JP2018037316A - 直下型のledバックライト、及び、それを用いたled画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】透過反射板を備える直下型のLEDバックライトであって、十分な光量を確保した上で、尚且つ、発光面上における輝度の均一性にも優れるLEDバックライトを提供する。【解決手段】直下型のLEDバックライト10における透過反射板3が、平面視において複数に分割された区画領域31を備え、それぞれの区画領域31において、透過部33の面積割合である開口率は、LED素子2の直上位置周辺の中央部分から当該区画領域31の外縁部を含む外側部分に近づくに連れて漸増しており、且つ、当該区画領域31内の一の部分領域と、該一の部分領域の外側に隣接する他の部分領域との間における開口率の変化率が、中央部分から外側部分に近づくに連れて単調増加している、LEDバックライト10とする。【選択図】図4

Description

本発明は、直下型のLEDバックライト、及び、それを用いたLED画像表示装置に関する。
近年、急速に普及が進んだLED画像表示装置は、通常、液晶表示パネル等の表示画面と、この表示画面を背面側から照明するバックライトとを備えている。スマートフォンの表示画面やその他の携帯端末等、中小型のLED画像表示装置では導光板方式によるバックライトを採用するものが多いが、大画面液晶テレビ等の大型のLED画像表示装置では直下型のバックライトを用いることが増えている。
ここで、直下型のバックライトを有するLED画像表示装置においては、ムラのない高品位な映像を表示するために、光源となるLED素子からの出射光を均一に拡散させるために、LED素子と画像表示パネルとの間に拡散板を設置する必要があるが、更に、LED素子と拡散板と間にフラッタと呼ばれる透過反射板を配置して、反射光を有効利用すると共に、出射光の均一性の向上を図る技術が検討されている(特許文献1参照)。
このフラッタの構成としては、LED光を反射する白色等の樹脂製反射材シートに所望の開口部を形成する構成が知られている。より具体的には、LED直上を遮光部とし、LEDの周囲に行くに従って徐々に大きな開口を形成する開口パターンを形成したものである。これにより、LED直上の光を反射させて周囲に拡散し、周囲の開口から出光させることができ、全体として画面全体としての出射光の均一性を得ることを目的とするものである。
特開2012−174634号公報
しかしながら、直下型のLEDバックライトにおいて、フラッタの開口部の配置を、特許文献1のような開口パターン、即ち、フラッタの開口率がその中央領域から外側領域に向けて一定の増加率で単純に増加していくような開口パターンとした場合には、面光源たるLEDバックライトの発光面上における輝度の均一性を、一定以上に高めることが、極めて困難であるという問題が認識されるに至っている。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、フラッタを備える直下型のLEDバックライトであって、従来品同等の十分な光量を確保した上で、尚且つ、発光面上における輝度の均一性にも優れるLEDバックライトを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、フラッタの開口パターンを、その開口率が内側部分から外側部分に向けて漸増するのみならず、尚且つ、隣接する部分領域間における開口率の変化率が内側部分から外側部分に向けて単調増加していく開口パターンとすることにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に本発明は以下のものを提供する。
(1) 基板上に金属配線部が積層されているLED素子用基板と、前記LED素子用基板上に、前記金属配線部によって導通可能な態様でマトリックス状に設けられた複数のLED素子と、前記LED素子用基板上で、それぞれの前記LED素子の周囲に設けられた反射層と、前記複数のLED素子に対向離間して設けられ、前記LED素子からの出射光の一部を透過する透過部と該出射光の一部を反射する反射部とを有する透過反射板と、を備えてなる直下型のLEDバックライトであって、前記透過反射板は、平面視において複数に分割された区画領域を備え、それぞれの前記区画領域において、前記透過部の面積割合である開口率は、前記LED素子の直上位置周辺の中央部分から該区画領域の外縁部を含む外側部分に近づくに連れて漸増しており、且つ、前記区画領域内の一の部分領域と、該一の部分領域の外側に隣接する他の部分領域との間における前記開口率の変化率が、前記中央部分から前記外側部分に近づくに連れて単調増加している、LEDバックライト。
(1)の発明は、直下型のLEDバックライトにおいて、フラッタの開口パターン即ち透過反射板の透過部の形成パターンを、透過反射板の中央部分から外側部分に向かって開口率が漸増し、且つ、当該開口率の変化率も併せて単調増加していくようなパターンとした。直下型のLEDバックライトをこのような構成とすることにより、光利用効率と、発光面上における輝度の均一性の高さと、を、バランスよく高い水準で享受することができる。
(2) 前記透過反射板は、樹脂フィルムと、該樹脂フィルムの少なくとも一方の面上に積層された反射材とで構成され、前記中央部分を含んでなる中央領域において、前記反射材からなる反射部で囲まれる領域内に独立閉領域の透過部を有する第1パターンと、前記外側部分を含んでなる外側領域において、前記透過部で囲まれる領域内に独立閉領域の反射部を有するか、又は、前記透過部のみで構成される第2パターンと、を備える(1)に記載のLEDバックライト。
(2)の発明においては、中央領域においては、反射部で囲まれる領域内に独立閉領域の透過部を有するので、透過部の数と大きさによる遮光性の制御が容易となり、遮光性が向上し、且つ、発光面上での輝度の均一性も維持できる。一方、外側領域においては、透過部で囲まれる領域内に独立閉領域の反射部を有するので、反射部の数と大きさによる透過性の制御が容易となり、外側領域においては透過性が向上し、且つ、上記輝度の均一性も維持できる。このように、第1パターンと第2パターンを組み合わせることで、全体としての光の利用効率と発光面上での輝度の均一性とのバランスをより綿密に最適化することができる。
(3) 前記反射層が、白色顔料を含む熱硬化性樹脂組成物の硬化層であって、前記硬化層の厚さが20μm以上200μm以下であり、波長380nm以上780nm以下における反射率が80%以上である(1)又は(2)に記載のLEDバックライト。
(3)の発明においては、反射層を、所定の反射率によって、スクリーン印刷法等の印刷法によって形成可能な構成とした。これによれば、透過部の配置や面積等の設計変更も容易に行うことができ、光の利用効率の最適化を行い(1)から(3)のいずれかに記載のLEDバックライトの光学特性を更に優れたものとすることができる。
(4) 前記LED素子用基板が、可撓性を有する樹脂フィルムによって前記基板が構成されているフレキシブル配線基板である(1)から(3)のいずれかに記載のLEDバックライト。
(4)の発明においては、従来、配線基板として汎用的に採用されていた硬質のリジット基板に代えて、所謂フレキシブル基板を採用することとした。これによれば、LED素子の配置密度の更なる高密度可が可能となり、LED素子から発せられる光を反射して実質的に発光面としての機能を発揮する反射層等からバックライトの出光面側に別途設けられる拡散板までの光学距離(OD値)を更に縮小して、LED画像表示装置の薄型化を更に促進することができる。又、基板の薄型化により、基板自体の熱抵抗が小さくなるため、LED素子から発生した熱を放熱板やヒートシンクにスムーズに逃がすことができることから、放熱性に優れたLEDバックライトを得ることができる。更には、薄型であるのみならず、基板の可撓性により、様々な形状の設置面への形状追随性にも優れるLEDバックライトを得ることができる。
(5) (1)から(4)のいずれかに記載のLEDバックライトと、画像表示パネルと、を備えるLED画像表示装置。
(5)の発明によれば、(1)から(4)に記載のLEDバックライトの効果を備えるLED画像表示装置を得ることができる。
本発明によれば、フラッタを備える直下型のLEDバックライトであって、従来品同等の十分な光量を確保した上で、尚且つ、発光面上における輝度の均一性にも優れるLEDバックライトを提供することができる。
本発明のLEDバックライトを用いたLED画像表示装置の構成を示す斜視図である。 本発明のLEDバックライトを透過反射板側から見た平面図である。 図2のA―A線における断面図であり、本発明のLEDバックライトの構成を示す断面図である。 図2のLEDバックライトの備える透過反射板の一の区画領域における反射部の形成パターンを示す拡大平面図である。 従来のLEDバックライトの備える透過反射板の一の区画領域における反射部の形成パターンを示す拡大平面図である。 図4における第1のパターンと第2のパターンの領域を示す図である。 シミュレーションに用いた実施例及び比較例の各LEDバックライトにおける透過反射板の反射部の形成パターンを示す開口率の変化の態様を示すグラフ図である。
以下、最初に、本発明の直下型のLEDバックライトを用いてなるLED画像表示装置の全体構成について説明し、追って、本発明のLEDバックライトと、それを構成する各部材の詳細について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されず、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<LED画像表示装置>
図1は、本発明のLEDバックライト10を用いたLED画像表示装置100の構成を模式的に示す斜視図である。LED画像表示装置100は、LEDバックライト10と液晶表示パネル等の画像表示パネル4とを含んで構成される。又、この実施形態におけるLEDバックライト10は、LED素子用基板1と、LED素子2と、透過反射板3とを含んで構成される。そして、LED素子用基板1の発光面側の最表面には、LEDバックライト10の発光能力の向上を目的として、LED素子実装領域を除く領域を覆って反射層15が積層されている(図3参照)。
LEDバックライト10を構成するLED素子用基板としては、リジット基板を含めた各種の配線基板を適宜用いることができる。但し、可撓性を有する樹脂フィルムを基板とするフレキシブル基板を特に好ましく用いることができる。以下、本発明のLEDバックライト10を構成するLED素子用基板1については、これをフレキシブル基板とした場合の実施形態について説明する。
LED画像表示装置100においては、LEDバックライト10から放熱される熱を更に効率よく外部に放射するために、LED素子用基板1の裏面側にアルミニウム等からなる放熱構造5が更に設置されていることが好ましい。これらの各部材は、実際には、金属製等の外部フレーム(図示せず)の内部に、それぞれ適切な位置に固定配置されてLED画像表示装置を構成する。
LEDバックライト10は、LED素子用基板1と、LED素子2と、透過反射板3とを含んで構成される。図3に示すように、透過反射板3は、反射層15の表面から所定の距離dだけ離間した位置で、LED素子用基板1と平行になるように配置されている。本発明における透過反射板3の「対向離間」とは、図1及び図3に示すように、LED素子2の出射光出射面側と対向するように配置され、且つ、上記の距離dで反射層15から離間して配置されることを意味する。距離dは好ましくは1mm以上6mm以下の範囲である。この透過反射板3は、点光源であるLED光を平面内に拡散させる機能を有するが、この構成については後に詳述する。
LED画像表示装置100においては、通常、更に、透過反射板3と平行になるように対向し、且つ、所定の距離を離間して拡散板6が配置されている。透過反射板3を透過した光は、更に拡散板6で拡散することにより、平面視における輝度ムラの極めて少ない光に変換して、画像表示パネル4の背面側からこの光を照射することによって、文字や映像等の情報(画像)を高品位で表示することができる。尚、拡散板6以外にも、光の方向性(指向性)を揃える役割として、例えばプリズムシート等が、拡散板6と画像表示パネル4との間に適宜配置されていてもよい。
<LEDバックライト>
以下、図2〜図5を適宜参照しながら、LEDバックライト10について説明する。図2〜図4に示す通り、LEDバックライト10においては、LED素子用基板1上に複数のLED素子2が所定の間隔でマトリックス状に配置されており、LED素子2から所定の距離dを介した位置に、透過反射板3がLED素子用基板1と平行に配置されている。又、拡散板6は、透過反射板3の光出射面側に対向し、所定の距離を介して透過反射板3と平行に配置されている。
LED素子2は、LED素子用基板1の表面に形成された金属配線部13によって導通可能な態様で配置されている。LEDバックライト10は、この複数のLED素子2が配置されている。具体的には、LED素子2の配置密度は、0.02個/cm以上2.0個/cm以下であることが好ましく、0.1個/cm以上1.5個/cm以下であることがより好ましい。
[LED素子用基板]
複数のLED素子2を配置するLED素子用基板1は、図3に示す通り、この実施形態においては、可撓性を有する樹脂等で構成される基板フィルム11の表面に、高い熱伝導性を有する金属配線部13が形成されているフレキシブル基板である。尚、上述の通り、本発明においては、LED素子用基板1は必ずしもフレキシブル基板である必要はなく、従来のリジッド基板であってもよい。
LED素子用基板1は、図3に示す通り、基板フィルム11及び金属配線部13上に熱硬化型インキ等からなる絶縁性保護膜14が形成されている。この絶縁性保護膜14は、LED素子用基板1の耐マイグレーション特性向上のために、金属配線部13の表面のうちLED素子2を実装するための接続部分を除く全面、及び、基板フィルム11の表面のうち金属配線部13の非形成部分の概ね全面を覆う態様で形成される。
LED素子用基板1上には、図3に示す通り、接着剤層12を介して、基板フィルム11及び金属配線部13が形成されている。基板フィルム11及び金属配線部13上には、絶縁性保護膜14が形成されており、更に、絶縁性保護膜14上には、白色樹脂等からなる反射層15が積層されている。ここで、絶縁性保護膜14に反射機能を備えさせて、これにより、反射層を設置せずに必要な反射機能を絶縁性保護膜によって担保することもできる。この場合、絶縁性保護膜14が本発明における反射層を構成する。この場合の上記の反射層からの距離dは、絶縁性保護膜14の表面から透過反射板3までの距離である。又、拡散板6までの光学距離も、絶縁性保護膜14の表面から拡散板6までの距離である。又、反射層15を絶縁性の高い樹脂で構成することによって、絶縁性保護膜14を特に配置せず、反射層15によってLED素子用基板に必要な絶縁機能を担保することもできる。
LED素子用基板1のサイズについては、特段の限定はないが、基板のサイズ加工の自由度が高いフレキシブル基板である場合には、例えば、対角線の長さが32インチ以上、より好ましくは65インチ以上の大型の画像表示パネル4を備えるLED画像表示装置において、極めて好ましく用いることができる。
LED素子用基板1には、LED素子2が、ハンダ層16を介して、金属配線部13の上に導電可能な態様で実装されている。
(基板フィルム)
基板フィルム11は、可撓性を有する樹脂フィルムであり、公知の熱可塑性樹脂を用いて形成することができる。本明細書において可撓性とは、「曲率半径を通常1m、好ましくは50cm、より好ましくは30cm、更に好ましくは10cm、特に好ましくは5cmに曲げることが可能であること」を言う。
基板フィルム11の材料として用いる熱可塑性樹脂には耐熱性及び絶縁性が高いものであることが求められる。このような樹脂として、耐熱性と加熱時の寸法安定性、機械的強度、及び耐久性に優れるポリイミド(PI)や、ポリエチレンナフタレート(PEN)を用いることができる。中でも、アニール処理等の耐熱性向上処理を施すことによって耐熱性と寸法安定性を向上させたポリエチレンナフタレート(PEN)を好ましく用いることもできる。又、難燃性の無機フィラー等の添加によって難燃性を向上させたポリエチレンテレフタレート(PET)も基板フィルムの材料樹脂として選択することができる。
基板フィルム11を形成する熱可塑性樹脂は、熱収縮開始温度が100℃以上のもの、又は、上記のアニール処理等によって、同温度が100℃以上となるように耐熱性を向上させたものを用いることが好ましい。通常LED素子から発せられる熱により同素子周辺部は90℃程度の温度に達する場合がある。この観点から、基板フィルムを形成する熱可塑性樹脂は、上記温度以上の耐熱性を有するものであることが好ましい。
尚、本明細書における「熱収縮開始温度」とは、TMA装置に測定対象の熱可塑性樹脂からなるサンプルフィルムをセットし、荷重1gをかけて、昇温速度2℃/分で120℃まで昇温し、その時の収縮量(%表示)を測定し、このデータを出力して温度と収縮量を記録したグラフから、収縮によって、0%のベースラインから離れる温度を読みとり、その温度を熱収縮開始温度としたものである。又、本明細書における「熱硬化温度」とは、測定対象の熱硬化型樹脂を加熱した際の熱硬化反応の立ち上がり位置の温度を測定算出し、その温度を熱硬化温度としたものである。
基板フィルム11には、LEDバックライト10としての一体化時に、LED素子用基板1に必要な絶縁性を付与し得るだけの高い絶縁性を有する樹脂であることが求められる。一般的には、基板フィルム11は、その体積固有抵抗率が1014Ω・cm以上であることが好ましく、1018Ω・cm以上であることがより好ましい。
基板フィルム11の厚さは、特に限定されないが、放熱経路としてボトルネックとはならないこと、耐熱性及び絶縁性を有するものであること、及び、製造コストのバランスとの観点から、概ね10μm以上500μm以下、好ましくは、50μm以上250μm以下であることが好ましい。又、ロール・トゥ・ロール方式による製造を行う場合の生産性を良好に維持する観点からも上記厚さ範囲であることが好ましい。
(接着剤層)
LED素子用基板1の表面への金属配線部13の形成は、接着剤層12を介したドライラミネート法によって行われることが好ましい。この接着剤層12を形成する接着剤は、公知の樹脂系接着剤を適宜用いることができる。それらの樹脂接着剤のうち、ウレタン系、ポリカーボネート系、又はエポキシ系の接着剤等を特に好ましく用いることができる。この接着剤層12は、通常、金属配線部13のエッチング処理後に基板フィルム11上に残存しているものである。
(金属配線部)
図3に示す通り、金属配線部13は、LED素子用基板1の一方の表面に金属箔等の導電性基材によって形成される配線パターンである。
金属配線部13を構成する金属の熱伝導率λは200W/(m・K)以上500W/(m・K)以下が好ましく、300W/(m・K)以上500W/(m・K)以下がより好ましい。金属配線部13を構成する金属の電気抵抗率Rは3.00×10−8Ωm以下が好ましく、2.50×10−8Ωm以下がより好ましい。ここで、熱伝導率λの測定は、例えば、京都電子工業社製の熱伝導率計QTM−500を用いることができ、電気抵抗率Rの測定は、例えば、ケースレー社製の6517B型エレクトロメータを用いることができる。これによれば、例えば、銅の場合、熱伝導率λは403W/(m・K)であり、電気抵抗率Rは1.55×10−8Ωmとなる。
例えば、金属配線部13を銅箔で形成した場合、放熱性と電気伝導性を高い水準で両立させることができる。より具体的には、LED素子からの放熱性が安定し、電気抵抗の増加を防げるので、LED間の発光バラツキが小さくなってLEDの安定した発光が可能となる。又、LED素子の寿命も延長される。更に、熱による基板等の周辺部材の劣化も防止できるので、LEDバックライトを組み込んだLED画像表示装置の製品寿命も延長できる。
金属配線部13を形成する金属の例としては、上記の銅の他、アルミニウム、金、銀等の金属を挙げることができる。
金属配線部13は電解銅箔であり、基板フィルム11との積層面側の表面粗さRzが1.0以上10.0以下であることがより好ましい。ここで、RzはJISB0601で規定される十点平均粗さである。放熱性の観点から、表面粗さを上記範囲内とすることで、特に基板フィルム11との積層面側の表面積を増大でき、放熱性を更に高めることができる。又、表面凹凸によって基板フィルム11との密着性を向上できるので、これによっても放熱性を向上できる。このような表面粗さRzは、電解銅箔の粗面側(マット面側)を好適に用いることができる。
金属配線部13の配置は、LED素子の導通可能な配置、好ましくはマトリックス状の配置で実装できる配置であれば特定の配置に限定されない。但し、LED素子用基板1においては、基板フィルム11の一方の表面の好ましくは80%以上、より好ましくは90%、最も好ましくは95%以上の範囲が、この金属配線部13によって被覆されていることが好ましい。これにより、LED素子2を高密度で配置したLEDバックライト10において発生する過剰な熱を十分に放熱することができる優れた放熱性をLEDバックライト10に備えさせることができる。
金属配線部13の厚さは、LED素子用基板1に要求される耐電流の大きさ等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、一例として厚さ10μm〜50μmが挙げられる。放熱性向上の観点から、金属配線部13の厚さは、10μm以上であることが好ましい。金属層厚みが上記下限値に満たないと、基板フィルム11の熱収縮の影響が大きく、はんだリフロー処理時に処理後の反りが大きくなりやすいため、この観点からも金属配線部13の厚さは10μm以上であることが好ましい。一方、同厚さが、50μm以下であることによって、LED素子用基板の十分なフレキシブル性を維持することができ、重量増大によるハンドリング性の低下等も防止できる。
(絶縁性保護膜)
絶縁性保護膜14は、熱硬化型インキによって、金属配線部13と基板フィルム11の表面上の電気的接合が必要となる一部分を除いた他の部分に、主としてLED素子用基板1の耐マイグレーション特性を向上させるために形成される。
熱硬化型インキとしては、熱硬化温度が100℃以下程度のものであれば、公知のインキを適宜好ましく用いることができる。具体的には、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、エポキシ系及びフェノール系樹脂、エポキシアクリレート樹脂、シリコーン系樹脂等、を其々ベース樹脂とする絶縁性インキを好ましく用いることができるインキの代表例として挙げることができる。又、これらのうちでも、ポリエステル系の熱硬化型の絶縁インキは、可撓性に優れる点から、LED素子用基板1の絶縁性保護膜14を形成するための材料として特に好ましい。
又、絶縁性保護膜14を形成する熱硬化型インキは、例えば、二酸化チタン等の無機白色顔料を更に含有する白色のインキであってもよい。絶縁性保護膜14を白色化することで、意匠性の向上を図ることができる。又、後述する反射層の機能を絶縁性保護膜14に付与することもできる。
尚、以上の絶縁性の熱硬化型インキによる絶縁性保護膜14の形成は、スクリーン印刷等公知の方法によって行うことができる。
(反射層)
反射層15は、主として可視光波長域の光に対する高い反射性を有する反射部材である。そして、反射層15は、LEDバックライト10の発光能力の向上を目的として、LED素子用基板1の発光面側の最表面に、LED素子実装領域を除く領域を覆って積層されている。尚、この実施形態においては、反射層15は、平面視において、LED素子2を囲い、且つ、絶縁性保護膜14のLED素子実装領域によって除かれた領域の内周縁部が露出するように絶縁性保護膜14上に積層されている。本発明においては、これに限らず、例えば、絶縁性保護膜14のLED素子実装領域によって除かれた領域の内周縁部が露出せず、絶縁性保護膜14と反射層15との両方の内周縁部が一致して同一形状をなすように積層されていてもよい。
反射層15は、LEDバックライト10において、発光能力を向上させることを目的として、LED素子用基板の発光面側の最表面に、LED素子2の実装部分を除いて積層される。LED素子の発光を反射し、所定の方向へ導くための反射面を持つ部材であれば特に限定されないが、発泡タイプの白色ポリエステル、白色ポリエチレン樹脂、銀蒸着ポリエステル等を、最終製品の用途とその要求スペック等に応じて適宜用いることができる。
(ハンダ層)
LED素子用基板1においては、金属配線部13とLED素子2との接合については、ハンダ層16を介した接合を行う。このハンダによる接合方法の詳細は後述するが、大きく分けて、リフロー方式、或いは、レーザー方式の2方式のいずれかによって行うことができる。
[LED素子]
LED素子2は、P型半導体とN型半導体が接合されたPN接合部での発光を利用した発光素子である。P型電極、N型電極を素子上面、下面に設けた構造と、素子片面にP型、N型電極の双方が設けられた構造が提案されている。いずれの構造のLED素子2も、本発明のLEDバックライト10に用いることができるが、上記のうち素子片面にP型、N型電極の双方が設けられた構造のLED素子を特に好ましく用いることができる。
LEDバックライト10は、上述の通り、高い放熱性を発揮することができる金属配線部13に、LED素子2を直接実装するものである。これにより、LED素子2を高密度で配置した場合においても点灯時に発生する過剰な熱を金属配線部13を通して速やかに拡散し、基板フィルム11を経由させてLEDバックライト10の外部への放熱を十分に促進させることができる。
[拡散板]
拡散板6は、ポリカーボネートやアクリル樹脂等からなる半透明の樹脂フィルム上に光拡散機能を発揮するために、例えば、微小でランダムなレンズアレイ等が全面に形成されている光学フィルムである。これを、透過反射板3との間に所定の光学距離(OD)をおいた位置に配置することにより、透過反射板3から出射された光を更に拡散させて輝度ムラの少ない面状光に変換することができる。尚、本発明においては、透過反射板3と拡散板6との光学距離は、好ましくは1mm以上10mm以下の範囲である。
[透過反射板]
次に、本発明のLEDバックライトにおける特徴的な構成部材である透過反射板につて説明する。図2に示すように、透過反射板3は、平面視において複数に分割された区画領域31を備える。そして、それぞれの区画領域31は、光を反射する反射部32と、光を透過する透過部33とからなる。透過反射板3に入射される光の強度の分布は、LED素子2の配光特性以外に、光源モジュールの形状、寸法、取り付け位置等(例えば、LED素子2が並べられるピッチ、反射層15と透過反射板3との間隔等)にも依存する。そのため、透過反射板3のうちの光の入射量が多い部分には、光の透過量が少なくなるように相対的に大きな割合で反射部32が形成されている。その一方、透過反射板3のうちの光の入射量が少ない部分には、光の透過量が多くなるように相対的に大きな割合で透過部33が形成されている。
このような透過反射板は、例えば、発泡PET等反射性を有する板状の部材に、プレス打ち抜き加工、或いは、彫刻刃による抜き加工等により任意の形状の複数の貫通孔を所定のパターンに沿って互いに連結しないように分散配置して設けることによって製造することができる。この場合これらの複数の貫通孔が、光を透過させる透過部となり、貫通孔以外の部分が、光を反射させる反射部となる。プレス打ち抜き加工は、ランニングコストや生産性に優れるため、大量生産する場合に有効な製造方法である。
又、透過反射板は、図3に示す透過反射板3のように、例えばポリエチレンナフタレート(PEN)製の透明フィルム等、透明性を有する樹脂フィルムの表面に、所定のパターンで反射性を有するインキを含有する樹脂層を印刷することによっても製造することができる。以下、本発明のLEDバックライト10を構成する透過反射板については、上記印刷方法により製造可能な透過反射板3とした場合の実施形態について説明する。
透過反射板3は、樹脂フィルム30と、樹脂フィルム30の少なくとも一方の面上の一部に積層された反射材からなる反射部32とで構成される。そして、透過反射板3はLED素子用基板1上に形成されている反射層15と距離dで離間された状態で対向配置される。反射部32は、樹脂フィルム30のLED素子2の側の面に形成されているが(図3における下方側の面である)、これに限らず、LED素子2の側と反対の面に形成されていてもよく、樹脂フィルム30の両面に形成されていてもよい。又、透過部33とは、樹脂フィルム30のいずれの表面にも反射部32が形成されてない領域であって、図3に示す断面視において、樹脂フィルム30の両面が露出している領域を意味する。
樹脂フィルム30としては、従来公知の透明フィルムが好ましく用いられ、好ましくはJIS K 7361に準拠して測定した全光線透過率が85%以上であることが好ましい。上記の基板フィルム11の例示としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)を例示でき、好ましくは12μm以上1mm(1000μm)以下の厚さで用いることができる。
反射部32を形成する反射材としては、酸化チタン等の白色顔料を含む熱硬化性樹脂組成物を用いることができる。反射部32は、この樹脂生物からなる硬化層であることが好ましく、当該硬化層の厚さは、20μm以上200μm以下であることが好ましい。又、反射部32の反射性能については、波長380nm以上780nm以下で少なくとも80%以上の反射率であることが好ましい。尚、透過反射板3における反射部32のように狭小な範囲に形成されている反射部の反射率を測定するためには、顕微分光測定機(例えば、オリンパス社製「USPM−RU III」)を用いることより、これを正確に測定することができる。反射率の値は、硫酸バリウムを標準板とし、標準板を100%とした相対反射率を測定した値とする。
反射材として用いる熱硬化性樹脂組成物の具体例としては、従来公知のウレタン樹脂とイソシアネート化合物との組み合わせ、エポキシ樹脂とポリアミンや酸無水物との組み合わせ、シリコーン樹脂と架橋剤との組み合わせのような、主剤と硬化剤とを含む2成分型の熱硬化性樹脂や、更に、アミン、イミダゾール、リン系等の硬化促進剤を含有する3成分型の熱硬化性樹脂を用いることができる。具体的には、特開2014−129549に記載されているシリコーン系の熱硬化性樹脂を用いた反射層を例示することができる。反射部32は、反射材を、例えば、スクリーン印刷等の印刷法を用いて樹脂フィルム30の表面にパターン印刷することによって形成することができる。尚、上記の厚さや反射率は、反射層が樹脂フィルムの両面に形成されている場合には両面の厚さの合計厚さであり、両面に反射層を形成した場合の反射率である。
尚、反射部32の構成としては、上記の絶縁性保護膜14と同様の構成を用いることもできる。この場合、酸化チタン等の白色顔料は反射層中に10質量%以上85質量%以下含有することが好ましい。
(透過反射板の平面視の構成)
図2の平面図に示すように、透過反射板3が反射層15の平面と距離dで重なった状態において、それぞれのLED素子2に対応して、仮想の区画領域31が形成される。この実施形態においては、LED素子(縦4個×横6個=24個)に対応して、縦4×横6=24の区画領域31が形成されている。図2においては点線で境界線が記載されているが、実際には境界線が形成されていることはなく、境界線は仮想線であり、区画領域31も仮想の領域である。そして、それぞれの区画領域31には反射材で形成される反射部32と、反射部32が形成されていない透過部33とで所定のパターンで形成されており、このパターンが24個繰り返されている。尚、本発明においては、それぞれの区画領域におけるパターンは必ずしも同じである必要はなく、区画領域によって異なるパターンであってもよい。
図4は、透過反射板3の一の区画領域31を拡大した平面図である。図中の中央部の背面にLED素子2が位置する。図4においては、白色が透過部33であって、灰色が反射部32を構成しており、それぞれの透過部又は反射部がマス目状に構成されている例である。
透過反射板3においては、区画領域31は、LED素子2の直上位置周辺の中央部分は反射部32のみで構成されており、そこから区画領域31の外縁部を含む外側部分に近づくに連れて透過部33の割合、即ち開口率が、漸増するように構成されている。尚、この開口率は、一の区画領域における少なくとも80%以上、好ましくは90%以上の面積を占める範囲において、外側部分に向けて漸増していればよく、例えば中央部分や外側部分近傍の限定された一部範囲においては上記の開口率が一定である領域が存在していてもよい。
そして更に、透過反射板3は、図4に示す通り、区画領域31内の一の部分領域と、当該一の部分領域の外側(区画領域31の外縁寄りの側)に隣接する他の部分領域との間における透過部33の割合の変化率、即ち開口率の変化率が、区画領域31内の中央部分から外側部分に近づくに連れて単調増加していることを特徴とする。尚、この開口率の変化率は、一の区画領域における少なくとも80%以上、好ましくは90%以上の面積を占める範囲において、外側部分に向けて単調増加していればよく、例えば中央部分や外側部分近傍の限定された一部領域については、開口率の変化率が増加していない領域が存在してもよい。
ここで、本発明における、上記の「開口率」とは、一の区画領域を、25〜100等分程度の適当な割合で当分する等面積の正方形のマス目状に区切った際に、それぞれのマス目における透過部の面積比率のことを言う。一の区画領域におけるこの等面積のマス目の規定の仕方は任意であるが、例えば、各マス目内に存在する透過部33の個数が概ね等数となるように設定することが望ましい。
本発明における、上記の「開口率」は、或いは、一の区画領域の中心点を中心とする同心円を中央領域から外側領域に向けて等間隔で複数規定し、各同心円の円周と円周の間の各領域内における透過部の面積比率を上記同様にして算出することによって求めたものであってもよい。この算出方法によれば、図6の区画領域のように矩形の開口部が格子状に配置された一般的な開口配置以外の区画領域についても、上記の「開口率」を定義することができる。
図4下部に示されるグラフは、区画領域31内の相対位置を、中央部分の位置を0、ここから対角線に沿って移動した先にある外縁部(角部分)を1とする度数で表した場合における各位置での開口率(%)の推移を表したものである。このグラフに示す通り、透過反射板3における開口率(%)は、LED素子の直上位置周辺の中央部分から当該区画領域の外縁部を含む外側部分に近づくに連れて漸増しており、且つ、区画領域31内の一の部分領域と、当該一の部分領域の外側に隣接する他の部分領域との間における開口率(%)の変化率が、中央部分から外側部分に近づくに連れて単調増加している。
一方、図5は、従来の一般的なLEDバックライトの備える透過反射板の区画領域31Aにおける開口率(%)の分布を同様の形式で示したものである。図5下部のグラフに示される通り、この従来の透過反射板においては、上記の開口率(%)の変化率は、概ね一定であり、透過部33が存在しない中央部分の一部よりも外側の部分においては、開口率(%)の変化率は一定であり、開口率が一次直線的に増加するパターンで透過部33が形成されている。
本発明のLEDバックライト10は、透過反射板3における透過部33の形成パターンを上述した通り、開口率が外側部分に向けて漸増するのみならず、開口率の変化率も外側部分に向けて単調増加する形成パターンとすることにより、十分な光量を確保した上で、尚且つ、発光面上における輝度の均一性にも優れるものとされている。
又、図6は、図4において、区画領域31の中心部を含む中央領域34と、中央領域34の外周縁に沿って周状に形成された境界領域35と、境界領域35の外周縁から区画領域31の外縁に亘って周状に形成された外側領域36とに区分した図であって、中央領域34と境界領域35との境界線を第1パターン境界34a、境界領域35と外側領域36との境界線を第2パターン境界36aとで示している。ここで、第1パターン境界34a、第2パターン境界36aは仮想の境界線であり、下記で定義される中央領域34、境界領域35、外側領域36によって結果として区分される。尚、本発明においては、少なくとも中央領域34と外側領域36とを含むように構成されることが好ましい。本発明において、「中央領域を囲む外側領域」とは、図6に示すように、中央領域34と外側領域36との間に境界領域35を含む態様、即ち、中央領域34と外側領域36とが離間している態様であってもよく、中央領域34の外側を直接に外側領域36で囲む態様であってもよい。
中央領域34には、反射部32で囲まれる領域内に独立閉領域の透過部33が形成されて第1パターン34を構成している。第1パターン34においては、反射部32で構成されるマトリックス(海)中に、透過部33の島部が形成されている海島状態を形成している。又、このとき、面積比において主として反射部>透過部となっている。この面積比は、具体的には、図6において、第1パターン境界34a内の領域で計算した、反射部の面積と透過部の面積との比である。つまり、中央領域34とは、区画領域31の中心部を含み、第1パターン34を備え、面積比において主として反射部>透過部である領域を意味する。
この結果、中央領域においては、島部となる透過部の数と大きさを調整することで、遮光性の段階的な制御が容易となり、中央領域においては遮光性が向上し、且つ、輝度の均一性も維持できる。
一方、外側領域36は逆の構成となっており、透過部33で囲まれる領域内に独立閉領域の反射部32が形成されて第2パターン36を構成している。つまり、第2パターン36においては、透過部33で構成されるマトリックス(海)中に、反射部32の島部が形成されている海島状態を形成している。又、このとき、面積比において主として透過部>反射部となっている。この面積比は、具体的には、図6において、区画領域31の外周縁から第2パターン境界36aまでの領域内で計算した、反射部の面積と透過部の面積との比である。つまり、外側領域36とは、第2パターン36を備え、区画領域31の外周縁を含み、面積比において主として透過部>反射部である領域を意味する。尚、本発明においては、外側領域が透過部のみで形成されており、反射部が存在しない場合も含まれる。外側領域における透過部の面積割合は、50%以上100%以下であることが好ましく、60%以上100%以下であることがより好ましく、70%以上100%以下であることが特に好ましい。
この結果、外側領域においては、島部となる反射部の数と大きさを調整することで、透過性の段階的な制御が容易となり、外側領域においては透過性が向上し、且つ、輝度の均一性も維持できる。
そして、上記のように、中央領域における第1パターンと、外側領域における第2パターンを組み合わせることにより、中央領域と外側領域とで、反射部と透過部のネガボジを反転させることによって、外側領域においても透過光の均一性が得られる。又、外側領域における透過光量を増加させて、結果として光を有効利用することができる。つまり、外側領域では反射部32を島状に形成するので、理論的には透過部の面積割合を100%にすることもできる。このことは、従来の打ち抜き開口方式の透過反射板ではなし得ない構成である。このように、透過反射板3の反射部32と透過部33を印刷方法によりパターン形成する場合には、パターニングのフレキシビリティが拡大するため、外側に向けて急激に開口率を増加させる本発明のパターンもより容易に形成することができる。
尚、上記のように、本発明においては、中央領域34と外側領域36の間に境界領域35が形成されていてもよい。この場合、境界領域35においては、面積比において、主として透過部=反射部となる。この面積比は、具体的には、図5において、第1パターン境界34aから第2パターン境界36aまでの領域内で計算した、反射部の面積と透過部の面積との比である。
<シミュレーションによる効果の検証>
(実施例1)
図4の平面図及び同図グラフの開口率パターン(図7のグラフにおける実施例1の開口率パターン)に従った開口パターンを印刷により形成した透過反射板(PETフィルム厚さ0.7mm(屈折率1.57)のLED素子側面に、厚さ60μmの白色顔料としての酸化チタン50質量%含有したシリコーン系の熱硬化性樹脂組成物を硬化させて反射層を形成した。ただし、シミュレーションにおいては反射層の厚さは無視している。)を用い、図3の構成で光学シミュレーションを行った。反射層15の表面から透過反射板3までの距離は2.0mm、反射層15の表面から拡散板6までの距離は4mmとした。区画領域の大きさは244mm×220mmである。LEDは、0.8mmW(横)×0.8mmD(縦)×0.4mmH(高さ)、発光量100lmである。シミュレーションは、シノプシス社製の「Light Tools」を用いた光線追跡シミュレーションを実施した。
(比較例1)
図5の平面図及び同図グラフの開口率パターン(図7のグラフにおける比較例1の開口率パターン)に従った開口パターンを印刷により形成した透過反射板を用いた以外は、実施例1と同様の条件で光学シミュレーションを行った。
(比較例2)
図7のグラフにおける比較例2の開口率パターンに開口パターンを印刷により形成したことの他は比較例1と同様にして形成した透過反射板を用いた以外は、比較例1と同様の条件で光学シミュレーションを行った。
(結果)
シミュレーションによって、透過反射板からの放射光の効率及びユニフォーミティ(光出射面照度の面内均一性)を評価した。尚、効率及びユニフォーミティは下記で定義される。ここで放射光量とは、拡散板6の一つの区画領域からの放射光量(単位はルーメン)を意味する。又、最大(最小)放射光量とは、拡散板6からの単位面積あたりの放射光量(単位はルクス)の分布の中での最大値(最小値)を意味する。
効率=放射光量/LED出射光量
ユニフォーミティ=(最大放射光量−最小放射光量)/(最大放射光量+最小放射光量)
結果を下記表1に記す。又、各結果をA〜Cの三段階で相対評価した。Aは優良、Bは良、Cは不良である。
比較例2は効率、ユニフォーミティとも不良である。開口率の変化率(グラフの傾き)を大きくして比較例1のパターンに改良した場合に効率は大きく改善されたが、ユニフォーミティについてはかえって悪化してしまった。しかし、本発明の開口パターンに従う実施例1の開口パターンとすることにより、効率を十分に好ましい範囲に確保した上で、ユニフォーミティを格段に向上させることができることが確認された。
1 LED素子用基板
10 LEDバックライト
11 基板フィルム
12 接着剤層
13 金属配線部
14 絶縁性保護膜
15 反射層
16 ハンダ層
2 LED素子
3 透過反射板
30 樹脂フィルム
31 区画領域
32 反射部
33 透過部
34 第1パターン(中央領域)
34a 第1パターン境界
35 境界領域
36 第2パターン(外側領域)
36a 第2パターン境界
4 画像表示パネル
5 放熱構造
6 拡散板
100 LED画像表示装置
ここで、直下型のバックライトを有するLED画像表示装置においては、ムラのない高品位な映像を表示するために、光源となるLED素子からの出射光を均一に拡散させるために、LED素子と画像表示パネルとの間に拡散板を設置する必要があるが、更に、LED素子と拡散板と透過反射板を配置して、反射光を有効利用すると共に、出射光の均一性の向上を図る技術が検討されている(特許文献1参照)。
この透過反射板の構成としては、LED光を反射する白色等の樹脂製反射材シートに所望の開口部を形成する構成が知られている。より具体的には、LED直上を遮光部とし、LEDの周囲に行くに従って徐々に大きな開口を形成する開口パターンを形成したものである。これにより、LED直上の光を反射させて周囲に拡散し、周囲の開口から出光させることができ、全体として画面全体としての出射光の均一性を得ることを目的とするものである。
しかしながら、直下型のLEDバックライトにおいて、透過反射板の開口部の配置を、特許文献1のような開口パターン、即ち、透過反射板の開口率がその中央領域から外側領域に向けて一定の増加率で単純に増加していくような開口パターンとした場合には、面光源たるLEDバックライトの発光面上における輝度の均一性を、一定以上に高めることが、極めて困難であるという問題が認識されるに至っている。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、透過反射板を備える直下型のLEDバックライトであって、従来品同等の十分な光量を確保した上で、尚且つ、発光面上における輝度の均一性にも優れるLEDバックライトを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、透過反射板の開口パターンを、その開口率が内側部分から外側部分に向けて漸増するのみならず、尚且つ、隣接する部分領域間における開口率の変化率が内側部分から外側部分に向けて単調増加していく開口パターンとすることにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に本発明は以下のものを提供する。
(1)の発明は、直下型のLEDバックライトにおいて、透過反射板の開口パターン即ち透過反射板の透過部の形成パターンを、透過反射板の中央部分から外側部分に向かって開口率が漸増し、且つ、当該開口率の変化率も併せて単調増加していくようなパターンとした。直下型のLEDバックライトをこのような構成とすることにより、光利用効率と、発光面上における輝度の均一性の高さと、を、バランスよく高い水準で享受することができる。
本発明によれば、透過反射板を備える直下型のLEDバックライトであって、従来品同等の十分な光量を確保した上で、尚且つ、発光面上における輝度の均一性にも優れるLEDバックライトを提供することができる。

Claims (5)

  1. 基板上に金属配線部が積層されているLED素子用基板と、
    前記LED素子用基板上に、前記金属配線部によって導通可能な態様でマトリックス状に設けられた複数のLED素子と、
    前記LED素子用基板上で、それぞれの前記LED素子の周囲に設けられた反射層と、
    前記複数のLED素子に対向離間して設けられ、前記LED素子からの出射光の一部を透過する透過部と該出射光の一部を反射する反射部とを有する透過反射板と、を備えてなる直下型のLEDバックライトであって、
    前記透過反射板は、平面視において複数に分割された区画領域を備え、
    それぞれの前記区画領域において、前記透過部の面積割合である開口率は、前記LED素子の直上位置周辺の中央部分から該区画領域の外縁部を含む外側部分に近づくに連れて漸増しており、且つ、前記区画領域内の一の部分領域と、該一の部分領域の外側に隣接する他の部分領域との間における前記開口率の変化率が、前記中央部分から前記外側部分に近づくに連れて単調増加している、LEDバックライト。
  2. 前記透過反射板は、樹脂フィルムと、該樹脂フィルムの少なくとも一方の面上に積層された反射材とで構成され、
    前記中央部分を含んでなる中央領域において、前記反射材からなる反射部で囲まれる領域内に独立閉領域の透過部を有する第1パターンと、
    前記外側部分を含んでなる外側領域において、前記透過部で囲まれる領域内に独立閉領域の反射部を有するか、又は、前記透過部のみで構成される第2パターンと、を備える請求項1に記載のLEDバックライト。
  3. 前記反射部が、白色顔料を含む熱硬化性樹脂組成物の硬化層であって、前記硬化層の厚さが20μm以上200μm以下であり、波長380nm以上780nm以下における反射率が80%以上である請求項1又は2に記載のLEDバックライト。
  4. 前記LED素子用基板が、可撓性を有する樹脂フィルムによって前記基板が構成されているフレキシブル配線基板である請求項1から3のいずれかに記載のLEDバックライト。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のLEDバックライトと、画像表示パネルと、を備えるLED画像表示装置。
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