JP2018012082A - 光照射による水溶液の膜分離方法 - Google Patents

光照射による水溶液の膜分離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加工性や機械的安定性が高く、光を照射することで浄化された水が得られる分離膜を提供する。【解決手段】分離膜は、多孔性のポリテトラフルオロエチレンから構成される膜部材と、膜部材の少なくとも表面に設けられた可逆的光異性化性化合物とを有する。可逆的光異性化性化合物は、アゾベンゼン骨格を備えている。膜部材の表面に、可逆的光異性化性化合物の粒子、または可逆的光異性化性化合物が修飾された粒子を設けてもよい。この分離膜の一方の面に水溶液を載置し、可逆的光異性化性化合物が正異性化反応および逆異性化反応を起こす光を分離膜に照射して、分離膜の他方の面から水を採取する。【選択図】図3

Description

本発明は、光照射しながら水溶液を多孔性膜で分離して、浄化された水を得る方法に関する。
近年の深刻な水不足問題に関連して、膜透過させることで水溶液を浄化する技術の重要性が増してきている。この中でも、水溶液の溶質の濃度を低減させること、特に主な溶質が塩化ナトリウムである海水を脱塩して淡水を製造することは、海水淡水化技術として極めて重要である。膜透過による海水淡水化としては、逆浸透膜(RO膜)を用いた水と溶質の分離がよく知られている。この逆浸透膜を用いた分離では、海水に浸透圧以上の圧力を加えることで、水が膜を透過し、溶質が膜を透過しないことを利用する。したがって、逆浸透膜を用いた分離では、エネルギーを用いて海水を加圧する必要がある。
一方、近年の水不足問題は、化石燃料の使用による地球温暖化と密接に関連している。このため、海水淡水化等の水浄化処理には、化石燃料をエネルギーとして用いないことが望ましく、太陽光エネルギー等の再生可能エネルギーを用いることがよい。太陽光エネルギーを用いた水処理・脱塩方法は、ソーラーデサリネーション(Solar Desalination)と呼ばれ、大きく分けて直接法と間接法の二つの方法がある。直接法は、太陽光を照射して海水を温め、海水から蒸発した水を海水水面の上部で採集する方法で、ソーラースティル(Solar Still)ともいう(特許文献1から特許文献6)。
間接法の一例として、太陽電池等で発電した電気をエネルギー源とした膜分離方法がある。この方法によれば、太陽光エネルギーと膜分離とを統合した方法が構築できる。なお、太陽熱発電と海水淡水化とを統合したシステムも提案されている(特許文献7および特許文献8)が、これらの方法は、単に水を蒸発させるのみで膜分離は行っていない。また、太陽光を熱源として用いて、膜処理で海水淡水化する方法も知られている(特許文献9から特許文献11)。これは、太陽光で海水を温めて、その温海水を疎水性膜と接触させて、膜蒸留により海水を淡水化する方法である。この方法では、太陽光で事前に温めておいた水を疎水性膜に接触させて膜蒸留を行うもので、光を直接用いるものではない。
最近、シランカップリング剤を介して、多孔性の陽極酸化アルミナに光異性化反応を起こす化合物を修飾した膜の上に水を張り、水の上部から光異性化反応を起こす光を照射することで、脱塩・淡水化された水が膜の下に透過する技術が報告された(特許文献12および非特許文献1)。この淡水化技術は優れているものの、陽極酸化アルミナ膜の加工性が低く、更なる改良が必要である。
特開2013−193013号公報 特開2013−155993号公報 特開2012−245426号公報 特開2011−177600号公報 特開2010−194500号公報 特開平8−134963号公報 特開2014−188475号公報 特開2010−232531号公報 特開平9−1143号公報 特開2013−66881号公報 特開2016−82763号公報 特開2015−186794号公報
ACS Nano, 9, pp.5705-5712 (2015)
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、加工性や機械的安定性が高く、光を照射することで浄化された水が得られる分離膜を提供することを主な目的とする。
本発明者は、加工性や機械的安定性に優れた膜部材に、アゾベンゼン基等の光異性化を可逆的に起こす化合物を導入して膜を作製し、正異性化反応と逆異性化反応の二つの光異性化反応を起こす光を同時にこの膜に照射することで、膜の一方の面にある水が水蒸気に変換されて、膜中の細孔を透過すること、および透過した水溶液が浄化・脱塩されることを見出した。さらに、地表に届く太陽光の波長域で正逆光異性化を起こす化合物を導入した膜を用いれば、太陽光を膜に照射することによって水溶液の浄化・脱塩ができることを見出し、本発明に至った。
本発明の分離膜は、多孔性の樹脂または紙から構成される膜部材と、膜部材の少なくとも表面に設けられた可逆的光異性化性化合物とを有する。本発明の他の分離膜は、表面が疎水性である多孔性膜部材と、多孔性膜部材の表面に設けられた粒子とを有し、粒子が、可逆的光異性化性化合物の粒子および可逆的光異性化性化合物が修飾された粒子の少なくとも一方である。本発明の分離膜において、膜部材が多孔性のポリテトラフルオロエチレンから構成されていてもよい。本発明の分離膜において、可逆的光異性化性化合物がアゾベンゼン骨格を備えていることが好ましい。
本発明の水溶液の膜分離方法は、本発明の分離膜の一方の面に水溶液を載置し、可逆的光異性化性化合物が正異性化反応および逆異性化反応を起こす光を分離膜に照射して、水溶液に含まれていた溶質の濃度が低下した膜分離水溶液または水を分離膜の他方の面から採取する。
本発明の樹脂または紙から構成される膜部材を用いた分離膜によれば、加工性や機械的安定性が高い分離膜に光を照射することで、水溶液から浄化された水が得られる。また、本発明の多孔性膜部材の表面に設けられた粒子を有する分離膜は、簡易に作製できる。
ディスパースレッド1のメタノール溶液の紫外可視吸収スペクトル。 ディスパースレッド1導入PTFE膜の拡散反射紫外可視吸収スペクトルで、(a)は波長440nmの光を照射したときのスペクトル変化、(b)は波長385〜740nmの光を照射したときのスペクトル変化。 本発明の膜分離方法を実施するための装置の模式図。
以下、本発明の分離膜と膜分離方法について、主に水溶液の膜分離を例として、図面を参照しながら実施形態と実施例に基づいて説明する。なお、重複説明は適宜省略する。また、本願では、2つの数値の間に「〜」を記載して数値範囲を表す場合、この2つの数値も数値範囲に含まれるものとする。
本発明の分離膜は、膜部材と、可逆的光異性化性化合物とを有している。膜部材は、平面状である必要は特になく、筒状や他の形状であってもよい。膜部材は、光異性化性化合物を設ける際に用いるDMF、アセトン、およびアルコール等の有機溶媒、ならびに水や塩化ナトリウム水溶液に溶解しない材質、またはこれらによって著しく劣化しない材質で構成されていることが好ましい。具体的には、通常のろ別用の膜であるメンブレンフィルターやろ紙等が例示できる。
水溶液の膜分離処理量を向上させるには、分離膜上に多量の水溶液を載置する必要がある。このとき、水溶液の重さ等によって、水溶液が自然に膜透過することがある。水溶液の自然な膜透過では、水溶液の浄化や脱塩ができない。このため、膜部材が疎水性であることが好ましい。ただし、膜部材自体が疎水性でなくとも、表面処理等により表面を疎水性に変質させた膜部材を用いることも可能である。また、膜部材が多孔性の樹脂または紙から構成されていると、分離膜の加工性や機械的安定性に優れている。樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の撥水性樹脂が好ましい。
膜部材は、単一の物質から構成されていなくてもよい。また、分離性能等を向上させるために、膜部材を多段膜にする等の機能化を行ってもよい。膜部材としての強度や形状が維持できれば、膜部材の厚さは特に制限がないが、1μm〜10mm程度が好ましく、5μm〜5mm程度がより好ましく、10μm〜2mm程度がさらに好ましい。膜部材の細孔径の下限は、5nm程度が好ましく、10nm程度がより好ましく、20nm程度がさらに好ましいが、特に制限がない。膜部材の細孔径が小さ過ぎると、光異性化性化合物の細孔内への導入が困難となるとともに、膜部材を透過する水溶液の透過性能が低下するからである。
一方、膜部材の細孔径の上限は、分離膜上の水溶液が自然に染みこんで透過しない値であれば特に制限がない。膜部材の細孔径の上限は、例えば50nm〜10μm程度、好ましくは100nm〜5μm程度、より好ましくは200nm〜2μm程度である。可逆的光異性化性化合物は、膜部材の少なくとも表面に設けられている。膜部材の細孔内に可逆的光異性化性化合物が設けられていてもよい。膜部材の表面が疎水性の場合、可逆的光異性化性化合物の粒子および可逆的光異性化性化合物が修飾された粒子の少なくとも一方を膜部材の表面に敷くこと等によって、可逆的光異性化性化合物を膜部材の表面に設けてもよい。
可逆的光異性化性化合物はアゾベンゼン骨格を備えることが好ましい。アゾベンゼン骨格を備える化合物等の光異性化反応(下記式)を起こす化合物を膜部材に設けた分離膜に人工光や太陽光を照射すると、可逆的光異性化性化合物の分子運動を引き起こし、分離膜上の水溶液が分離膜を透過する。分離膜上の水溶液が塩水の場合は、分離膜によって塩水が浄化・脱塩されて淡水化される。
Figure 2018012082
可逆的光異性化性化合物は、膜部材の原材料として用いることによって膜部材に設けてもよいし、膜部材の表面に修飾することによって膜部材に設けてもよい。また、可逆的光異性化性化合物が水に不溶または難溶の場合、膜部材の表面に可逆的光異性化性化合物を塗布することによって膜部材に設けてもよい。4−フェニルアゾフェノール等のアゾベンゼン化合物は概ね水に難溶である。水への溶解度がさらに低い非水溶性のアゾベンゼン化合物としては、ディスパースレッド1等が例示できる。図1は、ディスパースレッド1のメタノール溶液の紫外可視吸収スペクトルである。ディスパースレッド1は、図1に示すように、光の吸収が可視光波長領域にあり、太陽光によってアゾベンゼン部の正異性化反応と逆異性化反応の二つの光異性化反応を起こすことができる化合物である。
可逆的光異性化性化合物は、照射光に応答して、可逆的かつ連続的に分子形態を変える光異性化を起こすものであればよい。この光異性化によって可逆的光異性化性化合物は大きな分子運動を起こす。可逆的光異性化性化合物は、その周辺に存在する分子の運動を引き起こせるものが好ましい。なお、可逆的光異性化性化合物は、一方の異性化反応のみが光に応答するものでもよい。すなわち、一方の異性化反応が光により誘起され、他方の異性化反応が熱等により誘起されてもよい。可逆的光異性化性化合物としては、アゾベンゼンやジメチルアミノアゾベンゼンを含むアゾベンゼン類、スピロピラン類、スピロオキサジン類などが挙げられる。
膜部材の表面に可逆的光異性化性化合物を塗布する方法としては、有機溶媒に光異性化性化合物を溶解した溶液を膜部材に塗布し、溶液を膜部材に十分馴染ませた後、加熱処理等により光異性化性化合物を膜部材に沈着させ、その後、水洗浄で有機溶媒を除去する方法が挙げられる。このときの有機溶媒は、光異性化性化合物を溶解させるとともに、水溶性であることが望ましい。光異性化性化合物がディスパースレッド1の場合には、このような有機溶媒として、アセトン、イソプロパノール、DMFが例示できるが、特に制限がない。また、十分な膜透過性能が得られれば、光異性化性化合物の膜部材への導入量(光異性化性化合物の質量/膜部材の質量)は特に制限がないが、0.01%〜10%程度が好ましく、0.05%〜10%がより好ましい。
膜部材の表面が疎水性である等の理由により、膜部材の上部に載置した水が自然に浸透して膜部材の下部に透過しない場合、可逆的光異性化性化合物は、必ずしも膜部材自体に直接導入しなくてもよい。例えば、PTFE膜上に水を載置しても、水は自然にPTFE膜を透過しない。ディスパースレッド1を導入したシリカゲルをPTFE膜上に展開し、このディスパースレッド1導入シリカゲルシリカゲル上に塩分を含む水溶液を載置し、上部より光を照射することで、PTFE膜の下部に水溶液が透過する。透過した水溶液は脱塩されていた(実施例参照)。このように、可逆的光異性化性化合物を膜部材に塗布した分離膜や、疎水性表面を備える膜部材に可逆的光異性化性化合物を修飾した粒子を敷いた分離膜を用いると、水溶液から浄化・脱塩された水が得られる。
表面が疎水性である膜部材としては、PTFE膜等が挙げられる。表面が疎水性である膜部材には可逆的光異性化性化合物を導入する必要はないが、導入してもよい。膜部材の表面に敷かれている粒子は、可逆的光異性化性化合物自体の粒子でもよいが、可逆的光異性化性化合物の利用効率や水の透過性の向上のため、可逆的光異性化性化合物が修飾された多孔性粒子が好ましい。多孔性粒子は、膜分離対象の溶液と反応等を起こさないものであれば特に制限がない。膜部材の表面に設けられる多孔性粒子として、シリカ、またはシリカに関連する有機材料、無機材料、もしくは有機無機複合材料の多孔性粒子が例示できる。
可逆的光異性化性化合物の多孔性粒子への導入は、多孔性粒子の合成時に導入してもよいし、シランカップリング剤等を用いて、多孔性粒子表面に共有結合を介して修飾してもよい。また、可逆的光異性化性化合物が非水溶性の場合は、多孔性粒子に含浸することによって導入してもよい。可逆的光異性化性化合物を導入した多孔性粒子を膜部材に敷く方法は、多孔性粒子の重さ等により膜部材の形状が維持できない場合や、膜部材の性能が劣化する場合等でなければ特に制限がない。
可逆的光異性化性化合物が修飾された多孔性粒子を膜部材に敷く分量は、特に制限がないが、1cm2あたり0.05〜0.5gが好ましく、0.1〜0.3gがより好ましい。なお、可逆的光異性化性化合物が修飾された多孔性粒子は、平板状の膜部材の上に敷くだけではなく、例えば、筒状の膜部材の一方の表面に固定することによって、膜部材に設けてもよい。
図2は、ディスパースレッド1のDMF溶液を多孔性のPTFE膜に塗布して作製したディスパースレッド1導入PTFE膜の拡散反射紫外可視吸収スペクトルである。図2(a)に示すように、ディスパースレッド1導入PTFE膜に波長440nmの光を照射すると、ディスパースレッド1導入PTFE膜の波長440nmの光吸収が減少し、ディスパースレッド1は、トランス体からシス体への異性化が進行した。また、図2(b)に示すように、ディスパースレッド1導入PTFE膜に波長385〜740nmの光を照射すると、ディスパースレッド1導入PTFE膜の440nmの吸収が減少した。トランス体とシス体の間の正逆異性化反応が同時に進行していると考えられる。
実施例で述べるように、ディスパースレッド1導入PTFE膜上に水を載置して膜に光を照射したところ、ディスパースレッド1の正逆光異性化を起こす光の照射下でのみ水が膜を透過した。すなわち、ソーラシュミレータによる擬似太陽光の照射下で水がディスパースレッド1導入PTFE膜を透過した。また、擬似海水として3.5%塩化ナトリウム水溶液をディスパースレッド1導入PTFE膜に載置し、膜の上部より光を照射すると、膜下で水溶液が採取できた。この水溶液の電気伝導率に基づくと、この水溶液の塩化ナトリウム濃度は0.01%未満である。海水淡水化技術においては、塩分濃度が0.05%以下であれば淡水に区分されるので、ディスパースレッド1導入PTFE膜を用いた膜分離によって、海水淡水化に成功したといえる。
本発明の水溶液の膜分離方法は、本発明の分離膜の一方の面に水溶液を載置し、可逆的光異性化性化合物が正異性化反応および逆異性化反応を起こす光を分離膜に照射して、水溶液に含まれていた溶質の濃度が低下した膜分離水溶液または水を分離膜の他方の面から採取する。本発明の水溶液の膜分離方法で用いる光は、可逆的光異性化性化合物の正逆二つの光異性化を起こす波長を含む光であれば特に制限がない。なお、正異性化反応および逆異性化反応の一方が光照射以外、例えば加熱で起こる場合は、この光照射以外で起こる異性化反応に寄与する波長が照射光に含まれていなくてもよい。
可逆的光異性化性化合物の種類に依存するが、照射光の波長は通常300〜800nm程度である。照射光の光源は、光異性化反応が有効に起これば特に制限がなく、人工の光では、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、発光ダイオード(LED)ランプ、蛍光灯、ソーラシュミレータ等が例示でき、これらを単独で、または併せて用いることができる。一方、自然の太陽光が照射光の光源として使用できる。太陽光は、直接分離膜に照射してもよいし、鏡等を介して間接的に照射してもよい。照射光の光源は、自然の太陽光と上記人工の光を組み合わせてもよい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。なお、本実施例では、図3に示す装置を用いて、水または水溶液を膜分離した。すなわち、分離膜と同程度の直径で厚さ数ミリのPTFE製リングをガラス製シャーレの中に置き、このリング上に分離膜を載せた。そして、この分離膜のほぼ中心に、所定量の蒸留水または3.5%塩化ナトリウム水溶液を垂らした。外光が入らないようにこの装置を箱の中に入れ、分離膜上の水の全面に所定条件の光(光源:朝日分光社製、光化学反応用光源MAX−301)を照射した。なお、ソーラシミュレータを用いた実施例では、所定の条件下で擬似太陽光を照射した。
照射光の波長が300〜600nmの場合はUV−Vis用ミラーモジュール(朝日分光社製)を、385〜740nmの場合はVis用ミラーモジュール(朝日分光社製)をそれぞれ用いて波長範囲を限定した。光源を分離膜から約30mm上方に設置し、真下方向に光照射した。分離膜を透過したシャーレ内の液体と、分離膜の上方に設置されたガラス板の下面に付着した水の量は、マイクロシリンジで吸い取ることによって計量した。また、分離膜の上に残留した液体の量は、マイクロシリンジで吸い取ることによって回収できる範囲内で計量した。
[実施例1] アゾベンゼン化合物とセルロース製ろ紙を備える分離膜
4−フェニルアゾフェノールのDMF溶液(0.1g/mL)約1mLを、セルロース製ろ紙(桐山製作所製、桐山ロート用ろ紙、Φ40、No.5A)全面に塗布し、約2時間静置した。得られたろ紙を150℃で一晩処理した。その後、上記の塗布・静置・処理をもう一度行った。得られたろ紙を200mLの蒸留水中に一晩浸漬した後、40℃で乾燥させた。その後、上記の浸漬・乾燥をもう一度行って濃い黄色の4−フェニルアゾフェノール導入ろ紙を得た。また、ディスパースレッド1のDMF溶液(0.1g/mL)を用いて、同様の方法によって、濃い赤色のディスパースレッド1導入ろ紙を得た。
つぎに、4−フェニルアゾフェノール導入ろ紙とディスパースレッド1導入ろ紙について、水の膜透過性能を評価した。これらの分離膜上に200μLの蒸留水を載置し、ほぼ可視光に相当する波長385〜740nmの光を30分間照射した後の膜上残留水量、膜下透過水量、および膜上部凝集水量を計量した。その結果を表1に示す。
Figure 2018012082
表1に示すように、アゾベンゼン化合物非修飾のろ紙を用いた場合、分離膜の下部に水はなく、光誘起による水の分離膜透過が起こらなかった。分離膜の上方に設置されたガラス板の下面に水がわずかに付着した(膜上部凝集水量に相当)。これは光照射による加熱によって、蒸発した水がガラス板の下面で凝集したと考えられる。一方、4−フェニルアゾフェノール導入ろ紙とディスパースレッド1導入ろ紙を用いた場合、水が分離膜を透過した。特に、ディスパースレッド1導入ろ紙では、膜下透過水量が膜上部凝集水量より多かった。このように、セルロース製ろ紙を用いても、光誘起による水の分離膜透過が可能であることを確認した。
[実施例2] 4−フェニルアゾフェノールとPTFE製フィルターを備える分離膜
PTFE製メンブレンフィルター(アドバンテック社製、直径47mm、細孔径0.8μm)に最小量のアセトンを含浸させ、すぐに4−フェニルアゾフェノールのDMF溶液(0.1g/mL)約1mLをこのフィルター全面に塗布し、約5日間静置した。つぎに、得られたフィルターを40℃で一晩処理し、さらに200mLの蒸留水中に一晩浸漬した。その後、得られたフィルターを40℃で乾燥させて、黄色の4−フェニルアゾフェノール導入フィルターを得た。
つぎに、4−フェニルアゾフェノール導入フィルターについて水の膜透過性能を評価した。これらの分離膜上の直径約1.6cmの円形状領域に1000μL(1mL)の蒸留水または3.5%塩化ナトリウム水溶液を載置し、波長300〜600nmの光を1時間照射した後の膜上残留液量と膜下透過液量を計量し、膜下透過液の電気伝導率を測定し、膜下透過液の塩分濃度を算出した。3.5%塩化ナトリウム水溶液は、超純水と市販品の特級塩化ナトリウムから調製した。電気伝導率の測定は、電気伝導率計(堀場製作所製、コンパクト電気伝導率計LAQUAtwin B−771)を用いて測定した。なお、液量が電気伝導率測定に不足している場合は、必要最小量の超純水を足した液体の電気伝導率を測定した後、その希釈度に応じて元の液体の電気伝導率を算出した。その結果を表2に示す。
Figure 2018012082
4−フェニルアゾフェノールを設けなかったPTFE製フィルターを用いた膜分離では、光照射によっても水がフィルターを透過せずに、フィルター上にそのまま水が残留した。一方、4−フェニルアゾフェノール導入フィルターを用いた膜分離では、94μLの水がフィルターを透過した。3.5%塩化ナトリウム水溶液の膜分離では、水の膜分離のときとほぼ同量の液体がフィルターを透過した。この透過した液体の電気伝導率は34μS/cmであったから、塩分濃度は0.01%未満であった。このように、4−フェニルアゾフェノール導入フィルターで食塩水を膜分離したところ完全に脱塩されていた。
フィルター上部に残っていた塩化ナトリウム水溶液を除去し、再び3.5%塩化ナトリウム水溶液を膜分離すると、98μLの液体がフィルターを透過した(表の最下段)。その液体の電気伝導率は15μS/cmで、塩分濃度は0.01%未満であった。このように、4−フェニルアゾフェノール導入フィルターを用いた食塩水の脱塩処理は、繰り返し行うことが可能であった。
[実施例3] ディスパースレッド1とPTFE製またはPES製フィルターを備える分離膜
ディスパースレッド1のDMF溶液(0.1g/mL)を用いて、実施例2と同様の方法によって、薄い赤色のディスパースレッド1導入PTFE製フィルターを得た。また、疎水性の低いポリエーテルサルホン(PES)製メンブレンフィルター(アズワン社製、直径47mm)に、ディスパースレッド1のイソプロパノール溶液(0.1g/mL)約1mLを全面に塗布し、約5日間静置した。その後、このメンブレンフィルターを40℃で一晩処理し、得られたフィルターを200mLの蒸留水中に一晩浸漬した後、40℃で乾燥し、濃い赤色のディスパースレッド1導入PES製フィルターを得た。
つぎに、ディスパースレッド1導入PTFE製フィルターおよびにディスパースレッド1導入PES製フィルターついて、波長385〜740nmの光を照射しながら膜分離した点、3.5%塩化ナトリウム水溶液の膜分離では光を2時間照射した点、およびディスパースレッド1導入PES製フィルターに載置した水または3.5%塩化ナトリウム水溶液の量が500μLである点を除いて、実施例2と同様の方法で水の膜透過性能を評価した。その結果を表3に示す。
Figure 2018012082
ディスパースレッド1を設けなかったPTFE製フィルターを用いた水の膜分離では、光照射によっても水がフィルターを透過せずに、フィルター上にそのまま水が残留した。一方、ディスパースレッド1導入PTFE製フィルターを用いた水の膜分離では、20μLの水がフィルターを透過した。また、ディスパースレッド1導入PTFE製フィルターを用いた3.5%塩化ナトリウム水溶液の膜分離では、40μLの液体がフィルターを透過した。この透過した液体の電気伝導率は27μS/cmで、塩分濃度は0.01%未満であった。
ディスパースレッド1導入PES製フィルターを用いた水の膜分離では、27μLの蒸留水がフィルターを透過した。また、ディスパースレッド1導入PES製フィルターを用いた3.5%塩化ナトリウム水溶液の膜分離では、25μLの液体がフィルターを透過した。この透過した液体の電気伝導率は20μS/cmで、塩分濃度は0.01%未満であった。このように、ディスパースレッド1導入PTFE製フィルターおよびにディスパースレッド1導入PES製フィルター用いると、可視光の照射によって、光誘起による水の分離膜透過と食塩水の脱塩処理が可能であった。
[実施例4] ディスパースオレンジ3とPTFE製フィルターを備える分離膜
水難溶性であるディスパースオレンジ3(下記化学式)のDMF溶液(0.1g/mL)を用いて、同様の方法によって、橙色のディスパースオレンジ3導入フィルターを得た。
Figure 2018012082
つぎに、ディスパースオレンジ3導入フィルターついて、波長385〜740nmの光を照射しながら膜分離した点、およびフィルターに載置した水量が500μLである点を除いて、実施例2と同様の方法で水の分離膜透過性能を評価した。その結果を表4に示す。なお、ディスパースオレンジ3の最大吸収波長は約443nmである。
Figure 2018012082
実施例4と同様に、ディスパースオレンジ3を設けなかったPTFE製フィルターを用いた水の膜分離では、光照射によっても水がフィルターを透過せずに、フィルター上にそのまま水が残留した。一方、ディスパースオレンジ3導入フィルターを用いた水の膜分離では、25μLの水がフィルターを透過した。
[実施例5] ディスパースレッド1とPTFE製フィルターを備える分離膜への擬似太陽光の照射
ソーラシュミレータ(三永電機製作所製、XES−300S)を用いて、実施例3で作製したディスパースレッド1導入PTFE製フィルターに擬似太陽光を照射しながら、水を膜分離した。すなわち、ディスパースレッド1導入PTFE製フィルターに1000μL(1mL)の蒸留水を載置し、ソーラシュミレータによる擬似太陽光を1SUNの条件で1時間照射して、実施例2と同様の方法で水の分離膜透過性能を評価した。1SUNは、概ね晴れた夏の日の正午の太陽エネルギーに相当する。なお、この膜分離は繰り返して計2回行った。その結果を表5に示す。
Figure 2018012082
1回目の膜分離では98μLの水が、2回目の膜分離では106μLの水が、ディスパースレッド1導入PTFE製フィルターをそれぞれ透過した。分離膜の上方に設置されたガラス板の下面にも水が凝集されたが、その量(膜上部凝集水量)は、膜下透過水量と比べてかなり少なかった。このように、太陽光を照射することでも、水が分離膜を透過することがわかった。
[実施例6] ディスパースレッド1を含む粒子が表面に設けられた分離膜
膜としては非修飾のアドバンテック社製PTFE製メンブレンフィルター(直径47mm、細孔径0.8μm)を実施例5と同じテフロン(登録商標)製リングの上に置き、その中心部に実施例4で作製したアゾベンゼン化合物のシリカゲル0.1gを載置した。カラムクロマトグラフ用のシリカゲル(メルク社製、シリカゲル60)0.5gに、ディスパースレッド1のDMF溶液(0.1g/mL)を1mL含浸させ、室温で5日間静置した。その後、DMF溶液の上澄みを除去し、80℃で一晩加熱処理した。得られたシリカゲルを100mLの水に浸漬して、DMFと余剰のディスパースレッド1を除去した。この処理を計3回行い、濃い赤色の粉状粒子であるディスパースレッド1導入シリカゲルを得た。
つぎに、PTFE製メンブレンフィルター上に、厚さ約1mm、直径約15mmの円板状にディスパースレッド1導入シリカゲル0.1gを均等に敷き、ディスパースレッド1導入シリカゲルの上から500μL(0.5mL)の蒸留水を垂らした。この水量がディスパースレッド1導入シリカゲルの吸収量を超えていたため、ディスパースレッド1導入シリカゲルから水があふれた。あふれた水に波長385〜740nmの光を1時間照射して、実施例2と同様の方法で水の分離膜透過性能を評価した。また、ディスパースレッド1が含浸されていないシリカゲルを用いた比較実験も行った。その結果を表6に示す。なお、分離膜上の水の多くがシリカゲルに染みこんでいるため、膜上残留水量は計量しなかった。
Figure 2018012082
ディスパースレッド1が含浸されていないシリカゲルが敷かれた分離膜では、水が全く透過しなかったが、ディスパースレッド1導入シリカゲルが敷かれた分離膜では、31μLの水が透過した。3.5%塩化ナトリウム水溶液を用いた膜分離の場合、ディスパースレッド1が含浸されていないシリカゲルが敷かれた分離膜では、水が透過しなかったが、ディスパースレッド1導入シリカゲルが敷かれた分離膜では液体が透過し、この液体の電気伝導率は176μS/cmで、塩分濃度は0.01%未満で、3.5%塩化ナトリウム水溶液は脱塩されていた。

Claims (5)

  1. 多孔性の樹脂または紙から構成される膜部材と、前記膜部材の少なくとも表面に設けられた可逆的光異性化性化合物とを有する分離膜。
  2. 表面が疎水性である多孔性膜部材と、前記多孔性膜部材の表面に設けられた粒子とを有する分離膜であって、
    前記粒子が、可逆的光異性化性化合物の粒子および可逆的光異性化性化合物が修飾された粒子の少なくとも一方である分離膜。
  3. 請求項1または2において、
    前記膜部材が多孔性のポリテトラフルオロエチレンから構成される分離膜。
  4. 請求項1から3のいずれかにおいて、
    前記可逆的光異性化性化合物がアゾベンゼン骨格を備える分離膜。
  5. 請求項1から4のいずれかの分離膜の一方の面に水溶液を載置し、前記可逆的光異性化性化合物が正異性化反応および逆異性化反応を起こす光を前記分離膜に照射して、前記水溶液に含まれていた溶質の濃度が低下した膜分離水溶液または水を前記分離膜の他方の面から採取する水溶液の膜分離方法。
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