JP2018069394A - 作業工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】装着する電池パックの種類が変わっても本体の振られ防止機能を適切に実行することの可能な作業工具を提供する。【解決手段】作業工具としてのハンマドリル1は、電池パック15を着脱可能に装着する電池装着部を有する本体2と、電池パック15からの供給電力で動作するモータ3と、電池パック15の種類を判別する電池種判別手段と、本体2の加速度を検出する加速度センサ23と、検出された加速度が第1閾値以上の場合にモータ3を停止する制御回路71と、を備える。第1閾値は、電池パック15の種類に応じて定められる。【選択図】図3
Description
本発明は、着脱可能に装着した電池パックからの供給電力で動作するハンマドリル等の作業工具に関する。
従来より、モータの駆動により先端工具を回転・打撃させることでコンクリート等の被削材に穿孔穴を形成したり打撃力を加えたりする作業工具が広く知られている。このような作業工具の中には、作業部のロック等により工具本体が振り回されることを加速度センサによって検出し、モータを停止させることで本体が振り回されることを防止するものがある。
近年、着脱可能に装着した電池パックからの供給電力で動作するコードレス工具において、一つの工具本体で電圧仕様が大きく異なる電池パックを使用できるような要望がある。異なる種類の電池パックを装着可能な工具では、加速度センサによって工具本体にかかる加速度を検出し、工具本体が不意に振り回されることを防止する場合、取り付けられた電池パックの重量によって工具本体の振り回され方が異なるために、本体にかかる加速度の値が異なり、本体の振られ防止機能を必要なときに確実に作動させることが難しいという問題があった。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、装着する電池パックの種類が変わっても本体の振られ防止機能を適切に実行することの可能な作業工具を提供することにある。
本発明のある態様は、作業工具である。この作業工具は、
電池パックを着脱可能に装着する電池装着部を有する本体と、
前記電池パックからの供給電力で動作するモータと、
前記本体の加速度を検出する加速度検出手段と、
検出された加速度が第1閾値以上の場合に前記モータを停止する制御部と、を備え、
前記第1閾値は、前記電池パックの種類に応じて定められることを特徴とする。
電池パックを着脱可能に装着する電池装着部を有する本体と、
前記電池パックからの供給電力で動作するモータと、
前記本体の加速度を検出する加速度検出手段と、
検出された加速度が第1閾値以上の場合に前記モータを停止する制御部と、を備え、
前記第1閾値は、前記電池パックの種類に応じて定められることを特徴とする。
前記電池パックの種類は、前記電池パックの定格電圧及び定格放電容量、前記電池パックの重量、並びに前記電池パックの内蔵する電池セル数、の少なくともいずれかを含んでもよい。
電池パックの重量が大きい場合の前記第1閾値は、電池パックの重量が小さい場合の前記第1閾値よりも小さくてもよい。
前記モータに流れる電流を検出する電流検出手段を備え、
前記制御部は、検出された電流が第2閾値以上の場合に前記モータを停止し、
前記第2閾値は、前記電池パックの種類に応じて定められてもよい。
前記制御部は、検出された電流が第2閾値以上の場合に前記モータを停止し、
前記第2閾値は、前記電池パックの種類に応じて定められてもよい。
前記電池パックの種類は、前記電池パックの定格電圧を特定可能な情報を含み、
電池パックの定格電圧が高い場合の前記第2閾値は、電池パックの定格電圧が低い場合の前記第2閾値よりも大きくてもよい。
電池パックの定格電圧が高い場合の前記第2閾値は、電池パックの定格電圧が低い場合の前記第2閾値よりも大きくてもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、装着する電池パックの種類が変わっても本体の振られ防止機能を適切に実行することの可能な作業工具を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、本発明の実施の形態に係るハンマドリル1の外観を示す左側面図である。図2は、ハンマドリル1の内部構造を示す右側断面図である。ハンマドリル1は、作業工具(電動工具)の一例であって、外郭をなす本体2を有する。図1に示すように、ハンマドリル1の本体2の一端部(前端部)には、工具取付部10が設けられる。工具取付部10には、作業用途に応じて、ドリル刃等の先端工具14を取り付け可能である(図2参照)。また、本体2の工具取付部10が設けられる一端部と反対側の他端部(後端部)には、作業者が把持するためのハンドル11が設けられており、ハンドル11には作業者が手動操作可能な操作部の一例としてのトリガスイッチ12が設けられる。なお、本体2には、作業用途に応じて、両手作業用にサイドハンドル(図示せず)を更に取り付けることも可能となっている。
以下の説明において、図1中の矢印で示された「前」を前方向、「後」を後方向、「上」を上方向、「下」を下方向と定義する。また、ハンマドリル1を後方から見た場合の左を左方向、右を右方向と定義する。
図1に示すように、本体2のハンドル11の下部には電池装着部21が設けられる。電池装着部21には、モータ3(後述)を駆動するための電源を供給する電池パック15が着脱自在に装着される。具体的には、電池パック15は、図1において矢印Aで示されるように、本体2に対して前後方向において電池装着部21に対して着脱される。なお、本実施の形態においては、作業用途に応じて、出力(定格電圧)が18Vと36Vの2種類の電池パック15を電池装着部21に装着可能である。なお、本実施の形態において、電池パック15は、複数の二次電池セルを有する電動工具用の電池パックである。
作業者は、電池パック15が電池装着部21に装着された状態において、ハンドル11を把持し、工具取付部10に装着された先端工具14を被削材に当接させた状態でトリガスイッチ12を操作することで、ハンマドリル1をコードレスで駆動することができる。工具取付部10、および工具取付部10に装着された先端工具14は、本発明における「作業部」の一例である。
本体2の左側面にはハンマドリル1の作業モードを切替える切替スイッチ13が設けられる。作業者が切替スイッチ13を操作することで、ハンマドリル1の動作モードを、回転打撃モード、打撃モード、回転モードのいずれかに切替えることが可能となっている。本体2の電池装着部21は、電池接続端子部21A(図3参照)を有する。電池接続端子部21Aは、本体2に対して電池パック15が装着された状態で、電池パック15と電気的に接続される図示せぬ複数の端子を有する。
ハンドル11の内部には、トリガスイッチ12及び制御基板部7(後述)に電気的に接続されたスイッチ機構12Aが設けられる。スイッチ機構12Aは、トリガスイッチ12に対して引操作すなわち始動操作された場合(例えば、作業者の指によってトリガスイッチ12がハンドル11内に向けて押込まれた場合)、モータ3を始動させるための始動信号を制御基板部7に出力する。また、スイッチ機構12Aは、トリガスイッチ12に対する引操作が解除すなわち停止操作された場合(例えば、作業者がトリガスイッチ12から指を離して引操作を解除した場合)、始動信号の出力を停止する。
図2に示すように、本体2の内部には、モータ3、スイッチング回路基板22、駆動伝達部4、打撃機構部5、往復運動変換部6、制御基板部7、照明部8、電力供給部9が収容される。
モータ3は駆動源の一例であり、本体2内の下部に収容される。モータ3はハンマドリル1の駆動源としてのブラシレスモータであり、電池装着部21に装着された電池パック15からの電力供給によって駆動可能に構成される。モータ3は、その回転軸31が上下方向に延びるように配置されており、本体2に対して回転可能に支承される。モータ3の回転軸31の上端部にはファン32が固定される。
スイッチング回路基板22は、底面視において円環形状をなす基板であって、モータ3を駆動するためのスイッチング回路22A(図3参照)を有する。スイッチング回路基板22は、モータ3の下方に配置されており、底面視略中央に形成された上下方向に貫通する孔には、モータ3の回転軸31の下部が挿通される。スイッチング回路22Aの詳細については、後述する。
駆動伝達部4は、本体2内においてモータ3の上方に配置される。駆動伝達部4は、前後方向に延在する中間軸41を有する。中間軸41は、本体2に対して回転可能に支承される。中間軸41は複数のギアを介してモータ3の回転軸31と接続されており、モータ3の回転力を受けて回転可能である。
打撃機構部5は、本体2内において駆動伝達部4の上方に配置される。打撃機構部5は、シリンダ51と、ピストン52と、打撃子53と、中間子54とを有する。
シリンダ51は、前後方向に延びる略円筒形状を有し、本体2の上部において、本体2に対して回転可能に支承される。シリンダ51は、駆動伝達部4の中間軸41と係合可能であり、中間軸41と係合した場合に中間軸41の回転力を受けて回転可能に構成される。シリンダ51の先端部(前端部)は、工具取付部10内に収容される。
ピストン52は、前後方向に延びる略円筒形状を有しており、シリンダ51内に摺動可能に配置される。打撃子53は、ピストン52内に前後方向に摺動可能に配置される。中間子54は、シリンダ51内において打撃子53の前方において前後方向に摺動可能に配置される。打撃子53の前端は、中間子54の後端に当接可能であり、中間子54は、工具取付部10に取り付けられた先端工具14の後端に対して当接される。
往復運動変換部6は、駆動伝達部4と打撃機構部5とを接続するように配置される。往復運動変換部6は、アーム61を有する。アーム61は、中間軸41、シリンダ51と交差する方向に延びており、その上端部がピストン52の後端部と、その下端部が複数のボールを介して中間軸41の後方部分と接続される。これにより、アーム61は、中間軸41を介して伝達されたモータ3の回転力を前後方向における直線的な往復運動に変換し、ピストン52へ伝達するよう構成される。アーム61の往復運動によってピストン52がシリンダ51内において前後方向に往復運動する。ピストン52の往復運動によってシリンダ51内の空気が圧縮膨張されると、打撃子53が前後方向に往復運動する。打撃子53が往復運動すると、打撃子53の前端が中間子54の後端に当接し、中間子54を打撃する。中間子54が打撃されると、中間子54の前端が工具取付部10に取り付けられた先端工具14の後端を打撃する。このようにして、先端工具14に対して打撃力が付与される。
モータ3の回転力(駆動力)は、駆動伝達部4と往復運動変換部6とが同時にあるいは選択的に駆動されることで、打撃機構部5に対して回転力、打撃力、あるいは回転打撃力として伝達される。これにより、ハンマドリル1の3つの動作モードが実現される。
制御基板部7は、電池装着部21の上方に配置される。制御基板部7は、本体2の各種制御を行うよう構成された制御回路71(図3参照)を有する。制御回路71は本発明の「制御部」の一例である。制御回路71の詳細については、後述する。
照明部8は、本体2内においてモータ3の前下方に配置される。照明部8の先端(前端部)は、本体2の前面から露出されるように配置される。本実施の形態においては、照明部8はLEDライトとして構成される。照明部8は、制御基板部7と電気的に接続されており、制御基板部7によって点灯/消灯(作動/非作動)が制御される。照明部8は、点灯時、本体2に対して略前上方、つまり、先端工具14が被削材に対して作用する部分(作業箇所)に向けてLED光を照射可能に構成される。照明部8は本発明の「補助手段」の一例であり、「照明手段」の一例である。
本体2内には、加速度検出手段としての加速度センサ23が設けられる(図3参照)。加速度センサ23は、制御基板部7と電気的に接続されており、本体2の加速度を検出可能に構成される。加速度センサ23は、本体2の加速度に応じた加速度信号を制御基板部7に出力する。モータ3の電流経路には、電流検出手段としてのシャント抵抗80が設けられる(図3参照)。シャント抵抗80の両端の電圧は、制御回路71に入力される。制御回路71は、シャント抵抗80の両端の電圧により、モータ3に流れる電流を検出する。
図3は、ハンマドリル1の電気的構成を示す回路ブロック図である。ハンマドリル1の駆動電源となる電池パック15は、電池セル組151及び電池保護IC150を主に備える。また電池パック15は、図示せぬケーシングを備えており、当該ケーシングにはハンマドリル1と接続可能な工具接続部が形成される。
電池セル組151は、電池セルを直列に接続した組であり、電池パック15の図示せぬケーシングに収容される。電池セル組151の中で最も電位の高い電池セルの放電プラス端子に接続される。電池セル組151の中で最も低い電池セルのマイナス端子は、シャント抵抗152を介して放電マイナス端子に接続される。また、それぞれの電池セルのプラス端子及びマイナス端子は、保護IC150に接続されており、保護IC150によって全ての電圧が個別に監視される。本実施の形態において、電池セルは、リチウム二次電池であり、定格電圧は3.6Vである。
ここで、電池パックの種類(電池種)について説明する。電池種とは、電池パックの分類であり、電池パックが内蔵している電池組の特性をもって分類される。また電池組の特性とは、電池組全体で見た場合の定格電圧、定格放電電流、定格温度、定格電圧に基づく過放電閾値、定格放電電流に基づく過電流閾値、定格温度に基づく許容最高温度等などの充放電制御において考慮すべき電池組全体が有する特性である。したがって、電池種が異なれば当該特性、すなわち過電流閾値、許容最高温度なども異なり、電池種が同一であれば当該特性も同一である。また電池種が判明すれば、当該特性が判明する。
具体的には、電池組が備える電池セルのセル数、接続構成すなわち並列接続の数及び直列接続の数、1セル当りの定格電圧、定格放電電流(定格放電容量)、許容最高温度等が異なるものは、電池種が異なる。例えば、1セル当たりの定格電圧が同一で且つ電池組が当該電池セルを10個有する場合であっても、当該電池セルを5セル直列に接続した組を2組並列に接続した構成(5直2並)の電池組を有する電池パックと、当該電池セルを10セル直列に接続した構成(10直1並)の電池組を有する電池パックとは、互いに電池組全体における定格電圧、定格放電電流等の特性が異なるため、電池種が異なる。
電池側端子部は、図示せぬケーシングの接続部に設けられており、放電プラス端子と、放電マイナス端子と、電池保護信号端子と、電池種判別端子とを備える。ハンマドリル1に電池パック15が接続された場合、4つの端子がハンマドリル1に設けられた所定の端子部と接続される。
シャント抵抗152は、充放電時に電池セル組151を流れる電流を検出するために用いられる抵抗であり、その両端は保護IC150に接続される。
電池種判別端子は、電池種判別抵抗153を介してグランドに接続される。電池種判別抵抗153は、電池種毎に決められた固有の抵抗値を有する。電池パック15がハンマドリル1に接続された場合に、ハンマドリル1は電池種判別抵抗153の抵抗値を読取り、電池パック15の電池種を判別する。ハンマドリル1による電池種の判別の詳細については後述する。なお、電池種判別抵抗153を設けず、モータ3の起動時の電圧降下等により電池種を判別するようにしても良い。
保護IC150は、電池セル組151を構成する電池セルのそれぞれの電圧を個別に監視するICであり、過放電及び過電流からの保護用に設けられる。保護IC150は、過放電状態であると判断される電池セルが一つでも存在した場合、放電停止信号を電池保護信号端子からハンマドリル1に出力する。また保護IC150は、シャント抵抗152の電圧降下の値を取込み、当該電圧降下の値から電流の値を算出し、電流が過大であると判断されると、放電停止信号を電池保護信号端子からハンマドリル1に出力する。
ハンマドリル1の本体2は、プラスライン24、GNDライン25、第1信号ライン26、及び、第2信号ライン27と、前述の電池接続端子部21A、スイッチング回路22A、モータ3、制御回路71、スイッチ機構12A、加速度センサ23、及び、照明部8と、を有する。
プラスライン24、GNDライン25、第1信号ライン26、及び、第2信号ライン27のそれぞれの一端は、電池接続端子部21Aと接続されており、それぞれの他端は、制御回路71に接続される。電池パック15が電池装着部21に装着された状態において、プラスライン24とGNDライン25との間には、電池パック15の電圧が印加される。また、電池パック15が電池保護信号を出力した場合、電池保護信号は第1信号ライン26を介して制御回路71に入力される。この場合、制御回路71は、モータ3を停止させる。
また、電池種判別信号は、第2信号ライン27を介して制御回路71に入力される。スイッチング回路22Aは、電池パック15の電力をモータ3に供給する回路であり、プラスライン24及びGNDライン25とモータ3との間に接続される。スイッチング回路22Aは、図示せぬ6個のスイッチング素子を有する。本実施の形態において、6個のスイッチング素子は、6個のFETである。6個のFETは、3相ブリッジ形式に接続されており、各ゲートは制御回路71に接続され、各ドレイン又は各ソースは、モータ3に接続される。6個のスイッチング素子FETは、制御回路71から出力される駆動信号(ゲート信号)に基づいて、モータ3の回転軸31を所定の回転方向に回転させるスイッチング動作を行う。
制御回路71は、ハンマドリル1の本体制御を行う回路であり、本体制御に用いる処理プログラムや各種データに基づいて演算を行う中央処理装置(CPU)と、当該処理プログラム、各種データ、及び各種閾値等を記憶するための図示せぬROMやデータを一時記憶するための図示せぬRAMを有する記憶部と、時間を計測する計時部と、を含んで構成される。なお、本実施の形態において、制御回路71は、演算部としてのマイコンを含んで構成される。
制御回路71は、本体制御として、モータ3に対する駆動制御を行う。制御回路71は、モータ3に対する駆動制御において、図示せぬ回転位置検出回路から出力された回転位置信号に基づいて、6個のFETのうちの導通させるFETを交互に切換えるための駆動信号をスイッチング回路22Aに出力する。これにより、モータ3の回転軸31を所定の回転方向に回転させる。また、制御回路71は、モータ3に供給する電力を調整し、回転軸31の回転数を制御する。制御回路71は、回転数の制御として、モータ3の始動時から予め設定された所定の設定回転数となるまでの期間を制御し、且つ、当該所定の設定回転数となった後は当該所定の設定回転数を維持する定回転数制御を行う。なお、回転数の制御は、スイッチング回路22Aの所定の3個のFETを駆動するための(導通させるための)駆動信号をPWM駆動信号として出力することで行う(PWM制御)。さらに、制御回路71は、スイッチ機構12Aが出力する始動信号に基づいて、モータ3の始動/停止を制御する。
制御回路71は、本体制御として、モータ3の駆動中に加速度センサ23により本体2の加速度の検出を行う。検出した加速度は、制御回路71において本体振り回し防止可能の作動要否を決定するために用いられる。すなわち、制御回路71は、加速度センサ23により検出された加速度が第1閾値以上の場合にモータ3を停止する。後述のように、第1閾値は、本体2に装着された電池パック15の種類に応じて定められる(変更される)。第1閾値を決定するための電池パック15の種類は、電池パック15の重量を特定するために必要な情報を含むものであり、例えば、電池パック15の定格電圧及び定格放電容量の組合せであってもよいし、電池パック15の内蔵する電池セル数であってもよいし、直接的に電池パック15の重量であってもよい。電池パック15の重量が大きい場合の第1閾値は、電池パック15の重量が小さい場合の第1閾値よりも小さい(図4参照)。
制御回路71は、本体制御として、モータ3の駆動中にシャント抵抗80の両端の電圧によりモータ3に流れる電流を検出する。検出した電流は、制御回路71において本体振り回し防止可能の作動要否を決定するために用いられる。すなわち、制御回路71は、シャント抵抗80の両端の電圧により検出した電流が第2閾値以上の場合にモータ3を停止する。後述のように、第2閾値は、本体2に装着された電池パック15の種類に応じて定められる(変更される)。第2閾値を決定するための電池パック15の種類は、電池パック15の定格電圧を含み、例えば、電池パック15の定格電圧そのものであってもよいし、電池パック15の内蔵する電池セルの直列接続数であってもよい。電池パック15の定格電圧が高い場合の第2閾値は、電池パック15の定格電圧が低い場合の第2閾値よりも大きい(図4参照)。
図4は、ハンマドリル1の本体振り回し防止機能作動条件テーブル(遮断条件テーブル)であって、ハンマドリル1に着脱可能な電池パック15の種類(電池種)毎に定められた、モータ3を停止させるか否かを決定する加速度値判別条件及び電流値判別条件の一例を示す表である。図4に示すテーブルは、制御回路71の記憶部に記憶される。図4に示されるように、本体振り回し防止機能(本体振られ防止機能)の作動条件は、電池種毎に異なり、電池種毎にその特性や重さを考慮して、加速度センサ23によって検出される加速度値と、モータ3に流れる電流値の2つのパラメータによって定められる。
加速度値の条件は、電池パック15の重さ(電池セルの数)を考慮して第1閾値として設定され、電流値は電池パック15の電圧仕様によって第2閾値として設定される。この条件は実際の測定値を考慮して設定しておく必要がある。
図5は、モータ3の起動時に作業部のロックによりハンマドリル1の本体2が振り回されたときの加速度及び電流の時間変化の一例を示す波形図である。この動作波形より、加速度は、本体2に装着された電池パック15の重量が小さいほど本体2が振り回されやすくなるため、加速度値も大きくなっていることが分かる。また、電流値は、本体2に装着された電池パック15の定格電圧が高いほど大きくなっている。これらを踏まえ、本体振り回し防止機能作動条件は、例えば図4に示すように定められる。図4の例では、電池パック15の電池セル数が二倍になると、モータ3を停止する加速度の閾値(第1閾値)は二分の一になるように条件が定められる。また、電池パック15の定格電圧が二倍になると、モータ3を停止する電流の閾値(第2閾値)は二倍になるように条件が定められる。なお、図4に示す条件は、加速度と電流値のいずれか一方の条件でも満たされればモータ3を停止する(本体振り回し防止機能を作動させる)という意味での条件である。
図6は、ハンマドリル1の制御フローチャートである。このフローチャートは、制御回路71(制御基板部7)による本体制御の流れを示す。
電池装着部21に電池パック15が装着されると、制御回路71に電力が供給され、制御回路71は本体制御を開始する。制御回路71は、本体制御を開始すると、トリガスイッチ12に対する始動操作(引操作)が行われたか否かを判断する(S101)。具体的には、制御回路71は、トリガスイッチ12に対して始動操作が行われたか否かを、スイッチ機構12Aからの始動信号の有無で判断する。
制御回路71は、トリガスイッチ12に対して始動操作が行われていないと判断した場合(S101:NO)、再びS101の判断を行う。すなわち、制御回路71は、S101の判断を繰返しながら、トリガスイッチ12に対する始動操作が行われるまで待機する。一方、トリガスイッチ12に対して始動操作が行われたと判断した場合(S101:YES)、電池種判別信号の電圧値を検出し(S102)、装着されている電池種の判別を行う(S103)。具体的には、制御回路71は、電池種毎に固有の値を持つ電池種判別抵抗153の抵抗値と、制御回路71内に設けられた分圧抵抗とで基準電圧を分圧し、その分圧された電圧を電池種判別電圧として検出し、電池種の判別を行う。
次に、制御回路71は、判別した電池パック15の電池種に応じて本体振られ判定テーブル(図4)より本体振られ防止機能作動条件の設定を行う(S104)。具体的には、制御回路71は、記憶部のROMに記憶された図4に示す遮断条件テーブルを参照することで、判別した電池種に適した本体振られ防止機能作動条件を設定する。
次に、制御回路71は、モータ3の駆動を開始する(S105)。モータ3の駆動が開始されると先端工具14が駆動され、駆動状態の先端工具14が被削材に対して当接されることで、被削材に対する穿孔等の作業が実現される。次に、制御回路71は、モータ3の駆動開始後のモータ3に流れる電流値の検出(S106)と、加速度センサ23によって加速度値の検出を行う(S107)。そして、制御回路71は、S104で設定した本体振られ防止機能作動条件と、S106とS107で検出した電流値と加速度値の比較を行い、本体振られ防止機能作動条件を満たしている場合(S108:YES)、モータ3の駆動を停止させる(S111)。なお、S108の判断は、電流値と加速度値の少なくとも一方が条件を満たすか否かで行う。
また、本体振られ防止機能作動条件を満たしてない場合(S108:NO)、次のステップに進み、電池パック15からの電池保護信号の検出を行う(S109)。ここで、電池保護信号が出力されている場合(S109:YES)、S111に進み、モータ11を停止する。また、電池保護信号が出力されていない場合(S109:NO)、次のステップに進み、トリガスイッチ12に対する始動操作が解除されたか否かを判断する(S110)。始動操作の解除の判断は、スイッチ機構12Aからの始動信号の有無で判断する。具体的には、スイッチ機構12Aによる始動信号の出力が停止された時点で、制御回路71は、トリガスイッチ12に対する始動操作が解除されたと判断する。トリガスイッチ12に対する始動操作が解除されたと判断した場合(S110:YES)、モータ3の駆動を停止させる(S111)。また、トリガスイッチ12に対する始動操作が解除されていないと判断した場合(S110:NO)、再びS105に戻り、S105からS110の処理を繰り返しを行う。
以上、このような構成によれば、モータ3により駆動される先端工具14が作業中にロックした等の理由によりハンマドリル1が振り回されることを抑制することができる。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) 本体2の加速度を検出する加速度センサ23を備え、検出された加速度が第1閾値以上の場合にモータ3を停止する構成において、第1閾値を電池パック15の種類に応じて定めるため、装着する電池パック15の種類が変わっても本体2の振られ防止機能を適切に実行することができる。具体的には、例えば第1閾値が一定で、重量の大きい電池パック15に合わせて小さく設定されていると、重量の小さい電池パック15を装着した場合に、本体2が振られていないにも関わらず振られ防止機能が作動してモータ3が停止するリスク(誤作動リスク)が高くなる。一方、第1閾値が一定で、重量の小さい電池パック15に合わせて大きく設定されていると、重量の大きい電池パック15を装着した場合に、本体2が振られているにも関わらず振られ防止可能が作動せずモータ3が停止しないリスク(不作動リスク)が高くなる。これに対し本実施の形態では、第1閾値を、装着する電池パック15が重くなるほど小さくなるように可変的に設定するため、前述の誤作動リスク及び不作動リスクを低減し、本体2の振られ防止機能を適切に実行することができる。
(2) モータ3に流れる電流を検出するシャント抵抗80を備え、検出された電流が第2閾値以上の場合にモータ3を停止する構成において、第2閾値を電池パック15の種類に応じて定めるため、装着する電池パック15の種類が変わっても本体2の振られ防止機能を適切に実行することができる。具体的には、例えば第2閾値が一定で、定格電圧の低い電池パック15に合わせて小さく設定されていると、定格電圧の高い電池パック15を装着した場合に、本体2が振られていないにも関わらず振られ防止機能が作動してモータ3が停止するリスク(誤作動リスク)が高くなる。一方、第2閾値が一定で、定格電圧の高い電池パック15に合わせて大きく設定されていると、定格電圧の小さい電池パック15を装着した場合に、本体2が振られているにも関わらず振られ防止可能が作動せずモータ3が停止しないリスク(不作動リスク)が高くなる。これに対し本実施の形態では、第2閾値を、装着する電池パック15の定格電圧が高くなるほど大きくなるように可変的に設定するため、前述の誤作動リスク及び不作動リスクを低減し、本体2の振られ防止機能を適切に実行することができる。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
実施の形態では作業工具としてハンマドリル1を例に説明したが、本発明はハンマドリル以外のモータで駆動される作業工具、例えば、電気ハンマ、電動ドリル、振動ドリル、ドライバドリル等の穿孔工具にも適用可能である。
1…ハンマドリル、2…本体、3…モータ、4…駆動伝達部、5…打撃機構部、6…往復運動変換部、7…制御基板部、8…照明部、9…電力供給部、12…トリガスイッチ、12A…スイッチ機構、15…電池パック、21A…電池接続端子部、22A…スイッチング回路、23…加速度センサ、26…第1信号ライン、27…第2信号ライン
Claims (5)
- 電池パックを着脱可能に装着する電池装着部を有する本体と、
前記電池パックからの供給電力で動作するモータと、
前記本体の加速度を検出する加速度検出手段と、
検出された加速度が第1閾値以上の場合に前記モータを停止する制御部と、を備え、
前記第1閾値は、前記電池パックの種類に応じて定められることを特徴とする、作業工具。 - 前記電池パックの種類は、前記電池パックの定格電圧及び定格放電容量、前記電池パックの重量、並びに前記電池パックの内蔵する電池セル数、の少なくともいずれかを含む、請求項1に記載の作業工具。
- 電池パックの重量が大きい場合の前記第1閾値は、電池パックの重量が小さい場合の前記第1閾値よりも小さいことを特徴とする、請求項1又は2に記載の作業工具。
- 前記モータに流れる電流を検出する電流検出手段を備え、
前記制御部は、検出された電流が第2閾値以上の場合に前記モータを停止し、
前記第2閾値は、前記電池パックの種類に応じて定められることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の作業工具。 - 前記電池パックの種類は、前記電池パックの定格電圧を特定可能な情報を含み、
電池パックの定格電圧が高い場合の前記第2閾値は、電池パックの定格電圧が低い場合の前記第2閾値よりも大きいことを特徴とする、請求項4に記載の作業工具。
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