JP2018059916A - マイクロ流路チップ - Google Patents

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正太郎 小原
Shotaro Kobaru
正太郎 小原
延彦 乾
Nobuhiko Inui
延彦 乾
隆昌 河野
Takamasa Kono
隆昌 河野
一彦 今村
Kazuhiko Imamura
一彦 今村
辰典 ▲高▼松
辰典 ▲高▼松
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Abstract

【課題】簡便かつ迅速に検体の検査を行なうことができ、さらに収容されている液体試薬の精密な送液制御が可能である、マイクロ流路チップを得る。【解決手段】試薬収納空間Aに連結されているマイクロ流路と、マイクロ流路に連結されており、液体試薬9と検体との混合または液体試薬9と検体との反応が行なわれる混合・反応空間Cと、マイクロ流路において、試薬収納空間Aと、混合・反応空間Cとの間に設けられている滞留空間Bとを有するマイクロ流路チップ本体2と、試薬収納空間Aに収納されており、液体試薬9と、液体試薬9を封止しており、押圧により開封される封止材8とを有する試薬収納体7とを備える、マイクロ流路チップ1。【選択図】図1

Description

本発明は、検体内の物質または液体状の検体内の物質の反応生成物を検査、分析するためのマイクロ流路チップに関する。
近年、1枚のマイクロ流路チップに微細流路を設け、各種検体もしくは試料の送液や反応を制御することにより血液検査や遺伝子検査などを行う方法が検討されている。例えば下記の特許文献1には、弾性変形による自己封止性を備える基板層と、該基板層を含んで形成される領域と、該領域において該基板層と対向する面に突設された穿刺構造体とを備えるマイクロ流路チップが提案されている。
しかしながら、上記のマイクロ流路チップでは、液体試薬を保持するためのサンプル容器が、マイクロチップと一体化されていない。そのため、例えば上記マイクロ流路チップを用いて血液検査等を行う場合は、検査時に必要試薬をマイクロ流路チップ外からマイクロ流路チップ内に導入する必要がある。このような場合には、検査時の周囲環境によってはマイクロ流路チップ内に異物が混入して検査精度が低下するおそれがあった。
これに対し、下記の特許文献2には、液体試薬を内包したブリスターパックが内蔵されたマイクロ流路チップが開示されている。使用時には、ブリスターパックを押圧し、破る。それによって、液体試薬が検体および他試薬との混合空間に流入される。
特開2013−145217公報 特許第5466745号公報
特許文献2に記載のマイクロ流路チップでは、ブリスターパックを押圧することによって液体試薬が混合空間に直接流入する。そのため、流入速度や混合タイミングの精密制御が困難であった。また、複数の試薬を用いる複雑な検査・反応系においては、その検査精度や反応精度が低下するおそれがあった。
本発明の目的は、簡便かつ迅速に検体の検査を行うことができ、さらに収容されている液体試薬の精密な送液制御が可能である、マイクロ流路チップを提供することである。
上記の課題を解決するため、本発明に係るマイクロ流路チップでは、液体試薬が充填された試薬収納体が配置される試薬収納空間と連結した送液流路において、液体試薬が滞留可能な空間が設けられている。
すなわち、本発明の広い局面によれば、試薬収納空間と、試薬収納空間に連結されているマイクロ流路と、前記マイクロ流路に連結されており、液体試薬と検体との混合または前記液体試薬と検体との反応が行なわれる混合・反応空間と、前記マイクロ流路において、前記試薬収納空間と、前記混合・反応空間との間に設けられている滞留空間とを有するマイクロ流路チップ本体と、前記試薬収納空間に収納されており、液体試薬と、液体試薬を封止しており、押圧により開封される封止材とを有する試薬収納体とを備える、マイクロ流路チップが提供される。
本発明に係るマイクロ流路チップのある特定の局面では、前記マイクロ流路が、前記試薬収納空間と、前記滞留空間とを接続している送液流路と、前記滞留空間に液体または気体を流入させる入り口流路と、前記滞留空間から前記混合・反応空間に至っている出口流路とを有する。
本発明に係るマイクロ流路チップの他の特定の局面では、前記滞留空間の容積が、前記試薬収納体に充填されている液体試薬の体積と同等または該体積よりも大きい。この場合には、液体試薬を滞留空間内により一層確実に滞留させることができる。
本発明に係るマイクロ流路チップの別の特定の局面では、前記試薬収納空間は、前記送液流路が前記滞留空間に開口している開口部以外に、周囲に開口部を有しない。この場合には、試薬収納空間から、液体試薬を開口部を通して送液流路により一層確実に送液することができる。
本発明に係るマイクロ流路チップの別の特定の局面では、前記滞留空間の上方に前記試薬収納空間が設けられており、前記試薬収納体が、前記送液流路の前記滞留空間への開口部上に配置されている。この場合には、試薬収納空間において、試薬収納体を開封することにより、液体試薬を、下方の滞留空間に速やかに導くことができる。
本発明に係るマイクロ流路チップのさらに他の特定の局面では、前記試薬収納空間が、前記送液流路が開口している開口部を有する底面を有し、前記試薬収納体は、前記底面において、前記開口部を除いた領域において、前記底面に接着されている。この場合には、試薬収納体の開封をより確実にかつ安定に行なうことができる。
本発明に係るマイクロ流路チップの別の特定の局面では、対向し合う第1及び第2の主面を有し、第1の主面に開口している凹部を有する基板と、前記基板の前記凹部を封止するように設けられており、弾力性を有する封止フィルムとを備え、前記凹部と、前記封止フィルムとにより、前記試薬収納空間が設けられている。この場合には、封止フィルムを押圧することにより、試薬収納体を容易に開封することができる。
より好ましくは、前記封止フィルムの内面に、前記試薬収納体に向かって突出されている凸部が設けられている。この場合には、封止フィルムを押圧し、凸部により、試薬収納体をより一層容易にかつ確実に開封することができる。
本発明によれば、簡便かつ迅速に検体の検査を行なうことができ、さらに収容されている液体試薬の精密な送液制御ができる、マイクロ流路チップを提供することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係るマイクロ流路チップの要部を示す正面断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るマイクロ流路チップの要部を示す正面断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るマイクロ流路チップの要部を説明するための部分切欠き正面断面図である。 第4の実施形態に係るマイクロ流路チップの要部を示す正面断面図である。 試薬収納体の変形例を説明するための平面図である。 本発明の第4の実施形態に係るマイクロ流路チップの要部を示す正面断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るマイクロ流路チップの要部を示す正面断面図である。
マイクロ流路チップ1は、マイクロ流路チップ本体2と、試薬収納体7とを備えている。第1の実施形態では、マイクロ流路チップ本体2は、基板3と、封止フィルム4と、カバー部材5とを有する。
基板3は、対向し合う第1及び第2の主面3a,3bを有する。基板3の第1の主面3aに開口するように、凹部3cが設けられている。この凹部3cを閉じるように、封止フィルム4が、第1の主面3aに貼り合わされている。それによって、試薬収納空間Aが設けられている。試薬収納空間A内に、試薬収納体7が収納されている。
試薬収納体7は、液体試薬9と、液体試薬9を封止しており、押圧により開封される封止材8とを有する。封止材8は、シート8bと、シート8bに貼り合わされているフィルム8aとを有する。このフィルム8aは、一部において、シート8bから遠ざかるように膨らんでいる。この膨らんでいる部分が閉じた空間とされており、この閉じた空間内に、液体試薬9が封止されている。このような試薬収納体7は、一般に、ブリスターパックと称されている。試薬収納体7では、フィルム8aを押圧することにより、フィルム8aが破れる。それによって、液体試薬9が放出する。
上記基板3は、合成樹脂成形体からなることが好ましい。もっとも、基板3は、複数枚の合成樹脂シートを積層することにより形成されていてもよい。
基板3内には、マイクロ流路が設けられている。マイクロ流路とは、流体の搬送に際し、いわゆるマイクロ効果が生じるような微細な流路をいう。このようなマイクロ流路では、液体は、表面張力と毛細管現象との影響を強く受け、通常の大寸法の流路を流れる液体とは異なる挙動を示す。
マイクロ流路の横断面形状及び大きさは、上記のマイクロ効果が生じる流路であれば特に限定はされない。例えば、マイクロ流路に流体を流す際、ポンプや重力を用いる場合には、流路抵抗を低下させる観点から、マイクロ流路の横断面形状がおおむね長方形(正方形を含む)の場合には、小さい方の辺の寸法で、20μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましく、100μm以上がさらに好ましい。マイクロ流体デバイスのより一層の小型化の観点より、小さい方の辺の寸法で、5mm以下が好ましく、1mm以下がより好ましく、500μm以下がさらにより好ましい。
また、マイクロ流路の横断面形状がおおむね円形の場合には、直径(楕円の場合には、短径)は、20μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましく、100μm以上がさらに好ましい。マイクロ流体デバイスのより一層の小型化の観点より、直径(楕円の場合には、短径)は、5mm以下が好ましく、1mm以下がより好ましく、500μm以下がさらに好ましい。
一方、例えば、マイクロ流路に流体を流す際、毛細管現象を有効に活用する場合には、マイクロ流路の横断面形状がおおむね長方形(正方形を含む)の場合には、小さい方の辺の寸法で、5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましく、20μm以上であることがさらに好ましい。また、小さい方の辺の寸法で、200μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。
上記マイクロ流路は、送液流路6a、入り口流路6b、出口流路6c及び排出流路6dを有する。
上記送液流路6aは、試薬収納空間Aに開いている。本実施形態では、試薬収納空間Aの下方に、滞留空間Bが設けられている。送液流路6aは、試薬収納空間Aと、滞留空間Bとを接続している。滞留空間Bには、前述した入り口流路6bと、出口流路6cとが開口している。出口流路6cの下流側端部は、混合・反応空間Cに開口している。混合・反応空間Cに、排出流路6dの一端が開口している。
なお、滞留空間B及び混合・反応空間Cは、基板3の第2の主面3bに開いた開口を、カバー部材5で覆うことにより設けられている。また、入り口流路6b、出口流路6c、排出流路6dは、基板3の第2の主面3bに開いた溝を、カバー部材5で覆うことにより設けられている。
試薬収納空間Aは、底面3dを有する。すなわち、凹部3cの底面3dが、試薬収納空間Aの底面となっている。この底面3d上に、試薬収納体7が設けられている。本実施形態では、送液流路6aの開口部を覆うように、試薬収納体7が設けられている。
次に、上記マイクロ流路チップ1の特徴を、使用方法を含めて説明することにより明らかにする。
マイクロ流路チップ1は、試薬収納体7が配置されている試薬収納空間Aが送液流路6aにより、滞留空間Bに接続されていることを特徴とする。すなわち、マイクロ流路の途中に、上記滞留空間Bが設けられていることを特徴とする。
マイクロ流路チップ1では、試薬収納体7を押圧することにより、試薬収納体7を開封する。それによって、液体試薬9をマイクロ流路チップ1内のマイクロ流路に流入させることができる。その際、試薬収納空間Aと滞留空間Bが連結されていることにより、試薬収納体7から放出された液体試薬9が直接混合・反応空間Cに流入することを防ぐことができる。それによって、押圧力や試薬収納体7の開封性のバラつきによる、意図しないタイミングでの混合や反応を防ぐことができる。
また押圧による試薬収納体7の開封時に液体試薬9の飛び出しや噴出が起きる場合でも、滞留空間Bを設けることによってその影響をリセットすることができ、液体試薬9の送液が制御し易くなる。
滞留空間Bの配置場所は、試薬収納空間Aと連結されていれば特に限定されない。本実施形態のように試薬収納空間Aの直下に設けられていてもよい。また、図4に示す第4の実施形態のマイクロ流路チップ41のように、試薬収納空間Aと隣接するように、滞留空間Bが設けられていてもよい。
押圧による試薬収納体7の開封、それに伴う液体試薬9のマイクロ流路チップ内への流入方法は特に限定されない。例えば、図4に示すように、試薬収納空間Aに向かって突出する凸部としての突起部42を設けてもよい。この場合には、押圧によって突起部42が試薬収納体7に押し込まれるので、開封がより一層容易にかつ確実に行なわれ得る。
なお、第4の実施形態のマイクロ流路チップ41は、滞留空間Bの位置が異なること及び突起部42が設けられていることを除いては、第1の実施形態のマイクロ流路チップ1と同様に構成されている。
また、図5に示す変形例の試薬収納体7のように、試薬収納体7に易剥離性シール部7aを設けておき、押圧時に該易剥離性シール部7aを選択的に開封してもよい。
上記滞留空間Bは、上記試薬収納体7が配置される試薬収納空間Aと連結する送液流路6aに加え、液体または気体の流入口Fと流出口Gをそれぞれ有することが好ましい。ここで、流入口Fは、入り口流路6bが滞留空間Bに開口している部分である。流出口Gは、出口流路6cが滞留空間Bに開口している部分である。流入口F及び流出口Gを有するため、試薬収納体7を押圧することによる試薬収納体7の開封、液体試薬9の流入工程と、滞留空間Bに保持された液体試薬9を混合・反応空間Cへ送液する工程とを、別工程とすることができる。そのため、送液タイミングや速度を容易に制御することができる。なお、該滞留空間Bは流入口Fを複数有していても良い。
上記滞留空間Bに保持された液体試薬9を、混合・反応空間Cへ送液する方法としては特に限定されない。例えばマイクロ流路チップ外に設置されたポンプ等により上記流入口Fより、液体または空気などのガスを送り込む方法を用いてもよい。光または熱等の外的刺激によってガス発生する部材を、上記流入口Fから連結された空間に配置しておき、所定のタイミングで該ガス発生部材に外力を加えることでガスを発生させてもよい。
上記滞留空間Bにおける流入口Fおよび流出口Gの形状は特に限定されず、円形、楕円形、正方形、長方形、その他送液流路形状に合わせた形状を用いることができる。
また上記滞留空間Bにおける流入口Fおよび流出口Gの配置箇所も特に限定されず、マイクロ流路チップの形状、送液流路形状に合わせて配置することができる。
上記滞留空間Bの容積は、少なくとも液体試薬9の体積以上であれば特に限定されない。もっとも、液体試薬9の体積の100%〜120%の容積を有することが好ましい。その場合には、意図せず混合・反応空間Cへ流出することを防ぐことができる。また、送液時には、送液流路6a内に気泡を巻き込んで液体連続性がなくなるのを防ぎ、送液タイミング、速度を容易に制御することができる。
本実施形態のマイクロ流路チップでは、上記試薬収納体7が配置される試薬収納空間Aは上記滞留空間Bと連結する送液流路6aの開口部H以外の開口部を持たないことが好ましい。その場合には、試薬収納体7から液体試薬9を放出する際、マイクロ流路チップ1外への液漏れ等が生じ難い。また、選択的に開口部Hから滞留空間Bに液体試薬9を導入させることができる。
上記のような試薬収納空間Aが上記開口部H以外に開口部を持たない構造を作成する方法としては、例えば試薬収納空間Aに試薬収納体7を配置するための開口部を、試薬収納体7を配置後に封止する方法が挙げられる。封止方法としては特に限定されない。例えば、樹脂板、樹脂フィルム等を熱融着により貼り合わせる方法や、接着剤により貼り合わせる方法、または感圧接着テープを用いて感圧接着させる方法などがある。中でも、試薬収納体7を外力で押圧できるように、エラストマーフィルムなどの柔軟性のあるフィルムで封止することが好ましい。
上記試薬収納体7は、試薬収納空間Aと滞留空間Bとを連結する送液流路6aの開口部H上に配置されていることが好ましい。試薬収納体7が開口部H上に配置されていることにより、試薬収納空間Aが開口部H以外に開口部を持つ場合でも、選択的に開口部Hから滞留空間Bに液体試薬9を導入することができる。
さらに、試薬収納体7は試薬収納空間Aの底面3dにおける、少なくとも開口部Hを除く面と接着されていることが好ましい。底面3dと接着されていることにより、液漏れ等を防ぎ、より選択的に開口部Hより滞留空間Bに液体試薬9を導入することができる。
なお、試薬収納体7と試薬収納空間Aの底面3dを接着する場合、開口部Hを避け、かつ開口部Hを囲む領域で接着することが好ましい。その場合には、試薬収納体7が開封した際に、試薬収納体7の開封口と、開口部Hとの間の空間において、試薬収納体7の開口部および開口部H以外が密閉される。そのため、より選択的に滞留空間Bに液体試薬9を導入することができる。
もっとも、図3に示す第3の実施形態のマイクロ流路チップ31のように、試薬収納体7は、開口部Hと重ならない位置に設けられていてもよい。
試薬収納空間Aが開口部H以外に開口部を持たず、さらに試薬収納体7が試薬収納空間Aの底面3dの少なくとも開口部Hを除く面と接着されていてもよい。その場合には、マイクロ流路チップ外への液漏れを抑制することができる。さらに、試薬収納空間A内の液体残留を抑制することができ、より選択的に滞留空間Bへ液体試薬9を導入することができる。
マイクロ流路チップ1を構成する材料としては特に限定されない。目的の検査、反応に合わせたマイクロ流路となる凹部を形成した基板3に、カバー部材5を貼り合わせる構成などを用いることができる。すなわち、図2に示す第2の実施形態のマイクロ流路チップ21のような構造であってもよい。ここでは、基板3の第2の主面3bにカバー部材5が貼り合わされている。従って、第1の主面3a側に封止フィルム4が積層されていなくともよい。この場合には、試薬収納空間Aは、上方に向かって開いていることとなる。なお、試薬収納体7は接着剤10により凹部3cの底面3dに固定されている。
なお、マイクロ流路チップ21は、封止フィルム4を有しないことを除いては、マイクロ流路チップ1と同様に構成されている。
基板3の材料は特に限定されず、合成樹脂、ゴムまたは金属などの成形可能な各種材料を用いることができる。例えばポリオレフィンなどの高い成形性を有する樹脂を、射出成形することにより基板層を作成することができる。
カバー部材5の材料としては特に限定されず、上記基板層と同材料の板またはフィルムを熱融着により貼り合わせる方法や、接着剤により貼り合せる方法、または感圧接着テープを用いて感圧接着させる方法などを用いることができる。
試薬収納体7の構成としては特に限定されず、例えばポケット部と蓋部を接着させたブリスター型容器や、袋状のフィルムパック、カプセル等、液体試薬9を内包可能な容器であれば各種構成を用いることができる。中でも、ブリスター型容器が好ましい。ブリスター型容器の場合には、押圧による開封制御がし易く、成形が容易である。
ブリスター型容器を用いる場合、ポケット部の素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル等の各種プラスチック材料、アルミフィルム等の金属フィルム、およびそれらの積層体など、種々の材料を用いることができるが、1層以上のアルミ層を含むことが好ましい。アルミ層を含むことにより、容器を押圧する際に必要な負荷を低減できる。加えて、充填した試薬の貯蔵安定性を高めることができる。よって、マイクロ流路チップを作成してから使用するまでの期間を延ばすことができる。
蓋部の材料としては特に限定されないが、アルミフィルムを用いることが好ましい。アルミフィルムの場合には、突起配置等により開封制御がし易く、成形が容易である。
図6は、本発明の第4の実施形態に係るマイクロ流路チップの正面断面図である。マイクロ流路チップ51では、試薬収納体7が、袋状のフィルムパックからなる。試薬収納空間を構成している凹部3cの底面3d上に、試薬収納体7が載置されている。送液流路6aが試薬収納空間の一方側に寄せられて配置されている。これらを除いては、マイクロ流路チップ1,31と同様に構成されている。従って、同一部分については同一の参照番号を付することにより、その説明を省略する。
マイクロ流路チップ51のように、試薬収納体7として、袋状のフィルムパックを用いてもよい。ここでは、試薬収納体7は、可撓性の合成樹脂フィルム7Aと合成樹脂フィルム7Bとを外周縁部分で貼り合せることにより構成されている。試薬収納体7の内部に、液体試薬9が収納されている。なお、可撓性のフィルムとしては、合成樹脂フィルムに限らず、可撓性を有する金属箔などを用いてもよい。
上記袋状のフィルムパックからなる試薬収納体7を用いた場合においても、封止フィルム4側から押圧することにより、試薬収納体7を突き破ることができる。それによって、液体試薬9を送液流路6a側に速やかに供給することができる。
1…マイクロ流路チップ
2…マイクロ流路チップ本体
3…基板
3a,3b…第1,第2の主面
3c…凹部
3d…底面
4…封止フィルム
5…カバー部材
6a…送液流路
6b…入り口流路
6c…出口流路
6d…排出流路
7…試薬収納体
7a…易剥離性シール部
7A,7B…合成樹脂フィルム
8…封止材
8a…フィルム
8b…シート
9…液体試薬
10…接着剤
21,31,41,51…マイクロ流路チップ
42…突起部

Claims (8)

  1. 試薬収納空間と、試薬収納空間に連結されているマイクロ流路と、前記マイクロ流路に連結されており、液体試薬と検体との混合または前記液体試薬と検体との反応が行なわれる混合・反応空間と、前記マイクロ流路において、前記試薬収納空間と、前記混合・反応空間との間に設けられている滞留空間とを有するマイクロ流路チップ本体と、
    前記試薬収納空間に収納されており、液体試薬と、液体試薬を封止しており、押圧により開封される封止材とを有する試薬収納体とを備える、マイクロ流路チップ。
  2. 前記マイクロ流路が、前記試薬収納空間と、前記滞留空間とを接続している送液流路と、前記滞留空間に液体または気体を流入させる入り口流路と、前記滞留空間から前記混合・反応空間に至っている出口流路とを有する、請求項1に記載のマイクロ流路チップ。
  3. 前記滞留空間の容積が、前記試薬収納体に充填されている液体試薬の体積と同等または該体積よりも大きい、請求項1または2に記載のマイクロ流路チップ。
  4. 前記試薬収納空間は、前記送液流路が前記滞留空間に開口している開口部以外に、周囲に開口部を有しない、請求項1〜3のいずれか一項に記載のマイクロ流路チップ。
  5. 前記滞留空間の上方に前記試薬収納空間が設けられており、前記試薬収納体が、前記送液流路の前記滞留空間への開口部上に配置されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマイクロ流路チップ。
  6. 前記試薬収納空間が、前記送液流路が開口している開口部を有する底面を有し、前記試薬収納体は、前記底面において、前記開口部を除いた領域において、前記底面に接着されている、請求項5に記載のマイクロ流路チップ。
  7. 対向し合う第1及び第2の主面を有し、第1の主面に開口している凹部を有する基板と、前記基板の前記凹部を封止するように設けられており、弾力性を有する封止フィルムとを備え、前記凹部と、前記封止フィルムとにより、前記試薬収納空間が設けられている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のマイクロ流路チップ。
  8. 前記封止フィルムの内面に、前記試薬収納体に向かって突出されている凸部が設けられている、請求項7に記載のマイクロ流路チップ。
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