JP2018049389A - 記憶媒体装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
[ICカードの記憶媒体におけるデータ構造]
以下、本発明の実施形態としてのICカード(記憶媒体装置の一例)について図面を参照して説明する。
本実施形態のICカードは、内部に記憶媒体を備え、ICカード発行装置やリーダライタなどの外部通信装置と通信が可能に構成される。ICカードは、外部通信装置との通信により、外部通信装置の制御に応じて、記憶媒体に対するデータの書き込み、あるいは読み出しを実行する。
ユーザデータ領域AR3は、アプリケーションが使用するユーザデータが記憶される領域である。ファイルのデータは、ユーザデータ領域AR3に記憶される。
なお、記憶媒体103の記憶領域においては、ファイル管理領域AR1、システム領域AR2及びユーザデータ領域AR3以外の領域が含まれていてもよい。
ファイルヘッダには、ファイルに関連する所定のパラメータが格納される。
データ領域には、ファイルとしてのデータが格納される。本実施形態において、データ領域に格納されるファイルは、固定長によるレコードが配置されるレコード構造を有する。このようなレコード構造においては、レコードごとにデータ(レコードデータ:単位データの一例)が格納される。レコードに格納されるレコードデータは、以下に例示するように、それぞれ所定の定義に従った内容を有する。即ち、1つのファイルは1以上のレコードを含み、各レコードには、例えば所定の定義に従った種別のデータが格納される。
本実施形態においては、ファイルFLのデータ領域に格納可能なレコード数が最大で「8」とされている場合を例に挙げる。同図においては、ファイルFLのデータ領域において、格納可能なレコードの最大数に対応する8個のレコード#1〜#8が格納された例を示している。
図3を参照して、図2のファイルFLに対応する書込完了フラグエリアFLAの例について説明する。図3(A)に示されるように、書込完了フラグエリアFLAは、ビット位置b1〜b8ごとに対応する各1ビットの書込完了フラグが8個配置されて形成される。ビット位置b1〜b8ごとに対応する書込完了フラグが、それぞれ、レコード#1〜#8に対応付けられている。
書込完了フラグは、対応のレコードに対するレコードデータの書き込みが完了したか否かを示す。以降の説明において、本実施形態の書込完了フラグは、「0」により書き込みが完了していないことを示し、「1」により書き込みが完了したことを示すように定義されている場合を例に挙げる。
そして、ICカード発行装置によりファイルFLの書き込みが指示されると、ICカードは、記憶媒体103に対してファイルFLのデータの書き込みを行う。この際、ICカードは、書込対象のファイルFLのデータ領域に配置されるレコードの領域に対して、ICカード発行装置の指定に応じて、順次、レコードデータの書き込みを行う。
そして、ICカードは、上記のようにデータの書き込みを実行していく過程において、レコードに対するレコードデータの書き込みを完了するごとに、レコードデータの書き込みが完了されたレコードに対応する書込完了フラグを「0」から「1」に書き換える。この結果、ファイルFLにおけるレコード#1〜#8の8つのレコードごとに対応するレコードデータの書き込みが全て成功すれば、図3(B)のように、ビット位置b1〜b8ごとのビットによる8つの書込完了フラグの全てが「1」となる状態が得られる。つまり、書込完了フラグエリアFLAにおけるビット位置b1〜b8の書込完了フラグによって、レコード#1〜#8の全てに対するレコードデータの書き込みが完了したことが示される。
図4は、一具体例として、ファイルFLが3つのレコードを格納する場合に対応する書込完了フラグエリアFLAの例が示されている。このようにファイルFLが格納するレコード数が3つとされて8個より少ない場合においても、書込完了フラグエリアFLAは、格納可能なレコードの最大数に対応させて8ビットにより形成される。
そのうえで、書込完了フラグの初期状態においては、図4(A)に示すようにビット位置b1〜b8の各書込完了フラグがリセットされる。つまり、ビット位置b1〜b3に対応する3ビットの書込完了フラグについてはそれぞれ「0」がセットされ、書き込みが完了していないことを示す。一方、レコードが対応しないビット位置b4〜b8に対応する5ビットの書込完了フラグについてはそれぞれ「1」がセットされる。つまり、初期化段階にて既に書き込みが完了していることが示されるようにすることで無効化が図られる。
また、書込完了フラグエリアFLAは、図2に示したようにファイルFLのファイルヘッダに格納されている。つまり、図2の書込完了フラグエリアFLAは、ファイルFLの構造内に格納された例を示している。
しかしながら、例えば書込完了フラグエリアFLAは、ファイルFLとの関連付けが為されたうえで、ファイルFLに含まれない個別の情報として記憶媒体103における所定の領域に格納されるようにしてよい。この場合において、書込完了フラグエリアFLAは、揮発性のRAM領域に格納されるようにしてよい。このように不揮発性の領域に書込完了フラグエリアFLAの領域を設定することで、例えばトランザクションが完了してICカード発行装置との通信が切断されて、ICカードへの電源供給が停止することに応じて、書込完了フラグエリアFLAにおける各書込完了フラグの値をリセットすることができる。
続いて、図5を参照して、本実施形態におけるICカード100の構成例について説明する。同図においては、ICカード100とともに、ICカード発行装置200(データ書込装置の一例)が示されている。
通信部101は、ICカード発行装置200と通信を実行する。
制御部102は、ICカード100における各種制御を実行する。制御部102としての機能は、例えばICカード100が備えるCPU(Central Processing Unit)が、記憶媒体103に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。
本実施形態における制御部102は、記憶媒体103に記憶されるデータの書き込みに関連する機能部として、データ書込部121、識別情報制御部122、及び状態遷移制御部123を備える。
状態遷移制御部123は、状態遷移に必要な全てのレコードへのレコードデータの書き込みが完了しているか否かを書込完了フラグに基づいて判定し、全てのレコードへのレコードデータの書き込みが完了していないことを判定した場合に状態遷移を禁止し、全てのレコードへのレコードデータの書き込みが完了していることを判定した場合に状態遷移を許可する。
続いて、図6のフローチャートを参照して、本実施形態におけるICカード100が実行する処理手順例について説明する。同図の処理は、ICカード100がセッション内で或る1のコマンドに応じて実行するシーケンスに対応する。
コマンドに応答した処理を実行可能である場合(ステップS102−YES)、データ書込部121は、コマンドに対する応答として書込対象となるファイルFL内のレコードを検索する(ステップS103)。データ書込部121は、ステップS103による検索の結果、書込対象レコードが検索されたか否かについて判定する(ステップS104)。
つまり、データ書込部121は、書込対象のレコードのうちの1つのレコードに格納されたレコードデータの書き込みを実行する(ステップS108)。データ書込部121は、書き込まれたレコードデータを、通信部101を介してICカード発行装置200に転送する。
最後のレコードに対するレコードデータの書き込みを未だ実行していない場合(ステップS110−NO)、データ書込部121は、ステップS108に処理を戻す。これにより、未だレコードデータの書き込みが行われていない書込対象のレコードのうちの1つを対象としてレコードデータが書き込まれ、対応の書込完了フラグの書き換えが行われる。
状態遷移制御部123は、ステップS111による確認結果から、コマンドに対する応答として書き込むべき書込対象のレコードの全てに対するレコードデータの書き込みが完了しているか否かについて判定する(ステップS112)。
このように書込対象のレコードの全てについて書き込みが完了していないことが判定された場合、状態遷移制御部123は、状態遷移エラーに対応する処理を実行する(ステップS113)。具体的に、状態遷移制御部123は、今回のコマンドに応答したデータの書き込みの完了に応じた次の状態への遷移を行わないようにする。つまり、この場合の状態遷移制御部123は、次の状態への遷移を禁止する制御を行う。また、状態遷移制御部123は、状態遷移エラーが発生したことをICカード発行装置200に対して通知してもよい。
また、ICカード100は、書込対象として指定されたレコードに対するレコードデータの書き込みが終了した段階において書込完了フラグを確認し、書込対象のレコードの全てに対する書き込みが完了していなければ、次の状態への遷移を行わない(禁止する)ようにしている(ステップS111、S112、S113)。これにより、本実施形態のICカード100においては、或る状態のもとでのデータの書き込みが適切に完了していないのに次の状態に遷移してしまうという不具合の発生を防止できる。また、例えば偽のコマンドでコマンド実行条件をクリアしたとしても、例えば書込対象のレコードの指定が異なっていれば状態遷移エラーとなって状態遷移が生じないことから、不正を有効に防止できる。
本実施形態においては、上記のような不具合発生の防止や不正の防止について、上位のICカード発行装置200に依ることなく、ICカード100自体で実現できる。
Claims (4)
- 書込完了識別情報が対応付けられた単位データを1以上含むファイルが記憶される記憶媒体と、
データ書込装置と通信する通信部と、
前記データ書込装置からのデータ書込の指示に応じて前記記憶媒体に対する単位データの書き込みが行われたことに応じて、書き込まれた単位データに対応する書込完了識別情報を、書き込みが行われていないことを示す状態から書き込み完了を示す状態に書き換える識別情報制御部と
を備える記憶媒体装置。 - 記憶媒体装置の状態遷移にあたり、前記状態遷移に必要な全ての単位データの書き込みが完了しているか否かを前記書込完了識別情報に基づいて判定し、前記全ての単位データの書き込みが完了していないことを判定した場合に前記状態遷移を禁止し、前記全ての単位データの書き込みが完了していることを判定した場合に前記状態遷移を許可する状態遷移制御部をさらに備える
請求項1に記載の記憶媒体装置。 - 前記データ書込装置からのデータ書込の指示に対応して書込対象とされた単位データについて書き込みが完了しているか否かを前記書込完了識別情報に基づいて判定し、書き込みが完了していないことを判定した場合にデータの書き込みを行い、書き込みが完了していることを判定した場合にデータの書き込みを行わないようにされたデータ書込部をさらに備える
請求項1または2に記載の記憶媒体装置。 - 書込完了識別情報が対応付けられた単位データを1以上含むファイルが記憶される記憶媒体と、データ書込装置と通信する通信部とを備える記憶媒体装置としてのコンピュータを、
前記データ書込装置により前記記憶媒体に対する単位データの書き込みが行われたことに応じて、書き込まれた単位データに対応する書込完了識別情報を、書き込みが行われていないことを示す状態から書き込み完了を示す状態に書き換える識別情報制御部
として機能させるためのプログラム。
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2016
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