JP2018032731A - ヒートシンク付パワーモジュール用基板、及びヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セラミックス基板と、このセラミックス基板の一方の面に接合された回路層と、前記セラミックス基板の他方の面に接合された金属層と、この金属層の前記セラミックス基板とは反対側の面に接合されたヒートシンクと、を備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板であって、前記金属層が、SiCからなる多孔質体と、この多孔質体に含浸されたアルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム材とを有するAl−SiC複合材料で構成されていることを特徴とするヒートシンク付パワーモジュール用基板。
【選択図】図1
Description
風力発電、電気自動車、ハイブリッド自動車等を制御するために用いられる大電力制御用のパワー半導体素子においては、発熱量が多いことから、これを搭載する基板としては、例えばAlN(窒化アルミ)、Al2O3(アルミナ)などからなるセラミックス基板と、このセラミックス基板の一方の面に導電性の優れた金属板を接合して形成した回路層と、を備えたパワーモジュール用基板が、従来から広く用いられている。なお、パワージュール用基板としては、セラミックス基板の他方の面に金属層を形成したものも提供されている。
そして、パワーモジュール用基板の他方の面側には、ヒートシンクが接合されており、半導体素子からパワーモジュール用基板側に伝達された熱を、ヒートシンクを介して外部へ放散する構成とされている。
ここで、金属層を純度が99mass%程度の2Nアルミニウムで構成した場合には、変形抵抗が比較的大きくなり、厳しい条件のヒートサイクルが負荷された際に十分に変形せず、金属層の界面で応力が集中して、セラミックス基板と金属層の剥離が生じ、接合信頼性が低下するおそれがあった。一方、回路層を純度が99.99mass%以上の4Nアルミニウムで構成した場合には、変形抵抗が比較的小さくなり、ヒートサイクル負荷時に塑性変形したり、また繰り返し変形することで結晶粒径が微細化し、この結晶粒が微細化した領域にクラックが発生することによって、金属層の内部破断が生じ、熱抵抗が上昇するおそれがあった。
この場合、セラミックス基板とAl−SiC複合材料との間に形成された接合層によって、セラミックス基板とAl−SiC複合材料とが強固に接合されるので、セラミックス基板とAl−SiC複合材料の剥離を確実に抑制することができ、ヒートサイクル信頼性がより優れたものとなる。
この場合、接合前のセラミックス基板と金属層であるAl−SiC複合材料との表面に形成されていた酸化被膜の酸素が、マグネシウム酸化物を形成して析出している、即ち、セラミックス基板とAl−SiC複合材料との接合時にマグネシウムの還元力によってその表面に存在していた酸化被膜が除去されているので、セラミックス基板とAl−SiC複合材料の接合強度が高くなり、セラミックス基板と金属層の剥離をより確実に抑制することができ、ヒートサイクル信頼性がさらに優れたものとなる。なお、接合層中のマグネシウム酸化物は、通常、セラミックス基板と接合層との接合界面近傍や、接合層とAl−SiC複合材料(スキン層)との界面近傍に析出している。
この場合、Al−SiC複合材料に充填されているアルミニウム材の接合部によって、セラミックス基板とAl−SiC複合材料とが強固に接合されるので、セラミックス基板とAl−SiC複合材料の剥離を確実に抑制することができ、ヒートサイクル信頼性がより優れたものとなる。
この場合、接合前のセラミックス基板とAl−SiC複合材料との表面に形成されていた酸化被膜の酸素が、マグネシウム酸化物を形成して析出している、即ち、セラミックス基板とAl−SiC複合材料の接合時にマグネシウムの還元力によって、その表面に存在していた酸化被膜が除去されているので、セラミックス基板とAl−SiC複合材料の接合強度が高くなり、セラミックス基板と金属層の剥離をより確実に抑制することができ、ヒートサイクル信頼性がさらに優れたものとなる。なお、接合部中のマグネシウム酸化物は、通常、セラミックス基板との接合界面近傍に析出している。
この場合、ヒートシンクが、熱伝導性に優れるアルミニウム部材あるいは銅部材で構成されているので、ヒートシンク付パワーモジュール用基板の放熱特性を向上させることができる。
この場合、回路層が、導電性に優れるアルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、及びAl−SiC複合材料のいずれかで構成されているので、回路層の導電性を確保することができる。
即ち、マグネシウム層のマグネシウムがAl−Si合金層表面に存在する酸化被膜を除去するとともに、Al−Si合金層へ拡散して、セラミックス基板とAl−SiC複合材料との間に、アルミニウムと、マグネシウムと、ケイ素と、拡散してきたマグネシウムとケイ素との反応によって形成されたMg2Siとによって、液相が生成される。なお、この時に、液相に存在するマグネシウムによって、セラミックス基板やAl−SiC複合材料の表面の酸化被膜が除去される。そして、液相が凝固することによって、セラミックス基板とAl−SiC複合材料とが、アルミニウムとマグネシウムとケイ素を含む接合層を介して接合される。なお、マグネシウム酸化物はこれらの酸化被膜とマグネシウムの反応によって生じる。
これによって、セラミックス基板とAl−SiC複合材料は、表面の酸化被膜が消失して、接合層との密着性が向上するので、セラミックス基板と金属層とが強固に接合したヒートシンク付パワーモジュール用基板を製造することができる。また、加熱温度(接合温度)が550℃以上575℃以下と比較的低温であるので、Al−SiC複合材料のアルミニウム材が流出することによる空隙(ボイド)の発生を抑えることができ、得られたヒートシンク付パワーモジュール用基板はヒートサイクル信頼性が優れたものとなる。
即ち、マグネシウム層のマグネシウムがセラミックス基板とAl−SiC複合材料の表面に存在する酸化被膜を除去するとともに、Al−SiC複合材料のアルミニウム材(即ち、Al−Si合金)へ拡散して、セラミックス基板とAl−SiC複合材料との間に、アルミニウム、とマグネシウムと、ケイ素と、拡散してきたマグネシウムとケイ素との反応によって形成されたMg2Siとによって、液相が生成される。そして、液相が凝固することによって、セラミックス基板とAl−SiC複合材料とが、アルミニウムとマグネシウムとケイ素を含む接合部を介して接合される。なお、マグネシウム酸化物はこれらの酸化被膜とマグネシウムの反応によって生じる。
これによって、セラミックス基板とAl−SiC複合材料は、表面の酸化被膜が消失して、接合部との密着性が向上するので、セラミックス基板と金属層とが強固に接合したヒートシンク付パワーモジュール用基板を製造することができる。また、加熱温度(接合温度)が550℃以上575℃以下と比較的低温であるので、Al−SiC複合材料のアルミニウム材が流出することによる空隙(ボイド)の発生を抑えることができ、得られたヒートシンク付パワーモジュール用基板はヒートサイクル信頼性が優れたものとなる。
セラミックス基板11は、回路層12と金属層13との間の電気的接続を防止するものであって、絶縁性および放熱性に優れたSi3N4(窒化ケイ素)、AlN(窒化アルミニウム)、Al2O3(アルミナ)等のセラミックスで構成されている。本実施形態では、AlNで構成されている。セラミックス基板11の厚さは、0.2〜1.5mmの範囲内に設定されており、本実施形態では、0.635mmに設定されている。
Al−SiC複合材料はスキン層を有していてもよい。このスキン層は、多孔質体となるSiCにアルミニウム材を溶融して含浸させてAl−SiC複合材料を製造する際に、このアルミニウム材の一部が表面に滲み出すことによって形成される層である。スキン層の厚さは、滲み出したアルミニウム材を切削加工することによって調整される。
なお、本実施形態のパワーモジュール用基板10において、金属層13の面積は、セラミックス基板11の面積と同じか、又は、小さくなるように設定されている。
また、接合層40にはMg2Siが存在する場合もある。
また、接合部50にはMg2Siが存在する場合もある。
本実施形態においては、ヒートシンク20は、パワーモジュール用基板10の金属層13にろう材を用いて直接接合されている。
まず、図5に示すように、セラミックス基板11の一方の面に、回路層12となるアルミニウム部材61を、ろう材62を介して積層する。次いで、積層方向に加圧しながら加熱することによって、セラミックス基板11に回路層12を接合する。
次に、図5に示すように、回路層12を接合したセラミックス基板11の他方の面に、金属層13となるAl−SiC複合材料30を、積層ろう材63を介して積層する。
積層ろう材63は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム部材層64と、このアルミニウム部材層64の表裏面の少なくとも一方の面に形成されたマグネシウム層65とを有する積層ろう材を用いる。アルミニウム部材層64の厚さは、3〜50μmの範囲にあることが好ましい。マグネシウム層65の厚さは、1.0〜5.0μm(両面に配設される場合は、合計の厚さ)とすることが好ましい。
次に、パワーモジュール用基板10の金属層13と、ヒートシンク20とろう材66を介して積層する。次いで積層方向に加圧しながら加熱することによって、パワーモジュール用基板10とヒートシンク20とを接合する。
以上のようにして、図1に示すヒートシンク付パワーモジュール用基板1が製造される。
さらに、金属層がAl−SiC複合材料で構成されているので、セラミックス基板と金属層との線膨張係数の差が小さく、またAl−SiC複合材料はヤング率が大きいため、ヒートシンク付パワーモジュール用基板の反りを低減することができ、さらにセラミックス基板の割れも抑制することができる。なお、ここでの反りは、室温時の反りだけでなく、例えば、約280℃のはんだ付け等の高温時の反りや、高温から室温へ冷却した場合の反りも含み、これらの反りも低減することが可能である。
例えば、本実施形態では、回路層がアルミニウムまたはアルミニウム合金からなるアルミニウム部材で構成されている構造を例に挙げて説明したが、これに限定されることはなく、銅、銅合金、及びSiCからなる多孔質体と、この多孔質体に含浸されたアルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム材とを有するAl−SiC複合材料のいずれかで構成してもよい。
なお、Al−SiC複合材料で構成した場合、セラミックス基板の一方の面及び他方の面にそれぞれ前記Al−SiC複合材料からなる回路層及び金属層が形成されているので、セラミックス基板の反りの発生をさらに抑制することができる。また、回路層とセラミックス基板との間においても、熱膨張係数の差が小さく、ヒートサイクルを負荷した際のセラミックス基板と回路層の剥離や回路層の内部破断を抑制することができる。
(実験例1−1〜1−17及び1−22〜1−23)
表1に示すように、回路層形成用金属板と、セラミックス基板(40mm×40mm、AlN及びAl2O3の場合:厚さ0.635mm、SiNの場合:0.32mm)と、Al−SiC複合材料(AlSiC)の板材(37mm×37mm×厚さ0.4mm(スキン層が有る場合:スキン層は両面、片面の厚さは0.1mm))と、ヒートシンクと、ろう材とを準備した。
なお、Al−SiC複合材料のアルミニウム材の融点は、ADC12が570℃、4Nアルミニウムが660℃、3Nアルミニウムが655℃、2Nアルミニウムが650℃である。
回路層形成用金属板が4N−Alの場合、セラミックス基板の一方の面に、回路層形成用金属板(37mm×37mm×厚さ0.4mm)を、ろう材(Al−7.5mass%Si、厚さ:12μm)を介して積層した。次いで、積層方向に加圧しながら加熱することによって、セラミックス基板に回路層形成用金属板を接合し、回路層が形成されたセラミックス基板を得た。なお、積層方向の荷重は0.6MPa、接合温度は645℃、保持時間は45分とした。
回路層形成用金属板がOFCの場合、セラミックス基板の一方の面に無酸素銅からなる銅板(37mm×37mm×厚さ0.6mm)を、ろう材(Ag−9.8mass%Ti)を介して積層し、荷重0.6MPa、接合温度830℃、保持時間30分の条件で接合し、回路層が形成されたセラミックス基板を得た。
回路層形成用金属板がAl−SiC複合材料の場合、セラミックス基板の一方の面に、Al−SiC複合材料(AlSiC)の板材(37mm×37mm×厚さ0.4mm(両面にスキン層あり、片面0.1mm))を積層ろう材(Al−Si/Mg、Al−10.5mass%Si合金層(厚さ10μm)/マグネシウム層(厚さ2μm))を介して積層(マグネシウム層がセラミックス基板側を向くように積層)し、荷重0.6MPa、接合温度550℃、保持時間40分の条件で接合し、回路層が形成されたセラミックス基板を得た。
なお、積層方向の荷重は1.5MPa、接合温度は560℃、保持時間は60分とした。
表1に記載のセラミックス基板の一方の面に、表1に記載の回路層形成用金属板(37mm×37mm×厚さ0.4mm)を、その他方の面に金属層となるAl板(37mm×37mm×厚さ0.4mm)を、それぞれAl−Siろう材(Al−7.5mass%Si、厚さ12μm)を介して積層し、荷重0.6MPa、接合温度645℃、保持時間45分の条件で接合して、セラミックス基板の一方の面及び他方の面に回路層及び金属層を形成した。
金属層のセラミックス基板とは反対側の面に、ヒートシンクがA6063(50mm×60mm、厚さ5.0mm)の場合はAl−Siろう材(Al−10.5mass%Si、厚さ50μm)を介して積層し、荷重0.6MPa、接合温度645℃、保持時間45分の条件でヒートシンクを接合して、評価用試料を作製した。
ヒートシンクがCuの場合、無酸素銅からなるヒートシンク(50mm×60mm、厚さ3.0mm)を直接積層し、荷重0.6MPa、接合温度530℃、保持時間45分の条件でヒートシンクを固相拡散接合した。
超音波探傷装置(インサイト社製INSIGHT−300)を用いて、セラミックス基板と金属層との接合界面の非破壊率を評価した。セラミックス基板と金属層との接合界面から金属層側に50μmの範囲内において、超音波探傷像を取得し、二値化処理を行うと、破壊部分は白色部で示されるので、この白色部の面積を破壊面積とした。なお、破壊部分には、セラミックス基板と金属層の剥離部分及び金属層の内部破断部分が含まれている。そして、下記の式より、非破壊率を求めた。なお、初期面積は金属層の面積(37mm×37mm)とした。その評価結果を、表2の「冷熱サイクル前」の欄に示す。
(非破壊率)={(初期面積)−(破壊面積)}/(初期面積)×100
冷熱衝撃試験機エスペック社製TSB−51を使用し、上述の評価用試料に対して、液相(フロリナート)で、−40℃×10分←→175℃×10分の2000サイクルの冷熱サイクル試験を実施した。冷熱サイクル試験後のセラミックス基板と金属層との接合界面の非破壊率を上述した方法で評価した。その評価結果を、表2の「冷熱サイクル後」の欄に示す。
上述の冷熱サイクル試験を実施した後の評価用試料を目視にて観察し、セラミックス基板に割れが生じていたものを「×」、生じていなかったもの場合は○と評価した。その評価結果を、表2に示す。
2N−アルミニウム板を接合して金属層とした実験例1−19と1−21では、冷熱サイクル後のセラミックス基板と金属層との接合界面の非破壊率が低下した。これはセラミックス基板と金属層の界面の剥離によるものであると考えられる。
また、実験例1−18〜1−21では、4N−アルミニウム板や2N−アルミニウム板が接合されていることから、反りが大きくなり冷熱サイクル後にセラミックス基板に割れが生じた。
但し、実験例1−22、1−23はセラミックス基板と金属層との接合界面の非破壊率が低下した。これは、セラミックス層と金属層(Al−SiC複合材料)の間の接合層がケイ素を実質的に含まないためであると考えられる。
これに対して、実験例1−1〜1−17では、冷熱サイクル後のセラミックス基板と金属層との接合界面の非破壊率の低下が抑制された。これは、セラミックス層と金属層(Al−SiC複合材料)との間にアルミニウムとマグネシウムとケイ素を含む接合層が形成されているためであると考えられる。
(実験例2−1〜2−14)
表3に示すように、回路層形成用金属板(実験例1と同様)と、セラミックス基板(実験例1と同様)と、Al−SiC複合材料(AlSiC)の板材(実験例1と同様)と、ヒートシンクと、ろう材とを準備した。
但し、実験例2−12、2−14はセラミックス基板と金属層との接合界面の非破壊率が低下した。実験例2−12は、Al−SiC複合材料のセラミックス基板側の表面に形成されている接合部がケイ素を実質的に含まないためであると考えられる。実験例2−14は、Al−SiC複合材料のセラミックス基板側の表面に形成されている接合部がマグネシウムを実質的に含まないためであると考えられる。
これに対して、実験例2−1〜2−11および2−13では、冷熱サイクル後のセラミックス基板と金属層との接合界面の非破壊率の低下が抑制された。これは、Al−SiC複合材料のセラミックス基板側の表面にアルミニウムとマグネシウムとケイ素を含む接合層が形成されているためであると考えられる。
10 パワーモジュール用基板
11 セラミックス基板
12 回路層
13 金属層
20 ヒートシンク
21 流路
30 Al−SiC複合材料
31 多孔質体
32 アルミニウム材
33 スキン層
40 接合層
41 マグネシウム酸化物
50 接合部
51 マグネシウム酸化物
61 アルミニウム部材
62 ろう材
63 積層ろう材
64 アルミニウム部材層
65 マグネシウム層
66 ろう材
67 マグネシウム層
Claims (9)
- セラミックス基板と、このセラミックス基板の一方の面に接合された回路層と、前記セラミックス基板の他方の面に接合された金属層と、この金属層の前記セラミックス基板とは反対側の面に接合されたヒートシンクと、を備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板であって、
前記金属層が、SiCからなる多孔質体と、この多孔質体に含浸されたアルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム材とを有するAl−SiC複合材料で構成されていることを特徴とするヒートシンク付パワーモジュール用基板。 - 前記セラミックス基板と前記Al−SiC複合材料との間に、アルミニウムとマグネシウムとケイ素を含む接合層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板。
- 前記接合層に、マグネシウム酸化物が析出していることを特徴とする請求項2に記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板。
- 前記Al−SiC複合材料の前記セラミックス基板側の表面に、アルミニウムとマグネシウムとケイ素を含む接合部が形成されている請求項1に記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板。
- 前記接合部に、マグネシウム酸化物が析出していることを特徴とする請求項4に記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板。
- 前記ヒートシンクが、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム部材あるいは銅又は銅合金からなる銅部材で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板。
- 前記回路層が、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、及びSiCからなる多孔質体と、この多孔質体に含浸されたアルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム材とを有するAl−SiC複合材料のいずれかで構成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板。
- セラミックス基板と、このセラミックス基板の一方の面に接合された回路層と、前記セラミックス基板の他方の面に接合された金属層と、この金属層の前記セラミックス基板とは反対側の面に接合されたヒートシンクと、を備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法であって、
前記金属層は、SiCからなる多孔質体と、この多孔質体に含浸されたアルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム材とを有するAl−SiC複合材料で構成され、
前記セラミックス基板と前記Al−SiC複合材料とをアルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム部材層と、このアルミニウム部材層の表裏面の少なくとも一方の面に形成されたマグネシウム層とを有する積層ろう材を介して積層して、得られた積層体を550℃以上575℃以下の温度範囲で加熱することによって、前記セラミックス基板とAl−SiC複合材料とを接合する工程を、有し、
前記積層ろう材のマグネシウム層と接触する前記Al−SiC複合材料のアルミニウム材および前記積層ろう材のアルミニウム部材層のうちの少なくとも一方は、ケイ素含有量が0.1原子%以上であるAl−Si合金で構成されていることを特徴とするヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法。 - セラミックス基板と、このセラミックス基板の一方の面に接合された回路層と、前記セラミックス基板の他方の面に接合された金属層と、この金属層の前記セラミックス基板とは反対側の面に接合されたヒートシンクと、を備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法であって、
前記金属層は、SiCからなる多孔質体と、この多孔質体に含浸されたケイ素含有量が0.1原子%以上であるAl−Si合金からなるアルミニウム材とを有するAl−SiC複合材料で構成され、
前記セラミックス基板および前記Al−SiC複合材料のうちの少なくとも一方の表面に、厚さが0.1μm以上10μm以下のマグネシウム層を形成し、前記セラミックス基板と前記Al−SiC複合材料とを、前記マグネシウム層を介して積層し、得られた積層体を550℃以上575℃以下の温度範囲で加熱することによって、前記セラミックス基板と前記Al−SiC複合材料とを接合する工程を、有することを特徴とするヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法。
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