JP2018035075A - ドライアイ治療剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】新たな、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制する薬剤の提供。【解決手段】(A)ジクロフェナク又はその薬学的に許容可能な塩及び(B)ヒアルロン酸又はその薬学的に許容可能な塩を含有する、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制するための、ドライアイ治療剤。【選択図】なし

Description

本発明は、ドライアイ治療剤に関する。
ドライアイは、様々な要因による涙液及び角結膜上皮の慢性疾患であり、眼不快感や視機能異常を伴う疾患であり、我が国のドライアイ患者数は約2200万人とも言われており、増加傾向にある。また加齢によって有病率は上昇する。
ドライアイは、涙液の分泌減少・蒸発増加によって涙液の高浸透圧化が生じ、角膜、結膜において炎症反応、細胞傷害が起こり、涙液層が不安定化する結果、発症進行すると考えられている(非特許文献1)。
現在のドライアイの治療法としては、ヒアルロン酸ナトリウム、ジクアホソルナトリウム(ムチン分泌促進)、レバミピド(ムチン産生促進)等の涙液補充療法や眼鏡やゴーグルの装用、涙点プラグ法等が用いられている。
また、特許文献1には、ジクロフェナクが涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制し、ドライアイ治療用点眼剤として有用であることが報告されている。
国際公開第2015/099019号
日本眼科学会ホームページ
しかしながら、前記の涙液の高浸透圧によるアポトーシス抑制に対するジクロフェナクの作用は未だ十分満足できるものではなく、さらに優れた高浸透圧によるアポトーシス抑制剤が望まれていた。
従って、本発明の課題は、新たな、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制する薬剤を提供することにある。
そこで本発明者は、種々の薬物について涙液の高浸透圧によるアポトーシスに対する作用を検討したところ、ヒアルロン酸は単独でこのアポトーシス抑制作用を示さないにもかかわらず、ジクロフェナクとヒアルロン酸とを併用すると、ジクロフェナク単独の場合に比べてアポトーシス抑制作用が顕著に増強され、涙液の高浸透圧によるアポトーシス抑制作用を介したドライアイ治療剤として有用であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔16〕を提供するものである。
〔1〕(A)ジクロフェナク又はその薬学的に許容可能な塩及び(B)ヒアルロン酸又はその薬学的に許容可能な塩を含有する、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制するための、ドライアイ治療剤。
〔2〕成分(A)の含有量が、0.001〜0.7重量/容量%である〔1〕記載のドライアイ治療剤。
〔3〕成分(B)の含有量が、0.001〜0.7重量/容量%である〔1〕又は〔2〕記載のドライアイ治療剤。
〔4〕(A)ジクロフェナク又はその薬学的に許容可能な塩が、ジクロフェナクナトリウムである〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のドライアイ治療剤。
〔5〕(B)ヒアルロン酸又はその薬学的に許容可能な塩が、ヒアルロン酸ナトリウムである〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のドライアイ治療剤。
〔6〕(A)ジクロフェナク又はその薬学的に許容可能な塩及び(B)ヒアルロン酸又はその薬学的に許容可能な塩を含有する、涙液の高浸透圧によるアポトーシスの抑制剤。
〔7〕成分(A)の含有量が、0.001〜0.7重量/容量%である〔6〕記載のアポトーシス抑制剤。
〔8〕成分(B)の含有量が、0.001〜0.7重量/容量%である〔6〕又は〔7〕記載のアポトーシス抑制剤。
〔9〕(A)ジクロフェナク又はその薬学的に許容可能な塩が、ジクロフェナクナトリウムである〔6〕〜〔8〕のいずれかに記載のアポトーシス抑制剤。
〔10〕(B)ヒアルロン酸又はその薬学的に許容可能な塩が、ヒアルロン酸ナトリウムである〔6〕〜〔9〕のいずれかに記載のアポトーシス抑制剤。
〔11〕(A)ジクロフェナク又はその薬学的に許容可能な塩及び(B)ヒアルロン酸又はその薬学的に許容可能な塩の、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制するための、ドライアイ治療剤製造のための使用。
〔12〕涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制してドライアイを治療するための(A)ジクロフェナク又はその薬学的に許容可能な塩と(B)ヒアルロン酸又はその薬学的に許容可能な塩との組み合わせ。
〔13〕(A)ジクロフェナク又はその薬学的に許容可能な塩及び(B)ヒアルロン酸又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを特徴とする、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制してドライアイを治療する方法。
〔14〕(A)ジクロフェナク又はその薬学的に許容可能な塩及び(B)ヒアルロン酸又はその薬学的に許容可能な塩の、涙液の高浸透圧によるアポトーシスの抑制剤製造のための使用。
〔15〕涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制するための、(A)ジクロフェナク又はその薬学的に許容可能な塩と、(B)ヒアルロン酸又はその薬学的に許容可能な塩との組み合わせ。
〔16〕(A)ジクロフェナク又はその薬学的に許容可能な塩及び(B)ヒアルロン酸又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを特徴とする、涙液の高浸透圧によるアポトーシスの抑制方法。
本発明のドライアイ治療剤を用いれば、抗炎症作用や涙液補充機能からは全く予想できない、涙液の高浸透圧による、角膜、結膜、涙腺におけるアポトーシスを抑制することができる。
高浸透圧条件におけるヒト角膜上皮細胞の傷害に対するジクロフェナクナトリウム(Diclofenac)の効果を示す。 高浸透圧条件におけるヒト角膜上皮細胞の傷害に対するヒアルロン酸ナトリウム(Hyaluronic acid)の効果を示す。 高浸透圧条件におけるヒト角膜上皮細胞の傷害に対するジクロフェナクナトリウム(Diclofenac)とヒアルロン酸ナトリウム(Hyaluronic acid)の併用効果を示す。 涙腺摘出ラットの角膜傷害に対するヒアルロン酸ナトリウム(Hyaluronic acid)の効果を示す。 涙腺摘出ラットの角膜傷害に対するジクロフェナクナトリウムとヒアルロン酸ナトリウムの併用効果(フルオレセイン染色像)を示す。 涙腺摘出ラットと角膜傷害に対するジクロフェナクナトリウムとヒアルロン酸ナトリウムの併用効果(フルオレセイン染色スコア)を示す。 ジクロフェナクナトリウムのカスパーゼ3様活性の測定結果を示す。
本発明の涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制するための、ドライアイ治療剤の有効成分は、(A)ジクロフェナク又はその薬学的に許容可能な塩(成分(A))及び(B)ヒアロルン酸又はその薬学的に許容可能な塩(成分(B))である。
成分(A)のジクロフェナクは、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の一種である。ジクロフェナクの薬学的に許容可能な塩としては、ジクロフェナクナトリウム、ジクロフェナクカリウム等が挙げられるが、ジクロフェナクナトリウムが好ましい。
成分(B)のヒアルロン酸は、グリコサミノグリカンの一種であり、N−アセチルグルコサミンとグルクロン酸の二糖単位が連結した構造を有する。ヒアルロン酸の薬学的に許容可能な塩としては、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒアルロン酸カリウム等が挙げられるが、ヒアルロン酸ナトリウムが好ましい。
ヒアルロン酸としては、ニワトリのとさか、臍帯等の他、乳酸菌や連鎖球菌により生産されたものでもよい。
後記実施例に示すように、ヒアルロン酸は、単独では涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制しない。ヒアルロン酸とジクロフェナクを併用した場合、ジクロフェナク単独の場合に比べて顕著に、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制する。従って、成分(A)と成分(B)とを併用すれば、涙液の高浸透圧によるアポトーシスの抑制剤として有用であり、かつ涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制するための、ドライアイ治療剤として有用である。
通常、ドライアイでは、涙液が減少し、涙液の浸透圧が上昇する。この上昇にともない、細胞内から水分が排出され、細胞が縮小するという浸透圧ストレスにさらされる。これに対して、細胞は外部のナトリウムイオン等を細胞内に取り込み、細胞内のイオン強度が上昇して、アポトーシスが生じる。アポトーシスが生じる眼組織として、角膜、結膜、涙腺が挙げられる。より具体的には、アポトーシスが生じる細胞として、角膜上皮細胞、結膜上皮細胞、涙液細胞が挙げられる。
従って、本発明のアポトーシス抑制剤又はドライアイ治療剤が、アポトーシスを抑制する組織は、角膜、結膜、涙腺、より具体的には角膜上皮細胞、結膜上皮細胞、涙腺細胞である。
本発明のアポトーシス抑制剤又はドライアイ治療剤中の成分(A)の含有量は、高浸透圧によるアポトーシス抑制効果の点から、0.001〜0.7重量/容量%であることが好ましく、0.01〜0.5重量/容量%であることがより好ましい。
また、本発明のアポトーシス抑制剤又はドライアイ治療剤中の成分(B)の含有量は、高浸透圧によるアポトーシス抑制効果の点から、0.001〜0.7重量/容量%であることが好ましく、0.01〜0.5重量/容量%であることがより好ましい。
本発明のアポトーシス抑制剤及びドライアイ治療剤の投与形態としては、局所投与形態、特に点眼剤が好ましい。点眼剤の形態とする場合、前記成分(A)及び(B)に加えて、緩衝剤、等張化剤、保存剤、増粘剤、溶解補助剤、清涼化剤、安定化剤、塩類等を含有させることができる。
緩衝剤としては、リン酸とリン酸塩との組み合わせ、ホウ酸とホウ砂との組み合わせ、クエン酸、酒石酸等の有機酸と有機酸塩との組み合わせ等が挙げられる。この中でも、ホウ酸とホウ砂との組み合わせが好ましい。点眼剤における緩衝剤の含有量は、0.01〜10重量/容量%であることが好ましく、0.1〜3重量/容量%であることがより好ましい。
等張化剤としては、ブドウ糖等の糖類、プロピレングリコール、グリセリン、塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトール、ソルビトール、キシリトール等の糖アルコール等が挙げられる。この中でも、塩化ナトリウム、塩化カリウムが好ましい。点眼剤における等張化剤の含有量は、0.01〜10重量/容量%であることが好ましく、0.1〜3重量/容量%であることがより好ましい。
保存剤としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム及びグルコン酸クロルヘキシジン等の逆性石鹸類、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン及びブチルパラベン等のパラベン類、クロロブタノール、フェニルエチルアルコール及びベンジルアルコール等のアルコール類が挙げられる。この中でも、クロロブタノールが好ましい。点眼剤における保存剤の含有量は0.001〜0.5重量/容量%であることが好ましい。
増粘剤としては、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。この中でも、ポリビニルピロリドンが好ましい。
溶解補助剤としては、ポリソルベート80(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、商品名Tween80)、ポリオキシエチレンオキシステアリン酸トリグリセライド、ポリエチレングリコール、α又はβ−シクロデキストリン等が挙げられる。この中でも、ポリソルベート80が好ましい。
塩類としては、カルシウム塩又はマグネシウム塩が挙げられる。このような塩としては、例えばパントテン酸カルシウム、塩化カルシウム、プロピオン酸カルシウム、酢酸カルシウム、乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム等のカルシウム塩、又は相当するマグネシウム塩が挙げられる。この中でも、パントテン酸カルシウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムが好ましい。
清涼化剤としては、メントール、ボルネオール、カンフル等が挙げられる。
本発明の点眼剤は、高浸透圧によるアポトーシス抑制効果を増強するために、前記成分の中でも、ポリソルベート80、ホウ砂、及びポリビニルピロリドンから選ばれる1種又は2種以上を含むことが好ましい。
高浸透圧によるアポトーシス抑制効果の増強のためには、点眼剤におけるポリソルベート80の濃度は、0.1〜5.0重量/容量%であることが好ましく、0.3〜3.0重量/容量%であることがより好ましい。
高浸透圧によるアポトーシス抑制効果の増強のためには、点眼剤におけるホウ砂の濃度は、0.1〜20.0重量/容量%であることが好ましく、0.3〜15.0重量/容量%であることがより好ましい。
高浸透圧によるアポトーシス抑制効果の増強のためには、点眼剤におけるポリビニルピロリドンの濃度は、1.0〜15.0重量/容量%であることが好ましく、2.0〜10.0重量/容量%であることがより好ましい。
点眼剤のpHは、6.0〜8.5であることが好ましく、7.0〜8.0であることがより好ましい。
点眼剤の浸透圧比は0.9〜1.4が好ましい。なお、ここでいう浸透圧比は、生理食塩水と比較した場合の浸透圧比を意味する。
本発明の点眼剤を使用する際、1回あたりの片眼に対する点眼量は、1〜3滴であることが好ましく、1〜2滴であることがより好ましい。また、1回あたりの片眼に対する点眼量を容量で表すと、10〜300μLであることが好ましく、20〜200μLであることがより好ましく、30〜100μLであることが更に好ましい。本発明の点眼剤の投与間隔は、1日1〜6回であることが好ましく、1日1〜3回であることがより好ましい。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1(高浸透圧条件における細胞傷害の抑制効果)
HCE細胞(ヒト角膜上皮細胞)を、被検化合物を含む高浸透圧培地で24時間培養した。培地は、150mMのNaClにより高浸透圧条件とした。生細胞数をMTT法により測定し、コントロール(等張圧条件)の吸光度に対する相対値を算出した。結果を図1〜図3に示した。数値は平均±SD(n=3)、**P<0.01である。
図1より、ジクロフェナクナトリウム(Diclofenac)は、1μM以上で、高浸透圧条件におけるヒト角膜上皮細胞の傷害を抑制した。一方、図2より、ヒアルロン酸ナトリウム(Hyaluronic acid)は、高浸透圧条件におけるヒト角膜上皮細胞の傷害を抑制しなかった。これに対し、図3より、ジクロフェナクナトリウムとヒアルロン酸ナトリウムを併用すると、ヒト角膜上皮細胞の傷害抑制効果が顕著に増強された。
実施例2(ラットの角膜表面傷害治療効果)
ラットの涙腺を除去し、ドライアイモデルを作製した。涙腺除去後の1〜5週間の期間、被検化合物を含む水溶液5μLを1日3回点眼投与した。ヒアルロン酸ナトリウムのフルオレセインスコアを図4に示した。ジクロフェナクナトリウムとヒアルロン酸ナトリウムの併用時のフルオレセインで染色された角膜の画像を図5に示した。フルオレセインのスコアを算出し、図6に示した。数値は平均±S.E.M.、*P<0.05;**P<0.01である。
図4より、ヒアルロン酸ナトリウムは、単独では涙腺摘出ラットの角膜傷害に対する作用が認められなかった。一方、図5及び図6より、ジクロフェナクナトリウムとヒアルロン酸ナトリウムを併用すると、涙腺摘出ラットの角膜傷害を顕著に抑制することがわかる。
実施例3(高浸透圧条件でのアポトーシス抑制効果)
ヒト角膜上皮細胞を、ジクロフェナク及び150mMのNaClを含む高浸透圧培地で培養した。6時間培養後のカスパーゼ3様活性を蛍光ペプチド基質を使用して測定し、結果を図7に示した。
図7から、ジクロフェナクが高浸透圧条件でのアポトーシスを抑制することが確認された。

Claims (10)

  1. (A)ジクロフェナク又はその薬学的に許容可能な塩及び(B)ヒアルロン酸又はその薬学的に許容可能な塩を含有する、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制するための、ドライアイ治療剤。
  2. 成分(A)の含有量が、0.001〜0.7重量/容量%である請求項1記載のドライアイ治療剤。
  3. 成分(B)の含有量が、0.001〜0.7重量/容量%である請求項1又は2記載のドライアイ治療剤。
  4. (A)ジクロフェナク又はその薬学的に許容可能な塩が、ジクロフェナクナトリウムである請求項1〜3のいずれか1項記載のドライアイ治療剤。
  5. (B)ヒアルロン酸又はその薬学的に許容可能な塩が、ヒアルロン酸ナトリウムである請求項1〜4のいずれか1項記載のドライアイ治療剤。
  6. (A)ジクロフェナク又はその薬学的に許容可能な塩及び(B)ヒアルロン酸又はその薬学的に許容可能な塩を含有する、涙液の高浸透圧によるアポトーシスの抑制剤。
  7. 成分(A)の含有量が、0.001〜0.7重量/容量%である請求項6記載のアポトーシス抑制剤。
  8. 成分(B)の含有量が、0.001〜0.7重量/容量%である請求項6又は7記載のアポトーシス抑制剤。
  9. (A)ジクロフェナク又はその薬学的に許容可能な塩が、ジクロフェナクナトリウムである請求項6〜8のいずれか1項記載のアポトーシス抑制剤。
  10. (B)ヒアルロン酸又はその薬学的に許容可能な塩が、ヒアルロン酸ナトリウムである請求項6〜9のいずれか1項記載のアポトーシス抑制剤。
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