JP2018032530A - コネクタ固定構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車用の冷暖房空調ユニットのケーシング等に収容されているエバポレータ等の内部部品を交換する際に、該内部部品から引き出したハーネスのコネクタを工具無しで簡単に前記ケーシングの外側面から取り外し得るコネクタ固定構造を提供する。【解決手段】ケーシング1に収容されているエバポレータから引き出したハーネス4のコネクタ5にクリップ6を備え、該クリップ6をケーシング1の外側面の固定穴7に差し込んで係止させた状態でコネクタ5を固定する構造に関し、エバポレータを出し入れするための開口部10を備えたエッチバックケース11と、該エッチバックケース11の開口部10を塞ぐエバポレータカバー12とによりケーシング1を分割構成し、エッチバックケース11とエバポレータカバー12との境界に固定穴7を設定し且つ該固定穴7がエバポレータカバー12の取り外しにより開放されるように構成する。【選択図】図2

Description

本発明は、コネクタ固定構造に関するものである。
従来、エッチバック(HVAC:Heater,Ventilator and Air Conditioner)と称される自動車用の冷暖房空調ユニットが知られており、この種の冷暖房空調ユニットにおいては、暖房用のヒータコアとエアコン用のエバポレータとが収容されるようになっており、このエバポレータには、その表面温度を監視し得るよう温度センサが備えられ、該温度センサのハーネスが冷暖房空調ユニットの内部から引き出されてリテーナ付きのコネクタを介し外部のハーネスと接続されるようになっている。
ここで、温度センサ側のハーネスの接続端部に備えられるコネクタは、外部のハーネスの接続端部に備えられるオス型のコネクタを嵌挿接続し得るようメス型を成し、その底面に突設したクリップを冷暖房空調ユニット側の固定穴に対し差し込んで固定するようにしてある。
尚、本発明に関連する先行技術文献情報としては下記の特許文献1等がある。
特開2002−52924号公報
しかしながら、トラック等のように使用期間の長い商業用運搬車両にあっては、経年劣化したエバポレータを使用期間の途中で交換しなければならないことがあり、この交換作業に併せてエバポレータのフィン表面に取り付けられている温度センサも一緒に交換しなければならなくなるが、冷暖房空調ユニット側の固定穴に対し抜脱できないようクリップを介して差し込み固定されている温度センサ側のコネクタを取り外すのは容易ではなく、工具を用いて前記クリップの係止状態を解くように押さえつけながら引き抜くといった非常に煩雑な作業が必要となる問題があった。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、自動車用の冷暖房空調ユニットのケーシング等に収容されているエバポレータ等の内部部品を交換する際に、該内部部品から引き出したハーネスのコネクタを工具無しで簡単に前記ケーシングの外側面から取り外し得るコネクタ固定構造を提供することを目的とする。
本発明は、ケーシングに収容されている内部部品から引き出したハーネスのコネクタにクリップを備え、該クリップを前記ケーシングの外側面にあけた固定穴に差し込んで係止させた状態で前記コネクタを固定するようにした構造であって、前記内部部品を出し入れするための開口部を備えた本体部と、該本体部の開口部を塞ぐ蓋体部とにより前記ケーシングを分割構成し、前記本体部と前記蓋体部との境界に前記固定穴を設定し且つ該固定穴が前記蓋体部の取り外しにより開放されるように構成したことを特徴とするものである。
而して、このようにすれば、ケーシングに収容された内部部品を交換するために蓋体部を本体部から取り外して開口部をあけると、蓋体部と本体部との境界に設定されていた固定穴が開放されるので、該固定穴に係止されていたコネクタのクリップを前記固定穴に対し平行にスライドさせて簡単に取り外すことが可能となり、従来の如き工具を用いてクリップの係止状態を解くように押さえつけながら引き抜くといった煩雑な作業が不要となる。
また、本発明をより具体的に実施するにあたっては、蓋体部における本体部側との境界を成す外縁部分に、湾状に内側へ入り込むスリットを形成すると共に、前記本体部における前記蓋体部側との境界を成す外縁部分には、前記スリットの開放端を塞ぐリブを形成し、前記蓋体部を前記本体部に装着した状態にて前記スリットと前記リブとにより固定穴が画成されるように構成することが好ましい。
更には、暖房用のヒータコア及びエアコン用のエバポレータを内部部品として収容した自動車用の冷暖房空調ユニットのケーシングを対象とし、本体部をエッチバックケースとし且つ蓋体部をエバポレータカバーとすることも可能である。
上記した本発明のコネクタ固定構造によれば、自動車用の冷暖房空調ユニットのケーシング等に収容されているエバポレータ等の内部部品を交換するにあたり、該内部部品から引き出したハーネスのコネクタを工具無しで簡単に前記ケーシングの外側面から取り外すことができ、前記内部部品の交換時における作業性の大幅な向上を図ることができるという優れた効果を奏し得る。
本発明を実施する形態の一例を示す全体図である。 図1の要部におけるII−II矢視の断面図である。 図2のIII−III矢視の断面図である。 図2のスリットとリブにより画成された固定穴を示す斜視図である。 図2のエバポレータカバーを取り外した状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明を実施する形態の一例を示すもので、自動車用の冷暖房空調ユニット(エッチバック)に適用した場合を例示しており、該冷暖房空調ユニットのケーシング1には、暖房用のヒータコア2とエアコン用のエバポレータ3とが内部部品として収容され、該エバポレータ3のフィン表面に装備されている温度センサ(図示せず)から引き出したハーネス4がケーシング1の外まで引き出されてリテーナ付きのコネクタ5を介し外部のハーネスと接続されるようになっているが、図2及び図3に示す如く、温度センサ側のハーネス4の接続端部に備えられるコネクタ5は、外部のハーネスの接続端部に備えられるオス型のコネクタ5を嵌挿接続し得るようメス型を成し、その底面に突設したクリップ6を前記ケーシング1の外側面の固定穴7に対し差し込んで係止させることで固定されるようになっている。
ここで、前述の如きクリップ6を底面に突設したコネクタ5は、既存の樹脂部品として従来周知のものであり、ここに図示している例では、特に図3に判り易く示されている通り、固定穴7の表側の外周に掛かる翼部8と、前記固定穴7に差し込んだ時に撓んで窄まり且つ固定穴7の裏側へ抜け出た時に復元して該固定穴7の縁に係止される係止爪部9とを備えたクリップ6を一体成形したコネクタ5となっている。
そして、本形態例にあっては、前記冷暖房空調ユニットのケーシング1が、前記エバポレータ3を出し入れするための開口部10(図2参照)を備えたエッチバックケース11(本体部)と、該エッチバックケース11の開口部10を塞ぐエバポレータカバー12(蓋体部)とにより分割構成されており、該エバポレータカバー12と前記エッチバックケース11との境界に前記固定穴7が設定され且つ該固定穴7が前記エバポレータカバー12の取り外しにより開放されるように構成されているところが特徴となっている。
より具体的には、図4に示す如く、エバポレータカバー12におけるエッチバックケース11側との境界を成す外縁部分に、湾状に内側へ入り込むスリット13が段差部14により一段嵩上げされて形成されており、また、前記エッチバックケース11における前記エバポレータカバー12側との境界を成す外縁部分には、前記スリット13の開放端を塞ぐリブ15が形成されており、前記エバポレータカバー12を前記エッチバックケース11に装着した状態にて前記スリット13と前記リブ15とにより固定穴7が画成されるようにしてある。
而して、このようにすれば、エバポレータ3を交換するためにエバポレータカバー12をエッチバックケース11から取り外して開口部10をあけると、図5に示す如く、エバポレータカバー12とエッチバックケース11との境界に設定されていた固定穴7が開放されるので、該固定穴7に係止されていたコネクタ5のクリップ6を前記固定穴7に対し平行にスライドさせて簡単に取り外すことが可能となり、従来の如き工具を用いてクリップ6の係止状態を解くように押さえつけながら引き抜くといった煩雑な作業が不要となる。
従って、上記形態例によれば、自動車用の冷暖房空調ユニットにおけるエバポレータ3を交換するにあたり、該エバポレータ3から引き出したハーネス4のコネクタ5を工具無しで簡単に前記ケーシング1の外側面から取り外すことができ、前記エバポレータ3の交換時における作業性の大幅な向上を図ることができる。
尚、本発明のコネクタ固定構造は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、自動車用の冷暖房空調ユニット以外にも適用し得ること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 ケーシング
2 ヒータコア(内部部品)
3 エバポレータ(内部部品)
4 ハーネス
5 コネクタ
6 クリップ
7 固定穴
10 開口部
11 エッチバックケース(本体部)
12 エバポレータカバー(蓋体部)
13 スリット
15 リブ

Claims (3)

  1. ケーシングに収容されている内部部品から引き出したハーネスのコネクタにクリップを備え、該クリップを前記ケーシングの外側面にあけた固定穴に差し込んで係止させた状態で前記コネクタを固定するようにした構造であって、前記内部部品を出し入れするための開口部を備えた本体部と、該本体部の開口部を塞ぐ蓋体部とにより前記ケーシングを分割構成し、前記本体部と前記蓋体部との境界に前記固定穴を設定し且つ該固定穴が前記蓋体部の取り外しにより開放されるように構成したことを特徴とするコネクタ固定構造。
  2. 蓋体部における本体部側との境界を成す外縁部分に、湾状に内側へ入り込むスリットを形成すると共に、前記本体部における前記蓋体部側との境界を成す外縁部分には、前記スリットの開放端を塞ぐリブを形成し、前記蓋体部を前記本体部に装着した状態にて前記スリットと前記リブとにより固定穴が画成されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ固定構造。
  3. 暖房用のヒータコア及びエアコン用のエバポレータを内部部品として収容した自動車用の冷暖房空調ユニットのケーシングを対象とし、本体部をエッチバックケースとし且つ蓋体部をエバポレータカバーとしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のコネクタ固定構造。
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