JP2017510625A - 医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、有効成分としてのトラメチニブまたはその薬学的に許容される塩と、担体とを含む医薬組成物に関する。本発明はさらに、該医薬組成物を調製するための中間体、および該医薬組成物または該中間体を調製する方法に関する。

Description

本発明は、有効成分としてのトラメチニブまたはその薬学的に許容される塩と、担体とを含む医薬組成物に関する。本発明はさらに、該医薬組成物を調製するための中間体、および該医薬組成物または該中間体を調製する方法に関する。
トラメチニブの化学名は、N−{3−[3−シクロプロピル−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6,8−ジメチル−2,4,7−トリオキソ−3,4,6,7−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−1−イル]フェニル}アセトアミドであり、以下の構造式で表される。
トラメチニブは、米国特許出願公開第2006/0014768号明細書に記載されているように調製することができる。トラメチニブは、この明細書の実施例4−1に記載の化合物である。この明細書により、トラメチニブやその薬学的に許容される塩が、MEK活性に対する阻害剤として、特にがんの治療において有用であることも知られている。医薬品における有効成分としてのトラメチニブは、溶媒和された形態、特にジメチルスルホキシド(DMSO)溶媒和物として使用される。トラメチニブのDMSO溶媒和物を含む錠剤は、国際公開第2012/088033号パンフレット、米国特許出願公開第2012/0322817号明細書、米国特許出願公開第2012/0283278号明細書、および米国特許出願公開第2013/0109705号明細書に記載されている。
また、国際公開第2012/088033号パンフレットの教示によれば、溶媒和されていない形態にあるトラメチニブは、医薬組成物から放出される際に薬力学的に悪影響を与えると言われているトラメチニブのDMSO溶媒和物よりも溶解度が格段に低い。また、トラメチニブのDMSO溶媒和物は、製剤過程において水分にさらされると不溶性の溶媒和されていない形態に戻る傾向があり、かつ光安定性に欠けることもある。
市販のトラメチニブ製剤は、トラメチニブをDMSO溶媒和物の形態で含んでおり、十分な溶解プロファイルを提供する。しかしながら、市販の製剤であるMekinist(登録商標)は、FDAへの承認申請資料(FDA approval package)によれば、0.5mgおよび2mgの剤形の場合は12ヶ月間、1mgの剤形の場合は9ヶ月間安定性を確保できると記載されているに過ぎない。また、このような安定性が得られるのは、2〜8℃で冷却保管され、水分および光から保護される場合に限られる。さらに、この有効成分自体が、欧州薬局方によってクラスIIIの溶媒に分類されるジメチルスルホキシドを含むという問題がある。クラスIIIの溶媒は、長期毒性試験も発がん性試験もほとんど行われていないため、制限されるべきである。
したがって、有効成分トラメチニブのための、上述した問題を有することのないさらなる剤形が、求められ続けている。具体的には、トラメチニブのための剤形は、十分な溶解特性を示し、患者の有機溶媒への暴露、具体的にはDMSOへの暴露を抑え、好ましくは包装内に乾燥剤を要することなく、周囲条件下で保管できるだけの十分な安定性を示し、簡便な方法によって容易に調製され、その結果適切な含量均一性を確保できることが必要とされる。
驚くべきことに、前記問題は、DMSOによる溶媒和がなされていない形態にある有効成分トラメチニブと、担体とを含む医薬組成物を提供し、該担体が該有効成分を包み込むマトリックスを形成する場合に解決できることが分かった。したがって、本発明は、有効成分としてのトラメチニブまたはその薬学的に許容される塩と、担体とを含む医薬組成物であって、該担体が、該有効成分を包み込むマトリックスを形成し、該有効成分に含有されるジメチルスルホキシドが、該組成物に存在する、塩を形成せずかつ溶媒和されていない形態におけるトラメチニブの総重量に対して1重量%未満であることを特徴とする医薬組成物に関する。
本発明は、先行技術による組成物や市販されているMekinist(登録商標)錠剤に使用されているようなDMSO溶媒和物の代わりに、DMSOによる溶媒和がなされていない形態にあるトラメチニブを使用してトラメチニブを医薬組成物へと製剤化できるという、先行技術の教示に反する驚くべき発見に基づく。DMSOによる溶媒和がなされていない形態にあるトラメチニブは、前記国際公開第2012/088033号パンフレットの教示に反して、該有効成分を包み込む担体とともに医薬組成物へと製剤化されると、十分な溶解特性を示すことが分かった。さらに、DMSOによる溶媒和がなされていない形態にあるトラメチニブと担体とを含む医薬組成物は、包装内に乾燥剤を要することなく、周囲条件下で長期間保管できることが分かった。本発明の医薬組成物は、トラメチニブのDMSO溶媒和物を含む製剤に匹敵する溶解特性を示すが、それと同時に、高い保存安定性を示し、長期間保存することができる。さらに、有機溶媒、具体的にはDMSOへの患者の望ましくない暴露を回避できる。
Mekinist(登録商標)錠剤の溶解プロファイルである(比較例1)。 実施例1の錠剤の溶解プロファイルである。 実施例2の錠剤の溶解プロファイルである。 実施例3の錠剤の溶解プロファイルである。 実施例4の錠剤の溶解プロファイルである。
本発明の医薬組成物中の有効成分に含まれるDMSOは、1重量%未満である。前記有効成分に含まれるDMSOは、好ましくは0.8重量%未満、より好ましくは0.6重量%未満、より一層好ましくは0.4重量%未満、例えば0.2重量%未満または0.1重量%未満である。前記有効成分は、最も好ましくはDMSOを実質的に含まず、より一層好ましくはDMSOを全く含まない。上記について、重量%で示した量はいずれも、前記組成物に存在する、塩を形成せずかつ溶媒和されていない形態におけるトラメチニブの総重量に対するものである。
さらなる一実施形態において、本発明の医薬組成物に含まれるDMSOは、1重量%未満、好ましくは0.8重量%未満、より好ましくは0.6重量%未満、より一層好ましくは0.4重量%未満、例えば0.2重量%未満または0.1重量%未満である。前記医薬組成物は、最も好ましくはDMSOを実質的に含まず、より一層好ましくはDMSOを全く含まない。上記について、重量%で示した量はいずれも、前記組成物中に存在する、塩を形成せずかつ溶媒和されていない形態におけるトラメチニブの総重量に対するものである。
しかしながら、有効成分であるトラメチニブまたはその薬学的に許容される塩は、DMSO溶媒和物とは異なる溶媒和物の形態で本発明の医薬組成物中に含まれていてもよい。例えば、前記有効成分は、水和物の形態で含まれていてもよく、DMSOとは異なる任意の有機溶媒分子との溶媒和物の形態で含まれていてもよい。前記有機溶媒分子は、例えばアルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノールなど)、アセトン、酢酸エチル、ヘプタン、またはジクロロメタンであってもよい。また、メタノール−ジクロロメタン溶媒和物などの混合溶媒和物であってもよい。本発明の一実施形態において、前記有効成分は、実質的に溶媒和されていない形態、好ましくは溶媒和されていない形態で含まれる。
本発明の医薬組成物において、トラメチニブは、塩を形成していない形態で含まれていてもよく、また、薬学的に許容される塩として含まれていてもよい。トラメチニブの薬学的に許容される適切な塩は、当業者に知られており、例えば、米国特許出願公開第2006/0014768号明細書に記載されている。トラメチニブは、塩を形成していない形態で含まれることが好ましい。
本発明の担体は、前記有効成分を包み込むのに十分な量で医薬組成物中に存在する。該担体は、有効成分を囲むマトリックス、特に固体マトリックスを形成することが好ましい。このマトリックスは、有効成分の粒子を囲む(それによって固体分散体を形成する)こともあり、また有効成分の個々の分子を囲む(この場合、有効成分はポリマー中に存在し、固溶体の形態をとる)こともある。
本発明において、「固溶体」は、20℃、圧力101kPaにおいて固体状であるマトリックス内で、前記有効成分が分子の状態で分散していることを意味すると理解される。
本発明の固溶体に含まれる、300nmよりも大きい有効成分粒子は、該固溶体中に含まれる有効成分の総重量に対して好ましくは20重量%未満、より好ましくは15重量%未満である。前記固溶体は、より好ましくは有効成分粒子を実質的に含まず、特に好ましくは有効成分粒子を全く含まない。具体的には、前記固溶体に含まれる結晶性の有効成分は、結晶サイズにかかわらず、該固溶体中に含まれる有効成分の総重量に対して20重量%未満、より好ましくは15重量%未満であり、特に好ましくは全く含まない。結晶の占める割合は、ヘルマンス(Hermans)およびワイディンガー(Weidinger)の方法に従って、定量X線回折法により測定することができる。
このように、固溶体において、前記有効成分は分子レベルでポリマーマトリックス中に分散している。本発明において、「分子の状態で分散」は、当該固溶体中に有効成分の粒子が実質的に含まれないことを意味し、好ましくは、該固溶体中の有効成分の総重量に対して、1μmより大きいサイズの有効成分粒子が15、10、5、または2重量%未満であること、より好ましくは、800nmより大きいサイズの有効成分粒子が15、10、5、または2重量%未満であること、より好ましくは、500nmより大きいサイズの有効成分粒子が15、10、5、または2重量%未満であること、より好ましくは、300nmより大きいサイズの有効成分粒子が15、10、5、または2重量%未満であること、より好ましくは200nmより大きいサイズの有効成分粒子が15、10、5、または2重量%未満であること、最も好ましくは、100nmより大きいサイズの有効成分粒子が15、10、5、または2重量%未満であることを意味すると理解される。本発明における粒子サイズは、NT−MDT社のINTEGRA−Spectra Nanofinderを用いて、共焦点ラマン分光法により測定してもよい。
好ましい一実施形態において、本発明の固溶体は、「単相」固溶体である。前記固溶体は、賦形剤と有効成分のガラス転移点が共通であることより単相系と定義される。このことは、DSCによって分析することができる。
担体としては、薬学的に許容される任意の担体を使用できる。前記担体は、有効成分を包み込む(取り囲む)マトリックスを形成できることが好ましい。前記担体は、分子の状態で分散している前記有効成分を含む固溶体を形成できることがより好ましい。さらに、前記担体によって形成されるマトリックスまたは固溶体は、当技術分野において知られている一般的な賦形剤などの、他の物質を含んでいてもよい。前記マトリックスまたは固溶体は、1つの担体を含んでいても2以上の担体の混合物を含んでいてもよい。
本発明の医薬組成物に使用する担体は、無機化合物であってもよく、有機化合物であってもよい。例えば、前記担体はポリマーであってもよく、該ポリマーは親水性、両親媒性、親油性のいずれであってもよく、親水性または両親媒性であることが好ましい。
前記担体、具体的に言えば本発明の医薬組成物の調製に使用することができるポリマーは、融点(T)またはガラス転移温度(Tg)が20℃以上であることが好ましく、20〜220℃であることが好ましく、20〜200℃であることがより好ましく、40〜180℃であることがさらに好ましく、60〜140℃であることが最も好ましい。適切に選択されたTgを有するポリマーは、分子の状態で分散しているトラメチニブのコロイドまたは粒子の再形成を固定化によって防ぐ上で、特に有利である。
「ガラス転移温度」(Tg)は、非晶質ポリマーまたは部分結晶性ポリマーが固体状態から液体状態に変化する温度を意味する。この変化過程において、物理的パラメータ、例えば硬度や弾性などに明確な変化が生じる。ポリマーは通常、Tgより低い温度では、ガラス質であり、硬い。しかしながら、Tgより高い温度では、ゴム状態ないし粘稠状態へと変化する。本発明において、ガラス転移温度は、動的示差走査熱量測定法(DSC)により測定する。この測定には、Mettler Toledo社のDSC 1装置を使用することができる。この測定は、加熱速度10℃/min、冷却速度15℃/minで行う。
さらに、前記ポリマーの数平均分子量は、好ましくは1,000〜4,000,000g/mol、より好ましくは1,000〜3,500,000g/mol、さらに好ましくは1,500〜3,000,000g/mol、特に好ましくは3,500〜2,500,000g/molである。前記ポリマーが水(蒸留水)に2重量%溶解している(ポリマーが水に不溶な場合は、「Handbook of Pharmaceutical Excipients」第6版(Raymond C Rowe、 Paul J Sheskey、およびMarianne E Quinn編、Pharmaceutical Press and American Pharmacists Association、2009)に記載されている他の適切な溶媒を使用する)場合、溶液の粘度は、測定温度25℃で、好ましくは150,000mPa・s未満、より好ましくは100,000mPa・s未満、特に75,000mPa・s未満である。この粘度は、欧州薬局方第6.0版2.2.10に従って測定する。
親水性ポリマーおよび両親媒性ポリマーを使用することが好ましい。「親水性」とは、親水基を有するポリマーを表す。適切な親水基としては、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アクリル酸基、メタクリル酸基、スルホン酸基、カルボン酸基、および第4級アンモニウム基が挙げられ、水酸基が好ましい。
適切なポリマーとしては、セルロース系ポリマーおよび非セルロース系ポリマー、例えばメチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテート(HPMCA)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)、ヒドロキシプロピルセルロースアセテートサクシネート(HPCAS)、ヒドロキシエチルセルロースアセテートサクシネート(HECAS)、ヒドロキシエチルメチルセルロースサクシネート(HEMCS)、ヒドロキシエチルメチルセルロースアセテートサクシネート(HEMCAS)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシエチルセルロース(CEC)、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートフタレート(HPMCAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートトリメリテート(HPMCAT)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアセテート(PVAc)、ビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマー(VP/VAcコポリマー、Copovidon Kollidon VA64など)、ポリビニルアセテート−ポリビニルピロリドンコポリマー(PVAc/PVPコポリマー、Povidon)、ポリビニルポリピロリドン(PVPPコポリマー、Crospovidon)、ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールコポリマー(PVA/PEGコポリマー)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリエチレングリコール(PEG1500、PEG3000、PEG3350、PEG4000、PEG6000、PEG8000、PEG10000、PEG12000、PEG20000)、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマー(ポロキサマー)、ポリメタクリレート(EUDRAGIT(登録商標)など)、カルボン酸官能化ポリアクリレート(EUDRAGIT(登録商標)など)、アミン官能化ポリアクリレート、アミン官能化ポリメタクリレート、アクリレートとメタクリレートとのコポリマー(EUDRAGIT(登録商標)など)、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマー(PLURONIC(登録商標)など)など、ならびにこれらの混合物が挙げられる。
本発明の医薬組成物は特に以下のポリマーを含んでいてもよい:ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート(PVAC)、ポリビニルアルコール(PVA)、アクリル酸ポリマーおよびそれらの塩、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート類、ビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマー(Kollidon(登録商標)VA64(BASF社)など)、ポリプロピレングリコールまたは好ましくはポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール類、ポリエチレングリコールコブロックポリマー、特にポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのコブロックポリマー(Pluronic(登録商標)(BASF社))、ポリエチレンオキシド、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)、ポリビニルカプロラクタム−ポリビニルアセテート−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー(Soluplus(登録商標))。また、これらの混合物であってもよい。
本発明の医薬組成物に含まれ得るポリマーとしてさらに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)、カルボキシメチルセルロース(CMC、特にナトリウム塩およびカルシウム塩)、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)などの多糖類;微結晶性セルロース;およびこれらのポリマーの混合物;またはこれらのポリマーと先述のポリマーとの混合物が挙げられる。
これらの他に、天然ゴム、例えばトラガントゴム、アルギン酸塩、アラビアゴム、グアルゴムなどをポリマーとして使用することができる。
さらに、前記マトリックスまたは固溶体は、極性側基を含むことが好ましい固体状の非ポリマー化合物を含んでいてもよい。該非ポリマー化合物としては、糖アルコール類および糖類が挙げられる。糖アルコール類としては、グリセロール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、イソマルト、およびマルチトールが挙げられる。糖類としては、グルコース、ガラクトースなどのアルドース類、フルクトースなどのケトース類、サッカロース、トレハロースなどのアセタール類、およびマルトース、ラクトースなどのヘミアセタール類が挙げられる。
さらに、前記マトリックスまたは固溶体は、ポリマーと同様に作用する物質、具体的には半固体状の賦形剤を含んでいてもよい。該賦形剤として、脂肪類および蝋類が挙げられる。例えば、パルミチン酸セチル、カルナウバ蝋、蜜蝋などの蝋類を使用してもよい。同様に、グリセリン脂肪酸エステル類(例えばパルミチン酸グリセロール、ベヘン酸グリセロール、ラウリン酸グリセロール、ステアリン酸グリセロール)、PEGグリセリン脂肪酸エステル類、または植物油もしくは硬化植物油を使用してもよい。さらに、グリセロール、ステアリルアルコール、脂肪酸塩(例えばモノステアリン酸アルミニウム)を使用することもできる。半固体状の賦形剤として、さらに具体的には、PEG400、ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)(Solutol HS 15)、ポロキサマー407(Pluronic F127)、ヒドロキシステアリン酸マクロゴールグリセロール40(Cremophor RH 40)、セテアレス−6 ステアリルアルコール(Cremophor A6)、ラウロイルマクロゴール−32 グリセリド(Gelucire 44/14)、ステアロイルマクロゴール−32 グリセリド(Gelucire 50/13)、およびマクロゴール−20−グリセロールモノステアレート(Tagat S2)が挙げられる。
本発明の担体の種類および量は、生じるマトリックスまたは固溶体のガラス転移温度(Tg)が20℃以上、好ましくは25℃以上となるように選択することが好ましい。
本発明はさらに、前記医薬組成物の調製に有用な中間体に関する。「中間体」は、以下に定義されるような成分を含む組成物として理解される。このような組成物は、医薬組成物の調製に使用されてもよい。しかしながら、本発明における「中間体」自体は、(医薬組成物として適していることもあるが)医薬組成物ではない。例えば、本発明の中間体は、錠剤へと圧縮成形されて医薬組成物に調製される顆粒の形態であってもよい。
本発明に係る中間体は、有効成分としてのトラメチニブまたはその薬学的に許容される塩と、担体とを含み、該担体は、該有効成分を包み込むマトリックスを形成し、該有効成分、好ましくは該中間体に含有されるDMSOは、本発明の組成物中に存在する、塩を形成せずかつ溶媒和されていない形態におけるトラメチニブの総重量に対して1重量%未満、好ましくは0.8重量%未満、より好ましくは0.6重量%未満、さらに好ましくは0.4重量%未満、例えば0.2重量%未満または0.1重量%未満である。さらに好ましい一実施形態において、本発明の中間体は、DMSOを実質的に含まず、特に好ましくはDMSOを全く含まない。
前記中間体のガラス転移温度(Tg)は、20℃以上であることが好ましく、25℃以上であることがより好ましい。
前記中間体は、1以上の前記担体を含むことが好ましい。
さらなる一実施形態において、本発明の中間体は前記有効成分を含み、該有効成分と前記担体との重量比は1:1〜1:150、好ましくは1:1〜1:100である。
本発明の医薬組成物は、前記中間体を含んでいてもよく、少なくとも1つのさらなる医薬品賦形剤を任意に含んでいてもよい。
本発明の医薬組成物および中間体は、様々な調製方法によって得られる。調製方法によって、得られる製品の粒子サイズは異なる。通常、本発明の製品および特に中間体は粒子状であり、1〜750μmの平均粒径(D50)を有し、該粒径は調製方法に依存する。
本発明において「平均粒径」は、レーザー回折法によって測定される体積平均粒径におけるD50値を意味する。具体的には、Malvern社の装置Mastersizer 2000を用いて粒径の測定(超音波を用いた5分間の湿式測定、2,500rpm、フラウンホーファー法を用いて評価、好ましくはひまわり油を分散剤として使用)を行った。平均粒径は、積算体積分布におけるD50値とも呼ばれるが、本発明において、体積基準で50%の粒子が、その値(すなわちD50値)よりも小さな直径を有するような値と定義される。同様に、体積基準で50%の粒子は、D50値よりも大きな直径を有する。
本発明の別の目的は、本発明の医薬組成物または中間体を調製する方法を提供することである。このような方法の2つの好ましい実施形態を以下に説明する。
第1の好ましい実施形態において、本発明は、
(a1)前記有効成分および前記担体を溶媒に溶解する工程および
(b1)工程(a1)で得られた溶液を乾燥、好ましくは噴霧乾燥または凍結乾燥する工程
を含む乾燥法、具体的には噴霧乾燥法または凍結乾燥法に関する。
工程(a1)において、トラメチニブおよび先に記載の担体を溶媒または混合溶媒に溶解する。完全に溶解することが好ましい。結晶トラメチニブまたは非晶質トラメチニブを使用してもよい。
適切な溶媒として、水、アルコール(例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトン、酢酸エチル、ヘプタン、ジクロロメタン、およびこれらの混合物などが挙げられる。メタノール−ジクロロメタン混合物を使用することが好ましい。
次の工程(b1)において、工程(a1)で得られた溶液を乾燥する。噴霧乾燥または凍結乾燥を行うことが好ましい。通常、噴霧乾燥は噴霧塔内で行うが、噴霧塔としては、例えばBuchi B−290(Buchi Labortechnik社、ドイツ)などが適切である。入口温度として、60〜160℃を選択することが好ましい。アスピレーターは、80〜100%で稼働させることが好ましい。噴霧乾燥は、再現性が高く、かつそれによって有効成分の均質性およびその含量の均一性も高まるといった連続法の利点を有する。凍結乾燥法は通常、2つの段階を含む。
段階1:前記溶液を凍結し、好ましくは該溶液の三重点を下回るよう、減圧を行う。
段階2:温度を、好ましくは昇華曲線に示される温度まで上昇させ、昇華潜熱を与える。昇華が完了した後、凍結乾燥品を室温まで昇温させる。
この第1の実施形態における処理条件は、生じる中間体粒子の体積平均粒径(D50)が好ましくは1〜250μm、より好ましくは2〜150μm、特に3〜100μmとなるように選択する。
第2の好ましい実施形態において、本発明は溶融法に関し、好ましくは溶融押出法、すなわち、
(a2)前記有効成分と溶融した前記担体とを混合する工程および
(b2)工程(a2)で得られた混合物を押出する工程
を含む方法に関する。
工程(a2)において、トラメチニブを前記担体と混合する。ミキサーを使用して混合することが好ましい。結晶トラメチニブまたは非晶質トラメチニブを使用してもよい。
この実施形態における担体としては、特にポリビニルピロリドンおよびビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマーが適しており、また、ポリビニルアルコール類、メタクリレート類、HPMC、HPMCAS、およびポリビニルカプロラクタム−ビニルアセテート−ポリエチレングリコールグラフトコポリマーも適している。
工程(a2)で得られた混合物は、常法により、押出機で加工し、均質な溶融物とする。工程(b2)において、該混合物の押出を行う。
本発明における押出機として、従来の溶融押出機を使用することができる。該押出機のスクリュープロファイルは、混練装置を含むことが好ましい。混錬装置により生じるせん断力が、混合物の溶融に寄与し、有効成分がマトリックス物質に溶解する。押出機の一例として、Leistritz Micro 18が使用される。
押出温度はポリマーの性質によって異なるが、通常50〜250℃、好ましくは60〜200℃、より好ましくは80〜180℃である。押出を行う際の出口圧力は、好ましくは2〜100バール、より好ましくは5〜80バールである。
冷却後の溶融物は通常、研磨スクリーン(例えばComil(登録商標)U5)により粉砕し、それによって均一な粒径とする。
この第2の実施形態における処理条件は、生じる中間体粒子の体積平均粒径(D50)が好ましくは150〜1,000μm、より好ましくは250〜800μmとなるように選択する。
押出物を粒状化する代わりに、「直接射出成形」を行ってもよい。この場合、本発明における前記方法は、
(c2)前記押出物を医薬製剤用の型に射出して成形する工程
を含む。
前記型として、錠剤用の型が挙げられる。
前記調製方法のうち、第1の実施形態が特に好ましい。第1の実施形態も、連続法として行うことができ、方法全体の再現性が高く、それによって中間体および該中間体から調製される製品における有効成分の含量均一性も高まる。
本発明の中間体(例えば、分子の状態で分散している本発明のトラメチニブ)は通常、医薬製剤を調製するために使用する。
したがって、本発明はさらに、前記中間体を含み、少なくとも1つのさらなる医薬品賦形剤を任意に含む医薬組成物に関する。
前記医薬組成物は、固体経口剤形、例えば、顆粒、カプセル、または錠剤の形態であってもよく、好ましくは錠剤である。前記医薬組成物はまた、経口による投与、特に嚥下による経口投与を意図したものであることが好ましい。
前記したさらなる医薬品賦形剤は、欧州薬局方に記載されている賦形剤などの、当業者によく知られている賦形剤である。
前記したさらなる医薬品賦形剤として、崩壊剤、固着防止剤、乳化剤、擬似乳化剤、充填剤、粉末の流動性を向上させるための添加物、流動促進剤、湿潤剤、ゲル化剤、および/または潤滑剤が挙げられる。必要な場合は、さらなる賦形剤を使用することもできる。
賦形剤に対する有効成分の比率は、得られる医薬組成物が、該医薬組成物の総重量に対して好ましくは0.1〜4重量%、より好ましくは0.12〜2.5重量%、特に0.12〜1.75重量%、より好ましくは0.15〜1.5重量%のトラメチニブを含むよう選択する。
前記した量において、本発明の中間体を調製するために使用する担体の量は、賦形剤の量に含まれる。すなわち、有効成分の量は、製剤に含まれるトラメチニブ(塩を形成せずかつ溶媒和されていない形態における)の量を表す。
本発明の中間体は、本発明の医薬組成物の総重量に対して好ましくは1〜40重量%、より好ましくは2〜35重量%、さらに好ましくは5〜35重量%、特に7〜35重量%を占める。
本発明の中間体は、即放性(略語「IR」)剤形の主成分として有用であることが分かっている。
IR製剤のための好ましい一実施形態において、崩壊剤を使用する。したがって、この好ましい実施形態において、本発明の医薬組成物は、該組成物の総重量に対して
(i)1〜40重量%、より好ましくは5〜35重量%、特に7〜35重量%の中間体および
(ii)1〜30重量%、より好ましくは2〜15重量%、特に4〜10重量%の崩壊剤
を含む。
「崩壊剤」は通常、水に入れられると剤形、特に錠剤の崩壊を促進する物質を意味する。適切な崩壊剤として、カラギーナン、クロスカルメロース(クロスカルメロースナトリウムなど)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドンなどの有機崩壊剤などが挙げられる。アルカリ崩壊剤も同様に使用することができる。「アルカリ崩壊剤」は、水に溶解した際に7.0を超えるpHレベルを示す崩壊剤を意味する。
また、無機アルカリ崩壊剤、具体的にはアルカリ金属およびアルカリ土類金属の塩を使用してもよい。好ましいアルカリ金属およびアルカリ土類金属として、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、およびカルシウムが挙げられる。アニオンとしては、炭酸イオン、炭酸水素イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、およびリン酸二水素イオンが好ましい。前記アルカリ金属およびアルカリ土類金属の塩としては、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸水素カルシウムなどが挙げられる。
カルボキシメチルスターチナトリウムまたはカルボキシメチルセルロースナトリウム、特に好ましくはカルボキシメチルスターチナトリウムを崩壊剤として、特に前記した量を使用することが特に好ましい。
本発明の組成物は、充填剤を含んでいてもよい。「充填剤」は一般に、有効成分の含有量が少ない錠剤(例えば70重量%未満)の場合に、該錠剤の本体形成に有用な物質を意味する。すなわち、充填剤は、十分な打錠用混合物をもたらすために有効成分を「希釈」するものである。したがって、充填剤を用いる目的は通常、適切な大きさの錠剤を得ることである。
好ましい充填剤として、ラクトース、ラクトース誘導体、マンニトール、デンプン、デンプン誘導体、微結晶性セルロース、処理デンプン、滑石、リン酸カルシウム、スクロース、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルトデキストリン、硫酸カルシウム、デキストレート、デキストリン、デキストロース、硬化植物油、カオリン、塩化ナトリウム、および/または塩化カリウムが挙げられる。Prosolv(登録商標)(Rettenmaier & Sohne社、ドイツ)も同様に使用することができる。
充填剤は、本発明の組成物の総重量に対して通常1〜99重量%、より好ましくは30〜95重量%の量を使用する。また、例えば、少なくとも40重量%または少なくとも50重量%の充填剤を使用してもよい。
粉末の流動性を向上させるための添加物としては、例えば商品名Aerosil(登録商標)で知られている分散シリカおよびコロイドシリカが挙げられる。
粉末の流動性を向上させるための添加物(流動促進剤)は一般に、本発明の製剤の総重量に対して0.1〜3重量%の量を使用する。
さらに、潤滑剤を使用してもよい。潤滑剤は一般に、滑り摩擦を低下させるために使用する。具体的には、潤滑剤の目的は、打錠中に一方では臼中で上下に運動する杵と臼壁との間に働く滑り摩擦を、他方では錠剤の縁と臼壁との間に働く滑り摩擦を低下させることである。潤滑剤としては、ステアリン酸、アジピン酸、フマル酸ステアリルナトリウム(Pruv(登録商標))、および/またはステアリン酸マグネシウムなどが適切である。
潤滑剤は一般に、本発明の製剤の総重量に対して0.1〜3重量%の量を使用する。
本発明の医薬組成物は、圧縮成形して錠剤とすることが好ましい。
したがって、本発明の中間体は、直接圧縮により錠剤に成形されることがあり、また、乾式造粒を行った後に錠剤へと圧縮成形されることもある。かさ密度が0.5g/mL未満である中間体は、乾式造粒によって加工することが好ましい。
本発明の中間体を溶融押出によって調製する場合(処理工程(a2)および(b2))、直接圧縮が特に好ましい。
本発明の中間体を噴霧乾燥によって調製する場合(処理工程(a1)および(b1))、乾式造粒が特に好ましい。
したがって、さらなる一態様において、本発明は、乾式造粒法、すなわち顆粒を調製する方法であって、
(I)本発明の中間体および1以上の医薬品賦形剤(特に先に記載の賦形剤)を調製する工程、
(II)該中間体を圧縮してフレークとする工程、および
(III)該フレークを造粒するか、または粉砕により顆粒とする工程
を含む方法に関する。
工程(I)において、好ましくは、固溶体の形状(すなわち本発明の中間体の形状)にあるトラメチニブと、賦形剤とが混合される。混合は、従来のミキサーで行うことができる。あるいは、圧縮工程(II)の前にまず賦形剤の一部(例えば50〜95%)をトラメチニブと混合し、造粒工程(III)の後に残りの賦形剤を加えてもよい。圧縮を複数回行う場合、賦形剤は、最初の圧縮工程の前、圧縮工程と圧縮行程との間、または最後に行う造粒工程の後に混合することが好ましい。
この方法の工程(II)において、工程(I)で得られた混合物を圧縮してフレークとする。この圧縮は乾式圧縮であることが好ましく、すなわち、溶媒、具体的には有機溶媒が含まれない状態で圧縮を行うことが好ましい。
前記圧縮の条件は、例えば、本発明の中間体が圧縮された状態(フレーク状)で存在し、該中間体(すなわちフレーク)の密度が0.8〜1.3g/cm、好ましくは0.9〜1.20g/cm、特に1.01〜1.15g/cmとなるように選択する。
本明細書における「密度」は、好ましくは「純密度」(すなわち、かさ密度でもタップ密度でもない)に関する。純密度は、ガス比重瓶を用いて測定することができる。ガス比重瓶は、ヘリウム比重瓶であることが好ましく、具体的には、Micromeritics社(ドイツ)製造のAccuPyc 1340 ヘリウム比重瓶を使用する。
前記圧縮は、ローラーコンパクターで行うことが好ましい。
圧延荷重は、好ましくは5〜70kN/cm、より好ましくは10〜60kN/cm、より好ましくは15〜50kN/cmである。
ロールグラニュレーターの間隙幅は、例えば0.8〜5mm、好ましくは1〜4mm、より好ましくは1.5〜3mm、特に1.8〜2.8mmである。
本発明で使用する圧縮装置は、冷却手段を備えていることが好ましい。具体的には、圧縮された物質が50℃を超えないよう、特に40℃を超えないよう冷却することが好ましい。
この方法の工程(III)において、フレークを造粒するか、または粉砕して顆粒とする。この造粒は、先行技術において既知の方法で行うことができる。
好ましい一実施形態において、前記造粒の条件は、得られる粒子(顆粒)の体積平均粒度(D50値)が50〜800μm、より好ましくは100〜750μm、さらに好ましくは150〜500μm、特に200〜450μmとなるように選択する。
好ましい一実施形態において、前記造粒は、スクリーンミルを用いて行う。この場合、挿入するスクリーンのメッシュ幅は、通常0.1〜5mm、好ましくは0.5〜3mm、より好ましくは0.75〜2mm、特に0.8〜1.8mmである。
好ましい一実施形態においては、上記の方法を改変して、工程(III)により得られる顆粒を1回以上圧縮工程(II)へ戻すことによって、圧縮を繰り返し行うようにする。工程(III)により得られる顆粒は、圧縮工程(II)へ1〜5回、特に2〜3回戻すことが好ましい。
工程(IV)により得られる顆粒をさらに使用または加工して、医薬の剤形とすることができる。この目的のために、顆粒はサシェまたはカプセルに充填される。しかしながら、工程(III)により得られる顆粒は、錠剤へと圧縮成形する(工程IV)ことが好ましい。
すなわち、本発明のさらなる目的は、錠剤の調製方法であって、顆粒を調製する工程を含み、さらに、
(IV)顆粒、および任意に含んでいてもよい1以上の医薬品賦形剤を錠剤へと圧縮成形する工程
を含む方法を提供することである。
この方法の工程(IV)において、工程(III)で得られた顆粒を錠剤へと圧縮成形する。すなわち、工程(IV)は、錠剤への圧縮成形を含む。圧縮は、先行技術において既知の打錠機で行うことができる。
この方法の工程(IV)では、工程(III)で得られた顆粒に、医薬品賦形剤を加えてもよい。
工程(IV)で加えてもよい賦形剤の量は通常、製造される錠剤の種類および工程(I)または(II)において先に加えられる賦形剤の量に依存する。工程(IV)における賦形剤の添加は、先に記載したような1以上の潤滑剤の添加を含むことが好ましい。
直接圧縮の場合は、本方法における、先に記載の工程(I)および(IV)のみを行う。すなわち、本発明のさらなる目的は、錠剤の調製方法であって、
(I)本発明の中間体および1以上の医薬品賦形剤(特に先に記載の賦形剤)を調製し、任意に混合する工程、ならびに
(IV)該中間体および該1以上の医薬品賦形剤を錠剤へと圧縮成形する工程
を含む方法を提供することである。
本方法は、これら2つの工程間にさらなる工程を含まないことが好ましい。
前記打錠の条件は、生じる錠剤の重量当たりの高さの割合が好ましくは0.005〜0.030mm/mg、より好ましくは0.006〜0.030mm/mg、特に好ましくは0.015〜0.025mm/mgとなるように選択する。
本発明によれば、生じる錠剤の質量は、好ましくは70〜550mg、例えば90〜350mg、特に好ましくは110〜260mgである。
さらに、生じる錠剤の硬度は、好ましくは50〜200N、特に好ましくは50〜150Nである。硬度は、欧州薬局方第6.0版2.9.8に従って測定する。
さらに、生じる錠剤の摩損度は、好ましくは5%未満、特に好ましくは3%未満、特に2%未満である。摩損度は、欧州薬局方第6.0版2.9.7に従って測定する。
本発明の錠剤におけるトラメチニブの含量均一性は通常、10個の剤形それぞれに含まれるトラメチニブの量が、該10個の剤形の平均含有量の90〜110%、好ましくは95〜105%、特に98〜102%であることを特徴とする。含量均一性は、欧州薬局方2.9.6に従って測定する。
特に好ましい実施形態において、トラメチニブ(塩を形成せずかつ溶媒和されていない形態における)は、本発明の組成物中に約0.5mg、約1.0mg、または約2.0mg含まれる。
IR製剤の場合、本発明の錠剤の放出プロファイルをUSP法(USPパドル装置II、試験溶媒1,000mL;50mM KHPO緩衝剤(pH6.8)、37℃、75rpm)に従って測定すると、10分後に通常少なくとも30%、好ましくは少なくとも60%、特に少なくとも90%の含量が放出されている。
本明細書において、硬度、摩損度、含量均一性、および放出特性に関する前記詳細は、素錠に関するものであることが好ましい。
本発明の方法によって製造される錠剤は、経口投与用錠剤であることが好ましく、具体的には噛まずに飲み込むことができる錠剤(素錠、または好ましくはフィルムコーティングされた錠剤)であることが好ましい。
噛まずに飲み込むタイプの錠剤の場合、該錠剤はフィルム層でコーティングされていることが好ましい。フィルム層でコーティングするために、先行技術において標準的である、錠剤のフィルムコーティング法を使用してもよい。しかしながら、賦形剤に対する有効成分の前記比率は、素錠に関するものである。
フィルムコーティングには、巨大分子物質を使用することが好ましく、修飾セルロース、ポリメタクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテートフタレート、ゼインおよび/もしくはセラック、またはカラギーナンなどの天然ゴムなどを使用することが好ましい。
コーティングの厚さは、1〜100μmであることが好ましい。
本発明を以下の実施例によって説明する。
以下の実施例において、得られる錠剤の溶解プロファイルをUSPパドル法に従って、装置II、溶出溶媒1,000mL(50mM KHPO緩衝剤;pH6.8)を用いて75rpm、37℃の条件下で測定した(330nmでの光度定量)。
比較例1
比較例1において、米国で市販されているMekinist(登録商標)錠剤2mgを試験した。この錠剤は、有効成分としてトラメチニブのジメチルスルホキシド溶媒和物を含む。処方情報によると、Mekinist(登録商標)錠剤は、非有効成分としてマンニトール、微結晶性セルロース、ヒプロメロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、およびコロイド状二酸化ケイ素を錠剤コアに含む。2mg錠剤のコーティングには、ヒプロメロース、二酸化チタン、ポリエチレングリコール、ポリソルベート80、およびベンガラが使用される。前記方法に従って測定されるMekinist2mg錠剤の溶解プロファイルを図1に示す。
実施例1
以下の成分を含む錠剤を調製した。
製造
コポビドンをメタノールとジクロロメタンとの混合物に攪拌下で溶解した。トラメチニブを加え、完全に溶解するまで撹拌した。得られた溶液をBuchi B−290を使用して窒素雰囲気下で噴霧乾燥した(入口空気温度:90℃、アスピレーター:100%、ポンプ速度:6%)。得られた粉末を40℃、0.1ミリバールの真空棚式乾燥機で66時間乾燥した。
得られたトラメチニブのポリマー調製物(本発明において「中間体」として理解される)を成分5および6と5分間混合し、篩過し(メッシュサイズ:500μm)、さらに15分間混合し、圧縮成形により直径8mmの錠剤とした。
得られた錠剤の溶解プロファイルを図2に示す。
実施例2
以下の成分を含む錠剤を調製した。
製造
HPMCAS(ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート)をメタノールとジクロロメタンとの混合物に攪拌下で溶解した。トラメチニブを加え、完全に溶解するまで撹拌した。得られた溶液をBuchi B−290を使用して窒素雰囲気下で噴霧乾燥した(入口空気温度:90℃、アスピレーター:100%、ポンプ速度:6%)。得られた粉末を40℃、0.1ミリバールの真空棚式乾燥機で66時間乾燥した。
得られたトラメチニブのポリマー調製物を成分5〜7と5分間混合し、篩過し(メッシュサイズ:500μm)、さらに15分間混合し、圧縮成形により直径8mmの錠剤とした。
得られた錠剤の溶解プロファイルを図3に示す。
実施例3
以下の成分を含む錠剤を調製した。
製造
コポビドンおよびSDSをメタノールとジクロロメタンとの混合物に攪拌下で溶解した。トラメチニブを加え、完全に溶解するまで撹拌した。得られた溶液をBuchi B−290を使用して窒素雰囲気下で噴霧乾燥した(入口空気温度:90℃、アスピレーター:100%、ポンプ速度:6%)。得られた粉末を40℃、0.1ミリバールの真空棚式乾燥機で16時間乾燥した。
得られたトラメチニブのポリマー調製物を成分6〜8と5分間混合し、篩過し(メッシュサイズ:500μm)、さらに15分間混合し、圧縮成形により直径8mmの錠剤とした。
得られた錠剤の溶解プロファイルを図4に示す。
実施例4
以下の成分を含む錠剤を調製した。
製造
コポビドンおよびSDS(4)をメタノールとジクロロメタンとの混合物に攪拌下で溶解した。トラメチニブを加え、完全に溶解するまで撹拌した。イソマルトを溶液中に懸濁し、UltraTurraxを使用してホモジナイズした。得られた懸濁液を攪拌下で、Buchi B−290を使用して窒素雰囲気下で噴霧乾燥した(入口空気温度:85℃、アスピレーター:100%、ポンプ速度:6%)。得られた粉末を40℃、0.1ミリバールの真空棚式乾燥機で32時間乾燥した。
成分9および10(あらかじめ500μmのふるいで篩過)を10分間混合した。先のトラメチニブのポリマー調製物を成分9および10とさらに10分間混合し、篩過し(メッシュサイズ:500μm)、さらに10分間混合した。成分7および8を加え、さらに15分間混合し、圧縮成形により直径8mmの錠剤とした。
得られた錠剤の溶解プロファイルを図5に示す。
実施例5
以下の成分を含む錠剤を調製した。
製造
トラメチニブ、Soluplus、およびSDS(3)を加熱板上で溶融し、撹拌によってホモジナイズした。得られた溶融物を、室温に冷却し、粉砕し、篩過した(メッシュサイズ:500μm)。
賦形剤7〜10(あらかじめ500μmのふるいで篩過)を10分間混合した。先のAPI(医薬品有効成分)ポリマー調製物を加え、10分間混合し、篩過し(メッシュサイズ:500μm)、さらに10分間混合した。圧縮成形により直径8mmの錠剤とした。
実施例6
実施例2、3、4の医薬組成物、および対照としてMekinist(登録商標)錠剤を用いて、バイオアベイラビリティに関する研究(ビーグル犬を使用した研究)を行った。結果を以下の表に要約する。
群1:対照
群2:実施例3に相当
群3:実施例4に相当
群4:実施例2に相当

Claims (15)

  1. 有効成分としてのトラメチニブまたはその薬学的に許容される塩と、担体とを含む医薬組成物であって、該担体が、該有効成分を包み込むマトリックスを形成し、該有効成分に含有されるジメチルスルホキシドが、該組成物中に存在する、塩を形成せずかつ溶媒和されていない形態におけるトラメチニブの総重量に対して1重量%未満であることを特徴とする医薬組成物。
  2. 請求項1に記載の医薬組成物であって、該組成物に含有されるジメチルスルホキシドが、該組成物中に存在する、塩を形成せずかつ溶媒和されていない形態におけるトラメチニブの総重量に対して1重量%未満であることを特徴とする組成物。
  3. 前記担体がポリマー、脂肪類、蝋類、糖類、糖アルコール類、グリコール、脂肪酸類、脂肪酸類の塩、脂肪酸エステル類、および脂肪族アルコール類から選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の医薬組成物。
  4. 前記有効成分が固溶体または固体分散体の形態で前記担体中に含まれることを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載の医薬組成物。
  5. 前記担体のガラス転移温度(Tg)が20℃以上であることを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載の医薬組成物。
  6. 前記担体が親水性または両親媒性であることを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載の医薬組成物。
  7. 前記担体がポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート(PVAC)、ポリビニルアルコール(PVA)、アクリル酸ポリマーおよびそれらの塩、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート類、ビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマー、ポリアルキレングリコール類、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのコブロックポリマー、ポリエチレンオキシド、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)、ポリビニルカプロラクタム−ポリビニルアセテート−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー、ならびにこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載の医薬組成物。
  8. 固体経口剤形、好ましくは顆粒、カプセル、または錠剤であることを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載の医薬組成物。
  9. 即放性製剤であることを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載の医薬組成物。
  10. 有効成分としてのトラメチニブまたはその薬学的に許容される塩と、担体とを含む中間体であって、該担体が、該有効成分を包み込むマトリックスを形成し、該有効成分に含有されるジメチルスルホキシドが、該組成物中に存在する、塩を形成せずかつ溶媒和されていない形態におけるトラメチニブの総重量に対して1重量%未満であることを特徴とする中間体。
  11. 前記担体がポリマー、脂肪類、蝋類、糖類、糖アルコール類、グリコール、脂肪酸類、脂肪酸類の塩、脂肪酸エステル類、および脂肪族アルコール類から選択されることを特徴とする、請求項10に記載の中間体。
  12. ガラス転移温度(Tg)が20℃以上であることを特徴とする、請求項10または11に記載の中間体。
  13. 前記有効成分と前記担体との重量比が1:1〜1:150、好ましくは1:1〜1:100であることを特徴とする、請求項10〜12のいずれかに記載の中間体。
  14. 請求項10〜13のいずれかに記載の中間体を含み、少なくとも1つのさらなる医薬品賦形剤を任意に含んでいてもよいことを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の医薬組成物。
  15. 請求項1〜9のいずれかもしくは14に記載の医薬組成物または請求項10〜13のいずれかに記載の中間体を調製する方法であって、
    (a1)前記有効成分および前記担体を溶媒に溶解する工程および
    (b1)工程(a1)で得られた溶液を、好ましくは噴霧乾燥または凍結乾燥により乾燥する工程、または
    (a2)前記有効成分と溶融した前記担体とを混合する工程および
    (b2)工程(a2)で得られた混合物を押出する工程
    を含む方法。
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