JP2017502513A - 一酸化チタン(tio)系材料を用いる電磁干渉(emi)シールド用製品 - Google Patents
一酸化チタン(tio)系材料を用いる電磁干渉(emi)シールド用製品 Download PDFInfo
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Abstract
組成物(120)は、可撓性フィルム、成型体、又は印刷用インキの形態であり得、メガヘルツからギガヘルツの周波数での電磁干渉(EMI)シールドを目的として、一酸化チタン(TiO)を含むセラミック粒子(122)を組み入れ得る。1種以上の付加的なセラミック粒子もまた含み得る。組成物は、複合材料(120)を含み、これは、ポリマーなどのマトリックス材料(121)中に分散したセラミック粒子(122)を含む。その様な組成物に関連する方法もまた記載する。【選択図】図1
Description
[発明の分野]
本開示は一般に、物品、成型体及び印刷用インキを含む組成物に関し、それを用い、電気回路若しくは電子回路、回路構成要素、又は回路若しくは回路構成要素を入れる収納器などの工作物へ適用する場合、電磁干渉(EMI)を低減し得る組成物に関する。本開示はまた、関連する物品、システム及び方法にも関する。
本開示は一般に、物品、成型体及び印刷用インキを含む組成物に関し、それを用い、電気回路若しくは電子回路、回路構成要素、又は回路若しくは回路構成要素を入れる収納器などの工作物へ適用する場合、電磁干渉(EMI)を低減し得る組成物に関する。本開示はまた、関連する物品、システム及び方法にも関する。
コンピュータ、マイクロプロセッサ、計算機、時計、ラジオ、テレビ、携帯電話、車両用点火システム、ワープロなどに見られるものなどの電子デバイスは、電磁干渉(EMI)に対し、しばしば敏感である。EMIは、多くの場合は電源及び電子デバイス自体を備える様々な発生源より、生じ得るものである。ラジオ、テレビ及びその他の通信システムもまた、EMIの発生源であり、電子デバイスが機能することを妨害し得、性能低下又は素子の故障すらも起こし得る。
電子デバイスの正常な動作を保証するため、望まないEMIを実質的に遮断すること、すなわち相当に低減させることが、望ましく時には必要である。遮断は、所与の回路若しくは回路構成要素より外部へ放射するEMIの量低減、その他の発生源より回路若しくは回路構成要素内部へ放射するEMIの量低減、又は両者を目的とし得る。遮断はまたシールド/遮蔽としても知られ、EMIの反射、EMIの吸収、又は両方の組み合わせにより達成し得る。一般的な取り組みにおいては、EMシールドとして知られる金属シート又は金属箔が、高い導電率を有しており、望まないEMIを反射するため用いられる。しかし、EMIを反射することは、いくつかの場合においては不十分であり得、更なる問題を起こし得る。渦電流もまた、ギガヘルツ(GHz)の周波数などの超短波でのシールド用材料としての金属の有効性を低減させ得る。他の取り組みにおいては、材料又は構造を用い、望まないEMIを反射するより、むしろ主に吸収し得る。
[簡単な概要]
セラミックスは通常、無線周波数又はマイクロ波の範囲における高い誘電損失とは関係しない。それらはむしろ一般に良好な電気絶縁材料と考えられている。しかし、我らは、ある種のセラミック材料、特に一酸化チタン(TiO)が、単独若しくは1種以上の付加的構成要素との組み合わせのいずれであれ、驚くべき高い誘電損失、磁気損失、又は両者を、ギガヘルツ(GHz)の周波数においても提供し得ることを見出した。TiOを、単独若しくは1種以上の付加的構成要素との組み合わせのいずれであれ、マトリックス材料中に粒状物質として分散し得るものであり、EMIを軽減する目的の様々な製品構成において用いる、形成、被覆、印刷、成型又はその他が可能な複合材料を製造し得る。
セラミックスは通常、無線周波数又はマイクロ波の範囲における高い誘電損失とは関係しない。それらはむしろ一般に良好な電気絶縁材料と考えられている。しかし、我らは、ある種のセラミック材料、特に一酸化チタン(TiO)が、単独若しくは1種以上の付加的構成要素との組み合わせのいずれであれ、驚くべき高い誘電損失、磁気損失、又は両者を、ギガヘルツ(GHz)の周波数においても提供し得ることを見出した。TiOを、単独若しくは1種以上の付加的構成要素との組み合わせのいずれであれ、マトリックス材料中に粒状物質として分散し得るものであり、EMIを軽減する目的の様々な製品構成において用いる、形成、被覆、印刷、成型又はその他が可能な複合材料を製造し得る。
組成物並びに、可撓性フィルム、成型体及び印刷用インキなどの製品へ、一酸化チタン(TiO)を含む、及び用いる場合には1種以上の付加的構成要素を含む、セラミック粒子を導入し得、メガヘルツからギガヘルツの周波数での電磁干渉(EMI)の相当な軽減を提供し得る。フィルム及び立体物、並びに溶媒除去後の印刷用インキは、セラミックTiO粒子及び用いる場合には1種以上の付加的構成要素を、ポリマーなどのマトリックス材料中に分散して含む、複合材料を含む。複合材料は、1GHz〜5GHzの周波数範囲にわたって、少なくとも0.03の、又は少なくとも0.1の、又は少なくとも0.3の、又は少なくとも0.4の誘電正接、磁気損失正接、又は両者の様な、損失正接を有し得る。セラミック粒子による損失正接の成分は、その周波数範囲にわたって、少なくとも0.01、又は少なくとも0.05、又は少なくとも0.1であり得る。誘電正接は、材料が電磁放射を吸収又は散乱する程度の尺度であり、下記にて更に論じる。
我々は本明細書において、EMI軽減用複合材料を含む組成物、物品及びインキについて記述する。複合材料は、マトリックス材料及びマトリックス材料中に分散したセラミック粒子を含み、セラミック粒子は一酸化チタン(TiO)であり、又はそれを含む。
セラミック粒子は複合材料の一部を構成し得るものであり、少なくとも10体積%、若しくは少なくとも15体積であるが60体積%以下、又は、少なくとも25体積%であるが50体積%となる。複合材料は、1GHz〜5GHzの範囲にわたって、少なくとも0.03、又は少なくとも0.1、又は少なくとも0.3、又は少なくとも0.4の誘電正接を有し得る。
複合材料の誘電正接は、セラミック粒子による第1の損失正接成分、及びマトリックス材料による第2の損失正接成分を有し得、第1の損失正接成分は、1GHz〜5GHzの範囲にわたって、少なくとも0.1、又は少なくとも0.2、又は少なくとも0.3であり得る。第2の損失正接成分は、1GHz〜5GHzの範囲にわたって、少なくとも0.01、又は少なくとも0.05あり得る。
マトリックス材料は、ポリマーマトリックス材料であり得、又はそれを含み得、ポリマーマトリックス材料は、フルオロカーボン系ポリマー、塩素含有ポリマー、(メタ)アクリレートポリマー、シリコーン、エポキシ系ポリマー、ポリエーテルポリマー、それらのコポリマー、若しくはそれらの組み合わせであり得、又はそれらを含み得る。ポリマーマトリックス材料は、フルオロカーボン系ポリマー若しくはそれらのコポリマーであり得、又はそれらを含み得、並びに、フルオロカーボン系ポリマー若しくはコポリマーは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)ポリマー若しくはコポリマーであり得、若しくはそれらを含み得る。フルオロカーボン系ポリマー又はコポリマーは、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン及びフッ化ビニリデンのターポリマーであり得、又はそれらを含み得る。
物品は、1本以上の電線を有するケーブルであり得、又はそれを含み得、その1本以上を少なくとも部分的にEMIシールド層により巻き得るものであり、EMIシールド層は複合材料を包含し得る。物品は、複合材料を含む可撓性EMIシールド層であり得、又はそれらを含み得、その様な物品は更に、EMIシールド層を担持するフィルムを含み得る。物品はまた、輪郭形状を有する剛性の/成型した立体物であり得、又はそれを含み得る。
我々はまた、電磁干渉(EMI)を軽減する工作物への印刷用に好適なインキについても述べるものであり、インキはマトリックス溶液及びマトリックス溶液中に分散したセラミック粒子を含み、セラミック粒子は一酸化チタン(TiO)であり、又はそれを含む。マトリックス溶液は、溶媒に溶解したポリマーであり得、又はそれを含み得、そのポリマーはフルオロカーボン系ポリマー又はコポリマーであり得、又はそれらを含み得る。フルオロカーボン系ポリマー又はコポリマーは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)ポリマー又はコポリマーであり得、又はそれらを含み得る。
インキを、溶媒除去後、マトリックス材料としてのポリマー及びマトリックス材料中に分散したセラミック粒子を有する、固形の及び/又は硬化した複合材料を製造するため構成し得るものであり、固形の/硬化した複合材料は、1GHz〜5GHzの範囲にわたって、少なくとも0.03、又は少なくとも0.1、又は少なくとも0.3、又は少なくとも0.4の誘電正接を有し得る。セラミック粒子は、固形の/硬化した複合材料の一部を成し得るものであり、少なくとも10体積%、若しくは少なくとも15体積%であるが60体積%以下、又は、少なくとも25体積%であるが50体積%以下となる。
関連する方法、システム、及び物品もまた論じる。
本出願のこれら及びその他の態様を、下記詳細な説明より明らかにしていく。しかし、前述の概要は、いかなる場合においても特許請求される主題に対する限定として解釈されるべきではなく、審査時に補正し得る添付の特許請求の範囲のみにより定義されるものである。
図面において、同一の参照符号は同一の要素を表わす。
[詳細な説明]
本明細書で用いる用語「TiO」とは、化学物質の一酸化チタンを指すものであり、チタニア、TiO2又は二酸化チタンの部分的構成要素を指すものではない。そのため、二酸化チタンを含有する組成物が必ずしもTiOを含有するものではなく、典型的には、TiOも組成物へ二酸化チタンとは別の材料として添加しない限り、TiOを含有しない。
本明細書で用いる用語「TiO」とは、化学物質の一酸化チタンを指すものであり、チタニア、TiO2又は二酸化チタンの部分的構成要素を指すものではない。そのため、二酸化チタンを含有する組成物が必ずしもTiOを含有するものではなく、典型的には、TiOも組成物へ二酸化チタンとは別の材料として添加しない限り、TiOを含有しない。
複合材料を用い、EMIシールド用の、フィルム、テープ、成型体、インキ、及びその他の製品を作製し得るものであり、少なくとも1ギガヘルツから数ギガヘルツの周波数で、並びに、より低い(例えば、10MHz〜950MHz又は、〜1GHzの)周波数で、及びより高い(例えば、60GHzまでの、例えば1GHz〜60GHzの範囲内の)周波数で有用である。複合材料は、測定した材料の相当な大きさの誘電正接により、その様な周波数で、望まない電磁放射又はEMIの著しい減衰を提供し得る。複合材料は、マトリックス材料中に分散した粒子を含み、粒子は典型的には、複合材料の誘電損失全体の大部分についての原因であり、無機、セラミック材料、最も多くの場合一酸化チタンで形成され得る。
TiOを、単独、又は一種以上の付加的構成要素との併用のいずれにおいても用い得る。付加的構成要素は、EMIを減衰する物質であり得、TiOのEMI減衰効果を高める物質で有り得、又は両者であり得る。例示的な付加的構成要素は、疎水性ナノシリカ(すなわち疎水性表面修飾したナノシリカ)などのナノシリカ、鉄カルボニル、Ba3Co3Fe24O41及びY3Fe5O12を含む。
代表的なEMI減衰用材料を、図1において、複合材料120として概念的に示す。複合材料120は、一種以上のその他の構成する要素と共に、マトリックス材料121中に分散したセラミック粒子122からなり得、又は、このセラミック粒子から本質的になり得、又は、このセラミック粒子を単に含み得る。一種以上の(図示せず)付加的構成要素をもまた、典型的には粉末の形態の微粒子にて含み得る。
最適な有効性のため、粒子122全体を純粋なTiOにて構成し得、その他の元素又は化合物もまたその様な粒子中に不純物として存在し得ることを念頭に置いておく。その他の場合、粒子122は、(ドープしたTiO又は還元したTiOの場合の様に)純粋なTiOでなくともよい。ドープしたTiOを用いる場合、ドーパントとしては、1種以上のCu、Co、Ni、Cr、Mn、Mo、Nb、V、Fe、Ru、Au、Ag、Pt、N、S、C、B、P、I、及びFなどのいずれかの好適なドーパントを挙げ得る。TiOへドープする場合、ドープの程度を、20ppm又は50ppmから、5重量%のTiO又は5重量%のTiOの様に、広く変更し得る。TiOを還元する場合、得られる材料は、1未満のTi:Oの比率を有する非化学量論的なものとなる。
粒子122は、特定の形状、粒径、又は粒度分布を有する必要は全くなく、様々な形状及び粒径を有し得る。いくつかの場合においては、粒子122は、少なくともほぼ球状であり得る。粒子122は、20nm以上、30nm以上、40nm以上、50nm以上、75nm以上、100nm以上、250nm以上、375nm以上、若しくは0.5ミクロン以上、並びに、100ミクロン以下、75ミクロン以下、60ミクロン以下、50ミクロン以下、若しくは40ミクロン以下の、粒子径又は平均粒子径を有し得る。典型的には、粒子径又は平均粒子径は、50nm〜50ミクロンの範囲内、より典型的には0.5ミクロン〜10ミクロンの範囲内である。重要なこととして、球状以外の形状及び前記以外の粒径もまた用い得る。高周波数で著しい大きさの誘電損失を提供するため、粒子122は複合材料120中に単なる痕跡量より多くの量で存在する。例えば、粒子122は、複合材料120の一割合を成し得、若しくはその割合にて成り得るものであり、その割合は典型的には、複合材料の少なくとも10体積パーセント(体積%)、15体積%、20体積%、25体積%、30体積%、又は35体積%であるが、典型的には複合材料の60体積%以下、55体積%以下、50体積%以下、45体積%以下、又は40体積%以下である。そのため、粒子122は、例えば、複合材料120の少なくとも15体積%であるが60体積%以下であり得、又は少なくとも25体積%であるが50体積%以下であり得る。
マトリックス材料121としては、粒子122を分散し得るいずれかの好適な材料を挙げ得る。マトリックス材料は典型的には固形であるが、いくつかの場合、液体のマトリックス材料を用い得る。ポリマー材料は、それらのコスト、入手容易性、及び多くの用途についての望ましい材料物性により、特に好適であることがしばしばである。マトリックス材料121がポリマーである場合、例示的な実施形態においては、それはフルオロカーボン系ポリマー、塩素含有ポリマー、(メタ)アクリレートポリマー、シリコーン、エポキシ系ポリマー、ポリエーテルポリマー、それらのコポリマー、若しくはそれらの組み合わせであり得、又はそれらを含み得る。ポリマーマトリックス材料がフルオロカーボン系ポリマー又はコポリマーを含む場合、フルオロカーボン系ポリマー又はコポリマーは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)ポリマー若しくはコポリマー、並びに/又はテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン及びフッ化ビニリデンのターポリマーであり得、又はそれらを含み得る。ポリマー材料をマトリックス材料121として用いることが望ましいのはしばしばであるが、それらが全ての場合に必要ということではなく、非ポリマー材料もまた、最終用途に応じて用い得る。
複合材料120が取る正確な形に応じて、それはEMIの吸収、EMIの反射又は両者を示し得る。この点、材料120をその誘電損失の点から、及び特にその誘電正接の点から表現される誘電損失の点から、特徴付けるのが便利である。誘電正接は、電磁エネルギーを熱へと消散する、材料の能力の尺度である。材料の透磁率εを、その実数成分ε’及びその虚数成分ε’’の点から表現する場合、ε=ε’−iε’’であり、誘電正接「tan δ」(本明細書ではまた「tan d」とも言う)を次の式により示す。
tan δ=ε’’/ε’
tan δ=ε’’/ε’
同様に、磁性材料については、材料の透磁率を、透磁率の実部(μ’)及び透磁率の虚部(μ’’)の点から定義し得る。そのため、磁気損失を表わす磁気損失正接(tan δm)は、入り込んでくる電磁エネルギーを熱へと消散する、磁性材料の能力の尺度である。磁気損失正接を次の式にて定義し得る。
tan δm=μ’’/μ’
tan δm=μ’’/μ’
大半の材料の誘電損失正接及び磁気損失正接は、一般に電磁波周波数が増すと共に減少するものであり、ギガヘルツの周波数での相当に大きい損失正接を有する材料を見出すことが課題たり得る理由である。
開示する複合材料は、誘電正接、磁気損失正接、又は誘電正接及び磁気損失正接の両者の様な、実質的な損失正接を示すことが可能であり、高周波数、例えばギガヘルツの周波数でのものである。そのため、複合材料120の損失正接は例えば、少なくとも0.03、又は少なくとも0.1、又は少なくとも0.3、又は少なくとも0.4であり、周波数の範囲が1GHz〜60GHz、1GHz〜40GHz、1GHz〜20GHz、1GHz〜15GHz、1GHz〜10GHz、又は1GHz〜5GHzである。セラミック粒子は典型的には、複合材料の誘電損失及び磁気損失全体の大部分についての原因であり、これ故、材料120の損失正接を、マトリックス材料121中におけるセラミック粒子122の濃度の適切な選択により最適化し得る。
複合材料120の誘電正接は、少なくとも2つの部分から構成されると考え得る。第1の損失正接成分はセラミック粒子122により、及び、第2の損失正接成分はマトリックス材料121によると考え得る。材料120が、付加的なセラミック材料などの、その他の誘電損失性の、構成要素を含む場合、複合材料120の損失正接は第1の損失正接(セラミック粒子122の)に第2の損失正接(マトリックス材料121の)を加え、付加的なセラミック材料(図示せず)の損失正接を加えたものと等しい。いくつかの場合においては、マトリックス材料121は複合材料120の誘電損失全体へ大きくは寄与し得ず、その一方、誘電損失性ポリマー又は他の誘電損失性材料をマトリックス材料121として用いるなどの、その他の場合においては、著しく寄与し得る。例えば、(PVDFなどの)フルオロカーボン系ポリマー又はその他の誘電損失性ポリマー又はマトリックス材料121として用いるその他の材料は、少なくとも0.01の、又は少なくとも0.05の損失正接(第2の損失正接成分)を、1GHz〜5GHzの範囲にわたって有し得る。あるいは、マトリックス材料121は、その様な周波数で無視し得る誘電損失を有し得る。これに対して、セラミック粒子122は、少なくとも0.1の、又は少なくとも0.2の、又は少なくとも0.3の損失正接(第1の損失正接成分)を、1GHz〜30GHz、1GHz〜25GHz、1GHz〜20GHz、1GHz〜15GHz、1GHz〜10GHz、又は1GHz〜5GHzのいずれかの周波数の範囲にわたって提供し得る。
TiO及び場合により1種以上の付加的構成要素などのセラミックスを添加した複合材料は、電磁放射又は電磁エネルギーを、0GHzを超え80GHzまで、1GHz〜40GHz、1GHz〜25GHz、1GHz〜20GHz、1GHz〜15GHz、1GHz〜10GHz、又は1GHz〜5GHzなどの、幅広い周波数の範囲にわたって減衰し得る。影響を受け得る付加的な周波数は、ギガヘルツ以下の周波数であり、無線ID(RFID)製品及びシステム用に用いられる13.56MHz、FMラジオ放送用に用いられる88MHz〜108MHzの帯域、及び一部の携帯電話に用いられる850MHz〜900MHzの帯域が挙げられる。5GHzより大きい周波数としては、料金収受に用いられる5.8GHz、標準である40GHz帯のビットレートによるデータ転送に用いられる20GHz、免許不要の短距離データリンクに用いられる57GHz〜63GHz(60GHz±3GHz)の帯域、及び一部の自動車衝突回避用レーダーシステムに用いられる24GHz〜77GHzの帯域が挙げられる。
いくつかの用途について、GHz周波数帯域における狭い周波数範囲にわたって、入り込んでくる電磁エネルギーを減衰し得る素子が望まれている。この特性を有する素子は、ノッチフィルタ、バンドストップフィルタ又はバンドリジェクシヨンフィルタとして時には知られており、予め定めた周波数帯域にわたって、入り込んでくるEMエネルギーの通過を遮断するため用い得、その一方、予め定めた周波数帯域より上若しくは下の周波数でEM波が入り込むことを可能とする。その様なノッチフィルタは、1種以上の誘電損失の機構、例えば、誘電体媒体のマイクロ波周波数の外部電場への応答の機構において、共振現象を利用し得るものである。
TiOの、並びに、TiO及び付加的なセラミック材料の組み合わせの、EMI減衰についての有効性は驚くべきものであり、セラミックスが一般に良好な絶縁材料と考えられることが理由である。理論に束縛されるものではないが、開示したEMIシールド用途についてのTiOの好適性は、少なくとも部分的にはそのチタン副格子及び酸素副格子の両者における、高度の構造空隙若しくは構造欠陥によると考えられ、これが比較的高い誘電損失及び比較的高い導電率へ寄与する。更に驚くべきことに、著しい大きさの誘電損失が高周波数で実証された。以前は大半の材料について、誘電損失は周波数が増すと共に減少すると考えられていたため、セラミック粒子がGHzの範囲内の周波数でEMIを減衰し得ることを見出したことは、特に驚くべきことであり予想外であった。
マトリックス材料121及びセラミック粒子122に加え、複合材料120はその他の構成要素を機能的又は審美的目的のため含み得る。例示的な構成要素としては、本明細書で論じる1種以上の付加的なセラミック粒子が挙げられる。また、複合材料120としても、金属粒子、金属合金粒子、炭素繊維、カーボンバブル、並びに、カーボンフォーム、カーボンナノチューブ、金属ナノ粒子、金属ナノワイヤ、黒鉛、グラフェン系材料(剥離した黒鉛ナノプレートレット、ドープした及びドープしていないグラフェン、グラフェンナノプレートレット、還元した酸化グラフェン、機能化グラフェンシート、及びそれらの組み合わせが挙げられる)などの導電性粒子、及び金属被覆ガラスバブルなどの導電被覆した絶縁体粒子を挙げ得る。その様な構成要素を用いる場合、構成要素は典型的には、TiOの重量又は体積を基準として、5%以上、10%以上、15%以上、20%以上、30%以上、又は40%以上、及び、TiOの重量又は体積を基準として、約70%以下、80%以下、90%以下、100%以下、125%以下、150%以下、175%以下、200%以下、225%以下、又は250%以下存在する。しかし、その他の量もまた、用途及び望む特性に応じて用い得る。
複合材料120もまた、付加的構成要素を含み得る。付加的構成要素の一類型として、CuO、SiC、TiNなどのセラミックスが挙げられ、これは複合物の全体としての誘電正接を増大させ得る。
複合材料120が含み得る付加的構成要素の他の類型としては、強磁性の、フェリ磁性の、又は、強磁性及びフェリ磁性の両方の特性の、磁性材料が挙げられる。その様な付加的構成要素としては、センダスト(約85%の鉄、9.5%のケイ素及び5.5%のアルミニウムを含有する合金)、鉄カルボニル(Fe(CO)5)、パーマロイ(約20%の鉄及び80%のニッケルの合金)、フェライト、例えば、Mn−Znフェライト、Ni−Znフェライト、Mn−Mg−Znフェライト、Mn−Cu−Znフェライト、Ba−フェライト、及びSr−フェライト、の1種以上、並びに、ガーネット、例えば、YIG(イットリウム鉄ガーネット)、GdIG(ガドリニウム鉄ガーネット)、の一種以上を挙げ得る。
その様な付加的構成要素を用いる場合、付加的構成要素は典型的には、TiOの重量又は体積を基準として、5%以上、10%以上、15%以上、20%以上、30%以上、又は40%以上、及びTiOの重量又は体積を基準として、約70%以下、80%以下、90%以下、100%以下、125%以下、150%以下、175%以下、200%以下、225%以下、又は250%以下で存在する。しかし、その他の量もまた、用途及び望む特性に応じて用い得る。
これらの付加的構成要素は、複合材料120の誘電正接及び磁気損失正接の両者を増大させ得る。これは、ある種の用途において有利であり得るものであり、近距離及び遠距離両者のEMI用途用の、強化したEMI性能のための、高い誘電正接及び磁気正接の両者を有する組成物を、利用し得る、有し得る高周波数EMI用途において、特に有利であり得る。
更にまた、材料120は、一種以上の色素及び一種以上の顔料のうちの少なくとも一種を含み得、所望の着色された外見を提供する。材料120はまた、マトリックス中において、TiO及び用いる場合は一種以上の付加的構成要素を、最適に分散するため、好適な分散剤及び界面活性剤を含み得る。
複合材料120を、形成、被覆、印刷、成型し得、又は多様な製品構成において用い得るものであり、それらの全てはEMI軽減のために有用であり得る。いくつかの代表的な製品を、図2〜6Bと関連付けて示し述べる。読者は、複合材料120と関連付けて論じる、特性、特徴及び任意の選択肢のいずれか又は全てを、これらの様々な製品の実施形態のいずれかにおいて用い得ることを理解するものである。
高密度コネクタケーブル210を図2に示す。ケーブル210は、例えば、高速データ転送用途のコネクタケーブルとして用い得るものであり、ケーブル210の長さにわたる複数の金属信号用導電体212を備え、導電体212は、低誘電損失のポリマーなどの可撓性絶縁体214にはめ込まれて定位置に保持されている。導電体212を、データ転送用の差動ペアとして、又はその他のいずれかの望ましい手法によって構成し得る。12本の導電体212を示し、6行を2列で配列しているが、12本より少ない、又はより多い導電体を用い得、並びに、それらを異なる数の列及び行にて配列し得る。一つのその様な代わりの実施形態においては、ケーブルは1本のみの導電体を、又は2本のみの導電体を有し得る。送信された信号へのEMIの影響を低減するため、及び/又はケーブル210により放射されるEMIの量を低減するため、導電体212の各々をEMIシールド層220により巻いており、シールド層220は複合材料120から形成されることが理解される。シールド層220を例えば、ケーブル210製作時にダイにより押出し成形し得る。ケーブル210の長さ方向に垂直な断面で見て、シールド層220を、それらのそれぞれの導電体212を完全に巻いているものとして示しているが、代わりの実施形態においては、所与のシールド層は、2本以上の導電体の組を巻き得るものであり、並びに、なおもその他の実施形態においては、シールド層は、導電体の1本若しくは2本以上を部分的にのみ巻き得る。部分的に巻くことは、例えば、垂直な断面において、2本又は3本以上の導電体の所与の列にわたるEMIシールド層により実現出来るが、EMIシールド層は、各導電体を部分的に巻く様に、隣接する導電体212の間でV字形に周期的に波打つ。
可撓性EMIシールドフィルム310を図3Aに示す。フィルム310は、EMIシールド層320及び任意の層324を備える。EMIシールド層320は、複合材料120と同じ又は同様で有り得る複合材料で形成されており、そのため、マトリックス材料321中に分散したセラミック粒子322を有するものとして示され、セラミック粒子322はTiOを含むと想定される。フィルム310及び層320は、それらが曲がることを可能とする厚み及び材料組成をそれぞれに有しており、それ故、フィルム310は可撓性であり、フィルムロールへ巻き取ったものとして示されている。いくつかの実施形態においては、フィルム310がEMIシールド層320のみで形成される様に、任意の層324を除き得る。その他の実施形態においては、任意の層324を備え得る。任意の層324はシールド層320に接しており、例えば、EMIシールド層320、又は粘着層、又は剥離ライナーを担持する、担持フィルムで有り得、又はそれを含み得る。任意の層324は典型的には他のポリマー材料で形成される、代わりの材料もまた用い得る。更にその他の実施形態においては、フィルム310は、ポリマー又はその他の材料の、付加的な層を備え得る。
可撓性EMIシールド用フィルム310又はその変形を、一片以上を切り取り、回路、回路構成要素、又はその様な回路若しくは回路構成要素を収容する収納器などの工作物へ粘着させることが出来るテープとして、EMIを軽減するために用いることが出来る。これについて、図3Bは、図3Aのものの様なEMIシールド用フィルム(複数可)を適用した、マイクロエレクトロニクス用基板の収納器303の概念図を示している。収納器303は、いくつかの集積回路(IC)304、306、及び大規模集積回路(LSI)305を備える回路を格納しており、互いに回路基板を通して連結されている。回路自体と同様にこれらの素子は、プロセッサ、コプロセッサ、メモリ素子、トランジスタ、レジスタ、キャパシタ、インダクタ、伝送路及び導電体などの、その他の電子回路構成要素を備え得る。ケーブル307は、回路と1個以上のその他の素子を連結している。収納器303は、例えば、EMIを反射により遮蔽する厚い金属などのいずれかの好適な材料で形成され得る。しかし、収納器は、開口部303aを有しており、このため回路からEMIが外側へ放射され(矢印301aを参照)、外部の発生源から生じるEMIが収納器303へ入り回路を妨害する(矢印301bを参照)。開口部303aに関連するその様な課題を軽減するため、第1のEMIシールド用フィルム310a及び/又は第2のEMIシールド用フィルム310bを収納器303へ適用して、開口部303aを被覆する。シールド用フィルム310a、310bは、前に論じたEMIシールド用フィルム310と同じ又は同様であり得る。更にまた、シールド用フィルム310a、310bの両者を用いる場合、そのフィルムは同じでも異なっていてもよい。
本明細書で論じる複合材料をまた、EMI軽減の目的のための様々な径、形状、及び構成の、剛性又は可撓性の立体物へ成型することが出来る。しばしば、成型体は、回路、回路構成要素、又はその他の素子を、部分的に収納あるいは被覆し得る様な輪郭形状を有する。その様な立体物を図4に示す。この図において、システム410は、EMIシールド用立体物420及び電子回路構成要素412を備える。構成要素412を、例えば表面実装技術などの任意の公知の手段により、回路基板又はその他の基材へ取り付け得る。立体物420を寸法合わせし、構成要素412上へ合う様に形成している。これについて、立体物420は、輪郭を成して内部空洞420bを形成する下面420aを有しており、これは、図に指し示す様に、立体物420を構成要素412の上へ置くと、回路構成要素412に嵌合し得、あるいは受け手となり得る。いくつかの場合においては、立体物420を、回路構成要素412上へ成型加工によりin situで形成し得る。立体物420は、複合材料120と同じ又は同様であり得る複合材料で形成されており、TiOセラミック粒子を含んでいる。複合材料の相当に大きい誘電損失により、立体物420は、回路構成要素412の動作へ干渉し得る外部の発生源からのEMI、並びに構成要素412により放射され得るEMIを、効果的に吸収あるいは遮断する。
開示した複合材料が取り得る更に他の形はインキであり、図5A及び5Bにて概念的に示す。図5Aにおいて、製品510は、印刷用インキ520を保持する容器502を備えている。インキ520は、セラミック粒子522及びポリマー粒子523が分散した溶媒521を含む。セラミック粒子522はTiOで形成されているか、又はそれを含んでおり、及び前に論じたセラミック粒子122と同じ又は同様であり得る。ポリマー粒子523は、ポリマー材料で形成されているか、又はそれを含んでいる。ポリマー材料は、マトリックス材料121に関連して前に論じたポリマー材料のいずれかと、同じ又は同様であり得る。そのため、ポリマー粒子523のポリマー材料は、例えば、フルオロカーボン系ポリマー、塩素含有ポリマー、(メタ)アクリレートポリマー、シリコーン、エポキシ系ポリマー、ポリエーテルポリマー、それらのコポリマー、又はそれらの組み合わせで有り得、又はそれらを含み得る。ポリマー材料がフルオロカーボン系ポリマー又はコポリマーを含む場合、フルオロカーボン系ポリマー又はコポリマーは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)ポリマー若しくはコポリマー、並びに/又はテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン及びフッ化ビニリデンのターポリマーであり得、又はそれらを含み得る。溶媒521はいずれかの好適な溶媒であり得、例示的な実施形態においては、ポリマー粒子523が溶解し得る液体である。典型的な溶媒としては、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、イソプロパノール(IPA)、テトラヒドロフラン(THF)、ベンゼン、及びアセトンが挙げられるが、これらに限定されない。インキ520はまた、1種以上の色素及び/又は顔料などの、その他の構成要素をも含み得、インキへ所望の色を付与し得る。インキ520はまた、複合材料120に関連して前に記述したもののいずれかなどの導電性粒子を、単に含み得る。更にまた、インキは、ポリマー溶液中においてフィラーを最適に分散するため、好適な分散剤及び界面活性剤を含み得る。
ポリマー粒子523が溶媒521に溶解可能である場合、インキ520は、ポリマー粒子が次に溶解した後、仕上がったインキとなる、前駆体若しくは中間生成物であり得る。その様な仕上がったインキ520’を、図5Bにて仕上がった製品510’として示す。図5Aと同様に、インキ520’は同じ容器502中に内在しており、前駆体インキ520と同じセラミック粒子522を含有している。図5Aの溶媒521及びポリマー粒子523に代え、インキ520’は、「シロップ」又はポリマー溶液521’を含有しており、これは、溶媒521及び(今の時点では溶解した)ポリマー粒子523より生じたポリマー鎖の、液体混合物であり得る。
図5A及び5Bのインキを、印刷、被覆、スプレー、又は他の方法で、回路、回路構成要素、容器、フィルム、基材又は他の目当ての工作物などの対象の表面へ適用し、次に乾燥し、完成した(固形の)複合材料を製造し得る。元のインキ中におけるセラミック粒子522の濃度を、硬化した(乾燥した又は固形の)複合材料が少なくとも0.15、又は少なくとも0.2、又は少なくとも0.3、又は少なくとも0.4の誘電正接を1GHz〜5GHzの範囲にわたって有する様に最適化し得る。これらの結果を達成するため、セラミック粒子は、乾燥した複合材料の一部を構成し得、その割合は、少なくとも10体積%、若しくは少なくとも15体積%であるが60体積%以下、又は、少なくとも25体積%であるが50体積%以下となる。
図6A及び6Bは、インキを電子回路構成要素へ適用し、次に乾燥し得る方法を示している。図6Aにおいて、回路基板又はその他の基材606へ搭載した回路構成要素604は、印刷機構610のノズル601の近くに位置している。ノズル601は、インキ520又はインキ520’などの液体の形態のインキ供給部と結合しており、ノズル601の出口601aからインキを送出しており、矢印620に指し示す様に、インキはノズルを通って流れ出口から出ていく。そのため、送出したインキは、構成要素604上へ、液体の被覆、フィルム、又は層を形成している。所望により、工作物(例えば、基材606又は構成要素604)及びノズル601の間に相対的な動きを提供し得、その一方、インキは、複数の別々の被覆を、及び/又は送出したインキの拡がった被覆を形成する様に、(連続的若しくは間欠的に)送出されている。図6Bにおいて、送出したインキは被覆620’を、機構611の構成要素604の上へ形成し、この機構は被覆機構610と同じでも別の乾燥機構でもよい。図における被覆620’は、乾燥後及び溶媒除去後の、被覆したインキを表わしているが、代わりに溶媒除去前のインキがまだ乾いていない間の被覆したインキを表わし得る。どちらの場合においても、被覆620’は、回路構成要素604又は適用するその他の工作物について、高周波数で、相当に大きなEMI軽減を提供する。
様々な物品、インキ及び方法もまた提供する。例えば、下記の番号付けした項は特に、本発明の理解の一助とするため、非限定的な実施形態を説明するものである。
項1は、電磁干渉(EMI)軽減用の複合材料を含む組成物であって、複合材料が、マトリックス材料及びマトリックス材料中に分散したセラミック粒子を含み、セラミック粒子が一酸化チタン(TiO)を含む、組成物である。
項2は、複合材料が、セラミック粒子を10体積%〜60体積%含む、項1に記載の組成物である。
項3は、複合材料が、セラミック粒子を15体積%〜60体積%含む、項1又は2に記載の組成物である。
項4は、複合材料が、セラミック粒子を25体積%〜50体積%含む、項1〜3のいずれかに記載の組成物である。
項5は、複合材料が、少なくとも0.15の誘電正接を有する、項1〜4のいずれかに記載の組成物である。
項6は、複合材料が、少なくとも0.2の誘電正接を有する、項1〜5のいずれかに記載の組成物である。
項7は、複合材料が、少なくとも0.3の誘電正接を有する、項1〜6のいずれかに記載の組成物である。
項8は、複合材料が、少なくとも0.4の誘電正接を有する、項1〜7のいずれかに記載の組成物である。
項9は、誘電正接が、セラミック粒子による第1の損失正接成分、及びマトリックス材料による第2の損失正接成分を有し、並びに、第1の損失正接成分が少なくとも0.1である、項4〜7のいずれかに記載の組成物である。
項10は、誘電正接が、セラミック粒子による第1の損失正接成分、及びマトリックス材料による第2の損失正接成分を有し、並びに、第1の損失正接成分が少なくとも0.2である、項4〜8のいずれかに記載の組成物である。
項11は、誘電正接が、セラミック粒子による第1の損失正接成分、及びマトリックス材料による第2の損失正接成分を有し、並びに、第1の損失正接成分が少なくとも0.3である、項4〜9のいずれかに記載の組成物である。
項12は、第2の損失正接成分が少なくとも0.01である、項4〜10のいずれかに記載の組成物である。
項13は、第2の損失正接成分が少なくとも0.05である、項4〜11のいずれかに記載の組成物である。
項14は、誘電正接が、セラミック粒子による第1の損失正接成分、及びマトリックス材料による第2の損失正接成分を有し、並びに、第2の損失正接成分が少なくとも である、項4〜12のいずれか一項に記載の組成物である。
項15は、誘電正接が、1GHz〜60GHzの範囲である、項4〜14のいずれかに記載の組成物である。
項16は、誘電正接が、1GHz〜25GHzの範囲である、項4〜15のいずれかに記載の組成物である。
項17は、誘電正接が、1GHz〜15GHzの範囲である、項4〜16のいずれかに記載の組成物である。
項18は、誘電正接が、1GHz〜10GHzの範囲である、項4〜16のいずれかに記載の組成物である。
項19は、誘電正接が、1GHz〜5GHzの範囲である、項4〜16のいずれかに記載の組成物である。
項20は、1種以上の付加的構成要素を更に含む、項1〜19のいずれかに記載の組成物である。
項21は、1種以上の付加的構成要素が、磁性材料及び導電性材料を含む、項1〜20のいずれかに記載の組成物である。
項22は、1種以上の付加的構成要素が、ナノシリカ、鉄カルボニル、Ba3Co3Fe24O41、Y3Fe5O12及びコロイダルシリカのうちの少なくとも1つを含む、項20又は21に記載の組成物である。
項23は、ナノシリカが疎水性ナノシリカである、項22に記載の組成物である。
項24は、1種以上の付加的構成要素が鉄カルボニルを含む、項22に記載の組成物である。
項25は、1種以上の付加的構成要素がBa3Co3Fe24O41を含む、項22に記載の組成物である。
項26は、1種以上の付加的構成要素がY3Fe5O12を含む、項22に記載の組成物である。
項27は、1種以上の付加的構成要素がコロイダルシリカを含む、項22に記載の組成物である。
項28は、マトリックス材料がポリマーマトリックス材料を含む、項1〜27のいずれかに記載の組成物である。
項29は、ポリマーマトリックス材料が、フルオロカーボン系ポリマー、塩素含有ポリマー、(メタ)アクリレートポリマー、シリコーン、エポキシ系ポリマー、ポリエーテルポリマー、それらのコポリマー、又はそれらの組み合わせを含む、項28に記載の組成物である。
項30は、ポリマーマトリックス材料が、フルオロカーボン系ポリマー又はコポリマーを含む、項28に記載の組成物である。
項31は、フルオロカーボン系ポリマー又はコポリマーが、ポリフッ化ビニリデンポリマー又はコポリマーを含む、項30に記載の組成物である。
項32は、フルオロカーボン系ポリマー又はコポリマーが、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン及びフッ化ビニリデンのターポリマーを含む、項30に記載の組成物である。
項33は、組成物が、1本以上の電線を備えるケーブルの、1本以上の電線を少なくとも部分的に巻くEMIシールド層として存在する、項1〜32のいずれかに記載の組成物である。
項34は、組成物が可撓性EMIシールド層の構成要素として存在する、項1〜33のいずれかに記載の組成物である。
項35は、EMIシールド層担持用のフィルムを更に含む、項33に記載の組成物である。
項36は、組成物が、輪郭形状を有する剛体の形態である、項1〜35のいずれかに記載の組成物である。
項37は、電磁干渉軽減用で、かつ工作物への印刷に適合したインキの形態である、項1〜36のいずれかに記載の組成物である。
項38は、マトリックス材料がポリマーを含み、かつ、マトリックス材料が溶媒中に存在する、項36に記載の組成物である。
項39は、ポリマーが、フルオロカーボン系ポリマー又はコポリマーを含む、項38に記載の組成物である。
項40は、フルオロカーボン系ポリマー又はコポリマーが、ポリフッ化ビニリデンポリマー又はコポリマーを含む、項39に記載の組成物である。
項41は、インキを、溶媒除去後、マトリックス材料としてのポリマー及びマトリックス材料中に分散したセラミック粒子を有する、固形の又は硬化した複合材料を製造する様に構成され、固形の複合材料、硬化した複合材料、又は硬化した固形の複合材料が少なくとも0.15の誘電正接を1GHz〜25GHzの範囲にわたって有する、項38〜40のいずれかに記載の組成物である。
項42は、固形の又は硬化した複合材料が少なくとも10体積%のセラミック粒子を含む、項41に記載の組成物である。
項43は、組成物が少なくとも0.01の磁気損失正接を有する、項1〜42のいずれかに記載の組成物である。
項44は、組成物が少なくとも0.03の磁気損失正接を有する、項1〜43のいずれかに記載の組成物である。
項45は、組成物が少なくとも0.05の磁気損失正接を有する、項1〜44のいずれかに記載の組成物である。
項46は、組成物が少なくとも0.01の、誘電正接及び磁気損失正接の組み合わせを有する、1〜45のいずれかに記載の組成物である。
項47は、組成物が少なくとも0.03の、誘電正接及び磁気損失正接の組み合わせを有する、項1〜46のいずれかに記載の組成物である。
項48は、組成物が少なくとも0.05の、誘電正接及び磁気損失正接の組み合わせを有する、項1〜47のいずれかに記載の組成物である。
項49は、組成物がEMI抑制用ノッチフィルタの構成要素である、項1〜48のいずれかに記載の組成物である。
項50は、電子デバイスを、電磁干渉から遮蔽する方法であって、電子デバイスを提供することと、項1〜49のいずれかに記載の物品用組成物を電子デバイスの近傍に配置することと、を含む方法である。
項50aは、配置することが、EMIシールド用物品をin situで電子デバイスの近傍に形成することを含む、項50に記載の方法である。
項51は、配置することが、インキを提供すること、及びインキを電子デバイスの近傍に適用することを含む、項50に記載の方法である。
項52は、インキを適用することが、インキにより、電子デバイスを被覆することを含む、項51に記載の方法である。
項53は、配置することが、EMIシールド用テープを提供すること、及びEMIシールド用物品に用いるためにEMIシールド用テープから一片を採取することを含む、項51に記載の方法である。
項54は、配置することが、EMIシールド用物品を電子デバイスへ粘着させることを含む、項49に記載の方法である。
項55は、配置することが、EMIシールド用物品により、電子デバイスを被覆することを含む、項49に記載の方法である。
項56は、配置することが、少なくとも1つの断面において、EMIシールド用物品により電子デバイスを少なくとも部分的に巻くことを含む、項49に記載の方法である。
項57は、配置することが、少なくとも1つの断面において、EMIシールド用物品により電子デバイスを完全に巻くことを含む、項56に記載の方法である。
項58は、複合材料が、1種以上の色素及び1種以上の顔料の、少なくとも1種を更に含む、項49に記載の方法である。
項59は、複合材料が1種以上の導電性粒子を更に含む、項49〜58のいずれかに記載の方法である。
項60は、導電性粒子が、金属粒子、金属合金粒子、炭素繊維、カーボンバブル、並びに、カーボンフォーム、カーボンナノチューブ、金属ナノ粒子、金属ナノワイヤ、黒鉛、グラフェン系材料(剥離した黒鉛ナノプレートレット、ドープした及びドープしていないグラフェン、グラフェンナノプレートレット、還元した酸化グラフェン、機能化グラフェンシート、及びそれらの組み合わせを含む)、並びに、導電被覆した絶縁体粒子のうちの1種以上を含む、項59に記載の方法である。
項61は、電子デバイスが、1個以上の電子回路及び/又は1個以上の電子回路構成要素を含む、項49〜60のいずれかに記載の方法である。
項62は、電子デバイスが電子回路構成要素を含み、電子回路構成要素が、集積回路(IC)、大規模集積回路(LSI)、プロセッサ、コプロセッサ、メモリ素子、トランジスタ、レジスタ、キャパシタ、インダクタ、伝送路及び/又は導電体のうちの1個以上を備える、項61に記載の方法である。
項563は、項49〜62のいずれかに記載の方法により製造した、物品又はシステムである。
先述の考え方を用いて、TiOフィラー粒子を含む複合材料から製造される数個の物品を製作し、高周波数にて相当に大きい誘電正接を提供した。用いた材料は以下のとおりであった。
実施例1ワックスマトリックス材料及び誘電損失性TiOフィラーの複合物
受領したままのTiO粉末を、乳鉢及び乳棒にて手作業で粉砕し、あらゆる粗大塊を除いた。化学量論量のTiO粉末をワックス混合物(CALWAX 8345及びパラフィンそれぞれ重量比率4:1のブレンド物)と共に、SPEEDMIXER(Model DAC 150.1 FVZ、Flac Tek Inc社(サウスカロライナ州ランドラム)より入手)にて乾式混合した。得られた混合物を予め150℃に設定した恒温槽中に10分間置いた。ワックスが溶融したその時、混合物を秤量用アルミニウムパンへ注いだ。成型物が冷えて固形へと固化した時、得られた複合材料のペレットを取り出した。複合物中におけるTiOの量は約57.8重量%であり、投入量約20体積%と対応していた。複合物のペレットを次に、切って環状体とし、誘電率同軸測定用とした。環状体は、外径2.54cm、内径1.10cm、及び厚み(若しくは高さ若しくは長さ)3mm〜4mmを有していた。複素誘電率特性を、GHz周波数の範囲にわたって、Agilent E8363C Network Analyzer(Agilent Technologies社(カリフォルニア州サンタクララ)製)を、Damaskos Model 100T Air Coaxial試験装置(Damaskos Inc社(ペンシルベニア州コンコルドビル)製)と連結して用いて算出した。
受領したままのTiO粉末を、乳鉢及び乳棒にて手作業で粉砕し、あらゆる粗大塊を除いた。化学量論量のTiO粉末をワックス混合物(CALWAX 8345及びパラフィンそれぞれ重量比率4:1のブレンド物)と共に、SPEEDMIXER(Model DAC 150.1 FVZ、Flac Tek Inc社(サウスカロライナ州ランドラム)より入手)にて乾式混合した。得られた混合物を予め150℃に設定した恒温槽中に10分間置いた。ワックスが溶融したその時、混合物を秤量用アルミニウムパンへ注いだ。成型物が冷えて固形へと固化した時、得られた複合材料のペレットを取り出した。複合物中におけるTiOの量は約57.8重量%であり、投入量約20体積%と対応していた。複合物のペレットを次に、切って環状体とし、誘電率同軸測定用とした。環状体は、外径2.54cm、内径1.10cm、及び厚み(若しくは高さ若しくは長さ)3mm〜4mmを有していた。複素誘電率特性を、GHz周波数の範囲にわたって、Agilent E8363C Network Analyzer(Agilent Technologies社(カリフォルニア州サンタクララ)製)を、Damaskos Model 100T Air Coaxial試験装置(Damaskos Inc社(ペンシルベニア州コンコルドビル)製)と連結して用いて算出した。
図7Aに示されるとおり、TiO/ワックス複合物の比誘電率(Dk)は、低ギガヘルツ周波数(例えば、1GHz〜2GHz)での約20〜21から、より高周波数(例えば、5GHz)での約15までの範囲であった。TiOフィラー抜きでパラフィンワックスのみでの比誘電率(Dk)は、同じギガヘルツ周波数の範囲にわたって約2.2であった。
図7Bに示されるとおり、実施例1の試料は、1GHzで約0.3、及び5GHzで約0.5の誘電正接(tan d)を示した。その様な誘電正接は、EMIについてのシールド材料及び吸収材料として有用であるために十分に高いものである。TiOフィラー抜きでパラフィンワックスのみでの誘電正接は、同じギガヘルツ周波数の範囲にわたって約0.002〜0.005であった。そのため、TiOフィラーは、図7Bに示す複合材料の高い誘電正接についてのほぼ単一の原因である。
周波数に対する進行波損失を、同じ実施例1の試料について、先に述べたものと同じ誘電率測定技法を用い測定した結果を、図7Cに示す。結果は、本実施例の複合材料が、示した周波数にてEMI干渉波を減少させ得ることを実証するものであった。
実施例2 PVDFマトリックス材料及び誘電損失性TiOフィラーの複合物
高純度TiO及びPVDFポリマー粉末の測定数量を、ホットプレート上、T=250℃にて10分かけ、ガラスビーカー中にて融解しブレンドした。フッ素系界面活性剤(FC−4430)1滴を混合物へ添加した。得られた混合物をスペーサにより区分けしたアルミニウム板(厚み1mm〜2mm及び10cm×10cmの大きさ)上へ注ぎ、T=200℃にて、負荷58.84kNをかけ、15分、Carver Laboratoryプレス機(Model no.2699、Carver Inc社(インディアナ州ウォバッシュ)より入手)にてホットプレスした。
高純度TiO及びPVDFポリマー粉末の測定数量を、ホットプレート上、T=250℃にて10分かけ、ガラスビーカー中にて融解しブレンドした。フッ素系界面活性剤(FC−4430)1滴を混合物へ添加した。得られた混合物をスペーサにより区分けしたアルミニウム板(厚み1mm〜2mm及び10cm×10cmの大きさ)上へ注ぎ、T=200℃にて、負荷58.84kNをかけ、15分、Carver Laboratoryプレス機(Model no.2699、Carver Inc社(インディアナ州ウォバッシュ)より入手)にてホットプレスした。
ホットプレスした複合物を、次に室温まで放冷して固形へと固化し、次に切って、外径2.54cm、内径1.10cm、及び厚み(若しくは高さ若しくは長さ)2mm〜3mmを有する環状体とした。複合物中におけるTiOの量は約54.09重量%であり、投入量約30体積%と対応していた。複素誘電率特性を、GHz周波数の範囲にわたって、Agilent E8363C Network AnalyzerをDamaskos Model 100T Air Coaxial試験装置と連結して用いて算出した。
図8A及び8Bは、実施例2のTiO/PVDF複合材料の、1GHz〜5.5GHzで測定した誘電応答を示している。TiOフィラー抜きで基本ポリマーPVDFのみでは、測定した(1GHz〜5.5GHzの)周波数の範囲にわたって比誘電率(Dk)約3.0を有し、及び同じギガヘルツ周波数の範囲にわたって誘電正接(tan d)約0.1〜0.08を有していた。
比較例エポキシ樹脂対照試料
エポキシ樹脂をITW Devcon社(マサチューセッツ州デンバー)より入手した。この2液型(1:1の重量比率)のエポキシ樹脂10gを、小さいプラスチック瓶へ入れ、及びスピードミキサ(DAC 150 FVZ、Siemens社製、rpm=2000にて2分間回転)にかけた。混合したものを、予め80℃に設定した恒温槽に4時間置いた。
エポキシ樹脂をITW Devcon社(マサチューセッツ州デンバー)より入手した。この2液型(1:1の重量比率)のエポキシ樹脂10gを、小さいプラスチック瓶へ入れ、及びスピードミキサ(DAC 150 FVZ、Siemens社製、rpm=2000にて2分間回転)にかけた。混合したものを、予め80℃に設定した恒温槽に4時間置いた。
エポキシ樹脂試料(エポキシ樹脂100重量%)を完全に硬化させ、試料をプラスチック瓶(型として用いた)より取り出した。複合物試料を次に切削加工し、環状又はドーナツ形状の試料(外径=0.275インチ(0.70cm)及び内径=0.120インチ(0.30cm)、厚み=3mm〜6mm)とし、試料を電磁同軸測定用とした。
複素誘電率及び磁気特性を、0.1GHz〜18GHzの周波数の範囲にわたって、Agilent E8363C Network Analyzerを、Damaskos Model M07T Air Coaxial試験装置と連結して用いて、ドーナツ形状の試料を用い、室温にて、Sパラメータより算出した。
実施例3エポキシ樹脂マトリックス材料及び誘電損失性TiOフィラーの複合物
高純度TiO粉末(7.8g)へ、1重量%の疎水性ナノシリカを、乾式スピードミキサによる混合技法を用いて添加した。得られた混合物を、小さいプラスチック瓶中にてエポキシ樹脂(2.2g)へ添加し、スピードミキサ(DAC 150 FVZ、Siemens社製、2000rpmにて2分間回転)にかけ、複合物を作製した。混合したものを、予め80℃に設定した恒温槽に4時間置いた。エポキシ複合物を完全に硬化させ、混合複合物を、プラスチック瓶(型として用いた)より取り出した。複合物試料を次に切削加工し、環状(すなわちドーナツ)形状の試料(外径=0.275インチ(0.70cm)及び内径=0.120インチ(0.30cm)、厚み=3mm〜6mm)とし、試料を電磁同軸測定用とした。
高純度TiO粉末(7.8g)へ、1重量%の疎水性ナノシリカを、乾式スピードミキサによる混合技法を用いて添加した。得られた混合物を、小さいプラスチック瓶中にてエポキシ樹脂(2.2g)へ添加し、スピードミキサ(DAC 150 FVZ、Siemens社製、2000rpmにて2分間回転)にかけ、複合物を作製した。混合したものを、予め80℃に設定した恒温槽に4時間置いた。エポキシ複合物を完全に硬化させ、混合複合物を、プラスチック瓶(型として用いた)より取り出した。複合物試料を次に切削加工し、環状(すなわちドーナツ)形状の試料(外径=0.275インチ(0.70cm)及び内径=0.120インチ(0.30cm)、厚み=3mm〜6mm)とし、試料を電磁同軸測定用とした。
複素誘電率及び磁気特性を、0.1GHz〜18GHzの周波数の範囲にわたって、Agilent E8363C Network Analyzerを、Damaskos Model M07T Air Coaxial試験装置と連結して用いて、ドーナツ形状の試料を用い、室温にて、Sパラメータより算出した。
図9は、実施例3及び比較例Aの複合材料の、2GHz〜16GHzで測定した誘電応答の正接を示している。実施例3の、比誘電率、誘電正接、透磁率及び正接(磁気)をその他の例のものと、図11〜14において比較している。
実施例4エポキシ樹脂マトリックス材料及びTiO−YIGフィラーの複合物
化学量論量のTiO粉末(20g)を、YIG粉末(20g)と、Model IKA ULTRA−TURRAX T−25ホモジナイザ(IKA Works,Inc社(ノースカロライナ州ウィルミントン)より市販)を用い、ガラスビーカー中にて媒体としてエタノールを用い混合(30分かけてホモジナイザ処理)した。TiOのYIGに対する比率を1:1(重量比率)に保った。混合を完了し、混合物(TiO−YIG)を乾燥した。この混合物へ、1重量%の疎水性ナノシリカを、スピードミキサによる乾式混合技法を用いて添加した。得られた混合物を、小さいプラスチック瓶中にてエポキシ樹脂(2.2g)へ添加し、スピードミキサにかけ、複合物を作製した。混合したものを、予め80℃に設定した恒温槽に4時間置いた。エポキシ複合物を完全に硬化させ、混合複合物を、プラスチック瓶(型として用いた)より取り出した。複合物試料を次に切削加工し、環状又はドーナツ形状の試料(外径=0.275インチ(0.70cm)及び内径=0.120インチ(0.30cm)、厚み=3mm〜6mm)とし、試料を電磁同軸測定用とした。
化学量論量のTiO粉末(20g)を、YIG粉末(20g)と、Model IKA ULTRA−TURRAX T−25ホモジナイザ(IKA Works,Inc社(ノースカロライナ州ウィルミントン)より市販)を用い、ガラスビーカー中にて媒体としてエタノールを用い混合(30分かけてホモジナイザ処理)した。TiOのYIGに対する比率を1:1(重量比率)に保った。混合を完了し、混合物(TiO−YIG)を乾燥した。この混合物へ、1重量%の疎水性ナノシリカを、スピードミキサによる乾式混合技法を用いて添加した。得られた混合物を、小さいプラスチック瓶中にてエポキシ樹脂(2.2g)へ添加し、スピードミキサにかけ、複合物を作製した。混合したものを、予め80℃に設定した恒温槽に4時間置いた。エポキシ複合物を完全に硬化させ、混合複合物を、プラスチック瓶(型として用いた)より取り出した。複合物試料を次に切削加工し、環状又はドーナツ形状の試料(外径=0.275インチ(0.70cm)及び内径=0.120インチ(0.30cm)、厚み=3mm〜6mm)とし、試料を電磁同軸測定用とした。
複素誘電率及び磁気特性を、0.1GHz〜18GHzの周波数の範囲にわたって、Agilent E8363C Network Analyzerを、Damaskos Model M07T Air Coaxial試験装置と連結して用いて、ドーナツ形状の試料を用い、室温にて、Sパラメータより算出した。
実施例4の、比誘電率、誘電正接、透磁率及び正接(磁気)をその他の例のものと、図11〜14において比較している。
実施例5エポキシ樹脂マトリックス材料及びTiO−CIPフィラーの複合物
実施例5の試料を、YIG粉末20gの代わりにCIP粉末20gを用いた以外は、実施例4の試料と同じ手段にて調製し、フィラー材料を作製した。
実施例5の試料を、YIG粉末20gの代わりにCIP粉末20gを用いた以外は、実施例4の試料と同じ手段にて調製し、フィラー材料を作製した。
複素誘電率及び磁気特性を、0.1GHz〜18GHzの周波数の範囲にわたって、Agilent E8363C Network Analyzerを、Damaskos Model M07T Air Coaxial試験装置と連結して用いて、ドーナツ形状の試料を用い、室温にて、Sパラメータより算出した。
図10は、実施例5及び比較例Aの複合材料の、2GHz〜18GHzで測定した誘電応答の正接を示している。実施例5の、比誘電率、誘電正接、透磁率及び正接(磁気)をその他の例のものと、図11〜14において比較している。
実施例6エポキシ樹脂マトリックス材料及びTiO−Co2Zフェライトフィラーの複合物
実施例6の試料を、YIG粉末20gの代わりにCo2Zフェライト粉末20gを用いた以外は、実施例4の試料と同じ手段にて調製し、フィラー材料を作製した。
実施例6の試料を、YIG粉末20gの代わりにCo2Zフェライト粉末20gを用いた以外は、実施例4の試料と同じ手段にて調製し、フィラー材料を作製した。
複素誘電率及び磁気特性を、0.1GHz〜18GHzの周波数の範囲にわたって、Agilent E8363C Network Analyzerを、Damaskos Model M07T Air Coaxial試験装置と連結して用いて、ドーナツ形状の試料を用い、室温にて、Sパラメータより算出した。
実施例3の、比誘電率、誘電正接、透磁率及び正接(磁気)をその他の例のものと、図11〜14において比較している。
当業者には、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく本発明の様々な改変及び変更を行い得ることは明らかであり、本発明は本明細書に記載される例示的な実施形態に限定されないことを理解すべきである。読者は、開示する一つの実施形態の特徴を、特に断りのない限りはその他の全ての開示する実施形態にもまた適用し得ると考えるべきである。また、本開示にて、「a」、「an」及び「the」などの単数形を、便宜上しばしば用いるが、単数のみを明示的に特定していない限り、又は単数のみを指すことが文脈より明白でない限り、単数は複数を包含する意味であると理解すべきである。更に、本明細書にて参照する、全ての米国特許、特許公開、雑誌論文、参考文献、並びに、その他の特許文献及び非特許文献を、それらの全体について、及び全ての目的のため援用する。
Claims (24)
- 電磁干渉(EMI)軽減用の複合材料を含む組成物であって、前記複合材料が、マトリックス材料及び前記マトリックス材料中に分散したセラミック粒子を含み、前記セラミック粒子が一酸化チタン(TiO)を含む、組成物。
- 前記複合材料が、前記粒子を10体積%〜60体積%含む、請求項1に記載の組成物。
- 前記複合材料が、0.15以上の誘電正接を有する、請求項1又は2に記載の組成物。
- 前記誘電正接が、前記セラミック粒子による第1の損失正接成分、及び前記マトリックス材料による第2の損失正接成分を有し、並びに、前記第1の損失正接成分が少なくとも0.1である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記第2の損失正接成分が少なくとも0.01である、請求項4に記載の組成物。
- 前記誘電正接が、1GHz〜60GHzの範囲である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
- 1種以上の付加的構成要素を更に含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
- 1種以上の付加的構成要素が、ナノシリカ、鉄カルボニル、Ba3Co3Fe24O41、鉄カルボニル、及びY3Fe5O12のうちの少なくとも1つを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記マトリックス材料がポリマーマトリックス材料を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記複合材料が、少なくとも0.03の誘電正接を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記複合材料が、少なくとも0.03の磁気損失正接を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記複合材料が少なくとも0.03の、誘電正接及び磁気損失正接の組み合わせを有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
- EMI抑制用ノッチフィルタの構成要素である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
- 可撓性EMIシールド層の構成要素として存在する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記組成物は、1本以上の電線を備えるケーブルの前記1本以上の電線を、少なくとも部分的に巻くEMIシールド層の構成要素として存在する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
- 輪郭形状を有する剛体の形態である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
- 電磁干渉軽減用で、かつ工作物への印刷に適合したインキの形態である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記マトリックス材料がポリマーを含み、前記マトリックス材料が溶媒中に溶解する、請求項17に記載の組成物。
- 電子デバイスを電磁干渉から遮蔽する方法であって、電子デバイスを提供すること、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物を前記電子デバイスの近傍に配置すること、を含む方法。
- 前記配置することが、EMIシールド用物品をin situで前記電子デバイスの近傍に形成することを含む、請求項19に記載の方法。
- 前記配置することが、請求項1〜19のいずれか一項に記載の組成物を含むインキを、前記電子デバイスの近傍に適用することを含む、請求項19又は20に記載の方法。
- 前記配置することが、請求項1〜19のいずれか一項に記載の組成物を含むEMIシールド用テープの一片を、前記電子デバイスの近傍に配置することを含む、請求項19〜21のいずれか一項に記載の方法。
- 前記電子デバイスが、集積回路(IC)、大規模集積回路(LSI)、プロセッサ、コプロセッサ、メモリデバイス、トランジスタ、レジスタ、キャパシタ、インダクタ、伝送路及び導電体のうちの1個以上を備える、1個以上の電子回路構成要素を備える、請求項19〜22のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項19〜23のいずれか一項に記載の方法により製造される、物品又はシステム。
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