JP2018053959A - 可撓パイプ用管継手構造 - Google Patents

可撓パイプ用管継手構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2018053959A
JP2018053959A JP2016188292A JP2016188292A JP2018053959A JP 2018053959 A JP2018053959 A JP 2018053959A JP 2016188292 A JP2016188292 A JP 2016188292A JP 2016188292 A JP2016188292 A JP 2016188292A JP 2018053959 A JP2018053959 A JP 2018053959A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
flexible pipe
sealing material
seal
diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016188292A
Other languages
English (en)
Inventor
井上 智史
Tomohito Inoue
智史 井上
秋生 保田
Akio Yasuda
秋生 保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inoue Sudare Co Ltd
Higashio Mech Co Ltd
Original Assignee
Inoue Sudare Co Ltd
Higashio Mech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Inoue Sudare Co Ltd, Higashio Mech Co Ltd filed Critical Inoue Sudare Co Ltd
Priority to JP2016188292A priority Critical patent/JP2018053959A/ja
Publication of JP2018053959A publication Critical patent/JP2018053959A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Joints That Cut Off Fluids, And Hose Joints (AREA)

Abstract

【課題】可撓パイプに対して高い密封性を発揮し、かつ、コンパクトな管継手構造を提供する。【解決手段】シール材保持リング25に対して、微小拡径状態としてシール材Sが組付けられたリング・シールユニット体を有し、可撓パイプPの挿入によって、パイプPの先端がシール材保持リング25に当接すると、シール材Sは放出されて、ラジアル外方向X1,X2に拡径しつつ、パイプPの第一山部2Fを越えて、パイプPの第一谷部4Fへ落込む。【選択図】図15

Description

本発明は、可撓パイプ(フレキシブルパイプ)用管継手構造に関する。
従来から、図16に示すような管継手構造が使用されている。特に図16に示すものは、ガス用のワンタッチ管継手として使用され、継手本体40の内部空間に、耐火部としての熱膨張ゴム41と、横断面一文字型のシールゴム42と、縮径弾性力付与スプリング付きの抜け止めリング43とを、奥から手前に、順次配設して、可撓パイプPの外面に接触乃至係止状として、その外方側から、螺合リング44を継手本体40に螺着して、パイプPの抜止めを行うと共に、上記シールゴム42にて密封して、気体(ガス)の外部漏洩を防止していた。
シールゴム42は、可撓パイプPの挿入分の圧縮率のみでアキシャル方向に押圧されているに過ぎず、特に、可撓パイプPの外周面に於て、山部45の頂部には傷が付いている場合には、気体(ガス)の外部漏洩を生ずる虞れがあった。(なお、可撓パイプPの山部45の頂部には他の物体に衝突等した傷が付き易い。)
そこで、Oリングを付加し、このOリングを可撓パイプPの谷部に落し込んで密封性を向上する技術も考え得るが、従来、図17〜図19に示すような管継手構造が提案されている(特許文献1参照)。
図17はパイプ未挿入状態、図18はパイプ挿入途中状態、図19はパイプ挿入完了状態を示すが、継手本体40の内部に、コイルスプリング47によって弾発付勢されるOリング保持リング48が設けられ、このOリング保持リング48は、薄肉円筒部48Aと、その円筒部48Aの内周面からラジアル内方向に延設された内鍔状当接片48Bとから成り、この当接片48Bは、上記コイルスプリング47の弾発付勢力を受ける機能と、図17から図18のように挿入されてくるパイプPの先端が当接して、上記コイルスプリング47の弾発付勢力に抗して図の左方向へ移動させるパイプ当接機能とを兼備する。
そして、図17のパイプ未挿入状態では、シール材としてのOリング49は、保持リング48の円筒部48Aに外嵌状態で弾性的に拡径状で保持される。
特に、挿入されてくるパイプPが円筒部48Aに内挿可能なように、円筒部48Aの外径寸法D48は、パイプPの外径D0 よりもかなり大きな寸法である。つまり、パイプPの外径D0 と、円筒部48AとパイプPとの間隙と、円筒部48Aの肉厚等を合算した、かなり大きな外径寸法D48を円筒部48Aが有し、従って、図17に示したようなパイプ未挿入状態の管継手として、(Oリング48は、自由状態下での伸縮していないときに比較すると、)かなり大径に弾性的に伸長された状態(拡径弾性変形状態)に保持される。
その後、図18に示すように、パイプPが挿入されてくると、パイプPの先端面が内鍔状当接片48Bに当接して、図の左方向へ押込まれたOリング保持リング48からOリング49が、自身の弾性縮径力によって、先端から2番目のパイプ谷部50に落込む。
次に、(図18から)図19に示す如く、継手本体40の孔部のテーパ面51に対してOリング49が圧接し、このテーパ面51とパイプ谷部50の間に挾圧されたOリング49によって、密封機能を発揮する。
特開平7−174274号公報
しかしながら、図17〜図19に示したような管継手には、次のような問題があった。
即ち、組付けられた管継手は、未使用状態のままで長期間に渡って、流通過程や作業現場に在庫・保管される場合がある。
エラストマー(ゴム)から成るOリング49は、前述したように、拡径弾性変形状態───かなり大径に弾性的に伸長された状態───として、未使用状態(図17参照)を保つので、いわゆるクリープ現象等によってOリング49の弾性(弾発付勢力)が著しく減少し、可撓パイプPの谷部50へ落込み難くなり、あるいは、(弾性密着力が不足して)密封性能が低下するという問題がある。
また、図17〜図19に示した保持リング48のエッジがOリング49を傷付ける虞れもあったり、コイルスプリング47及びその他の部品点数も多く、複雑な構造となるという問題もあった。
従って、従来から使用されている図16に示すような可撓パイプ用管継手に図17〜図19に示すOリング保持リング48とOリング49とコイルスプリング47等の密封構造(機構)を付加・適用することが困難であるという問題があったといえる。
本発明に係る可撓パイプ用管継手構造は、継手本体の内部に、シール材がラジアル方向に拡縮変形して侵入自在な環状凹部を、設け;該環状凹部の内方側の一側面と、該環状凹部よりも継手本体内方側に形成された最終シール用孔部との角部に、可撓パイプ未挿入状態で当接状に配設されるシール材保持リングを備え;しかも、可撓パイプ未挿入状態で、上記シール材が弾性的に微小拡径状態として上記シール材保持リングに組付けられたリング・シールユニット体を構成しており;該リング・シールユニット体のシール材保持リングは、挿入されてくる可撓パイプの先端に当接すると、上記最終シール用孔部へ可撓パイプと共に押込まれ、かつ、上記リング・シールユニット体のシール材はシール材保持リングから分離放出され;分離放出されたシール材は、挿入されてくる可撓パイプの先端の第一山部の勾配面、及び、上記環状凹部の内方側の一側面と外方側の他側面によって、誘導されて、ラジアル外方向に拡径して上記第一山部の頂部を越えるように、構成され;さらに、上記頂部を越えたシール材は、自身の縮径弾発力によって可撓パイプの第一谷部に落込み状態となり;接続完了状態下で、落込み状態の上記シール材は、上記最終シール用孔部の内周面の奥部に圧接して、密封するように構成されている。
また、上記シール材保持リングは、円環基部と、該円環基部からラジアル外方向に突出状として交互に配設された第1突片・第2突片とを、有し;しかも、継手軸心を含んだ縦断面視に於て、第1突片と第2突片は、継手軸心に対して、大小相違する傾斜角度をもって可撓パイプ未挿入状態下で、継手本体外方側へ傾斜し、大傾斜角度の第1突片と、小傾斜角度の第2突片によって形成された、ラジアル外方及び継手本体外方へしだいに拡開するV字形収納空間に、上記シール材が収納保持され;上記第1突片は、可撓パイプ未挿入状態下で上記角部に対して係止し;上記第2突片は、上記シール材が可撓パイプ未挿入状態下で弾性縮径変形するのを阻止する縮径阻止機能、及び、挿入されてくる可撓パイプの先端の第一山部の勾配面が当接するパイプ押込力受持機能を、備え;上記第2突片が挿入されてくる可撓パイプの先端の上記勾配面に当接してパイプ押込力を受けると、上記角部に係止している上記第1突片の上記大傾斜角度が減少して上記V字形収納空間の拡開角度が減少しつつ収納保持されていたシール材を、上記V字形収納空間から分離放出するよう構成されたものである。
また、上記シール材保持リングの上記円環基部に摺動自在として挿通されるガイド用内挿筒部を、上記継手本体が内部に有している。
また、上記シール材保持リングの第2突片の先端が、上記可撓パイプの先端の上記第一山部の勾配面に当接する複数の点乃至微小線分を連結する仮想当接円の径をDy とし、上記可撓パイプの外径をD0 とし、上記可撓パイプの外周の谷底径をDi とすると、下記数式(1)が成立するように上記第2突片の寸法・形状を設定した。
i+0.20・(D0 −Di )≦Dy ≦Di +0.75・(D0 −Di )……数式(1)
また、上記シール材は、その横断面形状が、内周側の円弧状第1凸部と、外周側の円弧状第2凸部と、左右に突出状の小円弧状耳部とを、有し、さらに、横断面におけるラジアル方向寸法よりもアキシャル方向寸法を大きく設定した。
また、上記シール材の上記第一谷部への落込み状態で、かつ、パイプ接続完了状態に於て、上記シール材の上記耳部の内周面部位から上記第1凸部の傾斜側面部位に渡って連続状に、上記可撓パイプに密接し、しかも、上記第1凸部は上記第一谷部の最底部との間に微小間隙部を形成した非接触状態である。
また、弾性的に微小拡径状態として上記シール材保持リングに組付けられたシール材の可撓パイプ未挿入状態での内径をD10とし、上記可撓パイプの外周面の谷底径をDi とし、上記可撓パイプの外径をD0 とすると、下記数式(2)が成立する。
i +0.10・(D0 −Di )≦D10≦Di +0.70・(D0 −Di )……数式(2)
本発明に係る可撓パイプ用管継手構造によれば、シール材は弾性的に微小拡径状態を、未使用期間中、維持しており、シール材がクリープ現象等によってその弾発付勢力(弾性)を減少乃至喪失してしまうことを防ぎ、安定して優れた密封性能を発揮する。しかも、全体にコンパクト化を図り得ると共に部品点数の低減も図り得る。さらに、シール材は、一旦ラジアル外方向に拡径して、引続きラジアル内方向に縮径し、可撓パイプの第一山部を越えるや、直ちに第一谷部に落込み状態となって、最終シール用孔部の奥部に(パイプ先端と共に)侵入して、スムースかつ確実に配管接続を行い得る。さらに、可撓パイプの挿入も軽く行うことが可能である。
本発明の実施の一形態を示し、パイプ未挿入状態の簡略断面図である。 パイプが挿入される途中を示す断面図である。 パイプが挿入される途中であって、第一山部の頂部をシール材が越える直前を示す断面図である。 パイプが挿入される途中であって、第一山部の頂部をシール材が越えつつある状態を示す断面図である。 パイプが挿入される途中であって、シール材の第一谷部へ落込み状態を示す断面図である。 接続完了状態を示す断面図である。 シール材の一例を示す断面図であって、(A)は全体の断面図、(B)は拡大横断面図である。 要部拡大説明図であって、(A)は可撓パイプの谷部と山部と、最終シール用孔部の内周面と、シール材との相互の形状・寸法関係を示す要部拡大説明図であり、(B)は接続完了状態におけるシール材の弾性変形の状態及び面圧力分布を示す要部拡大説明図である。 シール材保持リングの一例を示す正面図である。 図9の端面図であって、(A)は図9のA−A端面図、(B)は図9のB−B端面図である。 リング・シールユニット体の正面図である。 リング・シールユニット体の背面図である。 パイプ抜止め部材の正面図である。 継手本体内に組付前の状態を示すリング・シールユニット体の要部拡大断面図である。 シール材保持リングとシール材と可撓パイプ及び環状凹部等の寸法関係・位置関係・作用を説明するための要部拡大断面図である。 従来例を示す断面図である。 他の従来例を示し、パイプ未挿入状態の要部断面図である。 パイプ挿入途中の他の従来例を示す要部断面図である。 パイプ接続完了状態の要部拡大図である。
以下、図示の実施の形態に基づき本発明を詳説する。
図1〜図15に示す実施の一形態に於て、Pは被接続用可撓パイプであり、フレキパイプ,フレキシブルパイプ等とも呼ばれ、独立した円環状山部と谷部が交互に形成された薄肉金属管5と、それに被覆のプラスチック被覆層6とから、成る。
なお、本発明に於て、金属管5の山部・谷部を、可撓パイプPの山部2・谷部4と呼ぶ。その理由は、図1〜図5でも明らかなように、本発明に係る管継手構造は、パイプ先端から金属管5の6山(又は7山)を露出状態として管継手1に接続される構造であり、このように露出状態の金属管5の山部2・谷部4が重要な構成要素となるからである。
3は継手本体であって、図例では、ソケット型を示すが、これはエルボ型やチーズ型等であっても良く、継手本体3の一端のみならず、複数端に袋ナット7が螺着されるものとするも好ましい。
この継手本体3は、軸心L3 に沿って流路用孔部8が貫設されると共に、外周面には、テーパ雄ネジ部9,作業工具掴持用六角部11,雄ネジ部12がアキシャル方向に順次配設され、この雄ネジ部12に袋ナット7の雌ネジ部13が螺着される。また、袋ナット7はアキシャル方向に比較的長い寸法であって、シール用凹溝14を開口端近傍に有し、この凹溝14には、T字型シール15が嵌着され、図6に示すように、接続完了状態下でパイプPの被覆層6の外周面に密接して、シールする。
また、袋ナット7の内部の段付面16と、継手本体3の雄ネジ部12の端面との間には、パイプ挿入完了状態で、パイプPが引抜けることを阻止するパイプ抜出防止具17(図13参照)が挾持状に設けられている。
継手本体3の孔部8は、袋ナット7が螺着される開口端面側から、大径の第1孔部8A,それよりもやや径の小さい第2孔部8B,さらに径の小さい第3孔部8C,及び、小径の第4孔部8Dが、順次配設され、しかも、各孔部8A,8B,8C,8Dの境目には、第1・第2・第3段付面18A,18B,18Cが設けられる。また、第3段付面18Cの内周端から薄肉円筒状の(後述する)内挿筒部20が連設されている。この内挿筒部20は、第3孔部8Cと同心円形状に設けられ、第3孔部8Cと、内挿筒部20の外周面と、第3段付面18Cによって、(袋ナット7の存在する)アキシャル外方側に開口状の円筒型空間部21が形成される。また、この内挿筒部20の内周面と、第4孔部8Dとは略同一径として連続して、直接に、流体が接する流路を構成する。
そして、開口端側の大径の第1孔部8Aには、従来例を示す図16と同様の熱膨張ゴム41とシールゴム42が、嵌着されている。
そして、Sは、ゴム等の弾性材から成るシール材であり、このシール材Sが、図1〜図5に示すように、かつ、図15の拡大図に矢印X1 〜X6 にて示すように、ラジアル方向Rに拡縮変形しつつ侵入自在な環状凹部30が、継手本体3の内部に設けられている。具体的には、この環状凹部30は、前記第2段付面18Bと第2孔部8B、及び、熱膨張ゴム41の内端面41Aによって、ラジアル内方向に開口状に形成されている。
25はシール材保持リングであって、図9と図10に例示するように、0.15〜3mm程度の薄い金属板のプレス加工品から成り、図11,図12、及び、図14と図1に示す如く、継手本体3への組付(組込)以前、及び、(継手本体3の内部に組付けられると共に)パイプ未挿入状態で、シール材Sが弾性的に微小拡径状態として組付けられたリング・シールユニット体Uを構成している。また、シール材保持リング25は、軸心直交面に沿った円環基部26と、この円環基部26からラジアル外方向に突出状として、交互に配設された第1突片31・第2突片32とを、有している。
しかも、継手軸心L3 を含んだ縦断面視に於て、第1突片31と第2突片32は、継手軸心L3 に対して、大小相違する傾斜角度θ1 ,θ2 をもって、パイプ未挿入状態下(図1,図14参照)で、継手本体外方側───第1孔部8A側───へ傾斜している。
大傾斜角度θ1 の第1突片31と、小傾斜角度θ2 の第2突片32によって、ラジアル外方及び継手本体外方へしだいに拡開するV字形収納空間33に、シール材Sが収納保持されている(図1,図11,図12,図14参照)。
図14に示すように、V字形収納空間33の開き角度β0 は、θ1 −θ2 である。
また、図1に示したパイプ未挿入状態で、環状凹部30の内方側の一側面34───前記第2段付面18B───と、環状凹部30よりも内方側に形成された最終シール用孔部35───前記第3孔部8C───との角部36に、シール材保持リング25が、パイプ未挿入状態で、当接状に配設されている。
具体的には、保持リング25の第1突片31が、第2段付面18Bと第3孔部8Cとの角部36に当接状として、パイプPが挿入されるのを、待っている。なお、角部36は、面取りされているのが好ましい。また、最終シール用孔部35とは、前記第3孔部8Cが相当し、図6に示したように最終の接続完了状態下で、シール材Sが密に圧接して、流体の密封を行う内周面である。
さらに、リング・シールユニット体Uの保持リング25・シール材Sについて、説明すれば、図1と図14に示すように、第1突片31は、パイプ未挿入状態下で、前記角部36に対して、係止する位置決め機能を発揮している。第2突片32は、シール材Sが弾性縮径変形するのを阻止する縮径阻止機能、及び、挿入されてくる可撓パイプPの先端の第一山部2Fの勾配面22が当接して、この勾配面22からパイプ押込力FP (図15参照)を受けるパイプ押込力受持機能を、具備しているといえる。
図1から図2のように、保持リング25の第2突片32が、挿入されてくるパイプPの先端の第一山部2Fの勾配面22に当接して、図15に示すようにパイプ押込力FP を受けると、上記角部36に係止していた第1突片31は、その大傾斜角度θ1 が減少して、V字形収納空間33の拡開角度β0 が、図14(図1)から図15(図2,図3)のように、減少しつつ、収納保持されていたシール材Sを、V字形収納空間33から、分離放出される。
保持リング25は、シール材Sを分離放出しつつ、図3から、さらに、図4→図5→図6と、順次円筒型空間部21の奥方へ押込まれていく。
ところで、保持リング25の円環基部26は、継手本体3のガイド用内挿筒部20に摺動可能に外嵌されているので、保持リング25が倒れたり(傾いたり)して、スムースに継手本体3の奥方への移動が難しくなるという問題の発生を、解決している。言い換えると、保持リング25の円環基部26に摺動自在として挿通されたガイド用内挿筒部20を継手本体3が備えていることで、小さなパイプ押込力FP をもってスムースにパイプPを押込むことができる。
そして、弾性的に微小拡径状態として保持リング25に組付けられたシール材Sの可撓パイプ未挿入状態(図1及び図14と図11,図12参照)での内径をD10とし、可撓パイプPの外周面における谷底径をDi とし、可撓パイプPの外径をD0 とすると、下記数式(2)が成立するように設定する。
i +0.10・(D0 −Di )≦D10≦Di +0.70・(D0 −Di )……数式(2)
より望ましくは、次の数式(3)が成立するよう設定する。
i +0.20・(D0 −Di )≦D10≦Di +0.60・(D0 −Di )……数式(3)
上記数式に於て、下限値未満であると、図1(図14)の状態からパイプPが挿入され、図2(図15)のように第一山部2Fの頂点よりも先端方向の傾斜面(勾配面22)に対し、シール材Sが円滑に(保持リング25から離脱して)乗り移りすることが、困難となる。逆に、上限値を越せば、シール材Sが長期間の未使用(在庫)状態でクリープ現象にて弾発性(縮径方向の弾性付勢)を低下乃至喪失する虞れがある。
ところで、シール材Sの横断面形状について説明すると、図7に示すように、内周側の半径R1 の円弧状第1凸部61と、外周側の半径R2 の円弧状第2凸部62と、左右に突出状の半径R3 の小円弧状耳部63,63とを有し、かつ、第1凸部61と耳部63の(点線で示した)隅部64は、半径R4 の凹状円弧65で肉盛りされ、また、第2凸部62と耳部63の(点線で示した)隅部66は、半径R5 の凹状円弧67で肉盛りされた形状である。
そして、横断面におけるラジアル方向寸法(高さ寸法)Hよりも、アキシャル方向寸法(幅寸法)Wを、大きく設定する。具体的には、1.20・H≦W≦1.40・Hとする。また、耳部63の中心点P63の、第1凸部61の頂点P61からのラジアル方向寸法(高さ寸法)H63は、前記高さ寸法Hの半分よりも大きく設定する。つまり、0.60・H≦H63≦0.80・Hとして、耳部63,63が横断面の重心点よりもラジアル外方寄りに、配設され、図8(A)に示したように、パイプPの谷部に嵌り込むと、点々68,68にて示した部位が弾性的に圧縮変形する。さらに、図6に示した接続完了状態に於て、第3孔部8C(孔部35)の内周面に対しては、図8(A)に示した点々69の部位が弾性的に圧縮変形する。
図8(B)には、この接続完了状態下でのシール材Sの弾性変形の断面形状、及び、圧接面圧力P1 の分布を示す。
図8(A)(B)から判るように、シール材Sは、上述した独自の横断面形状に伴って、パイプPの谷部4及び山部2の勾配面に対して、安定姿勢を保ち(捩れを発生せず)、かつ、点々68にて示した弾性圧縮部(圧接部)は、谷部4の勾配面と、山部2の勾配面に渡って連続状となる。
言い換えると、68Aは谷部4の左右勾配面による挟み込みシール領域であり、68Bは最終シール用孔部35からラジアル内方向への押付力による押圧シール領域である。
さらに言えば、図4から図5に示す如く、シール材Sが自身の縮径弾性力によって谷部4へ落込む際に、両耳部63,63の存在によって捩れることが防止され、かつ、(図7に示したように)全体幅寸法Wよりも第1凸部61の幅寸法(2×R1 )が小さいために谷部4に向かってスムースに滑り(落ち)込むことができ、しかも、図5から図6のように最終シール用孔部35へ侵入する際、谷部4に向かって、弾性変形しつつ沈み込み易いと共に、(前述した)挟み込みシール領域68A及び押付シール領域68Bが、連続状に形成され、優れたシール性(密封性能)を発揮する。また、第一山部2Fを、図3から図4のように、越える際には、シール材Sの第1凸部61の頂点近傍領域70は傷付き易いが、このような損傷し易い頂点近傍領域70は、パイプPの谷部4に対して、非接触である(間隙部19がある)ため、一層、シール性(密封性能)は向上できる。
次に、図1〜図6にもどって説明する。可撓パイプ未挿入状態では、リング・シールユニット体Uとして、シール材Sは弾性的に微小拡径状態で円筒型空間部21の開口端位置にて、図1の如く、パイプPの挿入を待っている(待機している)。
リング・シールユニット体Uのシール材保持リング25は、挿入されてくるパイプPの先端に、図2と図15に示すように当接すると、最終シール用孔部35の奥方へパイプPと共に押込まれ(図3,図4参照)、かつ、リング・シールユニット体Uのシール材Sはシール保持リング25から放出される(図3,図4,図15参照)。
分離放出されたシール材Sは、図15に示す如く、挿入されてくる可撓パイプPの先端の第一山部2Fの先端方向側の勾配面22、及び、環状凹部30の内方側の一側面34と、外方側の他側面41Aによって、誘導されて、ラジアル外方向X1 ,X2 に弾性的に拡径して、第一山部2Fの頂部23(図15参照)を越えていく(図15の矢印X3 をもって示す)。
さらに、第一山部2Fの頂部23を超えたシール材Sは、自身の縮径弾発力によって、図15の矢印X4 ,X5 ,X6 、及び、図4から図5のように、パイプPの第一谷部4Fに滑り込み、シール材Sの落込み状態となる。
図6に示したように、接続完了状態下では、落込み状態のシール材Sは、最終シール用孔部35の内周面の奥部に圧接(図8(B)に示した面圧力P1 をもって圧接)して、密封する。
そして、図8及び図6に示した、シール材Sの第一谷部4Fへの落込み状態で、かつ、パイプ接続完了状態に於て、シール材Sは、前述した押付シール領域68Bと挟み込みシール領域68Aに渡って、連続状に、可撓パイプPの第一谷部4Fとそれに続く山部2,2の傾斜面(勾配面)に、密封する。言い換えると、シール材Sは、パイプ接続完了状態では、左右の耳部63,63の内周面部位(符号68Bに相当)から、第1凸部61の傾斜側面部位(符号68Aに相当)に渡って、連続状に、パイプPの第一谷部4Fと山部2,2の傾斜面に、圧接して密封状態となる。その密封状態面圧分布は、図8(B)に於て、圧接面圧力P1 をもって示す。また、この状態で、第1凸部61は、第一谷部4Fの最底部との間に、微小間隙部19を形成した非接触状態である。
このようにして、シール材Sとして、第一山部2Fを越え、かつ、第一谷部4Fへの滑り込みの際に、傷付き易い第1凸部61の頂部近傍は、密封に関与させない。逆に傷付きを受けない、符号68A,68Bにて示したシール領域にて、密封を確実に行う。しかも、図8(B)に示したように、シール材Sは捩れを生じないで正しい姿勢を保つことが、シール材Sの左右の耳部63,63及び第1凸部61を有する横断面形状にて、確保され、安定姿勢を維持しつつ高い密封性能を発揮している。
次に、図9〜図12に於て、シール材保持リング25について追加説明すると、第1突片31と第2突片32は、円環基部26から交互に突出状となるように、30°の中心角度をもって、各々6枚ずつ設けられ、軸心L3 に沿った方向から見ると、第1突片31の幅寸法よりも、第2突片32の幅寸法が大きく、かつ、第1突片31が第2突片32よりもラジアル外方向に大きく突出状である。第2突片32の(周方向の)幅寸法が大き目に設定されている理由は、図1〜図6,図14,図15に示すように、第2突片32は軸心L3 に対する傾斜角度θ2 が、ほとんど変化せずに、確実に挿入されてくるパイプPの勾配面22に当接して押込力をパイプPから受ける機能、及び、図1から図2及び図15のように円滑に勾配面22にシール材Sを移乗させる(乗り渡す)機能を、備えている必要があるためといえる。
それに対し、第1突片31の(周方向の)幅寸法が小さ目に設定されている理由は、図1→図2→図3→図4と、(適度の(小さい)抵抗力を発揮しつつも、)軸心L3 に対する傾斜角度θ1 が変化する必要があるためであり、この傾斜角度θ1 の(減少)変化によって、角部36に当接状としてパイプPの挿入を待っていた保持リング25が、スムースに孔部35内へ侵入可能となり、さらに、V字形収納空間33に収納保持されていたシール材Sを、スムースに分離放出するためである。
第2突片32は、その先端32Aが、可撓パイプPの先端の第一山部2Fの勾配面22に当接するが、軸心L3 方向から見れば、当接部位は、複数の点、乃至、微小線分(微小弧状線分)となる。
図9と図11及び図15に於て、このような複数の点、乃至、微小線分を全て連結する仮想当接円Yを想定すると共に、その仮想当接円Yの径をDy とする。そして、可撓パイプPの外径をD0 とし、可撓パイプPの外周の谷底径をDi とすると、下記数式(1)が成立するように、第2突片32の寸法・形状を設定する。
i +0.20・(D0 −Di )≦Dy ≦Di +0.75・(D0 −Di )……数式(1)
言い換えれば、図15に於て、第2突片32の先端32AがパイプPの勾配面22に当接する位置は、パイプ外周面の谷底部から、20%〜75%の山の中腹に存在する。
そして、より望ましくは次の数式(4)が成立するように設定する。
i +0.25・(D0 −Di )≦Dy ≦Di +0.65・(D0 −Di )……数式(4)
上記数式に於て、下限値未満であると、パイプPの先端が偏心して挿入されてくると、第2突片32が 360°にわたってパイプPの先端に当接せずに、保持リング25の姿勢が異常に傾く等によって、シール材Sをスムースに離脱させることが難しくなり、勾配面22への乗り移りも難しくなる。逆に、上限値を越せば、シール材Sが長期間の未使用(在庫)状態でクリープ現象にて弾性が低下乃至喪失する虞れがある。
次に、パイプ抜出防止具17について説明すると、図13及び図1〜図6に於て、薄い金属板から成り、内周縁からラジアル方向の多数のスリット27を形成して、スリット27のラジアル方向外端部には小円孔28を連設し、全ての小円孔28を結んだ円形29に沿って、プレス加工で図1〜図6に示すように「く」の字状に折曲げる。上記スリット27によって多数の係止爪片37が内周端縁に沿って形成され、この爪片37が継手本体3の内方を向くように、継手本体3の外端面と、袋ナット7の段付面7Aにて、挟持状に保持する。このような簡素な花弁型の形状と保持構造によって、継手のアキシャル方向寸法がほとんど増加しないコンパクト化を図り得ると共に、簡便にして確実に、可撓パイプPの山部2に爪片37が弾性的に変形しつつ、係止できる。
図2から図3の状態で、矢印Fp 方向に挿入されてくるパイプPが何らかの原因で、矢印Fp と反対方向に引抜けようとすると、図2(図3)に於て、保持リング25の第2突片32と、熱膨張ゴム41との間に、“間隙”を発生して、この“間隙”から、シール材Sがその縮径弾性によって、ラジアル内方へ縮径変形して離脱する虞れがある。
しかしながら、図2の状態にあっては、パイプ抜出防止具17の係止爪片37は矢印M方向へ、自身の弾性にて復元せんとしており、パイプPがそれから少し挿入されると、直ちに図3のように爪片37は揺動して、第一山部2Fから5番目の山部2Kに係止するので、シール材Sがラジアル内方へ離脱することを、防止できる。
なお、必ずしも5番目の山部2Kに限らず、別の番目の山部2に爪片37が係止する位置に、パイプ抜出防止具17を配設するも自由である(図示省略)が、図3に示した最も大きく前記“間隙”が開く挿入状態にて、爪片37が可撓パイプPの山部2に係止するようにすれば良い。
なお、袋ナット7の内周面は、パイプPの被覆層6に近接する寸法であるが、金属管5の外径寸法(パイプ外径D0 )よりも十分に大きな内径としている。
なお、本発明では、図17〜図19に示した従来例のコイルスプリング47を省略して、薄い金属板から成る保持リング25自身の(板バネ状の)第1突片31の弾発付勢力を、孔部35の内周面に接触状態で作用させて、適度の押込力を挿入中のパイプPに付与できた構成で、部品の簡素化、及び、内部構造のコンパクト化を図っている。
また、図2から図3の状態で、シール材Sが前記“間隙”からラジアル内方向に脱落することを、パイプ抜出防止具17の爪片37によるパイプ山部2Kへの係止によって防止する点は、既に説明したが、さらに、本発明に於ては、次のような構成によって、一層、シール材Sが上記“間隙”からラジアル内方向に脱落することを、防止している。
即ち、 (i) シール材Sの横断面形状が、図7に示した如く、(H>Wとして)幅寸法Wが高さ寸法Hよりも大きい。 (ii) 保持リング25がその第2突片32が十分長く突出状に延伸している。(iii) 内挿筒部20を設けて保持リング25の姿勢が傾かないように常に正しい姿勢に保つことができるため上記“間隙”も 360°に渡って均等に形成可能である。
本発明は、以上詳述したように、継手本体3の内部に、シール材Sがラジアル方向Rに拡縮変形して侵入自在な環状凹部30を、設け;該環状凹部30の内方側の一側面34と、該環状凹部30よりも継手本体内方側に形成された最終シール用孔部35との角部36に、可撓パイプ未挿入状態で当接状に配設されるシール材保持リング25を備え;しかも、可撓パイプ未挿入状態で、上記シール材Sが弾性的に微小拡径状態として上記シール材保持リング25に組付けられたリング・シールユニット体Uを構成しており;該リング・シールユニット体Uのシール材保持リング25は、挿入されてくる可撓パイプPの先端に当接すると、上記最終シール用孔部35へ可撓パイプPと共に押込まれ、かつ、上記リング・シールユニット体Uのシール材Sはシール材保持リング25から分離放出され;分離放出されたシール材Sは、挿入されてくる可撓パイプPの先端の第一山部2Fの勾配面22、及び、上記環状凹部30の内方側の一側面34と外方側の他側面41Aによって、誘導されて、ラジアル外方向X1 ,X2 に拡径して上記第一山部2Fの頂部23を越えるように、構成され;さらに、上記頂部23を越えたシール材Sは、自身の縮径弾発力によって可撓パイプPの第一谷部4Fに落込み状態となり;接続完了状態下で、落込み状態の上記シール材Sは、上記最終シール用孔部35の内周面の奥部に圧接して、密封するように構成されているので、従来の図16に比較して、弾性力を失わないシール材Sによって第一谷部4Fにて十分な密封性能を発揮でき、さらに、環状凹部30にてシール材Sはラジアル方向へのみ巧妙かつ円滑に移動しつつ確実に第一谷部4Fに落込んで、安定した一層確実な密封性能を発揮できる。また、リング・シールユニット体Uとして予め組立てられたシール材Sは、自由状態の径寸法から微小拡径状態を保ち、長期間に渡って使用されなかったとしても、(クリープ現象による)弾性喪失を防止できる。また、角部36から孔部35内へ保持リング25はスムースにパイプPと共に侵入して逃げていき、抵抗も小さい。
しかも、シール材Sは、予めリング・シールユニット体Uとして組付けられているので、取扱が容易で、継手としての組立も簡単となり、シール材Sの損傷も防ぎ得る。
また、上記シール材保持リング25は、円環基部26と、該円環基部26からラジアル外方向に突出状として交互に配設された第1突片31・第2突片32とを、有し;しかも、継手軸心L3 を含んだ縦断面視に於て、第1突片31と第2突片32は、継手軸心L3 に対して、大小相違する傾斜角度θ1 ,θ2 をもって可撓パイプ未挿入状態下で、継手本体外方側へ傾斜し、大傾斜角度θ1 の第1突片31と、小傾斜角度θ2 の第2突片32によって形成された、ラジアル外方及び継手本体外方へしだいに拡開するV字形収納空間33に、上記シール材Sが収納保持され;上記第1突片31は、可撓パイプ未挿入状態下で上記角部36に対して係止し;上記第2突片32は、上記シール材Sが可撓パイプ未挿入状態下で弾性縮径変形するのを阻止する縮径阻止機能、及び、挿入されてくる可撓パイプPの先端の第一山部2Fの勾配面22が当接するパイプ押込力受持機能を、備え;上記第2突片32が挿入されてくる可撓パイプPの先端の上記勾配面22に当接してパイプ押込力を受けると、上記角部36に係止している上記第1突片31の上記大傾斜角度θ1 が減少して上記V字形収納空間33の拡開角度B0 が減少しつつ収納保持されていたシール材Sを、上記V字形収納空間33から分離放出するよう構成したしたので、極めて小型でシンプルな保持リング25にできると共に、組付けられたシール材Sを巧妙に分離放出できる。このようにして継手構造全体もコンパクトなものとなる。
また、上記シール材保持リング25の上記円環基部26に摺動自在として挿通されるガイド用内挿筒部20を、上記継手本体3が内部に有しているので、継手内部に於て、シール材保持リング25は常に正常な姿勢を保ち(軸心直交面から傾いた異常姿勢とならず)、シール材Sを 360°に渡って同時に放出して、挿入されてくるパイプPの勾配面22に乗り移しさせることが可能となる。また、挿入されてくるパイプPが僅かに引抜かれたような場合に生ずる前記“間隙”から、ラジアル内方向へのシール材Sの周方向の一部分からの脱落も防止できる。
また、上記シール材Sは、その横断面形状が、内周側の円弧状第1凸部61と、外周側の円弧状第2凸部62と、左右に突出状の小円弧状耳部63,63とを、有し、さらに、横断面におけるラジアル方向寸法Hよりもアキシャル方向寸法Wを大きく設定したので、図1〜図6に順次移動する際、特に、パイプPの勾配面22に乗り移って、(図15に示したように)矢印X1 →X2 →X3 →X4 →X5 →X6 と移動する際、傾くことなく安定姿勢を保持しつつ、第一山部2Fを乗り越えて、第一谷部4Fまで円滑に落込む。
また、上記シール材Sの上記第一谷部4Fへの落込み状態で、かつ、パイプ接続完了状態に於て、上記シール材Sの上記耳部63の内周面部位から上記第1凸部61の傾斜側面部位に渡って連続状に、上記可撓パイプPに密接し、しかも、上記第1凸部61は上記第一谷部4Fの最底部との間に微小間隙部19を形成した非接触状態であるように構成したので、図8に示すように、第一谷部4Fに於て、安定した確実な密封を行うことが可能となる。しかも、シール材Sの独特の横断面形状によって、挟み込みシール領域68A及び押付シール領域68Bが、可撓パイプPの第一谷部4Fへのシール材Sの落込み・圧縮状態で、形成され(図8(A)参照)圧接面圧力P1 も図8(B)に示すように生じ、可撓パイプPに対して最も安定して巧妙に密接し、優れた密封性(シール性)を発揮できる。
しかも、微小間隙部19が形成されることによって、傷付き・損傷を第一山部2F越え時に受けている可能性のある、シール材Sの第1凸部61の頂点近傍領域70、を仮にシール領域とした場合の危険性を回避している。
さらに、この微小間隙部19を形成することによって、シール材Sの耳部63の内周面部から第1凸部61の傾斜側面部位に渡って連続状に密接した、挟み込みシール領域68A及び押付シール領域68B(図8(A)参照)の面圧力P1 (図8(B)参照)が、増加し、一層密封性が向上する。
2 山部
2F 第一山部
3 継手本体
4 谷部
4F 第一谷部
19 間隙部
20 内挿筒部
22 勾配面
23 頂部
25 保持リング
26 円環基部
30 環状凹部
31 第1突片
32 第2突片
32A 先端
33 V字形収納空間
34 一側面
35 最終シール用孔部
36 角部
41A 他側面(内端面)
61 第1凸部
62 第2凸部
63 耳部
0 パイプ外径
10 内径
i 谷底径
y 仮想当接円の径
H ラジアル方向寸法(高さ寸法)
3 軸心
P 可撓パイプ
R ラジアル方向
S シール材
U リング・シールユニット体
W アキシャル方向寸法(幅寸法)
1 ,X2 ラジアル外方向
Y 仮想当接円
θ1 ,θ2 傾斜角度
β0 開き角度(拡開角度)

Claims (7)

  1. 継手本体(3)の内部に、シール材(S)がラジアル方向(R)に拡縮変形して侵入自在な環状凹部(30)を、設け、
    該環状凹部(30)の内方側の一側面(34)と、該環状凹部(30)よりも継手本体内方側に形成された最終シール用孔部(35)との角部(36)に、可撓パイプ未挿入状態で当接状に配設されるシール材保持リング(25)を備え、
    しかも、可撓パイプ未挿入状態で、上記シール材(S)が弾性的に微小拡径状態として上記シール材保持リング(25)に組付けられたリング・シールユニット体(U)を構成しており、
    該リング・シールユニット体(U)のシール材保持リング(25)は、挿入されてくる可撓パイプ(P)の先端に当接すると、上記最終シール用孔部(35)へ可撓パイプ(P)と共に押込まれ、かつ、上記リング・シールユニット体(U)のシール材(S)はシール材保持リング(25)から分離放出され、
    分離放出されたシール材(S)は、挿入されてくる可撓パイプ(P)の先端の第一山部(2F)の勾配面(22)、及び、上記環状凹部(30)の内方側の一側面(34)と外方側の他側面(41A)によって、誘導されて、ラジアル外方向(X1 )(X2 )に拡径して上記第一山部(2F)の頂部(23)を越えるように、構成され、
    さらに、上記頂部(23)を越えたシール材(S)は、自身の縮径弾発力によって可撓パイプ(P)の第一谷部(4F)に落込み状態となり、
    接続完了状態下で、落込み状態の上記シール材(S)は、上記最終シール用孔部(35)の内周面の奥部に圧接して、密封するように構成されたことを特徴とする可撓パイプ用管継手構造。
  2. 上記シール材保持リング(25)は、円環基部(26)と、該円環基部(26)からラジアル外方向に突出状として交互に配設された第1突片(31)・第2突片(32)とを、有し、
    しかも、継手軸心(L3 )を含んだ縦断面視に於て、第1突片(31)と第2突片(32)は、継手軸心(L3 )に対して、大小相違する傾斜角度(θ1 )(θ2 )をもって可撓パイプ未挿入状態下で、継手本体外方側へ傾斜し、大傾斜角度(θ1 )の第1突片(31)と、小傾斜角度(θ2 )の第2突片(32)によって形成された、ラジアル外方及び継手本体外方へしだいに拡開するV字形収納空間(33)に、上記シール材(S)が収納保持され、
    上記第1突片(31)は、可撓パイプ未挿入状態下で上記角部(36)に対して係止し、
    上記第2突片(32)は、上記シール材(S)が可撓パイプ未挿入状態下で弾性縮径変形するのを阻止する縮径阻止機能、及び、挿入されてくる可撓パイプ(P)の先端の第一山部(2F)の勾配面(22)が当接するパイプ押込力受持機能を、備え、
    上記第2突片(32)が挿入されてくる可撓パイプ(P)の先端の上記勾配面(22)に当接してパイプ押込力を受けると、上記角部(36)に係止している上記第1突片(31)の上記大傾斜角度(θ1 )が減少して上記V字形収納空間(33)の拡開角度(B0 )が減少しつつ収納保持されていたシール材(S)を、上記V字形収納空間(33)から分離放出するよう構成した請求項1記載の可撓パイプ用管継手構造。
  3. 上記シール材保持リング(25)の上記円環基部(26)に摺動自在として挿通されるガイド用内挿筒部(20)を、上記継手本体(3)が内部に有している請求項2記載の可撓パイプ用管継手構造。
  4. 上記シール材保持リング(25)の第2突片(32)の先端(32A)が、上記可撓パイプ(P)の先端の上記第一山部(2F)の勾配面(22)に当接する複数の点乃至微小線分を連結する仮想当接円(Y)の径を(Dy )とし、上記可撓パイプ(P)の外径を(D0 )とし、上記可撓パイプ(P)の外周の谷底径を(Di )とすると、下記数式(1)が成立するように上記第2突片(32)の寸法・形状を設定した請求項2記載の可撓パイプ用管継手構造。
    i +0.20・(D0 −Di )≦Dy ≦Di +0.75・(D0 −Di )……数式(1)
  5. 上記シール材(S)は、その横断面形状が、内周側の円弧状第1凸部(61)と、外周側の円弧状第2凸部(62)と、左右に突出状の小円弧状耳部(63)(63)とを、有し、さらに、横断面におけるラジアル方向寸法(H)よりもアキシャル方向寸法(W)を大きく設定した請求項1,2,3又は4記載の可撓パイプ用管継手構造。
  6. 上記シール材(S)の上記第一谷部(4F)への落込み状態で、かつ、パイプ接続完了状態に於て、
    上記シール材(S)の上記耳部(63)の内周面部位から上記第1凸部(61)の傾斜側面部位に渡って連続状に、上記可撓パイプ(P)に密接し、しかも、上記第1凸部(61)は上記第一谷部(4F)の最底部との間に微小間隙部(19)を形成した非接触状態である請求項5記載の可撓パイプ用管継手構造。
  7. 弾性的に微小拡径状態として上記シール材保持リング(25)に組付けられたシール材(S)の可撓パイプ未挿入状態での内径を(D10)とし、上記可撓パイプ(P)の外周面の谷底径を(Di )とし、上記可撓パイプ(P)の外径を(D0 )とすると、下記数式(2)が成立する請求項1記載の可撓パイプ用管継手構造。
    i +0.10・(D0 −Di )≦D10≦Di +0.70・(D0 −Di )……数式(2)
JP2016188292A 2016-09-27 2016-09-27 可撓パイプ用管継手構造 Pending JP2018053959A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016188292A JP2018053959A (ja) 2016-09-27 2016-09-27 可撓パイプ用管継手構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016188292A JP2018053959A (ja) 2016-09-27 2016-09-27 可撓パイプ用管継手構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018053959A true JP2018053959A (ja) 2018-04-05

Family

ID=61834020

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016188292A Pending JP2018053959A (ja) 2016-09-27 2016-09-27 可撓パイプ用管継手構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018053959A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020070921A (ja) * 2018-10-26 2020-05-07 光陽産業株式会社 フレキシブル管用継手及びその継手用の係止具
JP2021067296A (ja) * 2019-10-21 2021-04-30 Jfe継手株式会社 環状シール材

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020070921A (ja) * 2018-10-26 2020-05-07 光陽産業株式会社 フレキシブル管用継手及びその継手用の係止具
JP7288659B2 (ja) 2018-10-26 2023-06-08 光陽産業株式会社 フレキシブル管用継手及びその継手用の係止具
JP2021067296A (ja) * 2019-10-21 2021-04-30 Jfe継手株式会社 環状シール材
JP7353128B2 (ja) 2019-10-21 2023-09-29 日本継手株式会社 環状シール材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3098491B1 (en) Trunnion-type ball valve
JP4906973B1 (ja) 管継手
JP2018053959A (ja) 可撓パイプ用管継手構造
KR20170124286A (ko) 파이프 연결 장치
JP5551039B2 (ja) 管継手
JP2010174905A (ja) シール材
JP2012077804A (ja) 管継手
JP5442348B2 (ja) フレキシブル管の継手構造
KR101857027B1 (ko) 스프링밴드 밀폐형 원터치 배관 커플러
JP2004092678A (ja) 管継手
JPH0237021Y2 (ja)
JP6059777B1 (ja) 管継手
JP4091102B2 (ja) 管継手
JP4826727B2 (ja) 管継手
JP4564635B2 (ja) 管継手
JP2008020077A (ja) 管継手
JP6516395B1 (ja) 管継手
US9759361B2 (en) Pipe seal
JP7126209B2 (ja) 管継手
JP7185885B2 (ja) 管継手
JP6924538B1 (ja) 管継手構造
JP7126213B2 (ja) 管継手
JP2024005928A (ja) 金属管継手
JP3035736B2 (ja) 可撓管継手
CN114008364A (zh) 管接头