JP2018006765A - 電子装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】配線基板と距離を隔てて設けられる第1部材の形状を複雑にすることなく、短絡の発生を抑えるとともに放熱させることができる電子装置を提供する。【解決手段】モータ制御装置1は、熱伝導部材13を備えている。熱伝導部材13は、配線パターン111〜113の所定部分と熱伝導パターン114、115とを熱的に接続する。そのため、従来のように、筐体部材12に、配線パターン111〜113等の極近くまで突出する突出部を設ける必要がない。従って、筐体部材12の形状を複雑にすることなく放熱させることができる。短絡の発生を抑えることができる。つまり、筐体部材12の形状を複雑にすることなく、短絡の発生を抑えるとともに放熱させることができる。【選択図】図13
Description
本発明は、半導体モジュールと、配線基板と、配線基板と距離を隔てて設けられる第1部材とを備え、半導体モジュールで発生した熱を、第1部材を介して放熱する電子装置に関する。
従来、半導体モジュールと、配線基板と、配線基板と距離を隔てて設けられる第1部材とを備え、半導体モジュールで発生した熱を、第1部材を介して放熱する電子装置として、例えば以下に示す特許文献1に開示されている電子制御ユニットがある。
この電子制御ユニットは、半導体モジュールと、基板と、フレームエンドと、第1熱伝導部材とを備えている。ここで、基板及びフレームエンドが、配線基板及び第1部材に相当する。
半導体モジュールは、直方体状の本体部と、本体部の側面から突出する端子部とを備えている。さらに、本体部の基板側の表面に露出する、端子部に相当する第1金属板を備えている。基板は、第1金属板が電気的に接続される第1配線パターンと、端子部が電気的に接続される第2配線パターンとを備えている。フレームエンドは、金属からなり、半導体モジュールが電気的に接続された基板と対向して配置される本体部と、本体部から基板側に突出し、第1配線パターンとの間にわずかな第1隙間を形成する第1特定形状部とを備えている。第1特定形状部は、第1配線パターンとの間にわずかな第1隙間を形成するため、半導体モジュールの本体部のフレームエンド側の表面よりもさらに基板側、第1配線パターンの極近くまで突出している。第1熱伝導部材は、絶縁性を有しており、第1隙間に設けられている。
半導体モジュールで発生した熱は、第1金属板、第1配線パターン及び第1熱伝導部材を介してフレームエンドの第1特定形状部に伝わる。そして、フレームエンドの本体部を介して外部に放熱される。
前述した電子制御ユニットでは、フレームエンドの本体部に、半導体モジュールの本体部のフレームエンド側の表面よりもさらに基板側、第1配線パターンの極近くまで突出する第1特定形状部を設けなければならない。そのため、フレームエンドの形状が複雑になってしまう。
また、第1特定形状部を半導体モジュールの近くに配置すると、半導体モジュールから第1特定形状部までの距離が短くなり、熱伝導経路の熱抵抗が低下する。その結果、放熱性能が向上する。しかし、半導体モジュールと第1特定形状部の短絡の可能性が高くなってしまう。
逆に、第1特定形状部を半導体モジュールから離して配置すると、半導体モジュールから第1特定形状部までの距離が長くなり、半導体モジュールと第1特定形状部の短絡の可能性が低くなる。しかし、熱伝導経路の熱抵抗が増加し、放熱性能が低下してしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、配線基板と距離を隔てて設けられる第1部材の形状を複雑にすることなく、短絡の発生を抑えるとともに放熱させることができる電子装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明は、直方体状の本体部の面から突出する端子部を有する半導体モジュールと、熱伝導パターン及び配線パターンを有し、半導体モジュールの端子部が配線パターンに電気的に接続される配線基板と、配線基板と距離を隔てて設けられる第1部材へ放熱する熱伝導部材と、を有し、熱伝導部材は、配線パターンの所定部分と熱伝導パターンとを熱的に接続することを特徴とする電子装置。
この構成によれば、電子装置は、熱伝導部材を備えている。熱伝導部材は、配線パターンの所定部分と熱伝導パターンとを熱的に接続する。そのため、従来のように、配線部材と距離を隔てて設けられる第1部材に、配線パターン等の極近くまで突出する部位を設ける必要がない。従って、第1部材の形状を複雑にすることなく放熱させることができる。第1部材の突出部位が半導体モジュールの極近くに配置されることがなくなり、短絡の発生を抑えることができる。つまり、第1部材の形状を複雑にすることなく、短絡の発生を抑えるとともに放熱させることができる。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。本実施形態では、本発明に係る電子装置を、車両に搭載され、モータを制御するモータ制御装置に適用した例を示す。
(第1実施形態)
まず、図1〜図13を参照して第1実施形態のモータ制御装置の構成について説明する。なお、文中における上下方向及び左右方向は、参照する図中における方向を示す。
まず、図1〜図13を参照して第1実施形態のモータ制御装置の構成について説明する。なお、文中における上下方向及び左右方向は、参照する図中における方向を示す。
図1に示すモータ制御装置1(電子装置)は、車両に搭載され、ステアリングホイールの操舵を補助するためのモータを制御する装置である。モータ制御装置1は、FETモジュール10(半導体モジュール)と、配線基板11と、筐体部材12(第1部材)と、熱伝導部材13とを備えている。
FETモジュール10は、インバータ回路を構成するための表面実装タイプの素子である。
図2に示すように、FETモジュール10は、外観上、本体部100と、ドレイン端子部101と、ソース端子部102と、ゲート端子部103とを備えている。
本体部100は、樹脂からなる直方体状の部位である。
ドレイン端子部101は、FETモジュール10のドレイン端子を形成する部位である。ドレイン端子部101は、本体部100の上下左右の4つの側面のうち、右側面から4つ突出している。
ソース端子部102は、FETモジュール10のソース端子を形成する部位である。ソース端子部102は、本体部100の4つの側面のうち、左側面から3つ突出している。
ゲート端子部103は、FETモジュール10のゲート端子を形成する部位である。ゲート端子部103は、本体部100の4つの側面のうち、ソース端子部102より下側の左側面から1つ突出している。
図3〜図5に示すように、FETモジュール10は、構造的には、半導体チップ104と、ドレイン端子部材105(第1端子部材)と、ソース端子部材106と、ゲート端子部材107とを備えている。なお、図3〜図5では、ドレイン端子部材105、ソース端子部材106及びゲート端子部材107をわかりやすくするため、上下方向の寸法を実際よりも誇張して記載している。
ドレイン端子部材105は、ドレイン端子部101を形成するための金属からなる薄い板状の部材である。ドレイン端子部材105は、ドレイン端子部101が本体部100の側面の下端部から突出するように成形されている。ドレイン端子部材105は、ドレイン端子部101を除いた所定部分が半導体チップ104の下面に形成されたドレインに電気的に接続されている。ドレイン端子部材105は、ドレイン端子部101を除いた部分の下面が本体部100の配線基板側の表面、つまり本体部100の下面に露出している。
図3及び図5に示すように、ソース端子部材106は、ソース端子部102を形成するための金属からなる薄い板状の部材である。ソース端子部材106は、ソース端子部102が本体部100の側面の下端部から突出するように成形されている。ソース端子部材106は、ソース端子部102を除いた所定部分が半導体チップ104の上面に形成されたソースに電気的に接続されている。ソース端子部材106は、ソース端子部102を除いて本体部100内に埋設されている。
図4に示すように、ゲート端子部材107は、ゲート端子部103を形成するための金属からなる薄い板状の部材である。ゲート端子部材107は、ゲート端子部103が本体部100の側面の下端部から突出するように成形されている。ゲート端子部材107は、ゲート端子部103を除いた所定部分が半導体チップ104の上面に形成されたゲートにワイヤー(図略)を介して電気的に接続されている。ゲート端子部材107は、ゲート端子部103を除いて本体部100内に埋設されている。
図1に示す配線基板11は、FETモジュール10を配線するための部材である。図6〜図9に示すように、配線基板11は、基板110と、配線パターン111〜113と、熱伝導パターン114、115と、ソルダーレジスト116とを備えている。
基板110は、絶縁性を有する樹脂からなる板状の部材である。
配線パターン111は、ドレイン端子部101を配線するための金属からなる薄い板状の部材である。また、本体部100で発生した熱を伝導するための部材でもある。本体部100は、ドレイン端子部101が突出する側面を右側に、ソース端子部102及びゲート端子部103が突出する側面を左側にした状態で、図6に示す配線基板11の中央部に配置される。配線パターン111は、本体部100が配置される配線基板11の中央部から右方向に延在し、その後、上下方向に延在するように形成されている。配線パターン111には、配線基板11の中央部の右側に、ドレイン端子部101と電気的に接続される接続部111aが上下方向に4つ形成されている。また、配線基板11の中央部に、ドレイン端子部101を除いたドレイン端子部材105と電気的に接続される接続部111bが、接続部111aと連続して形成されている。
図6及び図7に示す配線パターン112は、ソース端子部102を配線するための金属からなる薄い板状の部材である。また、本体部100で発生した熱を伝導するための部材でもある。図6に示すように、配線パターン112は、配線基板11の中央部の左側を上方向に延在し、その後、左方向に延在するように形成されている。配線パターン112には、配線基板11の中央部の左側に、ソース端子部102と電気的に接続される接続部112aが上下方向に3つ形成されている。
図6及び図8に示す配線パターン113は、ゲート端子部103を配線するための金属からなる薄い板状の部材である。また、本体部100で発生した熱を伝導するための部材でもある。図6に示すように、配線パターン113は、配線基板11の中央部の左側であって、配線パターン112の下側を下方向に延在し、その後、左方向に延在するように形成されている。配線パターン113には、配線基板11の中央部の左側であって、配線パターン112の下側に、ゲート端子部103と電気的に接続される接続部113aが1つ形成されている。
図6及び図9に示す熱伝導パターン114、115は、本体部100で発生した熱を伝導するための金属からなる薄い板状の部材である。図6に示すように、熱伝導パターン114、115は、配線基板11の中央部の上側及び下側に左右方向に延在するように形成されている。つまり、本体部100の上下左右の4つの側面のうち、ドレイン端子部101、ソース端子部102及びゲート端子103が突出する左右2つの側面を除いた、上下2つの側面に面する面に形成されている。しかも、本体部100の側面に沿って、本体部100の近くに、配線パターン111と一体的に形成されている。
図6〜図9に示すソルダーレジスト116は、配線基板11の表面を保護するための絶縁性を有する部材である。また、FETモジュール10を配線パターン111〜113に電気的に接続する際に用いられる半田の流れを規制するための部材でもある。ソルダーレジスト116は、接続部111a、111b、112a、113aを除いて配線基板11の表面全体を覆うように形成されている。その結果、配線パターン111〜113は、接続部111a、111b、112a、113aを除いて、表面がソルダーレジスト116で覆われることになる。また、熱伝導パターン114、115は、表面がソルダーレジスト116で覆われることになる。
図10に示すように、本体部100は、ドレイン端子部101が突出する側面を右側に、ソース端子部102及びゲート端子部103が突出する側面を左側にした状態で、配線基板11の中央部に配置されている。そして、図11〜図13に示すように、ドレイン端子部101が接続部111aに、ドレイン端子部101を除いたドレイン端子部材105が接続部111bにそれぞれ半田14を介して電気的に接続されている。また、図11に示すように、ソース端子部102が接続部112aに半田14を介して電気的に接続されている。さらに、図12に示すように、ゲート端子部103が接続部113aに半田14を介して電気的に接続されている。
図1に示す筐体部材12は、FETモジュール10が電気的に接続された配線基板11を覆い保護するための金属からなる板状の部材である。図11〜図13に示すように、筐体部材12は、FETモジュール10が電気的に接続された配線基板11と対向し、距離を隔てて設けられている。筐体部材12の配線基板側の表面は、本体部100の筐体部材12側の表面より高くなるように設定されている。つまり、本体部100の筐体部材側の表面より反配線基板側に位置するように設定されている。
図1に示す熱伝導部材13は、筐体部材12に、配線パターン等を熱的に接続する絶縁性を有するゲル状の部材である。図10〜図13に示すように、熱伝導部材13は、筐体部材12の配線基板側の表面に、配線パターン111〜113の接続部111a、112a、113a近くの所定部分と熱伝導パターン114、115を熱的に接続する。また、筐体部材12の配線基板側の表面に、本体部100、ドレイン端子部101、ソース端子部102及びゲート端子部103を熱的に接続する。つまり、熱伝導部材13は、筐体部材12の配線基板側の表面であって、本体部100の筐体部材側の表面より反配線基板側に位置する所定領域に、配線パターン111〜113の接続部111a、112a、113a近くの所定部分、熱伝導パターン114、115、本体部100、ドレイン端子部101、ソース端子部102及びゲート端子部103を熱的に接続する。
次に、図10〜図13を参照して第1実施形態のモータ制御装置の放熱について説明する。
図11〜図13に示すモータ制御装置1において、FETモジュール10に電流が流れると、半導体チップ104が発熱する。半導体チップ104で発生した熱は、図10〜図12に示すドレイン端子部材105、半田14、配線パターン111、ソルダーレジスト116及び熱伝導部材13を介して、筐体部材12に伝わる。また、図10及び図13に示すドレイン端子部材105、半田14、配線パターン111、熱伝導パターン114、115、ソルダーレジスト116及び熱伝導部材13を介して筐体部材12に伝わる。さらに、図10〜図13に示す本体部100、ドレイン端子部101、ソース端子部102、ゲート端子部103からそれぞれ熱伝導部材13を介して筐体部材12に伝わる。そして、筐体部材12から外部に放熱される。
次に、第1実施形態の電子装置の効果について説明する。
第1実施形態によれば、モータ制御装置1は、熱伝導部材13を備えている。熱伝導部材13は、筐体部材12の配線基板側の表面であって、本体部100の筐体部材側の表面より反配線基板側に位置する所定領域に、配線基板11の配線パターン111〜113等を熱的に接続する。そのため、従来のように、筐体部材12に、本体部100の筐体部材側の表面よりもさらに配線基板側、配線パターン111〜113等の極近くまで突出する部位を設ける必要がない。従って、筐体部材12の形状を複雑にすることなく、半導体チップ104で発生した熱を放熱させることができる。筐体部材の突出部位がFETモジュール10の極近くに配置されることもなくなり、短絡の発生を抑えることができる。また、モータ制御装置1は、熱伝導パターン114、115を有する配線基板11を備えている。熱伝導パターン114、115は、配線基板11に電気的に接続されたFETモジュール10の本体部100の4つの側面のうち、ドレイン端子部101、ソース端子部102及びゲート端子部103が突出する2つの側面を除いた、他の2つの側面に面する配線基板11の表面に形成され、表面がソルダーレジスト116で覆われている。ドレイン端子部101、ソース端子部102及びゲート端子部103が突出する2つの側面に面する配線基板11の表面には、これらの端子部に電気的に接続される配線パターンを設ける必要がある。しかし、これらの端子部が突出する2つの側面を除いた他の2つ側面に面する配線基板11の表面には、配線パターンを設ける必要がない。そのため、それらの部分に熱伝導パターン114、115を設けることができる。その結果、従来のように、配線パターンだけを介して筐体部材に熱を伝える場合に比べ、熱伝導経路の面積を増やすことができる。従って、熱抵抗が抑えられ、放熱性能を向上させることができる。これにより、筐体部材12の形状を複雑にすることなく、短絡の発生を抑えるとともに放熱性能を向上させることができる。
第1実施形態によれば、熱伝導パターン114、115は、本体部100の側面に沿って形成されている。そのため、本体部100から熱伝導パターン114、115までの距離が短くなり、熱伝導経路の熱抵抗が低下する。従って、放熱性能をより向上させることができる。
第1実施形態によれば、FETモジュール10は、ドレイン端子部材105を備えている。ドレイン端子部材105は、ドレイン端子部101を形成するための部材であって、ドレイン端子部101を除いた部分の下面が本体部100の下面に露出し、接続部111bに電気的に接続されている。そのため、ドレイン端子部101だけが接続部111aに電気的に接続されている場合に比べ、半導体チップ104から配線パターン111に至る熱伝導経路の面積を増やすことができる。従って、熱抵抗が抑えられ、放熱性能をより向上させることができる。
第1実施形態によれば、熱伝導部材13は、筐体部材12の配線基板側の表面であって、本体部100の筐体部材側の表面より反配線基板側に位置する所定領域に、本体部100、ドレイン端子部101、ソース端子部102及びゲート端子部103を熱的に接続する。そのため、半導体チップ104で発生した熱を、本体部100、ドレイン端子部101、ソース端子部102、ゲート端子部103及び熱伝導部材13を介して筐体部材12に伝えることができる。従って、半導体チップ104で発生した熱を、配線パターン111、112、113、熱伝導パターン114、115及び熱伝導部材13だけを介して筐体部材12に伝える場合に比べ、熱伝導経路の面積を増やすことができる。従って、熱抵抗が抑えられ、放熱性能をより向上させることができる。
第1実施形態によれば、熱伝導パターン114、115は、配線パターン111と一体的に形成されている。そのため、配線基板11の構成を簡素化することができる。
第1実施形態によれば、モータ制御装置1を構成する半導体モジュールは、FETモジュール10である。そのため、FETモジュール10を備えたモータ制御装置1において、筐体部材12の形状を複雑にすることなく、短絡の発生を抑えるとともに放熱性能を向上させることができる。
なお、第1実施形態では、熱伝導パターン114、115が、本体部100の4つの側面のうち、ドレイン端子部101、ソース端子部102及びゲート端子103が突出する2つの側面を除いた他の2つの側面に面する配線基板11の表面に形成されている例を挙げているが、これに限られるものではない。熱伝導パターンは、端子部が突出する2つの側面を除いた他の2つの側面の少なくともいずれかに面する配線基板の表面に形成されていればよい。
第1実施形態では、熱伝導パターン114、115が、配線パターン111と一体的に形成されている例を挙げているが、これに限られるものではない。熱伝導性が少し低下するが、熱伝導パターンは、配線パターンと分離して形成されていてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のモータ制御装置について説明する。第2実施形態のモータ制御装置は、第1実施形態のモータ制御装置に対して、FETモジュールの構造を変更したものである。
次に、第2実施形態のモータ制御装置について説明する。第2実施形態のモータ制御装置は、第1実施形態のモータ制御装置に対して、FETモジュールの構造を変更したものである。
FETモジュール以外の構成は、第1実施形態と同一であるため、必要がある場合を除いて説明を省略する。まず、図14〜図19を参照して第2実施形態のFETモジュール及びモータ制御装置の構成について説明する。
図14〜図16に示すように、FETモジュール20は、構造的には、半導体チップ204と、ドレイン端子部材205と、ソース端子部材206(第2端子部材)と、ゲート端子部材207とを備えている。
図14〜図16に示す半導体チップ204及びドレイン端子部材205は、第1実施形態の半導体チップ104及びドレイン端子部材105と同一のチップ及び部材である。
図14及び図16に示すソース端子部材206は、第1実施形態のソース端子部材106と同一の部材である。しかし、第1実施形態のソース端子部材106とは異なり、ソース端子部202を除いた半導体チップ204の上側に配置される部分が、本体部200の筐体部材側の表面、つまり本体部200の上面に露出している。
図15に示すゲート端子部材207は、第1実施形態のゲート端子部材107と同一の部材である。
図17〜図19に示すように、ドレイン端子部201、ソース端子部202及びゲート端子部203は、第1実施形態のドレイン端子部101、ソース端子部102及びゲート端子部103と同様に、半田24を介して配線基板21に形成された配線パターン211、212、213の接続部211a、211b、212a、213aにそれぞれ電気的に接続されている。
熱伝導部材23は、第1実施形態の熱伝導部材13と同様に、筐体部材22の配線基板側の表面に、配線パターン211〜213の接続部211a、212a、213a近くの所定部分、熱伝導パターン214、215、本体部200、ドレイン端子部201、ソース端子部202及びゲート端子部203を熱的に接続する。
次に、図17〜図19を参照して第2実施形態のモータ制御装置の放熱について説明する。
図17〜図19に示すモータ制御装置2において、FETモジュール20に電流が流れると、半導体チップ204が発熱する。半導体チップ204で発生した熱は、第1実施形態のモータ制御装置1と同様の熱伝導経路を経て外部に放熱される。また、ソース端子部材206の所定部分が本体部200の上面に露出していることから、ソース端子部材206及び熱伝導部23を介して筐体部材22に伝わり、筐体部材22から外部に放熱される。
次に、第2実施形態の電子装置の効果について説明する。
第2実施形態によれば、第1実施形態と同一構成を有することにより、その同一構成に対応した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
第2実施形態によれば、FETモジュール20は、ソース端子部材206を備えている。ソース端子部材206は、ソース端子部202を形成する部分であって、ソース端子部202を除いた半導体チップ204の上側に配置される部分が、本体部200の上面に露出している。そのため、半導体チップ204で発生した熱が、ソース端子部材206及び熱伝導部23を介して筐体部材22に伝わる。従って、第1実施形態のモータ制御装置1に比べ、熱伝導経路の面積を増やすことができる。これにより、熱抵抗が抑えられ、第1実施形態のモータ制御装置1に比べ、放熱性能をより向上させることができる。
なお、第2実施形態では、ソース端子部材206の所定部分が本体部200の上面に露出している例を挙げているが、これに限られるものではない。ソース端子部の所定部分が、本体部の端子部が突出してない側面に露出していてもよい。また、ゲート端子部材が露出していてもよい。
第2実施形態では、第1実施形態と同様に、熱伝導パターン214、215が、配線パターン211と一体的に形成されている例を挙げているが、これに限られるものではない。熱伝導性が少し低下するが、熱伝導パターンは、配線パターンと分離して形成されていてもよい。
1・・・モータ制御装置(電子装置)、10・・・FETモジュール(半導体モジュール)、100・・・本体部、101・・・ドレイン端子部、102・・・ソース端子部、103・・・ゲート端子部、104・・・半導体チップ、105・・・ドレイン端子部材(第1端子部材)、106・・・ソース端子部材、107・・・ゲート端子部材、11・・・配線基板、110・・・基板、111〜113・・・配線パターン、111a、111b、112a、113a・・・接続部、114、115・・・熱伝導パターン、116・・・ソルダーレジスト、12・・・筐体部材(第1部材)、13・・・熱伝導部材、14・・・半田
Claims (2)
- 直方体状の本体部の面から突出する端子部を有する半導体モジュール(10、20)と、
熱伝導パターン(114、115、214、215)及び配線パターンを有し、前記半導体モジュールの前記端子部が前記配線パターンに電気的に接続される配線基板(11、21)と、
前記配線基板と距離を隔てて設けられる第1部材(12、22)へ放熱する熱伝導部材(13、23)と、
を有し、
前記熱伝導部材は、前記配線パターンの所定部分と前記熱伝導パターンとを熱的に接続することを特徴とする電子装置。 - 前記配線基板は、前記本体部の4つの側面のうち、前記端子部が突出する2つの側面を除いた他の2つの側面の少なくともいずれかに面する表面に、前記熱伝導パターンを有する請求項1に記載の電子装置。
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