JP2018003148A - 造形装置 - Google Patents

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智紹 加藤
充久 北村
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充久 北村
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Abstract

【課題】ヒュームを除去しつつ、粉状材料の酸化を抑制することのできる造形装置を提供する。【解決手段】造形装置1は、ヒュームを除去するためのガスを吐出する吐出口を有する吐出部30、吐出口から吐出されたガスを吸引する吸引口を有する吸引部40、及び吸引口及び吐出口を連通しガスを吸引口から吐出口に循環させる第2経路52を含み、吐出口から吐出されたガスにより粉体層25の上方にレーザ照射面25aに沿ったヒューム除去流Fを形成するためのヒューム除去流形成部26と、ヒューム除去流Fに含まれるガスの酸素濃度及び水蒸気濃度を低減させるためのガス性状調整部60とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、造形装置に関する。
特許文献1に記載されるように、粉状材料にレーザを照射して三次元造形物を製造する造形装置が知られている。この造形装置は、三次元造形物の各横断面領域に相当する各層にレーザを照射して順次固化することで三次元造形物を製造する。
このような造形装置では、粉状材料にレーザを照射した際にヒュームと呼ばれる煙状の物質(粉状材料の加熱や昇華によって生じる粉塵、煙霧、蒸気、揮発性粒子をいう。)が照射箇所から発生する。そこで、特許文献2に記載の造形装置では、発生したヒュームが上昇してレーザの経路を遮ることでレーザの照射量が低下することを抑制するために、レーザの経路が遮られないように局所的にガスを流している。
特表2011−526222号公報 国際公開第2011/049143号公報
ところで、上記特許文献2に記載の造形装置では、ヒュームに含まれる微粒子をガスから除去する過程で酸素や水蒸気がガスに取り込まれたり、材料から放出された酸素や水蒸気がガスに取り込まれたりするおそれがある。このように酸素や水蒸気が含まれたガスが流されたチャンバー内で造形を行うと、粉状材料が酸化、すなわち造形物の酸化を招くおそれがある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ヒュームを除去しつつ、粉状材料の酸化を抑制することのできる造形装置を提供することにある。
上記課題を解決するための造形装置は、粉状材料からなる粉体層を積層する処理と、前記粉体層のレーザ照射面に対してレーザを照射して前記粉体層を部分的に固化させる処理とを交互に繰り返すことにより三次元造形物を製造する造形装置であって、ヒュームを除去するためのガスを吐出する吐出口を有する吐出部、当該吐出口から吐出されたガスを吸引する吸引口を有する吸引部、及び当該吸引口及び前記吐出口を連通し前記ガスを前記吸引口から前記吐出口に循環させる循環路を含み、前記吐出口から吐出された前記ガスにより前記粉体層の上方に前記レーザ照射面に沿ったヒューム除去流を形成するためのヒューム除去流形成部と、前記ヒューム除去流に含まれるガスの酸素濃度及び水蒸気濃度の少なくとも一方を低減させるためのガス性状調整部と、を備える。
上記課題を解決するための造形装置は、粉状材料からなる粉体層を積層する処理と、前記粉体層の照射面に対して粒子線又は電磁波を照射して前記粉体層を部分的に固化させる処理とを交互に繰り返すことにより三次元造形物を製造する造形装置であって、ヒュームを除去するためのガスを吐出する吐出口を有する吐出部、当該吐出口から吐出されたガスを吸引する吸引口を有する吸引部、及び当該吸引口及び前記吐出口を連通し前記ガスを前記吸引口から前記吐出口に循環させる循環路を含み、前記吐出口から吐出された前記ガスにより前記粉体層の上方に前記照射面に沿ったヒューム除去流を形成するためのヒューム除去流形成部と、前記ヒューム除去流に含まれるガスの酸素濃度及び水蒸気濃度の少なくとも一方を低減させるためのガス性状調整部と、を備える。
上記構成によれば、粉体層の上方にヒューム除去流を形成することによりヒュームを除去しつつ、ガス性状調整部を通じて循環するガスの酸素濃度や水蒸気濃度を低減させることにより、粉体層の酸化を抑制することができる。
上記造形装置の一例では、前記レーザ照射面に沿う前記ヒューム除去流の流れ方向を第1の方向とし、前記レーザ照射面に沿う方向であって前記第1の方向と直交する方向を第2の方向としたとき、前記ヒューム除去流形成部は、当該第2の方向における前記ヒューム除去流の幅が、同じく第2の方向における前記粉体層の幅と同じ、又は該幅よりも広くなるように構成されている。
上記構成によれば、ヒューム除去流がレーザ照射面全体にわたり接触しやすくなるため、ヒューム除去流による粉体層の酸化抑制機能が高められる。
上記造形装置の具体例は、前記吐出口及び前記吸引口は、前記第1の方向において前記粉体層を挟む位置で互いに対向する態様で前記吐出部及び前記吸引部に配設されており、前記第2の方向における前記吐出口の開口範囲及び前記吸引口の開口範囲の各々は、同じく第2の方向における前記粉体層の幅よりも広い。
上記構成によれば、吐出口と吸引口とが粉体層を挟んで対向するように配置されているため、吐出口から吐出されたガスを吸引口によって効率的に回収して循環路に流すことができる。したがって、ガス性状調整部による酸素濃度の低減機能や水蒸気濃度の低減機能を効果的に発揮することができる。
上記造形装置の一例では、前記レーザ照射面に沿う前記ヒューム除去流の流れ方向を第1の方向とし、前記レーザ照射面に沿う方向であって前記第1の方向と直交する方向を第2の方向としたとき、前記ヒューム除去流形成部は、当該第2の方向における前記ヒューム除去流の幅が、前記第2の方向における前記三次元造形物の最大幅よりも広く且つ前記第2の方向における前記粉体層の幅よりも狭くなるように構成されている。
上記構成によれば、例えばヒューム除去流の幅が粉体層の幅よりも広くなるようにヒューム除去流形成部を構成した場合と比較して、ガスの循環量を少なくすることができる。
上記造形装置の具体例は、前記吐出口及び前記吸引口は、前記第1の方向において前記レーザ照射面を挟む位置で互いに対向する態様で配置されており、前記第2の方向における前記吐出口の開口範囲及び前記吸引口の開口範囲の各々は、前記第2の方向における前記三次元造形物の最大幅よりも広く且つ前記第2の方向における前記粉体層の幅よりも狭い。
上記構成によれば、吐出口と吸引口とが粉体層を挟んで対向するように配置されているため、吐出口から吐出されたガスを吸引口によって効率的に回収して循環路に流すことができる。したがって、ガス性状調整部による酸素濃度の低減機能や水蒸気濃度の低減機能を効果的に発揮することができる。
上記造形装置の一例では、前記ヒューム除去流形成部は、前記レーザ照射面におけるレーザ照射領域の上方において前記レーザ照射面に沿う方向におけるガスの流れる位置が互いに異なる複数の態様の前記ヒューム除去流を形成するように構成されている。
上記構成によれば、例えばヒューム除去流の幅が粉体層の幅や三次元造形物の最大幅よりも広くなるようにヒューム除去流形成部を構成した場合と比較して、ガスの循環量を少なくすることができる。したがって、調整能力の低いガス性状調整部であっても、ガスの酸素濃度あるいは水蒸気濃度を低減させやすくなる。また、ガスを定期的に交換するのであれば、その交換頻度を少なくすることができる。
上記造形装置の具体例は、前記ヒューム除去流の流れ方向を第1の方向とし、前記レーザ照射面に沿う方向であって前記第1の方向と直交する方向を第2の方向としたとき、前記吐出口及び前記吸引口は、前記第1の方向において前記粉体層を挟む位置で互いに対向する態様で前記第2の方向に沿って複数並設されており、前記ヒューム除去流形成部は、前記レーザ照射領域を挟む位置にある前記吐出口及び前記吸引口により選択的にガスの吐出及び吸引が行われるように、前記複数の吐出口及び前記複数の吸引口のうちから、前記ガスを吐出する吐出口及び前記ガスを吸引する吸引口を選択する選択部を備える。
上記造形装置の他の具体例は、前記ヒューム除去流形成部は、前記レーザ照射領域が前記吐出口及び前記吸引口によって挟まれるように、前記レーザ照射領域の位置変化に応じて前記吐出部及び前記吸引部を前記レーザ照射面に沿う方向であって前記ヒューム除去流の流れ方向と交差する方向に移動させる駆動部を備える。
上記造形装置の一例では、前記ヒューム除去流形成部は、循環する前記ガスの一部を前記粉体層の上方から当該粉体層に向けて吐出することにより、前記レーザ照射面におけるレーザ照射領域の周囲の少なくとも一部を囲むガスの流れを形成するための吐出部を更に備える。
上記構成によれば、レーザ照射領域に向けて流れ込もうとする高濃度の酸素や水蒸気の流れが、レーザ照射領域の周囲の少なくとも一部を囲むガスの流れにより遮蔽されるため、粉体層の酸化抑制機能が向上する。
上記造形装置の一例では、前記ヒューム除去流形成部は、前記ガス性状調整部を迂回する迂回路を介して前記吸引口と連通され、前記ヒューム除去流よりも前記粉体層のさらに上方において当該ヒューム除去流と同方向に流れるヒューム除去流を形成するための吐出口を備える。
上記構成によれば、粉体層の上方のうちレーザ照射面に近い部分、すなわち粉体層の酸化抑制に寄与しやすい部分に対して選択的に、ガス性状調整部により調整されたガスによるヒューム除去流が形成されるようになるため、ガス性状調整部により調整されるガスの量を低減することができる。
上記造形装置の一例では、前記粉体層の載置台に沿って移動しつつ前記粉体層を積層するためのリコータを備え、前記リコータは、前記ヒューム除去流よりも前記粉体層のさらに上方に前記レーザ照射面に沿う方向に向けて前記ヒューム除去流形成部に循環する前記ガスの一部を吐出するための吐出部を備える。
上記構成によれば、レーザ照射領域に吐出部を近づけた状態で同吐出部からガスを吐出することができるため、フュームの除去機能と粉体層の酸化抑制機能とを高めることができる。
上記造形装置の一例では、前記ヒューム除去流形成部は、第1の吐出口と、前記粉体層の上方において前記第1の吐出口よりも前記レーザ照射面から離れた位置にある第2の吐出口とを前記吐出口として含み、前記第2の吐出口から前記ガスが吐出される状態と当該ガスの吐出が停止された状態とを切り替える切替部を備える。
上記構成によれば、レーザ照射領域から上方に飛散したスパッタが第2の吐出口の高さまで達する場合には、第2の吐出口からガスを吐出し、そのガスの雰囲気中にスパッタを存在させることで、スパッタの酸化を抑制することができる。その一方、スパッタが飛散しても第2の吐出口の高さにまで到達しない場合には、第2の吐出口からのガスの吐出を停止することでガスの循環量を低減することができる。すなわち、スパッタの飛散範囲に応じてガスの循環量を調整することができるため、ガスの循環量を必要最小限に抑えることが可能になる。
上記造形装置の一例では、前記ヒューム除去流形成部は、第1の吐出口と、前記粉体層の上方において前記第1の吐出口よりも前記レーザ照射面から離れた位置にある第2の吐出口とを前記吐出口として含み、前記第2の吐出口のガスの吐出圧は前記第1の吐出口のガスの吐出圧よりも高い。
上記構成によれば、第1の吐出口から吐出されるガスによって形成されるヒューム除去流よりも流速の大きいヒューム除去流が第2の吐出口から吐出されるガスにより形成される。このため、この流速の大きいヒューム除去流により、レーザ照射領域に向けて流れ込もうとする高濃度の酸素や水蒸気の流れが遮蔽されるため、粉体層の酸化抑制機能が向上する。また、第1の吐出口及び第2の吐出口双方の吐出圧を高めるようにした場合と比較して、吐出圧を高めることに伴うエネルギ消費量の増大を抑えることができる。
上記造形装置の一例では、前記ヒューム除去流形成部は、前記レーザ照射面の上方から吐出されたガスが前記レーザ照射面近傍で前記レーザ照射面に沿う方向に変わることで前記ヒューム除去流を形成するものであって、前記ヒューム除去流の流れる領域の面積が前記レーザ照射面近傍において前記粉体層の面積と同じ、又は該面積よりも広くなるように構成されている。
上記構成によれば、ヒューム除去流がレーザ照射面全体に亘り接触しやすくなるため、ヒューム除去流による粉体層の酸化抑制機能が高められる。
上記造形装置の具体例では、前記吐出口は、前記レーザ照射面の上方において前記レーザ照射面と対向する態様で前記吐出部に配設され、前記吸引口は、前記レーザ照射面に沿う方向において前記粉体層を挟む位置で互いに対向する態様で前記吸引部に配設される。
上記構成によれば、レーザ照射面に向かう流れとレーザ照射面に沿う方向の流れとができるため、ヒュームがレーザ照射面から上昇することを抑制することができる。
上記造形装置の具体例では、前記吐出部は、前記レーザ照射面に沿う方向における位置が互いに異なる複数の前記吐出口を有する。
上記構成によれば、レーザ照射面に向かう流れを複数とすることができるため、ヒュームがレーザ照射面から上昇することを更に抑制することができる。
上記造形装置の一例では、前記ヒューム除去流形成部によって新たに循環される前記ガスを追加供給するための供給部を更に備える。
上記構成によれば、新たなガスを加えることで酸素濃度の低減機能や水蒸気濃度の低減機能の低下を抑制できる。
上記造形装置の一例では、前記ガス性状調整部は、前記循環路に設けられ、前記供給部は、前記循環路において前記ガス性状調整部よりも前記ガスの流れ方向の下流側の部分に前記ガスを供給する。
上記構成によれば、酸素濃度や水蒸気濃度の低減がまだ必要とされない新たなガスをガス性状調整部に流入しないようにすることで同ガス性状調整部の調整負荷を抑制できる。
上記造形装置の一例では、前記ガス性状調整部は、前記ヒューム除去流に含まれるガスの水素濃度を低減させるための水素低減部を更に有する。
上記構成によれば、ガスに含まれる水素が粉体層に接触することに起因する粉体層の脆化、いわゆる水素脆化を抑制することができる。
上記造形装置の一例では、前記ガス性状調整部は、前記ガスの酸素濃度を低減させるための複数の装置が直列に接続された構造及び前記ガスの水蒸気濃度を低減させるための複数の装置が直列に接続された構造の少なくとも一方を備える。
上記構成によれば、1台で低減させるよりも酸素濃度や水蒸気濃度の低減量を高めることができる。
上記造形装置の一例では、前記ガス性状調整部は、前記循環路に設けられ、前記ガス性状調整部は、前記ガスの酸素濃度を低減させるための酸素低減部及び前記ガスの水蒸気濃度を低減させるための水蒸気低減部を有し、前記酸素低減部は酸素を吸着する触媒を備え、前記循環路において前記水蒸気低減部は前記酸素低減部よりも前記ガスの流れ方向の下流に設けられている。
上記構成によれば、ガスに含まれる酸素及び水蒸気を低減させる場合に触媒を備えた酸素低減部を用いることで、水蒸気低減部のメンテナンスの頻度を低下させることができる。
本発明によれば、ヒュームを除去しつつ、材料の酸化を抑制することができる。
造形装置の一実施形態において、その概略構成を示す図。 同実施形態の造形装置のチャンバー内のガスのヒューム除去流を示す斜視図。 同実施形態の造形装置のチャンバー内のガスのヒューム除去流を示す側面図。 同実施形態の造形装置におけるガス性状調整部の構成を示すブロック図。 造形装置の変形例におけるチャンバー内のガスのヒューム除去流を示す斜視図。 造形装置の変形例におけるチャンバー内のガスのヒューム除去流を示す斜視図。 造形装置の変形例におけるチャンバー内のガスのヒューム除去流を示す斜視図。 造形装置の変形例におけるチャンバー内のガスのヒューム除去流を示す斜視図。 造形装置の変形例におけるチャンバー内のガスのヒューム除去流を示す側面図。 造形装置の変形例におけるチャンバー内のガスのヒューム除去流を示す斜視図。 造形装置の変形例におけるチャンバー内のガスのヒューム除去流を示す斜視図。 造形装置の変形例におけるチャンバー内のガスのヒューム除去流を示す斜視図。 造形装置におけるガス性状調整部の変形例の構成を示すブロック図。 造形装置の変形例におけるチャンバー内のガスのヒューム除去流を示す側面図。 造形装置の変形例におけるチャンバー内のガスのヒューム除去流を示す上面図。
(第1の実施形態)
以下、図1〜図4を参照して、造形装置の第1の実施形態について説明する。
図1に示すように、造形装置1は、三次元物体の造形を行う造形部20と、造形部20に不活性ガスを供給するヒューム除去流形成部26と、循環されるガス性状を調整するガス性状調整部60と、を備えている。造形部20の内部(以下、「チャンバー20a」という)には、不活性ガスが充填されている。不活性ガスとしてはArガスが用いられている。なお、ヒューム除去流はラミナフローと呼ばれるものも含む概念である。
造形部20は、造形される三次元造形物Oを支持する造形テーブル22を有するコンテナ21と、造形テーブル22上に粉状材料Mからなる粉体層25を所定の厚さで積層するリコータ24と、造形テーブル22上の粉体層25にレーザ光を照射するレーザ照射部10と、を備えている。
コンテナ21の造形テーブル22は、上下に昇降可能であって、粉体層25が一層固化される毎に一層分降下する。造形テーブル22の上面には、三次元造形物Oの載置台となる造形プレート23が設置されている。
リコータ24は、粉体層25が一層固化される毎に、粉体層25を一層分の厚みだけ造形プレート23上に積層する。造形テーブル22(造形プレート23)上に積層された粉体層25のレーザ照射部10側の面はレーザが照射されるレーザ照射面25aである。
レーザ照射部10は、図示しないレーザ発振器から出射されたレーザを、ガルバノミラー等の走査系によって走査することで、粉体層25のレーザ照射面25aの所望の位置に照射する。
ヒューム除去流形成部26は、チャンバー20a内に新たな不活性ガスを供給するとともに、チャンバー20a内に供給された不活性ガスを循環させる。ヒューム除去流形成部26は、このように不活性ガスを循環させる循環経路50を備えている。
ヒューム除去流形成部26は、チャンバー20a内にヒュームを除去するための不活性ガスを吐出する複数の吐出口31を有する吐出部30と、吐出口31から吐出された不活性ガスを吸引する複数の吸引口41を有する吸引部40と、を備えている。ヒューム除去流形成部26は、複数の吐出口31から吐出されるガスにより粉体層25の上方にレーザ照射面25aに沿ったヒューム除去流Fを形成する。なお、ヒューム除去流Fは、レーザ照射面25aに沿って、粉体層25の上方に層状に形成されるガスの流れである。
循環経路50は、チャンバー20a内を経由する吐出口31から吸引口41までの第1経路51と、チャンバー20a外を経由する吸引口41から吐出口31までの第2経路52と、を備えている。第2経路52は、吸引口41及び吐出口31を連通し不活性ガスを吸引口41から吐出口31に循環させる循環路に相当する。
図2に示すように、粉体層25の上方には、ヒューム除去流形成部26によってヒューム除去流Fが形成される。ここで、レーザ照射面25aに沿ったヒューム除去流Fの流れ方向を第1の方向D1とし、レーザ照射面25aに沿う方向であって第1の方向D1と直交する方向を第2の方向D2とする。また、ヒューム除去流Fの高さや幅は、本発明の目的を達成可能な流速以上である範囲により規定されるものであり、造形材料や造形方法等によって定められるものである。
吐出口31及び吸引口41は、第1の方向D1において粉体層25を挟む位置で互いに対向する態様で吐出部30及び吸引部40に配設されている。第2の方向D2における吐出口31の開口範囲W1a及び吸引口41の開口範囲W1bの各々は、同じく第2の方向D2における粉体層25の幅W0よりも広い(W1a>W0,W1b>W0)。すなわち、第2の方向D2におけるヒューム除去流Fの幅W1は、同じく第2の方向D2における粉体層25の幅W0よりも広い。そして、吐出部30及び吸引部40は、チャンバー20aの対向する側壁20bにそれぞれ配置されている。
図3に示すように、ヒューム除去流形成部26は、スパッタが飛散する高さH0を含む高さH1にヒューム除去流Fを形成するように設定されている。
図4に示すように、ガス性状調整部60は、循環経路50を循環する不活性ガスに含まれる酸素濃度を低下させる酸素低減部61,62を2個備えている。第1酸素低減部61及び第2酸素低減部62は、上流側から第1酸素低減部61、第2酸素低減部の順に直列に接続されている。第1酸素低減部61及び第2酸素低減部62は、酸素を吸着する触媒を有している。
また、ガス性状調整部60は、第2酸素低減部62の後段に直列に循環経路50を循環する不活性ガスに含まれる水蒸気の濃度を低下させる水蒸気低減部63,64を2個備えている。第1水蒸気低減部63及び第2水蒸気低減部64は、上流側から第1水蒸気低減部63、第2水蒸気低減部64の順に直列に接続されている。第1水蒸気低減部63は、水蒸気を除去する中空糸膜を含むフィルタを有している。第2水蒸気低減部64は、水蒸気を吸着するシリカゲルを含むフィルタを有している。
循環経路50のガス性状調整部60の後段には、新しいガスを供給する供給部66が設けられている。供給部66は、造形装置1が作動している間、タンク67から新しいガスを一定量ずつ循環経路50に導入する。また、循環経路50のガス性状調整部60の前段には、微粉除去フィルタ53が設けられている。微粉除去フィルタ53は、吸引口41から吸引された不活性ガスに含まれる微小粉末等の除去するフィルタである。ガス性状調整部60に不活性ガスを導入する前に微小粉末等を除去することでガス性状調整部60における目詰まり等を抑制することができ、フィルタ等の交換頻度を低減することができる。
次に、図1〜図4を参照して、上記のように構成された造形装置の動作について説明する。
造形装置は、粉状材料Mからなる粉体層25を積層する処理と、粉体層25のレーザ照射面25aに対してレーザを照射して粉体層25を部分的に固化させる処理とを交互に繰り返すことにより三次元造形物Oを製造する。
レーザを粉体層25に照射する際には、ガス性状調整部60によって酸素濃度及び水蒸気濃度が低減された不活性ガスによってレーザ照射面25aに沿ったヒューム除去流Fが形成される。上述したように、このヒューム除去流Fの幅W1は、粉体層25の幅W0よりも広く設定されている。また、ヒューム除去流Fの高さH1は、スパッタが飛散する高さH0を含む高さH1に設定されている。
粉体層25のレーザ照射面25aにレーザが照射されると、レーザ照射部位からヒュームが発生するとともに、スパッタが飛散する。レーザ照射部位から発生したヒュームは、ヒューム除去流Fによってただちに流されるので、上昇してレーザの経路を遮ることはなく吸引口41から吸引される。また、レーザ照射部位から飛散したスパッタは、酸素濃度及び水蒸気濃度が低減されたヒューム除去流F内に飛散するため、飛散中における酸化を抑制することができ、酸化したスパッタが落下することも抑制することができる。さらに、ガス性状調整部60により酸素濃度及び水蒸気濃度が低減された不活性ガスによりヒューム除去流Fが形成されるため、ヒューム除去流Fによる粉体層25の粉状材料Mの酸化が抑制される。このように酸素濃度及び水蒸気濃度が低減された不活性ガスをチャンバー20a内に流しながら三次元造形物Oを造形することで、粉状材料Mが酸化、すなわち三次元造形物Oの酸化を抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)粉体層25の上方に流れるヒューム除去流Fによりヒュームを除去しつつ、ガス性状調整部60を通じて循環する不活性ガスの酸素濃度や水蒸気濃度を低減させることにより、粉体層25の酸化を抑制することができる。
(2)ヒューム除去流Fの幅W1が粉体層25の幅W0よりも広いため、ヒューム除去流Fがレーザ照射面25aの全体にわたり接触しやすくなる。このため、ヒューム除去流Fによる酸化抑制機能が高められる。
(3)吐出口31と吸引口41とが粉体層25を挟んで対向するように配置されているため、吐出口31から吐出された不活性ガスを吸引口41によって効率的に回収して循環経路50に流すことができる。したがって、ガス性状調整部60による酸素濃度の低減機能や水蒸気濃度の低減機能を効果的に発揮することができる。
(4)スパッタが粉体層25の上方においてレーザ照射面25aから離れた位置まで飛散する場合でも、スパッタの飛散する高さH0を含む範囲にヒューム除去流Fが流されることでスパッタの酸化を抑制することができる。
(5)新たな不活性ガスを加えることで、酸素濃度の低減や水蒸気濃度の低減を容易に行うことができる。
(6)酸素低減部61,62及び水蒸気低減部63,64をそれぞれ2個設けて、直列接続したので、それぞれ1個で低減させるよりも酸素濃度や水蒸気濃度の低減量を高めることができる。
(7)。不活性ガスに含まれる酸素及び水蒸気を低減させる場合に、触媒方式の酸素低減部61を用いることで、水蒸気低減部63,64のメンテナンスの頻度を低下させることができる。
(第2の実施形態)
以下、図14及び図15を参照して、造形装置の第2の実施形態について説明する。この実施形態の造形装置は、ガスを吐出する吐出口がレーザ照射面の上方に位置している点が上記第1の実施形態と異なっている。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図14に示すように、ヒューム除去流形成部126は、チャンバー20a内にヒュームを除去するための不活性ガスを吐出する吐出口131,132を有する吐出部130と、吐出口131,132から吐出された不活性ガスを吸引する複数の吸引口141を有する吸引部140a,140bと、を備えている。吐出部130は、チャンバー20aの上面又は上面近傍に設けられている。吐出口131,132は、レーザ照射面25aに対向する態様で吐出部130に配設されている。第1吐出口131は、レーザ照射面25aの中央部分に対向する位置に設けられている。第2吐出口132は、レーザ照射面25aの中央部分を除いたほぼ全面に亘って間隔をあけて複数設けられている。第2吐出口132は、レーザ照射面25aに沿う方向における位置が互いに異なる。第1吐出口131の口径は、第2吐出口132の口径よりも大きい。
吸引口141は、レーザ照射面25aに沿う方向において粉体層25を挟む位置で互いに対向する態様で吸引部140a,140bに配設されている。すなわち、吸引部140a,140bは、粉体層25を挟む位置で互いに対向する位置にそれぞれ配置されている。吸引部140a,140bは、チャンバー20aの対向する側壁20bにそれぞれ配置されている。
ヒューム除去流形成部126は、複数の吐出口131,132から吐出される不活性ガスにより粉体層25のレーザ照射面25aに向かうヒューム除去流F4,F5と、レーザ照射面25aに沿うヒューム除去流Fを形成する。すなわち、ヒューム除去流形成部126は、レーザ照射面25aの上方から吐出されたガスF4,F5がレーザ照射面25a近傍でレーザ照射面25aに沿う方向に変わることでヒューム除去流Fを形成する。
図15に示すように、この実施形態の造形装置は、レーザ照射面25aを第1の方向D1と第2の方向D2とにおいてそれぞれ2分割することで4分割して、4分割された各領域に対してレーザ照射部10がそれぞれレーザ光を照射する造形装置である。ここで、レーザ照射面25aに沿ったヒューム除去流Fの流れ方向を第1の方向D1とし、レーザ照射面25aに沿う方向であって第1の方向D1と直交する方向を第2の方向D2とする。
吸引口141は、吸引部140a,140bにおいて第2の方向D2に沿って並んで設けられている。これら吸引口141の配置範囲は、ヒューム除去流Fの流れる領域の面積がレーザ照射面25a近傍において粉体層25の面積と同じとなるように構成されている。
次に、上記のように構成された造形装置の動作について説明する。
粉体層25のレーザ照射面25aにレーザが照射されると、レーザ照射部位からヒュームが発生するとともに、スパッタが飛散する。レーザ照射部位から発生したヒュームは、吐出口131,132から吐出されてレーザ照射面25aに向かうヒューム除去流F4,F5によって上昇を妨げられ、レーザ照射面25aに沿うヒューム除去流Fによって流されて吸引口141から吸引される。また、レーザ照射部位から飛散したスパッタは、酸素濃度及び水蒸気濃度が低減されたヒューム除去流F4,F5,F内に飛散するため、飛散中における酸化を抑制することができ、酸化したスパッタが落下することも抑制することができる。さらに、ガス性状調整部60により酸素濃度及び水蒸気濃度が低減された不活性ガスによりヒューム除去流F4,F5,Fが形成されるため、ヒューム除去流F4,F5,Fによる粉体層25の粉状材料Mの酸化が抑制される。このように酸素濃度及び水蒸気濃度が低減された不活性ガスをチャンバー20a内に流しながら三次元造形物Oを造形することで、粉状材料Mが酸化、すなわち三次元造形物Oの酸化を抑制することができる。
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記第1の実施形態では、レーザ照射面25aの全体を覆うようにヒューム除去流Fを形成したが、ヒューム除去流Fの幅を積層処理及び固化処理を終えて製造される最終的な三次元造形物Oの最大幅よりも広く且つ粉体層25の幅W0よりも狭くしてもよい。例えば、図5に示すように、ヒューム除去流形成部26は、第2の方向D2におけるヒューム除去流Fの幅W2が、第2の方向D2における三次元造形物Oの最大幅Wmaxよりも広く且つ第2の方向D2における粉体層25の幅W0よりも狭くなる(Wmax<W2<W0)ように構成されている。具体的には、吐出部30には、不活性ガスを吐出する吐出口31を選択する吐出口選択部32が設けられている。また、吸引部40には、不活性ガスを吸引する吸引口41を選択する吸引口選択部42が設けられている。吐出口選択部32により選択された吐出口31は開口状態とされる一方、選択されていない吐出口31は閉口状態にされる。また、吸引口選択部42により選択された吸引口41は開口状態とされる一方、選択されていない吸引口41は閉口状態とされる。そして、吐出口選択部32及び吸引口選択部42は、三次元造形物Oの最大幅Wmaxよりも広く且つ粉体層25の幅W0よりも狭い範囲となるように、吐出口31及び吸引口41を選択して開口状態とする。このとき、吐出口31及び吸引口41は、吐出口31の開口範囲W2a及び吸引口41の開口範囲W2bの各々は、三次元造形物Oの最大幅Wmaxよりも広く且つ粉体層25の幅W0よりも狭い(Wmax<W2a<W0,Wmax<W2b<W0)。このような構成によれば、ヒューム除去流Fの幅W2を粉体層25の幅W0よりも狭くできるので、不活性ガスの循環量を少なくすることができる。
・また、ヒューム除去流Fの幅をレーザ照射領域に合わせてもよい。例えば、図6に示すように、ヒューム除去流形成部26は、第2の方向D2におけるヒューム除去流Fの幅W3が、第2の方向D2におけるレーザ照射領域の幅WLよりも若干長くなるように不活性ガスを吐出する。すなわち、ヒューム除去流形成部26は、レーザ照射面25aにおけるレーザ照射領域の上方に対して選択的にガスを吐出することによりヒューム除去流Fを形成する。具体的には、吐出部30には、不活性ガスを吐出する吐出口31を選択する吐出口選択部32が設けられている。また吸引部40には、不活性ガスを吸引する吸引口41を選択する吸引口選択部42が設けられている。そして、吐出口選択部32及び吸引口選択部42は、レーザ照射領域の幅WLを含む範囲となるように、レーザ照射位置の移動に応じて吐出口31及び吸引口41を選択して開口状態と閉口状態とを切り替える。このとき、吐出口31の開口範囲W3a及び吸引口41の開口範囲W3bの各々は、レーザ照射領域の幅WLと略同じ長さになっている(W3a≒WL,W3b≒WL)。このような構成によれば、ヒューム除去流Fの幅W2を粉体層25の幅W0よりもかなり狭くできるので、不活性ガスの循環量をさらに少なくすることができる。
・また、ヒューム除去流Fの幅をレーザ照射領域に合わせる際に、吐出口選択部32及び吸引口選択部42によって吐出口31及び吸引口41を選択するのではなく、吐出部30と吸引部40とを移動させるようにしてもよい。例えば、図7に示すように、ヒューム除去流形成部26は、レーザ照射領域が吐出口31及び吸引口41によって挟まれるように、レーザ照射領域の位置変化に応じて吐出部30及び吸引部40を第2の方向D2に移動させる駆動部33,43を備えている。ヒューム除去流Fの幅W3が、第2の方向D2においてレーザ照射領域の幅WLよりも若干長くなっている。すなわち、吐出部30及び吸引部40は、第2の方向D2においてレーザ照射領域の幅WLに合わせた大きさとなっている。このとき、吐出口31の開口範囲W3a及び吸引口41の開口範囲W3bの各々は、レーザ照射領域の幅WLと略同じ長さとなっている(W3a≒WL,W3b≒WL)。このような構成によれば、ヒューム除去流Fの幅W3を粉体層25の幅W0よりもかなり狭くできるので、不活性ガスの循環量をさらに少なくすることができる。また、不活性ガスの酸素濃度及び水蒸気濃度の低減量をさらに抑制することができる。
・上記第1の実施形態では、スパッタが飛散する高さH0を含む高さH1にヒューム除去流Fを形成したが、造形する三次元造形物Oの変更に伴ってスパッタの飛散する高さH0が変化することに応じてヒューム除去流Fの高さを変更してもよい。スパッタが飛散する高さH0は、粉状材料Mの材質や、レーザの出力・光径等によって異なる。そこで、図8に示すように、ヒューム除去流Fの高さH2をスパッタの飛散する高さH0に合わせて変更可能な構成を採用する。具体的には、ヒューム除去流形成部26は、粉体層25の上方においてレーザ照射面25aに近い位置に不活性ガスを吐出する一対の第1の吐出口31aと、粉体層25の上方において第1の吐出口31aよりもレーザ照射面25aから離れた位置にある一対の第2の吐出口31bとを吐出口31として含む。吐出部30には、不活性ガスを吐出する吐出口31(第1の吐出口31a、第2の吐出口31b)を選択する吐出口選択部32が設けられている。そして、吐出口選択部32は、スパッタが飛散する高さH0を含む範囲となるように、三次元造形物Oに応じて第2の吐出口31bから不活性ガスが吐出される状態(開口状態)と不活性ガスの吐出が停止された状態(閉口状態)とを切り替える。なお、吐出口選択部32が切替部に相当する。このような構成によれば、レーザ照射領域から上方に飛散したスパッタが第2の吐出口31bの高さまで達する場合には、第2の吐出口31bから吐出された不活性ガスの雰囲気中にスパッタが存在するようになるため、スパッタの酸化を抑制することができる。その一方、スパッタが飛散しても第2の吐出口31bの高さにまで到達しない場合には、第2の吐出口からのガスの吐出を停止することでガスの循環量を低減することができる。すなわち、スパッタの飛散範囲に応じてガスの循環量を調整することができるため、ガスの循環量を必要最小限に抑えることが可能となる。
・さらに、吐出口選択部32が第2の吐出口31bの高さ方向において段階的に開口状態と閉口状態とを選択してヒューム除去流Fの高さH2を細かく変更してもよい。このような構成によれば、スパッタの飛散する高さH0に合わせてヒューム除去流Fの幅W2を段階的に変更することができるので、不活性ガスの循環量をさらに少なくすることができる。
・また、ヒューム除去流Fの高さH0の変更において、図8に示すように、吐出口31の選択とともに、吸引口41も選択するようにしてもよい。具体的には、ヒューム除去流形成部26は、粉体層25の上方においてレーザ照射面25aに近い位置に不活性ガスを吸引する第1の吸引口41aと、粉体層25の上方において第1の吸引口41aよりもレーザ照射面25aから離れた位置にある第2の吸引口41bとを吸引口41として含む。吸引部40には、不活性ガスを吸引する吸引口41(第1の吸引口41a、第2の吸引口41b)を選択する吸引口選択部42が設けられている。そして、吸引口選択部42は、スパッタが飛散する高さH0を含む範囲となるように、第2の吸引口41bから不活性ガスが吸引される状態(開口状態)と不活性ガスの吸引が停止された状態(閉口状態)とを切り替える。吸引口選択部42は、吐出口選択部32が開口状態とする吐出口31と対向する位置にある吸引口41を開口状態とする。このような構成によれば、ヒューム除去流Fの高さH2を吐出口31の吐出から吸引口41の吸引までの間において確実に形成することができる。
・上記第1の実施形態において、ヒューム除去流Fよりも粉体層25のさらに上方においてヒューム除去流Fと同方向に流れるヒューム除去流Fを形成してもよい。例えば、図9に示すように、ヒューム除去流形成部26は、第1の吐出口31aを有する第1の吐出部30aと、第1の吐出口31aが吐出する不活性ガスよりも粉体層25のさらに上方に不活性ガスを吐出する第2の吐出口31bを有する第2の吐出部30bとを備えている。また、ヒューム除去流形成部26は、吸引部40として、第1の吐出口31aに対応する第1の吸引口41aを有する第1の吸引部40aと、第2の吐出口31bに対応する第2の吸引口41bを有する第2の吸引部40bとを備えている。第2の吐出部30bの第2の吐出口31bは、ガス性状調整部60を迂回する迂回路54を介して第2の吸引口41bと連通されている。迂回路54は、ガス性状調整部60を通過せず酸素濃度及び水蒸気濃度が低下されていない不活性ガスがファン(ブロワ)55によって循環されている。第1の吐出部30aから酸素濃度及び水蒸気濃度が低減された不活性ガスが吐出されることによって高さH2のヒューム除去流F1が形成され、第2の吐出部30bから酸素濃度及び水蒸気濃度が低減されていない不活性ガスが吐出されることによってヒューム除去流F1の上方に高さH2から高さH3まで(H2−H3)のヒューム除去流F2が形成される。この高さH2は、スパッタの飛散する高さH0を含む高さ(H3>H0)であることが望ましい。このような構成によれば、粉体層25の上方のうちレーザ照射面25aに近い部分、すなわち粉体層25の酸化抑制に寄与しやすい部分に対して選択的に、ガス性状調整部60により調整されたガスによるヒューム除去流F1が形成されるようになるため、ガス性状調整部60により調整される不活性ガスの量を低減することができる。
・また、図9に示した第2の吸引口41bは第1の吸引口41aで兼ねてもよい。
・図8及び図9に示したように、吐出口31に第1の吐出口31aと第2の吐出口31bを含む場合に、第2の吐出口31bの不活性ガスの吐出圧を第1の吐出口31aの吐出圧よりも高く設定してもよい。このような構成によれば、第1の吐出口31aから吐出される不活性ガスによって形成されるヒューム除去流F1よりも流速の大きいヒューム除去流F2が第2の吐出口31bから吐出される不活性ガスにより形成される。このため、この流速の大きいヒューム除去流F2により、レーザ照射領域に向けて流れ込もうとする高濃度の酸素や水蒸気の流れが遮蔽されることで、粉体層25の酸化抑制機能が向上する。また、第1の吐出口31a及び第2の吐出口31bの双方の吐出圧を高めるようにした場合と比較して、吐出圧を高めることに伴うエネルギ消費量の増大を抑えることができる。
・上記構成において、循環する不活性ガスの一部を粉体層25の上方から粉体層25に向けて吐出することにより、レーザ照射面25aにおけるレーザ照射領域の周囲の少なくとも一部を囲む不活性ガスの流れを形成するための吐出部を更に備えてもよい。例えば、図10に示す構成では、図6に示した構成に加えて、不活性ガスを吐出する吐出部70を備えている。吐出部70は、チャンバー20aの天井に配置され、レーザ照射領域の第2の方向D2における移動に伴って吐出部70も移動する。吐出部70は、レーザの通過位置を避けて配置される。吐出部70は、ガス性状調整部60において酸素濃度及び水蒸気濃度が低減された不活性ガスを吐出する。吐出部30から第2の方向D2において幅W3のヒューム除去流Fが吐出されるときには、幅W3のヒューム除去流Fを覆うエアカーテンACのように吐出される。なお、吐出部70自体は移動せず、吐出口(図示略)の向きを変更することで、エアカーテンACを形成してもよい。このような構成によれば、レーザ照射領域に向けて流れ込もうとする高濃度の酸素や水蒸気の流れが、レーザ照射領域の周囲を囲む不活性ガスの流れ(エアカーテンAC)により遮蔽されるため、粉体層25の酸化抑制機能が向上する。
また、図11に示す構成では、図7に示した構成に加えて、不活性ガスを吐出する吐出部70を備えている。吐出部30及び吸引部40はレーザ照射領域の移動に合わせて移動する。吐出部70は、レーザ照射領域、及び吐出部30、吸引部40の移動に伴って移動しつつ、エアカーテンACのように不活性ガスを吐出する。なお、吐出部70自体は移動せず、吐出口(図示略)の向きを変更することで、エアカーテンACを形成してもよい。
・上記構成において、リコータ24に吐出部を更に設けてもよい。例えば、図12に示すように、リコータ24は、レーザ照射面25aから退避した位置においてレーザ照射面25a側の面の上方に吐出部80が設けられている。吐出部80は、吐出部30の設けられる位置よりも高い位置に設定されている。そして、吐出部80から吐出される不活性ガスのヒューム除去流F3は、吐出部30から吐出される不活性ガスのヒューム除去流Fと直交する方向となっている。このような構成によれば、レーザ照射領域に吐出部80を近づけた状態で吐出部80から不活性ガスを吐出することができるため、フュームの除去機能と粉体層25の酸化抑制機能とを高めることができる。
・上記第2の実施形態では、4分割された各領域に対してレーザ照射部10がそれぞれレーザ光を照射する造形装置としたが、レーザ光の数及び照射領域の数はそれぞれ任意に変更可能である。
・上記第2の実施形態では、第1吐出口131を1個設けたが、第1吐出口131を複数設けてもよい。例えば、複数の第1吐出口131を第2の方向D2に並べて設けてもよい。
・上記第2の実施形態では、第1吐出口131の口径を第2吐出口132の口径よりも大きく形成したが、第1吐出口131の口径を第2吐出口132の口径と同じに形成してもよい。
・上記第2の実施形態では、ヒューム除去流Fの流れる領域の面積が粉体層25の面積と同じとなるように構成したが、ヒューム除去流Fの流れる領域の面積が粉体層25の面積よりも広くなるように構成してもよい。例えば、第2の方向D2において吸引口141の配置範囲が粉体層25の範囲よりも大きくなるように吸引部140a,140bを設ける。
・上記第2の実施形態において、第1の方向D1において粉体層25を挟む位置で互いに対向するように2個の吸引部140a,140bに加えて、第2の方向D2において粉体層25を挟む位置で互いに対向するように2個の吸引部140c,140dを設けてもよい。このようにすれば、ヒューム除去流がレーザ照射面25a全体に亘り更に接触しやすくなるため、ヒューム除去流による粉体層の酸化抑制機能が更に高められる。
・上記各実施形態において、吐出口31,132の数量、間隔は適宜変更可能である。
・上記各実施形態において、吸引口41,141の数量、間隔は適宜変更可能である。
・上記各実施形態では、ガス性状調整部60を循環経路50の第2経路52(循環路)上に設けた。しかしながら、ヒューム除去流Fに含まれるガスの酸素濃度及び水蒸気濃度を低減することができれば、ガス性状調整部60を第2経路52に限らず、吐出部30,130、吸引部40,140a,140b、及びヒューム除去流形成部26のいずれに設けてもよい。
・上記構成において、ガス性状調整部60に循環経路50を流れる不活性ガスの水素濃度を低減させるための水素低減部を更に有してもよい。例えば、図13に示すように、ガス性状調整部60の第2水蒸気低減部64の後段に水素低減部65を設ける。このような構成によれば、不活性ガスに含まれる水素が粉体層25に接触することに起因する粉体層25の脆化、いわゆる水素脆化を抑制することができる。
・上記各実施形態では、酸素低減部61,62を2個備えたが、酸素低減部を1個にしてもよい。
・上記各実施形態では、水蒸気低減部63,64を2個備えたが、水蒸気低減部を1個にしてもよい。
・上記各実施形態では、酸素濃度及び水蒸気濃度の両方を低減したが、酸素濃度又は水蒸気濃度のいずれか一方のみを低減するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、新たな不活性ガスを循環路に供給する供給部66を備えたが、供給部66の構成を省略してもよい。
・上記各実施形態では、チャンバー20a内に充填される不活性ガスとしてArガスを用いたがArガスに限らず、HeガスやNeガス、Nガス等を用いてもよい。また、チャンバー20a内に充填されるガスとしてCOガスを用いてもよい。さらに、水素脆性の可能性が低ければ、チャンバー内に充填されるガスとしてHガスを用いてもよい。
・上記各実施形態では、レーザを粉状材料Mに照射することで粉状材料Mを部分的に固化させて三次元造形物Oを製造したが、レーザに代えて粒子線又は電磁波を粉状材料Mに照射することで粉状材料Mを部分的に固化させて三次元造形物Oを製造してもよい。
1…造形装置、10…レーザ照射部、20…造形部、20a…チャンバー、20b…側壁、21…コンテナ、22…造形テーブル、23…造形プレート、24…リコータ、25…粉体層、25a…レーザ照射面、26…ヒューム除去流形成部、30…吐出部、30a…第1の吐出部、30b…第2の吐出部、31…吐出口、31a…第1の吐出口、31b…第2の吐出口、32…吐出口選択部、33…駆動部、40…吸引部、40a…第1の吸引部、40b…第2の吸引部、41…吸引口、41a…第1の吸引口、41b…第2の吸引口、42…吸引口選択部、43…駆動部、50…循環経路、51…第1経路、52…第2経路、53…微粉除去フィルタ、54…迂回路、55…ファン、60…ガス性状調整部、61…第1酸素低減部、62…第2酸素低減部、63…第1水蒸気低減部、64…第2水蒸気低減部、65…水素低減部、66…供給部、67…タンク、70…吐出部、80…吐出部、130…吐出部、131…第1吐出口、132…第2吐出口、140a,140b…吸引部、141…吸引口、F,F1,F2,F3,F4,F5…ヒューム除去流、M…粉状材料、O…三次元造形物。

Claims (22)

  1. 粉状材料からなる粉体層を積層する処理と、前記粉体層のレーザ照射面に対してレーザを照射して前記粉体層を部分的に固化させる処理とを交互に繰り返すことにより三次元造形物を製造する造形装置であって、
    ヒュームを除去するためのガスを吐出する吐出口を有する吐出部、当該吐出口から吐出されたガスを吸引する吸引口を有する吸引部、及び当該吸引口及び前記吐出口を連通し前記ガスを前記吸引口から前記吐出口に循環させる循環路を含み、前記吐出口から吐出された前記ガスにより前記粉体層の上方に前記レーザ照射面に沿ったヒューム除去流を形成するためのヒューム除去流形成部と、
    前記ヒューム除去流に含まれるガスの酸素濃度及び水蒸気濃度の少なくとも一方を低減させるためのガス性状調整部と、を備える
    造形装置。
  2. 前記レーザ照射面に沿う前記ヒューム除去流の流れ方向を第1の方向とし、前記レーザ照射面に沿う方向であって前記第1の方向と直交する方向を第2の方向としたとき、前記ヒューム除去流形成部は、当該第2の方向における前記ヒューム除去流の幅が、同じく第2の方向における前記粉体層の幅と同じ、又は該幅よりも広くなるように構成されている
    請求項1に記載の造形装置。
  3. 前記吐出口及び前記吸引口は、前記第1の方向において前記粉体層を挟む位置で互いに対向する態様で前記吐出部及び前記吸引部に配設されており、前記第2の方向における前記吐出口の開口範囲及び前記吸引口の開口範囲の各々は、同じく第2の方向における前記粉体層の幅よりも広い
    請求項2に記載の造形装置。
  4. 前記レーザ照射面に沿う前記ヒューム除去流の流れ方向を第1の方向とし、前記レーザ照射面に沿う方向であって前記第1の方向と直交する方向を第2の方向としたとき、前記ヒューム除去流形成部は、当該第2の方向における前記ヒューム除去流の幅が、前記第2の方向における前記三次元造形物の最大幅よりも広く且つ前記第2の方向における前記粉体層の幅よりも狭くなるように構成されている
    請求項1に記載の造形装置。
  5. 前記吐出口及び前記吸引口は、前記第1の方向において前記レーザ照射面を挟む位置で互いに対向する態様で配置されており、前記第2の方向における前記吐出口の開口範囲及び前記吸引口の開口範囲の各々は、前記第2の方向における前記三次元造形物の最大幅よりも広く且つ前記第2の方向における前記粉体層の幅よりも狭い
    請求項4に記載の造形装置。
  6. 前記ヒューム除去流形成部は、前記レーザ照射面におけるレーザ照射領域の上方において前記レーザ照射面に沿う方向におけるガスの流れる位置が互いに異なる複数の態様の前記ヒューム除去流を形成するように構成されている
    請求項1に記載の造形装置。
  7. 前記レーザ照射面に沿う前記ヒューム除去流の流れ方向を第1の方向とし、前記レーザ照射面に沿う方向であって前記第1の方向と直交する方向を第2の方向としたとき、前記吐出口及び前記吸引口は、前記第1の方向において前記粉体層を挟む位置で互いに対向する態様で前記第2の方向に沿って複数並設されており、
    前記ヒューム除去流形成部は、前記レーザ照射領域を挟む位置にある前記吐出口及び前記吸引口により選択的にガスの吐出及び吸引が行われるように、前記複数の吐出口及び前記複数の吸引口のうちから、前記ガスを吐出する吐出口及び前記ガスを吸引する吸引口を選択する選択部を備える
    請求項6に記載の造形装置。
  8. 前記ヒューム除去流形成部は、前記レーザ照射領域が前記吐出口及び前記吸引口によって挟まれるように、前記レーザ照射領域の位置変化に応じて前記吐出部及び前記吸引部を前記レーザ照射面に沿う方向であって前記ヒューム除去流の流れ方向と交差する方向に移動させる駆動部を備える
    請求項6に記載の造形装置。
  9. 前記ヒューム除去流形成部は、循環する前記ガスの一部を前記粉体層の上方から当該粉体層に向けて吐出することにより、前記レーザ照射面におけるレーザ照射領域の周囲の少なくとも一部を囲むガスの流れを形成するための吐出部を更に備える
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の造形装置。
  10. 前記ヒューム除去流形成部は、前記ガス性状調整部を迂回する迂回路を介して前記吸引口と連通され、前記ヒューム除去流よりも前記粉体層のさらに上方において前記レーザ照射面に沿う前記ヒューム除去流と同方向に流れるヒューム除去流を形成するための吐出口を備える
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の造形装置。
  11. 前記粉体層の載置台に沿って移動しつつ前記粉体層を積層するためのリコータを備え、
    前記リコータは、前記ヒューム除去流よりも前記粉体層のさらに上方に前記レーザ照射面に沿う方向に向けて前記ヒューム除去流形成部に循環する前記ガスの一部を吐出するための吐出部を備える
    請求項1〜10のいずれか一項に記載の造形装置。
  12. 前記ヒューム除去流形成部は、第1の吐出口と、前記粉体層の上方において前記第1の吐出口よりも前記レーザ照射面から離れた位置にある第2の吐出口とを前記吐出口として含み、前記第2の吐出口から前記ガスが吐出される状態と当該ガスの吐出が停止された状態とを切り替える切替部を備える
    請求項1〜11のいずれか一項に記載の造形装置。
  13. 前記ヒューム除去流形成部は、第1の吐出口と、前記粉体層の上方において前記第1の吐出口よりも前記レーザ照射面から離れた位置にある第2の吐出口とを前記吐出口として含み、
    前記第2の吐出口のガスの吐出圧は前記第1の吐出口のガスの吐出圧よりも高い
    請求項1〜12のいずれか一項に記載の造形装置。
  14. 前記ヒューム除去流形成部は、前記レーザ照射面の上方から吐出されたガスが前記レーザ照射面近傍で前記レーザ照射面に沿う方向に変わることで前記ヒューム除去流を形成するものであって、前記ヒューム除去流の流れる領域の面積が前記レーザ照射面近傍において前記粉体層の面積と同じ、又は該面積よりも広くなるように構成されている
    請求項1に記載の造形装置。
  15. 前記吐出口は、前記レーザ照射面の上方において前記レーザ照射面と対向する態様で前記吐出部に配設され、
    前記吸引口は、前記レーザ照射面に沿う方向において前記粉体層を挟む位置で互いに対向する態様で前記吸引部に配設される
    請求項14に記載の造形装置。
  16. 前記吐出部は、前記レーザ照射面に沿う方向における位置が互いに異なる複数の前記吐出口を有する
    請求項15に記載の造形装置。
  17. 前記ヒューム除去流形成部によって新たに循環される前記ガスを追加供給するための供給部を更に備える
    請求項1〜16のいずれか一項に記載の造形装置。
  18. 前記ガス性状調整部は、前記循環路に設けられ、
    前記供給部は、前記循環路において前記ガス性状調整部よりも前記ガスの流れ方向の下流側の部分に前記ガスを供給する
    請求項17に記載の造形装置。
  19. 前記ガス性状調整部は、前記ヒューム除去流に含まれるガスの水素濃度を低減させるための水素低減部を更に有する
    請求項1〜18のいずれか一項に記載の造形装置。
  20. 前記ガス性状調整部は、前記ガスの酸素濃度を低減させるための複数の装置が直列に接続された構造及び前記ガスの水蒸気濃度を低減させるための複数の装置が直列に接続された構造の少なくとも一方を備える
    請求項1〜19のいずれか一項に記載の造形装置。
  21. 前記ガス性状調整部は、前記循環路に設けられ、
    前記ガス性状調整部は、前記ガスの酸素濃度を低減させるための酸素低減部及び前記ガスの水蒸気濃度を低減させるための水蒸気低減部を有し、前記酸素低減部は酸素を吸着する触媒を備え、前記循環路において前記水蒸気低減部は前記酸素低減部よりも前記ガスの流れ方向の下流に設けられている
    請求項1〜20のいずれか一項に記載の造形装置。
  22. 粉状材料からなる粉体層を積層する処理と、前記粉体層の照射面に対して粒子線又は電磁波を照射して前記粉体層を部分的に固化させる処理とを交互に繰り返すことにより三次元造形物を製造する造形装置であって、
    ヒュームを除去するためのガスを吐出する吐出口を有する吐出部、当該吐出口から吐出されたガスを吸引する吸引口を有する吸引部、及び当該吸引口及び前記吐出口を連通し前記ガスを前記吸引口から前記吐出口に循環させる循環路を含み、前記吐出口から吐出された前記ガスにより前記粉体層の上方に前記照射面に沿ったヒューム除去流を形成するためのヒューム除去流形成部と、
    前記ヒューム除去流に含まれるガスの酸素濃度及び水蒸気濃度の少なくとも一方を低減させるためのガス性状調整部と、を備える
    造形装置。
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