JP2018002362A - エレベータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】乗りかごに対する乗降に必要なスペースを具体的に乗客に知らせ、乗客を所望位置に的確に誘導でき、混雑時であっても効率よくエレベータを運行可能なエレベータ制御装置を提供する。
【解決手段】乗りかご1に対する乗降情報を取得する乗降情報取得部11と、乗降エリアの乗客の位置情報を取得する空きスペース情報取得部と、乗降情報取得部11及び空きスペース情報取得部からの情報に基づき、所定の描写パターンを選択する描写パターン選択部と、描写パターン選択部が選択した描写パターンの描写位置を制御する描写パターン表示制御部と、描写パターン表示制御部から前記描写位置情報が入力された際に、描写パターンを前記描写位置に描写する描写装置を備え、乗降エリアの乗客の位置が前記描写位置と異なる際に、前記描写位置情報を前記描写装置に入力する。
【選択図】図1
【解決手段】乗りかご1に対する乗降情報を取得する乗降情報取得部11と、乗降エリアの乗客の位置情報を取得する空きスペース情報取得部と、乗降情報取得部11及び空きスペース情報取得部からの情報に基づき、所定の描写パターンを選択する描写パターン選択部と、描写パターン選択部が選択した描写パターンの描写位置を制御する描写パターン表示制御部と、描写パターン表示制御部から前記描写位置情報が入力された際に、描写パターンを前記描写位置に描写する描写装置を備え、乗降エリアの乗客の位置が前記描写位置と異なる際に、前記描写位置情報を前記描写装置に入力する。
【選択図】図1
Description
本発明は、エレベータ制御装置に係り、特に、エレベータの運行を効率よく行うことができるエレベータ制御装置に関する。
従来、エレベータの乗り場付近にてエレベータの乗りかごが到着するのを待っている乗客は、前記乗りかごに乗客が搭乗しているか否かや、乗客が降りるか否かを事前に判断することはできなかった。また、乗りかごに搭乗している乗客に対しても、エレベータの到着階に、乗りかごの到着を待つ乗客がいるか否かの案内は行われていなかった。したがって、乗客は、乗りかごが到着階に到着し、ドアが開いて初めて、乗りかごに搭乗している乗客がいるか、降りる乗客がいるか、乗り込む乗客がいるかを判断するのが一般的であった。このため、例えば、互いに急いでいたり、混雑しているような場合には、降りる乗客と乗り込む乗客とが混在して、互いの進路を妨害してしまうことがあった。
そこで、近年では、乗りかごから降りる乗客がいることを知らせる案内装置を乗り場に設けて、かご呼び登録とホール呼び登録の両方がなされている場合、乗り場に配設されている案内装置を介して、乗客の乗降を音声で報知するエレベータ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、乗りかご内の混雑状況を検出する混雑状況検出手段と、エレベータの乗り場に設けられ、前記乗りかごが前記乗り場に到着する前に点灯または点滅して到着を予報する表示器と、この表示器を点灯または点滅制御する制御回路とを備え、前記表示器を、前記混雑状況検出手段により検出される前記乗りかご内の混雑状況に対応させて異なる状態で表示するように構成したエレベータの表示制御装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
そしてまた、エレベータの乗りかご内の混雑を検出する第1の装置と、かご呼びに応じて前記エレベータが停止または停止しようとしていることを検出する第2の装置とを備え、前記第1の装置及び第2の装置が同時に検出を行った時に、かご内に降りる乗客がいることを報知するエレベータ制御装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、特許文献1に開示されているエレベータ装置は、乗客の乗降を音声により報知させるものであるが、乗客に対して具体的な乗降のタイミングを案内したり、乗降するためのスペースを確保できるように乗客を誘導することは行っていなかった。また、複数のエレベータが横並びになっている乗り場においては、音声案内がどのエレベータに対するものなのかを判断することが困難であった。
また、特許文献2に開示されているエレベータの表示制御装置は、乗りかごが乗り場に到着する前に、前記乗り場でエレベータの到着を待つ乗客に対し、前記乗りかご内の混雑状況を認知させることはできるが、乗降するためのスペースを確保できるように乗客を誘導することは行っていなかった。
そしてまた、特許文献3に開示されたエレベータ制御装置は、乗りかご内の乗客に対し、次の停止階で降りる乗客がいることを音声や文字で表示案内すると共に、乗りかごの奥にいる乗客が停止階においてスムーズに降りられるよう、ドア付近にスペースを空けるように促すアナウンスを流したり、乗りかご内の表示装置に文字による案内を表示し、一方、乗り場にいる乗客に対し、到着した乗りかごから降りる乗客のためにスペースを空けるよう促すアナウンスを流したり、乗り場に設置された表示装置に文字による案内を表示したりするが、具体的にどの位置にどれくらいのスペースを確保すればよいか等、具体的な情報を乗客に与えることができず、乗客を具体的に誘導することはできなかった。
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、乗りかごに対する乗降に必要なスペースの位置や大きさ等を乗客に対し具体的に知らせることができ、乗客を所望位置に的確に誘導することが可能であり、混雑時であっても効率よくエレベータを運行することができるエレベータ制御装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明は、エレベータの乗りかごに対する乗客の乗降情報を取得する乗降情報取得部と、前記乗りかごに対する乗降時に乗客が往来する乗り場の乗降エリア及び乗りかごの乗降エリアにおける乗客の位置情報を取得する空きスペース情報取得部と、前記乗降情報取得部から入力された乗降情報と、前記空きスペース情報取得部から入力された位置情報とに基づき、所定の描写パターンを選択する描写パターン選択部と、前記描写パターン選択部から入力された描写パターンの描写位置を、前記空きスペース情報取得部から入力された位置情報に基づき制御する描写パターン表示制御部と、前記描写パターン表示制御部から前記描写パターンの描写位置情報が入力された際に、当該描写パターンを前記描写位置に描写する描写装置と、を備え、前記描写パターン表示制御部は、前記乗降エリアに乗客が存在し、当該乗客の位置が前記描写位置と異なる際に、前記描写位置情報を前記描写装置に入力するエレベータ制御装置を提供するものである。
本発明に係るエレベータ制御装置は、乗りかごに対する乗降に必要なスペースの位置や大きさ等の情報を乗客に対し具体的に提供することができ、この情報に応じて乗客を的確に誘導することができ、安全に効率よくエレベータを運行することができる。
次に、本発明の実施形態に係るエレベータ制御装置について図面を参照して説明する。なお、以下に記載される実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定するものではない。したがって、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。
(実施形態1)
図1は、エレベータに本発明の実施形態に係るエレベータ制御装置を搭載した構成を模式的に示す透視側面図、図2は、図1に示す構成を模式的に示す正面図、図3は、図1に示すエレベータ制御装置が搭載されたエレベータの乗りかごを模式的に示す透視斜視図、図4は、図1に示すエレベータ制御装置の構成を示すブロック図である。
図1は、エレベータに本発明の実施形態に係るエレベータ制御装置を搭載した構成を模式的に示す透視側面図、図2は、図1に示す構成を模式的に示す正面図、図3は、図1に示すエレベータ制御装置が搭載されたエレベータの乗りかごを模式的に示す透視斜視図、図4は、図1に示すエレベータ制御装置の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、エレベータ50の乗り場側のドア6の周囲には、三方枠8が配設されており、この三方枠8の上部には、図1及び図2に示すように、乗り場を撮影する乗り場撮影カメラ3と、後に詳述するエレベータ制御部9から入力される情報に基づいて乗り場の所定の位置に所定の映像描写(図1及び図2に示す太い矢印参照)を行う乗り場描写装置2が設置されている。また、乗り場側のドア6の横側(本実施形態では、図2における右側)には、乗り場にいる乗客がエレベータ50の乗りかご1を呼ぶために押す乗り場呼びボタン17が設けられた乗り場表示装置7が配設されている。
乗りかご1の天井付近には、図1及び図3に示すように、乗りかご1の天井付近には、乗りかご1内を撮影する乗りかご撮影カメラ23と、後に詳述するエレベータ制御部9から入力される情報に基づいて、乗りかご1内の所定の位置に所定の映像を描写する乗りかご描写装置22が設置されている。また、乗りかご1内には、図3に示すように、乗りかご1内の乗客の行き先階を登録する乗りかご呼びボタン37が設けられた乗りかご表示装置27が配設されている。
本実施形態では、図4に示すように、乗り場撮影カメラ3、乗りかご撮影カメラ23、乗り場描写装置2、乗りかご描写装置22、乗り場呼びボタン17及び乗りかご呼びボタン37により、後に詳述するエレベータ制御部9に情報を入力し且つエレベータ制御部9から入力された情報に基づいて所定の映像を描写(出力)する入出力部19を構成している。
入出力部19には、図4に示すように、エレベータ制御部9が接続されている。このエレベータ制御部9は、乗り場呼びボタン17及び乗りかご呼びボタン37から送信された情報が入力される乗降情報取得部11と、乗降情報取得部11から入力された情報及び入出力部19から入力された情報に基づいて描写に関する判定を行う描写判定制御部10とを備えている。
乗降情報取得部11は、乗り場呼びボタン17から入力された情報により、乗り場に乗りかご1の到着を待つ乗客がいることを認識することができる。また、乗りかご呼びボタン37から入力された情報により、乗りかご1内に乗客がいること及び乗客の降りる階を認識することができる。
描写判定制御部10は、乗り場描写装置2及び乗りかご描写装置22が描写する映像のパターン(描写パターン)が登録(記憶)されている描写パターン登録部13と、乗降情報取得部11から入力された情報及び後述する空きスペース情報取得部16から入力された情報に基づき、描写パターン登録部13に登録されている描写パターンを選択する描写パターン選択部14と、描写パターン選択部14で選択された描写パターンによる乗客に対する案内方向及び投影位置を算出する計算部15と、乗り場撮影カメラ3及び乗りかご撮影カメラ23から送信された情報が入力される空きスペース情報取得部16と、計算部15及び空きスペース情報取得部16から入力された情報に基づき、描写パターンの描写位置を制御する描写パターン表示制御部18と、を備えている。
この入出力部19及びエレベータ制御部9を備えたエレベータ制御装置は、乗り場呼びボタン17が押されると、その情報を乗降情報取得部11に送信し、乗降情報取得部11は、乗り場に乗りかご1の到着を待つ乗客が存在する情報を取得する。また、空きスペース情報取得部16は、乗り場撮影カメラ3が撮影した情報に基づき、乗り場にいる乗客の位置や人数等の情報を取得する。これにより、乗客が乗り場のどの位置で待機しているかの位置情報や混雑状況を正確に知ることができ、乗り場における乗降エリア(乗りかご1に乗客がスムーズに乗降するために必要なエリア)に空きスペースがあるか否かの情報を取得することができる。
また、乗りかご呼びボタン37が押されると、乗客の行き先階が乗降情報取得部11に送信され、乗降情報取得部11は乗客の行き先階情報を取得する。また、空きスペース情報取得部16は、乗りかご撮影カメラ23が撮影した情報に基づき、乗りかご1内にいる乗客の位置や人数等の情報を取得する。これにより、乗客が乗りかご1のどの位置にいるかの位置情報や混雑状況を正確に知ることができ、乗りかご1における乗降エリアに空きスペースがあるか否かの情報を取得することができる。
描写パターン登録部13には複数の描写パターンが登録されている。例えば、乗り場呼びボタン17が押されており(待客有)、乗りかご呼びボタン37で登録された行き先階が乗り場呼びボタン17が押されている階である(降客有)場合であって、図5(1)に斜線で示す乗り場のドア6付近の乗降エリア60で乗りかご1の到着を待つ乗客70がいる場合、乗りかご1内の乗客(図示せず)がスムーズに降りられるよう、この乗降エリア60にスペースを空けるように乗客70を促す案内表示映像を描写する描写パターン(以下、「描写パターンA」と記す)が登録されている。
また、乗り場呼びボタン17が押されており(待客有)、乗りかご呼びボタン37で登録された行き先階が乗り場呼びボタン17が押されている階である(降客有)場合であって、乗降エリア60に乗客がおらず、図5(2)に斜線で示す乗りかご1のドア付近の乗降エリア61に乗客71がいる場合、乗りかご1の奥にいる乗客がスムーズに降りられるよう、この乗降エリア61にスペースを空けるように乗客71を促す案内表示映像を描写する描写パターン(以下、「描写パターンB」と記す)が登録されている。
なお、描写パターンBは、乗りかご呼びボタン37で登録された行き先階の乗り場呼びボタン17が押されていない(待客無)場合も、乗りかご1の奥にいる乗客がスムーズに降りられるよう選択することができる。
また、描写パターンBは、乗り場呼びボタン17が押されており(待客有)、乗りかご呼びボタン37で登録された行き先階が乗り場呼びボタン17が押されている階でない(降客無)場合には、乗客70が乗りかご1にスムーズに乗り込むためのスペースを確保するために選択することができる。
さらにまた、乗り場呼びボタン17が押されており(待客有)、乗りかご呼びボタン37で登録された行き先階が乗り場呼びボタン17が押されている階である(降客有)場合であって、乗降エリア60及び61の両方に乗客70及び71がいる場合、乗りかご1内の乗客がスムーズに降りられるよう、乗降エリア60及び61にスペースを空けるように乗客70及び71を促す案内表示映像を描写する描写パターン(以下、「描写パターンC」と記す)が登録されている。
また、乗り場呼びボタン17が押されており(待客有)、乗りかご呼びボタン37で登録された行き先階が乗り場呼びボタン17が押されている階でない(降客無)場合、乗り場にいる乗客がスムーズに乗り込むことができるようにするためのスペースを乗りかご1内に確保できるよう、図3に示すように、乗りかご1内の乗客に対し一歩下がるように促す案内表示映像を描写する描写パターン(以下、「描写パターンD」と記す)が登録されている。
なお、この描写パターンDは、乗りかご1から乗客71が降り終わった後、乗り場から乗客70が乗り込む際に、乗客70が乗りかご1にスムーズに乗り込むためのスペースを確保するために選択することもできる。
そしてまた、描写パターンA、B及びCのいずれかの描写により、乗りかご1内から降りる乗客71のスペースが空けられ、乗客71が乗りかご1内から降りる際、乗降エリア60に、降りた階の案内を示す案内表示映像を描写する描写パターン(以下、「描写パターンE」と記す)が登録されている。
なお、この描写パターンEは、乗り場や乗りかご1にいる乗客70及び71が少なく、乗降エリア60及び61に予めスペースが空いている場合であっても、乗りかご1から降りる乗客71に降りた階の情報を提供するために選択することができる。
映像を空間に描写させる空間描写技術としては、例えば、公知の技術として、レーザー光を空気中の一点に集中させて、空気分子をプラズマ化することで、任意の空間を光らせるものや、光の点を任意の場所に複数投影させることで、一つの映像として空中に投影させるもの等を挙げることができる。
なお、後に詳述するが、前述した描写パターンは、空きスペース情報取得部16に入力された情報に基づき、乗客70及び71に重ならない位置に空間描写される、あるいは、乗客70及び71に重ならない位置の床面に描写される。
前述した案内表示映像としては、例えば、図6(1)に示すように、手の形をした映像を描写する、あるいは、手が示す方向に乗客が誘導されるように手を動かすことが挙げられる。この時、手の映像に加え、「こちらへ移動下さい」等の案内文を描写することもできる。
また、乗り場の任意の位置にスピーカー12(図7参照)を配設し、このスピーカー12を描写パターン表示制御部18に接続することで、手の映像に加え、音声による案内を行うこともできる。また、乗りかご1の任意の位置に同様のスピーカー(図示せず)を配設することで、乗りかご1内でも映像に加え、音声による案内を行うことができる。
このように音声による案内を行う場合、描写判定制御部10に、例えば、複数の音声パターンが登録された声パターン登録部(図示せず)と、この音声パターン登録部に登録された複数の音声パターンから所定の音声パターンを選択する音声パターン選択部(図示せず)を設け、描写パターン表示制御部18に入力された情報に基づき、所定の音声パターンを選択して、選択された音声パターンをスピーカー12からアナウンスすることができる。
また、他の案内表示映像の例としては、図6(2)に示すように、複数の円の列(a)〜(d)のうちの所定の円を(a)〜(d)に流れるように順番に点灯させ、矢印が目的の方向に流れるような映像を描写し、矢印の方向に乗客が誘導されるようにするものが挙げられる。この場合も、矢印の映像に加え、案内文の描写や音声による案内を行うことができる。
さらにまた、他の案内表示映像の例としては、図6(3)に示すように、人が動く(歩く)映像を描写し、人が動いた方向に乗客が誘導されるようにするものが挙げられる。この場合も、矢印の映像に加え、案内文の描写や音声による案内を行うことができる。
そしてまた、乗り場や乗りかご1の広さに応じて、図3に示すように、案内文のみを空間描写してもよく、この案内文の描写に加え、音声による案内を行なってもよい。
次に、本実施形態に係るエレベータ制御装置の具体的動作について、主に図7及び図8を参照して説明する。図7は、図1に示すエレベータ制御装置の動作に応じた乗り場における乗客の流れを順に(1)〜(4)に模式的に示す図、図8は、図1に示すエレベータ制御装置の動作の流れを示すフローチャートである。
先ず、図7(1)は、乗り場に乗客70が集まってきている状態を示しており、図7(2)は、乗客70が乗り場表示装置7の乗り場呼びボタン17を操作した状態を示している。この操作により、エレベータ制御装置は、図8に示すステップS101において、乗りかご1に対する乗客の乗降情報の取得を行う。具体的には、ステップS101では、乗り場呼びボタン17の操作情報が乗降情報取得部11に入力される。この時点において、乗りかご呼びボタン37が操作されている場合、乗りかご呼びボタン37で登録された行き先階情報が、乗降情報取得部11に入力されている。次に、ステップS102に進む。
図8に示すステップS102では、乗り場呼びボタン17が操作された乗り場を乗り場撮影カメラ3にて撮影し、この撮影情報を空きスペース情報取得部16に入力する。さらに、乗りかご呼びボタン37が操作されており、乗りかご1内に乗客がいる場合は、乗りかご1内を乗りかご撮影カメラ23にて撮影し、この撮影情報を空きスペース情報取得部16に入力する。その後、ステップS103に進む。
図8に示すステップS103では、空きスペース情報取得部16に入力された情報に基づき、乗りかご1に乗客がスムーズに乗降するために必要な乗降エリア(図5に示す乗降エリア60及び61参照)内に乗客がいるか否かを判断する。乗降エリア60及び61の少なくとも一方に乗客がいる(ステップS103:YES)場合、ステップS104に進む。一方、乗降エリア60及び61の両方に乗客がいない(ステップS103:NO)場合、処理を終了する。
なお、乗降エリア60及び61の両方に乗客がいない(ステップS103:NO)場合、処理を終了する前に、描写パターン選択部14により描写パターンEを選択し、描写パターンEを乗降エリア60に空間描写により投影する、あるいは、床面に投影することもできる。このように、降りた階の案内表示を投影することで、降りた乗客71は、目的の場所を瞬時に認識することができる。
図8に示すステップS104では、描写パターン選択部14が、空きスペース情報取得部16から入力された情報に基づいて、乗客に所定の案内表示映像を行うため、描写パターン登録部13に登録されている描写パターンの中から最適な描写パターンを以下のように選択する。
即ち、ステップS104では、乗り場呼びボタン17が押されており、乗りかご呼びボタン37で登録された行き先階が乗り場呼びボタン17が押されている階である(乗降階一致)場合、以下のように描写パターンを選択する。
空きスペース情報取得部16から入力された情報が、乗降エリア60に乗客70がいることを示す場合、描写パターン選択部14は、乗りかご1内の乗客71がスムーズに降りられるよう、乗客70に対し乗降エリア60にスペースを空けるように促す描写パターンAを選択し、選択結果を計算部15に送信する。その後、ステップS105に進む。
空きスペース情報取得部16から入力された情報が、乗降エリア60に乗客70がいないことを示し、且つ乗降エリア61に乗客71がいることを示す場合、描写パターン選択部14は、乗りかご1内の奥にいる乗客がスムーズに降りられるよう、乗客71に対し乗降エリア61にスペースを空けるように促す描写パターンBを選択し、選択結果を計算部15に送信する。その後、ステップS105に進む。
空きスペース情報取得部16から入力された情報が、乗降エリア60及び61の両方に乗客70及び71がいることを示す場合、描写パターン選択部14は、乗客70及び71に対し乗降エリア60及び61にスペースを空けるように促す描写パターンCを選択し、選択結果を計算部15に送信する。その後、ステップS105に進む。
また、ステップS104では、乗り場呼びボタン17が押されており、乗りかご呼びボタン37で登録された行き先階が乗り場呼びボタン17が押されている階でない(乗降階不一致:降りる乗客無し、乗る乗客有り)場合、以下のように描写パターンを選択する。
即ち、ステップS104では、空きスペース情報取得部16から入力された情報が、乗降エリア61に乗客71がいることを示す場合、描写パターン選択部14は、乗り場にいる乗客70がスムーズに乗りかご1に乗り込めるよう、乗客71に対し奥に詰めるように促す描写パターンDを選択し、選択結果を計算部15に送信する。その後、ステップS105に進む。
そしてまた、ステップS104では、乗り場呼びボタン17が押されておらず、乗りかご1が乗りかご呼びボタン37で登録された行き先階に到着した(乗降階不一致:降りる乗客有り、乗る乗客無し)場合、以下のように描写パターンを選択する。
即ち、ステップS104では、空きスペース情報取得部16から入力された情報が、乗降エリア61に乗客71がいることを示す場合、描写パターン選択部14は、乗りかご1内の奥にいる乗客がスムーズに降りられるよう、描写パターンBを選択し、選択結果を計算部15に送信する。その後、ステップS105に進む。
さらにまた、ステップS104では、乗りかご1から乗客71が降り終わった後、乗り場から乗客70が乗り込む際に、空きスペース情報取得部16から入力された情報が、乗降エリア61に乗客71がいることを示す場合、描写パターン選択部14は、乗り場にいる乗客70がスムーズに乗りかご1に乗り込めるよう、描写パターンDを選択し、選択結果を計算部15に送信する。その後、ステップS105に進む。
次に、図8に示すステップS105では、計算部15は、描写パターン選択部14から入力された描写パターンの案内表示映像による乗客案内方向(乗客を誘導する方向)を、空きスペース情報取得部16から入力された情報に基づいて算出する。具体的には、例えば、描写パターンAが選択され、乗り場で乗りかご1の到着を待つ乗客70に対し、乗降エリア60にスペースを空けるためドア6の左右に移動するように誘導したい場合、誘導方向(案内方向)を示す矢印63及び64(図7(2)参照)が向く方向を算出する。その後、ステップS106に進む。
図8に示すステップS106では、計算部15は、空きスペース情報取得部16から入力された情報に基づき、描写パターンの案内表示映像の描写位置を算出し、算出結果を描写パターン表示制御部18に送信する。描写位置としては、例えば、乗降エリア60にいる乗客70の頭上等が挙げられる。その後、ステップS107に進む。
図8に示すステップS107では、ステップS106で算出した描写位置情報と、空きスペース情報取得部16から入力された情報に基づき、投影すべき案内表示映像が乗客70に重ならないか否かを判断する。投影すべき案内表示映像が乗客70に重ならない(ステップS107:YES)場合、ステップS108に進み、乗りかご1が停止する前に、案内表示映像の投影を行う。一方、例えば、描写位置に背の高い乗客がおり、投影すべき案内表示映像が乗客70に重なる(ステップS107:NO)場合、案内表示映像の投影を行うことなく、処理を終了する。
なお、ステップS107において、投影すべき案内表示映像が乗客70に重なる(ステップS107:NO)場合、例えば、図7(3)に示すように、2つの矢印63及び64のうち、乗客70に重なる案内表示映像(図7(3)では矢印64)のみを投影せず、乗客70に重ならない案内表示映像(図7(3)では矢印63)は投影するようにしてもよい。この場合、乗降エリア60から乗客70が移動することを促すアナウンスをスピーカー12から行い、乗客70が移動して案内表示映像と重ならなくなった際に、案内表示映像を投影するようにしてもよい。また、案内表示映像と共に、「矢印の位置まで下がってお待ち下さい」等のアナウンスを行ってもよい。
以上の動作により、図7(4)に示すように、乗り場に乗りかご1が到着し、乗りかご1内から乗客71が降りてくる前に、乗り場で乗りかご1の到着を待つ乗客70は、案内表示映像による案内により、乗降エリア60から移動して乗降エリア60にスペースを空けている。したがって、乗りかご1から降りる乗客71は、乗り場にいる乗客70に進路を妨害されることなく、スムーズに降りることができる。また、乗降エリア60に空いたスペースを利用して、降りる乗客71に対し、描写パターンEを空間描写により投影する、あるいは、床面に投影することもできる。このように、降りた階の案内表示を投影することで、降りた乗客71は、目的の場所を瞬時に認識することができるため、乗客71の滞留を防止でき、効率的にエレベータ50を運行することができる。
この描写パターンEの選択は、描写パターン選択部14により描写パターンA〜Cの少なくともいずれか1つを投影した後、描写パターン選択部14により再度行われる。この描写パターンEの乗客案内方向や投影位置は、前述したステップと同様に行われる。
また、本実施形態に係る案内表示映像は、乗客の乗降が行われる対象となる乗りかご1に対する投影であるため、例えば、複数のエレベータが横並びになっている乗り場であっても、乗客70は、どの乗りかごに対する案内表示映像なのかを簡単に判断することができる。
なお、描写パターン選択部14が、描写パターンB、C及びDを選択した場合であっても、描写パターンB、C及びDの乗客案内方向や投影位置は、前述したステップと同様に行われる。
また、本実施形態では、ステップS103で乗降エリア60及び61に乗客がいるか否かを判断した後、ステップS104でパターンの選択を行った場合について説明したが、これに限らず、ステップS101で取得した乗降情報に基づいてパターンの選択を行った後、乗降エリア60及び61に乗客がいるか否かを判断し、この判断に基づいて、案内表示映像による乗客案内方向の算出や、描写位置の算出を行ってもよい。
さらにまた、本実施形態では、乗り場にいる乗客70がスムーズに乗りかご1に乗り込めるよう、乗客71に対し奥に詰めるように促す描写パターンDを選択した場合について説明したが、これに限らず、乗り場にいる乗客70がスムーズに乗りかご1に乗り込めるように促したい場合、描写パターンBを選択してもよい。
そしてまた、本実施形態では、乗り場呼びボタン17が操作された乗り場を乗り場撮影カメラ3にて撮影し、乗りかご呼びボタン37が操作された乗りかご1内を乗りかご撮影カメラ23にて撮影する場合について説明したが、これに限らず、乗り場撮影カメラ3及び乗りかご撮影カメラ23は、乗り場呼びボタン17及び乗りかご呼びボタン37の操作の有無に関わらす、常に撮影するように設定してもよい。
また、本実施形態では、選択した描写パターンを空間描写する、あるいは床面に描写する場合について説明したが、これに限らず、選択した描写パターンは、所望により、エレベータのドアや壁、乗り場のドアや壁等に描写してもよい。
1…乗りかご、2…乗り場描写装置、3…乗り場撮影カメラ、7…乗り場表示装置、9…エレベータ制御部、10…描写判定制御部、11…乗降情報取得部、12…スピーカー、13…描写パターン登録部、14…描写パターン選択部、15…計算部、16…空きスペース情報取得部、17…乗り場呼びボタン、18…描写パターン表示制御部、19…入出力部、22…乗りかご描写装置、23…乗りかご撮影カメラ、27…乗りかご表示装置、37…乗りかご呼びボタン、50…エレベータ、60、61…乗降エリア、70、71…乗客
Claims (5)
- エレベータの乗りかごに対する乗客の乗降情報を取得する乗降情報取得部と、
前記乗りかごに対する乗降時に乗客が往来する乗り場の乗降エリア及び乗りかごの乗降エリアにおける乗客の位置情報を取得する空きスペース情報取得部と、
前記乗降情報取得部から入力された乗降情報と、前記空きスペース情報取得部から入力された位置情報とに基づき、所定の描写パターンを選択する描写パターン選択部と、
前記描写パターン選択部から入力された描写パターンの描写位置を、前記空きスペース情報取得部から入力された位置情報に基づき制御する描写パターン表示制御部と、
前記描写パターン表示制御部から前記描写パターンの描写位置情報が入力された際に、当該描写パターンを前記描写位置に描写する描写装置と、
を備え、
前記描写パターン表示制御部は、前記乗降エリアに乗客が存在し、当該乗客の位置が前記描写位置と異なる際に、前記描写位置情報を前記描写装置に入力するエレベータ制御装置。 - 前記乗降情報は、前記乗りかごに対し乗客が乗降する乗降階であり、
前記位置情報に基づき、前記乗降階の乗り場の乗降エリア及び乗りかごの乗降エリアの少なくとも一方に乗客が存在すると判断された際に、前記描写パターン選択部は、当該乗降エリアに存在する乗客が移動して前記乗降エリアにスペースを空けるように促す描写パターンを選択する請求項1記載のエレベータ制御装置。 - 前記乗降情報に基づき、前記乗りかごから降りる乗客が存在すると判断された際、前記描写パターン選択部は、前記乗りかごから降りる乗客に対し当該降りる階を案内する描写パターンを選択する請求項1または請求項2記載のエレベータ制御装置。
- 前記描写パターン選択部は、前記乗降情報に基づき、前記乗りかごから降りる乗客が存在すると判断され、且つ前記描写パターン選択部で選択された描写パターンが描写された後、前記乗りかごから降りる乗客に対し当該降りる階を案内する描写パターンを選択する請求項1または請求項2記載のエレベータ制御装置。
- 前記乗り場及び乗りかごの少なくとも一方に、音を発生させる報知装置を配設し、当該報知装置は、前記乗降エリアに乗客が存在し、当該乗客の位置が前記描写位置と重なった際に、前記乗客が当該描写位置から移動するように促すアナウンスを行う請求項1または請求項2記載のエレベータ制御装置。
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