JP2018074048A - シリコンウェーハ用研磨液組成物 - Google Patents

シリコンウェーハ用研磨液組成物 Download PDF

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眞彦 鈴木
勝章 戸田
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Abstract

【課題】研磨されたシリコンウェーハ表面のヘイズ及びLPDを低減できるシリコンウェーハ用研磨液組成物、及び当該シリコンウェーハ用研磨液組成物を用いた研磨方法、並びに半導体基板の製造方法を提供する。【解決手段】本発明は、シリカ粒子Aと、塩基性化合物Bと、分岐度が59.8以上のポリグリセリン及びポリグリセリン誘導体から選ばれる少なくとも1種の化合物Cと、を含み、pHが9以上12以下である、シリコンウェーハ用研磨液組成物に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、シリコンウェーハ用研磨液組成物、これを用いた研磨方法、並びに半導体基板の製造方法に関する。
近年、半導体メモリの高記録容量化に対する要求の高まりから半導体装置のデザインルールは微細化が進んでいる。このため半導体装置の製造過程で行われるフォトリソグラフィーにおいて焦点深度は浅くなり、シリコンウェーハ(ベアウェーハ)の表面欠陥(LPD:Light point defects)や表面粗さ(ヘイズ)の低減に対する要求はますます厳しくなっている。
シリコンウェーハの品質を向上する目的で、シリコンウェーハの研磨は多段階で行われている。特に研磨の最終段階で行われる仕上げ研磨は、ヘイズの低減とパーティクルやスクラッチ、ピット等の表面欠陥の低減とを目的として行われている。
シリコンウェーハの研磨に用いられる研磨液組成物として、保存安定性の向上、良好な生産性が確保される研磨速度の担保、及びLPDとヘイズの低減を目的とし、シリカ粒子と、含窒素塩基性化合物と、ヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA)等のアクリルアミド誘導体に由来する構成単位を含む水溶性高分子化合物とを含むシリコンウェーハの研磨液組成物が開示されている(特許文献1)。また、仕上げ研磨に用いられる研磨液組成物として、ヘイズ及びLPDの低減の両立を目的とし、シリカ粒子と、含窒素塩基性化合物と、水酸基由来の酸素原子数とポリオキシアルキレン由来の酸素原子数の比が0.8〜10の水溶性高分子化合物としてポリグリセリン等を含むシリコンウェーハの研磨液組成物が開示されている(特許文献2)。
特開2013−222863号公報 特開2015―109423号公報
シリコンウェーハのヘイズ及びLPDの低減に対する要求はますます厳しくなっており、ヘイズ及びLPDをより低減可能な研磨液組成物が求められている。
そこで、本発明は、研磨されたシリコンウェーハ表面のヘイズ及びLPDを低減できるシリコンウェーハ用研磨液組成物、及びこれを用いた研磨方法、並びに半導体基板の製造方法を提供する。
本発明は、シリカ粒子Aと、塩基性化合物Bと、分岐度が59.8以上のポリグリセリン及びポリグリセリン誘導体から選ばれる少なくとも1種の化合物Cと、を含み、pHが9以上12以下である、シリコンウェーハ用研磨液組成物に関する。
本発明は、本発明のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いて被研磨シリコンウェーハを研磨する工程を含む、研磨方法に関する。
本発明は、本発明のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いて被研磨シリコンウェーハを研磨する工程を含む、半導体基板の製造方法に関する。
本発明によれば、研磨されたシリコンウェーハ表面のヘイズ及びLPDを低減できる、シリコンウェーハ用研磨液組成物、及び当該シリコンウェーハ用研磨液組成物を用いた研磨方法、並びに半導体基板の製造方法を提供できる。
本発明は、シリカ粒子及び塩基性化合物を含むシリカウェーハ用研磨液組成物が、特定のポリグリセリンを含むことにより、該研磨液組成物で研磨されたシリコンウェーハの表面において、ヘイズ及びLPDの両方を低減できるという知見に基づく。
すなわち、本発明は、シリカ粒子(以下、「成分A」ともいう)と、塩基性化合物(以下、「成分B」ともいう)と、分岐度が59.8以上のポリグリセリン及びポリグリセリン誘導体から選ばれる少なくとも1種の化合物C(以下、「成分C」ともいう)と、を含み、pHが9以上12以下である、シリコンウェーハ用研磨液組成物(以下、「本発明の研磨液組成物」ともいう)に関する。
本発明の効果発現機構の詳細は明らかではないが、以下のように推察される。
本発明の研磨液組成物に含まれる成分Cは、シリカ粒子Aへの吸着が抑制される一方で、被研磨シリコンウェーハに吸着する。これにより、ヘイズ及びLPDの悪化の原因となるシリカ粒子Aが直接被研磨シリコンウェーハに接触することが抑制され、且つ、ヘイズ及びLPDの悪化の原因となる塩基性化合物Bによるウェーハ表面の腐食が抑制されると考えられる。さらに、成分Cは、被研磨シリコンウェーハ表面に素早く吸着し、吸着後に硬い膜を形成することで、研磨されたシリコンウェーハの洗浄工程におけるパーティクル(シリカ粒子や研磨くず)の脱離性向上、並びに、ヘイズ及びLPDの低減にも寄与すると考えられる。
ただし、本発明はこれらのメカニズムに限定して解釈されなくてもよい。
[シリカ粒子A(成分A)]
本発明の研磨液組成物には、研磨材としてシリカ粒子A(成分A)が含まれる。成分Aの具体例としては、コロイダルシリカ、フュームドシリカ等が挙げられるが、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、コロイダルシリカが好ましい。
成分Aの使用形態としては、操作性の観点から、スラリー状が好ましい。本発明の研磨液組成物に含まれる成分Aがコロイダルシリカである場合、アルカリ金属やアルカリ土類金属等によるシリコンウェーハの汚染を防止する観点から、コロイダルシリカは、アルコキシシランの加水分解物から得たものであることが好ましい。アルコキシシランの加水分解物から得られるシリカ粒子は、従来から公知の方法によって作製できる。
成分Aの平均一次粒子径は、研磨速度の確保の観点から、10nm以上が好ましく、15nm以上がより好ましく、20nm以上が更に好ましく、そして、研磨速度の確保、並びに、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、40nm以下が好ましく、35nm以下がより好ましく、30nm以下が更に好ましい。
特に、成分Aとしてコロイダルシリカを用いた場合、成分Aの平均一次粒子径は、研磨速度の確保、並びにヘイズ及びLPDの低減の観点から、10nm以上が好ましく、15nm以上がより好ましく、20nm以上が更に好ましく、そして、同様の観点から、40nm以下が好ましく、35nm以下がより好ましく、30nm以下が更に好ましい。
本発明において、成分Aの平均一次粒子径は、BET(窒素吸着)法によって算出される比表面積S(m2/g)を用いて算出される。比表面積は、例えば、実施例に記載の方法により測定できる。
成分Aの会合度は、研磨速度の確保、並びにヘイズ及びLPDの低減の観点から、3.0以下が好ましく、2.5以下がより好ましく、2.3以下が更に好ましく、そして、同様の観点から、1.1以上が好ましく、1.5以上がより好ましく、1.8以上が更に好ましい。成分Aがコロイダルシリカである場合、その会合度は、研磨速度の確保、並びにヘイズ及びLPDの低減の観点から、3.0以下が好ましく、2.5以下がより好ましく、2.3以下が更に好ましく、そして、同様の観点から、1.1以上が好ましく、1.5以上がより好ましく、1.8以上が更に好ましい。
本発明において、成分Aの会合度とは、シリカ粒子の形状を表す係数であり、下記式により算出される。平均二次粒子径は、動的光散乱法によって測定される値であり、例えば、実施例に記載の装置を用いて測定できる。
会合度=平均二次粒子径/平均一次粒子径
成分Aの会合度の調整方法としては、例えば、特開平6−254383号公報、特開平11−214338号公報、特開平11−60232号公報、特開2005−060217号公報、特開2005−060219号公報等に記載の方法を採用することができる。
成分Aの形状は、いわゆる球型及び/又はいわゆるマユ型であることが好ましい。
本発明の研磨液組成物に含まれる成分Aの含有量は、研磨速度の確保の観点から、SiO2換算で、0.04質量%以上が好ましく、0.09質量%以上がより好ましく、0.15質量%以上が更に好ましく、そして、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、0.5質量%以下が好ましく、0.4質量%以下がより好ましく、0.3質量%以下が更に好ましく、1質量%以下がより更に好ましい。
[塩基性化合物B(成分B)]
本発明の研磨液組成物は、保存安定性の向上、研磨速度の確保、並びにヘイズ及びLPDの低減の観点から、水溶性の塩基性化合物B(成分B)を含む。そして、同様の観点から、成分Bは、水溶性であることが好ましく、すなわち水溶性の塩基性化合物であることが好ましい。本発明において、「水溶性」とは、水(20℃)に対して0.5g/100mL以上の溶解度を有することをいい、好ましくは2g/100mL以上の溶解度を有することをいい、「水溶性の塩基性化合物」とは、水に溶解したとき、塩基性を示す化合物をいう。
成分Bとしては、例えば、アミン化合物及びアンモニウム化合物から選ばれる少なくとも1種の含窒素塩基性化合物が挙げられる。アミン化合物及びアンモニウム化合物から選ばれる少なくとも1種の含窒素塩基性化合物としては、例えば、アンモニア、水酸化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチル−N,N−ジエタノ−ルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノ−ルアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン・六水和物、無水ピペラジン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−メチルピペラジン、ジエチレントリアミン、及び水酸化テトラメチルアンモニウムから選ばれる1種又は2種以上の組合せが挙げられる。本発明に係る研磨液組成物に含まれうる含窒素塩基性化合物としては、ヘイズ及びLPDの低減、保存安定性の向上、並びに研磨速度の確保の観点から、アンモニアが好ましい。
本発明の研磨液組成物に含まれる成分Bの含有量は、ヘイズ及びLPDの低減、保存安定性の向上、並びに研磨速度の確保の観点から、0.001質量%以上が好ましく、0.005質量%以上がより好ましく、0.01質量%以上が更に好ましく、そして、表面粗さ低減の観点から、0.1質量%以下が好ましく、0.05質量%以下がより好ましく、0.025質量%以下が更に好ましい。
本発明の研磨液組成物に含まれる成分Bの含有量の対する成分Aの含有量の比A/Bは、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、0.5以上が好ましく、1.0以上がより好ましく、5.0以上が更に好ましく、そして、同様の観点から、100以下が好ましく、50以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。
[ポリグリセリン及びポリグリセリン誘導体から選ばれる少なくとも1種の化合物C(成分C)]
本発明の研磨液組成物は、ヘイズ及びLPDの低減、保存安定性の向上、並びに研磨速度の確保の観点から、分岐度が59.8以上のポリグリセリン及びポリグリセリン誘導体から選ばれる少なくとも1種の化合物C(成分C)を含有する。ポリグリセリン誘導体の一実施形態としては、例えば、ポリグリセリンと成分C以外の水溶性高分子とを高分子反応させたもの、ポリグリセリン同士を架橋したもの、ポリグリセリンに官能基が結合したもの等が挙げられる。成分C以外の水溶性高分子としては、カルボキシ基や水酸基を有する水溶性高分子が挙げられる。ポリグリセリン同士を架橋したものとしては、ポリグリセリンと2官能以上のエポキシ化合物とを反応させたものや、ポリグリセリンを縮合させたものが挙げられる。官能基としては、例えば、ポリオキシアルキレン基、脂肪酸エステル基、エーテル基等が挙げられる。成分Cのポリグリセリン誘導体の他の実施形態としては、例えば、ポリグリセリン縮合体、ポリグリセリン架橋体、ポリオキシアルキレンポリグリセルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、及びポリグリセリンアルキルエーテルから選ばれる1種以上が挙げられる。
ポリグリセリンの製造方法としては、例えば、グリセリンを脱水縮合する方法、グリシドール、グリセリンカーボネイト、又はエピクロロヒドリン等を重合する方法等が挙げられ、重合度や環状グリセリン低減の観点から、グリシドールを重合する方法が好ましい。ポリグリセリン誘導体は、グリシドールを付加重合させる化合物を変更することや、ポリグリセリンを縮合や架橋反応させることにより製造されうる。グリシドールを付加重合させる化合物としては、グリセリン、特開2015−44955号公報の段落[0035]に記載の多価アルコール、ポリオキシアルキレン化合物等が挙げられる。
前記重合には、例えば、活性炭触媒や酸触媒を用いることができ、重合度の観点から、酸触媒が好ましい。酸触媒としては、例えば、BF3錯体などをはじめとするルイス酸、ブレンステッド酸、及びヘテロポリ酸等が挙げられ、安全性の観点から、ブレンステッド酸又はリン酸系酸触媒を使用することが好ましい。ブレンステッド酸としては、ギ酸、酢酸をはじめとする炭素数1〜4のカルボン酸等が挙げられる。リン酸系酸触媒としては、リン酸、無水リン酸、ポリリン酸、オルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸等のリン酸類;メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート等の酸性リン酸エステル;が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上混合して使用することができる。前記重合に使用されうる触媒量や重合温度は、得ようとする重合度などに対応して適宜設定することができる。重合に酸触媒を使用した場合、陰イオン交換樹脂を用いて酸触媒を除去してもよい。酸触媒の使用量は、表面粗さ低減の観点から、ポリグリセリンに対し100ppm以下が好ましく、50ppm以下がより好ましく、30ppm以下が更に好ましい。
成分Cの分岐度は、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、59.8以上であって、60.0以上が好ましく、60.5以上がより好ましく、61.0以上が更に好ましく、そして、同様の観点から、100以下が好ましく、80.0以下がより好ましく、70.0以下が更に好ましい。本発明において「分岐度」とは、成分Cにおけるグリセリン残基の繰り返し単位に枝分かれ構造がどれほどあるかを意味する。ここでは、分岐度の数値が大きいほど、枝分かれ構造が多いことを示している。成分Cの分岐度は、13C−NMRにより測定できる。具体的には、実施例に記載の方法により測定できる。
成分Cの重合度は、研磨液組成物の安定性の観点から、3,000以下が好ましく、1,000以下がより好ましく、200以下が更に好ましく、そして、ヘイズ及びLPDの低減の観点からの観点から、15以上が好ましく、25以上がより好ましく、30以上が更に好ましい。成分Cの重合度は、水酸基価により算出できる。
成分Cの重量平均分子量は、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、25万未満が好ましく、8万以下がより好ましく、2万以下が更に好ましく、1万以下がより更に好ましく、そして、同様の観点から、1,000以上が好ましく、2,000以上がより好ましい。成分Cの重量平均分子量は後の実施例に記載の方法により測定される。
本発明の研磨液組成物に含まれる成分Cの含有量は、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましく、0.02質量%以上が更に好ましく、そして、同様の観点から、1質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下が更に好ましい。
本発明の研磨液組成物に含まれる成分Cの含有量に対する成分Aの含有量の比A/Cは、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、0.1以上が好ましく、0.5以上がより好ましく、1.0以上が更に好ましく、そして、同様の観点から、100以下が好ましく、50以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。
本発明の研磨液組成物における成分Cの成分Aへの吸着量は、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、3質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましく、1質量%以下が更に好ましく、1質量%未満が更に好ましく、そして、0質量%以上が好ましい。本発明において、吸着量は、TOC法により算出できる。具体的には、実施例に記載の方法により算出できる。
[水系媒体(成分D)]
本発明の研磨液組成物は、水系媒体(以下、「成分D」ともいう)を含んでいてもよい。成分Dとしては、例えば、イオン交換水や超純水等の水、又は水と溶媒との混合媒体等が挙げられ、上記溶媒としては、水と混合可能な溶媒(例えば、エタノール等のアルコール)が好ましい。成分Dとしては、なかでも、ヘイズ低減の観点から、イオン交換水又は超純水がより好ましく、超純水が更に好ましい。成分Dが水と溶媒との混合媒体である場合、混合媒体全体に対する水の割合は、経済性の観点からは、95質量%以上が好ましく、98質量%以上がより好ましく、実質的に100質量%が更に好ましい。
本発明の研磨液組成物中の成分Dの含有量は、例えば、成分A〜成分C、並びに後述する成分E及びその他の任意成分の残余とすることができる。
本発明の研磨液組成物の25℃におけるpHは、研磨速度の確保の観点から、9.0以上であって、9.5以上が好ましく、10.0以上がより好ましく、そして、同様の観点から、12.0以下が好ましく、11.5以下がより好ましく、11.0以下が更に好ましい。pHの調整は、成分B及び後述するpH調整剤から選ばれる1種以上を適宜添加して行うことができる。ここで、25℃におけるpHは、pHメータ(東亜電波工業株式会社、HM−30G)を用いて測定でき、pHメータの電極を研磨液組成物へ浸漬して1分後の数値とすることができる。
[成分E:ポリオキシアルキレン化合物]
本発明の研磨液組成物は、成分C以外のポリオキシアルキレン化合物(成分E)をさらに含んでいてもよい。成分Eは、被研磨シリコンウェーハに吸着することができる。そのため、成分Eは、成分Bによるウェーハ表面の腐食を抑制しつつ、ウェーハ表面に濡れ性を付与することにより、ウェーハ表面の乾燥により生じると考えられるウェーハ表面へのパーティクルの付着を抑制するよう作用しうる。さらに、研磨されたシリコンウェーハの洗浄工程において、成分Eが、成分Aとシリコンウェーハとの間におこる相互作用を弱めることができる。したがって、成分Eは、成分Cと相まって、表面粗さ及び表面欠陥の低減を増進するものと考えられる。
成分Eは、多価アルコールのアルキレンオキシド付加物であり、例えば、多価アルコールにエチレンオキシドやプロピレンオキシドやブチレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加重合させて得られる多価アルコール誘導体である。成分Eは、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる少なくとも1種のアルキレンオキシ基を含むことが好ましい。成分Eに含まれるアルキレンオキシ基としては、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、EOからなると好ましい。成分Eが、EOとPOの両方を含む場合、EOとPOの配列はブロックでもランダムでもよい。
成分Eの原料となる多価アルコールの水酸基数は、シリコンウェーハ表面への成分Eの吸着強度を高める観点、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、2個以上が好ましく、研磨速度の確保の観点から、10個以下が好ましく、8個以下がより好ましく、6個以下が更に好ましく、4個以下がより更に好ましい。
成分Eの具体例としては、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)及びポリプロピレングリコール等のアルキレングリコールアルキレンオキシド付加物;グリセリンアルキレンオキシド付加物;及びペンタエリスリトールアルキレンオキシド付加物から選ばれる1種又は2種以上の組合せが挙げられ、これらの中でも、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、エチレングリコールアルキレンオキシド付加物が好ましい。
成分Eの重量平均分子量は、成分Eの被研磨シリコンウェーハへの吸着量を増大させて、ヘイズ及びLPDを低減する観点から、500以上が好ましく、700以上がより好ましく、900以上が更に好ましく、そして、成分Eのシリカ粒子への吸着量を増大させて、ヘイズ及びLPDを低減する観点から、25万以下が好ましく、10万以下がより好ましく、2万以下が更に好ましく、1万以下がより更に好ましく、6,000以下がより更に好ましい。成分Eの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法を下記の条件で適用して得たクロマトグラム中のピークに基づき算出できる。
〈測定条件〉
装置:HLC−8320 GPC(東ソー社製、検出器一体型)
カラム:α−M + α−M(カチオン)
溶離液:50mmol/L LiBr,1質量%酢酸,溶媒:エタノール/水=3/7
流量:0.6mL/min
カラム温度:40℃
検出器:RI 検出器
標準物質:分子量が既知の単分散ポリエチレングリコール
本発明の研磨液組成物に含まれる成分Eの含有量は、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、0.00001質量ppm以上が好ましく、0.0001質量ppm以上がより好ましく、0.001質量ppmがより好ましい。そして、同様の観点から、0.1質量ppm以下が好ましく、0.05質量ppm以下がより好ましい。
本発明の研磨液組成物に含まれる成分Eの含有量に対する成分Cの含有量の比(C/E)は、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、0.1以上が好ましく、1以上がより好ましく、2以上が更に好ましく、そして、同様の観点から、3,000以下が好ましく、1000以下がより好ましく、100以下が更に好ましく、20以下がより更に好ましい。
[その他の任意成分]
本発明の研磨液組成物は、本発明の効果が妨げられない範囲で、更に、成分C,E以外の水溶性高分子化合物(成分F)、pH調整剤、防腐剤、アルコール類、キレート剤、アニオン性界面活性剤、及び成分C,E,F以外のノニオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種のその他の任意成分が含まれてもよい。前記その他の任意成分は、本発明の効果を損なわない範囲で研磨液組成物中に含有されることが好ましく、研磨液組成物中の前記その他の任意成分の含有量は、0質量%以上が好ましく、0質量%超がより好ましく、0.1質量%以上が更に好ましく、そして、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
成分Fとしては、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、例えば、親水基を有する高分子化合物が挙げられる。本発明において、水溶性高分子化合物の「水溶性」とは、水(20℃)に対して0.5g/100mL以上の溶解度、好ましくは2g/100mL以上の溶解度を有することをいう。成分Eの重量平均分子量は、研磨速度の確保、並びに表面粗さ及び表面欠陥の低減の観点から、10,000以上が好ましく、50,000以上がより好ましい。成分Eを構成する供給源である単量体としては、例えば、アミド基、水酸基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、及びスルホン酸基から選ばれる1種以上の水溶性基を有する単量体が挙げられる。成分Eの具体例としては、例えば、ポリアミド、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)、セルロース誘導体、及びポリビニルアルコールから選ばれる1種以上が挙げられる。ポリアミドとしては、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリオキサゾリン、ポリジメチルアクリルアミド、ポリジエチルアクリルアミド、ポリイソプロピルアクリルアミド、及びポリヒドロキシエチルアクリルアミドから選ばれる1種以上が挙げられる。ポリ(N−アシルアルキレンイミン)としては、ポリ(N−アセチルエチレンイミン)、ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)、ポリ(N−カプロイルエチレンイミン)、ポリ(N−ベンゾイルエチレンイミン)、ポリ(N−ノナデゾイルエチレンイミン)、ポリ(N−アセチルプロピレンイミン)及びポリ(N−ブチオニルエチレンイミン)から選ばれる1種以上が挙げられる。セルロース誘導体としては、例えば、カルボキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、及びカルボキシメチルエチルセルロースから選ばれる1種以上が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、酸性化合物が挙げられる。酸性化合物としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等の無機酸;酢酸、シュウ酸、コハク酸、グリコール酸、リンゴ酸、クエン酸、安息香酸等の有機酸;から選ばれる1種以上が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、ベンザルコニウムクロライド、ベンゼトニウムクロライド、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、(5−クロロ−)2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、過酸化水素、及び次亜塩素酸塩から選ばれる1種以上が挙げられる。
アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、2−メチル−2−プロパノオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール及びグリセリンから選ばれる1種以上が挙げられる。
キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸アンモニウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、トリエチレンテトラミン六酢酸、及びトリエチレンテトラミン六酢酸ナトリウムから選ばれる1種以上が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩;アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル塩;アルキルリン酸エステル等のリン酸エステル塩;から選ばれる1種以上が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油等のポリエチレングリコール型;ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコシド等の多価アルコール型;及び脂肪酸アルカノールアミドから選ばれる1種以上が挙げられる。
上記において説明した研磨液組成物中の各成分の含有量は、研磨液組成物の使用時における含有量である。本発明の研磨液組成物は、その保存安定性が損なわれない範囲で濃縮された状態で保存及び供給されてもよい。この場合、製造及び輸送コストをさらに低くできる点で好ましい。本発明の研磨液組成物の濃縮液は、使用時に、必要に応じて前述の水系媒体で適宜希釈して使用すればよい。
次に、前記研磨液組成物の濃縮液の調製方法の一例について説明する。
前記研磨液組成物の濃縮液は、例えば、成分A、成分B及び成分Cと、必要に応じて上述した成分D、成分E及びその他の任意成分とを混合することによって調製できる。
成分Aの水系媒体への分散は、例えば、ホモミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機、湿式ボールミル、又はビーズミル等の撹拌機等を用いて行うことができる。成分Aの凝集等により生じた粗大粒子が水系媒体中に含まれる場合、遠心分離やフィルターを用いたろ過等により、当該粗大粒子を除去すると好ましい。成分Aの水系媒体への分散は、成分Cの存在下で行うと好ましい。
[半導体基板の製造方法及び研磨方法]
本発明の研磨液組成物は、例えば、半導体基板の製造方法における、被研磨シリコンウェーハを研磨する研磨工程や、被研磨シリコンウェーハを研磨する研磨工程を含む研磨方法に用いられうる。本発明の研磨液組成物の研磨対象である被研磨シリコンウェーハとしては、例えば、単結晶100面シリコンウェーハ、111面シリコンウェーハ、110面シリコンウェーハ等が挙げられ、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、単結晶100面シリコンウェーハが好ましい。前記シリコンウェーハの抵抗率としては、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、好ましくは0.0001Ω・cm以上、より好ましくは0.001Ω・cm以上、更に好ましくは0.01Ω・cm以上、更に好ましくは0.1Ω・cm以上であり、そして、好ましくは100Ω・cm以下、より好ましくは50Ω・cm以下、更に好ましくは20Ω・cm以下である。
前記被研磨シリコンウェーハを研磨する研磨工程は、例えば、単結晶シリコンインゴットを薄円板状にスライスすることにより得られた単結晶シリコンウェーハを平面化するラッピング(粗研磨)工程と、ラッピング単結晶されたシリコンウェーハをエッチングした後、単結晶シリコンウェーハ表面を鏡面化する仕上げ研磨工程とを含むことができる。本発明の研磨液組成物は、表面粗さ低減の観点から、上記仕上げ研磨工程で用いられるとより好ましい。
本発明の半導体基板の製造方法(以下、「本発明の製造方法」と略称する場合もある。)及び本発明の研磨方法(以下、「本発明の研磨方法」と略称する場合もある。)は、被研磨シリコンウェーハを研磨する研磨工程の前に、本発明の研磨液組成物の濃縮液を希釈する希釈工程を含んでいてもよい。希釈媒には、例えば、水系媒体を用いることができる。希釈倍率は、希釈した後の研磨時の濃度を確保できれば、特に限定されなくてもよく、製造及び輸送コストをさらに低くできる観点から、2倍以上が好ましく、10倍以上がより好ましく、30倍以上が更に好ましく、55倍以上がより更に好ましく、そして、保存安定性の観点から、160倍以下が好ましく、120倍以下がより好ましく、100倍以下が更に好ましく、60倍以下がより更に好ましい。
前記希釈工程で希釈される研磨液組成物の濃縮液は、製造及び輸送コスト低減、保存安定性の向上の観点から、例えば、成分Aを1〜20質量%、成分Bを0.1〜5質量%、成分Cを0.1〜10量%含んでいると好ましい。
前記希釈工程で希釈される研磨液組成物の濃縮液は、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、ニッケル含有量が、100ppb以下が好ましく、20ppb以下がより好ましく、5ppb以下が更に好ましく、1ppb未満がより更に好ましく、そして、コスト低減の観点から、0ppbより大きいことが好ましい。同様の観点から、研磨液組成物の濃縮液中に含まれる鉄、銅、銀の各含有量も、100ppb以下が好ましく、20ppb以下がより好ましく、5ppb以下が更に好ましく、そして、0ppbより大きいことが好ましい。
前記被研磨シリコンウェーハを研磨する工程では、例えば、研磨パッドを貼り付けた定盤で被研磨シリコンウェーハを挟み込み、3〜20kPaの研磨圧力で被研磨シリコンウェーハを研磨することができる。
上記研磨圧力とは、研磨時に被研磨シリコンウェーハの被研磨面に加えられる定盤の圧力をいう。研磨圧力は、研磨速度を向上させ経済的に研磨を行う観点から、3kPa以上が好ましく、4kPa以上がより好ましく、5kPa以上が更に好ましく、5.5kPa以上がより更に好ましい。そして、表面品質を向上させ、且つ研磨されたシリコンウェーハにおける残留応力を緩和する観点から、研磨圧力は、20kPa以下が好ましく、18kPa以下がより好ましく、16kPa以下が更に好ましい。
前記被研磨シリコンウェーハを研磨する工程では、例えば、研磨パッドを貼り付けた定盤で被研磨シリコンウェーハを挟み込み、15℃以上40℃以下の研磨液組成物及び研磨パッド表面温度で被研磨シリコンウェーハを研磨することができる。研磨液組成物の温度及び研磨パッド表面温度としては、ヘイズ及びLPDの低減の観点から、15℃以上又は20℃以上が好ましく、ヘイズ低減の観点から、40℃以下又は30℃以下が好ましい。
本発明の製造方法及び本発明の研磨方法は、前記研磨液組成物を用いて被研磨シリコンウェーハを研磨する工程の後に、研磨された被研磨シリコンウェーハを洗浄する工程を更に含むことができる。
[研磨液キット]
本発明は、本発明の研磨液組成物を製造するための研磨液キットであって、シリカ粒子(成分A)を含有する分散液が容器に収納された容器入りシリカ分散液を含む、研磨液キット(以下、「本発明のキット」と略称する場合もある。)に関する。本発明のキットによれば、ヘイズを低減可能な研磨液組成物が得られうる。
本発明のキットの一実施形態としては、例えば、成分A、成分B及び成分Dを含むシリカ分散液と、成分C及び成分Dを含む添加剤水溶液とを相互に混合されない状態で含み、これらが使用時に混合される研磨液キット(2液型研磨液組成物)が挙げられる。本発明のキットの他の実施形態としては、例えば、成分A、成分B及び成分Dを含むシリカ分散液と、成分B、成分C及び成分Dを含む添加剤水溶液とを相互に混合されない状態で含み、これらが使用時に混合され、必要に応じて水系媒体を用いて希釈される研磨液キット(2液型研磨液組成物)が挙げられる。前記シリカ分散液及び添加剤水溶液にはそれぞれ、必要に応じて上述した成分E及びその他の任意成分が含まれていてもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これらは例示的なものであって、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
1.研磨液組成物の調製
表1に示す成分A、成分B含有水溶液、成分C又は非成分C、必要に応じ成分E、及び超純水を撹拌混合して実施例1〜14及び比較例1〜2の研磨液組成物の濃縮液を得た。表1中の各成分の含有量は、濃縮液を50倍希釈して得た研磨液組成物についての値、すなわち、研磨液組成物の使用時における各成分の含有量の値である。超純水の含有量は、成分A、成分B、成分C又は非成分C、成分Eを除いた残余である。各研磨液組成物(使用時)の25℃におけるpHは、10.6±0.1であった。
成分Aとしては、実施例1〜10、13〜14及び比較例1〜2では、コロイダルシリカ(平均一次粒子径35nm、平均二次粒子径70nm、会合度2.0)、実施例11では、コロイダルシリカ(平均一次粒子径24nm、平均二次粒子径49nm、会合度2.0)、実施例12では、コロイダルシリカ(平均一次粒子径16nm、平均二次粒子径26nm、会合度1.6)を用いた。成分B含有水溶液としては、28質量%アンモニア水(キシダ化学社製、試薬特級)を用いた。成分Eとして、実施例13ではD1(ポリエチレングリコール分子量1,000)を、実施例14ではD2(ポリエチレングリコール分子量2,000)を、用いた。
成分Cとしては、実施例1〜14では、下記C1〜C7を使用し、比較例1〜2では、下記C8、C9を使用した。
C1:ポリグリセリン、ダイセル社製、重合度20
C2:ポリグリセリン、ダイセル社製の「XPW」、重合度40
C3:ポリグリセリン、ダイセル社製、重合度50
C4:ポリグリセリン、ダイセル社製、重合度60
C5:ポリグリセリン、ダイセル社製、重合度80
C6:ポリグリセリン、ダイセル社製、重合度100
C7:下記のようにして合成した架橋ポリグリセリン
C8:ポリグリセリン、ダイセル社製の「X」、重合度40
C9:下記のようにして合成したHEAA単独重合体(pHEAA)
<C7:架橋ポリグリセリンの合成>
90質量%ポリグリセリン水溶液(「PGL 20PW」、ダイセル社製)55.6g、グリセロールジグリシジルエーテル(ALDRICH試薬)6.12g、85質量%リン酸(キシダ化学試薬)0.1g、イオン交換水14.0gを混合し、120℃で4時間架橋反応を行い、ポリマー溶液を得た。次いで、28質量%アンモニア水(キシダ化学試薬)を用いてポリマー溶液のpHを7に調整した。そして、pH調整されたポリマー溶液を3日間透析(透析チューブ、コスモ・バイオ社製、分画分子量3,500)を行った後、凍結乾燥を行い、無色粉末の架橋ポリグリセリン(重量平均分子量:9,500)を得た。
<C9:pHEAAの合成>
ヒドロキシエチルアクリルアミド150g(1.30moL、興人製)を100gのイオン交換水に溶解し、モノマー水溶液を調製した。また、別に、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド 0.035g(重合開始剤、「V−50」、1.30mmoL、和光純薬製)を70gのイオン交換水に溶解し、重合開始剤水溶液を調製した。ジムロート冷却管、温度計及び三日月形テフロン(登録商標)製撹拌翼を備えた2Lセパラブルフラスコに、イオン交換水1,180gを投入した後、セパラブルフラスコ内を窒素置換した。次いで、オイルバスを用いてセパラブルフラスコ内の温度を68℃に昇温した後、予め調製した上記モノマー水溶液と上記重合開始剤水溶液を各々3.5時間かけて撹拌を行っているセパラブルフラスコ内に滴下した。滴下終了後、反応溶液の温度及び撹拌を4時間保持し、無色透明の10質量%ポリヒドロキシエチルアクリルアミド(pHEAA、重量平均分子量:700,000)水溶液1,500gを得た。
2.各種パラメーターの測定方法
(1)成分Aの平均一次粒子径の測定
成分Aの平均一次粒子径(nm)は、BET(窒素吸着)法によって算出される比表面積S(m2/g)を用いて下記式で算出した。
平均一次粒子径(nm)=2727/S
成分Aの比表面積は、下記の[前処理]をした後、測定サンプル約0.1gを測定セルに小数点以下4桁まで精量し、比表面積の測定直前に110℃の雰囲気下で30分間乾燥した後、比表面積測定装置(マイクロメリティック自動比表面積測定装置「フローソーブIII2305」、島津製作所製)を用いて窒素吸着法(BET法)により測定した。
[前処理]
(a)スラリー状の成分Aを硝酸水溶液でpH2.5±0.1に調整する。
(b)pH2.5±0.1に調整されたスラリー状の成分Aをシャーレにとり150℃の熱風乾燥機内で1時間乾燥させる。
(c)乾燥後、得られた試料をメノウ乳鉢で細かく粉砕する。
(d)粉砕された試料を40℃のイオン交換水に懸濁させ、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過する。
(e)フィルター上の濾過物を20gのイオン交換水(40℃)で5回洗浄する。
(f)濾過物が付着したフィルターをシャーレにとり、110℃の雰囲気下で4時間乾燥させる。
(g)乾燥した濾過物(成分A)をフィルター屑が混入しないようにとり、乳鉢で細かく粉砕して測定サンプルを得た。
(2)成分Aの平均二次粒子径
成分Aの平均二次粒子径(nm)は、成分Aの濃度が0.25質量%となるように研磨材をイオン交換水に添加した後、得られた水分散液をDisposable Sizing Cuvette(ポリスチレン製 10mmセル)に下底からの高さ10mmまで入れ、動的光散乱法(装置名:「ゼータサイザーNano ZS」、シスメックス社製)を用いて測定した。
(3)成分C1〜9の重量平均分子量の測定
成分C1〜9の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法を下記の条件で適用して得たクロマトグラム中のピークに基づき算出した。
<測定条件:pHEAA(成分C9)>
装置:HLC−8320 GPC(東ソー社製、検出器一体型)
カラム:GMPWXL+GMPWXL(アニオン)
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CH3CN=9/1
流量:0.5mL/min
カラム温度:40℃
検出器:ショーデックスRI SE−61示差屈折率検出器
標準物質:分子量が既知の単分散ポリエチレングリコール
<測定条件:ポリグリセリン(成分C1〜C8)>
装置:HLC−8320 GPC(東ソー社製、検出器一体型)
カラム:α−M+α−M(カチオン)
溶離液:0.15mol/L Na2SO4,1質量%酢酸,溶媒:水
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出器:ショーデックスRI SE−61示差屈折率検出器
標準物質:分子量が既知のプルラン
(4)成分C1〜8の分岐度
成分C1〜8の分岐度は、下記条件により算出した。ここでは、分岐度の数値が大きいほど、枝分かれ構造が多いことを示す。
試料:成分C1〜8 200mgを重水0.6mLに溶解
使用装置: 400MHz13C−NMR(アジレント・テクノロジー株式会社製「Agilent 400−MR DD2」)
測定条件:13C−NMR測定、パルス間隔時間10秒、テトラメチルシランを標準ピーク(σ:0.0ppm)として測定
積算回数:5000回
積分に用いる各ピーク範囲
・L1:62.86〜63.93ppm
・T:64.96〜65.28ppm
・L2:74.62〜74.81ppm(このピークの積分値は、炭素2つ分含まれている=計算時1/2)
・D:79.53〜83.05ppm
分岐度は、上記各ピーク積算値から下記式によって算出される。
分岐度(DB)=2D/(2D+L1+L2/2)×100
(5)成分C1〜9の成分Aへの吸着量
成分A、成分B、成分C又は非成分Cが表1に示す含有量となるように各研磨液組成物の濃縮液をイオン交換水に添加した後、15分静置する。その後、遠心分離処理(25000rpm、1時間)を行い、シリカを含む沈降物と上澄み液を分離し、上澄み液のTOC値を測定する。別途、各濃度の成分C1〜9の水溶液のTOC値から検量線を作成し、この検量線と上澄み液のTOC値から成分Aへ吸着した成分C1〜9の吸着率を計算した。
3.研磨方法
上記の研磨液組成物の濃縮液をイオン交換水で50倍希釈して得た研磨液組成物(pH10.6±0.1(25℃))について、それぞれ研磨直前にフィルター(コンパクトカートリッジフィルター「MCP−LX−C10S」、アドバンテック社製)にてろ過を行い、下記の研磨条件で下記のシリコンウェーハ(直径200mmのシリコン片面鏡面ウェーハ、伝導型:P、結晶方位:100、抵抗率:0.1Ω・cm以上100Ω・cm未満)に対して仕上げ研磨を行った。当該仕上げ研磨に先立ってシリコンウェーハに対して市販の研磨液組成物を用いてあらかじめ粗研磨を実施した。粗研磨を終了し仕上げ研磨に供したシリコンウェーハのヘイズは、2〜3ppmであった。ヘイズは、KLA Tencor社製「Surfscan SP1−DLS」を用いて測定される暗視野ワイド斜入射チャンネル(DWO)での値である。
<仕上げ研磨条件>
研磨機:片面8インチ研磨機「GRIND−X SPP600s」(岡本工作製)
研磨パッド:スエードパッド(東レ コーテックス社製、アスカー硬度:64、厚さ:1.37mm、ナップ長:450um、開口径:60um)
シリコンウェーハ研磨圧力:100g/cm2
定盤回転速度:60rpm
研磨時間:5分
研磨液組成物の供給速度:150g/cm2
研磨液組成物の温度:23℃
キャリア回転速度:62rpm
4.洗浄方法
仕上げ研磨後、シリコンウェーハに対して、オゾン洗浄と希フッ酸洗浄を下記のとおり行った。オゾン洗浄では、20ppmのオゾンを含んだ水溶液をノズルから流速1L/min、600rpmで回転するシリコンウェーハの中央に向かって3分間噴射した。このときオゾン水の温度は常温とした。次に希フッ酸洗浄を行った。希フッ酸洗浄では、0.5質量%のフッ化水素アンモニウム(特級、ナカライテクス株式会社)を含んだ水溶液をノズルから流速1L/min、600rpmで回転するシリコンウェーハの中央に向かって6秒間噴射した。上記オゾン洗浄と希フッ酸洗浄を1セットとして計2セット行い、最後にスピン乾燥を行った。スピン乾燥では1,500rpmでシリコンウェーハを回転させた。
5.シリコンウェーハのヘイズ及びLPDの評価
洗浄後のシリコンウェーハ表面のヘイズ(ppm)の評価には、KLA Tencor社製の「Surfscan SP1−DLS」(商品名)を用いて測定される、暗視野ワイド斜入射チャンネル(DWO)での値を用いた。また、LPD(個)は、ヘイズ測定時に同時に測定され、シリコンウェーハ表面の粒子径が45nm以上のパーティクル数を測定することによって評価した。ヘイズの数値は小さいほど表面の平坦性が高いことを示す。また、LPDの数値(パーティクル数)が小さいほど表面欠陥が少ないことを示す。ヘイズ及びLPDの評価結果を表1に示した。ヘイズ及びLPDの測定は、各々2枚のシリコンウェーハに対して行い、各々平均値を表1に示した。
Figure 2018074048
表1に示されるように、実施例1〜14の研磨液組成物を用いた場合、比較例1〜2の研磨液組成物を用いた場合に比べて、研磨されたシリコンウェーハのヘイズ及びLPDが低減されていた。
本発明の研磨液組成物を用いれば、研磨されたシリコンウェーハ表面のヘイズ及びLPDを低減できる。よって、本発明の研磨液組成物は、様々な半導体基板の製造過程で用いられる研磨液組成物として有用であり、なかでも、シリコンウェーハの仕上げ研磨用の研磨液組成物として有用である。

Claims (6)

  1. シリカ粒子Aと、塩基性化合物Bと、分岐度が59.8以上のポリグリセリン及びポリグリセリン誘導体から選ばれる少なくとも1種の化合物Cと、を含み、pHが9以上12以下である、シリコンウェーハ用研磨液組成物。
  2. 化合物Cの重合度が、15以上である、請求項1記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  3. 研磨液組成物の使用時における化合物Cの含有量が、0.3質量%未満である、請求項1又は2に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  4. 化合物C以外のポリオキシアルキレン化合物Eをさらに含む、請求項1から3のいずれかに記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いて被研磨シリコンウェーハを研磨する工程を含む、研磨方法。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いて被研磨シリコンウェーハを研磨する工程を含む、半導体基板の製造方法。
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