JP2017510336A - コーヒーカプセル用カップ - Google Patents

Abstract

コーヒーカプセル用カップであって、底部（２ａ）と上側縁部（２ｂ）との間を延びる収容体（２）を備え、かつ、上側縁部（２ｂ）において、軸（Ｘ）の周囲に延びかつ収容体（２）に向いている背面（３ａ）とシール蓋部（４０）を受けるよう構成される正面（３ｂ）とを有する環状のフランジ（３）をさらに備え、収容体（２）および環状のフランジ（３）は、プラスチック材料からなり環状のフランジ（３）の正面（３ｂ）および収容体（２）の内面を画定する内側層（Ｓ１）と、硬さが内側層（Ｓ１）の硬さよりも低いプラスチック材料からなる外側層（Ｓ２）と、内側層（Ｓ１）と外側層（Ｓ２）との間にありかつ酸素および芳香を浸透させない材料からなる中間層（Ｓ３）と、を有する多層構造体により画定され、かつ、環状のフランジ（３）は、その背面（３ａ）に、軸（Ｘ）の周囲に延びかつコーヒーマシンの圧力カバー要素（１００）の端縁部（１０１）に連携して作用するよう構成されている環状の稜部または歯状部（６）および環状の溝（４）を有するカップを記載する。

Description

本発明は、コーヒーカプセル用カップ、特に、プラスチック材料からなるカップ、カップを作製するための機械、およびカップを備えるコーヒーカプセルに関する。

先行技術文献（たとえば、特許文献国際公開第２０１２／０８０５０１号、欧州特許出願公開第２４８９６０９号明細書、国際公開第２０１３／０７６５１９号、国際公開第２０１３／１３６２０９号、米国特許公開第２０１０／２８８１３１号明細書および国際公開第２０１３／１５７９２４号）において、プラスチック材料のカップを備え、１回分の分量のコーヒー粉末が充填され、かつ、カップの上にシールされる円形パネルにより画定される蓋部により閉ざされるコーヒーカプセルが周知である。カップは平坦な環状のフランジを有し、フランジの正面には蓋部がシールされる。

この種類の機械の業界において周知の方法によりコーヒーを入れるために、使用時において、コーヒーカプセルは、カプセルに穴を開けるための刃とカプセルの環状のフランジを留めてシールするよう構成されているカバー（または蓋部）とを備えるコーヒーマシンの特定のコンパートメントに挿入される。

幾つかの解決手段において、刃が、蓋部においてカプセルと交差し、蓋部を通じて蒸気または湯を取り入れる。この種類のカプセルの例は、特許文献米国特許第２０１０／２８８１３１号明細書により提供されている。代わりに、他の解決手段において、ブレードが、カップの底部においてカプセルと交差することが記載されている。この種類のカプセルの例は、特許文献国際公開第２０１３／１３６２０９号により提供されている。

なお、本発明は、特に、カップの底部において開けられるよう設計されているカップおよびカプセルについて言及する。換言すると、本発明は、特に、刃がカップの底部を通じてカプセルに穴を開けるコーヒーマシンに用いられるよう設計されているカップおよびカプセルについて言及する。

これらのコーヒーマシンにおいて、浸出時に、環状のフランジの背面は、カップと環状のフランジの背面のカバーとの間に流体密封シールを作り出すように、圧力カバー要素の上側縁部に押し付けられ、カップの底側端部において、刃によりカップに穴が開けられる。

これに鑑みて、カプセルに必須なもののうちの１つは、コーヒーを作る機械においてカプセルの使用時にカップとカバーとの間に最適な流体密封シールを作り出すことである。

圧力カバーの形状（コーヒーを作る機械の形成部）、カプセルの形状、およびセンタリング、すなわち、コーヒーマシンにおけるカプセルと圧力カバーとの間の相対的な位置の３つの要因が変動することにより、良好なシールを得るにあたり否定的な影響がある。

なお、また、圧力カバーの形状および大きさが他の形状および大きさに変動するのは、コーヒーマシンの操作（カバーの温度の変化）による。

さらに、底部において穴が開けられるよう設計されているカプセルの技術には、刃の切断動作を容易にするためにカプセルの底部は比較的高剛性であることが必要とされる。これは、概して、カプセルの底部の厚さが増加することにより得られるが、しかし、大量の材料が用いられるため、高重量および高生産コストの問題が生ずる。

さらに、コーヒーの芳香を保護する必要性がある。なお、この点について、今日市場において入手可能な幾つかのカプセルは、芳香を浸透させず、かつ、使用時に手動で裂かなければならない材料からなる外側の包装体（袋）を有する。しかし、この解決手段は、この解決手段がさらなるコストを伴い、かつ、実際には、飲料が入れられる時までコーヒーの芳香を保護することに完全に効果的ではないので、不利である。

先行技術のカップは、これらのカップがカプセルの底部に穴を開け、かつ、カップ自体の環状のフランジの裏面によりカップをしっかり保持するコーヒーマシンにおいての使用の高効率および高信頼性を保証するプラスチックのコーヒーカプセルを生産することを可能にしないので、上述の要件を満たさない。

（発明の開示）
したがって、本発明の目的は、先行技術文献の上述の欠点を解消し、かつ、上述の要件を満たすコーヒーカプセル用カップを提供することにある。

具体的には、本発明の目的は、使用時に、カバーで、最適な流体密封シールを作り出すことができるコーヒーカプセル用カップを提供することにある。具体的には、目的は、たとえ、カプセルおよびコーヒーマシンの変動だけでなく、圧力カバーの形状および大きさ、カプセルの形状、ならびに、互いに対する圧力カバーおよびカプセルのセンタリングに変動があっても、効果的かつ強固なままで、流体密封シールを作り出すことにある。

本発明の他の目的は、重量が軽く、かつ、作製するにあたって高価でないコーヒーカプセル用カップを提供することにある。

本発明のさらなる目的は、そのなかに収容されているコーヒーの芳香を高い度合いに保つことができるコーヒーカプセル用カップを提供することにある。

これらの目的は、１つまたは複数の請求項において特徴づけられている本発明に係るカップにより完全に達成される。

また、本発明の対象は、１つまたは複数の請求項に係る、カップを備えるコーヒーカプセルならびにカップを作製するための方法および機械である。

本発明の他の対象は、１つまたは複数の請求項に係る、本発明のカプセルを用いてコーヒーを作るための方法である。

特に、本開示は、コーヒーカプセル用カップに関し、カプセルのコーヒーは、カプセル上にシールを設けるための端縁部を有する（ベル形状の）圧力カバー要素を備えるコーヒーマシンに用いることを目的とする。

カップは、底側縁部と上側縁部との間を延びる収容（ハウジング）体と、容器本体の上側縁部において位置決めされる環状のフランジと、を備える。

環状のフランジは、軸の周囲に延びる。当該軸は、カプセルについての円筒状の対称性の軸である。

環状のフランジは、収容体に対向する背面と、カップシール蓋部を受けて、カプセルを形成するよう構成される正面とを有する。

収容体および環状のフランジは、多層構造体により画定される（すなわち、形成される）。この多層構造体は、プラスチック材料からなり環状のフランジの正面および容器本体の内側表面を画定する内側層を有する。また、多層構造体は、軟質プラスチック材料からなる外側層を有し、外側層は、環状のフランジの背面および収容体の外面を画定する。また、多層構造体は、内側層と外側層との間に配置され、かつ、酸素および芳香を浸透させない材料からなる中間層を有する。

環状のフランジは、背面に、当該軸の周囲に延びる（すなわち、当該軸を囲み、すなわち、当該軸の周囲に位置決めされる）環状の稜部および環状の溝を有する。環状の突起および環状の溝は、カプセルがコーヒーマシンに挿入され、かつ、圧力カバー要素がアクティブな状態になると、圧力カバー要素の端縁部に作動可能に結合される。このようにして、環状の稜部および環状の溝は、コーヒーマシンの圧力カバー要素の端縁部と協働するよう構成されて、圧力要素とカプセルとの間にシールを提供する。

カプセルの（環状の突起および環状の溝を画定する）外側層が軟質であるという事実によって、カップが、コーヒーマシン内の飲料の生成時に、圧力要素で上記のようなシールを達成することに特に効果的になる。

ゆえに、環状の突起および環状の溝は、コーヒーマシンの圧力カバー要素の端縁部に連携して作用することができるよう構成されており、換言すると、環状の突起および環状の溝は、コーヒーマシンの圧力カバー要素の端縁部に連携して作動可能にアクティブな状態になるよう構成されている。

上記の目的に関連する本発明の技術的特徴は、添付の特許請求の範囲に明確に記載されており、その利点は、本発明の例示の実施形態を示す添付の図面を参照した以下の詳細な説明から明らかとなろう。また、例示の実施形態は、好ましいものであり本発明を限定するものではない。

本明細書に係るカップを示す。 使用時において図１のカップと相互に作用するよう設計されている圧力カバーの詳細を示す。 図１のカップの詳細を示す。 本明細書に係るカップを示す。 パラメータを示すことで図２の詳細を示す。 図１のカップの一部の断面図を示す。 本明細書に係るカップを作製するための機械を概略的に示す。 図６の詳細Ａの拡大図を示す。 互いに積み重ねられている複数の図１のカップを示す。 断面図において複数の図８のカップを示す。

（発明を実施するための最良の形態）
添付図面を参照すれば、符号１は、図面を通じて、本発明に係るコーヒーカプセル用カップを示す。

カップ１は、基本的に、２つの部、すなわち、収容体２と環状のフランジ３とから構成される。収容体２は、上部が開いている空間「Ｖ」を内側に画定し、コーヒー粉末の１回分の分量３０を収容し、底部２ａおよび上側縁部２ｂとの間を延びる。環状のフランジ３は、収容体２の上側縁部２ｂに位置する。

環状のフランジ３は、軸「Ｘ」の周囲に延びる。軸「Ｘ」は、好ましくは、収容体２の軸方向の対称軸、なおより好ましくは、カップ１の全体の軸方向の対称軸を構成する。

環状のフランジ３は、主に平坦な平面に位置し、軸「Ｘ」に垂直である。

環状のフランジ３は、背面（または下面）３ａと正面（または上面）３ｂとを有する。背面３ａは、収容体２に向いている。正面３ｂは、シール蓋部／円板４０を受けるよう構成されている。シール蓋部／円板４０は、空間「Ｖ」内部のコーヒーの１回分の分量３０を密閉して隔離して図３に示すカプセル５０を得るために、正面３ｂに貼られる。

有利なことに、環状のフランジ３は、その背面３ａに、環状の溝４を有する。環状の溝４は、軸「Ｘ」の周囲に延びる。溝４は、浸出機械の圧力カバー要素１００の端縁部１０１に連携して作用して、カップ１に収容されるコーヒーの浸出時に密閉シールを作り出すよう構成されている。

したがって、軸「Ｘ」を中心にセンタリングされる円形の線に沿って延びる溝４は、軸対称である。

溝４は、横断面図において（すなわち、溝４が沿って延びる線に垂直に）、円弧により少なくとも部分的に画定される側面を有する。図面に示すように、溝４は、軸「Ｘ」に対して直径に沿って測定すれば、０．１５ｍｍから０．４５ｍｍの、好ましくは約０．２５ｍｍ、の幅「Ｌ１」（すなわち、径方向の拡がり）を有する。

溝４は、０．１５ｍｍから０．４０ｍｍの、好ましくは約０．２４ｍｍの深さ「Ｈ１」を有する。

さらに、環状の溝４は、環状連結区域５（すなわち、接続移行区域）から間隔を空けた位置に位置する。環状連結区域５は、収容体２の上側縁部２ｂおよび環状のフランジ３を互いに連結する。好ましくは、環状の溝４は、環状連結区域５から、０．２から０．４ｍｍの、好ましくは約０．３３ｍｍの距離「Ｍ」だけ間隔を空けて、内側の締付縁部４ａを有する。

したがって、好ましくは、フランジの背面３ａは、カップ１の本体２の近くにおいて、枠線５１を画定する。枠線５１は、すなわち、本体２（すなわち、収容体２の上側縁部２ｂ）と溝４（すなわち、溝４の締付縁部４ａ）との間に配置される環状の区域である。枠線５１は、好ましくは、平坦な、すなわち、突出部または溝が無く、かつ軸Ｘに略垂直であり、すなわち、枠線５１は径方向に延びる。枠線５１の幅には、符号Ｍが付与されている。

溝は、３つの部分、つまり、（カップ１の本体２の近くにある）内側壁部４ｃと、（カップ１の本体２から離れている）外側壁部４ｄと、内側壁部４ｃおよび外側壁部４ｄとの間に配置される底側壁部４ｅと、を有する。

また、好ましくは、環状のフランジ３は、その背面３ａに、環状の稜部または歯状部６を有する。好ましくは、稜部６は、溝４に隣接する。好ましくは、稜部６は、溝４の外側にある。環状の稜部６は、環状のフランジ３の背面３ａから離間するように（軸方向に）延びる（すなわち、稜部６は、環状のフランジ３の背面３ａから突出する）。

好ましくは、環状の稜部６は、溝４の出口縁部４ｂと重なっている締付縁部６ａを有する。

好ましくは、環状の稜部６は、３つの部分、つまり、（カップ１の本体２の近くにある）内側壁部６ｂと、（カップ１の本体２から離れている）外側壁部６ｃと、内側壁部６ｂおよび外側壁部６ｃの間に配置される上側壁部６ｄと、を有する。

環状の稜部６は、軸「Ｘ」に対して直径に沿って測定すれば、１．０ｍｍから１．４ｍｍの、好ましくは約１．１７ｍｍの幅「Ｌ２」（すなわち、径方向の拡がり）と、０．２５ｍｍから０．７０ｍｍの、好ましくは約０．３４ｍｍの深さ「Ｈ２」と、を有する。

換言すると、稜部６の上側壁部６ｄは（外側壁部６ｃとともに）、「Ｌ２」に等しい幅を有する。

好ましくは、環状のフランジ３の背面３ａは、横断面図において、軸を通る平面において、直線状の移行ストレッチ「Ｔ」を有する側面を有する。このストレッチ「Ｔ」は、環状の溝４および環状の稜部６を互いに連結し、かつ、軸「Ｘ」に向いている。好ましくは、直線状のストレッチ「Ｔ」は軸「Ｘ」に平行である。しかし、また、ストレッチ「Ｔ」は、軸Ｘに対して傾斜してもよく、たとえば、［０；２０］六十進法度（ｓｅｘａｇｅｓｉｍａｌ ｄｅｇｒｅｅｓ）の範囲内で軸Ｘの方向となす傾斜角度でカップの本体２の上側縁部２ｂに向かって、すなわち、カプセルの蓋部４０に向かって）傾斜してもよい。

直線状のストレッチ「Ｔ」は、鉛直接線を有する、すなわち軸「Ｘ」に平行な凹部の変化（変曲）の代わりに用いられてもよい。

好ましくは、直線状のストレッチ「Ｔ」は、溝４の外側壁部４ｄおよび稜部６の内側壁部６ｂにより形成される。溝４の外側壁部４ｄおよび稜部６の内側壁部６ｂは、順次互いに対して配置され、かつ、軸「Ｘ」に平行に並べられる。

溝４および稜部６は、カップの軸「Ｘ」の周囲に延びる。

好ましくは、溝４の外側壁部４ｄおよび稜部６の内側壁部６ｂにより形成される直線状のストレッチ「Ｔ」は、３０．３４ｍｍから３０．７４ｍｍの、より好ましくは約３０．５４ｍｍの直径「Ｄ」を有する。

好ましくは、溝４の内側壁部４ｃおよび底側壁部４ｅは、湾曲している側面を、およびより好ましくは、円弧を画定する。好ましくは、溝４の外側壁部４ｄは、直線状であり、かつ、軸「Ｘ」に平行である。

好ましくは、稜部６の幅「Ｌ２」は、溝４の幅「Ｌ１」よりも大きい。好ましくは、稜部６の幅「Ｌ２」は、枠線５１の幅「Ｍ」よりも大きい。好ましくは、稜部６の幅「Ｌ２」は、溝４の幅「Ｌ１」および枠線５１の幅「Ｍ」の合計に略等しい（またはより大きい）。

好ましくは、幅Ｌ２と量（Ｍ＋Ｌ１）との比は、［２，３．５］の範囲内である。

好ましくは、稜部６の上側壁部６ｄは、平坦または略平坦である。

好ましくは、壁部６ｃ（稜部６の外側壁部）は、傾斜して、稜部６を、稜部６自体の外側にあるフランジ３の背面３ａの一部分に連結する斜面を形成する。

好ましくは、壁部６ｃは、０から４５六十進法度の角度で軸Ｘに対して傾斜する。

なお、フランジ３の背面３ａの形状については、カプセルシールのための重要な観点がある。

たとえば、フランジ３の背面３ａが、カップ１の本体２から始まり、順次、枠線５１、溝４、および稜部６を画定するという事実によって、すべてのカプセルについて、かつ、カップ１と圧力カバー１００との間の境界面のすべての点において効果的なシールが保証される。

なお、これに鑑みて、（フランジ３における）カップの側面および／または圧力カバーの側面は、完全に円形でなくてもよい。

これは、コーヒーを作る機械においてカップ１と圧力カバー１００との間においてセンタリングが誤っている可能性があることに加えて、圧力カバー１００が、（圧力カバー１００の側面の拡がりの３６０度の以内の）圧力カバー１００自体の環境および区域によって、フランジの背面３ａの様々な区域と接触してもよいことを意味する。

いずれにせよ、これらの区域は、枠線５１と稜部６（枠線５１および稜部６が含まれる）との間にある。これにより、圧力カバー１００とフランジ３の背面３ａとの間の良好なシールが常に保証される。

好ましくは、収容体２は、外側に、その上部において上側縁部２ｂの近くにステップ７を、および／または、収容体２の下側部分に位置する面取り部８を画定する。

ステップ７は、外側ショルダー７ａを画定する。外側ショルダー７ａは、カップ１が、その下にある同じカップの環状のフランジ３に載ることを可能にするよう設計されている。

他方では、面取り部８は、好ましくは、角を丸めた形状を有し、かつ、底部２ａの方向に収容体２の直径の局部的な減少を画定し、収容体２に対して底部２ａに向かうほど先細になる外側形状を与える。

収容体２および環状のフランジ３は、一体として作製される。

収容体２および環状のフランジ３は、多層構造体を有し、この多層構造体は、
−プラスチック材料からなり、環状のフランジ３の正面３ｂおよび収容体２の内面を画定する内側層「Ｓ１」と、
−好ましくは硬さが内側層「Ｓ１」の硬さよりも低い軟質プラスチック材料からなる外側層（Ｓ２）と、
−内側層「Ｓ１」と外側層「Ｓ２」との間にあり、かつ、酸素および芳香を浸透させない材料からなる中間層「Ｓ３」と、を備える。

内側層「Ｓ１」は、底部２ａ自体が特定の刃（図示せず）の切断動作を施される場合、良好な剛性を収容体２の底部２ａに付与することができる材料からなる。この材料は、好ましくはポリプロピレンである。

外側層「Ｓ２」は、それが、圧力カバー要素１００の対応する上側縁部１０１に付着することを可能にするほど十分に変形可能な材料からなる。この材料は、好ましくは、内側層「Ｓ１」が作製される材料の硬さよりも低い硬さを有する。外側層「Ｓ２」は、好ましくはＰＥからなる。あるいは、外側層「Ｓ２」は、ＰＰまたは他の材料からなってもよい。

なお、カップの（すなわち、カップのフランジ３の）外側層「Ｓ２」は、軟質の変形可能な材料からなる。この材料は、少なくとも部分的に塑性変形することができる。好ましくは、また、外側層「Ｓ２」が作製される材料は、少なくとも部分的に塑性変形することができる。なお、これに鑑みて、層Ｓ２の弾性係数は、好ましくは１４００ＭＰａ未満である。換言すると、層Ｓ２の弾性係数は、［０，１４００］ＭＰａの範囲内である。

中間層は、好ましくはＥＶＯＨからなる。

したがって、カップ１は、多層シート「Ｆ」、または、上述の３つの層「Ｓ１」、「Ｓ２」、「Ｓ３」を備える一枚のシートから熱成形加工により作製され、かつ、押し出し加工により得られる。

このようにして、この加工は、空間「Ｖ」に向いているカップの一部がより高剛性であり、かつ反対側がより軟らかいカップを得ることを可能にし、当該反対側に環状の溝４および稜部６が形成される。

好ましくは、収容体２の底部２ａの剛性を増加させるために、収容体２は、軸「Ｘ」から径方向に離間するように配置される補強リブ９を有してもよい。

上記カップ１を作製するための方法の好ましい一実施形態は、多層シート「Ｆ」、または、硬さが異なるプラスチック材料からなる一対の端側の層「Ｓ１」、「Ｓ２」と、端側の層「Ｓ１」と「Ｓ２」との間に位置し、かつ、酸素および芳香を浸透させない材料からなる中間層「Ｓ３」と、を備える（好ましくは押し出し成形された）一枚のシートを準備するステップと、シート「Ｆ」に、収容体２を備える三次元の形状を与えるために、シート「Ｆ」に熱成形作用を施す後続のステップと、を備える。

なお、また、層Ｓ１、Ｓ２およびＳ３の厚さを選択して、たとえば３つの層の厚さに関して異なる値を選択することによりカプセルに収容される製品の質を維持する要件と形成工程の要件との折り合いをつけるステップがある。

熱成形は、形成鋳型２００により実現される。形成鋳型２００は、環状の突出部２０１を有する。環状の突出部２０１は、溝４の形状をシート「Ｆ」に型押しするために、溝４に一致する形状になっている。かつ、形成鋳型２００は、上側パンチ「Ｐ」に連携して作用する。上側パンチ「Ｐ」は、シート「Ｆ」を形成鋳型２００に下方に押し付けるよう、かつ、シート「Ｆ」に、カップ１を画定する三次元の形状を与えるよう設計されている。また、形成鋳型２００は、環状の凹部２０２を有する。環状の凹部２０２は、環状の突出部２０１に隣接し、かつ、環状の稜部６に一致する形状になっており、環状の稜部６の形状をシート「Ｆ」に型押しする。

熱成形時、形成鋳型２００は、より硬くないプラスチック材料からなる外側層「Ｓ２」と接触している。

上記カップ１を作製するための機械の好ましい一実施形態は、多層シート「Ｆ」、または一枚のシートを繰り出すための手段（周知の種類であるので図示せず）と、シート「Ｆ」に、収容体２を備える三次元の形状を与えるよう構成されている熱成形装置と、を備え、熱成形装置は、上述の種類の形成鋳型２００を備える。

上述するように、本発明に係るカップ１を用いる利点は、特に、カップ１で作製されるカプセル５０を用いてコーヒーを作るための工程において、明白である。

具体的には、この工程によると、カップ１は、中空の圧力カバー要素１００を有するコーヒーマシンに挿入される。圧力カバー要素１００は、カップ１の底部２ａを受けるよう構成され、かつ、環状のフランジ３の背面３ａに連携して作用するよう構成される上述の端縁部１０１を有する。

具体的には、図１および２に示すように、端縁部１０１は、環状の突出部１０２と環状の凹部１０３とを有する。環状の突出部１０２は、カップ１の環状の溝４に挿入されるよう設計されている。環状の凹部１０３は、カップ１の環状の稜部６を受けるよう設計されている。

このようにして、環状の突出部１０２および環状の凹部１０３は、順次互いに対して配置され、環状の凹部１０３は環状の突出部１０２の外側にある。

圧力カバー要素１００の端縁部１０１は、より軟らかい材料からなるカップ１の外側層「Ｓ２」の塑性変形を少なくとも部分的に生成するように、カップの環状のフランジ３の背面３ａに押し付けられるよう設計されている。好ましくは、また、この変形は、部分的に弾性である。

好ましくは、また、圧力カバー要素１００の端縁部１０１と溝４および環状の稜部６を有するカップ１の環状のフランジ３の背面３ａの一部とは、締りばめで、ともにぴったりと合う形状になっており、すなわち、外側層「Ｓ２」の変形を少なくとも溝４の側壁部において生成する。好ましくは、この変形は、図２に示すように、上記直線状のストレッチ「Ｔ」において起こる。図２には、環状のフランジ４の変形していない側面および圧力カバー要素１００の端縁部１０１の変形していない側面だけでなく、この２つの部分が一緒に押し付けられた後の変形構成を示す。これは、環状の溝４の幅を環状の突出部１０２に対して小さくすることにより、および／または、環状の稜部６の幅を環状の凹部１０３に対して大きくすることにより達成されてもよい。

なお、また、（圧力カバーおよびカップの形状および大きさの変動によって）締りばめおよびその結果生じる変形が歯状部６の（平坦な）上部または歯状部（０°から４５°の角度で傾斜する）の外側壁部において起こることがまた可能である。

圧力カバー要素１００が動く（密閉シールをアクティブな状態にする前）時に、適切な刃（図示せず）によって、カップ１の底部２を切断して、コーヒーの１回分の分量３０に高温の水または蒸気を吹きつけ、このようにしてコーヒーを入れる工程を開始する。

本発明は、予め設定されている目的を達成し、先行技術文献の欠点を解消する。

実際に、多層構造体（かつ、具体的には、３層構造体）と環状のフランジの背面の幾何形状と環状の溝および稜部との組み合わせにより、使用時の、特に圧力カバー要素によって加えられる圧縮作用時の、カプセルと圧力カバー要素との間の密閉シールを大幅に向上することを可能にする。

利点は、シール効果の観点から、外側層のより大きな軟らかさによりもたらされる。このように、この軟らかさにより、圧力カバー要素の適切に成形された端縁部に接触すると、より簡単に変形する。

同時に、内側層のより大きな剛性により、（カップの底部の補強リブによりさらに強化される）カップの強度を増加させることを可能にし、材料を節約することを可能にする。

また、多層構造体は、多層の材料のシートから始まる熱成形加工により簡単に変形し、このようにしてカップの生成工程を簡素化する。

さらには、気体、特に、酸素および芳香の通過を防止するよう構成されている中間層（たとえば、ＥＶＯＨ、または、酸素および芳香に対するバリアを作り出すことができる他の材料）の存在により、カプセルを任意の外側の包装体にさらに包装しなくても、コーヒーの芳香をカプセル内部に維持することを可能にする。

また、芳香不浸透層は、酸素を浸透させない。このようにして、カプセル内部の酸素の存在は限定され、かつ、それに応じて、カプセル内部のコーヒーの酸化は、限定される。

芳香不浸透層は、双方に効果を現す。したがって、また、芳香不浸透層は、外部からの芳香が外部からカプセルに浸透することを防止する。

さらに、内側層Ｓ１の材料および／または外側層Ｓ２材料は、湿気を浸透させない材料（たとえば、ＰＰ、または、あるいは、ＰＥ）からなり、保存性、製品の質の管理および適正な粉末密度の観点から、明白な利点がある。

フランジの背面３ａの形状によって、フランジの背面３ａ自体と圧力カバー１００とが接触および圧縮する区域においてフランジの背面３ａの外側層の変形を生成することにより、密閉シールをさらに向上させることを可能にする。具体的には、たとえ、圧力カバー１００が完全な円形側面を有さなくても、および／またはカプセルの軸に対して完全にセンタリングされなくても、フランジの背面３ａの形状によって、カプセル側面全体に沿って最適にシールすることが保証される。

また、ステップの存在および面取り部の存在によって、カプセルの使いやすさを向上させることを可能にする。

ステップ７は、カップ１の上側半分に位置し、好ましくは環状のフランジ３ａの近くにあり、移送性および保存の観点からの自明の利点を伴って、同じカップを積み重ねることをより簡単にする。

他方では、面取り部８は、カップ１の底側半分に位置し、かつ、カップに、細長く先細の構成を与え、使用後に圧力カバー要素からカップを取り出すことをより簡単にする。

面取り部８の別の機能は、圧力カバーが動くとき、圧力カバー１００およびカプセル５０の底部および／または側部との衝突を防止する。有利なことに、これにより、カプセルに穴が開けられ、かつ、圧力カバーおよびカプセルとの間にシールが作り出される前に、カプセルが変形するおそれを回避する。

別の実施形態において、本明細書は、カプセル５０用（コーヒーまたは他の浸出飲料用）のカップ１であって、底部２ａと上側縁部２ｂとの間を延びる収容体２を備え、かつ、上側縁部２ｂにおいて、軸Ｘの周囲に延びる環状のフランジ３を備えるカップを提供する。

環状のフランジ３は、背面３ａと正面３ｂとを有する。背面３ａは、収容体２に向いている。正面３ｂは、カップを閉じるための蓋部４０を受けてカプセルを形成するよう構成されている。

収容体２および環状のフランジ３は、任意の材料からなってもよい。たとえば、これらは、アルミニウムからなってもよく、または、これらは、上述する多層構造体により画定されてもよい。

なお、また、カップ１は、コーヒー以外の製品が充填されるカプセルを作製するために用いてもよく、熱い飲料または冷たい飲料もしくは他の種類の浸出飲料（たとえば、茶の粉末、オオムギまたは他の浸出製品を用いて）を作るが、しかし、常に、カップ１の圧力カバー要素１００とフランジ３との間に流体密封シールを作り出す。

いずれにせよ、環状のフランジ３は、その背面３ａに、軟質の変形可能部分を有する。この部分は、少なくとも部分的に塑性的に変形可能な材料からなる。また、好ましくは、材料は、少なくとも部分的に弾性的に変形可能であり、好ましくは１４００ＭＰａ未満である弾性係数を有する。

この実施形態において、環状のフランジ３は、その背面３ａに、軸Ｘの周囲に延びる環状の溝４を有する。溝４は、コーヒーマシンの圧力カバー要素１００の端縁部１０１に連携して作用するよう構成されている。

環状のフランジ３は、その背面３ａに、環状の稜部６を有する。稜部６は、好ましくは溝４に隣接する。稜部６は、同一の溝４の外側にある。稜部６は、環状のフランジ３の背面３ａから離間するように延びる。

好ましくは、環状のフランジ３の背面３ａは、横断面図において、軸を通る平面において、（軸Ｘに略平行な）直線状の移行ストレッチ「Ｔ」を有する側面を有する。このストレッチ「Ｔ」は、環状の溝４の対応する壁部および環状の稜部６の対応する壁部により画定され、かつ、軸「Ｘ」に向いている。

好ましくは、環状の稜部６は、溝４の径方向の拡がりよりも大きい径方向の拡がりを有する。

好ましくは、環状のフランジ３の背面３ａは、環状の区域５１を有する。環状の区域５１は、径方向に延び、かつ、収容体２の上側縁部２ｂと溝４との間に配置される。

好ましくは、環状の区域５１の径方向の拡がりＭ、溝４の径方向の拡がりＬ１および環状の稜部６の径方向の拡がりＬ２は、以下の式を満たす。
Ｌ２＝ｋ（Ｍ＋Ｌ１）
ここで、ｋは［２；３．５］の範囲内の数値である。

好ましくは、環状の稜部６は、外側壁部６ｃを有する。外側壁部６ｃは、カップ１の本体２から離れており、かつ、傾斜して、稜部６を、稜部６自体の外側にあるフランジ３の背面３ａの一部分に連結する斜面を形成する。好ましくは、外側壁部６ｃの傾斜は、軸Ｘに対して０から４５六十進法度の角度をなす。

なお、環状の区域５１、溝４および環状の稜部６は、上述の軟質の変形可能材料からなる。換言すると、これらは、環状のフランジ３の背面３ａに、上述の軟質の変形可能材料からなる区域を形成する。

このようにして、コーヒーマシンにおいてコーヒーを入れると、圧力カバー要素１００が環状のフランジ３の背面３ａに向かって動くことによって、環状のフランジ３の以下の部分、つまり、環状の溝４と、環状の稜部６と、溝４と環状の稜部６との間の直線状の移行ストレッチＴと、径方向に延び、かつ、収容体２の上側縁部２ｂと溝４との間に配置される環状の区域５１と、のうちの１つまたは複数の部分（または少なくともこれらの一部）において、環状のフランジ３の外側層Ｓ２の変形が起こる 。すべてのこれらの場合において（すなわち、上述の環状のフランジ３のすべての区域について）、フランジ３と圧力カバー１００との間のシールは、それが圧力カバー１００に向かう環状のフランジ３の（外側層Ｓ２の）変形可能材料の少なくとも部分的な塑性変形を伴うので、効果的である。

実際に、使用時において、圧力カバー１００の端部は、次のいずれか一方のように、環状のフランジ３の背面３ａに接触する。
ｉ）圧力カバー１００の端部は、環状のフランジ３の上述の部分（枠線５１、溝４または稜部６）のうちの１つと相互に作用し、少なくともその部分の変形を引き起こす。
ｉ）圧力カバー１００の端部は、環状のフランジ３の上述の部分（枠線５１、溝４または稜部６）の２つの隣接する部分と相互に作用し、（少なくとも部分的に）双方の部分の変形を引き起こす。

いずれにせよ、本明細書に係るフランジ３の面３ａの形状により、シールは保証される。

これにより、たとえ、圧力カバー１００の側面またはフランジ３の側面が、均一でなくまたは完全に円形でなくても（たとえば、圧力カバーの疲労によってむらがあるおそれがある）、または、圧力カバーおよびカプセルが、十分にセンタリングされず、および、圧力カバー１００とフランジ３との相互作用が環状のフランジ３の様々な区域（すなわち、カプセルの軸Ｘからの様々な径方向の距離にある環状のフランジ３の区域）において同時に起こることが可能になっても、効果的なシールを保証する利点が有る。

国際公開第２０１２／０８０５０１号 欧州特許出願公開第２４８９６０９号明細書 国際公開第２０１３／０７６５１９号 国際公開第２０１３／１３６２０９号 米国特許出願公開第２０１０／２８８１３１号明細書 国際公開第２０１３／１５７９２４号

Claims (19)

1. コーヒーカプセル（５０）用のカップ（１）であって、底部（２ａ）と上側縁部（２ｂ）との間を延びる収容体（２）を備え、かつ、前記上側縁部（２ｂ）において、軸（Ｘ）の周囲に延びかつ前記収容体（２）に向いている背面（３ａ）とカップシール蓋部（４０）を受けて前記カプセルを形成するよう構成される正面（３ｂ）とを有する環状のフランジ（３）をさらに備え、
   前記収容体（２）および前記環状のフランジ（３）は、プラスチック材料からなり前記環状のフランジ（３）の前記正面（３ｂ）および前記収容体（２）の内面を画定する内側層（Ｓ１）と、軟質プラスチック材料からなる外側層（Ｓ２）と、前記内側層（Ｓ１）と前記外側層（Ｓ２）との間にあり、酸素および芳香を浸透させない材料からなる中間層（Ｓ３）と、を有する多層構造体により画定され、かつ、前記環状のフランジ（３）は、その背面（３ａ）に、前記軸（Ｘ）の周囲に延びかつコーヒーマシンの圧力カバー要素（１００）の端縁部（１０１）に連携して作用することができるよう構成されている環状の稜部（６）および環状の溝（４）を有する、カップ。
2. 前記内側層（Ｓ２）は、前記外側層（Ｓ２）よりもより高剛性な材料からなる、請求項１に記載のカップ。
3. 前記環状の稜部（６）は、前記溝自体の外側において前記溝（４）に隣接し、かつ、前記環状のフランジ（３）の前記背面（３ａ）から離間するように延びる、請求項１または２に記載のカップ。
4. 前記環状のフランジ（３）の前記背面（３ａ）は、横断面図において、前記軸（Ｘ）を通る平面において、前記軸（Ｘ）に略平行であり、前記環状の溝（４）の対応する壁部および前記環状の稜部（６）の対応する壁部により画定されかつ前記軸（Ｘ）に向いている直線状のストレッチ（Ｔ）を有する側面を有する、請求項１から３のいずれか１項に記載のカップ。
5. 前記環状の稜部（６）は、前記溝（４）の径方向の拡がりよりも大きい径方向の拡がりを有する、請求項１から４のいずれか１項に記載のカップ。
6. 前記環状のフランジ（３）の前記背面（３ａ）は、径方向に延びかつ前記収容体（２）の前記上側縁部（２ｂ）と前記溝（４）との間に配置される環状の区域（５１）を有し、前記環状の区域（５１）の径方向の拡がり（Ｍ）、前記溝（４）の径方向の拡がり（Ｌ１）および前記環状の稜部（６）の径方向の拡がり（Ｌ２）は、以下の式を満たし、
   Ｌ２＝ｋ（Ｍ＋Ｌ１）
   ここで、ｋは、［２；３．５］の範囲内の数値である、請求項１から５のいずれか１項に記載のカップ 。
7. 前記環状の稜部（６）は、前記カップ（１）の前記本体（２）から離れており、かつ、傾斜して、前記稜部（６）を、前記稜部（６）自体の外側にある前記フランジ（３）の前記背面（３ａ）の一部分に連結する斜面を形成する外側壁部（６ｃ）を有し、前記壁部（６ｃ）は、０°から４５°六十進法度の角度で前記軸（Ｘ）に対して傾斜する、請求項１から６のいずれか１項に記載のカップ。
8. 前記収容体（２）の前記上側縁部（２ｂ）および前記環状のフランジ（３）は、環状連結区域（５）を画定し、かつ、前記溝（４）は、前記環状連結区域（５）から間隔を空けた位置に位置する、請求項１から７のいずれか１項に記載のカップ。
9. 前記収容体（２）は、前記上側縁部（２ａ）の近くのその一部分に、他の同じカップとともに積み重ねられる構成においてその下に位置するカップ（１）の前記環状のフランジ（３）に載ることができる支持壁部を形成するよう構成される外側ショルダー（７ａ）を画定するステップ（７）を有する、請求項１から８のいずれか１項に記載のカップ。
10. 前記収容体（２）は、その底側部分において、好ましくは角を丸めた形状であり、前記底部（２ａ）の方向に前記収容体（２）の直径の局部的な減少を画定する面取り部（８）を有する、請求項１から９のいずれか１項に記載のカップ。
11. 前記内側層（Ｓ１）は、ＰＰまたはＰＳからなり、前記外側層（Ｓ２）は、ＰＥまたはＰＰからなり、かつ、前記中間層（Ｓ３）は、ＥＶＯＨ、または、酸素および芳香に対するバリアを形成することができる他の材料からなる、請求項１から１０のいずれか１項に記載のカップ。
12. コーヒーカプセル（５０）であって、請求項１から１１のいずれか１項に記載のカップ（１）と、前記収容体（２）に据えられるコーヒー粉末の１回分の分量（３０）と、前記カップ（１）の前記環状のフランジ（３）に据えられて前記収容体（２）を密閉してシールする蓋部（４０）と、を備える、コーヒーカプセル。
13. 請求項１から１１のいずれか１項に記載のカップ（１）を作製するための方法であって、
    −プラスチック材料からなる内側層（Ｓ１）および外側層（Ｓ２）を有し、前記外側層（Ｓ２）は軟質であり、かつ、前記内側層と前記外側層（Ｓ１、Ｓ２）との間に位置しかつ酸素および／または芳香を浸透させない材料からなる中間層（Ｓ３）を有し、押し出し成形される、多層シート（Ｆ）を準備するステップと、
    −前記多層シート（Ｆ）を熱成形してそれに前記収容体（２）を画定する三次元の形状を与えるステップと、を備え、
    前記熱成形ステップは、プラスチック材料の前記外側層（Ｓ２）と接触する形成鋳型（２００）により行われ、前記形成鋳型（２００）は、前記溝（４）に一致する形状になっており前記溝（４）の形状を前記シート（Ｆ）に型押しする環状の突出部（２０１）を有する、方法。
14. 前記内側層（Ｓ１）は、前記外側層（Ｓ２）よりも硬い、請求項１３に記載の方法。
15. 前記形成鋳型（２００）は、前記環状の突出部（２０１）の横に並ぶ環状の凹部（２０２）を有して、環状の稜部（６）の形状を前記シート（Ｆ）に型押しする、請求項１３または１４に記載の方法。
16. 請求項１から１１のいずれか１項に記載のカップを作製するための機械であって、
    −多層シート（Ｆ）を繰り出すための手段と、
    −前記シート（Ｆ）に、前記収容体（２）を備える三次元の形状を与えるよう構成されている熱成形装置（２００、Ｐ）と、を備え、
    前記熱成形装置（２００、Ｐ）は、前記溝（４）に一致する形状になっており、前記シート（Ｆ）に、前記カップの環状のフランジ（３）の背面（３ａ）の環状の溝（４）の形状を型押しする環状の突出部（２０１）を有する形成鋳型（２００）を備える、機械。
17. 前記形成鋳型（２００）は、前記環状の稜部（６）に一致する形状になっており、前記シート（Ｆ）に、前記カップの前記環状のフランジ（３）の前記背面（３ａ）の環状の稜部（６）の形状を型押しする環状の凹部（２０２）を有し、前記環状の凹部（２０２）は、前記環状の突出部（２０１）に隣接し、かつ、前記環状の突出部（２０１）の外側にある、請求項１６に記載の機械。
18. コーヒーを作るための方法であって、
    −請求項１２に記載のカプセル（５０）を準備するステップと、
    −前記カプセル（５０）を、環状の形状の端縁部（１０１）を有しかつ環状の突出部（１０２）を備える圧力カバー要素（１００）を備えるコーヒーマシンのハウジングに挿入するステップと、
    −前記圧力カバー要素（１００）の前記環状の突出部（１０２）が、締りばめにより、前記外側層（Ｓ２）を前記環状の溝（４）において変形させる前記カップ（１）の前記環状の溝（４）に噛み合うように、前記圧力カバー要素（１００）を前記カプセル（５０）の前記カップ（１）の前記環状のフランジ（３）の前記背面（３ａ）に向かって動かすステップと、
    −前記収容体（２）に、前記底部（２）において穴を開けるステップと、
    −熱い蒸気または湯を、前記カプセル（５０）を通じて送り出してコーヒーを作るステップと、を備える、方法。
19. 前記圧力カバー要素（１００）を前記環状のフランジ（３）の前記背面（３ａ）に向かって動かす前記ステップによって、前記環状のフランジ（３ａ）の以下の部分、つまり、前記環状の溝（４）と、前記環状の稜部（６）と、前記溝（４）と前記環状の稜部（６）との間の直線状の移行ストレッチ（Ｔ）と、径方向に延び、かつ、前記収容体（２）の前記上側縁部（２ｂ）と前記溝（４）との間に配置される環状の区域（５１）と、のうちの１つまたは複数の部分において、前記外側層（Ｓ２）の変形が起こる、請求項１８に記載の方法。

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