JP2018001216A - 接合方法 - Google Patents

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Hisashi Hori
久司 堀
伸城 瀬尾
Nobushiro Seo
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Abstract

【課題】第一金属部材及び第二金属部材の外周面にバリが発生するのを防ぐことができる接合方法を提供することを課題とする。【解決手段】柱状を呈する第一金属部材1aの端部と、柱状又は筒状の第二金属部材1bの端部とを重ね合わせて周方向に重合部J1を形成するとともに、第一金属部材1aと第二金属部材1bとの間に重合部J1に沿う凹溝10を形成する重合工程と、接合用回転ツールGを用いて重合部J1に対して摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、を含み、ショルダ部G1の直径を凹溝10の幅よりも小さく設定し、摩擦攪拌工程において、接合用回転ツールGのショルダ部G1を凹溝10内に挿入し、ショルダ部G1を凹溝10の底面から離間させた状態で、凹溝10から発生するバリVをショルダ部G1で押えつつ、重合部J1を摩擦攪拌接合することを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、接合方法に関する。
特許文献1には、円柱状部材と円筒状部材とを端面同士で突き合わせて形成された突合せ部に対して回転ツールを用いて摩擦攪拌接合する接合方法が開示されている。当該接合方法は、回転ツールの攪拌ピンのみを被接合金属部材に接触させて接合するものである。
特開2015−131322号公報
従来の接合方法では、被接合金属部材の外周面にバリが発生し、当該バリを除去する工程が煩雑になるという問題がある。
そこで、本発明は、第一金属部材及び第二金属部材の外周面にバリが発生するのを防ぐことができる接合方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために本発明は、柱状を呈する第一金属部材の端部と、柱状又は筒状の第二金属部材の端部とを重ね合わせて周方向に重合部を形成するとともに、前記第一金属部材と前記第二金属部材との間に前記重合部に沿う凹溝を形成する重合工程と、回転ツールを用いて前記重合部に対して摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、を含み、前記回転ツールは、円柱状を呈するショルダ部と、前記ショルダ部から垂下する攪拌ピンと、を有し、前記ショルダ部の直径を前記凹溝の幅よりも小さく設定し、前記摩擦攪拌工程において、前記回転ツールのショルダ部を前記凹溝内に挿入し、前記ショルダ部を前記凹溝の底面から離間させた状態で、前記凹溝から発生するバリを前記ショルダ部で押えつつ、前記回転ツールを周方向に相対移動させて前記重合部を摩擦攪拌接合することを特徴とする。
また、本発明は、筒状を呈する第一金属部材の端部と、筒状の第二金属部材の端部とを重ね合わせて周方向に重合部を形成するとともに、前記第一金属部材と前記第二金属部材との間に前記重合部に沿う凹溝を形成する重合工程と、回転ツールを用いて前記重合部に対して摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、を含み、前記回転ツールは、円柱状を呈するショルダ部と、前記ショルダ部から垂下する攪拌ピンと、を有し、前記ショルダ部の直径を前記凹溝の幅よりも小さく設定し、前記摩擦攪拌工程において、前記回転ツールのショルダ部を前記凹溝内に挿入し、前記ショルダ部を前記凹溝の底面から離間させた状態で、前記凹溝から発生するバリを前記ショルダ部で押えつつ、前記回転ツールを周方向に相対移動させて前記重合部を摩擦攪拌接合することを特徴とする。
また、本発明は、柱状を呈する第一金属部材の端部と、柱状又は筒状の第二金属部材の端部とを突き合わせて周方向に突合せ部を形成するとともに、前記第一金属部材と前記第二金属部材との間に前記突合せ部に沿う凹溝を形成する突合せ工程と、回転ツールを用いて前記突合せ部に対して摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、を含み、前記回転ツールは、円柱状を呈するショルダ部と、前記ショルダ部から垂下する攪拌ピンと、を有し、前記ショルダ部の直径を前記凹溝の幅よりも小さく設定し、前記摩擦攪拌工程において、前記回転ツールのショルダ部を前記凹溝内に挿入し、前記ショルダ部を前記凹溝の底面から離間させた状態で、前記凹溝から発生するバリを前記ショルダ部で押えつつ、前記回転ツールを周方向に相対移動させて前記突合せ部を摩擦攪拌接合することを特徴とする。
また、本発明は、状を呈する第一金属部材の端部と、筒状の第二金属部材の端部とを突き合わせて周方向に突合せ部を形成するとともに、前記第一金属部材と前記第二金属部材との間に前記突合せ部に沿う凹溝を形成する突合せ工程と、回転ツールを用いて前記突合せ部に対して摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、を含み、前記回転ツールは、円柱状を呈するショルダ部と、前記ショルダ部から垂下する攪拌ピンと、を有し、前記ショルダ部の直径を前記凹溝の幅よりも小さく設定し、前記摩擦攪拌工程において、前記回転ツールのショルダ部を前記凹溝内に挿入し、前記ショルダ部を前記凹溝の底面から離間させた状態で、前記凹溝から発生するバリを前記ショルダ部で押えつつ、前記回転ツールを周方向に相対移動させて前記突合せ部を摩擦攪拌接合することを特徴とする。
かかる接合方法によれば、凹溝の底面、凹溝の両側壁及びショルダ部の下端面で狭い空間が形成されるため、バリが散飛するのを防ぐとともに凹溝の底面にバリを堆積させることができる。これにより、第一金属部材及び第二金属部材の外周面にバリが発生するのを防ぐことができる。また、凹溝の底面にショルダ部を押し込まないため、摩擦攪拌装置にかかる負荷を小さくすることができる。
本発明に係る接合方法によれば、第一金属部材及び第二金属部材の外周面にバリが発生するのを防ぐことができる。
本発明の第一実施形態に係る接合方法の第一金属部材及び第二金属部材を示す斜視図である。 第一実施形態に係る接合方法の重合工程を示す断面図である。 第一実施形態に係る接合方法の摩擦攪拌工程を示す斜視図である。 第一実施形態に係る接合方法の摩擦攪拌工程を示す断面図である。 第一実施形態の変形例に係る接合方法の第一金属部材及び第二金属部材を示す斜視図である。 第一実施形態の変形例に係る接合方法の重合工程を示す断面図である。 本発明の第二実施形態に係る接合方法の第一金属部材及び第二金属部材を示す斜視図である。 第二実施形態に係る接合方法の突合せ工程を示す断面図である。 第二実施形態に係る接合方法の摩擦攪拌工程を示す斜視図である。 第二実施形態に係る接合方法の摩擦攪拌工程を示す断面図である。 第二実施形態に係る変形例の第一金属部材及び第二金属部材を示す斜視図である。 第二実施形態に係る変形例の突合せ工程を示す断面図である。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態に係る接合方法は、第一金属部材1a及び第二金属部材1bの端部同士を重ね合わせて摩擦攪拌接合するものである。本実施形態に係る接合方法は、重合工程と、摩擦攪拌工程とを行う。
第一金属部材1aは、図1に示すように、略円柱状を呈する金属部材であって、大径部2と、大径部2の端面11aに形成された円柱状を呈する小径部3とを有する。大径部2及び小径部3は、同心軸で形成されている。大径部2の端面11aは、小径部3の端面14aよりも一段下がった位置に形成されている。
第二金属部材1bは、円筒状を呈する金属部材であって、筒状の大径部4と、大径部4の端面11bに形成された円筒状の小径部5とを有する。第二金属部材1bの小径部5と第一金属部材1aの大径部4とは同じ高さ寸法になっている。大径部4と小径部5は、同心軸で形成されている。大径部4の端面11bは、小径部5の端面15bよりも一段下がった位置に形成されている。第一金属部材1a及び第二金属部材1bは、略同等の外径からなり、第一金属部材1aの小径部3の外径と、第二金属部材1bの内径は、略同等に形成されている。
第一金属部材1a及び第二金属部材1bは、本実施形態では、同一組成の金属材料であって、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金、マグネシウム、マグネシウム合金など摩擦攪拌可能な金属材料で形成されている。
重合工程は、図2に示すように、第一金属部材1aと第二金属部材1bとを突合せつつ、端部同士を重ね合わせて重合部J1及び凹溝10を形成する工程である。即ち、第一金属部材1aの小径部3を、第二金属部材1bの内部に挿入することにより、第一金属部材1aの小径部3の外周面13aと、第二金属部材1bの内周面13bとが重ね合わされて重合部J1が形成されるとともに、重合部J1に沿って凹溝10が形成される。凹溝10は、小径部5の外周面14bを底面とし、端面11a,11bを側壁とする断面矩形の溝である。凹溝10は、周方向に亘って連続して形成される。
摩擦攪拌工程は、図3及び図4に示すように、接合用回転ツールGを用いて重合部J1を摩擦攪拌接合する工程である。接合用回転ツールGは、ショルダ部G1と、攪拌ピンG2とで構成されている。接合用回転ツールGは、特許請求の範囲の「回転ツール」に相当する。接合用回転ツールGは、例えば工具鋼で形成されている。ショルダ部G1は、摩擦攪拌装置の回転軸に連結される部位である。ショルダ部G1は円柱状を呈する。ショルダ部G1の外径は、凹溝10内に挿入可能なように、凹溝10の幅よりも小さくなっている。
図4に示すように、攪拌ピンG2は、ショルダ部G1から垂下しており、ショルダ部G1と同軸になっている。攪拌ピンG2はショルダ部G1から離間するにつれて先細りになっている。攪拌ピンG2の長さは、第二金属部材1bの小径部5の板厚よりも大きくなっている。攪拌ピンG2の外周面には螺旋溝が刻設されている。本実施形態では、接合用回転ツールGを右回転させるため、螺旋溝は、基端から先端に向かうにつれて左回りに形成されている。
なお、接合用回転ツールGを左回転させる場合は、螺旋溝を基端から先端に向かうにつれて右回りに形成することが好ましい。螺旋溝をこのように設定することで、摩擦攪拌の際に塑性流動化した金属が螺旋溝によって攪拌ピンG2の先端側に導かれる。これにより、摩擦攪拌工程の際に外周面14bの外部に溢れ出る金属の量を少なくすることができる。
摩擦攪拌工程では、図3に示すように、凹溝10の底面(外周面14b)に設定された開始位置Spに右回転させた接合用回転ツールGを挿入し、重合部J1に対して摩擦攪拌接合を行う。摩擦攪拌工程では、接合用回転ツールGを、第一金属部材1a及び第二金属部材1bの周囲に沿って移動させてもよいが、本実施形態では、接合用回転ツールGの位置は固定し、第一金属部材1a及び第二金属部材1bを同時に周方向に回転させて摩擦攪拌接合を行っている。
接合用回転ツールGの挿入深さは、適宜設定すればよいが、本実施形態では、攪拌ピンG2が第一金属部材1aに達するように、つまり、第一金属部材1a及び第二金属部材1bと攪拌ピンG2とを接触させた状態で摩擦攪拌接合を行う。接合用回転ツールGの移動軌跡には塑性化領域W1が形成される。
また、摩擦攪拌工程では、図4に示すように、ショルダ部G1の下端面G1aを、凹溝10の底面(外周面14b)から離間させ、かつ、第一金属部材1aの外周面12a及び第二金属部材1bの外周面12bよりも低い位置に設定している。つまり、摩擦攪拌工程では、摩擦攪拌によって発生するバリVをショルダ部G1の下端面G1aで押さえ込みつつ摩擦攪拌接合を行う。特許請求の範囲の「前記ショルダ部を前記凹溝の底面から離間させた状態」とは、バリVが発生する前の凹溝10の底面(外周面14b)からショルダ部G1の下端面G1aを離間させるという意味である。また、特許請求の範囲の「前記凹溝から発生するバリを前記ショルダ部で押えつつ」とは、堆積するバリVとショルダ部G1の下端面G1aとが接触しており、バリVの表面(上面)をショルダ部G1の下端面G1aによって押えるという意味である。
また、ショルダ部G1の外周面と凹溝10の側壁(端面11a,11b)とはわずかな隙間をあけて離間している。凹溝10の底面(外周面14b)、凹溝10の側壁(端面11a,11b)及びショルダ部G1の下端面G1aで狭い空間が形成されている。
なお、攪拌ピンG2は、第一金属部材1aに達しないように設定してもよい。つまり、摩擦攪拌工程では、第二金属部材1bと攪拌ピンG2のみとが接触するように攪拌ピンG2の挿入深さを設定してもよい。このように攪拌ピンG2の先端が、第一金属部材1aに達しないように設定する場合は、第二金属部材1bと攪拌ピンG2との摩擦熱によって重合部J1の周囲の金属が塑性流動化して第一金属部材1aと第二金属部材1bとが接合される。
摩擦攪拌工程によって凹溝10の底面(外周面14b)にバリVが発生するが、凹溝10の底面、凹溝10の側壁(端面11a,11b)及びショルダ部G1の下端面G1aで構成された狭い空間(断面矩形の閉空間)に当該バリVが閉じ込められ、凹溝10にバリVが堆積する。バリVは、凹溝10内に収容されるとともに、バリVの表面(上面)は、ショルダ部G1の下端面G1aによって押えられて略平坦になる。
以上説明した本実施形態に係る接合方法によれば、摩擦攪拌工程を行う際に、凹溝10の底面(外周面14b)、凹溝10の側壁(端面11a,11b)及びショルダ部G1の下端面G1aで狭い空間が形成されるため、バリVが散飛するのを防ぐとともに凹溝10の底面にバリVを堆積させることができる。これにより、第一金属部材1aの外周面12a及び第二金属部材1bの外周面12bにバリVが発生するのを防ぐことができる。よって、第一金属部材1aの外周面12a及び第二金属部材1bの外周面12bのバリ除去工程等の表面処理を省略化することができる。
また、本実施形態に係る接合方法によれば、凹溝10の底面(外周面14b)にショルダ部G1を押し込まないため、摩擦攪拌装置にかかる負荷が小さい状態で、深い位置にある重合部J1を接合することができる。
なお、摩擦攪拌工程を行う前に、第一金属部材1aと第二金属部材1bとで構成される重合部J1を仮接合する仮接合工程を行ってもよい。仮接合工程では、例えば、回転ツールを用いて連続的又は断続的(スポット仮付け)に重合部J1を接合すればよい。これにより、摩擦攪拌工程の際に、第一金属部材1aと第二金属部材1bを容易に一体的に回転させることができる。
[第一実施形態の変形例]
図5は、第一実施形態の変形例に係る接合方法の第一金属部材及び第二金属部材を示す斜視図である。図6は、第一実施形態の変形例に係る接合方法の重合工程を示す断面図である。第一金属部材の端部と第二金属部材の端部の重ね合わせは、第一実施形態に限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
図5に示すように、第一実施形態の変形例では、第一金属部材1cと第二金属部材1bとを接合する。第二金属部材1bは、第一実施形態と同一である。第二金属部材1cは、大径部4と、大径部4の端面11cに形成された円筒状の小径部5とを有する。小径部5は、端面11cの板厚方向の中央に形成されている。大径部4の端面11cは、小径部5の端面15cよりも一段下がった位置に形成されている。小径部5,5の高さ寸法はそれぞれ同一になっている。
重合工程は、図6示すように、第一金属部材1cと第二金属部材1bとを突合せつつ、端部同士を重ね合わせて重合部J2及び凹溝10を形成する工程である。即ち、第二金属部材1bの小径部5を、第一金属部材1cの小径部5の内部に挿入することにより、第一金属部材1cの小径部5の内周面16cと、第二金属部材1bの小径部5の外周面14bとが重ね合わされて重合部J2が形成されるとともに、重合部J2に沿って凹溝10が形成される。凹溝10は、小径部5の外周面14cを底面とし、端面11a,11bを側壁とする断面矩形の溝である。凹溝10は、周方向に亘って連続して形成される。
変形例にかかる摩擦攪拌工程は、第一実施形態と同等であるので説明を省略する。当該変形例によっても第一実施形態と同じ効果を奏することができる。当該変形例のように、筒状部材の端部同士を重ね合わせ形成された重合部を接合してもよい。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る接合方法について説明する。図7に示すように、第二実施形態に係る接合方法は、第一金属部材1aと第二金属部材1aとを接合する工程である。第二実施形態に係る接合方法では、突合せ工程と、摩擦攪拌工程とを行う。
突合せ工程では、図8に示すように、第一金属部材1aと第二金属部材1aとを突き合わせて突合せ部J3を形成するとともに、突合せ部J3に沿って凹溝10を形成する工程である。突合せ部J3は、小径部3,3の端面14a,14aを突き合わせて形成されている。凹溝10は、小径部3の外周面13a,13aを底面とし、端面11a,11bを側壁とする断面矩形の溝である。凹溝10は、周方向に亘って連続して形成される。
摩擦攪拌工程は、図9及び図10に示すように、接合用回転ツールGを用いて突合せ部J3を摩擦攪拌接合する工程である。摩擦攪拌工程では、図9に示すように、凹溝10の底面(外周面13a,13a)に設定された開始位置Spに右回転させた接合用回転ツールGを挿入し、突合せ部J3に対して摩擦攪拌接合を行う。摩擦攪拌工程では、接合用回転ツールGを、第一金属部材1a及び第二金属部材1aの周囲に沿って移動させてもよいが、本実施形態では、接合用回転ツールGの位置は固定し、第一金属部材1a及び第二金属部材1aを同時に周方向に回転させて摩擦攪拌接合を行っている。接合用回転ツールGの移動軌跡には塑性化領域W3が形成される(図10参照)。
また、摩擦攪拌工程では、図10に示すように、ショルダ部G1の下端面G1aを、凹溝10の底面(外周面13a,13a)から離間させ、かつ、第一金属部材1aの外周面12a及び第二金属部材1aの外周面12aよりも低い位置に設定している。つまり、摩擦攪拌工程では、摩擦攪拌によって発生するバリVをショルダ部G1の下端面G1aで押さえ込みつつ摩擦攪拌接合を行う。特許請求の範囲の「前記ショルダ部を前記凹溝の底面から離間させた状態」とは、バリVが発生する前の凹溝10の底面(外周面13a,13a)からショルダ部G1の下端面G1aを離間させるという意味である。また、特許請求の範囲の「前記凹溝から発生するバリを前記ショルダ部で押えつつ」とは、堆積するバリVとショルダ部G1の下端面G1aとが接触しており、バリVの表面(上面)をショルダ部G1の下端面G1aによって押えるという意味である。
また、ショルダ部G1の外周面と凹溝10の側壁(端面11a,11b)とはわずかな隙間をあけて離間している。凹溝10の底面(外周面13a,13a)、凹溝10の側壁(端面11a,11b)及びショルダ部G1の下端面G1aで狭い空間が形成されている。
摩擦攪拌工程によって凹溝10の底面(外周面13a,13a)にバリVが発生するが、凹溝10の底面、凹溝10の側壁(端面11a,11b)及びショルダ部G1の下端面G1aで構成された狭い空間(断面矩形の閉空間)に当該バリVが閉じ込められ、凹溝10にバリVが堆積する。バリVは、凹溝10内に収容されるとともに、バリVの表面(上面)は、ショルダ部G1の下端面G1aによって押えられて略平坦になる。
以上説明した本実施形態に係る接合方法によれば、摩擦攪拌工程を行う際に、凹溝10の底面(外周面13a,13a)、凹溝10の側壁(端面11a,11b)及びショルダ部G1の下端面G1aで狭い空間が形成されるため、バリVが散飛するのを防ぐとともに凹溝10の底面にバリVを堆積させることができる。これにより、第一金属部材1aの外周面12a及び第二金属部材1aの外周面12aにバリVが発生するのを防ぐことができる。よって、第一金属部材1aの外周面12a及び第二金属部材1aの外周面12aのバリ除去工程等の表面処理を省略化することができる。
また、本実施形態に係る接合方法によれば、凹溝10の底面(外周面13a,13a)にショルダ部G1を押し込まないため、摩擦攪拌装置にかかる負荷が小さい状態で、突合せ部J3の深い位置を接合することができる。
なお、摩擦攪拌工程を行う前に、第一金属部材1aと第二金属部材1aとで構成される突合せ部J3を仮接合する仮接合工程を行ってもよい。仮接合工程では、例えば、回転ツールを用いて、又は、溶接により連続的又は断続的(スポット仮付け)に突合せ部J3を接合すればよい。これにより、摩擦攪拌工程の際に、第一金属部材1aと第二金属部材1aを容易に一体的に回転させることができる。
[第二実施形態の変形例]
図11は、第二実施形態に係る変形例の第一金属部材及び第二金属部材を示す斜視図である。図12は、第二実施形態に係る変形例の突合せ工程を示す断面図である。第一金属部材の端部と第二金属部材の端部の突き合わせは、適宜設定すればよい。
図11に示すように、第二実施形態の変形例では、第一金属部材1dと第二金属部材1bとを接合する。第二金属部材1bは、第一実施形態と同一である。第一金属部材1dは、大径部6と、大径部6の端面11dに形成された中径部7と、中径部7の端面15dに形成された小径部8とを有する。中径部7及び小径部8は、大径部6と同じ中心軸で形成されている。小径部8の高さ寸法は、第二金属部材1bの小径部5の高さ寸法と同一になっている。
突合せ工程は、図12に示すように、第一金属部材1dと第二金属部材1bとを突き合わせて突合せ部J4及び凹溝10を形成する工程である。即ち、第一金属部材1dの小径部8を、第二金属部材1bの内部に挿入することにより、中径部7の端面15dと小径部5の端面15bとが突き合わされて突合せ部J4が形成されるとともに、凹溝10が形成される。凹溝10は、中径部7の外周面14dと小径部5の外周面14bを底面とし、端面11d,11bを側壁とする断面矩形の溝である。凹溝10は、周方向に亘って連続して形成される。
変形例にかかる摩擦攪拌工程は、第二実施形態と同等であるので説明を省略する。当該変形例によっても第二実施形態と同じ効果を奏することができる。当該変形例のように、柱状部材と筒状部材の端部同士を突き合わせて形成された突合せ部を接合してもよい。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。例えば、図2に示す重合工程において、第二金属部材1bを柱状の金属部材として重ね合わせてもよい。また、図7に示す突合せ工程において、第二金属部材1aのみを筒状部材としてもよいし、第一金属部材1a及び第二金属部材1bの両方を筒状部材としてもよい。
また、本実施形態では円柱又は円筒状の部材同士を接合したが、断面楕円や断面角形状等他の断面形状の部材を接合してもよい。また、第一金属部材及び第二金属部材の端面は、適宜段差を設けるなどして重ね合わせ又は突き合わせてもよい。
1a 第一金属部材
1b 第二金属部材
10 凹溝
G 接合用回転ツール(回転ツール)
G2 攪拌ピン
J1 突合せ部
V バリ
W1 塑性化領域

Claims (4)

  1. 柱状を呈する第一金属部材の端部と、柱状又は筒状の第二金属部材の端部とを重ね合わせて周方向に重合部を形成するとともに、前記第一金属部材と前記第二金属部材との間に前記重合部に沿う凹溝を形成する重合工程と、
    回転ツールを用いて前記重合部に対して摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、を含み、
    前記回転ツールは、円柱状を呈するショルダ部と、前記ショルダ部から垂下する攪拌ピンと、を有し、前記ショルダ部の直径を前記凹溝の幅よりも小さく設定し、
    前記摩擦攪拌工程において、前記回転ツールのショルダ部を前記凹溝内に挿入し、前記ショルダ部を前記凹溝の底面から離間させた状態で、前記凹溝から発生するバリを前記ショルダ部で押えつつ、前記回転ツールを周方向に相対移動させて前記重合部を摩擦攪拌接合することを特徴とする接合方法。
  2. 筒状を呈する第一金属部材の端部と、筒状の第二金属部材の端部とを重ね合わせて周方向に重合部を形成するとともに、前記第一金属部材と前記第二金属部材との間に前記重合部に沿う凹溝を形成する重合工程と、
    回転ツールを用いて前記重合部に対して摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、を含み、
    前記回転ツールは、円柱状を呈するショルダ部と、前記ショルダ部から垂下する攪拌ピンと、を有し、前記ショルダ部の直径を前記凹溝の幅よりも小さく設定し、
    前記摩擦攪拌工程において、前記回転ツールのショルダ部を前記凹溝内に挿入し、前記ショルダ部を前記凹溝の底面から離間させた状態で、前記凹溝から発生するバリを前記ショルダ部で押えつつ、前記回転ツールを周方向に相対移動させて前記重合部を摩擦攪拌接合することを特徴とする接合方法。
  3. 柱状を呈する第一金属部材の端部と、柱状又は筒状の第二金属部材の端部とを突き合わせて周方向に突合せ部を形成するとともに、前記第一金属部材と前記第二金属部材との間に前記突合せ部に沿う凹溝を形成する突合せ工程と、
    回転ツールを用いて前記突合せ部に対して摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、を含み、
    前記回転ツールは、円柱状を呈するショルダ部と、前記ショルダ部から垂下する攪拌ピンと、を有し、前記ショルダ部の直径を前記凹溝の幅よりも小さく設定し、
    前記摩擦攪拌工程において、前記回転ツールのショルダ部を前記凹溝内に挿入し、前記ショルダ部を前記凹溝の底面から離間させた状態で、前記凹溝から発生するバリを前記ショルダ部で押えつつ、前記回転ツールを周方向に相対移動させて前記突合せ部を摩擦攪拌接合することを特徴とする接合方法。
  4. 筒状を呈する第一金属部材の端部と、筒状の第二金属部材の端部とを突き合わせて周方向に突合せ部を形成するとともに、前記第一金属部材と前記第二金属部材との間に前記突合せ部に沿う凹溝を形成する突合せ工程と、
    回転ツールを用いて前記突合せ部に対して摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、を含み、
    前記回転ツールは、円柱状を呈するショルダ部と、前記ショルダ部から垂下する攪拌ピンと、を有し、前記ショルダ部の直径を前記凹溝の幅よりも小さく設定し、
    前記摩擦攪拌工程において、前記回転ツールのショルダ部を前記凹溝内に挿入し、前記ショルダ部を前記凹溝の底面から離間させた状態で、前記凹溝から発生するバリを前記ショルダ部で押えつつ、前記回転ツールを周方向に相対移動させて前記突合せ部を摩擦攪拌接合することを特徴とする接合方法。
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