソメーターを使用した。表1および表2には、膜厚分布としてのガス供給口5側の膜厚から排気口6側の膜厚を引いたものを平均膜厚で割った値と、屈折率分布としてガス供給口5側の屈折率から排気口6側の屈折率を引いたものを平均屈折率で割った値を表記している。
Figure 2018076547
Figure 2018076547
表1は、成膜反応が電力密度に律速される条件において、接地電極面19と放電電極面18とのなす角度を、材料ガスの流れる方向に沿って排気口6側で電極間距離が広くなる方向にそれぞれ0°、1°、2°に調整して成膜を行った際の薄膜について、膜厚と膜質の分布を測定した結果を示したものである。
表1からわかる通り、成膜反応が電力密度に律速される条件においては、接地電極面19と放電電極面18のなす角度が0°で接地電極面19と放電電極面18が平行な状態に比べ、材料ガスの流れる方向に沿って接地電極面19と放電電極面18の距離が広くなるように、角度を1°、2°と大きくすることにより、膜厚と屈折率の分布が低減している。
表2は、成膜反応が材料ガス供給量に律速される条件において、接地電極面19と放電電極面18とのなす角度を、材料ガスの流れる方向に沿ってガス供給口5側で電極間距離が広くなる方向にそれぞれ0°、1°、2°に調整して成膜を行った際の薄膜について、膜厚と膜質の分布を測定した結果を示したものである。
表2からわかる通り、成膜反応が材料ガスの供給量に律速される条件においては、接地電極面19と放電電極面18のなす角度が0°で接地電極面19と放電電極面18が平行な状態に比べ、材料ガスの流れる方向に沿って接地電極面19と放電電極面18の距離が狭くなるように、角度を1°、2°と大きくすることにより、膜厚と屈折率の分布が低減している。
以上の結果より、本実施の形態1により成膜されたSiN薄膜の膜厚分布は、特許文献1(特許第4778700号)の装置の膜厚分布±10%より、大幅に低減されていることが確認できる。加えて、特許文献2(特許第5768890号)のように接地電極面19と放電電極面18のなす角度が0°である場合に比べ、当該角度を1°および2°として成膜されたSiN薄膜の膜厚分布が小さいことが確認できる。
表1および表2の例では、接地電極面19と放電電極面18のなす角度を2°までとしたが、0°より大きく3°までの範囲で任意の角度で使用することができる。角度を3°より大きくした場合は、放電異常が生じたり、電極間距離の差によるラジカルの分解効率分布が過度に生じたりするため、3°以内の範囲に調整することが望ましい。また、膜厚と膜質の分布改善効果は、接地電極面19と放電電極面18のなす角度を0°より大きくした場合に得られるが、当該角度が0.2°より小さい場合、生じる電極間距離の差が小さく、電極間距離によるラジカルの分解効率分布が微小となり、膜厚と膜質の分布改善効果が得られにくいため、0.2°以上とするのがより望ましい。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2におけるプラズマCVD装置について、図9(a)〜(d)を用いて説明する。実施の形態2によるプラズマCVD装置は、実施の形態1のプラズマCVD装置において、複数の接地電極3と複数の放電電極4を櫛歯状に対向配置したものである。図9(a)〜(d)には、材料ガスの流れる方向を矢印で図示している。放電電極4および接地電極3のうち少なくとも一方を複数設け、放電電極4と接地電極3とを交互に配置している。放電電極4と接地電極3は台形形状であってもよく、各電極はそれぞれ表裏で対向する2面の電極面を具備していてもよい。
図9(a)では、台形形状の接地電極3を具備し、櫛歯状に放電電極と接地電極を対向させ、材料ガスの流れる方向に沿って放電電極面18と接地電極面19の距離が広くなるように、接地電極面19が材料ガスの流れる方向に沿って角度をもつように配置されている。
図9(b)では、台形形状の接地電極3を具備し、櫛歯状に放電電極と接地電極を対向させ、材料ガスの流れる方向に沿って放電電極面18と接地電極面19の距離が狭くなるように、接地電極面19が材料ガスの流れる方向に沿って角度をもつように配置されている。
図9(c)では、台形形状の放電電極4を具備し、櫛歯状に放電電極と接地電極を対向させ、材料ガスの流れる方向に沿って放電電極面18と接地電極面19の距離が広くなるように、放電電極面18が材料ガスの流れる方向に沿って角度をもつように配置されている。
図9(d)では、台形形状の放電電極4を具備し、櫛歯状に放電電極と接地電極を対向させ、材料ガスの流れる方向に沿って放電電極面18と接地電極面19の距離が広くなるように、放電電極面18が材料ガスの流れる方向に沿って角度をもつように配置されている。
本実施の形態2によれば、実施の形態1の作用効果に加え、複数の基板を同時に処理することができるので1バッチあたりの処理枚数を増やすことができる。また、電極面を大型化して複数の基板を載置することにより1バッチあたりの処理数を増やす場合に比べ、装置の大型化を抑制することができ、大型化に伴う、材料ガスの流速、成膜室内の圧力、基板の温度、電極の電力密度分布による膜厚と膜質の分布を抑制することができる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3におけるプラズマCVD装置について、図10〜15を用いて説明する。実施の形態3は、実施の形態1のプラズマCVD装置における接地電極面19および放電電極面18の角度調整機構の構成例を示したものである。
図10は、接地電極3と接地電極固定冶具56の構成例を示した概略図である。接地電極3は、接地電極固定冶具56から自在に取り外しできるようになっている。接地電極固定冶具56は、所定の角度で設けられた電極保持溝(図示せず)を備えており、当該電極保持溝に接地電極3を取り付けることによって、接地電極面19を所定の角度で保持できるようになっている。
図11は、放電電極4と放電電極固定冶具57の構成例を示した概略図である。放電電極4は、放電電極固定冶具57から自在に取り外しできるようになっている。放電電極固定冶具57は、所定の角度で設けられた電極保持溝(図示せず)を備えており、当該電極保持溝に放電電極4を取り付けることによって、放電電極面18を所定の角度で保持できるようになっている。
図12は、台形形状の接地電極3と接地電極固定冶具56の構成例を示した概略図である。接地電極3は、接地電極固定冶具56から自在に取り外しできるようになっている。台形形状の接地電極3は、所定の角度に傾斜して形成された接地電極面19を備えており、当該接地電極3を接地電極固定冶具56に固定することで、接地電極面19を所定の角度で保持できるようになっている。接地電極3を付け替えることにより、上記角度を変更することができる。
図13は、台形形状の放電電極4と放電電極固定冶具57の構成例を示した概略図である。放電電極4は、放電電極固定冶具57から自在に取り外しできるようになっている。台形形状の放電電極4は、所定の角度に傾斜して形成された放電電極面18を備えており、当該放電電極を放電電極固定冶具57に固定することで、は放電電極面18を所定の角度で保持できるようになっている。放電電極4を付け替えることにより、上記角度を変更することができる。
図14は、接地電極3と半円柱形状の接地電極固定冶具56の構成例を示した概略図である。半円柱形状の接地電極固定冶具56を所定の角度に回転させることで、接地電極面19の角度を調整できるようになっている。接地電極固定冶具56は、図面上では省略しているが、駆動装置と制御装置を接続することで、角度の調整を自動で行うことができるようになっていてもよい。
図15は、放電電極4と半円柱形状の放電電極固定冶具57の構成例を示した概略図である。半円柱形状の放電電極固定冶具57を所定の角度に回転させることで、放電電極面18の角度を調整できるようになっている。放電電極固定冶具57は、図面上では省略しているが、駆動装置と制御装置を接続することで、角度の調整を自動で行うことができるようになっていてもよい。
接地電極3と放電電極4のうち少なくとも一方の電極面が、他方の電極面に対する角度を調整できるようになっていれば良く、また、図10〜15に示す方式およびその他の方式を任意に組み合わせて用いても良い。ただし、いずれの固定方式であっても、放電電極4と接地電極3は、電極間距離が材料ガスの流れる方向に沿って変化するよう、放電電極面18と接地電極面19のなす角度が調整されている。
本実施の形態3によれば、実施の形態1の作用効果に加え、放電電極面18と接地電極面19とのなす角度の調整および保持を容易に行うことができる。
以上説明したとおり、本発明により、材料ガスの流れる方向に沿った膜厚と膜質の分布を低減し、膜厚と膜質の均一な薄膜を得ることができる。これにより、例えば太陽電池デバイスでは、反射防止膜としての窒化珪素薄膜による光の吸収喪失を低減して出力特性を向上することができ、かつ出力低下現象(PID:Potential Induced Degradation)への耐性を強め長期信頼性を向上することができる。また、その他の半導体デバイスでは成膜後のエッチング等の後工程での歩留まりを向上したり、薄膜のパッシベート性を向上して出力特性や長期信頼性を向上したりすることができる。
なお、本発明は、前述の実施形態に何ら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施することができる。
1 成膜室
2 基板
3 接地電極
4 放電電極
5 ガス供給口
6 排気口
7 RF電源
8 マッチングボックス
9 マスフローコントローラー
12 材料ガス供給源
16 真空ポンプ
17、45 圧力調整弁
18 放電電極面
19 接地電極面
22 ガス供給配管
25 材料ガスの流れ
27、29、47、49 ガス排気配管
32 搬入室
34、35 隔壁
36、37、38 絶縁部材
39 給電部
41 温度計
42 ヒーター
43 真空ポンプ
53、54 圧力計
56 接地電極固定冶具
57 放電電極固定冶具
60、61 搬送機
100 装置本体

Claims (8)

  1. 接地電極と放電電極とを対向して平行に配置し、前記接地電極上に試験用基板を載置し、前記接地電極と前記放電電極との間に形成される放電空間を一端から他端に向かう方向に流れるように材料ガスを供給してプラズマCVD法により前記試験用基板上に予備的な成膜処理を行う工程と、
    前記予備的な成膜処理により得られた薄膜の分布に応じて、前記材料ガスの流れる方向に沿って電極間距離が変化するように、前記接地電極の電極面と前記放電電極の電極面とのなす角度を設定する工程と、
    前記角度を設定した前記接地電極および前記放電電極を用い、前記接地電極上に基板を載置し、前記方向に材料ガスを供給してプラズマCVD法により前記基板上に薄膜を形成する工程と、
    を備えた薄膜の製造方法。
  2. 前記予備的な成膜処理により得られた薄膜が、材料ガス供給口側よりも排気口側で膜厚が大きい膜厚分布を示すとき、材料ガス供給口側よりも排気口側で電極間距離が大きくなるように前記角度を設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載された薄膜の製造方法。
  3. 前記予備的な成膜処理により得られた薄膜が、排気口側より材料ガス供給口側で膜厚が大きい膜厚分布を示すとき、排気口側よりも材料ガス供給口側で電極間距離が大きくなるように前記角度を設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載された薄膜の製造方法。
  4. 前記角度は、0°より大きく3°以下である、
    ことを特徴とする請求項2または3に記載された薄膜の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載された薄膜の製造方法により反射防止膜を形成する工程を備えた、
    太陽電池の製造方法。
  6. 成膜室と、
    前記成膜室内で基板を保持する接地電極と、
    前記接地電極に対向して配置される放電電極と、
    前記接地電極と前記放電電極との間に形成される放電空間を一端から他端に向かう方向に材料ガスが流れるように配置された材料ガス供給口及び排気口と、
    前記材料ガスの流れる方向に沿って電極間距離が変化するように、前記接地電極の電極面と前記放電電極の電極面とのなす角度を設定する角度調整機構と、
    を備えたプラズマCVD装置。
  7. 前記角度は、材料ガス供給口側よりも排気口側で電極間距離が大きくなる方向に0°より大きく3°以下、または、排気口側よりも材料ガス供給口側で電極間距離が大きくなる方向に0°より大きく3°以下に設定される、
    ことを特徴とする請求項6に記載されたプラズマCVD装置。
  8. 前記接地電極および前記放電電極の少なくとも一方を複数備え、前記接地電極と前記放電電極とが交互に配置された、
    ことを特徴とする請求項6または7に記載されたプラズマCVD装置。
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