JP2017502961A - グルコセレブロシダーゼモジュレーターおよびその使用 - Google Patents

グルコセレブロシダーゼモジュレーターおよびその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、グルコセレブロシダーゼをモジュレートおよび安定化し、in vivoでのこれらの酵素活性を増強する、以下の構造式(I)のイソファゴミン(isofogamine)類似体を提供する。このような化合物、そのプロドラッグおよび組成物は、シヌクレイン病、リソソーム蓄積症および関連する神経変性疾患を処置するのに有用である。

Description

本出願は、グリコシダーゼをモジュレートする化合物およびその使用に部分的に関する。
パーキンソン病(PD)の病的特徴を定義することは、アルファ−シヌクレインタンパク質の異常な蓄積が脳内に堆積してレビー小体として公知のものになることである。脳内のアルファ−シヌクレインの蓄積は、ドパミン作動性ニューロンの進行性の死および下流での認識機能障害および行動障害をもたらす。PDに加えて、アルファ−シヌクレインの凝集はまた、シヌクレイン病として総合的に知られている広範な群の神経変性疾患に関連しており、例として、レビー小体型認知症、多系統萎縮症、ピック病、および皮質基底核変性症が挙げられる。同様に、アルファ−シヌクレインタンパク質堆積物およびレビー小体は、多くの場合、アルツハイマー病の発症に関連している1。PDのマウスモデルにおけるβ−グルコセレブロシダーゼ(GCase、EC.3.2.1.45)活性の増大は、アルファ−シヌクレイン蓄積の減少および病態開始時期の遅延に関わる2-5。加えて、小分子GCaseモジュレーターは、PDのげっ歯類モデルにおけるアルファ−シヌクレインレベルおよび行動の欠陥を減少させることが示されている6,7
ゴーシェ病(GD)は、GCaseをコードしている遺伝子である、GBA1におけるホモ接合性の機能欠失型変異体により引き起こされるリソソーム蓄積症である8。通常、リソソーム内に存在するGCaseは、細胞のこの区画内の糖脂質グルコセレブロシド(グルコシルセラミドとしても公知)からのグルコースの加水分解的切断を触媒する。ゴーシェ病では、リソソームのGCaseレベルは、大きく減少するか、または機能的に存在せず、リソソーム内のグルコシルセラミドの病的蓄積をもたらす。ゴーシェ病の症状は、以下:脾臓および肝臓の拡大;肝臓の異常;有痛であることもある骨障害および骨病変;重症の神経学的合併症;リンパ節および(時には)隣接する関節の腫脹;膨隆腹;茶色がかった皮膚の色合い;貧血;低レベルの血小板および強膜上の黄色い脂肪の沈着物の一部または全部を含む可能性がある。加えて、ゴーシェ病に侵されたヒトは、様々な感染症により罹りやすくなり得る。現在のゴーシェ病の処置は、ゴーシェ病の内臓および血液系の合併症の制御を助ける酵素補充療法(ERT)として組換え型ヒトGCaseを投与することを含む。しかし、組換え型酵素は脳浸透性ではないため、ERTは、疾患の神経学的兆候を改善しない。
2004年11月12日に出願され、2005年5月26日にWO2005/046612で公開された、PCT/US2004/037704;2007年6月25日に出願され、2007年12月27日にWO2007/150064で公開された、PCT/US2007/072016;2010年4月9日に出願され、2010年10月14日にWO2010/118282で公開された、PCT/US2010/030470;2010年10月5日に出願され、2011年4月28日にWO2011/049736で公開された、PCT/US2010/051447;2010年10月5日に出願され、2011年4月28日にWO2011/049737で公開された、PCT/US2010/051458;2012年11月23日に出願され、2013年5月30日にWO2013/075227で公開された、PCT/CA2012/001084;2013年3月7日に出願され、2013年10月3日にWO2013/148103で公開された、PCT/US2013/029612などの国際特許出願は、GCaseの小分子モジュレーターを対象とする。
本発明は、部分的に、グリコシダーゼをモジュレートするための化合物、化合物のプロドラッグ、化合物およびプロドラッグの使用、化合物もしくは化合物のプロドラッグを含む医薬組成物、ならびにGCaseの欠損症もしくは過剰発現に関係する疾患および障害、ならびに/またはグルコシルセラミドの蓄積もしくは欠損症を処置する方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、本明細書に記載されている化合物の1種または複数またはこの化合物のプロドラッグの有効量を、それを必要とする患者に投与することによって、パーキンソン病およびアルツハイマー病を含む神経変性疾患、またはゴーシェ病を含むリソソーム蓄積症を予防および/または処置するための組成物および方法を提供する。
一態様では、本発明は、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を提供する。
Figure 2017502961
(I)
(式中、R1はOHであってよく、R2はHもしくはメチルであってよい、またはR1はFであってよく、R2はHもしくはFであってよい、またはR1はHであってよく、R2はFであってよく、R3は、それぞれが、F、Cl、CH3、および/もしくはOHのうちの1種または複数を有する、1から最大数までの置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C3-8シクロアルキル、C4-10シクロアルキルアルキル、C2-10アルコキシアルキル、C7-15アリールアルキル、もしくはC2-15ヘテロアリールアルキルであってよい、またはR3は、CN、CO2H、C(O)NHCH3、もしくはC(O)NH(シクロプロピル)であってよく、R4は、HまたはC1-10アルキルであってよく、このC1-10アルキルは、Fおよび/またはOHを有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい)
代替の実施形態では、本発明は、式(Ia)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を提供する。
Figure 2017502961
(Ia)
(式中、R1はOHであってよく、R2はHもしくはメチルであってよい、またはR1はFであってよく、R2はHもしくはFであってよい、またはR1はHであってよく、R2はFであってよく、R3は、C(R5)(R6)(R7)であってよく、R5は、H、OH、F、Cl、およびC1-10アルキルであってよく、このC1-10アルキルは、フルオロおよび/またはOHのうちの1種または複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよく、R6およびR7は、独立して、H、F、C1-10アルキル、C3-8シクロアルキルメチル、アリール、またはヘテロアリールであってよいが、ただし、それぞれは、フルオロ、OHまたはメチルのうちの1種もしくは複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよいHおよびFを除く、またはR6およびR7は、これらが結合している炭素原子と一緒に連結することによって、環を形成し、この環は、独立して、フルオロ、OH、またはメチルのうちの1種または複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよく、R4は、H、C1-10アルキルであってよく、このC1-10アルキルは、フルオロおよび/またはOHを有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよく、R5がOHである場合、R6およびR7はF以外である)
代替の実施形態では、本発明は、式(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を提供する。
Figure 2017502961
(Ib)
(式中、R3は、それぞれが、F、Cl、CH3、および/もしくはOHのうちの1種もしくは複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C3-8シクロアルキル、C4-10シクロアルキルアルキル、C2-10アルコキシアルキル、C7-15アリールアルキル、もしくはC2-15ヘテロアリールアルキルであってよい、またはR3は、CN、CO2H、C(O)NHCH3、もしくはC(O)NH(シクロプロピル)であってよい)
代替の実施形態では、本発明は、式(Ic)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を提供する。
Figure 2017502961
(Ic)
(式中、R3は、それぞれが、F、Cl、CH3、および/もしくはOHのうちの1種もしくは複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C3-8シクロアルキル、C4-10シクロアルキルアルキル、C2-10アルコキシアルキル、C7-15アリールアルキル、もしくはC2-15ヘテロアリールアルキルであってよい、またはR3はCN、CO2H、C(O)NHCH3、もしくはC(O)NH(シクロプロピル)であってよい)
代替の実施形態では、本発明は、式(Id)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を提供する。
Figure 2017502961
(Id)
(式中、R3は、それぞれが、F、Cl、CH3、および/もしくはOHのうちの1種もしくは複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C3-8シクロアルキル、C4-10シクロアルキルアルキル、C2-10アルコキシアルキル、C7-15アリールアルキル、もしくはC2-15ヘテロアリールアルキルであってよい、またはR3は、CN、CO2H、C(O)NHCH3、もしくはC(O)NH(シクロプロピル)であってよい)
代替の実施形態では、本発明は、式(Ie)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を提供する。
Figure 2017502961
(Ie)
(式中、R3は、それぞれが、F、Cl、CH3、および/もしくはOHのうちの1種もしくは複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C3-8シクロアルキル、C4-10シクロアルキルアルキル、C2-10アルコキシアルキル、C7-15アリールアルキル、もしくはC2-15ヘテロアリールアルキルであってよい、またはR3は、CN、CO2H、C(O)NHCH3、もしくはC(O)NH(シクロプロピル)であってよい)
代替の実施形態では、本発明は、式(If)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を提供する。
Figure 2017502961
(If)
(式中、R8は、HまたはC1-10アルキルであり、このC1-10アルキルは、F、Cl、CH3、および/またはOHのうちの1種または複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい)
代替の実施形態では、化合物はプロドラッグであってよく、この化合物は、β−グルコセレブロシダーゼ(GCase)をモジュレートすることができ、この化合物は、GCase(例えば、哺乳動物のGCase)に結合することができ、この化合物は、野生型GCaseに結合することができ、この化合物は、変異型GCaseに結合することができ、この化合物は、GCaseのタンパク質レベルを増加させることができ、この化合物は、GCaseの活性レベルを増加させることができる。
代替の実施形態では、式(I)、式(Ia)、式(Ib)、式(Ic)、式(Id)、式(Ie)、または式(If)による化合物は、増強した浸透率を有することができる。
代替の実施形態では、式(Ib)、式(Ic)、式(Id)、式(Ie)、または式(If)による化合物は、増強した浸透率を有することができる。
代替の実施形態では、式(If)による化合物は、増強した浸透率を有することができる。
代替の態様では、本発明は、本発明による化合物、または薬学的に許容されるその塩を、薬学的に許容される担体と組み合わせて含む医薬組成物を提供する。
代替の態様では、本発明は、式(Ia)〜(If)のいずれか1種もしくは複数を含めた、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩の有効量を、対象に投与することによって、それを必要とする対象においてGCaseをモジュレートする、またはそれを必要とする対象においてGCaseのレベルを増加させる、またはそれを必要とする対象においてGCaseの活性を増加させる、またはそれを必要とする対象において神経変性疾患、またはリソソーム蓄積症を処置する方法を提供する。
Figure 2017502961
(I)
(式中、R1はOHであってよく、R2はHもしくはメチルであってよい、またはR1はFであってよく、R2はHもしくはFであってよい、またはR1はHであってよく、R2はFであってよく、R3は、それぞれが、F、Cl、CH3、および/もしくはOHのうちの1種もしくは複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C3-8シクロアルキル、C4-10シクロアルキルアルキル、C2-10アルコキシアルキル、C7-15アリールアルキル、もしくはC2-15ヘテロアリールアルキルであってよい、またはR3は、CN、CO2H、C(O)NHCH3、もしくはC(O)NH(シクロプロピル)であってよく、R4は、H、C1-10アルキルであってよく、このC1-10アルキルは、Fおよび/またはOHを有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい)
神経変性疾患は、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症、ピック病(PiD)、皮質基底核変性症(CBD)、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、認知障害を伴う筋萎縮性側索硬化症(ALSci)、嗜銀顆粒性認知症、ブルイット病、拳闘家認知症、石灰化を伴うびまん性神経原繊維変性、ダウン症候群、家族性イギリス型認知症、家族性デンマーク型認知症、第17番染色体に連鎖するパーキンソニズムを伴う前頭側頭認知症(FTDP−17)、ゲルストマンシュトロイスラーシャインカー病、グアドループパーキンソニズム、ハラーフォルデン−スパッツ病(1型脳内鉄蓄積を伴う神経変性)、筋緊張性ジストロフィー、多発硬化性認知症、ニーマンピック病(C型)、パリドポントニグラル変性、グアムのパーキンソニズム−認知症複合、脳炎後パーキンソニズム(PEP)、プリオン病(クロイツフェルトヤコブ病(CJD)、変異クロイツフェルトヤコブ病(vCJD)、致死性家族性不眠症、およびクールーを含む)、進行性皮質上グリオーシス、進行性核上性麻痺(PSP)、リチャードソン症候群、亜急性硬化性全脳炎、タングルオンリー認知症、ハンチントン病、統合失調症、軽度認知障害(MCI)、ニューロパシー(末梢神経障害、自律神経ニューロパシー、神経炎、および糖尿病性ニューロパシーを含む)、または緑内障であってよい。リソソーム蓄積症は、I型、II型、およびIII型ゴーシェ病を含むゴーシェ病であってよい。
代替の実施形態では、投与は、対象におけるGCaseのレベルを増加させることができる。対象はヒトであってよい。
代替の態様では、本発明は、医薬品の調製における、式(Ia)〜(If)のいずれか1種もしくは複数を含めた、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩の有効量の化合物の使用を提供する。医薬品は、GCaseをモジュレートするため、GCaseのレベルを増加させるため、GCaseの活性を増加させるため、GCaseによりモジュレートされる状態を処置するため、神経変性疾患またはリソソーム蓄積症を処置するためのものであってよい。
Figure 2017502961
(I)
(式中、R1はOHであってよく、R2はHもしくはメチルであってよい、またはR1はFであってよく、R2はHもしくはFであってよい、またはR1はHであってよく、R2はFであってよい、R3は、それぞれが、F、Cl、CH3、および/もしくはOHのうちの1種もしくは複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C3-8シクロアルキル、C4-10シクロアルキルアルキル、C2-10アルコキシアルキル、C7-15アリールアルキル、もしくはC2-15ヘテロアリールアルキルであるか、またはR3は、CN、CO2H、C(O)NHCH3、およびC(O)NH(シクロプロピル)であり、R4は、H、C1-10アルキルであってよく、このC1-10アルキルは、Fおよび/またはOHを有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい)
代替の態様では、本発明は、本明細書に記載されているような化合物、または薬学的に許容されるその塩を調製するための合成の方法を提供する。
本発明の概要は、本発明のすべての特徴を必ずしも記載しているわけではない。
本発明は、部分的に、β−グルコセレブロシダーゼ(GCase)をモジュレートするための化合物およびその使用を提供する。
「β−グルコセレブロシダーゼ」または「GCase」とは、糖脂質グルコセレブロシド(グルコシルセラミドとしても公知)のベータ−グルコシド結合の加水分解的切断を触媒するグルコシルセラミダーゼ活性(EC3.2.1.45)を有する酵素を意味する。GCaseに対する代替の名称として以下が挙げられる:酸ベータ−グルコシダーゼ、ベータGC、グルコシルセラミダーゼ、GlcCerase、D−グルコシル−N−アシルスフィンゴシングルコヒドロラーゼ、GBA、GBA1、GBA2、およびGBA3。一部の実施形態では、GCaseは哺乳動物のGCase、例えば、ラット、マウスまたはヒトGCaseなどであってよい。GCaseは野生型GCaseまた変異型GCaseであってよい。一部の実施形態では、GCaseは、野生型哺乳動物のGCase、例えば、ラット、マウスまたはヒト野生型GCaseなどであってよい。一部の実施形態では、GCaseは、変異型哺乳動物のGCase、例えば、ラット、マウスまたはヒト変異型GCaseなどであってよい。一部の実施形態では、GCaseは、ヒトリソソームGCaseであってよい。一部の実施形態では、GCaseはヒト非リソソームGCaseであってよい。一部の実施形態では、GCaseはヒトサイトゾルGCaseであってよい。一部の実施形態では、GCaseは、以下の受託番号のいずれか1つで示されているような配列を有することができる:P04062、Q9HCG7、Q9H227、P17439、P97265、Q69ZF3、Q5M868、Q70KH2、Q2KHZ8、Q5R8E3、またはQ9BDT0。代替の実施形態では、GCaseは、以下の受託番号のいずれか1つで示されているような配列によってコードすることができる:NG_009783.1、NP_065995.1、NP_066024.1、NP_001121904.1、NP_001264154.1、NP_766280.2、NP_001121111.1、NP_001013109.2、NP_001005730.1、NM_001046421.2、NM_001134016.1、またはNM_001008997.1。代替の実施形態では、ヒトGCaseは、以下に示されている配列を有することができる:
10 20 30 40 50 60
MEFSSPSREE CPKPLSRVSI MAGSLTGLLL LQAVSWASGA RPCIPKSFGY SSVVCVCNAT

70 80 90 100 110 120
YCDSFDPPTF PALGTFSRYE STRSGRRMEL SMGPIQANHT GTGLLLTLQP EQKFQKVKGF

130 140 150 160 170 180
GGAMTDAAAL NILALSPPAQ NLLLKSYFSE EGIGYNIIRV PMASCDFSIR TYTYADTPDD

190 200 210 220 230 240
FQLHNFSLPE EDTKLKIPLI HRALQLAQRP VSLLASPWTS PTWLKTNGAV NGKGSLKGQP

250 260 270 280 290 300
GDIYHQTWAR YFVKFLDAYA EHKLQFWAVT AENEPSAGLL SGYPFQCLGF TPEHQRDFIA

310 320 330 340 350 360
RDLGPTLANS THHNVRLLML DDQRLLLPHW AKVVLTDPEA AKYVHGIAVH WYLDFLAPAK

370 380 390 400 410 420
ATLGETHRLF PNTMLFASEA CVGSKFWEQS VRLGSWDRGM QYSHSIITNL LYHVVGWTDW

430 440 450 460 470 480
NLALNPEGGP NWVRNFVDSP IIVDITKDTF YKQPMFYHLG HFSKFIPEGS QRVGLVASQK

490 500 510 520 530
NDLDAVALMH PDGSAVVVVL NRSSKDVPLT IKDPAVGFLE TISPGYSIHT YLWRRQ(配列番号1)
代替の実施形態では、ヒトGCaseは、配列番号1に示されている配列をコードしている核酸分子の核酸配列を有することができる。
変異型ヒトGCaseの例として、N370Sアレル(変異型GCase配列:
QSVRLGSWDRGMQYSHSIITLLYHVVGWTDWNLALNPEGG;配列番号:2)、L444Pアレル(変異型GCase配列:
SKFIPEGSQRVGLVASQKNDDAVALMHPDGSAVVVVLNRS;配列番号:3)、F213Iアレル(変異型GCase配列:
GKGSLKGQPGDIYHQTWARYVKFLDAYAEHKLQFWAVTAE;配列番号:4)、G202Rアレル(変異型GCase配列:
PTWLKTNGAVNGKGSLKGQPDIYHQTWARYFVKFLDAYAE;配列番号:5)、または他の変異型アレルを保持する変異型酵素を挙げることができる9
一部の実施形態では、本発明による化合物の1種または複数はGCaseをモジュレートすることができる。「モジュレートする」または「モジュレートすること」とは、本明細書で使用する場合、増加または低下のいずれかにより変化させることを意味する。したがって、「モジュレートする化合物」は、本明細書で使用する場合、GCaseの発現(例えば、転写、翻訳、または翻訳後のレベル)またはタンパク質活性または生物学的機能を変化させることが可能な任意の化合物を含む。
一部の実施形態では、本発明による化合物の1種または複数は、GCaseの活性、例えば、グルコシルセラミドからのグルコースの切断を阻害する能力、または適切な基質分子、例えば、4−メチルウンベリフェロン−β−Dグルコピラノシドなどからのグルコースの切断を阻害する能力を阻害することができる。「阻害する」、「阻害」または「阻害すること」とは、参考試料もしくは化合物と比較して、または野生型GCaseと比較して、約10%〜約90%の間の任意の値、もしくは約30%〜約60%の間の任意の値、もしくは約100%超の低下、または約1分の1、2分の1、5分の1、10分の1またはそれより多くの低下を意味する。阻害することは、完全な阻害を必要としないことを理解されたい。一部の実施形態では、阻害は一時的であってよい。例えば、本発明による化合物の1種または複数は、小胞体またはゴルジ器官などの特定の細胞の区画内でGCaseを阻害することができるが、別の細胞の区画、例えば、リソソーム区画内では分離して、GCaseをもはや阻害することができない。
一部の実施形態では、GCaseの活性を阻害する本発明による化合物の1種または複数はまた、同じ酵素を安定化することができる。「安定化」とは、酵素の変性、タンパク質分解、または分解を阻止することを意味する。一部の実施形態では、本発明による化合物の1種または複数は、小胞体またはゴルジ器官などの特定の細胞の区画内でGCaseを安定化させることができる。一部の実施形態では、GCaseの安定化を示す本発明による化合物の1種または複数は、その適切な細胞の目的地、例えば、リソソーム区画への分泌経路を介してERまたはゴルジからの酵素のトラフィッキングを増強することができる。一部の実施形態では、その適切な細胞の目的地へのGCaseのトラフィッキングを増強する本発明による化合物の1種または複数は、酵素がその目的地、例えば、リソソーム区画に一度到達すると、酵素から分離することができる。一部の実施形態では、GCaseの安定化を示し、GCaseのトラフィッキングを増強する、1種または複数の化合物は、例えば、リソソーム区画内でのGCaseのタンパク質レベルを増加させることができる。一部の実施形態では、GCaseのタンパク質レベルを増加させる1種または複数の化合物はまた、例えば、リソソーム区画内のGCaseの活性レベルを増加させることもできる。
一部の実施形態では、本発明による化合物の1種または複数は、特異的にGCaseと結合することができる。代替の実施形態では、本発明による化合物の1種または複数は、GCaseの活性部位と特異的に結合することができる。一部の実施形態では、本発明による化合物の1種または複数は、アロステリック部位、天然リガンド結合部位、またはGCase上の他の部位に特異的に結合することができる。一部の実施形態では、GCaseの活性部位と特異的に結合する本発明による化合物の1種または複数はまた、GCaseの活性を阻害することもできる。代替の実施形態では、本発明による化合物の1種または複数は、GCaseの活性部位以外の部位と特異的に結合することができる。代替の実施形態では、本発明による化合物の1種または複数は、GCaseの1つのアイソフォーム、例えば、ヒトリソソームGBA1アイソフォームと特異的に結合することができる。代替の実施形態では、本発明による化合物の1種または複数は、ヒト非リソソームGBA2アイソフォームおよび/またはヒトサイトゾルGBA3アイソフォームよりもGCaseのヒトリソソームGBA1アイソフォームと特異的に結合することができる。「特異的に結合する」とは、GCaseと結合するが、試料中の他の分子、例えば、ラクターゼ、スクラーゼ、イソマルターゼ、グルコシルセラミドシンターゼ、アルファ−グルコシダーゼII、グリコーゲンホスホリラーゼ、酸アルファ−グルコシダーゼ、ベータ−ヘキソサミニダーゼ、O−GlcNAcase、または別のGCaseアイソフォームなどと実質的に結合しない化合物を意味する。「実質的に結合しない」とは、約5倍〜約100,000倍、もしくは約10倍〜約100,000倍の範囲、もしくは約100倍〜約100,000倍の範囲、もしくは約1000倍〜約100,000倍の範囲、または少なくとも約5倍、10倍、20倍、50倍、100倍、200倍、500倍、1000倍、1500倍、2000倍、2500倍、3000倍、3500倍、4000倍、4500倍、5000倍、6000倍、7000倍、10,000倍、25,000倍、50,000倍、75,000倍、または記載されている範囲内のもしくはほぼ記載されている範囲のあらゆる値の結合特異性を意味し、ここで、「結合特異性」とは、それぞれの結合定数の比、すなわち、Ki(他の分子)/KiGCaseを意味する。
一部の実施形態では、本発明による1種または複数の化合物は、GCaseに対して薬理学的シャペロンとして作用し得る。薬理学的シャペロンとは、本明細書で使用する場合、薬理学的シャペロン療法すなわち「PCT」などの場合のように酵素レベルを増加させるのに有用となり得る小分子である10、11。PCTにおいて、小分子は、小胞体(ER)またはゴルジ器官(ゴルジ)内で、GCaseなどの酵素に結合し、その適切な折り畳みに到達する、および/またはこれを維持する酵素の能力を増強する。薬理学的シャペロンである化合物は、活性部位阻害剤であってよいが、アロステリック部位などの酵素上の他の部位、天然リガンド結合部位、または他の部位にも結合することができる。任意の特定の仮説に拘束されることなく、シャペロンが酵素へ結合することによって、その適切な細胞の目的地への分泌経路を介してそのトラフィッキングを増強することができ、酵素がその正常機能を行うことを可能にする。したがって、一部の実施形態では、薬理学的シャペロンである本明細書に記載されているような化合物の投与は、リソソーム濃度および/またはGCaseの活性を増加させることができる。一部の実施形態では、本明細書に記載されているような化合物を薬理学的シャペロンとして使用することによって、GCaseの不足レベルまたは不良レベルを増加させることができる。代替の実施形態では、本明細書に記載されているような化合物を薬理学的シャペロンとして使用することによって、GCaseの野生型レベルを増加させることができる。一部の実施形態では、GCaseに結合する阻害剤はまた、GCaseに対する薬理学的シャペロンとして作用することもできる。一部の実施形態では、GCaseに対して薬理学的シャペロンとして作用する阻害剤は、GCaseの一時的阻害を示すことができる。一部の実施形態では、GCaseに結合し、GCaseに対して薬理学的シャペロンとして作用する阻害剤は、酵素がその適切な細胞の目的地(例えば、リソソーム区画)に一度到達すると、GCaseから分離することができ、これによって、酵素はもはや阻害されず、その正常な機能を行うことができるようになっている。一部の実施形態では、本明細書に記載されているような化合物を薬理学的シャペロンとして使用することによって、変異型GCaseのレベルを増加させることができる。このような状況では、その適切に折り畳まれた状態の変異型GCaseは、十分な触媒活性を有するはずである。一部の実施形態では、GCaseは、シャペロン応答性変異型哺乳動物のGCase、例えば、ラット、マウスまたはヒト変異型GCaseなどであってよい。「シャペロン応答性変異型」とは、突然変異を保持する酵素(例えば、GCaseなど)を意味し、その効果は、その変異型酵素に対して薬理学的シャペロンとして作用することができ、これによって、その変異型酵素の濃度および/または活性レベルを増加させることができる化合物により回復させることができる。シャペロン応答性GCase突然変異として、これらに限定されないが、例えば、配列番号:2、3、4、または5で示されるような突然変異を保持する変異型GCase酵素が挙げられる。
一部の実施形態では、本発明による1種または複数の化合物は、GCaseに対して薬理学的シャペロンとして作用する優れた能力を示すことができる。一部の実施形態では、本発明による1種または複数の化合物は、GCaseに対する薬理学的シャペロンである適切な基準化合物と比較して、GCase濃度および/または活性レベルのより大きな増強を生じることができる。「より大きな増強」とは、GCaseに対する薬理学的シャペロンである適切な基準化合物により生じる増強と比較して、約10%〜約90%の間の任意の値、もしくは約30%〜約60%の間の任意の値、もしくは約100%超のGCase濃度および/もしくは活性レベルのより大きな増強、または約1倍、2倍、5倍、10倍またはそれを超える増加を意味する。一部の実施形態では、GCase濃度および/または活性レベルを増強するのに必要とされる、本発明による1種または複数の化合物の有効濃度は、GCaseに対して薬理学的シャペロンである適切な基準化合物に対する有効濃度より低くてもよい。「より低い」とは、GCaseに対して薬理学的シャペロンである基準化合物の有効濃度と比較して、約10%〜約90%の間の任意の値、もしくは約30%〜約60%の間の任意の値、もしくは約100%超低下した化合物濃度、または約1分の1、2分の1、5分の1、10分の1、50分の1、100分の1、もしくはそれより多くの低下を意味する。
一部の実施形態では、GCaseの薬理学的シャペロンは、グルコシルセラミドからのグルコースの切断を阻害することができる。一部の実施形態では、GCaseの薬理学的シャペロンは、GCaseのタンパク質レベルを増加させることができる。一部の実施形態では、GCaseの薬理学的シャペロンは、GCaseの酵素活性レベルを増加し得る。一部の実施形態では、GCaseの薬理学的シャペロンは、アルファ−シヌクレインタンパク質の凝集を阻害し、および/またはレビー小体の形成を阻害することができる。「阻害する」、「阻害」または「阻害すること」とは、参考試料もしくは化合物と比較して、または野生型GCaseと比較して、約10%〜約90%の間の任意の値、もしくは約30%〜約60%の間の任意の値、もしくは約100%超の低下、または約1分の1、2分の1、5分の1、10分の1もしくはそれより多くの低下を意味する。阻害することは、完全な阻害を必要としないことを理解されたい。一部の実施形態では、阻害は一時的であってよい。一部の実施形態では、GCaseの阻害剤もしくはモジュレーター、または薬理学的シャペロンは、細胞、組織、または器官において(例えば、脳、肝臓、脾臓、または筋肉組織において)および動物において、GCaseタンパク質レベルおよび/または酵素活性レベルを上昇させるまたは増強することができる。
一部の実施形態では、本発明の化合物の1種または複数は、アルファ−シヌクレイン凝集およびレビー小体の形成において低下を生じる薬剤として有用となり得る。
一部の実施形態では、本発明の化合物の1種または複数は、GCase酵素との相互作用を介してin vivoで特異的にGCaseタンパク質レベルを上昇させることができ、GCase活性の増強を必要とするまたはこれに応答する状態を処置するのに有効となり得る。
「上昇させる」または「増強する」または「増加させる」は、参考試料もしくは化合物と比較して、または野生型GCaseと比較して、約5%〜約90%の間の任意の値、もしくは約30%〜約60%の間の任意の値、もしくは約100%超の増加、または約1倍、2倍、5倍、10倍、15倍、25倍、50倍、100倍またはそれを超える増加を意味する。
一部の実施形態では、本発明による化合物の1種または複数は、増強された浸透率を示し得る。浸透率は、これらに限定されないがin situでの潅流、ex vivoでの組織拡散、in vitroでの細胞単層(例えばCaco−2細胞、MDCK細胞、LLC−PK1細胞)、および人工細胞膜(例えばPAMPAアッセイ)を含む様々な標準的な実験的技術を使用して評価することができる。有効浸透率(Peff)または見掛け浸透率(Papp)を測定するのに適切な技術は、例えば、Volpe in The AAPS Journal, 2010, 12(4), 670-678により概説されている。一部の実施形態では、本発明による化合物の1種または複数は、PeffまたはPappを決定するためのこれらのアッセイの1種または複数で試験した場合、増強された浸透率を示すことができる。一部の実施形態では、増強された浸透率を示す化合物は、より大きな経口吸収を示すことができる。一部の実施形態では、増強された浸透率を示す化合物は、in vivoで投与された場合より大きな脳浸透度を示すことができる。一部の実施形態では、増強された浸透率を示す化合物は、in vivoで投与された場合、より高い脳濃度を達成することができる。一部の実施形態では、増強された浸透率を示す化合物は、in vivoで投与された場合、より高い脳/血漿中濃度比を示すことができる。一部の実施形態では、「増強された浸透率」は、測定されたPeffまたはPappにおいて、適切な基準化合物、例えば、(3R,4R,5R)−5−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−3,4−ジオール(イソファゴミン)などと比較して、約10%〜約100%の間の任意の値、もしくは約10%〜約100%の間の任意の整数値、例えば、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、もしくは100%超の増加、または約1倍、2倍、もしくは3倍、もしくはそれを超える増加を意味する。一部の実施形態では、「増強された浸透率」とは、LLC−PK1細胞におけるPappの決定に対して以下に記載されているアッセイにおいて測定可能なPapp値(すなわち、ゼロを超える値)を意味する。一部の実施形態では、「増強された浸透率」は、LLC−PK1細胞におけるPappの決定に対して以下に記載されているアッセイにおいて2×10-6cm/秒を超えるPapp値を意味する。代替の実施形態では、「増強された浸透率」は、LLC−PK1細胞におけるPappの決定に対して以下に記載されているアッセイにおいて2×10-6cm/秒〜40×10-6cm/秒の範囲のPapp値を意味する。
「基準化合物」または「対照」とは、GCaseモジュレーターおよび/またはGCaseの薬理学的シャペロンである、文献に記載されている炭水化物模倣剤イミノ糖を意味する9。GCaseモジュレーターである基準化合物または対照の例として、これに限定されないが、(3R,4R,5R)−5−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−3,4−ジオール(イソファゴミン)、および(1S,6S,7R,8R,8aR)−オクタヒドロインドリジン−1,6,7,8−テトラオール(カスタノスペルミン)が挙げられる。GCaseの薬理学的シャペロンである基準化合物または対照の例として、これに限定されないが、(3R,4R,5R)−5−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−3,4−ジオール(イソファゴミン)、および(1S,6S,7R,8R,8aR)−オクタヒドロインドリジン−1,6,7,8−テトラオール(カスタノスペルミン)が挙げられる。
一部の実施形態では、本発明は、式(Ia)〜(If)のいずれか1種または複数を含めた、式(I)で一般的に記載されている化合物、ならびにその塩、プロドラッグ、およびエナンチオマーの形態を提供し、
Figure 2017502961
(I)
式(I)に示されているように、R1はOHであってよく、R2はHもしくはメチルであってよい、またはR1はFであってよく、R2はHもしくはFであってよい、またはR1はHであってよく、R2はFであってよい、R3は、それぞれが、F、Cl、CH3、および/もしくはOHのうちの1種もしくは複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C3-8シクロアルキル、C4-10シクロアルキルアルキル、C2-10アルコキシアルキル、C7-15アリールアルキル、もしくはC2-15ヘテロアリールアルキルであってよい、またはR3は、CN、CO2H、C(O)NHCH3、もしくはC(O)NH(シクロプロピル)であってよく、R4は、H、C1-10アルキルであってよく、このC1-10アルキルは、Fおよび/またはOHを有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい。
一部の実施形態では、式(I)において示されているR1は、FまたはOHであってよい。一部の実施形態では、R1はOHであってよい。一部の実施形態では、R1はFであってよい。
一部の実施形態では、式(I)において示されているR2は、H、F、またはメチルであってよい。一部の実施形態では、R2はHまたはFであってよい。一部の実施形態では、R2はメチルであってよい。一部の実施形態では、R2はFであってよい。一部の実施形態では、R2はHであってよい。
一部の実施形態では、式(I)において示されているR3は、それぞれが、F、Cl、CH3、および/もしくはOHのうちの1種もしくは複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C3-8シクロアルキル、C4-10シクロアルキルアルキル、C2-10アルコキシアルキル、C7-15アリールアルキル、もしくはC2-15ヘテロアリールアルキルであるか、またはR3はCN、CO2H、C(O)NHCH3、もしくはC(O)NH(シクロプロピル)であってよい。一部の実施形態では、R3は、以下であってよい:ヒドロキシメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、クロロメチル、メトキシメチル、メトキシ、CN、CO2H、C(O)NHCH3、C(O)NH(シクロプロピル)、エチニル、(S)−1−ヒドロキシエチル、(R)−1−ヒドロキシエチル、(S)−1−フルオロエチル、(R)−1−フルオロエチル、2−ヒドロキシプロパン−2−イル、2−フルオロプロパン−2−イル、1,1−ジフルオロエチル、1−フルオロプロピル、(R)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル、(S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、シクロプロピル、2,2−ジフルオロシクロプロピル、ベンジル、4−フルオロベンジル、2−シクロヘキシル−1−ヒドロキシエチル、ヒドロキシ(フェニル)メチル、(4−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)メチル、(3,5−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)メチル、ヒドロキシ(p−トリル)メチル、2−シクロヘキシル−1−フルオロエチル、(3,5−ジフルオロフェニル)フルオロメチル、ピリジン−3−イルメチル、プロパ−1−イン−1−イル、ブタ−1−イン−1−イル、ペンタ−1−イン−1−イル、3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル、3−フルオロプロパ−1−イン−1−イル、3,3−ジフルオロプロパ−1−イン−1−イル、3,3,3−トリフルオロプロパ−1−イン−1−イル、4−フルオロブタ−1−イン−1−イル、4,4−ジフルオロブタ−1−イン−1−イル、ビニル、プロパ−1−エン−2−イル、(E)−プロパ−1−エン−1−イル、(Z)−プロパ−1−エン−1−イル、(E)−ブタ−1−エン−1−イル、1−フルオロビニル、(E)−2−フルオロビニル、(Z)−2−フルオロビニル、2,2−ジフルオロビニル、1,2,2−トリフルオロビニル、および(E)−3,3,3−トリフルオロプロパ−1−エン−1−イル。一部の実施形態では、R3は以下であってよい:メチル、ヒドロキシメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、クロロメチル、メトキシメチル、メトキシ、CN、CO2H、C(O)NHCH3、C(O)NH(シクロプロピル)、エチル、プロピル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、ビニル、(Z)−2−フルオロビニル、(E)−2−フルオロビニル、2,2−ジフルオロビニル、エチニル、プロパ−1−イン−1−イル、ブタ−1−イン−1−イル、ペンタ−1−イン−1−イル、3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル、3−フルオロプロパ−1−イン−1−イル、3,3−ジフルオロプロパ−1−イン−1−イル、4−フルオロブタ−1−イン−1−イル、および4,4−ジフルオロブタ−1−イン−1−イル。一部の実施形態では、R3はメチルであってよい。一部の実施形態では、R3はエチルであってよい。一部の実施形態では、R3はジフルオロメチルであってよい。一部の実施形態では、R3はエチニルであってよい。一部の実施形態では、R3はプロパ−1−イン−1−イルであってよい。
一部の実施形態では、式(I)において示されているR4は、f:H、C1-10アルキルであってよく、このC1-10アルキルは、フルオロおよび/またはOHを有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい。一部の実施形態では、R4は、2−フルオロエチル、ブチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、6−ヒドロキシヘキシル、または5−メチルヘキシルであってよい。一部の実施形態では、R4はメチルであってよい。一部の実施形態では、R4はHであってよい。
一部の実施形態では、R1はOHであってよく、R2はHであってよく、R3は、メチル、ヒドロキシメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、クロロメチル、メトキシメチル、メトキシ、CN、CO2H、C(O)NHCH3、C(O)NH(シクロプロピル)、エチル、プロピル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、ビニル、(Z)−2−フルオロビニル、(E)−2−フルオロビニル、2,2−ジフルオロビニル、エチニル、プロパ−1−イン−1−イル、ブタ−1−イン−1−イル、ペンタ−1−イン−1−イル、3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル、3−フルオロプロパ−1−イン−1−イル、3,3−ジフルオロプロパ−1−イン−1−イル、4−フルオロブタ−1−イン−1−イル、または4,4−ジフルオロブタ−1−イン−1−イルであってよく、R4はHであってよい。
一部の実施形態では、R1はOHであってよく、R2はHであってよく、R3は、メチル、エチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、エチニル、またはプロパ−1−イン−1−イルであってよく、R4はHであってよい。
一部の実施形態では、R1はOHであってよく、R2はHであってよく、R3はメチルであってよく、R4はHであってよい。
一部の実施形態では、R1はOHであってよく、R2はHであってよく、R3はエチルであってよく、R4はHであってよい。
一部の実施形態では、R1はOHであってよく、R2はHであってよく、R3はジフルオロメチルであってよく、R4はHであってよい。
一部の実施形態では、R1はOHであってよく、R2はHであってよく、R3はエチニルであってよく、R4はHであってよい。
一部の実施形態では、R1はOHであってよく、R2はHであってよく、R3はプロパ−1−イン−1−イルであってよく、R4はHであってよい。
本発明の特定の実施形態では、式(I)による化合物は、表1に記載されている化合物を含む。
Figure 2017502961

Figure 2017502961

Figure 2017502961

Figure 2017502961

Figure 2017502961

Figure 2017502961

Figure 2017502961

Figure 2017502961
当業者により理解されるように、上記式(I)はまた代わりに以下の通りに表すこともでき、
Figure 2017502961
本明細書で使用する場合、単数形「1つの(a)」、「および(and)」、および「その(the)」は、文脈で明確に指示されていない限り、複数の指示対象を含む。例えば、「ある化合物(a compound)」は、このような化合物の1種または複数を指す一方で、「その酵素(the enzyme)」は、特定の酵素、それに加えて当業者公知のそれらの他のファミリーメンバーの同等物を含む。
本出願全体にわたり、「化合物(またはその複数形)」という用語は、本明細書で考察された化合物を指し、アシル保護された誘導体を含めた、化合物の前駆体および誘導体、ならびに化合物、前駆体、および誘導体の薬学的に許容される塩を含むことが想定される。本発明はまた、化合物のプロドラッグ、化合物および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物、ならびに化合物のプロドラッグおよび薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を含む。
本発明の化合物は、1種または複数の不斉中心を含有してもよく、したがって、ラセミ体およびラセミ混合物、単一のエナンチオマー、ジアステレオマーの混合物および個々のジアステレオマーとして生じ得る。さらなる不斉中心は、分子上の様々な置換基の性質に応じて存在し得る。このような各不斉中心は、2つの光学異性体を独立して生じることになり、混合物で、および純粋なまたは部分的に精製された化合物として可能な光学異性体およびジアステレオマーのすべてが本発明の領域内に含まれることを意図する。特定の立体配置を特定していない本明細書に記載されている化合物の任意の式、構造または名称は、上に記載されているような任意のおよびすべての既存の異性体ならびに任意の割合でのその混合物を包含することを意図する。立体配置が特定された場合、本発明は、純粋な形態のまたは他の異性体との任意の割合での混合物の一部としての特定の異性体を包含することを意図する。
「アルキル」は、不飽和を含有せず、例えば、1〜10個の炭素原子、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の炭素原子を含み、分子の残りに単結合により結合している、炭素および水素原子だけからなる直鎖または分枝の炭化水素鎖の基を指す。代替の実施形態では、アルキル基は、1〜8個の炭素原子、例えば、1、2、3、4、5、6、7、または8個の炭素原子を含有し得る。代替の実施形態では、アルキル基は、1〜6個の炭素原子、例えば、1、2、3、4、5、または6個の炭素原子を含有してもよい。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、アルキル基は、本明細書に記載されているような1種または複数の置換基で置換されていてもよい。本明細書で別途具体的に述べられていない限り、置換はアルキル基の任意の炭素上で生じ得ることが理解されている。
「アルケニル」とは、少なくとも1つの二重結合を含有し、例えば、2〜10個の炭素原子、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の炭素原子を含み、分子の残りに単結合により結合している、炭素および水素原子だけからなる直鎖または分枝の炭化水素鎖の基を指す。代替の実施形態では、アルケニル基は、2〜8個の炭素原子、例えば、2、3、4、5、6、7、または8個の炭素原子を含有し得る。代替の実施形態では、アルケニル基は、3〜6個の炭素原子、例えば、3、4、5、または6個の炭素原子を含有し得る。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、アルケニル基は、本明細書に記載されているような1種または複数の置換基で置換されていてもよい。本明細書で別途具体的に述べられていない限り、置換は、アルケニル基の任意の炭素上で生じ得ることが理解されている。
「アルキニル」とは、少なくとも1つの三重結合を含有し、例えば、2〜10個の炭素原子、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の炭素原子を含み、分子の残りに単結合により結合している、炭素および水素原子だけからなる直鎖または分枝の炭化水素鎖の基を指す。代替の実施形態では、アルキニル基は、2〜8個の炭素原子、例えば、2、3、4、5、6、7、または8個の炭素原子を含有し得る。代替の実施形態では、アルキニル基は、3〜6個の炭素原子、例えば、3、4、5、または6個の炭素原子を含有し得る。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、アルキニル基は、本明細書に記載されているような1種または複数の置換基で置換されていてもよい。
「アリール」とは、炭素原子のみを含有し、例えば、6〜14員、例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、または14員を含む、単環式または二環式の芳香族環を指す。アリール基の例として、フェニル、ビフェニル、ナフチル、インダニル、インデニル、テトラヒドロナフチル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾピラニル、1,4−ベンゾジオキサニルなどが挙げられる。本明細書で別途具体的に述べられていない限り、「アリール」という用語は、本明細書に記載されているような1種または複数の置換基で置換されていてもよいアリール基を含むことを意図する。
「ヘテロアリール」とは、例えば、5〜14員、例えば、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14員を含む、環の中に1種または複数のヘテロ原子、例えばN、O、Sを含有する、単環式または縮合芳香族環の基を指す。ヘテロアリール基の例として、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、1,3,4−チアジアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、1,3,5−トリアジン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、インドリジン、インドール、イソインドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、1H−インダゾール、プリン、4H−キノリジン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、1,8−ナフチリジン、プテリジンなどが挙げられる。本明細書で別途具体的に述べられていない限り、「ヘテロアリール」という用語は、本明細書に記載されているような1種または複数の置換基で置換されていてもよいヘテロアリール基を含むことを意図する。
「アリールアルキル」とは、式−Rabの基(式中、Raは、本明細書に記載されているようなC1-10アルキル基であり、Rbは、本明細書に記載されているような1種または複数のアリール部分である)を指す。アリールアルキル基(複数可)は、本明細書に記載されているように置換されていてもよい。
「ヘテロアリールアルキル」は、式−Racの基(式中、Raは、本明細書に記載されているようなC1-10アルキル基であり、Rcは、本明細書に記載されているような1種または複数のヘテロアリール部分である)を指す。ヘテロアリールアルキル基(複数可)は、本明細書に記載されているように置換されていてもよい。
「アルコキシアルキル」は、式−RaORaの基(式中、各Raは、独立して、本明細書に記載されているようなC1-10アルキルまたはC1-6アルキルまたはC1-5アルキル基である)を指す。アルコキシアルキル基(複数可)は、本明細書に記載されているように置換されていてもよい。
「アルコキシ」は、式−ORaの基(式中、各Raは、独立して、本明細書に記載されているようなC1-10アルキルまたはC1-6アルキルまたはC1-5アルキル基である)を指す。アルコキシ基(複数可)は、本明細書に記載されているように置換されていてもよい。
「シクロアルキル」は、例えば、3〜15個の炭素原子を有し、飽和しており、分子の残りに単結合により結合している、炭素および水素原子だけからなる、安定した一価の単環式、二環式または三環式の炭化水素基を指す。代替の実施形態では、シクロアルキル基は、3〜6個の炭素原子、例えば、3、4、5、または6個の炭素原子を含有し得る。本明細書で別途具体的に述べられていない限り、「シクロアルキル」という用語は、本明細書に記載されているように置換されていてもよいシクロアルキル基を含むことを意図する。
「シクロアルキルアルキル」は、式−Radの基(式中、Raは、本明細書に記載されているようなC1-10アルキルまたはC1-6アルキル基であり、Rdは本明細書に記載されているようなC3-8シクロアルキル基である)を指す。シクロアルキルアルキル基(複数可)は、本明細書に記載されているように置換されていてもよい。
「シクロアルキルメチル」は、式−CH2dの基(式中、Rdは、本明細書に記載されているようなC3-8シクロアルキル基である)を指す。シクロアルキルメチル基(複数可)は本明細書に記載されているように置換されていてもよい。
「ハロ」は、ブロモ、クロロ、フルオロ、ヨードなどを指す。一部の実施形態では、適切なハロゲンはフッ素または塩素を含む。
「〜してもよい(optional)」または「〜してもよい(optionally)」は、続いて記載されている状況の事象が生じても生じなくてもよく、この記載は、事象または状況が1回または複数回生じる場合と生じない場合とを含むことを意味する。例えば、「置換されていてもよいアルキル」は、アルキル基が置換されていてもいなくてもよく、この記載が、置換アルキル基と、置換を有さないアルキル基との両方を含み、アルキル基は、1回または複数回置換されていてもよいことを意味する。置換されていてもよいアルキル基の例として、これらに限定されないが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどが挙げられる。適切な任意選択の置換基の例として、これらに限定されないが、H、F、Cl、CH3、OH、OCH3、CF3、CHF2、CH2F、CN、ハロ、およびC1-10アルコキシが挙げられる。
治療適応
本発明は、部分的に、GCase酵素により、またはGCaseタンパク質レベルもしくはGCase活性レベルにより直接的または間接的にモジュレートされる状態、例えば、GCase酵素をモジュレートすることにより、またはGCaseタンパク質レベルの上昇により、またはGCase酵素活性レベルの上昇により有利となる状態を処置する方法を提供する。このような状態として、これらに限定されないが、神経変性疾患、例えば、パーキンソン病(PD)、シヌクレイン病など、およびリソソーム蓄積症、例えば、ゴーシェ病などを挙げることができる。したがって、本発明の化合物の1種または複数を使用して、様々な神経変性または他の疾患を発症するリスクのある、またはすでにそう診断されている対象を処置することができる。代替の実施形態では、本発明の化合物の1種または複数を使用して、シャペロン応答性GCase突然変異を保持する対象を処置することができる。「処置する」という用語は、本明細書で使用する場合、処置、予防、および回復が挙げられる。
代替の実施形態では、本発明の化合物の1種または複数はまた、GCaseの欠乏もしくは過剰発現またはグルコシルセラミドの蓄積もしくは枯渇に関係した疾患もしくは障害、またはグリコシダーゼモジュレーター療法、グリコシダーゼ阻害療法またはグリコシダーゼ薬理学的シャペロン療法に応答する任意の疾患もしくは障害の処置において有用となり得る。このような疾患および障害として、これらに限定されないが、神経変性疾患、例えば、パーキンソン病(PD)、シヌクレイン病など、およびリソソーム蓄積症、例えば、ゴーシェ病などを挙げることができる。このような疾患および障害はまた、酵素グルコシルセラミドシンターゼの蓄積または欠乏に関係した疾患または障害も含み得る。その異常調節により、疾患または病態が生じ得る、GCaseを発現する標的細胞を保護または処置する方法もまた含まれる。
代替の実施形態では、本発明は、動物対象、例えば、獣医学的およびヒト対象などにおいてGCaseタンパク質のレベルおよび/またはGCase酵素活性レベルを増強または上昇させる方法を提供する。このGCaseタンパク質および/または活性レベルの上昇は、パーキンソン病の予防または処置;他の神経変性疾患(例えばアルツハイマー病、ピック病)の予防または処置;神経防護作用効果を得ること;ドパミン作動性ニューロンに対する損傷を阻止すること;およびGCaseの遺伝的欠乏に関連する疾患、例えば、ゴーシェ病などを処置することに対して有用となり得る。
代替の実施形態では、本発明は、動物対象、例えば、獣医学的およびヒト対象などにおいてGCase酵素を阻害するおよび/またはモジュレートする方法を提供する。
代替の実施形態では、本発明は、動物対象、例えば、獣医学的およびヒト対象などにおいてGCase酵素にシャペロン作用する方法を提供する。
代替の実施形態では、本発明は、動物対象、例えば、獣医学的およびヒト対象などにおいて、アルファ−シヌクレインタンパク質の凝集を阻害する、またはレビー小体の形成を阻害する方法を提供する。対象となる病態は、アルファ−シヌクレインタンパク質の異常な凝集が疾病病因に関与している、パーキンソン病(PD)および関連する神経変性シヌクレイン病を含み得る。一部の実施形態では、本発明による化合物を使用して、GCaseの上昇したタンパク質レベルおよび/または上昇したGCase酵素活性レベルを維持することによってアルファ−シヌクレインタンパク質の凝集を遮断することができ、これによって治療的利益が得られる。
本発明の化合物を用いて処置することができる神経変性疾患として、これらに限定されないが、以下が挙げられる:パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症、ピック病(PiD)、皮質基底核変性症(CBD)、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、認知障害を伴う筋萎縮性側索硬化症(ALSci)、嗜銀顆粒性認知症、ブルイット病、拳闘家認知症、石灰化を伴うびまん性神経原繊維変性、ダウン症候群、家族性イギリス型認知症、家族性デンマーク型認知症、第17番染色体に連鎖するパーキンソニズムを伴う前頭側頭認知症(FTDP−17)、ゲルストマンシュトロイスラーシャインカー病、グアドループパーキンソニズム、ハラーフォルデン−スパッツ病(1型脳内鉄蓄積を伴う神経変性)、筋緊張性ジストロフィー、多発硬化性認知症、ニーマンピック病(C型)、パリドポントニグラル変性、グアムのパーキンソニズム−認知症複合、脳炎後パーキンソニズム(PEP)、プリオン病(クロイツフェルトヤコブ病(CJD)、変異クロイツフェルトヤコブ病(vCJD)、致死性家族性不眠症、およびクールーを含む)、進行性皮質上グリオーシス、進行性核上性麻痺(PSP)、リチャードソン症候群、亜急性硬化性全脳炎、タングルオンリー認知症、ハンチントン病、統合失調症、軽度認知障害(MCI)、ニューロパシー(末梢神経障害、自律神経ニューロパシー、神経炎、および糖尿病性ニューロパシーを含む)、または緑内障。
本発明の化合物で処置することができるリソソーム蓄積症として、これらに限定されないが、以下を挙げることができる:I型(非神経障害性)、II型(急性乳児性神経障害性)、およびIII型(慢性神経障害性)ゴーシェ病を含む、ゴーシェ病。
一部の実施形態では、本発明による化合物は、GCaseタンパク質レベルおよび/もしくは酵素活性レベルの調節が関係づけられている障害、または本明細書に記載されているような任意の状態の処置において有用となり得る。
本発明による化合物の1種または複数を使用して処置することができる他の状態は、GCaseタンパク質またはGCase酵素活性レベルにより誘発される、影響を受ける、または任意の他の方式でこれと相関する状態である。本発明の化合物の1種または複数は、このような状態、特に、これらに限定されないが、パーキンソン病およびゴーシェ病の処置に対して有用となり得ることが予想される。
医薬および獣医学的組成物、用量、ならびに投与
本発明による化合物を含む、または本発明による使用のための医薬組成物は、本発明の範囲内にあると想定される。一部の実施形態では、式(Ia)〜(If)のいずれか1種または複数を含めた、式(I)の化合物の有効量を含む医薬組成物が提供される。
式(Ia)〜(If)のいずれか1種または複数を含めた、式(I)の化合物、ならびにこれらの薬学的に許容される塩、エナンチオマー、溶媒和物、および誘導体は、これらがヒトを含めた動物において薬理学的活性を有することができるので、有用となり得る。一部の実施形態では、本発明による化合物の1種または複数は、ヒトなどの対象に投与された場合、血漿中で安定し得る。
一般的に、本発明による化合物は、例えば、式(Ia)〜(If)のいずれか1種または複数を含めた、式(I)による化合物の治療有効量を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に、または細胞もしくは試料に接触させることによって、投与することができる。
一部の実施形態では、本発明による、または本発明による使用のための化合物は、他の任意の活性剤または医薬組成物と組み合わせて提供することができ、このような併用療法は、例えば、神経変性、もしくはリソソーム蓄積症、または本明細書に記載されている任意の状態を処置するために、GCaseタンパク質および/または活性レベルをモジュレートするのに有用となり得る。一部の実施形態では、本発明による、または本発明による使用のための化合物は、パーキンソン病の予防または処置に有用な1種または複数の薬剤と組み合わせて提供されてもよい。このような薬剤の例として、これらに限定されないが、以下を挙げることができる:
・レボドパ(L−DOPA)、
・末梢性DOPAデカルボキシラーゼ阻害剤(DDCI)、例えば、カルビドパなど(Lodosyn(登録商標))、
・カルビドパ/レボドパの組合せ(Kinson(登録商標)、Sinemet(登録商標)、Parcopa(登録商標)、Atamet(登録商標))、
・カルビドパ/レボドパ/エンタカポンの組合せ(Stalevo(登録商標))、
・アマンタジン(Symmetrel(登録商標))、
・ドパミン拮抗薬、例えば、ブロモクリプチン(Cycloset(登録商標)、Parlodel(登録商標))、ペルゴリド(Permax(登録商標))、プラミペキソール(Mirapexin(登録商標)、Sifrol(登録商標)、Mirapex(登録商標))、ロピニロール(Ronirol(登録商標)、Adartrel(登録商標)、Requip(登録商標))、ピリベジル(Trivastal Retard(登録商標)、Trastal(登録商標)、Trivastan(登録商標)、Clarium(登録商標)、Pronoran(登録商標))、カベルゴリン(Cabaser(登録商標)、Dostinex(登録商標))、アポモルフィン(Ixense(登録商標)、Spontane(登録商標)、Uprima(登録商標)、Apokyn(登録商標))、Lisuride(登録商標)(Dopergin(登録商標)、Proclacam(登録商標)、Revanil(登録商標))、ロチゴチン(Neupro(登録商標))、Ciladopa(登録商標)(AY−27、110)、Dihydrexidine(登録商標)(DAR−0100)、Dinapsoline(登録商標)、Doxanthrine(登録商標)、エピクリプチン(ベータ−ジヒドロエルゴクリプチン)、N−n−プロピルノルアポモルフィン(NPA)、キナゴリド(Norprolac(登録商標))、Roxindole(登録商標)(EMD−49、980)、Sumanirole(登録商標)(PNU−95,666)、パルドプルノクス、アプリドアなど、
・モノアミンオキシダーゼ−B(MAO−B)阻害剤、例えば、セレギリン(Anipryl(登録商標)、L−deprenyl(登録商標)、Eldepryl(登録商標)、Emsam(登録商標)、Zelapar(登録商標))など、ラサギリン(Azilect(登録商標)、AGN1135)、サフィナミドなど、
・抗コリン剤、例えば、ベンザトロピン(ベンズトロピン、Cogentin(登録商標))、ジフェンヒドラミン(Benadryl(登録商標)、Dimedrol(登録商標)、Daedalon(登録商標)、Nytol(登録商標))、オルフェナドリン(Norflex(登録商標)、Mephenamin(登録商標)、Disipal(登録商標)、Banflex(登録商標)、Flexon(登録商標)、Biorphen(登録商標)、Brocasipal(登録商標)、Dolan(登録商標)、Norgesic(登録商標)、OrfenAce(登録商標))、トリヘキシフェニジル(Artane(登録商標)、Apo−Trihex(登録商標)、Parkin(登録商標)、Pacitane(登録商標)、ベンズヘキソール、トリヘクス)など、
・カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤、例えば、エンタカポン(COMTan(登録商標))、トルカポン(Tasmar(登録商標))、ニテカポン、ネビカポンなど、
・アデノシンA2A受容体拮抗薬、例えば、イストラデフィリン(KW−6002)、プレラデナント、フィパメゾール(JP−1730)、SCH−420814、BIIA−014、Lu AA4707など、
・代謝調節型グルタミン酸受容体5(mgluR5)モジュレーター、例えば、ジプラグルラントなど、
・AMPA受容体拮抗薬、例えば、ペランパネル(Fycompa(登録商標))など、
・抗痙攣剤、例えば、ゾニサミド(Tremode(登録商標))など、
・ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)作動薬、例えば、ニコチン、ABT−418、WAY−317,538(SEN−12333)、EVP−6124、MEM3454、ネフィラセタムなど、
・アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(AChEI)例えば、Aricept(登録商標)(ドネペジル)、Exelon(登録商標)(リバスチグミン)、Razadyne(登録商標)(Razadyne ER(登録商標)、Reminyl(登録商標)、Nivalin(登録商標)、ガランタミン)、Cognex(登録商標)(タクリン)、フペルジンA、フェンセリン、Debio−9902 SR(ZT−1SR)、ザナペジル(TAK0147)、ガンスチグミン、NP7557など、
・非定型の抗精神病剤、例えば、クロザピンなど、および
・モダフィニル(Alertec(登録商標)、Modavigil(登録商標)、Provigil(登録商標))。
本発明による、または本発明による使用のための化合物の、パーキンソン病薬剤との組合せは、本明細書に記載されている例に限定されず、パーキンソン病の処置に対して有用な任意の薬剤との組合せを含むことができることを理解されたい。本発明による、または本発明による使用のための化合物と他のパーキンソン病薬剤との組合せは、別々にまたは同時に投与してもよい。一方の薬剤の投与は、他方の薬剤(複数可)の投与の前、それと同時、またはその後であってよい。
一部の実施形態では、本発明による、または本発明による使用のための化合物は、ゴーシェ病の予防または処置において有用な1種または複数の薬剤と組み合わせて提供されてもよい。このような薬剤の例として、これらに限定されないが、以下を挙げることができる、
・組換え型ヒトGCase酵素補充療法、例えば、イミグルセラーゼ(Cerezyme(登録商標))、ベラグルセラーゼアルファ(VPRIV(登録商標))、タリグルセラーゼアルファ(Elelyso(登録商標))など、
・グルコシルセラミドシンターゼ阻害剤、例えば、N−ブチル−デオキシノジリマイシン(Zavesca(登録商標)、ミグルスタット)、EXEL−0346、Genz−123346、Eliglustat(登録商標)(Genz−112638)など、
・ビスホスホネート、例えば、ゾレドロネート(Zometa(登録商標)、Zomera(登録商標)、Aclasta(登録商標)、Reclast(登録商標))、アレンドロン酸ナトリウム(Fosamax(登録商標))、エチドロネート(Didronel(登録商標))、クロドロネート(Bonefos(登録商標)、Loron(登録商標))、チルドロネート(Skelid(登録商標))、パミドロネート(APD(登録商標)、Aredia(登録商標))、ネリドロネート(Nerixia(登録商標))、オルパドロネート、イバンドロネート(Boniva(登録商標))、リセドロネート(Actonel(登録商標))など、
・抗てんかん剤、例えば、Tegretol(登録商標)(Carbatrol(登録商標)、カルバマゼピン)、Zarontin(登録商標)(エトスクシミド)、Felbatol(登録商標)(フェルバメート)、Gabitril(登録商標)(チアガビン)、Keppra(登録商標)(レベチラセタム)、Lamictal(登録商標)(ラモトリジン)、Lyrica(登録商標)(プレガバリン)、Neurontin(登録商標)(ギャバペンチン)、Dilantin(登録商標)(フェニトイン)、Topamax(登録商標)(トピラメート)、Trileptal(登録商標)(オキシカルバゼピン)、Depakene(登録商標)(Depakote(登録商標)、バルプロエート、バルプロ酸)、Zonegran(登録商標)(ゾニサミド)、Valium(登録商標)(ジアゼパム)、Ativan(登録商標)(ロラゼパム)Klonopin(登録商標)(クロナゼパム)、Fycompa(登録商標)(ペランパネル)、Oxtellar XR(登録商標)(オキシカルバゼピン)など、および
・遺伝子療法。
本発明による、または本発明による使用のための化合物とゴーシェ病薬剤との組合せは、本明細書に記載されている例に限定されず、ゴーシェ病の処置に対して有用な任意の薬剤との組合せを含むことができることを理解されたい。本発明による、または本発明による使用のための化合物と他のゴーシェ病薬剤との組合せは、別々にまたは同時に投与してもよい。一方の薬剤の投与は、他方の薬剤(複数可)の投与の前、それと同時、またはその後であってよい。
代替の実施形態では、化合物は、対象への投与後に化合物を放出する、「プロドラッグ」または保護された形態として供給されてもよい。例えば、化合物は、体液、例えば、血流中での加水分解により切り離され、したがって活性化合物を放出する、または体液中で酸化もしくは還元されて、化合物を放出する保護基を保持することができる。したがって、「プロドラッグ」は、生理的条件下でまたは加溶媒分解により、本発明の生物活性化合物へと変換することができる化合物を示すことを意図する。したがって、「プロドラッグ」という用語は、薬学的に許容される本発明の化合物の代謝性前駆体を指す。プロドラッグは、それを必要とする対象に投与された時点で不活性であってよいが、in vivoで本発明の活性化合物に変換することができる。プロドラッグは、通常、例えば、血中の加水分解により、in vivoで急速に変換して、本発明の親化合物を生成する。プロドラッグ化合物は、多くの場合、対象における溶解度の利点、組織適合性または遅延放出を提供する。
「プロドラッグ」という用語はまた、このようなプロドラッグが対象に投与された際に、in vivoで本発明の活性化合物を放出する任意の共有結合した担体を含むことも意図する。本発明の化合物のプロドラッグは、慣例的操作またはin vivoのいずれかにより修飾が切断されて、本発明の親化合物となるような方法で本発明の化合物中に存在する官能基を修飾することによって調製することができる。プロドラッグは、本発明の化合物のプロドラッグが哺乳動物の対象に投与された際に切断されて、遊離ヒドロキシ、遊離アミノもしくは遊離メルカプト基をそれぞれ形成する任意の基にヒドロキシ、アミノもしくはメルカプト基が結合する、本発明の化合物を含む。プロドラッグの例として、これらに限定されないが、本発明の化合物の1種または複数などの中のアルコールの酢酸塩、ギ酸塩および安息香酸塩の誘導体、ならびにアミン官能基のアセトアミド、ホルムアミド、およびベンズアミド誘導体などが挙げられる。
プロドラッグの考察は、“Smith and Williams’ Introduction to the Principles of Drug Design,” H.J. Smith, Wright, Second Edition, London (1988);Bundgard, H., Design of Prodrugs (1985), pp. 7-9, 21-24 (Elsevier, Amsterdam);The Practice of Medicinal Chemistry, Camille G. Wermuth et al., Ch 31, (Academic Press, 1996); A Textbook of Drug Design and Development, P. Krogsgaard-Larson and H. Bundgaard, eds. Ch 5, pgs 113 191 (Harwood Academic Publishers, 1991); Higuchi, T., et al., "Pro-drugs as Novel Delivery Systems," A.C.S. Symposium Series, Vol. 14;またはBioreversible Carriers in Drug Design, ed. Edward B. Roche, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987に見出すことができる。
本発明の化合物の1種または複数の適切なプロドラッグ形態は、式(Ia)〜(If)のいずれか1種または複数を含めた、式(I)において示されているような1つまたは複数のOH基が、OC(O)R(式中、Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはヘテロアリールで置換されていてもよい)として保護されていてもよい実施形態を含むことができる。これらの場合、エステル基は、in vivoで(例えば、体液中)加水分解されて、OH基を遊離し、活性化合物を放出することができる。本発明の好ましいプロドラッグ実施形態は、式(Ia)〜(If)のいずれか1種または複数を含めた、式(I)の化合物(式中、1つまたは複数のOH基は、例えば、OC(O)CH3として、酢酸塩で保護することができる)を含んでもよい。
本発明による、または本発明による使用のための化合物は、リポソーム、アジュバント、または任意の薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤の存在下、例えば、哺乳動物、例えば、ヒト、ウシ、ヒツジなどの対象への投与に対して適切な形態で、単独で、または他の化合物と組み合わせて提供することができる。所望する場合、本発明による化合物を用いた処置は、本明細書に記載されている治療適応のためのより伝統的な既存の治療と組み合わせることができる。本発明による化合物は、長期的または断続的に提供することができる。「長期的」投与とは、初期の治療効果(活性)を長期間の間維持するために、緊急モードとは対照的に、連続モードで化合物(複数可)を投与することを指す。「断続的」投与とは、中断なく引き続いて行うわけではなく、むしろ実際には周期的な処置である。「投与」、「投与可能な」、または「投与する」という用語は、本明細書で使用する場合、処置を必要とする対象へ本発明の化合物を提供することを意味すると考えるべきである。
「薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤」とは、これらに限定されないが、ヒトまたは家畜における使用に対して許容されるとして、例えば、米国食品医薬品局または他の政府機関により認可されている任意のアジュバント、担体、賦形剤、流動促進剤、甘味剤、希釈剤、保存剤、色素/着色剤、香味料強化剤、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、懸濁剤、安定剤、等張剤、溶媒、または乳化剤を含み得る。
本発明の化合物は薬学的に許容される塩の形態で投与することができる。このような場合、本発明による医薬組成物は、このような化合物の塩、好ましくは生理学的に許容される塩を含むことができ、これらは当技術分野で公知である。一部の実施形態では、「薬学的に許容される塩」という用語は、本明細書で使用する場合、特に活性成分の遊離形態または以前に開示された他の塩形態と比較して、この塩形態が改善された薬物動態特性を活性成分に付与する塩の形態で使用される式Iの化合物を含む活性成分を意味する。
「薬学的に許容される塩」は、酸付加塩と塩基付加塩の両方を含み得る。「薬学的に許容される酸付加塩」とは、遊離塩基の生物学的有効性および特性を保持し、生物学的またはその他の点で有害ではなく、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など、および有機酸、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイヒ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸などを用いて形成することができるような塩を指す。
「薬学的に許容される塩基付加塩」は、遊離酸の生物学的有効性および特性を保持することができ、生物学的またはその他の点で有害となり得ないような塩を指す。これらの塩は、遊離酸への無機塩基または有機塩基の添加から調製することができる。無機塩基由来の塩として、これらに限定されないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムの塩などを挙げることができる。好ましい無機塩は、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、およびマグネシウムの塩であってよい。有機塩基由来の塩として、これらに限定されないが、第1級、第2級、および第3級アミン、天然の置換アミンを含めた置換アミン、環状アミンおよび塩基性イオン交換樹脂、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などの塩を挙げることができる。特に好ましい有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリンおよびカフェインであってよい。
したがって、「薬学的に許容される塩」という用語は、これらに限定されないが、酢酸塩、ラクトビオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、リンゴ酸塩、炭酸水素塩、マレイン酸塩、重硫酸塩、マンデル酸塩、酒石酸水素塩(bitartarate)、メシル酸塩、ホウ酸塩、メチル臭化物、臭化物、メチル亜硝酸塩、エデト酸カルシウム、メチル硫酸塩、カンシル酸塩、ムコ酸塩、炭酸塩、ナプシル酸塩、塩化物、硝酸塩、クラブラン酸塩、N−メチルグルカミン、クエン酸塩、アンモニウム塩、二塩酸塩、オレイン酸塩、エデト酸塩、シュウ酸塩、エジシル酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、エストル酸塩、パルミチン酸塩、エシル酸塩、パントテン酸塩、フマル酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、グルセプト酸塩、ポリガラクツロ酸塩、グルコン酸塩、サリチル酸塩、グルタミン酸塩(glutame)、ステアリン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩、硫酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、塩基性酢酸塩、ヒドラダミン、コハク酸塩、臭化水素酸塩、タンニン酸塩、塩酸塩、酒石酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、テオクル酸塩、ヨウ化物、トシル酸塩、イソチオン酸塩、トリエチオダイド、乳酸塩、パノエート、吉草酸塩などを含むすべての許容される塩を包含する。
本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、溶解性または加水分解特性を改変するための投薬として使用してもよいし、または持続放出またはプロドラッグ製剤で使用してもよい。また、本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、亜鉛などのカチオン、ならびにアンモニア、エチレンジアミン、N-メチル-グルタミン、リシン、アルギニン、オルニチン、コリン、N,N’-ジベンジルエチレン-ジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N-ベンジルフェネチル-アミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、および水酸化テトラメチルアンモニウムなどの塩基から形成されるものを含み得る。
医薬製剤は通常、調製物の投与モード、例えば、注射、吸入、局所投与、洗浄、または選択された処置に対して適切である他のモードに対して許容される1種または複数の担体を含んでもよい。適切な担体は、このような投与モードで使用することが当技術分野において公知のものでよい。
適切な医薬組成物は、当技術分野で公知の手段により製剤化することができ、これらの投与モードおよび用量は、熟練した医師により決定することができる。非経口投与に対して、化合物は、滅菌水もしくは生理食塩水またはビタミンKに使用されるものなどの非水溶性化合物の投与に使用される薬学的に許容されるビヒクルに溶解することができる。経腸投与に対して、化合物は、錠剤、カプセル剤で投与してもよいし、または液体形態に溶解してもよい。錠剤またはカプセル剤は、腸溶コーティングしてもよいし、または持続放出用製剤であってもよい。多くの適切な製剤が公知であり、これらには、放出されることになる化合物を封入しているポリマー性もしくはタンパク質微小粒子、軟膏剤、ゲル剤、ヒドロゲル剤または化合物を投与するために局所的もしくは局在的に使用することができる液剤が含まれる。持続放出パッチまたはインプラントを利用することによって、長時間にわたる放出を得ることができる。熟練した医師に公知の多くの技術は、Remington: the Science & Practice of Pharmacy by Alfonso Gennaro, 20th ed., Williams & Wilkins, (2000)に記載されている。非経口投与のための製剤は、例えば、賦形剤、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール、植物由来の油、または水素化ナフタレンを含有することができる。生体適合性、生分解性ラクチドポリマー、ラクチド/グリコリドコポリマー、またはポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーを使用して、化合物の放出を制御することができる。モジュレート化合物のための他の潜在的に有用な非経口デリバリーシステムは、エチレン−酢酸ビニルコポリマー粒子、浸透圧ポンプ、埋め込み型注入システム、およびリポソームを含むことができる。吸入用製剤は、賦形剤、例えば、ラクトースを含有してもよいし、または、例えば、ポリオキシエチレン−9−ラウリルエーテル、グリココレートおよびデオキシコレートを含有する水溶液であってもよいし、あるいは点鼻剤の形態、またはゲル剤として投与するための油性液剤であってもよい。
本発明による化合物または医薬組成物は、経口もしくは非経口の、例えば、筋肉内、腹腔内、静注用、嚢内注射もしくは注入、皮下注射、経皮的あるいは経粘膜的経路により投与することができる。一部の実施形態では、本発明による、または本発明における使用のための化合物もしくは医薬組成物は、例えば、インプラント、グラフト、プロステーシス、ステントなどの医療用具または器具の手段により投与することができる。このような化合物または組成物を含有および放出することを意図するインプラントを考案することができる。一例は、一定時間にわたり化合物を放出するように構成されているポリマー材で作製されたインプラントである。化合物は、単独でまたは薬学的に許容される担体との混合物として、例えば、錠剤、カプセル剤、粒剤、粉末剤などの固形剤として、シロップ、注射などの液体製剤として、注射、ドロップ剤、坐剤、ペッサリーとして投与することができる。一部の実施形態では、本発明による、または本発明における使用のための化合物もしくは医薬組成物は、吸入スプレー、鼻腔用、経膣、直腸、舌下、または局所的経路により投与することができ、単独で、または従来の無毒性薬学的に許容される担体、アジュバントおよび各投与経路に対して適切なビヒクルを含有する適切な用量単位製剤で一緒に製剤化することができる。
本発明の化合物は、マウス、ラット、ウマ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコ、およびサルを含む動物を処置するために使用することができる。しかし、本発明の化合物はまた、鳥類(例えば、ニワトリ)などの他の生物に使用することもできる。本発明の化合物の1種または複数はまた、ヒトにおいて使用するのに有効となり得る。「対象」または本明細書では代わりに「患者」とも呼ばれる用語は、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを指すことを意図し、それは処置、観察または実験の対象である。しかし、本発明の化合物の1種または複数、方法、および医薬組成物は、動物の処置において使用することができる。したがって、本明細書で使用する場合、「対象」とは、ヒト、ヒト以外の霊長類、ラット、マウス、雌ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコなどであってよい。対象は、GCase活性の調節を必要とし得る状態を有するらしいと疑われているか、またはそのリスクがあり得る。
本発明による化合物の「有効量」は、治療有効量または予防的有効量を含み得る。「治療有効量」とは、必要な投薬量および期間で、所望の治療結果、例えば、GCaseを阻害および/またはモジュレートすること、GCaseタンパク質および/または酵素活性レベルの上昇、アルファ−シヌクレイン凝集、または本明細書に記載されている任意の状態の阻害などを達成するのに有効な量を指す。化合物の治療有効量は、個体の病態、年齢、性別、および体重、ならびに個体において所望の応答を導き出す化合物の能力などの因子により異なり得る。投与レジメンは、最適の治療応答が得られるように調整することができる。治療有効量はまた、治療上有益な効果が、任意の化合物の有毒性または有害な影響を上回る場合でもあり得る。「予防的有効量」とは、必要な投薬量および期間で、所望の予防的結果、例えば、GCaseを阻害および/またはモジュレートすること、GCaseタンパク質および/または酵素活性レベルの上昇、アルファ−シヌクレイン凝集、または本明細書に記載されている任意の状態の阻害などを達成するのに有効な量を指すことができる。通常、予防的用量は疾患に罹る前または疾患の早期段階で対象において使用することができ、よって、予防的有効量は治療有効量より少なくなることもある。化合物の治療的または予防的有効量に対して適切な範囲は、0.1nM〜0.1M、0.1nM〜0.05M、0.05nM〜15μMまたは0.01nM〜10μMの任意の整数であってよい。
代替の実施形態では、GCase活性の調節を必要とし得る状態の処置または予防において、適切な投薬レベルは、一般的に1日当たり、対象体重1kg当たり約0.01〜500mgであってよく、これを単回用量または複数回用量で投与することができる。一部の実施形態では、投薬レベルは、1日当たり約0.1〜約250mg/kgであってよい。任意の特定の患者に対する特定の用量レベルおよび投薬頻度は変えることができ、使用される特定の化合物の活性、その化合物の代謝安定性および作用期間、年齢、体重、全般的な健康状態、性別、食生活、投与のモードおよび時間、排せつ速度、薬物併用、特定の状態の重症度、ならびに治療を受ける患者を含む様々な因子に依存し得ることを理解されたい。
投薬の値は、緩和すべき状態の重症度により異なり得ることに注目されたい。任意の特定の対象に対して、特定の投与レジメンは、個々の必要性およびその組成物の投与の管理者または監督者の専門的判断に応じて時間の経過と共に調整することができる。本明細書で示されている投薬範囲は、単なる例示に過ぎず、医師により選択することができる投薬範囲を限定するものではない。組成物中の活性化合物(複数可)の量は、対象の病態、年齢、性別、および体重などの因子に応じて異なってもよい。投与レジメンは、最適の治療応答が得られるように調整することができる。例えば、単一のボーラスを投与してもよいし、いくつかの分割用量を時間の経過と共に投与してもよいし、または治療状況の緊急事態により示されるように、用量を比例的に増減させてもよい。投与の簡略化および投薬の均一性のために非経口組成物を用量単位剤形で製剤化することが有利となり得る。一般的に、本発明の化合物は、実質的な毒性をもたらすことなく使用されるべきであり、本明細書に記載されているように、化合物の1種または複数は、治療的使用に対して適切な安全性プロファイルを示すことができる。本発明の化合物の毒性は、標準的技術を使用して、例えば、細胞培養物または実験動物で試験し、治療指数、すなわち、LD50(集団の50%に対する致死用量)とLD100(集団の100%に対する致死用量)の間の比を決定することによって決定することができる。しかし、重症の疾患状態などいくつかの状況によっては、かなり過剰な組成物を投与することが必要となることもある。
式(Ia)〜(If)のいずれか1種または複数を含めた、一般的な式(I)の化合物において、原子は、これらの天然同位体の存在量を示してもよいし、または原子のうちの1個もしくは複数は、同じ原子番号を有するが、主に自然界に見られる原子量または質量数とは異なる原子量または質量数を有する特定の同位体において人為的に濃縮されていてもよい。本発明は、式(Ia)〜(If)のいずれか1種または複数を含めた、一般的な式(I)の化合物のすべての適切な同位体の変化形を含むことを意図する。例えば、水素(H)の異なる同位体形態は、プロチウム(1H)、重水素(2H)およびトリチウム(3H)を含む。プロチウムは、自然界に見られる主要な水素同位体である。重水素を富化することによって、ある特定の治療的利点、例えば、in vivoでの半減期の増加もしくは必要用量の減少などをもたらすことができ、または生体試料の特徴付けに対する標準物質として有用な化合物を得ることもできる。式(Ia)〜(If)のいずれか1種または複数を含めた、一般式(I)内の同位体が豊富に含まれる化合物は、当業者に周知の従来の技術により、または適切な同位体が豊富に含まれる試薬および/もしくは中間体を使用して、本明細書のスキームおよび実施例に記載されているものと類似のプロセスにより、不当な実験法を用いることなく調製することができる。
他の使用
代替の実施形態では、本発明の化合物の1種または複数を、細胞および生命体レベルでのGCaseの生理的役割の実験に使用することができる。一部の実施形態では、化合物の1種または複数は、GCaseの欠乏、GCaseの過剰発現、グルコシルセラミドの蓄積、グルコシルセラミドの枯渇に関係し得る疾患または障害を実験するための、およびGCaseの欠乏もしくは過剰発現、またはグルコシルセラミドの蓄積もしくは枯渇に関係し得る疾患および障害の処置を実験するための動物モデルの開発に有用となり得る。このような疾患および障害は、パーキンソン病を含む神経変性疾患、およびゴーシェ病を含むリソソーム蓄積症を含み得る。
有毒性アルファ−シヌクレイン種の蓄積に関連する病態(例えば、パーキンソン病および他のシヌクレイン病)の処置における化合物の有効性は、疾患の確立した細胞モデル12および/または遺伝子組み換え動物モデルにおける有毒性アルファ−シヌクレイン種の形成を遮断する化合物の能力を試験することによって確認することができる13
GCaseの遺伝的欠乏に関連する病態(例えば、ゴーシェ病)の処置における化合物の有効性は、ゴーシェ病患者由来の線維芽細胞において14、または疾患の確立した細胞モデル15および/もしくは遺伝子組み換え動物モデルにおいて14,16、GCaseタンパク質および/またはGCase酵素活性のレベルを増加させる化合物の能力を試験することによって確認することができる。GBA1機能欠失型変異に対してホモ接合性であるゴーシェ病の線維芽細胞の細胞株は、例えば、the Coriell Institute for Medical Researchから入手することができる。
本発明の様々な代替の実施形態および実施例が本明細書に記載されている。これらの実施形態および実施例は例示的なものであり、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
以下の実施例は、本発明の実施形態を例示することを意図し、これを限定するように解釈されることを意図するものではない。
略語
AIBN=アゾビスイソブチロニトリル
9−BBN=9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン
Boc2O=二炭酸ジ−tert−ブチル
CAN=硝酸セリウムアンモニウム
DAST=三フッ化ジエチルアミノ硫黄
DBU=1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
DCM=ジクロロメタン
DIAD=アゾジカルボン酸ジイソプロピル
DIBAL−H=水素化ジイソブチルアルミニウム
DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン
DMF=N,N−ジメチルホルムアミド
DMP=デス−マーチンペルヨージナン
Et2O=ジエチルエーテル
HATU=(1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート)
HOBt=ヒドロキシベンゾトリアゾール
MsCl=塩化メタンスルホニル
TFA=2,2,2−トリフルオロ酢酸
TFAA=トリフルオロ酢酸無水物
Tf2O=トリフルオロメタンスルホン酸無水物
THF=テトラヒドロフラン
チオ−CDI=1,1’−チオカルボニルジイミダゾール
TMSCF3=トリフルオロメチルトリメチルシラン
TsOH=p−トルエンスルホン酸
一般的手順および中間体
本発明の化合物は、標準的スキームおよび手順により、例えば、適切であれば、スキーム1〜18に示されている通り合成する。中間体A(スキーム1)は、例えば、例2に記載の通り調製することができる。
Figure 2017502961
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(3R,4R,5R)−5−(ヒドロキシメチル)−6,6−ジメチルピペリジン−3,4−ジオール
Figure 2017502961
セリウム(III)塩化物ヘプタ水和物(3.34g、8.8mmol)粉末を真空下、145℃で5時間撹拌し、次いで110℃で18時間撹拌した。固体を室温まで冷却させておいた。THF(10mL)を加え、固体を室温で2時間撹拌した。懸濁液を−78℃に冷却した。MeLi(5mL、Et2O中1.6M、8.0mmol)を滴下添加した。反応混合物を−78℃で30分撹拌した。(2S,3S,4aS,5S,8R,8aR)−5−(ベンジルオキシ)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルヘキサヒドロ−2H−ピラノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−8−カルボニトリル(740mg、2.0mmol)のTHF(5mL)中溶液を滴下で導入した。反応を、−78℃で2時間、次いで0℃でもう2時間進行させた。濃縮NH4OH(5mL)を加え、反応混合物を室温まで温めた。DCM(50mL)を加え、混合物を室温で1時間撹拌し、次いでセライトパッドを介して濾過した。セライトパッドをDCMで洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮した。得た残留物をクロマトグラフィーで精製することによって、淡黄色の油状物として、2−((2S,3S,4aS,5S,8R,8aR)−5−(ベンジルオキシ)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルヘキサヒドロ−2H−ピラノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−8−イル)プロパン−2−アミンを得た(780mg、95%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.46-7.42 (m, 2H), 7.39-7.34 (m, 2H), 7.32-7.27 (m, 1H), 4.90 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 4.78-4.62 (m, 2H), 4.57-4.50 (m, 1H), 4.42-4.35 (m, 1H), 3.96-9.90 (m, 1H), 3.78 (dd, J = 0.8, 12.8 Hz, 1H), 3.285 (s, 3H), 3.236 (s, 3H), 1.90-1.85 (m, 1H), 1.40 (s, 3H), 1.35 (s, 3H), 1.31 (s, 3H), 1.23 (s, 3H); MS, (ES, m/z) [M+Na]+ 396.23.
上記物質(780mg、1.97mmol)のMeOH(40mL)中溶液に、Pd(OH)2/C(20質量%、70mg、0.1mmol)を加え、混合物を水素(1atm)で18時間処理した。触媒を、セライトを介して濾別し、溶媒を減圧下で蒸発させることによって、淡黄色の油状物として、((2S,3S,4aR,8R,8aR)−2,3−ジメトキシ−2,3,7,7−テトラメチルオクタヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−8−イル)メタノールを得た(570mg、100%)。MS, (ES, m/z) [M+Na]+ 290.19.
TFA(2mL)およびH2O(0.2mL)混合物を0℃に冷却し、上記物質(40mg、0.14mmol)に0℃で加えた。混合物を0℃で10分、次いで室温で4時間撹拌した。TFAを真空下で除去した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(70:20:2 DCM/MeOH/NH4OHを溶出液として使用)で精製することによって、(3R,4R,5R)−5−(ヒドロキシメチル)−6,6−ジメチルピペリジン−3,4−ジオールを得た(24mg、98%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 3.92-3.82 (m, 2H), 3.69-3.60 (m, 2H), 3.31-3.25 (m, 1H), 3.02-2.92 (m, 1H), 1.68-1.60 (m, 1H), 1.53 (s, 3H), 1.41 (s, 3H); MS, (ES, m/z) [M+H]+ 176.13.
〔実施例〕
(例1)
(6R,7R,8S)−8−メチル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
(2S,3S,4aR,8R,8aR)−tert−ブチル8−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(110mg、0.28mmol)のTHF(4mL)中溶液に、0℃で、NaH(鉱油中57%〜63%、50mg、1.25mmol)を加え、これに続いてCS2(0.07mL、1.2mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、次いでMeI(0.15mL、8.6mmol)を滴下添加した。生成した混合物をさらに1時間撹拌し、次いで濃縮し、EtOAcで希釈した。有機相を飽和水性NaHCO3およびブラインで洗浄し、次いでMgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中30%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、白色の泡として、(2S,3S,4aR,8R,8aR)−tert−ブチル2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチル−8−(((メチルチオ)カルボノチオイル)オキシ)メチル)テトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(135mg、100%)。
上記物質(136mg、0.28mmol)のベンゼン(2mL)中還流溶液に、n−Bu3SnH(0.11mL、0.42mmol)およびABCN(7mg、0.028mmol)のベンゼン(1mL)中溶液を15分滴下添加した。反応物を還流下で1時間撹拌し、室温に冷却し、濃縮し、EtOAcで希釈した。有機相を飽和水性NaHCO3およびブラインで洗浄し、次いでMgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これをTHF(2mL)中に再溶解し、1時間撹拌しながら固体KF(100mg)で処理することによって、スズ副生成物を除去した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中7%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、白色の泡として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル2,3−ジメトキシ−2,3,8−トリメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(57mg、55%)。
上記物質(57mg、0.15mmo)をTFA/H2O(9:1、2mL)中に溶解し、反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで蒸発乾燥させた。粗材料を、5:10:85のNH4OH:MeOH:DCMで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、白色の泡として(6R,7R,8S)−8−メチル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを生成した(21mg、91%)。1H NMR (400 MHz, d-MeOH) δ 3.50-3.42 (m, 1H), 3.07 (dd, J = 8, 9.6 Hz, 1H), 3.00 (dd, J = 5.2, 12.4 Hz, 1H), 2.5 (dd, J = 10.8, 12.4 Hz, 1H), 1.94-1.86 (m, 1H), 0.72 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.7-0.66 (m, 1H), 0.63-0.58 (m, 1H), 0.52-0.47 (m, 1H), 0.38-0.33 (m, 1H); MS m/z 158.30 (M+1, 100%).
(例2)
(6R,7R,8R)−8−(ヒドロキシメチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
トリイソプロポキシメチルチタンのストック溶液(0.5M)を以下の通り調製した:チタニウム(IV)イソプロポキシド(2.68mL、9.0mmol)を充填し、撹拌し、予め冷却した(氷浴)フラスコに、四塩化チタン(0.32mL、3.0mmol)を滴下添加した。混合物を室温に温めておき、5分撹拌した。THF(13.5mL)を加え、撹拌を室温で30分継続した。反応混合物を0℃に冷却し、MeLi(ジエチルエーテル中1.6M、7.5mL、12mmol)を加えた。添加中、LiClが沈殿し、懸濁液の色が、オレンジ色から明るい黄色に変化した。1時間後、生成したトリイソプロポキシメチルチタン溶液(0.5M、12.6mL、6.3mmol)の一部を、THF(20mL)中(2S,3S,4aS,5S,8R,8aR)−5−(ベンジルオキシ)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルヘキサヒドロ−2H−ピラノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−8−カルボニトリル(PCT国際出願WO2008144773)(1.5g、4.2mmol)を含有するフラスコに室温で移し、これに続いてエチルマグネシウムブロミド(Et2O中3.0M、2.0mL、6.0mmol)を加えた。生成した茶色の混合物を室温で1時間撹拌し、次いで三フッ化ホウ素エーテレート(1.0mL、8.1mmol)を加え、生成した混合物を室温でさらなる時間の間撹拌し、次いで、2N HCl(6.3mL、12.6mmol)、H2O(30mL)を加えることによってクエンチし、次いで、NaOH(3M、5mL、15.0mmol)の添加により中和した。水層をEtOAc(3×100mL)で抽出し、生成した有機溶液を水、ブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、DCM中3%のMeOHおよび3%の水酸化アンモニウムで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、(1−((2S,3S,4aS,5S,8R,8aR)−5−(ベンジルオキシ)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルヘキサヒドロ−2H−ピラノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−8−イル)シクロプロパンアミンを得た(1.4g、75%)。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.41 (d, J = 6 Hz, 2H), 7.34 (dd, J = 7.0 Hz, 7.0 Hz, 2H), 7.28 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 4.88 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 4.70 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 4.66 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 4.45 (dd, J = 11 Hz, 5.5 Hz, 1H), 4.42 (dd, J = 11 Hz, 3.5 Hz, 1H), 3.92 (dd, J = 12.3 Hz, 3.5 Hz 1H), 3.60 (d, J = 12 Hz, 1H), 3.25 (s, 3H), 3.23 (s, 3H), 2.19-1.80 (広幅, NH2), 1.67-1.60 (m, 1H), 1.34 (s, 3H), 1.29 (s, 3H), 0.69-0.52 (m, 4H); MS m/z 394.22 (M+1, 100%).
上記物質(400mg、1.5mmol)をMeOH(30mL)に溶解し、次いで5滴の酢酸を加え、これに続いて、Pd(OH)2(湿性、炭素上の20%水酸化パラジウム、100mg)を加えた。バルーン内の水素気体を、反応物を介して20分バブリングし、次いで混合物を、水素(1atm.)下、室温で8時間撹拌した。反応時間中、水素気体を、反応混合物を介して3回バブリングすることによって、溶液が絶えず水素で飽和されるようにした。粗製反応物を、セライト(登録商標)545を介して濾過し、溶媒を蒸発させて粗材料を得、EtOAc中5%のMeOHで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、白色の固体として、((2S,3S,4aR,8R,8aR)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルヘキサヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−8−イル)メタノールを生成した(284mg、65%)。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 3.82 (dd, J = 10 Hz, 10 Hz, 1H), 3.71-3.66 (m, 1H), 3.45 (dd, J = 11 Hz, 8 Hz, 1H), 3.30 (s, 3H), 3.29 (s, 3H), 3.25 (dd, J = 11 Hz, 3.5 Hz, 1H), 2.95 (dd, J = 13 Hz, 5 Hz, 1H), 2.72 (dd, J = 13 Hz, 11 Hz, 1H), 2.25-2.20 (m, 1H), 2.25-2.20 (広幅, NH), 1.33 (s, 3H), 1.30 (s, 3H), 0.80-0.75 (m, 1H), 0.57-0.52 (m, 1H), 0.46-0.37 (m, 2H); MS m/z 288.177 (M+1, 100%).
上記物質(30mg、0.1mmol)をTFA/H2O(9:1、1mL)に溶解し、反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、蒸発乾燥させた。Et2O(2.0mL)を粗材料に加えると、白色の固体が形成され、次いでこれを収集し、高真空下で乾燥させることによって、TFA塩として(6R,7R,8R)−8−(ヒドロキシメチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを得た(11mg)。1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δ 3.92 (dd, J = 11.6 Hz, 5.6 Hz, 1H), 3.88-3.86 (広幅, 2H), 3.79 (dd, J = 11.2 Hz, 6.0 Hz, 1H), 3.54-3.48 (m, 1H), 3.06-3.03 (広幅, 1H), 1.73-1.67 (広幅 1H), 1.16-1.05 (m, 2H), 1.04-0.97 (m, 1H), 0.93-0.55 (m, 1H); MS m/z 174.11 (M+1, 100%).
(例3)
(6R,7R,8S)−8−(フルオロメチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
2,2,2−トリフルオロ−1−((2S,3S,4aR,8R,8aR)−8−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−イル)エタノン(0.103g、0.27mmol)をDCM(12mL)中に溶解させ、−78℃に冷却した。−78℃で撹拌しながら、DAST(0.18mL、1.4mmol)を滴下添加した。添加後、冷却槽を取り外し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応物をNaHCO3飽和水溶液(10mL)で希釈した。DCM層を分離し、無水Na2SO4で脱水し、濃縮した。粗残留物を自動フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、1:4)で精製することによって、回転異性体の混合物として、2,2,2−トリフルオロ−1−((2S,3S,4aR,8R,8aR)−8−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−イル)エタノンを得た(0.076g、72.9%)。ES/MS: 408.13 [M + Na].
上記物質(0.101g、0.26mmol)を7:3 MeOH:H2O(10mL)中に溶解させ、これに続いてK2CO3(0.360g、2.6mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、EtOAc(50mL)で希釈し、これに続いてブラインで洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲル上で、自動フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc、100%)で精製することによって、白色の固体として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−8−(フルオロメチル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルヘキサヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]を得た(0.055g、73%)。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 4.53- 4.39 (ddd, J = 47.4, 10.0, 5.1 Hz, 1H), 4.33- 4.19 (ddd, J = 47.9, 9.95, 1.05 Hz, 1H), 3.84- 3.79 (dd, J = 10.7, 9.6 Hz, 1H), 3.73-3.66 (m, 1H), 3.28 (s, 3H), 3.24 (s, 3H), 2.99- 2.93 (dd, J = 12.8, 4.9 Hz, 1H), 2.79-2.73 (dd, J = 12.5, 11.4 Hz, 1H), 2.23- 2.11 (ddd, J = 32.0, 11.0, 4.8 Hz, 1H), 1.31 (s, 3H), 1.30 (s, 3H), 0.88-0.83 (m, 1H), 0.81- 0.76 (m, 1H), 0.64- 0.59 (m,1H), 0.54- 0.48 (m, 1H). ES/MS: 290.17 [M +1].
上記物質(0.055g、0.19mmol)を0℃で90%TFA/H2O(10mL)に溶解し、この温度で1時間撹拌し、次の1.5時間でゆっくりと室温に温めた。反応混合物を蒸発乾燥させ、2M NH3/MeOH(5mL)溶液を加えることによって、反応物を中和した。反応混合物を再び濃縮し、粗残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、85:15)で精製することによって、白色の固体として、(6R,7R,8S)−8−(フルオロメチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを得た(0.028g、84.2%)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 4.62- 4.53 (ddd, J = 18.8, 10.0, 6.0 Hz, 1H), 4.50- 4.41 (ddd, J = 18.4, 10.0, 6.0 Hz, 1H), 3.61- 3.51 (m, 2H), 3.14- 3.09 (dd, J = 12.6, 4.0 Hz, 1H), 2.67-2.60 (dd, J = 12.7, 8.5 Hz, 1H), 2.05- 1.92 (m, 1H), 0.93- 0.87 (m, 1H), 0.86- 0.80 (m,1H), 0.71- 0.65 (m, 1H), 0.58- 0.51 (m, 1H). ES/MS: 176.10 [M +1].
(例4)
(6R,7R,8S)−8−(ジフルオロメチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
((2S,3S,4aR,8R,8aR)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルヘキサヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−8−イル)メタノール(170mg、0.60mmol)およびトリエチルアミン(0.4mL、2.77mmol)のトルエン(3mL)中溶液に、TFAA(0.12mL、0.88mmol)を0℃で加えた。混合物を室温で30分撹拌し、次いでTHFおよび飽和水性NaHCO3(1:1、20mL)を加えた。生成した懸濁液を0.5時間激しく撹拌し、次いでEtOAc(3×30mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中30%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、2,2,2−トリフルオロ−1−((2S,3S,4aR,8R,8aR)−8−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−イル)エタノンを生成した(140mg、60%)。
上記物質(140mg、0.37mmol)のDCM(3mL)中溶液に、DMP(232mg、0.55mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、次いでEtOAc(20mL)で希釈した。有機相を飽和水性NaHCO3およびブラインで洗浄し、次いでMgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中20%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチル−6−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ヘキサヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−8−カルボアルデヒドを生成した(106mg、76%)。
上記物質(106mg、0.28mmol)をDCM(4mL)に溶解し、−15℃に冷却した。−15℃で撹拌しながら、DAST(0.11mL、0.83mmol)を滴下添加した。添加後、冷却槽を除去し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応物をNaHCO3飽和水溶液(10mL)で希釈した。DCM層を分離し、無水Na2SO4で脱水し、濃縮した。粗残留物を、シリカゲル上で、ヘキサン中30%のEtOAcで溶出する自動フラッシュカラムクロマトグラフィーで精製することによって、白色の泡として、1−((2S,3S,4aR,8S,8aR)−8−(ジフルオロメチル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−イル)−2,2,2−トリフルオロエタノンを得た(88mg、81%)。
上記物質(88mg、0.22mmol)を1:1 MeOH:H2O(4mL)に溶解し、次いで固体K2CO3(300mg、2.2mmol)を加え、生成した混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、EtOAc(50mL)で希釈し、次いでブラインで洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲル上で、ヘキサン中50%のEtOAcで溶出する自動フラッシュカラムクロマトグラフィーで精製することによって、白色の泡として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−8−(ジフルオロメチル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルヘキサヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]を得た(58mg、87%)。
上記物質(58mg、0.19mmol)をTFA/H2O(9:1、2mL)に溶解し、反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで蒸発乾燥させた。粗材料を、5:10:85のNH4OH:MeOH:DCMで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、(6R,7R,8S)−8−(ジフルオロメチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを生成した(26mg、69%)。1H NMR (400 MHz, d-MeOH) δ 6.37 (ddd, J = 56.4, 56.4, 6.4 Hz, 1H), 3.92 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.57 (dd, J = 7.6, 4.4 Hz, 1H), 3.17 (dd, J = 13.6, 2.8 Hz, 1H), 2.66 (dd, J = 13.2, 4.8 Hz, 1H), 1.74-1.62 (m, 1H), 0.78-0.70 (m, 2H), 0.65-0.61 (m, 1H), 0.56-0.53 (m, 1H); MS m/z 194.09 (M+1, 100%).
(例5)
(6R,7R,8S)−8−(クロロメチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
((2S,3S,4aR,8R,8aR)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルヘキサヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−8−イル)メタノール(284mg、0.99mmol)およびDIPEA(0.27mL、1.47mmol)のDCM(10mL)中溶液に、Boc2O(237mg、1.10mmol)を加えた。混合物を一晩撹拌し、EtOAc(100mL)で希釈した。有機相を飽和したNH4Clおよびブラインで洗浄し、次いで無水MgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中30%のEtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、(2S,3S,4aR,8R,8aR)−tert−ブチル8−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(270mg、70%)。
上記物質(137mg、0.35mmol)およびPh3P(276mg、1.05mmol)のDCM(2mL)中溶液に、CCl4(0.4mL、4.10mmol)を加えた。反応混合物を一晩撹拌し、次いで濃縮した。粗材料を、ヘキサン中20%のEtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(クロロメチル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(143mg、100%)。この化合物をTFA/H2O(9:1、2mL)に溶解し、反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで蒸発乾燥させた。粗材料を、5:10:85のNH4OH:MeOH:DCMで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、(6R,7R,8S)−8−(クロロメチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを生成した(59mg、85%)。1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δ 3.90 (dd, J = 11.6 Hz, 4.8Hz, 1H), 3.66 (dd, J = 7.0 Hz, J = 7.0 Hz , 1H), 3.57-3.50 (m, 2H), 3.06 (dd, J = 13.2 Hz, J = 4 Hz, 1H), 2.60 (dd, J = 13.2 Hz, J = 7.6 Hz, 1H), 1.93-1.83 (m, 1H), 0.92-0.82 (m, 1H), 0.82-0.78 (m, 1H), 0.67-0.62 (m, 1H), 0.51-0.46 (m, 1H); MS m/z 191.07 (M+1, 100%).
(例6)
(6R,7R,8R)−8−(メトキシメチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
(2S,3S,4aR,8R,8aR)−tert−ブチル8−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(104mg、0.27mmol)のTHF(3mL)中溶液に、NaH(鉱油中57%〜63%、21mg、0.54mmol)を加え、これに続いてMeI(0.1mL、1.5mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、濃縮し、EtOAc(20mL)で希釈した。有機相を飽和水性NaHCO3およびブラインで洗浄し、次いでMgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中30%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の泡として、(2S,3S,4aR,8R,8aR)−tert−ブチル2,3−ジメトキシ−8−(メトキシメチル)−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(96mg、89%)。
上記物質(98mg、0.24mmol)をTFA/H2O(9:1、2mL)に溶解し、反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで蒸発乾燥させた。粗材料を、5:10:85のNH4OH:MeOH:DCMで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、((6R,7R,8R)−8−(メトキシメチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを生成した(38mg、83%)。1H NMR (400 MHz, d-MeOH) δ 3.62-3.44 (m, 3H), 3.30 (dd, J = 10, 6.4 Hz, 1H), 3.27 (s, 3H), 3.01 (dd, J = 4.4, 9.2 Hz, 1H), 2.52 (dd, J = 9.2, 12.8 Hz, 1H), 1.96-1.85 (m, 1H), 0.89-0.84 (m, 1H), 0.79-0.74 (m, 1H), 0.58-0.52 (m, 1H), 0.42-0.38 (m, 1H) ; MS m/z 188.13 (M+1, 100%).
(例7)
(6R,7S,8S)−8−メトキシ−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−ホルミル−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(773mg、2.01mmol)のDCM(20mL)中溶液に、MCPBA(675mg、純度77%、3.00mmol)を加えた。混合物を室温で24時間撹拌し、次いでEtOAcで希釈した。有機溶液を飽和NaHCO3、ブラインで洗浄し、MgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中、最初10%、次いで30%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−6−(tert−ブトキシカルボニル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルヘキサヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−8−カルボン酸(296mg、40%)および(2S,3S,4aR,8S,8aS)−tert−ブチル8−(ホルミルオキシ)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを得た(169mg、20%)。
(2S,3S,4aR,8S,8aS)−tert−ブチル8−(ホルミルオキシ)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(169mg、0.42mmol)のMeOHおよびH2O(3:1、4mL)中溶液に、KOH(380mg、6.8mmol)を加えた。混合物を1時間加熱還流させ、室温に冷却し、EtOAcで希釈した。有機溶液を飽和NaHCO3、ブラインで洗浄し、MgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中20%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−ヒドロキシ−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(158mg、100%)。
上記物質(53mg、0.14mmol)のTHF(1mL)中溶液に、NaH(11mg、57%〜64%、0.27mmol)を加え、これに続いてMeI(0.05mL、0.71mmol)を加えた。混合物を50℃に2時間温め、室温に冷却し、EtOAcで希釈した。有機溶液を飽和NaHCO3、ブラインで洗浄し、MgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中10%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、(2S,3S,4aR,8S,8aS)−tert−ブチル2,3,8−トリメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した。粗材料をTFA/H2O(9:1、2mL)に溶解し、反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで蒸発乾燥させた。粗材料を、5:10:85のNH32O:MeOH:DCMで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、(6R,7S,8S)−8−メトキシ−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを生成した(22mg、2ステップにわたり89%)。1H NMR (400 MHz, d-MeOH) δ 3.35-3.47 (m, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.37-3.38 (m, 2H), 3.14 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 2.95 (dd, J = 4.8, 12.8 Hz, 1H), 2.47 (dd, J = 10, 12.8 Hz, 1H), 0.70-0.65 (m, 2H), 0.57-0.54 (m, 1H), 0.40-0.34 (m, 1H); m/z 174.12 (M+1, 100%).
(例8)
(6R,7R,8R)−6,7−ジヒドロキシ−4−アザスピロ[2.5]オクタン−8−カルボニトリル
Figure 2017502961
(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−ホルミル−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(316mg、0.82mmol)およびNH2OH HCl塩(286mg、3.77mmol)のEtOH/H2O(1:1、6mL)中溶液に、NaHCO3(276mg、3.28mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、濃縮し、EtOAc(30mL)で希釈した。有機溶液を飽和水性NaHCO3およびブラインで洗浄し、次いでMgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて、粗製の(2S,3S,4aR,8R,8aR)−tert−ブチル8−((ヒドロキシイミノ)メチル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(281mg、85%)をtransとcis異性体の混合物として得、これを次のステップでそのまま使用した。
上記物質(281mg、0.70mmol)のピリジン(3mL)中溶液に、0℃で、MsCl(0.4mL、5.2mmol)を加えた。混合物を0℃で1時間撹拌し、次いでEtOAc(30mL)で希釈した。有機相を飽和水性NaHCO3およびブラインで洗浄し、次いでMgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中10%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の泡として、(2S,3S,4aR,8R,8aR)−tert−ブチル8−シアノ−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(229mg、86%)。
上記物質(229mg、0.60mmol)をTFA/H2O(9:1、2mL)に溶解し、反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで蒸発乾燥させた。粗材料を、5:10:85のNH4OH:MeOH:DCMで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、(6R,7R,8R)−6,7−ジヒドロキシ−4−アザスピロ[2.5]オクタン−8−カルボニトリルを生成した(63mg、63%)。1H NMR (500 MHz, d-MeOH) δ 3.60 (t, J = 9Hz, 1H), 3.43-3.37 (m, 1H), 3.09 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 3.01 (dd, J = 13, 5 Hz, 1H), 2.53 (dd, J = 13, 10.5 Hz, 1H), 0.91-0.78 (m, 3H), 0.67-0.63 (m, 1H); MS m/z 169.10 (M+1, 100%).
(例9)
(6R,7R,8S)−6,7−ジヒドロキシ−4−アザスピロ[2.5]オクタン−8−カルボン酸
Figure 2017502961
(2S,3S,4aR,8S,8aR)−6−(tert−ブトキシカルボニル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルヘキサヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−8−カルボン酸をTFA/H2O(9:1、2mL)に溶解し、反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで蒸発乾燥させた。粗材料をEt2Oで洗浄し、高真空下で乾燥させることによって、TFA塩として、(6R,7R,8S)−6,7−ジヒドロキシ−4−アザスピロ[2.5]オクタン−8−カルボン酸を得た(23mg、50%)。1H NMR (400 MHz, d-MeOH) δ 4.32 (br s, 1H), 3.93 (br s, 1H), 3.59 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.15 (d, J = 12 Hz, 1H), 2.45 (br s, 1H), 1.02-1.09 (m, 2H), 1.01-0.92 (m, 2H); m/z 188.09 (M+1, 100%).
(例10)
(6R,7R,8S)−6,7−ジヒドロキシ−N−メチル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−8−カルボキサミド
Figure 2017502961
(2S,3S,4aR,8S,8aR)−6−(tert−ブトキシカルボニル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルヘキサヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−8−カルボン酸(85mg、0.21mmol)、HOBt(43mg、0.318mmol)、メチルアミン塩酸塩(22mg、0.318mmol)およびi−Pr2NEt(0.1mL、0.55mmol)のDMF(2mL)中溶液に、HATU(121mg、0.32mmol)を加えた。混合物を室温で24時間撹拌し、次いでEtOAcで希釈した。有機溶液を飽和NaHCO3、ブラインで洗浄し、MgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中30%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として所望のアミド生成物を生成した。この中間体をTFA/H2O(9:1、2mL)に溶解し、室温で2時間撹拌し、次いで蒸発乾燥させた。粗材料を5:10:85のNH32O:MeOH:DCMで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として(6R,7R,8S)−6,7−ジヒドロキシ−N−メチル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−8−カルボキサミドを生成した(20mg、2ステップにわたり48%)。1H NMR (400 MHz, d-MeOH) δ 3.85 (dd, J = 8.0, 9.2 Hz, 1H), 3.55-3.50 (m, 1H), 3.05 (dd, J = 4.8, 12.8 Hz, 1H), 2.7 (s, 3H), 2.64-2.58 (m, 2H), 0.95-0.89 (m, 1H), 0.70-0.64 (m, 1H), 0.56-0.50 (m, 1H); m/z 201.13 (M+1, 100%).
(例11)
(6R,7R,8S)−N−シクロプロピル−6,7−ジヒドロキシ−4−アザスピロ[2.5]オクタン−8−カルボキサミド
Figure 2017502961
(2S,3S,4aR,8S,8aR)−6−(tert−ブトキシカルボニル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルヘキサヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−8−カルボン酸(85mg、0.21mmol)、HOBT(43mg、0.318mmol)、シクロプロピルアミン(0.026ml、0.318mmol)およびi−Pr2NEt(0.1mL、0.55mmol)のDMF(2mL)中溶液に、HATU(121mg、0.32mmol)を加えた。混合物を室温で24時間撹拌し、次いでEtOAcで希釈した。有機溶液を飽和NaHCO3、ブラインで洗浄し、MgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中30%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、所望のアミド生成物を生成した。この中間体をTFA/H2O(9:1、2mL)に溶解し、室温で2時間撹拌し、次いで蒸発乾燥させた。粗材料を5:10:85のNH32O:MeOH:DCMで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、(6R,7R,8S)−N−シクロプロピル−6,7−ジヒドロキシ−4−アザスピロ[2.5]オクタン−8−カルボキサミド(25mg、2ステップにわたり52%)を生成した。1H NMR (400 MHz, d-MeOH) δ 3.84 (dd, J = 8.4, 9.2 Hz, 1H), 3.53-3.47 (m, 1H), 3.04 (dd, J = 5.2, 12.8 Hz, 1H), 2.65-2.55 (m, 3H), 0.96-0.88 (m, 1H), 0.75-0.62 (m, 3H), 0.55-0.42 (m, 4H); m/z 227.15 (M+1, 100%).
(例12)
(6R,7R,8S)−8−エチル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
(6R,7R,8S)−8−ビニル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール(50mg、0.29mmol)のMeOH(3mL)中溶液に、Pd/C(活性炭上の10%、20mg)を加えた。大気圧(バルーン)下の水素を室温で1時間反応物に通した。セライト(登録商標)545を介して粗製の反応混合物を濾過し、溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、5:10:85のNH4OH:MeOH:DCMで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、6R,7R,8S)−8−エチル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを生成した(25mg、49%)。1H NMR (400 MHz, MeOH) δ 3.50-3.33 (m, 1H), 3.35-3.31 (m, 1H), 3.03 (dd, J = 4.8, 12.8 Hz, 1H), 2.55 (dd, J = 12.4, 13.2 Hz, 1H) , 1.65-1.56 (m, 1H), 1.47-1.43 (m, 1H), 1.01-0.90 (m, 4H), 0.71-0.66 (m, 1H), 0.61-0.56 (m, 1H), 0.52-0.48 (m, 1H), 0.42-0.37 (m, 1H); MS m/z 172.13 (M+1, 100%).
(例13)
(6R,7R,8S)−8−プロピル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
((2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチル−8−(プロパ−1−イン−1−イル)テトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(170mg、0.43mmol)のMeOH(3mL)中溶液にPd/C(活性炭上10%、20mg)を加えた。水素(バルーン)を、室温で48時間溶液に通した。セライト545を介して粗製反応物を濾過し、溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中15%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチル−8−プロピルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(73mg、41%)。
上記物質(74mg、0.2mmol)をTFA/H2O(9:1、2mL)中に溶解し、反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで蒸発乾燥させた。粗材料を、5:10:85のNH4OH:MeOH:DCMで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、(6R,7R,8S)−8−プロピル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを生成した(31mg、100%)。1H NMR (400 MHz, d-MeOH) δ 3.52-3.47 (m, 1H), 3.38-3.31 (1H, MeOHピークと重複), 3.05 (dd, J = 4.4, 12.8 Hz, 1H), 2.58 (dd, J = 8.8, 12.8 Hz, 1H), 1.66-1.31 (m, 4H), 1.01-0.82 (m, 1H), 0.9 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.7-0.65 (m, 1H), 0.63-0.58 (m, 1H), 0.56-0.50 (m, 1H), 0.45-0.40 (m, 1H); m/z 186.16 (M+1, 100%).
(例14)
(6R,7R,8S)−8−(2−フルオロエチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(2−フルオロビニル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(40mg、0.10mmol)のMeOH(20mL)中溶液に、Pd/C(10質量%、22mg、0.02mmol)を加え、混合物を2日間水素(1atm)で処理した。セライトを介して触媒を濾別し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、淡黄色の油状物として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(2−フルオロエチル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(26mg、65%)。MS, (ES, m/z) [M+Na]+ 426.23.
TFA(2mL)とH2O(0.2mL)の混合物を0℃に冷却し、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(2−フルオロエチル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(25mg、0.062mmol)に0℃で加えた。混合物を0℃で10分撹拌し、次いで室温で4時間撹拌した。TFAを真空下で除去した。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(70:20:2のDCM/MeOH/NH4OHを溶出液として使用)で精製することによって、(6R,7R,8S)−8−(2−フルオロエチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを得た(8.5mg、72%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 4.68-4.38 (m, 1H), 3.52-3.45 (m, 1H), 3.38-3.32 (m, 1H), 3.04 (dd, J = 4.4, 12.8 Hz, 1H), 2.56 (dd, J = 8.8, 12.8 Hz, 1H), 1.93-1.78 (m, 1H), 1.75-1.67 (m, 1H), 1.45-1.25 (m, 1H), 0.75-0.68 (m, 1H), 0.63-0.56 (m, 1H), 0.54-0.41 (m, 2H); MS, (ES, m/z) [M+H]+ 190.13.
(例15)
(6R,7R,8S)−8−(2,2−ジフルオロエチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(2,2−ジフルオロビニル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(60mg、0.14mmol)のMeOH(20mL)中溶液に、Pd/C(10質量%、22mg、0.02mmol)を加え、混合物を水素(1atm)で4日間処理した。セライトを介して触媒を濾別し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、淡黄色の油状物として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(2,2−ジフルオロエチル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(47mg、78%)。MS, (ES, m/z) [M+Na]+ 444.22.
TFA(2mL)およびH2O(0.2mL)混合物を0℃に冷却し、上記物質(42mg、0.10mmol)に0℃で加えた。混合物を0℃で10分撹拌し、次いで室温で4時間撹拌した。TFAを真空下で除去した。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(70:20:2のDCM/MeOH/NH4OHを溶出液として使用)で精製することによって、(6R,7R,8S)−8−(2,2−ジフルオロエチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを得た(12mg、58%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 6.30-5.95 (m, 1H), 3.53-3.46 (m, 1H), 3.36 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 3.04 (dd, J = 4.4, 12.8 Hz, 1H), 2.56 (dd, J = 8.8, 12.8 Hz, 1H), 2.07-1.80 (m, 2H), 1.55-1.37 (m, 1H), 0.78-0.71 (m, 1H), 0.66-0.58 (m, 1H), 0.53-0.44 (m, 2H); MS, (ES, m/z) [M+H]+ 208.12.
(例16)
(6R,7R,8S)−8−ビニル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(904mg、2.40mmoL)のTHF(20mL)中懸濁液に、0℃で、n−BuLi(ヘキサン中1.6M、1.24mL、2.00mmol)を加え、生成した黄色の懸濁液を0℃で10分撹拌し、次いで、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル−8−ホルミル−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(191mg、0.50mmol)のTHF(1mL)中溶液を加えた。生成した混合物を室温で1時間撹拌し、次いでEtOAc(30mL)で希釈し、有機相を飽和水性NaHCO3およびブラインで洗浄し、次いでMgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中10%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、白色の泡として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチル−8−ビニルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(170mg、90%)。
上記物質(170mg、0.44mmol)をTFA/H2O(9:1、2mL)に溶解し、反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで蒸発乾燥させた。粗材料を、5:10:85のNH4OH:MeOH:DCMで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、白色の泡として、(6R,7R,8S)−8−ビニル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール(71mg、91%)を生成した。1H NMR (400 MHz, d-MeOH) δ 5.41-5.32 (m, 1H), 5.18-5.10 (m, 2H), 3.52-3.46 (m, 1H), 3.38-3.35 (m, 1H), 2.95 (dd, H = 5.2, 12.8 Hz, 1H), 2.56 (dd, J = 10.4, 12.8 Hz, 1H), 2.47 (t, J = 9.4 Hz, 1H), 0.59-0.43 (m, 4H); MS m/z 170.12 (M+1, 100%).
(例17)
(6R,7R,8S)−8−((Z)−2−フルオロビニル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
無水THF(8mL)中のリチウムジイソプロピルアミド(diisoproylamide)(2.26mmol)の新たに調製した溶液を(フルオロメチル)トリフェニル−ホスホニウムテトラフルオロボレート(0.86g、2.26mmol)の撹拌懸濁液に、N2下、−78℃でゆっくりと加えた。混合物を0℃で15分撹拌し、次いで−78℃に冷却した。(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−ホルミル−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(290mg、0.75mmol)溶液をゆっくりと加えた。混合物を室温まで温め、18時間撹拌した。反応を飽和水性アンモニウムクロリドでクエンチし、EtOAcで希釈した。有機層を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残留物をクロマトグラフィーで精製することによって、油状物として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−((Z)−2−フルオロビニル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを得た(19mg、6%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.56 (ddd, J = 0.8, 4.8, 83.6 Hz, 1H), 4.30-4.00 (m, 2H), 3.75-3.60 (m, 2H), 3.32 (s, 3H), 3.27 (s, 3H), 3.28-3.25 (m, 1H), 2.87 (t, J = 11.2 Hz, 1H), 1.48 (s, 9H), 1.33 (s, 3H), 1.32 (s, 3H), 1.20-1.06 (br, 1H), 1.02-0.85 (m, 1H), 0.52-0.35 (m, 2H); MS, (ES, m/z) [M+Na]+ 424.22.
TFA(2mL)とH2O(0.2mL)の混合物を0℃に冷却し、上記物質(17mg、0.042mmol)に0℃で加えた。混合物を0℃で10分撹拌し、次いで室温で4時間撹拌した。TFAを真空下で除去した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(70:20:2のDCM/MeOH/NH4OHを溶出液として使用)で精製することによって、(6R,7R,8S)−8−((Z)−2−フルオロビニル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを得た(4.8mg、60%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 6.65 (ddd, J = 0.8, 4.8, 83.6 Hz, 1H), 4.55-4.35 (m, 1H), 3.54-3.46 (m, 1H), 3.27 (t, J = 9.6 Hz, 1H), 3.10-2.98 (m, 2H), 2.52 (dd, J = 10.8, 12.8 Hz, 1H), 0.60-0.48 (m, 3H), 0.42-0.34 (m, 1H); MS, (ES, m/z) [M+H]+ 188.12.
(例18)
(6R,7R,8S)−8−((E)−2−フルオロビニル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
無水THF(8mL)中のリチウムジイソプロピルアミド(2.26mmol)の新たに調製した溶液を、(フルオロメチル)トリフェニル−ホスホニウムテトラフルオロボレート(0.86g、2.26mmol)の撹拌懸濁液に、N2下、−78℃でゆっくりと加えた。混合物を0℃で15分撹拌し、次いで−78℃に冷却した。(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−ホルミル−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(290mg、0.75mmol)の溶液をゆっくりと加えた。混合物を室温まで温め、18時間撹拌した。反応を飽和水性アンモニウムクロリドでクエンチし、EtOAcで希釈した。有機層を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残留物をクロマトグラフィーで精製することによって、油状物として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−((E)−2−フルオロビニル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを得た(12mg、4%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.59 (dd, J = 10.8, 84.4 Hz, 1H), 4.75-4.62 (m, 1H), 4.15-3.90 (br, 1H), 3.72-3.55 (m, 2H), 3.31 (s, 3H), 3.26 (s, 3H), 2.89 (t, J = 11.2 Hz, 1H), 2.65 (br, 1H), 1.46 (s, 9H), 1.33 (s, 6H), 1.23-1.10 (br, 1H), 1.07-0.95 (m, 1H), 0.60-0.40 (m, 2H); MS, (ES, m/z) [M+Na]+ 424.22.
TFA(2mL)とH2O(0.2mL)の混合物を0℃に冷却し、上記物質(12mg、0.030mmol)に0℃で加えた。混合物を0℃で10分撹拌し、次いで、室温で4時間撹拌した。TFAを真空下で除去した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(70:20:2のDCM/MeOH/NH4OHを溶出液として使用)で精製することによって、(6R,7R,8S)−8−((E)−2−フルオロビニル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを得た(3.2mg、57%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 6.61 (dd, J = 10.8, 85.2 Hz, 1H), 4.94 (t, J = 10.8 Hz, 1H), 3.50-3.42 (m, 1H), 3.25 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 3.01 (dd, J = 5.2, 10.8 Hz, 1H), 2.36 (dt, J = 2.0, 10.4 Hz, 1H), 0.61-0.40 (m, 4H); MS, (ES, m/z) [M+H]+ 188.11.
(例19)
(6R,7R,8S)−8−(2,2−ジフルオロビニル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
無水THF(15mL)中のリチウムジイソプロピルアミド(5.1mmol)の、作製したばかりの撹拌溶液に、ジエチルジフルオロメチルホスホネート(0.80mL、5.1mmol)をN2下、−78℃で加えた。混合物を−78℃で2時間撹拌した。(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−ホルミル−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(278mg、0.72mmol)の溶液をゆっくりと加えた。−78℃で30分撹拌した後、混合物を2時間還流させ、次いで室温で18時間撹拌した。飽和水性アンモニウムクロリドで反応をクエンチし、EtOAcで希釈した。有機層を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残留物をクロマトグラフィーで精製することによって、淡黄色の油状物として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(2,2−ジフルオロビニル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを得た(258mg、85%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.15-4.00 (br, 1H), 3.75-3.53 (m, 3H), 3.32 (s, 3H), 3.27 (s, 3H), 3.00-2.80 (br, 2H), 1.47 (s, 9H), 1.33 (s, 6H), 1.22-1.10 (br, 1H), 1.00-0.90 (m, 1H), 0.53-0.40 (m, 2H); MS, (ES, m/z) [M+Na]+ 442.21.
TFA(2mL)とH2O(0.2mL)の混合物を0℃に冷却し、上記物質(68mg、0.16mmol)に0℃で加えた。混合物を0℃で10分撹拌し、次いで室温で4時間撹拌した。TFAを真空下で除去した。残留物を、70:20:2のDCM/MeOH/NH4OHで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、(6R,7R,8S)−8−(2,2−ジフルオロビニル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを得た(34mg、100%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 4.04 (dd, J = 8.8, 24.8 Hz, 1H), 3.58-3.50 (m, 1H), 3.28 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 3.09 (dd, J = 4.8, 12.4 Hz, 1H), 2.67 (t, J = 9.6 Hz, 1H), 2.60 (dd, J = 10.0, 12.4 Hz, 1H), 0.68-0.55 (m, 3H), 0.54-0.46 (m, 1H); MS, (ES, m/z) [M+H]+ 206.10.
(例20)
(6R,7R,8S)−8−エチニル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
(2S,3S,4aR,8R,8aR)−tert−ブチル8−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(278.8mg、0.72mmol)のDCM(7mL)中溶液に、DMP(458mg、1.08mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、次いでEtOAc(30mL)で希釈した。有機溶液を飽和水性NaHCO3およびブラインで洗浄し、次いでMgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中20%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル−8−ホルミル−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(274mg、95%)。
上記物質(274mg、0.71mmol)のMeOH(10mL)中溶液に、ジメチル(1−ジアゾ−2−オキソプロピル)ホスホネート(279mg、1.45mmol)を加え、これに続いてK2CO3(265mg、1.9mmol)を加えた。気体発生が観察され、反応混合物が淡黄色となった。混合物を一晩室温で撹拌し、濃縮し、EtOAc(30mL)で希釈した。有機溶液を飽和水性NaHCO3およびブラインで洗浄し、次いでMgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中20%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の泡として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−エチニル−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(104mg、39%)。
上記物質(100mg、0.26mmol)をTFA/H2O(9:1、2mL)に溶解し、混合物を室温で2時間撹拌し、次いで蒸発乾燥させた。粗材料を、5:10:85のNH4OH:MeOH:DCMで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、(6R,7R,8S)−8−エチニル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを生成した(40mg、93%)。1H NMR (500 MHz, d-MeOH) δ 3.43-3.36 (m, 2H), 3.05 (dd, J = 13, 4.5 Hz, 1H), 2.83 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 2.52-2.48 (m, 1H), 2.36 (d, J = 2 Hz, 1H), 1.10-0.87 (m, 2H), 0.62-0.59 (m, 1H), 0.48-0.44 (m, 1H); MS m/z 168.10 (M+1, 100%).
(例21)
(6R,7R,8S)−8−(プロパ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−エチニル−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(107mg、0.28mmol)のTHF(2mL)中溶液に、−78℃で、n−BuLi(ヘキサン中1.6M、0.2mL、0.34mmol)を加え、生成した溶液を0℃で10分撹拌した。MeI(0.1mL、1.62mmol)の添加後、反応物を室温で3時間撹拌し、次いで濃縮し、EtOAc(20mL)で希釈した。有機相を飽和水性NaHCO3およびブラインで洗浄し、次いでMgSO4で脱水した。溶媒を蒸発させて粗材料を得、これを、ヘキサン中10%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の泡として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチル−8−(プロパ−1−イン−1−イル)テトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(103mg、93%)。
上記物質(103mg、0.26mmol)をTFA/H2O(9:1、2mL)に溶解し、混合物を2時間室温で撹拌し、次いで蒸発乾燥させた。粗材料を、5:10:85のNH4OH:MeOH:DCMで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、白色の泡として、(6R,7R,8S)−8−(プロパ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを生成した(32mg、70%)。1H NMR (400 MHz, d-MeOH) δ 3.42-3.36 (m, 2H), 3.96 (dd, J = 12.8, 4.8 Hz, 1H), 2.77 (d, J = 10 Hz, 1H), 2.48 (dd, J = 10.4, 12.8 Hz, 1H), 1.76 (d, J = 2.4, 3H), 0.89-0.81 (m, 2H), 0.58-0.54 (m, 1H), 0.43-0.40 (m, 1H); MS m/z 181.11 (M+1, 100%).
(例22)
(6R,7R,8S)−8−(ブタ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
2下、0℃で、PPh3(1.05g、4.01mmol)とZnダスト(0.131g、2.00mmol)の無水DCM(30mL)中混合物に、CBr4(0.663g、2.00mmol)を加えた。混合物を0℃で15分、次いで室温で20分撹拌した後、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル−8−ホルミル−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(0.390g、1.01mmol)のDCM(10mL)中溶液を加えた。反応混合物を室温で6時間撹拌し、この時点でTLCが完了を示した。ヘキサン(50mL)を加え、生成した沈殿物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物を、シリカゲル上で、自動フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、1:10〜1:5)で精製して、白色の固体として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(2,2−ジブロモビニル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(0.513g、98%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.83 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.09-4.01 (m, 1H), 3.74 (dd, J = 9.5, 10.3 Hz, 1H), 3.71-3.63 (m, 1H), 3.29 (s, 3H), 3.25 (s, 3H), 3.01-2.95 (m, 1H), 2.85-2.78 (m, 1H), 1.46 (s, 9H), 1.31 (s, 3H), 1.30 (s, 3H), 1.21-1.13 (m, 1H), 0.99-0.93 (m, 1H), 0.47-0.38 (m, 2H).
2下、−78℃で、上記物質(0.130g、0.252mmol)の無水THF(6mL)中溶液に、n−BuLi(ヘキサン中1.6M、0.47mL、0.75mmol)を加えた。混合物を−78℃で1時間撹拌した後、EtI(0.32g、2.0mmol)を加えた。反応混合物を室温にし、一晩撹拌した。飽和水性NH4Cl(10mL)を加え、混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na2SO4で脱水した。濾過後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を、シリカゲル上で、フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、1:10)で精製して、白色の泡として、(2S,3S,4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(ブタ−1−イン−1−イル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(0.044g、43%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.98 (s, br., 1H), 3.65 (dd, J = 9.5, 10.4 Hz, 1H), 3.60-3.57 (m, 1H), 3.31 (s, 3H), 3.26 (s, 3H), 2.95-2.88 (m, 1H), 2.86-2.78 (m, 1H), 2.09 (dq, J = 2.1,7.5 Hz, 2H), 1.43 (s, 9H), 1.32 (s, 3H), 1.31 (s, 3H), 1.05 (t, J = 7.5 Hz, 3H), 0.92-0.88 (m, 3H), 0.41-0.36 (m, 1H).
上記物質(0.034g、0.083mmol)をTFA/H2O(1.5mL/0.15mL)で一晩処理した。溶媒を除去し、残留物をMeOH中1.0M NH3で中和し、続いてシリカゲル上で、フラッシュカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM、1:8中1.0M NH3)で精製して、白色の固体として、(6R,7R,8S)−8−(ブタ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを生成した(0.011g、70%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 3.42-3.35 (m, 1H), 2.97 (dd, J = 4.8, 12.7 Hz, 1H), 2.80-2.74 (m, 1H), 2.48 (dd, J = 10.6, 12.7 Hz, 1H), 2.13 (dq, J = 2.2,7.5 Hz, 2H), 1.09 (t, J = 7.5 Hz, 3H), 0.92-0.82 (m, 2H), 0.60-0.54 (m, 1H), 0.44 - 0.40 (m, 1H); MS, m/z = 196.13 [M+H].
(例23)
(6R,7R,8S)−8−(ペンタ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
2下、−78℃で、((4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(2,2−ジブロモビニル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(0.140g、0.259mmol)の無水THF(5mL)中溶液に、n−BuLi(ヘキサン中1.6M、0.50mL、0.80mmol)を加えた。混合物を−78℃で2時間撹拌した後、CH3CH2CH2I(0.52g、3.1mmol)を加えた。反応混合物を室温にし、40時間撹拌した。飽和水性NH4Cl(10mL)を加え、混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na2SO4で脱水した。濾過後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を、シリカゲル上で、自動フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、1:15〜1:8)で精製して、透明な油状物として、(4aR,8S,8aR)−tert−ブチル2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチル−8−(ペンタ−1−イン−1−イル)テトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(0.023g、21%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.99 (s, br., 1H), 3.66 (dd, J = 9.6, 10.5 Hz, 1H), 3.60-3.54 (m, 1H), 3.31 (s, 3H), 3.27 (s, 3H), 2.97-2.94 (m, 1H), 2.85-2.79 (m, 1H), 2.09-2.04 (m, 2H), 1.46-1.39 (m, 2H), 1.43 (s, 9H), 1.33 (s, 3H), 1.30 (s, 3H), 1.17 - 1.13 (m, 1H), 0.93 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 0.90-0.86 (m, 2H), 0.43-0.39 (m, 1H).
上記物質(0.023g、0.054mmol)をTFA/H2O(1.5mL/0.15mL)で一晩処理した。溶媒を除去し、残留物をMeOH中1.0M NH3で中和し、続いてシリカゲル上で、フラッシュカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM、1:7中1.0M NH3)で精製して、透明な膜として、(6R,7R,8S)−8−(ペンタ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを生成した(0.0083g、73%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 3.42-3.36 (m, 1H), 3.37-3.28 (m, 1H), 2.97 (dd, J = 5.0, 12.7 Hz, 1H), 2.80-2.76 (m, 1H), 2.48 (dd, J = 10.6, 12.7 Hz, 1H), 2.12 (dt, J = 2.2,7.1 Hz, 2H), 1.48 (六重線, J = 7.1 Hz, 2H), 0.97 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 0.87-0.82 (m, 2H), 0.57-0.54 (m, 1H), 0.45 - 0.41 (m, 1H); MS, m/z = 210.15 [M+H].
(例24)
(6R,7R,8S)−8−(3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
(4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(0.033g、0.080mmol)をTFA/H2O(1.5mL/0.15mL)で一晩処理した。溶媒を除去し、残留物をMeOH中1.0M NH3で中和し、続いて、シリカゲル上で、フラッシュカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM3、1:4中1.0M NH)で精製して、白色の泡として(6R,7R,8S)−8−(3−ヒドロキシprop−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを生成した(0.014g、86%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 4.14 (d, J = 1.8 Hz, 2H), 3.49-3.37 (m, 2H), 3.05 (dd, J = 4.5, 12.7 Hz, 1H), 2.90-2.86 (m, 1H), 2.57 (dd, J = 10.2, 12.7 Hz, 1H), 0.99-0.90 (m, 2H), 0.69-0.64 (m, 1H), 0.55 - 0.51 (m, 1H); MS, m/z = 198.11 [M+H].
(例25)
(6R,7R,8S)−8−(3−フルオロプロパ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
2下、−78℃で、(4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−エチニル−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(0.240g、0.629mmol)の無水THF(6mL)中溶液に、n−BuLi(ヘキサン中1.6M、0.44mL、0.70mmol)を加えた。混合物を−78℃で1時間撹拌し、次いで0℃で30分撹拌した後、−78℃で、メチルクロロホルメート(chlorofomate)(0.085g、0.90mmol)を加えた。反応混合物を0℃にし、0℃で2時間撹拌した。飽和水性NaHCO3(10mL)を加え、混合物をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na2SO4で脱水した。濾過後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を、シリカゲル上で、自動フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、1:15〜1:6)で精製し、白色の泡として、(4aR,8S,8aR)−tert−ブチル2,3−ジメトキシ−8−(3−メトキシ−3−オキソprop−1−イン−1−イル)−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(0.170g、61%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.01 (s, br., 1H), 3.81 (dd, J = 9.5, 10.8 Hz, 1H), 3.61-3.54 (m, 1H), 3.32 (s, 3H), 3.28 (s, 3H), 3.14-3.10 (m, 1H), 2.87-2.81 (m, 1H), 1.46 (s, 9H), 1.33 (s, 3H), 1.31 (s, 3H), 1.35-1.30 (m, 1H), 1.27-1.21 (m, 1H), 0.90-0.87 (m, 1H), 0.54-0.48 (m, 1H).
2下、−78℃で、上記物質(0.170g、0.386mmol)の無水THF(5mL)中溶液に、DIBAL−H(THF中1.0M、1.2mL、1.2mmol)を加えた。混合物を0℃で2時間撹拌した後、飽和水性NaHCO3(10mL)を加え、混合物をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na2SO4で脱水した。濾過後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を、シリカゲル上で、自動フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、1:4〜1:2)で精製して、白色の泡として、(4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(0.145g、91%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.18 (d, J = 2.3 Hz, 2H), 3.98 (s, br., 1H), 3.70 (dd, J = 9.5, 10.7 Hz, 1H), 3.59-3.52 (m, 1H), 3.30 (s, 3H), 3.26 (s, 3H), 3.03-3.00 (m, 1H), 2.86-2.79 (m, 1H), 1.43 (s, 9H), 1.32 (s, 3H), 1.29 (s, 3H), 1.30-1.26 (m, 1H), 1.20-1.15 (m, 1H), 0.89-0.84 (m, 1H), 0.46-0.40 (m, 1H).
2下、−78℃で、上記物質(0.120g、0.290mmol)の無水DCM(3mL)中溶液に、DAST(0.43g、2.7mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した後、−78℃で飽和水性NaHCO3(5mL)を加え、混合物をDCM(2×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na2SO4で脱水した。濾過後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を、シリカゲル上で自動フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、1:12〜1:5)で精製して、白色の泡として、(4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(3−フルオロプロパ−1−イン−1−イル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(0.112g、93%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.89 (dd, J = 1.9, 47.4 Hz, 2H), 4.04 (s, br., 1H), 3.75 (dd, J = 9.9, 11.2 Hz, 1H), 3.61-3.55 (m, 1H), 3.31 (s, 3H), 3.28 (s, 3H), 3.10 (s, br., 1H), 2.87-2.81 (m, 1H), 1.44 (s, 9H), 1.34 (s, 3H), 1.31 (s, 3H), 1.32-1.25 (m, 1H), 1.23-1.18 (m, 1H), 0.92-0.86 (m, 1H), 0.49-0.43 (m, 1H).
上記物質(0.112g、0.271mmol)をTFA/H2O(2mL/0.2mL)で一晩処理した。溶媒を除去し、残留物をMeOH中1.0M NH3で中和し、続いてシリカゲル上で、フラッシュカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM、1:7中1.0M NH3)で精製して、白色の泡として、(6R,7R,8S)−8−(3−フルオロプロパ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを生成した(0.044g、81%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 4.93 (dd, J = 1.9, 47.5 Hz, 2H), 3.41-3.37 (m, 2H), 3.00-2.95 (m, 1H), 2.93-2.88 (m, 1H), 2.52-2.46 (m, 1H), 0.90-0.81 (m, 2H), 0.64-0.59 (m, 1H), 0.48 - 0.44 (m, 1H); MS, m/z = 200.11 [M+H].
(例26)
(6R,7R,8S)−8−(3,3−ジフルオロプロパ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
2下、−78℃で、((4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(2,2−ジブロモビニル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(0.160g、0.296mmol)の無水THF(6mL)中溶液に、n−BuLi(ヘキサン中1.6M、0.75mL、1.2mmol)を加えた。混合物を−78℃で1.5時間撹拌した後、無水DMF(0.2mL)を加えた。反応混合物を0℃にし、0℃で2時間撹拌した。飽和水性NaHCO3(5mL)を加え、混合物をEtOAc(2×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na2SO4で脱水した。濾過後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を、シリカゲル上で、自動フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、1:6〜1:4)で精製して、白色の泡として、(4aR,8S,8aR)−tert−ブチル2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチル−8−(3−オキソプロパ−1−イン−1−イル)テトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(0.075g、62%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.15 (d, J = 0.6 Hz), 1H), 4.01 (s, br., 1H), 3.83 (dd, J = 9.5, 10.8 Hz, 1H), 3.63-3.56 (m, 1H), 3.31 (s, 3H), 3.29 (s, 3H), 3.29-3.23 (m, 1H), 2.89-2.83 (m, 1H), 1.44 (s, 9H), 1.34 (s, 3H), 1.31 (s, 3H), 1.33-1.22 (m, 2H), 0.90-0.85 (m, 1H), 0.57-0.52 (m, 1H).
2下、−78℃で、上記物質(0.065g、0.16mmol)の無水DCM(3mL)中溶液にDAST(0.43g、2.7mmol)を加えた。混合物を室温で3日間撹拌した後、−78℃で飽和水性NaHCO3(5mL)を加え、混合物をDCM(2×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na2SO4で脱水した。濾過後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を、シリカゲル上で、自動フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、1:12〜1:5)で精製して、白色の泡として、(4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(3,3−ジフルオロプロパ−1−イン−1−イル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(0.069g、100%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.11 (dt, J = 1.2, 55.0 Hz, 1H), 4.00 (s, br., 1H), 3.78 (dd, J = 9.5, 10.8 Hz, 1H), 3.60-3.54 (m, 1H), 3.30 (s, 3H), 3.27 (s, 3H), 3.10 (s, br., 1H), 2.86-2.80 (m, 1H), 1.44 (s, 9H), 1.33 (s, 3H), 1.30 (s, 3H), 1.30-1.20 (m, 2H), 0.92-0.85 (m, 1H), 0.53-0.47 (m, 1H).
上記物質(0.069g、0.16mmol)をTFA/H2O(1.5mL/0.15mL)で一晩処理した。溶媒を除去し、残留物をMeOH中1.0M NH3で中和し、続いて、シリカゲル上で、フラッシュカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM、1:7中1.0M NH3)で精製して、白色の泡として、(6R,7R,8S)−8−(3,3−ジフルオロプロパ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを生成した(0.028g、81%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 6.33 (dt, J = 1.2, 54.8 Hz, 1H), 3.45-3.37 (m, 2H), 3.01-2.94 (m, 2H), 2.53-2.47 (m, 1H), 0.89-0.79 (m, 2H), 0.69-0.64 (m, 1H), 0.54 - 0.49 (m, 1H); MS, m/z = 218.10 [M+H].
(例27)
(6R,7R,8S)−8−(4−フルオロブタ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
2下、−78℃で、((4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(2,2−ジブロモビニル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(0.130g、0.240mmol)の無水THF(5mL)中溶液に、n−BuLi(ヘキサン中1.6M、0.50mL、0.80mmol)を加えた。混合物を−78℃で1.5時間撹拌した後、FCH2CH2I(0.261g、1.50mmoL)を加えた。反応混合物を室温し、一晩撹拌した。飽和水性NH4Cl(10mL)を加え、混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na2SO4で脱水した。濾過後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を、シリカゲル上で、自動フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、1:15〜1:8)で精製して、白色の泡として、(4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(4−フルオロブタ−1−イン−1−イル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(0.0082g、8%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.40 (td, J = 6.6, 46.7 Hz, 2H), 3.98 (s, br., 1H), 3.67 (dd, J = 9.6, 10.6 Hz, 1H), 3.59-3.53 (m, 1H), 3.31 (s, 3H), 3.27 (s, 3H), 2.97-2.93 (m, 1H), 2.86-2.80 (m, 1H), 2.52 (dtd, J = 2.1, 6.6, 19.7 Hz, 2H), 1.44 (s, 9H), 1.33 (s, 3H), 1.30 (s, 3H), 1.31-1.27 (m, 1H), 1.23-1.14 (m, 1H), 0.89-0.85 (m, 1H), 0.45-0.41 (m, 1H).
上記物質(0.020g、0.047mmol)をTFA/H2O(1.5mL/0.15mL)で一晩処理した。溶媒を除去し、残留物をMeOH中1.0M NH3で中和し、続いて、シリカゲル上で、フラッシュカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM、1:7中1.0M NH3)で精製して、透明な膜として、(6R,7R,8S)−8−(4−フルオロブタ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを生成した(0.0044g、44%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 4.42 (td, J = 6.4, 46.9 Hz, 2H), 3.41-3.29 (m, 2H), 2.96 (dd, J = 4.8, 12.7 Hz, 1H), 2.80-2.78 (m, 1H), 2.54 (dtd, J = 2.5, 6.4, 21.2 Hz, 2H), 2.47 (dd, J = 10.4, 12.7 Hz, 1H), 0.91-0.82 (m, 2H), 0.58-0.54 (m, 1H), 0.44 - 0.39 (m, 1H); MS, m/z = 214.12 [M+H].
(例28)
(6R,7R,8S)−8−(4,4−ジフルオロブタ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
Figure 2017502961
2下、(4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−エチニル−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレート(0.100g、0.262mmol)の無水CH3CN(5mL)中溶液に、tert−ブチルジアゾアセテート(0.075g、0.52mmol)、およびCuI(0.015g、0.077mmol)を加えた。混合物を室温で24時間撹拌した後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を、シリカゲル上で、自動フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、1:10〜1:4)で精製して、油状物として、(4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(4−(tert−ブトキシ)−4−オキソブタ−1−イン−1−イル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(0.045g、35%)。室温で、CDCl3中に2種の安定した回転異性体が存在することにより、その1HNMRは複雑である。
0℃で、N2下、上記物質(0.045g、0.091mmol)の無水THF(5mL)中溶液に、DIBAL−H(THF中1.0M、0.30mL、0.30mmol)を加えた。混合物を0℃で2時間撹拌した後、飽和水性NaHCO3(10mL)を加え、混合物をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na2SO4で脱水した。濾過後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を、シリカゲル上で、自動フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、1:4〜1:2)で精製して、油状物として、(4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(4−ヒドロキシブタ−1−イン−1−イル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(0.026g、67%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.00 (s, br., 1H), 3.69 (dd, J = 9.6, 11.0 Hz, 1H), 3.62 (dt, J = 1.3, 6.1 Hz, 2H), 3.59-3.53 (m, 1H), 3.31 (s, 3H), 3.27 (s, 3H), 3.02 (s, br., 1H), 2.87-2.81 (m, 1H), 2.37 (dt, J = 2.2, 6.1 Hz, 2H), 1.44 (s, 9H), 1.34 (s, 3H), 1.31 (s, 3H), 1.31-1.25 (m, 1H), 1.23-1.15 (m, 1H), 0.89-0.82 (m, 1H), 0.46-0.40 (m, 1H).
上記物質(0.026g、0.061mmol)のDCM(3mL)中溶液に、DMP(0.075g、0.18mmol)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を除去し、残留物を飽和水性NaHCO3(5mL)で希釈し、次いで、EtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na2SO4で脱水した。濾過後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物(4aR,8S,8aR)−tert−ブチル2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチル−8−(4−オキソブタ−1−イン−1−イル)テトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを無水DCM(3mL)に溶解した。N2下、−78℃で、溶液に、DAST(0.43g、2.7mmol)を加えた。混合物を室温で3日間撹拌した後、−78℃で飽和水性NaHCO3(5mL)を加え、混合物をDCM(2×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na2SO4で脱水した。濾過後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を、シリカゲル上で、自動フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、1:12〜1:5)で精製し、油状物として、(4aR,8S,8aR)−tert−ブチル8−(4,4−ジフルオロブタ−1−イン−1−イル)−2,3−ジメトキシ−2,3−ジメチルテトラヒドロ−2H−スピロ[[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7,1’−シクロプロパン]−6(3H)−カルボキシレートを生成した(0.015g、2ステップで55%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.77 (tt, J = 4.4, 56.3 Hz, 1H), 3.99 (s, br., 1H), 3.70 (dd, J = 9.5, 10.7 Hz, 1H), 3.59-3.52 (m, 1H), 3.30 (s, 3H), 3.27 (s, 3H), 2.99 (s, br., 1H), 2.86-2.80 (m, 1H), 2.68 (ddt, J = 2.2, 4.4, 15.5 Hz, 2H), 1.44 (s, 9H), 1.33 (s, 3H), 1.30 (s, 3H), 1.30-1.24 (m, 1H), 1.23-1.15 (m, 1H), 0.90-0.85 (m, 1H), 0.460-0.42 (m, 1H).
上記物質(0.015g、0.034mmol)をTFA/H2O(1mL/0.1mL)で一晩処理した。溶媒を除去し、残留物をMeOH中1.0M NH3で中和し、続いて、シリカゲル上で、フラッシュカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM、1:7中1.0M NH3)で精製し、白色の泡として、(6R,7R,8S)−8−(4,4−ジフルオロブタ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオールを生成した(0.0060g、77%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 5.91 (tt, J = 4.2, 56.4 Hz, 1H), 3.42-3.34 (m, 2H), 2.97 (dd, J = 4.2, 12.7 Hz, 1H), 2.83-2.81 (m, 1H), 2.74 (ddt, J = 2.2, 4.2, 16.1 Hz, 2H), 2.49 (dd, J = 10.4, 12.7 Hz, 1H), 0.92-0.83 (m, 2H), 0.61-0.57 (m, 1H), 0.47 - 0.42 (m, 1H); MS, m/z = 232.12 [M+H].
表1に示されている通り、例29〜76は、本明細書で概説されているスキームおよび実施例に類似の手順により合成する。
生物活性
GCase活性の阻害に対するKi値の決定のためのアッセイ
様々な濃度の試験化合物をDMSO中に調製し、次いで50mMリン酸ナトリウム0.25%(w/v)のタウロデオキシコール酸(dexoycholate)ナトリウム、pH7.0からなる緩衝液に希釈した。GCase酵素(Cerezyme(登録商標)、R&D Systemsから入手した組換え型ヒトGCase)を同じ緩衝液中で0.143nMに希釈した。反応液は、同じ緩衝液中の10%DMSO中の25μLの6mM 4−メチルウンベリフェロン−β−Dグルコピラノシド、12.5μLの酵素、および緩衝液中で希釈した、12.5μLの様々な濃度の試験化合物からなった。反応物中の最終濃度は0.036nM GCase、3mM 4−メチルウンベリフェロン−β−Dグルコピラノシド、および様々な濃度の阻害剤であった。酵素の添加により反応を開始し、37℃で20分進行させて、GCase活性を評価した。等量(50μL)の0.5M NaOH、0.3Mグリシン、pH10.5の添加により反応を停止した。励起に対して365nmの波長でおよび発光に対して450nmで、1データポイント当たり10の測定という設定を使用して、Biotek Synergy H4プレートリーダーで蛍光を測定した。酵素の添加なし、または阻害剤の添加なしのインキュベーションを使用して、酵素活性なしおよび最大酵素活性をそれぞれ定義した。GraphPad Prismを使用して、データを対数[阻害剤濃度]対応答曲線にフィッティングすることによって、IC50値を決定した。GCase活性を50%阻害するのに必要とされる阻害剤の濃度としてIC50値を計算した。pH7.0の4−メチルウンベリフェロン−β−Dグルコピラノシドに対して7.9mMのGCase Kmを使用するCheng−Prusoff方程式を利用することによって、Ki値をIC50値から決定した。
試験した本発明の化合物は、0.1nM〜50μMの範囲のGCaseの阻害に対するKi値を示している。
見掛け浸透率(Papp)の決定のためのアッセイ
双方向性の輸送をLLC−PK1細胞において評価することによって、見掛け浸透率(Papp)を決定する。LLC−PK1細胞は、堅い単層を形成することができ、したがって、これを使用して、側底側から先端側(B→A)および先端側から側底側(A→B)までの化合物のベクトル様輸送を評価することができる。
appを決定するため、96ウェルのトランスウェル培養プレート(Millipore)内にLLC−PK1細胞を培養する。試験化合物(1μM)を含有する溶液を、10mM HEPESを有するハンクス平衡塩溶液中に調製する。培養プレートの先端側(A)または側底側(B)のいずれかの区画に基質溶液(150μL)を加え、緩衝液(150μL)を、化合物を含有する区画と反対の区画に加える。t=3時間において、50μLの試料を、試験化合物が供給され、96ウェルプレート内に配置された単層の両側から取り出し、シンチラント(200μL)または内部標準(100μLラベトロール1μM)を試料に加え、MicroBeta Wallac Trilux シンチレーションカウンター(Perkin Elmer Life Sciences、Boston、MA)の液体シンチレーションカウンティングまたはLCMS/MS(Applied Biosystems SCIEX API 5000トリプル四重極質量分析計)により濃度を決定する。[3H]ベラパミル(1μM)を陽性対照として使用する。実験は3回重複して実施する。
見掛け浸透率、Pappは、t=3時間において採取した試料に対して、以下の式により計算する:
Figure 2017502961

(式中、受容チャンバーの容量は0.15mLであり、膜の面積は0.11cm2であり、初濃度は、t=3時間において、ドナーにおいて測定された濃度と、レシーバー区画において測定された濃度の合計であり、濃度のΔは、3時間におけるレシーバー区画の濃度であり、時間のΔは、インキュベーション時間(3×60×60=10800秒)である。Pappは、10-6cm/秒として表現される。Papp(LLC−PK1細胞)は、t=3時間における、AからBへの輸送に対するPappと、BからAへの輸送に対するPappの平均である:
Figure 2017502961

上に記載されている結合アッセイからの代表的なデータが以下の表に示されている。比較のために、最初の2つの表の記入事項は、文献化合物である(3R,4R,5R)−5−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−3,4−ジオールおよび(3R,4R,5R)−5−(ヒドロキシメチル)−6,6−ジプロピルピペリジン−3,4−ジオールに対するデータを示している。
Figure 2017502961

Figure 2017502961

Figure 2017502961

Figure 2017502961
aHill et al. ChemBioChem 2011, 12, 2151に基づく。KiはpH7.0で測定。
本発明は、1つまたは複数の実施形態に関して記載されている。しかし、特許請求の範囲に定義されているような本発明の範囲から逸脱することなく、いくつかの変化形および修正を作ることができることは当業者には明らかである。
参考文献
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Claims (22)

  1. 式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
    Figure 2017502961
    (I)
    (式中、
    1はOHであり且つR2はHもしくはメチルであるか、またはR1はFであり且つR2はHもしくはFであるか、またはR1はHであり且つR2はFであり、
    3は、それぞれが、F、Cl、CH3、および/もしくはOHのうちの1種もしくは複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C3-8シクロアルキル、C4-10シクロアルキルアルキル、C2-10アルコキシアルキル、C7-15アリールアルキル、もしくはC2-15ヘテロアリールアルキルであるか、またはR3はCN、CO2H、C(O)NHCH3、もしくはC(O)NH(シクロプロピル)であり、
    4は、HまたはC1-10アルキルであり、前記C1-10アルキルは、Fおよび/またはOHを有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい)
  2. 1がOHであり、R2がHであり、
    3が、メチル、ヒドロキシメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、クロロメチル、メトキシメチル、メトキシ、CN、CO2H、C(O)NHCH3、C(O)NH(シクロプロピル);エチル、プロピル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、ビニル、(Z)−2−フルオロビニル、(E)−2−フルオロビニル、2,2−ジフルオロビニル、エチニル、プロパ−1−イン−1−イル、ブタ−1−イン−1−イル、ペンタ−1−イン−1−イル、3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル、3−フルオロプロパ−1−イン−1−イル、3,3−ジフルオロプロパ−1−イン−1−イル、または4,4−ジフルオロブタ−1−イン−1−イルであり、
    4がHである、請求項1に記載の化合物。
  3. (6R,7R,8S)−8−メチル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8R)−8−(ヒドロキシメチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−(フルオロメチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−(ジフルオロメチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−(クロロメチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8R)−8−(メトキシメチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7S,8S)−8−メトキシ−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8R)−6,7−ジヒドロキシ−4−アザスピロ[2.5]オクタン−8−カルボニトリル;
    (6R,7R,8S)−6,7−ジヒドロキシ−4−アザスピロ[2.5]オクタン−8−カルボン酸;
    (6R,7R,8S)−6,7−ジヒドロキシ−N−メチル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−8−カルボキサミド;
    (6R,7R,8S)−N−シクロプロピル−6,7−ジヒドロキシ−4−アザスピロ[2.5]オクタン−8−カルボキサミド;
    (6R,7R,8S)−8−エチル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−プロピル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−(2−フルオロエチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−(2,2−ジフルオロエチル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−ビニル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−((Z)−2−フルオロビニル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−((E)−2−フルオロビニル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−(2,2−ジフルオロビニル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−エチニル−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−(プロパ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−(ブタ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−(ペンタ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−(3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−(3−フルオロプロパ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−(3,3−ジフルオロプロパ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;
    (6R,7R,8S)−8−(4−フルオロブタ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール;または
    (6R,7R,8S)−8−(4,4−ジフルオロブタ−1−イン−1−イル)−4−アザスピロ[2.5]オクタン−6,7−ジオール
    であるか、または前述の化合物のいずれかの薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の化合物。
  4. プロドラッグである、請求項1に記載の化合物。
  5. β−グルコセレブロシダーゼ(GCase)を阻害する、請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. GCaseと結合する、請求項1から5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. GCaseのモジュレーターとして作用する、請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. GCaseのタンパク質レベルおよび/または酵素活性レベルを増加させる、請求項1から7のいずれか1項に記載の化合物。
  9. GCaseが哺乳動物のGCaseである、請求項8に記載の化合物。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、薬学的に許容される担体と組み合わせて含む、医薬組成物。
  11. GCaseのモジュレートを必要とする対象において、GCaseをモジュレートする方法であって、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
    Figure 2017502961
    (I)
    (式中、
    1はOHであり且つR2はHもしくはメチルであるか、またはR1はFであり且つR2はHもしくはFであるか、またはR1はHであり且つR2はFであり、
    3は、それぞれが、F、Cl、CH3、および/もしくはOHのうちの1種もしくは複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C3-8シクロアルキル、C4-10シクロアルキルアルキル、C2-10アルコキシアルキル、C7-15アリールアルキル、もしくはC2-15ヘテロアリールアルキルであるか、またはR3はCN、CO2H、C(O)NHCH3、もしくはC(O)NH(シクロプロピル)であり、
    4は、HまたはC1-10アルキルであり、前記C1-10アルキルは、Fおよび/またはOHを有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい)
  12. GCaseタンパク質および/またはGCase酵素活性のレベルの上昇を必要とする対象において、GCaseタンパク質および/またはGCase酵素活性のレベルを上昇させる方法であって、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
    Figure 2017502961
    (I)
    (式中、
    1はOHであり且つR2はHもしくはメチルであるか、またはR1はFであり且つR2はHもしくはFであるか、またはR1はHであり且つR2はFであり、
    3は、それぞれが、F、Cl、CH3、および/もしくはOHのうちの1種もしくは複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C3-8シクロアルキル、C4-10シクロアルキルアルキル、C2-10アルコキシアルキル、C7-15アリールアルキル、もしくはC2-15ヘテロアリールアルキルであるか、またはR3は、CN、CO2H、C(O)NHCH3、もしくはC(O)NH(シクロプロピル)であり、
    4は、HまたはC1-10アルキルであり、前記C1-10アルキルは、Fおよび/またはOHを有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい)
  13. GCaseによりモジュレートされる状態の処置を必要とする対象において、GCaseによりモジュレートされる状態を処置する方法であって、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
    Figure 2017502961
    (I)
    (式中、
    1はOHであり且つR2はHもしくはメチルであるか、またはR1はFであり且つR2はHもしくはFであるか、またはR1はHであり且つR2はFであり、
    3は、それぞれが、F、Cl、CH3、および/もしくはOHのうちの1種もしくは複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C3-8シクロアルキル、C4-10シクロアルキルアルキル、C2-10アルコキシアルキル、C7-15アリールアルキル、もしくはC2-15ヘテロアリールアルキルであるか、またはR3は、CN、CO2H、C(O)NHCH3、もしくはC(O)NH(シクロプロピル)であり、
    4は、HまたはC1-10アルキルであり、前記C1-10アルキルは、Fおよび/またはOHを有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい)
  14. それを必要とする対象において、神経変性疾患、シヌクレイン病、およびリソソーム蓄積症から選択される状態を処置する方法であって、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
    Figure 2017502961
    (I)
    (式中、
    1はOHであり且つR2はHもしくはメチルであるか、またはR1はFであり且つR2はHもしくはFであるか、またはR1はHであり且つR2はFであり、
    3は、それぞれが、F、Cl、CH3、および/もしくはOHのうちの1種もしくは複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C3-8シクロアルキル、C4-10シクロアルキルアルキル、C2-10アルコキシアルキル、C7-15アリールアルキル、もしくはC2-15ヘテロアリールアルキルであるか、またはR3は、CN、CO2H、C(O)NHCH3、もしくはC(O)NH(シクロプロピル)であり、
    4は、HまたはC1-10アルキルであり、前記C1-10アルキルは、Fおよび/またはOHを有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい)
  15. 状態が、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症、ピック病(PiD)、皮質基底核変性症(CBD)、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、認知障害を伴う筋萎縮性側索硬化症(ALSci)、嗜銀顆粒性認知症、ブルイット病、拳闘家認知症、石灰化を伴うびまん性神経原繊維変性、ダウン症候群、家族性イギリス型認知症、家族性デンマーク型認知症、第17番染色体に連鎖するパーキンソニズムを伴う前頭側頭認知症(FTDP−17)、ゲルストマンシュトロイスラーシャインカー病、グアドループパーキンソニズム、ハラーフォルデン−スパッツ病(1型脳内鉄蓄積を伴う神経変性)、筋緊張性ジストロフィー、多発硬化性認知症、ニーマンピック病(C型)、パリドポントニグラル変性、グアムのパーキンソニズム−認知症複合、脳炎後パーキンソニズム(PEP)、プリオン病(クロイツフェルトヤコブ病(CJD)、変異クロイツフェルトヤコブ病(vCJD)、致死性家族性不眠症、およびクールーを含む)、進行性皮質上グリオーシス、進行性核上性麻痺(PSP)、リチャードソン症候群、亜急性硬化性全脳炎、タングルオンリー認知症、ハンチントン病、統合失調症、軽度認知障害(MCI)、ニューロパシー(末梢神経障害、自律神経ニューロパシー、神経炎、および糖尿病性ニューロパシーを含む)、または緑内障である、請求項13または14に記載の方法。
  16. 状態がパーキンソン病である、請求項13または14に記載の方法。
  17. 状態がゴーシェ病である、請求項13または14に記載の方法。
  18. 表1に記載されている化合物の1種または複数である、請求項11から17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記投与が、対象において、GCaseタンパク質および/または酵素活性のレベルを増加させる、請求項11から18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 対象がヒトである、請求項11から19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 医薬品の調製における、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩の有効量の化合物の使用。
    Figure 2017502961
    (I)
    (式中、
    1はOHであり且つR2はHもしくはメチルであるか、またはR1はFであり且つR2はHもしくはFであるか、またはR1はHであり且つR2はFであり、
    3は、それぞれが、F、Cl、CH3、および/もしくはOHのうちの1種もしくは複数を有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C3-8シクロアルキル、C4-10シクロアルキルアルキル、C2-10アルコキシアルキル、C7-15アリールアルキル、もしくはC2-15ヘテロアリールアルキルであるか、またはR3は、CN、CO2H、C(O)NHCH3、もしくはC(O)NH(シクロプロピル)であり、
    4は、HまたはC1-10アルキルであり、前記C1-10アルキルは、Fおよび/またはOHを有する、1つから最大数までの置換基で置換されていてもよい)
  22. 前記医薬品が、GCaseをモジュレートするためのもの、GCaseタンパク質および/もしくは酵素活性のレベルを増加させるためのもの、GCaseによりモジュレートされる状態を処置するためのもの、または神経変性疾患、もしくはリソソーム蓄積症を処置するためのものである、請求項21に記載の使用。
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