JP2017507256A - 遮蔽物を装着させたマルチボディヘルメット構造 - Google Patents
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Abstract
ヘルメットは、上部ボディと、上部ボディ内で入れ子になった下部ボディとを備え得る。開口部が、ヘルメットの前部部分内に形成され得、上部ボディの外側表面と下部ボディの内側表面との間に配設され得る。第1の磁石は上部ボディ又は下部ボディ内に収容され得、開口部に隣接し得る。遮蔽物は、遮蔽物装着具と、開口部内にフィットし、第1の磁石に取り外し可能に連結されるようにサイズ決めされた遮蔽物装着具に連結された第2の磁石とを備え得る。第1の磁石及び第2の磁石は使用者の目と真直ぐに整列して自己整列することができる。第3の磁石は第1の磁石より上に配設され得、使用者の目から見えないところでヘルメットの外側表面上の第2の磁石と整列され得る。
Description
本開示は、サングラスなどの遮蔽物を装着させたマルチボディヘルメット構造を備えるヘルメットに関する。従来のヘルメット及び遮蔽物が、本明細書で説明されるような追加の利益と共に使用される場合はいつでも、マルチボディヘルメット及び遮蔽物が用いられ得る。
保護的な頭部ギア及びヘルメットは、多様な用途及び使用者の頭部及び脳への損傷を防止するために、スポーツ、陸上競技、建築、鉱業、軍事防衛、及び他のものを含むいくつかの産業に渡って使用されている。使用者への損傷及び傷害は、硬質の物体又は鋭利な物体が使用者の頭部に直接接触することを防止するヘルメットによって防止又は低減され得る。使用者への損傷及び傷害は、衝撃のエネルギーを吸収、分散、又はさもなければ管理するヘルメットによって防止又は低減され得る。
スポーツなどの多くの用途においてヘルメットを着用している運動選手にとって、保護ヘルメットの安全面を超えて、追加的に考慮されるものには、ヘルメットのフィット及びヘルメットを通る気流が含まれフィット快適性及び通気の改善により、運動選手の気が散りにくくなり、よってパフォーマンスを改善することができる。したがって、ヘルメット設計及び構造は、使用安全性、並びに安全性を低減又は妥協することのない、フィット、気流、及び使用者の快適性における改善に関連し得る。
いくつかの例において、使用者はヘルメットによって提供される頭部の保護に加えて目の保護を要望し得る。したがって、使用者は時々、頭部の保護のためにヘルメットを着用すると同時に、遮蔽物、目の遮蔽物、保護眼鏡、又はサングラスを着用するであろう。時々、ヘルメット及び目の遮蔽物のための取り付け又は連結機構が互いに干渉する場合があるか、又は着け心地が悪く、かさばり、若しくは扱いにくくなる場合があり、これは使用者にとって望ましくない。
着け心地が悪くなく、かさばらず、又は扱いにくくない、頭部の保護及び目の保護の両方のためのヘルメットを使用者に提供する必要性が存在する。したがって一態様において、ヘルメットは上部外側シェルと、上部外側シェルに連結された上部エネルギー吸収材とを備える上部ボディを備え得る。ヘルメットは、下部外側シェルと、外側シェルに連結された下部エネルギー吸収材とを備える下部ボディを備えることができ、下部ボディが上部ボディ内で入れ子になっている。ヘルメットは、ヘルメットの前部部分内に形成され、上部ボディの外側表面と下部ボディの内側表面との間に配設される開口部を備え得る。ヘルメットは、上部エネルギー吸収材又は下部エネルギー吸収材内に収容され、開口部に隣接する、第1の磁石を備え得る。ヘルメットは、遮蔽物装着具と、開口部内にフィットし、第1の磁石に取り外し可能に連結するようにサイズ決めされる遮蔽物装着具に連結された第2の磁石とを備える遮蔽物を備え得る。
ヘルメットは、上部ボディの外側表面と開口部との間、又は下部ボディの内側表面と開口部との間に配設される第1の磁石を更に備え得る。第1の磁石は、開口部の表面と実質的に同一平面上にある表面を備え得る。上部エネルギー吸収材は、発泡ポリプロピレン(EPP)、発泡ポリスチレン(EPS)、発泡ポリウレタン(EPU)、又は発泡ポリオレフィン(EPO)を含み得、下部エネルギー吸収材は、EPP、EPS、EPU、又はEPOを含む。上部エネルギー吸収材は、70〜100g/Lの範囲内の密度を備え得、下部エネルギー吸収材は50〜80g/Lの範囲内の密度を備え得る。遮蔽物が使用者の目と真直ぐに整列して上部ボディ又は下部ボディと磁気的に連結し得るように、第1の磁石及び第2の磁石は、互いに対して自己整列し得る。第3の磁石は、第1の磁石より上の上部ボディ又は下部ボディ内に収容され得、遮蔽物が使用者の目から見えないところでヘルメットの外側表面と磁気的に連結し得るように、第2の磁石及び第3の磁石が整列され得る。
別の態様において、ヘルメットは、上部ボディと、上部ボディ内で入れ子になった下部ボディと、ヘルメットの前部部分内に形成され、上部ボディと下部ボディとの間に配設された開口部とを備え得る。第1の磁石は、上部ボディ又は下部ボディ内に配設され得、開口部に隣接する。遮蔽物は、遮蔽物装着具と、開口部内にフィットし、第1の磁石に取り外し可能に連結するようにサイズ決めされる遮蔽物装着具に連結された第2の磁石とを備え得る。
ヘルメットは、上部ボディの外側表面と開口部との間、又は下部ボディの内側表面と開口部との間に配設されている第1の磁石を更に備え得る。第1の磁石は、開口部の表面と実質的に同一平面上にある表面を備え得る。上部ボディは、EPP、EPS、EPU、又はEPOを含む上部エネルギー吸収材を備え得、下部ボディは、EPP、EPS、EPU、又はEPOを含む下部エネルギー吸収材を備え得る。上部エネルギー吸収材は、70〜100g/Lの範囲内の密度を備え得、下部エネルギー吸収材は50〜80g/Lの範囲内の密度を備え得る。第1の磁石及び第2の磁石は、遮蔽物が使用者の目と真直ぐに整列して開口部内で磁気的に連結し得るように、互いに対して自己整列し得る。第3の磁石は、上部ボディ又は下部ボディ内かつ第1の磁石より上に配設され得、第2の磁石及び第3の磁石は、遮蔽物が使用者の目から見えないところでヘルメットの外側表面に磁気的に連結し得るように、整列され得る。
別の態様において、ヘルメットを使用する方法は、上部ボディと、上部ボディ内で入れ子になった下部ボディと、上部ボディと下部ボディとの間で形成された開口部と、開口部内に取り外し可能にフィットするようにサイズ決めされた遮蔽物装着具を備える遮蔽物とを備え得る。
ヘルメットを使用する方法は、開口部内で磁気的に連結している遮蔽物を更に備え得る。第1の磁石は、上部ボディの外側表面と開口部との間、又は下部ボディの内側表面と開口部との間に配設され得、第2の磁石は遮蔽物装着具と連結し得る。上部ボディは、EPP、EPS、EPU、又はEPOを含む上部エネルギー吸収材を備え得、下部ボディは、EPP、EPS、EPU、又はEPOを含む下部エネルギー吸収材を備え得る。第1の磁石は、上部ボディ又は下部ボディ内に配設され得る。第2の磁石は、遮蔽物装着具に連結され得、それによって第1の磁石及び第2の磁石が、遮蔽物が使用者の目と真直ぐに整列して開口部内で磁気的に連結されるように、互いに対して自己整列する。第3の磁石は、第1の磁石より上に配設され得、遮蔽物が使用者の目から見えないところでヘルメットの外側表面に磁気的に連結するように、第2の磁石及び第3の磁石は整列され得る。
本開示、その態様及び実装例は、特定のヘルメット又は材料の種類、又は他のシステム構成要素の実施例、又は本明細書で開示された方法に限定されない。ヘルメット製造と矛盾しない、当技術分野で既知の、多くの追加の構成要素、製造及び組み立て手順は、本開示からの特定の実装例と共に使用されることが企図される。したがって、例えば、特定の実装例が開示されているが、かかる実装例及び実装構成要素は、意図された動作と矛盾しない、かかるシステム及び実装構成要素のための、任意の構成要素、モデル、種類、材料、バージョン、量、及び/又は当技術分野で既知のものであるような同様のものを含み得る。
用語「代表的な」、「実施例」、又はこれらの様々な形態は、実施例、例、又は例示として機能することを意味するために使用されている。本明細書において「代表的」又は「実施例」として記載される態様又は設計は、他の態様又は設計よりも好ましいか、又は有利であると解釈される必要は必ずしもない。更に、実施例は、明瞭性及び理解の目的のためだけに提示されるのであって、開示される主題、又は本開示の関連部分を限定又は制限することを意図するものでは決してない。変化する範囲の、無数の追加的又は代替的な実施例が提示されているが、簡潔さの目的のために省略されていることが理解される。
本開示は、多くの異なる形態の複数の実施形態を含むが、特定の実施形態が詳細に、図面に示され本明細書に記載され、本開示は、開示される方法及びシステムの原理の具体例としてみなされるべきであり、本開示の概念の広範な態様を、例示される実施形態に限定することは意図されないものと理解される。
本開示は、発泡体などの外側シェル及び内側エネルギー吸収層を備え得る保護ヘルメットを提供するための、デバイス、装置、システム、及び方法を提供する。保護ヘルメットは、マウンテンバイク又はロードサイクリングのために使用される自転車ヘルメットと同様に、スキーヤー、スケーター、ホッケー選手、スノーボーダー、又は他のスノー又はウォータースポーツの運動選手、フットボール選手、野球選手、ラクロス選手、ポロ選手、登山者、オートレーサー、モータサイクルライダー、モトクロスレーサー、スカイダイバー又は任意の他のスポーツの運動選手のために使用され得る。建築労働者、軍人、消防士、パイロットなどの他の産業及び労働に雇用された個人などの、他の産業もまた保護的な帽子を使用し、又、同様の技術及び方法がまた適用され得る種類の労働及び活動もまた安全ヘルメットを使用し得る又は必要になり得る。上で記載されたスポーツ、職業、又は活動の各々は、常にではないが典型的には装飾的なカバーによって外側を覆われており、内側の少なくとも一部分上に、通常は快適性詰め物の形態である、快適性材料を含む、単回又は複数回のいずれかの衝撃定格の保護材料基材を含むヘルメットを使用し得る。
一般的に、上で記載された保護ヘルメットのような保護ヘルメットは、外側シェル及び内側エネルギー吸収材を備え得る。便宜上、保護ヘルメットは、成形ヘルメット又はハードシェルヘルメットのいずれかとして一般的に分類され得る。成形ヘルメットは、薄い外側シェル、エネルギー吸収層、又は衝撃ライナと、快適性ライナ又はフィットライナとを含む1つの層、又は1つを超える層を備え得る。ハードシェルヘルメットは、ハード外側シェル、衝撃ライナ、及び快適性ライナを備え得る。ハード外側シェルは、射出成形によって形成され得、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)プラスチック又は他の同様な若しくは好適な材料を備え得る。ハードシェルヘルメットのための外側シェルは、典型的には衝撃及び穿刺に耐えるため、また関連する安全性試験規格を満たすために十分固く作られ、その一方で変形によってエネルギーを吸収するように、衝撃の間にわずかに変形するために十分柔軟であり、ひいてはエネルギー管理に寄与する。ハードシェルヘルメットは、スケート用バケツヘルメット、モーターサイクル用ヘルメット、スノー及びウォータースポーツ用ヘルメット、フットボール用ヘルメット、バッティング用ヘルメット、キャッチャー用ヘルメット、ホッケー用ヘルメットとして使用され得、BMX乗車及びレースのために使用され得る。本開示において提示される様々な態様及び実装例は、成形ヘルメットを含む実施形態に焦点を合わせているが、本開示はまたハードシェルヘルメットにも関連及び適用する。
図1は、通気ベント又は開口部31並びに上部ボディ40及び下部ボディ50を備えるマルチボディヘルメット30の非限定的な実施例の側部外形図を示す。便宜上、マルチボディヘルメット30は、本出願の全体に渡って、上部ボディ40及び下部ボディ50、又は第1の及び第2のボディ又は部分を備える、2つのボディヘルメット、又は分岐したヘルメットとして参照される。しかし、本開示は3つ、4つ、又は任意の好適な数のボディなどの、2つを超えるボディを備えるマルチボディヘルメットを包含し、用語2つのボディヘルメット又は分岐したヘルメットの使用は、2つ以上のボディを有するヘルメットを包含するように意図されている。上部ボディ40及び下部ボディ50は、上で一般的に説明された従来の単一のボディヘルメットからの発展である、図1で示されるような単一のマルチボディヘルメット30を形成するために接合され得る。図1は、互いに隣接し、整列され、及び接触している、マルチボディヘルメット30の上部ボディ40及び下部ボディ50を示す。
上部ボディ40は、外側シェル42及びエネルギー吸収層又は衝撃ライナ44を備え得るが、上部ボディ40は両方を有する必要はない。例えば、いくつかの実施形態において、上部ボディ40は、外側シェル42を有していないエネルギー吸収層44を備え得る。通気ベント又は開口部41は、少なくとも通気ベント31の一部分を、形成し、備え、又は整列する上部ボディ40内に形成され得る。同様に、下部ボディ50は外側シェル52及びエネルギー吸収層又は衝撃ライナ54を備え得るが、下部ボディ50は両方を有する必要はない。例えば、いくつかの実施形態において下部ボディ50は、外側シェル52を有していないエネルギー吸収層54を備え得る。通気ベント又は開口部51は、通気ベント31、通気ベント41、又はその両方の少なくとも一部分を形成し、備え、又は整列する下部ボディ50内に形成され得る。
外側シェル42及び52は、それぞれ、限定することなしに、プラスチック、樹脂、繊維、又はポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ビニルニトリル(VN)、ファイバーグラス、炭素繊維、又は他の同様な材料を含む、他の好適な材料で形成され得る。外側シェル42及び52は、鍛造、成形、射出成形、真空成形、又は別の好適な方法によって形成され得る。外側シェル42及び52は、それぞれ成形されうるエネルギー吸収層44及び54内へシェルを提供し得る。外側シェル42及び52はまた、改善されたパフォーマンス、改善された美観、又は両方のために、平滑な空気力学的仕上げ、装飾的仕上げ、又は両方を提供し得る。非限定的な実施例として、外側シェル42及び52は、真空成形シートの形態へと成形された又は接着剤を用いてそれぞれエネルギー吸収層44及び54に取り付けられた、PCシェルを備え得る。外側シェル42及び52はまたそれぞれ、限定することなしに、接着剤、永久接着剤、感圧接着剤(PSA)、フォームコア接着剤、テープ、両面テープ、マウンティングフォーム接着剤、締結具、クリップ、クリート、カットアウト、留め金、スナップ嵌め、リベット、ホッグリング、又は面ファスナーを含む、任意の好適な化学的若しくは機械的締結具又は取り付けデバイス若しくは物質を使用して、エネルギー吸収層44及び54に取り外せないように又は取り外し可能に連結され得る。
いくつかの実施形態において、外側シェル42及び52はそれぞれ、エネルギー吸収層44及び54全体の上で、又は覆って形成され得る。別の方法としては、外側シェル42及び52はそれぞれ、エネルギー吸収層44及び54の全体よりも小さい、エネルギー吸収層44及び54の一部分の上で、又は覆って形成され得る。非限定的な実施例として、いくつかの実施形態において、外側シェル52は、上部ボディ40の外側シェル42に対して覆われず又は露出したままで残るであろう下部ボディ50の下部部分に限定され得る。したがって、下部ボディ50の上部部分は外側シェル52なしで形成され得る。
エネルギー吸収層44及び54は、外側シェル42及び52それぞれの内側及び隣接して、それぞれ配設され得る。エネルギー吸収層44及び54は、吸収、偏向、又は別な方法でエネルギーを管理する及び衝撃の間着用者を保護するためのエネルギー管理に寄与するための、プラスチック、ポリマー、発泡体、又は他の好適なエネルギー吸収材又は衝撃ライナで作製され得る。エネルギー吸収層44及び54は、限定することなしに、発泡ポリプロピレン(EPP)、EPS、発泡ポリウレタン(EPTU又はEPU)、発泡ポリオレフィン(EPO)、又は他の好適な材料を備え得る。上で示したように、成形ヘルメットは、ヘルメットの外側シェルを、発泡剤を外側シェル内に膨張させることによってエネルギー吸収層に直接固着させて形成され得る。したがって、エネルギー吸収層44及び54は、いくつかの実施形態において、それぞれエネルギー吸収材の単一のモノリシックボディとして外側シェル42及び52へと成形され得る。別の方法としては、他の実施形態においてエネルギー吸収層44及び54は、いくつかの部分又は複数の部分に形成され得る。いずれにしても、エネルギー吸収層44及び54は、ベンディング、屈曲、破砕、又はひび割れによる衝撃からのエネルギーを吸収し得る。
上部ボディ40及び下部ボディ50などのいくつかのボディ又は部分を有するマルチボディヘルメット30を形成することによって、マルチボディヘルメット30は有利に及び簡単に多密度設計を提供し得る。例えば、上部ボディ40及び下部ボディ50は、異なる密度のエネルギー吸収材及びエネルギー管理特性を形成し得、エネルギー吸収材44は第1の密度を備え得、エネルギー吸収材54は第1の密度と異なる第2の密度を備え得る。第1の密度は第1の密度よりも大きく又は小さくあり得る。一実施形態において、エネルギー吸収材44は70〜100g/Lの範囲内の密度を備え得、エネルギー吸収材54は50〜80g/Lの範囲内の密度を備え得る。更に、増加した密度、減少した密度、又は混ざった密度を含む、変化する密度のいくつかの層が組み合わされ得る。複数のボディ又は構成要素のための複数の密度を備える単一のマルチボディヘルメット30を形成することによって、ヘルメット重量、及び試験のパフォーマンスを含むヘルメットのパフォーマンスは、単一ボディのヘルメットで可能であるものよりも、より優れた自由度及びより少ない制限で、操作され、最適化され得る。
上部ボディ40及び下部ボディ50などの、いくつかの結合するボディ又は部分を有するマルチボディヘルメット30を形成することによって、マルチボディヘルメット30はまた、従来の1つのボディ又はモノリシックの保護ヘルメットに関して増加した設計柔軟性を提供し得る。増加した設計柔軟性は、単一のボディライナでは成し遂げることが困難であろう形状、幾何学的形状、及び配向を備える上部ボディ40及び下部ボディ50を形成することによって達成され得る。単一のボディライナの形状、幾何学的形状、及び配向を制限する制約には、鋳型への発泡体又はエネルギー吸収材の射出についての制約、鋳型から成形された発泡体又はエネルギー吸収材を除去する制約、及びさし型又はエネルギー吸収材の塊などの材料の標準的なブランクから、単一のボディライナを機械加工又は除去する制約が含まれる。例えば、単一のヘルメットにいくつかの結合するボディ片を使用することにより、一片の鋳型から除去又は引き出すことが困難又は不可能であろうヘルメット形状、幾何学的形状、及び配向が可能になり得る。非限定的な実施例として、マルチボディヘルメット30のためのヘルメット形状に関する増加した設計柔軟性は、使用者の頭の後頭部又は後頭の曲線の輪郭に沿う湾曲又は外形を備えるヘルメットを含み得る。なお、上部ボディ40及び下部ボディ50のための増加した設計柔軟性は、EPS圧迫において、マルチボディヘルメット30のためのエネルギー吸収材の組み立て品を単純化することによって達成され得る。
図1はまた、マルチボディヘルメット30に取り外し可能に連結され得る、遮蔽物、レンズ、サングラス、又はひさし20を示す。遮蔽物20は、レンズ22に連結された、レンズ、若しくはレンズ部分22、及び遮蔽物装着具、リム、フレーム、又は取り付け部分24を備え得る。いくつかの実施形態において、レンズ22及び遮蔽物装着具24は、単一の材料で一体成形され得る。他の実施形態において、レンズ22及び遮蔽物装着具24は、限定することなしに、接着剤、永久接着剤、締結具、クリップ、クリート、カットアウト、留め金、スナップ嵌め、リベット、ホッグリング、又は他の結合する表面、機能、又は部分を含む任意の好適な化学的又は機械的取り付け具を使用して互いに、その後に連結又は取り付けられ得る2つ以上の別個の又は分離している部分を形成し得る。
レンズ22は、1つ、2つ、又は任意の数の別個の又は分離している好適な部材を備え得る。他の実施形態において、別個のレンズが使用者の目のそれぞれを別個に覆うために使用され得る一方で、いくつかの例において単一の大きなレンズは使用者の両目を覆い得る。しかし説明の容易さのため、いくつかのレンズが使用され得るときであっても、レンズ22は単数として参照されるであろう。レンズ22は、使用者の目を風、破片、及び飛行物体から遮蔽又は保護するための、ガラス、プラスチック、又は他の好適な材料を備え得る。レンズ22はまた、例えば、明るい可視光、反射及び閃光、及び紫外線などの有害な放射を含む、ヘルメット使用者の目に届く電磁放射の量を低減するために、着色又は偏向され得る。レンズ22はまた、眼鏡の視野を矯正するために使用されるレンズなどの1つ以上の度付きレンズを含めることによって、使用者の視覚を改善するように構成され得る。なお、レンズ22はまた、ヘルメット使用者によって見られるためのコンピュータ生成情報又は無線で送信される情報などの所望の情報を受信及び表示するための「ヘッドアップ表示装置」を備え得る。ヘッドアップ表示装置として使用されたとき、レンズ22の全体又はレンズ22の全体よりも小さいレンズ22の一部分は、使用者がレンズ22から見る、読む、又は使用するための所望の情報を表示するために使用され得る。
遮蔽物20は、使用者が、マルチボディヘルメット30への遮蔽物20を簡単に取り付け及び除去することを可能にし得る、磁石、ラッチ、クリップ、又は他の機械的締結具を単独で又は一緒に、のいずれかで使用して、マルチボディヘルメット30に取り外し可能に連結され得る。一実施形態において、磁石26は、追加の機械的取り付け具なしで、遮蔽物20をマルチボディヘルメット30に取り外し可能に連結するために使用され得る。したがって遮蔽物20は、ヘルメット使用者が停止していても、又は乗車していても、マルチボディヘルメット30に簡単に連結及び連結解除され得る。ヘルメットに取り外し可能に連結されるように構成されてきた、従来の又は伝統的な遮蔽物は、使用者が乗車又は活動中であるとき、遮蔽物の取り付け又は解放を困難に、実現困難に、又は不可能にする扱いにくい取り付けデバイスを備える。したがって、遮蔽物20をマルチボディヘルメット30に、磁石26を用いて及び追加の機械的取り付け具を用いずに取り外し可能に連結することは、使用者の顔又は目に対しての遮蔽物20の適切及び確実な位置調節を簡単にし得、それは簡単に及び便利に、たとえ乗車中であったとしても使用者によって達成され得る。同様に、遮蔽物20をマルチボディヘルメット30に、磁石26を用いて及び追加の機械的取り付け具を用いずに取り外し可能に連結することは、遮蔽物20の格納のためなどの、ヘルメット上の目から離れている遮蔽物20の適切及び確実な位置調節を簡単にし得、それは簡単に及び便利に、たとえ乗車中であったとしても使用者によって達成され得る。
図2は、マルチボディヘルメット30の分解斜視図を示し、マルチボディヘルメット30の上部ボディ40及び下部ボディ50は、上部ボディ40及び下部ボディ50が互いに接触又は隣接するように定置される前のように、互いに対して整列している一方で間隙又は空間によって垂直方向に分離されている。図2で示される分離された位置から、上部ボディ40及び下部ボディ50は、図1で示される隣接した位置調節へと一緒に引かれ得る。上部ボディ40及び下部ボディ50はまた、限定することなしに、接着剤、永久接着剤、PSA、フォームコア接着剤、テープ、両面テープ、マウンティングフォーム接着剤、締結具、クリップ、クリート、カットアウト、留め金、スナップ嵌め、リベット、ホッグリング、又は面ファスナー、又は他の結合する表面、機能、又は部分を含む、任意の好適な化学的又は機械的締結具、取り付けデバイス、又は物質を使用して、一緒に連結又は接着され得る。かかる結合機能は、上部ボディ40及び下部ボディ50などの、いくつかのボディの間の望ましくない相対的移動を限定、防止、又は調節し得る。いくつかの例において、所定のレベルの力で剪断又は破断するように、所定の剪断強度が結合機能内に築かれ得る。非限定的な実施例として、マルチボディヘルメット30は、マルチボディヘルメット30を形成するために上部ボディ40及び下部ボディ50を一緒に連結することを助けるため、バンプ又はポップアウト80と同様に窪み82を備え得る。より具体的には図2は、バンプ80及び窪み82が、上部ボディ40の内側表面46上の対応するバンプ及び窪みと嵌合可能に連結されるために、下部ボディ50の外側表面58上に形成され得、サイズ、形状、及び位置によって構成されることを示す。バンプ80及び窪み82の結合機能は、上部ボディ40とマルチボディヘルメット30の下部ボディ50との間の、より強固な接続及びより良い整列を簡単にすることを助け得る。
図2はまた、遮蔽物20がレンズ22と同様に、レンズ22に取り付け又は連結され得る遮蔽物装着具24も備え得ることを示す。遮蔽物装着具24はまた、遮蔽物20をマルチボディヘルメット30に取り外し可能に連結するための、1つ以上の磁石26などの1つ以上の取り付けデバイスを備え得る。磁石26は、任意の望ましいサイズ、強度、又は形状であり得る。1つ、2つ、又は3つの磁石などの任意の数の磁石26が遮蔽物20をマルチボディヘルメット30に取り外し可能に連結することに使用され得る一方で、図2は3つ又は4つの磁石が使用され得る非限定的な実施例を示す。図2で示される磁石26は破線で示され、磁石26がマルチボディヘルメット30、又は遮蔽物20の様々な構造物の表面で可視になることなく、それぞれの構造物内に収容され得ることを示している。例えば、第1の磁石26aは、遮蔽物装着具24内に配置され得、対応している第2の磁石26b、26c、又は両方は、マルチボディヘルメット30内に配設され得る。図2は、磁石26a及び遮蔽物20を下部ボディ50に取り外し可能に連結するために、磁石26bが下部ボディ50内に配設され得る、非限定的な実施例を示す。同様に図2はまた、磁石26a及び遮蔽物20を上部ボディ50に取り外し可能に連結するために、磁石26cが上部ボディ40内に配設され得る、非限定的な実施例を示す。
磁石26b及び26cなどの、マルチボディヘルメット30内に配設される磁石26は、遮蔽物装着具24内に配設される磁石26aに取り外し可能に連結され、その焦点として機能するように配置され得る。遮蔽物装着具20内の磁石26aと、それぞれ、下部ボディ50及び上部ボディ40の内側の磁石26b又は26cとの間の近接又は距離が、遮蔽物20及び遮蔽物装着具24を、マルチボディヘルメット30の額部分32上の所望の位置で、自己位置決め又は自動整列する原因となり得る。ヘルメット30の額部分32上の磁石26b及び26cの所望の位置は、使用者の顔又は目と遮蔽物20又はレンズ22との間の、所望の若しくは好ましい場所又は整列を考慮し得る。ヘルメット30の額部分32上の遮蔽物20の所望の位置は、使用者の顔又は目と遮蔽物20又はレンズ22との間の、所望の又は好ましいオフセット又は距離を同様に考慮し得る。
磁石26b及び26cの所望の位置は、ヘルメット使用者のために望ましい又は最適な位置における遮蔽物20の位置決めを、どの位置が最も簡単にするかに基づいて決定され得る。遮蔽物20の最適な又は所望の位置は、図3で示されるようにマルチボディヘルメット30の厚さTに沿い得る。所望の又は最適な位置において遮蔽物20を連結するための磁石25b及び26cの配置は、上部ボディ40及び下部ボディ50内の磁石26b及び26cを、上部ボディ40のための外側シェル42及び下部ボディ50のための外側シェル52などのいくつかの成形シェルを使用することにより位置決めすることによって、マルチボディヘルメット30内の磁石26を位置決めするために、可能になり得る。遮蔽物20の取り付け具をマルチボディヘルメット30の厚さT内に統合することによって、遮蔽物20が下部ボディ50の内側表面57などのヘルメットの内側表面上又は上部ボディ40の外側表面47などのヘルメットの外側表面上に配置される必要がなくなる。なお、遮蔽物20は、ヘルメットの内側表面又は外側表面におけるその自然な位置から所望の位置へ遮蔽物20の位置を調節するために、複雑な又は扱いにくい取り付けデバイスを使用して、マルチボディヘルメット30に取り付けられる必要はない。代わりに、遮蔽物装着具24は、マルチボディヘルメット30の額部分32において、開口部66内へ又は上部ボディ40と下部ボディ50との間の分離内へ、直接挿入され得る単純なデバイスであり得る。
第3の又は第4の磁石26dなどの追加の磁石26はまた、マルチボディヘルメット30の一部として含まれ得る。第4の磁石26dの位置は、ライダーが図6で示されるように、通常の乗車位置で遮蔽物を着用しないことを選択したときのような、格納位置にある遮蔽物20の便利な格納を簡単にし得る。
マルチボディヘルメット30内の磁石26の位置決め及び配置の利点は、従来の成形ヘルメット内の構成要素の配置に対して理解され得る。PCシェルを備える成形ヘルメットのような、従来の成形ヘルメットは、従来道具の壁の面又は鋳型上で成形されるシェルと共に形成され、発泡体をシェルへと成形するため及び発泡体鋳型のために使用される。したがって、発泡体内に形成又は成形される、クリップ、アンカー、磁石、ライト、又は他の構造物などの構成要素は、EPS又は他の好適な材料などのエネルギー吸収発泡体材料がシェル内で成形されている一方で、外側シェルと直接接触し固定されるように定置される。シェル内で成形されている構成要素は、シェル内へと成形されている発泡体又はエネルギー吸収材によって、構成要素がずらされる又は移動されることを防止するために、従来外側シェルと直接接触している。したがって、エネルギー吸収材内に配設される成形構成要素は、シェルと接触して、又は隣接している構成要素の少なくとも一部分を用いて、エネルギー吸収材内に位置付けられる。したがって、従来の単一のボディ成形ヘルメットは、成形されている構成要素を含んでいない又はヘルメットの中央部分に定置されるが、上で開示された工学的な理由のために、シェルに隣接したエネルギー吸収材の外部部分に配設された構成要素を有することによって限定されている。更に事業考察はまた、成形構成要素の配置を成形層の中央に限定している。例えば、構成要素を鋳造後にエネルギー吸収材内に配置することは、磁石26などの構成要素の配置を、既に鋳造されたエネルギー吸収材内に、構成要素を定置するための追加の製造ステップを要求することによって、扱いにくい、非常に時間がかかる、又は多くの費用がかかるようなるであろう。
反対に、マルチボディヘルメット30の形成などの、分岐点又は成形ヘルメットの部分としてのいくつかのボディの使用は、磁石26などの、内側構成要素の配置に対するより大きな可能性を可能にし得る。構成要素の配置におけるより大きな柔軟性は、マルチボディヘルメットのいくつかのボディが一緒に連結されたとき、成形ヘルメット内のシェルの表面と連結された構成要素が、マルチボディヘルメットの内側部分に配設され得るため、達成され得る。例えば、下部ボディ50の外側表面58又は上部ボディ40の内側表面46に接触している磁石26などの構成要素の配置は、上部ボディ40及び下部ボディ50が一緒に連結されたとき、マルチボディヘルメット30の内側部分に配設されている構成要素又は磁石26という結果をもたらし得る。従来の成形工程の一部として、エネルギー吸収層内で磁石26などの構成要素を形成することによって、成形工程がヘルメットの中央部分、マルチボディヘルメット30の厚さTの中央部分内側に、磁石を効率的に及び費用効果的に提供し始める前に、磁石26は鋳型内に配設され得る。いくつかの実施形態において、磁石26が配置されているところのような厚さTの中央部分は、1ミリメートル(mm)、2mm、3mm、4mm、5mm、7mm、10mm又はそれ以上を超える距離による、下部ボディ50の内側表面57又は上部ボディ40の外側表面47などの、マルチボディヘルメット30の内側又は外側縁からオフセットである厚さTの一部分を含み得る。
それによって、マルチボディヘルメットのいくつかのボディの従来の成形工程内に、磁石26などの成形構成要素を含むことによって、いくつかの利点が理解され得る。第1に、既に成形されたエネルギー吸収材内に空間を形成し、その後に磁石26を空間に追加し、磁石によって占められていない空間の一部分を埋めることなどによって、既に成形されたヘルメット又はヘルメット構成要素内への磁石の挿入を提供する非効率性を避けるために、磁石26は成形工程の間にエネルギー吸収材内に配設され得る。第2に、下部ボディ50の外側表面58、又は上部ボディ40の内側表面46などで、マルチボディヘルメット30のいくつかのボディ内の磁石を成形することは、下部ボディ50の内側表面57及び上部ボディ40の外側表面47などの、マルチボディヘルメットの外側及び内側表面から離れて、磁石26がマルチボディヘルメット30の中央又は内側部分内に配設されることを可能にする。
上で示し、図3に示されるように、マルチボディヘルメット30は、マルチボディヘルメット30の厚さTに対する遮蔽物20の場所又は位置におけるより優れた選択を、磁石26の位置決めにおける増加した柔軟性によって、簡単に又は可能にし得る。同様に、マルチボディヘルメット30はまた、以下でより詳細に説明される、開口部、隙間、間隙、又は空間66の位置、サイズ、又は形状に対する遮蔽物20の場所又は位置におけるより優れた選択を、簡単に又は可能にし得る。
開口部66は、下部ボディ50の外側表面58と上部ボディ40の内側表面46との間のマルチボディヘルメット30内に形成され得る。開口部66はまた、マルチボディヘルメット30の額部分32における下部ボディ50の外側表面58及び上部ボディ40の内側表面46の部分によって、開口部66の外側境界、輪郭、又は縁が形成、定義、又は描写され得るように、形成され得る。開口部66は、開口部66内で入れ子にされ又は隠され得る遮蔽物20の遮蔽物装着具24を、受容する又は嵌合可能に連結するために、マルチボディヘルメット30内にサイズ決定及び配置され得る。
したがって、少なくとも遮蔽物20の一部分及び開口部66の一部分は、マルチボディヘルメット30の厚さTの中央近くに配設され又は配置され得る。同様に、遮蔽物20及び開口部66はまた、上部ボディ40及び下部ボディ50の構成、設計、位置、及び相対配向に依存して、マルチボディヘルメット30の厚さTに沿った任意の望ましい位置に配設され得る。したがって、開口部66と遮蔽物装着具24の中間位置は、使用者の頭部の中央とヘルメットの外側表面と接する点との間で放射状に延在する線に沿い得る。又は、別の言い方をすれば、開口部66と遮蔽物装着具24の中間位置は、下部ボディ50の内側表面57と上部ボディ40の外側表面47などの、マルチボディヘルメット30の内側と外側表面との間であり得る。いくつかの実施形態において、開口部66の位置又は場所は、必要性又はマルチボディヘルメット30を使用している個人使用者の好みに合うように、適応され又は形成され得る。使用者の好み又は必要性に合わせるための開口部66の適応作用は、開口部66の位置からもたらされている、使用者の顔と遮蔽物20の位置からの距離又はオフセットを含み得る。使用者の好み又は必要性に合わせるための開口部66の適応作用はまた、ヘルメット内の使用者の頭部のサイズ、形状、又は位置などの、別の機能又は使用者の寸法を含み得る。
マルチボディヘルメット30内の磁石26の場所のうちの1つ以上、並びに開口部66のサイズ、位置、又は両方を考慮して、磁気的に連結された遮蔽物20の改善された位置がマルチボディヘルメット30に提供され得る。遮蔽物20の位置は、遮蔽物20がマルチボディヘルメット30に磁気的に連結され得る位置の数及び範囲を増加させることによって改善され得る。例えば、遮蔽物20又は遮蔽物装着具24を、内側又はヘルメットの外側表面に定置することに加えて、遮蔽物20又は遮蔽物装着具24はまた、使用者の顔と目との間の距離の範囲に適合するために、マルチボディヘルメット30の厚さTに沿った任意の複数の距離に定置され得る。遮蔽物20又は遮蔽物装着具24はまた、マルチボディヘルメット30内の使用者の頭部又は顔の、サイズ、形状、又は位置の1つ以上に適合するように定置され得る。マルチボディヘルメット30及び使用者の顔、目、又は両方に対する遮蔽物20の位置は、上部ボディ40及び下部ボディ50などのマルチボディヘルメット30の1つ以上のボディの形状又は形態を変化させる柔軟性のため、比較的簡単にカスタマイズ可能であり、達成され得る。したがって遮蔽物20の位置は、上部ボディ40及び下部ボディ50のエネルギー吸収材などの、マルチボディヘルメット30のエネルギー吸収材のサイズ、形状、又は位置を調節することにより、開口部66のサイズ、形状、又は位置を調節することによって決定され得る。別の言い方をすれば、遮蔽物20の位置は、使用者の目及び顔の位置に対する遮蔽物20の位置を調節することを可能にするために、調整器、増量材、クリップ、又は他の構造を備える入り組んだ遮蔽物装着具組み立て品を提供することを頼る必要はない。代わりに、使用者の目と遮蔽物20との間の位置を、遮蔽物装着具組み立て品から離し、上部ボディ40及び下部ボディ50のエネルギー吸収材などの、マルチボディヘルメット30のエネルギー吸収材へと変化させるため、調節機能の少なくとも一部分(及びいくつかの実施形態においては全て)を移動することによって、ヘルメット及び遮蔽物の機能及び美観が改善され、単純化される。
反対に、成形ヘルメット設計を含む従来の単一のボディヘルメット設計は、ヘルメットの外側表面上又はヘルメットの内側表面上の遮蔽物のための装着表面を提供するであろう。したがって、従来の設計のための装着された遮蔽物の位置は、従来の成形工程の間、使用者のために最適な又は望ましい距離において、遮蔽物装着具部分への機械的複雑性、又は磁石以外、又は加えて、異なる装着方法を用いることなしに、中央領域又はヘルメットの厚さに定置され得ない。
上に概説されたものを含む従来の設計の欠点は、本明細書で開示されるマルチボディヘルメット30及び遮蔽物20を用いて改良される。開口部66内に遮蔽物装着具24を入れ子にする又は配設することによって、遮蔽物装着具24及び遮蔽物20は、開口部66内で遮蔽物装着具24を自動的に自己整列させる磁石26を有するマルチボディヘルメット30と取り外し可能に連結される。自己整列は、遮蔽物装着具組み立て品の磁石26aと、対応している磁石26bと、マルチボディヘルメット30内に埋め込まれた26cとの間など、様々な磁石26間の磁気引力によって発生し得る。磁石26aを備える単純な遮蔽物装着具24を使用することによって、遮蔽物20は図1で示されるように、マルチボディヘルメット30に単純に、簡単に、及び取り外し可能に連結され得る。非限定的な実施例として、磁石26の表面は、互いに接触していることによって又はマルチボディヘルメット30のボディの内側又は外側表面に配置されていることによって、互いに共面又は実質的に共面上にあり得る。例えば、遮蔽物装着具24に連結された磁石26aの表面は、磁石26b、26c、又は26dの表面と連結し、同一平面上にあり、又は直接接触し得る。別の実施例として、マルチボディヘルメット30の一部分上のPCシェル又は他の材料などの、材料の薄層は、磁石は直接接触せず又は互いに同一平面上にあるが、互いに実質的に同一平面上にある表面を含み、材料の薄層の厚さによってオフセットであるように、近接して整列した磁石26の間に配設され得る。なお、磁石26を備える遮蔽物20及びマルチボディヘルメット30の設計は、遮蔽物20をいくつかの異なる位置でマルチボディヘルメット30に連結することに対する柔軟性及び適応性を提供し得る。遮蔽物をヘルメットに装着するために利用できるいくつかの又は複数の位置は、図4で示される「ライダー」位置、図5で示される「ひさし」位置、及び図6で示される「格納」位置を含み得る。
図4は、レンズ22がマルチボディヘルメット30を着用している使用者の目と整列されるように、ライダー位置で連結された遮蔽物20を有する、マルチボディヘルメット30の前部の外形図を図示する。遮蔽物20のライダー位置は、開口部66内に遮蔽物装着具24を挿入することによって達成され得る。遮蔽物20のライダー位置は、下部ボディ50又は上部ボディ40内に、それぞれ配置された、遮蔽物装着具24の磁石26aと磁石26b又は26cとの間の自己整列する磁気的連結のために、使用者によって簡単に及び便利に達成され得る。したがって、使用者は、乗車中又はサイクリング中などの運動中に、遮蔽物20をマルチボディヘルメット30に連結し得る。運動中に遮蔽物20をマルチボディヘルメット30に取り付ける能力は、取り付けることが困難であるか又は扱いにくく、遮蔽物をヘルメットに連結するために使用者が停止する又はヘルメットを脱ぐことを要求する遮蔽物取り付け具を備える従来のヘルメットとは対照的である。
図5は、図4で示される図と同様な、マルチボディヘルメット30の前部の外形図を図示する。レンズ22はマルチボディヘルメット30を着用している使用者の目と直接整列されないが、マルチボディヘルメット30上で上昇した又はより高く上げられた遮蔽物20を備えるように、図5は遮蔽物20がライダー位置ではなくひさし位置に連結されているという点で図4と異なる。遮蔽物20のひさし位置は遮蔽物装着具24を、開口部66の外側に定置し、磁石26b及び26cよりも上に配設される磁石26dに磁気的に接触、又は磁気により連結することによって達成され得る。遮蔽物20のライダー位置のような、遮蔽物20のひさし位置は、自己整列する磁気的連結のため、使用者によって簡単に及び便利に達成され得る。したがって、使用者は、乗車中又はサイクリング中などの動作中に、遮蔽物20をマルチボディヘルメット30にひさし位置で連結し得る。非限定的な実施例として、使用者は、乗車又はレースの間ライダー位置からひさし位置に切り替えたいと望み得、彼の自転車を停止する又はマルチボディヘルメット30を脱ぐことなく、そのようにできる。運動中に遮蔽物20をマルチボディヘルメット30に取り付ける能力は、取り付けることが困難であるか又は扱いにくく、遮蔽物をヘルメットに連結するために使用者が停止する又はヘルメットを脱ぐことを要求する遮蔽物取り付け具を備える従来のヘルメットとは対照的である。
図6は、図4及び5で示される図と同様なマルチボディヘルメット30の前部の外形図を図示する。レンズ22がマルチボディヘルメット30を着用している使用者の目と整列されず、代わりにマルチボディヘルメット30上により高く上昇した又は上がった位置の使用者の目及び顔から離れて保管されるように、図6は遮蔽物20がライダー又はひさし位置ではなく格納位置に連結されている点で、図4及び5と異なる。遮蔽物20の格納位置は、遮蔽物装着具24を開口部66の外側に定置し、反転した又は逆さまの位置にある遮蔽物を有する磁石26dに磁気的に接触する又は磁気により連結することによって達成され得る。遮蔽物20のひさし位置及びライダー位置のような格納位置は、磁石26の自己整列する磁気的連結のために、使用者によって簡単に及び便利に達成され得る。したがって、使用者は、乗車中又はサイクリング中などの動作中に、遮蔽物20をマルチボディヘルメット30に格納位置で連結し得る。非限定的な実施例として、使用者は、乗車又はレースの間ライダー位置又はひさし位置から格納位置に切り替えたいと望み得、彼の自転車を停止する又はマルチボディヘルメット30を脱ぐことなく、そのようにできる。運動中に遮蔽物20をマルチボディヘルメット30に取り付ける能力は、取り付けることが困難であるか又は扱いにくく、遮蔽物をヘルメットに連結するために使用者が停止する又はヘルメットを脱ぐことを要求する遮蔽物取り付け具を備える従来のヘルメットとは対照的である。遮蔽物20を格納位置に定置することによって、遮蔽物は使用者に対して不可視であり、使用者の視界に干渉せず、一方で同時に、望まれるときに容易にアクセス可能であり、かつライダー又はひさし位置に簡単に戻される位置にあり続ける。更に、遮蔽物が格納位置にあることにより、遮蔽物は、損失、損傷、又は落下から安全である。
磁気により装着された遮蔽物20を備えるマルチボディヘルメット30は、サイクリスト又は他のヘルメット使用者のために、複数の利点を提供し得る。マルチボディヘルメット30及び遮蔽物20の利点は、(i)マルチボディヘルメット30内に配置された磁石26が、焦点として又は遮蔽物20の自己整列のために機能することと、(ii)磁石が、成形工程の間などの形成の間に、マルチボディヘルメット30のエネルギー吸収材内に配置され得ることと、(iii)遮蔽物装着具24が、マルチボディヘルメット30の内側表面又は外部表面から離れて、マルチボディヘルメット30の厚さの一部分に連結され得ることと、(iv)上部ボディ40内の第1の密度及び下部ボディ50内の第2の密度などの、エネルギー吸収材のいくつかの密度が、マルチボディ設計に簡単に適合され得ることと、(v)ヘルメット形状設計及び幾何学的形状が、マルチボディ設計の様々なボディとの追加の可能な引き角度により、より多くの数の可能性を含み得ること。
上記の実施例、実施形態、及び実装例は、例を示しているが、当業者であれば、他のヘルメット及び製造装置、並びに実施例が、提示される他のものと組み合わされるか、又は置き換えられることが可能であろうことを理解するべきである。上記説明がヘルメット及びカスタマイズ方法の特定の実施形態を指す場合、その趣旨から逸脱することなく、多くの修正が成され得ること、またこれらの実施形態及び実装例が他のヘルメットカスタマイズ技術にも同様に適用され得ることが容易に明らかとなるはずである。したがって、開示される主題は、本開示の趣旨及び範囲並びに当業者の知識内である全てのそのような変更、修正、及び変形例を包含することを意図する。
Claims (20)
- ヘルメットであって、
上部外側シェル、及び前記上部外側シェルに連結された上部エネルギー吸収材を備える上部ボディと、
下部外側シェル、及び前記外側シェルに連結された下部エネルギー吸収材を備える下部ボディであって、前記上部ボディ内で入れ子になった、下部ボディと、
前記ヘルメットの前部部分内に形成され、前記上部ボディの外側表面と前記下部ボディの内側表面との間に配設された開口部と、
前記上部エネルギー吸収材又は前記下部エネルギー吸収材内に収容され、前記開口部に隣接する第1の磁石と、
遮蔽物装着具と、前記開口部内にフィットし、前記第1の磁石に取り外し可能に連結するようにサイズ決めされる、前記遮蔽物装着具に連結された第2の磁石とを備える遮蔽物と、を備える、ヘルメット。 - 前記第1の磁石が、前記上部ボディの前記外側表面と前記開口部との間、又は前記下部ボディの前記内側表面と前記開口部との間に配設されている、請求項1に記載のヘルメット。
- 前記第1の磁石が、前記開口部の表面と実質的に同一平面上にある表面を備える、請求項2に記載のヘルメット。
- 前記上部エネルギー吸収材が、発泡ポリプロピレン(EPP)、発泡ポリスチレン(EPS)、発泡ポリウレタン(EPU)、又は発泡ポリオレフィン(EPO)を含み、
前記下部エネルギー吸収材が、EPP、EPS、EPU、又はEPOを含む、請求項1に記載のヘルメット。 - 前記上部エネルギー吸収材が70〜100g/Lの範囲内の密度を備え、
前記下部エネルギー吸収材が50〜80g/Lの範囲内の密度を備える、請求項4に記載のヘルメット。 - 前記遮蔽物が使用者の目と真直ぐに整列して前記上部ボディ又は前記下部ボディと磁気により連結され得るように、前記第1の磁石及び前記第2の磁石が互いに対して自己整列する、請求項1に記載のヘルメット。
- 前記第1の磁石より上の、前記上部ボディ又は前記下部ボディ内に収容される第3の磁石を更に備え、
前記遮蔽物が前記使用者の目から見えないところで前記ヘルメットの外側表面に磁気的に連結され得るように、前記第2の磁石及び前記第3の磁石が整列されている、請求項1に記載のヘルメット。 - ヘルメットであって、
上部ボディと、
前記上部ボディ内で入れ子になった下部ボディと、
前記ヘルメットの前部部分内に形成され、前記上部ボディと前記下部ボディとの間に配設された開口部と、
前記上部ボディ又は前記下部ボディ内に配設され、前記開口部に隣接する第1の磁石と、
遮蔽物装着具と、前記開口部内にフィットし、前記第1の磁石に取り外し可能に連結するようにサイズ決めされる、前記遮蔽物装着具に連結された第2の磁石とを備える遮蔽物と、を備える、ヘルメット。 - 前記第1の磁石が、前記上部ボディの外側表面と前記開口部との間、又は前記下部ボディの内側表面と前記開口部との間に配設されている、請求項8に記載のヘルメット。
- 前記第1の磁石が、前記開口部の表面と実質的に同一平面上にある表面を備える、請求項9に記載のヘルメット。
- 前記上部ボディが、発泡ポリプロピレン(EPP)、発泡ポリスチレン(EPS)、発泡ポリウレタン(EPU)、又は発泡ポリオレフィン(EPO)を含む上部エネルギー吸収材を備え、
前記下部ボディが、EPP、EPS、EPU、又はEPOを含む下部エネルギー吸収材を備える、請求項8に記載のヘルメット。 - 前記上部エネルギー吸収材が70〜100g/Lの範囲内の密度を備え、
前記下部エネルギー吸収材が50〜80g/Lの範囲内の密度を備える、請求項11に記載のヘルメット。 - 前記遮蔽物が使用者の目と真直ぐに整列して前記開口部内で磁気的に連結され得るように、前記第1の磁石及び前記第2の磁石が互いに対して自己整列する、請求項8に記載のヘルメット。
- 前記上部ボディ又は前記下部ボディ内かつ前記第1の磁石より上に配設された第3の磁石を更に備え、
前記遮蔽物が使用者の目から見えないところで前記ヘルメットの外側表面に磁気的に連結され得るように、前記第2の磁石及び前記第3の磁石が整列されている、請求項8に記載のヘルメット。 - ヘルメットであって、
上部ボディと、
前記上部ボディ内で入れ子になった下部ボディと、
前記上部ボディと前記下部ボディとの間に形成された開口部と、
前記開口部内に取り外し可能にフィットするようにサイズ決めされた遮蔽物装着具を備える遮蔽物と、を備える、ヘルメット。 - 前記遮蔽物が前記開口部内で磁気的に連結されている、請求項15に記載のヘルメット。
- 前記上部ボディの外側表面と前記開口部との間、又は前記下部ボディの内側表面と前記開口部との間に配設された第1の磁石と、
前記遮蔽物装着具に連結された第2の磁石と、を更に備える、請求項16に記載のヘルメット。 - 前記上部ボディが、発泡ポリプロピレン(EPP)、発泡ポリスチレン(EPS)、発泡ポリウレタン(EPU)、又は発泡ポリオレフィン(EPO)を含む上部エネルギー吸収材を備え、
前記下部ボディが、EPP、EPS、EPU、又はEPOを含む下部エネルギー吸収材を備える、請求項15に記載のヘルメット。 - 前記上部ボディ又は前記下部ボディ内に配設された第1の磁石と、
前記遮蔽物装着具と連結された第2の磁石であって、前記第1の磁石及び前記第2の磁石が互いに対して自己整列して、前記遮蔽物が使用者の目と真直ぐに整列されて前記開口部内で磁気的に連結されるように連結されている、第2の磁石と、を更に備える、請求項15に記載のヘルメット。 - 前記第1の磁石よりも上に配設された第3の磁石を更に備え、
前記遮蔽物が前記使用者の前記目から見えないところで前記ヘルメットの外側表面に磁気的に連結され得るように、前記第2の磁石及び前記第3の磁石が整列されている、請求項19に記載のヘルメット。
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