JP2017519802A - 犬糸状虫に対する駆虫薬の使用 - Google Patents

犬糸状虫に対する駆虫薬の使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、犬糸状虫感染を治療するための薬剤として一般的に有用な化合物および塩に関するものである。本発明は、処置を必要とする動物に対して当該化合物および塩を投与することを含む治療に関するものでもある。

Description

本発明は、犬糸状虫に対する薬剤として有用な化合物および塩に関する。本発明はまた、治療を必要とする動物への当該化合物およびそれのエンを投与することを含む治療に関するものでもある。
犬糸状虫感染は、糸状虫生物である犬糸状虫によって引き起こされる。少なくとも70種類の蚊が中間宿主として働き得る。すなわち、ヤブカ属、ハマダラカ属およびイエカ属は媒介生物として働く最も一般的な属である。多くの野生動物種およびコンパニオン動物で、開存性(patent)感染が可能である。野生動物保菌者には、オオカミ、コヨーテ、キツネ、カリフォルニアハイイロアザラシ(California gray seals)、アシカおよびアライグマなどがある。コンパニオン動物において、犬糸状虫感染は、主としてイヌで診断され、それより頻度は低いがネコおよびフェレットでも診断される。犬糸状虫病は、米国、カナダ、オーストラリア、ラテンアメリカおよび南ヨーロッパなどの温帯、亜熱帯もしくは熱帯気候のほとんどの国で報告されている。コンパニオン動物において、感染リスクは屋外で飼っているイヌおよびネコで最大であるが、屋内または屋外のあらゆるイヌまたはネコが感染し得る。
蚊媒介生物種は、感染宿主を食物としながらミクロフィラリア(新生幼虫段階)を獲得する。蚊が摂取すると、ミクロフィラリアの第一幼虫段階(L1)への発達が起こる。次に、それらは活発に脱皮して、環境温度に応じて1から4週間以内に第2幼虫段階(L2)に入り、蚊体内で再度感染第3段階(L3)に入る。成熟すると、感染幼虫は蚊の下唇に移動する。蚊が摂食すると、感染幼虫は少量の血リンパとともに下唇の先端から飛び出して宿主皮膚上に到達する。幼虫は咬創内に移動して、それのライフサイクルの哺乳動物部分を開始する。イヌ科および他の感受性の宿主では、感染幼虫(L3)は3から12日以内に脱皮して第4段階(L4)に入る。皮下組織、腹部および胸部に約2ヶ月間留まった後、L4幼虫は第50日から70日に最終脱皮をして若い成虫となり、初期感染後約70日から120日で心臓および肺動脈に到達する。
唯一の入手可能な犬糸状虫成虫駆除剤はメラルソミン・2塩酸塩であり、それは両性の成熟(成体)および未成熟犬糸状虫に対して有効である.犬糸状虫感染は、マクロライド予防によって予防可能である。動物の飼育状況とは無関係に、重大な結果に至る可能性があることから通年予防が勧められる。マクロライド系予防薬イベルメクチン、ミルベマイシンオキシム、モキシデクチン、およびセラメクチンの製剤は、イヌの全ての種類に処方されて安全および有効である。イベルメクチン/ピランテルパモエート(鈎虫および回虫)およびミルベマイシン(鈎虫、回虫および鞭虫)も、腸内線虫の抑制も提供する。承認された用量で、ミルベマイシンはミクロフィラリアを急速に殺し、高ミクロフィラリア濃度に直面すると、ショック反応が生じ得る。従って、ミルベマイシンは、多数のミクロフィラリアを有するイヌにおける予防剤として緊密にモニタリングしながら投与しなければならない。ネコ用のイベルメクチンは、月1回経口で24μg/kgで安全かつ有効である。セラメクチンおよびイミダクロプリド/モキシデクチンの組み合わせの製剤はイヌおよびネコの両方用にラベル表示される。
特に既存薬剤に対する抵抗性の可能性のゆえに、犬糸状虫(当該生物の非成虫動物段階を含む)に対して活性であり、それによる感染を治療するのに用いることができる(その治療は感染を予防したり、感染を治療的に軽減することができる)新たな薬剤を見出すことが常に必要とされている。
すなわち、本発明は、犬糸状虫感染を治療するのに用いることができる化合物およびそれの塩に関する。その化合物は、構造的に下記式Iに相当する。
Figure 2017519802
式(I)において、R、R、R、R、およびRのそれぞれは、独立に水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、アルコキシ、ニトロ、アミノスルホニル、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アリールスルファニル、アリールアルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリールアルキルスルファニルからなる群から選択される。前記アルキル、アルコキシ、アミノスルホニル、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アリールスルファニル、アリールアルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリールアルキルスルファニルは、独立にハロゲン、シアノ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルスルファニル、およびハロアルキルスルファニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
は−O−、−C(O)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、および−NH−からなる群から選択される。前記−NH−は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキル、炭素環、および炭素環アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良い。そのような置換基はいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良い。
は直鎖C−C−アルキル、直鎖C−C−アルケニル、直鎖C−C−アルキニル、およびC−C−炭素環からなる群から選択される。前記直鎖C−C−アルキル、直鎖C−C−アルケニル、直鎖C−C−アルキニル、およびC−C−炭素環は、1以上の独立に選択されるアルキルで置換されていても良い。
は、−CH−、−O−、−C(O)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、および−NH−からなる群から選択される。前記−CH−は、独立にアルキルおよび炭素環からなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良い。前記−NH−は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキル、炭素環、および炭素環アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良い。−NH−のそのような置換基はいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良い。
は−CH−および−NH−からなる群から選択される。前記−CH−は、独立にアルキル、ハロアルキル、およびアルケニルからなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良い。前記−NH−は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキル、炭素環、および炭素環アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良い。−NH−のそのような置換基はいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良い。
は−CH−、−O−、−C(S)−、−C(O)−、−S(O)−、および−S(O)−からなる群から選択される。前記−CH−は、独立にアルキルおよび炭素環からなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良い。
は連結基である。前記連結基は炭化水素基であり、(a)前記連結基は1以上の窒素原子を含み、および(b)前記炭化水素中の炭素のうちの1以上のが独立にオキソ、チオカルボニル、ハロゲン、ヒドロキシ、およびアルコキシからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。前記連結基は、XをXに架橋する3から6個の原子の少なくとも1個の鎖を含む。前記鎖原子の1から2個が窒素である。前記連結基は、XおよびXを架橋する3個以下の原子の鎖は持たない。
は、結合、−O−、−C(O)−、−NH−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−CH−、−CHCH−、−C(O)−CH−、−CH−C(O)−、−O−CH−、−CH−O−、−NH−CH−、−CH−NH−、−S−CH−、−CH−S−、−S(O)−CH−、−CH−S(O)−、−S(O)−CH−、および−CH−S(O)−からなる群から選択される。前記−NH−は、アルキルで置換されていても良い。前記−CH−、−CHCH−、−C(O)−CH−、−CH−C(O)−、−O−CH−、−CH−O−、−NH−CH−、−CH−NH−、−S−CH−、−CH−S−、−S(O)−CH−、−CH−S(O)−、−S(O)−CH−、および−CH−S(O)−は、1以上の独立に選択されるアルキルで置換されていても良い。
はNおよびCHからなる群から選択される。前記CHは、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノスルホニル、アルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリール、アリールスルファニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールスルファニル、ヘテロアリールスルフィニル、およびヘテロアリールスルホニルからなる群から選択される置換基で置換されている。前記アルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルスルファニル、アリール、アリールスルファニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールスルファニル、ヘテロアリールスルフィニル、およびヘテロアリールスルホニルは、独立にハロゲンおよびアルキルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良く;前記アミノスルホニルは、2個以下の独立に選択されるアルキルで置換されていても良い。
はNおよびCHからなる群から選択される。前記CHは、シアノ、ハロゲン、ニトロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、およびハロアルキルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されていても良い。
、Z、およびZのそれぞれは独立にNおよびCHからなる群から選択される。前記CHは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル、アルコキシ、アルキルスルファニル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、およびハロアルキルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されていても良い。
本発明は、一部において、動物、特にはイヌにおける犬糸状虫感染の治療方法に関するものでもある。当該方法は、動物に少なくとも一つの本発明の化合物またはそれの塩を投与することを含む。
本発明はまた、部分的に、キットに関するものでもある。そのキットは、容器(バイアル、袋、箱、小袋、注射器、ブリスタなど)に入れた少なくとも一つの本発明の化合物もしくは塩を含む。さらに、当該キットは、少なくとも一つの他の成分、例えば別の成分(例えば、賦形剤または有効成分、すなわちいずれかの医学的用途に好適である成分、好ましくは駆虫薬成分)、説明書および/または前記化合物もしくは塩を別の成分と組み合わせるための装置、説明書および/または当該化合物もしくは塩を投与するための装置、および/または診断手段を含む。
指摘しておくべき点として、本発明で使用される化合物は、アナプロセファラ(Anaplocephala)属種;ディピリジウム(Dipylidium)属種;ジフィロボツリム(Diphyllobothrium)属種;エキノコックス(Echinococcus)属種;モニエジア(Moniezia)属種;テニア(Taenia)属種;ジクロコエリウム(Dicrocoelium)属種;ファシオラ(Fasciola)属種;パラムフィストムム(Paramphistomum)属種;スキストソマ(Schistosoma)属種;アンシロストマ(Ancylostoma)属種;アネカトール(Anecator)属種;アスカリジア(Ascaridia)属種;アスカリス(Ascaris)属種;ブルギア(Brugia)属種;ブノストムム(Bunostomum)属種;カピラリア(Capillaria)属種;チャベルチア(Chabertia)属種;クーペリア(Cooperia)属種;シアトストムム(Cyathostomum)属種;シリコシクルス(Cylicocyclus)属種;シリコドントフォルス(Cylicodontophorus)属種;シリコステファヌス(Cylicostephanus)属種;クラテロストムム(Craterostomum)属種;ジクチオカウルス(Dictyocaulus)属種;ジペタロネマ(Dipetalonema)属種;ジロフィラリア(Dirofilaria)属種;ドラクンクルス(Dracunculus)属種;エンテロビウス(Enterobius)属種;フィラロイデス(Filaroides)属種;ハブロネマ(Habronema)属種;ハエモンクス(Haemonchus)属種;ヘテラキス(Heterakis)属種;ヒオストロギルス(Hyostrongylus)属種;メタストロギルス(Metastrongylus)属種;メウレリウス(Meullerius)属種;ネカトール(Necator)属種;ネマトジルス(Nematodirus)属種;ニッポストロンギルス(Nippostrongylus)属種;エソファゴストムム(Oesophagostomum)属種;オンコセルカ(Onchocerca)属種;オステルタギア(Ostertagia)属種;オキシウリス(Oxyuris)属種;パラスカリス(Parascaris)属種;ステファヌルス(Stephanurus)属種;ストロンギルス(Strongylus)属種;シンガムス(Syngamus)属種;トキソカラ(Toxocara)属種;ストロンギロイデス(Strongyloides)属種;テラドルサギア(Teladorsagia)属種;トキサスカリス(Toxascaris)属種;トリチネラ(Trichinella)属種;トリクリス(Trichuris)属種;トリコストロンギルス(Trichostrongylus)属種;トリオドントフォルス(Triodontophorous)属種;ウンシナリア(Uncinaria)属種およびウケレリア(Wuchereria)属種からなる群から選択される1以上の蠕虫によって引き起こされる蠕虫感染を治療するのに用いることもできる。
本願人らの発明のさらなる利点については、本明細書を読むことで当業者には明らかになろう。
好ましい実施形態についてのこの詳細な説明は、本願人らの発明、それの原理およびそれの実際の適用を当業者に知らせることで、特定用途の必要条件に最も適し得るように、当業者が本発明を多くの形態で適合および適用可能とすることのみを目的とするものである。この詳細な説明およびそれの具体例は、本発明の好ましい実施形態を示すものであるが、説明のみを目的としたものである。従って、本発明は、本明細書に記載の好ましい実施形態に限定されるものではなく、多様な形で改変可能である。
I.本発明による使用のための化合物
本発明による使用のための化合物は、構造において、下記式(I)に相当する。
Figure 2017519802
式(I)における置換基は、下記のように定義される。
A.R、R、R、R、およびRの好ましい実施形態
、R、R、R、およびRのそれぞれは独立に、水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、アルコキシ、ニトロ、アミノスルホニル、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アリールスルファニル、アリールアルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリールアルキルスルファニルからなる群から選択される。前記アルキル、アルコキシ、アミノスルホニル、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アリールスルファニル、アリールアルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリールアルキルスルファニルは、独立にハロゲン、シアノ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルスルファニル、およびハロアルキルスルファニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、R、R、R、R、およびRのそれぞれは、独立に水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、アルコキシ、ニトロ、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アリールスルファニル、アリールアルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリールアルキルスルファニルからなる群から選択される。前記アルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アリールスルファニル、アリールアルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリールアルキルスルファニルは、独立にハロゲン、シアノ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルスルファニル、およびハロアルキルスルファニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ニトロ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルスルファニル、アリール、アリールオキシ、アリール−C−C−アルコキシ、アリールスルファニル、アリール−C−C−アルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−C−C−アルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリール−C−C−アルキルスルファニルからなる群から選択される。前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルスルファニル、アリール、アリールオキシ、アリール−C−C−アルコキシ、アリールスルファニル、アリール−C−C−アルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−C−C−アルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリール−C−C−アルキルスルファニルは、独立にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ−C−C−アルキル、ハロ−C−C−アルコキシ、C−C−アルキルスルファニル、およびハロ−C−C−アルクスルファニル(alksulfanyl)からなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。一部のそのような実施形態において、各アリールはフェニルであり、各ヘテロアリールは5から6員のヘテロアリールである。
一部の実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素、ハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシからなる群から選択される。C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシは、独立にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ−C−C−アルキル、およびハロ−C−C−アルコキシからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素、ハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシからなる群から選択される。前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシは、独立にハロゲンおよびハロ−C−C−アルキルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、tert−ブチル、n−プロピル、トリフルオロメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルスルファニル、イソ−ブトキシ、フェニル、フェノキシ、ベンジルオキシ、および4−トリフルオロメチルベンジルオキシからなる群から選択される。
一部の実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素、ハロゲン、シアノ、およびC−C−アルキルからなる群から選択される。一部のそのような実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、エチル、n−プロピル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。
一部の実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素およびハロゲンからなる群から選択される。一部のそのような実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素、クロロ、およびフルオロからなる群から選択される。他の実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素およびフルオロからなる群から選択される。さらに他の実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素およびクロロからなる群から選択される。
一部の実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素およびシアノからなる群から選択される。
一部の実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素およびトリフルオロメチルからなる群から選択される。
一部の実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素、フェニル、およびC−C−アルキルフェニルからなる群から選択される。
一部の実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素およびC−C−アルキルからなる群から選択される。一部のそのような実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素、メチル、エチル、n−プロピル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。他の実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素およびメチルからなる群から選択される。他の実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素およびエチルからなる群から選択される。他の実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素およびn−プロピルからなる群から選択される。さらに他の実施形態において、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に水素およびtert−ブチルからなる群から選択される。
一部の実施形態において、R、R、R、R、およびRのうちの一つが水素であり;R、R、R、R、およびRのうちの残りの4個がそれぞれ水素以外である。一部のそのような実施形態において、Rは、水素以外である置換基の一つである。
一部の実施形態において、R、R、R、R、およびRのうちの2個がそれぞれ水素であり;R、R、R、R、およびRのうちの残りの3個がそれぞれ水素以外である。一部のそのような実施形態において、Rは、水素以外である置換基の一つである。例えば、一部のそのような実施形態において、R、R、およびRはそれぞれ水素以外である前記3個の置換基である。他の実施形態において、R、R、およびRは、それぞれ水素以外である置換基である。さらに他の実施形態において、R、R、およびRは、それぞれ水素以外である置換基である。
一部の実施形態において、R、R、R、R、およびRのうちの3個がそれぞれ水素であり;R、R、R、R、およびRのうちの残りの2個がそれぞれ水素以外である。一部のそのような実施形態において、Rは、水素以外である置換基の一つである。例えば、一部のそのような実施形態において、RおよびRは、それぞれ水素以外である前記2個の置換基である。他の実施形態において、RおよびRは、それぞれ水素以外である前記2個の置換基である。他の実施形態において、RおよびRは、それぞれ水素以外である前記2個の置換基である。
一部の実施形態において、R、R、R、R、およびRのうちの4個がそれぞれ水素であり;R、R、R、R、およびRのうちの残りの1個が水素以外である。一部のそのような実施形態において、Rは、水素以外である前記置換基である。
一部の実施形態において、R、R、R、R、およびRの全てがそれぞれ水素である。
一部の実施形態において、Rはハロゲン、シアノ、アルキル、アルコキシ、ニトロ、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アリールスルファニル、アリールアルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリールアルキルスルファニルからなる群から選択される。前記アルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アリールスルファニル、アリールアルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリールアルキルスルファニルは、独立にハロゲン、シアノ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルスルファニル、およびハロアルキルスルファニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、Rはハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ニトロ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルスルファニル、アリール、アリールオキシ、アリール−C−C−アルコキシ、アリールスルファニル、アリール−C−C−アルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−C−C−アルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリール−C−C−アルキルスルファニルからなる群から選択される。前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルスルファニル、アリール、アリールオキシ、アリール−C−C−アルコキシ、アリールスルファニル、アリール−C−C−アルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−C−C−アルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリール−C−C−アルキルスルファニルは、独立にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ−C−C−アルキル、ハロ−C−C−アルコキシ、C−C−アルキルスルファニル、およびハロ−C−C−アルクスルファニル(alksulfanyl)からなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。一部のそのような実施形態において、各アリールはフェニルであり、各ヘテロアリールは5から6員のヘテロアリールである。
一部の実施形態において、Rはハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシからなる群から選択される。前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシは、独立にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ−C−C−アルキル、およびハロ−C−C−アルコキシからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、Rはハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシからなる群から選択される。前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシは、独立にハロゲンおよびハロ−C−C−アルキルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、Rはクロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、tert−ブチル、n−プロピル、トリフルオロメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルスルファニル、イソ−ブトキシ、フェニル、フェノキシ、ベンジルオキシ、および4−トリフルオロメチルベンジルオキシからなる群から選択される。
一部の実施形態において、Rはクロロである。
一部の実施形態において、Rはフルオロである。
一部の実施形態において、Rはシアノである。
一部の実施形態において、Rはメチルである。
一部の実施形態において、Rはエチルである。
一部の実施形態において、Rはn−プロピルである。
一部の実施形態において、Rはtert−ブチルである。
一部の実施形態において、Rはトリフルオロメチルである。
B.Xの好ましい実施形態
は−O−、−C(O)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、および−NH−からなる群から選択される。ここで、−NH−は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキル、炭素環、および炭素環アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良い。そのような置換基はいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは−O−、−C(O)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、および−NH−からなる群から選択される。ここで、−NH−は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−炭素環、およびC−C−炭素環−C−C−アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良い。そのような置換基はいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは−O−である。そのような実施形態において、前記化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Xは、C−C−アルキルで置換されていても良い−NH−である。説明のため、一部のそのような実施形態において、Xは−NH−である。そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
他の実施形態において、例えば、Xは−N(CH)−である。ここで、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
C.Xの好ましい実施形態
は直鎖C−C−アルキル、直鎖C−C−アルケニル、直鎖C−C−アルキニル、およびC−C−炭素環からなる群から選択される。前記直鎖C−C−アルキル、直鎖C−C−アルケニル、直鎖C−C−アルキニル、およびC−C−炭素環は、1以上の独立に選択されるアルキルで置換されていても良い。一部のそのような実施形態において、前記直鎖C−C−アルキル、直鎖C−C−アルケニル、直鎖C−C−アルキニル、およびC−C−炭素環は、1以上の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは直鎖C−C−アルキル、直鎖C−C−アルケニル、および直鎖C−C−アルキニルからなる群から選択される。前記直鎖C−C−アルキル、直鎖C−C−アルケニル、直鎖およびC−C−アルキニルは、1以上の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは、1以上の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良い直鎖C−C−アルキルである。
一部の実施形態において、Xは直鎖C−アルキル(すなわち、n−プロピル)である。これらの実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Xは直鎖C−アルキル(すなわち、n−ブチル)である。これらの実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Xは、1以上の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良い直鎖C−C−アルケニルである。
一部の実施形態において、Xは直鎖C−C−アルケニルである。
一部の実施形態において、Xは1以上の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良い直鎖C−C−アルキニルである。
一部の実施形態において、Xは直鎖C−C−アルキニルである。
一部の実施形態において、Xは、1以上の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良いC−C炭素環である。
一部の実施形態において、Xは、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、およびフェニルからなる群から選択される環構造である。そのような基はいずれも、1以上の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xはシクロブチルである。一部のそのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Xはシクロペンチルである。一部のそのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Xはシクロヘキシルである。一部のそのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
D.Xの好ましい実施形態
は、−O−、−C(O)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−CH−、および−NH−からなる群から選択される。前記−CH−は、独立にアルキルおよび炭素環からなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良い。前記−NH−は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキル、炭素環、および炭素環アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良い。−NH−のそのような置換基はいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは−O−、−C(O)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−CH−、および−NH−からなる群から選択される。前記−CH−は、独立にC−C−アルキルおよびシクロアルキル(例えば、C−C−シクロアルキル、例えばシクロプロピル)からなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良い。前記−NH−は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−炭素環、およびC−C−炭素環−C−C−アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良。−NH−のそのような置換基はいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは−O−である。そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Xは−CH−である。それらの実施形態において、前記化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
E.Xの好ましい実施形態
は−CH−および−NH−からなる群から選択される。前記−CH−は、独立にアルキル、ハロアルキル、およびアルケニルからなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良い。前記−NH−は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキル、炭素環、および炭素環アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良い。−NH−のそのような置換基はいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは−CH−および−NH−からなる群から選択される。前記−CH−は、独立にアルキルおよびアルケニルからなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良い。前記−NH−は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキル、炭素環、および炭素環アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良い。−NH−のそのような置換基はいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは−CH−および−NH−からなる群から選択される。前記−CH−は、独立にC−C−アルキルおよびC−C−アルケニルからなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良い。前記−NH−は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−炭素環、およびC−C−炭素環−C−C−アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良い。−NH−のそのような置換基はいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは−CH−である。そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Xは、2個以下の独立に選択されるC−C−アルキルで置換された−CH−である。例えば、一部の実施形態において、Xは、メチルで置換された−CH−である.そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
他の実施形態において、Xは、2個のメチル基で置換された−CH−である。そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Xは、2個以下の独立に選択されるC−C−ハロアルキルで置換された−CH−である。例えば、一部の実施形態において、Xは、トリフルオロメチルで置換された−CH−である。そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
他の実施形態において、Xは、2個のトリフルオロメチル基で置換された−CH−である。そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Xは−NH−である。そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Xは、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−炭素環、およびC−C−炭素環−C−C−アルキルからなる群から選択される置換基で置換された−NH−である。一部のそのような実施形態において、Xは、C−C−アルキルで置換された−NH−である。例えば、一部の実施形態において、Xは−N(CH)−である。それらの実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Xは−C(O)−であり、Xは、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−炭素環、およびC−C−炭素環−C−C−アルキルからなる群から選択される置換基で置換された−NH−である。一部のそのような実施形態において、Xは−C(O)−であり、Xは−NH−である。それらの実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
他の実施形態において、Xは−C(O)−であり、XはC−C−アルキルで置換された−NH−である。例えば、一部のそのような実施形態において、Xは−N(CH)−である。それらの実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
F.Xの好ましい実施形態
は−O−、−CH−、−C(S)−、−C(O)−、−S(O)−、および−S(O)−からなる群から選択される。前記−CH−は、独立にアルキルおよび炭素環からなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは−O−、−CH−、−C(S)−、−C(O)−、−S(O)−、および−S(O)−からなる群から選択される。前記−CH−は、独立にC−C−アルキルおよびシクロアルキル(例えば、C−C−シクロアルキル、例えばシクロプロピル)からなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは−C(O)−である。それらの実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
他の実施形態において、Xは−C(S)−である。それらの実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
さらに他の実施形態において、Xは−S(O)−である。それらの実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
さらに別の他の実施形態において、Xは−CH−である。そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Xは−C(O)−であり、Xは、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−炭素環、およびC−C−炭素環−C−C−アルキルからなる群から選択される置換基で置換された−NH−である。一部のそのような実施形態において、Xは−C(O)−であり、Xは−NH−である。それらの実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
他の実施形態において、Xは−C(O)−であり、XはC−C−アルキルで置換された−NH−である。例えば、一部のそのような実施形態において、Xは−N(CH)−である。それらの実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
概して、置換されていても良い−CH−であるのは、XおよびXのうちの1個以下である。
G.Xの好ましい実施形態
は連結基である。その連結基は炭化水素基であり、(a)当該連結基は1以上の窒素原子を含み、(b)その炭化水素における炭素のうちの1以上が、独立にオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、およびアルコキシからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。当該連結基は、XをXに架橋する少なくとも一つの3から6個の原子の鎖を含む。その鎖原子のうちの1から2個が窒素である。その連結基は、XおよびXを架橋する3個未満の原子の鎖は持たない。
一部の実施形態において、前記連結基は炭化水素基であるが、ただし(a)当該連結基は1以上の窒素原子を含み、(b)前記炭化水素における炭素のうちの1以上が独立にオキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、およびC−C−アルコキシからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、前記連結基は炭化水素基であるが、ただし(a)当該連結基は1以上の窒素原子を含み、(b)前記炭化水素における炭素のうちの1以上がオキソで置換されていても良い。
一部の実施形態において、前記連結基は炭化水素基であるが、ただし(a)当該連結基は1以上の窒素原子を含み、(b)前記炭化水素における1個の炭素がオキソで置換されている。
一部の実施形態において、前記連結基は炭化水素基であるが、ただし1以上の窒素原子を含む。
一部の実施形態において、前記連結基は1個以下の窒素原子を含む。
他の実施形態において、前記連結基は、2個以下および2個以上の窒素原子を含む。
一部の実施形態において、前記連結基は、XをXに架橋する少なくとも一つの3から5個の原子の鎖を含む。
一部の実施形態において、前記連結基は、XをXに架橋する少なくとも一つの3原子鎖を含む。
一部の実施形態において、前記連結基は、XをXに架橋する少なくとも一つの4原子鎖を含む。一部のそのような実施形態において、前記連結基は、XをXに架橋する4個未満の原子の鎖を持たない。
一部の実施形態において、前記連結基は、XをXに架橋する少なくとも一つの5原子鎖を含む。一部のそのような実施形態において、前記連結基は、XをXに架橋する5個未満の原子の鎖を持たない。
一部の実施形態において、前記連結基は、XをXに架橋する少なくとも一つの6原子鎖を含む。一部のそのような実施形態において、前記連結基は、XをXに架橋する6個未満の原子の鎖を持たない。
一部の実施形態において、Xは、表Iに示したものからなる連結基の群から選択される。
表I
連結基の例
Figure 2017519802
Figure 2017519802
そのような基はいずれも、独立にハロゲン、C−C−アルキル、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、オキソ、およびチオカルボニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、前記連結基は、XをXに架橋する少なくとも一つの3原子鎖を含む。説明を目的として、下記のものは、そのような連結基を例示する表Iからの構造の一部である。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、前記連結基は、XをXに架橋する少なくとも一つの4原子鎖を含む。説明を目的として、下記のものは、そのような連結基を例示する表Iからの構造の一部である。
Figure 2017519802
Figure 2017519802
一部の実施形態において、前記連結基は、XをXに架橋する少なくとも一つの5原子鎖を含む。説明を目的として、下記のものは、そのような連結基を例示する表Iからの構造の一部である。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、前記連結基は、XをXに架橋する少なくとも一つの6原子鎖を含む。説明を目的として、下記のものは、そのような連結基を例示する表Iからの構造である。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、表Iにおける構造は、C−C−アルキルやオキソによって置換されていない。
一部の実施形態において、Xは環を含まない。一部のそのような実施形態において、Xは、下記のものからなる群から選択される連結基である。
Figure 2017519802
そのような基はいずれも、独立にC−C−アルキルおよびオキソからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは、表Iにおける単環もしくは二環構造の一つである。その環は、独立にハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、オキソ、およびチオカルボニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは、表Iにおける4から7員単環構造の一つである。その環は、独立にハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、オキソ、およびチオカルボニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは、表Iにおける4から7員単環構造の一つである。その環は、独立にハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、およびオキソからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは、表Iにおける4から7員単環構造の一つである。その環は、独立にC−C−アルキルおよびオキソからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、X
Figure 2017519802
である。
それらの実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Xは、
Figure 2017519802
である。
そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、X
Figure 2017519802
である。
そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部のそのような実施形態において、Xは−C(O)−であり、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
他の実施形態において、Xは−C(O)−であり、Xは−N(H)−であり、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
さらに他の実施形態において、Xは−C(O)−であり、Xは−N(CH)−であり、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Xは、
Figure 2017519802
である。
そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、X
Figure 2017519802
である。
そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、X
Figure 2017519802
である。
そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、X
Figure 2017519802
である。
そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、X
Figure 2017519802
である。
そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、前記連結基における1以上の炭素原子が、独立にハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、オキソ、およびチオカルボニルからなる群から選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されている。
一部の実施形態において、前記連結基における1以上の炭素原子が、独立にハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、およびオキソらなる群から選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されている。
一部の実施形態において、Xは、表Iにおける単環もしくは二環構造の一つであり、その環構造における環原子のうちの1個もしくは2個が、独立にメチルおよびオキソからなる群から選択される置換基で置換されている。説明を目的として、一部の実施形態において、前記環原子は、オキソ置換基で置換されている。そのような場合の前記連結基は、例えば下記のものであることができる。
Figure 2017519802
ここで、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
他の実施形態において、例えば、環原子のうちの1個もしくは2個がメチルによって置換されている。説明を目的として、前記連結基は、例えば下記のものであることができる。
Figure 2017519802
ここで、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
さらに説明を目的として、前記連結基はあるいは、例えば下記のものであることができる。
Figure 2017519802
ここで、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
一部のそのような実施形態において、例えば、Xは−C(O)−である。それらの実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
H.Xの好ましい実施形態
は、結合、−O−、−C(O)−、−NH−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−CH−、−CHCH−、−C(O)−CH−、−CH−C(O)−、−O−CH−、−CH−O−、−NH−CH−、−CH−NH−、−S−CH−、−CH−S−、−S(O)−CH−、−CH−S(O)−、−S(O)−CH−、および−CH−S(O)−からなる群から選択される。前記−NH−は、アルキルで置換されていても良い。そして、前記−CH−、−CHCH−、−C(O)−CH−、−CH−C(O)−、−O−CH−、−CH−O−、−NH−CH−、−CH−NH−、−S−CH−、−CH−S−、−S(O)−CH−、−CH−S(O)−、−S(O)−CH−、および−CH−S(O)−は、1以上の独立に選択されるアルキルで置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは、結合、−O−、−C(O)−、−NH−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−CH−、−CHCH−、−C(O)−CH−、−CH−C(O)−、−O−CH−、−CH−O−、−NH−CH−、−CH−NH−、−S−CH−、−CH−S−、−S(O)−CH−、−CH−S(O)−、−S(O)−CH−、および−CH−S(O)−からなる群から選択される。前記−NH−は、C−C−アルキルで置換されていても良い。そして、前記−CH−、−CHCH−、−C(O)−CH−、−CH−C(O)−、−O−CH−、−CH−O−、−NH−CH−、−CH−NH−、−S−CH−、−CH−S−、−S(O)−CH−、−CH−S(O)−、−S(O)−CH−、および−CH−S(O)−は、1以上の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良い。
一部の実施形態において、Xは結合である。そのような実施形態において、当該化合物は、下記式によって包含される。
Figure 2017519802
I.Z、Z、Z、Z、およびZの好ましい実施形態
はNおよびCHからなる群から選択される。前記CHは、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノスルホニル、アルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリール、アリールスルファニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールスルファニル、ヘテロアリールスルフィニル、およびヘテロアリールスルホニルからなる群から選択される置換基で置換されている。前記アルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルスルファニル、アリール、アリールスルファニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールスルファニル、ヘテロアリールスルフィニル、およびヘテロアリールスルホニルは、独立にハロゲンおよびアルキルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。前記アミノスルホニルは、2個以下の独立に選択されるアルキルで置換されていても良い。
一部の実施形態において、ZはNおよびCHからなる群から選択される。前記CHは、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノスルホニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルスルファニル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アリール、アリールスルファニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールスルファニル、ヘテロアリールスルフィニル、およびヘテロアリールスルホニルからなる群から選択される置換基で置換されている。前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルスルファニル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルスルファニル、アリール、アリールスルファニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールスルファニル、ヘテロアリールスルフィニル、およびヘテロアリールスルホニルは、独立にハロゲンおよびC−C−アルキルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。前記アミノスルホニルは、2個以下の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良い。一部のそのような実施形態において、各アリールはフェニルであり、各ヘテロアリールは5から6員のヘテロアリールである。
一部の実施形態において、ZはNである。そのような実施形態は、下記構造によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Zは、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルコキシ、およびC−C−アルキルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されたCHである。前記C−C−アルコキシおよびC−C−アルキルスルファニルは、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良い。
一部の実施形態において、Zは、求電子性置換基で置換されたCHである。そのような置換基には、例えば、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ハロ−C−C−アルキル、ハロ−C−C−アルコキシ、およびハロ−C−C−アルキルスルファニルなどがある。
一部の実施形態において、Zは、ハロゲンで置換されたCHである。例えば、一部のそのような実施形態において、Zは、クロロで置換されたCHである。これらの実施形態は、下記構造によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Zは、で置換されたCHである。ニトロ.そのような実施形態は、下記構造によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Zは、シアノで置換されたCHである。そのような実施形態は、下記構造によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Zは、ハロ−C−C−アルコキシで置換されたCHである。例えば、一部のそのような実施形態において、Zは、フルオロ−C−C−アルコキシで置換されたCHである。説明を目的として、Zは、例えば、CH置換されたトリフルオロメトキシであることができ、それによって当該化合物は下記構造によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Zは、ハロ−C−C−アルキルスルファニルで置換されたCHである。例えば、一部のそのような実施形態において、Zは、フルオロ−C−C−アルキルスルファニルで置換されたCHである。説明を目的として、Zは、例えば、CH置換されたトリフルオロメチルスルファニルであることができ、それによって当該化合物は下記構造によって包含される。
Figure 2017519802
はNおよびCHからなる群から選択される。前記CHは、シアノ、ハロゲン、ニトロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、およびハロアルキルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、ZはNおよびCHからなる群から選択される。前記CHは、シアノ、ハロゲン、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ−C−C−アルキル、およびハロ−C−C−アルキルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、ZはNである。そのような実施形態は、下記構造によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Zは、シアノ、ハロゲン、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ−C−C−アルキル、およびハロ−C−C−アルキルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されたCHである。
一部の実施形態において、Zは、ハロ−C−C−アルキルで置換されたCHである。一部のそのような実施形態において、例えば、Zは、トリフルオロメチルで置換されたCHである。そのような実施形態は、下記構造によって包含される。
Figure 2017519802
、Z、およびZのそれぞれは、独立にNおよびCHからなる群から選択される。前記CHは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル、アルコキシ、アルキルスルファニル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、およびハロアルキルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されていても良くい。
、Z、およびZのそれぞれは、独立にNおよびCHからなる群から選択される。前記CHは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルスルファニル、ハロ−C−C−アルキル、ハロ−C−C−アルコキシ、およびハロ−C−C−アルキルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されていても良い。
一部の実施形態において、Z、Z、およびZのうちの一つがCHである。
一部の実施形態において、Z、Z、およびZのうちの二つがそれぞれ独立にC−C−アルキルで置換されていても良いNおよびCHからなる群から選択される。
一部の実施形態において、Z、Z、およびZのうちの一つがCHであり;Z、Z、およびZのうちの残り二つがそれぞれ独立にC−C−アルキルで置換されていても良いNおよびCHからなる群から選択される。
一部の実施形態において、Z、Z、およびZのうちの一つがCHであり;Z、Z、およびZのうちの残り二つがそれぞれ独立にN、CH、およびC(CH)からなる群から選択される。
一部の実施形態において、Z、Z、およびZのうちの二つがそれぞれCHである。
一部の実施形態において、Z、Z、およびZの全てがそれぞれCHである。そのような実施形態は、下記構造によって包含される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、Z、Z、Z、Z、およびZのうちの二つがそれぞれNである。他の実施形態において、Z、Z、Z、Z、およびZのうちの一つのみがNである。そして、さらに他の実施形態において、Z、Z、Z、Z、およびZのいずれもNではない。
J.各種具体的な好ましい実施形態の例
本発明の一部の実施形態において、当該化合物は、構造において、下記式に相当するものと定義される。
Figure 2017519802
一部のそのような実施形態では、以下の通りである。
、R、R、R、およびRのうちの二つがそれぞれ水素である。R、R、R、R、およびRのうちの残り三つは、それぞれ独立に水素、ハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシからなる群から選択される。前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシは、独立にハロゲンおよびハロ−C−C−アルキルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
は−Oおよび−NH−からなる群から選択される。前記−NH−は、C−C−アルキルで置換されていても良い。
は、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルからなる群から選択される。
は、−CH−、−O−、および−C(O)−からなる群から選択される。
は、−CH−および−NH−からなる群から選択される。前記−CH−は、2個以下の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良い。前記−NH−は、C−C−アルキルで置換されていても良い。
は、−CH−、−C(S)−、−C(O)−、および−S(O)−からなる群から選択される。
は、
Figure 2017519802
からなる連結基の群から選択される。
ここで、そのような基はいずれも、2個以下の置換基独立にC−C−アルキルおよびオキソからなる群から選択されるで置換されていても良い。
は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルコキシ、およびC−C−アルキルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されたCHである。前記C−C−アルコキシおよびC−C−アルキルスルファニルは、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良い。
は、ハロ−C−C−アルキルで置換されていても良いCHである。
、Z、およびZのうちの一つはCHである。Z、Z、およびZのうちの残りの二つは、独立にNおよびCHからなる群から選択され、前記CHはC−C−アルキルで置換されていても良い。
これらの実施形態によって包含される化合物には、例えば下記のものなどがある。
Figure 2017519802
Figure 2017519802
本発明の一部の実施形態において、当該化合物は、構造において下記式に相当するものと定義される。
Figure 2017519802
一部のそのような実施形態では、下記の通りである。
、R、R、R、およびRのうちの二つはそれぞれ水素である。R、R、R、R、およびRのうちの残りの三つは、それぞれ独立に水素、ハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシからなる群から選択される。前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシは、独立にハロゲンおよびハロ−C−C−アルキルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
は、C−C−アルキルで置換されていても良い−NH−である。
は、−CH−、−O−、および−C(O)−からなる群から選択される。
は、−CH−および−NH−からなる群から選択される。前記−CH−は、2個以下の独立に選択されるC−C−アルキル.で置換されていても良い。前記−NH−は、C−C−アルキルで置換されていても良い。
は、−CH−および−C(O)−からなる群から選択される。
は、
Figure 2017519802
からなる連結基の群から選択される。
そのような基はいずれも、独立にC−C−アルキルおよびオキソからなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良い。
は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルコキシ、およびC−C−アルキルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されたCHである。前記C−C−アルコキシおよびC−C−アルキルスルファニルは、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良い。
は、ハロ−C−C−アルキルで置換されていても良いCHである。
、Z、およびZはそれぞれCHである。
これらの実施形態の一部において、Xは結合であることで、当該化合物は構造において下記式に相当するものとなっている。
Figure 2017519802
これらの実施形態によって包含される化合物には、例えば下記のものなどがある。
Figure 2017519802
Figure 2017519802
Figure 2017519802
Figure 2017519802
Figure 2017519802
Figure 2017519802
本発明の一部の実施形態において、当該化合物は、構造において下記式に相当するものと定義される。
Figure 2017519802
一部のそのような実施形態では、下記の通りである。
、R、R、R、およびRのうちの三つはそれぞれ独立に水素、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、tert−ブチル、n−プロピル、トリフルオロメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルスルファニル、イソ−ブトキシ、フェニル、フェノキシ、ベンジルオキシ、および4−トリフルオロメチルベンジルオキシからなる群から選択される。R、R、R、R、およびRのうちの残りの二つは、それぞれ水素である。
は、−O−、−NH−、および−N(CH)−からなる群から選択される。
は、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルからなる群から選択される。
は、−CH−、−O−、および−C(O)−からなる群から選択される。
は、−CH−、−C(H)(CH)−、−C(CH−、−NH−、および−N(CH)−からなる群から選択される。
は、−CH−、−C(S)−、−C(O)−、および−S(O)−からなる群から選択される。
は、
Figure 2017519802
からなる連結基の群から選択される。
そのような基はいずれも、独立にメチルおよびオキソからなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良い。
は、クロロ、ニトロ、シアノ、トリフルオロメトキシ、およびトリフルオロメチルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されたCHである。
は、トリフルオロメチルで置換されていても良いCHである。
、Z、およびZのうちの二つは、独立にN、CH、およびC(CH)からなる群から選択される。Z、Z、およびZのうちの残りの一つはCHである。
本発明の一部の実施形態において、前記化合物は、構造において下記式に相当するものと定義される。
Figure 2017519802
一部のそのような実施形態では、下記の通りである。
、R、R、R、およびRのうちの三つはそれぞれ独立に水素、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、tert−ブチル、n−プロピル、トリフルオロメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルスルファニル、イソ−ブトキシ、フェニル、フェノキシ、ベンジルオキシ、および4−トリフルオロメチルベンジルオキシからなる群から選択される。R、R、R、R、およびRのうちの残りの二つは、それぞれ水素である。
は、−NH−および−N(CH)−からなる群から選択される。
は、−CH−、−O−、および−C(O)−からなる群から選択される。
は、−CH、−C(H)(CH)−、−C(CH−、−NH−、および−N(CH)−からなる群から選択される。
は、−CH−および−C(O)−からなる群から選択される。
は、
Figure 2017519802
からなる連結基の群から選択される。
そのような基はいずれも、2個以下のメチル基で置換されていても良い。
は、クロロ、ニトロ、シアノ、トリフルオロメトキシ、およびトリフルオロメチルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されたCHである。
は、トリフルオロメチルで置換されていても良いCHである。
本発明の一部の実施形態において、当該化合物は、構造において、下記のものからなる群から選択される式に相当するものと定義される。
Figure 2017519802
一部のそのような実施形態では、下記の通りである。
は、ハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシからなる群から選択される。前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシは、独立にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ−C−C−アルキル、およびハロ−C−C−アルコキシからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
、R、R、およびRのうちの少なくとも二つはそれぞれ水素である。R、R、R、およびRのうちの残り二つは、水素、ハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシそれぞれ独立にからなる群から選択される。前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシは、独立にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ−C−C−アルキル、およびハロ−C−C−アルコキシからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。
本発明の一部の実施形態において、当該化合物は、構造において下記式に相当するものと定義される。
Figure 2017519802
本発明の一部の実施形態において、当該化合物は、構造において下記式に相当するものと定義される。
Figure 2017519802
本発明の一部の実施形態において、当該化合物は、構造において下記式に相当する。
Figure 2017519802
本発明の一部の実施形態において、当該化合物は、構造において下記式に相当する。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、当該化合物は、構造において下記式に相当するものと定義される。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、当該化合物は、構造において下記式のいずれか一つに相当するものと定義される。
Figure 2017519802
一部のそのような実施形態において、Xは、C−C−アルキルで置換されていても良い−NH−である。
一部の実施形態において、当該化合物は、下記のものからなる群から選択される。
Figure 2017519802
これらの化合物は、本願人らが実施した少なくとも一つの毒性試験で、望ましくない毒性レベルのないことを示した。一部の実施形態において、当該化合物は、下記のものからなる群から選択される。
Figure 2017519802
Figure 2017519802
K.異性体
一部の実施形態において、本発明の化合物は、2以上の立体配座構造を有することができる。例えば、下記の化合物は、シスまたはトランス配置を有することができる。
Figure 2017519802
一部の実施形態において、この化合物はトランス配置を有することで、当該化合物は下記式によって包含される。
Figure 2017519802
他の実施形態において、当該化合物はシス配置を有することで、当該化合物は下記式によって包含される。
Figure 2017519802
別段の断りがない限り、特定の立体配座を示さない化合物構造は、その化合物の全ての可能な立体配座異性体の組成物、ならびに全てより少ない可能な立体配座異性体を含む組成物を包含するものである。
一部の実施形態において、本発明の化合物はキラル化合物である。
一部の実施形態において、本発明の化合物は、非キラル化合物である。
II.本発明による使用のための化合物の塩
異なる温度および湿度における医薬安定性などの塩の物理特性;結晶性;および/または水、油もしくは他の溶媒に対する所望の溶解度のうちの1以上のゆえに、上記化合物の塩が有利である可能性がある。場合により、塩を、化合物の単離、精製および/または分割における補助体として用いることができる。酸および塩基塩は、代表的には、例えば、当該技術分野の各種公知の方法を用いて、化合物をそれぞれ酸または塩基と混合することによって生成することができる。当該化合物の塩を治療効果を得るべくイン・ビボで(すなわち動物に)投与することを意図している限りにおいて、その塩は好ましくは医薬として許容されるものである。
概して、酸付加塩は、遊離塩基化合物を約化学量論量の無機もしくは有機酸と反応させることで製造することができる。医薬として許容される塩を製造するのに多くの場合で好適な無機酸の例には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、硫酸およびリン酸などがある。医薬として許容される塩を製造するのに多くの場合で好適な有機酸の例には、例えば、脂肪族、脂環式、芳香族、芳香脂肪族、複素環、カルボン酸およびスルホン酸類の有機酸などがある。多くの場合で好適な有機酸の具体例には、コリン酸、ソルビン酸、ラウリン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、ジグルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、アリールカルボン酸(例えば安息香酸)、アントラニル酸、メシル酸、ステアリン酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボニン酸(パモ酸)、アルキルスルホン酸(例えばエタンスルホン酸)、アリールスルホン酸(例えばベンゼンスルホン酸)、パントテン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、スルファニル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、β−ヒドロキシ酪酸、ガラクタル酸、ガラクツロン酸、アジピン酸、アルギン酸、酪酸、樟脳酸、カンファースルホン酸、シクロペンタンプロピオン酸、ドデシル硫酸、グリコヘプタン酸、グリセロホスホン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ニコチン酸、2−ナフタルスルホン酸、シュウ酸、パルモ酸、ペクチン酸、3−フェニルプロピオン酸、ピクリン酸、ピバル酸、チオシアン酸、トシル酸およびウンデカン酸などがある。一部のそのような実施形態において、例えば、当該塩基は、トリフルオロ酢酸塩、メシル酸塩またはトシル酸塩を含む。他の実施形態において、当該塩は塩酸塩を含む。
概して、塩基付加塩は、遊離酸化合物を約化学量論量の無機もしくは有機塩基と反応させることで製造することができる。塩基付加塩の例には、例えば、金属塩および有機塩などがあり得る。金属塩には、例えば、アルカリ金属(Ia族)塩、アルカリ土類金属(IIa族)塩、および他の生理的に許容される金属塩などがある。そのような塩は、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、および亜鉛から製造することができる。例えば、遊離酸化合物を水酸化ナトリウムと混合して、そのような塩基付加塩を生成することができる。有機塩は、トリメチルアミン、ジエチルアミン、N,N′−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)、およびプロカインなどのアミンから製造することができる。塩基性窒素含有基は、C−C−アルキルハライド(例えば、メチル、エチル、プロピルおよびブチルクロライド、ブロミドおよびヨージド)、硫酸ジアルキル(例えば、硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミル)、長鎖ハライド(例えば、デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルクロライド、ブロミドおよびヨージド)、アリールアルキルハライド(例えば、ベンジルおよびフェネチルブロミド)およびその他などの薬剤で四級化することができる。
III.本発明の化合物および塩を用いる治療法
本発明によれば、当該化合物およびそれの塩が犬糸状虫による感染を治療するのに特に有用であることが発見された。本発明の化合物および塩を、広範囲の動物、特別には哺乳動物、例えばオオカミ、コヨーテ、キツネおよびアライグマなどの野生動物ならびにイヌ、ネコおよびフェレットなどのコンパニオン動物を治療するのに用いることが可能であることが想到される。
本発明の化合物および塩は経口投与することができる。例えば、当該化合物または塩を、所期の被投与者飼料に直接もしくはプレミックスの一部として加えることができる。当該化合物または塩はあるいは、例えば、個別の固体製剤(例えば、錠剤、硬もしくは軟カプセル、粒剤、粉剤など)、ペースト、または液体製剤(例えば、液剤、懸濁液、シロップなど)として投与することができる。
製剤は、1以上の好適な賦形剤を含むことができる。そのような賦形剤には通常、例えば、甘味剤、香味剤、着色剤、保存剤、不活性希釈剤(例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウム、リン酸ナトリウム、またはカオリン)、造粒剤および崩壊剤(例えば、トウモロコシデンプンまたはアルギン酸)、結合剤(例えば、ゼラチン、アカシア、またはカルボキシメチルセルロース)、および潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルク)などがある。当該化合物は、賦形剤と予混合することができるか、別個のものとして提供して、例えば投与部位で混合することができる(特に、賦形剤の種類、所望の安定性、輸送要件、所望の使いやすさなどに応じて)。特定用途の固体分散物は、ホットメルト抽出、スプレー乾燥およびトップスプレー造粒などの固体分散技術を受けるポリマーまたは、例えばポリエチレングリコール、ポリビニルカプロラクタム、ポリ酢酸ビニルおよび/またはこれらの組み合わせのグラフトコポリマーに基づくものであることができる。そのポリマーは、本発明による使用のための活性化合物用担体として役立ち得る。特に、そのような化合物(約5g)およびポリビニルカプロラクタム−ポリ酢酸ビニル−ポリエチレングリコールグラフトコポリマーなどの固体分散技術を受けるグラフトコポリマー(約10g)の混合物を約20分間ホモジナイズする。次に、約200℃に予熱した抽出装置を用いて、その粉末混合物の抽出を行う。得られた抽出物を冷却して室温とし、ボールミルを用いて約30分間粉砕して微粉末とする。最終的に、粉末抽出物約12gを単離する。
液体組成物は通常、例えば、ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール・モノエチルエステル、ジメチルスルホキシド、および乳酸エチルの1以上などの溶媒を含む。溶媒は好ましくは、化合物または塩を通常の貯蔵条件下で安定した状態に保つのに十分な化学特性および量を有する。場合により、組成物が1以上の保存剤を含むことが望ましい可能性がある。保存剤が存在することで、例えば組成物をより長期にわたって貯蔵することが可能となる。組成物中の全ての賦形剤が、好ましくは医薬として許容されるものである。
本発明の化合物および塩は、あるいは、非経口経路によって、例えば直腸投与、吸入(例えば、ミストやエアロゾルによる)、経皮投与(例えば、経皮貼付剤による)、または非経口投与(例えば、皮下注射、静脈注射、筋肉注射など)によって投与することが可能であることは想到される。
概して、本発明の組成物は、感染部位に治療上有効量の当該化合物もしくは塩を提供する製剤で投与される。「治療上有効量」は、「標的病原体感染を治療」と等しい、標的病原体(複数)感染(その病原体のあらゆる段階であることができる)を予防、改善、抑制もしくは根絶するのに十分な量である。特に犬糸状虫の場合、感染を処置することで、犬糸状虫疾患、すなわち犬糸状虫感染によって生じるあらゆる障害が処置される(すなわち、予防、改善、抑制もしくは治癒される)。概して、治療上有効量は、感染部位での標的病原体を防除するのに有効な濃度を達成するのに必要な量と定義される。感染部位での濃度は好ましくは、少なくとも標的病原体についての当該化合物もしくは塩のMIC100レベル(最小阻害濃度、すなわち標的病原体の100%の運動性を阻害する濃度)に等しい。当該化合物または塩を別の有効成分(例えば、1以上の他の駆虫薬)とともに投与する限りにおいて、その用量は好ましくは、他の有効成分の量とともに、治療上有効量を構成する量の当該化合物もしくは塩を含む。
当該化合物または塩の単回投与は、犬糸状虫感染を治療するのに十分であることができる。代表的にはそのような単一用量が好ましいが、複数用量を用いることが可能であることが想到される。当該化合物または塩を投与する場合、感染を治療するための総用量は約0.01mg/kg(すなわち、体重1kg当たりの化合物もしくは塩のミリグラム数)より大きい。一部のそのような実施形態において、合計用量は、約0.01から約100mg/kg、約0.01から約50mg/kg、約0.1から約25mg/kg、または約1から約20mg/kgである。イヌの場合、例えば、その用量は、通常は約1から約15mg/kg、約8から約12mg/kg、または約10mg/kgである。他の投与経路について、同じ用量範囲が好適な場合がある。例えば、一部の実施形態において、皮下投与について、同じ用量範囲を用いる。しかしながら、所望の用量は、当該化合物または塩を非経口投与、特には静脈投与する一部の場合で、相対的に少ないものであることができる。例えば、一部のそのような実施形態において、当該用量は約0.01から約50mg/kg、約0.01から約15mg/kg、または約0.1から約10mg/kgである。イヌの場合、例えば、好適な静脈用量は、約0.01から約10mg/kg、約0.1から約5mg/kg、または約1mg/kgであることができる。
当該化合物または塩を注射によって非経口投与する場合、製剤中の当該化合物もしくは塩の濃度は好ましくは、非経口投与に許容される容量での当該化合物もしくは塩の所望の治療上有効量を提供するのに十分である。
好ましい用量に影響する因子には、例えば、所期の被投与者の種類(例えば、動物種および品種)、年齢、大きさ、性別、飼料、活性および状態;投与経路;投与される特定の組成物の活性、効力、薬物動態および毒性プロファイルなどの薬理などの薬理的考慮事項;および当該化合物もしくは塩が有効成分の組み合わせの一部として投与されるか否かなどがあり得る。従って、当該化合物もしくは塩の好ましい量は変動し得ることから、上記の代表的用量から逸脱することも可能である。そのような用量調節の決定は、当業者の技術の範囲内である。
本発明は、a)本発明による使用のための1以上の化合物とb)成分a)とは構造的に異なる1以上の活性化合物を含む医薬組成物に有用な組み合わせに関するものでもある。活性化合物b)は好ましくは駆虫薬化合物であり、より好ましくはアベルメクチン類(例えば、イベルメクチン、セラメクチン、ドラメクチン、アバメクチン、およびエピノメクチン);ミルベマイシン類(モキシデクチンおよびミルベマイシンオキシム);プロ−ベンズイミダゾール類(例えば、フェバンテル、ネトビミン(netobimin)およびチオファネート);ベンズイミダゾール誘導体類、例えばチアゾールベンズイミダゾール誘導体(例えば、チアベンダゾールおよびカンベダゾール)またはカーバメートベンズイミダゾール誘導体(例えば、フェンベンダゾール、アルベンダゾール(オキサイド)、メベンダゾール、オクスフェンダゾール、パーベンダゾール、オキシベンダゾール、フルベンダゾールおよびトリクラベンダゾール);イミダゾチアゾール類(例えば、レバミゾールおよびテトラミソール);テトラヒドロピリミジン(モランテルおよびピランテル)、有機リン酸塩(例えば、トリクロルホン、ハロクソン、ジクロルボスおよびナフタロホス);サリチルアニリド類(例えば、クロサンテル、オキシクロザニド、ラフォキサニドおよびニクロサミド);ニトロフェノール系化合物(例えば、ニトロキシニルおよびニトロスカナート);ベンゾエンジスルフォナミド類(benzoenedisulphonamides)(例えば、クロルスロン);ピラジナイソキノリン類(pyrazinaisoquinolines)(例えば、プラジカンテルおよびエピシプランテル);複素環化合物(例えば、ピペラジン、ジエチルカルバマジン、ジクロロフェンおよびフェノチアジン);ヒ素剤(例えば、チアセタルサミド(thiacetarsamide)、メロルサミン(melorsamine)およびアルセナマイド);シクロオクタデプシペプチド類(例えば、エモデプシド);パラヘルクアミド類(paraherquamides)(例えば、デルカンテル);アミノ−アセトニトリル化合物(例えば、モネパンテル、AAD1566);およびアミジン化合物(例えば、アミダンテルおよびトリベンジミジン)(塩などの全ての医薬として許容される形態を含む)からなる群から選択される。
想到される併用療法において、本発明で使用される化合物は、他の有効成分の前、同時および/または後に投与することができる。さらに、本発明で使用される化合物は、他の有効成分と同じ組成物で、および/または他の有効成分からの別の組成物で投与することができる。さらに、本発明で使用される化合物および他の有効成分は、同じおよび/または異なる投与経路によって投与することができる。
実施例
下記の実施例は、説明のみを目的とするものであり、いかなる形でも本開示の残りの部分に限定するものではない。
実施例1.本発明で使用するために製造される化合物を分析するためのプロトコール
本願人らは、本発明で使用される多数の化合物を製造した。各種の分析高速液体クロマトグラフィー(「HPLC」)および質量分析(「MS」)プロトコールを用いて、同定および純度測定を行い、確認した。これらのプロトコールについて下記で述べる。
システムI
場合により、脱気剤(G1379A)を取り付けたバイナリポンプ(G1312A)、ウェルプレートサンプラー(G1367A)、カラムオーブン(G1316A)、ダイオードアレイ検出器(G1315B)、ESI源を有する質量検出器(G1946DSL)および蒸発光検出器(Sedex75)を有するHPLC/MSD1100(Agilent, Santa Clara, CA, USA)を用いて、化合物分析を行った。4種類の異なるカラムおよび検出方法を、このシステムとともに用いた。
プロトコールI−A
このプロトコールに用いたカラムは、直径4.6mm、長さ30mmおよび3.5μm充填剤を有するZorbax SB−C18(Agilent)であった。カラムは、30℃(環境温度)で運転した。注入容量は5.0μLであり、流量は1.0mL/分であり、運転時間は8分(平衡化を含む)であった。下記の勾配で2種類の溶離液を用いた。
Figure 2017519802
分析前に、サンプルを溶媒AおよびBの1:1混合物で希釈した。検出方法は210および254nmのUV;ESI/MS(100から1000m/z)、陽イオン;およびELSD(Sedex75)であった。
プロトコールI−B
このプロトコールに使用されるカラムは、直径4.6mm、長さ50mm、および3μm充填剤を有するAtlantis dC18(Waters, Milford, MA, USA)であった。カラムは30℃で運転した。注入容量は2.0μLであり、流量は1.0mL/分であり、運転時間は10分(平衡化を含む)であった。2種類の溶離液を次の勾配で用いた。
Figure 2017519802
分析前に、サンプルを溶媒AおよびBの1:1混合物で希釈した。検出方法は、210および254nmのUV;ESI/MS(100−1000m/z)、陽イオン;およびELSD(Sedex75)であった。
プロトコールI−C
このプロトコールに使用されるカラムは、直径4.6mm、長さ50mmおよび3μm充填剤を有するAtlantis dC18であった。カラムは30℃で運転した。注入容量は2.0μLであり、流量は1.5mL/分であり、運転時間は6分(平衡化を含む)であった。2種類の溶離液を次の勾配で用いた。
Figure 2017519802
分析前に、サンプルを溶媒AおよびBの1:1混合物で希釈した。検出方法は、210および254nmのUV;ESI/MS(85−1000m/z)、陽イオン;およびELSD(Sedex75)であった。
プロトコールI−D
このプロトコールに使用されるカラムは、直径4.6mm、長さ30mmおよび3.5μm充填剤を有するZorbax SB−C18(Agilent)であった。カラムは30℃(環境温度)で運転した。注入容量は5.0μLであり、流量は1.0mL/分であり、運転時間は8分(平衡化を含む)であった。2種類の溶離液を次の勾配で用いた。
Figure 2017519802
分析前に、サンプルを溶媒AおよびBの1:1混合物で希釈した。検出方法は、210および254nmのUV;ESI/MS(100−1000m/z)、陽イオン;およびELSD(Sedex75)であった。
プロトコールI−E
このプロトコールに使用されるカラムは、Chromolith Fast Gradient、RP−18e、直径2mmおよび長さ50mmであった。カラムは35℃で運転した。注入容量は1.0μLであり、流量は1.2mL/分であり、運転時間は3.5分(平衡化を含む)であった。2種類の溶離液を次の勾配で用いた。
Figure 2017519802
分析前に、サンプルを溶媒AおよびBの1:1混合物で希釈した。検出方法は、210および254nmのUV;ESI/MS(100−1000m/z)、陽イオン;およびELSD(Sedex75)であった。
プロトコールI−F
このプロトコールに使用されるカラムは、Chromolith Fast Gradient、RP−18e、直径2mmおよび長さ50mmであった。カラムは35℃で運転した。注入容量は1.0μLであり、流量は1.2mL/分であり、運転時間は3.5分(平衡化を含む)であった。2種類の溶離液を次の勾配で用いた。
Figure 2017519802
分析前に、サンプルを溶媒AおよびBの1:1混合物で希釈した。検出方法は、210および254nmのUV;ESI/MS(100−1000m/z)、陽イオン;およびELSD(Sedex75)であった。
システムII
場合により、脱気剤(G1379A)を取り付けたバイナリポンプ(G1312A)、ウェルプレートサンプラー(G1367A)、カラムオーブン(G1316A)、ダイオードアレイ検出器(G1315B)、APCI源を取り付けた質量検出器(G2445DSL)、および蒸発光検出器(Alltech ELSD2000)を有するLC/MSD Trap1100(Agilent, Santa Clara, CA, USA)を用いて、化合物分析を実施した。3種類の異なるカラムおよび検出方法を、このシステムとともに用いた。
プロトコールII−A
このプロトコールに使用されるカラムは、直径4.6mm、長さ30mm、および3.5μm充填剤を有するZorbax SB−C18(Agilent)であった。カラムは30℃で運転した。注入容量は5.0μLであり、流量は1.0mL/分であり、運転時間は8分(平衡化を含む)であった。2種類の溶離液を次の勾配で用いた。
Figure 2017519802
分析前に、サンプルを溶媒AおよびBの1:1混合物で希釈した。検出方法は、210および254nmのUV;およびAPCI/MS(80−1000m/z)、陽イオンであった。
プロトコールII−B
このプロトコールに使用されるカラムは、直径4.6mm、長さ50mmおよび2.5μm充填剤を有するXBridge C18(Waters)であった。カラムは40℃で運転した。注入容量は2.0μLであり、流量は1.0mL/分であり、運転時間は10分(平衡化を含む)であった。2種類の溶離液を次の勾配で用いた。
Figure 2017519802
分析前に、サンプルを溶媒AおよびBの1:1混合物で希釈した。検出方法は、254および210nmのUV;およびAPCI/MS(100−1500m/z)、陽イオンであった。
プロトコールII−C
このプロトコールに使用されるカラムは、直径4.6mm、長さ50mm、および5.0μm充填剤を有するGemini(登録商標)C18(Phenomenex Inc., CA)であった。カラムは35℃で運転した。注入容量は2.0μLであり、流量は1.0mL/分であった。2種類の溶離液を次の勾配で用いた。
Figure 2017519802
分析前に、サンプルを溶媒AおよびBの1:1混合物で希釈した。検出方法は270nmのUV;およびAPCI/MS(100−800m/z)、陽イオンおよび陰イオンであった。
例示化合物
本発明で使用される化合物またはそれの塩は、WO2009/077527に記載されている。WO2009/077527の実施例2から57(57から108頁)は、本発明で使用される化合物の例として、ならびにそれらの製造方法として本願に組み込まれる。同じことが、WO2009/077527の表IIに例示の実施例58から265にも当てはまる(108から137頁)。
本発明で使用される化合物の別の例は、本明細書において下記で記載されている。第1の新規化合物(実施例266)は下記のように製造される。
Figure 2017519802
4−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]ピペリジン(2g;7.7mmol)をジクロロメタン(25mL)に懸濁させ、無水クロロ酢酸(1.35g;7.7mmol)のジクロロメタン(5mL)中溶液を撹拌下にゆっくり加える。140分の反応時間後、追加の無水クロロ酢酸(575mg;3.3mmol)を加え、反応混合物を終夜撹拌する。反応混合物を0.2M塩酸水溶液(30mLで2回)および1M水酸化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して所望の生成物(2.1g;6.2mmol)を粗生成物として得て、それをそのまま次の段階で用いる。
Figure 2017519802
2−クロロ−1−[4−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−ピペリジル]エタノン(23g;68mmol)および4−[4−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)アニリノ]シクロヘキサノール(20.7g;68mmol)を、テトラヒドロフラン(6mL)およびジクロロメタン(300mL)の混合物に溶かす。ヨウ化ナトリウム(10.3g;68mmol)および水酸化ナトリウム(9.8g;238mmol)を加え、得られた混合物を6.5時間にわたり還流攪拌する。室温まで冷却した後、水(300mL)を加え、2相を10分間撹拌する。有機相を分離し、1M塩酸(200mL)、飽和塩化ナトリウム水溶液(250mLで2回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮して、所望の生成物を粗生成物として得る。エタノールからの再結晶によって、所望の生成物が純粋な形で得られる。構造は、プロトコールI−Fを用いて確認した。計算質量=605;実測質量=605;HPLC保持時間=2.16分(化合物266)。
次の化合物(実施例267)は次のように製造される。
Figure 2017519802
N−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−4−アミン(2g;8.2mmol)をジクロロメタン(25mL)に懸濁させ、無水クロロ酢酸(1.44g;8.2mmol)のジクロロメタン(5mL)中溶液を撹拌下にゆっくり加える。90分の反応時間後、反応混合物を0.2M塩酸水溶液(30mLで2回)および1M水酸化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、所望の生成物(2.5g;7.8mmol)を粗生成物として得て、それをそのまま次の段階で用いる。
Figure 2017519802
2−クロロ−1−[4−[4−(トリフルオロメチル)アニリノ]−1−ピペリジル]エタノン(24.2g;75mmol)および4−[4−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)アニリノ]シクロヘキサノール(23g;75mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)およびジクロロメタン(250mL)の混合物に溶かす。ヨウ化ナトリウム(11.4g;75mmol)および水酸化ナトリウム(10.9g;264mmol)を加え、得られた混合物を5時間還流攪拌する。冷却して室温とした後、水(250mL)を加え、2相を5分間撹拌する。有機相を分離し、水相をジクロロメタンで2回抽出する(それぞれ250mL)。合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液(500mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮して、所望の生成物を粗生成物として得る。エタノールからの再結晶によって、所望の生成物を純粋な形で得る(18.5g;31mmol)。構造は、プロトコールI−Eを用いて確認した。計算質量=588;実測質量=588;HPLC保持時間=2.24分(化合物267)。
実施例268.犬糸状虫に対する活性の測定
犬糸状虫(D. immitis)感染イヌから回収したミクロフィラリアを、無菌条件下で96ウェルプレートに蒔いた。犬糸状虫(D. immitis)のL3幼虫を感染蚊から回収し、脱皮させて化合物試験に必要なL4段階とした。L4幼虫を無菌条件下で96ウェルプレートに蒔いた。化合物のDMSO溶液を寄生生物含有プレートに加えた。化合物を加えた後、寄生生物を3日間インキュベートしてから、生存度の評価を行った。殺ミクロフィラリア活性は、半最大有効濃度(EC50)として報告する。L4幼虫に対する効果は、運動性の完全喪失を生じる最低用量(MIC100)として報告する。
実施例267、263(WO2009/077527参照)、247(WO2009/077527参照)、195(WO2009/077527参照)、194(WO2009/077527参照)、183(WO2009/077527参照)、180(WO2009/077527参照)、160(WO2009/077527参照)、57(WO2009/077527参照)、13(WO2009/077527参照)および12(WO2009/077527参照)による化合物は、犬糸状虫(D. immitis)ミクロフィラリアに対して10μM未満のEC50値を示した。実施例266、249(WO2009/077527参照)、196(WO2009/077527参照)、189(WO2009/077527参照)、178(WO2009/077527参照)、174(WO2009/077527参照)、172(WO2009/077527参照)、170(WO2009/077527参照)、11(WO2009/077527参照)および10(WO2009/077527参照)による化合物は、犬糸状虫(D. immitis)ミクロフィラリアに対して5μM未満のEC50値を示した。
実施例266、267、194(WO2009/077527参照)、57(WO2009/077527参照)および11(WO2009/077527参照)による化合物は、犬糸状虫(D. immitis)のL4幼虫に対して10μM未満のMIC100値を示した。実施例263(WO2009/077527参照)、247(WO2009/077527参照)、195(WO2009/077527参照)、189(WO2009/077527参照)、183(WO2009/077527参照)、180(WO2009/077527参照)、178(WO2009/077527参照)、174(WO2009/077527参照)、160(WO2009/077527参照)、13(WO2009/077527参照)および12(WO2009/077527参照)による化合物は、犬糸状虫(D. immitis)のL4幼虫に対して5μM未満のMIC100値を示した。
定義
「アルキル」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、代表的には1から約20個の炭素原子、より代表的には1から約8個の炭素原子、さらにより代表的には1から約6個の炭素原子を含む直鎖もしくは分岐の飽和ヒドロカルビル置換基(すなわち、炭素および水素のみを含む置換基)を意味する。そのような置換基の例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソ−アミル、ヘキシル、およびオクチルなどがある。
「アルケニル」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、1以上の二重結合および代表的には2から約20個の炭素原子、より代表的には約2から約20個の炭素原子、さらにより代表的には約2から約8個の炭素原子、さらにより代表的には約2から約6個の炭素原子を含む直鎖もしくは分岐のヒドロカルビル置換基を意味する。そのような置換基の例には、エテニル(ビニル);2−プロペニル;3−プロペニル;1,4−ペンタジエニル;1,4−ブタジエニル;1−ブテニル;2−ブテニル;3−ブテニル;およびデセニルなどがある。
「アルキニル」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、1以上の三重結合および代表的には2から約20個の炭素原子、より代表的には約2から約8個の炭素原子、さらにより代表的には約2から約6個の炭素原子を含む直鎖もしくは分岐のヒドロカルビル置換基を意味する。そのような置換基の例には、エチニル、2−プロピニル、3−プロピニル、デシニル、1−ブチニル、2−ブチニルおよび3−ブチニルなどがある。
「炭素環」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、代表的には3から14個の炭素環原子(「環原子」は、一緒に結合して環状部分の環もしくは複数環を形成する原子である。)を含む飽和環状(すなわち、「シクロアルキル」)、部分飽和環状(すなわち、「シクロアルケニル」)、または完全不飽和(すなわち、「アリール」)ヒドロカルビル置換基を意味する。炭素環は、単一環であることができ、それは代表的には3から6個の環原子を含む。そのような単環炭素環の例には、シクロプロパニル、シクロブタニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニルおよびフェニルなどがある。炭素環はあるいは、一緒に縮合した複数(代表的には2または3)の環であることができ、例えばナフタレニル、テトラヒドロナフタレニル(「テトラリニル」とも称される)、インデニル、イソインデニル、インダニル、ビシクロデカニル、アントラセニル、フェナントレン、ベンゾナフテニル(「フェナレニル」とも称される)、フルオレニル、デカリニルおよびノルピナニルである。
「シクロアルキル」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、代表的には3から14個の炭素環原子を含む飽和環状ヒドロカルビル置換基を意味する。シクロアルキルは、代表的には3から6個の炭素環原子を含む単一の炭素環であることができる。単一環シクロアルキルの例には、シクロプロピル(または「シクロプロパニル」)、シクロブチル(または「シクロブタニル」)、シクロペンチル(または「シクロペンタニル」)、およびシクロヘキシル(または「シクロヘキサニル」)などがある。シクロアルキルはあるいは、一緒に縮合した複数(代表的には2または3)炭素環であることができ、例えばデカリニルまたはノルピナニルである。
「アリール」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、代表的には6から14個の炭素環原子を含む芳香族炭素環を意味する。アリールの例には、フェニル、ナフタレニルおよびインデニルなどがある。
場合により、ヒドロカルビル基(例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、またはシクロアルキル)における炭素原子数は、接頭辞「C−C−」(xは基中の炭素原子の最小数であり、yは最大数である。)によって示される。従って、例えば、「C−C−アルキル」は、1から6個の炭素原子を含むアルキル置換基を指す。さらに説明すると、C−C−シクロアルキルは、3から6個の炭素環原子を含む飽和ヒドロカルビル環を意味する。
「水素」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、水素基(または「ヒドリド」)を意味すし、−Hとして描くことができる。
「ヒドロキシ」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、−OHを意味する。
「ニトロ」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、−NOを意味する。
「シアノ」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、下記のように描くこともできる−CNを意味する。
Figure 2017519802
「オキソ」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、オキソ基を意味し、下記のように描くことができる。
Figure 2017519802
「カルボキシ」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、下記のように描くこともできる−C(O)−OHを意味する。
Figure 2017519802
「アミノ」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、−NHを意味する。
「ハロゲン」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、を意味する。フッ素基(−Fと描くことができる「フルオロ」)、塩素基(−Clと描くことができる「クロロ」)、臭素基(−Brと描くことができる「ブロモ」)、またはヨウ素基(−Iと描くことができる「ヨード」)。代表的には、フルオロまたはクロロが好ましく、多くの場合でフルオロが特に好ましい。
置換基が「置換されている」と記載されている場合、その置換基の炭素、窒素、酸素もしくは硫黄上の水素に代えて、非水素置換基となっている。従って、例えば、置換されたアルキル置換基は、アルキル置換基上の水素に代えて、少なくとも一つの非水素置換基となっているアルキル置換基である。説明すると、モノフルオロアルキルはフルオロで置換されたアルキルであり、ジフルオロアルキルは2個のフルオロで置換されたアルキルである。置換基上に複数の置換がある場合、各非水素置換基は同一であっても異なっていても良い(別段の断りがない限り)ことは認識しておくべきである。
置換基が「置換されていても良い」と記載されている場合、その置換基は(1)置換されていないか、(2)置換されていることができる。ある置換基が特定数までの非水素置換基で置換されていても良いと記載されている場合、その置換基は、(1)置換されていないか、(2)その特定数以下の非水素置換基、または当該置換基上の置換可能な位置の最大数以下のいずれか少ない方によって置換されていることができる。従って、例えば、ある置換基が3個以下の置換基で置換されていても良いヘテロアリールと記載されている場合、3個未満の置換可能な位置を有するいずれのヘテロアリールも、そのヘテロアリールが置換可能な位置を有するだけの数以下のみの非水素置換基によって置換されていても良いことが考えられる。説明すると、テトラゾリル(それが単結合によって単一の非水素部分に結合している場合、1個のみの置換可能位置を有する)は、1個以下の非水素置換基で置換されていても良いものと考えられる。さらに説明すると、アミノ窒素が2個以下の非水素置換基で置換されていても良いと記載されている場合、1級アミノ窒素は2個以下の非水素置換基で置換されていても良いが、2級アミノ窒素はわずか1個以下の非水素置換基で置換されていても良い。
接頭辞「ハロ」は、その接頭辞が結合している置換基が1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていることを示している。例えば、ハロアルキルは、1個のハロゲンを1個の水素に代えて有し、または複数のハロゲンを同数の水素に代えて有するアルキル置換基を意味する。ハロアルキルの例には、クロロメチル、1−ブロモエチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、および1,1,1−トリフルオロエチルなどがある。さらに説明すると、「ハロアルコキシ」は、1個のハロゲンが1個の水素に代えてあり、または複数のハロゲンが同数の水素に代えてあるアルコキシ置換基を意味する。ハロアルコキシ置換基の例には、クロロメトキシ、1−ブロモエトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ(「パーフルオロメチルオキシ」とも称される)、および1,1,1,−トリフルオロエトキシなどがある。ある置換基が複数のハロゲンによって置換されている場合、そのハロゲンは同一であっても異なっていても良い(別段の断りがない限り)ことは認識しておくべきである。
「カルボニル」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、下記のように描くこともできる−C(O)−を意味する。
Figure 2017519802
この用語は、水和カルボニル置換基、すなわち、−C(OH)−を包含するものでもある。
「アミノカルボニル」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、下記のように描くこともできる−C(O)−NHを意味する。
Figure 2017519802
「オキシ」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、エーテル置換基を意味し、−O−と描くことができる。
「アルコキシ」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、アルキルエーテル置換基、すなわち−O−アルキルを意味する。そのような置換基の例には、メトキシ(−O−CH)、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ、およびtert−ブトキシなどがある。
「アルキルカルボニル」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、−C(O)−アルキルを意味する。例えば、「エチルカルボニル」は下記のように描くことができる。
Figure 2017519802
「アルコキシカルボニル」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、−C(O)−O−アルキルを意味する。例えば、「エトキシカルボニル」は下記のように描くことができる。
Figure 2017519802
「炭素環カルボニル」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、−C(O)−炭素環を意味する。例えば、「フェニルカルボニル」は下記のように描くことができる。
Figure 2017519802
同様に、「複素環カルボニル」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、−C(O)−複素環を意味する。
「スルファニル」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、チアエーテル置換基、すなわち二価硫黄原子がエーテル酸素原子に代えて存在するエーテル置換基を意味する。そのような置換基は、−S−と描くことができる。これ、例えば「アルキル−スルファニル−アルキル」はアルキル−S−アルキルを意味する。
「チオール」または「メルカプト」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、スルフヒドリル置換基を意味し、−SHと描くことができる。
「チオカルボニル」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、硫黄が酸素に代えて存在するカルボニルを意味する。そのような置換基は、−C(S)−と描くことができ、下記のように描くこともできる。
Figure 2017519802
「スルホニル」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、下記のように描くこともできる−S(O)−を意味する。
Figure 2017519802
従って、例えば「アルキル−スルホニル−アルキル」は、アルキル−S(O)−アルキルを意味する。
「アミノスルホニル」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、下記のように描くこともできる−S(O)−NHを意味する。
Figure 2017519802
「スルフィニル」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、下記のように描くこともできる−S(O)−を意味する。
Figure 2017519802
従って、例えば、「アルキル−スルフィニル−アルキル」は、アルキル−S(O)−アルキルを意味する。
「複素環」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、代表的には合計3から14個の環原子を含む飽和(すなわち、「複素環アルキル」)、非芳香族部分飽和(すなわち、「複素環アルケニル」)、または複素環芳香族(すなわち、「ヘテロアリール」)環構造を意味する。少なくとも、環原子の一つがヘテロ原子(代表的には酸素、窒素または硫黄)であり、残りの環原子は通常は、独立に代表的には炭素、酸素、窒素および硫黄からなる群から選択される。
複素環は、代表的には3から7個の環原子、より代表的には3から6個の環原子、さらにより代表的には5から6個の環原子を含む単一環であることができる。単一環複素環の例には、フラニル、チエニル(「チオフェニル」および「チオフラニル」とも称される)、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チオジアゾリル、オキサジアゾリル(1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル(「アゾキシミル」とも称される)、1,2,5−オキサジアゾリル(「フラザニル」とも称される)、および1,3,4−オキサジアゾリルなど)、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサチアゾリル、オキサトリアゾリル(1,2,3,4−オキサトリアゾリルおよび1,2,3,5−オキサトリアゾリルなど)、ピリジニル、ジアジニル(ピリダジニル(「1,2−ジアジニル」とも称される)、ピリミジニル(「1,3−ジアジニル」とも称される)、およびピラジニル(「1,4−ジアジニル」とも称される)など)、トリアジニル(s−トリアジニル(「1,3,5−トリアジニル」とも称される)、as−トリアジニル(1,2,4−トリアジニルとも称される)、およびv−トリアジニル(「1,2,3−トリアジニル」とも称される)など)、オキサチアジニル(1,2,5−オキサチアジニルおよび1,2,6−オキサチアジニルなど)、オキセピニル、チエピニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロチエニル(「ジヒドロチオフェニル」とも称される)、テトラヒドロチエニル(「テトラヒドロチオフェニル」とも称される)、イソピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、イソイミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ジチオリル、オキサチオリル、オキサチオラニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリル、イソチアゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、ジオキサゾリル(1,2,3−ジオキサゾリル、1,2,4−ジオキサゾリル、1,3,2−ジオキサゾリル、および1,3,4−ジオキサゾリルなど)、ピラニル(1,2−ピラニルおよび1,4−ピラニルなど)、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサジニル(1,2,3−オキサジニル、1,3,2−オキサジニル、1,3,6−オキサジニル(「ペンタオキサゾリル」とも称される)、1,2,6−オキサジニル、および1,4−オキサジニルなど)、イソオキサジニル(o−イソオキサジニルおよびp−イソオキサジニルなど)、オキサジアジニル(1,4,2−オキサジアジニルおよび1,3,5,2−オキサジアジニルなど)、モルホリニル、アゼピニルおよびジアゼピニルなどがある。
複素環はあるいは、一緒に縮合した2または3環であることができ、例えば、インドリジニル、ピラノピロリル、プリニル、イミダゾピラジニル、イミダゾロピリダジル、ピリドピリジニル(ピリド[3,4−b]−ピリジニル、ピリド[3,2−b]−ピリジニル、ピリド[4,3−b]−ピリジニル、およびナフチリジニルなど)、プテリジニル、ピリダジノテトラジニル、ピラジノテトラジニル、ピリミジノテトラジニル、ピリンジニル(pyrindinyl)、ピラゾロピリミジニル、ピラゾロピラジニル、ピラゾロピリダジル、または4H−キノリジニルなどがある。一部の実施形態において、好ましい多環複素環は、インドリジニル、ピラノピロリル、プリニル、ピリドピリジニル、ピリンジニル(pyrindinyl)、および4H−キノリジニルである。
縮合環複素環の他の例には、ベンゾ−縮合複素環などがあり、例えば、ベンゾフラニル(「クマロニル」とも称される)、イソベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル(「インドオキサジニル」とも称される)、アントラニリル、ベンゾチエニル(「ベンゾチオフェニル」、「チオナフテニル」および「ベンゾチオフラニル」とも称される)、イソベンゾチエニル(「イソベンゾチオフェニル」、「イソチオナフテニル」および「イソベンゾチオフラニル」とも称される)、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、インドリル、イソインダゾリル(「ベンゾピラゾリル」とも称される)、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾアジニル(キノリニル(「1−ベンゾアジニル」とも称される)およびイソキノリニル(「2−ベンゾアジニル」とも称される)など)、フタラジニル、キノキザリニル、ベンゾジアジニル(シンノリニル(「1,2−ベンゾジアジニル」とも称される)およびキナゾリニル(「1,3−ベンゾジアジニル」とも称される)など)、ベンゾイミダゾチアゾリル、カルバゾリル、アクリジニル、イソインドリル、インドレニニル(「シュードインドリル」とも称される)、ベンゾジオキソリル、クロマニル、イソクロマニル、チオクロマニル、イソチオクロマニル、クロメニル、イソクロメニル、チオクロメニル、イソチオクロメニル、ベンゾジオキサニル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾオキサジニル(1,3,2−ベンゾオキサジニル、1,4,2−ベンゾオキサジニル、2,3,1−ベンゾオキサジニル、および3,1,4−ベンゾオキサジニルなど)、ベンゾイソオキサジニル(1,2−ベンゾイソオキサジニルおよび1,4−ベンゾイソオキサジニルなど)、ベンゾオキサジアジニル、およびキサンテニルである。一部の実施形態において、好ましいベンゾ−縮合複素環は、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、アントラリル、ベンゾチエニル、イソベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、インドリル、イソインダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾアジニル、フタラジニル、キノキザリニル、ベンゾジアジニル、カルバゾリル、アクリジニル、イソインドリル、インドレニニル、ベンゾジオキソリル、クロマニル、イソクロマニル、チオクロマニル、ベンゾジオキサニル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾオキサジニル、ベンゾイソオキサジニルおよびキサンテニルである。
「2−縮合環」複素環(単独でまたは別の用語と組み合わせて)という用語は、二つの縮合環を含む飽和、非芳香族部分飽和、またはヘテロアリールを意味する。そのような複素環には、例えば、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、アントラニリル、ベンゾチエニル、イソベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、インドリジニル、ピラノピロリル、ベンゾオキサジアゾリル、インドリル、イソインダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、プリニル、イミダゾピラジニル、イミダゾロピリダジル、キノリニル、イソキノリニル、ピリドピリジニル、フタラジニル、キノキザリニル、ベンゾジアジニル、プテリジニル、ピリダジノテトラジニル、ピラジノテトラジニル、ピリミジノテトラジニル、ピリンジニル(pyrindinyl)、イソインドリル、インドレニニル、ピラゾロピリミジニル、ピラゾロピラジニル、ピラゾロピリダジル、ベンゾジオキソリル、クロマニル、イソクロマニル、チオクロマニル、イソチオクロマニル、クロメニル、イソクロメニル、チオクロメニル、イソチオクロメニル、ベンゾジオキサニル、テトラヒドロイソキノリニル、4H−キノリジニル、ベンゾオキサジニル、およびベンゾイソオキサジニルなどがある。一部の実施形態において、好ましい2−縮合環複素環には、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、アントラニリル、ベンゾチエニル、イソベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、インドリジニル、ピラノピロリル、ベンゾオキサジアゾリル、インドリル、イソインダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、ピリドピリジニル、フタラジニル、キノキザリニル、ベンゾジアジニル、プテリジニル、ピリンジニル(pyrindinyl)、イソインドリル、インドレニニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、テトラヒドロイソキノリニル、4H−キノリジニル、ベンゾオキサジニル、およびベンゾイソオキサジニルなどがある。
「ヘテロアリール」(単独で、または別の用語と組み合わせて)という用語は、代表的には5から14個の環原子を含む芳香族複素環を意味する。ヘテロアリールは、単一環または複数(代表的には2または3)縮合環であることができる。そのような部分には、例えば、5員環、例えばフラニル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チオジアゾリル、オキサジアゾリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサチアゾリル、およびオキサトリアゾリル;6員環、例えばピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、およびオキサチアジニル;7員環、例えばオキセピニルおよびチエピニル;6/5員縮合環系、例えばベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、アントラニリル、ベンゾチエニル、イソベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、インドリジニル、ピラノピロリル、ベンゾオキサジアゾリル、インドリル、イソインダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、プリニル、イミダゾピラジニル、およびイミダゾロピリダジル;および6/6員縮合環系、例えばキノリニル、イソキノリニル、ピリドピリジニル、フタラジニル、キノキザリニル、ベンゾジアジニル、プテリジニル、ピリダジノテトラジニル、ピラジノテトラジニル、ピリミジノテトラジニル、ベンゾイミダゾチアゾリル、カルバゾリルおよびアクリジニルなどがある。一部の実施形態において、好ましい5員環には、フラニル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、ピラゾリル、およびイミダゾリルなどがあり;好ましい6員環には、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、およびトリアジニルなどがあり;好ましい6/5員縮合環系にはベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、アントラニリル、ベンゾチエニル、イソベンゾチエニル、およびプリニルなどがあり;好ましい6/6員縮合環系にはキノリニル、イソキノリニル、およびベンゾジアジニルなどがある。
炭素環または複素環は、例えば、独立にハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、オキソ、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルキルカルボニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルコキシ、アリールアルコキシアルキル、アリールアルコキシカルボニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、シクロアルキルアルコキシアルキル、およびシクロアルキルアルコキシカルボニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていることができる。より代表的には、炭素環または複素環は、例えば、独立にハロゲン、−OH、−C(O)−OH、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、アリール、アリール−C−C−アルキル、アリール−C−C−アルコキシ、アリール−C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、アリール−C−C−アルコキシカルボニル、シクロアルキル、シクロアルキル−C−C−アルキル、シクロアルキル−C−C−アルコキシ、シクロアルキル−C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、およびシクロアルキル−C−C−アルコキシカルボニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。前記アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルキルカルボニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルコキシ、アリールアルコキシアルキル、またはアリールアルコキシカルボニル置換基はさらに、例えば、1以上のハロゲンで置換されていても良い。そのような適宜の置換基の前記アリールおよびシクロアルキルは代表的には、3から6個の環原子、より代表的には5から6個の環原子を含む単一環である。
アリールまたはヘテロアリールは、例えば、独立にハロゲン、−OH、−CN、−NO、−SH、−C(O)−OH、アミノ、アミノアルキル、アルキル、アルキルスルファニル、カルボキシアルキルスルファニル、アルキルカルボニルオキシ、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルコキシ、アルコキシアルキルスルファニル、アルコキシカルボニルアルキルスルファニル、カルボキシアルコキシ、アルコキシカルボニルアルコキシ、炭素環、炭素環アルキル、炭素環オキシ、炭素環スルファニル、炭素環アルキルスルファニル、炭素環アミノ、炭素環アルキルアミノ、炭素環カルボニルアミノ、炭素環アルキル、炭素環カルボニルオキシ、炭素環オキシアルコキシ炭素環、炭素環スルファニルアルキルスルファニル炭素環、炭素環スルファニルアルコキシ炭素環、炭素環オキシアルキルスルファニル炭素環、複素環、複素環アルキル、複素環オキシ、複素環スルファニル、複素環アルキルスルファニル、複素環アミノ、複素環アルキルアミノ、複素環カルボニルアミノ、複素環カルボニルオキシ、複素環オキシアルコキシ複素環、複素環スルファニルアルキルスルファニル複素環、複素環スルファニルアルコキシ複素環、および複素環オキシアルキルスルファニル複素環からなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。より代表的には、アリールまたはヘテロアリールは、例えば、独立にハロゲン、−OH、−CN、−NO、−SH、−C(O)−OH、アミノ、アミノ−C−C−アルキル、C−C−アルキル、C−C−アルキルスルファニル、カルボキシ−C−C−アルキルスルファニル、C−C−アルキルカルボニルオキシ、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルコキシカルボニル−C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキルスルファニル、C−C−アルコキシカルボニル−C−C−アルキルスルファニル、カルボキシ−C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル−C−C−アルコキシ、アリール、アリール−C−C−アルキル、アリールオキシ、アリールスルファニル、アリール−C−C−アルキルスルファニル、アリールアミノ、アリール−C−C−アルキルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アリールカルボニルオキシ、アリールオキシ−C−C−アルコキシアリール、アリールスルファニル−C−C−アルキルスルファニルアリール、アリールスルファニル−C−C−アルコキシアリール、アリールオキシ−C−C−アルキルスルファニルアリール、シクロアルキル、シクロアルキル−C−C−アルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルスルファニル、シクロアルキル−C−C−アルキルスルファニル、シクロアルキルアミノ、シクロアルキル−C−C−アルキルアミノ、シクロアルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルカルボニルオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリール−C−C−アルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールスルファニル、ヘテロアリール−C−C−アルキルスルファニル、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリール−C−C−アルキルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、およびヘテロアリールカルボニルオキシからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い。ここで、いずれかのそのような置換基における炭素に結合した1以上の水素が、例えば、ハロゲンで置き換わっていても良い。さらに、そのような適宜の置換基のシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリール部分は代表的には、3から6個の環原子、より代表的には5または6個の環原子を含む単一環である。
複数成分置換基に付けた接頭辞は、最初の成分のみに当てはまる。説明のため、「アルキルシクロアルキル」という用語は、二つの成分:アルキルおよびシクロアルキルを含む。従って、C−C−アルキルシクロアルキル上のC−C−接頭辞は、当該アルキルシクロアルキルのアルキル成分が1から6個の炭素原子を含み、当該C−C−接頭辞がシクロアルキル成分を説明しないことを意味している。
置換基が「独立に選択される」と記載されている場合、各置換基は他のものから独立に選択される。従って、各置換基は、他の選択される化合物と同一または異なっていることができる。
言葉を用いて置換基を説明する場合、当該置換基の最も右に記載の成分が、自由原子価を有する成分である。説明のため、メトキシエチルで置換されたベンゼンは、下記の構造を有する。
Figure 2017519802
分かる通り、エチルがベンゼンに結合しており、メトキシが、ベンゼンから最も遠い成分である置換基の成分である。さらなる説明として、シクロヘキサニルスルファニルブトキシで置換されたベンゼンは、下記の構造を有する。
Figure 2017519802
化学式を用いて一価置換基を説明する場合、その式の左側の点線は、自由原子価を有する置換基の部分を示す。説明のため、−C(O)−OHで置換されたベンゼンは下記構造を有する。
Figure 2017519802
化学式を用いて、描かれている化学構造の二つの他の成分(右側と左側の成分)の間の二価(または「連結」)成分を説明する場合、連結成分の最も左の点線は、描かれた構造における左側の成分に結合している連結成分の部分を示す。他方、最も右の点線は、描かれた構造における右側の成分の結合している連結成分の一部を示す。説明のため描かれた化学構造がX−L−Yであり、Lが−C(O)−N(H)−として記載されている場合、その化学式は下記のようになると考えられる。
Figure 2017519802
点線は、孤立している場合の三重結合成分を特徴付けるのには用いられない。従って、例えば、3価窒素は「N」と識別され、水素に結合している3価炭素は本特許においては「CH」と識別される。
「含む」、「包含する」および「含んでいる」という言葉は、排他的ではなく包括的に解釈すべきものである。この解釈は、これらの言葉が米国特許法下に提供される解釈と同じであるとするものである。
「医薬として許容される」という用語は、修飾されている名詞が医薬製品で使用されるのに適していることを意味するように形容詞的に使用される。それを用いて、例えば塩もしくは賦形剤を説明する場合、それは、その塩もしくは賦形剤が組成物の他の成分と適合性であり、有害効果が塩の利益に勝る程度に所期の被投与動物に対して有害ではないものであると特徴付けるものである。
好ましい実施形態の上記の詳細な説明は、当業界の他者が本発明、それの原理およびそれの実際の適用について精通することで、その当業界の他者が、ある特定の使用の要件に最も良く適し得るように、本発明をそれの多くの形態で適応および適用可能となるようにすることのみを目的としたものである。従って本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、多様に改変することが可能である。

Claims (24)

  1. 犬糸状虫感染の治療に使用される、下記式(I)の構造に相当する化合物または該化合物の塩。
    Figure 2017519802
    [式中、
    、R、R、R、およびRのそれぞれは、独立に水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、アルコキシ、ニトロ、アミノスルホニル、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アリールスルファニル、アリールアルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリールアルキルスルファニルからなる群から選択され、
    前記アルキル、アルコキシ、アミノスルホニル、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アリール、アリールオキシ、アリール−アルコキシ、アリールスルファニル、アリールアルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリールアルキルスルファニルは、独立にハロゲン、シアノ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルスルファニル、およびハロアルキルスルファニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い;
    は−O−、−C(O)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、および−NH−からなる群から選択され、
    前記−NH−は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキル、炭素環、および炭素環アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良く、
    そのような置換基はいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良く;
    は、直鎖C−C−アルキル、直鎖C−C−アルケニル、直鎖C−C−アルキニル、およびC−C−炭素環からなる群から選択され、
    前記直鎖C−C−アルキル、直鎖C−C−アルケニル、直鎖C−C−アルキニル、およびC−C−炭素環は、1以上の独立に選択されるアルキルで置換されていても良く;
    は、−CH−、−O−、−C(O)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、および−NH−からなる群から選択され、
    前記−CH−は、独立にアルキルおよび炭素環からなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良く、
    前記−NH−は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキル、炭素環、および炭素環アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良く、
    そのような置換基はいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良く;
    は、−CH−および−NH−からなる群から選択され、
    前記−CH−は、独立にアルキル、アルケニル、およびハロアルキルからなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良く、
    前記−NH−は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキル、炭素環、および炭素環アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良く、
    そのような置換基はいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良く;
    は、−CH−、−O−、−C(S)−、−C(O)−、−S(O)−、および−S(O)−からなる群から選択され、
    前記−CH−は、独立にアルキルおよび炭素環からなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良く;
    は連結基であり、
    前記連結基は炭化水素であり、
    前記連結基は1以上の窒素原子を含み、
    前記炭化水素における炭素の1以上は、独立にハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、オキソ、およびチオカルボニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良く、
    前記連結基は、XをXに架橋する3から6個の原子の少なくとも一つの鎖を含み、
    前記連結基は、XおよびXを架橋する3個未満の原子の鎖を含まず、
    前記鎖原子の1から2個が窒素であり;
    は、結合、−O−、−C(O)−、−NH−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−CH−、−CHCH−、−C(O)−CH−、−CH−C(O)−、−O−CH−、−CH−O−、−NH−CH−、−CH−NH−、−S−CH−、−CH−S−、−S(O)−CH−、−CH−S(O)−、−S(O)−CH−、および−CH−S(O)−からなる群から選択され、
    前記−NH−は、アルキルで置換されていても良く、
    前記−CH−、−CHCH−、−C(O)−CH−、−CH−C(O)−、−O−CH−、−CH−O−、−NH−CH−、−CH−NH−、−S−CH−、−CH−S−、−S(O)−CH−、−CH−S(O)−、−S(O)−CH−、および−CH−S(O)−は、1以上の独立に選択されるアルキルで置換されていても良く;
    はNおよびCHからなる群から選択され、
    前記CHは、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノスルホニル、アルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリール、アリールスルファニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールスルファニル、ヘテロアリールスルフィニル、およびヘテロアリールスルホニルからなる群から選択される置換基で置換されており、
    前記アルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルスルファニル、アリール、アリールスルファニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールスルファニル、ヘテロアリールスルフィニル、およびヘテロアリールスルホニルは、独立にハロゲンおよびアルキルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良く、
    前記アミノスルホニルは、2個以下の独立に選択されるアルキルで置換されていても良く;
    はNおよびCHからなる群から選択され、
    前記CHは、シアノ、ハロゲン、ニトロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、およびハロアルキルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されていても良く;
    、Z、およびZのそれぞれは、独立にNおよびCHからなる群から選択され、
    前記CHは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル、アルコキシ、アルキルスルファニル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、およびハロアルキルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されていても良い。]
  2. 、R、R、R、およびRのそれぞれが、独立に水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、アルコキシ、ニトロ、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アリールスルファニル、アリールアルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリールアルキルスルファニルからなる群から選択され、
    前記アルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アリール、アリールオキシ、アリール−アルコキシ、アリールスルファニル、アリールアルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリールアルキルスルファニルが、独立にハロゲン、シアノ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルスルファニル、およびハロアルキルスルファニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良く;
    が、−CH−および−NH−からなる群から選択され、
    前記−CH−が、独立にアルキルおよびアルケニルからなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良く、
    前記−NH−が、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキル、炭素環、および炭素環アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良く、
    そのような置換基がいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良く;
    が連結基であり、
    前記連結基が炭化水素であり、
    前記連結基が1以上の窒素原子を含み、
    前記炭化水素における炭素の1以上が、独立にハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、オキソ、およびチオカルボニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良く、
    前記連結基が、XをXに架橋する3から5個の原子の少なくとも一つの鎖を含み、
    前記連結基が、XおよびXを架橋する3個未満の原子の鎖を含まず、
    前記鎖原子の1から2個が窒素である、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項1に記載の化合物または塩。
  3. 、R、R、R、およびRのそれぞれが、独立に水素、ハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ニトロ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルスルファニル、フェニル、フェニルオキシ、フェニル−C−C−アルコキシ、フェニルスルファニル、フェニル−C−C−アルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−C−C−アルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリール−C−C−アルキルスルファニルからなる群から選択され、
    前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルスルファニル、フェニル、フェニルオキシ、フェニル−C−C−アルコキシ、フェニルスルファニル、フェニル−C−C−アルキルスルファニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−C−C−アルコキシ、ヘテロアリールスルファニル、およびヘテロアリール−C−C−アルキルスルファニルが、独立にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ−C−C−アルキル、ハロ−C−C−アルコキシ、C−C−アルキルスルファニル、およびハロ−C−C−アルキルスルファニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良く;
    が、−O−、−C(O)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、および−NH−からなる群から選択され、
    前記−NH−が、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−炭素環、およびC−C−炭素環−C−C−アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良く、
    そのような置換基がいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良く;
    が、直鎖C−C−アルキル、直鎖C−C−アルケニル、直鎖C−C−アルキニル、およびC−C−炭素環からなる群から選択され、
    前記直鎖C−C−アルキル、直鎖C−C−アルケニル、直鎖C−C−アルキニル、およびC−C−炭素環が、1以上の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良く;
    が、−CH−、−O−、−C(O)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、および−NH−からなる群から選択され、
    前記−CH−が、独立にC−C−アルキルおよびシクロプロピルからなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良く、
    前記−NH−が、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−炭素環、およびC−C−炭素環−C−C−アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良く、
    そのような置換基がいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良く;
    が、−CH−および−NH−からなる群から選択され、
    前記−CH−が、独立にC−C−アルキルおよびC−C−アルケニルからなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良く、
    前記−NH−が、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−炭素環、およびC−C−炭素環−C−C−アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良く、
    そのような置換基がいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良く;
    が、−CH−、−O−、−C(S)−、−C(O)−、−S(O)−、および−S(O)−からなる群から選択され、
    前記−CH−が、独立にC−C−アルキルおよびシクロプロピルからなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良く;
    が連結基であり、
    前記連結基が炭化水素であり、ただし
    前記連結基が1以上の窒素原子を含み、
    前記炭化水素における炭素の1以上が、独立にハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、オキソ、およびチオカルボニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良く、
    前記連結基が、XをXに架橋する3から5個の原子の少なくとも一つの鎖を含み、
    前記連結基が、XおよびXを架橋する3個未満の原子の鎖を含まず、
    前記鎖原子の1から2個が窒素であり;
    が、結合、−O−、−C(O)−、−NH−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−CH−、−CHCH−、−C(O)−CH−、−CH−C(O)−、−O−CH−、−CH−O−、−NH−CH−、−CH−NH−、−S−CH−、−CH−S−、−S(O)−CH−、−CH−S(O)−、−S(O)−CH−、および−CH−S(O)−からなる群から選択され、
    前記−NH−が、C−C−アルキルで置換されていても良く、
    前記−CH−、−CHCH−、−C(O)−CH−、−CH−C(O)−、−O−CH−、−CH−O−、−NH−CH−、−CH−NH−、−S−CH−、−CH−S−、−S(O)−CH−、−CH−S(O)−、−S(O)−CH−、および−CH−S(O)−が、1以上の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良く;
    が、NおよびCHからなる群から選択され、
    前記CHが、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノスルホニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルスルファニル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、フェニル、フェニルスルファニル、フェニルスルフィニル、フェニルスルホニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールスルファニル、ヘテロアリールスルフィニル、およびヘテロアリールスルホニルからなる群から選択される置換基で置換されており、
    前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルスルファニル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルスルファニル、フェニル、フェニルスルファニル、フェニルスルフィニル、フェニルスルホニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールスルファニル、ヘテロアリールスルフィニル、およびヘテロアリールスルホニルが、独立にハロゲンおよびC−C−アルキルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良く、
    前記アミノスルホニルが、2個以下の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良く;
    が、NおよびCHからなる群から選択され、
    前記CHが、シアノ、ハロゲン、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ−C−C−アルキル、およびハロ−C−C−アルキルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されていても良く;
    、Z、およびZのそれぞれが、独立にNおよびCHからなる群から選択され、
    前記CHが、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルスルファニル、ハロ−C−C−アルキル、ハロ−C−C−アルコキシ、およびハロ−C−C−アルキルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されていても良く;
    各ヘテロアリールが5から6員のヘテロアリールである、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項1に記載の化合物または塩。
  4. 、R、R、R、およびRのそれぞれが、独立に水素、ハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシからなる群から選択され、
    前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシが、独立にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ−C−C−アルキル、およびハロ−C−C−アルコキシからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良く;
    が、1以上の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良いC−C−炭素環であり;
    が、−CH−および−NH−からなる群から選択され、
    前記−CH−が、2個以下の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良く、
    前記−NH−が、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−炭素環、およびC−C−炭素環−C−C−アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良く、
    そのような置換基がいずれも、1以上の独立に選択されるハロゲンで置換されていても良く;
    が、NおよびCHからなる群から選択され、
    前記CHが、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノスルホニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルスルファニル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、およびヘテロアリールからなる群から選択される置換基で置換され、
    前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルスルファニル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルスルファニル、フェニルスルホニル、およびヘテロアリールが、独立にハロゲンおよびC−C−アルキルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良く、
    前記アミノスルホニルが、2個以下の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良い、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項1および3のいずれか1項に記載の化合物または塩。
  5. が、
    Figure 2017519802
    からなる連結基の群から選択され、
    そのような基がいずれも、独立にハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、オキソ、およびチオカルボニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物または塩。
  6. が、
    Figure 2017519802
    からなる連結基の群から選択され、
    そのような基がいずれも、独立にハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、オキソ、およびチオカルボニルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良い、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物または塩。
  7. 下記式(I−7)の構造に相当する、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項5および6のいずれか1項に記載の化合物または塩。
    Figure 2017519802
    [式中、
    、R、R、R、およびRのうちの三つが、それぞれ独立に水素、ハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシからなる群から選択され、
    前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシは、独立にハロゲンおよびハロ−C−C−アルキルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良く;
    、R、R、R、およびRのうちの残りの二つはそれぞれ水素であり;
    は、−O−および−NH−からなる群から選択され、
    前記−NH−は、C−C−アルキルで置換されていても良く;
    は、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルからなる群から選択され;
    は、−CH−、−O−、および−C(O)−からなる群から選択され;
    は、−CH−および−NH−からなる群から選択され、
    前記−CH−は、2個以下の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良く、
    前記−NH−は、C−C−アルキルで置換されていても良く;
    は、−CH−、−C(S)−、−C(O)−、および−S(O)−からなる群から選択され;
    は、
    Figure 2017519802
    からなる連結基の群から選択され;
    そのような基はいずれも、独立にC−C−アルキルおよびオキソからなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良く;
    は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ハロ−C−C−アルコキシ、およびハロ−C−C−アルキルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されたCHであり;
    は、ハロ−C−C−アルキルで置換されていても良いCHであり;
    、Z、およびZのうちの二つが、独立にNおよびCHからなる群から選択され;
    前記CHは、C−C−アルキルで置換されていても良く;
    、Z、およびZのうちの残りの一つがCHである。]
  8. 、R、R、R、およびRのうちの三つが、それぞれ独立に水素、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、tert−ブチル、n−プロピル、トリフルオロメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルスルファニル、イソ−ブトキシ、フェニル、フェノキシ、ベンジルオキシ、および4−トリフルオロメチルベンジルオキシからなる群から選択され;
    、R、R、R、およびRのうちの残りの二つがそれぞれ水素であり;
    が、−O−、−NH−、および−N(CH)−からなる群から選択され;
    が、−CH−、−C(H)(CH)−、−C(CH−、−NH−、および−N(CH)−からなる群から選択され;
    が、
    Figure 2017519802
    からなる連結基の群から選択され;
    そのような基がいずれも、独立にメチルおよびオキソからなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良く;
    が、クロロ、ニトロ、シアノ、トリフルオロメトキシ、およびトリフルオロメチルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されたCHであり;
    が、トリフルオロメチルで置換されていても良いCHであり;
    、Z、およびZのうちの二つが、独立にN、CH、およびC(CH)からなる群から選択され;
    、Z、およびZのうちの残りの一つがCHである、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項7に記載の化合物または塩。
  9. 下記式(I−9)の構造に相当する、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項8に記載の化合物または塩。
    Figure 2017519802
    [式中、
    は、−NH−および−N(CH)−からなる群から選択され;
    は、−CH−および−C(O)−からなる群から選択され;
    は、−CH−、−C(H)(CH)−、−C(CH−、−NH−、および−N(CH)−からなる群から選択され;
    は、
    Figure 2017519802
    からなる連結基の群から選択され;
    そのような基はいずれも、2個以下のメチルで置換されていても良い。]
  10. 式(I−10)の構造に相当する、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項7に記載の化合物または塩。
    Figure 2017519802
    [式中、
    は、C−C−アルキルで置換されていても良い−NH−であり;
    は、−CH−および−NH−からなる群から選択され、
    前記−CH−は、2個以下の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良く、
    前記−NH−は、C−C−アルキルで置換されていても良く;
    は、−CH−および−C(O)−からなる群から選択され;
    は、
    Figure 2017519802
    からなる連結基の群から選択され;
    そのような基はいずれも、独立にC−C−アルキルおよびオキソからなる群から選択される2個以下の置換基で置換されていても良く;
    、Z、およびZはそれぞれCHである。]
  11. が2個以下の独立に選択されるC−C−アルキルで置換されていても良い−CH−である、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項5に記載の化合物または塩。
  12. Figure 2017519802
    からなる群から選択され;
    がC−C−アルキルで置換されていても良い−NH−である構造に相当する、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項5に記載の化合物または塩。
  13. が、シアノ、ハロゲン、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ−C−C−アルキル、およびハロ−C−C−アルキルスルファニルからなる群から選択される置換基で置換されたCHである、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項5に記載の化合物または塩。
  14. が、独立にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシからなる群から選択され、
    前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシが、独立にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ−C−C−アルキル、およびハロ−C−C−アルコキシからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良く;
    、R、R、およびRのうちの少なくとも二つが、それぞれ水素である、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項5に記載の化合物または塩。
  15. 下記式からなる群から選択される構造に相当する、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項5に記載の化合物または塩。
    Figure 2017519802
  16. 下記式からなる群から選択される構造に相当する、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項5に記載の化合物または塩。
    Figure 2017519802
    Figure 2017519802
  17. 下記式からなる群から選択される構造に相当する、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項5に記載の化合物または塩。
    Figure 2017519802
    が、ハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシからなる群から選択され;
    前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、およびベンジルオキシが、独立にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ−C−C−アルキル、およびハロ−C−C−アルコキシからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良く;
    、R、R、およびRのうちの少なくとも二つが、それぞれ水素である。
  18. 下記のものからなる群から選択される、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項1に記載の化合物または塩。
    Figure 2017519802
    Figure 2017519802
  19. 犬糸状虫感染の治療で使用される、下記式(I)の構造に相当する化合物または塩。
    Figure 2017519802
    [式中、
    、R、R、R、およびRのそれぞれは、独立に水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、アルコキシ、ニトロ、アルキルスルファニル、およびヘテロアリールからなる群から選択され;
    前記アルキル、アルコキシ、アルキルスルファニルおよびヘテロアリールは、独立にハロゲンおよびアルキルからなる群から選択される1以上の置換基で置換されていても良く;
    は、アルキル置換基で置換されていても良い−NH−であり;
    は、直鎖C−アルキルおよびC−炭素環からなる群から選択され;
    は、−O−および−C(O)−からなる群から選択され;
    は、−CH−および−NH−からなる群から選択され、
    前記−CH−は、アルキル置換基で置換されていても良く;
    前記−NH−は、アルキル置換基で置換されていても良く;
    は、−CH−、−C(S)−および−C(O)−からなる群から選択され;
    は、
    Figure 2017519802
    からなる連結基の群から選択され;
    そのような基はいずれも、2個以下のアルキル置換基で置換されていても良く;
    は、結合、−O−および−NH−からなる群から選択され;
    はCHであり、CHはニトロおよびシアノからなる群から選択される置換基で置換されており;
    はCHであり、CHはアルキル、アルコキシおよびハロアルキルからなる群から選択される置換基で置換され;
    、Z、およびZのそれぞれはCHである。]
  20. 前記化合物または塩が犬糸状虫の幼虫および/またはミクロフィラリアに対して活性である、犬糸状虫感染の治療に使用される請求項1から19のいずれか1項に記載の化合物または塩。
  21. 対象者動物、特にはイヌに対して、請求項1から19のいずれか1項に記載の化合物または塩を投与することを含む、犬糸状虫感染の治療方法。
  22. 前記化合物または塩を、賦形剤および有効成分からなる群から選択される少なくとも一つの他の成分と組み合わせて投与する、請求項21に記載の方法。
  23. 犬糸状虫感染の治療に使用される請求項1から19のいずれか1項に記載の少なくとも一つの化合物または塩、ならびに賦形剤、有効成分、前記化合物もしくは塩を賦形剤または有効成分と組み合わせるための説明書、前記化合物もしくは塩を賦形剤もしくは有効成分と組み合わせるための装置、前記化合物もしくは塩を動物に投与するための説明書、前記化合物もしくは塩を動物に投与するための装置、および診断手段からなる群から選択される少なくとも一つの他の構成要素を含むキット。
  24. 前記賦形剤がポリマーもしくはグラフトコポリマーの固体分散体を含む請求項23に記載のキット。
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