JP2018026906A - 太陽光発電モジュールの検査方法及びそれに用いる検査装置 - Google Patents

太陽光発電モジュールの検査方法及びそれに用いる検査装置 Download PDF

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剛幸 稲川
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善也 宮林
善博 菱川
Yoshihiro Hishikawa
善博 菱川
憲吾 山越
Kengo Yamakoshi
憲吾 山越
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Abstract

【課題】送電を停止しなくても、送電中の太陽光発電モジュールの発電性能を、簡単かつ正確に確認できる太陽光発電モジュールの検査方法及び検査装置を提供する。【解決手段】複数のセルc1〜c18を電気的に直列に接続した太陽光発電モジュールMの検査方法であって、電流の流れに沿った一対のセルc1,c18を特定し、特定したセルの表面電位差を、基準電位を共通にした一対の表面電位センサS1,S2で測定し、その電位差に応じて太陽光発電モジュールMの性能を評価する。【選択図】図3

Description

この発明は、太陽光発電モジュールの検査方法及び検査装置に関する。
太陽光発電モジュールを利用した発電システムでは、多数の発電モジュールを直列及び並列に接続して用いている。また、各発電モジュールは、複数の発電セルを直列に接続して構成されている。
このようにした発電システムにおいて、直列に接続されたいずれかのセルが故障してしまうと、全体としての発電能力が著しく落ちてしまう。そのため、不良セル、あるいは不良セルを含んだ発電モジュールを放置しておくと、発電量が減って経済的に大きな損失になる。
したがって、発電モジュールが正常な発電能力を保持している否かを確認することは重要である。
そして、モジュールの能力を評価するために、従来はI−V特性を測定することがあった。このI−V特性とは、各セルの発電時の電流と電圧との関係を表わすものである。
特開平9−186212号公報 特開2006−118983号公報
しかし、上記I−V特性の測定のためには、送電を停止して、電力の出力端子に測定端子を接続しなければならなかった。つまり、送電しながらの測定ができないということである。
このように、発電モジュールの検査のたびに、送電を停止しなければならないため、経済的損失になってしまう。特に、多数のモジュールが直列に接続されている設備において、全てのモジュールを1つ1つ検査する間、送電を停止しなければならないのは不経済である。
また、任意のモジュール単位でI−V特性を測定するためには、直列に接続された配線の一部を一時的に切断する必要があり、いつでも簡単に測定できるとは限らない。
一方、送電を停止しなくても、発電セルの電流値を非接触で検出する検査方法も考えられている。この方法は、配線中を流れる電流によって発生する磁場を利用するものである。そのため、電流測定器の向きを、磁場又は電流配線の向きに合わせる必要がある。
しかし、測定時に、測定器の向きを決まった方向に合わせることは容易ではない。特に、発電モジュールが高所にあるような場合、測定者が手を伸ばして測定器を特定のセルに対応させながら、その向きを正確に合わせることはほとんど不可能である。そして、測定器の向きがばらばらになってしまえば、検出された電流値の信頼性は低くなってしまう。
この発明の目的は、送電を停止しなくても、簡単かつ正確に、発電性能を確認できる太陽光発電モジュールの検査方法及びそれに用いる検査装置を提供することである。
第1の発明は、複数のセルを電気的に直列に接続した太陽光発電モジュールの検査方法であって、上記直列に接続されたセル群から一対のセルを特定し、特定したセル間の表面電位差を、基準電位を共通にした一対の表面電位センサで測定し、その電位差に応じて太陽光発電モジュールの性能を評価することを特徴とする。
第2の発明は、複数のセルを電気的に直列に接続した太陽光発電モジュールの検査装置であって、上記直列に接続されたセルの表面電位を非接触で検出する少なくとも一対の表面電位センサと、上記表面電位センサが接続され、各表面電位センサの検出値に基づいて、一対のセル間の電位差を演算してその演算結果を出力する演算部とを備え、この演算部に接続された上記表面電位センサは、基準電位部が接続され、基準電位を共通にしてなることを特徴とする。
なお、演算部に接続される表面電位センサの数が3つ以上の場合には、電位差が算出される一対のセルの組が複数組になる。
第3の発明は、上記表面電位センサが、対向するセルの表面電位に応じて電荷が誘導される検出電極と、この検出電極と上記セルとの対向間隔を保持するための脚部とを備えたことを特徴とする。
第4の発明は、上記表面電位センサが、接続された基準電位部が接地されたことを特徴とする。
なお、この発明で測定されるセルの表面電位には、セルの表面に設けられているガラスやバックシートなどを介して測定されるものも含む。
第1の発明によれば、直列に接続された一対のセル間の表面電位差を非接触で測定することで、これらのセル間での発電状態が正常か否かを確認することができる。そして、この方法は、セルの出力電力などを測定するのではなく、非接触で表面電位を測定するので、送電中でも測定ができ、電位差の大小だけで、発電性能を簡単に評価できる。
もし、上記一対のセル間に、発電能力が低い異常セルが含まれる場合は、これらのセルが所期の発電性能を発揮できないため、上記のセル間の電位差が通常の電位差よりも小さくなるはずである。このセル間の電位差を、非接触式の表面電位センサを用いて測定すれば、その値から、異常セルが含まれているか否かが分かり、結果として上記一対のセル間のセル群からなるモジュールの性能を検査できることになる。
しかも、この発明では、上記電位差を測定する一対の表面電位センサの基準電位部を共通にしている。そのため、各表面電位センサは、共通の基準電位に対する電位を測定することになり、それらの差である電位差を正確に検出できる。例えば、表面電位センサごとに基準電位部を接地した場合には、両表面電位センサの基準部の電位がいずれも真の接地電位になっていなければ、各表面電位センサが測定する表面電位の値に誤差が含まれてしまい、各表面電位センサで検出された表面電位の電位差にも誤差が含まれてしまう。
しかし、この発明によれば、一対の表面電位センサの基準電位を共通にしているので、両表面電位センサが同じ基準電位に対する電位を検出し、それらの電位差を算出する際には、上記基準電位がいくつであっても、それがキャンセルされ、正確な電位差を算出できることになる。
また、電位差の測定中に、それぞれの表面電位センサの基準電位部を同じ接地電位にするため、いちいち接地電位の場所を探したり、接続したりする必要がなく、その分、検査の作業性も上がる。
第2の発明によれば、直列に接続されたセルのうちの、特定の一対のセル間の電位差を、正確かつ作業性良く測定することができる。そして、測定した電位差によってセルの発電性能、及び発電モジュールの性能を検査できる。
特に、この発明では、演算部に接続された表面電位センサの基準電位部を接続して共通にしているので、演算部で算出される電位差には、基準電位の誤差や変動の影響が含まれず、その分、正確な測定値が得られる。
また、測定時に、基準電位部を正確に接地電位に保つ必要がなく、検査の作業性も上がる。
さらに、演算部に表面電位センサが3つ以上接続された場合には、複数組の表面電位センサによる複数の対で、セル間の電位差を、複数、同時に測定することができる。この場合、複数の電位差を同時に測定できるので、これらの電位差を測定している際の日照や温度などの環境条件が一定になり、測定された電位差を、環境条件の影響を気にせずに比較できる。
第3の発明によれば、測定対象であるセルの表面と検出電極との距離を一定に保つことができ、より正確な表面電位測定ができる。検出電極とセルとの対向間隔が変われば、帯電したセルによって検出電極に誘起される電荷量が変わってしまうが、この発明の脚部によって、検出電極とセル表面との距離を決めた値に保持することができる。そのため、一定の条件で表面電位を測定でき、測定値のばらつきをなくすことができる。また、測定中に、測定者が検出電極を手で保持しておく必要もなく、測定の作業性が上がる。
さらに、一対の表面電位センサの検出電極と測定対象となるセル表面との距離を等しく保つことができるので、一対の表面電位センサの検出条件を同じにでき、これらの表面電位センサによって測定された電位差の精度も上がる。
第4の発明によれば、セルの表面電位によって検出装置に誘起された電荷で、測定者が電撃を受けることを防止できる。
この場合も、全ての表面電位センサの基準電位部は接続され、共通化されているので、いずれの表面電位センサも共通の接地電位を基準とした表面電位値を検出することになり、上記他の発明と同様に、正確な電位差測定が可能である。
第1実施形態の太陽光発電システムの構成図である。 第1実施形態の発電モジュールの平面図である。 第1実施形態の検査装置のブロック図である。 第1実施形態の検査装置の等価回路図である。 第2実施形態の検査装置の等価回路図である。 第3実施形態の検査装置のブロック図である。
図1〜4にこの発明の第1実施形態を示す。
この第1実施形態は、図1に示す太陽光発電システムに用いられる発電モジュールM1,M2,・・・を、図3,4に示す検査装置を用いて検査するものである。
上記太陽光発電システムは、複数のモジュールM1,M2,・・・を直列に接続して一つのストリングB1,B2,・・・を構成するとともに、このような複数のストリングB1,B2,・・・を接続箱Aに接続したものである。そして、この接続箱Aに直列に接続された全てのモジュールM1,M2,・・・によって発電された電力が、この接続箱Aから送電先へ送られるようにしている。
なお、以下の説明で、上記モジュールM1,M2,・・・、及びストリングB1,B2,・・・について、個々を区別する必要がない場合には、符号の数字は省略してモジュールM、ストリングBを用いることにする。
図1に示すように、ストリングBは複数のモジュールMを直列に接続して構成され、各モジュールMは、図2に示すように複数の発電用のセルc1〜c18を直列に接続して構成されている。これらのセルc1〜c18の接続順は数字の順であり、図1にはその接続状態を細線で示している。
また、直列に接続されたセルc1〜c18の両端には、それぞれ隣接する他のモジュールMと連結するための接続端子p1,p2が設けられ、この接続端子p1,p2を介して隣接するモジュールM同士が接続されている。
なお、上記セルc1〜c18は、初期状態では全て同一の発電性能を備えたものであり、全てのモジュールM単位での発電量や、ストリングB単位での発電量もほぼ等しくなる。
このようにした太陽光発電システムでは、各モジュールMの表面に光が照射されると各セルが発電し、それぞれのセルは発電電圧に対応した電位になる。
ただし、上記各セルc1〜c18は、1つのストリングB内で、全て直列に接続されているため、各セルの電位は接続順に高くなる。
例えば、第1のストリングB1では、モジュールM1のセルc1からセルc18まで順に電位が高くなり、このモジュールM1のセルc18より、下流側に接続されたモジュールM2のセルc1の電位の方が高くなる。そして、最も下流側のモジュールM3の最下流のセルc18の電位が最も高くなる。
なお、ここで上流、下流とは、直列に接続されたセルの接続順を基準としたもので、上記接続箱Aを最下流としている。
このように、各セルc1〜c18の電位は、接続位置に応じて変わるが、上記したように、全てのセルc1〜c18は、同一の発電性能を備えたものなので、個々のセルが発電する発電量は等しくなり、接続経路中に含まれるセル数が等しい一対のセル間の電位差は一定になるはずである。例えば、モジュールM1,M2,M3それぞれのセルの電位は全て異なるが、モジュールM1のセルc1とc18との電位差と、モジュールM2のセルc1とセルc18との電位差とは、どちらも、18個のセルc1〜c18による発電量に応じた電位差で、全てのセルc1〜c18が正常に機能していれば、上記電位差は一定の値となり、等しくなるはずである。
したがって、上記のように、直列接続されたセル群から一対のセルを特定し、その間の電位差を測定すれば、その間のセルの機能を検査できることになる。
なお、上記各セルc1〜c18の電位を、表面電位として測定できることは、この発明の発明者らが、別の実験によって既に確認済みである。
次に、図1のシステムにおいて、モジュールM1内のセルc1とc18との間の電位差の測定を例に、図3,4に示すこの発明の検査装置について説明する。
図3に示す検査装置は、装置本体1に、一対の直流増幅型の表面電位センサS1,S2が接続されている。
装置本体1には、上記表面電位センサS1,S2から入力された検出値に応じて、一対のセル間の電位差を演算する演算部2と、その演算結果を表示させる表示部3とを備えている。
上記表面電位センサS1,S2は、対向する帯電物体の表面電位を検出するセンサで、両表面電位センサS1,S2は同じ構成である。そして、これらの表面電位の検出原理は一般的な表面電位測定装置と同じである。
すなわち、各直流増幅型の表面電位センサS1,S2は、対向する帯電物体によって形成された電場で電荷が誘導される検出電極4,5と、この検出電極4,5に誘導された電荷量を検出するための検出回路6,7とを備えている。
そして、この検出回路6,7で検出された電荷量に応じた電位値などを装置本体1の演算部2に入力し、演算部2が入力された値に基づいて、各表面電位センサS1,S2に対向する物体の表面電位差を演算するようにしている。
上記検出回路6,7は、図4に示すように、検出電極4,5に誘導された誘導電荷を蓄積するコンデンサCを備え、このコンデンサCの対向電極間の電位差V1,V2を検出して出力するようにしている。
上記電位差V1,V2はそれぞれ上記コンデンサCにおいて、上記検出電極4と反対側の電極である基準電極8,9との電位差で、基準電極8,9を基準としたときの電位でもある。すなわち、基準電極8が、一方の表面電位センサS1の基準電位部であり、基準電極9が他方の表面電位センサS2の基準電位部である。そして、これら基準電極8,9を導線10で接続することによって同電位にしている。
なお、各基準電極8,9に接続された導線を装置本体1内に導くことによって、上記導線10を装置本体1内に設けることができる。
さらに、この導線10に図示しない接地端子を連結し、この接地端子を装置本体1外の接地端子と接続している。したがって、各表面電位センサS1,S2は共通の接地電位を基準電位として各検出電極4,5に対向する帯電物体の表面電位V1,V2を検出することになる。
また、上記各表面電位センサS1,S2のケーシングには脚部11を備え(図3参照)、電位差の測定時には、この脚部11をモジュール表面12に設置し、モジュール表面12と上記検出電極4,5との間隔を所定の値に保つようにしている。
そして、モジュール表面12から一方の検出電極4までの間隔と、モジュール表面12から他方の検出電極5までの間隔とを等しくして、両表面電位センサS1,S2が同じ条件で表面電位を測定できるようにしている。
上記のようにした検査装置を用いて、発電電力を送電中の、例えば、ストリングB1のモジュールM1のセルを検査する方法を説明する。
まず、一方の表面電位センサS1を、モジュールM1の表面であって、その検出電極4がセルc1に対向するように設け、他方の表面電位センサS2を、モジュールM1の表面であって、検出電極5がセルc18に対向するように設ける(図3,4参照)。
このように、一対の表面電位センサS1,S2を各モジュールM1上に設置したら、装置本体1を作動させる。
すると、各検出回路6,7が動作して、検出電極4,5に誘導された誘導電荷に応じた電位V1,V2が演算部2へ入力される。上記電位V1,V2が入力された演算部2では、これらに基づいて電位差ΔV=V1−V2を算出して表示部3に表示させる。
この電位差ΔVは、上記モジュールM1の最上流のセルc1とこのモジュールM1の最下流のセルc18との間の電位差である。この電位差ΔVは、上記セルc1と上記セルc18間のセル群である、上記モジュールM1の全セルc1〜c18による発電電力に相当するものである。例えば、上記モジュールM1内のいずれかのセルが故障したような場合には、故障したセルの分だけ発電量が減って電位が下がるので、上記電位差ΔVが所期の電位差よりも小さくなってしまう。
そこで、測定者は、上記表示部3に表示された電位差ΔVの値によって、上記モジュールM1の発電機能が正常か否かを判断することができる。
他のモジュールMについても、上記と同様に、そのモジュールM内の一対のセルc1,c18間の電位差を測定して性能を判断することができる。
また、この第1実施形態では、一対の表面電位センサS1,S2の基準電位部を導線10によって共通化しているため、この基準電位部の電位がどのような値であっても、演算部2で算出された上記電位差ΔV、すなわち一対のセルc1,c18間の電位差を正確に検出できる。
なぜなら、各表面電位センサS1,S2で検出される表面電位は、いずれも、上記導線10の電位である基準電位との電位差であるが、基準電位が共通ならばその値に係らず、上記電位差ΔVの算出時には、上記基準電位がキャンセルされるからである。
もし、各表面電位センサS1,S2の基準電位を別々に接地する構成にした場合には、これらを厳密な接地電位にしなければ、検出される表面電位の値に誤差が含まれ、それらの値に基づいて算出される、一対のセル間の電位差ΔVの測定精度も落ちてしまう。しかし、この第1実施形態によれば、両表面電位センサS1,S2の基準電位が共通なので、導線10が接地されていても、接地されずに浮いていたとしても、上記電位差ΔVを正確に測定できることになる。
このように、この第1実施形態では、非接触式の表面電位センサS1,S2を用いることによって、送電を停止しなくても、発電モジュールMの正確な検査ができる。
また、各表面電位センサS1,S2は上記脚部11を備えているので、両センサの検出電極4,5とモジュール表面12との距離を等しく保つことができる。そのため、両センサS1,S2が同一条件で表面電位を検出でき、より正確な検査が可能になる。
なお、測定対象となる一対のセル間に接続されたセル数によって、その間の電位差は変わるが、上記電位差を測定する一対のセル間のセル数はいくつでもよい。いずれにしても、測定された電位差ΔVと標準の電位差とを比較して一対のセル間のセルの良否を判断することができる。上記標準の電位差とは、正常なセルの発電中の電位差の値のことである。
ただし、上記標準の電位差が分からなくても、表面電位を測定する一対のセルの間のセル数を同じにして、複数個所で電位差を測定すれば、それらの測定値を比較することで、異常を見つけることもできる。例えば、モジュールM1,M2,M3,・・・それぞれのセルc1,c18間の電位差の測定値を比較して、他のモジュールMの電位差よりも低いモジュールMを異常モジュールと判断することもできる。
また、測定対象となる一対のセル間に、モジュールMの境が含まれても構わない。例えば、モジュールM1のセルc1とモジュールM2のセルc1とを測定対象として、その間のセル群からなるモジュールM1の性能を判断することもできる。さらにモジュールM1のセルc1とモジュールM3のセルc18とを測定対象とすれば、ストリングB1全体としての電位差を測定でき、ストリング単位での性能を判断できることになる。
一方、測定対象となる一対のセルの間のセル数を少なくすれば、異常セルをピンポイントで特定することも可能である。
ただし、故障や劣化した異常セルを発見した場合に、セル単位で交換をしないのであれば、交換可能な単位、例えばモジュールM単位を検査単位とするのが合理的である。また、初めはストリングBの単位で電位差を測定し、異常なストリングBを特定したら、そのストリングBの中のモジュールMについて徐々に、電位差を測定する一対のセルの間のセル数を少なくして測定するようにすれば、少ない測定回数で、効率的に異常モジュールMや異常セルを特定できる。
また、この第1実施形態では、上記導線10によって共通にした基準電位部を接地電位にしているが、上記基準電位部は接地電位にしなくてもよい。ただし、基準電位部を接地すれば、導線10から漏れた電荷で測定者が電撃を受けるようなことがない。また、上記装置本体1の筐体を上記基準電位部と接続して、同時に接地電位にすれば、より確実に電撃を防止できる。
なお、上記表面電位センサS1,S2は非接触で帯電物体の表面電位を検出ができれば、どのようなものでも構わない。
図5に示す第2実施形態は、検出回路13,14を備えた交流増幅型の表面電位センサS1,S2を用いた検査装置である。
上記検出回路13,14は、上記検出電極4,5に接続された抵抗Rを流れる変位電流の値I1,I2を検出する回路である。具体的には、検出電極4,5と測定対象となるセルとの間に図示しないチョッパや回転セクタ等を設け、そのチョッパや回転セクタ等を連続的に変位させることによって検出電極4,5に誘導される電荷を変化させる。そして、その変化に応じて上記抵抗Rに流れる変位電流値を検知し、演算部2に入力するようにしている。
演算部2は、入力された上記電流値I1,I2に基づいて、検出電極4,5の電位を演算するとともに、それらの差である電位差ΔVを算出する。
このように、第2実施形態は、交流増幅型の表面電位センサS1,S2の検出回路13,14が第1実施形態の検出回路6,7とは異なるが、その他の構成は第1実施形態と同じである。
すなわち、この第2実施形態においても、上記検出電極4,5の電位の基準となる基準電位部、すなわち、上記抵抗Rにおいて検出電極4,5と反対側となる側を導線15で接続して共通電位にしている。
そのため、この第2実施形態においても、演算部2が上記電位差ΔVを算出する際に、基準電位の誤差をキャンセルでき、電位差を正確に測定できる。そして、この電位差によって、モジュールMの性能を判断できるので、複数のモジュールMを備えた発電システムにおいて、送電を停止せずに正確な検査ができる。
また、この第2実施形態も、上記導線15を接地して基準電位を接地電位とすれば、電撃を防止できる点は上記第1実施形態と同じである。
なお、上記第1,2実施形態では、装置本体1の演算部2に一対の表面電位センサS1,S2を接続しているが、演算部2に接続される表面電位センサは、一対だけにかぎらず、一対以上ならいくつでも構わない。そして、上記実施形態と同様に、上記演算部2に接続された全ての表面電位センサの基準電位は共通化されている必要がある。
演算部2に3つ以上の表面電位センサを演算部2に接続すれば、3点以上の表面電位を同時に測定でき、これらの検出値から、演算部2が、一対のセル間の電位差を、2つ以上算出することができる。
例えば、図6に示す第3実施形態では、上記演算部2に3つの表面電位センサS1,S2,S3が接続されている。この第3実施形態では、これらの表面電位センサS1,S2,S3によって、3つのセルの表面電位V1,V2,V3を同時に検出できる。そして、演算部2は、これらの電位値V1,V2,V3から、電位差ΔV1=V1−V2、電位差ΔV2=V2−V3及び電位差ΔV3=V1−V3を算出することができる。このように、3つ以上の表面電位センサを備えれば、一対のセル間の電位差ΔVを複数同時に測定できる。そして、測定された電位差から、発電モジュールMあるいはセルの状態を把握することができる。
なお、この第3実施形態は、演算部2に接続された表面電位センサの数以外は、上記第1実施形態と同じ構成である。ただし、表面電位センサS1,S2,S3は、直流増幅型に限らず、第2実施形態のような交流増幅型の表面電位センサなど、どのようなものを用いても構わない。
特に、上記表面電位センサS1,S2間と、S2,S3間のセル数を等しくして測定すれば、上記電位差ΔV1とΔV2とを比較して、発電能力を判断することもできる。
例えば、図6に示すように、上記表面電位センサS1,S2,S3を、それぞれモジュールM1,M2,M3のセルc1,c1,c1に対向させて、それらの表面電位を測定すれば、上記電位差ΔV1によってモジュールM1の性能を、ΔV2によってモジュールM2の性能を把握できる。そして、両電位差ΔV1とΔV2とに差があった場合、特に電位差の値が小さい方のモジュールに異常セルが含まれている可能性が高いと判断できる。
しかも、上記複数の電位差ΔV1,ΔV2は同時に測定された値なので、測定時の日照や温度などの環境条件が等しく、環境条件の影響を考慮せずに比較することができる。
なお、3つ以上の表面電位センサによって複数の電位差を測定する場合に、演算部2がどの表面センサ間の電位差を演算すべきかについて、演算部2に予め設定しておいてもよいし、その都度設定するようにしてもよい。演算部2は、算出した演算結果が、どの表面電位センサによるものか区別して表示部3に表示させるようにする。
また、表面電位センサの数が多くなった場合にも、全ての表面電位センサとモジュール表面との距離を等しく保つことによって、より正確な測定ができる。
この発明は、特に、多数の発電用モジュールが接続された太陽光発電システムにおいて、その性能を検査する場合に有用である。
1 (検査装置の)装置本体
2 演算部
3 表示部
4,5 検出電極
6,7 検出回路
8 基準電極
9 基準電極
10 (基準電位部)導線
11 脚部
12 モジュール面
13,14 検出回路
15 (基準電位部)導線
S1,S2,S3 表面電位センサ
c1,c2,・・・セル
M (発電用)モジュール

Claims (4)

  1. 複数のセルを電気的に直列に接続した太陽光発電モジュールの検査方法であって、
    上記直列に接続されたセル群から一対のセルを特定し、
    特定したセルの表面電位差を、基準電位を共通にした非接触式の一対の表面電位センサで測定し、その電位差に応じて太陽光発電モジュールの性能を評価する太陽光発電モジュールの検査方法。
  2. 複数のセルを電気的に直列に接続した太陽光発電モジュールの検査装置であって、
    上記直列に接続されたセルの表面電位を非接触で検出する少なくとも一対の表面電位センサと、
    上記表面電位センサが接続され、各表面電位センサの検出値に基づいて、一対のセル間の電位差を演算してその演算結果を出力する演算部とを備え、
    この演算部に接続された上記表面電位センサは、基準電位部が接続され、基準電位を共通にしてなる太陽光発電モジュールの検査装置。
  3. 上記表面電位センサは、対向するセルの表面電位に応じて電荷が誘導される検出電極と、この検出電極と上記セルとの対向間隔を保持するための脚部とを備えた請求項1に記載の太陽光発電モジュールの検査装置。
  4. 上記表面電位センサは、接続された上記基準電位部が接地された請求項1〜3のいずれか1に記載の太陽光発電モジュールの検査装置。
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