JP2018012645A - 新規ジアザビシクロ誘導体 - Google Patents

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大道 堀田
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勲 櫻田
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幸希 小川
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Abstract

【課題】オレキシン受容体拮抗作用を有する化合物、それらを有効成分として含有することを特徴とする医薬組成物、および、それらの医薬用途、とりわけオレキシン受容体が関与する疾患、睡眠障害、精神疾患、神経変性疾患、記憶障害および摂食障害、とりわけ不眠症等の睡眠障害の予防及び/または治療剤の提供。【解決手段】式(I)で表される化合物、またはそれらの製薬学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物。【選択図】なし

Description

本発明は、オレキシン受容体拮抗作用を有する化合物、とりわけ、下記式(I)で表されるジアザビシクロ構造を持つことを特徴とする化合物、またはそれらの製薬学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物、および、それらを有効成分として含有することを特徴とする医薬組成物に関する。また、本発明は、オレキシン受容体が関与する疾患、睡眠障害(不眠症、概日リズム睡眠障害、睡眠時随伴症等)、精神疾患(うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、自閉症、自閉症スペクトラム障害、薬物依存症等)、神経変性疾患(アルツハイマー病等)、記憶障害(認知症等)および摂食障害(過食症等)、とりわけ不眠症等の睡眠障害の予防及び/または治療剤に関する。
オレキシン(以下、「OX」と略記する場合がある)は、視床下部外側野に存在する神経細胞に特異的に発現している神経ペプチドであり、33個のアミノ酸からなるOX−Aおよび28個のアミノ酸からなるOX−Bが同定されている。これらペプチドの特異的受容体であるオレキシン受容体は、OX1受容体およびOX2受容体の2つのサブタイプが報告されている。いずれの受容体も中枢神経系に発現する7回膜貫通型のGタンパク質共役型受容体であるが、サブタイプによって組織分布は異なり、様々な神経に多様な影響を与えていることから、オレキシンが複雑な生理活性を有することが示唆されている。
オレキシンが同定された当初は、摂食行動の制御調節機能が注目されていたが、近年、オレキシンと睡眠・覚醒の制御調節との関連が注目されている。ラット脳室内にオレキシンを投与することにより、自発運動量の亢進、覚醒時間の延長等の覚醒促進作用が認められる(非特許文献1及び非特許文献2)。また、オレキシンKOマウスやOX2受容体KOマウスでは、覚醒阻害が認められる(非特許文献3)。このような知見から、オレキシン受容体拮抗剤は、覚醒状態を抑制することで睡眠を誘発する睡眠導入剤として、優れた不眠症治療薬になると考えられている。
オレキシン受容体拮抗剤として、アルモレキサントやスボレキサントが知られている。これら拮抗剤はOX1受容体及びOX2受容体を同程度に拮抗する物質(dual拮抗剤)であり、不眠症症状の改善が報告されている(非特許文献4及び非特許文献5)。スボレキサントは不眠症治療薬(ベルソムラ(登録商標))として製造販売承認を取得しているが、一方で日中の眠気(持ち越し効果)や睡眠時行動障害等の副作用が懸念されている。
KOマウスを用いた検討から、オレキシンによる覚醒作用やノンレム睡眠抑制作用は、主にOX2受容体を介していることが報告されている(非特許文献6)。よって、OX2受容体選択的拮抗剤は、生理的な睡眠を誘導し、副作用リスクが少ない不眠症治療薬となる可能性がある。OX2受容体選択的拮抗剤としては、MIN−202やMK−1064(非特許文献7)が不眠症治療薬として開発されている。
オレキシン受容体拮抗作用を有する化合物として、WO2008/008517号パンフレット(特許文献1)には、ジアザビシクロ[4.2.1]ノナン誘導体等のジアザビシクロ構造を有する化合物、WO2011/050198号パンフレット(特許文献2)には、ジアザビシクロ[3.3.0]オクタン誘導体、WO2012/085852号パンフレット(特許文献3)には、ジアザビシクロ[4.2.0]オクタン誘導体、及びWO2013/050938号パンフレット(特許文献4)には、ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン誘導体が各々開示されている。しかしながら、これらに開示の誘導体は、ジアザビシクロ[3.2.1]オクタンまたはジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン構造を持つ化合物とは基本骨格が異なっており、ジアザビシクロ[3.2.1]オクタンまたはジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン構造を持つ化合物については、開示も示唆もない。
また、WO2014/066196号パンフレット(特許文献5)には、オレキシン受容体拮抗作用を有する化合物として、ピペリジン誘導体が開示されているが、ジアザビシクロ[3.2.1]オクタンまたはジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン構造を持つ化合物とは基本骨格が異なる。
FR2531709号パンフレット(特許文献6)には、抗不安作用を有する化合物として、ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン誘導体が開示されているが、以下で示すような本発明の特定の化合物の開示はない。
WO2011/090935号パンフレット(特許文献7)には、mTOR阻害作用を有する化合物として、またWO2002/102778号パンフレット(特許文献8)には、PDEIV阻害作用を有する化合物として、ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン誘導体を含む化合物群が開示されているが、以下で示すような本発明の特定の化合物の開示はない。
さて、医薬品開発においては、目的とする薬理活性のみでなく、吸収、分布、代謝、***等の各種の面で厳しいクライテリアを満たすことが要求される。例えば、薬物相互作用、脱感受性ないし耐性、経口投与時の消化管吸収、小腸内への移行速度、吸収速度と初回通過効果、臓器バリアー、蛋白結合、薬物代謝酵素の誘導や阻害、***経路や体内クリアランス、適用方法(適用部位、方法、目的)等において種々の検討課題が要求され、これらを満たすものはなかなか見出されない。しかしながら、医薬品における課題は常に生じるであろう。
WO2008/008517号パンフレット WO2011/050198号パンフレット WO2012/085852号パンフレット WO2013/050938号パンフレット WO2014/066196号パンフレット 仏国特許出願公開2531709号パンフレット WO2011/090935号パンフレット WO2002/102778号パンフレット
Hagan et al., Proc Natl Acad Sci USA, 96, 10911-10916, 1999 Nakamura et al., Brain Res, 873, 181-187, 2000 Willie et al., Neuron, 38, 715-730, 2003 Roecker and Coleman, Curr Top Med Chem, 8, 977-987, 2008 Cox et al., J Med Chem, 53, 5320-5332, 2010 Mieda et al., J Neurosci, 31, 6518-6526, 2011 Roecker et al., ChemMedChem, 9, 311-322, 2014
現在、不眠症等の睡眠障害の薬物療法において、種々の不眠症治療薬が利用可能となっているが、その治療満足度は低く、より良い副作用プロファイルを有する新たな不眠症治療薬の開発が、なお求められている。
オレキシン受容体拮抗作用を有する化合物の報告例は複数あるが、前記の医薬品開発上の総合的課題は常にある。より具体的には、例えば、溶解性がよくないこと、代謝安定性が低く経口投与による全身曝露が困難であること、吸収性や持続性等の薬物動態が良好ではないこと、あるいは不整脈を起こす危険性があるhERG(human ether−a−go−go related gene)チャネルの阻害活性を示すこと、薬物代謝酵素(例えば、シトクロムP450等)の誘導あるいは阻害活性を示すことや高い蛋白結合率を示すなど、有用性や安全性の課題がある。これらの問題を可能な限り多く解決し、且つ有効性の高い化合物を見出すことが求められている。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、安全性が高く、および/または有効性に優れたオレキシン受容体拮抗剤を得るべく、鋭意研究を重ねてきた結果、式(I)で表されるジアザビシクロ構造を持つことを特徴とする化合物またはそれらの製薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物が、オレキシン受容体拮抗作用を有することを見出した。本発明化合物は、オレキシン受容体拮抗作用を有し、不眠症等の睡眠障害を始めとする精神学的及び神経学的障害の改善作用を有する。
Figure 2018012645

本発明は、式(I)で表されるジアザビシクロ構造を持つことを特徴とする化合物、またはそれらの製薬学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物、および、それらを有効成分として含有することを特徴とする医薬組成物である。
本発明化合物は、オレキシン受容体拮抗作用を有する化合物であり、不眠症等の睡眠障害を始めとする精神学的及び神経学的障害の改善作用を有している。
本発明化合物を有効成分として含有する医薬組成物は、経口投与可能であり、オレキシン受容体拮抗剤や、オレキシン受容体が関与する疾患、精神学的及び神経学的障害、とりわけ不眠症等の睡眠障害の予防及び/または治療剤として期待される。
また、本発明化合物群は、溶解性が良好であること、代謝安定性が高いこと、優れた経口吸収性をもつこと、あるいはhERGチャネルの阻害作用が少ないこと、などの少なくとも一つ以上の特徴も有することから有用性が高い。
本発明は、以下の態様に示される下記式(I)で表されるジアザビシクロ構造を持つことを特徴とする化合物、またはそれらの製薬学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物、および、それらを有効成分として含有することを特徴とする医薬組成物、ならびにそれらの医薬用途、オレキシン受容体拮抗剤である。
[本発明の態様]
本発明は、以下の態様[1]〜[14]を含む。
[1] 本発明の第1の態様は、
下記式(I)
Figure 2018012645
(式中、
nは、1または2を表し;
環Aは、C6〜14アリール基または5〜14員ヘテロアリール基を表し、環Aにおける、当該C6〜14アリール基または5〜14員ヘテロアリール基は、それぞれ、1〜5個のR1で置換されていてもよく;
環Bは、フェニル基または単環式ヘテロアリール基を表し、環Bにおける当該フェニル基または単環式ヘテロアリール基は、それぞれ、1〜4個のR2で置換されていてもよく;
Lは、ハロゲン原子、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、ハロゲン化C1〜6アルコキシル基、フェノキシ基、単環式非芳香族複素環基、フェニル基または単環式ヘテロアリール基を表し、Lにおける、当該フェノキシ基、単環式非芳香族複素環基、フェニル基または単環式ヘテロアリール基は、それぞれ、1〜5個のR3で置換されていてもよく、または、Lは、R2と結合し、環Bの一部とともに縮合環基を形成してもよく、前記縮合環基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい5〜7員複素環基であり;
環B上においてLは環A−ビシクロ環−CO−の結合位置に隣接する置換基であり;
1は、各々独立に、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜6アルケニルオキシ基、C2〜6アルキニルオキシ基、C2〜7アルカノイル基、C1〜6アルコキシルカルボニル基、C1〜6アルキルチオ基、−NRab基、シアノ基及びオキソ基から任意に選ばれる基を表し、R1における当該C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜6アルケニルオキシ基、C2〜6アルキニルオキシ基、C2〜7アルカノイル基、C1〜6アルコキシルカルボニル基またはC1〜6アルキルチオ基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよく;
2は、各々独立に、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜6アルケニルオキシ基、C2〜6アルキニルオキシ基、シアノ基及び単環式ヘテロアリール基から任意に選ばれる基を表し、R2における当該C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜6アルケニルオキシ基、C2〜6アルキニルオキシ基または単環式ヘテロアリール基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよく;
3は、各々独立に、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜6アルケニルオキシ基、C2〜6アルキニルオキシ基及びシアノ基から任意に選ばれる基を表し、R3における当該C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜6アルケニルオキシ基またはC2〜6アルキニルオキシ基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよく;
a及びRbは、各々独立に、C1〜6アルキル基、ハロゲン化C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基及びC2〜6アルキニル基から任意に選ばれる基を表し、RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに単環式非芳香族複素環基を形成してもよく、RaおよびRbにおける当該単環式非芳香族複素環基は、その環内の炭素原子の少なくとも1個が、酸素原子、硫黄原子及びC1〜6アルキル基で置換されていてもよい窒素原子から任意に選ばれる原子またはカルボニル基で置き換えられていてもよく;
置換基RIは、各々独立に、ハロゲン原子または水酸基を表す)
で表される化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物である。
以下に、上記態様[1]の上記式(I)中の各基について具体的に説明する。
本発明の化合物に関する説明において、例えば「C1〜6」とは、構成炭素原子数が1から6であることを示し、特に断らない限り、直鎖、分枝鎖または環状の基の炭素原子数を表す。鎖状の基については「構成炭素原子数が1ないし6の直鎖または分枝鎖」を意味する。また、環状の基については「環の構成炭素員数が1ないし6の環状基」を意味する。鎖状の基と環状の基を含む基については「総炭素原子数が1ないし6の基」を意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「ハロゲン化」とは、置換基として1〜5個の前記「ハロゲン原子」を有することを意味する。また、「ハロゲン化」は「ハロゲノ」と言い換えられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1〜6アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、およびヘキシル等が挙げられる。また、「C1〜4アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチル等が挙げられ、「C1〜2アルキル基」としては、メチルおよびエチルが挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「ハロゲン化C1〜6アルキル基」とは、前記「C1〜6アルキル基」が1〜5個のハロゲン原子で任意に置換されている基を意味し、例えば、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「1〜5個の置換基RIで置換されていてもよく」とは、該当する置換基(例えば、アルキル基)が置換基RIで1〜5個任意に置換されていてもよいことを意味し、該当する無置換の置換基(例えば、無置換のアルキル基)に加えて、1〜5個の置換基RIで置換されている該当基(例えば、アルキル基)を含むことを意味する。
具体的には、例えば、「1〜5個の置換基RIで置換されているC1〜6アルキル基」とは、前記「C1〜6アルキル基」が1〜5個の置換基RI、すなわち1〜5個のハロゲン原子または水酸基、で任意に置換されている基を意味している。例えば、前記「ハロゲン化C1〜6アルキル基」として挙げた基に加えて、「水酸基で置換されているC1〜6アルキル基」であるヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチル−エチル等、および「ハロゲン原子と水酸基で置換されているC1〜6アルキル基」である2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル等が挙げられる。
本明細書中、「1〜5個の置換基RIで置換されていてもよい基」として、C1〜6アルキル基に加えて、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜6アルケニルオキシ基、C2〜6アルキニルオキシ基、C2〜7アルカノイル基、C1〜6アルコキシルカルボニル基、C1〜6アルキルチオ基、または単環式ヘテロアリール基が示されており、各々の該当する無置換の置換基に加えて、前記の「1〜5個の置換基RIで置換されているC1〜6アルキル基」と同様に、1〜5個の置換基RIで任意に置換されている該当置換基を意味している。
本明細書中、特に断りのない限り、「C2〜6アルケニル基」としては、例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、1−プロペン−1−イル、ブテニル、ペンテニル、イソペンテニル、およびヘキセニル等が挙げられる。

本明細書中、特に断りのない限り、「C2〜6アルキニル基」としては、例えば、エチニル、1−プロピニル(=1−プロピン−1−イル)、2−プロピニル(=2−プロピン−1−イル)、ブチニル、ペンチニル(=4−ペンチン−1−イル)、およびヘキシニル(=5−ヘキシン−1−イル)等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C3〜8シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチル等の環状アルキル基が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「アリール基」は、「単環式アリール基」、「縮環式アリール基(2環式、または3環式が含まれる)」または「部分的に水素化された縮環式アリール基」を包含する。
本明細書中、特に断りのない限り、「部分的に水素化された縮環式アリール基」とは、前記「縮環式アリール基」において、部分的水素化された縮合環から任意の水素原子を除いてできる1価の基を意味し、縮合環の芳香環部分の水素原子あるいは水素化された部分の水素原子のどちらが除かれてもよい。
本明細書中、特に断りのない限り、「C6〜14アリール基」としては、例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2-,3−,4−ビフェニルアンスリル、フェナンスリル、アセナフチル、インダニル、インデニル、および1,2,3,4−テトラヒドロナフチル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「複素環基」とは、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜5個含有する3〜14員環の単環式もしくは縮環式の環から任意の水素原子を除いてできる1価の基を意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「複素環基」としては、例えば、「ヘテロアリール基」および「非芳香族複素環基」等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、前記「ヘテロアリール基」とは、窒素原子、硫黄原子、および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜5個含有する5〜14員ヘテロアリール環基を意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、前記「ヘテロアリール基」としては、例えば、「単環式ヘテロアリール基」、「縮環式ヘテロアリール基」、「部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基」が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、前記「単環式ヘテロアリール基」としては、環員数5〜7のものが好ましく、例えば、ピロリル、フリル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、前記「縮環式ヘテロアリール基」とは、「複素環基」と「アリール基」、もしくは、「複素環基」と「単環式ヘテロアリール基」が縮合して形成された縮合環から、任意の水素原子を除いてできる1価の基を意味し、当該任意の水素原子は縮合したいずれの環から除かれてもよい。
本明細書中、特に断りのない限り、前記「縮環式ヘテロアリール基」としては、環員数8〜12のものが好ましく、例えば、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチエニル、イソベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、1,2−ベンゾイソキサゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2−ベンゾイソチアゾリル、1H−ベンズイミダゾリル、1H−インダゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、クロメニル、イソクロメニル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ベンゾオキサゼピニル、ベンゾアゼピニル、ベンゾジアゼピニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアンスレニル、チアントレニル、フェナンスリジニル、フェナンスロリニル、インドリジニル、フロ[2,3−c]ピリジル、フロ[3,2−c]ピリジル、イミダゾ[1,5−a]ピラジニル、1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジル、1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジル、1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基」とは、「複素環基」と「アリール基」、もしくは、「複素環基」と「ヘテロアリール基」が縮合して形成された縮合環において、部分的に水素化された縮合環から、任意の水素原子を除いてできる1価の基を意味する。当該任意の水素原子は、縮合環内における「複素環基」、「アリール基」および「ヘテロアリール基」の何れの環部の水素原子、あるいは水素化された環部の水素原子のどちらが除かれても良く、例えば、キノリンが部分的に水素化されたテトラヒドロキノリルであれば、5,6,7,8−テトラヒドロキノリルあるいは1,2,3,4−テトラヒドロキノリル等が挙げられる。これらの基は、任意の水素原子を除く位置により、例えば、5,6,7,8−テトラヒドロキノリルであれば、−2−イル、−3−イル、−4−イル、−5−イル、−6−イル、−7−イル、−8−イルなどが例示され、1,2,3,4−テトラヒドロキノリルであれば、例えば、−1−イル、−2−イル、−3−イル、−4−イル、−5−イル、−6−イル、−7−イル、−8−イルなどが例示される。
本明細書中、特に断りのない限り、「部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基」としては、環員数8〜12のものが好ましく、例えば、インドリニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インドニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾ[d]オキサゾリル、2,3−ジヒドロベンゾ[d]チアゾリル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾリル、クロマニル、2H−クロメニル、4H−クロメニル、イソクロマニル、1H−イソクロメニル、1,3−ベンゾジオキソリル、2,3−ジヒドロフロ[3,2−c]ピリジル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「単環式非芳香族複素環基」とは、酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個含有する3〜8員の単環である飽和もしくは不飽和の複素環から、任意の水素原子を除いてできる1価の基を意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「単環式非芳香族複素環基」としては、例えば、アジリジニル、アゼチジニル、オキシラニル、チイラニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、ジヒドロフリル、チオラニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル(オキサニル)、テトラヒドロチオピラニル、ピペラジニル、ジオキサニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリニル、1,3−オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、チアゾリニル、イソチアゾリニル、1,3−チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、オキサジアゾリニル、1,3,4−オキサジアゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、キヌクリジニル、アゼパニル、ジアゼピニル、オキセパニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1〜6アルコキシル基」とは、前記「C1〜6アルキル基」が酸素原子に置換した基を意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1〜6アルコキシル基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、およびヘキシルオキシ等が挙げられる。また、「C1〜4アルコキシル基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシおよびtert−ブトキシ等が挙げられ、「C1〜2アルコキシル基」としては、メトキシおよびエトキシが挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「ハロゲン化C1〜6アルコキシル基」とは、前記「C1〜6アルコキシル基」の「C1〜6アルキル基」部が1〜5個のハロゲン原子で任意に置換されている基を意味し、例えば、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C2〜6アルケニルオキシ基」とは、前記「C2〜6アルケニル基」が酸素原子に置換した基を意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「C2〜6アルケニルオキシ基」としては、例えば、ビニルオキシ、アリルオキシ、イソプロペニルオキシ、ブテニルオキシ、ペンテニルオキシ、およびヘキセニルオキシ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C2〜6アルキニルオキシ基」とは、前記「C2〜6アルキニル基」が酸素原子に置換した基を意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「C2〜6アルキニルオキシ基」としては、例えば、エチニルオキシ、1−プロピニルオキシ、2−プロピニルオキシ、ブチニルオキシ、ペンチニルオキシ、ヘキシニルオキシ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C2〜7アルカノイル基」とは、前記「C1〜6アルキル基」にカルボニル基が結合した、「C1〜6アルキルカルボニル基」を意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「C2〜7アルカノイル基」としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロプロピルメチルカルボニル、2−メチルシクロプロピルカルボニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1〜6アルキルチオ基」とは、「チオール基(‐SH)」の水素原子が、前記「C1〜6アルキル基」に置換した基を意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1〜6アルキルチオ基」としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ、およびヘキシルチオ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「−NRab基」とは、「アミノ基」の窒素原子上の二つの水素原子がRa及びRbに置換された基を意味する。すなわち、「−NRab基」とは、「アミノ基」の窒素原子上の二つの水素原子が、各々独立に、「C1〜6アルキル基」、「ハロゲン化C1〜6アルキル基」、「C2〜6アルケニル基」及び「C2〜6アルキニル基」から任意に選ばれる基に置換されている基を意味し、例えば、「ジC1〜6アルキルアミノ基」等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「ジC1〜6アルキルアミノ基」としては、例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ、エチルメチルアミノ、およびプロピルメチルアミノ等が挙げられる。
「RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに単環式非芳香族複素環基を形成してもよく」における「単環式非芳香族複素環基」の例としては、具体的には、前記「単環式非芳香族複素環基」のうち、窒素原子に結合する水素原子を除いてできる1価の環状基を意味し、具体的には、例えば、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼパニル、アゾカニル等が挙げられる。
a、Rbにおいて「当該単環式非芳香族複素環基は、その環内の炭素原子の少なくとも1個が、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から任意に選ばれる原子またはカルボニル基で置き換えられていてもよく」としての複素環基として、具体的には、例えば、オキサゾリニル、イソキサゾリニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、チアゾリニル、イソチアゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、2−オキソピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピペラジニル、オキサジアゾリニル、オキサジアゾリジニル等が挙げられる。
a、Rbにおいて「当該単環式非芳香族複素環基は、その環内の炭素原子の少なくとも1個が、窒素原子(当該窒素原子は、C1〜6アルキル基で置換されていてもよい)で置き換えられていてもよく」としての複素環基として、具体的には、例えば、4−メチルピペラジン−1−イル、4−エチルピぺラジン−1−イル、4−プロピルピペラジン−1−イル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1〜6アルコキシルカルボニル基」とは、「カルボキシ基(−COOH)」の水素原子が前記「C1〜6アルキル基」に置換した基、即ち「エステル基」を意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1〜6アルコキシルカルボニル基」としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等が挙げられる。
Lは、R2と結合し、環Bの一部とともに縮合環基を形成してもよい。すなわち、以下の部分構造式に示すように、L、R2及び環B(一部)は共に結合して縮合環Dを形成し得る。
Figure 2018012645

形成された縮合環Dは、隣接する環Bの一部とともに縮環式の環状基を形成する。
ここで、当該縮合環Dは、ハロゲン原子で置換されていてもよい5〜7員複素環基であり、隣接する環Bの一部とともに縮環式複素環基を形成する。
Lにおいて「Lは、R2と結合し、環Bの一部とともに縮合環基を形成してもよく」における「縮合環」、すなわち前記縮合環Dとは、前記「複素環基」のうち単環式の環状基を意味し、具体的には、酸素原子を含む環状基等が挙げられ、好ましくは酸素原子を含む環状基である。縮合環Dと隣接する環Bからなる縮環式複素環基は、前記「複素環基」のうち縮環式の環状基を意味し、具体的には、前記「縮環式ヘテロアリール基」及び「部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基」のうち、酸素原子を含む縮環式の環状基等が挙げられ、好ましくは酸素原子を含む縮環式の環状基である。より具体的には、例えば、ベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、1,3−ベンゾジオキソリル、1,4−ベンゾジオキサニル等が挙げられる。
環B上においてLは、環A−ビシクロ環−CO−の結合位置に隣接する置換基である。即ち、式(I)中、環A−ビシクロ環−CO−が結合する環B上の炭素原子又はヘテロ原子と、Lが結合する環B上の炭素原子又はヘテロ原子は、互いに隣接している。
[1−1] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、nは好ましくは2である。
[1−2] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、環Aは、好ましくは、フェニル基または5〜10員ヘテロアリール基であり、当該フェニル基またはヘテロアリール基はそれぞれ、1〜5個のR1で置換されていてもよい。
上記R1は、好ましくはハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜7アルカノイル基、C1〜6アルキルチオ基、−NRab基(ここで、当該Ra及びRbはC1〜6アルキル基を表し、RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに単環式非芳香族複素環基を形成してもよく、RaおよびRbにおける前記単環式非芳香族複素環基は、その環内の炭素原子の少なくとも1個が、酸素原子、硫黄原子及びC1〜6アルキル基で置換されていてもよい窒素原子から任意に選ばれる原子で置き換えられていてもよい)、シアノ基またはオキソ基であり、より好ましくはハロゲン原子、C1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、C1〜4アルコキシル基、C2〜5アルカノイル基、C1〜4アルキルチオ基、−NRab基(ここで、当該Ra及びRbはC1〜4アルキル基を表し、RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに単環式非芳香族複素環基を形成してもよい)、シアノ基またはオキソ基であり、更に好ましくはハロゲン原子、C1〜2アルキル基、C3〜4シクロアルキル基、C1〜2アルコキシル基、C2〜3アルカノイル基、C1〜2アルキルチオ基、−NRab基(ここで、当該Ra及びRbはC1〜2アルキル基を表し、RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに5〜6員非芳香族複素環基を形成してもよい)、シアノ基またはオキソ基であることが適当であり、上記R1における前記アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシル基、アルカノイル基またはアルキルチオ基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよい。
[1−2−a] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、環Aは、より好ましくは、下記部分構造式(a1)、(a2)、(a3)または(a4):

Figure 2018012645

(式(a1)、(a2)、(a3)または(a4)中、
環A1は、隣接するピリジン環とともに9〜10員の縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基を形成し、当該環A1は1〜2個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
環A2は、隣接するピラゾール環とともに8〜9員の縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基を形成し、当該環A2は1〜2個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
環A3は、隣接するイミダゾール環とともに8〜9員の縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基を形成し、当該環A3は1〜2個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
1は、窒素原子、C−HまたはC−R1aを表し、
2は、窒素原子、C−HまたはC−R1dを表し、但し、X1が窒素原子の場合は、X2はC−HまたはC−R1dであり、
1aは、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜7アルカノイル基またはシアノ基を表し、
1b及びR1cは、各々独立に、水素原子またはC1〜6アルキル基を表し、
1dは、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C1〜6アルキルチオ基、−NRab基またはオキソ基を表し、但し、R1dがオキソ基の場合は、X1はC1〜6アルキル基で置換されていてもよい窒素原子であり、
1e及びR1fは、各々独立に、水素原子またはC1〜6アルキル基を表し、
1a、R1b、R1c、R1d、R1e及びR1fにおける前記アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシル基、アルカノイル基またはアルキルチオ基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよい)が挙げられる。
上記環Aは、好ましくは上記部分構造式(a1)であることが適当である。
上記環A1は、好ましくは環A1内に1個の酸素原子を含有することが適当である。また、上記環A1は、好ましくは隣接するピリジン環とともに9員の縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基を形成することが適当である。環A1が隣接するピリジン環とともに形成する縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基とは、前記「縮環式ヘテロアリール基」または「部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基」のうち、ピリジン環を含有する環状基が挙げられ、具体的には、イソキノリン−1−イル、5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリン−1−イル、フロ[2,3−c]ピリジン−7−イル、フロ[3,2−c]ピリジン−4−イル、2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−7−イル、2,3−ジヒドロフロ[3,2−c]ピリジン−4−イル等が挙げられ、好ましくは、フロ[2,3−c]ピリジン−7−イル、フロ[3,2−c]ピリジン−4−イル、2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−7−イルまたは2,3−ジヒドロフロ[3,2−c]ピリジン−4−イルであることが適当である。
上記環A2は、好ましくは隣接するピラゾール環とともに9員の縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基を形成することが適当である。環A2が隣接するピラゾール環とともに形成する縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基とは、前記「縮環式ヘテロアリール基」または「部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基」のうち、ピラゾール環を含有する環状基が挙げられ、具体的には、1H−インダゾール−3−イル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イル、1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−イル、1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル、1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル、1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル、6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル、6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル等が挙げられ、好ましくは、1H−インダゾール−3−イル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イル、1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−イル、1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル、1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イルであることが適当である。
上記環A3は、好ましくは隣接するイミダゾール環とともに9員の縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基を形成することが適当である。環A3が隣接するイミダゾール環とともに形成する縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基とは、前記「縮環式ヘテロアリール基」または「部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基」のうち、イミダゾール環を含有する環状基が挙げられ、具体的には、イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル、イミダゾ[1,5−a]ピリミジン−8−イル、イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル、5,6−ジヒドロ−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル等が挙げられ、好ましくは、イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イルであることが適当である。
上記X1は、好ましくはC−HまたはC−R1aであり、より好ましくは、C−R1aであることが適当である。
上記R1aは、好ましくはC1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、C1〜4アルコキシル基、C2〜5アルカノイル基またはシアノ基であり、より好ましくはC1〜2アルキル基、C3〜4シクロアルキル基、C1〜2アルコキシル基、C2〜3アルカノイル基またはシアノ基であり、更に好ましくはC1〜2アルキル基またはシアノ基であることが適当であり、上記R1aにおける前記アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシル基またはアルカノイル基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよい。
上記R1b及びR1cは、好ましくは水素原子またはC1〜4アルキル基であり、より好ましくは水素原子またはC1〜2アルキル基であることが適当である。更に好ましくは、上記R1bは水素原子であり、R1cは水素原子またはC1〜2アルキル基であることが適当である。
上記R1dは、好ましくはハロゲン原子、C1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、C1〜4アルコキシル基、C1〜4アルキルチオ基、−NRab基(ここで、当該Ra及びRbはC1〜4アルキル基を表し、RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに単環式非芳香族複素環基を形成してもよい)またはオキソ基であり、より好ましくはハロゲン原子、C1〜2アルキル基、C3〜4シクロアルキル基、C1〜2アルコキシル基、C1〜2アルキルチオ基、−NRab基(ここで、当該Ra及びRbはC1〜2アルキル基を表し、RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに5〜6員非芳香族複素環基を形成してもよい)またはオキソ基であり、更に好ましくはC1〜2アルコキシル基であることが適当であり、上記R1dにおける前記アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシル基またはアルキルチオ基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよい。
但し、R1dがオキソ基の場合、X1は、C1〜6アルキル基、好ましくは、C1〜4アルキル基、より好ましくはC1〜2アルキル基で置換されていてもよい窒素原子である。
上記R1e及びR1fは、好ましくは水素原子またはC1〜4アルキル基であり、より好ましくは水素原子またはC1〜2アルキル基であり、更に好ましくはC1〜2アルキル基であることが適当である。
上記X2が窒素原子の場合は、好ましくは上記X1はC−R1aであり、R1cは水素原子以外であることが適当である。
上記X2がC−HまたはC−R1dの場合は、好ましくは上記X1はC−R1aであり、上記R1b、R1cは水素原子であることが適当である。
[1−2−b] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、環Aは、更に好ましくは、前記部分構造式(a1)であり、ここでX1はC−R1aであり、X2は窒素原子、C−HまたはC−R1dである。ここで、当該R1dは、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C1〜6アルキルチオ基または−NRab基を表す。環Aが部分構造式(a1)である場合のR1a、R1b及びR1cの定義および好ましい範囲は、上記態様[1−2−a]で上述したとおりである。
上記R1dは、好ましくはハロゲン原子、C1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、C1〜4アルコキシル基、C1〜4アルキルチオ基または−NRab基(ここで、当該Ra及びRbはC1〜4アルキル基を表し、RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに単環式非芳香族複素環基を形成してもよい)であり、より好ましくはハロゲン原子、C1〜2アルキル基、C3〜4シクロアルキル基、C1〜2アルコキシル基、C1〜2アルキルチオ基または−NRab基(ここで、当該Ra及びRbはC1〜2アルキル基を表し、RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに5〜6員非芳香族複素環基を形成してもよい)であり、更に好ましくはC1〜2アルコキシル基であることが適当である。上記R1dにおける、当該アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシル基、アルキルチオ基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよい。
上記X2が窒素原子の場合は、好ましくは上記R1cは水素原子以外、すなわちC1〜6アルキル基であり、より好ましくはC1〜4アルキル基であり、更に好ましくはC1〜2アルキル基であることが適当である。
上記X2がC−HまたはC−R1dの場合は、好ましくは上記R1b、R1cは水素原子であることが適当である。
[1−2−c] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、環Aは、殊更好ましくは、前記部分構造式(a1)であり、ここでX1はC−R1aであり、X2は窒素原子、C−HまたはC−R1dであり、R1aは、C1〜6アルキル基またはシアノ基を表し、R1bは、水素原子を表し、R1cは、水素原子またはC1〜6アルキル基を表し、R1dは、C1〜6アルコキシル基を表し、R1a、R1b、R1c及びR1dにおける前記アルキル基またはアルコキシル基は、それぞれ、1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよい。
上記R1aは、好ましくはC1〜4アルキル基またはシアノ基であり、より好ましくはC1〜2アルキル基またはシアノ基であることが適当である。
上記R1cは、好ましくは水素原子またはC1〜4アルキル基であり、より好ましくは水素原子またはC1〜2アルキル基であることが適当である。
上記R1dは、好ましくはC1〜4アルコキシル基、より好ましくはC1〜2アルコキシル基であることが適当である。
上記X2が窒素原子の場合は、上記R1a、R1cは、好ましくは各々独立にC1〜6アルキル基であり、より好ましくは各々独立にC1〜4アルキル基であり、更に好ましくは各々独立にC1〜2アルキル基であることが適当である。
上記X2がC−HまたはC−R1dの場合は、好ましくは上記R1aはハロゲン化C1〜6アルキル基またはシアノ基であり、より好ましくは上記R1aはハロゲン化C1〜4アルキル基またはシアノ基であり、更に好ましくは上記R1aはハロゲン化C1〜2アルキル基またはシアノ基であることが適当である。
上記X2がC−HまたはC−R1dの場合は、上記R1cは水素原子であることが適当である。
[1−3] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、環Bは、好ましくは、フェニル基または5〜6員の単環式ヘテロアリール基を表し、環Bにおける当該フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1〜4個のR2で置換されていてもよい。
上記R2は、好ましくはハロゲン原子、C1〜6アルキル基、ハロゲン化C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシル基、ハロゲン化C1〜6アルコキシル基、シアノ基または単環式ヘテロアリール基(当該ヘテロアリール基は1個のハロゲン原子で置換されていてもよい)であり、より好ましくはハロゲン原子、C1〜4アルキル基、ハロゲン化C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシル基、ハロゲン化C1〜4アルコキシル基、シアノ基または5〜6員ヘテロアリール基(当該ヘテロアリール基は1個のハロゲン原子で置換されていてもよい)であり、更に好ましくはハロゲン原子、C1〜2アルキル基、ハロゲン化C1〜2アルキル基、C1〜2アルコキシル基、ハロゲン化C1〜2アルコキシル基、シアノ基または5〜6員ヘテロアリール基(当該ヘテロアリール基は1個のハロゲン原子で置換されていてもよい)であり、殊更好ましくはハロゲン原子、C1〜2アルキル基、ハロゲン化C1〜2アルキル基、C1〜2アルコキシル基またはシアノ基あることが適当である。
[1−3−a] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、環Bは、より好ましくは、フェニル基または5〜6員ヘテロアリール基を表し、環Bにおける当該フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1個のR2で置換されていてもよい。
2の定義および好ましい範囲は、上記態様[1−3]で上述したとおりである。
[1−3−b] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、環Bは、更に好ましくは、下記部分構造式(b1)または(b2):

Figure 2018012645

(式(b1)または(b2)中、
Yは、窒素原子、C−HまたはC−R2bを表し、
2aは、水素原子、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシル基または単環式ヘテロアリール基を表し、但し、YがC−R2bの場合は、R2aは水素原子であり、
2bは、ハロゲン原子を表し、
2cは、水素原子、C1〜6アルキル基またはシアノ基を表し、
2a及びR2cにおける前記アルキル基、アルコキシル基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよく、
1ないし6の数字は、環内における位置を表す)が挙げられる。
上記R2aにおける当該単環式ヘテロアリール基は、好ましくはLの結合位置に対してパラ位に位置すること、すなわち上記式(b1)において、環内におけるYの位置を1位、Lの結合位置を2位とした場合、5位に位置することが適当である。
上記R2aは、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、C1〜4アルキル基、ハロゲン化C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシル基、ハロゲン化C1〜4アルコキシル基または5〜6員ヘテロアリール基であり、より好ましくは水素原子、ハロゲン原子、C1〜2アルキル基、C1〜2アルコキシル基または5〜6員ヘテロアリール基であり、更に好ましくは水素原子またはハロゲン原子であることが適当である。
上記R2cは、好ましくは水素原子、C1〜4アルキル基、ハロゲン化C1〜4アルキル基またはシアノ基であり、より好ましくは水素原子、C1〜2アルキル基、ハロゲン化C1〜2アルキル基またはシアノ基であることが適当である。
[1−3−c] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、環Bは、殊更好ましくは、上記部分構造式(b1)または(b2)であり、ここでYは、窒素原子、C−HまたはC−R2bを表し、R2aは、水素原子またはハロゲン原子を表し、但し、YがC−R2bの場合は、R2aは水素原子であり、R2bは、ハロゲン原子を表し、R2cは、水素原子、C1〜6アルキル基、ハロゲン化C1〜6アルキル基またはシアノ基を表す。
上記R2cは、好ましくは水素原子、C1〜4アルキル基、ハロゲン化C1〜4アルキル基またはシアノ基であり、より好ましくは水素原子、C1〜2アルキル基、ハロゲン化C1〜2アルキル基またはシアノ基であることが適当である。
[1−4] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、Lは、好ましくは、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、ハロゲン化C1〜6アルコキシル基、フェニル基または5〜6員の単環式ヘテロアリール基を表し、Lにおける当該フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1〜5個のR3で置換されていてもよく、または、LとR2が環B上で互いに隣接する置換基である場合、Lは、R2と結合し、環Bの一部とともに縮合環基を形成してもよい。すなわち、以下の部分構造式に示すように、L及びR2は、環B上で互いに隣接している(オルト位)場合、L、R2及び環B(一部)は共に結合して縮合環D’を形成し得る。

Figure 2018012645

形成された上記縮合環D’は、隣接する環Bの一部とともに縮環式の環状基を形成する。
ここで、当該縮合環D’は、ハロゲン原子で置換されていてもよい5〜7員の単環式非芳香族複素環基であり、隣接する環Bの一部とともに縮環式複素環基を形成する。縮合環D’と環Bからなる縮環式複素環基の定義および好ましい範囲は、前記態様[1]で上述したとおりである。
上記R3は、好ましくはハロゲン原子、C1〜6アルキル基、ハロゲン化C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシル基、ハロゲン化C1〜6アルコキシル基またはシアノ基であり、より好ましくはハロゲン原子、C1〜4アルキル基、ハロゲン化C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシル基、ハロゲン化C1〜4アルコキシル基またはシアノ基であり、更に好ましくはハロゲン原子、C1〜2アルキル基、ハロゲン化C1〜2アルキル基、C1〜2アルコキシル基、ハロゲン化C1〜2アルコキシル基またはシアノ基であり、殊更に好ましくはハロゲン原子、C1〜2アルキル基またはシアノ基であることが適当である。
[1−4−a] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、Lは、より好ましくは、フェニル基または5〜6員ヘテロアリール基を表し、Lにおける前記フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1個のR3で置換されていてもよい。
3の定義および好ましい範囲は、上記態様[1−4]で上述したとおりである。
[1−4−b] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、Lは、更に好ましくは、フェニル基または5〜6員ヘテロアリール基を表し、Lにおける前記フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1個のR3で置換されていてもよく、ここで、当該R3は、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシル基またはシアノ基を表し、ここでR3における前記アルキル基またはアルコキシル基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよい。
上記R3は、好ましくはC1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシル基またはシアノ基であり、より好ましくはC1〜2アルキル基、C1〜2アルコキシル基またはシアノ基であり、更に好ましくはC1〜2アルキル基またはシアノ基であることが適当である。
[1−4−c] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、Lは、殊更好ましくは、下記部分構造式(c1)、(c2)または(c3):

Figure 2018012645

(式(c1)、(c2)または(c3)中、
1、Z2、Z3は、各々独立に、窒素原子またはC−Hを表し、但し、Z2がC−Hの場合は、Z1はC−Hであり、
4は、酸素原子または硫黄原子を表し、
3a、R3b及びR3cは、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基またはシアノ基を表す)が挙げられる。
上記Z4は、好ましくは硫黄原子であることが適当である。
上記R3a、R3b、R3cは、各々独立に、好ましくは水素原子、C1〜4アルキル基またはシアノ基であり、より好ましくは水素原子、C1〜2アルキル基またはシアノ基であり、更に好ましくは水素原子であることが適当である。
[1−5] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、Ra及びRbは、好ましくは、各々独立に、C1〜6アルキル基を表し、RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに単環式非芳香族複素環基を形成してもよく、RaおよびRbにおける前記単環式非芳香族複素環基は、その環内の炭素原子の少なくとも1個が、酸素原子、硫黄原子及びC1〜6アルキル基で置換されていてもよい窒素原子から任意に選ばれる原子で置き換えられていてもよい。
上記Ra及びRbは、より好ましくは、各々独立に、C1〜4アルキル基を表し、RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに単環式非芳香族複素環基を形成してもよく、更に好ましくは、各々独立に、C1〜2アルキル基を表し、RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに5〜6員非芳香族複素環基を形成してもよい。
[1−6] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、置換基RIは、好ましくは、各々独立に、ハロゲン原子である。
[2] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物において、好ましい態様は、式(I)中、
環Aは、フェニル基または5〜10員ヘテロアリール基を表し、環Aにおける前記フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1〜5個のR1で置換されていてもよく;
環Bは、フェニル基または5〜6員の単環式ヘテロアリール基を表し、環Bにおける当該フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1〜4個のR2で置換されていてもよく;
Lは、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、ハロゲン化C1〜6アルコキシル基、フェニル基または5〜6員の単環式ヘテロアリール基を表し、Lにおける当該フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1〜5個のR3で置換されていてもよく、または、LとR2が環B上で互いに隣接する置換基である場合、Lは、R2と結合し、環Bの一部とともに縮合環基を形成してもよく、当該縮合環基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい5〜7員の単環式非芳香族複素環基である、
化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物である。
上記式(I)の化合物において、より好ましくは、nは2である。
上記式(I)の化合物において、環A、環B、L、R1、R2、R3、Ra、Rb及び置換基RIの定義および好ましい範囲は、上記態様[1−2]〜[1−6]で上述したとおりである。
[2−1] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物において、好ましい別の態様は、下記式(I)−1:

Figure 2018012645

(式(I)−1中、n、R1、R2、R3、Ra、Rb及び置換基RIの定義は上記態様[1]中の定義と同じであり;
環Aは、フェニル基または5〜10員ヘテロアリール基を表し、環Aにおける前記フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1〜5個のR1で置換されていてもよく;
環Bは、フェニル基または5〜6員の単環式ヘテロアリール基を表し、環Bにおける当該フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1〜4個のR2で置換されていてもよく;
Lは、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、ハロゲン化C1〜6アルコキシル基、フェニル基または5〜6員の単環式ヘテロアリール基を表し、Lにおける当該フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1〜5個のR3で置換されていてもよく、または、LとR2が環B上で互いに隣接する置換基である場合、Lは、R2と結合し、環Bの一部とともに縮合環基を形成してもよく、当該縮合環基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい5〜7員の単環式非芳香族複素環基であり、環B上においてLは環A−ビシクロ環−CO−の結合位置に隣接する置換基である)で表される、
化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物である。
上記式(I)−1の化合物において、nは好ましくは2である。
上記式(I)−1の化合物において、環A、環B、L、R1、R2、R3、Ra、Rb及び置換基RIの定義および好ましい範囲は、上記態様[1−2]〜[1−6]で上述したとおりである。
[3] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物において、より好ましい態様は、式(I)中、環Aは、下記部分構造式(a1)、(a2)、(a3)または(a4):

Figure 2018012645

(式(a1)、(a2)、(a3)または(a4)中、
環A1は、隣接するピリジン環とともに9〜10員の縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基を形成し、前記環A1は1〜2個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
環A2は、隣接するピラゾール環とともに8〜9員の縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基を形成し、前記環A2は1〜2個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
環A3は、隣接するイミダゾール環とともに8〜9員の縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基を形成し、前記環A3は1〜2個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
1は、窒素原子、C−HまたはC−R1aを表し、
2は、窒素原子、C−HまたはC−R1dを表し、但し、X1が窒素原子の場合は、X2はC−HまたはC−R1dであり、
1aは、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜7アルカノイル基またはシアノ基を表し、
1b及びR1cは、各々独立に、水素原子またはC1〜6アルキル基を表し、
1dは、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C1〜6アルキルチオ基、−NRab基またはオキソ基を表し、但し、R1dがオキソ基の場合は、X1はC1〜6アルキル基で置換されていてもよい窒素原子であり、
1e及びR1fは、各々独立に、水素原子またはC1〜6アルキル基を表し、
1a、R1b、R1c、R1d、R1e及びR1fにおける前記アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシル基、アルカノイル基またはアルキルチオ基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよい)を表し、
環Bは、フェニル基または5〜6員ヘテロアリール基を表し、環Bにおける前記フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1個のR2で置換されていてもよく、
Lは、フェニル基または5〜6員ヘテロアリール基を表し、Lにおける前記フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1個のR3で置換されていてもよい、
化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物である。
上記式(I)の化合物において、より好ましくは、nは2である。
上記式(I)の化合物において、環A、環A1、環A2、環A3、X1、X2、環B、L、R1、R1a、R1b、R1c、R1d、R1e、R1f、R2、R3、Ra、Rb及び置換基RIの定義および好ましい範囲は、上記態様[1−2]〜[1−6]で上述したとおりである。
[3−1]前記態様[1]の前記式(I)の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物において、より好ましい別の態様は、下記式(II):

Figure 2018012645

(式(II)中、n、R2、R3、Ra及びRbの定義は上記態様[1]中の定義と同じであり、
環Aは、下記部分構造式(a1)、(a2)、(a3)または(a4):

Figure 2018012645

(式(a1)、(a2)、(a3)または(a4)中、
環A1は、隣接するピリジン環とともに9〜10員の縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基を形成し、前記環A1は1〜2個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
環A2は、隣接するピラゾール環とともに8〜9員の縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基を形成し、前記環A2は1〜2個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
環A3は、隣接するイミダゾール環とともに8〜9員の縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基を形成し、前記環A3は1〜2個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
1は、窒素原子、C−HまたはC−R1aを表し、
2は、窒素原子、C−HまたはC−R1dを表し、但し、X1が窒素原子の場合は、X2はC−HまたはC−R1dであり、
1aは、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜7アルカノイル基またはシアノ基を表し、さらにR1aは、好ましくはC1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、C1〜4アルコキシル基、C2〜5アルカノイル基またはシアノ基であり、より好ましくはC1〜2アルキル基、C3〜4シクロアルキル基、C1〜2アルコキシル基、C2〜3アルカノイル基またはシアノ基であり、更に好ましくはC1〜2アルキル基またはシアノ基であり、
1b及びR1cは、各々独立に、水素原子またはC1〜6アルキル基を表し、さらにR1b及びR1cは、好ましくは水素原子またはC1〜4アルキル基であり、より好ましくは水素原子またはC1〜2アルキル基であり、更に好ましくはR1bは水素原子でありR1cは水素原子またはC1〜2アルキル基であり、
1dは、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C1〜6アルキルチオ基、−NRab基またはオキソ基を表し、さらにR1dは、好ましくはハロゲン原子、C1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、C1〜4アルコキシル基、C1〜4アルキルチオ基、−NRab基またはオキソ基であり、より好ましくはハロゲン原子、C1〜2アルキル基、C3〜4シクロアルキル基、C1〜2アルコキシル基、C1〜2アルキルチオ基、−NRab基またはオキソ基であり、更に好ましくはC1〜2アルコキシル基であり、但し、R1dがオキソ基の場合は、X1はC1〜6アルキル基で置換されていてもよい窒素原子であり、
1e及びR1fは、各々独立に、水素原子またはC1〜6アルキル基を表し、さらにR1e及びR1fは、各々独立に、好ましくはC1〜4アルキル基であり、より好ましくはC1〜2アルキル基であり、
1a、R1b、R1c、R1d、R1e及びR1fにおける前記アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシル基、アルカノイル基またはアルキルチオ基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよい)を表し、
環Bは、フェニル基または5〜6員ヘテロアリール基を表し、環Bにおける前記フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1個のR2で置換されていてもよく、
環Cは、フェニル基または5〜6員ヘテロアリール基を表し、環Cにおける前記フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1個のR3で置換されていてもよく、
環B上において環Cは環A−ビシクロ環−CO−の結合位置に隣接する置換基である、
化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物である。
上記式(II)の化合物において、nは好ましくは2である。
上記式(II)の化合物において、環A、環A1、環A2、環A3、X1、X2、環B、R1、R1a、R1b、R1c、R1d、R1e、R1f、R2、R3、Ra、Rb及び置換基RIの定義および好ましい範囲は、上記態様[1−2]〜[1−6]で上述したとおりである。
[4] 前記態様[3]の前記式(I)の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物において、さらに好ましい態様は、式(I)中、環Aは、前記部分構造式(a1)であり、ここでX1はC−R1aであり、X2は窒素原子、C−HまたはC−R1dであり、R1dは、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C1〜6アルキルチオ基または−NRab基を表し、;
環Bは、下記部分構造式(b1)または(b2):

Figure 2018012645

(式(b1)または(b2)中、
Yは、窒素原子、C−HまたはC−R2bを表し、
2aは、水素原子、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシル基または単環式ヘテロアリール基を表し、但し、YがC−R2bの場合は、R2aは水素原子であり、
2bは、ハロゲン原子を表し、
2cは、水素原子、C1〜6アルキル基またはシアノ基を表し、
2a及びR2cにおける前記アルキル基、アルコキシル基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよい)を表し;
3は、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシル基またはシアノ基を表し、ここでR3における前記アルキル基またはアルコキシル基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよく;
a及びRbは、各々独立に、C1〜6アルキル基を表し、RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに単環式非芳香族複素環基を形成してもよく、RaおよびRbにおける前記単環式非芳香族複素環基は、その環内の炭素原子の少なくとも1個が、酸素原子、硫黄原子及びC1〜6アルキル基で置換されていてもよい窒素原子から任意に選ばれる原子で置き換えられていてもよい、
化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物である。
上記式(I)の化合物において、より好ましくは、nは2である。
上記式(I)の化合物において、環A、X1、X2、環B、Y、L、R1、R1a、R1b、R1c、R1d、R2、R2a、R2b、R2c、R3、Ra、Rb及び置換基RIの定義および好ましい範囲は、上記態様[1−2]〜[1−6]で上述したとおりである。
[4−1]前記態様[3]の前記式(I)の化合物もしくは前記態様[3−1]の前記式(II)の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物において、さらに好ましい別の態様は、下記式(III):

Figure 2018012645

(式(III)中、n、R3、Ra及びRbの定義は上記態様[1]中の定義と同じであり、環Cの定義は上記式(II)の定義と同じであり;
Xは窒素原子、C−HまたはC−R1dであり、
1aは、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜7アルカノイル基またはシアノ基を表し、さらにR1aは、好ましくはC1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、C1〜4アルコキシル基、C2〜5アルカノイル基またはシアノ基であり、より好ましくはC1〜2アルキル基、C3〜4シクロアルキル基、C1〜2アルコキシル基、C2〜3アルカノイル基またはシアノ基であり、更に好ましくはC1〜2アルキル基またはシアノ基であり、
1b及びR1cは、各々独立に、水素原子またはC1〜6アルキル基を表し、さらにR1b及びR1cは、好ましくは水素原子またはC1〜4アルキル基であり、より好ましくは水素原子またはC1〜2アルキル基であり、更に好ましくはR1bは水素原子でありR1cは水素原子またはC1〜2アルキル基であり、
1dは、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C1〜6アルキルチオ基または−NRab基を表し、さらにR1dは、好ましくはハロゲン原子、C1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、C1〜4アルコキシル基、C1〜4アルキルチオ基または−NRab基であり、より好ましくはハロゲン原子、C1〜2アルキル基、C3〜4シクロアルキル基、C1〜2アルコキシル基、C1〜2アルキルチオ基または−NRab基であり、更に好ましくはC1〜2アルコキシル基であり、
1a、R1b、R1c及びR1dにおける当該アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシル基、アルカノイル基またはアルキルチオ基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよく;
環Bは、下記部分構造式(b1)または(b2):

Figure 2018012645

(式(b1)または(b2)中、
Yは、窒素原子、C−HまたはC−R2bを表し、
2aは、水素原子、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシル基または単環式ヘテロアリール基を表し、当該R2aにおける当該単環式ヘテロアリール基は、好ましくはフェニル基又は5〜6員ヘテロアリール基である環Cのパラ位に位置することが適当であり、当該R2aは、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシル基または5または6員のヘテロアリール基であり、より好ましくは水素原子、ハロゲン原子、C1〜2アルキル基、C1〜2アルコキシル基または5または6員のヘテロアリール基であり、更に好ましくは水素原子またはハロゲン原子であることが適当であり、但し、YがC−R2bの場合は、R2aは水素原子であり、
2bは、ハロゲン原子を表し、
2cは、水素原子、C1〜6アルキル基またはシアノ基を表し、当該R2cは、好ましくは水素原子、C1〜4アルキル基またはシアノ基であり、より好ましくは水素原子、C1〜2アルキル基またはシアノ基であることが適当であり、
2a及びR2cにおける前記アルキル基、アルコキシル基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよい)を表し;
3は、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシル基またはシアノ基を表し、ここでR3における前記アルキル基またはアルコキシル基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよく、当該R3は、好ましくはC1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシル基またはシアノ基であり、より好ましくはC1〜2アルキル基、C1〜2アルコキシル基またはシアノ基であり、更に好ましくはC1〜2アルキル基またはシアノ基であることが適当であり;
a及びRbは、各々独立に、C1〜6アルキル基を表し、RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに単環式非芳香族複素環基を形成してもよく、RaおよびRbにおける前記単環式非芳香族複素環基は、その環内の炭素原子の少なくとも1個が、酸素原子、硫黄原子及びC1〜6アルキル基で置換されていてもよい窒素原子から任意に選ばれる原子で置き換えられていてもよく、当該Ra及びRbは、より好ましくは、各々独立に、C1〜4アルキル基を表し、RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに単環式非芳香族複素環基を形成してもよく;
置換基RIは、各々独立に、ハロゲン原子または水酸基を表し、好ましくは、ハロゲン原子である、
化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物である。
上記式(III)の化合物において、nは好ましくは2である。
上記式(III)の化合物において、環B、Y、R1、R1a、R1b、R1c、R1d、R2、R2a、R2b、R2c、R3、Ra、Rb及び置換基RIの定義および好ましい範囲は、上記態様[1−2]〜[1−6]で上述したとおりである。
[5] 前記態様[4]の前記式(I)の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物において、殊更好ましい態様は、式(I)中、
1aは、C1〜6アルキル基またはシアノ基を表し、R1bは、水素原子を表し、R1cは、水素原子またはC1〜6アルキル基を表し、R1dは、C1〜6アルコキシル基を表し、R1a、R1b、R1c及びR1dにおける前記アルキル基またはアルコキシル基は、それぞれ、1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
2aは、水素原子またはハロゲン原子を表し、但し、YがC−R2bの場合は、R2aは水素原子であり、R2cは、好ましくは水素原子、C1〜4アルキル基、ハロゲン化C1〜4アルキル基またはシアノ基であり、より好ましくは水素原子、C1〜2アルキル基、ハロゲン化C1〜2アルキル基またはシアノ基であり、
Lは、下記部分構造式(c1)、(c2)または(c3):

Figure 2018012645

(式(c1)、(c2)または(c3)中、
1、Z2、Z3は、各々独立に、窒素原子またはC−Hを表し、但し、Z2がC−Hの場合は、Z1はC−Hであり、
4は、酸素原子または硫黄原子を表し、
3a、R3b及びR3cは、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基またはシアノ基を表す)を表す、
化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物である。
上記式(I)の化合物において、より好ましくは、nは2である。
上記式(I)の化合物において、環A、X1、X2、環B、Y、L、Z1、Z2、Z3、Z4、R1、R1a、R1b、R1c、R1d、R2、R2a、R2b、R2c、R3、R3a、R3b、R3c、Ra、Rb及び置換基RIの定義および好ましい範囲は、上記態様[1−2]〜[1−6]で上述したとおりである。
[5−1]前記態様[4]の前記式(I)の化合物もしくは前記態様[4−1]の前記式(III)の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物において、殊更好ましい別の態様は、下記式(III)−1:

Figure 2018012645

(式(III)−1中、n、Xの定義は上記式(III)の定義と同じであり、
1aは、C1〜6アルキル基またはシアノ基を表し、さらにR1aは、好ましくはC1〜4アルキル基であり、より好ましくはC1〜2アルキル基であり、R1bは、水素原子を表し、R1cは、水素原子またはC1〜6アルキル基を表し、さらにR1cは、好ましくは水素原子またはC1〜4アルキル基であり、より好ましくは水素原子またはC1〜2アルキル基であり、R1dは、C1〜6アルコキシル基を表し、さらにR1dは、好ましくはC1〜4アルコキシル基であり、より好ましくはC1〜2アルコキシル基であり、R1a、R1b、R1c及びR1dにおける前記アルキル基またはアルコキシル基は、それぞれ、1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
環Bは、下記部分構造式(b1)−1または(b2)−1:

Figure 2018012645

(式(b1)−1または(b2)−1中、
Yは、窒素原子、C−HまたはC−R2bを表し、
2aは、水素原子またはハロゲン原子を表し、但し、YがC−R2bの場合は、R2aは水素原子であり、
2bは、ハロゲン原子を表し、
2cは、水素原子、C1〜6アルキル基、ハロゲン化C1〜6アルキル基またはシアノ基を表し、
環Cは、下記部分構造式(c1)、(c2)または(c3):

Figure 2018012645

(式(c1)、(c2)または(c3)中、
1、Z2、Z3は、各々独立に、窒素原子またはC−Hを表し、但し、Z2がC−Hの場合は、Z1はC−Hであり、
4は、酸素原子または硫黄原子を表し、
3a、R3b及びR3cは、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基またはシアノ基を表し、さらにR3a、R3b及びR3cは、各々独立に、好ましくは水素原子またはC1〜4アルキル基であり、より好ましくは水素原子またはC1〜2アルキル基であり、更に好ましくは水素原子である)で表される、
化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物である。
上記式(III)−1の化合物において、nは好ましくは2である。
上記式(III)−1の化合物において、環B、Y、Z1、Z2、Z3、Z4、R1、R1a、R1b、R1c、R1d、R2、R2a、R2b、R2c、R3、R3a、R3b、R3c、Ra、Rb及び置換基RIの定義および好ましい範囲は、上記態様[1−2]〜[1−6]で上述したとおりである。
[5−1−a]前記態様[4]の前記式(I)の化合物もしくは前記態様[4−1]の前記式(III)の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物において、殊更好ましい別の態様は、下記式(IV):

Figure 2018012645

(式(IV)中、n、Xの定義は上記式(III)の定義と同じであり、
1aは、C1〜6アルキル基またはシアノ基を表し、さらにR1aは、好ましくはC1〜4アルキル基であり、より好ましくはC1〜2アルキル基であり、R1bは、水素原子を表し、R1cは、水素原子またはC1〜6アルキル基を表し、さらにR1cは、好ましくは水素原子またはC1〜4アルキル基であり、より好ましくは水素原子またはC1〜2アルキル基であり、R1dは、C1〜6アルコキシル基を表し、さらにR1dは、好ましくはC1〜4アルコキシル基であり、より好ましくはC1〜2アルコキシル基であり、R1a、R1b、R1c及びR1dにおける前記アルキル基またはアルコキシル基は、それぞれ、1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
Yは、窒素原子、C−HまたはC−R2bを表し、
2aは、水素原子またはハロゲン原子を表し、但し、YがC−R2bの場合は、R2aは水素原子であり、
2bは、ハロゲン原子を表し、
環Cは、下記部分構造式(c1)、(c2)または(c3):

Figure 2018012645

(式(c1)、(c2)または(c3)中、
1、Z2、Z3は、各々独立に、窒素原子またはC−Hを表し、但し、Z2がC−Hの場合は、Z1はC−Hであり、
4は、酸素原子または硫黄原子を表し、
3a、R3b及びR3cは、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基またはシアノ基を表し、さらにR3a、R3b及びR3cは、各々独立に、好ましくは水素原子またはC1〜4アルキル基であり、より好ましくは水素原子またはC1〜2アルキル基であり、更に好ましくは水素原子である)で表される、
化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物である。
上記式(IV)の化合物において、nは好ましくは2である。
上記式(IV)の化合物において、Y、Z1、Z2、Z3、Z4、R1、R1a、R1b、R1c、R1d、R2、R2a、R2b、R3、R3a、R3b、R3c、Ra、Rb及び置換基RIの定義および好ましい範囲は、上記態様[1−2]〜[1−6]で上述したとおりである。
[5−1−b]前記態様[4]の前記式(I)の化合物もしくは前記態様[4−1]の前記式(III)の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物において、殊更好ましい別の態様は、下記式(V):

Figure 2018012645

(式(V)中、n、Xの定義は上記式(III)の定義と同じであり、
1aは、C1〜6アルキル基またはシアノ基を表し、さらにR1aは、好ましくはC1〜4アルキル基であり、より好ましくはC1〜2アルキル基であり、R1bは、水素原子を表し、R1cは、水素原子またはC1〜6アルキル基を表し、さらにR1cは、好ましくは水素原子またはC1〜4アルキル基であり、より好ましくは水素原子またはC1〜2アルキル基であり、R1dは、C1〜6アルコキシル基を表し、さらにR1dは、好ましくはC1〜4アルコキシル基であり、より好ましくはC1〜2アルコキシル基であり、R1a、R1b、R1c及びR1dにおける前記アルキル基またはアルコキシル基は、それぞれ、1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
2cは、水素原子、C1〜6アルキル基、ハロゲン化C1〜6アルキル基またはシアノ基を表し、さらにR2cは、好ましくは水素原子、C1〜4アルキル基、ハロゲン化C1〜4アルキル基またはシアノ基であり、より好ましくは水素原子、C1〜2アルキル基、ハロゲン化C1〜2アルキル基またはシアノ基であり、
環Cは、下記部分構造式(c1)または(c3):

Figure 2018012645

(式(c1)または(c3)中、
1、Z2は、各々独立に、窒素原子またはC−Hを表し、但し、Z2がC−Hの場合は、Z1はC−Hであり、
4は、酸素原子または硫黄原子を表し、
3a及びR3cは、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基またはシアノ基を表し、さらにR3a及びR3cは、各々独立に、好ましくは水素原子またはC1〜4アルキル基であり、より好ましくは水素原子またはC1〜2アルキル基であり、更に好ましくは水素原子である)で表される、
化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物である。
上記式(V)の化合物において、nは好ましくは2である。
上記式(V)の化合物において、Z1、Z2、Z4、R1、R1a、R1b、R1c、R1d、R2、R2c、R3、R3a、R3c、Ra、Rb及び置換基RIの定義および好ましい範囲は、上記態様[1−2]〜[1−6]で上述したとおりである。
以上、本発明の態様[1]〜[5]までの各々及びその好ましい態様を、更には置換基の定義を適宜組み合わせることにより、前記態様[1]の前記式(I)で表される化合物の好ましい態様を任意に形成しうる。
前記態様[1]〜[5]およびそれらの下位態様において、上記式(I)におけるより好ましい置換基またはそれらの組み合わせは、第1の態様に記載されている説明に準ずる。
[6] 本発明の第6の態様は、前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、好ましい化合物として、以下に列挙される化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物、或いはそれらの光学異性体である。なお、以下に表される化合物の名称は、ChemBioDraw(登録商標) Ultra 14(CambridgeSoft)の化合物名称命名プログラムに従って得られる英語名称に基づくものである。
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノン(実施例1);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)フェニル)メタノン(実施例2);
(2−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例3);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(ピリミジン−2−イル)フェニル)メタノン(実施例4);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)メタノン(実施例5);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−フェノキシフェニル)メタノン(実施例6);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(6−メトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)メタノン(実施例7);
(3−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ピリジン−4−イル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例8);
(3−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリダジン−4−イル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例9);
(4−フルオロ−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例10);
2−(3−(4−フルオロ−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(実施例11);
(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(ピリミジン−2−イル)フェニル)メタノン(実施例12);
3−メトキシ−2−(3−(2−(ピリミジン−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例13);
2−(3−(3−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)イソニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(実施例14);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−フルオロ−6−(ピリミジン−2−イル)フェニル)メタノン(実施例15);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(4−メトキシ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)メタノン(実施例16);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(4−メチル−2−(ピリミジン−2−イル)フェニル)メタノン(実施例17);
(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソル−4−イル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例18);
(2−シクロプロピルフェニル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例19);
(2,6−ジエトキシフェニル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例20);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(5−メチル−2−フェニルフラン−3−イル)メタノン(実施例21);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−メチル−4−フェニルチアゾール−5−イル)メタノン(実施例22);
(2−シクロプロピル−4−フェニルチアゾール−5−イル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例23);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン(実施例24);
3−(5−(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)ベンゾニトリル(実施例25);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン(実施例26);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(1−(ピリジン−2−イル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン(実施例27);
5−(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボニル)−1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(実施例28);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(1−メチル−3−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メタノン(実施例29);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(5−フルオロ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)メタノン(実施例30);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)メタノン(実施例31);
[2,2’−ビピリジン]−3−イル(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例32);
(5’’−クロロ−[2,2’:5’,3’’−ターピリジン]−3’−イル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例33);
2−(3−(1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例34);
3−メトキシ−2−(3−(1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例35);
(3−メチル−1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)(8−(4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例36);
(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(3−メチル−1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン(実施例37);
2−(3−(3−メチル−1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例38);
3−メトキシ−2−(3−(3−メチル−1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例39);
3−メトキシ−2−(3−(1−(ピリジン−2−イル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例40);
1−(ピリジン−2−イル)−5−(8−(4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(実施例41);
2−(3−(3−シアノ−1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(実施例42);
3−メトキシ−2−(3−(1−(ピリダジン−3−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例43);
(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(1−メチル−3−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メタノン(実施例44);
2−(3−(2,6−ジエトキシベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(実施例45);
(2−フルオロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例46);
2−(3−(2−フルオロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(実施例47);
2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−クロロイソニコチノニトリル(実施例48);
2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−フルオロイソニコチノニトリル(実施例49);
2−(3−(2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(実施例50);
[2,2’−ビピリジン]−3−イル(8−(4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例51);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル−2,2,4,4−d4)(1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン(実施例52);
(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル−2,2,4,4−d4)メタノン(実施例53);
(2−メチル−4−フェニルチアゾール−5−イル)(8−(4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例54);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(1−メチル−3−(チアゾール−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メタノン(実施例55);
(3−フルオロ−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例56);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(3−フルオロ−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノン(実施例57);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(4−フルオロ−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノン(実施例58);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(5−フルオロ−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノン(実施例59);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−フルオロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノン(実施例60);
(2−クロロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例61);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(4−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノン(実施例62);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−メトキシ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノン(実施例63);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(4−メトキシ−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノン(実施例64);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(4−フルオロ−2−(ピリミジン−2−イル)フェニル)メタノン(実施例65);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(チアゾール−2−イル)ピリジン−3−イル)メタノン(実施例66);
(2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例67);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ピリジン−3−イル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例68);
(2−メトキシ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例69);
2−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例70);
2−(3−(2−メトキシ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例71);
2−(3−(3−フルオロ−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(実施例72);
3−メトキシ−2−(3−(2−メトキシ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例73);
2−(3−(4−フルオロ−2−(ピリミジン−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例74);
2−(3−(2−(チアゾール−2−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例75);
(2−(2H−テトラゾール−2−イル)フェニル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例76);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例77);
[1,1’−ビフェニル]−2−イル(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例78);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(6−メチル−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例79);
(4−クロロ−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例80);
(4−メトキシ−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例81);
2−(3−(4−クロロ−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(実施例82);
3−メトキシ−2−(3−(4−メトキシ−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例83);
(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(8−(4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例84);
(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例85);
2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例86);
2−(3−([2,2’−ビピリジン]−3−カルボニル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(実施例87);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル)メタノン(実施例88);
2−(3−(2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例89);
3−メトキシ−2−(3−(4−メトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例90);
2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(実施例91);
(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例92);
(2−(チアゾール−2−イル)ピリジン−3−イル)(8−(4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例93);
(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(チアゾール−2−イル)ピリジン−3−イル)メタノン(実施例94);
3−メトキシ−2−(3−(2−(チアゾール−2−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例95);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(3−メトキシ−6−メチルピラジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例96);
(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(8−(3−メトキシ−6−メチルピラジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例97);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(4−エトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)メタノン(実施例98);
2−(3−(4−エトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(実施例99);
(4−エトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(8−(4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例100);
(4−クロロ−2−(ピリミジン−2−イル)フェニル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例101);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(5−フルオロ−3−(ピリミジン−2−イル)ピリジン−2−イル)メタノン(実施例102);
(5−フルオロ−3−(ピリミジン−2−イル)ピリジン−2−イル)(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例103);
2−(3−(5−フルオロ−3−(ピリミジン−2−イル)ピコリノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(実施例104);
(4−フルオロ−2−(ピリミジン−2−イル)フェニル)(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例105);
2−(3−(4−フルオロ−2−(ピリミジン−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(実施例106);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(1−(チアゾール−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン(実施例107);
3−メトキシ−2−(3−(1−(チアゾール−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(実施例108);
(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(1−(チアゾール−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン(実施例109);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−ヨードフェニル)メタノン(実施例110);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(オキサゾール−2−イル)フェニル)メタノン(実施例111);
(2−(1H−ピラゾール−3−イル)フェニル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例112);
(2−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例113);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(4’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)メタノン(実施例114);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(3’−メトキシ−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)メタノン(実施例115);
(3’−(ジフルオロメトキシ)−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例116);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(イソチアゾール−4−イル)フェニル)メタノン(実施例117);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(3−メチルイソチアゾール−5−イル)フェニル)メタノン(実施例118);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(チアゾール−4−イル)フェニル)メタノン(実施例119);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(チアゾール−5−イル)フェニル)メタノン(実施例120);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(チアゾール−2−イル)フェニル)メタノン(実施例121);
2−(2−(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボニル)フェニル)チアゾール−4−カルボニトリル(実施例122);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(ピリジン−2−イル)フェニル)メタノン(実施例123);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(6−メチルピリジン−2−イル)フェニル)メタノン(実施例124);
6−(2−(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボニル)フェニル)ピコリノニトリル(実施例125);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(6−メトキシピリジン−2−イル)フェニル)メタノン(実施例126);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(4,6−ジメチルピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例127);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例128);
(8−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−フルオロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノン(実施例129);
2−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−6−メチルイソニコチノニトリル(実施例130);
(8−(3,5−ジメチルフェニル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−フルオロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノン(実施例131);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(4−(ジフルオロメトキシ)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例132);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例133);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(3−メチル−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例134);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(フロ[3,2−c]ピリジン−4−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例135);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(フロ[2,3−c]ピリジン−7−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例136);
(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(8−(フロ[3,2−c]ピリジン−4−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例137);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例138);
(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(8−(1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例139);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(1−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例140);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(1−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例141);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例142);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(1−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例143);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(3−メチルイミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例144);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(6−フルオロ−1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例145);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(5−フルオロ−1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例146);
2−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(実施例147);
2−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メチルイソニコチノニトリル(実施例148);
2−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−エトキシイソニコチノニトリル(実施例149);
2−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−(メトキシ−d3)イソニコチノニトリル(実施例150);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例151);
2−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチン酸メチル(実施例152);
2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−(メトキシ−d3)イソニコチノニトリル(実施例153);
2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−エトキシイソニコチノニトリル(実施例154);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(4−エチル−6−メチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例155);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(4,5−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例156);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(4,5,6−トリメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例157);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(4−シクロプロピル−6−メチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例158);
(2−フルオロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(4−メトキシ−6−メチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例159);
1−(2−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)ピリジン−4−イル)エタン−1−オン(実施例160);
2−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−クロロイソニコチノニトリル(実施例161);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)メタノン(実施例162);
1−(3−(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボニル)ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(実施例163);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−モルホリノピリジン−3−イル)メタノン(実施例164);
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)メタノン(実施例165);
(2,5−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例166);
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(2,3−ジヒドロフロ[3,2−c]ピリジン−4−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例167);
(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(8−(2,3−ジヒドロフロ[3,2−c]ピリジン−4−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例168);
3−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−1,5−ジメチルピラジン−2(1H)−オン(実施例169);
2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−シクロプロピルイソニコチノニトリル(実施例170);
2−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−シクロプロピルイソニコチノニトリル(実施例171);
2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−(ピロリジン−1−イル)イソニコチノニトリル(実施例172);
2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−(メチルチオ)イソニコチノニトリル(実施例173);
2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−(ジメチルアミノ)イソニコチノニトリル(実施例174);
(6−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,6−ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−3−イル)(2−フルオロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノン(実施例175);
2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,6−ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−6−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(実施例176)。
[7]本発明の第7の態様は、上記式(I)で表される化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物の少なくとも1つを有効成分として含有することを特徴とする、医薬組成物である。
[8]本発明の第8の態様は、上記式(I)で表される化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物の少なくとも1つを有効成分として含有することを特徴とする、オレキシン受容体が関与する疾患の予防及び/または治療剤である。
オレキシン受容体が関与する疾患として、不眠症、概日リズム睡眠障害、睡眠時随伴症等の睡眠障害;うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、自閉症、自閉症スペクトラム障害、薬物依存症等の精神疾患;アルツハイマー病等の神経変性疾患;認知症等の記憶障害;および過食症等の摂食障害、等が挙げられる。
[9]本発明の第9の態様は、上記式(I)で表される化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物の少なくとも1つを有効成分として含有することを特徴とする、睡眠障害、精神疾患、神経変性疾患、記憶障害または摂食障害の予防及び/または治療剤である。
好ましくは、上記式(I)で表される化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物の少なくとも1つを有効成分として含有することを特徴とする、睡眠障害の予防及び/または治療剤であり、より好ましくは、不眠症の予防及び/または治療剤である。
本明細書中、特に断りのない限り、「睡眠障害」として、具体的には、不眠症、概日リズム睡眠障害、睡眠時随伴症等が挙げられる。不眠症として、より具体的には、原発性不眠症、精神疾患による不眠症、身体疾患による不眠症、薬物による不眠症等が挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
本明細書中、特に断りのない限り、「精神疾患」として、具体的には、うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、自閉症、自閉症スペクトラム障害、薬物依存症等が挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
本明細書中、特に断りのない限り、「神経変性疾患」として、具体的には、アルツハイマー病等が挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
本明細書中、特に断りのない限り、「記憶障害」として、具体的には、認知症等が挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
本明細書中、特に断りのない限り、「摂食障害」として、具体的には、過食症等が挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
[10]本発明の第10の態様は、上記式(I)で表される化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物の1つ以上からなるオレキシン受容体拮抗剤である。
[11]本発明の第11の態様は、上記式(I)で表される化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物の少なくとも1つの医薬組成物としての使用である。
[12]本発明の第12の態様は、上記式(I)で表される化合物、または薬学的に許容できるその塩またはそれらの溶媒和物の少なくとも1つのオレキシン受容体拮抗剤としての使用である。
[13]本発明の第13の態様は、睡眠障害、精神疾患、神経変性疾患、記憶障害および摂食障害から選択される疾患を治療する方法であって、上記式(I)で表される化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物の少なくとも1つを前記疾患または状態の治療を必要とする対象に投与することを含む方法である。
好ましくは、睡眠障害を治療する方法であって、上記式(I)で表される化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物の少なくとも1つを前記疾患または状態の治療を必要とする対象に投与することを含む方法であり、より好ましくは不眠症を治療する方法である。
本明細書中、特に断りのない限り、「疾患または状態の治療」にあるような「治療」とは、「疾患または状態」の進行、または1つもしくは複数の「疾患または状態」を回復させる、緩和する、または抑制することを意味する。また、本明細書中、「治療」は、患者の状態に応じて、「疾患または状態」の発症またはその「疾患または状態」に関連する任意の症状の発症を予防することを包含する「疾患または状態」の予防、ならびに発症前に「疾患または状態」またはその任意の症状の重症度を低減することも包含する。本明細書では、「治療する」はある「疾患または状態」の再発を予防するおよび改善することも含むものとする。
[14]本発明の第14の態様は、前記疾患が、不眠症、概日リズム睡眠障害、睡眠時随伴症、うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、自閉症、自閉症スペクトラム障害、薬物依存症、アルツハイマー病、認知症、過食症の群から選択される態様[9]に記載の予防及び/または治療剤又は態様[13]に記載の方法である。
本発明の化合物は、オレキシン受容体拮抗作用を適宜選択した方法、例えば、後述の薬理実験例1(オレキシン受容体拮抗活性評価)で測定した場合、オレキシン受容体に対するIC50値が1μM以下である化合物が好ましい。より好ましくは、オレキシン受容体に対するIC50値が200nM以下、更に好ましくは40nM以下である化合物である。また、オレキシン2受容体拮抗作用を有する化合物として、オレキシン2受容体に対するIC50値が1μM以下である化合物が好ましく、より好ましくは200nM以下、更に好ましくは40nM以下である化合物である。このような活性を有する化合物は、オレキシン受容体拮抗作用、とりわけオレキシン2受容体拮抗作用を有する化合物であり、オレキシン受容体拮抗剤、とりわけオレキシン2受容体拮抗剤、または医薬組成物として、利用可能である。また、オレキシン受容体が関与する疾患、睡眠障害(不眠症、概日リズム睡眠障害、睡眠時随伴症等)、精神疾患(うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、自閉症、自閉症スペクトラム障害、薬物依存症等)、神経変性疾患(アルツハイマー病等)、記憶障害(認知症等)または摂食障害(過食症等)、とりわけオレキシン2受容体が関与する疾患、または不眠症等の睡眠障害の予防及び/または治療剤として、利用可能である。
また、本発明の化合物は、オレキシン2受容体拮抗作用を有するが、オレキシン1受容体拮抗作用を有さないあるいは低い作用を有する化合物を包含しており、このような化合物は、オレキシン2受容体選択的な拮抗作用を有する化合物、またはオレキシン2受容体選択的拮抗剤として、利用可能である。例えば、オレキシン1受容体に対するIC50値が、オレキシン2受容体に対するIC50値の10倍以上、20倍以上、50倍以上または100倍以上である化合物が挙げられる。オレキシン2受容体選択的な拮抗作用を有する化合物は、オレキシン1受容体拮抗作用による副作用を有さない医薬組成物として有用である。また、オレキシン2受容体が関与する疾患、睡眠障害(不眠症、概日リズム睡眠障害、睡眠時随伴症等)、精神疾患(うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、自閉症、自閉症スペクトラム障害、薬物依存症等)、神経変性疾患(アルツハイマー病等)、記憶障害(認知症等)または摂食障害(過食症等)、とりわけ不眠症等の睡眠障害の予防及び/または治療剤として、利用可能である。
以上の全ての態様において、「化合物」の文言を用いるとき、「その製薬学的に許容される塩」についても言及するものとする。
また、本明細書中、特に断りのない限り、「式(I)の化合物」、「式(I)で表される化合物」等と記載している場合、「式(I)−1の化合物」、「式(II)の化合物」等の、「式(I)の化合物」の下位概念にあたる化合物にも言及するものとする。
本発明の化合物は、置換基の種類によって、酸付加塩を形成する場合や塩基との塩を形成する場合がある。かかる塩としては、製薬学的に許容しうる塩であれば特に限定されないが、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性、又は酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩などのアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩などが挙げられる(例えば、モノ塩の他、二ナトリウム塩、二カリウム塩も含む)。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、t−ブチルアミン、t−オクチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピペリジン、モルホリン、ピリジン、ピコリン、リシン、アルギニン、オルニチン、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン、グルコサミン、フェニルグリシンアルキルエステル、グアニジン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、よう化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、エナント酸、カプリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、乳酸、ソルビン酸、マンデル酸等の脂肪族モノカルボン酸等との塩、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、酒石酸等の脂肪族ジカルボン酸との塩、クエン酸等の脂肪族トリカルボン酸との塩、安息香酸、サリチル酸等の芳香族モノカルボン酸との塩、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸の塩、桂皮酸、グリコール酸、ピルビン酸、オキシル酸、サリチル酸、N−アセチルシステイン等の有機カルボン酸との塩、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸との塩、アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸類との酸付加塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合にはアルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩など)などの無機塩、アンモニウム塩など、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸など無機酸との塩、又は酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸との塩が挙げられる。
前記塩は、常法に従い、例えば、本発明の化合物と適量の酸もしくは塩基を含む溶液を混合することにより目的の塩を形成させた後に分別濾取するか、もしくは該混合溶媒を留去することにより得ることができる。また、本発明の化合物またはその塩は、水、エタノール、グリセロール等の溶媒と溶媒和物を形成しうる。
塩に関する総説として、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use、Stahl&Wermuth(Wiley−VCH、2002)が出版されており、本書に詳細な記載がなされている。
本発明の化合物は、非溶媒和形態もしくは溶媒和形態で存在することができる。本明細書において、「溶媒和物」は、本発明の化合物と1種または複数の薬学的に許容される溶媒分子(例えば、水、エタノール等)を含む分子複合体を意味する。前記溶媒分子が水であるとき、特に「水和物」と言う。
以下、本発明の化合物に関する記載においては、その塩、溶媒和物、ならびにその塩の溶媒和物に関する記載を包含する。
本発明の化合物の「プロドラッグ」も本発明の化合物に包含される。「プロドラッグ」とは、例えば、目的とする薬理活性を殆どもしくは全く示さない可能性のある、本発明の化合物のある種の誘導体を、身体内または身体上に投与した時、例えば、加水分解等により目的とする薬理活性を有する、本発明の化合物に変換される場合、投与前の化合物のことを「プロドラッグ」と呼ぶ。
本発明の化合物の「プロドラッグ」は、例えば、本発明の化合物に存在する適切な官能基を、文献公知の方法、例えば、Design of Prodrugs、H.Bundgaard(Elsevier、1985)に記載されている方法に準じることで製造することができる。
本発明の化合物の「プロドラッグ」としては、具体的には、以下の(1)〜(3)に示すものがあり得るが、これに限定されるものではない。
(1)本発明の化合物にカルボキシ基が置換している場合:そのエステル、即ち、該カルボキシ基の水素原子が「C1〜6アルキル基」で置換されている化合物。
(2)本発明の化合物に水酸基が置換している場合:そのアルカノイルオキシもしくはエーテル、即ち、該水酸基の水素原子が「C2〜6アルカノイル基」もしくは「C2〜6アルカノイルオキシメチル基」で置換されている化合物。
(3)本発明の化合物にアミノ基(−NH2もしくは−NHR’(式中、R’≠H))が置換している場合:そのアミド、即ち、該アミノ基の一方または両方の水素原子が「C2〜6アルカノイル基」で置換されている化合物。
本発明の化合物が、幾何異性体、配置異性体、互変異性体、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体などの異性体を有する場合には、いずれか一方の異性体も混合物も本発明の化合物に包含される。さらに、本発明の化合物に光学異性体が存在する場合には、ラセミ体から分割された光学異性体も本発明の化合物に包含される。
本発明の化合物に、1つまたは複数の不斉炭素原子が有る場合には、2種以上の立体異性体が存在できる。また、本発明の化合物に、「C2〜6アルケニル基」が含まれる場合、幾何異性体(シス/トランス、またはZ/E)が存在できる。また、構造異性体が低いエネルギー障壁により相互変換可能である場合には、互変異性が生じうる。互変異性としては、例えば、イミノ、ケト、もしくはオキシム基を有する化合物においてプロトン互変異性の形態が挙げられる。
本発明の化合物に、幾何異性体、配置異性体、立体異性体、配座異性体等が存在する場合には、公知の手段によりそれぞれを単離することができる。
また、本発明の化合物が光学活性体である場合には、ラセミ体を通常の光学分割手段により(+)体もしくは(−)体[(D)体もしくは(L)体]に分離することができる。
本発明の化合物が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体、互変異性体を含有する場合には、自体公知の合成手法、分離手法により各々の異性体を単一の化合物として得ることができる。例えば、光学分割法としては、自体公知の方法、例えば、(1)分別再結晶法、(2)ジアステレオマー法、(3)キラルカラム法等が挙げられる。
(1)分別再結晶法:ラセミ体に対して光学分割剤をイオン結合させることにより結晶性のジアステレオマーを得た後、これを分別再結晶法によって分離し、所望により、中和工程を経てフリーの光学的に純粋な化合物を得る方法である。光学分割剤としては、例えば、(+)−マンデル酸、(−)−マンデル酸、(+)−酒石酸、(−)−酒石酸、(+)−1−フェネチルアミン、(−)−1−フェネチルアミン、シンコニン、(−)−シンコニジン、ブルシン等が挙げられる。
(2)ジアステレオマー法:ラセミ体の混合物に光学分割剤を共有結合(反応)させ、ジアステレオマーの混合物とした後、これを通常の分離手段(例、分別再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等)等を経て光学的に純粋なジアステレオマーへ分離した後、加水分解反応等の化学的な処理により、光学分割剤を除去することにより、光学的に純粋な光学異性体を得る方法。例えば、本発明の化合物に分子内水酸基または1級、2級アミノ基を有する場合、該化合物と光学活性な有機酸(例、MTPA〔α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸〕、(−)−メントキシ酢酸等)等とを縮合反応に付すことにより、それぞれエステル体またはアミド体のジアステレオマーが得られる。一方、本発明の化合物にカルボキシル基が有る場合、該化合物と光学活性アミンまたはアルコール試薬とを縮合反応に付すことにより、それぞれアミド体またはエステル体のジアステレオマーが得られる。上記の分離された各ジアステレオマーは、酸加水分解または塩基性加水分解反応に付すことにより、元の化合物の光学異性体に変換される。
(3)キラルカラム法:ラセミ体またはその塩をキラルカラム(光学異性体分離用カラム)でのクロマトグラフィーに付すことで、直接光学分割する方法。例えば、高速液体クロマトグラフィーの場合、CHIRALシリーズ(ダイセル)等のキラルカラムに光学異性体の混合物を添加し、水、種々の緩衝液(例、リン酸緩衝液)、有機溶媒(例、エタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、トリフルオロ酢酸、ジエチルアミン)を単独で、または混合した溶液として用いて、展開させることにより、光学異性体を分離することができる。また、例えば、ガスクロマトグラフィーの場合、CP−Chirasil−DeX CB(ジーエルサイエンス)等のキラルカラムを使用して分離することができる。
本発明の化合物は、結晶であってもよく、結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても本発明の化合物に包含される。
本発明の化合物は、薬学的に許容され得る共結晶または共結晶塩であってもよい。ここで、共結晶または共結晶塩とは、各々が異なる物理的特性(例えば、構造、融点、融解熱、吸湿性、溶解性および安定性等)を持つ、室温で二種またはそれ以上の独特な固体から構成される結晶性物質を意味する。共結晶または共結晶塩は、自体公知の共結晶化法に従い製造することができる。
本発明の化合物には、同位元素(例えば、水素の同位体、2Hおよび3Hなど、炭素の同位体、11C、13C、および14Cなど、塩素の同位体、36Clなど、フッ素の同位体、18Fなど、ヨウ素の同位体、123Iおよび125Iなど、窒素の同位体、13Nおよび15Nなど、酸素の同位体、15O、17O、および18Oなど、リンの同位体、32Pなど、ならびに硫黄の同位体、35Sなど)で標識、又は置換された化合物も包含される。
ある種の同位元素(例えば、11C、18F、15O、および13Nなどの陽電子放出同位元素)で標識または置換された本発明の化合物は、例えば、陽電子断層法(Positron Emission Tomography;PET)において使用するトレーサー(PETトレーサー)として用いることができ、医療診断などの分野において有用である。
ある種の同位体標識で標識または置換された本発明の化合物は、薬物および/または基質の組織分布研究において有用である。例えば、3Hおよび14Cは、それらの標識または置換が容易であり、かつ検出手段が容易である点から、該研究目的において有用である。
2H(あるいはDまたは重水素と表記する場合がある)で標識または置換された化合物(D化化合物、重水素化化合物)は、安定性が高くなることが期待され、活性化合物自体として有用である。例えば、代謝を受ける位置の水素原子を2Hに置換した化合物が挙げられ、化合物の性質にほとんど影響を与えずに、代謝反応速度を低下させることができる。また、代謝酵素と不可逆的に結合する位置を2Hに置換した化合物は、その代謝酵素の作用を阻害することを抑制し、併用時の薬物相互作用を軽減することができる。
同位体標識された本発明の化合物は、当業者に知られている通常の技法によって、または後述の実施例に記載する合成方法に類似する方法によって得る事ができる。また、非標識化合物の代わりに、得られた同位体標識化合物を薬理実験に用いる事ができる。
[本発明化合物の製造方法]
以下に、本発明の式(I)で表される化合物の製造方法について説明する。本発明化合物である式(I)で表される化合物、その塩およびそれらの溶媒和物は、市販化合物または市販化合物から文献公知の製造方法により容易に得ることが出来る化合物を出発原料もしくは合成中間体として、既知の一般的化学的な製造方法を組み合わせることで容易に製造することが可能であり、以下に示す代表的な製造方法に従い製造することができる。また、本発明は以下に説明する製造方法に、何ら限定されるものではない。
以下の製造方法の各々の式中におけるL、環A、環B、Ra、Rb等の式(I)に現れる定義は、特に断らない限り、前記態様に記載された式(I)の各々の定義と同一である。なお、製造方法中におけるL'やL''の定義は、式(I)のLの定義に包含されるものであり、各製造方法にて各々定義する。製造方法中におけるMの定義は、特に断らない限り、リチウム、ナトリウム、カリウム等の金属である。製造方法中におけるXの定義は、特に断らない限り、ハロゲン原子、またはトリフルオロメタンスルホナート(OTf)である。製造方法中におけるBの定義は、特に断らない限り、ボロン酸エステル、ボロン酸、トリフルオロボレート塩、またはボロン酸N−メチルイミノ二酢酸エステルである。製造方法中におけるP1、およびP2の定義は、特に断らない限り、水素原子もしくはイミノ基の保護基である。製造方法中におけるRAの定義は、特に断らない限り、C1〜6アルキル基、C6〜14アリール基またはC7〜20アラルキル基である。製造方法中におけるRBの定義は、特に断らない限り、C1〜6アルキル基またはC3〜8シクロアルキル基である。製造方法中におけるRCの定義は、特に断らない限り、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C1〜6アルキルチオ基、非芳香族複素環基、または−NRab基である。
以下の各製造方法において、式(I)の製造に用いられる各原料化合物は、塩を形成していてもよく、このような塩としては、前述した式(I)の塩と同様のものが挙げられる。また、式(I)の製造に用いられる各原料化合物は、反応液のままか粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、それ自体が公知の手段、例えば、抽出、濃縮、中和、濾過、蒸留、再結晶、クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精製することができる。
上記再結晶に用いられる溶媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール等のアルコール類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類;n−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;N,N‐ジメチルホルムアミド、N,N‐ジメチルアセトアミド、1,3‐ジメチル‐2‐イミダゾリジノン等のアミド類;クロロホルム、塩化メチレン、1,2‐ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;アセトニトリル等のニトリル類;アセトン、ジフェニルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキジド類;酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p‐トルエンスルホン酸等の有機酸類;等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いることもできるし、二種以上の溶媒を適当な割合、例えば、1:1〜1:10の割合で混合して用いてもよい。また、式中の化合物が市販されている場合には市販品をそのまま用いることもでき、自体公知の方法、またはそれに準じた方法にて製造したものを用いることもできる。
式(I)が有する置換基において、変換可能な官能基(例えば、カルボキシ基、アミノ基、水酸基、カルボニル基、メルカプト基、C1〜6アルコキシルカルボニル基、C6〜14アリールオキシカルボニル基、C7〜20アラルキルオキシカルボニル基、スルホ基(−SO2OH)、ハロゲン原子等)を含む場合、これらの官能基を自体公知の方法またはそれに準ずる方法によって変換することにより種々の化合物を製造することができる。
「カルボキシ基」の場合、例えば、エステル化、還元、アミド化、保護されていてもよいアミノ基への変換反応等の反応により変換可能である。
「アミノ基」の場合、例えば、アミド化、スルホニル化、ニトロソ化、アルキル化、アリール化、イミド化等の反応により変換可能である。
「水酸基」の場合、例えば、エステル化、カルバモイル化、スルホニル化、アルキル化、アリール化、酸化、ハロゲン化等の反応により変換可能である。
「カルボニル基」の場合、例えば、還元、酸化、イミノ化(オキシム化、ヒドラゾン化を含む)、(チオ)ケタール化、アルキリデン化、チオカルボニル化等の反応により変換可能である。
「メルカプト基」の場合、例えば、アルキル化、酸化等の反応により変換可能である。
「C1〜6アルコキシルカルボニル基」、「C6〜14アリールオキシカルボニル基」、または「C7〜20アラルキルオキシカルボニル基」の場合、例えば、還元、加水分解等の反応により変換可能である。
「スルホ基」の場合、例えば、スルホンアミド化、還元等の反応により変換可能である。
「ハロゲン原子」の場合、例えば、各種求核置換反応、各種カップリング反応等により変換可能である。
前記の各反応において、化合物が遊離の状態で得られる場合には、常法に従って塩に変換してもよく、また塩として得られる場合には、常法に従って遊離体またはその他の塩に変換することもできる。
これらの官能基の変換は、例えば、Larockらの、Comprehensive Organic Transformations、第2版、1999年10月刊、Wiley−VCH社、の成書に記載の方法等に準じて行う事ができる。
また、本発明の式(I)で表される化合物の製造方法の各反応および原料化合物合成の各反応において、置換基として水酸基(アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、複素環水酸基等)、アミノ基、カルボキシ基、チオール基等の反応性基がある場合には、各反応工程においてこれらの基を適宜保護し、適当な段階で当該保護基を除去することもできる。
当該水酸基(アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、複素環水酸基等)の保護基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル等に代表されるC1〜6アルキル基;メトキシメチル、メトキシエトキシメチル等に代表されるアルコキシルアルキル基;テトラヒドロピラニル基;ベンジル、トリフェニルメチル等に代表されるアラルキル基;トリメチルシリル、トリエチルシリル、t‐ブチルジメチルシリル、t‐ブチルジフェニルシリル等に代表されるシリル基;アセチル、エチルカルボニル、ピバロイル等に代表されるアルカノイル基;ベンジルカルボニル等に代表されるアラルキルカルボニル基;ベンゾイル等に代表されるアロイル基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t‐ブトキシカルボニル等に代表されるアルコキシルカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル等に代表されるアラルキルオキシカルボニル基等が用いられる。
当該アミノ基(−NH2基)もしくはイミノ基(−NH−基)の保護基としては、例えば、アセチル、エチルカルボニル、ピバロイル等に代表されるアルカノイル基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t‐ブトキシカルボニル等に代表されるアルコキシルカルボニル基;アリルオキシカルボニル基;フルオレニルメトキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル;ベンジルオキシカルボニル、パラメトキシベンジルオキシカルボニル、パラニトロベンジルオキシカルボニル等に代表されるアラルキルオキシカルボニル基;ベンジル、トリフェニルメチル等に代表されるアラルキル基;ベンゾイル等に代表されるアロイル基;ベンジルカルボニル等に代表されるアラルキルカルボニル基;メタンスルホニル、p−トルエンスルホニル、2,4−ジニトロベンゼンスルホニル、ベンゼンスルホニル等に代表されるスルホニル基;2−(トリメチルシリル)エトキシメチル基;フタロイル基;N,N−ジメチルアミノメチレン基等が用いられる。
当該カルボキシ基(−COOH基)の保護基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル等に代表されるアルキル基;アリル等に代表されるアルケニル基;フェニル等に代表されるアリール基;ベンジル、トリフェニルメチル等に代表されるアラルキル基;トリメチルシリル、トリエチルシリル、t‐ブチルジメチルシリル、t‐ブチルジフェニルシリル等に代表されるシリル基等が用いられる。
当該チオール基(−SH基)の保護基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル等に代表されるアルキル基;ベンジル、トリフェニルメチル等に代表されるアラルキル基;アセチル、エチルカルボニル、ピバロイル等に代表されるアルカノイル基;ベンゾイル等に代表されるアロイル基等が用いられる。
こうした保護基の導入・除去の方法は、保護される基あるいは保護基の種類により適宜行われるが、例えば、Greeneらの『Protective Groups in Organic Synthesis 第4版、2007年、John Wiley & Sons』の成書に記載の方法により行うことができる。
保護基の脱保護法としては、例えば、アセチル、エチルカルボニル、ピバロイル等に代表されるアルカノイル基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t‐ブトキシカルボニル等に代表されるアルコキシルカルボニル基;ベンゾイル等に代表されるアロイル基のようなアシル型保護基では、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムのような水酸化アルカリ金属等の適当な塩基を用いることにより加水分解し脱保護できる。
メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、テトラヒドロピラニル等に代表されるアルコキシルアルキル型保護基;t‐ブトキシカルボニル等に代表されるアルコキシルカルボニル型保護基;ベンジルオキシカルボニル、パラメトキシベンジルオキシカルボニル等に代表されるアラルキルオキシカルボニル型保護基;トリメチルシリル、トリエチルシリル、t‐ブチルジメチルシリル等に代表されるシリル型保護基は、例えば、酢酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の適当な酸、あるいはこれらを組み合わせた酸を用いることにより脱保護できる。
また、前記シリル型保護基は、適当なフッ素イオン(F-)発生試薬、例えばフッ化テトラブチルアンモニウム、フッ化水素等の試薬を用いることでも脱保護できる。
ベンジルオキシカルボニル、パラメトキシベンジルオキシカルボニル、パラニトロベンジルオキシカルボニル等に代表されるアラルキルオキシカルボニル基ならびにベンジルに代表されるアラルキル基は、例えば、パラジウム−炭素(Pd−C)触媒を用いる加水素分解により脱保護できる。
また前記ベンジル基は、例えば、液体アンモニア中、金属ナトリウムを用いるバーチ還元によっても脱保護できる。
トリフェニルメチル基は、適当な酸、例えば、酢酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の酸あるいはこれらを組み合わせた酸を用いることにより脱保護できる。また、液体アンモニア中、金属ナトリウムもしくは金属リチウムを用いるバーチ還元や、パラジウム炭素触媒を用いる加水素分解によっても脱保護できる。
スルホニル基は、例えば、低温下にてNa/アンスラセン、Na/ナフタレンを用いる一電子還元、もしくは、液体アンモニア中、金属ナトリウムもしくは金属リチウムを用いるバーチ還元等を用いることにより脱保護できる。
また、スルホニル基の中でも、2−ニトロベンゼンスルホニル基は、例えば、炭酸カリウムもしくはトリエチルアミン等の塩基性試薬存在下、チオールを反応させる、穏和な条件にて脱保護できる。
ここに示した、保護基の脱保護法は1例にしかなく、例えば、Greeneらの『Protective Groups in Organic Synthesis 第4版、2007年、John Wiley & Sons』の成書に記載の方法もしくは公知に発表されている各種論文を適用することで、脱保護が可能である。
下記に述べる製造方法中の反応条件については、特に断らない限り、以下の如きとする。反応温度は、−78℃から溶媒が還流する温度の範囲であり、特に温度が記載されていない場合は、室温(0〜35℃)であり、反応時間は、反応が十分進行する時間である。
また、製造方法中の各工程は、無溶媒、あるいは反応前に原料化合物を適当な反応に関与しない溶媒に溶解又は懸濁して行うことができる。反応に関与しない溶媒としては、具体的には、水;シクロヘキサン、ヘキサン等の飽和炭化水素系溶媒;ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、tert−ブチルアルコール、2−メトキシエタノール等のアルコール系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,3‐ジメチル‐2‐イミダゾリジノン等の極性アミド系溶媒:ジメチルスルホキシド(DMSO)等のスルホキシド系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル(MTBE)、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ルチジン等の塩基性溶媒;無水酢酸等の酸無水物;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸等の有機酸;塩酸、硫酸等の無機酸;であるが、一種の溶媒を単独で用いてもよく、または反応条件により適宜選択し二種以上の溶媒を適宜の割合で混合して用いてもよい。
本発明化合物の製造方法中において用いられる塩基(又は脱酸剤)として、具体的には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基;トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ピリジン、ルチジン、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、イミダゾール等の有機塩基;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド等金属アルコキシルド類;水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物;ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド;メチルリチウム、n−ブチルリチウム(n−BuLi)、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等の有機リチウム試薬;が挙げられる。また、本発明化合物の製造方法において用いられる酸、又は酸触媒として、具体的には、塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸等の無機酸;酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、フタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸等の有機酸;三フッ化ホウ素エーテル錯体、ヨウ化亜鉛、無水塩化アルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化鉄等のルイス酸;が挙げられる。ただし、上記に記載したものに必ずしも限定されるわけではない。
式(I)の塩は、それ自体公知の手段に従い、例えば、式(I)が塩基性化合物である場合には塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等無機酸(鉱酸)またはギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等有機酸を加えることによって、または式(I)が酸性化合物である場合にはアンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン、N,N‐ジアルキルアニリン等の有機塩基または炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム等無機塩基を加えることによって製造することができる。
本発明の式(I)で表される化合物は、式(AM)で表されるアミン誘導体を出発原料として、製造方法A(P1=Hの場合:環A基の導入、続くP2基の脱保護、式(CA)で表されるカルボン酸誘導体の縮合反応)、もしくは製造方法B(P2=Hの場合:式(CA)で表されるカルボン酸誘導体の縮合反応、続くP1基の脱保護、環A基の導入)により得ることができる。
Figure 2018012645
以下に、式(I)、式(I−1)[式(I)でL=単環式非芳香族複素環、フェニルまたは単環式ヘテロアリールの場合]、式(I−2)[式(I)で環A=3−置換−4−シアノ−2−ピリジンの場合]、および式(CA)[式(CA-3)、式(CA-4)、式(CA-5-1)、式(CA-5-2)、および式(CA-5-3)]で表される化合物の製造方法を示す。
[製造方法A]
Figure 2018012645
<工程1>
[環A=5〜14員ヘテロアリール基;X=ハロゲン原子の場合]
式(AM−1)(式(AM)でP1=H)で表される化合物、および式(AR−1)で表される化合物(式(AM−1)および式(AR−1)で表される化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)を用いて、文献公知の方法、例えば、『Tetrahedron、66(13)、2398−2403頁、2010年』等に記載された方法に準じて、無溶媒で反応温度120〜150度にて反応を行い、式(AM−3)の化合物を製造することができる。
また、式(AM−1)(式(AM)でP1=H)で表される化合物、および式(AR−1)で表される化合物を用いて、文献公知の方法、例えば、『Journal of Organic Chemistry、70(13)、5164−5173頁、2005年』等に記載された方法に準じて、ヨウ化銅(CuI)等のCu触媒、および(S)−プロリン、および炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、リン酸カリウム等塩基存在下、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、アセトニトリル等の反応に関与しない溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(AM−3)で表される化合物を製造することができる。
更に、式(AM−1)(式(AM)でP1=H)で表される化合物、および式(AR−1)で表される化合物を用いて、文献公知の方法、例えば、『WO2012/076430号パンフレット』などに記載された方法に準じて、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd2(dba)3)等のPd触媒、および4,5’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテン(XANTPHOS)等のホスフィン系試薬、およびトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、リン酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の有機または無機塩基存在下、トルエン、キシレン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメトキシエタン、アセトニトリル(アセトニトリル/水)、ジオキサン(ジオキサン/水)、テトラヒドロフラン(テトラヒドロフラン/水)等の反応に関与しない溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(AM−3)で表される化合物を製造することができる。
[環A=5〜14員ヘテロアリール基;X=OTfの場合]
式(AM−1)(式(AM)でP1=H)で表される化合物、および式(AR−1)で表される化合物を用いて、文献公知の方法、例えば、『Synlett、(12)、1400−1402、1997年』等に記載された方法に準じて、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒など反応に関与しない溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(AM−3)で表される化合物を製造することができる。
[環A=C6〜14アリール基;X=ハロゲン原子の場合]
式(AM−1)(式(AM)でP1=H)で表される化合物、および式(AR−1)で表される化合物を用いて、文献公知の方法、例えば、『WO2009/059112号パンフレット』などに記載された方法に準じて、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd2(dba)3)、酢酸パラジウム(Pd(OAc)2)、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシ−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(RuPhos Pd G2)等のPd触媒、および2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(X−phos)、4,5’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテン(XANTPHOS)、(Ph2P)2−ビナフチル、2’,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1’,1−ビナフチル(BINAP)、 2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシ−1,1’−ビフェニル(RuPhos)、[1’,1−ビフェニル]−2−イル ジ−tert−ブチルホスフィン(JohnPhos)等のホスフィン系試薬、および炭酸セシウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、tert−BuONa、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、等の有機または無機塩基存在下、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、アセトニトリル/水、ジオキサン、ジオキサン/水、テトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン/水、等の反応に関与しない溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、室温から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(AM−3)で表される化合物を製造することができる。
<工程2>
[製造方法A]<工程1>で得られる式(AM−3)で表される化合物を用い、文献公知の方法、例えば、『Protective Groups in Organic Synthesis 4th、2007年、John Wiley & Sons、Greeneら』の成書に記載された方法に準じて、保護基P2を保護基の種類に応じた方法で反応させることにより、P2基が脱保護された、式(AM−4)で表される化合物を製造することができる。
<工程3>
[製造方法A]<工程2>で得られる式(AM−4)のアミン、および式(CA)の化合物(式(CA)の化合物は、市販化合物、もしくは市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物、または後述する[製造方法E]、[製造方法F]、[製造方法G]、[製造方法H]もしくは[製造方法J]の方法で製造できる化合物である)を用いて、文献公知の方法、例えば、『実験化学講座 第4版 22 有機合成IV 酸・アミノ酸・ペプチド、191−309頁、1992年、丸善』等に記載された方法に準じて、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)、ベンゾトリアゾール−1−イロキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェイト(BOP試薬)、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィニッククロリド(BOP−Cl)、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェイト(CIP)、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリド(DMTMM)、ポリリン酸(PPA)、2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート メタンアミニウム(HATU)、(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ−モルホリノ−カルベニウムヘキサフルオロリン酸塩(COMU)、プロピルホスホン酸無水物(T3P)等の縮合剤の存在下、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等の極性溶媒、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒等の反応に関与しない溶媒中、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等の塩基の存在下または非存在下、0℃から溶媒が還流する温度で反応させることにより、式(I)で表される化合物を製造することができる。
また、式(CA)の化合物を、文献公知の方法、例えば『Journal of the American Chemical Society、109(24)、p7488−7494、1987年』等に記載された方法に準じて、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアミノピリジン等の塩基の存在もしくは非存在下、塩化チオニル、塩化オキサリル、塩化ホスホリル、塩化スルフリル、三塩化リン、五塩化リン、三臭化リン等のハロゲン化剤と、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム等の反応に不活性な溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い得られる酸ハライド、および[製造方法A]<工程2>で得られる式(AM−4)のアミンを用い、例えば『実験化学講座 第4版 22 有機合成IV酸・アミノ酸・ペプチド、144−146頁、1992年、丸善』等に記載された方法に準じて、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の塩基の存在下、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等の極性溶媒等の反応に関与しない溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で反応させることにより、式(I)の化合物を同様に製造することができる。
[製造方法B]
Figure 2018012645
<工程1>
式(AM−2)(式(AM)でP2=H)の化合物、および式(CA)の化合物(式(AM−2)および式(CA)の化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物であり、式(CA)の化合物は、後述する[製造方法E]、[製造方法F]、[製造方法G]、[製造方法H]もしくは[製造方法J]の方法で製造できる化合物でもよい)を用いて、[製造方法A]<工程3>に準じる反応を行い、式(AM−5)の化合物を製造することができる。
<工程2>
[製造方法B]<工程1>で得られる式(AM−5)の化合物を用い、文献公知の方法、例えば、『Protective Groups in Organic Synthesis 4th、2007年、John Wiley & Sons、Greeneら』の成書に記載された方法に準じて、保護基P1を保護基の種類に応じた方法で反応させることにより、P1基が脱保護された、式(AM−6)で表される化合物を製造することができる。
<工程3>
[製造方法B]<工程2>で得られる式(AM−6)の化合物、および式(AR−1)の化合物(該化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)を用いて、[製造方法A]<工程1>に準じる反応を行い、式(I)の化合物を製造することができる。
[製造方法C]式(I−1)[式(I)で環B≠1−置換−1H−ピラゾール環;L=L’=単環式非芳香族複素環、フェニルまたは単環式ヘテロアリールの場合]の製造方法
Figure 2018012645
<工程1>
[製造方法A]<工程2>で得られる式(AM−4)の化合物、および式(CA−1)(該化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)の化合物を用いて、[製造方法A]<工程3>に準じる反応を行い、式(IM−1)の化合物を製造することができる。
<工程2>
[製造方法C]<工程1>で得られる式(IM−1)の化合物、および式(RG−1)のハロゲン化化合物(該化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)を用い、文献公知の方法、例えば 『実験化学講座 第5版 18 有機化合物の合成 VI −金属を用いる有機合成−、327‐352頁、2004年、丸善』、および『Journal of Medicinal Chemistry、48(20)、p6326‐6339、2005年』に記載された方法に準じて、酢酸パラジウム(II)(Pd(OAc)2)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(Pd(PPh34)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd2(dba)3)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(Pd(dba)2)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(PdCl2(dppf))等のパラジウム触媒、トリフェニルホスフィン、トリス(tert−ブチル)ホスフィン、トリス(o−トリル)ホスフィン、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル等のホスフィン系試薬、およびトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、リン酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の有機または無機塩基存在下、トルエン、キシレン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメトキシエタン、アセトニトリル(アセトニトリル/水)、ジオキサン(ジオキサン/水)、テトラヒドロフラン(テトラヒドロフラン/水)等の反応に関与しない溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(I−1)で表される化合物を製造することができる。またはホスフィン系試薬の替わりにテトラメチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド等を用いて、同様の方法にて製造することができる。
<工程3>
[製造方法A]<工程2>で得られる式(AM−4)の化合物、および式(CA−2)(該化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)の化合物を用いて、[製造方法A]<工程3>に準じる反応を行い、式(IM−2)の化合物を製造することができる。
<工程4>
[式(RG−2)のボロン酸試薬を用いる場合]
[製造方法C]<工程3>で得られる式(IM−2)の化合物、および式(RG−2)(該化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)の化合物を用いて、[製造方法C]<工程2>に準じる反応を行い、式(I−1)の化合物を製造することができる。
[式(RG−3)のスズ試薬を用いる場合]
[製造方法C]<工程3>で得られる式(IM−2)の化合物、および式(RG−3)(該化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)の化合物を用いて、文献公知の方法、例えば、『Synlett、25(5)、653−656頁、2014年』、『Europian Journal of Organic Chemistry、2013(28)、6404−6419頁、2013年』、『Chemical Communication、48(71)、8907‐8909、2012年』、『Bioorganic & Medicinal Chemistry、21(8)、2370−2378頁、2013年』等に記載された方法に準じて、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(Pd(PPh34)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(Pd2(PPh32)等のパラジウム触媒の存在下(テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(Pd(PPh34)を用いる場合、ヨウ化銅(CuI)等の銅試薬の存在下または非存在下)、フッ化セシウム、塩化リチウム等の塩の存在下または非存在下、トルエン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン等の反応に関与しない溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(I−1)の化合物を製造することができる。
<工程5>
[式(IM−1)でB=ボロン酸エステルの場合]
[製造方法C]<工程3>で得られる式(IM−2)の化合物を用い、文献公知の方法、例えば、『The Journal of Organic Chemistry、60、7508‐2665、1995年』に記載された方法に準じて、ビス(ピナコラート)ジボロン、ビス(ネオペンチルグリコラート)ジボロン等のジボロンエステル存在下、酢酸パラジウム(II)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)などのパラジウム触媒の存在下、トリフェニルホスフィン、トリス(tert−ブチル)ホスフィン、トリス(o−トリル)ホスフィン、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル等のホスフィン系試薬、およびトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、酢酸カリウム等の有機または無機塩基存在下または非存在下、またはホスフィン系試薬の替わりにテトラメチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド等存在下または非存在下、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン等の反応に関与しない溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(IM−1)のボロン酸エステルを製造することができる。
[式(IM−1)でB=ボロン酸の場合]
[製造方法C]<工程3>で得られる式(IM−2)の化合物を用い、文献公知の方法、例えば、『Chemische Berichte、42、3090、1909年』等に記載された方法に準じて、トルエン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等の反応に関与しない溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム等のアルキルリチウム、イソプロピルマグネシウムクロリド等のグリニャール(Grignard)試薬、または金属マグネシウムの存在下、トリメチルボレート、トリイソプロピルボレート等のトリアルキルボレートを加え、−78℃から室温で反応を行った後、塩酸、硫酸等の酸を加え、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(IM−1)のボロン酸を製造することができる。
[式(IM−1)でB=トリフルオロボレート塩の場合]
前述の方法にて得られるボロン酸エステル、またはボロン酸を用い、文献公知の方法、例えば、『Chemical Reviews、108、288‐325、2008年』等に記載された方法に準じて、ジフッ化水素カリウム存在下、メタノール、エタノール、水等の反応に関与しない溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(IM−1)のトリフルオロボレート塩を製造することができる。
[式(IM−1)でB=ボロン酸N−メチルイミノ二酢酸エステルの場合]
[製造方法C]<工程3>で得られる式(IM−2)で表される化合物を用い、文献公知の方法、例えば、『Journal of Organometallic Chemistry、307(1)、1‐6、1986年』等に記載された方法に準じて、N−メチルイミノ二酢酸の存在下、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはジメチルスルホキシド等の反応に関与しない溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(IM−1)のボロン酸N−メチルイミノ二酢酸エステルを製造することができる。
<工程6>
[製造方法A]<工程2>で得られる式(AM−4)の化合物、および式(CA−3)(後述の[製造方法E]を参照)の化合物を用いて、[製造方法A]<工程3>に準じる反応を行い、式(I−1)の化合物を製造することができる。
[製造方法D]式(I−2)[式(I)で環A=3−置換−4−シアノ−2−ピリジンの場合]の製造方法
Figure 2018012645
<工程1>
[製造方法B]<工程2>で得られる式(AM−6)の化合物、および式(AR−2)(該化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)の化合物を用いて、[製造方法B]<工程3>に準じる反応を行い、式(IM−3)の化合物を製造することができる。
<工程2>
[RC=C3〜8シクロアルキル基の場合]
[製造方法D]<工程1>で得られる式(IM−3)の化合物、および式(RG−4)(該化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)の亜鉛化合物を用いて、文献公知の方法、例えば、『WO2014/066196号パンフレット』等に記載された方法に準じて、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(Pd(PPh34)、ビス[トリス(1,1−ジメチルエチル)ホスフィン]パラジウム等のPd触媒存在下、テトラヒドロフラン、2,2−ジメトキシエタン等の反応に関与しない溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(I−2)の化合物を製造することができる。
[RC=−NRab基(RaおよびRbが単環式非芳香族複素環基を形成する場合を含む)の場合]
[製造方法D]<工程1>で得られる式(IM−3)の化合物、および式(RG−5)(式(RG−5)の化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)のアミンを用いて、文献公知の方法、例えば、『WO2005/111003号パンフレット』、『Journal of Medicinal Chemistry、48(23)、7374−7388頁、2005年』等に記載された方法に準じて、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン等の塩基の存在下もしくは非存在下、水、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン等の反応に関与しない溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(I−2)の化合物を製造することができる。
[RC=C1〜6アルキルチオ基の場合]
[製造方法D]<工程1>で得られる式(IM−3)の化合物、および式(RG−6)(該化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)の化合物を用いて、文献公知の方法、例えば、『WO2011/049222号パンフレット』等に記載された方法に準じて、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の反応に関与しない溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(I−2)の化合物を製造することができる。
[RC=C1〜6アルコキシル基の場合]
[製造方法D]<工程1>で得られる式(IM−3)の化合物、および式(RG−7)(該化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)の化合物を用いて、『Journal of Medicinal Chemistry、55(22)、10118−10129頁、2012年』等に記載された方法に準じて、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の反応に関与しない溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(I−2)の化合物を製造することができる。
なお、式(IM−3)でX=ClまたはFの場合の式(IM−3−1)(X’=ClまたはF)は、後述する[製造方法D]<工程3>から<工程7>の方法でも製造する事ができる。
<工程3>
式(AR−2−1)および式(AM−1)の化合物(式(AR−2−1)および式(AM−1)の化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)を用いて、[製造方法A]<工程1>に準じる反応を行い、式(AM−3−1)(X’=Cl)の化合物を製造することができる。
<工程4>
式(AR−2−2)の化合物、および式(AM−1)(式(AR−2−2)、および式(AM−1)の化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)の化合物を用いて、[製造方法A]<工程1>に準じる反応を行い、式(AM−3−2)の化合物を製造することができる。
<工程5>
[製造方法D]<工程4>で得られた式(AM−3−2)の化合物、およびトリフルオロ酢酸無水物(TFAA)を用いて、文献公知の方法、例えば、『WO2007/043677号パンフレット』等に記載された方法に準じて、トリエチルアミン等の塩基存在下、ジクロロメタン等の反応に関与しない溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(AM−3−1)(X’=F)の化合物を製造することができる。
<工程6>
[製造方法D]<工程3>または[製造方法D]<工程5>で得られた式(AM−3−1)(X’=ClまたはF)の化合物を用いて、[製造方法A]<工程2>に準じる反応を行い、式(AM−4−1)の化合物を製造することができる。
<工程7>
[製造方法D]<工程6>で得られた式(AM−4−1)の化合物、および式(CA)の化合物を用いて、[製造方法A]<工程3>に準じる反応を行い、式(IM−3−1)の化合物を製造することができる。
[製造方法E]式(CA−3)[式(CA)で環B≠1−置換−1H−ピラゾール環;L=L’=単環式非芳香族複素環、フェニルまたは単環式ヘテロアリールの場合]の製造方法
Figure 2018012645
<工程1>
式(E−1)の化合物(該化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)、および式(RG−2)もしくは式(RG−3)の化合物を用いて、[製造方法C]<工程4>に準じる反応を行い、式(E−2)の化合物を製造することができる。
<工程2>
[RA=C1〜6アルキル基(例えば、メチル、エチル基など)の場合]
式(E−2)の化合物を用い、文献公知の方法、例えば、『実験化学講座 第4版 22 有機合成IV 酸・アミノ酸・ペプチド、1−43頁、1992年、丸善』などに記載された方法に準じて、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基存在下、水およびメタノール、エタノール、2−プロパノール、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等の反応に不活性な溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(CA−3)の化合物を製造することができる。
[RA=tert−ブチル基の場合]
式(E−2)の化合物を用い、文献公知の方法、例えば、『Protective Groups in Organic Synthesis 4th、2007年、John Wiley & Sons、Greeneら』の成書に記載された脱保護の方法に準じて、塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等の酸を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(CA−3)の化合物を製造することができる。
[RA=C7〜20アラルキル基(例えば、ベンジル基など)の場合]
式(E−2)の化合物を用い、文献公知の方法、例えば、『実験化学講座 第4版 26 有機合成VIII 不斉合成・還元・糖・標識化合物、159−266頁、1992年、丸善』等に記載された方法に準じて、パラジウム−炭素(Pd−C)、ラネーニッケル(Raney−Ni)、酸化白金(PtO2)、ジクロロトリトリフェニルホスフィンルテニウム等の触媒存在下、水素ガス雰囲気下にて、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル等の極性溶媒など反応に関与しない溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(CA−3)の化合物を製造することができる。
<工程3>
式(E−3)の化合物(該化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)、および式(RG−1)の化合物を用いて、[製造方法C]<工程2>に準じる反応を行い、式(E−2)の化合物を製造することができる。
[製造方法F]式(CA−4)[式(CA)で環B≠1−置換−1H−ピラゾール環;L=L''=窒素原子を含む単環式複素環の場合]の製造方法
Figure 2018012645
式(CA−2)の化合物、および式(F−1)の化合物(式(CA−2)および式(F−1)の化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)を用いて、文献公知の方法、例えば、『Angewandte Chemie,International Edition、50、48、11511−11515頁、2011年』等に記載された方法に準じて、ヨウ化銅(CuI)等の銅触媒、および炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の塩基存在下、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド等の反応に関与しない溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(CA−4)の化合物を製造することができる。
[製造方法G]式(CA−5−1)[式(CA)で環B=ピラゾール;L=2−ピリジンの場合(1)]の製造方法
Figure 2018012645
<工程1>
式(G−1)の化合物(該化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)、および2−ヒドラジノピリジンを用いて、文献公知の方法、例えば、『WO2007/043677号パンフレット』等に記載された方法に準じて、酢酸存在下、テトラヒドロフラン、2−メトキシエタノール等の反応に関与しない溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(G−2)の化合物を製造することができる。
<工程2>
[製造方法G]<工程1>で得られる式(G−2)の化合物を用いて、[製造方法E]<工程2>に準じる反応を行い、式(CA−5−1)の化合物を製造することができる。
[製造方法H]式(CA−5−2)[式(CA)で環B=ピラゾール;L=2−ピリジンの場合(2)]の製造方法
Figure 2018012645
<工程1>
式(H−1)の化合物(該化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)、および2−ヒドラジノピリジンを用いて、[製造方法G]<工程1>に準じる反応を行い、式(H−2)の化合物を製造することができる。
<工程2>
[製造方法H]<工程1>で得られる式(H−2)の化合物を用いて、[製造方法E]<工程2>に準じる反応を行い、式(CA−5−2)の化合物を製造することができる。
[製造方法J]式(CA−5−3)[式(CA)で環B=ピラゾール;L=2−ピリジンの場合(3)]の製造方法
Figure 2018012645

文献公知の方法、例えば、『Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters、23、23、6341−6345頁、2013年』等に記載された方法に準じて、テトラヒドロフラン等の溶媒中、−78℃にて、ジイソプロピルアミン、およびn−ブチルリチウムを反応させ、リチウムジイソプロピルアミドを調整し、同温にて式(J−1)の化合物(該化合物は、市販化合物、または市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である)を加え、更に同温にて反応溶液に過剰のドライアイス(固体片)もしくは過剰の炭酸ガスを加え反応を行い、後処理段階で塩酸等の酸で酸性化する事で、式(CA−5−3)の化合物を製造することができる。
[本発明化合物を含有する併用剤]
本発明化合物や医薬組成物は、医療現場で行われている一般的な方法で、他の薬物もしくは薬剤と併用することも可能である。本発明の化合物と配合または併用しうる薬物としては、例えば、(A)睡眠障害関連薬、(B)睡眠障害を併発しやすい疾患の治療薬等が挙げられる。
前記(A)の薬物としては、例えば、(1)睡眠導入剤((i)ベンゾジアゼピン系睡眠導入剤[具体的には、ニトラゼパム、エスタゾラム、塩酸フルラゼパム、ニメタゼパム、フルラゼパム、ハロキサゾラム、フルニトラゼパム、塩酸リルマザポン、ロルメタゼパム、トリアゾラム等]、(ii)チエノジアゼピン系眠導入剤[具体的には、ブロチゾラム等]、(iii)非ベンゾジアゼピン系睡眠導入剤[具体的には、ゾルピデム等]、(iv)メラトニン受容体作動薬[具体的には、ラメルテオン等])、(v)シクロピロロン系眠導入剤[具体的には、ゾピクロン等]、(vi)オレキシン受容体拮抗薬[具体的には、スボレキサント等]、(2)睡眠時無呼吸症候群で処方される薬剤[具体的にはアセタゾラミド等]、(3)レストレスレッグス症候群で処方される薬剤((i)ベンゾジアゼピン系睡眠導入剤[具体的には、クロナゼパム等]、(ii)ドーパミン作動薬[具体的には、レボドパ、塩酸アマンタジン、メシル酸ブロモクリプチン、メシル酸ペルゴリド、カベルゴリン、塩酸タリペキソール、塩酸プラミペキソール水和物、塩酸セレギリン、塩酸ロピニロール等]、(iii)オピオイド製剤[具体的には、コデイン等])等が挙げられる。
前記(B)の薬物としては、例えば(4)非定型抗精神病薬[具体的には、オランザピン、クエチアピン、クロザピン、ジプラシドン、リスペリドン、パリペリドン、ペロスピロン、ブロナンセリン、ルラシドン、アリピプラゾール、セルチンドール、アミスルプリド、イロペリドン、ビフェプルノックス、アセナピン、メルペロン、ブレクスピプラゾール、ゾテピン等]、(5)定型抗精神病薬[具体的には、クロルプロマジン、プクロルペラジン、ペルフェナジン、レボメプロマジン、フルフェナジン、チオリダジン、プロペリシアジン、スピペロン、モペロン、ハロペリドール、チミペロン、ブロムペリドール、ピモジド、フロロピパミド、スルピリド、チアプリド、スルトプリド、ネモナプリド、オキシペルチン等]、(6)選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)[具体的には、エスシタロプラム、シタロプラム、パロキセチン、セルトラリン、フルボキサミン、フルオキセチン等]、(7)選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)[具体的には、ミルナシプラン、デュロキセチン、ベンラファキシン、ネファゾドン等]、(8)選択的ノルアドレナリン・ドーパミン再取り込み阻害薬(NDRI)[具体的には、ブブロピン等]、(9)ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)[具体的には、ミルタザピン等]、(10)トリアゾロピリジン系抗うつ薬(SARI)[具体的には、トラゾドン等]、(11)四環系抗うつ薬[具体的には、セチプチリン、ミアンセリン、マプロチリン等]、(12)三環系抗うつ薬[具体的には、アミトリプチリン、トリミプラミン、イミプラミン、ノルトリプチリン、クロミプラミン、ロフェプラミン、アモキサピン、ドスレピン等]、(13)その他抗うつ薬[具体的には、NS−2359、Lu AA21004、DOV21947等]、(14)α7ニコチン受容体作動薬、(15)α7ニコチン受容体活性調節薬、(16)α7ニコチン受容体部分調節薬[具体的には、SSR−180711、PNU−120596等]、(17)PDE阻害薬[PDE1阻害薬、PDE2阻害薬、PDE4阻害薬、PDE5阻害薬、PDE7阻害薬、PDE9阻害薬、PDE10阻害薬等]、(18)NK2拮抗薬、(19)NK3拮抗薬、
(20)ムスカリン型M1アセチルコリン受容体活性調節薬、(21)ムスカリン型M2アセチルコリン受容体活性調節薬、(22)アデノシン受容体調節薬、(23)ムスカリン型M4アセチルコリン受容体活性調節薬、(24)ムスカリン型M5アセチルコリン受容体活性調節薬、(25)アデノシン受容体調節薬、(26)グリシントランスポーター1(GlyT1)阻害薬[具体的には、ALX5407、SSR504734等]、(27)グルタミン酸増強薬[具体的には、アンパカイン]、(28)NMDA受容体阻害薬[具体的には、塩酸メマンチン等]、(29)代謝性グルタミン酸受容体調節薬(mGlu)[具体的には、CDPPB、MPEP等]、(30)抗不安薬((i)ベンゾジアゼピン系抗不安薬[具体的には、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、オキサゾラム、メダゼパム、クロキサゾラム、ロラゼパム、クロラゼプ酸二カリウム、プラゼパム、ブロマゼパム、フルジアゼパム、メキサゾラム、アルプラゾラム、フルトプラゼパム、フルタゾラム、ロフラゼプ酸エチル等]、(ii)チエノジアゼピン系抗不安薬[具体的には、エチゾラム、クロチアゼパム等]、(iii)セロトニン5−HT1A作動薬[具体的には、タンドスピロン等])、(31)βアミロイドワクチン、(32)βアミロイド分解酵素等、(33)脳機能賦活薬[具体的には、アニラセタム、ニセルゴリン等]、(34)カンナビノイド調節薬、(35)コリンエステラーゼ阻害薬[具体的には、塩酸ドネペジル、リバスチグミン、臭化水素酸ガランタミン等]、(36)MAO−B阻害剤[具体的には、ラサリジン等]、(37)パーキンソン病治療薬((i)ドーパミン受容体作動薬[具体的には、レボドパ、塩酸アマンタジン、メシル酸ブロモクリプチン、メシル酸ペルゴリド、カベルゴリン、塩酸タリペキソール、塩酸プラミペキソール水和物、塩酸セレギリン、塩酸ロピニロール等]、(ii)モノアミン酸化酵素阻害薬[具体的には、デプレニル、セルジリン(セレギリン)、レマセミド,リルゾール等]、(iii)抗コリン剤[具体的には、トリヘキシフェニジル、プロフェナミン、ビペリデン、塩酸ピロヘプチン、塩酸メチキセン、塩酸マザチコール等]、(iv)COMT阻害剤[具体的には、エンタカポン等]、(v)筋萎縮性側索硬化症治療薬[具体的には、リルゾール等、神経栄養因子等]、(vi)アポトーシス阻害薬[具体的には、CPI−1189、IDN−6556、CEP−1347等]、(vii)神経分化・再生促進剤[具体的には、レテプリニム(Leteprinim]、キサリプローデン(Xaliproden;SR−57746−A]、SB−216763等])、
(38)糖尿病治療薬((i)PPARγ作用薬(作動薬、阻害薬)[具体的には、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、トログリタゾン、シグリタゾン、ダルグリタゾン、エングリタゾン、ネトグリタゾン等]、(ii)インスリン分泌促進薬[(a)スルホニル尿素剤(具体的には、トルブタミド、アセトヘキサミド、クロルプロパミド、グリベンクラミド、グリクラジド、グリピジド、グリメピリド、グリペンチド、グリキドン、グリソラミド、トラザミド等)、(b)非スルホニル尿素剤等]、(iii)速効型インスリン分泌促進剤(具体的には、ナテグリニド、ミチグリニド、レパグリニド等)、(iv)αグルコシダーゼ阻害薬[具体的には、アカルボース、ボグリボース、ミグリトール、カミグリボース、アジポシン、エミグリテート、プラジミシン−Q、サルボスタチン等]、(v)インスリン抵抗性改善薬[具体的には、(a)PPAR−γ作用薬、(b)PTP−1B阻害薬、(c)DPP−4阻害薬[具体的には、シタグリプチン、ビルダグリプチン、アログリプチン、サクサグリプチン、NVP−DPP−728等]、(d)GLP−1及びGLP−1作動薬[具体的には、エキセナチド、リラグルチド等]、(e)11β−HSD阻害薬等、(f)GPR40作動薬、(g)GPR119作動薬、(h)GPR120作動薬]、(vi)肝糖新生抑制剤[具体的には、グルカゴン拮抗薬等]、(vii)ビグアナイド剤[具体的には、メトホルミン、ブホルミン、フェンホルミン等]、(viii)インスリンまたはインスリン誘導体[具体的には、インスリン亜鉛懸濁液、インスリンリスプロ、インスリンアスパルト、レギュラーインスリン、NPHインスリン、インスリングラルギン、インスリンデテミル、混合型インスリン等]、(ix)α2拮抗薬[具体的には、ミダグリゾール、イサグリドール、デリグリドール、イダゾキサン、エファロキサン等])、
(39)抗肥満薬((i)アドレナリンβ3受容体作動薬[具体的には、KRP−204、TRK−380/TAC−301等]、(ii)CB−1受容体拮抗薬[具体的には、リモナバン、SR−147778、BAY−65−2520等]、(iii)ニューロペプチドY(NPY)受容体拮抗薬[具体的には、S−2367等]、(iv)摂食抑制薬[モノアミン再取り込み阻害剤[具体的には、シブトラミン、マジンドール等]]、(v)リパーゼ阻害薬[具体的には、オルリスタット、セチリスタット等]、(vi)ペプチドYY(PYY)受容体拮抗薬等)、(40)コレステロール低下薬等の高脂血症治療薬((i)ω3脂肪酸類[具体的には、イコサペント酸エチル(EPA−E製剤、例えば、製品名:エパデール(登録商標)等)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イコサペント酸エチルおよびドコサヘキサエン酸エチルの混合製剤(例えば、製品名:ロバザ(登録商標)、オマコール(登録商標)等)等]、(ii)HMG−CoA還元酵素阻害剤[具体的には、アトルバスタチン、シンバスタチン、ピタバスタチン、イタバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、リバスタチン、ロスバスタチン等](iii)HMG−CoA合成酵素阻害剤、(iv)コレステロール吸収阻害剤[具体的には、エゼチミブ]、(v)アシル−CoA・コレステロールアシル転移酵素阻害剤、(vi)CETP阻害剤、(vii)スクアレン合成酵素阻害剤、(viii)抗酸化剤[具体的には、プロブコール等]、(ix)PPARα作動薬[具体的には、クロフィブラート、エトフィブラート、フェノフィブラート、ベザフィブラート、シプロフィブラート、ゲムフィブロジル、KRP−101等]、(x)PPARδ作動薬、(xi)LXR作動薬、(xii)FXR作動薬[具体的には、INT−747等]、(xiii)MTTP阻害剤、(xiv)スクアレンエポシダーゼ阻害剤等)、
(41)降圧剤((i)利尿剤[具体的には、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、メフルシド、インダパミド、メチクラン、クロルタリドン、トリパミド、フロセミド、トラセミド、ブメタニド、エタクリン酸、スピロノラクトン、トリアムテレン、エプレレノン等]、(ii)カルシウム受容体拮抗薬[具体的には、アムロジピン、フェロジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニモジピン、ニトレンジピン、ニルバジピン、アラニジピン、アゼルニジピン、マニジピン、バルニジピン、エホニジピン、シルニジピン、ベニジピン、ジルチアゼム等]、(iii)アンジオテンシン変換酵素阻害薬[具体的には、カプトプリル、リシノプリル、エナラプリル、デラプリル、ペリンドプリル、ベナゼプリル、トランドラプリル、キナプリル、アラセプリル、イミダプリル、テモカプリル、シラザプリル等]、(iv)アンジオテンシン受容体拮抗薬[具体的には、ロサルタン、オルメサルタン、テルミサルタン、バルサルタン、カンデサルタンシレキセチル、イルベサルタン等]、(v)直接的レニン阻害薬[具体的には、アリスキレン等]、(vi)α受容体遮断薬[具体的には、トラゾリン、フェントラミン、ドキサゾシン、プラゾシン、ブナゾシン、テラゾシン、ウラピジル等]、(vii)β受容体遮断薬[具体的には、ボピンドロール、ピンドロール、チモロール、ジクロロイソプレナリン、アルプレノロール、カルテオロール、インデノロール、ブニトロロール、ペンブトロール、プロプラノロール、ナドロール、ニプラジロール、チリソロール、アセブトロール、セリプロロール、メトプロロール、アテノロール、ビソプロロール、ベタキソロール、プラクトロール、ベバントロール、ブトキサミン、カルベジロール、アモスラロール、アロチノロール、ラベタロール等]、(viii)α1β遮断薬[具体的には、カルベジロール、ラベタロール、アロチノロール、ベバントロール等]、(ix)α2受容体刺激薬[具体的には、クロニジン、メチルドパ、グアンファシン等])、
(42)非ステロイド性抗炎症薬[具体的には、メロキシカム、テオキシカム、インドメタシン、イブプロフェン、セレコキシブ、ロフェコキシブ、アスピリン、インドメタシン等]、(43)疾患修飾性抗リウマチ薬、(44)抗サイトカイン薬[具体的には、TNF阻害薬、MAPキナーゼ阻害薬]、(45)ステロイド薬[具体的には、デキサメサゾン、ヘキセストロール、酢酸コルチゾン等]、(46)性ホルモンまたはその誘導体[具体的には、プロゲステロン、エストラジオール、安息香酸エストラジオール等]、(47)副甲状腺ホルモン、(48)オピオイド作動薬[具体的には、モルヒネ、ペンタゾシン、トラマドール]、(49)ピリン系解熱鎮痛薬[具体的には、スルピリン]、(50)非ピリン系解熱鎮痛薬[具体的には、アセトアミノフェン(パラセタモール)]、(51)非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)[具体的には、アスピリン、メフェナム酸、ジクロフェナク、インドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、プラノプロフェン、ロキソプロフェン、ザルトプロフェン、ピロキシカム、ロルノキシカム、エピリゾール、チアラミド]、(52)COX−2選択的阻害薬[具体的には、セレコキシブ]、(53)末梢性神経障害性疼痛・線維筋痛症薬[具体的には、プレガバリン]が挙げられる。また、神経因性疼痛に転用し、処方されている以下の薬物、(54)抗てんかん薬[具体的には、ガバペンチン、フェニトイン、カルバマゼピン]等が挙げられる。
前記疾患に対して既存薬と併用することにより、既存薬の投薬量を下げることが可能であり、既存薬の副作用を軽減することが可能となる。もちろん、当該薬物を用いた併用方法は、前記疾患に限定されるものではなく、且つ併用される薬物は前記に例示した化合物に限定されない。
本発明化合物と併用される薬物とを組み合わせて使用する場合は、別々の製剤であっても、合剤であってもよい。また、別々の製剤においては、両者を同時に服用することも、時間をずらして投与することも可能である。
本発明の化合物は、単回または多回投与のいずれかで、単独でまたは薬学的に許容できる担体と組み合わせて投与することができる。適切な医薬担体には、不活性固体希釈剤または充填剤、滅菌水溶液、および種々の有機溶媒が包含される。それにより形成される医薬組成物は次いで、錠剤、粉剤、ロゼンジ、液体調剤、シロップ剤、注射液などの様々な投与形態で容易に投与することができる。これらの医薬組成物は、香味剤、結合剤、賦形剤などの追加成分を場合により含有できる。したがって、本発明の化合物は、経口、口腔、鼻腔、非経口(例えば、静脈内、筋内、または皮下)、経皮(たとえば、パッチ)、もしくは直腸投与用に、または吸入もしくは注入(insufflation)による投与に適した形態で製剤化することができる。
[併用・配合剤/組み合わせ剤の投与形態]
本発明の化合物と併用薬物の投与形態は、特に限定されず、投与時に、本発明の化合物と併用薬物とが組み合わされていればよい。このような投与形態としては、例えば、
(1)本発明の化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、
(2)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、
(3)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、
(4)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、
(5)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明の化合物→併用薬物の順序での投与、または逆の順序での投与)などが用いられる。以下、これらの投与形態をまとめて、本発明の併用剤と略記する。
本発明の併用剤を投与するに際しては、併用薬物と本発明の化合物とを同時期に投与してもよいが、併用薬物の投与の後、本発明の化合物を投与してもよいし、本発明の化合物の投与後、併用薬物を投与してもよい。時間差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、剤形、および投与方法により異なるが、例えば、併用薬物を先に投与する場合、併用薬物を投与した後1分〜3日以内、好ましくは10分〜1日以内、より好ましくは15分〜1時間以内に本発明の化合物を投与する方法が挙げられる。本発明の化合物を先に投与する場合、本発明の化合物を投与した後、1分〜1日以内、好ましくは10分〜6時間以内、より好ましくは15分〜1時間以内に併用薬物を投与する方法が挙げられる。
併用薬物は、副作用が問題とならなければ、どのような量を設定することも可能である。併用薬物としての一日投与量は、投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状等によっても異なるが、例えば、統合失調症の患者(成人、体重約60kg)に経口投与する場合、通常1回量として約0.1〜約20mg/kg体重、好ましくは約0.2〜約10mg/kg体重、さらに好ましくは約0.5〜約10mg/kg体重であり、この量を1日1回〜数回(例、2回、3回、4回又は8回)投与するのが望ましい。
本発明の化合物が併用薬物と組み合せて使用される場合には、お互いの剤の量は、それらの剤の反対効果を考えて安全な範囲内で低減できる。
本発明の併用剤は、毒性が低く、例えば、本発明の化合物、または(および)上記併用薬物を公知の方法に従って、薬理学的に許容される担体と混合して医薬組成物、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤などとすることができ、それらは、経口的、または非経口的(例、局所、直腸、静脈など)に安全に投与することができる。
本発明の併用剤の製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体としては、上記した本発明の医薬組成物に使用されるものと同様のものを使用することができる。
本発明の併用剤における本発明の化合物と併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、疾患などにより適宜選択することができる。
上記併用薬物は、2種以上を適宜の割合で組み合せて用いてもよい。
併用薬物の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明の化合物と併用薬物の配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明の化合物1質量部に対し、併用薬物を0.01〜100質量部用いればよい。
例えば、本発明の併用剤における本発明の化合物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01〜99.9質量%の範囲であり、好ましくは約0.1〜50質量%の範囲であり、さらに好ましくは約0.5〜20質量%程度の範囲である。
本発明の併用剤における併用薬物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01〜99.9質量%の範囲であり、好ましくは約0.1〜約50質量%の範囲であり、さらに好ましくは約0.5〜約20質量%の範囲である。
本発明の併用剤における担体などの添加剤の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約1〜99.99質量%の範囲であり、好ましくは約10〜約90質量%の範囲である。
本発明の化合物、および併用薬物をそれぞれ別々に製剤化する場合も同様の含有量でよい。
上記したように投与量は種々の条件で変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあり、また範囲を超えて投与する必要がある場合もある。
[本発明の予防・治療剤の製剤化]
本発明の医薬は、医薬組成物の形態で投与される。
本発明の医薬組成物は、本発明の式(I)で表される化合物の少なくとも一つ以上を含んでいればよく、任意に医薬上許容される添加剤と組み合わせてつくられる。より詳細には、賦形剤(例;乳糖、白糖、マンニット、結晶セルロース、ケイ酸、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン)、結合剤(例;セルロース類(ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC))、結晶セルロース、糖類(乳糖、マンニット、白糖、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、)、デンプン類(トウモロコシデンプン、バレイショデンプン)、α化デンプン、デキストリン、ポリビニルピロリドン(PVP)、マクロゴール、ポリビニルアルコール(PVA))、滑沢剤(例;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、カルボキシメチルセルロース)、崩壊剤(例;デンプン類(トウモロコシデンプン、バレイショデンプン)、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン)、被膜剤(例;セルロース類(ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、メタクリル酸コポリマーLD)、可塑剤(例;クエン酸トリエチル、マクロゴール)、隠蔽剤(例;酸化チタン)、着色剤、香味剤、防腐剤(例;塩化ベンザルコニウム、パラオキシ安息香酸エステル)、等張化剤(例;グリセリン、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、マンニトール、ブドウ糖)、pH調節剤(例;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、塩酸、硫酸、リン酸緩衝液などの緩衝液)、安定化剤(例;糖、糖アルコール、キサンタンガム)、分散剤、酸化防止剤(例;アスコルビン酸、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、dl−α−トコフェロール)、緩衝剤、保存剤(例;パラベン、ベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム)、芳香剤(例;バニリン、l−メントール、ローズ油)、溶解補助剤(例;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリソルベート80、ポリエチレングリコール、リン脂質コレステロール、トリエタノールアミン)、吸収促進剤(例;グリコール酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、アシルカルニチン類、リモネン)、ゲル化剤、懸濁化剤、または乳化剤、一般的に用いられる適当な添加剤または溶媒の類を、本発明の化合物と適宜組み合わせて種々の剤形とすることが出来る。
種々の剤形としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、丸剤、エアゾール剤、吸入剤、軟膏剤、貼付剤、坐剤、注射剤、トローチ剤、液剤、酒精剤、懸濁剤、エキス剤、エリキシル剤等があげられる。また、本発明の医薬は、例えば、経口、皮下投与、筋肉内投与、鼻腔内投与、経皮投与、静脈内投与、動脈内投与、神経周囲投与、硬膜外投与、硬膜下腔内投与、脳室内投与、直腸内投与、吸入等により患者に投与し得る。
本発明の化合物は、通常のカテーテル技法または注入(infusion)を用いることを含む、注射による非経口投与用に製剤化することができる。注射用製剤は、保存剤を添加して、たとえばアンプルまたは多回投与容器で、単位投与形態として提供することができる。これらの製剤は、油性または水性ビヒクル中の懸濁剤、液剤、またはエマルションなどの形態をとることができ、懸濁化剤、安定化剤、および/または分散剤などの製剤化剤を含有することができる。あるいは活性成分は、使用前に、適切なビヒクル、たとえば滅菌発熱物質除去水で再構成するための粉末形態であることもできる。
製品溶液が必要とされる場合、製品溶液は患者への経口または非経口投与に必要とされる強度の溶液を生じるのに充分な量で、水(または他の水性媒質)に単離包接複合体を溶解することによって製造できる。これらの化合物は、口腔内で活性成分が放出されるように設計されている、迅速分散投与形態(fddf)に製剤化することができる。これらの製剤は多くの場合、急速溶解性ゼラチンをベースとしたマトリクスを用いて製剤化されている。これらの投与形態はよく知られており、広範な薬物を送達するために用いることができる。ほとんどの迅速分散投与形態は、担体または構造形成剤としてゼラチンを利用する。典型的に、ゼラチンは、包装から取り出すときに破損を防ぐ充分な強度を投与形態に付与するために用いられるが、ひとたび口に入れると、ゼラチンはその投与形態が即時分解することを可能にする。あるいは、同じ効果を得るために、種々のデンプンが用いられる。
本発明の化合物はまた、たとえば通常の坐剤基剤、たとえばカカオバターまたは他のグリセリドなどを含有する、坐剤または停留浣腸などの直腸組成物に製剤化することもできる。
鼻腔内投与または吸入による投与の場合、本発明の化合物は、患者によって圧搾されるか、もしくはポンプで送り出されるポンプスプレー容器から溶液または懸濁液の形態で、または適切な噴射剤、たとえば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、もしくは他の適切なガスを用いて、加圧式容器もしくはネブライザからエアロゾルスプレー形(aerosol spray presentation)として、好都合に送達される。加圧式エアロゾルの場合、投与単位は、計量された量を送達する弁を提供することによって決定することができる。加圧式容器またはネブライザは、活性化合物の溶液または懸濁液を含有することができる。吸入器または注入器で用いるカプセル剤およびカートリッジ剤(たとえば、ゼラチンから製造される)は、本発明の化合物とラクトースまたはデンプンなどの適切な粉末基剤との混合粉末を含有させて製剤化することができる。
平均的成人において上述の状態(たとえば、片頭痛)を治療するためのエアロゾル製剤は、好ましくはエアロゾルの各計量用量または「1吹き(puff)」が本発明の化合物約20mgから約1000mgを含有するように設定される。エアロゾルによる総日用量は、約100mgから約10mgの範囲内となる。投与は1日数回、たとえば2、3、4、または8回、たとえば各回1、2、または3用量の投与であることができる。
上述の状態を治療するために、平均的成人に経口、非経口、直腸、または口腔投与される本発明の化合物の提案される日用量は、たとえば1日1から4回投与することのできる単位用量当たり、式(I)の活性成分約0.01mgから約2000mg、好ましくは約0.1mgから約200mgである。
[薬理実験例]
以下に実験例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
以下の薬理実施例1ないし11は、本発明の化合物の有効性を試験する方法を提供する。
薬理実験例1:オレキシン受容体拮抗活性評価
ヒトオレキシン1受容体(hOX1R)、ヒトオレキシン2受容体(hOX2R)に対する拮抗活性の評価は、以下の方法で行った。hOX1R、hOX2Rを安定発現させたCHO−DXB11細胞を、96ウェル黒色ボトムプレート(Greiner)に40,000細胞/ウェルにて播種し、100units/mLペニシリン−0.1mg/mLストレプトマイシン溶液(Invitrogen)、0.4mg/mL G418(Invitrogen)、10% 非動化ウシ胎児血清(Cell Culture BioscienceもしくはSIGMA)を含むHam‘s F−12培地(SIGMA)中で37℃、5%CO2の条件下で一晩培養した。細胞外液を除去後、1.25mmol/Lプロべネシド(SIGMA)およびFLIPR Calcium 5 assay kit(Molecular Devices)を含むバッファー(20mmol/L HEPES(SIGMA)、Hank’s balanced salt solution(HBSS)(Invitrogen))を200μL添加し、60分間インキュベートした。被験化合物は、10mMとなるようにジメチルスルホキシド(和光純薬)溶液を調製し、終濃度10−10000nM(hOX1R)または終濃度3−3000nM(hOX2R)となるようにアッセイ用バッファー(0.1%ウシ血清アルブミン(BSA),20mmol/L HEPES(SIGMA),HBSS(Invitrogen))で希釈後、25μL添加し5分間インキュベートした。アゴニストであるオレキシン−A(Tocris bioscience)は、終濃度が同日に予め測定したEC80と同じ濃度になるようアッセイ用バッファーで調製し、各ウェルへ25μL添加することで反応を開始させた。反応開始から3分間、Functional Drug Screening System(FDSS:浜松ホトニクス)を用いて、細胞内Ca2+濃度の指標である蛍光値(Ex.480nm/Em.540nm)を経時的に測定した。
被検化合物のオレキシン受容体拮抗活性はIC50値で表し、IC50値が40nmol/L以下の化合物を+++、IC50値が40nmol/Lより大きく200nmol/L以下の本発明の化合物を++、IC50値が200nmol/Lより大きく1000nmol/L以下の化合物を+、IC50値が1000nmol/Lより大きい化合物を−として表1に示した。
Figure 2018012645
Figure 2018012645
薬理実験例2:[Ala11,D−Leu15]−オレキシンB誘発ロコモーター活性評価
雄性Sprague−Dawleyラットを購入し、飼育施設に到着後、動物を少なくとも一週間の馴化期間をおいて実験に使用する。動物は、温度と湿度をコントロールした実験室で、12時間明暗サイクル下で飼育し、食餌と水を自由摂取させる。
脳内オレキシンとオレキシン2受容体の相互作用に対する被験化合物の拮抗作用を確認するために、ラットを使用して[Ala11,D−Leu15]−オレキシンB(ADL−OXB)(Tocris bioscience)誘発自発運動量試験を行う。ADL−OXBはヒトオレキシンBの2アミノ酸を置換したペプチドであり、OX1Rと比較してOX2Rに400倍ほど高い親和性を持つ。ADL−OXBを脳室内投与するため、ラットにカニューレ埋め込み手術を行い、回復期間として1週間以上飼育する。回復期間を経て、正しい位置にカニューレが埋め込まれているかを確認するため、予備試験として100ng/5μLのアンジオテンシン2(ペプチド研究所)を脳室内投与し、投与後30分間の飲水量を測定する。飲水量が5gに達したラットのみ本試験に使用する。本試験まで、ラットを測定ケージ内で120分以上馴化させる。馴化後、溶媒又は被験化合物のいずれかを投与し、すぐに測定ケージに戻す。被験化合物の投与30〜120分後に、再びラットを飼育ケージより取り出し、溶媒(生理食塩水)またはADL−OXB(3nmol/5μL/ラット)を脳室内投与し、すぐに測定ケージへ戻す。自発運動量測定は赤外線センサーの付いた自発運動量測定チャンバー(室町機械)に入れて行う。自発運動量は、10分ごとにカウントし、ADL−OXB投与後30、60、120分間の累積カウントを各処置群について計算する。全てのデータは平均値と平均値の標準誤差として表す。統計解析は、コントロール群とADL−OXB単独投与群の比較はStudent’s t−test(p<0.05で有意差あり)を使用し、ADL−OXB単独投与群と被験化合物投与群の比較はDunnett’s test(p<0.05で有意差あり)を使用する。
薬理実験例3:睡眠脳波測定試験
雄性Sprague−Dawleyラットを購入し、飼育施設に到着後、動物を少なくとも一週間の馴化期間をおいて実験に使用する。動物は、温度と湿度をコントロールした実験室で、12時間明暗サイクル下で飼育し、食餌と水を自由摂取させる。
睡眠への効果を確認するためにラットにおける睡眠脳波試験を実施する。脳波(Electroencephalogram:EEG)および筋電図(Electromyogram:EMG)測定のためにラットにEEGおよびEMG電極埋め込み手術を行ない、回復期間として1週間以上飼育する。溶媒または被験化合物を投与した後、EEGおよびEMG信号を6時間ないし12時間記録する。
解析は自動解析ソフトであるSleepSign(登録商標)(キッセイコムテック)を用いて、脳波周波数と筋電図の活動信号を分析し、覚醒、REM睡眠、NREM睡眠の3ステージの何れかを分類させる。各ステージの累積時間を計算し、覚醒時間の減少、総睡眠時間の上昇(REM睡眠+NREM睡眠)から被験化合物の睡眠作用を確認する。また総睡眠時間に対するREM睡眠のパーセンテージを算出し、コントロール群の結果と比較することにより生理的な睡眠パターンを示しているか検討する。
薬理実験例4:溶解性試験
(1)DMSO析出溶解性(Kinetic Solubility)
本発明化合物の10mMのDMSO溶液を最終濃度100μMとなるように50mMリン酸緩衝液(pH7.4)に添加する。その溶液を室温で1.5時間、600rpmにて撹拌しながらインキュベーションした後、フィルタープレート(MultiScreenHTS−PCFフィルタープレート(MerckMillipore))でろ過し、プレートリーダー(Powerscan HT(大日本製薬))を用いて、ろ液の吸光度を最大吸収波長で測定する。同時に、試験化合物の既知濃度(1、3、10、30、100μM)を添加したDMSO溶液を検量線標準溶液として各々の標準溶液吸光度を測定し、検量線を作成する。ろ液および標準溶液の吸光度値より化合物の溶解度(μM)を算出する。
(2)結晶溶解性(Thermodynamic Solubility)
本発明化合物を1mg/mLとなるように溶媒(例えば、水、緩衝液)に添加する。その溶液を25℃または37℃で24時間1000rpmにて撹拌しながらインキュベーションした後、フィルタープレートでろ過する。ろ液をHPLCにて分析し、最大吸収波長にてピークを検出し、ピーク面積を測定する。同様に試験化合物の既知濃度(例えば、0.01、0.03、0.1、0.3、1、3、10μg/mL)を添加した溶液(例えば、DMSO溶液、1,4−ジオキサン溶液、メタノール溶液)を検量線標準溶液として各々のピーク面積を測定し、検量線のピーク面積より化合物の溶解度(μg/mL)を算出する。
薬理実験例5:代謝安定性試験
(1)代謝安定性試験1
本発明化合物の10mMのDMSO溶液を最終濃度1μMとなるように肝ミクロソーム溶液(ヒト、ラット、マウス、イヌまたはサル;XenoTech)、NADPH生成溶液(β−NADP、Glucose−6−Phosphate、G−6−PDH(Y)、MgCl2を含む水)に添加する。その溶液を37℃で5、10、20または30分間インキュベートした後、アセトニトリルで反応停止する。反応液をフィルタープレート(MultiScreenHTS−HVプレート(MerckMillipore))で遠心ろ過し、高速液体クロマトグラム/マススペクトロメトリーを用いて、ろ液中の試験化合物を測定する。同様に反応時間0分のサンプルをコントロールとして測定し、各時点における残存率(%)を算出する。反応時間を横軸、残存率を縦軸としてプロットし、その傾きからクリアランス(μL/min/mg protein)を算出する。
(2)代謝安定性試験2
本発明化合物の10mMのDMSO溶液を最終濃度1μMとなるように肝細胞懸濁液(ヒト;GIBCO、ラット、イヌ、サル;XenoTech)に添加する。その溶液を37℃で5、15、30、45、60、120分間インキュベートした後、アセトニトリルで反応停止する。反応液をフィルタープレート(MultiScreenHTS−HVプレート(MerckMillipore))で遠心ろ過し、高速液体クロマトグラム/マススペクトロメトリーを用いて、ろ液中の試験化合物を測定する。同様に反応時間0分のサンプルをコントロールとして測定し、肝細胞反応サンプルとコントロールの比より、各時点における残存率(%)を算出する。反応時間を横軸、残存率を縦軸としてプロットし、その傾きからクリアランス(μL/min/mg protein)を算出する。
薬理実験例6:パッチクランプ法によるhERG阻害試験
hERG(human ether−a−go−go related gene)チャネルに対する作用を全自動パッチクランプシステム(QPatch HT(Sophion Bioscience))を用いて測定する。細胞(CHO hERG DUO(B’SYS))のhERG IKr電流を確認するため、膜電位を−80mVに保持し、−50mV、0.02秒間および20mV、4.8秒間の脱分極パルスに続く−50mV、5秒間の再分極パルスを15秒に1回の頻度で与える。試験化合物のhERGチャネルに対する作用は、再分極パルスによって誘導されるテール電流の変化によって確認する。測定は室温で行う。hERGチャネル阻害率は、試験化合物添加前のテール電流ピーク値に対する添加後4分のテール電流の減少率(抑制率)として算出する。
この抑制率を算出することにより、薬物によるQT延長とそれに続く致死的な副作用(心室頻拍や突然死など)を誘発する可能性が示される。
薬理実験例7:ファーマコキネティクス(PK)試験
(1)ラットカセットPK試験
本発明化合物を7あるいは8週齢の雄性CD(SD)IGS Jclに1mg/kg(投与溶媒は、DMSO:Tween80:超純水=1:1:8、10mL/kg)で経口単回投与した後、0.5、1、2、4時間後に腹大静脈より採血する。血液を遠心分離(3000rpm、15分間、4℃)して得られた血漿を用いて、高速液体クロマトグラム/マススペクトロメトリーにて、血漿中の試験化合物を測定する。同様に試験化合物の既知濃度(0.01、0.02、0.05、0.1、0.2、0.5、1μg/mL)を添加した標準溶液を測定し、作成した検量線より血漿中濃度(μg/mL)を算出し、最高血漿中濃度をCmax(μg/mL)とする。
(2)PK試験
本発明化合物を動物(約7から8週齢の雄性Crl:CD(SD)ラット、もしくは、約4カ年齢の雄性ビーグル犬、もしくは、約6カ年齢の雄性カニクイザル)に1mg/kg(投与溶媒は、Dimethylacetamide:Tween80:超純水=4:4:2、1mL/kg)で静脈内投与あるいは10mg/kg(投与溶媒は、0.5% Methylcellulose、5mL/kg)で経口投与した後、0.083、0.25、0.5、1、2,4、8、24時間後に頚静脈より採血する。血液を遠心分離(3000rpm、15分間、4℃)して得られた血漿を用いて、高速液体クロマトグラム/マススペクトロメトリーにて、血漿中の試験化合物を測定する。同様に試験化合物の既知濃度(0.001、0.002、0.005、0.01、0.02、0.05、0.1、0.2、0.5、1、2、10μg/mL)を添加した標準溶液を測定し、作成した検量線より血漿中濃度(μg/mL)を算出し、最高血漿中濃度をCmax(μg/mL)とする。
薬理実験例8:タンパク結合試験
本発明化合物の10mMのDMSO溶液を最終濃度10μMとなるように正常血漿(ヒト、ラット、イヌ、サル)に添加する。簡易平衡透析装置(HTD96b Complete Unit(HTDialysis))にて37℃で4時間透析した後、透析膜の内側(血漿側)溶液および外側(PBS側)溶液中の試験化合物濃度を、高速液体クロマトグラム/マススペクトロメトリーを用いて測定する。PBS側と血漿側の比から非結合分率(%)を算出し、100−非結合分率(%)より蛋白結合率(%)を算出する。
薬理実験例9:ファーマコキネティクス試験における各種パラメータの算出
ラット、イヌ、サルの各動物種におけるPK試験(前記薬理実験例7)によって得られた血漿中濃度の時間推移についてモデル非依存的解析を行い、全身クリアランスCLtot(L/kg/hr)、定常状態における分布容積Vdss(L/kg)、血漿中濃度―時間曲線下面積AUC(μg・hr/mL)、半減期T1/2(hr)を算出する。また、静脈内投与時のAUCと経口投与時のAUCを比較してバイオアベイラビリティを算出する。
薬理実験例10:ヒトにおける薬物動態パラメータの予測
前記薬理実験例5、7または8等に記載の方法にて得られた、動物のファーマコキネティクス試験における各種パラメータ、インビトロ試験における代謝安定性、タンパク結合率などのパラメータを用い、アロメトリックスケーリングによる方法またはIVIVE(in vitro/in vivo extrapolation)法などの当業者に知られた方法により、ヒトにおける薬物動態パラメータを予測する。
薬理実験例11:安全性試験
本発明化合物をマウスまたはラットに単回で経口投与し、死亡例は認められず、目立った行動異常も観察されないことにより、本発明化合物の安全性が示される。
以上の結果より、本発明化合物は、優れたオレキシン受容体拮抗作用を有することが示された。更に、ラットを用いた[Ala11,D−Leu15]−オレキシンB誘発自発運動量亢進に対する拮抗作用試験によって、オレキシン拮抗作用が示され、睡眠脳波測定試験によって、睡眠作用が示される。また、安全性試験において何ら異常が認められず、本発明の低い毒性が示される。更に、本発明化合物は、上記の試験を行うことにより、溶解性、代謝安定性、薬物動態、hERGチャネル阻害作用の回避等の1つの点において良好であることが確認される。
従って、本発明化合物は、オレキシン受容体拮抗剤として、睡眠障害(不眠症、概日リズム睡眠障害、睡眠時随伴症等)、精神疾患(うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、自閉症、自閉症スペクトラム障害、薬物依存症等)、神経変性疾患(アルツハイマー病等)、記憶障害(認知症等)および摂食障害(過食症等)等の疾患の予防及び/または治療剤に用いることが期待される。
本発明化合物は、以下に示す各種疾患に対して有望な予防、あるいは治療効果を示すことが期待される。具体的には、不眠症、概日リズム睡眠障害、睡眠時随伴症、うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、自閉症、自閉症スペクトラム障害、薬物依存症、アルツハイマー病、認知症、過食症等に対して有望な治療効果が期待できる。
次に、本発明をさらに詳細に説明するために実施例、製造例をあげるが、これらの例は単なる実施であって、本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
核磁気共鳴スペクトル(NMR)の測定には、JEOL JNM−ECX400 FT−NMR(日本電子)またはJEOL JNM−ECX300 FT−NMR(日本電子)を用いた。
液体クロマトグラフィー−質量分析スペクトル(LC −Mass)は以下のいずれかの方法で測定した。[UPLC]Waters UPLC−ZQ MSシステム(Waters)とMGIII−Hカラム(2.1mm×5cm、3μm)(資生堂)を用い、移動相は、メタノール:0.05%トリフルオロ酢酸水溶液=5:95(0分)〜100:0(1分)〜100:0(2分)のグラジエント条件を用いた。[LCMS]Waters FractionLynx MSシステム(Waters)とSunFireカラム(4.6mm×5cm、5μm)(Waters)を用い、移動相は、[メソッドA]メタノール:0.05%トリフルオロ酢酸水溶液=10:90(0分)〜100:0(5分)〜100:0(7分)、または[メソッドB]メタノール:0.05%酢酸水溶液=10:90(0分)〜100:0(5分)〜100:0(7分)のグラジエント条件を用いた。分取系には化合物により適宜変更したグラジエント条件を用いた。
マイクロウェーブを用いた合成は、マイクロウェーブ合成装置Initiator(登録商標)Sixty(バイオタージ)を用いた。
1H−NMRデータ中、NMRシグナルのパターンで、sはシングレット、dはダブレット、tはトリプレット、qはカルテット、mはマルチプレット、brはブロード、Jはカップリング定数、Hzはヘルツ、CDCl3は重クロロホルム、DMSO−d6は重ジメチルスルホキシド、CD3ODは重メタノールを意味する。1H−NMRデータ中、水酸基、アミノ基、カルボキシル基のプロトン等、ブロードバンドであるため確認ができないシグナルについては、データに記載していない。
LC−Massデータは、各実施例において「UPLC」、「LCMS[メソッドA]」または「LCMS[メソッドB]」として示した。LC−Massデータ中、[M+H]+、[M+Na]+、[M−CO2+は分子イオンピークを意味する。
実施例及び製造例中の「室温」は、実験室内の温度、通常は20±15℃の温度を示すものとする。
(製造例1)8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体1)の合成
<工程1>tert−ブチル 8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体1−1)の合成
tert−ブチル 3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(1.1g)と炭酸カリウム(1.7g)のNMP(5.0mL)混合液に2−クロロ−4,6−ジメチルピリミジン(0.86g)を加え、窒素雰囲気下、100℃にて16時間撹拌した。反応溶液を室温へ冷却し、酢酸エチルを加えた後、有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=100:0〜70:30)にて精製し、標記化合物(1.6g)を無色液体として得た。
UPLC:319[M+H]+(保持時間1.00分)
<工程2>8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体1)の合成
tert−ブチル 8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体1−1)(1.6g)のジクロロメタン(5.0mL)溶液にトリフルオロ酢酸(5.0mL)を加え、窒素雰囲気下、室温にて1時間撹拌した。反応溶液を減圧下留去して得られた残渣を1規定塩酸(20mL)に溶解し、酢酸エチル−ヘプタン混合溶媒(1:1)で洗浄した。得られた水層に1規定水酸化ナトリウム水溶液(30mL)と塩化ナトリウムを加えた後に、酢酸エチルで5回抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去して標記化合物(1.0g)を白色固体として得た。
UPLC:219[M+H]+(保持時間0.59分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 6.26 (1H, s), 4.75-4.70 (2H, m), 3.13-3.07 (2H, m), 2.73-2.67 (2H, m), 2.28 (6H, s), 2.05-1.87 (4H, m).
(製造例2)8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体2)の合成
<工程1>2−クロロ−4−ヨード−3−メトキシピリジン(中間体2−1)の合成
2−クロロ−3−メトキシピリジン(4.0g)のTHF(80mL)溶液を−78℃に冷却した後、1.6Mのn−BuLiヘキサン溶液(19mL)を徐々に加え、1時間撹拌した。その後、反応溶液にヨウ素(7.8g)を加え、さらに30分攪拌した。反応溶液を室温に戻し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後に、酢酸エチルで抽出した。有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=100:0〜90:10)にて精製し、標記化合物(6.0g)を無色固体として得た。
UPLC:270[M+H]+(保持時間0.99分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 7.78 (1H, d, J = 5 Hz), 7.66 (1H, d, J = 5 Hz), 3.92 (3H, s).
<工程2>2−クロロ−3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン(中間体2−2)の合成
2−クロロ−4−ヨード−3−メトキシピリジン(中間体2−1)(3.0g)、フッ化カリウム(2.1g)、ヨウ化銅(I)(3.4g)のDMF(20mL)混合液に(トリフルオロメチル)トリメチルシラン(8.3mL)を加え、窒素雰囲気下、85℃の油浴にて4時間加熱還流した。反応溶液を室温まで冷却し10%アンモニア水を加え、ジエチルエーテルで抽出した後、水ならびに飽和食塩水で洗浄した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=100:0〜92:8)にて精製し、標記化合物(1.2g)を淡黄色液体として得た。
UPLC:212[M+H]+(保持時間1.01分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.31 (1H, d, J = 5 Hz), 7.44 (1H, d, J = 5 Hz), 4.01 (3H, s).
<工程3>tert−ブチル 8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体2−3)の合成
tert−ブチル 3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(0.89g)、2−クロロ−3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン(中間体2−2)(0.88g)、ナトリウム tert-ブトキシド(0.48g)、RuPhos(60mg)のTHF(10mL)混合液にRuPhos Pd G2(0.10g)を加え、窒素雰囲気下、90℃で3.5時間攪拌した。反応溶液を室温へ冷却し、水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=100:0〜85:15)にて精製し、標記化合物(0.85g)を黄色液体として得た。
UPLC:410[M+Na]+(保持時間1.24分)
<工程4>8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体2)の合成
tert−ブチル 8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体2−3)(0.85g)にトリフルオロ酢酸(4.0mL)を加え、窒素雰囲気下、室温にて1時間撹拌した。反応溶液を減圧下留去して得られた残渣に酢酸エチル−ヘプタン混合溶媒(1:1)を加え、1規定塩酸で3回抽出した。得られた水層に1規定水酸化ナトリウム水溶液と塩化ナトリウムを加えた後に、酢酸エチルで5回抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去して標記化合物(0.56g)を淡紫色液体として得た。
UPLC:288[M+H]+(保持時間0.83分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.03 (1H, d, J = 5 Hz), 6.86 (1H, d, J = 5 Hz), 4.59-4.52 (2H, m), 3.78 (3H, s), 3.21-3.15 (2H, m), 2.74-2.68 (2H, m), 2.00-1.87 (4H, m).
(製造例3)2−(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(中間体3)の合成
<工程1>2−クロロ−3−メトキシイソニコチン酸(中間体3−1)の合成
2−クロロ−3−メトキシピリジン(5.2g)のTHF(100mL)溶液を−78℃に冷却した後、1.6Mのn−BuLiヘキサン溶液(25mL)を徐々に加え、1時間撹拌した。その後、反応溶液にドライアイスを加え、徐々に室温まで昇温した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加えてpH=6とした後に、酢酸エチルで逆抽出を行った。水層に1規定塩酸を加えてpH=2とし、析出した固体を濾取した後、減圧下乾燥を行い、標記化合物(6.3g)を無色固体として得た。
UPLC:188[M+H]+(保持時間0.71分)
1H-NMR (DMSO-d6, 300MHz) δ: 8.26 (1H, d, J = 5 Hz), 7.62 (1H, d, J = 5 Hz), 3.87 (3H, s).
<工程2>2−クロロ−3−メトキシイソニコチンアミド(中間体3−2)の合成
2−クロロ−3−メトキシイソニコチン酸(中間体3−1)(6.8g)、ピリジン(15mL)、炭酸水素アンモニウム(14g)の1,4−ジオキサン(100mL)混合溶液に二炭酸ジ−tert−ブチル(13mL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応溶液に0.1規定塩酸水溶液を加えて中和した後、酢酸エチルで2回、抽出を行った。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して、標記化合物の粗生成物(7.5g)を、無色固体として得た。
UPLC:187[M+H]+(保持時間0.61分)
<工程3>2−クロロ−3−メトキシイソニコチノニトリル(中間体3−3)の合成
製造例3の工程2で得た2−クロロ−3−メトキシイソニコチンアミド(中間体3−2)の粗生成物(7.4g)、トリエチルアミン(15mL)のジクロロメタン(66mL)混合溶液を0℃に冷却した後、無水トリフルオロ酢酸(7.5mL)を徐々に加え、反応溶液を0℃で30分間撹拌した。反応溶液を室温に戻した後に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去して得られた残渣を、カラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=100:0〜90:10)にて精製し、標記化合物(4.8g)を無色固体として得た。
UPLC:169[M+H]+(保持時間0.83分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.24 (1H, d, J = 5 Hz), 7.42 (1H, d, J = 5 Hz), 4.17 (3H, s).
<工程4>tert−ブチル 8−(4−シアノ−3−メトキシピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体3−4)の合成
2−クロロ−3−メトキシイソニコチノニトリル(中間体3−3)(0.87g)、tert−ブチル 3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(1.0g)、RuPhos(0.22g)、炭酸セシウム(2.3g)のテトラヒドロフラン(10mL)混合溶液に、RuPhos Pd G2(0.37g)を加え、窒素雰囲気下、90℃にて15時間撹拌した。反応溶液を室温に戻した後に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去して得られた残渣を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=90:10〜84:16)にて精製し、標記化合物(1.1g)を黄色液体として得た。
UPLC:367[M+Na]+(保持時間1.15分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 7.99 (1H, d, J = 5 Hz), 6.83 (1H, d, J = 5 Hz), 4.73-4.61 (2H, m), 3.92 (3H, s), 3.91-3.66 (2H, m), 3.27-3.08 (2H, m), 1.99-1.76 (4H, m), 1.46 (9H, s).
<工程5>2−(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(中間体3)の合成
製造例2の工程4と同様の方法もしくは、これに準ずる方法でtert−ブチル 8−(4−シアノ−3−メトキシピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体3−4)(1.1g)を用いて標記化合物(0.75g)を黄色液体として得た。
UPLC:245[M+H]+(保持時間0.66分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.00 (1H, d, J = 5 Hz), 6.85 (1H, d, J = 5 Hz), 4.70-4.64 (2H, m), 3.92 (3H, s), 3.28-3.18 (2H, m), 2.93-2.81 (2H, m), 2.13-2.00 (4H, m).
(製造例4)2−(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(中間体4)の合成
<工程1>tert−ブチル 8−(4−シアノピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体4−1)の合成
2−フルオロイソニコチノニトリル(1.0g)、tert−ブチル 3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(2.1g)、DIPEA(4.3mL)の1−プロパノール(8.2mL)混合溶液を窒素雰囲気下、100℃にて23時間撹拌した。反応溶液を室温へ冷却し、減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=94:6〜50:50)にて精製し、標記化合物(1.6g)を淡黄色液体として得た。
UPLC:337[M+Na]+(保持時間1.08分)
<工程2>2−(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(中間体4)の合成
tert−ブチル 8−(4−シアノピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体4−1)(1.6g)と4M塩化水素−酢酸エチル(25mL)の混合溶液を窒素雰囲気下、室温にて10分撹拌した。溶媒を減圧下留去して得られた残渣を2規定水酸化ナトリウム水溶液でpH=10〜12にした後、ジクロロメタン−イソプロパノール混合溶媒(3:1)で5回抽出した。集めた抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標記化合物(0.38g)を黄色固体として得た。
UPLC:215[M+H]+(保持時間0.61分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.24 (1H, dd, J = 5, 1 Hz), 6.69-6.68 (1H, m), 6.67 (1H, dd, J = 5, 1 Hz), 4.45-4.40 (2H, m), 3.08 (2H, dd, J = 12, 1 Hz), 2.71-2.64 (2H, m), 2.08-1.95 (4H, m).
(製造例5)8−(4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体5)の合成
<工程1>tert−ブチル 8−(4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体5−1)の合成
tert−ブチル 3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(2.1g)、2−ブロモ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン(2.3g)、ナトリウム tert−ブトキシド(1.9g)、Pd2(dba)3(0.46g)、BINAP(0.62g)のトルエン(30mL)混合液を脱気後、窒素雰囲気下90℃で2時間攪拌した。反応液をセライトでろ過してろ液を減圧下濃縮後、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=95:5〜85:15)にて精製し、標記化合物(2.9g)を黄色液体として得た。
UPLC:380[M+Na]+(保持時間1.18分)
<工程2>8−(4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体5)の合成
製造例1の工程2と同様の方法もしくは、これに準ずる方法でtert−ブチル 8−(4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体5−1)(2.9g)を用いて標記化合物(2.0g)を黄色固体として得た。
UPLC:258[M+H]+(保持時間0.74分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.26 (1H, d, J = 5 Hz), 6.69 (1H, d, J = 5 Hz), 6.67 (1H, s), 4.53-4.42 (2H, m), 3.15-3.07 (2H, m), 2.72-2.64 (2H, m), 2.11-1.94 (4H, m).
(製造例6)2−(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−クロロイソニコチノニトリル(中間体6)の合成
<工程1>tert−ブチル 8−(3−クロロ−4−シアノピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体6−1)の合成
2,3−ジクロロイソニコチン酸(0.41g)、tert−ブチル 3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(0.42g)のDMSO(10mL)混合溶液に、炭酸カリウム(1.1g)を加え、150℃にて3時間撹拌した。反応溶液を室温に戻した後に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去して標記化合物の粗生成物(1.0g)を茶色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.18 (1H, d, J = 5 Hz), 7.00 (1H, d, J = 5 Hz), 4.66-4.33 (2H, m), 3.97-3.63 (2H, m), 3.53-2.85 (2H, m), 1.98-1.62 (4H, m), 1.51-1.42 (9H, m).
<工程2>2−(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−クロロイソニコチノニトリル(中間体6)の合成
製造例6の工程1で得たtert−ブチル 8−(3−クロロ−4−シアノピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体6−1)の粗生成物(1.0g)を用いて、製造例2の工程4と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、標記化合物(0.16g)の粗生成物を茶色液体として得た。
UPLC:249[M+H]+(保持時間0.69分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.17 (1H, d, J = 5 Hz), 6.95 (1H, d, J = 5 Hz), 4.55-4.49 (2H, m), 3.24-3.16 (2H, m), 2.80-2.72 (2H, m), 2.02-1.86 (4H, m).
(製造例7)2−(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−フルオロイソニコチノニトリル(中間体7)の合成
<工程1>2,3−ジフルオロイソニコチンアミド(中間体7−1)の合成
2,3−ジフルオロイソニコチン酸(1.3g)の1,4−ジオキサン(15mL)溶液に二炭酸ジ−tert−ブチル(2.8g)、炭酸水素アンモニウム(3.3g)、ピリジン(3.4mL)を加え、窒素雰囲気下、室温にて終夜攪拌した。0.1Mの塩酸水溶液を加え反応を停止させた後、酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下溶媒を留去して標記化合物(1.2g)を白色固体として得た。
UPLC:159[M+H]+(保持時間0.51分)
1H-NMR (CD3OD, 400MHz) δ: 8.07-8.03 (1H, m), 7.54-7.49 (1H, m).
<工程2>tert−ブチル 8−(4−カルバモイル−3−フルオロピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体7−2)の合成
製造例6の工程1と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で2,3−ジフルオロイソニコチンアミド(中間体7−1)(0.27g)を用いて、120℃にて15時間撹拌し、標記化合物(0.15g)を黄色液体として得た。
UPLC:373[M+Na]+(保持時間1.01分)
<工程3>tert−ブチル 8−(4−シアノ−3−フルオロピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体7−3)の合成
製造例3の工程3と同様の方法もしくは、これに準ずる方法でtert−ブチル 8−(4−カルバモイル−3−フルオロピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体7−2)(0.15g)を用いて、標記化合物(0.15g)を黄色液体として得た。
UPLC:355[M+Na]+(保持時間1.16分)
<工程4>2−(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−フルオロイソニコチノニトリル(中間体7)の合成
製造例2の工程4と同様の方法もしくは、これに準ずる方法でtert−ブチル 8−(4−シアノ−3−フルオロピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体7−3)(0.15g)を用いて、標記化合物(0.10g)を黄色液体として得た。
UPLC:233[M+H]+(保持時間0.67分)
(製造例8)8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2,2,4,4−d4(中間体8)の合成
<工程1>3−ベンジル−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2,2,4,4−d4(中間体8−1)の合成
3−ベンジル−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン(0.20g)のジエチルエーテル(2.0mL)溶液に1.0MのLiAlD4−ジエチルエーテル溶液(2.6mL)をゆっくり滴下して加え、窒素雰囲気下、室温にて3時間攪拌した。水を加え反応を停止させた後、生じた沈殿物をろ過して除去した。ろ液を減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン:メタノール=90:10)にて精製し、標記化合物(92mg)を黄色液体として得た。
UPLC:207[M+H]+(保持時間0.56分)
1H-NMR (CD3OD, 300MHz) δ: 7.32-7.16 (5H, m), 3.45 (2H, s), 3.38-3.33 (2H, m), 1.95-1.85 (2H, m), 1.76-1.68 (2H, m).
<工程2>3−ベンジル−8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2,2,4,4−d4(中間体8−2)の合成
3−ベンジル−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2,2,4,4−d4(中間体8−1)(92mg)、2−クロロ−4,6−ジメチルピリミジン(64mg)のエタノール(1.0mL)溶液に、DMAP(5.5mg)、DIPEA(0.23mL)を加え、マイクロウェーブ反応装置にて160℃で1時間加熱した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=100:0〜90:10)にて精製し、標記化合物(0.12g)を白色固体として得た。
UPLC:313[M+H]+(保持時間0.77分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 7.34-7.19 (5H, m), 6.24 (1H, s), 4.77-4.72 (2H, m), 3.44 (2H, s), 2.27 (6H, s), 2.07-1.80 (4H, m).
<工程3>8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2,2,4,4−d4(中間体8)
3−ベンジル−8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2,2,4,4−d4(中間体8−2)(0.12g)のメタノール溶液に10%Pd−C(40mg)を加え、水素雰囲気下、室温にて終夜攪拌した。反応溶液をろ過後、減圧下溶媒を留去して標記化合物(78mg)を白色固体として得た。
UPLC:223[M+H]+(保持時間0.59分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 6.25 (1H, s), 4.72-4.68 (2H, m), 2.27 (6H, s), 2.03-1.84 (4H, m).
(製造例9)8−(6−メチル−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体9)の合成
<工程1>tert−ブチル 8−(6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体9−1)の合成
2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン(0.56g)、tert−ブチル 3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(0.50g)のDMSO(2.0mL)混合溶液に、トリエチルアミン(1.6mL)を加え、マイクロウェーブ条件下、120℃にて1時間撹拌した。反応溶液を室温に戻した後に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去して標記化合物の粗生成物(0.96g)を橙色固体として得た。
UPLC:414[M+Na]+(保持時間1.29分)
<工程2>tert−ブチル 8−(6−メチル−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体9−2)の合成
製造例9の工程1で得たtert−ブチル 8−(6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体9−1)の粗生成物(0.95g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.56g)のTHF(16mL)混合溶液に、トリメチルアルミニウム(1.8Mトルエン溶液、2.6mL)を加え、100℃にて15時間撹拌した。反応溶液を室温に戻した後に水、1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去して標記化合物の粗生成物(2.3g)を赤色液体として得た。
UPLC:394[M+Na]+(保持時間1.23分)
<工程3>8−(6−メチル−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体9)の合成
製造例9の工程2で得たtert−ブチル 8−(6−メチル−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体9−2)の粗生成物(2.3g)を用いて、製造例2の工程4と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、標記化合物(0.68g)を黄色液体として得た。
UPLC:272[M+H]+(保持時間0.83分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 6.67 (1H, s), 6.51 (1H, s), 4.62-4.56 (2H, m), 3.25-3.18 (2H, m), 2.96-2.88 (2H, m), 2.44 (3H, s), 2.17-2.11 (4H, m).
(製造例10)8−(3−メトキシ−6−メチルピラジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体10)の合成
<工程1>3−ベンジル−8−(6−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体10−1)の合成
3,5−ジブロモ−2−メトキシピラジン(0.50g)、3−ベンジル−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(0.45g)、炭酸カリウム(0.77g)、フッ化セシウム(0.28g)のDMSO(1.9mL)混合液を窒素雰囲気下、130℃で17時間攪拌した。反応液を室温に冷却し、水(50mL)を加えてヘプタン−酢酸エチル(2:1)混合液(150mL)で抽出した。抽出液を水(40mL×2)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=97:3〜60:40)にて精製し、標記化合物(0.41g)を淡黄色液体として得た。
UPLC:389、391[M+H]+(保持時間0.89分)
<工程2>3−ベンジル−8−(3−メトキシ−6−メチルピラジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体10−2)
3−ベンジル−8−(6−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体10−1)(0.40g)、トリメチルボロキシン(0.26g)、PdCl2(dppf)(38mg)、炭酸カリウム(0.43g)のDME(5.1mL)混合液を窒素雰囲気下、90℃で14時間攪拌した。反応液を室温へ冷却後、セライトでろ過し、ろ液に水(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=97:3〜60:40)にて精製し、標記化合物(0.31g)を淡黄色液体として得た。
UPLC:325[M+H]+(保持時間0.84分)
<工程3>8−(3−メトキシ−6−メチルピラジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体10)の合成
3−ベンジル−8−(3−メトキシ−6−メチルピラジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体10−2)(0.30g)と10%Pd−C(18mg)のメタノール(9.2mL)混合液を水素雰囲気下、室温で17時間攪拌した。反応液をセライトでろ過し、ろ液を減圧下濃縮して、標記化合物(0.24g)を茶色液体として得た。
UPLC:235[M+H]+(保持時間0.74分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 7.27-7.24 (1H, m), 4.73-4.67 (2H, m), 3.91 (3H, s), 3.21-3.11 (2H, m), 2.70-2.60 (2H, m), 2.27 (3H, s), 2.06-1.83 (4H, m).
(製造例11)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)メタノン(中間体11)の合成
2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸(1.2g)とDIPEA(2.6mL)のDMF(10mL)混合溶液にHATU(2.3g)を加え、窒素雰囲気下、室温で1時間攪拌した後、8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体1)(1.1g)を加え、さらに17時間攪拌した。反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出し、抽出液を水(30mL×2)と飽和食塩水(20mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=70:30〜50:50)にて精製し、標記化合物(1.5g)を淡黄色アモルファスとして得た。
UPLC:449[M+H]+(保持時間1.13分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 7.82-7.76 (1H, m), 7.48-7.39 (1H, m), 7.38-7.30 (1H, m), 7.27-7.20 (1H, m), 6.31 (1H, s), 4.94-4.86 (1H, m), 4.68-4.61 (1H, m), 4.49-4.39 (1H, m), 3.42-3.33 (1H, m), 3.20-3.04 (2H, m), 2.27 (6H, s), 2.09-1.77 (4H, m), 1.33-1.10 (12H, m).
(製造例12)2−(ピリミジン−2−イル)安息香酸(中間体12)の合成
<工程1>2−(ピリミジン−2−イル)安息香酸メチル(中間体12−1)の合成
2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸メチル(3.0g)、2−クロロピリミジン(2.0g)、PdCl2(dppf)ジクロロメタン錯体(0.47g)、炭酸ナトリウム(3.6g)の2−メチルテトラヒドロフラン(57mL)−水(11mL)混合液を窒素雰囲気下、80℃で4時間攪拌した。反応液を室温へ冷却し、酢酸エチル(100mL)を用いてセライトでろ過した後、ろ液に水(100mL)を加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。集めた抽出液を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=88:12〜0:100)にて精製し、標記化合物(1.9g)を茶色液体として得た。
UPLC:237[M+Na]+(保持時間0.79分)
<工程2>2−(ピリミジン−2−イル)安息香酸(中間体12)の合成
2−(ピリミジン−2−イル)安息香酸メチル(中間体12−1)(1.9g)と水酸化リチウム(0.63g)のTHF(22mL)−水(22mL)混合溶液を室温で62時間攪拌した。反応液を濃塩酸で酸性(pH=1〜2)にした後、酢酸エチル(100mL×6)で抽出した。集めた抽出液を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、標記化合物(1.3g)を淡橙色固体として得た。
UPLC:223[M+Na]+(保持時間0.68分)
1H-NMR (DMSO-d6, 400MHz) δ: 8.85 (2H, d, J = 5 Hz), 7.84 (1H, dd, J = 8, 1 Hz), 7.69-7.52 (3H, m), 7.45 (1H, t, J = 5 Hz).
(製造例13)6−メトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(中間体13)の合成
<工程1>6−メトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸メチル(中間体13−1)の合成
2−クロロ−6−メトキシニコチン酸メチル(0.50g)、1H−ピラゾール(0.51g)のDMF(5.0mL)混合液に炭酸カリウム(2.1g)を加え、100℃にて69時間攪拌した。反応溶液を室温へ冷却し、水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を水ならびに飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=100:0〜80:20)にて精製し、標記化合物(0.12g)を無色液体として得た。
UPLC:256[M+Na]+(保持時間0.93分)
<工程2>6−メトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(中間体13)の合成
6−メトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸メチル(中間体13−1)(0.12g)のメタノール−水(1.0mL,1:1)混合溶液に水酸化ナトリウム(62mg)を加え、50℃にて1時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、溶媒を減圧下留去して得られた残渣に酢酸エチルを加え、1規定水酸化ナトリウム水溶液で3回抽出した。得られた水層に1規定塩酸を加え、酢酸エチルで5回抽出した後、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去して標記化合物(88mg)を白色固体として得た。
UPLC:242[M+Na]+(保持時間0.83分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.77-8.73 (1H, m), 7.92-7.80 (2H, m), 6.83-6.77 (1H, m), 6.61-6.57 (1H, m), 4.04 (3H, s).
(製造例14)3−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)イソニコチン酸(中間体14)の合成
3−ブロモイソニコチン酸(0.50g)、炭酸セシウム(1.6g)、1H−1,2,3−トリアゾール(0.29mL)、ヨウ化銅(I)(24mg)、トランス−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(70mg)のDME(3.0mL)混合溶液に水(45μL)を加え、100℃にて4時間攪拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで3回抽出した後、得られた有機層を1規定水酸化ナトリウム水溶液で3回抽出した。得られた水層に1規定塩酸を加え、酢酸エチルで5回抽出した後、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去して標記化合物(0.18g)を白色固体として得た。
UPLC:191[M+H]+(保持時間0.41分)
1H-NMR (DMSO-d6, 400MHz) δ: 9.07 (1H, s), 8.79 (1H, d, J = 5 Hz), 8.19 (2H, s), 7.72 (1H, d, J = 5 Hz).
(製造例15)4−メチル−2−(ピリミジン−2−イル)安息香酸(中間体15)の合成
製造例12と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、4−メチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸メチル(3.6g)から標記化合物(0.98g)を淡茶色固体として得た。
UPLC:237[M+Na]+(保持時間0.77分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.87 (2H, d, J = 5 Hz), 8.05 (1H, d, J = 8 Hz), 7.94 (1H, s), 7.41-7.33 (2H, m), 2.48 (3H, s).
(製造例16)4−クロロ−2−(ピリミジン−2−イル)安息香酸(中間体16)の合成
製造例12と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、4−クロロ−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸エチル(3.5g)から標記化合物(1.6g)を無色固体として得た。
UPLC:257[M+Na]+(保持時間0.88分)
1H-NMR (DMSO-d6, 400MHz) δ: 8.81 (2H, d, J = 5 Hz), 7.79 (1H, d, J = 2 Hz), 7.69 (1H, d, J = 8 Hz), 7.61 (1H, dd, J = 8, 2 Hz), 7.45 (1H, t, J = 5 Hz).
(製造例17)5−フルオロ−3−(ピリミジン−2−イル)ピコリン酸(中間体17)の合成
<工程1>5−フルオロ−3−(ピリミジン−2−イル)ピコリン酸メチル(中間体17−1)の合成
3−ブロモ−5−フルオロピコリン酸メチル(0.30g)、2−(トリブチルスズ)ピリミジン(0.47g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.15g)、ヨウ化銅(I)(24mg)、フッ化セシウム(0.39g)のDMF(1.3mL)混合液を窒素雰囲気下、100℃で18時間攪拌した。反応液を室温へ冷却後、水(10mL)と酢酸エチル(30mL)を加えセライトでろ過し、ろ液を酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。集めた抽出液を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=90:10〜0:100)にて精製し、標記化合物(0.17g)を橙色固体として得た。
UPLC:256[M+Na]+(保持時間0.76分)
<工程2>5−フルオロ−3−(ピリミジン−2−イル)ピコリン酸(中間体17)の合成
製造例12の工程2と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、5−フルオロ−3−(ピリミジン−2−イル)ピコリン酸メチル(中間体17−1)(0.17g)を用いて、標記化合物(0.17g)を淡黄色アモルファスとして得た。
UPLC:176[M−CO2+(保持時間0.63分)
1H-NMR (DMSO-d6, 300MHz) δ: 8.95 (2H, d, J = 5 Hz), 8.74 (1H, d, J = 3 Hz), 8.30 (1H, dd, J = 10, 3 Hz), 7.57 (1H, t, J = 5 Hz).
(製造例18)1−(チアゾール−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸メチル(中間体18)の合成
文献(J.Med.Chem.2001,44,566−578.)の方法に従い、2−ヒドラジニルチアゾール塩酸塩(1.0g)を用いて、標記化合物(43mg)を黄色液体として得た。
UPLC:210[M+H]+(保持時間0.77分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 7.73 (1H, d, J = 2 Hz), 7.68 (1H, d, J = 4 Hz), 7.33 (1H, d, J = 3 Hz), 6.94 (1H, d, J = 2 Hz), 3.88 (3H, s).
(製造例19)(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン塩酸塩(中間体19)の合成
<工程1>tert−ブチル 3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(中間体19−1)の合成
2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)安息香酸(2.1g)のジクロロメタン(25mL)溶液に塩化オキサリル(1.9mL)と触媒量のDMFを加え、窒素雰囲気下、室温にて30分撹拌後、減圧下溶媒を留去した。この残渣をジクロロメタン(10mL)に溶解し、tert−ブチル 3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(2.3g)とトリエチルアミン(6.0mL)のジクロロメタン(25mL)混合溶液へ水浴で反応容器を冷やしながら滴下した。反応液を窒素雰囲気下、室温にて30分撹拌後、ろ過、減圧下濃縮後、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=70:30〜40:60)にて精製し、標記化合物(3.9g)を白色アモルファスとして得た。
UPLC:384[M+H]+(保持時間1.05分)
<工程2>(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン塩酸塩(中間体19)の合成
tert−ブチル 3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(中間体19−1)(3.9g)をジクロロメタン(40mL)に溶解させ、4M塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(38mL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、標記化合物(3.3g)を白色固体として得た。
UPLC:284[M+H]+(保持時間0.58分)
1H-NMR (DMSO-d6, 300MHz) δ: 9.33 (2H, brs), 8.11 (2H, s), 7.99-7.90 (1H, m), 7.70-7.62 (1H, m), 7.59-7.43 (2H, m), 4.38-4.20 (1H, m), 4.15-4.08 (1H, m), 3.93-3.80 (1H, m), 3.70-2.94 (3H, m), 2.05-1.66 (4H, m).
(製造例20)(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−フルオロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノン塩酸塩(中間体20)の合成
製造例19と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で2−フルオロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)安息香酸(1.0g)を用いて標記化合物(1.4g)を無色固体として得た。
UPLC:302[M+H]+(保持時間0.59、0.61分、回転異性体)
1H-NMR (DMSO-d6, 400MHz) δ: 9.35 (2H, brs), 8.18-8.15 (2H, m), 7.90-7.84 (1H, m), 7.74-7.67 (1H, m), 7.50-7.43 (1H, m), 4.34-4.11 (2H, m), 3.94-3.86 (1H, m), 3.70-3.50 (1H, m), 3.39-3.13 (2H, m), 2.06-1.70 (4H, m).
(製造例21)(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン塩酸塩(中間体21)の合成
製造例19と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(中間体28)(2.2g)を用いて標記化合物(3.0g)を無色固体として得た。
UPLC:284[M+H]+(保持時間0.53分)
1H-NMR (DMSO-d6, 400MHz) δ: 9.50-9.12 (2H, brm), 8.58-8.52 (2H, m), 8.02-7.87 (1H, m), 7.76 (1H, dd, J = 6, 1 Hz), 7.51-7.44 (1H, m), 6.60-6.56 (1H, m), 4.40-4.09 (2H, m), 3.88-3.79 (1H, m), 3.64-3.04 (3H, m), 2.06-1.67 (4H, m).
(製造例22)1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(中間体22)の合成
<工程1>メチル 1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシレート(中間体22−1)の合成
2−ヒドラジニルピリジン(1.0g)、(E)−メチル 4−(ジメチルアミノ)−2−オキソブト−3−エノエート(2.9g)の酢酸(10mL)混合液を、110℃にて終夜攪拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=100:0〜70:30)にて精製し、標記化合物(0.72g)を橙色液体として得た。
UPLC:204[M+H]+(保持時間0.75分)
<工程2>1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(中間体22)の合成
メチル 1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシレート(中間体22−1)(0.35g)のTHF(2.0mL)−水(0.50mL)混合溶液に水酸化リチウム1水和物(0.11g)を加え、窒素雰囲気下、60℃にて2時間攪拌した。1規定塩酸水溶液を加え反応を停止させた後に、酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下溶媒を留去して標記化合物(0.33g)を白色固体として得た。
UPLC:212[M+Na]+(保持時間0.67分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.41-8.37 (1H, m), 8.36-8.32 (1H, m), 8.10-8.03 (1H, m), 7.76 (1H, d, J = 2 Hz), 7.45-7.39 (2H, m).
(製造例23)3−シアノ−1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(中間体23)の合成
ジイソプロピルアミン(0.67mL)のTHF(5mL)溶液、1.6Mのn−BuLi−ヘキサン溶液(2.5mL)から調整したLDA溶液に1−(ピリミジン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(0.23g)のTHF(5.0mL)溶液を、−78℃にて加え、0℃まで自然昇温させながら1時間攪拌した。反応溶液にドライアイスを加え反応を停止させた後、1規定塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下溶媒を留去して標記化合物(0.22g)を黄色固体として得た。
UPLC:215[M+H]+(保持時間0.72分)
(製造例24)5−フルオロ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(中間体24)の合成
2,5−ジフルオロニコチン酸(0.30g)、1H−ピラゾール(0.13g)のDMSO(3.0mL)溶液に、炭酸カリウム(1.0g)を加え、120℃で30分、さらに160℃で2時間攪拌した。反応溶液に水を加え、ろ過した後、ろ液に濃塩酸を加えてpH=2とし、酢酸エチルで抽出した。減圧下溶媒を留去して標記化合物(0.12g)を黄色液体として得た。
UPLC:208[M+H]+(保持時間0.70分)
(製造例25)2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)ニコチン酸リチウム(中間体25)の合成
<工程1>2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)ニコチン酸メチル(中間体25−1)の合成
3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾール(0.70g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.2g)、PdCl2(dppf)ジクロロメタン付加体(0.18g)、酢酸カリウム(1.3g)の1,4−ジオキサン(8.7mL)混合液を脱気後、窒素雰囲気下110℃で6時間攪拌した。反応液を綿栓ろ過した後、ろ液に2−ブロモニコチン酸メチル(0.94g)、リン酸三カリウム(2.8g)、PdCl2(dppf)ジクロロメタン付加体(0.18g)を加え、窒素雰囲気下110℃で1時間、室温で16時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈後、水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=80:20〜0:100)にて精製し、標記化合物(0.29g)を茶色液体として得た。
UPLC:218[M+H]+(保持時間0.69分)
<工程2>2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)ニコチン酸リチウム(中間体25)の合成
2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)ニコチン酸メチル(中間体25−1)(0.28g)のメタノール(1.0mL)−THF(1.0mL)溶液に水酸化リチウム1水和物(60mg)の水溶液(0.50mL)を加え、50℃で6時間加熱した。溶媒の一部を留去した後、0℃に冷やしてろ取し、得られた固体を冷えたTHF−メタノール(3:1)で洗浄し、標記化合物(0.11g)を白色固体として得た。
UPLC:204[M+H]+(保持時間0.36分)
1H-NMR (DMSO-d6, 400MHz) δ: 8.32 (1H, dd, J = 5, 2 Hz), 7.59 (1H, d, J = 2 Hz), 7.45 (1H, dd, J = 7, 2 Hz), 7.13 (1H, dd, J = 7, 5 Hz), 6.71 (1H, d, J = 2 Hz), 3.84 (3H, s).
(製造例26)3−メチル−1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(中間体26)の合成
<工程1>3−メチル−1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸エチル(中間体26−1)の合成
2−メトキシイミノ−4−オキソペンタン酸エチル(0.40g)と2−ヒドラジニルピリジン(0.35g)の酢酸(3.0mL)溶液を窒素雰囲気下、110℃にて2時間攪拌した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=100:0〜90:10)にて精製し、標記化合物(0.15g)を無色液体として得た。
UPLC:232[M+H]+(保持時間0.90分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.48-8.44 (1H, m), 7.87-7.80 (1H, m), 7.64-7.59 (1H, m), 7.31-7.26 (1H, m), 6.70 (1H, s), 4.28 (2H, q, J = 7 Hz), 2.37 (3H, s), 1.25 (3H, t, J = 7 Hz).
<工程2>3−メチル−1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(中間体26)の合成
3−メチル−1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸エチル(中間体26−1)(0.11g)のTHF(1.5mL)−水(0.5mL)混合溶液に水酸化リチウム1水和物(25mg)を加え、窒素雰囲気下、室温にて終夜攪拌した。反応液を酢酸エチルで逆抽出した後、得られた水層に1.0Mの塩酸水溶液を加えて酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下溶媒を留去して標記化合物(73mg)を得た。
UPLC:226[M+Na]+(保持時間0.78分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.36-8.32 (1H, m), 8.30-8.26 (1H, m), 8.06-7.99 (1H, m), 7.39-7.33 (1H, m), 7.21 (1H, s), 2.37 (3H, s).
(製造例27)1−(ピラジン−3−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(中間体27)の合成
製造例22と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、3−ヒドラジニルピリダジン塩酸塩(1.0g)を用いて、標記化合物(0.48g)を黄色固体として得た。
UPLC:191[M+H]+(保持時間0.52分)
(製造例28)2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(中間体28)の合成
<工程1>2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸エチル(中間体28−1)の合成
2−クロロニコチン酸エチル(25g)、1H−ピラゾール(18g)、炭酸カリウム(56g)、フッ化セシウム(20g)のDMSO(140mL)混合液を窒素雰囲気下、120℃(内温)で3時間加熱した。反応液を室温へ冷却後、水(300mL)を加え、ヘプタン−酢酸エチル(2:1)混合溶媒(600mL)で抽出した。抽出液を水(300mL×2)と飽和食塩水(200mL)で順次洗浄後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下溶媒を留去して標記化合物(20g)を得た。
UPLC:218[M+H]+(保持時間0.86分)
<工程2>2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(中間体28)の合成
2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸エチル(中間体28−1)(20g)と水酸化ナトリウム(7.3g)のTHF(150mL)−水(150mL)混合溶液を室温で3日間攪拌した。反応液を減圧下濃縮してTHFを留去した後、MTBE(100mL)で水層を洗浄した。水層を濃塩酸でpH=1にした後、酢酸エチル(450mL×2)で抽出した。集めた抽出液を飽和食塩水(90mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下溶媒を留去して標記化合物(17g)を得た。
UPLC:190[M+H]+(保持時間0.64分)
1H-NMR (DMSO-d6, 400MHz) δ: 13.18 (1H, brs), 8.57 (1H, dd, J = 5, 2 Hz), 8.48-8.46 (1H, m), 8.07 (1H, dd, J = 8, 2 Hz), 7.77-7.75 (1H, m), 7.48 (1H, dd, J = 8, 5 Hz), 6.56 (1H, dd, J = 3, 2 Hz).
(製造例29)2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ニコチン酸(中間体29−1)及び2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ニコチン酸(中間体29−2)の合成
2−クロロニコチン酸(5.0g)、ヨウ化銅(I)(0.30g)、炭酸セシウム(21g)、1H−1,2,3−トリアゾール(4.4g)、トランス−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(0.90g)の1,4−ジオキサン(40mL)−水(0.50mL)混合液を窒素雰囲気下、100℃で4時間攪拌した。反応液を室温へ冷却し、2規定塩酸(10mL)で酸性にした後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。集めた抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下溶媒を留去して得られた粗生成物を酢酸エチル−石油エーテル(1:2)の混合溶媒でトリチュレートして、中間体29−1(0.90g)を白色固体として得た。その後、ろ液から酢酸エチル−石油エーテルの混合溶媒で再結晶により中間体29−2(0.44g)を白色固体として得た。
(中間体29−1)UPLC:191[M+H]+(保持時間0.53分)
1H-NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ: 8.77-8.68 (2H, m), 8.37-8.30 (1H, m), 7.95 (1H, s), 7.75-7.68 (1H, m).
(中間体29−2)UPLC:191[M+H]+(保持時間0.51分)
1H-NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ: 8.76-8.69 (1H, m), 8.31-8.25 (1H, m), 8.13 (2H, s), 7.74-7.67 (1H, m).

(製造例30)2−クロロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)安息香酸(中間体30)
製造例14と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で2−ブロモ−6−クロロ安息香酸(2.0g)から標記化合物(0.80g)を橙色アモルファスとして得た。
UPLC:179[M−CO2+(保持時間0.80分)
1H-NMR (DMSO-d6, 300MHz) δ: 13.68 (1H, brs), 8.16 (2H, s), 7.96-7.91 (1H, m), 7.66-7.62 (2H, m).
(製造例31)2−(チアゾール−2−イル)ニコチン酸(中間体31)の合成
製造例17と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で2−ブロモニコチン酸メチル(0.25g)と2−(トリブチルスズ)チアゾール(0.43g)から標記化合物(57mg)を淡黄色固体として得た。
UPLC:229[M+Na]+(保持時間0.72分)
1H-NMR (DMSO-d6, 400MHz) δ: 8.70 (1H, dd, J = 5, 2 Hz), 8.01-7.89 (3H, m), 7.55 (1H, dd, J = 8, 5 Hz).
(製造例32)4−エトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(中間体32)の合成
<工程1>2−クロロ−4−エトキシニコチン酸エチル(中間体32−1)の合成
2,4−ジクロロニコチン酸エチル(1.0g)のエタノール(15mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(1.4mL)を加えて、窒素雰囲気下、40℃で13時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(30mL)を加えて酢酸エチル(150mL)で抽出した。抽出液を水(30mL)と飽和食塩水(30mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=92:8〜30:70)にて精製し、標記化合物(0.75g)を橙色液体として得た。
UPLC:230、232[M+H]+(保持時間0.93分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.26 (1H, d, J = 6 Hz), 6.79 (1H, d, J = 6 Hz), 4.43 (2H, q, J = 7 Hz), 4.14 (2H, q, J = 7 Hz), 1.46-1.37 (6H, m).
<工程2>4−エトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸エチル(中間体32−2)
2−クロロ−4−エトキシニコチン酸エチル(中間体32−1)(0.75g)、1H−ピラゾール(0.44g)、炭酸カリウム(1.4g)、フッ化セシウム(0.50g)のDMSO(3.3mL)混合液を窒素雰囲気下、130℃で17時間攪拌した。反応液を室温へ冷却後、水(50mL)を加えてヘプタン−酢酸エチル(2:1)混合溶液(100mL)で抽出した。抽出液を水(30mL)と飽和食塩水(30mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=92:8〜30:70)にて精製し、標記化合物(0.31g)を淡黄色液体として得た。
UPLC:284[M+Na]+(保持時間0.94分)
<工程3>4−エトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(中間体32)の合成
4−エトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸エチル(中間体32−2)(0.30g)と水酸化リチウム(0.14g)のTHF(2.9mL)−水(2.9mL)混合溶液を窒素雰囲気下、50℃で3日間攪拌した。反応液を室温へ冷却後、減圧下濃縮してTHFを留去し、水層をMTBE(30mL)で洗浄した。水層を2規定塩酸でpH=1にした後、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。集めた抽出液を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下溶媒を留去して標記化合物(0.25g)を淡黄色固体として得た。
UPLC:256[M+Na]+(保持時間0.69分)
1H-NMR (DMSO-d6, 400MHz) δ: 12.97 (1H, brs), 8.53-8.49 (1H, m), 8.36 (1H, d, J = 6 Hz), 7.74-7.70 (1H, m), 7.14 (1H, d, J = 6 Hz), 6.54-6.52 (1H, m), 4.23 (2H, q, J = 7 Hz), 1.33 (3H, t, J = 7 Hz).
(製造例33)4−メトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸リチウム(中間体33)の合成
<工程1>2−クロロ−4−メトキシニコチン酸エチル(中間体33−1)の合成
2,4−ジクロロニコチン酸エチル(1.0g)のメタノール溶液(15mL)にナトリウム tert−ブトキシド(0.87g)を加え、窒素雰囲気下、50℃で13時間攪拌した。反応液を室温へ冷却した後、飽和塩化アンモニウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で抽出した。集めた抽出液を水(30mL)と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=92:8〜30:70)にて精製し、標記化合物(0.84g)を無色液体として得た。
UPLC:216、218[M+H]+(保持時間0.87分)
<工程2>4−メトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸エチル(中間体33−2)の合成
製造例32の工程2と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、2−クロロ−4−メトキシニコチン酸エチル(中間体33−1)(0.84g)から標記化合物(30mg)を淡黄色液体として得た。
UPLC:270[M+Na]+(保持時間0.89分)
<工程3>4−メトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸リチウム(中間体33)の合成
製造例25の工程2と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、4−メトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸エチル(中間体33−2)(30mg)から標記化合物(27mg)を淡黄色固体として得た。
UPLC:242[M+Na]+(保持時間0.62分)
(製造例34)3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン(中間体34)の合成
3−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン(0.50g)、炭酸セシウム(1.7g)のDMF(5.0mL)混合液にヨードメタン(0.24mL)を加え、反応容器を水浴で冷却しながら2時間攪拌した。反応液に水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。抽出液を水(10mL×2)と飽和食塩水(5.0mL)で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下溶媒を留去して標記化合物(0.34g)を茶色固体として得た。
UPLC:212[M+H]+(保持時間0.76分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.66-8.63 (1H, m), 7.78-7.74 (1H, m), 7.40-7.35 (1H, m), 4.09 (3H, s).
(製造例35)3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(中間体35)
製造例34と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、3−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(0.25g)を用いて標記化合物(39mg)を淡黄色固体として得た。
UPLC:212、214[M+H]+(保持時間0.47分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.97 (1H, d, J = 1 Hz), 8.49 (1H, d, J = 6 Hz), 7.28 (1H, dd, J = 6, 1 Hz), 4.06 (3H, s).
(製造例36)3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン(中間体36)
製造例34と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン(0.50g)を用いて標記化合物(0.11g)を淡黄色固体として得た。
UPLC:212、214[M+H]+(保持時間0.60分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.96 (1H, d, J = 1 Hz), 8.38 (1H, d, J = 6 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 6, 1 Hz), 4.18 (3H, s).
(製造例37)2−クロロ−3−エトキシイソニコチノニトリル(中間体37)の合成
製造例3と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で2−クロロ−3−エトキシピリジン(5.1g)を用いて標記化合物(2.9g)を無色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.24 (1H, d, J = 5 Hz), 7.41 (1H, d, J = 5 Hz), 4.39 (2H, q, J = 7 Hz), 1.53 (3H, t, J = 7 Hz).
(製造例38)2−クロロ−3−(メトキシ−d3)イソニコチノニトリル(中間体38)の合成
<工程1>2−クロロ−3−(メトキシ−d3)ピリジン(中間体38−1)の合成
2−クロロピリジン−3−オール(10g)、炭酸カリウム(32g)のDMSO(100mL)混合溶液に、ヨードメタン−d3(5.0mL)を加え、50℃にて3日間撹拌した。反応溶液を室温に戻した後に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して標記化合物(10g)の粗生成物を無色液体として得た。
UPLC:147[M+H]+(保持時間0.76分)
<工程2>2−クロロ−3−(メトキシ−d3)イソニコチノニトリル(中間体38)の合成
製造例38の工程1で得た2−クロロ−3−(メトキシ−d3)ピリジン(中間体38−1)の粗生成物(5.0g)を用いて、製造例3と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、標記化合物(2.3g)を無色固体として得た。
UPLC:172[M+H]+(保持時間0.83分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.24 (1H, d, J = 5 Hz), 7.42 (1H, d, J = 5 Hz).
(製造例39)(2−クロロピリジン−3−イル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(中間体39)の合成
製造例11と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で2−クロロニコチン酸(0.24g)を用いて標記化合物(0.49g)を茶色液体として得た。
UPLC:358[M+H]+(保持時間0.82分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.46-8.40 (1H, m), 7.77-7.43 (1H, m), 7.37-7.22 (1H, m), 6.36-6.31 (1H, m), 4.99-4.90 (1H, m), 4.80-4.69 (1H, m), 4.54-4.42 (1H, m), 3.67-3.38 (1H, m), 3.27-3.02 (2H, m), 2.82-2.78 (6H, m), 2.12-1.86 (2H, m), 1.53-1.40 (2H, m).
(製造例40)(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(中間体40)の合成
製造例11と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で2−クロロ−5−フルオロニコチン酸(88mg)を用いて標記化合物(0.17g)を黄色固体として得た。
UPLC:376、378[M+H]+(保持時間0.86分)
1H-NMR (DMSO-d6, 300MHz) δ: 8.56-8.51 (1H, m), 8.22-7.90 (1H, m), 6.50-6.47 (1H, m), 4.84-4.74 (1H, m), 4.64-4.55 (1H, m), 4.33-4.19 (1H, m), 3.45-2.94 (3H, m), 2.24 (6H, s), 2.06-1.67 (4H, m).
(製造例41)3−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−5−ブロモ−1−メチルピラジン−2(1H)−オン(中間体41)の合成
製造例1の工程1と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン塩酸塩(中間体19)(0.10g)と3,5−ジブロモ−1−メチルピラジン−2(1H)−オン(0.16g)を用いて標記化合物(0.12g)を白色アモルファスとして得た。
UPLC:470、472[M+H]+(保持時間1.06分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.04-7.98 (1H, m), 7.85-7.74 (2H, m), 7.57-7.19 (3H, m), 6.73-6.67 (1H, m), 4.54-4.40 (1H, m), 3.45-2.34 (8H, m), 2.09-1.67 (4H, m).
(製造例42)tert−ブチル 3−(2−フルオロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,6−ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−6−カルボキシレート(中間体42)の合成
tert−ブチル 3,6−ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−6−カルボキシレート(99mg)、2−フルオロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)安息香酸(0.11g)、トリエチルアミン(0.21mL)のジクロロメタン(0.50mL)溶液にEDCI(0.12g)を加え、窒素雰囲気下、室温で16時間攪拌した。反応液をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=90:10〜0:100)にて精製し、標記化合物(39mg)を白色アモルファスとして得た。
UPLC:388[M+H]+(保持時間1.01分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 7.93-7.85 (1H, m), 7.80-7.72 (2H, m), 7.53-7.45 (1H, m), 7.19-7.10 (1H, m), 4.34-3.79 (4H, m), 3.44-3.24 (1H, m), 2.66-2.56 (1H, m), 1.66-1.58 (2H, m), 1.49 (9H, s).
(製造例43)(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(3,6−ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−3−イル)メタノン(中間体43)の合成
<工程1>tert−ブチル 3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,6−ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−6−カルボキシレート(中間体43−1)の合成
製造例11と同様の方法もしくは、これに準ずる方法でtert−ブチル 3,6−ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−6−カルボキシレート(0.10g)及び2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(0.11g)を用いて標記化合物(0.19g)を黄色液体として得た。
UPLC:392[M+Na]+(保持時間0.96分)
<工程2>(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(3,6−ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−3−イル)メタノン(中間体43)の合成
tert−ブチル 3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,6−ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−6−カルボキシレート(中間体43−1)(0.19g)に2規定塩酸−酢酸エチル溶液(4.0mL)を加え、50℃にて1時間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、水を加えて酢酸エチルで逆抽出を行った。飽和炭酸水素ナトリウム溶液で中和した後、ジクロロメタン−イソプロパノール(9:1)混合溶媒で抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して標記化合物(0.14g)を橙色アモルファスとして得た。
UPLC:270[M+H]+(保持時間0.50分)
(製造例44)2−(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−シクロプロピルイソニコチノニトリル(中間体44)の合成
<工程1>tert−ブチル 8−(4−シアノ−3−シクロプロピルピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体44−1)の合成
tert−ブチル 8−(3−クロロ−4−シアノピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体6−1)(76mg)、シクロプロピル亜鉛ブロミド(0.5規定 THF溶液)(2.6mL)のTHF(0.73mL)混合溶液にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.10g)を加え、窒素雰囲気下、100℃にて3日間撹拌した。反応溶液を室温に戻した後に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去して標記化合物の粗生成物(77mg)を橙色液体として得た。
<工程2>2−(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−シクロプロピルイソニコチノニトリル(中間体44)の合成
製造例44の工程1で得たtert−ブチル 8−(4−シアノ−3−シクロプロピルピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(中間体44−1)の粗生成物(77mg)にトリフルオロ酢酸を加え、室温で30分攪拌した。減圧下溶媒を留去した後、1規定塩酸水溶液を加えて酢酸エチルで逆抽出を行った。1規定水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、ジクロロメタン−イソプロパノール(9:1)混合溶媒で抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して標記化合物(50mg)を黄色液体として得た。
UPLC:255[M+H]+(保持時間0.75分)
(実施例1)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノンの合成
8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体1)(22mg)、5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)安息香酸(20mg)、トリエチルアミン(42μL)のDMF(0.50mL)混合溶液に、HATU(46mg)を加え、窒素雰囲気下、室温にて2時間撹拌した。反応液をHPLCにて分取精製を行い、標記化合物(29mg)を得た。
UPLC:404[M+H]+(保持時間0.99分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 7.89-7.66 (3H, m), 7.35-6.99 (2H, m), 6.33-6.29 (1H, m), 4.98-4.39 (3H, m), 3.49-2.66 (3H, m), 2.47-2.24 (9H, m), 2.06-1.60 (4H, m).
*実施例2〜実施例15は、中間体1〜中間体3の何れか及び中間体12〜中間体14の何れかまたは市販化合物もしくは公知化合物を用いて、実施例1と同様の方法、もしくはこれに準ずる方法により合成した。
Figure 2018012645

Figure 2018012645
(実施例16)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(4−メトキシ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)メタノンの合成
8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体1)(22mg)、4−メトキシ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)安息香酸(22mg)、DIPEA(52μL)のDMF(0.20mL)混合溶液に、HATU(46mg)を加え、窒素雰囲気下、室温にて2時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、水で洗浄し、有機層を減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=90:10〜0:100)にて精製し、標記化合物(36mg)を白色アモルファスとして得た。
UPLC:420[M+H]+(保持時間0.85分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.23-6.98 (5H, m), 6.30 (1H, s), 4.86-4.76 (1H, m), 4.63-4.57 (1H, m), 4.40-4.26 (1H, m), 3.91-3.87 (3H, m), 3.40-2.60 (7H, m), 2.02-0.97 (6H, m).
*実施例17〜実施例55は、中間体1〜中間体8の何れか及び中間体15、中間体22〜中間体28、中間体29−1の何れかまたは市販化合物もしくは公知化合物を用いて、実施例16と同様の方法、もしくはこれに準ずる方法により合成した。
Figure 2018012645

Figure 2018012645

Figure 2018012645

Figure 2018012645

Figure 2018012645
(実施例56)(3−フルオロ−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノンの合成
3−フルオロ−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)安息香酸(40mg)のジクロロメタン(0.97mL)溶液に塩化オキサリル(51μL)と触媒量のDMFを加え、窒素雰囲気下、室温にて30分撹拌後、減圧下溶媒を留去した。この残渣をジクロロメタン(0.60mL)に溶解し、8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体2)(55mg)とトリエチルアミン(0.11mL)のジクロロメタン(0.97mL)混合溶液へ0℃で滴下した。反応液を窒素雰囲気下、0℃にて1時間撹拌後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=88:12〜0:100)にて精製し、標記化合物(42mg)を無色固体として得た。
UPLC:477[M+H]+(保持時間1.13分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.10-7.75 (3H, m), 7.57-7.04 (3H, m), 6.96-6.92 (1H, m), 4.77-4.27 (3H, m), 3.80-3.70 (3H, m), 3.67-2.80 (3H, m), 2.18-1.62 (4H, m).
*実施例57〜実施例76は、中間体1、中間体3〜中間体5の何れか及び中間体29−1、中間体29−2、中間体30、中間体31の何れかまたは市販化合物もしくは公知化合物を用いて、実施例56と同様の方法、もしくはこれに準ずる方法により合成した。
Figure 2018012645

Figure 2018012645

Figure 2018012645
(実施例77)(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノンの合成
2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)安息香酸(45mg)のDME(0.50mL)溶液に塩化オキサリル(42μL)と触媒量のDMFを加え、窒素雰囲気下、室温にて30分撹拌後、減圧下溶媒を留去した。この残渣をDME(0.10mL)に溶解し、8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体1)(44mg)とトリエチルアミン(56μL)のDME(0.50mL)混合溶液へ室温で滴下した。反応液を窒素雰囲気下、室温にて30分間撹拌した後、ろ過し、得られたろ液をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=60:40〜40:60)にて精製し、標記化合物(53mg)を無色アモルファスとして得た。
UPLC:390[M+H]+(保持時間0.94分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.02-7.99 (1H, m), 7.84 (1H, s), 7.70 (1H, s), 7.56-7.42 (2H, m), 7.40-7.18 (1H, m), 6.33-6.30 (1H, m), 4.98-4.89 (1H, m), 4.69-4.64 (1H, m), 4.48-4.41 (1H, m), 3.49-2.75 (3H, m), 2.29-2.25 (6H, m), 2.04-1.62 (4H, m).
*実施例78〜実施例87は、中間体1〜中間体5、中間体9の何れか及び中間体28または市販化合物もしくは公知化合物を用いて、実施例77と同様の方法、もしくはこれに準ずる方法により合成した。
Figure 2018012645

Figure 2018012645
(実施例88)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル)メタノンの合成
2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)安息香酸(28mg)のジクロロメタン(0.20mL)溶液に1−クロロ−N,N,2−トリメチル−1−プロペニルアミン(17μL)を窒素雰囲気下、室温で加えた。反応液を室温にて30分撹拌後、8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体1)(22mg)とトリエチルアミン(28μL)を加え、反応液を室温にて30分撹拌した。反応液をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=100:0〜60:40)にて精製し、標記化合物(35mg)を無色ガム状物質として得た。
UPLC:439[M+H]+(保持時間1.01分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 7.53-7.14 (4H, m), 6.34 (1H, s), 6.14-5.64 (1H, m), 4.98-4.89 (1H, m), 4.78-4.68 (1H, m), 4.58-4.45 (1H, m), 3.52-3.37 (1H, m), 3.23-3.08 (2H, m), 2.30 (6H, s), 2.10-1.80 (4H, m).
(実施例89)2−(3−(2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリルの合成
2−(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(中間体4)(22mg)を用いて、実施例88と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で標記化合物(24mg)を無色ガム状物質として得た。
UPLC:435[M+H]+(保持時間1.04分)
(実施例90)3−メトキシ−2−(3−(4−メトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリルの合成
リチウム 4−メトキシ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチナート(中間体33)(27mg)と2−(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(中間体3)(29mg)とHOBT(28mg)のDMF(0.60mL)混合溶液にEDCI(34mg)を加え、反応液を50℃にて3日間撹拌した。反応液に水(10mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL×2)と飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=88:12〜0:100)にて精製し、標記化合物(8.7mg)を淡黄色固体として得た。
UPLC:446[M+H]+(保持時間1.01、1.04分、回転異性体)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.47-8.32 (2H, m), 8.01-7.96 (1H, m), 7.72-7.50 (1H, m), 6.86-6.75 (2H, m), 6.45-6.34 (1H, m), 4.88-4.36 (3H, m), 3.99-3.85 (6H, m), 3.50-3.04 (3H, m), 2.20-1.70 (4H, m).
(実施例91)2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリルの合成
2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(中間体28)(0.55g)と2−(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(中間体3)(0.64g)とHOBT(80mg)のジクロロメタン(7.0mL)混合溶液にEDCI(0.60g)を加え、反応液を室温にて2時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出を行い、有機層を水(20mL)、飽和食塩水(10mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=45:55)にて精製し、標記化合物(0.54g)を白色アモルファスとして得た。
UPLC:416[M+H]+(保持時間1.03分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.49-8.45 (2H, m), 8.02-7.95 (1H, m), 7.80-7.72 (1H, m), 7.55-7.51 (1H, m), 7.31-7.20 (1H, m), 6.87-6.85 (1H, m), 6.49-6.36 (1H, m), 4.86-4.81 (1H, m), 4.58-4.34 (2H, m), 3.92-3.89 (3H, m), 3.55-2.96 (3H, m), 2.20-1.64 (4H, m).
*実施例92〜実施例100は、中間体1〜中間体3、中間体5、中間体10の何れか及び中間体28、中間体31、中間体32の何れかまたは市販化合物もしくは公知化合物を用いて、実施例91と同様の方法、もしくはこれに準ずる方法により合成した。
Figure 2018012645

Figure 2018012645
(実施例101)(4−クロロ−2−(ピリミジン−2−イル)フェニル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノンの合成
8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体1)(28mg)、4−クロロ−2−(ピリミジン−2−イル)安息香酸(中間体16)(30mg)、COMU(82mg)、2,6−ルチジン(30μL)のジクロロメタン(0.64mL)混合溶液を窒素雰囲気下、室温にて16時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出を行い、集めた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=88:12〜0:100)にて精製し、標記化合物(20mg)を無色アモルファスとして得た。
UPLC:435[M+H]+(保持時間1.06分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.85-8.62 (2H, m), 8.44-8.29 (1H, m), 7.54-7.08 (3H, m), 6.35-6.29 (1H, m), 5.04-4.38 (3H, m), 3.55-2.92 (3H, m), 2.31-2.23 (6H, m), 2.12-1.66 (4H, m).
*実施例102〜実施例104は、中間体1〜中間体3の何れか及び中間体17を用いて、実施例101と同様の方法、もしくはこれに準ずる方法により合成した。
Figure 2018012645
(実施例105)(4−フルオロ−2−(ピリミジン−2−イル)フェニル)(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノンの合成
4−フルオロ−2−(ピリミジン−2−イル)安息香酸(40mg)、8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体2)(53mg)、T3P(0.11mL)、DIPEA(80μL)のDMF(0.92mL)混合溶液を窒素雰囲気下、室温にて19時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出を行い、集めた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=88:12〜0:100)にて精製し、標記化合物(16mg)を茶色固体として得た。
UPLC:488[M+H]+(保持時間1.19分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.85-8.62 (2H, m), 8.16-7.96 (2H, m), 7.44-7.09 (3H, m), 7.00-6.88 (1H, m), 4.83-4.34 (3H, m), 3.83-3.70 (3H, m), 3.66-3.00 (3H, m), 2.10-1.70 (4H, m).
(実施例106)2−(3−(4−フルオロ−2−(ピリミジン−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリルの合成
実施例105と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、2−(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリル(中間体3)(45mg)を用いて標記化合物(13mg)を橙色固体として得た。
UPLC:445[M+H]+(保持時間1.10分)
(実施例107)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(1−(チアゾール−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノンの合成
1−(チアゾール−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸メチル(中間体18)(14mg)のメタノール(0.10mL)−THF(0.10mL)混合溶液に8規定水酸化ナトリウム水溶液(13μL)を加え、50℃で1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をDMF(0.15mL)に溶解し、8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体1)(15mg)、DIPEA(35μL)、HATU(28mg)を加え、反応液を窒素雰囲気下、室温で2時間攪拌した。反応液に水(1mL)を加え、酢酸エチル(1mL)で抽出し、有機層を水(0.5mL×2)と飽和食塩水(0.5mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣を分取TLC(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=50:50)にて精製し、標記化合物(4.8mg)を無色アモルファスとして得た。
UPLC:396[M+H]+(保持時間0.88分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 7.68 (1H, d, J = 2 Hz), 7.46 (1H, d, J = 4 Hz), 7.10 (1H, d, J = 4 Hz), 6.43 (1H, d, J = 2 Hz), 6.33 (1H, s), 4.99-4.91 (1H, m), 4.78-4.71 (1H, m), 4.51-4.45 (1H, m), 3.45-3.38 (1H, m), 3.27-3.20 (2H, m), 2.28 (6H, s), 2.06-1.72 (4H, m).
(実施例108)3−メトキシ−2−(3−(1−(チアゾール−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリルの合成
実施例107と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、3−メトキシ−2−(3−(1−(チアゾール−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)イソニコチノニトリル(中間体3)(16mg)を用いて標記化合物(7.0mg)を無色アモルファスとして得た。
UPLC:422[M+H]+(保持時間1.01分)
(実施例109)(8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(1−(チアゾール−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノンの合成
実施例107と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、8−(3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体2)(19mg)を用いて標記化合物(10mg)を無色アモルファスとして得た。
UPLC:465[M+H]+(保持時間1.13分)
(実施例110)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−ヨードフェニル)メタノンの合成
8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(中間体1)(0.20g)とトリエチルアミン(0.19mL)のDME(2.0mL)混合溶液に2−ヨードベンゾイルクロリド(0.24g)を室温で複数回に分けて加え、室温にて1時間攪拌した。反応液をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=65:35〜50:50)にて精製し、標記化合物(0.31g)を白色固体として得た。
UPLC:449[M+H]+(保持時間1.01分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 7.90-7.77 (1H, m), 7.45-6.98 (3H, m), 6.33 (1H, s), 4.97-4.91 (1H, m), 4.76-4.68 (1H, m), 4.53-4.46 (1H, m), 3.57-3.35 (1H, m), 3.24-3.05 (2H, m), 2.29 (6H, s), 2.17-1.90 (4H, m).
(実施例111)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(オキサゾール−2−イル)フェニル)メタノンの合成
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−ヨードフェニル)メタノン(実施例110)(42mg)、2−(トリブチルスズ)オキサゾール(34mg)、フッ化セシウム(28mg)のDMF(0.50mL)混合液にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(11mg)とヨウ化銅(I)(1.8mg)を加え、窒素雰囲気下、110℃で18時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、水を加えて酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=50:50〜25:75)と分取TLC(NH−シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル)にて精製し、標記化合物(3.8mg)を無色アモルファスとして得た。
UPLC:390[M+H]+(保持時間0.89分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.13-8.03 (1H, m), 7.76-7.26 (4H, m), 7.20-7.10 (1H, m), 6.31 (1H, s), 5.02-4.90 (1H, m), 4.72-4.60 (1H, m), 4.56-4.47 (1H, m), 3.42-3.05 (3H, m), 2.29-2.24 (6H, m), 2.06-1.65 (4H, m).
(実施例112)(2−(1H−ピラゾール−3−イル)フェニル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノンの合成
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−ヨードフェニル)メタノン(実施例110)(45mg)、(1H−ピラゾール−3−イル)ボロン酸(17mg)、PdCl2(dppf)(15mg)、炭酸カリウム(41mg)のDME(0.50mL)−水(0.20mL)混合液を窒素雰囲気下、85℃で6時間攪拌した。反応液をろ過後、ろ液をHPLCにて精製し、標記化合物(5.7mg)を無色アモルファスとして得た。
UPLC:389[M+H]+(保持時間0.86分)
1H-NMR (DMSO-d6, 400MHz) δ: 7.77-7.62 (2H, m), 7.50-7.14 (3H, m), 6.59-6.30 (2H, m), 4.83-4.72 (1H, m), 4.54-4.42 (1H, m), 4.33-4.18 (1H, m), 3.20-2.65 (3H, m), 2.24-2.20 (6H, m), 1.94-1.42 (4H, m).
(実施例113)(2−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノンの合成
実施例112と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−ヨードフェニル)メタノン(実施例110)(45mg)と4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(29mg)を用いて、標記化合物(3.4mg)を無色アモルファスとして得た。
UPLC:389[M+H]+(保持時間0.87分)
(実施例114)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(4’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)メタノンの合成
(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)メタノン(中間体11)(22mg)、1−ブロモ−4−フルオロベンゼン(9.0mg)、PdCl2(dppf)(7.3mg)、炭酸カリウム(21mg)のDME(0.50mL)−水(0.15mL)混合液を窒素雰囲気下、80℃で1時間攪拌した。反応液をろ過後、ろ液をHPLCにて精製し、標記化合物(7.6mg)を得た。
UPLC:417[M+H]+(保持時間1.10分)
*実施例115〜実施例126は、中間体11及び市販化合物を用いて、実施例114と同様の方法、もしくはこれに準ずる方法により合成した。
Figure 2018012645

Figure 2018012645
(実施例127)(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(4,6−ジメチルピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノンの合成
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン塩酸塩(中間体19)(38mg)、2−ブロモ−4,6−ジメチルピリジン(22mg)、ナトリウム tert-ブトキシド(29mg)、(±)−BINAP(7.5mg)のトルエン(1.0mL)混合液にPd2(dba)3(5.5mg)を加え、窒素雰囲気下、85℃で1.5時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、水を加えて酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=70:30〜50:50)にて精製し、標記化合物(39mg)を白色固体として得た。
UPLC:389[M+H]+(保持時間0.73分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.03-7.97 (1H, m), 7.88-7.64 (2H, m), 7.57-7.17 (3H, m), 6.37-6.31 (1H, m), 6.24-6.14 (1H, m), 4.64-4.33 (3H, m), 3.54-2.76 (3H, m), 2.36-2.17 (6H, m), 2.07-1.59 (4H, m).
*実施例128〜実施例129は、中間体19〜中間体20の何れか及び市販化合物を用いて、実施例127と同様の方法、もしくはこれに準ずる方法により合成した。
Figure 2018012645
(実施例130)2−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−6−メチルイソニコチノニトリルの合成
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン塩酸塩(中間体19)(42mg)、2−クロロ−6−メチルイソニコチノニトリル(20mg)、ナトリウム tert-ブトキシド(31mg)、XPhos(6.8mg)のトルエン(1.0mL)混合液にPd2(dba)3(6.0mg)を加え、窒素雰囲気下、100℃で4時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、水を加えて酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=75:25〜50:50)にて精製し、標記化合物(3.7mg)を無色アモルファスとして得た。
UPLC:400[M+H]+(保持時間1.07分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.04-7.99 (1H, m), 7.86-7.68 (2H, m), 7.57-7.19 (3H, m), 6.65-6.47 (2H, m), 4.70-4.34 (3H, m), 3.51-2.72 (3H, m), 2.43-2.35 (3H, m), 2.09-1.70 (4H, m).
(実施例131)(8−(3,5−ジメチルフェニル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−フルオロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノンの合成
実施例130と同様の方法もしくは、これに準ずる方法により(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−フルオロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノン塩酸塩(中間体20)(34mg)と1−ブロモ−3,5−ジメチルベンゼン(19mg)を用いて標記化合物(8.1mg)を無色アモルファスして得た。
UPLC:406[M+H]+(保持時間1.16、1.18分、回転異性体)
(実施例132)(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(4−(ジフルオロメトキシ)ピリジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノンの合成
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン塩酸塩(中間体19)(64mg)、2−クロロ−(4−ジフルオロメトキシ)ピリジン(36mg)、ナトリウム tert-ブトキシド(48mg)のTHF(1.5mL)混合液にRuPhos Pd G2(7.8mg)を加え、窒素雰囲気下、85℃で1.5時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、ろ過し、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=80:20〜40:60)にて精製し、標記化合物(56mg)を無色アモルファスとして得た。
UPLC:427[M+H]+(保持時間0.81分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.14-7.98 (2H, m), 7.87-7.65 (2H, m), 7.58-7.18 (3H, m), 6.79-6.15 (3H, m), 4.62-4.31 (3H, m), 3.53-2.75 (3H, m), 2.10-1.69 (4H, m).
*実施例133〜実施例146は、中間体2−2、中間体34〜中間体36の何れかまたは市販化合物もしくは公知化合物及び中間体19または中間体21を用いて、実施例132と同様の方法、もしくはこれに準ずる方法により合成した。
Figure 2018012645

Figure 2018012645
(実施例147)2−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリルの合成
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン塩酸塩(中間体19)(32mg)、2−クロロ−3−メトキシイソニコチノニトリル(中間体3−3)(17mg)、炭酸セシウム(81mg)のTHF(1.0mL)混合液にRuPhos Pd G2(3.9mg)を加え、窒素雰囲気下、85℃で6時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、ろ過し、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=70:30〜50:50)にて精製し、標記化合物(7.4mg)を無色アモルファスとして得た。
UPLC:416[M+H]+(保持時間1.06分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.05-7.93 (2H, m), 7.87-7.70 (2H, m), 7.59-7.20 (3H, m), 6.88-6.82 (1H, m), 4.86-4.35 (3H, m), 3.94-3.86 (3H, m), 3.58-2.79 (3H, m), 2.07-1.58 (4H, m).
*実施例148〜実施例154は、中間体37〜中間体38の何れかまたは市販化合物もしくは公知化合物及び中間体19または中間体21を用いて、実施例147と同様の方法、もしくはこれに準ずる方法により合成した。
Figure 2018012645
(実施例155)(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(4−エチル−6−メチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノンの合成
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン塩酸塩(中間体19)(40mg)、DIPEA(0.11mL)、DMAP(1.5mg)のエタノール(1.0mL)混合溶液に2−クロロ−4−エチル−6−メチルピリミジン(20mg)を加え、マイクロウェーブ条件下、170℃にて1時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下溶媒を留去して得られた残渣をHPLCにて分取精製を行い、標記化合物(19mg)を得た。
LCMS[メソッドB]:404[M+H]+(保持時間5.75分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.04-7.97 (1H, m), 7.86-7.67 (2H, m), 7.57-7.19 (3H, m), 6.38-6.26 (1H, m), 5.07-4.37 (3H, m), 3.52-2.72 (3H, m), 2.63-2.47 (2H, m), 2.38-2.21 (3H, m), 2.08-1.64 (4H, m), 1.29-1.14 (3H, m).
*実施例156〜実施例161は、中間体19または中間体20及び市販化合物または公知化合物を用いて、実施例155と同様の方法、もしくはこれに準ずる方法により合成した。
Figure 2018012645
(実施例162)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)(2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)メタノンの合成
(2−クロロピリジン−3−イル)(8−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(中間体39)(50mg)、3−メチル−1H−ピラゾール(34mg)のDMSO(1.0mL)混合溶液に炭酸カリウム(77mg)を加え、200℃にて30分撹拌した。反応溶液を室温に戻した後に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去して得られた残渣を、カラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=83:17〜50:50)にて精製し、標記化合物(19mg)を無色ガム状物質として得た。
UPLC:404[M+H]+(保持時間0.96分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.44-8.27 (2H, m), 7.78-7.11 (2H, m), 6.37-6.05 (2H, m), 5.00-4.90 (1H, m), 4.73-4.63 (1H, m), 4.54-4.28 (1H, m), 3.49-2.90 (3H, m), 2.37-2.25 (9H, m), 2.14-1.60 (4H, m).
*実施例163〜実施例166は、中間体39または中間体40及び市販化合物を用いて、実施例162同様の方法、もしくはこれに準ずる方法により合成した。
Figure 2018012645
(実施例167)(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(2,3−ジヒドロフロ[3,2−c]ピリジン−4−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノンの合成
(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)(8−(フロ[3,2−c]ピリジン−4−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例135)(30mg)のエタノール(4.0mL)溶液をフロー式水素化反応装置[H−Cube(登録商標)、ThalesNano社製]を用いて10% Pd−C CatCart(登録商標)を通過させる操作[水素圧;3.0bar,流速;1.0 mL/min,温度;50℃]を2回繰り返した。得られた反応液を減圧下で溶媒留去した後、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=80:20〜40:60)にて精製し、標記化合物(12mg)を無色アモルファスとして得た。
UPLC:403[M+H]+(保持時間0.69分)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.04-7.67 (4H, m), 7.57-7.19 (3H, m), 6.34-6.27 (1H, m), 4.64-4.33 (5H, m), 3.60-2.81 (5H, m), 2.11-1.63 (4H, m).
(実施例168)(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(8−(2,3−ジヒドロフロ[3,2−c]ピリジン−4−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノンの合成
実施例167と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(8−(フロ[3,2−c]ピリジン−4−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)メタノン(実施例137)(30mg)を用いて標記化合物(11mg)を無色アモルファスとして得た。
UPLC:403[M+H]+(保持時間0.67分)
(実施例169)3−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−1,5−ジメチルピラジン−2(1H)−オンの合成
3−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−5−ブロモ−1−メチルピラジン−2(1H)−オン(中間体41)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(23mg)、トリメチルボロキシン(63mg)、炭酸セシウム(0.16g)の1,4−ジオキサン(1.0mL)−水(0.10mL)混合液を減圧下脱気処理後、窒素雰囲気下、100℃で8時間攪拌した。反応液を室温まで冷却後、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機層を濃縮後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=80:20〜0:100)にて精製し、標記化合物(24mg)を淡黄色ガム状物質として得た。
UPLC:406[M+H]+(保持時間0.95分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.04-7.98 (1H, m), 7.85-7.72 (2H, m), 7.57-7.18 (3H, m), 6.42-6.38 (1H, m), 5.48-5.00 (2H, m), 4.49-4.37 (1H, m), 3.58-2.85 (6H, m), 2.20-1.64 (7H, m).
(実施例170)2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−シクロプロピルイソニコチノニトリルの合成
2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−クロロイソニコチノニトリル(実施例48)(30mg)、シクロプロピル亜鉛ブロミド(0.5規定 THF溶液)(0.84mL)のTHF(0.4mL)混合溶液にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(33mg)を加え、窒素雰囲気下、100℃にて30分撹拌した。反応溶液を室温まで冷却した後に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去して得られた残渣を、カラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=75:25〜33:67)にて精製し、標記化合物(19mg)を無色固体として得た。
UPLC:426[M+H]+(保持時間1.09分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.50-8.44 (2H, m), 8.15-8.08 (1H, m), 7.82-7.20 (3H, m), 6.97-6.93 (1H, m), 6.50-6.39 (1H, m), 4.76-4.33 (3H, m), 3.64-2.95 (3H, m), 2.21-1.58 (5H, m), 1.34-0.71 (4H, m).
(実施例171)2−(3−(2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−シクロプロピルイソニコチノニトリルの合成
実施例16と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で2−(3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−シクロプロピルイソニコチノニトリル(中間体44)(12mg)を用いて標記化合物(12mg)を無色固体として得た。
UPLC:426[M+H]+(保持時間1.09分)
(実施例172)2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−(ピロリジン−1−イル)イソニコチノニトリルの合成
2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−クロロイソニコチノニトリル(実施例48)(30mg)、DIPEA(20μL)のNMP(0.5mL)混合溶液にピロリジン(8.9μL)を加え、マイクロウェーブ条件下、150℃にて30分撹拌した。反応溶液を室温に戻した後に、ピロリジン(0.5mL)を加え、90℃で15時間攪拌した。反応溶液を減圧下で留去して得られた残渣をHPLCにて分取精製を行い、標記化合物(2.4mg)を無色個体として得た。
LCMS[メソッドB]:455[M+H]+(保持時間5.83分)
(実施例173)2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−(メチルチオ)イソニコチノニトリルの合成
2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−クロロイソニコチノニトリル(実施例48)(27mg)のDMF(2.0mL)溶液にナトリウムチオメトキシド(6.7mg)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、析出した固体を桐山ロートを用いてろ取した後、固体を減圧下で乾燥し、標記化合物(12mg)を黄色固体として得た。
UPLC:432[M+H]+(保持時間1.07分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.49-8.45 (2H, m), 8.21-8.14 (1H, m), 7.81-7.71 (1H, m), 7.61-7.56 (1H, m), 7.31-7.21 (1H, m), 7.03-6.99 (1H, m), 6.49-6.39 (1H, m), 4.95-4.83 (1H, m), 4.61-4.36 (2H, m), 3.64-3.00 (3H, m), 2.49-2.43 (3H, m), 2.15-1.50 (4H, m).
(実施例174)2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−(ジメチルアミノ)イソニコチノニトリルの合成
2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−3−フルオロイソニコチノニトリル(実施例49)(15mg)に9.5Mジメチルアミン水溶液(1.0mL)を加え、室温にて1日撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去して得られた残渣を、カラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=75:25〜33:67)にて精製し、標記化合物(5.4mg)を橙色固体として得た。
UPLC:429[M+H]+(保持時間1.08分)
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 8.49-8.44 (2H, m), 7.94-7.71 (2H, m), 7.61-7.51 (1H, m), 7.31-7.19 (1H, m), 6.86-6.81 (1H, m), 6.50-6.36 (1H, m), 4.83-4.74 (1H, m), 4.55-4.28 (2H, m), 3.60-2.95 (3H, m), 2.96-2.91 (6H, m), 1.88-1.62 (4H, m).
(実施例175)(6−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−3,6−ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−3−イル)(2−フルオロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノンの合成
tert−ブチル 3−(2−フルオロ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル)−3,6−ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−6−カルボキシレート(中間体42)(39mg)のジクロロメタン(0.40mL)溶液に室温でトリフルオロ酢酸(0.20mL)を加えた。反応液を30分攪拌した後、減圧下溶媒を留去した。残渣をNMP(0.20mL)に溶かし、炭酸カリウム(42mg)、2−クロロ−4,6−ジメチルピリミジン(15mg)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応液を室温に冷却後、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した後、有機層を減圧下濃縮して得られた残渣を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=70:30〜0:100)2回で精製し、標記化合物(13mg)を白色アモルファスとして得た。
UPLC:394[M+H]+(保持時間0.86、0.89分、回転異性体)
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 7.87-7.83 (1H, m), 7.80 (1H, s), 7.50-7.42 (1H, m), 7.29 (1H, s), 7.16-7.03 (1H, m), 6.45 (1H, s), 4.64-4.14 (3H, m), 3.97-3.60 (2H, m), 3.31-3.23 (1H, m), 2.82-2.72 (1H, m), 2.44-2.04 (6H, m), 1.74-1.63 (1H, m).
(実施例176)2−(3−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ニコチノイル)−3,6−ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−6−イル)−3−メトキシイソニコチノニトリルの合成
実施例147と同様の方法もしくは、これに準ずる方法で、(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)(3,6−ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−3−イル)メタノン(中間体43)(72mg)を用いて標記化合物(7.6mg)を無色固体して得た。
UPLC:402[M+H]+(保持時間0.90分)
1H-NMR (DMSO-d6, 300MHz) δ: 8.56-8.42 (2H, m), 8.07-8.01 (1H, m), 7.94-7.76 (1H, m), 7.48-7.34 (1H, m), 7.18-7.11 (1H, m), 6.67-6.33 (2H, m), 4.60-4.49 (1H, m), 4.36-4.28 (1H, m), 4.05-3.62 (5H, m), 3.43-3.04 (2H, m), 2.79-2.68 (1H, m), 1.80-1.60 (1H, m).
上記の(実施例1)から(実施例176)で合成した最終化合物の構造を以下の図(化13ないし22)に示す。また、(製造例1)から(製造例44)で合成した中間体化合物の構造を以下の図(化23ないし25)に示す。なお中間体化合物については、例えば、(製造例1)で得られた化合物を(中間体1)、(製造例1)<工程1>で得られた化合物を(中間体1−1)のように表記した。
Figure 2018012645
Figure 2018012645
Figure 2018012645
Figure 2018012645
Figure 2018012645
Figure 2018012645
Figure 2018012645
Figure 2018012645
Figure 2018012645
Figure 2018012645
Figure 2018012645
Figure 2018012645
Figure 2018012645

Claims (10)

  1. 下記式(I):

    Figure 2018012645

    (式中、
    nは、1または2を表し;
    環Aは、C6〜14アリール基または5〜14員ヘテロアリール基を表し、環Aにおける、前記C6〜14アリール基または5〜14員ヘテロアリール基は、それぞれ、1〜5個のR1で置換されていてもよく;
    環Bは、フェニル基または単環式ヘテロアリール基を表し、環Bにおける前記フェニル基または単環式ヘテロアリール基は、それぞれ、1〜4個のR2で置換されていてもよく;
    Lは、ハロゲン原子、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、ハロゲン化C1〜6アルコキシル基、フェノキシ基、単環式非芳香族複素環基、フェニル基または単環式ヘテロアリール基を表し、Lにおける前記フェノキシ基、単環式非芳香族複素環基、フェニル基または単環式ヘテロアリール基は、それぞれ、1〜5個のR3で置換されていてもよく、または、Lは、R2と結合し、環Bの一部とともに縮合環基を形成してもよく、前記縮合環基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい5〜7員複素環基であり;
    環B上においてLは環A−ビシクロ環−CO−の結合位置に隣接する置換基であり;
    1は、各々独立に、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜6アルケニルオキシ基、C2〜6アルキニルオキシ基、C2〜7アルカノイル基、C1〜6アルコキシルカルボニル基、C1〜6アルキルチオ基、−NRab基、シアノ基及びオキソ基から任意に選ばれる基を表し、R1における前記C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C3~8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜6アルケニルオキシ基、C2〜6アルキニルオキシ基、C2〜7アルカノイル基、C1〜6アルコキシルカルボニル基またはC1〜6アルキルチオ基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよく;
    2は、各々独立に、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜6アルケニルオキシ基、C2〜6アルキニルオキシ基、シアノ基及び単環式ヘテロアリール基から任意に選ばれる基を表し、R2における前記C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜6アルケニルオキシ基、C2〜6アルキニルオキシ基または単環式ヘテロアリール基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよく;
    3は、各々独立に、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜6アルケニルオキシ基、C2〜6アルキニルオキシ基及びシアノ基から任意に選ばれる基を表し、R3における前記C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C1〜6アルコキシル基、C2〜6アルケニルオキシ基またはC2〜6アルキニルオキシ基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよく;
    a及びRbは、各々独立に、C1〜6アルキル基、ハロゲン化C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基及びC2〜6アルキニル基から任意に選ばれる基を表し、RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに単環式非芳香族複素環基を形成してもよく、RaおよびRbにおける前記単環式非芳香族複素環基は、その環内の炭素原子の少なくとも1個が、酸素原子、硫黄原子及びC1〜6アルキル基で置換されていてもよい窒素原子から任意に選ばれる原子またはカルボニル基で置き換えられていてもよく;
    置換基RIは、各々独立に、ハロゲン原子または水酸基を表す)
    で表される化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物。
  2. 式(I)中、環Aは、フェニル基または5〜10員ヘテロアリール基を表し、環Aにおける前記フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1〜5個のR1で置換されていてもよく;
    環Bは、フェニル基または5〜6員の単環式ヘテロアリール基を表し、環Bにおける前記フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1〜4個のR2で置換されていてもよく;
    Lは、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、ハロゲン化C1〜6アルコキシル基、フェニル基または5〜6員の単環式ヘテロアリール基を表し、Lにおける前記フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1〜5個のR3で置換されていてもよく、または、LとR2が環B上で互いに隣接する置換基である場合、Lは、R2と結合し、環Bの一部とともに縮合環基を形成してもよく、前記縮合環基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい5〜7員の単環式非芳香族複素環基である、
    請求項1に記載の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物。
  3. 式(I)中、環Aは、下記部分構造式(a1)、(a2)、(a3)または(a4):

    Figure 2018012645

    (式(a1)、(a2)、(a3)または(a4)中、
    環A1は、隣接するピリジン環とともに9〜10員の縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基を形成し、前記環A1は1〜2個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
    環A2は、隣接するピラゾール環とともに8〜9員の縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基を形成し、前記環A2は1〜2個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
    環A3は、隣接するイミダゾール環とともに8〜9員の縮環式ヘテロアリール基または部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基を形成し、前記環A3は1〜2個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
    1は、窒素原子、C−HまたはC−R1aを表し、
    2は、窒素原子、C−HまたはC−R1dを表し、但し、X1が窒素原子の場合は、X2はC−HまたはC−R1dであり、
    1aは、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基、C1~6アルコキシル基、C2〜7アルカノイル基またはシアノ基を表し、
    1b及びR1cは、各々独立に、水素原子またはC1〜6アルキル基を表し、
    1dは、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C1〜6アルキルチオ基、−NRab基またはオキソ基を表し、但し、R1dがオキソ基の場合は、X1はC1〜6アルキル基で置換されていてもよい窒素原子であり、
    1e及びR1fは、各々独立に、水素原子またはC1〜6アルキル基を表し、
    1a、R1b、R1c、R1d、R1e及びR1fにおける前記アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシル基、アルカノイル基またはアルキルチオ基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよい)を表し、
    環Bは、フェニル基または5〜6員ヘテロアリール基を表し、環Bにおける前記フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1個のR2で置換されていてもよく、
    Lは、フェニル基または5〜6員ヘテロアリール基を表し、Lにおける前記フェニル基またはヘテロアリール基は、それぞれ、1個のR3で置換されていてもよい、
    請求項1に記載の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物。
  4. 式(I)中、環Aは、前記部分構造式(a1)であり、ここでX1はC−R1aであり、X2は窒素原子、C−HまたはC−R1dであり、R1dは、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基、C1〜6アルコキシル基、C1〜6アルキルチオ基または−NRab基を表し、;
    環Bは、下記部分構造式(b1)または(b2):

    Figure 2018012645

    (式(b1)または(b2)中、
    Yは、窒素原子、C−HまたはC−R2bを表し、
    2aは、水素原子、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシル基または単環式ヘテロアリール基を表し、但し、YがC−R2bの場合は、R2aは水素原子であり、
    2bは、ハロゲン原子を表し、
    2cは、水素原子、C1〜6アルキル基またはシアノ基を表し、
    2a及びR2cにおける前記アルキル基、アルコキシル基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよい)を表し;
    3は、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシル基またはシアノ基を表し、ここでR3における前記アルキル基またはアルコキシル基は、それぞれ、1〜5個の置換基RIで置換されていてもよく;
    a及びRbは、各々独立に、C1〜6アルキル基を表し、RaおよびRbは、それらが結合する窒素原子とともに単環式非芳香族複素環基を形成してもよく、RaおよびRbにおける前記単環式非芳香族複素環基は、その環内の炭素原子の少なくとも1個が、酸素原子、硫黄原子及びC1〜6アルキル基で置換されていてもよい窒素原子から任意に選ばれる原子で置き換えられていてもよい、
    請求項3に記載の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物。
  5. 式(I)中、R1aは、C1〜6アルキル基またはシアノ基を表し、R1bは、水素原子を表し、R1cは、水素原子またはC1〜6アルキル基を表し、R1dは、C1〜6アルコキシル基を表し、R1a、R1b、R1c及びR1dにおける前記アルキル基またはアルコキシル基は、それぞれ、1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
    2aは、水素原子またはハロゲン原子を表し、但し、YがC−R2bの場合は、R2aは水素原子であり、
    2cは、水素原子、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1〜6アルキル基またはシアノ基を表し、
    Lは、下記部分構造式(c1)、(c2)または(c3):

    Figure 2018012645

    (式(c1)、(c2)または(c3)中、
    1、Z2、Z3は、各々独立に、窒素原子またはC−Hを表し、但し、Z2がC−Hの場合は、Z1はC−Hであり、
    4は、酸素原子または硫黄原子を表し、
    3a、R3b及びR3cは、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基またはシアノ基を表す)を表す、
    請求項4に記載の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物。
  6. 請求項1ないし5の何れか1項に記載の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物の少なくとも1つを有効成分として含有することを特徴とする、医薬組成物。
  7. 請求項1ないし5の何れか1項に記載の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物の少なくとも1つを有効成分として含有することを特徴とする、オレキシン受容体が関与する疾患の予防及び/または治療剤。
  8. 請求項1ないし5の何れか1項に記載の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物の少なくとも1つを有効成分として含有することを特徴とする、睡眠障害の予防及び/または治療剤。
  9. 請求項1ないし5の何れか1項に記載の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物の1つ以上を含む、オレキシン受容体拮抗剤。
  10. 請求項1ないし5の何れか1項に記載の化合物、または製薬学的に許容されるその塩またはそれらの溶媒和物の1つ以上、並びに、睡眠障害関連薬または睡眠障害を併発しやすい疾患の治療薬の1種以上を含有することを特徴とする医薬組成物。
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