JP2017516829A - ピリドピリミジンジオン誘導体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I)の化合物又はその塩(ここで置換基は、明細書において定義されたとおりである)、その調製、医薬としてのその使用及びそれを含む医薬に関する。

Description

本発明は、ピリドピリミジンジオン誘導体、これらの調製、これらの医薬としての使用及びこれらを含む医薬に関する。
多くのヒトの遺伝子疾患は、ナンセンス突然変異により引き起こされる(Keeling et al, WIREs RNA, 2011, 2, 837-852; Linde et al, Trends in Genetics, 2008, 24(11), 552-563; and Rose et al, Pharmacology & Therapeutics, 2012 136(2), 227-266を参照すること)。
ナンセンス突然変異は、センスコドンの、正常な終止コドンの上流における中途終止コドン(以下、PTC)への転換をもたらす遺伝子突然変異である。
真核生物終止コドンは、UAA、UAG又はUGAである。
正常な終止コドンは、遺伝子翻訳を停止し、完全長の野生型タンパク質合成を可能にする。PTCは、そのような野生型タンパク質合成を防止し、切断された、多くの場合では不活性なタンパク質をもたらす。結果として生じるタンパク質の部分的/完全な欠如は、そのようなナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の病理をもたらす。
ナンセンス突然変異は、インフレーム突然変異、例えば単一のコドンをPTCに転換する単一核酸の交換又はフレームシフト突然変異、例えば影響を受けたコドンをPTCに転換する単一核酸の挿入/欠損でありうる。
ナンセンス突然変異の影響を抑制することができる化合物は、本明細書において「ナンセンス突然変異抑制剤」と呼ばれる。
ナンセンス突然変異の影響を抑制する1つの機構は、翻訳の際のリードスルー事象の速度を増加することである。この作用機構を有する化合物は、本明細書において「リードスルー活性化剤」と呼ばれる。リードスルー事象において、近同族であるアミノアシルtRNAが、終止コドンをセンスコドンに再コード化することに使用される。基本条件下において、PTCをセンスコドンに再コード化することは、翻訳事象の1%未満で生じ、一方、正常な停止コドンの抑制は、<0.1%の頻度で生じる。再コード化により挿入されるアミノ酸は、野生型タンパク質の対応するアミノ酸と同一である必要はないが、多くのアミノ酸置換は、機能的に耐容されている。このように、リードスルー活性化により生成されるタンパク質は、野生型タンパク質と積極的に強い類似性を有しうる。したがって、PTC再コード化の速度を増加することによって、十分な機能性タンパク質が、ナンセンス突然変異を担持する患者に治療利益をもたらすために回復されうる。
ナンセンス突然変異の影響を抑制する別の機構は、ナンセンス介在性mRNA崩壊(NMD)を阻害することである。この作用機構を有する化合物は、本明細書において「NMD阻害剤」と呼ばれる。NMDは、PTC担持転写物の総レベルを調節し、そのような転写物を検出及び分解して、ドミナントネガティブ又は機能取得効果により無機能又は有害になりうる切断タンパク質の合成を防止する。NMDの阻害は、利用可能な転写物の数を増加し、このことは、治療利益のために十分な機能性タンパク質を回復する機構でもありうる。
ナンセンス突然変異抑制剤として記載される化合物は、例えば国際公開第2007113841号パンフレットにおける特定のアミノグリコシド抗生物質、例えば国際公開第2004091502号パンフレットにおける特定の1,2,4−オキサジアゾール安息香酸及びアンレキサノクスと一般に呼ばれる化合物(国際公開第2012016930号パンフレット)である。国際公開第2009086303号パンフレットは、寿命を延ばす作用物質を記載する。国際公開第96/28444号パンフレットは、チロシンキナーゼ阻害剤としてのジヒドロピリミジノキノリノンを記載する。
他のピリドピリミジンジオン誘導体は、国際公開第199208719号パンフレット、Synthetic Communications, 1999, 29(22), 3919-3937、Monatshefte fuer Chemie, 1996, 127(8/9), 917-925に記載されている。
以下のピリドピリミジン誘導体は、化合物の有用性を示すことなく公表されている。
Figure 2017516829
ナンセンス突然変異抑制剤は、ナンセンス突然変異により引き起こされる広範囲の疾患の治療に有用であると考慮される。ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の顕著な例は、リソソーム酵素におけるナンセンス突然変異により引き起こされる疾患、例えばα−L−イズロニダーゼにおけるナンセンス突然変異により引き起こされるムコ多糖症I型(ハーラー症候群);凝固第7、8若しくは9因子におけるナンセンス突然変異により引き起こされる血友病A若しくは血友病B;塩素チャネルCFTRにおけるナンセンス突然変異により引き起こされる嚢胞性線維症;構造タンパク質におけるナンセンス突然変異により引き起こされる疾患、例えばジストロフィンにおけるナンセンス突然変異により引き起こされるデュシェンヌ型若しくはベッカー型筋ジストロフィー;又はAPC若しくはp53におけるナンセンス突然変異により引き起こされる癌である。
良好な薬剤候補である新たなナンセンス突然変異抑制剤を提供することが必要である。特に、好ましい化合物は、強力なナンセンス突然変異抑制剤であり、同時に他の薬剤標的アッセイ、例えばGPCR又はイオンチャネルアッセイにおいてほとんど効力を示さないべきである。これらは、血漿タンパク質に対して低い結合を示すべきである。これらは、胃腸管から良好に吸収され、代謝的に十分に安定し、好ましい薬物動態特性を有するべきである。これらは、非毒性であり、副作用をほとんど示さないべきである。更に、理想的な薬剤候補は、安定し、非吸湿性であり、かつ容易に処方される物理的形態で存在することができる。
本発明の化合物は、ナンセンス突然変異抑制剤であり、したがって、ナンセンス突然変異により引き起こされる広範囲の疾患の治療に潜在的に有用であり、特に疾患は、血友病A、血友病B、嚢胞性線維症、ムコ多糖症I型、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、APCの欠失が原因の癌及びp53の欠失が原因の癌から選択される。
第1の態様において、本発明は、遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物
Figure 2017516829

[式中、
は、5員〜7員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回以上置換されていてもよく;
は、Rにより1回以上置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜7員単環式芳香族飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回以上置換されていてもよく;
或いは
は、
Figure 2017516829

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回以上置換されていてもよく;
は、R13により1回以上置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜7員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回以上置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
及びRは、これらが結合している結合と一緒になって、
19により1回以上置換されていてもよい5員〜7員単環式非芳香族炭素環、
又は
20により1回置換されていてもよいチオフェン環
から選択される環を形成し;
或いは
及びRは、独立して水素、C〜Cアルキルから選択され;
、R11及びR17は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回以上置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11又はR17は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11又はR17は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回以上置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
19及びR20は、独立してハロゲン、C〜Cアルキルから選択される]に関する。
第2の態様において、本発明は、遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(Ia)の化合物
Figure 2017516829

[式中、
は、R13により1回以上置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、3員〜7員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回以上置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素であり;
及びRは、これらが結合している結合と一緒になって、R19により1回以上置換されていてもよい5員〜7員単環式非芳香族炭素環又はR20により1回置換されていてもよいチオフェン環から選択される環を形成し;
他の全ての残基は、式(I)の化合物に関して記載されたとおりである]に関する。
第3の態様において、本発明は、遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(Ib)の化合物
Figure 2017516829

[式中、
は、R13により1回以上置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、3員〜7員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回以上置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素であり;
及びRは、独立して水素及び、C〜Cアルキルから選択され;
他の全ての残基は、式(I)の化合物に関して記載されたとおりである]に関する。
特に特定のない限り、用語「本発明の化合物」は、式(I)及び式(Ia)、(Ib)などのその部分式(subformula)の化合物;化合物の塩;化合物及び/又は塩の水和物又は溶媒和物;並びに全ての立体異性体(ジアステレオ異性体を含む)、互変異性体及び同位体標識化合物(重水素置換を含む);並びに本質的に形成された部分(例えば、多形体、溶媒和物及び/又は水和物)を意味する。
特に指示のない限り、本発明に使用される表現は、以下の意味を有する。
「アルキル」は、直鎖又は分岐鎖アルキル基を表し、例えば、メチル、エチル、n−若しくはイソ−プロピル又はn−、イソ−、sec−若しくはtert−ブチルであってもよく、C2〜7アルキルは、好ましくは直鎖又は分岐鎖C2〜4アルキルを表し、特に好ましくは、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル及びtert−ブチルである。C1〜4アルキルは、好ましくは直鎖又は分岐鎖C1〜3アルキルを表し、特に好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル及びイソ−プロピルである。
「アルコキシ」、「ハロゲンアルキル」、「ヒドロキシアルキル」、「アミノアルキル」、「アルコキシアルキル」などのそれぞれのアルキル部分は、上記に記述された「アルキル」の定義、とりわけ直線性に関して及びサイズが更に特定されない限り、好ましいサイズに関して記載されたものと同じ意味を有する。
「C3〜6シクロアルキル」は、3〜6個の炭素原子を有する飽和脂環式部分を表す。この用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルなどの基を意味する。
例えばRに関連して定義されているような「1回以上(1回または1回を越えて)」置換されている置換基は、好ましくは、1〜3つの置換基により置換されている。したがって、「1回以上」には、1、2又は3つの置換基が含まれるが、これらに限定されない。
ハロゲンは、一般に、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素であり、好ましくは、フッ素、塩素又は臭素である。ハロゲンアルキル基は、好ましくは、1〜4個の炭素原子の鎖長を有し、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル、ペンタフルオロエチル、1,1−ジフルオロ−2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル又は2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルである。
本発明の文脈において、「5員〜7員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であって、前記環系は、1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい」というRの定義は、5員〜7員単環式非芳香族炭化水素基及び同じサイズの複素環式環系を包含する。
本発明の文脈において、「3員〜7員単環式芳香族飽和若しくは不飽和非芳香族環系であって、前記環系は、1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい」というRの定義は、3員〜7員単環式芳香族又は非芳香族炭化水素基及び同じサイズの芳香族又は非芳香族複素環式環系を包含する。
複素環式環系の例は、ピロール、ピロリン、ピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾール、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾール、フラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、オキサジアゾール、ジオキソラン、チオフェン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、オキサゾール、オキサゾリン、オキサゾリジン、イソオキサゾール、イソオキサゾリン、イソオキサゾリジン、チアゾール、チアゾリン、チアゾリジン、イソチアゾール、イソチアゾリン、イソチアゾリジン、チアジアゾール、チアジアゾリン、チアジアゾリジン、ピリジン、ピペリジン、ピリダジン、ピラジン、ピリミジン、ピペラジン、トリアジン、ピラン、テトラヒドロピラン、チオピラン、テトラヒドロチオピラン、オキサジン、チアジン、モルホリンである。
式(I)の化合物は、光学的に活性な形態又は光学異性体の混合物の形態、例えば、ラセミ混合物又はジアステレオマー混合物の形態で存在することができる。特に、不斉炭素原子が式(I)の化合物及びこれらの塩に存在することができる。特に本明細書において提示のない限り、全ての光学異性体及びラセミ混合物を含むこれらの混合物は、本明細書に包含される。
本明細書で使用されるとき、用語「異性体」は、同じ分子式を有するが、原子の配列及び配置が異なる、異なる化合を意味する。また本明細書で使用されるとき、用語「光学異性体」又は「立体異性体」は、本発明の所与の化合物に存在しうる多様な立体異性体配置のいずれかを意味し、幾何異性体が含まれる。置換基が炭素原子のキラル中心に結合しうることが理解される。用語「キラル」は、鏡像パートナーを重ね合わせることができない特性を有する分子を意味し、一方、用語「アキラル」は、鏡像パートナーを重ね合わせることができる分子を意味する。したがって、本発明は、化合物の鏡像異性体、ジアステレオマー又はラセミ化合物を含む。「鏡像異性体」は、互いに重ね合わせることができない鏡像である一対の立体異性体である。一対の鏡像異性体の1:1混合物は、「ラセミ」混合物である。用語は、適切な場合にラセミ混合物を呼称するために使用される。「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2個の不斉原子を有するが、互いに鏡像ではない立体異性体である。絶対立体化学は、カーン−インゴルド−プレローグR−S系に従って特定される。化合物が純粋な鏡像異性体である場合、各キラル炭素の立体化学をR又はSのいずれかにより特定することができる。絶対配置が不明である分割された化合物は、ナトリウムD線の波長で平面偏光を回転する方向(右旋回又は左旋回)に応じて(+)又は(−)と呼称することができる。本明細書に記載されている化合物は、1つ以上の不斉中心を含有することができ、したがって、鏡像異性体、ジアステレオマー及び絶対立体化学に関して(R)−又は(S)−として定義されうる他の立体異性体形態を生じることができる。特に本明細書において提示のない限り、本発明は、ラセミ混合物、光学的に純粋な形態及び中間体混合物を含む、全てのそのような可能な異性体を含むことを意図している。光学的に活性な(R)−及び(S)−異性体は、キラルシントン若しくはキラル試薬を使用して調製されうる又は従来技術を使用して分割されうる。
化合物が二重結合を含有する場合、置換基は、E又はZ配置でありうる。
化合物が二置換シクロアルキルを含有する場合、シクロアルキル置換基はシス−又はトランス配置を有することができる。
本発明の化合物の任意の不斉原子(例えば、炭素など)は、ラセミとして又は鏡像的に濃縮して存在することができ、例えば(R)−、(S)−又は(R,S)−配置である。特定の実施態様において、各不斉原子は、少なくとも50%の鏡像体過剰率、少なくとも60%の鏡像体過剰率、少なくとも70%の鏡像体過剰率、少なくとも80%の鏡像体過剰率、少なくとも90%の鏡像体過剰率、少なくとも95%の鏡像体過剰率又は少なくとも99%の鏡像体過剰率を、(R)−又は(S)−配置に有する。不飽和結合を有する原子における置換基は、可能であれば、シス−(Z)−又はトランス−(E)−形態で存在しうる。
したがって、本明細書で使用されるとき、本発明の化合物は、例えば実質的に純粋な幾何(シス若しくはトランス)異性体、ジアステレオマー、光学異性体(対掌体)、ラセミ化合物又はこれらの混合物として、可能な異性体、回転異性体、アトロプ異性体、互変異性体又はこれらの混合物のうちの1つの形態でありうる。
異性体の得られる任意の混合物を、例えばクロマトグラフィー及び/又は分別結晶により、構成要素の物理化学的な差に基づいて、純粋又は実質的に純粋な幾何又は光学異性体、ジアステレオマー、ラセミ化合物に分離することができる。
最終生成物又は中間体の得られる任意のラセミ化合物を、既知の方法により、例えば、光学的に活性な酸又は塩基により得たそれらのジアステレオマー塩を分離し、光学的に活性な酸性又は塩基性化合物を遊離させることにより、光学的対掌体に分割することができる。特に、このように塩基性部分を用いて、光学的に活性な酸、例えば酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジ−O,O’−p−トルオイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸又はカンファー−10−スルホン酸により形成された塩の例えば分別結晶により、本発明の化合物をこれらの光学的対掌体に分割することができる。ラセミ生成物を、キラルクロマトグラフィーにより、例えば、キラル吸着剤を使用する高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により分割することもできる。
置換基の定義に応じて、式Iの化合物は、多様な互変異性形態で生じうる。式(I)の化合物の全ての互変異性形態が本発明に包含される。例えば、R、R、R及びRが式(I)において定義されたとおりであり、Rが水素である式(I)の化合物は、互変異性形態(I−1)、(I−2)又は(I−3)で存在しうる。
Figure 2017516829

本明細書で使用されるとき、用語「塩」は、本発明の化合物の酸付加又は塩基付加塩を意味する。「塩」には、特に「薬学的に許容される塩」が含まれる。用語「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物の生物学的有効性及び特性を保持し、典型的には、生物学的か、そうでない理由で望ましくないものではない塩を意味する。本発明の化合物は、アミノ及び/若しくはカルボキシル基又は同様の基の存在によって、酸及び/又は塩基の塩を形成することが可能でありうる。
本発明の薬学的に許容される塩は、従来の化学的な方法により塩基性又は酸性部分から合成することができる。一般に、そのような塩は、これらの化合物の遊離酸形態を、理論量の適切な塩基と反応させることにより又はこれらの化合物の遊離塩基形態を、理論量の適切な酸と反応させることにより、調製することができる。そのような反応は、典型的には、水中又は有機溶媒中又はこれらの2つの混合物中で実施される。一般に、実行可能である場合は、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール又はアセトニトリルのような非水性媒体の使用が望ましい。適切な塩のリストは、例えば、“Remington's Pharmaceutical Sciences”, 20th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa., (1985)及び“Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use” by Stahl and Wermuth (Wiley-VCH, Weinheim, Germany, 2002)において見出すことができる。
塩基性基及び酸性基の両方が同じ分子に存在する場合、本発明の化合物は、内部塩、例えば双性イオン性分子を形成することもできる。
本明細書に提示される任意の式は、化合物の非標識形態と共に同位体標識形態を表すことも意図される。同位体標識化合物は、1個以上の原子が、選択される原子質量又は質量数を有する原子に代えられていることを除いて、本明細書に提示されている式により描写されている構造を有する。本発明の化合物の組み込むことができる同位体の例には、それぞれH、H、11C、13C、14C、15N、1831P、32P、35S、36Cl、125Iなどの水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素の同位体が含まれる。本発明は、本明細書において定義される多様な同位体標識化合物、例えばH及び14Cなどの放射性同位体又はH及び13Cなどの非放射性同位体が存在するものを含む。そのような同位体標識化合物は、代謝研究(14Cを用いる)、反応動力学研究(例えば、H若しくはHを用いる)、薬剤若しくは基質組織分布アッセイを含む陽電子放射断層撮影法(PET)若しくは単一光子放出型コンピューター断層撮影法(SPECT)などの検出若しくは画像化技術又は患者の放射性物質治療(radioactive treatment)において有用である。特に、18F標識化合物は、PET又はSPECT研究にとって特に望ましいことがある。式(I)の同位体標識化合物は、一般に、当業者に既知の従来技術により又は以前に用いられた非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用して、添付の実施例及び調製に記載されているものと類似のプロセスにより調製することができる。
更に、より重い同位体、特に重水素(すなわち、H又はD)による置換は、より大きな代謝安定性、例えばインビボ半減期の増加又は投与必要量の低減又は治療指数の改善をもたらす特定の治療上の利点をもたらしうる。この文脈における重水素は、式(I)の化合物の置換基とみなされることが理解される。そのようなより重い同位体、特に重水素の濃度は、同位体濃縮係数により定義することができる。用語「同位体濃縮係数」は、本明細書で使用されるとき、同位体存在度と特定の同位体の天然存在度との比を意味する。本発明の化合物における置換基が、示される重水素である場合、そのような化合物は、それぞれ指定された重水素原子の同位体濃縮係数の少なくとも3500(それぞれ指定された重水素原子により52.5%の重水素組み込み)、少なくとも4000(60%の重水素組み込み)、少なくとも4500(67.5%の重水素組み込み)、少なくとも5000(75%の重水素組み込み)、少なくとも5500(82.5%の重水素組み込み)、少なくとも6000(90%の重水素組み込み)、少なくとも6333.3(95%の重水素組み込み)、少なくとも6466.7(97%の重水素組み込み)、少なくとも6600(99%の重水素組み込み)又は少なくとも6633.3(99.5%の重水素組み込み)を有する。
本発明の薬学的に許容される溶媒和物には、結晶化の溶媒が同位体で置換されうるもの、例えばDO、d−アセトン、d−DMSOが含まれる。
水素結合の供与体及び/又は受容体として作用する能力がある基を含有する本発明の化合物は、適切な共結晶形成剤と共結晶を形成する能力がありうる。これらの共結晶は、既知の共結晶形成手順により式(I)の化合物から調製することができる。そのような手順には、粉砕、加熱、同時昇華、同時融解又は式Iの化合物を結晶化条件下において共結晶形成剤と溶液中で接触させ、それにより形成された共結晶を単離することを含む。適切な共結晶形成剤には、国際公開第2004/078163号パンフレットに記載されたものが含まれる。したがって、本発明は、式(I)の化合物を含む共結晶を更に提供する。
本発明は、インビボで本発明の化合物に変換する、本発明の化合物のプロドラッグの使用も想定する。プロドラッグは、対象へのプロドラッグの投与の後、加水分解、代謝などのインビボでの生理学的作用を介して化学的に修飾されて本発明の化合物になる、活性又は不活性化合物である。プロドラッグを作製及び使用することに伴う適合性及び技術は、当業者に良く知られている。プロドラッグは、生物学的前駆体(bioprecursor)プロドラッグ及び担体プロドラッグの2つの非排他的分類に概念的に分けることができる。例えば、The Practice of Medicinal Chemistry, Ch. 31-32 (Ed. Wermuth, Academic Press, San Diego, Calif., 2001)を参照すること。
更に、塩を含む本発明の化合物は、水和物の形態で得ること又はこれらの結晶化に使用される他の溶媒和物を含むこともできる。本発明の化合物は、本質的に又は設計により、薬学的に許容される溶媒(水を含む)と溶媒和物を形成することができ、したがって、本発明は溶媒和と非溶媒和の両方の形態を包含することが意図される。用語「溶媒和物」は、本発明の化合物(その薬学的に許容される塩を含む)と、1つ以上の溶媒分子との分子複合体を意味する。そのような溶媒分子は、医薬技術において一般的に使用されるものであり、これらは受容者に無害であることが知られており、例えば水、エタノールなどである。用語「水和物」は、溶媒分子が水である複合体を意味する。塩、水和物及び溶媒和物を含む本発明の化合物は、本質的に又は設計により多形体を形成することができる。
置換基の定義は、第1、第2及び第3の態様の化合物、すなわち、式(I)の化合物、式(Ia)の化合物及び式(Ib)の化合物にそれぞれ当てはまる。
置換基の定義は、最終生成物にも、対応する中間体にも当てはまる。
本発明の多様な実施態様が本明細書に記載される。それぞれの実施態様において特定された特徴を他の特定された特徴と組み合わせて、本発明の更なる実施態様を提供できることが認識される。
実施形態1.本明細書内で先に定義された遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)、(Ia)又は(Ib)の化合物。
実施形態2.Rは、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回以上置換されていてもよく;
は、Rにより1回以上置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回以上置換されていてもよく;
或いは
は、
Figure 2017516829

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回以上置換されていてもよく;
は、R13により1回以上置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回以上置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
及びRは、これらが結合している結合と一緒になって、
19により1回以上置換されていてもよい5員〜7員単環式非芳香族炭素環、
又は
20により1回置換されていてもよいチオフェン環
から選択される環を形成し;
或いは
及びRは、独立して水素、C〜Cアルキルから選択され;
、R11及びR17は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回以上置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11又はR17は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11又はR17は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回以上置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
19及びR20は、独立してハロゲン、C〜Cアルキルから選択される、実施形態1に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態3.Rは、
Figure 2017516829

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回以上置換されていてもよく;
は、R13により1回以上置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回以上置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
及びRは、これらが結合している結合と一緒になって、
19により1回以上置換されていてもよい5員〜7員単環式非芳香族炭素環、
又は
20により1回置換されていてもよいチオフェン環
から選択される環を形成し;
或いは
及びRは、独立して水素、C〜Cアルキルから選択され;
13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回以上置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
17は、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回以上置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR17は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR17は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する、実施形態1に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態4.Rは、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回以上置換されていてもよく;
は、Rにより1回以上置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回以上置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル又はC3〜6シクロアルキルであり;
及びR10は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回以上置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR又はR10は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR又はR10は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
及びR11は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回以上置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR又はR11は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR又はR11は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する、実施形態1又は2に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態5.Rは、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回以上置換されていてもよく、各Rは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回以上置換されていてもよく、或いは同じ環原子における2つのRは、一緒になって、オキソであり、或いは同じ環炭素原子における2つのRは、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する、実施形態4に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態6.Rは、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回以上置換されていてもよく、各Rは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである、実施形態5に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態7.Rは、
Figure 2017516829

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである、実施形態1〜3のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態8.Rは、Rにより1回以上置換されていてもよいC2〜6アルキルである、前記実施形態のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態9.Rは、Rにより1回以上置換されていてもよいC2〜6アルキルであり、各Rは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである、前記実施形態のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態10.Rは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−又は−N(R)−であり、Rは、水素又はC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルである、実施形態1〜7のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態11.Rは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−又は−N(R)−であり、Rは、水素又はC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R10は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである、実施形態10に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態12.Rは、−X−Rであり、−X−は、−O−又は−S−であり、Rは、R10により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R10は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである、実施形態10に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態13.Rは、−X−Rであり、−X−は、−O−又は−S−であり、Rは、C1〜6アルキルである、実施形態10に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態14.Rは、−X−Rであり、−X−は、−N(R)−であり、Rは、水素又はC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R10は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである、実施形態10に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態15.Rは、−X−Rであり、−X−は、−N(R)−であり、Rは、C1〜4アルキルであり、Rは、C1〜6アルキルである、実施形態10に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態16.Rは、3員〜5員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回以上置換されていてもよい、実施形態1〜7のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態17.Rは、3員〜5員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回以上置換されていてもよく、各R11は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである、実施形態16に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態18.Rは、R13により1回以上置換されていてもよいC2〜6アルキルである、実施形態1〜7のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態19.Rは、R13により1回以上置換されていてもよいC2〜6アルキルであり、各R13は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである、実施形態18に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態20.Rは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−又は−N(R15)−であり、R15は、水素又はC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルである、実施形態1〜7のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態21.Rは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−又は−N(R15)−であり、R15は、水素又はC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R16は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである、実施形態20に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態22.Rは、−X−R14であり、−X−は、−O−又は−S−であり、R14は、R16により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R16は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである、実施形態20に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態23.Rは、−X−R14であり、−X−は、−O−又は−S−であり、R14は、C1〜6アルキルである、実施形態20に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態24.Rは、−X−R14であり、−X−は、−N(R15)−であり、R15は、水素又はC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R16は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである、実施形態20に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態25.Rは、−X−R14であり、−X−は、−N(R15)−であり、R15は、C1〜4アルキルであり、R14は、C1〜6アルキルである、実施形態20に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態26.Rは、3員〜5員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回以上置換されていてもよい、実施形態1〜7のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態27.Rは、3員〜5員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回以上置換されていてもよく、各R17は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである、実施形態26に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態28.Rがシクロブチルである、実施形態1〜7のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態29.Rが、水素又は−CH18であり、R18が、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル又はC3〜6シクロアルキルである、前記実施形態のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態30.R及びRが、これらが結合している結合と一緒になって、R19により1回以上置換されていてもよい5員〜7員単環式非芳香族炭素環を形成し、R19が、ハロゲン又はC〜Cアルキルから選択される、前記実施形態のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態31.R及びRが、これらが結合している結合と一緒になって、シクロペンチル環を形成する、実施形態30に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態32.R及びRが、これらが結合している結合と一緒になって、シクロヘキシル環を形成する、実施形態30に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態33.R及びRが、これらが結合している結合と一緒になって、C〜Cアルキルにより1回置換されているシクロヘキシル環を形成する、実施形態32に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態34.R及びRが、これらが結合している結合と一緒になって、シクロヘプチル環を形成する、実施形態30に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態35.R及びRが、これらが結合している結合と一緒になって、チオフェン環を形成する、実施形態1〜29のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態36.R及びRが、これらが結合している結合と一緒になって、分子の残りの部分と結合してチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジンジオン化合物を形成するチオフェン環を形成する、実施形態35に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態37.R及びRが、これらが結合している結合と一緒になって、分子の残りの部分と結合してチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジンジオン化合物を形成するチオフェン環を形成する、実施形態35に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態38.R及びRが、これらが結合している結合と一緒になって、分子の残りの部分と結合してチエノ[3’,4’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジンジオン化合物を形成するチオフェン環を形成する、実施形態35に記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態39.R及びRが、これらが結合している結合と一緒になって、C〜Cアルキル又はハロゲンにより1回置換されているチオフェン環を形成する、実施形態35〜38のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態40.R及びRが、これらが結合している結合と一緒になって、非置換チオフェン環を形成する、実施形態35〜38のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態41.Rが水素である、実施形態1〜29のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態42.Rがメチルである、実施形態1〜29のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態43.Rが水素である、実施形態1〜29又は41又は42のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態44.Rがメチルである、実施形態1〜29又は41又は42のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態45.Rが−CH18であり、R18が水素である、前記実施形態のいずれかに記載の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態46.Rが、下記:
Figure 2017516829

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12が、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルであり;
が、R13により1回以上置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRが、−X−R14であり、−X−が、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15が、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14が、R16により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R16が、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ若しくはC3〜6シクロアルキルであり;
又はRが、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系が、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系が、R17により1回以上置換されていてもよく;
が、水素又は−CH18であり、R18が、水素であり;
及びRが、それらが結合している結合と一緒になって、
19により1回以上置換されていてもよい5員〜7員単環式非芳香族炭素環
から選択される環を形成し;
各R13が、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルであり;
各R17が、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルであり;
19が、C〜Cアルキルである
遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態47.Rが、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系が、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系が、Rにより1回以上置換されていてもよく、各Rが、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルであり;
が、Rにより1回以上置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRが、−X−Rであり、−X−が、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rが、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rが、R10により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R10が、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ若しくはC3〜6シクロアルキルであり;
又はRが、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系が、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系が、R11により1回以上置換されていてもよく、各R11が、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ若しくはC3〜6シクロアルキルであり;
が、水素又は−CH18であり、R18が、水素であり;
及びRが、これらが結合している結合と一緒になって、R19により1回以上置換されていてもよい5員〜7員単環式非芳香族炭素環である環を形成し;
19が、C〜Cアルキルである
遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態48.Rが、下記:
Figure 2017516829

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12が、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルであり;
が、R13により1回以上置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRが、−X−R14であり、−X−が、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15が、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14が、R16により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R16が、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ若しくはC3〜6シクロアルキルであり;
又はRが、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系が、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系が、R17により1回以上置換されていてもよく;
が、水素又は−CH18であり、R18が、水素であり;
及びRが、これらが結合している結合と一緒になって、R20により1回置換されていてもよいチオフェン環を形成し;
各R13が、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルであり;
各R17が、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルであり;
20が、C〜Cアルキルである
遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態49.Rは、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回以上置換されていてもよく、各Rは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルであり;
は、Rにより1回以上置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R10は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ若しくはC3〜6シクロアルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回以上置換されていてもよく、各R11は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ若しくはC3〜6シクロアルキルであり;
は、水素又は−CH18であり、R18は、水素であり;
及びRが、これらが結合している結合と一緒になって、R19により1回以上置換されていてもよい5員〜7員単環式非芳香族炭素環である環を形成し;
19が、C〜Cアルキルである、遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
実施形態50.Rが、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系が、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系が、Rにより1回以上置換されていてもよく、各Rが、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルであり;
が、Rにより1回以上置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRが、−X−Rであり、−X−が、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rが、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rが、R10により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R10が、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ若しくはC3〜6シクロアルキルであり;
又はRが、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系が、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系が、R11により1回以上置換されていてもよく、各R11が、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ若しくはC3〜6シクロアルキルであり;
が、水素又は−CH18であり、R18が、水素であり;
及びRが、これらが結合している結合と一緒になって、R20により1回置換されていてもよいチオフェン環である環を形成し;
20が、C〜Cアルキルである
遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物。
ある実施形態において、化合物は、
2−イソプロピル−9−メチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−イソプロピル−7,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−シクロブチル−7−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
9−(2−アミノエチル)−2−シクロブチル−7−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−イソプロピル−7,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−イソプロピル−7,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニルチエノ[3’,4’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−イソプロピル−7−メチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−シクロブチル−7,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−シクロブチル−9−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−シクロブチル−9−メチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−シクロブチル−7,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−シクロブチル−7−エチル−9−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−シクロブチル−6,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−シクロブチル−8,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−シクロブチル−8,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[3’,4’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
7−クロロ−2−シクロブチル−9−メチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
7−クロロ−2−シクロブチル−9−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
7−クロロ−2−イソプロピル−9−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
7−クロロ−2−イソプロピル−9−メチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−イソプロピル−8−メチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−イソプロピル−8,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロ−3H−シクロヘプタ[5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(6H,11H)−ジオン;
2−イソプロピル−11−メチル−3−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロ−3H−シクロヘプタ[5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(6H,11H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニル−7,8−ジヒドロ−3H−シクロペンタ[5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(6H,9H)−ジオン;
2−イソプロピル−9−メチル−3−フェニル−7,8−ジヒドロ−3H−シクロペンタ[5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(6H,9H)−ジオン;
2−イソプロピル−6,7−ジメチル−3−フェニルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,8H)−ジオン;
2−イソプロピル−8−メチル−3−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−6,7,8−トリメチル−3−フェニルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,8H)−ジオン;
2−イソプロピル−7−メチル−3−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−8,10−ジメチル−3−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−7,10−ジメチル−3−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−6,7−ジメチル−3−フェニルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,8H)−ジオン;及び
2−シクロブチル−6,7,8−トリメチル−3−フェニルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,8H)−ジオン
の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態から選択される。
式(I)の化合物は、従来のプロセスにより、例えば実施例に記載されているように調製することができ、このプロセスは本発明の更なる態様である。
典型的には、式(I)の化合物は、下記に提示されるスキームI及びIIに従って調製することができる。
Figure 2017516829
プロセスステップは、下記により詳細に記載されている。
ステップI.1:R、R及びRが式(I)又はその部分式(subformula)の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(IV)の化合物は、R及びRが式(I)の化合物に関して定義されたとおりである式(VII)の化合物を、DMFなどの適切な溶媒中において式(VIII)の化合物と反応させることにより、得ることができる。
ステップI.2:R、R、R及びRが式(I)又はその部分式の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(II)の化合物は、Rが式(I)又はその部分式の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(V)の化合物を、DMFなどの適切な溶媒中において反応させることにより、得ることができる。Rが式(I)の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(V)の化合物は、式(VI)の化合物を、無希釈反応(neat reaction)により又はNMPなどの適切な溶媒中において、Rが式(I)の化合物に関して本明細書において定義されたとおりであるR−NHの化合物と反応させることにより、得ることができる。
ステップI.3:R、R、R、R及びRが本明細書において定義されたとおりである式(I)又はその部分式の化合物は、R、R、R及びRが式(I)又はその部分式の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(II)の化合物を、DMFなどの適切な溶媒中において、Rが式(I)又はその部分式の化合物に関して定義されたとおりである式(III)の化合物と反応させることにより、得ることができる。
Figure 2017516829
プロセスステップは、下記により詳細に記載されている。
ステップII.1:Rが式(I)又はその部分式の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(XV)の化合物は、Rが式(I)又はその部分式の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(XVII)の化合物を、無希釈の塩化アセチルの存在下で、エタノールと反応させることにより、得ることができる。
ステップII.2:R及びRが式(I)又はその部分式の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(XIII)の化合物は、Rが式(I)又はその部分式の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(XV)の化合物を、アセトニトリルなどの適切な溶媒中において、Rが式(I)の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(XVI)の化合物と反応させることにより、得ることができる。
ステップII.3:R及びRが式(I)又はその部分式の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(XII)の化合物は、R及びRが式(I)又はその部分式の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(XIII)の化合物を、メトキシエタノールなどの適切な溶媒中において式(XIV)の化合物と反応させることにより、得ることができる。
ステップII.4:R及びRが式(I)又はその部分式の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(X)の化合物は、R及びRが式(I)又はその部分式の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(XII)の化合物を、DCMなどの適切な溶媒中において無水トリフレートなどの試薬と反応させることにより、得ることができる。
ステップII.5:R、R、R及びRが式(I)又はその部分式の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(IX)の化合物は、R及びRが式(I)又はその部分式の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(X)の化合物を、ジオキサンなどの適切な溶媒中において、R及びRが式(I)の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(XI)の化合物と反応させることにより、得ることができる。
ステップII.6:R、R、R、R及びRが本明細書において定義されたとおりである式(I)又はその部分式の化合物は、R、R、R及びRが式(I)又はその部分式の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(IX)の化合物を、Rが式(I)又はその部分式の化合物に関して本明細書において定義されたとおりである式(VIII)の化合物と反応させ、ポリリン酸などの適切な溶媒中で環化させることにより、得ることができる。
更なる態様において、本発明は、遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)、(Ia)又は(Ib)の化合物を調製するプロセスであって、
a)式(II)の化合物を、式(III)の化合物と反応させて、式(I)、(Ia)又は(Ib)の化合物を得るステップと、
b)そのようにして得られた遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)、(Ia)又は(Ib)の化合物を回収するステップと
を含むプロセスに関する。
更なる態様において、本発明は、遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)、(Ia)又は(Ib)の化合物を調製するプロセスであって、
a)式(IX)の化合物を、式(VIII)の化合物と反応させ、環化させて、式(I)、(Ia)又は(Ib)の化合物を得るステップと、
b)そのようにして得られた遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)、(Ia)又は(Ib)の化合物を回収するステップと
を含むプロセスに関する。
更に、式Iの化合物又はこれらの前駆体は、実施例に記載されている化合物から、例えば、得られた化合物の還元、酸化及び/又は他の官能化によって、並びに/或いは場合により存在する任意の保護基の開裂及びそのようにして得られた式Iの化合物又は目的の前駆体の回収によって、得ることができる。反応は、従来の方法に従って、例えば実施例に記載されているように達成することができる。反応混合物の処理及びそのようにして得られた化合物の精製は、既知の手順に従って実施することができる。酸付加塩は、既知の方法により遊離塩基から生成することができ、逆もまた同じである。出発材料、例えば実施例に記載されている出発材料は、既知のものでありうる又は既知の化合物から出発する従来の手順に従って調製されうる。
本発明は、式(I)の化合物がプロドラッグのインビボ生体内変化により形成されうることも予期する。
別の態様において、本発明は、本発明の化合物と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。医薬組成物は、経口投与、非経口投与及び直腸内投与などの特定の投与経路のために処方されうる。加えて、本発明の医薬組成物は、カプセル剤、錠剤、丸剤、顆粒剤、粉末剤若しくは坐剤を含む固体形態又は液剤、懸濁剤若しくは乳剤を含む液体形態から構成されうる。医薬組成物を、滅菌などの従来の薬学的操作に付すことができる、並びに/或いは従来の不活性希釈剤、潤滑剤又は緩衝剤、また、防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤及び緩衝液などの補助剤を含有することができる。
典型的には、医薬組成物は、活性成分を、
a)希釈剤、例えば、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース及び/又はグリセリン;
b)潤滑剤、例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸、そのマグネシウム若しくはカルシウム塩及び/又はポリエチレングリコール;また錠剤には、
c)結合剤、例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプンペースト、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又はポリビニルピロリドン;望ましい場合は、
d)崩壊剤、例えば、デンプン、寒天、アルギン酸若しくはそのナトリウム塩又は発泡混合物;並びに/或いは
e)吸収剤、着色剤、風味料及び甘味料
と一緒に含む、錠剤又はゼラチンカプセル剤である。
錠剤は、当該技術分野で既知の方法によって被膜又は腸溶性被覆されうる。
経口投与に適した組成物は、有効量の本発明の化合物を、錠剤、ロゼンジ剤、水性若しくは油性懸濁剤、分散性粉末剤若しくは顆粒剤、乳剤、硬若しくは軟カプセル剤又はシロップ剤若しくはエリキシル剤の形態で含む。経口使用が意図される組成物は、医薬組成物の製造における当該技術分野で既知の任意の方法に従って調製され、そのような組成物は、薬学的に洗練された口当たりのよい調製物を提供するため、甘味剤、風味剤、着色剤及び防腐剤からなる群から選択される1つ以上の薬剤を含有することができる。錠剤は、活性成分を、錠剤の製造に適した非毒性の薬学的に許容される賦形剤と混合して含有する。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;造粒剤及び崩壊剤、例えば、トウモロコシデンプン又はアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチン又はアカシア;並びに潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクである。錠剤は被覆されないか又は胃腸管での崩壊又は吸収を遅延させ、それにより長期間にわたって持続的作用を提供するために、既知の技術により被覆される。例えば、モノステアリン酸グリセリン又はジステアリン酸グリセリンなどの時間遅延材料を用いることができる。経口使用のための製剤は、活性成分が不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはカオリンと混合されている硬ゼラチンカプセル剤として又は活性成分が水若しくは油媒体、例えばピーナッツ油、流動パラフィン若しくはオリーブ油と混合されている軟ゼラチンカプセル剤として存在しうる。
特定の注射用組成物は、水性等張液剤又は懸濁剤であり、坐剤は、有利には脂肪乳剤又は懸濁剤から調製される。前記組成物は、滅菌されうる、並びに/或いは防腐剤、安定剤、湿潤剤若しくは乳化剤、溶液促進剤、浸透圧を調節する塩及び/又は緩衝液などの補助剤を含有することができる。加えて、これらは他の治療上貴重な物質を含有することもできる。前記組成物は、従来の混合、造粒又は被覆方法によりそれぞれ調製され、活性成分を約0.1〜75%含有する又は約1〜50%含有する。
経皮適用に適した組成物は、有効量の本発明の化合物を担体と共に含む。担体には、宿主の皮膚の通過を助ける吸収性の薬理学的に許容される溶媒が含まれる。例えば、経皮装置は、裏部材を含む包帯、場合により担体を有する化合物を含有するレザバー、場合により、長時間にわたって制御された所定の速度で宿主の皮膚に化合物を送達するための速度制御バリアー及び装置を皮膚に取り付ける手段の形態である。
例えば皮膚及び眼への局所適用に適した組成物には、水性液剤、懸濁剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤又は例えばエアゾールによる送達用の噴霧製剤などが含まれる。そのような局所送達系は、例えば皮膚癌の治療のための皮膚用途、例えばサンクリーム、ローション、スプレーなどの予防的使用に、特に適している。したがって、これらは、化粧品を含む当該技術分野で周知の局所用製剤における使用に特に適している。そのような製剤は、可溶化剤、安定剤、張性向上剤、緩衝液及び防腐剤を含有することができる。
本明細書で使用されるとき、局所適用は、吸入又は鼻腔内適用にも関係しうる。これらは、適切な噴射剤の使用を伴う又は伴わない、乾燥粉末剤吸入器からの乾燥粉末剤(単独、混合物、例えばラクトースとの乾燥ブレンド若しくは例えばリン脂質との混合成分粒子のいずれか)の形態又は加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー若しくはネブライザーからのエアゾールスプレーの提示形態によって、都合よく送達される。
本発明は、水が特定の化合物の分解を促進しうるので、本発明の化合物を活性成分として含む無水の医薬組成物及び剤形を更に提供する。
本発明の無水の医薬組成物及び剤形は、無水又は低水分含有成分及び低水分又は低湿度条件を使用して調製されうる。無水の医薬組成物は、無水の性質が維持されるように調製及び保存されうる。したがって、無水組成物は、好ましくは、適切な処方キットに含まれうるように、水への曝露を防止することが知られている材料を使用して包装される。適切な包装の例には、密閉箔、プラスチック、単位用量容器(例えば、バイアル)、ブリスターパック及びストリップパックが含まれるが、これらに限定されない。
本発明は、活性成分としての本発明の化合物が分解する速度を低減する1つ以上の薬剤を含む、医薬組成物及び剤形を更に提供する。本明細書において「安定剤」と呼ばれるそのような薬剤には、アスコルビン酸などの酸化防止剤、pH緩衝液又は塩緩衝液などが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「薬学的に許容される担体」には、任意及び全ての溶媒、分散媒体、被覆、界面活性剤、酸化防止剤、防腐剤(例えば、抗菌剤、抗真菌剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩、防腐剤、薬剤、薬剤安定剤、結合剤、賦形剤、崩壊剤、潤滑剤、甘味剤、風味剤、染料などの材料及びこれらの組合せが含まれ、当業者には知られている(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed. Mack Printing Company, 1990, pp. 1289-1329を参照すること)。任意の従来の担体が活性成分と適合性がない場合を除いて、治療用又は医薬組成物におけるその使用が予期される。
式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩は、貴重な薬理学的特性を示し、したがって医薬品として有用である。
更に、式Iの化合物は、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の研究に、例えばツール化合物として有用でありうる。
特に、式Iの化合物は、頻繁なPTCに対して、例えば嚢胞性線維症コンダクタンス制御因子タンパク質(CFTR)のmRNAにおけるY122Xに対してナンセンス突然変異抑制剤として作用する。このことは、例えば本明細書に記載されているGFP−CFTR−Y122X−Renilla構築物を発現する細胞系を使用して、インビトロにおいて決定することができる。
したがって本発明の化合物は、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の予防、治療又は進行の遅延に有用でありうる。
用語「ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患」は、当該分野において知られている。これは、疾患関連遺伝子にナンセンス突然変異を担持する患者に存在する疾患に関し、ナンセンス突然変異は、タンパク質の部分的/完全な欠如を引き起こし、次に疾患の病理を引き起こす。
1つの実施形態において、疾患は、血友病A、血友病B、嚢胞性線維症、ムコ多糖症I型、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、APCの欠失が原因の癌及びp53の欠失が原因の癌から選択される。
上記に記述された適応症(状態及び障害)において、適切な投与量は、例えば、用いられる化合物、宿主、投与様式、並びに治療される状態の性質及び重篤度に応じて変わる。しかし、一般に、動物における十分な結果は、約0.01〜約100mg/kg体重、好ましくは約0.1〜約10mg/kg体重、例えば1mg/kgの1日投与量で得られることが示されている。より大型の哺乳動物、例えばヒトでは、示される1日投与量は、例えば1日に4回まで分けられる用量で都合よく投与される本発明の化合物の、約0.1〜約1000mg、好ましくは約1〜約400mg、最も好ましくは約10〜約100mgの範囲である。
本発明の使用のために、本発明の化合物は、単一の活性剤として又は他の活性剤と組み合わせて、任意の通常の方法により、例えば、経口的に、例えば錠剤若しくはカプセル剤の形態により又は非経口的に、例えば注射用液剤若しくは懸濁剤の形態により投与することができる。本発明の化合物及び別の活性剤を含む組合せは、「本発明の組合せ」と呼ばれる。
本発明の化合物を、リードスルー活性化剤、例えば、ネガマイシン、RT13、RT14、アタルレン又はアミノグリコシドリードスルー活性化剤、例えば、パロモマイシン、アミカシン、G418、NB30、NB54若しくはNB84と組み合わせることができる。
本発明の化合物を、ナンセンス介在性mRNA崩壊阻害剤、例えばNMDI−1と組み合わせることができる。
ネガマイシン、RT13、RT14、アタルレン、アミノグリコシドリードスルー活性化剤及びNMDI−1は、例えば、Keeling et al, WIREs RNA, 2011, 2, 837-852に記載されている。
本発明の化合物は、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の予防に有用でありうる。
本発明の化合物は、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の治療に有用でありうる。
本発明の化合物は、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の進行の遅延に有用でありうる。
別の実施形態において、本発明は、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患を治療する方法であって、治療有効量の式(I)、(Ia)又は(Ib)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。更なる実施形態において、本発明は、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患を治療する方法であって、治療有効量の式(I)、(Ia)又は(Ib)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含み、疾患が、前述のリストから、適切には血友病A、血友病B、嚢胞性線維症及びムコ多糖症I型(ハーラー症候群)から選択される方法を提供する。
本発明の化合物の「治療有効量」という用語は、対象の生物学的又は医学的応答を誘発する、例えば、症状を改善する、状態を緩和する、疾患の進行を緩徐若しくは遅延する又は疾患を予防するなどの本発明の化合物の量を意味する。1つの非限定実施形態において、用語「治療有効量」は、対象に投与されたとき、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患を少なくとも部分的に緩和する、阻害する、予防する及び/又は改善するために有効である、本発明の化合の量を意味する。別の非限定的な実施形態において、用語「治療有効量」は、細胞又は組織又は非細胞性の生物学的材料又は培地に投与されたとき、ナンセンス突然変異の影響を少なくとも部分的に抑制することに有効である、本発明の化合物の量を意味する。
本明細書で使用されるとき、用語「対象」は動物を意味する。好ましくは、動物は哺乳動物である。対象は、例えば、霊長類(例えばヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、サカナ、トリなども意味する。好ましい実施形態において、対象はヒトである。
本明細書で使用されるとき、用語「阻害」又は「阻害すること」は、所与の状態、症状又は障害又は疾患の低減又は抑制、或いは生物学的活性又は過程のベースライン活性における有意な減少を意味する。
本明細書で使用されるとき、任意の疾患又は障害における用語「治療すること」又は「治療」は、1つの実施形態において、疾患又は障害を改善すること(すなわち、疾患又はその少なくとも1つの臨床症状の発生を緩徐又は阻止又は低減すること)を意味する。別の実施形態において、「治療すること」又は「治療」は、患者により認識できないものを含む少なくとも1つの身体的なパラメーターを緩和又は改善することを意味する。なお別の実施形態において、「治療すること」又は「治療」は、身体的(例えば、認識される症状の安定化)、生理的(例えば、身体的パラメーターの安定化)のいずれか又は両方において疾患又は障害をモジュレートすることを意味する。なお別の実施形態において、「治療すること」又は「治療」は、疾患又は障害の発症又は発生又は進行を予防又は遅延することを意味する。
本発明の医薬組成物又は組合せは、約50〜70kgの対象に対して約1〜1000mgの活性成分又は約1〜500mg又は約1〜250mg又は約1〜150mg又は約0.5〜100mg又は約1〜50mgの活性成分の単位投与量でありうる。化合物、医薬組成物又はその組合せの治療有効投与量は、対象の種、体重、年齢及び個別の状態、治療される障害若しくは疾患又はそれらの重篤度によって左右される。通常の技能を有する医師、臨床医又は獣医は、障害又は疾患の進行を予防、治療又は阻害するのに必要なそれぞれの活性成分の有効量を容易に決定することができる。
上記に引用された投与量特性は、哺乳動物、例えばマウス、ラット、イヌ、サル又は単離された臓器、組織及びそれらの調製物を有利に使用してインビトロ及びインビボ試験によって実証可能である。本発明の化合物を、インビトロにおいて液剤、例えば好ましくは水性液剤の形態により、インビボにおいて経腸的、非経口的、有利には静脈内に、例えば懸濁剤として又は水性液剤により適用することができる。インビトロにおける投与量は、約10−3モル〜10−9モル濃度の範囲でありうる。インビボにおける治療有効量は、投与経路に応じて、約0.1〜500mg/kg又は約1〜100mg/kgの範囲でありうる。
本発明の化合物の活性は、本明細書に記載されているインビトロ及びインビボの方法により評価することができる。
本発明の化合物は、少なくとも1つの他の治療剤と同時に又はその前若しくは後に投与することができる。本発明の化合物は、同じ若しくは異なる投与経路により別々に又は同じ医薬組成物により一緒に投与することができる。
下記の実施例は本発明を説明するが、本発明を制限するものではない。
実験部分:
略語:
NMP 1−メチルピロリジン−2−オン
HOAt 3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−オール
HATU 2−(3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)−1,1,3,3−テトラメチルイソウロニウムヘキサフルオロホスフェート(V)
DMF ジメチルホルムアミド
DCM ジクロロメタン
ACN アセトニトリル
TFA トリフルオロ酢酸
TBME tert−ブチルメチルエーテル
THF テトラヒドロフラン
r.t. 室温
SFC 超臨界流体クロマトグラフィー
RP 逆相
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
DIEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
rac−BINAP 2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルラセミ化合物
dba ジベンジリデンアセトン
LC−MS方法:
Waters Acquity UPLC−SQD系;移動相:A:水(0.05%ギ酸)B:メタノール(0.04%ギ酸);勾配:0.1分間かけて2%Bから8%Bへ、0.5分間かけて8%Bから98%Bへ、0.1分間にわたって98%B;流速1mL/分;カラム Waters Acquity UPLC BEH C18、30×2.1mm、1.7mM;オーブン温度60℃。
NMR装置:
Bruker Avance 400MHz Ultrashield及びAvance 600MHz
実施例1.1:2−イソプロピル−10−メチル−3(1H−ピラゾール−3−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン
Figure 2017516829
a)1H−チエノ[3,2−d][1,3]オキサジン−2,4−ジオン
アルゴン下、736mgの3−アミノチオフェン−2−カルボン酸(2.57mmol)を、15mLのジオキサンに懸濁し、70℃に加熱し、305mgのトリホスゲン(1.03mmol)を20分間かけて少量ずつ加えた。褐色の溶液を更に40分間撹拌し、室温に冷却し、蒸発させた。得られた残渣を4mLのDCM/メタノール(3:1、v/v)に溶解し、溶出剤としてTBME/ヘプタンを用いるシリカゲルの液体クロマトグラフィーにより精製した。標的画分を合わせ、蒸発させて、176mgの1H−チエノ[3,2−d][1,3]オキサジン−2,4−ジオン(0.88mmol、34%)を黄色の固体として得た。
ESI−MS[M+H] 170.1
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ (ppm) = 12.24 (s, 1H), 8.25 (d, 1H, J = 5.2 Hz), 6.95 (d, 1H, J = 5.2 Hz).
b)1−メチル−1H−チエノ[3,2−d][1,3]オキサジン−2,4−ジオン
アルゴン下、1mLのDMF中の18mgの水素化ナトリウム(0.45mmol、鉱油中60%)を0℃に冷却し、1mLのDMF中の106mgの1H−チエノ[3,2−d][1,3]オキサジン−2,4−ジオン(0.375mmol)の懸濁液をゆっくり加えて室温で反応させ、15分間撹拌した。11μLのヨウ化メチル(0.174mmol)を加え、混合物を30分間撹拌した。反応混合物に、10mLのクエン酸水溶液(10%、w/v)を加えてpH3にして、続いて12mLのDCMを加えた。有機相を10%クエン酸水溶液及び水で洗浄し、水相をDCMで抽出し、有機相をプールし、乾燥し、蒸発させ、溶出剤としてヘプタン及び酢酸エチルを用いるシリカゲルの液体クロマトグラフィーにより精製した。標的画分を合わせ、蒸発させて、47mgの1−メチル−1H−チエノ[3,2−d][1,3]オキサジン−2,4−ジオン(0.26mmol、69%)を褐色の固体として得た。
ESI−MS[M+H] 184.1
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ (ppm) = 8.35 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 7.36 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 3.47 (s, 3H).
c)5−アミノ−4−メチル−7−オキソ−N−フェニル−4,7−ジヒドロチエノ[3,2−b]ピリジン−6−カルボキサミド
アルゴン下、2mLのDMF中の46mgの水素化ナトリウム(1.15mmol、鉱油中60%)を0℃に冷却し、94mgの2−シアノ−N−フェニルアセトアミド(0.58mmol)を15分以内に少量ずつ加えた。得られた溶液を室温で更に30分間撹拌し、次に0℃に冷却し、97mgの1−メチル−1H−チエノ[3,2−d][1,3]オキサジン−2,4−ジオン(0.52mmol)を5分以内に分割して加え、混合物を60分間撹拌した。この溶液に、0.58mLの塩撒水溶液(1.15mmol)を加え、得られた黄色の懸濁液を10分間撹拌した。混合物を氷冷重炭酸カリウム溶液(10%、w/v)に注ぎ、30分間撹拌し、濾過し、固体を水、ジエチルエーテル/ペンタン(3:2、v/v)、ペンタンで洗浄し、乾燥して、68mgの5−アミノ−4−メチル−7−オキソ−N−フェニル−4,7−ジヒドロチエノ[3,2−b]ピリジン−6−カルボキサミド(0.21mmol、40%)を黄色の固体として得た。
ESI−MS[M+H] 300.2
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ (ppm) = 7.97-7.80 (m, 1H), 7.61-7.49 (m, 2H), 7.43-7.27 (m, 2H), 7.17-7.07 (m, 1H), 6.94-6.81 (m, 1H), 3.03-2.91 (m, 3H).
d)2−イソプロピル−9−メチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン
0.6mLのイソ酪酸(6.3mmol)中の67mgの5−アミノ−4−メチル−7−オキソ−N−フェニル−4,7−ジヒドロチエノ[3,2−b]ピリジン−6−カルボキサミド(0.21mmol)の懸濁液に、0.11mLのイソ酪酸無水物(0.63mmol)及び0.062mLのプロパンリン酸無水物溶液(DMF中50%、0.11mmol)を加え、続いて150℃で2時間加熱した。別の0.035mLのイソ酪酸無水物(0.21mmol)を加え、更に2時間加熱した。暗褐色の溶液を70℃に冷却し、0.4mLのメタノールを加え、15分間撹拌し、室温に冷却した。混合物を12mLのDCM及び10mLの2M炭酸ナトリウム水溶液で抽出し、有機相を水で洗浄し、水相をDCMで抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。得られた固体を1.4mLのメタノールに75℃で懸濁し、0℃に冷却し、固体を濾過し、少量の氷冷メタノールで2回洗浄し、乾燥した。この固体を、Reprosil DiAmino 100A 5uM材料上のメタノールで改変した二酸化炭素を用いる超臨界流体クロマトグラフィーにより精製した。母液を蒸発させ、RP−HPLC(C18、水/ACNと0.1%TFA)により精製した。
標的画分をプールし、蒸発させて、5mg(MLから)及び15mg(沈殿物から)の2−イソプロピル−9−メチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン(0.057mmol、27%)を白色の固体として得た。
ESI−MS[M+H] 352.0
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ (ppm) = 8.16 (d, 1H, J = 5.4 Hz), 7.64-7.51 (m, 4H), 7.47-7.42 (m, 2H), 4.05 (s, 3H), 2.56 (七重線, 1H, J = 6.8 Hz), 1.18 (d, 6H, J = 6.6 Hz).
実施例2.1:2−シクロブチル−7−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン
Figure 2017516829
a)エチルシクロブタンカルビミデート(Ethyl cyclobutanecarbimidate)
アルゴン下、69mLの塩化アセチル(967mmol)を、85mLのエタノール中の11.5mLのシクロブタンカルボニトリル(121mmol)の溶液に、外部冷却により温度を32℃未満に保ちながら、35分以内に加えた。溶液を21時間撹拌し、蒸発させ、酢酸エチルを3回加え、蒸発させ、乾燥した。得られた19.5gの白色の固体を、33mLの炭酸カリウム水溶液(50%、w/v)と10分間十分に混合した。この懸濁液に500mLのDCMを撹拌下で加え、続いて130gの硫酸ナトリウムを加え、撹拌を、全ての水が吸収されるまで続けた。混合物を濾過し、濾液を別の部分の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、14gのエチルシクロブタンカルビミデート(110mmol、88%)を明澄な油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ(ppm) = 4.12 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 3.15-2.99 (m, 1H), 2.32-2.02 (m, 4H), 2.03-1.74 (m, 2H), 1.29 (t, 3H, J = 7.1 Hz).
b)N−フェニルシクロブタンカルボキシイミドアミド
140mLのACN中の14gのエチルシクロブタンカルビミデート(110mmol)の溶液に、6.3mLの酢酸(110mmol)及び7mLのアニリン(77mmol)を加え、16時間撹拌した。懸濁液を濾過し、固体をジエチルエーテルで洗浄し、100mLの1M炭酸ナトリウム水溶液に溶解し、100mLのTMBEで抽出した。水相をTBMEで2回抽出し、合わせた有機相を1M炭酸ナトリウム水溶液及び水で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、9.1gのN−フェニルシクロブタンカルボキシイミドアミド(52mmol、68%)を黄色の油状物として得て、これはゆっくりと結晶化した。
ESI−MS[M+H] 175.1
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ (ppm) = 7.24 (t, 2H, J = 7.7 Hz), 6.91 (t, 1H, J = 7.4 Hz), 6.81-6.53 (m, 2H), 6.15-5.10 (m, 2H), 3.06 (五重線, 1H, J = 8.6 Hz), 2.37-2.03 (m, 4H), 1.96-1.68 (m, 2H).
c)2−シクロブチル−6−ヒドロキシ−3−フェニルピリミジン−4(3H)−オン
85mLの2−メトキシエタノールに、アルゴン下で、2.64gのブランクナトリウム金属を30分以内に少量ずつ加えた。1時間後、7.4mLのマロン酸ジメチル(62mmol)を30℃で加え、15分間撹拌した。20mLの2−メトキシエタノール中の9gのN−フェニルシクロブタンカルボキシイミドアミド(52mmol)の溶液(50℃で溶解し、次に室温に冷却した)を加え、室温で混合し、得られた溶液を67時間加熱環流した。混合物を室温に冷却し、57mLの2M塩酸水溶液をゆっくりと加えてpH6にした。有機溶媒をほぼ蒸発させ、得られた懸濁液を100mLの水で希釈し、100mLのDCMで抽出した。水相をDCMで2回抽出し、有機相を50mLの水で2回洗浄し、合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥した。炭(1g)を加え、撹拌し、Hyfloで濾過し、得られた溶液を蒸発させて、濃厚な懸濁液を得た。この混合物に、50mLの酢酸エチルを加え、十分に撹拌し、濾過し、固体をジエチルエーテル/酢酸エチル(3:1、v/v)及びジエチルエーテルで洗浄し、減圧下、60℃で乾燥して、4.4gの2−シクロブチル−6−ヒドロキシ−3−フェニルピリミジン−4(3H)−オン(18mmol、35%)を得た。
ESI−MS[M+H] 243.1
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ (ppm) = 11.36 (s, 1H), 7.56-7.43 (m, 3H), 7.29-7.21 (m, 2H), 5.43 (s, 1H), 3.21-3.07 (m, 1H), 2.38-2.23 (m, 2H), 1.75-1.56 (m, 4H).
d)2−シクロブチル−6−オキソ−1−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−4−イルトリフルオロメタンスルホネート
70mLのDCM中の4gの2−シクロブチル−6−ヒドロキシ−3−フェニルピリミジン−4(3H)−オン(16mmol)に、2.36mLのピリジン(29mmol)を−25℃で加え、続いて6mLのDCM中の3.5mLのトリフルオロメタンスルホン酸無水物(20mmol)を加えた。溶液を1.5時間撹拌し、50mLの水で3回抽出し、水相をDCMで2回抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、溶出剤としてDCMを用いるシリカゲルの液体クロマトグラフィーにより精製した。標的画分を合わせ、蒸発させて、4.8gの2−シクロブチル−6−オキソ−1−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−4−イルトリフルオロメタンスルホネート(13mmol、80%)を得た。
ESI−MS[M+H] 375.0
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ (ppm) = 7.65-7.47 (m, 3H), 7.47-7.35 (m, 2H), 6.63 (s, 1H), 3.30-3.18 (m, 1H), 2.37-2.21 (m, 2H), 1.78-1.58 (m, 4H).
e)メチル2−((2−シクロブチル−6−オキソ−1−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボキシレート
アルゴン下、620mgの2−シクロブチル−6−オキソ−1−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−4−イルトリフルオロメタンスルホネート(1.66mmol)及び340mgのメチル2−アミノ−5−メチルチオフェン−3−カルボキシレート(2mmol)を、6mLのジオキサンに懸濁し、続いて0.057mLのDIEA(3.3mmol)、82mgのrac−BINAP(0.13mmol)及びPd(dba)(0.07mmol)を加え、混合物を密閉バイアル中において104℃で2.5時間加熱した。反応混合物を50mLのTBMEで希釈し、40mLの水で3回洗浄し、水相をTBMEで抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残った油状物を、溶出剤としてDCMを用いるシリカゲルの液体クロマトグラフィーにより精製した。標的画分を合わせ、蒸発させて、582mgのメチル2−((2−シクロブチル−6−オキソ−1−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボキシレート(1.5mmol、89%)を得た。
ESI−MS[M+H] 396.2
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ (ppm) = 10.61 (s, 1H), 7.57-7.47 (m, 3H), 7.22-7.16 (m, 2H), 6.86 (q, 1H, J = 1.2), 5.84 (s, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.25 (五重線, 1H, J = 8.6 Hz), 2.66-2.54 (m, 2H), 2.40 (d, 3H, J = 1.2 Hz), 1.96-1.83 (m, 4H).
f)2−シクロブチル−7−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン
718mgのメチル2−((2−シクロブチル−6−オキソ−1−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボキシレート(1.82mmol)に、12.2gのポリリン酸を加え、混合物を130℃で1.75時間加熱した。溶液を室温に冷却し、130mLの水及び10mLの酢酸エチルで希釈し、82gの固体重炭酸カリウムの添加により中和して、pH7〜8にした。40mLの酢酸エチルを加え、水相を酢酸エチルで抽出し、有機相を塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、泡状の油状物を得た。3mLのジエチルエーテルを加え、得られた懸濁液を0.5時間撹拌し、濾過し、ジエチルエーテル及びペンタンで洗浄し、乾燥して、612mgの2−シクロブチル−7−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン(1.68mmol、93%)をオフホワイトの固体として得た。
ESI−MS[M+H] 364.1
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ (ppm) = 12.60 (s, 1H), 7.66-7.56 (m, 3H), 7.29-7.25 (m, 2H), 7.16 (d, 1H, J = 1.5 Hz), 3.31 (五重線, 1H, J = 8.4 Hz), 2.71-2.57 (m, 5H), 1.97-1.78 (m, 4H).
実施例2.2:9−(2−アミノエチル)−2−シクロブチル−7−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン
Figure 2017516829
a)tert−ブチル(2−(2−シクロブチル−7−メチル−4,5−ジオキソ−3−フェニル−3,4−ジヒドロチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−
d]ピリミジン−9(5H)−イル)エチル)カルバメート
18mLのアセトン中の363mgの2−シクロブチル−7−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン(1mmol)、1.1gの炭酸カリウム(8mmol)、664mgのヨウ化カリウム(4mmol)及び448mgのtert−ブチル(2−ブロモエチル)カルバメート(2mmol)の懸濁液を、62℃で21時間加熱した。336mgのtert−ブチル(2−ブロモエチル)カルバメート(1.5mmol)を加え、更に20時間加熱した。混合物を72mLの酢酸エチルで希釈し、濾過し、蒸発させた。残渣を、Reprosil DiAmino 100A 5uM材料上のメタノールで改変した二酸化炭素を用いる超臨界流体クロマトグラフィーにより精製した。標的画分を合わせ、蒸発させて、271mgのtert−ブチル(2−(2−シクロブチル−7−メチル−4,5−ジオキソ−3−フェニル−3,4−ジヒドロチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−9(5H)−イル)エチル)カルバメート(0.54mmol、54%)をオフホワイトの固体として得た。
ESI−MS[M+H] 507.1
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ (ppm) = 7.56-7.49 (m, 3H), 7.29 (s, 1H), 7.18 (dd, 2H, J = 7.5, 2.1 Hz), 5.00 (s, 1H), 4.62 (t, 2H, J = 5.7 Hz), 3.74 (q, 2H, J = 5.9 Hz), 3.25 (五重線, 1H, J = 8.5 Hz), 2.51 (s, 3H), 2.48-2.38 (m, 2H), 1.98-1.81 (m, 4H), 1.44 (s, 9H).
b)9−(2−アミノエチル)−2−シクロブチル−7−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン塩酸塩
90mLのtert−ブチル(2−(2−シクロブチル−7−メチル−4,5−ジオキソ−3−フェニル−3,4−ジヒドロチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−9(5H)−イル)エチル)カルバメート(0.18mmol)に、4.4mLのジオキサン中4M塩酸を加え、1.5時間撹拌した。懸濁液を5mLのジエチルエーテルで希釈し、濾過し、固体をジエチルエーテルで洗浄し、乾燥して、73mgの9−(2−アミノエチル)−2−シクロブチル−7−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン塩酸塩(0.17mmol、96%)を白色の固体として得た。
ESI−MS[M+H] 407.2
1H-NMR (400 MHz, d6-DMSO): δ (ppm) = 8.35 (m, 3H), 7.61-7.50 (m, 3H), 7.31-7.26 (m, 2H), 7.12 (d, 1H, J = 1.5 Hz), 4.72 (t, 2H, J = 6.8 Hz), 3.37-3.32 (m, 2H), 3.20 (五重線, 1H, J = 8.0 Hz), 2.53 (d, 1H, J = 1.3 Hz), 2.49-2.36 (m, 2H), 1.81-1.70 (m, 4H).
実施例3.1:2−イソプロピル−3−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロ−3H−シクロヘプタ[5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(6H,11H)−ジオン
化合物は、実施例2.1に提示された手順に従い、ステップe)にメチル2−アミノシクロヘプタ−1−エンカルボキシレートを使用して調製した。エステルエナミン(esterenamine)は、米国特許出願公開第2004/0242889号明細書に従い、メチル2−オキソシクロヘプタンカルボキシレートから出発して調製した。
ESI−MS[M+H] 350.1
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ (ppm) = 11.95 (s, 1H), 7.57-7.43 (m, 3H), 7.23-7.19 (m, 2H), 3.14-3.08 (m, 2H), 2.87-2.79 (m, 2H), 2.64 (七重線, 1H, J = 6.7 Hz), 1.87-1.79 (m, 2H), 1.72-1.64 (m, 2H), 1.61-1.53 (m, 2H), 1.20 (d, 6H, J = 6.8 Hz).
実施例3.2:2−イソプロピル−11−メチル−3−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロ−3H−シクロヘプタ[5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(6H,11H)−ジオン
化合物は、実施例1.1のb)に提示された手順に従って、2−イソプロピル−3−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロ−3H−シクロヘプタ[5,6]−ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(6H,11H)−ジオンから調製した。
ESI−MS[M+H] 364.1
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ (ppm) = 7.56-7.47 (m, 3H), 7.23-7.18 (m, 2H), 3.94 (s, 3H), 3.04-2.99 (m, 2H), 2.96-2.91 (m, 2H), 2.66 (七重線, 1H, J = 6.6 Hz), 1.93-1.84 (m, 2H), 1.76-1.68 (m, 2H), 1.63-1.55 (m, 2H), 1.20 (s, 6H, J = 6.8 Hz).
実施例(Ex)1.1〜1.2、2.1〜2.22及び3.1〜3.12は、上記の実施例1.1、2.1及び3.1に従って/類似して合成した。実施例2.17は、ステップ2.1e)にメチル3−アミノ−5−クロロチオフェン−2−カルボキシレートを使用して合成し、これは、標準的手順に従って、メチル3−アセトアミドチオフェン−2−カルボキシレートから、塩化スルホニル/クロロホルムとの反応、続くメタンスルホン酸/メタノールによる脱保護によって調製した。実施例2.18は、ステップ2.1e)にメチル2−アミノ−5−クロロチオフェン−3−カルボキシレートを使用して合成し、これは、標準的手順に従って、メチル2−アミノチオフェン−3−カルボキシレートから、N−クロロスクシンイミド/THFとの反応によって調製した。
Figure 2017516829
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Figure 2017516829
Figure 2017516829
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Figure 2017516829
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生物学的試験
1.1.インビトロ試験:CFTR−Y122Xアッセイ
本発明の化合物の活性を、組み換え二重レポーター同質遺伝子Hek293細胞系により検査した(「CFTR−Y122Xアッセイ」)。操作されたレポーター構築物は、CFTRクラスI突然変異患者における一般的なY122X PTC突然変異に対応する18bp配列ストレッチを含有した(Sermet-Gaudelus, BMC Medicine, 2007, 5(5)を参照すること)。CFTRタンパク質の122位のチロシン(Y)の代わりに、TGA停止コドンは、対応するmRNAのオープンリーディングフレーム(Y122X)を中断する。このTGA停止コドントリプレット(ピリミジン塩基シトシンが後に続く)は、ハイスループットスクリーニングの陽性対照として役立つアミドグリコシド仲介翻訳リードスルーを許容する。対応するTAA停止コドン変種及び野生型非突然変異構築物を、確認及びカウンタースクリーニングに使用した。CFTR配列を、eGFPレポーターと、完全長Renillaレポーターに縮合している三重mycタグ配列との間にサンドイッチした。位置させた1つのプレeGFPを含有するイントロン(b−グロビンイントロン)を含む全ての配列を、フレーム内でクローンした。対応する発現構築物は、同質遺伝子HEK−R4細胞宿主(Invitrogen Incorp.)に安定して発現し、ブラスチシジン抵抗性により選択された。構築物の同質遺伝子組み込みは、遺伝子量効果を最小限にし、アッセイの再現性を向上させる。安定して組み込まれた単一細胞由来クローンを選択し、アミノグリコシド仲介リードスルーのために特徴決定した。最適な増殖特徴及びパロモマイシンへの強力な応答(1.5mMのEC50)を有するクローンを、HTSアッセイ展開により探求した。Y122Xのリードスルーは、抗ウミシイタケ抗体を使用するウエスタンブロット分析及び免疫蛍光により制御して、細胞内局在融合タンパク質をおよそ65.5kDaで蓄積する。eGFPレポータープレPTC突然変異は、クローンのスクリーニングにおける遺伝子安定性の視覚的な対照として役立ち、少ない量の融合タンパク質のタンパク質分解を最小限にする。このアッセイにおいて、化合物濃度は10μMであった。小型1536ウェルフォーマットにより、2000個の細胞を4μ/ウェルで分配し、37℃、5%COで24時間インキュベートした。40nlの化合物を細胞に配置し、対照ウェルは1ulのパロモマイシン(Paramomycin)を含有し、14.4mMの最終濃度を有した。化合物を24時間インキュベートした。Renilla Glo基質(2.5ul)を加え、プレートを遠心分離し、多様な読み取り機を使用して発光測定の処理を行った。活性の計算は、方程式:A1(%)=100(S−NC)/(AC−NC)を使用して行い、ここで、AC、NC及びSは、活性対照(刺激緩衝液の注入=100%刺激)、中性対照(Iloprost EC10を含む緩衝液注入)及びスクリーニング試料(S)に対応する。NCは、0%の活性に対応し、一方、ACは、100%の活性である(14mMのパロモマイシン)。偽陽性人工産物を確認時に取り外し、同じアッセイフォーマットを使用して確証スクリーニングを行い、続いてそれぞれの野生型構築物(PTC突然変異を有さない)細胞モデルを使用してカウンタースクリーニングを行った。化合物は、100μMの化合物濃度まで試験した。
Figure 2017516829
Figure 2017516829
以下の式(I)の化合物を、上記に記載されたCFTR−Y122Xアッセイにおいて上記の用量範囲で試験し、パロモマイシン基準活性の僅か5%未満に達する抑制が見られた。
(2−(エチルチオ)−3−フェニル−5a,6,7,8,8a,9−ヘキサヒドロ−3H−シクロペンタ[5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5−ジオン)。
ある実施形態において、式(I)の化合物は、
2−(エチルチオ)−3−フェニル−5a,6,7,8,8a,9−ヘキサヒドロ−3H−シクロペンタ[5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5−ジオン)ではない。
上記の表2は、本発明の化合物が機能的アッセイにおいて活性であることを示し、翻訳リードスルーを促進することを示している。
インビトロ試験:ハーラー患者由来線維芽細胞培養物
本発明の化合物の活性を、患者由来線維芽細胞において検査した。遺伝子型同定細胞はCoriell Institute(#GM00798)由来のものであり、エクソン9のヌクレオチド1293にインフレームホモ接合体TGGからTAGへの変化を含有し、これはW402X突然変異をもたらす。W402X突然変異は、機能性欠失突然変異を引き起こす、最も一般的なハーラー症候群の1つである。遺伝子型同定患者の60〜70%は、Q70X及び/又はW402Xに突然変異を含有し、重篤なMPSI患者と分類される。このTAG停止コドントリプレットは、化合物試験の際に活性制御として役立つ、アミノグリコシド仲介翻訳リードスルーを許容する。W402Xのリードスルーは、アルファ−L−イズロニダーゼ活性を回復し、そのことは、リソソーム蓄積グリコサミノグリカンの除去をもたらす。イズロニダーゼ発現は、Taqman PCR(c)(C)によっても、化合物刺激を伴わない酵素活性又はELISAの方法によっても検出することができない。化合物を、濃度応答様式で試験した。したがって、384ウェルプレートにおける5000個の患者細胞/40ul/ウェルを使用した。化合物の希釈物は、新たに調製した10mMの化合物保存溶液由来のものであった。最高濃度は、20uMであり、続いて1:3.16で希釈した(8ポイント希釈、n=4)。最終DMSO濃度は、0.5%未満であり、試験して、細胞の生存度、増殖及びリードスルーに対して影響を与えなかった。細胞を8日間インキュベートし、1つの細胞培地及び化合物を3日目に交換した。その後、細胞培地を取り除き、細胞を溶解した(0.4Mのギ酸ナトリウム、0.1%のNaN3、0.9%のNaCl、0.2%のTriton、pH3.5)。細胞溶解産物において回復されたアルファ−L−イズロニダーゼ活性は、48時間のインキュベーション後の蛍光4−MUイズロニド基質(5ulの0.4mM 4メチルウンベリフェリルアルファ−L−イズロニド/ウェル)を用いて測定した。パロモマイシンを基準対照として使用した(14mM=100%対照)。結果を下記の表3に示し、化合物がハーラー症候群の試料に使用できることを示唆している。
Figure 2017516829
Figure 2017516829

Claims (12)

  1. 遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物
    Figure 2017516829

    [式中、
    は、5員〜7員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回以上置換されていてもよく;
    は、Rにより1回以上置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
    又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
    又はRは、3員〜7員単環式芳香族飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回以上置換されていてもよく;
    或いは
    は、
    Figure 2017516829

    であり、ここでフェニル環は、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
    各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、前記C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回以上置換されていてもよく;
    は、R13により1回以上置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
    又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回以上置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
    又はRは、3員〜7員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回以上置換されていてもよく;
    は、水素又は−CH18であり;
    18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
    及びRは、これらが結合している結合と一緒になって、
    19により1回以上置換されていてもよい5員〜7員単環式非芳香族炭素環、
    又は
    20により1回置換されていてもよいチオフェン環
    から選択される環を形成し;
    或いは
    及びRは、独立して水素、C〜Cアルキルから選択され;
    、R11及びR17は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
    又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、前記C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回以上置換されていてもよく;
    或いは同じ環原子における2つのR、R11又はR17は、一緒になって、オキソであり;
    或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11又はR17は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
    、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
    又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、前記C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回以上置換されていてもよく;
    或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
    或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
    19及びR20は、独立してハロゲン、C〜Cアルキルから選択される]。
  2. 遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である請求項1に記載の式(Ia)の化合物
    Figure 2017516829

    [式中、
    は、R13により1回以上置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
    又はRは、3員〜7員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回以上置換されていてもよく;
    は、水素又は−CH18であり;
    18は、水素であり;
    及びRは、これらが結合している結合と一緒になって、
    19により1回以上置換されていてもよい5員〜7員単環式非芳香族炭素環又は、
    20により1回置換されていてもよいチオフェン環
    から選択される環を形成する]。
  3. 遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である請求項1に記載の式(Ib)の化合物
    Figure 2017516829

    [式中、
    は、R13により1回以上置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
    又はRは、3員〜7員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回以上置換されていてもよく;
    は、水素又は−CH18であり;
    18は、水素であり;
    及びRは、独立して水素、C〜Cアルキルから選択される]。
  4. が、C〜Cアルキルである、
    又はRが、4員〜6員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系が、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系が、R17により1回以上置換されていてもよい
    遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
  5. 2−イソプロピル−9−メチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−イソプロピル−7,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−シクロブチル−7−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    9−(2−アミノエチル)−2−シクロブチル−7−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−イソプロピル−7,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−イソプロピル−7,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−イソプロピル−3−フェニルチエノ[3’,4’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−イソプロピル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−イソプロピル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−イソプロピル−7−メチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−シクロブチル−7,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−シクロブチル−9−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−シクロブチル−9−メチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−シクロブチル−7,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−シクロブチル−7−エチル−9−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−シクロブチル−6,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−シクロブチル−8,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−シクロブチル−8,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[3’,4’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    7−クロロ−2−シクロブチル−9−メチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    7−クロロ−2−シクロブチル−9−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    7−クロロ−2−イソプロピル−9−メチル−3−フェニルチエノ[3’,2’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    7−クロロ−2−イソプロピル−9−メチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−イソプロピル−8−メチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−イソプロピル−8,9−ジメチル−3−フェニルチエノ[2’,3’:5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,9H)−ジオン;
    2−イソプロピル−3−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロ−3H−シクロヘプタ[5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(6H,11H)−ジオン;
    2−イソプロピル−11−メチル−3−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロ−3H−シクロヘプタ[5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(6H,11H)−ジオン;
    2−イソプロピル−3−フェニル−7,8−ジヒドロ−3H−シクロペンタ[5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(6H,9H)−ジオン;
    2−イソプロピル−9−メチル−3−フェニル−7,8−ジヒドロ−3H−シクロペンタ[5,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(6H,9H)−ジオン;
    2−イソプロピル−6,7−ジメチル−3−フェニルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,8H)−ジオン;
    2−イソプロピル−8−メチル−3−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
    2−イソプロピル−6,7,8−トリメチル−3−フェニルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,8H)−ジオン;
    2−イソプロピル−7−メチル−3−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
    2−イソプロピル−8,10−ジメチル−3−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
    2−イソプロピル−7,10−ジメチル−3−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
    2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
    2−シクロブチル−6,7−ジメチル−3−フェニルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,8H)−ジオン;及び
    2−シクロブチル−6,7,8−トリメチル−3−フェニルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,5(3H,8H)−ジオン
    から選択される、遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である請求項1に記載の化合物。
  6. 治療有効量の請求項1〜5のいずれかに記載の化合物と、1つ以上の薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
  7. 治療有効量の請求項1〜5のいずれかに記載の化合物と、1つ以上の治療活性剤とを含む、組合せ。
  8. 医薬としての使用のための、遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
  9. ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の治療における使用のための、遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
  10. 対象においてナンセンス突然変異の影響を抑制する方法であって、治療有効量の、遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である請求項1〜5のいずれかに記載の化合物を前記対象に投与することを含む方法。
  11. 対象においてナンセンス突然変異により引き起こされる疾患を治療する方法であって、治療有効量の、遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である請求項1〜5のいずれかに記載の化合物を前記対象に投与することを含む、方法。
  12. 前記疾患が、血友病A、血友病B、嚢胞性線維症、ムコ多糖症I型、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、APCの欠失が原因の癌及びp53の欠失が原因の癌から選択される、請求項11に記載の方法。
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