JP2018017544A - 温度検出回路および温度検出方法 - Google Patents

温度検出回路および温度検出方法 Download PDF

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Haruhisa Fukano
晴久 深野
大山 健一
Kenichi Oyama
健一 大山
大浜 章
Akira Ohama
章 大浜
拓也 西岡
Takuya Nishioka
拓也 西岡
瞳 豊田
Hitomi Toyoda
瞳 豊田
幸二 猫田
Koji Nekota
幸二 猫田
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Abstract

【課題】半導体装置の温度検出を簡易な回路により行うこと。【解決手段】第1FF103には、試験パターン信号がデータとして入力され、PRBS生成回路102により生成されたクロック信号がクロックとして入力される。第2FF104には、第1FF103の出力信号がデータとして入力され、PRBS生成回路102により生成されたクロック信号がクロックとして入力される。PRBS検査回路105は、第2FF104の出力信号と試験パターンとの比較を行う。制御回路106は、PRBS生成回路102が生成するクロック信号の周波数を変化させ、PRBS検査回路105による比較の結果が切り替わったときのクロック信号の周波数に基づいて半導体装置の温度を検出する。【選択図】図1

Description

本発明は、温度検出回路および温度検出方法に関する。
従来、LSIチップなどにおいて、半導体装置の温度を検出する技術が知られている(たとえば、下記特許文献1〜4)。LSIはLarge Scale Integration(大規模集積回路)の略である。たとえば、遅延回路およびフリップフロップ回路を用いて半導体集積回路内の温度上昇検出を行う温度上昇検出回路が知られている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
特開平6−109804号公報 特開平5−99756号公報 特開2009−48505号公報 特開2013−142704号公報
しかしながら、上述した従来技術では、半導体装置の温度検出を簡易な回路により行うことができないという問題がある。たとえば、遅延回路およびフリップフロップ回路の組み合わせを複数用いる構成が考えられるが、このような構成では回路規模が大きくなる。
1つの側面では、本発明は、半導体装置の温度検出を簡易な回路により行うことができる温度検出回路および温度検出方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明の一側面によれば、半導体装置の温度を検出する際に、周波数が可変のクロック信号を生成し、第1フリップフロップ回路に、試験パターン信号をデータとして入力し、生成した前記クロック信号をクロックとして入力し、第2フリップフロップ回路に、前記第1フリップフロップ回路の出力信号をデータとして入力し、前記クロック信号をクロックとして入力し、前記第2フリップフロップ回路の出力信号と前記試験パターンとの比較を行い、前記クロック信号の周波数を変化させ、前記比較の結果が切り替わったときの前記クロック信号の周波数に基づいて前記温度を検出する温度検出回路および温度検出方法が提案される。
本発明の一側面によれば、半導体装置の温度検出を簡易な回路により行うことができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態にかかる温度検出回路の一例を示す図である。 図2は、実施の形態にかかる第2FFが第1FFからのデータを正しく受信するための条件の一例を示す図である。 図3は、実施の形態にかかる温度検出回路における温度に対するFF間の配線遅延量の特性の一例を示す図である。 図4は、実施の形態にかかる温度検出回路における温度遅延特性の半導体プロセスばらつきの一例を示す図である。 図5は、実施の形態にかかる温度検出回路の制御回路の一例を示す図である。 図6は、実施の形態にかかる温度算出テーブルが示す温度遅延特性の一例を示す図である。 図7は、実施の形態にかかる温度算出テーブルを用いた温度検出の一例を示す図である。 図8は、実施の形態にかかる温度検出回路による処理の一例を示すフローチャートである。 図9は、実施の形態にかかるPRBS検査回路による検査の一例を示す図(その1)である。 図10は、実施の形態にかかるPRBS検査回路による検査の一例を示す図(その2)である。 図11は、実施の形態にかかるPRBS検査回路による検査の一例を示す図(その3)である。 図12は、実施の形態にかかるPRBS検査回路による検査の一例を示す図(その4)である。 図13は、実施の形態にかかる温度検出回路による温度検出の具体例を示す図である。 図14は、実施の形態にかかる温度検出回路を適用した伝送装置の一例を示す図である。 図15は、実施の形態にかかる温度検出回路の他の一例を示す図である。
以下に図面を参照して、本発明にかかる温度検出回路および温度検出方法の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(実施の形態にかかる温度検出回路)
図1は、実施の形態にかかる温度検出回路の一例を示す図である。図1に示すように、実施の形態にかかる温度検出回路100は、PLL101と、PRBS生成回路102と、第1FF103と、第2FF104と、PRBS検査回路105と、を備える。PLLはPhase Locked Loop(位相同期回路)の略である。PRBSはPseudorandom Binary Sequence(擬似ランダムバイナリシーケンス)の略である。FFはFlip Flop(フリップフロップ回路)の略である。
温度検出回路100は、たとえばFPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの半導体装置の温度を検出する。そして、温度検出回路100は、たとえば温度検出回路100による温度の検出対象の半導体装置の内部に設けられる。以下、温度検出回路100による温度の検出対象の半導体装置を対象装置と称する。
PLL101にはクロック信号(Clock)が入力される。PLL101へ入力されるクロック信号は、温度検出回路100が備える発振器により生成されたクロック信号であってもよいし、温度検出回路100の外部の発振器により生成され温度検出回路100へ入力されたクロック信号であってよい。PLL101は、入力されたクロック信号に基づいて周波数が可変のクロック信号を生成し、生成したクロック信号をPRBS生成回路102、第1FF103および第2FF104へ出力する。
また、第1FF103および第2FF104へ入力される各クロック信号のクロックタイミングが一致するように、PLL101と第1FF103との間の配線距離と、PLL101と第2FF104との間の配線距離と、が調整される。たとえば、PLL101から第1FF103までの配線距離と、PLL101から第2FF104までの配線距離と、がほぼ等しくなるように物理設計が行われる。または、PLL101から第1FF103までの遅延量と、PLL101から第2FF104までの配線距離と、の差がクロック信号の周期の倍数になるように物理設計が行われてもよい。これにより、PLL101から出力され第1FF103および第2FF104へ入力される各クロック信号の間に遅延量の差が生じないようにすることができる。
PRBS生成回路102は、PLL101から出力されたクロック信号の周波数に応じたレートのPRBSを生成する。そして、PRBS生成回路102は、生成したPRBSを試験パターン信号として第1FF103へ出力する。PRBSは、たとえば擬似的にランダムに発生させたビットパターンである。
第1FF103には、PRBS生成回路102からの出力信号(試験パターン信号)がデータとして入力され、PLL101からのクロック信号がクロックとして入力されるフリップフロップ回路である。すなわち、第1FF103は、PRBS生成回路102からの出力信号の値を、PLL101からのクロック信号のクロックタイミングごとに保持する。そして、第1FF103は、保持している値を第2FF104へ出力する。
第1FF103および第2FF104は、配線107を介して互いに接続されている。第1FF103からの出力信号は、配線107を介して第2FF104へ出力される。また、第1FF103からの出力信号の配線107における遅延量(配線遅延量)は、温度検出回路100が設けられた対象装置の温度に応じて変化する。また、配線107には、第1FF103から第2FF104への出力信号を、対象装置の温度に応じた遅延量で遅延させる遅延素子が設けられていてもよい。
第2FF104には、第1FF103からの出力信号がデータとして入力され、PLL101からのクロック信号がクロックとして入力されるフリップフロップ回路である。すなわち、第2FF104は、第1FF103からの出力信号の値を、PLL101からのクロック信号のクロックタイミングごとに保持する。そして、第2FF104は、保持している値をPRBS検査回路105へ出力する。
PRBS検査回路105は、第2FF104からの出力信号と、PRBS生成回路102から出力される試験パターンと、の比較を行う比較回路である。すなわち、PRBS検査回路105は、第2FF104からの出力信号のパターンが、PRBS生成回路102から出力されるPRBSと一致するか否かを検査する。
たとえば、PRBS検査回路105は、PRBS生成回路102から出力されたPRBSを取得し、第2FF104からの出力信号のパターンと取得したPRBSとを比較することによって検査を行う。そして、PRBS検査回路105は、検査結果を制御回路106へ出力する。検査結果は、たとえば“一致”または“不一致”を示す情報である。
制御回路106は、PLL101が出力するクロック信号の周波数(クロック周波数fと称する。)を制御可能である。また、制御回路106は、クロック周波数fを変化させながら、PRBS検査回路105から出力される検査結果を監視する。そして、制御回路106は、PRBS検査回路105から出力される検査結果が切り替わったときのクロック周波数fに基づいて、対象装置の温度を検出する。そして、制御回路106は、検出した温度を示す温度情報を出力する。
たとえば、制御回路106は、対象装置の温度と、検査結果が切り替わるときのクロック周波数fと、の対応関係を特定可能な対応情報を用いて対象装置の温度を検出する。この対応情報は、たとえば、対象装置の温度と、検査結果が切り替わるときのクロック周波数fと、の対応関係をシミュレーションや実験により特定することにより作成することができる。また、この対応情報は、たとえばテーブルや関数によって実現することができる。
また、この対応情報は、たとえば温度検出回路100のメモリに記憶しておくことができる。この場合に、制御回路106は、メモリに記憶された対応情報において、検査結果が切り替わったときのクロック周波数fと対応付けられた温度を取得することによって対象装置の温度を検出することができる。
図1に示す構成により、PRBS生成回路102により生成されたPRBSを第1FF103から第2FF104へ送信し、第2FF104が受信した信号のパターンがPRBS生成回路102により生成されたPRBSと一致するか否かを検査することができる。
図1に示した温度検出回路100において、周波数が可変のクロック信号を生成する生成回路は、たとえばPLL101により実現することができる。また、試験パターン信号がデータとして入力され、生成回路により生成されたクロック信号がクロックとして入力される第1フリップフロップ回路は第1FF103により実現することができる。なお、第1FF103はPRBS生成回路102の内部に設けられていてもよい。
第1フリップフロップ回路の出力信号がデータとして入力され、生成回路により生成されたクロック信号がクロックとして入力される第2フリップフロップ回路は、たとえば第2FF104により実現することができる。また、第2フリップフロップ回路の出力信号と試験パターン信号との比較を行う比較回路は、たとえばPRBS検査回路105により実現することができる。また、生成回路により生成されるクロック信号の周波数を変化させ、比較回路による比較の結果が切り替わったときのクロック信号の周波数に基づいて半導体装置の温度を検出する検出部は、たとえば制御回路106により実現することができる。
(実施の形態にかかる第2FFが第1FFからのデータを正しく受信するための条件)
図2は、実施の形態にかかる第2FFが第1FFからのデータを正しく受信するための条件の一例を示す図である。図2において、横方向は時間を示す。クロック信号201は、PLL101から第1FF103および第2FF104へ入力されるクロック信号である。上述したように、第1FF103および第2FF104へ入力されるクロック信号のクロックタイミングが一致するように配線長が調整されている。
第1FF出力202は、第1FF103から第2FF104への出力信号である。第2FF出力203は、第2FF104からPRBS検査回路105への出力信号である。ここで、クロック信号201の周期(クロック周期)をTck[ns]とする。また、第1FF103の送信遅延をtcoとする。また、第1FF103と第2FF104との間の配線107における遅延量(配線遅延量)をtとする。また、第2FF104のセットアップ時間をtsuとする。
この場合に、第1FF103が送信したデータ(PRBS)を第2FF104が正しく受信するためには、たとえばクロック周期Tck、送信遅延tco、配線遅延量tおよびセットアップ時間tsuが図9に示す関係になることを要する。すなわち、下記(1)式を満たす場合は、第1FF103が送信したデータを第2FF104が正しく受信することができる。
co+t<Tck−tsu …(1)
また、近年の一般的なデバイスにおいて、第1FF103の送信遅延tcoおよび第2FF104のセットアップ時間tsuは、配線遅延量tおよびクロック周期Tckと比べて微小であると考えることができる。したがって、上記(1)式は下記(2)式のようにみなすことができる。すなわち、配線遅延量tがクロック周期Tck未満であれば、第1FF103が送信したデータを第2FF104が正しく受信できる。
t<Tck …(2)
たとえば、PLL101が出力するクロック信号の周波数(クロック周波数f)をf1、f2、f3、f4、…のように増加させるとする(f1<f2<f3<f4<…)。この場合は、クロック周期Tckは1/f1、1/f2、1/f3、1/f4、…のように低下し、クロック周波数fがある周波数fnのときに、下記(3)式に示すように配線遅延量tがクロック周期Tck以上となる。
t≧Tck …(3)
配線遅延量tがクロック周期Tck以上となると、第1FF103が送信したデータを第2FF104が正しく受信できなくなり、PRBS検査回路105においてエラー(不一致)が検出される。このときのクロック信号の周波数fnと配線遅延量tとの関係は、たとえば下記(4)式のようになる。
t<1/fn-1
t≧1/fn …(4)
すなわち、クロック周波数fをf1、f2、f3、f4、…のように増加させた場合に、1/fn-1までは配線遅延量tがクロック周期Tck未満となり、1/fnになると配線遅延量tがクロック周期Tck以上になる。このことから、配線遅延量tは、1/fn以上かつ1/fn-1より小さいことが分かる。このように、クロック周波数fを変化させ、PRBS検査回路105の検査結果が切り替わるクロック周波数fを特定することで配線遅延量tを推定できる。
(実施の形態にかかる温度検出回路における温度に対するFF間の配線遅延量の特性)
図3は、実施の形態にかかる温度検出回路における温度に対するFF間の配線遅延量の特性の一例を示す図である。図3において、横軸は対象装置の温度[℃]を示し、縦軸は第1FF103と第2FF104との間の配線遅延量tを示す。温度遅延特性301は、対象装置の温度に対する配線遅延量tの特性を示している。
温度Xnは、温度遅延特性301において配線遅延量tが1/fnとなる対象装置の温度である。温度Xn-1は、温度遅延特性301において配線遅延量tが1/fn-1となる対象装置の温度である。温度遅延特性301により、上記(4)式を満たす場合は、対象装置の温度は、温度Xnから温度Xn-1までの温度範囲302(斜線部)に含まれると推定することができる。温度検出回路100は、温度遅延特性301に基づく対応情報(たとえば後述の温度算出テーブル)と、推定した配線遅延量tと、に基づいて対象装置の温度を検出する。
(実施の形態にかかる温度検出回路における温度遅延特性の半導体プロセスばらつき)
図4は、実施の形態にかかる温度検出回路における温度遅延特性の半導体プロセスばらつきの一例を示す図である。図4において、横軸は対象装置の温度[℃]を示し、縦軸は第1FF103と第2FF104との間の配線遅延量t[n/m]を示す。温度遅延特性401(Typical)は、対象装置の温度に対する配線遅延量tの最も典型的な特性を示している。
温度遅延特性402(Slow)は、温度検出回路100の半導体プロセスばらつきにより配線遅延量tが最も大きくなる場合の対象装置の温度に対する配線遅延量tの特性を示している。温度遅延特性403(Fast)は、温度検出回路100の半導体プロセスばらつきにより配線遅延量tが最も小さくなる場合の対象装置の温度に対する配線遅延量tの特性を示している。
温度遅延特性404(推定値)は、半導体プロセスばらつきに応じた温度検出回路100における温度に対する配線遅延量tの実際の特性の一例である。図4に示す例では、温度検出回路100における各温度における配線遅延量tは、典型的な値よりも低くなっている。このような半導体プロセスばらつきは、たとえば、半導体装置の製造時のゲート長、不純物、配線形状などのばらつきにより発生する。
温度検出回路100は、このような半導体プロセスばらつきを考慮して対象装置の温度を測定してもよい。たとえば、温度検出回路100の製造時などの一定温度条件下(たとえばT[℃])における配線遅延量DTを測定することで、温度遅延特性404を推定することができる。
温度検出回路100は、たとえば測定した配線遅延量DTに基づくオフセットを不揮発性のメモリなどに格納しておき、格納しておいたオフセットを用いることで、半導体プロセスばらつきを考慮した対象装置の温度を測定することができる。たとえば、温度検出回路100は、温度遅延特性404を推定することで、測定時に配線遅延量tがDXである場合は、対象装置の温度はTXであると推定することができる。
(実施の形態にかかる温度検出回路の制御回路)
図5は、実施の形態にかかる温度検出回路の制御回路の一例を示す図である。図5において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図5に示すように、制御回路106は、周波数制御部501と、遅延算出部502と、メモリアクセス部503と、温度テーブル読出部504と、温度算出テーブル505と、温度算出部506と、を備える制御ステートマシンである。また、制御回路106は、不揮発メモリ510にアクセス可能であってもよい。
周波数制御部501は、PRBS検査回路105から出力された検査結果に基づいて、PLL101が出力するクロック信号の周波数(クロック周波数f)を制御する。また、周波数制御部501は、PLL101に設定しているクロック周波数fを遅延算出部502へ通知する。たとえば、周波数制御部501は、PRBS検査回路105からの検査結果が“一致”になるために十分に低い周波数をクロック周波数fの初期値として設定する。そして、周波数制御部501は、PRBS検査回路105からの検査結果が“一致”から“不一致”に切り替わるまでクロック周波数fを所定単位量ずつ高くする。
または、周波数制御部501は、PRBS検査回路105からの検査結果が“不一致”になるために十分に高い周波数をクロック周波数fの初期値として設定してもよい。この場合は、周波数制御部501は、PRBS検査回路105からの検査結果が“不一致”から“一致”に切り替わるまでクロック周波数fを所定単位量ずつ低くする。
遅延算出部502は、PRBS検査回路105からの検査結果が示す“一致”および“不一致”が切り替わったときに周波数制御部501から通知されていたクロック周波数fを取得する。そして、遅延算出部502は、取得したクロック周波数fの逆数である1/fを配線遅延量tとして算出する。
また、遅延算出部502は、所定温度T[℃]におけるキャリブレーション処理時に算出した配線遅延量tを配線遅延量DTとしてメモリアクセス部503へ出力する。また、遅延算出部502は、対象装置における温度TXの検出時に算出した配線遅延量tを配線遅延量DXとして温度算出部506へ出力する。
メモリアクセス部503は、たとえば外部からの制御によって温度検出回路100がキャリブレーションモードに設定された場合に、遅延算出部502から出力された配線遅延量DTを不揮発メモリ510に書き込む(Write:DT)。不揮発メモリ510は、たとえば温度検出回路100の外部の不揮発メモリである。
また、メモリアクセス部503は、対象装置における温度TXの検出時に、不揮発メモリ510に書き込んだ配線遅延量DTを読み出す(Read:DT)。そして、メモリアクセス部503は、読み出した配線遅延量DTを温度算出部506へ出力する。
温度テーブル読出部504は、対象装置における温度TXの検出時に温度算出テーブル505を読み出す(Read)。温度算出テーブル505は、温度ごとに配線遅延量tの代表値(たとえば図4に示した温度遅延特性401)を示す情報である。温度テーブル読出部504は、温度算出部506からの指示に応じて温度算出テーブル505の値の読み出しを行い、読み出し値(Read値)を温度算出部506へ出力する。
温度算出部506は、遅延算出部502から出力された配線遅延量DXと、メモリアクセス部503から出力された配線遅延量DTと、温度テーブル読出部504から出力された読み出し値と、に基づいて対象装置における温度TXを検出する。
たとえば、温度算出部506は、配線遅延量DTと、温度算出テーブル505において温度Tに対応する配線遅延量tと、の差分をDoffsetとして算出する。そして、温度算出部506は、配線遅延量DXをDoffsetにより補正(DX+Doffset)し、温度算出テーブル505において補正後の配線遅延量と対応する温度を特定することにより対象装置の温度TXを検出する。
または、温度算出部506は、温度算出テーブル505における配線遅延量tをDoffsetにより補正し、補正後の温度算出テーブル505において配線遅延量DXと対応する温度を特定することにより対象装置の温度TXを検出してもよい。すなわち、温度算出部506は、Doffsetと、配線遅延量DXと、温度算出テーブル505と、に基づいて対象装置の温度TXを検出することができる。
そして、温度算出部506は、算出した温度TXを示す温度情報を出力する。温度算出部506から出力された温度情報は、たとえば温度検出回路100が適用された伝送装置などのデバイスにおける温度を調整する温度調整部へ入力される。また、温度算出部506から出力された温度情報は、温度検出回路100が適用された伝送装置などのデバイスにおいて温度の監視(たとえばユーザへの通知)を行う監視部へ入力されてもよい。
(実施の形態にかかる温度算出テーブルが示す温度遅延特性)
図6は、実施の形態にかかる温度算出テーブルが示す温度遅延特性の一例を示す図である。図6において、横軸は対象装置の温度[℃]を示し、縦軸は第1FF103と第2FF104との間の配線遅延量t[ns]を示す。温度遅延特性401は、図4に示した対象装置の温度に対する配線遅延量tの最も典型的な特性である温度遅延特性401(Typical)である。
図5に示した温度算出テーブル505は、たとえば温度遅延特性401に基づく温度と配線遅延量tとの対応関係を示す情報である。アドレス群601は、温度算出部506における各アドレスを示している。すなわち、アドレス群601におけるアドレスAdd=0,1,2,…iが示す温度算出テーブル505の各領域に、温度と配線遅延量tの組み合わせが格納されている。
図6に示す例では、アドレスAdd=0の領域に−30〜−21[℃]の配線遅延量t、アドレスAdd=1の領域に−20〜−11[℃]の配線遅延量t、…のように10[℃]ごとの配線遅延量tが温度算出テーブル505に格納される。
また、上述したように、クロック周波数fを変化させ、PRBS検査回路105による検査結果が切り替わるときのクロック周波数fに基づくクロック周期Tckが配線遅延量tに対応する。すなわち、温度算出テーブル505は、PRBS検査回路105による検査結果が切り替わるときのクロック周波数f(クロック周期Tck)と対象装置の温度との対応関係を示す対応情報である。
(実施の形態にかかる温度算出テーブルを用いた温度検出)
図7は、実施の形態にかかる温度算出テーブルを用いた温度検出の一例を示す図である。図7において、図6に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図5に示した温度算出部506は、たとえば、温度テーブル読出部504を介して温度算出テーブル505の読み出しをアドレスAdd=0,1,2,…の順に行う。そして、温度算出部506は、読み出した配線遅延量DnをDoffsetにより補正した配線遅延量と、遅延算出部502から出力された配線遅延量DXと、を比較することによって対象装置の温度を検出する。
たとえば配線遅延量DXと読み出した配線遅延量Dnとの関係が図7のようになったとする。すなわちD6+Doffset<DXかつD7+Doffset>DXであったとする。この場合は、温度算出部506は、対象装置の温度が、温度遅延特性404においてD6〜D7の範囲に対応する40〜50[℃]の範囲内の温度であると判断することができる。したがって、温度算出部506は、40〜50[℃]の温度範囲を示す温度情報を出力する。
(実施の形態にかかる温度検出回路による処理)
図8は、実施の形態にかかる温度検出回路による処理の一例を示すフローチャートである。図8に示すように、実施の形態にかかる温度検出回路100は、たとえば図8に示す各ステップを実行する。図8に示す各ステップは、たとえば温度検出回路100の制御回路106によって実行される。また、図8に示す各ステップは、たとえば温度検出回路100の起動時に開始される。
まず、温度検出回路100は、キャリブレーション処理を行うか否かを判断する(ステップS801)。たとえば、温度検出回路100は、外部からキャリブレーションモードの設定が行われた場合はキャリブレーション処理を行うと判断し、外部からキャリブレーションモードの設定が行われていない場合はキャリブレーション処理を行わないと判断する。または、温度検出回路100は、配線遅延量DTが不揮発メモリ510に書き込まれていない場合はキャリブレーション処理を行うと判断し、不揮発メモリ510に配線遅延量DTが書き込まれている場合はキャリブレーション処理を行わないと判断してもよい。
ステップS801において、キャリブレーション処理を行わないと判断した場合(ステップS801:No)は、温度検出回路100は、不揮発メモリ510から配線遅延量DTを読み出す(ステップS802)。そして、温度検出回路100は、キャリブレーション処理を行わずにステップS808(温度測定処理)へ移行する。
ステップS801において、キャリブレーション処理を行うと判断した場合(ステップS801:Yes)は、温度検出回路100は、キャリブレーション処理へ移行する。キャリブレーション処理が行われる場合は、対象装置の温度は既知の温度Tとする。すなわち、温度検出回路100は、PLL101が出力するクロック信号の周波数(クロック周波数f)を初期値に設定する(ステップS803)。ステップS803により設定されるクロック周波数fの初期値は、たとえば、上述した半導体プロセスばらつきや対象装置の温度によらずに上記(2)式の関係を満たす十分に低い周波数である。
つぎに、温度検出回路100は、PRBS検査回路105による検査結果に基づいて、第2FF104からの出力信号のパターンが、PRBS生成回路102が生成したPRBSと一致したか否かを判断する(ステップS804)。パターンが一致した場合(ステップS804:Yes)は、温度検出回路100は、クロック周波数fを所定の単位量だけ増加させ(ステップS805)、ステップS804へ戻る。
ステップS804において、パターンが一致していない場合(ステップS804:No)は、温度検出回路100は、そのときのクロック周波数fの逆数である1/fを算出することによって配線遅延量DTを得る(ステップS806)。つぎに、温度検出回路100は、不揮発メモリ510に、ステップS806によって得られた配線遅延量DTを書き込む(ステップS807)。これによりキャリブレーション処理が終了する。
つぎに、温度検出回路100は、ステップS808(温度測定処理)へ移行する。図8に示すステップS808〜S810は、ステップS803〜S805と同様である。ステップS809において、パターンが一致していない場合(ステップS809:No)は、温度検出回路100は、そのときのクロック周波数fの逆数である1/fを算出することによって配線遅延量DXを得る(ステップS811)。
つぎに、温度検出回路100は、温度算出テーブル505のアドレスAdd(i)のインデックスiを初期値の“0”に設定する(ステップS812)。つぎに、温度検出回路100は、温度算出テーブル505のアドレスAdd(i)の配線遅延量の値を読み出す(ステップS813)。
つぎに、温度検出回路100は、ステップS813による配線遅延量の読み出し値をDoffsetにより補正した値(読み出し値+Doffset)が、ステップS811により得たDXより小さいか否かを判断する(ステップS814)。Doffsetは、たとえば配線遅延量DTと、温度算出テーブル505において温度Tに対応する配線遅延量と、の差分である。配線遅延量DTは、キャリブレーション処理(ステップS803〜S807)を行った場合はステップS806により得た配線遅延量DTであり、キャリブレーション処理を行っていない場合はステップS802から読み出した配線遅延量DTである。
ステップS814において、読み出し値+DoffsetがDXより小さい場合(ステップS814:Yes)は、温度検出回路100は、インデックスiをインクリメント(i=i+1)し(ステップS815)、ステップS813へ戻る。
ステップS814において、読み出し値+DoffsetがDXより小さくない場合(ステップS814:No)は、温度検出回路100は、ステップS816へ移行する。すなわち、温度検出回路100は、対象装置の温度TXを示す値として、たとえば温度算出テーブル505のアドレスAdd(i−1)の温度の値を読み出し(ステップS816)、ステップS808へ戻る。また、温度検出回路100は、ステップS816によって読み出した温度の値を示す温度情報を出力する。
たとえば、温度検出回路100を含む対象装置の製造時に、対象装置が温度Tとなる環境において、ステップS803〜S807のキャリブレーション処理を実行し、一連の処理を終了するようにしてもよい。これにより、配線遅延量DTを不揮発メモリ510に格納した状態の対象装置を製造し、対象装置の製造後の運用時に、ステップS802によって配線遅延量DTを読み出してステップS808〜S816の温度測定処理を行うことができる。
また、たとえば対象装置の起動時の温度が温度Tでほぼ一定の場合は、製造時にキャリブレーション処理を実行しておかなくても、対象装置の起動時にステップS803〜S807のキャリブレーション処理を行って配線遅延量DTを得ることができる。
図8に示したように、温度検出回路100は、第1FF103および第2FF104のクロック周波数fを変化させ、PRBS検査回路105による検査結果(比較の結果)が切り替わったときのクロック周波数fに基づいて対象装置の温度を検出することができる。これにより、対象装置の温度によって変化する第1FF103および第2FF104の間の遅延量に基づく対象装置の温度検出を簡易な回路により行うことができる。
また、温度検出回路100は、対象装置が所定温度T[℃]であるときに、PRBS検査回路105による検査結果が切り替わるクロック周波数f(配線遅延量DT)を測定しておくキャリブレーション処理を行うことができる。そして、温度検出回路100は、PRBS検査回路105による検査結果が切り替わったときのクロック周波数fと、温度算出テーブル505と、測定しておいたクロック周波数f(配線遅延量DT)と、に基づいて対象装置の温度を検出することができる。これにより、対象装置の製造時の半導体プロセスばらつきがあっても、対象装置の温度を精度よく検出することができる。
(実施の形態にかかるPRBS検査回路による検査)
図9〜図12は、実施の形態にかかるPRBS検査回路による検査の一例を示す図である。図9〜図12において、図2に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図9〜図12は、制御回路106がPLL101のクロック周波数fを所定単位量ずつ増加させた各段階におけるクロック信号201、第1FF出力202および第2FF出力203の各タイミングを示している。
図9〜図12に示す例では、PRBS生成回路102がPRBSとして“1010”を第1FF103へ出力する場合について説明する。図9〜図11に示す段階においては第2FF104が“1010”を出力するため、PRBS検査回路105は“一致”を示す検査結果を出力する。そして、図12に示す段階においては第2FF104が“0101”を出力するため、PRBS検査回路105は“不一致”を示す検査結果を出力する。
(実施の形態にかかる温度検出回路による温度検出の具体例)
図13は、実施の形態にかかる温度検出回路による温度検出の具体例を示す図である。図13において、図7に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。まず、キャリブレーション処理における対象装置の温度Tが0[℃]であり、クロック周波数fを714[MHz]まで増加させた時点でPRBS検査回路105による検査結果が“一致”から“不一致”に切り替わったとする。
この場合に、温度検出回路100は、たとえば1/714[MHz]を算出することにより、温度T=0[℃]における配線遅延量DTとして約1.4[ns]を得る。一方、図13に示す例では、温度算出テーブル505が示す温度遅延特性401(Typical)において0[℃]に対応する配線遅延量が1.1[ns]である。したがって、温度検出回路100は、1.4[ns]と1.1[ns]との差分である0.3[ns]を、上述したDoffsetとして得る。
つぎに、温度検出回路100は、温度検出時に、クロック周波数fを512[MHz]まで増加させた時点でPRBS検査回路105による検査結果が“一致”から“不一致”に切り替わったとする。
この場合に、温度検出回路100は、1/512[MHz]を算出することにより、上述した温度DXにおける配線遅延量DXとして約1.95[ns]を得る。そして、温度検出回路100は、温度算出テーブル505のアドレスAdd=0,1,2,…に格納された配線遅延量D0,D1,D2,…を順次読み出す。
図13に示す例では、下記(5)式に示すように、配線遅延量D0〜D13までは配線遅延量Dn+DoffsetがDXより小さく、配線遅延量D14+DoffsetはDX以上であったとする。
13+Doffset<DX:1.6+0.3<1.95
14+Doffset≧DX:1.7+0.3≧1.95 …(5)
この場合は、対象装置の温度TXは、温度算出テーブル505のアドレスAdd=13の領域に格納された温度範囲、すなわち100〜120[℃]に含まれると判定することができる。したがって、温度検出回路100は、100〜120[℃]の範囲を示す温度情報を出力する。また、温度検出回路100は、特定した温度範囲を示す温度情報に限らず、たとえば特定した温度範囲の中央値等の代表値(たとえば110[℃])を示す温度情報を出力してもよい。
(実施の形態にかかる温度検出回路を適用した伝送装置)
図14は、実施の形態にかかる温度検出回路を適用した伝送装置の一例を示す図である。図14に示す伝送装置1400は、FPGA1410と、温度調整部1420と、を備える。伝送装置1400は、他の伝送装置との間で信号伝送を行う装置である。伝送装置1400による信号伝送は、たとえば、電気信号による伝送、無線信号による伝送、光信号による伝送など各種の伝送とすることができる。
FPGA1410は、上述した対象装置(温度検出回路100による温度の検出対象の装置)の一例である。たとえば、FPGA1410は、伝送処理回路1411と、温度検出回路100と、を備える。伝送処理回路1411は、伝送装置1400における信号伝送の処理を行う。温度検出回路100は、FPGA1410の温度を検出し、検出した温度を示す温度情報を温度調整部1420へ出力する。
温度調整部1420は、温度検出回路100から出力された温度情報に基づいて、FPGA1410の温度を調整する温度調整部である。たとえば、温度調整部1420は、温度検出回路100から出力される温度情報が示す温度が所定の基準範囲内になるようにFPGA1410の温度を調整する。温度調整部1420には、たとえば、FPGA1410を冷却し、回転数を制御することによってFPGA1410の温度を調整するファンを用いることができる。ただし、温度調整部1420にはファンに限らず、各種の温度調整部を用いることができる。
伝送装置1400によれば、たとえばサーミスタ等の温度センサをFPGA1410の付近に設けなくても、FPGA1410の内部に設けられた温度検出回路100によってFPGA1410の温度を検出し、FPGA1410の温度を調整することができる。これにより、たとえば、装置の省電力化を図りつつ、たとえば温度上昇によるFPGA1410の誤動作や破壊を防止することができる。
(実施の形態にかかる温度検出回路の他の一例)
図15は、実施の形態にかかる温度検出回路の他の一例を示す図である。図15において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。上記において、PRBSを用いて配線遅延量を測定する構成について説明したが、配線遅延量の測定に用いるパターンはPRBSに限らない。
たとえば、図15に示すように、温度検出回路100は、図1に示したPRBS生成回路102およびPRBS検査回路105に代えて、固定値生成回路1501および固定値検査回路1502を備えていてもよい。
固定値生成回路1501は、PLL101から出力されたクロック信号の周波数に応じたレートの固定パターンを生成する。固定パターンは、たとえば“11110110”や“00101000”など、“0”と“1”が混在した任意のパターンとすることができる。そして、固定値生成回路1501は、生成した固定パターンを試験パターン信号として第1FF103へ出力する。
また、温度検出回路100による対象装置(たとえばFPGA1410)の内部に温度検出回路100の各回路が設けられる構成について説明したが、このような構成に限らない。たとえば、図1に示した温度検出回路100の構成のうち、第1FF103、第2FF104および配線107が対象装置の内部に設けられていればよい。すなわち、PLL101、PRBS生成回路102、PRBS検査回路105および制御回路106は対象装置の外部に設けられていてもよい。
また、PLL101を用いて周波数が可変のクロック信号を生成する構成について説明したが、周波数が可変のクロック信号を生成する構成はこれに限らない。たとえば、プログラマブルなクロックIC(Integrated Circuit:集積回路)を用いて周波数が可変のクロック信号を発振する構成としてもよい。
また、不揮発メモリ510に配線遅延量DTを書き込む構成について説明したが、特定した配線遅延量DTに基づくDoffsetを不揮発メモリ510に書き込む構成としてもよい。この場合は、温度検出回路100は、温度検出時に、不揮発メモリ510からDoffsetを読み出し、読み出したDoffsetを用いて上述した補正を行う。
また、対象装置の半導体プロセスを考慮したキャリブレーション処理を行う構成について説明したが、このような構成に限らない。たとえば対象装置における温度遅延特性の半導体プロセスばらつきが小さく無視できる範囲内である場合は、キャリブレーション処理を行わない構成としてもよい。この場合は、たとえば図5に示した不揮発メモリ510やメモリアクセス部503を省いた構成としてもよい。また、この場合は図8に示したステップS801〜S807を省いてもよい。そして、ステップS814において、温度検出回路100は、ステップS809による配線遅延量の読み出し値がDXより小さいか否かを判断する。
このように、実施の形態にかかる温度検出回路100によれば、試験パターンを第1FF103へ入力し、第1FF103の出力信号を第2FF104へ入力し、第2FF104の出力信号と試験パターンとの比較を行うことができる。そして、第1FF103および第2FF104のクロック周波数を変化させ、第2FF104の出力信号と試験パターンとの比較の結果が切り替わったときのクロック周波数に基づいて半導体装置の温度を検出することができる。これにより、半導体装置の温度によって変化する第1FF103および第2FF104の間の遅延量に基づく半導体装置の温度検出を簡易な回路により行うことができる。
なお、第1FF103および第2FF104のクロック周波数を変化させる処理には、第1FF103および第2FF104のクロック周期を変化させる処理が含まれる。また、クロック周波数に基づく半導体装置の温度の検出には、クロック周期に基づく半導体装置の温度の検出が含まれる。
たとえば、温度検出回路100によれば、第2FF104の出力信号と試験パターンとの比較の結果が切り替わるクロック周波数と半導体装置の温度との対応情報を用いて半導体装置の温度を検出することができる。すなわち、第2FF104の出力信号と試験パターンとの比較の結果が切り替わったときのクロック周波数と対応情報において対応付けられた温度を取得することによって半導体装置の温度を検出することができる。
この対応情報は、たとえば、第2FF104の出力信号と試験パターンとの比較の結果が切り替わるクロック周波数と半導体装置の温度とを直接的に対応付ける対応情報である。また、この対応情報は、第2FF104の出力信号と試験パターンとの比較の結果が切り替わるクロック周期と半導体装置の温度とを対応付けることによりクロック周波数と半導体装置の温度とを間接的に対応付ける対応情報であってもよい。
また、温度検出回路100によれば、半導体装置が所定温度である状態で、第2FF104の出力信号と試験パターンとの比較の結果が切り替わるクロック周波数を測定しておくことができる。そして、温度測定時に第2FF104の出力信号と試験パターンとの比較の結果が切り替わったときのクロック周波数と、対応情報と、測定しておいたクロック周波数と、に基づいて半導体装置の温度を検出することができる。これにより、半導体装置の製造時の半導体プロセスばらつきがあっても、半導体装置の温度を精度よく検出することができる。
以上説明したように、温度検出回路および温度検出方法によれば、半導体装置の温度検出を簡易な回路により行うことができる。
たとえば、FPGAやASIC内の温度を測定する技術として、遅延回路およびフリップフロップ回路を組み合わせた回路においてフリップフロップ回路の出力を監視する技術が考えられる(たとえば、上記特許文献1)。しかしながら、この構成では装置温度がある温度を超えたか否かを判定できるに過ぎず、装置温度を検出することができない。
これに対して、遅延回路およびフリップフロップ回路の組み合わせを複数用いる構成が考えられるが、近年の微細化が進んだプロセスでは、ナノ秒単位の遅延を生じさせるためには膨大な数の論理素子や配線リソースを要するため、回路規模が大きくなる。また、半導体プロセスばらつきにより温度の検出誤差が生じる。
これに対して、上述した実施の形態によれば、複数個の遅延回路を実装するのではなく、クロック周波数を可変とすることで、回路規模の増加を抑制しつつたとえば3段階以上の温度を測定することができる。また、製造時や装置立ち上げ時などの温度が一定の条件下であらかじめ遅延値を測定するキャリブレーション処理を行うことで、半導体プロセスばらつきによる測定誤差を補償した温度を検出することができる。したがって、上述した実施の形態によれば、従来技術より小規模な遅延素子や配線リソースで温度検出回路を構成できる。また、半導体プロセスばらつきを考慮した温度検出を実現することができる。
上述した各実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)半導体装置の温度を検出する温度検出回路であって、
周波数が可変のクロック信号を生成する生成回路と、
試験パターン信号がデータとして入力され、前記生成回路により生成された前記クロック信号がクロックとして入力される第1フリップフロップ回路と、
前記第1フリップフロップ回路の出力信号がデータとして入力され、前記クロック信号がクロックとして入力される第2フリップフロップ回路と、
前記第2フリップフロップ回路の出力信号と前記試験パターン信号との比較を行う比較回路と、
前記クロック信号の周波数を変化させ、前記比較回路による前記比較の結果が切り替わったときの前記クロック信号の周波数に基づいて前記温度を検出する検出部と、
を備えることを特徴とする温度検出回路。
(付記2)前記検出部は、前記比較の結果が切り替わったときの前記クロック信号の周波数と、前記比較の結果が切り替わる前記クロック信号の周波数と前記温度との対応情報と、に基づいて前記温度を検出することを特徴とする付記1に記載の温度検出回路。
(付記3)前記検出部は、前記比較の結果が切り替わったときの前記クロック信号の周波数と、前記対応情報と、前記半導体装置が所定温度であるときに測定した前記比較の結果が切り替わる前記クロック信号の周波数と、に基づいて前記温度を検出することを特徴とする付記2に記載の温度検出回路。
(付記4)前記検出部は、前記半導体装置が所定温度であるときに測定した前記比較の結果が切り替わる前記クロック信号の周波数と、前記対応情報において前記所定温度と対応付けられた周波数と、の間の差分を取得し、取得した前記差分と、前記比較の結果が切り替わったときの前記クロック信号の周波数と、前記対応情報と、に基づいて前記温度を検出することを特徴とする付記3に記載の温度検出回路。
(付記5)前記生成回路により生成され前記第1フリップフロップ回路および前記第2フリップフロップ回路へ入力される各クロック信号のタイミングが一致するように、前記生成回路と前記第1フリップフロップ回路との間の配線距離と、前記生成回路と前記第2フリップフロップ回路との間の配線距離と、が調整されていることを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の温度検出回路。
(付記6)前記第1フリップフロップ回路と前記第2フリップフロップ回路との間の信号の遅延量は前記半導体装置の温度に応じて変化することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の温度検出回路。
(付記7)少なくとも前記第1フリップフロップ回路、前記第2フリップフロップ回路および前記第1フリップフロップ回路と前記第2フリップフロップ回路との間の配線が前記半導体装置に設けられていることを特徴とする付記6に記載の温度検出回路。
(付記8)半導体装置の温度を検出する温度検出方法であって、
周波数が可変のクロック信号を生成し、
第1フリップフロップ回路に、試験パターン信号をデータとして入力し、生成した前記クロック信号をクロックとして入力し、
第2フリップフロップ回路に、前記第1フリップフロップ回路の出力信号をデータとして入力し、前記クロック信号をクロックとして入力し、
前記第2フリップフロップ回路の出力信号と前記試験パターン信号との比較を行い、
前記クロック信号の周波数を変化させ、前記比較の結果が切り替わったときの前記クロック信号の周波数に基づいて前記温度を検出する、
ことを特徴とする温度検出方法。
(付記9)他の伝送装置との間の信号の伝送処理を行う半導体装置と、
周波数が可変のクロック信号を生成する生成回路と、
試験パターン信号がデータとして入力され、前記生成回路により生成された前記クロック信号がクロックとして入力される第1フリップフロップ回路と、
前記第1フリップフロップ回路の出力信号がデータとして入力され、前記クロック信号がクロックとして入力される第2フリップフロップ回路と、
前記第2フリップフロップ回路の出力信号と前記試験パターン信号との比較を行う比較回路と、
前記クロック信号の周波数を変化させ、前記比較回路による前記比較の結果が切り替わったときの前記クロック信号の周波数に基づいて前記半導体装置の温度を検出する検出部と、
前記検出部により検出された前記温度に基づいて前記半導体装置の温度を調整する調整部と、
を備えることを特徴とする伝送装置。
100 温度検出回路
101 PLL
102 PRBS生成回路
103 第1FF
104 第2FF
105 PRBS検査回路
106 制御回路
107 配線
201 クロック信号
202 第1FF出力
203 第2FF出力
301,401〜404 温度遅延特性
302 温度範囲
501 周波数制御部
502 遅延算出部
503 メモリアクセス部
504 温度テーブル読出部
505 温度算出テーブル
506 温度算出部
510 不揮発メモリ
601 アドレス群
1400 伝送装置
1410 FPGA
1411 伝送処理回路
1420 温度調整部
1501 固定値生成回路
1502 固定値検査回路

Claims (4)

  1. 半導体装置の温度を検出する温度検出回路であって、
    周波数が可変のクロック信号を生成する生成回路と、
    試験パターン信号がデータとして入力され、前記生成回路により生成された前記クロック信号がクロックとして入力される第1フリップフロップ回路と、
    前記第1フリップフロップ回路の出力信号がデータとして入力され、前記クロック信号がクロックとして入力される第2フリップフロップ回路と、
    前記第2フリップフロップ回路の出力信号と前記試験パターン信号との比較を行う比較回路と、
    前記クロック信号の周波数を変化させ、前記比較回路による前記比較の結果が切り替わったときの前記クロック信号の周波数に基づいて前記温度を検出する検出部と、
    を備えることを特徴とする温度検出回路。
  2. 前記検出部は、前記比較の結果が切り替わったときの前記クロック信号の周波数と、前記比較の結果が切り替わる前記クロック信号の周波数と前記温度との対応情報と、に基づいて前記温度を検出することを特徴とする請求項1に記載の温度検出回路。
  3. 前記検出部は、前記比較の結果が切り替わったときの前記クロック信号の周波数と、前記対応情報と、前記半導体装置が所定温度であるときに測定した前記比較の結果が切り替わる前記クロック信号の周波数と、に基づいて前記温度を検出することを特徴とする請求項2に記載の温度検出回路。
  4. 半導体装置の温度を検出する温度検出方法であって、
    周波数が可変のクロック信号を生成し、
    第1フリップフロップ回路に、試験パターン信号をデータとして入力し、生成した前記クロック信号をクロックとして入力し、
    第2フリップフロップ回路に、前記第1フリップフロップ回路の出力信号をデータとして入力し、前記クロック信号をクロックとして入力し、
    前記第2フリップフロップ回路の出力信号と前記試験パターン信号との比較を行い、
    前記クロック信号の周波数を変化させ、前記比較の結果が切り替わったときの前記クロック信号の周波数に基づいて前記温度を検出する、
    ことを特徴とする温度検出方法。
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