JP2018075849A - 運転支援装置 - Google Patents

運転支援装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018075849A
JP2018075849A JP2016216839A JP2016216839A JP2018075849A JP 2018075849 A JP2018075849 A JP 2018075849A JP 2016216839 A JP2016216839 A JP 2016216839A JP 2016216839 A JP2016216839 A JP 2016216839A JP 2018075849 A JP2018075849 A JP 2018075849A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
condition
value
state
driving
steering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016216839A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6737136B2 (ja
Inventor
松村 健
Takeshi Matsumura
健 松村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2016216839A priority Critical patent/JP6737136B2/ja
Publication of JP2018075849A publication Critical patent/JP2018075849A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6737136B2 publication Critical patent/JP6737136B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Steering Controls (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Abstract

【課題】正確に手放し運転状態が発生したと判定する。【解決手段】運転支援装置は、接触検知センサによって操舵ハンドルへの運転者による接触が検出される第1条件が成立した場合(ステップ610:Yes)及び操舵トルクセンサが検出する操舵トルクTrに基づいて操舵ハンドルの把持が検出される第2条件が成立する場合(ステップ615:Yes)、把持運転状態が発生していると判定する(ステップ620)。第1及び第2条件の何れもが成立しない状態が第1閾値時間tm1th以上継続すると、手放し運転状態が発生したと判定する(ステップ645:Yes)。操舵トルクセンサにより検出される操舵トルクTrの大きさが第2閾値Tr2th未満の状態が第2閾値時間tm2th以上継続すると、第1条件の成立に基いて把持運転状態が発生していると判定している場合でも、手放し運転状態が発生したと判定する(ステップ635:Yes)。【選択図】図6

Description

本発明は、運転者が操舵ハンドル(ステアリングホイール)を把持して車両を運転している把持運転状態、及び、運転者が操舵ハンドルを把持しないで車両を運転している手放し運転状態、の何れの運転状態が発生しているかを判定する機能を備える運転支援装置に関する。
車線維持制御(LKA:レーン・キーピング・アシスト制御)のように、自動的に操舵輪を転舵することにより車両の走行車線における横方向の位置を制御する横方向運転支援制御(以下、「横方向運転支援制御」とも称呼する。)を行う運転支援装置が知られている。この横方向運転支援制御は、所謂「自動運転」とは異なり、運転者の操舵操作を支援(補助)するための制御である。従って、この運転支援装置は、原則的に、運転者が操舵ハンドルを把持しながら車両を運転している場合に限り、横方向運転支援制御を実行する。それ故、この運転支援装置は、運転者が操舵ハンドルを把持しながら運転している状態(以下、「把持運転状態」とも称呼する。)が発生していることを確認する必要がある。換言すると、この運転支援装置は、運転者が操舵ハンドルを把持しないで運転している状態(以下、「手放し運転状態」とも称呼する。)が発生していることを検出する必要がある。
一方、運転者が操舵ハンドルを把持しているか否かを検出するための静電容量型接触検知センサが提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。静電容量型接触検知センサは、運転者が操舵ハンドルに触れているか否かに応じて操舵ハンドルの静電容量が変化することを利用することにより、運転者の操舵ハンドルへの接触状態に応じて変化する信号(以下、「接触状態信号」とも称呼する。)を出力する。以下、このような接触状態信号を出力するセンサは、「接触検知センサ」又は「タッチセンサ」とも称呼される。
特開2014−190712号公報
しかしながら、接触検知センサのみを用いて把持運転状態が発生しているか否かを判定する場合、運転者が操舵ハンドルを把持していないにも関わらず、把持運転状態が発生していると誤って判定してしまう状況が生じる。このような状況は、例えば、以下の状況である。
・操舵ハンドルに運転者の人体ではない「導電性の物体」が偶然に触れている場合。
・運転者が、「導電性の物体(例えば、金属板)」を操舵ハンドルに意図的に貼付することによって、操舵ハンドルを把持していることを装う場合。
一方、操舵トルクを検出し、その検出される操舵トルクが閾値以上である場合に把持運転状態が生じていると判定する技術も知られている。しかしながら、運転支援装置が、このような技術を採用している場合であっても、運転者が操舵ハンドルを把持していないにも関わらず、把持運転状態が発生していると誤って判定してしまう状況が生じる。このような状況は、例えば、以下の状況である。
運転者が意図的に操舵ハンドルに重りを装着する等して路面からのトルクによって操舵ハンドルが回転しようとする方向と逆方向に操舵トルクを発生させるようにしている場合。
このような誤判定が発生すると、把持運転状態が発生していると判定されるから、例えば、手放し運転状態が発生していることを運転者に知らせる警報が発生されなかったり、手放し運転状態において中止されるべき横方向運転支援制御が継続されたりする、という問題が生じる。本発明は、係る課題に対処するためになされたものである。
本発明の運転支援装置(以下、「本発明装置」とも称呼する。)は、
車両の操舵輪を自動的に転舵して当該車両が走行している車線における当該車両の横位置を調整する横方向運転支援制御を実行する運転支援装置であって(ステップ540)、
前記車両の運転者の前記車両の操舵ハンドル(SW)への接触状態を示す接触状態信号を出力する接触検知センサ(13)と、
前記操舵ハンドル(SW)に連結されたステアリングシャフト(SS)に発生する操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ(14)と、
前記運転者が前記操舵ハンドルを把持しながら前記車両を運転している把持運転状態、及び、前記運転者が前記操舵ハンドルを把持しないで前記車両を運転している手放し運転状態、の何れの運転状態が発生しているかを判定するコントローラ(10)と、
を備える。
更に、前記コントローラ(10)は、
前記運転者が前記操舵ハンドルに接触していることを前記接触状態信号が示しているとの第1条件(ステップ610)、及び、前記検出される操舵トルクの大きさが第1閾値以上であるとの第2条件(ステップ615)、の何れか一つが成立したとき、前記把持運転状態が発生したと判定する第1手段(ステップ620)と、
前記横方向運転支援制御が実行されていて且つ前記第1手段により前記把持運転状態が発生したと判定されている場合に前記第1条件と前記第2条件との何れもが成立しない状態が第1閾値時間以上継続するとの第3条件が成立したとき(ステップ645)、前記手放し運転状態が発生したと判定する第2手段(ステップ655)と、
を備える。
このように、本発明装置は、接触検知センサ及び操舵トルクセンサの両方を用いて、把持運転状態、及び、手放し運転状態、の何れの運転状態が発生しているかの判定を行う。
即ち、本発明装置は、前記第1条件及び前記第2条件の何れか一つが成立したとき把持運転状態が発生したと判定し、そのような判定がなされた状態であり且つ前記横方向運転支援制御が実行されている場合に「前記第1条件と前記第2条件との何れもが成立しない状態」が第1閾値時間以上継続すると(即ち、第3条件が成立すると)手放し運転状態が発生したと判定する。
第3条件は、操舵ハンドルが把持されていることを示す状況(即ち、第1条件と第2条件との少なくとも一方が成立する状態)が、第1閾値時間以上に渡って生じない場合に成立する条件である。
通常、運転者が操舵ハンドルを把持していれば第1条件が成立する。しかしながら、例えば、運転者が手袋を装着した状態において操舵ハンドルを把持している場合、接触検知センサが出力する接触状態信号が「操舵ハンドルへの運転者による接触」を示さない場合がある。このような場合であっても、運転者が操舵ハンドルを把持していれば、操舵トルクは「ある時間(第1閾値時間)」内に第1閾値以上となるから、第2条件が成立する。これは、次の理由による。即ち、実際の道路が極めて長い距離に及ぶ完全な直線路であることは極めて稀であるから、車両の走行車線内における横位置を調整する横方向運転支援制御が行われている場合であっても車両の横位置が目標位置から乖離する。その結果、運転者が操舵ハンドルを操舵する必要性が「ある時間(第1閾値時間)」内には生じ、それにより操舵トルクが大きくなる。よって、第2条件が成立すれば、把持運転状態が発生していると判定することができる。
更に、本発明装置のコントローラは、後述する「第3手段又は第4手段」の少なくとも一方を備える。
上述したように、操舵ハンドルに運転者の人体ではない「導電性の物体」が偶然に触れている場合、及び、運転者が「導電性の物体(例えば、金属板)」を操舵ハンドルに意図的に貼付することによって操舵ハンドルを把持していることを装う場合、等においては、第1条件が成立する。よって、このような場合、実際には把持運転状態でないにも関わらず、第1手段によって把持運転状態が発生していると判定されてしまう。
第3手段は、このような場合に対処するための手段である。第3手段は、横方向運転支援制御が実行されていて(ステップ605)且つ第1手段により把持運転状態が発生したと判定されている場合に(ステップ660)、検出される操舵トルクの大きさが第2閾値未満である状態が「第1閾値時間よりも長い第2閾値時間」以上継続するとの第4条件、が成立したとき(ステップ685)、手放し運転状態が発生したと判定する。
運転者が操舵ハンドルに実際には触れていない場合において導電性の物体の操舵ハンドルへの接触により第1条件が成立したとしても、その状況においては、操舵トルクは大きくならない。よって、検出される操舵トルクが所定値(第2閾値)未満であれば、手放し運転状態が発生しているとも判定できる。しかし、横方向運転支援制御によって操舵トルクを発生させなくても良い状況がある程度継続する場合があることを考慮する必要がある。そこで、上記の第4条件は、検出される操舵トルクの大きさが第2閾値未満である状態が「第1閾値時間よりも長い第2閾値時間」以上継続するきに成立するように設定されている。この結果、本発明装置が第3手段を備える場合には、運転者が操舵ハンドルに実際には触れていない場合において導電性の物体の操舵ハンドルへの接触により第1条件が成立したとしても、第2閾値時間が経過した時点において手放し運転状態が発生していると判定することができる。
更に、第3手段は、検出される操舵トルクの大きさが第2閾値以上であるとの第5条件が成立したとき、第4条件が成立したことによって発生したと判定された手放し運転状態が終了したと判定する(ステップ665及びステップ670)。
これは、第4条件が成立したことによって手放し運転状態が発生したと判定されている場合には「運転者の人体以外の導電性の物体の操舵ハンドルへの接触」により第1条件が成立している可能性が高いから、その第1条件の成立によって把持運転状態が生じたと判定することは誤判定の可能性が非常に高いからである。
一方、上述したように、運転者によっては、操舵ハンドルに重りを装着する等して路面からのトルクによって操舵ハンドルが回転しようとする方向と逆方向に操舵トルクを発生させることも考えられる。この場合、検出される操舵トルクの大きさが第1閾値以上であるとの第2条件が成立してしまう可能性があるから、第1手段によって把持運転状態と判定される(換言すると、手放し運転状態とは判定されない)可能性がある。
そこで、第4手段は、横方向運転支援制御が実行されていて且つ第2条件が成立することにより第1手段によって把持運転状態が発生したと判定されている場合に、検出される操舵トルクの大きさが「第1閾値以上の第1の値」と「第1の値よりも所定値だけ大きい第2の値」との間であり且つ操舵トルクの発生方向が変化しない状態が第3閾値時間に渡って発生するとの第6条件が成立したときに手放し運転状態が発生したと判定する(ステップ920乃至ステップ970)。
横方向運転支援制御が実行されている場合、長時間にわたって略一定の操舵トルクを操舵ハンドルに加えなければならない状況は極めて稀である。換言すれば、車両を走行車線内の適切な位置に維持するためには、横方向運転支援制御が実行されている場合であっても、操舵ハンドルをある程度操舵しなくてはならないので、操舵トルクの向きと大きさが実質的に変化しない状態であり続けることはない。従って、第6条件が成立する場合には、操舵ハンドルに重りを装着する等して路面からのトルクによって操舵ハンドルが回転しようとする方向と逆方向に操舵トルクが発生させられていると考えられる。よって、第4手段は、第6条件が成立したときに手放し運転状態が発生したと判定する。この結果、操舵トルクセンサを悪用することによって警報の発生を遅らせたり横方向運転支援制御を継続させたりする行為、を無効にすることができる。
上記説明においては、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態に対応する発明の構成に対し、その実施形態で用いた名称及び/又は符号を括弧書きで添えている。しかしながら、本発明の各構成要素は、前記名称及び/又は符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の第1実施形態に係る運転支援装置(第1装置)の概略構成図である。 図2は、図1に示した操舵ハンドルの正面図である。 図3は、図2に示した操舵ハンドルを、1−1線に沿った平面にて切断した断面図である。 図4は、横方向運転支援の実行中において、操舵トルクが検出されない継続時間と、発生回数及び発生回数の累積値の全体に対する割合(確率)と、の関係を示したグラフである。 図5は、第1装置の運転支援ECUが実行するルーチンを表すフローチャートである。 図6は、第1装置の運転支援ECUが実行するルーチンを表すフローチャートである。 図7は、第1装置の運転支援ECUが実行するルーチンを表すフローチャートである。 図8は、本発明の第2実施形態に係る運転支援装置(第2装置)の運転支援ECUが実行するルーチンを表すフローチャートである。 図9は、第2装置の運転支援ECUが実行するルーチンを表すフローチャートである。 図10は、第2装置の運転支援ECUが実行するルーチンを表すフローチャートである。
以下、本発明の各実施形態に係る運転支援装置について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態の全図において、同一又は対応する部分には同一の符号を付す。
<第1実施形態>
(構成)
本発明の第1実施形態に係る運転支援装置(以下、「第1装置」と称呼される場合がある。)は、図示しない車両に搭載される。図1に示したように、第1装置は、運転支援ECU10、ステアリングECU30及び警報ECU40を含んでいる。運転支援ECU10は、便宜上、「コントローラ10」とも称呼される。
本明細書において、ECUは、マイクロコンピュータを主要部として備える電気制御装置(Electric Control Unit)の略称である。マイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM、不揮発性メモリ及びインターフェースI/F等を含む。CPUはROMに格納されたインストラクション(プログラム、ルーチン)を実行することにより各種機能を実現するようになっている。運転支援ECU10、ステアリングECU30及び警報ECU40は、図示しないCAN(Controller Area Network)を介して相互に情報を送信可能及び受信可能に接続されている。これらのECUは、幾つか又は全部が一つのECUに統合されてもよい。
操舵ハンドル(ステアリングホイール)SWは、周知であって、正面視において円環形状を有し、その中心部がステアリングシャフトSSと連結されている。車両の運転者は、操舵ハンドルSWを回転操作することにより、操舵輪の転舵角を変更する(操舵輪を転舵する)ことができる。
ステアリングシャフトSSは、周知であって、図示しない周知のステアリング機構の一部を構成する。ステアリングシャフトSSは、操舵ハンドルSWの回転操作により生じる力を、周知の図示しないステアリングギヤへと伝達し、転舵角を変更する。
運転支援ECU10は、第1装置を構成する主要部である。運転支援ECU10は、以下に述べるセンサ、スイッチ及び装置等と接続されていて、これらから信号を受け取るようになっている。
レーダセンサ11:レーダセンサ11は、車両の前方の道路、及び、その道路に存在する立体物に関する情報を取得する。立体物は、例えば、歩行者、自転車及び自動車等の移動物、並びに、電柱、樹木及びガードレール等の固定物を表す。以下、これらの立体物は「物標」と称呼される場合がある。レーダセンサ11は、何れも図示しない「レーダ送受信部と信号処理部」とを備えている。レーダ送受信部は、ミリ波帯の電波(以下、「ミリ波」と称呼する。)を車両の前方領域を含む車両の周辺領域に放射し、放射範囲内に存在する物標によって反射されたミリ波(即ち、反射波)を受信する。信号処理部は、送信したミリ波と受信した反射波との位相差、反射波の減衰レベル及びミリ波を送信してから反射波を受信するまでの時間等に基づいて、検出した各物標に対する、車間距離(縦距離)、相対速度(相対縦速度)、横距離、及び、相対横速度等の相対関係を示す情報を所定時間が経過する毎に取得する。
カメラ装置12:カメラ装置12は、何れも図示しない「ステレオカメラ及び画像処理部」を備えている。ステレオカメラは、車両前方の左側領域及び右側領域の風景を撮影して左右一対の画像データを取得する。画像処理部は、ステレオカメラが撮影した左右一対の画像データに基づいて、物標の有無及び車両と物標との相対関係を示す情報を演算して出力する。
なお、運転支援ECU10は、レーダセンサ11によって得られた車両と物標との相対関係を示す情報と、カメラ装置12によって得られた車両と物標との相対関係を示す情報と、を合成することにより、車両と物標との相対関係(物標情報)を示す情報を決定する。更に、運転支援ECU10は、カメラ装置12が撮影した左右一対の画像データ(道路画像データ)に基づいて、道路(車両が走行している車線、走行車線)の左及び右の白線のレーンマーカー(以下、単に「白線」と称呼する。)を認識する。運転支援ECU10は、更に、その認識した白線に基づいて、走行車線の形状(例えば、走行車線の曲がり方の程度を示す曲率半径)、及び、走行車線における車両の位置(例えば、左右の白線の中央位置と車両の左右方向中央位置との偏差である横位置)等を取得する。
接触検知センサ13:接触検知センサ13は、操舵ハンドルSWに設けられた「静電容量方式の接触検知センサ」である。接触検知センサ13は、後に詳述する「静電容量検出部13a及び測定回路13b」を有する。接触検知センサ13は、運転者が操舵ハンドルSWを把持しているとき(運転者の人体の一部の操舵ハンドルSWへの接触時)と、運転者が操舵ハンドルSWを把持していないとき(運転者の人体の一部の操舵ハンドルSWへの非接触時)とで、異なる静電容量を表す信号を出力する。即ち、接触検知センサ13は、操舵ハンドルSWへの運転者の接触状態に応じて変化する静電容量検出部13aの静電容量を測定回路13bを用いて接触状態信号として出力する。
操舵トルクセンサ14:操舵トルクセンサ14は、ステアリングシャフトSSに設けられ、操舵ハンドルSWとともに回転するステアリングシャフトSSに加わる操舵トルクTrを検出し、操舵トルクTrを表す信号を出力する(例えば、特許第3055752号公報、及び、特許第2830992号公報等を参照。)。なお、操舵トルクセンサ14は操舵ハンドルSWを左回転させる場合に生じる操舵トルクを正の値として出力し、操舵ハンドルSWを右回転させる場合に生じる操舵トルクを負の値として出力する。
操舵角センサ15:操舵角センサ15は、操舵ハンドルSWの操舵角θを検出し、操舵角θを表す信号を出力する。操舵角θは、操舵ハンドルSWがニュートラル位置(車両を直進させるための中立位置)にあるときにゼロとなり、ニュートラル位置から左回転させられた場合に正の値となり、ニュートラル位置から右回転させられた場合に負の値となる。
車速センサ16:車速センサ16は、車両の走行速度(車速)SPDを検出し、車速SPDを表す信号を出力する。
操作スイッチ17:操作スイッチ17は、運転者により操作されるスイッチであり、操作状態に応じた信号を出力する。運転者は、操作スイッチ17を操作することにより、車線維持制御を実行するか否かを選択することができる。
ステアリングECU30は、周知の電動パワーステアリングシステムのECUであって、モータドライバ31に接続されている。モータドライバ31は、転舵用モータ32に接続されている。転舵用モータ32は、図示しないステアリング機構に組み込まれている。転舵用モータ32は、モータドライバ31から供給される電力によってトルクを発生し、このトルクによって操舵アシストトルクをステアリング機構に付与して、操舵輪を転舵することができる。ステアリングECU30は、車線維持制御を実行するために必要な操舵輪の転舵角についての目標量を運転支援ECU10から受信すると、実際の転舵角が目標量と一致するようにモータドライバ31を用いて転舵用モータ32を駆動する。その結果、車両は走行中の車線を維持しながら走行することができる。
警報ECU40は、ブザー41及び表示器(ディスプレイ)42に接続されている。警報ECU40は、「手放し警報」として、運転支援ECU10からの指示に応じてブザー41を鳴動させるとともに、表示器42に注意喚起用のマーク(例えば、ウォーニングランプ)を点灯させることにより、運転者への注意喚起を行う。更に、警報ECU40は、運転支援ECU10からの指示に応じて、表示器42に、他の警告メッセージを表示したり、運転支援の作動状況を表示したりする。
<操舵ハンドル及び接触検知センサの構成>
以下、操舵ハンドルSW及び接触検知センサ13について説明を加える。前述したように、接触検知センサ13は、静電容量検出部13a及び測定回路13bを有する。
図2に示した車両の操舵ハンドルSWの内部は、図3に示したように、主に、上部電極21、下部電極22、コア部23及び誘電体(絶縁体)24から構成されている。静電容量検出部13aは、上部電極21及び下部電極22から構成されている。
上部電極21及び下部電極22は、操舵ハンドルSWの略全周に渡って延在している。上部電極21及び下部電極22は、図3に示したように、断面視において円弧状をなしていて、断面が円形であり外形が操舵ハンドルSWの形状に沿った円環状であるコア部23を挟んで互いに対向している。更に、上部電極21及び下部電極22は、カバー部25内に収容されている。カバー部25内は誘電体(絶縁体)24が充填されている。換言すると、操舵ハンドルSWは、断面視において、中心から外側に向かって、コア部23/誘電体24/上部電極21又は下部電極22(静電容量検出部13a)/誘電体(絶縁体)24/カバー部25が配置された構造を有する。
図1及び図2に示した測定回路13bは、一対の上部電極21及び下部電極22のそれぞれに接続される。測定回路13bは、一対の上部電極21及び下部電極22のそれぞれと、「車体、人体(手)、及び、人体以外の導電性の物体等」のグラウンドにみなせる物体と、の間の浮遊容量、及び、測定回路13b自体が持つ静電容量を合計した静電容量を検出し、その静電容量を示す信号(即ち、運転者の人体の一部の操舵ハンドルSWへの接触状態を示す接触状態信号)を運転支援ECU10に送信する。具体的に述べると、運転者の人体(手)が、操舵ハンドルSWに接触すると接触検知センサ13によって検出される静電容量が減少する。
運転支援ECU10は、測定回路13bから送信される静電容量を示す信号に基いて、運転者が操舵ハンドルSWを把持していると見做せるか否かを判定する。即ち、運転支援ECU10は、測定回路13bから受け取った静電容量を示す信号に基いて、その静電容量が所定の閾値を超えているか否かを判定する。そして、運転支援ECU10は、その静電容量が所定の閾値以上である場合に導電性の物体(運転者の人体を含む。)が操舵ハンドルSWに接触していないと判定し、その静電容量が所定の閾値未満である場合に導電性の物体(運転者の人体を含む。)が操舵ハンドルSWに接触していると判定する。
<作動の概要>
次に、第1装置の作動の概要について説明する。第1装置の運転支援ECU10は、操作スイッチ17が車線維持制御を実行するように操作され且つ車速SPDが所定車速SPDth以上である場合、車線維持制御を実行する。
車線維持制御は、周知であるが、車両の横位置が「その車両が走行している車線(走行車線、走行レーン)」内の目標走行ライン付近に維持されるように、操舵アシストトルクを操舵モータ32によってステアリング機構に付与することにより、操舵輪の転舵角を調整する制御である。即ち、車線維持制御は、走行車線内における車両の横位置を自動的に調整する制御であり、運転者の操舵操作を支援する制御である。車線維持制御の詳細については、例えば、特開2008−195402号公報、特開2009−190464号公報、特開2010−6279号公報、及び、特許第4349210号明細書、等に記載されている。車両の横位置を制御する制御は、車線維持制御の他に、車線逸脱防止制御(即ち、車両が車線から逸脱すると判定した場合に操舵輪を転舵して車両の走行車線内における横位置を調整する制御)を含み、「横方向運転支援制御」とも総称される。
運転支援ECU10は、運転者が操舵ハンドルSWを把持しながら車両を運転している(即ち、把持運転状態が発生している)と判定している場合に横方向運転支援制御を行う。運転支援ECU10は、運転者が操舵ハンドルSWを把持しないで車両を運転している(即ち、手放し運転状態が発生している)と判定すると、横方向運転支援制御を継続しながら、所定の警報実施時間に渡って手放し警報を行う。更に、運転支援ECU10は、手放し警報中に把持運転状態が発生したと判定しなければ、横方向運転支援制御を停止する。
運転支援ECU10は、以下に述べる「第1条件及び第2条件」が成立するか否かを繰り返し判定し、「第1条件及び第2条件」の少なくとも一方が成立したと判定したとき、把持運転状態が発生したと判定する。
<第1条件>
運転者の人体を含む導電性の物体が操舵ハンドルSWに接触していることを、接触検知センサ13から送信されてきた接触状態信号が示している。接触検知センサ自体は、操舵ハンドルSWに触れている物体が運転者の人体であるのか別の導電性物体であるのか識別できない。よって、本明細書においては、運転者の人体が操舵ハンドルSWに接触している場合と同等の接触状態信号が得られていることを、「接触検知センサ13からの信号に基いて操舵ハンドルSWへの(運転者の)接触が検知されている。」と表現する。
<第2条件>
操舵トルクセンサ14により検出される操舵トルク(以下、単に「検出操舵トルク」とも称呼する。)Trの大きさ|Tr|が第1閾値Tr1th以上である。第1閾値Tr1thは正の所定値であり、運転者が操舵ハンドルSWを把持していない状態において路面から入力されるトルクによって発生する検出操舵トルクの最大値以上の値に設定されることが望ましい。
運転支援ECU10は、以下に述べる第3条件が成立するか否かを繰り返し判定し、第3条件が成立したと判定したとき手放し運転状態(通常の手放し運転状態、即ち、第1手放し運転状態)が発生したと判定する。
<第3条件>
「第1条件及び第2条件」の何れかが成立したとの判定に伴って、把持運転状態が発生したと判定した状態にあり、且つ、横方向運転支援制御としての車線維持制御が実行されている場合において、第1条件及び第2条件の何れもが成立しない状態が、第1閾値時間tm1th以上継続する。
通常、運転者が操舵ハンドルSWを素手で把持していれば第1条件が成立する。しかしながら、例えば、運転者が手袋を装着した状態において操舵ハンドルSWを把持している場合、接触検知センサ13からの接触状態信号が「操舵ハンドルへSWへの接触」を示さない場合がある。このような場合であっても、運転者が操舵ハンドルSWを把持していれば、検出操舵トルクTrは「ある時間(第1閾値時間tm1th)」内に第1閾値Tr1th以上となり、その結果、第2条件が成立する。これは、車線維持制御が実行されていても、車線の形状、車両の特性及び制御遅れ等により、運転者が望んでいる走行ラインから車両が横方向に偏移するので、運転者は操舵ハンドルSWを用いて操舵輪を転舵するからである。以上から、理解されるように、上記の第3条件が成立するとき、手放し運転状態が発生したと判定することができる。
ところで、運転者が「導電性の物体(例えば、金属板)」を操舵ハンドルSWに意図的に貼付することによって、操舵ハンドルSWを把持していることを装う場合が想定される。この場合、第1条件が成立するので、運転者が実際には操舵ハンドルSWを把持していないにも関わらず、把持運転状態が発生していると判定されてしまう。
そこで、運転支援ECU10は、以下に述べる第4条件が成立するか否かを繰り返し判定し、第4条件が成立したと判定したとき手放し運転状態(接触検知センサ誤使用による手放し運転状態、即ち、第2手放し運転状態)が発生したと判定する。
<第4条件>
「第1条件及び第2条件」の何れかが成立したとの判定に伴って把持運転状態が発生したと判定した状態にあり、且つ、横方向運転支援制御が実行されている場合において、検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が第2閾値Tr2th未満である状態(以下、「第4条件前提状態」とも称呼する。)が「第1閾値時間tm1thよりも長い第2閾値時間tm2th」以上継続する。なお、本例において、第2閾値Tr2thは、第1閾値Tr1thと同じ値に設定されているが、第1閾値Tr1thと相違する値であっても良い。
運転者が操舵ハンドルSWに実際には触れていない場合において「運転者の人体以外の導電性物体」の操舵ハンドルSWへの接触により第1条件が成立したとしても、その状況においては、操舵トルクは大きくならない。よって、検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が所定値(第2閾値Tr2th)未満であれば、手放し運転状態が発生しているとも判定できる筈である。
しかし、例えば、比較的長く続く直線路において横方向運転支援制御としての車線維持制御が実行されている場合、操舵トルクを発生させなくても良い状況が「ある程度の時間」だけ継続する場合がある。そこで、上記の第4条件は、検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が第2閾値Tr2th未満である状態が第2閾値時間tm2th以上継続するきに成立するように設定されている。
この結果、運転支援ECU10は、運転者が操舵ハンドルSWに実際には触れていない場合において「運転者の人体以外の導電性の物体」が操舵ハンドルSWへ接触していることにより第1条件が成立していたとしても、第2閾値時間tm2thが経過した時点において手放し運転状態が発生していると判定することができる。
ここで、図4を参照しながら、第2閾値時間tm2thの決定の仕方について説明する。図4は、横方向運転支援制御としての車線維持制御が実行されている場合に「通常の運転者」が車両を走行しているとき、検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が第2閾値Tr2th以上とならない状態(即ち、操舵トルクが検出されない状態)の継続時間について調査した結果を示す。ここで、通常の運転者とは、人体以外の導電性の物体(例えば、金属板)を操舵ハンドルSWに意図的に貼付しない運転者を指す。棒グラフは、発生回数を表し、円のプロットは、その発生回数の総数に対する、着目している継続時間までの発生回数の累積値、の比(即ち、着目している時間までに操舵トルクが検出される確率)を示す。
図4から理解されるように、操舵トルクが検出されない継続時間が長くなるほど、その発生回数は急激に(指数関数的)に減少する。従って、第2閾値Tr2thを、図4の時間tmxに設定すれば、通常の運転者が車両を運転している場合には、時間tmxが経過するまでに非常に高い確率(X%)をもって操舵トルクが検出される筈である。換言すると、第2閾値Tr2thを図4の時間tmxよりも極端に短く設定すると、通常の運転者が車両を把持運転状態にて運転している場合に手放し運転状態であると誤判定されてしまう可能性が高くなる。逆に、第2閾値Tr2thを図4の時間tmxよりも極端に長く設定すると、「人体以外の導電性の物体(例えば、金属板)」を操舵ハンドルSWに意図的に貼付し且つ手放し運転状態にて車両を運転している運転者に対し、手放し運転状態であるとの警報を行うタイミングが過度に遅れてしまう。このような観点から、第2閾値時間tm2thは時間tmxに設定される。なお、時間tmxは確率X(%)をどの程度の値に設定するかによって当然に変化する。
更に、運転支援ECU10は、以下に述べる第5条件が成立するか否かを繰り返し判定し、第5条件が成立したと判定したとき、第4条件が成立したことによって発生したと判定された手放し運転状態が終了したと判定する。
<第5条件>
検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が第2閾値Tr2th以上である(第2閾値Tr2th以上となる。)。
これは、第4条件が成立したことによって手放し運転状態(接触検知センサ誤使用による手放し運転状態)が発生したと判定されている場合には第1条件が成立している可能性が高いから、その第1条件の成立によって把持運転状態が生じたと判定することは誤判定の可能性が非常に高いからである。つまり、接触検知センサ誤使用による手放し運転状態が発生したと判定した場合には、接触検知センサ13からの接触状態信号は信頼度が低い。従って、運転支援ECU10は、検出操舵トルクTrが「運転者が操舵ハンドルSWを確実に把持している場合に生じるトルク(第2閾値Tr2th)」になるまでは、第4条件が成立したことによって発生したと判定された手放し運転状態が終了したと、車線維持制御中は判定しない。
ただし、運転支援ECU10は、イグニッション・キー・スイッチがオフされる、又は、操作スイッチ17により車線維持制御が停止される場合、車線維持制御は一旦終了されるものの、手放し運転状態が発生したとの判定を解除する。
<具体的作動>
次に、第1装置の具体的作動について説明する。運転支援ECU10のCPU(単に「CPU」と称呼する場合がある。)は、図示しない車両のイグニッション・キー・スイッチがオンである場合、所定時間が経過する毎に図5乃至図7のフローチャートにより示したルーチンを実行する。
(車線維持制御)
CPUは、所定のタイミングにて図5のステップ500から処理を開始してステップ510に進み、操作スイッチ17によって車線維持制御を実行することが選択されているか否かを判定する。ステップ510にて「Yes」と判定される場合、CPUはステップ520に進み、車速SPDが閾値車速SPDth以上か否かを判定する。ステップ520にて「Yes」と判定される場合、CPUはステップ530に進み、後述する禁止フラグXkinshiの値が「0」であるか否かを判定する。なお、禁止フラグXkinshiの値は、イグニッション・キー・スイッチがオフからオンに変更された場合にCPUにより実行されるイニシャルルーチンにおいて「0」に設定されるようになっている。
禁止フラグXkinshiの値が「0」である場合、CPUはステップ540に進み、前述した横方向運転支援制御としての車線維持制御(LKA)を実行し、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、ステップ510、ステップ520及びステップ530の何れかのステップにて「No」と判定される場合、CPUはステップ550に進んで車線維持制御(LKA)を停止する。従って、禁止フラグXkinshiの値が「1」である場合、車線維持制御は禁止される(実行されない。)。その後、CPUはステップ595に進んで、本ルーチンを一旦終了する。
(把持運転状態/手放し運転状態の判定)
CPUは、所定のタイミングにて図6のステップ600から処理を開始してステップ605に進み、現時点において車線維持制御が実行されているか否かを判定する。現時点において車線維持制御が実行されていなければ、CPUはステップ605にて「No」と判定し、ステップ695に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
現時点において車線維持制御が実行されていると、CPUはステップ605にて「Yes」と判定してステップ610に進み、接触検知センサ13からの信号に基いて操舵ハンドルSWへの接触が検知されたか(以下、単に「接触が検知されたか否か」と表現する。)判定する。即ち、CPUはステップ610にて上記第1条件が成立しているか否かを判定する。接触が検知された場合、CPUはステップ610にて「Yes」と判定し、後述するステップ620乃至ステップ630の処理を順に行い、ステップ660に進む。
これに対し、接触が検知されない場合、CPUはステップ610にて「No」と判定してステップ615に進み、検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が第1閾値Tr1th以上であるか否かを判定する。即ち、CPUはステップ615にて上記第2条件が成立しているか否かを判定する。検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が第1閾値Tr1th以上である場合、CPUはステップ610にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ620乃至ステップ630の処理を順に行い、ステップ660に進む。
ステップ620:CPUは、把持フラグX1hの値を「1」に設定する。把持フラグX1hは、その値が「1」であるとき、CPUが「把持運転状態が発生している」と判定していることを示し、その値が「0」であるとき、CPUが「把持運転状態が発生している」と判定していないことを示す。なお。把持フラグX1thの値は、上述したイニシャルルーチンにおいて「1」に設定されるようになっている。
ステップ625:CPUは、第1手放しフラグX1tの値を「0」に設定する。第1手放しフラグX1tは、その値が「1」であるとき、CPUが「第1の手放し運転状態が発生している」と判定していることを示し、その値が「0」であるとき、CPUが「第1の手放し運転状態が発生している」と判定していないことを示す。なお。第1手放しフラグX1tの値は、上述したイニシャルルーチンにおいて「0」に設定されるようになっている。
ステップ630:CPUは、第1タイマtm1の値を「0」に設定する。第1タイマtm1は、後述するように、第1条件及び第2条件の何れもが成立していない状態の継続時間を示す(計測する)タイマである。なお。第1タイマtm1の値は、上述したイニシャルルーチンにおいて「0」に設定されるようになっている。
一方、CPUがステップ615の処理を実行する時点において、検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が第1閾値Tr1th以上でない(未満である)場合、CPUはステップ615にて「No」と判定する。そして、CPUはステップ635に進み、把持フラグX1hの値が「1」であるか否かを判定する。把持フラグX1hの値が「1」でない場合、CPUはステップ635にて「No」と判定し、ステップ695に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、把持フラグX1hの値が「1」である場合、CPUはステップ635にて「Yes」と判定してステップ640に進み、第1タイマtm1の値を一定の所定値dtだけ増大させる。このように、第1タイマtm1の値は、接触が検知されておらず(ステップ610:「No」)且つ検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が第1閾値Tr1th未満である(ステップ615:「No」)状態の継続時間を示す。
次に、CPUはステップ645に進み、第1タイマtm1が第1閾値時間tm1th以上であるか否かを判定する。第1タイマtm1が第1閾値時間tm1th以上でなければ、CPUはステップ645にて「No」と判定し、ステップ695に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、第1タイマtm1が第1閾値時間tm1th以上であると、CPUはステップ645にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ650及びステップ655の処理を行なって、ステップ660に進む。
ステップ650:CPUは、把持フラグX1hの値を「0」に設定する。
ステップ655:CPUは、第1手放しフラグX1tの値を「1」に設定する。
CPUは、ステップ660に進んだとき、第1手放しフラグX1tの値が「1」であるか否かを判定する。第1手放しフラグX1tの値が「1」でなければ、CPUはステップ660にて「No」と判定し、ステップ695に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。これに対し、第1手放しフラグX1tの値が「1」であると、CPUはステップ660にて「Yes」と判定してステップ665に進み、検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が第2閾値Tr2thよりも小さいか否かを判定する。
検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が第2閾値Tr2thよりも小さくなければ、CPUは以下に述べるステップ670及びステップ675の処理を順に行い、ステップ695に進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ670:CPUは、第2手放しフラグX2tの値を「0」に設定する。第2手放しフラグX2tは、その値が「1」であるとき、CPUが「第2の手放し運転状態(接触検知センサ誤使用による手放し運転状態)が発生している」と判定していることを示し、その値が「0」であるとき、CPUが「第2の手放し運転状態が発生している」と判定していないことを示す。なお。第2手放しフラグX2tの値は、上述したイニシャルルーチンにおいて「0」に設定されるようになっている。
ステップ675:CPUは、第2タイマtm2の値を「0」に設定する。なお。第2タイマtm2の値は、上述したイニシャルルーチンにおいて「0」に設定されるようになっている。
一方、CPUがステップ665の処理を行う時点において、検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が第2閾値Tr2th未満であると、CPUはステップ665にて「Yes」と判定してステップ680に進み、第2タイマtm2の値を一定の所定値dtだけ増大させる。このように、第2タイマtm2は、上記第4条件前提状態の継続時間を示す(計測する)タイマである。
次に、CPUはステップ685に進み、第2タイマtm2が第2閾値時間tm2th以上であるか否かを判定する。第2タイマtm2が第2閾値時間tm2th以上でなければ、CPUはステップ685にて「No」と判定し、ステップ695に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、第2タイマtm2が第2閾値時間tm2th以上であると、CPUはステップ685にて「Yes」と判定してステップ690に進み、第2手放しフラグX2tの値を「1」に設定する。その後、CPUはステップ695に進んで、本ルーチンを一旦終了する。
(手放し警報)
CPUは、所定のタイミングにて図7のステップ700から処理を開始してステップ705に進み、現時点において車線維持制御が実行されているか否かを判定する。現時点において車線維持制御が実行されていると、CPUはステップ705にて「Yes」と判定してステップ710に進み、第1手放しフラグX1tの値が「1」であるか否かを判定する。第1手放しフラグX1tの値が「1」でなければ、CPUはステップ710にて「No」と判定し、後述するステップ730に進む。
これに対し、第1手放しフラグX1tの値が「1」であると、CPUはステップ710にて「Yes」と判定してステップ715に進み、第1手放しフラグX1tの値が「0」から「1」に変化した時点からの「第1手放しフラグX1tの値が「1」である状態の継続時間」が所定時間(警報実施時間)Tk以下であるか否かを判定する。
ステップ715の条件が成立するとき、CPUはステップ720に進み、第1の手放し警報を行う。このとき、CPUは、警報ECU40に対して、第1の手放し警報に応じた態様の「ブザー41の鳴動及び表示器42への第1注意喚起用マークの表示」を行わせる。その後、CPUは後述するステップ735に進む。
これに対し、ステップ715の条件が成立しないとき(即ち、第1手放しフラグX1tの値が「0」から「1」に変化した時点からの「第1手放しフラグX1tの値が「1」である状態の継続時間」が所定時間Tkを超えている場合)、CPUはステップ715にて「No」と判定し、以下に述べるステップ725及びステップ730の処理を順に行い、ステップ735に進む。
ステップ725:CPUは、禁止フラグXkinshiの値を「1」に設定する。この結果、車線維持制御が停止させられる(図5のステップ530での「No」との判定を参照。)。
ステップ730:CPUは、第1の手放し警報を終了する。なお、第1の手放し警報が行われていない場合、CPUはその状態を維持する。
CPUはステップ735に進むと、第2手放しフラグX2tの値が「1」であるか否かを判定する。第2手放しフラグX2tの値が「1」でなければ、CPUはステップ735にて「No」と判定し、後述するステップ755に進む。
これに対し、第2手放しフラグX2tの値が「1」であると、CPUはステップ735にて「Yes」と判定してステップ740に進み、第2手放しフラグX2tの値が「0」から「1」に変化した時点からの「第2手放しフラグX2tの値が「1」である状態の継続時間」が所定時間(警報実施時間)Tk以下であるか否かを判定する。
ステップ740の条件が成立するとき、CPUはステップ745に進み、第2の手放し警報を行う。このとき、CPUは、警報ECU40に対して、第2の手放し警報に応じた態様の「ブザー41の鳴動及び表示器42への第2注意喚起用マークの表示」を行わせる。その後、CPUは後述するステップ760に進む。
これに対し、ステップ740の条件が成立しないとき(即ち、第2手放しフラグX2tの値が「0」から「1」に変化した時点からの「第2手放しフラグX2tの値が「1」である状態の継続時間」が所定時間Tkを超えている場合)、CPUはステップ740にて「No」と判定し、以下に述べるステップ750及びステップ755の処理を順に行い、ステップ760に進む。
ステップ750:CPUは、禁止フラグXkinshiの値を「1」に設定する。この結果、車線維持制御が停止させられる(図5のステップ530での「No」との判定を参照。)。
ステップ755:CPUは、第2の手放し警報を終了する。なお、第2の手放し警報が行われていない場合、CPUはその状態を維持する。
CPUは、ステップ760に進むと、禁止フラグの値が「1」であり且つ第1手放しフラグX1tの値が「0」であり且つ第2手放しフラグX2tの値が「0」であるか否かを判定する。この判定条件が成立している場合、CPUはステップ760にて「Yes」と判定してステップ765に進み、禁止フラグXkinshiの値を「0」に設定する。その後、CPUはステップ795に進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、ステップ760の判定条件が成立していない場合、CPUはステップ760にて「No」と判定し、ステップ795に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
なお、CPUがステップ705の処理を実行する時点において、現時点において車線維持制御が実行されていなければ、CPUはステップ705にて「No」と判定してステップ770に進み、第1及び第2の手放し警報を何れも終了し、且つ、禁止フラグXkinshi、第1手放しフラグX1t、第2手放しフラグX2t、第1タイマtm1及び第2タイマtm2のそれぞれの値を「0」に設定する。その後、CPUはステップ795に進んで本ルーチンを一旦終了する。
以上、説明したように、第1装置は、接触検知センサ13及び操舵トルクセンサ14の両方を用いて、把持運転状態及び第1の手放し運転状態の何れが発生したかを判定する。従って、接触検知センサ13及び操舵トルクセンサ14の何れか一方のみを用いて同様の判定を行う装置に比べ、より精度の良い判定を行うことができる。
更に、第1装置は、第4条件及び第5条件が成立するかを監視することによって、接触検知センサ13が誤使用された場合にも、手放し警報及び/又は車線維持制御の停止を確実に行うことができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る運転支援装置(以下、「第2装置」と称呼される場合がある。)について説明する。第2装置は、第1装置と同様、第1条件及び第2条件」が成立するか否かを繰り返し判定し、「第1条件及び第2条件」の少なくとも一方が成立したと判定したとき、把持運転状態が発生したと判定する。更に、第2装置は、第1装置と同様、第3条件が成立するか否かを繰り返し判定し、第3条件が成立したと判定したとき手放し運転状態(通常の手放し運転状態、即ち、第1手放し運転状態)が発生したと判定する。
一方、第2装置は、第4条件を用いた手放し運転状態の判定を行わない。
他方、第2装置は、以下に述べる第6条件が成立するか否かを繰り返し判定し、第6条件が成立したと判定したとき手放し運転状態(トルクセンサ誤使用による手放し運転状態、即ち、第3手放し運転状態)が発生したと判定する。
<第6条件>
第2条件が成立したとの判定に伴って把持運転状態が発生したと判定した状態にあり、且つ、横方向運転支援制御が実行されている場合において、検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が、「第1閾値Tr1th以上の第1の値」と「第1の値よりも所定値だけ大きい第2の値」と、の間であり、且つ、検出操舵トルクTrの発生方向が変化しない状態、が第3閾値時間に渡って発生する。
横方向運転支援制御である車線維持制御が実行されている場合、長時間にわたって略一定の操舵トルク(向き及び大きさが略一定の操舵トルク)を操舵ハンドルに加えなければならない状況は極めて稀である。換言すれば、車両を走行車線内の適切な位置に維持するためには、車線維持制御が実行されている場合であっても、操舵ハンドルをある程度操舵しなくてはならないので、操舵トルクが長時間に渡って大きく変化しないことはあり得ない。従って、上記の第6条件が成立するときには、運転者が操舵ハンドルSWに重りを装着する等して路面からのトルクによって操舵ハンドルが回転しようとする方向と逆方向に操舵トルクを発生させていると考えられる。
よって、第2装置は、上記第6条件が成立すると、手放し運転状態(トルクセンサ誤使用による手放し運転状態、即ち、第3手放し運転状態)が発生したと判定する。第2装置は、この第6条件の成立に伴って手放し運転状態が発生したと判定すると、車線維持制御の実行を直ちに停止し、且つ、その時点から所定時間だけ第3の手放し警報を行う。第2装置は、第6条件の成立に伴う手放し運転状態が発生したと判定すると、イグニッション・キー・スイッチがオフされる、操作スイッチ17により車線維持制御を停止する、或いは、検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が、「第1の値よりも所定値だけ大きい第2の値」以上となるまで、手放し運転状態が発生したとの判定を解除して把持運転状態に復帰したとの判定は行わない。
<具体的作動>
第2装置が有する運転支援ECU10のCPUは、図5に示したルーチンと、図8乃至図10にフローチャートにより示したルーチンとを、所定時間が経過する毎に実行するようになっている。図5のルーチンについては説明済みであるので、以下、図8乃至図10のルーチンに従って第2装置の具体的作動について説明する。
(把持運転状態/手放し運転状態の判定)
所定のタイミングになると、CPUは図8のステップ800から処理を開始する。図8のルーチンは、図6のルーチンのステップ605乃至ステップ655までの処理をフローに沿って行うルーチンである。この結果、第1条件(ステップ610を参照。)及び第2条件(ステップ615を参照。)の何れかが成立すると、把持フラグX1hが「1」に設定され(ステップ620を参照。)、且つ、第1手放しフラグX1tの値が「0」に設定される(ステップ625を参照。)。
更に、第3条件(ステップ645を参照。)が成立すると、把持フラグX1hが「0」に設定され(ステップ650を参照。)、且つ、第1手放しフラグX1tの値が「1」に設定される(ステップ655を参照。)。
(トルクセンサ誤使用による手放し運転状態の判定)
加えて、CPUは、所定のタイミングにて図9のステップ900から処理を開始してステップ905に進み、現時点において車線維持制御が実行されているか否かを判定する。現時点において車線維持制御が実行されていなければ、CPUはステップ905にて「No」と判定し、ステップ995に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
現時点において車線維持制御が実行されていると、CPUはステップ905にて「Yes」と判定してステップ910に進み、把持フラグX1hの値が「1」であるか否かを判定する。把持フラグX1hの値が「1」でなければ、CPUはステップ910にて「No」と判定し、ステップ995に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
把持フラグX1hの値が「1」であると、CPUはステップ910にて「Yes」と判定してステップ915に進み、検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が第1閾値Tr1th以上であるか否かを判定する。即ち、CPUはステップ915にて上記第2条件が成立しているか否かを判定する。検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が第1閾値Tr1th以上でない場合、CPUはステップ915にて「No」と判定し、ステップ995に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が第1閾値Tr1th以上であると、CPUはステップ915にて「Yes」と判定してステップ920に進み、現時点が「検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が第1閾値Tr1th未満の値から第1閾値Tr1th以上の値へと変化した直後の時点(以下、この時点を、単に「操舵トルク検出時点」とも称呼する。)であるか否かを判定する。
このステップ920での判定条件が成立していると、CPUはステップ920からステップ925に進んで、第3タイマtm3の値を「0」に設定する。次いで、CPUはステップ930に進み、検出操舵トルクTrが「0」以上であるか否かを判定する。検出操舵トルクTrが「0」以上である場合、CPUは以下に述べるステップ935及びステップ940の処理を順に行い、ステップ955に進む。これに対し、検出操舵トルクTrが「0」未満である場合、CPUは以下に述べるステップ945及びステップ950の処理を順に行い、ステップ955に進む。なお、ステップ920の判定条件が成立していない場合、CPUはステップ920にて「No」と判定し、ステップ955に直接進む。
ステップ935:CPUは、その時点の検出操舵トルクTrを下限値TdLimとして設定する。このステップ935にて設定される下限値TdLimは、便宜上、第1の値とも称呼される。
ステップ940:CPUは、下限値TdLimに一定の正の値ΔTrを加えた値を上限値TuLimとして設定する。このステップ940にて設定される上限値TuLimは、便宜上、第2の値とも称呼される。
ステップ945:CPUは、その時点の検出操舵トルクTrを上限値TuLimとして設定する。このステップ945にて設定される上限値TuLimは、便宜上、第2の値とも称呼される。
ステップ950:CPUは、上限値TuLimから一定の正の値ΔTrを減じた値を下限値TdLimとして設定する。このステップ950にて設定される下限値TdLimは、便宜上、第1の値とも称呼される。
CPUはステップ955に進むと、その時点の検出操舵トルクTrが、下限値TdLim以上であり且つ上限値TuLim以下であるか否かを判定する。換言すると、CPUはステップ955にて、現時点での時点での検出操舵トルクTrの向きが、操舵トルク検出時点の直後での検出操舵トルクTrの向きと同じ向きであり、且つ、現時点での時点での検出操舵トルクTrの大きさ|Tr|が、操舵トルク検出時点の直後での検出操舵トルクTrの大きさ(第1の値)と、それよりも所定値ΔTrだけ大きい第2の値との間の値であるか否かを判定する。
ステップ955の判定条件が成立していると、CPUはステップ960に進み、第3タイマtm3の値を一定の所定値dtだけ増大させる。第3タイマtm3の値は、ステップ955での判定条件が満たされている状態の継続時間を示す(後述のステップ975も参照。)。
次いで、CPUはステップ965に進み、第3タイマtm3が第3閾値時間tm3th以上であるか否かを判定する。第3タイマtm3が第3閾値時間tm3th以上でなければ、CPUはステップ965にて「No」と判定し、ステップ995に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、第3タイマtm3が第3閾値時間tm3th以上であると、CPUはステップ965にて「Yes」と判定してステップ970に進み、第3手放しフラグX3tの値を「1」に設定する。なお。第3手放しフラグX3tの値は、上述したイニシャルルーチンにおいて「0」に設定されるようになっている。その後、CPUはステップ995に進んで本ルーチンを一旦終了する。なお、CPUがステップ955の処理を実行する時点において、ステップ955の判定条件が満たされていない場合、CPUはステップ975に進んで第3タイマtm3の値を「0」に設定する。なお。第3タイマtm3の値は、上述したイニシャルルーチンにおいて「0」に設定されるようになっている。その後、CPUはステップ995に進んで本ルーチンを一旦終了する。
(手放し警報)
CPUは、所定のタイミングにて図10のステップ1000から処理を開始し、ステップ705乃至ステップ730の処理をフローに沿って行う。ステップ705乃至ステップ730の処理については図7を参照しながら説明済みであるので、ここでの説明は省略する。この結果、第1手放しフラグX1tの値が「1」である限り、第1手放しフラグX1tの値が「1」になってから所定時間Tkに渡って第1の手放し警報が行われ、その後、禁止フラグXkinshiの値が「1」に設定される。
CPUはステップ720及びステップ730の何れかからステップ1010に進むと、第3手放しフラグX3tの値が「1」であるか否かを判定する。第3手放しフラグX3tの値が「1」である場合、CPUはステップ1010にて「Yes」と判定してステップ1020に進み、第3手放しフラグX3tの値が「0」から「1」に変化した時点からの「第3手放しフラグX3tの値が「1」である継続時間」が所定時間(警報実施時間)Tk以下であるか否かを判定する。
ステップ1020の条件が成立するとき、CPUは以下に述べるステップ1030及びステップ1040の処理を順に行い、ステップ1060に進む。
ステップ1030:CPUは、第3の手放し警報を行う。このとき、CPUは、警報ECU40に対して、第3の手放し警報に応じた態様の「ブザー41の鳴動及び表示器42への第3注意喚起用マークの表示」を行わせる。
ステップ1040:CPUは、禁止フラグXkinshiの値を「1」に設定する。この結果、車線維持制御が停止させられる(図5のステップ530での「No」との判定を参照。)。
これに対し、ステップ1020の条件が成立しないとき(即ち、第3手放しフラグX3tの値が「0」から「1」に変化した時点からの「第3手放しフラグX3tの値が「1」である継続時間」が所定時間Tkを超えている場合)、CPUはステップ1020にて「No」と判定する。そして、CPUはステップ1050に進み、第3の手放し警報を終了する。この場合、第3の手放し警報が行われていなければ、CPUはその状態を維持する。
なお、CPUがステップ1010の処理を実行する時点において、第3手放しフラグX3tの値が「1」でない場合、CPUはステップ1010からステップ1060に直接進む。
CPUはステップ1060にて、禁止フラグXkinshiの値が「1」であり、且つ、第1手放しフラグX1tの値が「0」であり、第3手放しフラグX3tの値が「0」であるか否かを判定する。ステップ1060での判定条件が成立する場合、CPUはステップ1060にて「Yes」と判定してステップ1070に進み、禁止フラグXkinshiの値を「0」に設定する。その後、CPUはステップ1095に進んで本ルーチンを一旦終了する。これに対し、ステップ1060での判定条件が成立しない場合、CPUはステップ1060にて「No」と判定し、ステップ1095に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
なお、CPUがステップ705の処理を実行する時点において、現時点において車線維持制御が実行されていなければ、CPUはステップ705にて「No」と判定してステップ1080に進む。そして、CPUはステップ1080にて、第1の手放し警報を終了し、且つ、禁止フラグXkinshi、第1手放しフラグX1t、第1タイマtm1及び第3タイマtm3のそれぞれの値を「0」に設定する。その後、CPUはステップ1095に進んで本ルーチンを一旦終了する。
以上、説明したように、第2装置は、第1装置同様、接触検知センサ13及び操舵トルクセンサ14の両方を用いて、把持運転状態及び第1の手放し運転状態の何れが発生したかを判定する。従って、接触検知センサ13及び操舵トルクセンサ14の何れか一方のみを用いて同様の判定を行う装置に比べ、より精度の良い判定を行うことができる。
更に、第2装置は、第6条件が成立するかを監視することによって、操舵トルクセンサ14が誤使用された場合にも、手放し警報及び/又は車線維持制御の停止を確実に行うことができる。
本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、接触検知センサ13は、静電容量方式の接触検知センサに限らず、人体の接触があるか否かにより信号が切り替わる抵抗膜方式のタッチセンサ、メンブレンスイッチ及び圧力検知センサ等であっても良い。
更に、第1装置に、第2装置の機能(即ち、第6条件の成立を監視し、第6条件が成立したときに第3の手放し警報及び車線維持制御の停止を行う機能)を付加してもよい。
更に、第1閾値Tr1th、第2閾値Tr2th、所定値ΔTr、第1閾値時間tm1th、第2閾値時間tm2th及び第3閾値時間tm3thは、車両が存在する環境(気温、走行場所)及び日時等に基づいて変更されても良く、或いは、車両毎、車種毎及び運転者毎等に変更されてもよい。
10…運転支援ECU(コントローラ)、11…レーダセンサ、12…カメラ装置、13…接触検知センサ、13a…静電容量検出部、13b…測定回路、14…操舵トルクセンサ、17…操作スイッチ、31…モータドライバ、32…転舵用モータ、41…ブザー、42…表示器。

Claims (1)

  1. 車両の操舵輪を自動的に転舵して当該車両が走行している車線における当該車両の横位置を調整する横方向運転支援制御を実行する運転支援装置であって、
    前記車両の運転者の前記車両の操舵ハンドルへの接触状態を示す接触状態信号を出力する接触検知センサと、
    前記操舵ハンドルに連結されたステアリングシャフトに発生する操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、
    前記運転者が前記操舵ハンドルを把持しながら前記車両を運転している把持運転状態、及び、前記運転者が前記操舵ハンドルを把持しないで前記車両を運転している手放し運転状態、の何れの運転状態が発生しているかを判定するコントローラと、
    を備え、
    前記コントローラが、
    前記運転者が前記操舵ハンドルに接触していることを前記接触状態信号が示しているとの第1条件、及び、前記検出される操舵トルクの大きさが第1閾値以上であるとの第2条件、の何れか一つが成立したとき、前記把持運転状態が発生したと判定する第1手段と、
    前記横方向運転支援制御が実行されていて且つ前記第1手段により前記把持運転状態が発生したと判定されている場合に前記第1条件と前記第2条件との何れもが成立しない状態が第1閾値時間以上継続するとの第3条件が成立したとき、前記手放し運転状態が発生したと判定する第2手段と、
    を備え、
    前記コントローラは、更に、
    前記横方向運転支援制御が実行されていて且つ前記第1手段により前記把持運転状態が発生したと判定されている場合に前記検出される操舵トルクの大きさが第2閾値未満である状態が前記第1閾値時間よりも長い第2閾値時間以上継続するとの第4条件が成立したときに前記手放し運転状態が発生したと判定するとともに、前記検出される操舵トルクの大きさが前記第2閾値以上であるとの第5条件が成立したとき前記第4条件が成立したことによって発生したと判定された手放し運転状態が終了したと判定する第3手段、又は、
    前記横方向運転支援制御が実行されていて且つ前記第2条件が成立することにより前記第1手段によって前記把持運転状態が発生したと判定されている場合に、前記検出される操舵トルクの大きさが前記第1閾値以上の第1の値と前記第1の値よりも所定値だけ大きい第2の値との間であり且つ前記操舵トルクの発生方向が変化しない状態が第3閾値時間に渡って発生するとの第6条件が成立したときに前記手放し運転状態が発生したと判定する第4手段、
    の少なくとも一方を備えた、運転支援装置。

JP2016216839A 2016-11-07 2016-11-07 運転支援装置 Expired - Fee Related JP6737136B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016216839A JP6737136B2 (ja) 2016-11-07 2016-11-07 運転支援装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016216839A JP6737136B2 (ja) 2016-11-07 2016-11-07 運転支援装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018075849A true JP2018075849A (ja) 2018-05-17
JP6737136B2 JP6737136B2 (ja) 2020-08-05

Family

ID=62150082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016216839A Expired - Fee Related JP6737136B2 (ja) 2016-11-07 2016-11-07 運転支援装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6737136B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020066121A1 (ja) * 2018-09-26 2020-04-02 住友理工株式会社 静電容量センサ、その製造方法、および静電容量センサ用網目状柔軟電極
EP3783917A4 (en) * 2019-03-28 2021-06-23 Sumitomo Riko Company Limited ELECTROSTATIC CONVERTER AND ELECTROSTATIC CONVERTER UNIT
US11249476B2 (en) 2018-11-16 2022-02-15 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Steering holding determination device and autonomous driving system
JP2022037789A (ja) * 2020-08-25 2022-03-09 いすゞ自動車株式会社 判別装置
CN114312981A (zh) * 2020-09-30 2022-04-12 日本电产株式会社 电动助力转向装置、控制装置、控制方法以及电动机模块
WO2022209426A1 (ja) * 2021-03-29 2022-10-06 オートリブ ディベロップメント エービー 把持判定システム及び把持判定方法
CN115782911A (zh) * 2023-01-09 2023-03-14 深圳曦华科技有限公司 行车场景中对方向盘脱手事件的数据处理方法及相关装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0725301A (ja) * 1993-07-13 1995-01-27 Mitsubishi Motors Corp 手放し運転検知及び警告装置
JP2008273521A (ja) * 2008-08-18 2008-11-13 Toyota Motor Corp 移動体の自動運転装置
JP2014190712A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Tokai Rubber Ind Ltd 把持状態検出センサ
JP2015120374A (ja) * 2013-12-20 2015-07-02 本田技研工業株式会社 運転支援装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0725301A (ja) * 1993-07-13 1995-01-27 Mitsubishi Motors Corp 手放し運転検知及び警告装置
JP2008273521A (ja) * 2008-08-18 2008-11-13 Toyota Motor Corp 移動体の自動運転装置
JP2014190712A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Tokai Rubber Ind Ltd 把持状態検出センサ
JP2015120374A (ja) * 2013-12-20 2015-07-02 本田技研工業株式会社 運転支援装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020066121A1 (ja) * 2018-09-26 2020-04-02 住友理工株式会社 静電容量センサ、その製造方法、および静電容量センサ用網目状柔軟電極
US11912331B2 (en) 2018-09-26 2024-02-27 Sumitomo Riko Company Limited Capacitance sensor, method for manufacturing same, and reticulated soft electrode for capacitance sensor
US11249476B2 (en) 2018-11-16 2022-02-15 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Steering holding determination device and autonomous driving system
EP3783917A4 (en) * 2019-03-28 2021-06-23 Sumitomo Riko Company Limited ELECTROSTATIC CONVERTER AND ELECTROSTATIC CONVERTER UNIT
JP2022037789A (ja) * 2020-08-25 2022-03-09 いすゞ自動車株式会社 判別装置
JP7327322B2 (ja) 2020-08-25 2023-08-16 いすゞ自動車株式会社 判別装置
CN114312981A (zh) * 2020-09-30 2022-04-12 日本电产株式会社 电动助力转向装置、控制装置、控制方法以及电动机模块
WO2022209426A1 (ja) * 2021-03-29 2022-10-06 オートリブ ディベロップメント エービー 把持判定システム及び把持判定方法
CN115782911A (zh) * 2023-01-09 2023-03-14 深圳曦华科技有限公司 行车场景中对方向盘脱手事件的数据处理方法及相关装置
CN115782911B (zh) * 2023-01-09 2023-10-27 深圳曦华科技有限公司 行车场景中对方向盘脱手事件的数据处理方法及相关装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6737136B2 (ja) 2020-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6737136B2 (ja) 運転支援装置
JP6631802B2 (ja) 把持状態判定装置
JP6451537B2 (ja) 運転支援制御装置
WO2018011872A1 (ja) 運転支援装置
US20170008561A1 (en) Driving support device for vehicle
JP2017013644A (ja) 自動運転制御装置
JP6075351B2 (ja) 操舵支援制御装置
US10363943B2 (en) Cross-traffic assistance and control
JP6304220B2 (ja) 運転支援装置
US9481299B2 (en) Warning device for a possible vehicle collision based on time and distance
JP2008046845A (ja) 割込車両判定装置
JP2008126755A (ja) 走行支援装置
JP2014091350A (ja) 運転支援装置
JP2011126337A (ja) 運転支援装置
JP2012084038A (ja) 車両の運転支援システム
JP2009059200A (ja) 運転支援システム
JP2007320536A (ja) 並走車両監視装置
JP2012116403A (ja) 車両の制御装置
JP5761089B2 (ja) 車両の運転支援システム
KR102452553B1 (ko) 자율 주행 제어 장치 및 그의 타겟 전환 방법
JP5800971B1 (ja) レーン走行支援装置
KR20160131322A (ko) 교통 정체 구간 차선 변경 방법 및 시스템
JP2015191552A (ja) 情報送信装置
JP6238018B2 (ja) 車両用運転支援装置
JP2021117637A (ja) 車両報知装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190620

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200605

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200616

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200629

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6737136

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees