JP2018053999A - Hmt構造 - Google Patents

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智之 辻
Tomoyuki Tsuji
智之 辻
隆也 稲岡
Takaya Inaoka
隆也 稲岡
良隆 東泊
Yoshitaka Tohaku
良隆 東泊
笹原 謙悟
Kengo Sasahara
謙悟 笹原
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Abstract

【課題】HMTの組み付け作業及び出力調整作業の作業効率向上を図る。【解決手段】本発明のHMT構造は、ポンプユニット及びモータユニットを含むHSTと、所定取付箇所に着脱可能な遊星ハウジングを含む遊星ユニットとを備え、モータユニットのモータハウジングは遊星ハウジングに着脱可能とされている。遊星ハウジングには、所定取付箇所へ装着された状態において駆動源からの回転動力を入力して定速入力要素に作動伝達する定速入力部と、モータハウジングの遊星ハウジングへの着脱に応じてモータ軸から可変入力要素への動力伝達を係合及び解除する可変入力部と、遊星ハウジングの所定取付箇所への着脱に応じて合成出力要素から所定駆動部材への動力伝達を係合及び解除する合成出力部とが設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、静油圧式無段変速機構(HST)及び遊星歯車機構を有する静油圧・機械式無段変速構造(HMT構造)に関する。
初速ゼロから無段変速発進を可能としつつ伝動効率の可及的な向上を目的として、コンバインやトラクタ等の作業車輌の走行系伝動経路にHST及び遊星歯車機構を組み合わせてなるHMT構造が用いられている。
また、HSTにおける容積変更部材の操作に応じて、遊星歯車機構から出力される合成回転動力の回転方向を正逆切換可能とされたHMT構造も提案されている(下記特許文献1参照)。
合成回転動力の回転方向が正逆切換可能とされたHMT構造は、走行系伝動経路に前後進切換機構を備えること無く、前記容積変更部材の操作によって車輌の前後進走行を可能とすることができる点において有用である。
しかしながら、前記特許文献1に記載のHMT構造においては、遊星歯車機構が副変速機構と共にミッションケース内に収容される一方で、HSTは前記ミッションケースの外壁面に連結されている。
斯かる構成においては、遊星歯車機構をミッションケース内に組み込み且つHSTをミッションケースに装着させてからでないと、HMTの出力調整作業を行うことができず、調整作業を含む組立作業効率が悪いという問題がある。
特に、前記特許文献1に記載のHMTは、合成回転動力の回転方向が正逆切換可能とされており、このような構成においては、HSTにおける可動斜板等の容積変更部材の調整作業、及び、遊星歯車機構のギヤの噛み合いの調整作業を厳格に行う必要がある。
詳しくは、前記特許文献1に記載のHMT構造は、HSTの容積変更部材としてポンプ側可動斜板及びモータ側可動斜板を有しており、前記モータ側可動斜板を第1傾転位置に位置させた状態において、前記ポンプ側可動斜板を逆転方向最大傾転位置から中立位置を介して正転方向最大傾転位置へ揺動させることで合成回転動力がゼロから前進方向最高速へ無段変速し、且つ、前記ポンプ側可動斜板を逆転方向最大傾転位置に位置させた状態で、前記モータ側可動斜板を第1傾転位置から当該第1傾転位置よりも中立位置に近い第2傾転位置へ揺動させることで合成回転動力がゼロから逆転方向最高速へ無段変速するように構成されている。
このようなHMT構造は、HSTが中立状態でない所定の出力状態において、HMT構造による合成回転動力がゼロとなるように、HST及び遊星歯車機構の組立作業及び調整作業を厳格に行う必要がある。
しかしながら、前記特許文献1に記載のHMT構造においては、前述の通り、ミッションケース内に遊星歯車機構に組み付け且つ前記ミッションケースにHSTを装着させてからでないと、出力調整作業を行うことができず、かかる調整作業が厄介なものとなる。
特許第4988111号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、HST及び遊星歯車機構を有するHMT構造であって、副変速機構等を含むトランスミッション等の取付箇所に実際に組み付けること無く、HST及び遊星歯車機構の組み付け作業及び出力調整作業を行えるHMT構造の提供を目的とする。
本発明は、前記目的を達成する為に、ポンプ軸、前記ポンプ軸に支持された油圧ポンプ及び前記油圧ポンプを収容し且つ前記ポンプ軸を駆動源に作動連結可能な状態で支持するポンプハウジングを有するポンプユニットと、モータ軸、前記モータ軸に支持された油圧モータ及び前記油圧モータを収容し且つ前記モータ軸を外部へ回転動力出力可能な状態で支持するモータハウジングを有するモータユニットとを含み、前記油圧モータが前記油圧ポンプによって流体的に駆動され、前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの少なくとも一方の容積が容積変更部材によって変更可能とされたHSTと、サンギヤ、前記サンギヤと噛合する遊星ギヤ、前記遊星ギヤと噛合するインターナルギヤ及び前記遊星ギヤを軸線回り回転自在に支持し且つ前記遊星ギヤの前記サンギヤ回りの公転に連動して前記サンギヤの軸線回りに回転するキャリヤを含む遊星歯車機構、並びに、前記遊星歯車機構を収容する遊星ハウジングを有する遊星ユニットとを備え、前記遊星ハウジングは所定取付箇所に着脱可能とされ、前記モータハウジングは前記遊星ハウジングに着脱可能とされており、前記遊星ハウジングには、前記遊星ハウジングが前記所定取付箇所へ装着された状態において駆動源からの回転動力を入力して前記インターナルギヤ及びキャリヤの一方によって形成される定速入力要素に作動伝達する定速入力部と、前記モータハウジングの前記遊星ハウジングに対する着脱に応じて前記モータ軸から可変入力要素として作用する前記サンギヤへの動力伝達を係合及び解除する可変入力部と、前記遊星ハウジングの前記所定取付箇所への着脱に応じて前記インターナルギヤ及び前記キャリヤの他方によって形成される出力要素から所定駆動部材への動力伝達を係合及び解除する合成出力部とが設けられているHMT構造を提供する。
前記遊星ハウジングは、前記遊星歯車機構の軸線方向に沿った基準方向一方側及び他方側に位置し、両者の間に前記遊星歯車機構を収容する遊星空間を画する遊星側第1及び第2端壁とを有するものとされ、前記遊星側第1及び第2端壁の一方及び他方には、それぞれ、前記可変入力部に対するアクセスを許容する可変入力側開口及び前記合成出力部に対するアクセスを許容する合成出力側開口が設けられる。
前記遊星側第1及び第2端壁の他方の前記所定取付箇所への着脱に応じて前記合成出力部が前記合成出力側開口を介して前記所定駆動部材に対して連結及び解除される一方、前記モータハウジングの前記遊星側第1及び第2端壁の一方に対する着脱に応じて前記モータ軸が前記可変入力側開口を介して前記サンギヤに対して連結及び解除される。
好ましくは、前記可変入力側開口及び前記合成出力側開口は同軸上に配置される。
前記遊星側第1端壁又は前記遊星側第2端壁には定速入力側開口が設けられる。
前記定速入力部は、前記駆動源からの回転動力を前記定速入力側開口を介して入力して前記定速入力要素に作動伝達するように構成される。
第1の形態においては、前記遊星側第1及び第2端壁のうち前記定速側入力側開口が設けられた端壁とは異なる端壁に定速出力側開口が設けられる。
この場合、前記定速入力部は、前記駆動源からの回転動力を前記定速入力側開口を介して入力して前記定速入力要素に作動伝達すると共に、前記定速出力側開口を介して外部へ出力可能とされる。
前記第1の形態において、好ましくは、前記ポンプ軸は、前記定速出力側開口を介して前記定速入力部に作動連結される。
第2の形態においては、前記ポンプ軸及び前記定速入力部は前記駆動源に対して並列状態で作動連結される。
前記第2の形態において、好ましくは、前記モータハウジングは、前記遊星ハウジングに当接状態で連結される連結側端壁と前記遊星ハウジングとは基準方向に関し反対側に位置する自由端側端壁とを含むものとされ、前記ポンプハウジングは、前記モータハウジングにおける自由端側端壁に連結される。
前記モータハウジングは、前記油圧モータを囲繞した状態で前記モータ軸の軸線方向に延びるモータ側周壁及び前記モータ側周壁の軸線方向一方側を閉塞するモータ側端壁を有し、前記モータ側周壁の軸線方向他方側が前記油圧モータの挿通を許容する開口とされたモータ側ハウジング本体と、前記開口を閉塞するように前記モータ側ハウジング本体に着脱自在に装着されるモータ側ポートブロックとを有し、前記ポンプハウジングは、前記油圧ポンプを囲繞した状態で前記ポンプ軸の軸線方向に延びるポンプ側周壁及び前記ポンプ側周壁の軸線方向一方側を閉塞するポンプ側端壁を有し、前記ポンプ側周壁の軸線方向他方側が前記油圧ポンプの挿通を許容する開口とされたポンプ側ハウジング本体と、前記開口を閉塞するように前記ポンプ側ハウジング本体に着脱自在に装着されるポンプ側ポートブロックとを有するものとされる。
より好ましくは、前記モータ側ハウジング本体のモータ側端壁が前記連結側端壁として作用し、前記モータ側ポートブロックが前記自由端側端壁として作用し、前記モータ側ポートブロック及び前記ポンプ側ポートブロックは単一の共通ポートブロックによって形成される。
本発明に係るHMT構造においては、好ましくは、前記容積変更部材の操作によって、前記出力要素から出力される合成回転動力が逆転方向最高速と正転方向最高速との間で無段変速される。
本発明に係るHMT構造によれば、互いに対し離間設置可能なポンプユニット及びモータユニットを含むHSTと、所定取付箇所に着脱可能な遊星ハウジングを含む遊星ユニットとを備え、前記モータユニットにおけるモータハウジングは前記遊星ハウジングに着脱可能とされており、前記遊星ハウジングには、所定取付箇所へ装着された状態において駆動源からの回転動力を入力し且つ前記遊星ユニットにおける遊星歯車機構の定速入力要素に作動伝達する定速入力部と、前記モータハウジングの前記遊星ハウジングへの着脱に応じて前記モータユニットにおけるモータ軸から前記遊星歯車機構の可変入力要素への動力伝達を係合及び解除する可変入力部と、前記遊星ハウジングの所定取付箇所への着脱に応じて前記遊星歯車機構の合成出力要素から所定駆動部材への動力伝達を係合及び解除する合成出力部とが設けられているので、前記ポンプユニット、前記モータユニット及び前記遊星ユニットをトランスミッション等の取付箇所に実際に装着させること無く、HMTの組み付け作業及び出力調整作業を行うことができ、これらの作業効率を向上させることができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係るHMT構造がトランスミッションに装着された状態の展開断面図である。 図2は、図1の部分拡大図である。 図3は、図2の分解図である。 図4は、図3におけるIV-IV線に沿った前記HMT構造の断面図である。 図5は、前記HMT構造における遊星ギヤ機構の拡大断面図である。 図6は、図5におけるVI-VI線に沿った断面図である。 図7は、図6におけるVII-VII線に沿った断面図である。 図8は、前記遊星歯車機構の分解断面図である。 図9は、本発明の実施の形態2に係るHMT構造がトランスミッションに装着された状態の展開断面図である。 図10は、図9の部分拡大図である。 図11は、図10の分解図である。 図12に、図9におけるXII矢視図である。 図13は、本発明の実施の形態3に係るHMT構造がトランスミッションに装着された状態の展開断面図である。 図14は、前記実施の形態3に係るHMT構造3が適用された作業車輌の伝動模式図である。
実施の形態1
以下、本発明に係るHMT構造の一実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施の形態に係るHMT構造1がトランスミッション500に装着された状態の展開断面図を示す。
また、図2に図1の拡大図を、図3に図2の分解図を、それぞれ示す。
さらに、図4に、図3におけるIV-IV線に沿った前記HMT構造1の断面図を示す。
図1〜図3に示すように、前記HMT構造1は、ポンプユニット20及びモータユニット50を含むHST10と、独立設置可能な遊星ユニット100とを有している。
前記ポンプユニット20は、ポンプ軸21と、前記ポンプ軸21に相対回転不能に支持された油圧ポンプ25と、前記油圧ポンプ25を収容し且つ前記ポンプ軸21を駆動源に作動連結可能な状態で軸線回り回転可能に支持するポンプハウジング30とを備えている。
前記ポンプハウジング30は、前記油圧ポンプ25を囲繞した状態で前記ポンプ軸21の軸線方向に延びる周壁36及び前記周壁36の軸線方向一方側を閉塞する端壁38を有し、前記周壁36の軸線方向他方側が前記油圧ポンプ25の挿通を許容する開口とされたポンプ側ハウジング本体35と、前記開口を閉塞するように前記ポンプ側ハウジング本体35に着脱自在に装着されるポンプ側ポートブロック40とを備えている。
前記ポンプ軸21は、入力端部を形成する一端部21aに前記駆動源から作動的に伝達される回転動力を入力可能な状態で、前記端壁38及び前記ポンプ側ポートブロック40によって軸線回り回転自在に支持されている。
前記モータユニット50は、モータ軸51と、前記モータ軸51に相対回転不能に支持された油圧モータ55と、前記油圧モータ55を収容し且つ前記モータ軸51から回転動力を外部へ出力可能な状態で前記モータ軸51を軸線回り回転可能に支持するモータハウジング60とを備えている。
前記モータハウジング60は、前記ポンプハウジング30とは別体とされている。
前記モータハウジング60は、前記油圧モータ55を囲繞した状態で前記モータ軸51の軸線方向に延びる周壁66及び前記周壁66の軸線方向一方側を閉塞する端壁68を有し、前記周壁68の軸線方向他方側が前記油圧モータ55の挿通を許容する開口とされたモータ側ハウジング本体65と、前記開口を閉塞するように前記モータ側ハウジング本体65に着脱自在に装着されるモータ側ポートブロック70とを備えている。
前記モータハウジング60に収容された前記油圧モータ55は、前記ポンプハウジング30に収容された前記油圧ポンプ25から離間された状態で、前記油圧ポンプ25によって流体的に駆動されるように前記油圧ポンプ25に流体接続されている。
具体的には、前記HST1は、前記油圧ポンプ25及び前記油圧モータ55を流体接続する一対の作動油ライン80を有している。
本実施の形態においては、前記一対の作動油ライン80は、一端側が前記油圧ポンプ25に流体接続され且つ他端側が前記ポンプハウジング30(前記ポンプ側ポートブロック40)の外表面に開口されて一対のポンプ側作動油ポートを形成するように前記ポンプハウジング30(前記ポンプ側ポートブロック40)に形成された一対のポンプ側作動油路81と、一端側が前記油圧モータ55に流体接続され且つ他端側が前記モータハウジング60(前記モータ側ポートブロック70)の外表面に開口されて一対のモータ側作動油ポートを形成するように前記モータハウジング60(前記モータ側ポートブロック70)に形成された一対のモータ側作動油路83と、前記一対のポンプ側作動油ポート及び前記一対のモータ側作動油ポートを流体接続する一対の作動油配管85(下記図12参照)とを有している。
前記HST10は、さらに、前記油圧ポンプ25及び前記油圧モータ55の少なくとも一方の容積を変更させて、前記ポンプ軸21に入力される入力回転速度に対する、前記モータ軸51から出力される出力回転速度の割合(即ち、HST10による変速比)を無段変化させる容積変更部材90を備えている。
本実施の形態においては、図1〜図3に示すように、前記容積変更部材90は、前記油圧ポンプ25の容積(給排油量)を変更させるポンプ側可動斜板90(P)と、前記油圧モータ55の容積(給排油量)を変更させるモータ側可動斜板90(M)とを有している。
図1〜図4に示すように、前記遊星ユニット100は、遊星ギヤ機構101と、前記遊星ギヤ機構101を収容する遊星ハウジング200とを有している。
図5に、前記遊星ギヤ機構101の拡大断面図を示す。
又、図6に、図5におけるVI-VI線に沿った断面図を、図7に、図6におけるVII-VII線に沿った断面図を示す。
図5等に示すように、前記遊星歯車機構101は、サンギヤ110と、前記サンギヤ110と噛合する遊星ギヤ120と、前記遊星ギヤ120と噛合するインターナルギヤ130と、前記遊星ギヤ120を軸線回り回転自在に支持し且つ前記遊星ギヤ120の前記サンギヤ110回りの公転に連動して前記サンギヤ110の軸線回りに回転するキャリヤ150とを有している。
前記遊星歯車機構101においては、前記サンギヤ110、前記キャリヤ150及び前記インターナルギヤ130の遊星3要素のうちの一要素が可変入力要素として作用し、他の一要素が定入力要素として作用し、残りの一要素が合成回転動力出力要素として作用する。
本実施の形態においては、前記サンギヤ110が前記モータ軸51から可変回転動力を入力する可変入力要素として作用し、前記インターナルギヤ130が前記駆動源から作動的に定速回転動力(基準回転速度動力)を入力する定速入力要素として作用し、前記キャリヤ150が合成回転動力を出力する合成回転動力出力要素として作用する。
図5に示すように、本実施の形態においては、前記キャリヤ150は、前記遊星ギヤ120を軸線回り回転自在に支持するキャリヤピン160と、前記遊星ギヤ120の前記サンギヤ110回りの公転と共に前記サンギヤ110の軸線回りに回転するように前記キャリヤピン160の軸線方向一方側の第1端部162(1)及び軸線方向他方側の第2端部162(2)をそれぞれ支持する第1及び第2キャリヤ本体170(1)、170(2)とを有している。
前記第1キャリヤ本体170(1)には、前記キャリヤピン160の第1端部162(1)が挿入される第1支持孔172(1)と、前記キャリヤピン160の第1端部162(1)が前記第1支持孔172(1)に挿入された状態で前記キャリヤピン160における軸線方向一方側を向く第1当接面165(1)に係合する第1停止面175(1)とが設けられている。
一方、前記第2キャリヤ本体170(2)には、前記キャリヤピン160の第2端部162(2)が挿入される第2支持孔172(2)と、前記キャリヤピン160の第2端部162(2)が前記第2支持孔172(2)に挿入された状態で前記キャリヤピン160における軸線方向他方側を向く第2当接面165(2)に係合する第2停止面175(2)とが設けられている。
前記第1及び第2キャリヤ本体170(1)、170(2)は、前記第1端部162(1)が前記第1支持孔172(1)に係入され且つ前記第1当接面165(1)が前記第1停止面175(1)に係合され、前記第2端部162(2)が前記第2支持孔172(2)に係入され且つ前記第2当接面165(2)が前記第2停止面175(2)に係合された状態で、締結部材178を介して互いに対して分離可能に連結されている。
斯かる構成の前記遊星歯車機構101によれば、前記キャリヤピン160及び当該キャリヤピン160の抜け止め構造に掛かる負荷を有効に軽減して、耐久性を向上させることができる。
即ち、従来の遊星歯車機構においては、キャリヤピンは、軸線方向一方側がキャリヤギヤ等のキャリヤ本体に形成された支持孔に挿入支持された状態で軸線方向他方側において遊星ギヤを支持する片持ち支持状態とされている。
かかる従来構成においては、前記キャリヤピン自体に大きな負荷が掛かる。
また、従来の遊星歯車機構においては、前記キャリヤピンの前記支持孔からの抜け出し防止は、前記キャリヤピンに着脱自在に装着される抜け止めピンによって行われるのが一般的であり、前記抜け止めピンには剪断方向に大きな負荷が掛かる。
これに対し、本実施の形態においては、前記キャリヤピン160は、第1及び第2端部162(1)、162(2)がそれぞれ前記第1キャリヤ本体170(1)の第1支持孔172(1)及び前記第2キャリヤ本体170(2)の第2支持孔172(2)に挿入された両持ち支持状態において、前記第1及び第2端部162(1)、162(2)の間の中間部で前記遊星ギヤ120を支持している。
従って、前記キャリヤピン160に掛かる負荷を有効に軽減することができる。
また、本実施の形態においては、前記第1当接面165(1)が前記第1停止面175(1)に当接することで前記キャリヤピン160の軸線方向一方側への抜け止めが防止され、且つ、前記第2当接面165(2)が前記第2停止面175(2)に当接することで前記キャリヤピン160の軸線方向他方側への抜け止めが防止される。
従って、前記抜け止めピン等の特定部材に過度の負荷を掛けることなく、前記キャリヤピン160の抜け止めを行うことができる。
図8に、前記遊星歯車機構101の分解断面図を示す。
本実施の形態においては、図8に示すように、前記第1支持孔172(1)は、前記第2キャリヤ本体170(2)に近接する軸線方向内端側が前記第2キャリヤ本体170(2)との対向面170a(1)に開口し且つ前記第2キャリヤ本体170(2)とは反対側の軸線方向外端側が前記第1キャリヤ本体170(1)の軸線方向厚み内で終焉する孔部173(1)と、前記孔部173(1)の軸線方向外端側から径方向内方へ延びる底面174(1)とを有している。
同様に、前記第2支持孔172(2)は、前記第1キャリヤ本体170(1)に近接する軸線方向内端側が前記第1キャリヤ本体170(1)との対向面170a(2)に開口し且つ前記第1キャリヤ本体170(1)とは反対側の軸線方向外端側が前記第2キャリヤ本体170(2)の軸線方向厚み内で終焉する孔部173(2)と、前記孔部173(2)の軸線方向外端側から径方向内方へ延びる底面174(2)とを有している。
前記キャリヤピン160の第1端部162(1)は、軸線方向一方側の端面164(1)が前記第1支持孔172(1)の底面174(1)に当接されるように、前記第1支持孔172(1)の孔部173(1)に挿入されており、前記キャリヤピン160の第2端部162(2)は、軸線方向他方側の端面164(2)が前記第2支持孔172(2)の底面174(2)に当接されるように、前記第2支持孔172(2)の孔部173(2)に挿入されている。
即ち、本実施の形態においては、前記キャリヤピン160の軸線方向一方側及び他方側の端面164(1)、164(2)が、それぞれ、前記第1及び第2当接面165(1)、165(2)として作用し、前記第1及び第2支持孔172(1)、172(2)の底面174(1)、174(2)が、それぞれ、前記第1及び第2停止面175(1)、175(2)として作用している。
前記遊星歯車機構101には下記潤滑油供給構造が設けられている。
図5〜図8に示すように、前記第1キャリヤ本体170(1)には、前記第1支持孔172(1)の底面174(1)の径方向内端から軸線方向外端側へ延びて前記第1キャリヤ本体170(1)の前記第2キャリヤ本体170(2)とは反対側の裏面170b(1)に開口する第1油孔176(1)が設けられている。
同様に、前記第2キャリヤ本体170(2)には、前記第2支持孔172(2)の底面174(2)の径方向内端から軸線方向外端側へ延びて前記第2キャリヤ本体170(2)の前記第1キャリヤ本体170(1)とは反対側の裏面170b(2)に開口する第2油孔176(2)が設けられている。
前記第1及び第2油孔176(1)、176(2)を設けることにより、前記ハウジング200のうち前記遊星歯車機構101を収容する部分に貯留される貯留油を、前記キャリヤピン160の第1及び第2端部162(1)、162(2)へ有効に導くことができる。
さらに、前記遊星歯車機構101においては、前記キャリヤピン160に、前記第1油孔176(1)に臨むように軸線方向一方側の端面164(1)に開き且つ前記第2油孔176(2)に臨むように軸線方向他方側の端面164(2)に開くと共に、外周面のうち前記遊星ギヤ120を支持する領域にも開く潤滑油孔166が設けられている。
前記潤滑油孔166を設けることにより、前記遊星歯車機構101の全体へ潤滑油を有効に導くことができる。
さらに、前記遊星歯車機構101においては、前記遊星歯車機構101の全体への潤滑油の供給をより円滑に行う為に、下記構成が採用されている。
即ち、図5〜図8に示すように、前記潤滑油孔166は、軸線方向一方側及び他方側の端面164(1)、164(2)に開く軸線方向孔166aと、前記軸線方向孔166aに連通された状態で一端側及び他端側が外周面に開く径方向孔166bとを含んでいる。
そして、前記キャリヤピン160は、前記径方向孔166bが前記サンギア110の回転中心を基準とする径方向Rに沿った姿勢で保持されるように、前記第1及び第2キャリヤ本体170(1)、170(2)の少なくとも一方に軸線回り回転不能に固定されている。
本実施の形態においては、図5〜図8に示すように、前記キャリヤピン160には回り止めピン168が径方向に貫通して設けられており、前記第1キャリヤ本体170(1)の内表面(前記第2キャリヤ本体170(2)との対向面170a(1))に形成された保持溝171に前記回り止めピン168が係入されることで、前記径方向孔166bが前記遊星歯車機構の径方向Rに沿った状態で前記キャリヤピン160の軸線回りの自転が防止されている。
斯かる構成を備えることにより、前記キャリヤ150の回転動作時に、前記軸線方向孔166aに導入された潤滑油を、前記径方向孔166bを介して前記遊星歯車機構101の全体に径方向に沿って円滑に拡散させることができる。
なお、前述の通り、前記キャリヤピン160のスラスト方向への抜け止めは、前記第1当接面165(1)及び前記第1停止面175(1)の係合、並びに、前記第2当接面165(2)及び前記第2停止面175(2)の係合によって行われる為、前記回り止めピン168には、前記キャリヤピン160の抜け止めを行う程の強度は要求されず、前記キャリヤピン160の軸線回りの自転を防止できる程度の強度のみで十分とされる。
前記遊星歯車機構101を収容する前記遊星ハウジング200には、前記駆動源から作動的に伝達される回転動力を入力して定速入力要素に作動伝達する定速入力部250と、前記モータ軸51からの回転動力を可変入力要素に伝達する可変入力部270と、合成回転動力を外部へ出力する合成出力部280とが設けられている。
前記遊星ハウジング200は、ミッションケース510等の所定取付箇所に着脱可能に連結されるように構成されており、前記定速入力部250は、前記遊星ハウジング200が前記所定取付箇所へ装着された状態において、駆動源からの基準回転動力を入力可能とされている。
本実施の形態においては、前記遊星ハウジング200は、前記遊星歯車機構101の軸線方向である基準方向に関し一方側及び他方側に位置し、両者の間に前記遊星歯車機構101を収容する遊星空間200Sを画する遊星側第1及び第2端壁200(1)、200(2)と、前記遊星側第1及び第2端壁200(1)、200(2)の周縁を連結するように基準方向に延びる遊星側周壁205とを有している。
前記遊星ハウジング200は、前記遊星側第2端壁200(2)の外表面の一部が前記ミッションケース510の外表面に当接された状態で前記ミッションケース510に着脱可能に連結される。
即ち、本実施の形態においては、図1〜図3に示すように、前記遊星ハウジング200は、前記基準方向に沿って視た際に一部が前記ミッションケース510と重合する重合領域を形成し且つ残りの一部が前記ミッションケース510と重合しない延在領域を形成するように前記ミッションケース510に対して配置された状態で、前記ミッションケース510にボルト等の締結部材によって着脱自在に連結されている。
本実施の形態においては、図1及び図2に示すように、前記遊星ハウジング200は、互いに対して分離可能に連結される遊星側第1及び第2蓋部材210、220を有している。
前記遊星側第1蓋部材210は、第1端壁211と、前記第1端壁211の周縁から基準方向に沿って延びる第1周壁215とを有している。
前記遊星側第2蓋部材220は、第2端壁221と、前記第2端壁221の周縁から基準方向に沿って延びる第2周壁225とを有している。
前記遊星側第1及び第2蓋部材210、220は、前記第1及び第2周壁221、225の端面が当接された状態で着脱可能に連結されている。
斯かる構成において、前記第1及び第2端壁211、221が前記遊星側第1及び第2端壁200(1)、200(2)を形成し、前記第1及び第2周壁215、225が前記遊星側周壁205を形成している。
図2及び図3に示すように、前記遊星側第1及び第2端壁200(1)、200(2)の一方(本実施の形態においては前記遊星側第1端壁200(1))における前記重合領域には定速入力側開口255が設けられており、前記定速入力部250は前記駆動源からの回転動力を前記定速入力側開口255を介して入力し、前記定速入力要素(本実施の形態においては前記インターナルギヤ130)に伝達するように構成されている。
詳しくは、前記定速入力部250は、前記定速入力側開口255と同軸上に配置され且つ一端側が前記定速入力側開口255を介して外方からアクセス可能なように、前記遊星側第1及び第2端壁200(1)、200(2)に軸線回り回転自在に支持された定速入力軸251と、前記定速入力要素と噛合するように前記定速入力軸251に設けられた伝達ギヤ252とを有している。
本実施の形態においては、前記定速入力軸251は、一端側が前記定速入力側開口255に配設された軸受部材400を介して前記遊星側第1端壁200(1)に支持され、且つ、他端側が軸受部材405を介して前記遊星側第2端壁200(2)に支持されている。
本実施の形態においては、前記定速入力軸251には、一端側の端面に開く軸線孔が形成されており、前記軸線孔の内周面にスプラインが設けられている。
そして、前記駆動源から回転動力を作動的に入力する定速伝動軸450が前記定速入力側開口255を介して前記定速入力軸251の一端側にスプライン連結されている。
なお、前記駆動源から前記定速伝動軸450へは、例えば、前記駆動源に作動連結された駆動プーリー(図示せず)と、前記定速伝動軸450に相対回転不能に支持された定速伝動プーリー461と、前記駆動プーリー及び定速伝動プーリー461に巻き回された伝動ベルト465とを含むプーリー伝動機構460を介して回転動力が作動伝達される。
本実施の形態においては、図1〜図3に示すように、前記遊星側第1及び第2端壁200(1)、200(2)の他方(本実施の形態においては前記遊星側第2端壁200(2)には、前記定速入力側開口255と同軸上に定速出力側開口265が設けられている。
そして、前記定速入力部250は、前記駆動源から前記定速入力側開口255を介して入力した回転動力を、前記定速入力要素に作動伝達すると共に、前記定速出力側開口265を介して外部へ出力し得るように構成されている。
具体的には、前記定速入力部250は、前記定速出力側開口265を介して外方からアクセス可能とされている。
本実施の形態においては、図1〜図3に示すように、前記定速入力部250は、前記定速入力軸251から延び、前記定速出力側開口265を介して外方へ延在された定速出力軸253を有している。
図1〜図3に示すように、本実施の形態においては、前記ポンプ軸21は、前記定速出力側開口265を介して前記定速入力部250(前記定速出力軸253)に作動連結されることで、前記駆動源から作動的に回転動力を入力している。
詳しくは、前記ミッションケース510は、前記遊星ハウジング200が連結される基準方向一方側のミッションケース側第1端壁511(1)と、基準方向に関し前記ミッションケース側第1端壁との間に収容空間を画するように基準方向他方側に配設されたミッション側第2端壁511(2)と、前記ミッション側第1及び第2端壁511(1)、511(2)の周縁を連結するように基準方向に延びるミッション側周壁515とを有している。
前記遊星ハウジング200は、基準方向に沿って視た際に前記延在領域が前記ミッション側第1端壁511(1)から基準方向とは直交する方向へ延び且つ前記遊星側第2端壁200(2)における前記重合領域が前記ミッション側第1端壁511(1)に当接された状態で前記ミッション側第1端壁511(1)に連結されている。
一方、前記ミッション側第2端壁511(2)には、前記ミッション側第1端壁511(1)に連結された状態の前記遊星ハウジング200における前記延在領域と対向するようにポンプ取付フランジ513が設けられている。
そして、前記ポンプハウジング30は、前記ポンプ軸21の入力端部21aが前記遊星ハウジング200に近接する方向へ延在された状態で、前記ポンプ取付フランジ513にボルト等の締結部材によって連結されている。
斯かる構成において、前記ポンプ軸21は、ポンプ伝動軸490を介して前記定速入力部250(前記定速出力軸253)に連結されている。
なお、図1〜図3中の符号491は、前記定速入力部250の定速出力軸253と前記ポンプ伝動軸490とを相対回転不能に連結するカップリングであり、符号492は、前記ポンプ伝動軸490と前記ポンプ軸21とを相対回転不能に連結するカップリングである。
前記モータハウジング60は、前記遊星ハウジング200における前記遊星側第1及び第2端壁200(1)、200(2)のうち前記所定取付箇所(本実施の形態においては前記ミッションケース510)に連結される端壁(本実施の形態においては前記遊星側第2端壁200(2))とは反対側の端壁(本実施の形態においては前記遊星側第1端壁200(1))に着脱自在に連結されている。
前記可変入力部270は、前記モータハウジング50の前記遊星ハウジング200に対する着脱に応じて、前記モータ軸51から可変入力要素への動力伝達を係合及び解除するように構成されている。
前述の通り、本実施の形態においては、前記サンギヤ110が可変入力要素として作用する。
従って、前記可変入力部270は、前記モータハウジング60の前記遊星ハウジング200への着脱に応じて、前記モータ軸51を前記サンギヤ110に直接又は間接的に連結及び連結解除するように構成されている。
詳しくは、前記可変入力部270は、前記サンギヤ110に対し軸線回り相対回転不能とされたスプラインを有している。
本実施の形態においては、前記サンギヤ110には径方向中央に軸線孔110a(図5参照)が設けられており、前記軸線孔110aの内周面に前記スプラインが形成されている。
さらに、前記遊星側第1端壁200(1)には、前記可変入力部270と同軸上に可変入力側開口275が設けられており、且つ、前記モータ軸51の外方延在部の外周面には前記可変入力部270にスプライン連結されるスプラインが設けられている。
斯かる構成により、前記モータハウジング50の前記遊星ハウジング200に対する着脱に応じて、前記モータ軸51が前記可変入力部270に連結及び連結解除されるようになっている。
前記合成出力部280は、前記遊星歯車機構101における合成回転動力出力要素の回転動力を、所定の駆動部材に作動伝達するように構成されている。
本実施の形態においては、前述の通り、前記キャリヤ150が合成回転動力出力要素として作用する。
従って、前記合成出力部280は、前記キャリヤ150の回転動力を所定駆動部材に向けて出力する。
詳しくは、前記合成出力部280は、一端部が前記キャリヤ150に作動連結され且つ他端部が前記遊星側第2端壁200(2)に形成された合成出力側開口285を介して所定駆動部材に向けて回転動力を出力可能とされている。
本実施の形態においては、前記遊星ハウジング200が前記ミッションケース510に装着された際に、前記合成出力部280が前記ミッションケース510内に収容された副変速機構530に合成回転動力を伝達するようになっている。
即ち、図2に示すように、前記遊星側第2端壁200(2)のうち前記所定取付箇所となる前記ミッションケース510の外表面に当接される領域に、前記合成出力側開口285が形成されている。
本実施の形態においては、前記合成出力部280は、一端部が前記キャリヤ150に作動連結され且つ他端部が前記合成出力側開口285を介して外方へ延在された合成出力軸281を有している。
前記合成出力軸281の外方延在部の外周面にはスプラインが設けられており、前記ミッションケース510には前記合成出力軸281の外方延在部がスプライン連結される筒状連結部材530aが配置されている。
斯かる構成により、前記合成出力部280は、前記遊星ハウジング200の前記所定取付箇所(本実施の形態においては前記ミッションケース510)に対する着脱に応じて、所定駆動部材に対し連結及び連結解除される。
本実施の形態においては、前記合成出力部280は、前記遊星歯車機構101と同軸上に配置されているが、これに代えて、前記合成出力部280を前記遊星歯車機構101の軸線位置から径方向に変位配置させることも可能である。
この場合には、前記遊星ハウジング200には、前記キャリヤ150を前記合成出力部280に作動伝達する出力側伝動部が備えられる。
前記出力側伝動部は、前記キャリヤ150と同軸上において前記キャリヤ150に軸線回り相対回転不能に連結される出力側伝動軸と、前記出力側伝動軸に相対回転不能に支持された出力側第1伝動ギヤと、前記出力側第1伝動ギヤに噛合された状態で前記合成出力軸281に相対回転不能に支持された出力側第2伝動ギヤとを有し得る。
斯かる構成によれば、前記出力側第1及び第2伝動ギヤのピッチ径を変更することによって、前記出力要素から前記合成出力軸281へ回転動力を増速伝達又は減速伝達させることができる。
本実施の形態においては、前記合成出力軸281は、前記キャリヤ150にスプライン連結を介して着脱自在に連結されている。
詳しくは、図5に示すように、前記第2キャリヤ本体170(2)は、前記遊星ギヤ機構101の軸線を基準にして径方向に延び、前記キャリヤピン160の第2端部162(2)を支持する径方向延在部180(2)と、前記径方向延在部180(2)の径方向内端部から軸線方向に延びる中空の筒部185(2)とを有している。
前記筒部185(2)の内周面にはスプラインが形成されており、前記合成出力軸281の連結端部には外周面に前記スプラインに噛合するスプラインが形成されている。
本実施の形態においては、図5等に示すように、前記第2キャリヤ本体170(2)の筒部185(2)は前記合成出力側開口285に配設された軸受部材415を介して前記遊星側第2端壁200(2)に軸線回り回転自在に支持されており、前記インターナルギヤ130が前記筒部185(2)に軸受部材420を介して軸線回り回転自在に支持されている。
なお、前記第1キャリヤ本体170(1)も、前記遊星ギヤ機構101の軸線を基準にして径方向に延び、前記キャリヤピン160の第1端部162(1)を支持する径方向延在部180(1)と、前記径方向延在部180(1)の径方向内端部から軸線方向に延びる中空の筒部185(1)とを有している。
前記筒部185は、前記可変入力側開口275に配設された軸受部材410を介して前記遊星側第1端壁200(1)に軸線回り回転自在に支持されている。
前記第1キャリヤ本体170(1)の前記径方向延在部180(1)は、径方向中央に前記筒部185(1)の軸線孔に連通された中央開口を有しており、前記モータ軸51が前記筒部185(1)の軸線孔及び前記径方向延在部180(1)の中央開口を貫通して、前記第1キャリヤ本体170(1)より軸線方向他方側へ到達されている。
そして、前記モータ軸51の軸線方向他方側が前記可変入力部270を形成するスプラインを介して前記サンギヤ110に連結されている。
図2等に示すように、前記定速入力側開口255に配設されて前記定速入力軸251の一端側を支持する軸受部材400、前記可変入力側開口275に配設されて前記第1キャリヤ本体170(1)の筒部を185(1)支持する軸受部材410、及び、前記合成出力側開口285に配設されて前記第2キャリヤ本体170(2)の筒部185(2)を支持する軸受部材415はシール機能付きとされている。
また、前記定速出力側開口265には、前記定速入力軸253の他端側を支持する軸受部材405より外方にシール部材406が配設されている。
斯かる構成により、前記遊星空間200Sは外部に対して液密に区画されており、油を貯留可能とされている。
なお、図3における符号206は前記遊星空間200Sに貯留された油の油面である。
本実施の形態に係るHMT構造1によれば、HST10を形成する前記ポンプユニット20及び前記モータユニット50と前記遊星ユニット100とを車輌に実際に装着させること無く、前記モータユニット50及び前記遊星ユニット100を連結させるだけで、HMTの組み付け作業及び調整作業を行うことができる。
即ち、HST及び遊星歯車機構を含むHMTにおいては、遊星歯車機構におけるサンギヤ、キャリヤ及びインターナルギヤを含む3要素のうちの第1要素に定速回転動力を入力させ且つ前記3要素のうちの第2要素にHSTから出力される無段可変回転動力を入力させ、前記3要素のうちの第3要素から合成回転動力が出力される。
従って、HSTの容積変更部材の操作量と遊星歯車機構の第3要素から出力される合成回転動力の回転速度とが所望の関係となるように、HST及び遊星歯車機構を正確に組み付け且つ出力調整を厳格に行う必要がある。
この点に関し、従来のHMTにおいては、遊星歯車機構は副変速機構を収容するミッションケース内に収容される一方で、HSTは前記遊星歯車機構とは分離された状態で前記ミッションケースの外壁面に連結されている。
斯かる従来構成においては、前記遊星歯車機構をミッションケース内に組み込み、さらに、前記HSTをミッションケースに装着させてからでないと、HMTの調整作業を行うことができず、調整作業を含む組立作業効率が悪いという問題がある。
これに対し、本実施の形態に係るHMT構造1によれば、前記モータユニット50を前記遊星ユニット100を連結させ、且つ、前記油圧ポンプ25及び前記油圧モータ55を流体接続させるだけで、HMTの組み付け作業及び調整作業を行うことができ、これらの作業効率を向上させることができる。
また、HST10の出力操作によって、前記遊星歯車機構101の合成回転動力が正逆切換可能とされる仕様においては、前記調整作業をより厳密に行う必要が有り、本実施の形態に係るHMT構造1の前記効果、即ち、HMTの組立作業及び調整作業を、実際に車輌に組み付けること無く行えるという効果は、特に有効となる。
なお、本実施の形態においては、下記構成によって、HST出力操作による前記遊星歯車機構101の合成回転動力の正逆切換が可能とされている。
即ち、本実施の形態においては、前述の通り、前記HST10は、前記容積変更部材90として、前記ポンプ側可動斜板90(P)及び前記モータ側可動斜板90(M)を有している。
前記ポンプ側可動斜板90(P)は、ポンプ側揺動軸線回りに、前記モータ軸51を逆転方向最高速状態で回転させる逆転方向最大傾転位置から、前記モータ軸51の回転を停止させる中立位置を挟んで、前記モータ軸51を正転方向最高速状態で回転させる正転方向最大傾転位置の間で傾転されるように構成されている。
前記モータ側可動斜板90(M)は、モータ側揺動軸線回りに、第1傾転位置と前記第1傾転位置より中立側に設定された第2傾転位置との間で傾転され得るように構成されている。
斯かる構成において、前記ポンプ側可動斜板90(P)の正転方向最大傾転位置及び逆転方向最大傾転位置、前記モータ側可動斜板90(M)の前記第1及び第2傾転位置、並びに、前記遊星歯車機構101のギヤ比は、前記モータ側可動斜板90(M)を第1傾転位置に保持した状態での前記ポンプ側可動斜板90(P)の逆転方向最大傾転位置から正転方向最大傾転位置までの傾転に応じて、前記遊星歯車機構101から出力される合成回転動力の回転速度がゼロから正転方向最高速まで無段階に変速し、且つ、前記ポンプ側可動斜板90(P)を逆転方向最大傾転位置に保持した状態での前記モータ側可動斜板90(M)の第1傾転位置から第2傾転位置までの傾転に応じて、前記遊星歯車機構101の合成回転動力の回転速度がゼロから逆転方向最高速まで無段階に変速するように、設定されており、これにより、前記遊星歯車機構101の合成回転動力が逆転方向最高速と正転方向最高速との間で回転方向切換可能且つ無段変速可能となっている。
この構成においては、前記ポンプ側可動斜板90(P)が中立位置に位置されて前記HST10の出力(前記モータ軸51の回転速度)がゼロの場合においても、前記遊星歯車機構101の合成回転動力は前進方向所定回転速度を有することになり、且つ、前記ポンプ側可動斜板90(P)が逆転方向最大傾転位置で、前記モータ側可動斜板90(M)が第1傾転位置に位置されて前記HST10が所定出力状態の場合に、前記遊星歯車機構101の合成回転動力がゼロとなって車輌停止状態となる。
従って、HMTの組み付け作業及び調整作業をより厳格に行う必要が有り、このような仕様においては、本実施の形態に係るHMT構造は特に有用となる。
なお、このように、本実施の形態に係る前記HMT構造1は、出力回転動力の回転方向を正逆切換可能とされている為、前記HMT構造1が適用される前記トランスミッション500には、前後進切換機構を備える必要は無い。
図1及び図2等に示すように、前記トランスミッション500は、ミッションケース510と、前記ミッションケース510内に収容された前記副変速機構530及び差動伝達機構550とを有している。
前記副変速機構530は、前記筒状連結部材530aを介して前記合成出力部280から伝達される回転動力を多段変速する。
詳しくは、前記副変速機構530は、前記筒状連結部材530aを介して前記合成出力部280に作動連結される副変速駆動軸531と、副変速従動軸533と、前記副変速駆動軸531及び前記副変速従動軸533に支持された複数の副変速ギヤ列535(1)、535(2)と、前記複数の副変速ギヤ列535(1)、535(2)を選択的に動力伝達状態とさせる副変速シフター537とを有している。
前記差動伝達機構550は、前記副変速機構530からの回転動力を左右一対の駆動車軸580a、580bに差動伝達する。
前記トランスミッション500は、さらに、前記副変速機構530の従動軸に選択的に制動力を付加し得る駐車ブレーキ機構560と、前記左右一対の駆動車軸580a、580bのそれぞれに対して個別に選択的に制動力を付加し得る左右一対の走行ブレーキ機構570a、570bとを有している。
実施の形態2
以下、本発明に係るHMT構造の他の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図9に、本実施の形態に係るHMT構造2がトランスミッション500に装着された状態の展開断面図を示す。
また、図10に図9の拡大図を、図11に図10の分解図を、それぞれ示す。
なお、図中、前記実施の形態1におけると同一部材には同一符号を付して、その説明を適宜省略する。
本実施の形態に係るHMT構造2は、定速入力部250Bに入力された駆動源からの回転動力を外部には出力しないように構成されている点において、前記実施の形態1に係るHMT構造1と相違している。
具体的には、本実施の形態に係るHMT構造2は、前記遊星ユニット100が遊星ユニット100Bに変更されている点において、前記実施の形態1に係るHMT構造1と相違している。
前記遊星ユニット100Bは、前記定速入力部250が定速入力部250Bに変更されている点、及び、前記遊星ハウジング200が遊星ハウジング200Bに変更されている点において、前記遊星ユニット100と相違している。
図9〜図11に示すように、前記遊星ハウジング200Bにおいては、前記定速出力側開口265(図2及び図3参照)が閉塞されている。
即ち、前記遊星ハウジング200Bは、前記遊星ハウジング200に比して、前記定速出力側開口265に代えて軸受用凹部265Bが設けられた遊星側第2端壁200B(2)を有している。
前記定速入力部250Bは、実質的に、前記定速出力軸253が省略されている点においてのみ前記定速入力部253と相違している。
前記定速入力部250Bの他端側を支持する前記軸受部材405は、前記軸受用凹部256Bに配設されている。
斯かる構成の前記HMT構造2においても、前記実施の形態1におけると同様の効果を得ることができる。
なお、本実施の形態においては、前記ポンプ軸21及び前記定速入力部250Bは並列状態で前記駆動源に作動連結されている。
図12に、図9におけるXII矢視図を示す。
本実施の形態においては、前記駆動源から前記定速伝動軸450に回転動力を伝達するプーリー伝動機構460Bは、前記駆動源によって作動的に回転駆動される駆動側プーリー(図示せず)と、前記定速伝動軸450に相対回転不能に支持された定速伝動プーリー461と、前記ポンプ軸21に相対回転不能に連結されたポンプ伝動軸490Bに相対回転不能に支持されたポンプ駆動プーリー462と、前記プーリー461、462に巻き回された伝動ベルト465とを有している。
実施の形態3
以下、本発明に係るHMT構造のさらに他の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図13に、本実施の形態に係るHMT構造3がトランスミッション500に装着された状態の展開断面図を示す。
また、図14に、前記HMT構造3が適用された作業車輌600の伝動模式図を示す。
なお、図中、前記実施の形態1及び2におけると同一部材には同一符号を付して、その説明を適宜省略する。
本実施の形態に係るHMT構造3は、前記実施の形態2と同様に、前記駆動源から前記ポンプ軸21への動力伝達と前記駆動源から定速入力部250Cへの動力伝達とが並列状態で行われている。
本実施の形態においては、図13及び図14に示すように、前記駆動源910から前記ポンプ軸21への動力伝達は、前記駆動源910によって作動的に回転駆動される第1駆動側プーリー470(1)と、前記ポンプ伝動軸490Bに相対回転不能に支持された前記ポンプ駆動プーリー462と、前記第1駆動側プーリー470(1)及び前記ポンプ駆動プーリー432に巻き回された第1伝動ベルト460C(1)とを含むプーリー伝動機構460C(1)を介して行われている。
一方、前記駆動源910から前記定速入力部250Cへの動力伝達は、前記駆動源910によって作動的に回転駆動される第2駆動側プーリー470(2)と、前記定速伝動軸450に相対回転不能に支持された前記定速伝動プーリー461と、前記第2駆動側プーリー470(2)及び定速伝動プーリー461に巻き回された第2伝動ベルト465(2)とを含むプーリー伝動機構460C(2)を介して行われている。
なお、図14に示すように、前記作業車輌600は、コンバインの形態をなしており、前記HMT構造3は、前記駆動源910から左右一対の走行クローラ等の走行部材920へ至る走行系伝動経路に介挿されている。
前記作業車輌600は、作業装置として、刈取装置620(第1作業装置)と、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置(第2作業装置)(図示せず)と、刈取装置620によって刈り取られた刈取穀稈を前記脱穀装置へ搬送する搬送装置625(第3作業装置)とを備えている。
前記作業車輌600においては、前記駆動源910の回転動力が第1作業系プーリー伝動機構630を介して作業装置駆動軸635に伝達されており、前記作業装置駆動軸635の回転動力が第2作業系プーリー伝動機構640を介して前記搬送装置625を駆動する搬送装置駆動軸626へ伝達され、前記搬送装置駆動軸626の回転動力が第3作業系プーリー伝動機構645を介して前記刈取装置620へ伝達されている。
また、前記脱穀装置へは前記作業装置駆動軸635から図示しない伝動機構を介して回転動力が伝達される。
なお、図14中の符号915はラジエターである。
本実施の形態に係るHMT構造3においては、前記定速入力側開口255は、所定取付箇所である前記ミッションケース510に連結される側の遊星側第2端壁200C(2)に形成されている。
詳しくは、前記HMT構造3は、前記HST10を形成するポンプユニット20C及びモータユニット50Cと、遊星ユニット100Cとを備えている。
前記遊星ユニット100Cは、前記遊星歯車機構101及び遊星ハウジング200Cを有している。
前記遊星ハウジング200Cは、前記ミッションケース510に連結される前記遊星側第2端壁200C(2)と、前記遊星側第2端壁200C(2)との間に前記遊星空間200Sを画するように前記遊星側第2端壁200C(2)から基準方向に離間され、前記モータユニット50Cが連結される遊星側第1端壁200C(1)と、前記遊星側第1及び第2端壁200C(1)、200C(2)の周縁を連結するように基準方向に延びる遊星側周壁205とを有している。
前記遊星側第2端壁200C(2)は、前記ミッションケース510に当接される重合領域に前記合成出力側開口285を有し、前記ミッションケース510とは重合しないように前記重合領域から基準方向とは直交する方向へ延びた延在領域に前記定速入力側開口255を有している。
本実施の形態においては、定速入力部250Cは、一端部が前記定速側入力開口255を介して外方へ延在された状態で前記遊星側第1及び第2端壁200C(1)、200C(2)に軸受部材400、405を介して軸線回り回転自在に支持された定速入力軸251Cと、前記伝達ギヤ252とを有している。
前記定速入力軸251Cの外方延在部は、カップリング451を介して前記定速伝動軸450に軸線回り相対回転不能に連結されている。
前記モータユニット50Cは、前記モータ軸51と、前記油圧モータ55と、モータハウジング60Cとを有している。
前記モータハウジング60Cは、前記モータ側ハウジング本体65と、前記モータ側ハウジング本体55の開口を閉塞するように前記モータ側ハウジング本体55に着脱自在に連結されるモータ側ポートブロック70Cとを有している。
前記実施の形態1及び2におけると同様に、前記モータ側ハウジング本体55における端壁68が前記遊星ハウジング200Cに連結される連結側端壁を形成し、前記モータ側ポートブロック70Cが前記連結側端壁との間に前記油圧モータ55の収容空間を画するように前記連結側端壁から前記モータ軸51の軸線方向に離間された自由端側端壁を形成している。
前記ポンプユニット20Cは、前記モータハウジング60Cの自由端側端壁(図示の形態においては前記モータ側ポートブロック70C)に着脱可能に連結されている。
前記ポンプユニット20Cは、前記ポンプ軸21と、前記油圧モータ25と、ポンプハウジング30Cとを有している。
前記ポンプハウジング30Cは、前記ポンプ側ハウジング本体35と、前記ポンプ側ハウジング本体35の開口を閉塞するように前記ポンプ側ハウジング本体35に着脱自在に連結されるポンプ側ポートブロック40Cとを有している。
図13に示すように、本実施の形態においては、前記ポンプ側ポートブロック40C及び前記モータ側ポートブロック70Cは単一の共通ポートブロック95によって形成されている。
これに代えて、前記ポンプ側ポートブロック40C及び前記モータ側ポートブロック70Cを別体とし、前記ポンプ側ハウジング本体35及び前記モータ側ハウジング本体65の間に両ポートブロック70C、40Cが挟まれるように前記両ポートブロック40C、70Cを隣接配置させることも可能である。
前記両ポートブロック40C、70Cが一体形成されているか、又は、別体形成されているかに拘わらず、前記両ポートブロック40C、70Cを形成するポートブロックの一方側の端面をポンプ取付面として作用させ且つ他方側の端面をモータ取付面として作用させることにより、図12に示す前記作動油配管85の如き部品を不要としつつ、前記油圧ポンプ25及び前記油圧モータ55間の接続油路の短縮化を図ることができ、HSTの作動効率を高めることができる。
前述の通り、本実施の形態においては、前記ポンプ側ポートブロック40C及び前記モータ側ポートブロック70Cが単一の前記共通ポートブロック95によって形成されている。
斯かる構成においては、前記モータ側ハウジング本体65は、前記連結側端壁を形成する前記端壁68が前記遊星第1端壁200C(1)に当接状態で連結される一方で、前記共通ポートブロック95が前記モータ側ハウジング本体65の開口を閉塞するように前記モータ側ハウジング本体65に着脱自在に連結される。
その上で、前記ポンプ側ハウジング本体35の前記開口が前記共通ポートブロック95によって閉塞されるように前記ポンプ側ハウジング本体35が前記共通ポートブロック95に着脱自在に連結される。
斯かる構成の前記HMT構造3においても、前記実施の形態1及び2におけると同様の効果を得ることができる。
1、2、3 HMT構造
10 HST
20、20C ポンプユニット
21 ポンプ軸
25 油圧ポンプ
30、30C ポンプハウジング
50、50C モータユニット
51 モータ軸
55 油圧モータ
60、60C モータハウジング
90(P) ポンプ側可動斜板(容積変更部材)
90(M) モータ側可動斜板(容積変更部材)
100、100B、100C 遊星ユニット
101 遊星歯車機構
110 サンギヤ
120 遊星ギヤ
130 インターナルギヤ
150 キャリヤ
200、200B、200C 遊星ハウジング
200S 遊星空間
200(1)、200B(1)、200C(1) 遊星側第1端壁
200(2)、200B(2)、200C(2) 遊星側第2端壁
205 遊星側周壁
250 定速入力部
255 定速入力側開口
265 定速出力側開口
270 可変入力部
275 可変入力側開口
280 合成出力部
285 合成出力側開口
510 ミッションケース(所定取付箇所)

Claims (10)

  1. ポンプ軸、前記ポンプ軸に支持された油圧ポンプ及び前記油圧ポンプを収容し且つ前記ポンプ軸を駆動源に作動連結可能な状態で支持するポンプハウジングを有するポンプユニットと、モータ軸、前記モータ軸に支持された油圧モータ及び前記油圧モータを収容し且つ前記モータ軸を外部へ回転動力出力可能な状態で支持するモータハウジングを有するモータユニットとを含み、前記油圧モータが前記油圧ポンプによって流体的に駆動され、前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの少なくとも一方の容積が容積変更部材によって変更可能とされたHSTと、
    サンギヤ、前記サンギヤと噛合する遊星ギヤ、前記遊星ギヤと噛合するインターナルギヤ及び前記遊星ギヤを軸線回り回転自在に支持し且つ前記遊星ギヤの前記サンギヤ回りの公転に連動して前記サンギヤの軸線回りに回転するキャリヤを含む遊星歯車機構、並びに、前記遊星歯車機構を収容する遊星ハウジングを有する遊星ユニットとを備え、
    前記遊星ハウジングは所定取付箇所に着脱可能とされ、前記モータハウジングは前記遊星ハウジングに着脱可能とされており、
    前記遊星ハウジングには、前記遊星ハウジングが前記所定取付箇所へ装着された状態において駆動源からの回転動力を入力して前記インターナルギヤ及びキャリヤの一方によって形成される定速入力要素に作動伝達する定速入力部と、前記モータハウジングの前記遊星ハウジングに対する着脱に応じて前記モータ軸から可変入力要素として作用する前記サンギヤへの動力伝達を係合及び解除する可変入力部と、前記遊星ハウジングの前記所定取付箇所への着脱に応じて前記インターナルギヤ及び前記キャリヤの他方によって形成される出力要素から所定駆動部材への動力伝達を係合及び解除する合成出力部とが設けられていることを特徴とするHMT構造。
  2. 前記遊星ハウジングは、前記遊星歯車機構の軸線方向に沿った基準方向一方側及び他方側に位置し、両者の間に前記遊星歯車機構を収容する遊星空間を画する遊星側第1及び第2端壁を有し、
    前記遊星側第1及び第2端壁の一方及び他方には、それぞれ、前記可変入力部に対するアクセスを許容する可変入力側開口及び前記合成出力部に対するアクセスを許容する合成出力側開口が設けられ、
    前記遊星側第1及び第2端壁の他方の前記所定取付箇所への着脱に応じて前記合成出力部が前記合成出力側開口を介して前記所定駆動部材に対して連結及び解除され、
    前記モータハウジングの前記遊星側第1及び第2端壁の一方に対する着脱に応じて前記モータ軸が前記可変入力側開口を介して前記サンギヤに対して連結及び解除されることを特徴とする請求項1に記載のHMT構造。
  3. 前記可変入力側開口及び前記合成出力側開口は同軸上に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のHMT構造。
  4. 前記遊星側第1端壁又は前記遊星側第2端壁には定速入力側開口が設けられ、
    前記定速入力部は、前記駆動源からの回転動力を前記定速入力側開口を介して入力して前記定速入力要素に作動伝達することを特徴とする請求項2又は3に記載のHMT構造。
  5. 前記遊星側第1及び第2端壁のうち前記定速側入力側開口が設けられた端壁とは異なる端壁に定速出力側開口が設けられ、
    前記定速入力部は、前記駆動源からの回転動力を前記定速入力側開口を介して入力して前記定速入力要素に作動伝達すると共に、前記定速出力側開口を介して外部へ出力可能とされていることを特徴とする請求項4に記載のHMT構造。
  6. 前記ポンプ軸は、前記定速出力側開口を介して前記定速入力部に作動連結されていることを特徴とする請求項5に記載のHMT構造。
  7. 前記ポンプ軸及び前記定速入力部は前記駆動源に対して並列状態で作動連結されていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のHMT構造。
  8. 前記モータハウジングは、前記遊星ハウジングに当接状態で連結される連結側端壁と前記遊星ハウジングとは基準方向に関し反対側に位置する自由端側端壁とを含み、
    前記ポンプハウジングは、前記モータハウジングにおける自由端側端壁に連結されていることを特徴とする請求項7に記載のHMT構造。
  9. 前記モータハウジングは、前記油圧モータを囲繞した状態で前記モータ軸の軸線方向に延びるモータ側周壁及び前記モータ側周壁の軸線方向一方側を閉塞するモータ側端壁を有し、前記モータ側周壁の軸線方向他方側が前記油圧モータの挿通を許容する開口とされたモータ側ハウジング本体と、前記開口を閉塞するように前記モータ側ハウジング本体に着脱自在に装着されるモータ側ポートブロックとを有し、
    前記ポンプハウジングは、前記油圧ポンプを囲繞した状態で前記ポンプ軸の軸線方向に延びるポンプ側周壁及び前記ポンプ側周壁の軸線方向一方側を閉塞するポンプ側端壁を有し、前記ポンプ側周壁の軸線方向他方側が前記油圧ポンプの挿通を許容する開口とされたポンプ側ハウジング本体と、前記開口を閉塞するように前記ポンプ側ハウジング本体に着脱自在に装着されるポンプ側ポートブロックとを有し、
    前記モータ側ハウジング本体のモータ側端壁が前記連結側端壁として作用し、前記モータ側ポートブロックが前記自由端側端壁として作用しており、
    前記モータ側ポートブロック及び前記ポンプ側ポートブロックは単一の共通ポートブロックによって形成されていることを特徴とする請求項8に記載のHMT構造。
  10. 前記容積変更部材の操作によって、前記出力要素から出力される合成回転動力が逆転方向最高速と正転方向最高速との間で無段変速されることを特徴とする請求項1から9の何れかに記載のHMT構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110778678A (zh) * 2018-07-24 2020-02-11 株式会社神崎高级工机制作所 Hmt构造

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