JP2018021507A - 内燃機関用可変バルブタイミング制御装置および方法 - Google Patents

内燃機関用可変バルブタイミング制御装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】可変バルブタイミングの切替を好適化することが可能な内燃機関用可変バルブタイミング制御装置および方法を提供する。
【解決手段】VVT(Variable Valve Timing)制御装置100は、エンジン102の駆動バルブの開閉タイミングを制御するECU104を備え、ECU104は、エンジン102の回転数および負荷の両方に関して燃費性能を最良とするよう開閉タイミングを決定する燃費最適化マップと、燃費最適化マップに基づきエンジン102の負荷に関して駆動バルブの作用角の変化率を平滑化した負荷方向平滑化マップと、負荷方向平滑化マップに基づきエンジン102の回転数に関して駆動バルブの作用角の変化率を平滑化した全域平滑化マップとを切り替えてエンジン102の駆動バルブの開閉タイミングを制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両等の内燃機関のバルブタイミングを制御する内燃機関用可変バルブタイミング制御装置および方法に関するものである。
車両のエンジンなどの内燃機関には、従来より可変バルブタイミング(Variable Valve Timing、以下VVTと略称する)制御が広く行われている。VVT制御では、内燃機関の運転状態に応じて、内燃機関の駆動バルブ、すなわち吸気バルブおよび排気バルブの開閉タイミングの目標値を定めた複数のVVT制御マップ(VVT目標値マップなどとも称される)を切り替えて使用する。
VVT制御マップの代表的なものとして、エンジンベンチ試験等により得られた、燃費が最適化されたマップ(以下「燃費最適化マップ」と呼ぶ)がある。燃費最適化マップを用いる場合には、燃費は向上するものの、エンジン回転数(エンジン回転速度)やエンジン負荷の変動が大きい運転状態下では、VVT制御目標値への追従(応答)が困難になる。
一方、VVT制御マップの他の代表的なものとして、VVTアクチュエータの制御遅れを考慮してVVT目標値を平滑化したマップ(以下「平滑化マップ」と呼ぶ)がある。平滑化マップを用いる場合には、燃費は向上しないものの、エンジン回転数やエンジン負荷の変動が大きい運転状態下であっても、VVT目標値への追従性が向上する。
そこで例えば特許文献1では、車両のエンジン回転数およびエンジン負荷の変化量に基づいてVVT制御マップを切り替えて、エンジンの駆動バルブのバルブタイミング制御を行っている。特許文献1では、エンジン回転数およびエンジン負荷の単位時間あたりの変化量が微小である場合を定常運転状態と定義している。そして定常運転状態と判断した場合には燃費最適化マップを使用し、非定常運転状態と判断した場合にはスムージング制御マップ(平滑化マップ)を使用するというVVT制御を行っている。特許文献1は、かかるVVT制御により、VVTアクチュエータの応答性(追従性)を考慮しつつ、可及的に燃費を考慮したVVT制御を行う、としている。
特開2007−46486号公報
しかし特許文献1においてVVT制御による燃費向上の効果が得られるのは、エンジン回転数およびエンジン負荷の単位時間あたりの変化量がいずれも微小な、燃費最適化マップを使用する定常運転状態に限られる。
本発明は、このような課題に鑑み、可変バルブタイミングの切替を好適化することが可能な内燃機関用可変バルブタイミング制御装置および方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の代表的な構成は、内燃機関の駆動バルブの開閉タイミングを制御する内燃機関用可変バルブタイミング制御装置において、複数のVVT(Variable Valve Timing)制御マップを切り替えて内燃機関の駆動バルブの開閉タイミングを制御するECU(Engine Control Unit)を備え、複数のVVT制御マップは、内燃機関の回転数および負荷の両方に関して燃費性能を最良とするよう開閉タイミングを決定する燃費最適化マップと、燃費最適化マップに基づき内燃機関の負荷に関して駆動バルブの作用角の変化率を平滑化した負荷方向平滑化マップと、負荷方向平滑化マップに基づき内燃機関の回転数に関して駆動バルブの作用角の変化率を平滑化した全域平滑化マップとを含むことを特徴とする。
本発明によれば、燃費最適化マップ・全域平滑化マップだけでなく、それらの中間に位置づけられる負荷方向平滑化マップを含めた計3種類のVVT制御マップを有する点である。
本発明によれば、従来ならば非定常運転状態とされ全域平滑化マップを使用していたケースのうち、一定条件を満たす場合に、負荷方向平滑化マップを使用することにより、従来よりも燃費が向上する。
当該内燃機関用可変バルブタイミング制御装置はさらに、ECUにギア段数を知らせるトランスミッションを備え、ECUは、所定段より低いギア段数の場合に全域平滑化マップに切り替えるとよい。これは、車両が、ギア段数が今後上がっていく過渡運転状態にあるとみなすべきであり、VVTアクチュエータの追従性を重視すべきだからである。
上記のECUは、所定段以上の同一のギア段数が所定時間以上継続した場合に負荷方向平滑化マップに切り替えるとよい。これは、ギア段数が所定段以上の同一段で所定時間以上継続すれば、少なくとも内燃機関の回転数に関しては、単位時間あたりの変化量が小さくなり運転状態が安定したとみなすべきだからである。
このように、従来ならば非定常運転状態とされ全域平滑化マップを使用していたケースのうち、一定条件を満たす場合に、負荷方向平滑化マップを使用することとなり、従来よりも燃費が向上する。
当該内燃機関用可変バルブタイミング制御装置はさらに、ECUに内燃機関の回転数を知らせる速度センサと、ECUに内燃機関の負荷を知らせる負荷センサとを備え、ECUは、所定段以上の同一のギア段数が所定時間以上継続した場合であって、内燃機関の回転数および負荷の式1で計算される単位時間あたりの変化量が所定値以下である場合に燃費最適化マップに切り替えるとよい。
Figure 2018021507
これは、内燃機関が上記の条件を満たすときは、その回転数・負荷の両方が安定した定常運転状態とみなすべきであり、燃費最適化すべきだからである。
当該内燃機関用可変バルブタイミング制御装置はさらに、内燃機関が設けられる車両の走行速度を一定に維持するクルーズコントロール中であるか否かをECUに知らせるクルーズコントローラを備え、ECUは、クルーズコントロールの実行中に上記の所定時間を短くするとよい。
これにより、同一のギア段数が短時間継続した場合であってもマップ切替条件を満たすため、全域平滑化マップ使用中であれば負荷方向平滑化マップへ切り替えられやすくなり、負荷方向平滑化マップ使用中であれば燃費最適化マップへ切り替えられやすくなる。クルーズコントロール中は定常運転状態に近い状態とみなし、より燃費が向上するよう制御するためである。
当該内燃機関用可変バルブタイミング制御装置はさらに、車両の走行速度を一定に維持するクルーズコントロール中であるか否かをECUに知らせるクルーズコントローラを備え、ECUは、クルーズコントロールの実行中に上記の所定値を増大させるとよい。
これにより、わずかなアクセル操作によって上記の変化量が増大しても、それが所定値を超えにくくなり、燃費最適化マップが維持されやすくなる。これも、クルーズコントロール中は定常運転状態に近い状態とみなし、より燃費が向上するよう制御するためである。
上記課題を解決するために、本発明の他の代表的な構成は、内燃機関の駆動バルブの開閉タイミングを制御する内燃機関用可変バルブタイミング制御方法において、トランスミッションに設定されたギア段数が所定段より低い場合に、内燃機関の回転数および負荷の両方に関して燃費性能を最良とするよう開閉タイミングを決定する燃費最適化マップに基づき両方に関して駆動バルブの作用角の変化率を平滑化した全域平滑化マップに切り替える全域平滑化マップ切替工程と、所定段以上の同一のギア段数が所定時間以上継続した場合に、燃費最適化マップに基づき内燃機関の負荷に関して駆動バルブの作用角の変化率を平滑化した負荷方向平滑化マップに切り替える負荷方向平滑化マップ切替工程と、所定段以上の同一のギア段数が所定時間以上継続した場合であって、内燃機関の回転数および負荷の式1で計算される単位時間あたりの変化量が所定値以下である場合に燃費最適化マップに切り替える燃費最適化マップ切替工程とを備えることを特徴とする。
上述した内燃機関用可変バルブタイミング制御装置における技術的思想に対応する構成要素やその説明は、当該内燃機関用可変バルブタイミング制御方法にも適用可能である。
上記の負荷方向平滑化マップ切替工程では、内燃機関が設けられる車両の走行速度を一定に維持するクルーズコントロールの実行中に所定時間を短くするとよい。
上記の負荷方向平滑化マップ切替工程では、内燃機関が設けられる車両の走行速度を一定に維持するクルーズコントロールの実行中に所定値を増大させるとよい。
本発明によれば、可変バルブタイミングの切替を好適化することが可能な内燃機関用可変バルブタイミング制御装置および方法を提供することが可能である。
本発明による内燃機関用可変バルブタイミング制御装置の実施形態を示すブロック図である。 図1のECUが有する3種類のVVT制御マップを示す図である。 図1のエンジンの回転数および負荷の変位を示すエンジン回転数−エンジン負荷平面である。 図1のECUが行う内燃機関用可変バルブタイミング制御方法のフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。さらに、信号や電流はそれらが通る線路の符号によって表記するものとする。
(VVT制御装置100)
図1は、本発明による内燃機関用可変バルブタイミング制御装置100(以下「VVT(Variable Valve Timing)制御装置100と略称する)の実施形態を示すブロック図である。VVT制御装置100は、エンジン102の駆動バルブの開閉タイミングを制御する装置である。制御対象であるエンジン102は、本実施形態では可変バルブ機構(図示省略)を有する4サイクルレシプロエンジンである。ただし可変バルブ機構を有しVVT制御が可能な内燃機関であれば、いかなるものでもよい。また上記の駆動バルブとは、エンジン102の可変バルブ機構の吸気バルブまたは排気バルブを指す。VVT制御装置100は、これらバルブのうち少なくとも一方をVVT制御する。
VVT制御装置100はECU(Engine Control Unit)104を備える。ECU104は、複数のVVT制御マップを切り替えてエンジン102の駆動バルブの開閉タイミングを制御する。本実施形態では、ECU104は、3種類のVVT制御マップを有する。
(VVT制御マップ)
図2は図1のECU104が有する3種類のVVT制御マップを示す図である。図2(a)〜(c)に示すように、目標とする駆動バルブの開閉タイミングは、エンジン回転数とエンジン負荷とに応じて、等高線状に表される。
図2(a)は、エンジン102の回転数および負荷の両方に関して燃費性能を最良とするよう駆動バルブの開閉タイミングを決定する燃費最適化マップを示す。燃費の最適化を目指す場合、図2(a)に示される通り、目標とする駆動バルブの開閉タイミングは、エンジン回転数とエンジン負荷の変動に伴い、最も大きく変動する。
しかし、開閉タイミングの調整に際して、それを操作するVVTアクチュエータの追従性(応答性)は必ずしも高いものではない。図2(a)で示されるようにバルブ開閉タイミングの変化の大きい燃費最適化マップに忠実にバルブ開閉タイミングを調整するのは困難である。
図2(b)は、図2(a)の燃費最適化マップに基づきエンジン102の負荷に関して駆動バルブの作用角の変化率を平滑化した負荷方向平滑化マップを示す。これにより、エンジン負荷の変動が大きくても追従性が失われないよう、目標バルブ開閉タイミングの変動が所定の範囲内に抑えられている。
図2(c)は、図2(b)の負荷方向平滑化マップに基づき、さらにエンジン102の回転数に関しても駆動バルブの作用角の変化率を平滑化した全域平滑化マップを示す。これにより、エンジン負荷だけでなく、エンジン回転数の変動が大きくても、追従性が失われないよう、目標バルブ開閉タイミングの変動が所定の範囲内に抑えられている。
上記の「作用角」は、エンジン102のカムシャフト(図示省略)が駆動バルブを開き始めてから閉め切るまでの時間をクランクシャフト(図示省略)の回転角度で表したものである。なお作用角に代えて、カムが駆動バルブを押し始めてから最大リフト量に至るまでのカム上の回転角度である「作動角」を用いてもよい。
ECU104が有する3種類のVVT制御マップを燃費向上効果が大きいものから順に並べると、図2(a)の燃費最適化マップ、図2(b)の負荷方向平滑化マップおよび図2(c)の全域平滑化マップの順となる。図2(a)の燃費最適化マップは、燃費が最適化されたマップであり、図2(c)の全域平滑化マップは、VVTアクチュエータ(図示省略)の可変追従性に最も優れたマップである。
本実施形態が特徴的なのは、ECU104が、燃費最適化マップ(図2(a))・全域平滑化マップ(図2(c))だけでなく、それらの中間に位置づけられる負荷方向平滑化マップ(図2(b))を含めた計3種類のVVT制御マップを有する点である。
特許文献1のような従来技術では、燃費最適化マップ(図2(a))・全域平滑化マップ(図2(c))に相当するもののみを切り替えていたものの、全域平滑化マップ(図2(c))を用いる場合には燃費向上効果は得られなかった。
しかし本実施形態によれば、従来ならば非定常運転状態とされ図2(c)の全域平滑化マップを使用していたケースのうち、一定条件を満たす場合に、図2(b)の負荷方向平滑化マップを使用することにより、従来よりも燃費が向上する。以下、その詳細について説明する。
(トランスミッション108)
図1のVVT制御装置100はさらに、トランスミッション108を備える。トランスミッション108は、ECU104に電気的に接続され、ECU104に信号線106を介してギア段数を知らせる。
ECU104は、トランスミッション108から提供されたギア段数が所定段より低い場合には、VVT制御マップを図2(c)の全域平滑化マップに切り替える。これは、車両が、ギア段数が今後上がっていく過渡運転状態にあるとみなすべきであり、VVTアクチュエータの追従性を重視すべきだからである。
ECU104は、トランスミッション108から提供されたギア段数が所定段以上の同一の段で所定時間以上継続した場合には、VVT制御マップを図2(b)の負荷方向平滑化マップに切り替える。
これは、ギア段数が所定段以上の同一段で所定時間以上継続すれば、少なくともエンジン102の回転数に関しては、単位時間あたりの変化量が小さくなり運転状態が安定したとみなすべきだからである。よって、回転数に関してのみ燃費を最適化する一方、負荷に関しては依然としてVVTアクチュエータの追従性を重視し、負荷方向にだけ平滑化した図2(b)の負荷方向平滑化マップを使用する。かかる場合、従来によれば、図2(c)の全域平滑化マップに相当するものを使用していたところ、本実施形態によれば、回転数に関して燃費最適化された図2(b)の負荷方向平滑化マップを使用するため、その分、燃費が向上する。
ただしECU104は、トランスミッション108から提供されたギア段数が所定段以上の段であっても、同一の段が所定時間以上継続しなければ、図2(c)の全域平滑化マップを使用し続ける。同一の段が所定時間以上継続しないのは、ギアチェンジ(変速)が頻繁に行われているためであり、回転数・負荷ともに依然として運転状態が安定していないとみなし、専らVVTアクチュエータの追従性を重視すべきだからである。
(エンジン102の回転数および負荷の変化量)
図1のVVT制御装置100はさらに速度センサ110を備える。速度センサ110は例えばクランクポジションセンサとしてよい。速度センサ110はECU104と電気的に接続されていて、ECU104にエンジン102の回転数を信号線112を介して知らせる。
VVT制御装置100はさらに負荷センサ114を備える。負荷センサ114は例えばアクセル開度センサとしてよい。負荷センサ114もECU104と電気的に接続されていて、ECU104にエンジン102の負荷を信号線116を介して知らせる。
ECU104は、トランスミッション108から提供されたギア段数が所定段以上の同一段で所定時間以上継続した場合、エンジン102の回転数および負荷の式1で計算される単位時間あたりの変化量を算出する。
そしてECU104は、計算された上記の変化量が所定値以下である場合には、VVT制御マップを図2(a)の燃費最適化マップに切り替える。これは、エンジン102が上記の条件を満たすときは、その回転数・負荷の両方が安定した定常運転状態とみなすべきであり、燃費最適化すべきだからである。
図3は図1のエンジン102の回転数および負荷の変位を示すエンジン回転数−エンジン負荷平面である。計算ステップnにおけるエンジン回転数Nおよびエンジン負荷Cの変化量は、式1で説明した通り、図3の変位ベクトル120の絶対値に、エンジン回転数調整係数Cとエンジン負荷調整係数Cを加味して計算される。
このように本実施形態によれば、図3のエンジン回転数−エンジン負荷平面上での変位ベクトル120の絶対値を用いて、定常運転状態であるか否かの判定を行う。これにより、変位ベクトル120の絶対値という単一のスカラー量が上述の所定値を超えているか否かを判定することで、車両が定常運転状態にあるか否かを判定できる。したがって、エンジン回転数、エンジン負荷、アクセル開度等の変化率に対してそれぞれ閾値を設けて定常運転状態であるか否かの判定を行う場合と比較すると、工数を削減できる。
ただしECU104は、トランスミッション108から提供されたギア段数が所定段以上の同一段で所定時間以上継続していても、式1で算出される変化量が所定値を超えていれば、負荷方向平滑化マップを使用し続ける。
(クルーズコントローラ122)
図1のVVT制御装置100はさらにクルーズコントローラ122を備える。クルーズコントローラ122は、エンジン102が設けられる車両の走行速度を一定に維持するクルーズコントロールを行い、クルーズコントロール中であるか否かを信号線124を介してECU104に知らせる。
ECU104は、クルーズコントローラ122から提供される信号124によってクルーズコントロールの実行中であることを検知した場合には、上述の、ギア段数が所定段以上の同一段で長く継続されているか否かを判定するための「所定時間」を短くする。これにより、トランスミッション108から提供されたギア段数が同一段で短時間継続した場合であってもマップ切替条件を満たすこととなる。そのため、図2(c)の全域平滑化マップ使用中であれば図2(b)の負荷方向平滑化マップへ切り替えられやすくなり、負荷方向平滑化マップ使用中であれば図2(a)の燃費最適化マップへ切り替えられやすくなる。クルーズコントロール中は定常運転状態に近い状態とみなすべきであり、より燃費が向上するよう制御すべきだからである。
またECU104は、クルーズコントローラ122から提供される信号124によってクルーズコントロールの実行中であることを検知した場合には、上述の式1で算出される変化量の大小を判定するための「所定値」を増大させる。これにより、わずかなアクセル操作によって上記の変化量が増大しても、それが所定値を超えにくくなり、図2(a)の燃費最適化マップが維持されやすくなる。これも、クルーズコントロール中は定常運転状態に近い状態とみなすべきであり、より燃費が向上するよう制御すべきだからである。
(VVT制御方法)
図4は、図1のECU104が行う内燃機関用可変バルブタイミング制御方法(以下「VVT制御方法と略称する)のフローチャートである。VVT制御を開始すると、ECU104はまず、工程300において、トランスミッション108から提供されたギア段数を判定する。ギア段数が所定段より低い場合には、ECU104は全域平滑化マップ切替工程302に進み、VVT制御マップを図2(c)の全域平滑化マップに切り替える。
工程300においてギア段数が所定段以上である場合には、ECU104は工程304に進み、所定段以上のギア段数が同一段で所定時間以上継続するか否かを判定する。これが所定時間以上継続しなかった場合には、ECU104は全域平滑化マップ切替工程302に進み、図2(c)の全域平滑化マップを使用し続ける。
一方、工程304において、所定段以上のギア段数が同一段で所定時間以上継続した場合には、ECU104は工程306に進み、エンジン102の回転数および負荷の単位時間あたりの変化量を式1によって計算する。この変化量が所定値を超えていれば、ECU104は負荷方向平滑化マップ切替工程308に進み、VVT制御マップを図2(b)の負荷方向平滑化マップに切り替える。
工程304において、上記の変化量が所定値以下である場合には、ECU104は燃費最適化マップ切替工程310に進み、VVT制御マップを図2(a)の燃費最適化マップに切り替える。
また、工程304における「所定時間」は、クルーズコントロール中には短く設定され、工程306における「所定値」は、クルーズコントロール中には増大させて設定される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、車両等の内燃機関のバルブタイミングを制御する内燃機関用可変バルブタイミング制御装置および方法に利用することができる。
100 …VVT制御装置
102 …エンジン
104 …ECU
108 …トランスミッション
110 …速度センサ
114 …負荷センサ
120 …変位ベクトル
122 …クルーズコントローラ

Claims (9)

  1. 内燃機関の駆動バルブの開閉タイミングを制御する内燃機関用可変バルブタイミング制御装置において、
    複数のVVT(Variable Valve Timing)制御マップを切り替えて内燃機関の駆動バルブの開閉タイミングを制御するECU(Engine Control Unit)を備え、
    前記複数のVVT制御マップは、
    内燃機関の回転数および負荷の両方に関して燃費性能を最良とするよう前記開閉タイミングを決定する燃費最適化マップと、
    前記燃費最適化マップに基づき内燃機関の負荷に関して前記駆動バルブの作用角の変化率を平滑化した負荷方向平滑化マップと、
    前記負荷方向平滑化マップに基づき内燃機関の回転数に関して前記駆動バルブの作用角の変化率を平滑化した全域平滑化マップとを含むことを特徴とする内燃機関用可変バルブタイミング制御装置。
  2. 当該内燃機関用可変バルブタイミング制御装置はさらに、前記ECUにギア段数を知らせるトランスミッションを備え、
    前記ECUは、所定段より低いギア段数の場合に前記全域平滑化マップに切り替えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用可変バルブタイミング制御装置。
  3. 前記ECUは、前記所定段以上の同一のギア段数が所定時間以上継続した場合に前記負荷方向平滑化マップに切り替えることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関用可変バルブタイミング制御装置。
  4. 当該内燃機関用可変バルブタイミング制御装置はさらに、
    前記ECUに内燃機関の回転数を知らせる速度センサと、
    前記ECUに内燃機関の負荷を知らせる負荷センサとを備え、
    前記ECUは、前記所定段以上の同一のギア段数が前記所定時間以上継続した場合であって、内燃機関の回転数および負荷の式1で計算される単位時間あたりの変化量が所定値以下である場合に前記燃費最適化マップに切り替えることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関用可変バルブタイミング制御装置。
    Figure 2018021507
  5. 当該内燃機関用可変バルブタイミング制御装置はさらに、内燃機関が設けられる車両の走行速度を一定に維持するクルーズコントロール中であるか否かを前記ECUに知らせるクルーズコントローラを備え、
    前記ECUは、前記クルーズコントロールの実行中に前記所定時間を短くすることを特徴とする請求項3または4に記載の内燃機関用可変バルブタイミング制御装置。
  6. 当該内燃機関用可変バルブタイミング制御装置はさらに、前記車両の走行速度を一定に維持するクルーズコントロール中であるか否かを前記ECUに知らせるクルーズコントローラを備え、
    前記ECUは、前記クルーズコントロールの実行中に前記所定値を増大させることを特徴とする請求項3または4に記載の内燃機関用可変バルブタイミング制御装置。
  7. 内燃機関の駆動バルブの開閉タイミングを制御する内燃機関用可変バルブタイミング制御方法において、
    トランスミッションに設定されたギア段数が所定段より低い場合に、内燃機関の回転数および負荷の両方に関して燃費性能を最良とするよう前記開閉タイミングを決定する燃費最適化マップに基づき前記両方に関して前記駆動バルブの作用角の変化率を平滑化した全域平滑化マップに切り替える全域平滑化マップ切替工程と、
    前記所定段以上の同一のギア段数が所定時間以上継続した場合に、前記燃費最適化マップに基づき内燃機関の負荷に関して前記駆動バルブの作用角の変化率を平滑化した負荷方向平滑化マップに切り替える負荷方向平滑化マップ切替工程と、
    前記所定段以上の同一のギア段数が前記所定時間以上継続した場合であって、内燃機関の回転数および負荷の式1で計算される単位時間あたりの変化量が所定値以下である場合に前記燃費最適化マップに切り替える燃費最適化マップ切替工程とを備えることを特徴とする内燃機関用可変バルブタイミング制御方法。
    Figure 2018021507
  8. 前記負荷方向平滑化マップ切替工程では、内燃機関が設けられる車両の走行速度を一定に維持するクルーズコントロールの実行中に前記所定時間を短くすることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関用可変バルブタイミング制御方法。
  9. 前記負荷方向平滑化マップ切替工程では、内燃機関が設けられる車両の走行速度を一定に維持するクルーズコントロールの実行中に前記所定値を増大させることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関用可変バルブタイミング制御方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114687872A (zh) * 2022-03-28 2022-07-01 上海汽车集团股份有限公司 可变气门正时***的控制方法、整车控制器及车辆

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