JP2018002274A - 密封構造体、及び包装容器 - Google Patents

密封構造体、及び包装容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2018002274A
JP2018002274A JP2016133949A JP2016133949A JP2018002274A JP 2018002274 A JP2018002274 A JP 2018002274A JP 2016133949 A JP2016133949 A JP 2016133949A JP 2016133949 A JP2016133949 A JP 2016133949A JP 2018002274 A JP2018002274 A JP 2018002274A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing structure
cylindrical body
cap
screw
convex
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016133949A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6985000B2 (ja
Inventor
典子 坂本
Noriko Sakamoto
典子 坂本
寛美 大村
Hiromi Omura
寛美 大村
間世田 千鶴子
Chizuko Maseda
千鶴子 間世田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2016133949A priority Critical patent/JP6985000B2/ja
Publication of JP2018002274A publication Critical patent/JP2018002274A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6985000B2 publication Critical patent/JP6985000B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Closures For Containers (AREA)

Abstract

【課題】適切な閉栓状態が容易、かつ確実に実現され、製造が容易な密封構造体、及び包装容器を提供する。【解決手段】注出口21を規定する筒体20と、注出口21を密封するキャップ部30とを備え、おねじ22の形成された筒体20から径方向の外側に突出する台座部23の外周面に径方向の凹凸が周方向に繰り返される凹凸部24と、おねじ22にかみ合うめねじ33の形成されたキャップ部30の有頂筒体31より径方向の外側に、凹凸部24の凹部25にはまり込み、筒体20に対するキャップ部30の回転に対応して凸部26を乗り越えるように構成される突出片35とを備える。【選択図】図5

Description

本発明は、密封構造体、及び包装容器に関し、より詳細には、キャップがねじ込まれることによって注出口が密封されるように構成される密封構造体、及び包装容器に関する。
流動性を有する中身を収容し、注出口にキャップがねじ込まれることによって密封性を保つ包装容器が広く用いられている。このような密封性を有する包装容器は、一度では使い切れないような中身の保存期間を手軽に延ばすことを可能とするため重宝されている。
特許文献1には、容器本体は、胴部と、2条ねじである外ねじが形成され、注出口を構成する筒形状の側壁と、側壁の下端および容器本体の胴部とを接続する肩部と、肩部の、側壁の下端近傍に形成された少なくとも2つの突起部とを備え、キャップは、外ねじと螺合する内ねじが形成された筒形状の螺合部と、螺合部の一端に接続される天面部と、天面部の外周に接続される側面部と、螺合部の外側面に、螺合部の他端を含む面を一部が突出して形成され、螺着時に少なくとも2つの突起部のいずれかをそれぞれ乗り越える少なくとも2つのツメを備える、包装容器が開示されている。
特開2014−024561号公報
特許文献1の包装容器によれば、不用意な開栓を防止する一方、開栓及び閉栓が容易であり、高い密閉性を維持でき、生産時にキャップの螺着不良を低減した、包装容器を提供できるとされている。しかしながら、特許文献1の包装容器でこのような効果を得るためには、容器本体の外ねじに、キャップの内ねじが完全にねじ込まれた状態において、容器本体の突起部をキャップのツメが乗り越えた状態となるように厳密に位置合わせを行う必要がある。したがって、特許文献1の包装容器では設計の難度が高く、実際には誤差が発生して正確には製造しにくい。
更に、特許文献1の包装容器によれば閉栓完了時には、一定の抵抗感とその後の「カチッ」という感覚とがユーザの手指に伝わるため、閉栓の完了感が好適に得られ、確実な閉栓を行うことができるとされている。しかしながら、特許文献1の包装容器において閉栓完了時にユーザの手指に伝わるとされる感覚は一瞬で終わるので、この閉栓完了の合図をとらえ損ねてしまう可能性がある。したがって、特許文献1の包装容器ではキャップが適切に閉まったのか否かが分からず、キャップの締まりが甘くて中身がこぼれたり、逆に、キャップの過締め、すなわち締めすぎで、容器本体やキャップに亀裂や破損が生じたりしてしまう可能性が高まる。
そこで本発明の目的は、適切な閉栓状態が容易、かつ確実に実現され、製造が容易な密封構造体、及び包装容器を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明は、注出口を規定する筒体と、前記注出口を密封するキャップ部とを備える密封構造体であって、第1のねじの形成された前記筒体から径方向の外側に突出する台座部の外周面に前記径方向の凹凸が周方向に繰り返される凹凸部と、前記第1のねじにかみ合う第2のねじの形成された前記キャップ部の有頂筒体より前記径方向の外側に、前記凹凸部の凹部にはまり込み、前記筒体に対する前記キャップ部の回転に対応して凸部を乗り越えるように構成される突出片とを備えることを特徴とする。
更に、前記第1のねじと、前記第2のねじとのかみ合う度合いがより大のときに前記突出片が、前記凸部との接触面が大きくなるように構成されることを特徴とする。
更に、前記凸部は、前記外周面に周方向に均等に配置され、前記凸部の数が30以上、60以下で構成されることを特徴とする。
更に、前記凸部のピッチが0.6 mm以上、4.0 mm以下であることを特徴とする。
更に、前記突出片の数が複数で構成されることを特徴とする。
更に、前記突出片は、前記凹部にはまり込んだ際の前記凸部との前記径方向の重なり幅が0.5 mm以下であることを特徴とする。
更に、本発明に係る包装容器は、上述された構成を有する密封構造体が用いられることを特徴とする。
本発明によれば、注出口を規定する筒体と、注出口を密封するキャップ部とを備える密封構造体であって、第1のねじの形成された筒体から径方向の外側に突出する台座部の外周面に径方向の凹凸が周方向に繰り返される凹凸部と、第1のねじにかみ合う第2のねじの形成されたキャップ部の有頂筒体より径方向の外側に、凹凸部の凹部にはまり込み、筒体に対するキャップ部の回転に対応して凸部を乗り越えるように構成される突出片とを備えるので、適切な閉栓状態が容易、かつ確実に実現され、製造が容易な密封構造体を提供することができる。
更に、本発明に係る包装容器は、上述された構成を有する密封構造体が用いられるので、適切な閉栓状態が容易、かつ確実に実現され、製造が容易な包装容器を提供することができる。
本実施形態に係る包装容器の一例としてのチューブ容器の正面が示された片側断面図である。 容器本体の一部が示された正面図である。 容器本体の平面図である。 キャップ部の底面図である。 密封構造体の縦断面図である。 変形例に係る容器本体の平面図である。 変形例に係るキャップ部の底面図である。 他の変形例に係るキャップ部の底面図である。 更に他の変形例に係るキャップ部の底面図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態の詳細を説明する。まず、本実施形態に係る包装容器について詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る包装容器の一例としてのチューブ容器100の正面が示された片側断面図である。ここでは、説明の便宜上、チューブ容器100に収容される中身の注出用の開口を有する側が上とされる。そして、図1には、チューブ容器100の対称中心線の右側が断面図で示される。
図1に示されるように、チューブ容器100は、容器本体10と、キャップ部30とを有する。容器本体10は、胴部11と、筒体20とを有する。胴部11は、筒状に形成され、中身を収容する。筒体20は、容器本体10の注出口21を規定する。胴部11と、筒体20とは、図1に例示されるように、チューブ容器100の軸方向の上側に向かって径方向の長さが縮小する錐台筒状の肩部12によって連結されれば良い。一方で、キャップ部30は、筒体20に対応して注出口21を密封する有頂筒体31を有する。キャップ部30は、図1に例示されるように、有頂筒体31の径方向外側に有頂筒状の外筒32を有していても良い。筒体20と、有頂筒体31を有するキャップ部30との組み合わせによって密封構造体50が構成される。
次に、本実施形態に係る密封構造体50について詳細に説明する。図2は、容器本体10の一部が示された正面図である。筒体20には、第1のねじが形成される。図2等に例示される筒体20の外周面には、ねじの条数が一条のおねじ22が形成されている。なお、第1のねじは、一条ねじではなく、二条ねじや多条ねじであっても良い。更に、第1のねじをおねじ22とはせずに筒体20の内周面に形成されためねじとすることもできる。なお、水平断面において、第1のねじのねじ山さえ円形であれば、筒体20は円形でなくても構わない。
筒体20は、肩部12に接続して径方向の外側に突出する台座部23を有する。台座部23は、上面が平坦で、おねじ22と同軸の円環状に構成される。台座部23の外周面には径方向の凹凸が周方向に繰り返される凹凸部24が設けられる。
図3は容器本体10の平面図である。凹凸部24は、凹部25と、凸部26とによって構成される。図3に例示される凸部26は平面視で、略三角形に形成されている。凸部26は、周方向に均等に、予め定められたピッチPで配置されると良い。図3に例示される容器本体10の筒体20には凹部25、及び凸部26がそれぞれ45ずつ設けられている。したがって、図3に例示される凸部26は、台座部23の径方向の中心を基準に中心角が8°で形成されている。なお、凸部26には、成形時に金型から取り外すための抜きテーパが形成されていても良い。
図4はキャップ部30の底面図である。キャップ部30の有頂筒体31には、第1のねじにかみ合う第2のねじが形成される。図4等に例示される有頂筒体31には内周面に、一条ねじとされためねじ33が形成されている。更に、めねじ33より内周には、有頂筒体31の頂部の下面から軸方向に突出する環状のコンタクトリング34が形成されている。コンタクトリング34は、容器本体10の筒体20に対応しており、筒体20と密着することでチューブ容器100を密封することができる。更に、キャップ部30には、有頂筒体31より径方向の外側に突出片35が設けられる。図1、及び図4に例示されるように突出片35は、有頂筒体31の頂部の側から軸方向の下側に突出する平板状に形成されている。
突出片35は、突出端の側が変形可能であることが必要とされる。このため、突出片35は、変形が可能な程度の肉厚で形成される。突出片35は、軸方向に延びて設けられるため、突出片35を有頂筒体31に沿うように形成することで、薄肉として変形しやすくしながら強度が保たれるように構成することができる。
図5は密封構造体50の縦断面図である。図5には、筒体20に対してキャップ部30が完全に閉じた(全閉)密封状態が示される。全閉の状態の密封構造体50は、筒体20と、コンタクトリング34とが密着して注出口21が、有頂筒体31でふさがれる。
突出片35は、凹凸部24の凹部25にはまり込み、筒体20に対するキャップ部30の回転に対応して凸部26を乗り越えるように構成される。突出片35は、筒体20に対して回転した際に描く軌跡が凸部26と重なるように配置される。図5等に例示される突出片35は、その下端付近における内周側の一部が隣り合う凸部26の間に入り込んでいる。そして、突出片35は、筒体20に対して回転して凸部26に当たった際に変形可能に構成されていることによって凸部26を乗り越えることができる。
突出片35は、凸部26を乗り越える毎に音を発生するように構成される。台座部23の外周面には、周方向に凹凸が繰り返される凹凸部24が設けられているので突出片35は、筒体20に対して回転すると繰り返し音を発生する。そして、容器本体10に対してキャップ部30が全閉の状態となると突出片35は、凸部26を乗り越えなくなって音の発生が止まるのでキャップ部30の状態が、全閉であるか否かが判別できる。このように構成される密封構造体50は、キャップ部30の締まりが甘くて中身がこぼれたり、キャップ部30の過締めで密封構造体50に破損が生じたりする不具合を防止することができる。
特に、容器に収納される中身の一例である油分の多いものはキャップの締まりが甘く隙間がわずかであっても漏れやすい。そして、漏れた油分は、容器の取り扱い時に手や、周囲を汚してしまうという不具合を引き起こす。しかしながら、密封構造体50が用いられるチューブ容器100は、筒体20に対してキャップ部30が適切に締められたことが判別できるように構成されるため、上述されたような不具合を確実に防止することができる。
図5には、凹部25にはまり込んだ突出片35の凸部26との径方向の重なり幅Bが示されている。すなわち、重なり幅Bは、筒体20の径方向に切断された平面上に投影される突出片35の径方向の内側における辺と、凸部26の径方向の外端との間の距離である。重なり幅Bが大きすぎると、キャップ部30の回転の際に突出片35が抵抗となってキャップ部30が回転しにくくなってしまう。したがって、突出片35は、凹部25にはまり込んだ際の凸部26との径方向の重なり幅Bが0.5 mm以下であることが好ましい。
突出片35は、おねじ22と、めねじ33とのかみ合う度合いがより大のときに凹部25にはまり込むように構成されていることが好ましい。すなわち、突出片35は、筒体20に対してキャップ部30が全開の状態では凹部25にはまり込んでおらず、全閉の状態でははまり込むように設計されていると良い。このように構成されると、筒体20に対して突出片35が回転した際に全開の状態から途中までは音が発生せず、突出片35が凸部26と接触するようになった時点から全閉の状態となるまでの間に音が発生することとなる。
凸部26の数が少なすぎると、筒体20に対して突出片35が回転した際に連続して音が発生しにくくなる。一方で、凸部26の数が多すぎると、凹凸部24が適切に形成されずに筒体20が成形しにくくなる。したがって、凸部26の数が30以上、60以下で構成されることが好ましい。このように構成される密封構造体50は、音の発生がなくなったことを確認しやすく、筒体20に対してキャップ部30が全閉の状態とされたことを適切に認識することができる。
図6は変形例に係る容器本体10の平面図である。図6に示される変形例に係る容器本体10の筒体20には凹部125、及び凸部126がそれぞれ30ずつ設けられている。したがって、図6に例示される凸部126は、台座部23の径方向の中心を基準に中心角が12°で形成されている。
更に、ピッチPが狭すぎると、凸部26、126が成形しにくくなるとともに、突出片35が凹部25、125にはまり込みにくくなって音が発生しにくくなってしまう。一方で、ピッチPが広すぎると、発生する音が連続するものではなくなってしまう。したがって、凸部26、126のピッチPが0.6 mm以上、4.0 mm以下であることが好ましい。
密封構造体50は、発生する音が連続するように構成されることで、キャップ部30の閉まり具合を判別する際の確実性が向上される。このため、筒体20に対してキャップ部30が全開の状態から全閉の状態となるまでに発生する音の数が少なくとも5であることが好ましい。密封構造体50がこのように構成されることによって連続的に音が発生するため、使用者は、発生する音を確実に聞き取ることができ、筒体20に対するキャップ部30の締まり具合を適切に把握することができる。
密封構造体50は、発生する音の強さが大となるように構成されることでも、キャップ部30の閉まり具合を判別する際の確実性が向上される。このため、筒体20に対してキャップ部30が、少なくとも30 rpmの速度で回転したときに発生する音の強さが音圧レベルで、−35 dBより大であることが好ましい。密封構造体50がこのように構成されることによって発生する音が充分な強さであるため、使用者は、発生する音を確実に聞き取ることができ、筒体20に対するキャップ部30の締まり具合を適切に把握することができる。
図7は変形例に係るキャップ部130の底面図である。突出片35の数が複数で構成されると発生する音の強さを大とすることができて好ましい。しかしながら、突出片35を単独で構成することもできる。台座部23の外周面の周方向には、凹凸が繰り返されるようにして凹凸部24が設けられているため、図7に例示されるキャップ部130のように突出片35が単独であってもその回転中に凹部25に確実にはまり込むこととなる。したがって、密封構造体50の全閉の状態における凹凸部24と、突出片35との位置合わせが厳密に行われなくても確実に音を発生するように構成することができるため、密封構造体50の製造を容易なものとすることができる。
上述されたように第1のねじは、一条ねじではなく、二条ねじや多条ねじであっても良く、対応する第2のねじも、一条ねじではなく、二条ねじや多条ねじであっても良い。図8は他の変形例に係るキャップ部230の底面図である。図8に例示されるキャップ部230ではねじの条数が二条のめねじ133が形成されている。ねじの条数が大であるほど、筒体20に対してキャップ部30が全開から全閉までに回転する角度が小となり、少ない締め付け回転で早く締結が完了するものの、発生する音の数が減少する傾向がある。したがって、図8に例示されるように二条のめねじ133が用いられる密封構造体50は、凸部26の数をより大とされたり、凹凸部24の軸方向の長さをより大とされたりするように構成されても良い。
図9は更に他の変形例に係るキャップ部330の底面図である。図9に例示されるキャップ部330は突出片35の数が12で構成されている。このように、突出片35の数が12で、かつ同時に音が同時に発生するように構成されると発生する音の強さを大とすることができて好ましい。
更に、台座部23の径が小さい等の理由によって凹凸部24が細かく形成できず、凹部25、及び凸部26の数を大にできない場合には、キャップ部330のように突出片35の数が大に構成されることが有効である。すなわち、凸部26の間隔と、突出片35の間隔とを適切に調節して配置することによって凸部26の数が多少減っても音の発生の連続性を確保することができる。
一方で、これよりも、突出片35の数が大となりすぎると、隙間が小さくなってきて成形の際に突出片35等を金型から抜きづらくなって好ましくない。なお、キャップ部330には、キャップ部230と同様に二条のめねじ133が形成されているものの、これは、一条のめねじ33であっても何ら構わない。
ところで、おねじ22と、めねじ33とのかみ合う度合いがより大のときに、突出片35が、凸部26との接触面が大きくなるように構成されていたり、凹部25にはまり込む突出片35の数がより増加するように構成されていたりしても良い。このように構成されることによって、キャップ部30が全閉の状態に近づくほど発生する音の強さをより大とすることができる。これは、例えば、図示については割愛されるものの、個々の突出片35の軸方向に突出する長さがそれぞれ異なるように構成されれば良い。
筒体20には、適度の硬さとなるように成形することができ、中身の品質に影響を与えず、中身に接触しても衛生的に支障のない材料が用いられる。
このような材料として筒体20には、熱可塑性樹脂が用いられ、より具体的には、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン(ホモポリプロピレン、ブロック状ポリプロピレン、ランダムポリプロピレン)等のポリオレフィン樹脂や、オレフィンと、ビニル系モノマー、アクリル系モノマー、不飽和カルボン酸等の共重合性モノマーとの共重合体やこれらのブレンド組成物等のポリオレフィン系樹脂、及び上述の樹脂が、高密度ポリエチレンにブレンドされた樹脂等が用いられる。特に、耐熱性や、胴部11が別体として作製された際の熱接着性の点から、直鎖状低密度ポリエチレンに高密度ポリエチレンがブレンドされた樹脂が用いられることが好ましい。
なお、特に肩部12には、酸素等の気体の透過を防止するためにバリア材としてのロンデル材料が積層されていても良い。更に、胴部11には、筒状に成形されたフィルム状の積層体が用いられても良い。積層体にはバリア層が含まれていても良く、印刷層が形成されていても良い。
容器本体10は、予め形成された筒体20、及び肩部12と、胴部11とを接着することによって作製しても良く、これらを一体で作製しても良い。筒体20、及び肩部12の成形には、例えばコンプレッション成形法を用いることができる。例えば、容器本体10の形状を有する成形金型の中に押し出された溶融樹脂が型締めされ、圧縮、冷却されることによって容器本体10を成形できる。
本実施形態に係る密封構造体50は、容器本体10の台座部23、及び肩部12の付近に、キャップ部30の不用意な開封を防止するための突起部を必要としない。この突起部のような厚肉の部分はコンプレッション成形の際に均一に冷却しないと樹脂変形するため、冷却時間を長くする等といったように調整の必要が生じて手間がかかる。密封構造体50は、突起部を有さない構成であるため、この手間が省けて製造が容易となる。
キャップ部30にも、適度の硬さとなるように成形することができ、中身の品質に影響を与えず、中身に接触しても衛生的に支障のない材料が用いられる。キャップ部30にも同様に、熱可塑性樹脂が用いられる。キャップ部30には、ポリプロピレンや、高密度ポリエチレン等が用いられることが好ましい。
このようにして形成された容器本体10にキャップ部30が取り付けられる。密封構造体50は、全閉の状態における凹凸部24と、突出片35との位置合わせが厳密に行われなくても確実に音を発生するように構成することができるため、成形の手間が省けて製造を容易なものとすることができる。なお、必要に応じて注出口21には更に、密封シールが取り付けられていても良い。
チューブ容器100に収容される中身は胴部11の下端から充填することができる。チューブ容器100の中身としては、練り歯磨き等のトイレタリー、洗顔クリーム等の化粧品、軟膏等の医薬品、練りわさび等の食料品等を充填することができる。中身の充填されたチューブ容器100の胴部11の下端が図1の状態からヒートシールされ、図示せぬ底シール部が形成されることで充填体を得ることができる。
以上に説明がなされたように、本実施形態に係る密封構造体50は、容器本体10の注出口21を規定する筒体20と、注出口21を密封するキャップ部30とを備え、おねじ22の形成された筒体20から径方向の外側に突出する台座部23の外周面に径方向の凹凸が周方向に繰り返される凹凸部24と、おねじ22にかみ合うめねじ33の形成されたキャップ部30の有頂筒体31より径方向の外側に、凹凸部24の凹部25にはまり込み、筒体20に対するキャップ部30の回転に対応して凸部26を乗り越えるように構成される突出片35とを備え、突出片35は、凸部26を乗り越えて凹部25にはまり込む毎に振動して音を発生するように構成される。そして、本実施形態に係る構成よれば、適切な閉栓状態が容易、かつ確実に実現され、製造が容易な密封構造体50、及び密封構造体50が用いられるチューブ容器100を提供することができる。
以下に、実施例を示して、本開示を更に詳細、かつ具体的に説明する。しかしながら、本開示は、以下の実施例に限定されるものではない。
<材料、及び製造方法>
[実施例1]
図2や図3に示されるような凸部26の数が45の容器本体10と、図7に示されるような突出片35の数が1のキャップ部130とが用意された。容器本体10は、高密度ポリエチレンを材料としてコンプレッション成形によって形成され、キャップ部130は、ポリプロピレンを材料として射出成形によって形成された。したがって、実施例1に係る密封構造体50は、周方向に繰り返される凹凸部24と、凹凸部24の凹部25にはまり込み、容器本体10に対するキャップ部30の回転に対応して凸部26を乗り越えるように構成される突出片35とを備え、突出片35は、凸部26を乗り越えて凹部25にはまり込む毎に振動して音を発生するように構成される等といった本実施形態に係る特徴を有していた。
[実施例2]
図4に示されるような突出片35の数が2のキャップ部30が用いられた以外は実施例1と同様であった。
[実施例3]
図8に示されるような突出片35の数が2で2条のめねじ133のキャップ部230が用いられ、これに対応して、容器本体10のおねじ22も2条に形成されたものが用いられた以外は実施例1と同様であった。
[実施例4]
図9に示されるような突出片35の数が12で2条のめねじ133のキャップ部330が用いられ、これに対応して、容器本体10のおねじ22も2条に形成されたものが用いられた以外は実施例1と同様であった。
[比較例1]
市販のA社製の汎用ペースト調味料入りチューブ容器が用いられた。比較例1の容器のキャップは、突出片35に相当する構成の数が1でねじの条数が1であった。そして、比較例1の容器の本体は、凹凸部24を有していない変わりに突起部を1つ有していた。したがって、比較例1の容器は、本実施形態に係る特徴を有していなかった。
[比較例2]
市販のM社製の乳等を主原料とする食品入りチューブ容器が用いられた。比較例2の容器のキャップは、突出片35に相当する構成の数が2でねじの条数が2であった。そして、比較例2の容器の本体は、凹凸部24を有していない変わりに突起部を2つ有していた。したがって、比較例2の容器も、本実施形態に係る特徴を有していなかった。
<評価方法>
(音圧レベル)
スマートフォン(ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社,Xperia(登録商標) Z5 SO−01H、OS:Android(登録商標)バージョン6.0)のマイクロホンから2 cmの位置で各チューブ容器のキャップが30 rpmの回転速度で、全開の状態から全閉の状態まで回された。マイクロホンによって変換された電気信号が、スマートフォン用スペクトラムアナライザアプリケーションソフトウェアFrequenSee(開発:Daniel Bach)によって解析され、音圧レベルGvn[db]が算出された。
ここで、音圧レベルGvnは、測定される物理量としての音圧Pが基準量Pとの比の対数で表されたいわゆるレベル表現とされた無次元量である。音圧レベルGvnは、式(1)を用いて算出することができる。
Figure 2018002274
更に、比較例1の音圧Pが1とされたときの相対値P/Pの算出も行われた。相対値P/Pは、式(1)に基づいて以下のようにして算出することができる。すなわち、式(1)の対数を真数に戻すと式(2)が得られる。
Figure 2018002274
そして、式(2)の両辺にPを乗じることで音圧Pを表す式(3)が得られる。
Figure 2018002274
したがって、音圧Pの音圧レベルGvn、及び基準となる比較例1の音圧Pの音圧レベルGv1を用いて音圧Pを比較例1のPで除する式は次のようになる。
Figure 2018002274
式(4)によって、各実施例、及び比較例の音圧Pが比較例1のPの何倍であるかが分かる。表1には、音圧レベルGvn[db]、及び相対値P/P[−]が示されている。
(音連続性)
各チューブ容器のキャップが30 rpmの回転速度で、全開の状態から全閉の状態まで回された際に発生した音が連続音であるか否かが判定された。表1には、各チューブ容器における音連続性の評価の結果が示され、○:連続音、×:単発音、で表記されている。
(総合評価)
上述された音圧レベル、及び音連続性に基づいて、各チューブ容器の総合評価がなされた。表1には、総合評価の結果が示されている。総合評価は、○:良好、×:適性なし、で表記されている。
Figure 2018002274
上述された実施例から以下の点が導き出された。実施例1−4のいずれの密封構造体50においても比較例1の容器以上の音圧レベルで音が発生した。特に、実施例3に係る密封構造体50では、同じねじの条数、及び突出片の数を有する比較例2と比べてより大の音圧レベルで音が発生した。したがって、本実施形態に係る密封構造体50では、発生する音の大きさをより大とすることができることが示された。
更に、比較例1、及び比較例2の容器では生じる音が単発音であるのに対し、実施例1−4のいずれの密封構造体50においても連続音が発生した。
以上の実施例の結果から、本実施形態に係る密封構造体50は、音の大きさがより大であり、音の鳴る時間が長いため、発生する音が聞き取りやすいことが示された。
本開示は、中身を絞り出すために押しつぶすことが可能なチューブ容器100に好適に利用することができる。しかしながら、本開示は、上述された実施形態に限定されるものではない。本開示のチューブ容器100に充填される中身も、流動性を有しているものであれば特に限定されず、化粧品、洗剤、医薬品、雑貨品等の日用品や、飲料、調味料等の食品、接着剤等の工業用品、その他であっても良い。
10 容器本体
20 筒体
21 注出口
22 おねじ(第1のねじ)
23 台座部
24、124 凹凸部
25、125 凹部
26、126 凸部
30 キャップ部
31 有頂筒体
33 めねじ(第2のねじ)
35 突出片
50 密封構造体
100 チューブ容器(包装容器)

Claims (7)

  1. 注出口を規定する筒体と、前記注出口を密封するキャップ部とを備える密封構造体であって、
    第1のねじの形成された前記筒体から径方向の外側に突出する台座部の外周面に前記径方向の凹凸が周方向に繰り返される凹凸部と、
    前記第1のねじにかみ合う第2のねじの形成された前記キャップ部の有頂筒体より前記径方向の外側に、前記凹凸部の凹部にはまり込み、前記筒体に対する前記キャップ部の回転に対応して凸部を乗り越えるように構成される突出片と
    を備えることを特徴とする
    密封構造体。
  2. 前記第1のねじと、前記第2のねじとのかみ合う度合いがより大のときに前記突出片が、前記凸部との接触面が大きくなるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の密封構造体。
  3. 前記凸部は、前記外周面に周方向に均等に配置され、前記凸部の数が30以上、60以下で構成されることを特徴とする
    請求項1乃至2のいずれか1項に記載の密封構造体。
  4. 前記凸部のピッチが0.6 mm以上、4.0 mm以下であることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の密封構造体。
  5. 前記突出片の数が複数で構成されることを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の密封構造体。
  6. 前記突出片は、前記凹部にはまり込んだ際の前記凸部との前記径方向の重なり幅が0.5 mm以下であることを特徴とする
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の密封構造体。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の密封構造体が用いられることを特徴とする
    包装容器。
JP2016133949A 2016-07-06 2016-07-06 密封構造体、及び包装容器 Active JP6985000B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016133949A JP6985000B2 (ja) 2016-07-06 2016-07-06 密封構造体、及び包装容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016133949A JP6985000B2 (ja) 2016-07-06 2016-07-06 密封構造体、及び包装容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018002274A true JP2018002274A (ja) 2018-01-11
JP6985000B2 JP6985000B2 (ja) 2021-12-22

Family

ID=60947583

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016133949A Active JP6985000B2 (ja) 2016-07-06 2016-07-06 密封構造体、及び包装容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6985000B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7365666B2 (ja) 2019-05-20 2023-10-20 三笠産業株式会社 キャップ

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS527485Y1 (ja) * 1970-12-30 1977-02-17
JPS56166252U (ja) * 1980-05-09 1981-12-09
US5553727A (en) * 1995-04-27 1996-09-10 Consumer Cap Corporation Tamper-evident cap and neck finish
JP2000168808A (ja) * 1998-12-07 2000-06-20 Sanshin Plastic Kk ねじ付きびん
JP2004051168A (ja) * 2002-07-22 2004-02-19 Shirouma Science Co Ltd 容器のキャップ装置
JP2004131087A (ja) * 2002-10-08 2004-04-30 Hosokawa Yoko Co Ltd 緩み止めキャップ装着装置とその装置を付設した加熱可能な容器
JP2004331134A (ja) * 2003-05-02 2004-11-25 Yoshida Industry Co Ltd 気密キャップ
JP2014024561A (ja) * 2012-07-25 2014-02-06 Toppan Printing Co Ltd 包装容器

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS527485Y1 (ja) * 1970-12-30 1977-02-17
JPS56166252U (ja) * 1980-05-09 1981-12-09
US5553727A (en) * 1995-04-27 1996-09-10 Consumer Cap Corporation Tamper-evident cap and neck finish
US5553727C1 (en) * 1995-04-27 2001-09-04 Rical Sa Tamper-evident cap and neck finish
JP2000168808A (ja) * 1998-12-07 2000-06-20 Sanshin Plastic Kk ねじ付きびん
JP2004051168A (ja) * 2002-07-22 2004-02-19 Shirouma Science Co Ltd 容器のキャップ装置
JP2004131087A (ja) * 2002-10-08 2004-04-30 Hosokawa Yoko Co Ltd 緩み止めキャップ装着装置とその装置を付設した加熱可能な容器
JP2004331134A (ja) * 2003-05-02 2004-11-25 Yoshida Industry Co Ltd 気密キャップ
JP2014024561A (ja) * 2012-07-25 2014-02-06 Toppan Printing Co Ltd 包装容器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7365666B2 (ja) 2019-05-20 2023-10-20 三笠産業株式会社 キャップ

Also Published As

Publication number Publication date
JP6985000B2 (ja) 2021-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10308402B2 (en) Spout stopper and packaging container
JP5372837B2 (ja) 容器のキャップ構造
JP2018002274A (ja) 密封構造体、及び包装容器
JP5961968B2 (ja) 二重キャップ付き口栓およびパウチ
JP5696374B2 (ja) パウチ用注出口栓およびこれを用いたパウチ
JP2020200062A (ja) バリアスパウト
JP2016043989A (ja) 注出口栓及び包装容器
JP2020189676A (ja) バリアキャップ
JP3247248B2 (ja) 2剤混合容器
JP2004051126A (ja) 低開閉トルクで高密封なキャップ
JP2016172561A (ja) キャップ一体型口栓
CN110194322A (zh) 一种密封性好的瓶盖
JP6340712B2 (ja) 吐出容器
JP7403991B2 (ja) バリアキャップ
CN209410714U (zh) 软瓶
JP2018065600A (ja) 頭部成形体、チューブ容器、頭部成形体の製造方法、及びチューブ容器の製造方法
JP4876871B2 (ja) 周壁外周面にゴム皮膜を有するプラスチック成形品の製造方法
JP5831208B2 (ja) 容器用口栓及び容器
JP2017218213A (ja) 容器密閉アセンブリ
JP3925030B2 (ja) 液体用紙容器の口栓
JP2022124705A (ja) 注出口栓、チューブ容器、及びチューブ容器の製造方法
JPH0768657A (ja) 容器の製造方法
JP2004042949A (ja) 口栓
JP2007276833A (ja) 容器体、ならびに容器体および蓋体を含む容器
JP2012116542A (ja) チューブ容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190530

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200331

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200623

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200914

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20200914

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200923

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20200929

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20201016

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20201020

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20210804

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20211019

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20211116

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20211116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6985000

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150