JP2017222391A - 紙容器及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の解決しようとする課題は、円筒状の側壁を持った缶形状の密封紙容器において、容器の内外に圧力差が生じた時に、側壁に有害な変形が生じない紙容器を提案するものである。
【解決手段】外面熱可塑性樹脂層と紙層と内面熱可塑性樹脂層を含む積層体を成形してなる紙容器であって、円筒状の側壁と円形状の天面板と円形状の底面板とを有し、該底面板は、密閉された紙容器内部の圧力と外部の圧力とに差圧が生じた時に、変形して差圧を緩和する差圧緩和機構を有し、該差圧緩和機構は、前記内面熱可塑性樹脂層と紙層の一部を残して、前記外面熱可塑性樹脂層と紙層の一部を直線状に除去した脆弱部からなるものであり、除去した紙層の厚さは、紙層の全厚の30%以上90%未満であることを特徴とする紙容器である。
【選択図】図2

Description

本発明は、手に持ち易い剛性の側壁をもった液体用紙容器並びにその製造方法に関する。
地球環境保護の観点から、再生産可能な資源である紙を用いた液体用紙容器が広く用いられている。さらに内容物の長期保存を可能とするために、アルミニウム箔や、金属酸化物を蒸着したガスバリアフィルム等のガスバリア層を内面に設けた、長期保存が可能な液体用紙容器も知られている。
これらの紙容器には、変形可能な、柔軟な側壁を持ったものと、ある程度剛性を有する側壁を持ったものとが存在する。剛性の側壁を持った容器は、手でしっかりと持つことができるため、容器に直接口を付けて飲用するような飲料用容器として、使いやすいという特徴を持っている。このような紙容器の一種として、円筒形の側壁を持った紙容器が知られている。
しかし、内容物を充填、密封後にさまざまな原因により容器内部の圧力と外部の圧力とに差が生じた場合に、柔軟な側壁を持った紙容器では、大きな問題は生じないが、ある程度剛性の側壁を持った紙容器では、本来変形してはならない側壁部分が変形し、外観を損ねる場合があった。
圧力差が生じる原因としては、いくつかの原因が指摘されている。例えば、平地で充填した製品を気圧の低い高地に移動した場合には、容器の内部が陽圧になる。また、充填時に内容物を加温した状態で充填する所謂ホット充填した製品が、冷却後に内部が陰圧になる現象がある。またさらに、充填後にヘッドスペースに残留した空気中の酸素が内容物に吸収されることにより、内部が陰圧になる現象が認められている。
特許文献1に記載された紙カップ容器は、上記の中で、紙カップ容器の内圧よりも大気圧が低くなり、差圧が生じても、蓋板の変形及び蓋板シール部の剥離が起こらない紙カップである。
特許文献1に記載された紙カップ容器は、差圧が生じて、内部が陽圧になった時に底板に設けた差圧吸収部が変形し、底板が外方に突出することにより、蓋板の変形を防いだものであり、差圧吸収部の構造として、環状の蛇腹構造や、内方へ湾曲した曲面部や、多数の半径方向の溝や、内方に湾曲した多数のディンプル状曲面部が記載されている。
図1に示したような、円筒状の側壁を持った缶形状の紙容器の場合、天面、底面、側壁とも、ある程度の剛性を有しており、内部が陽圧になった場合には大きな問題は生じないが、内部が陰圧になった場合に、最も変形しやすい側壁にくぼみが生じ、外観上問題となっていた。
出願人によって出願された特許文献2に記載された包装容器は、缶形状の紙容器におけるこれらの問題を解消する目的でなされたものであり、底部に、中央部からみて放射状に複数の罫線を設けたものである。
特許文献2に記載された包装容器は、容器内外の圧力差を吸収するための手段として、底部に放射状に複数の罫線を設けたものであるが、罫線のみでは、絶対的な変形量におい
て、十分とは言えなかった。
特開2004−18036号公報 特開2013−159355号公報
本発明の解決しようとする課題は、円筒状の側壁を持った缶形状の密封紙容器において、容器の内外に圧力差が生じた時に、側壁に有害な変形が生じない紙容器を提案するものである。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、外面熱可塑性樹脂層と紙層と内面熱可塑性樹脂層を含む積層体を成形してなる紙容器であって、円筒状の側壁と円形状の天面板と円形状の底面板とを有し、該底面板は、密閉された紙容器内部の圧力と外部の圧力とに差圧が生じた時に、変形して差圧を緩和する差圧緩和機構を有し、該差圧緩和機構は、前記内面熱可塑性樹脂層と紙層の一部を残して、前記外面熱可塑性樹脂層と紙層の一部を直線状に除去した脆弱部からなるものであり、除去した紙層の厚さは、紙層の全厚の30%以上90%未満であることを特徴とする紙容器である。
また、請求項2に記載の発明は、外面熱可塑性樹脂層と紙層と内面熱可塑性樹脂層を含む積層体を成形してなる紙容器であって、円筒状の側壁と円形状の天面板と円形状の底面板とを有し、該底面板は、密閉された紙容器内部の圧力と外部の圧力とに差圧が生じた時に、変形して差圧を緩和する差圧緩和機構を有し、該差圧緩和機構は、前記紙層を紙層の全厚に亘って直線状に除去した脆弱部からなるものであることを特徴とする紙容器である。
本発明に係る紙容器は、底面板に、差圧を吸収する脆弱部からなる差圧緩和機構を備えたことにより、側壁に有害な変形が生じない。
また、請求項3に記載の発明は、前記直線状の脆弱部の長さが、前記底面板の内径の0.5倍以上1倍未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の紙容器である。
また、請求項4に記載の発明は、前記直線状の脆弱部の巾が、0.5mm以上、10mm未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の紙容器である。
また、請求項5に記載の発明は、前記差圧緩和機構が、平行する複数の直線状の脆弱部からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙容器である。
また、請求項6に記載の発明は、前記積層体が、紙層と内面熱可塑性樹脂層との間に、酸素および水蒸気の透過を抑制するガスバリア層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の紙容器である。
さらに、請求項7に記載の発明は、底面板となるべき積層体の外面熱可塑性樹脂層と紙層の一部を除去して脆弱部を形成した後、天面板、側壁となるべき積層体と共に成形することを特徴とする請求項1に記載の紙容器の製造方法である。
さらに、請求項8に記載の発明は、底面板となるべき紙層に貫通孔を穿孔し、外面熱可
塑性樹脂層および内面熱可塑性樹脂層を積層して、前記貫通孔部分が脆弱部となった積層体を形成した後、天面板、側壁となるべき積層体と共に成形することを特徴とする請求項2に記載の紙容器の製造方法である。
本発明に係る紙容器は、通常は目に触れない底面板に、紙容器の内外に差圧が生じた時に変形して差圧を緩和する差圧緩和機構を設けたため、差圧が生じた時にも側壁や天面板に外観上有害な変形を生じることがなく、外観が損なわれない。
差圧緩和機構は、紙層の一部または全部を直線状に除去した脆弱部からなる構造であるため、加工が容易であり、かつ効果が大きい。
特に脆弱部の幅を0.5mm以上10mm未満、長さを底面板の内径の0.5倍以上1倍未満とすることにより、差圧を緩和する効果が高まる。
また、差圧緩和機構が複数本の平行する直線状の脆弱部から成る場合には、さらに差圧を緩和する効果が高まる。
図1は、本発明に係る紙容器の外観を示した斜視図である。 図2は、図1に示した紙容器の断面を示した断面模式図である。 図3は、本発明に係る紙容器の一実施態様における底面板(成形済み)を、下から見た状態を示した斜視図である。 図4は、本発明に係る紙容器の底面板(成形前)に設けた差圧緩和機構の平面説明図である。 図5は、本発明に係る紙容器の一実施態様における底面板(成形前)の平面模式図である。 図6は、図5に示した底面板のA−A‘断面を示した断面模式図であり、脆弱部の断面構造を示したものである。 図7は、本発明に係る紙容器の他の実施態様における底面板(成形前)の平面模式図である。 図8は、図7に示した底面板のB−B‘断面を示した断面模式図であり、脆弱部の断面構造を示したものである。 図9は、本発明に係る紙容器の差圧緩和機構の他の実施態様を示した平面模式図である。 図10は、本発明に係る紙容器の差圧緩和機構の他の実施態様を示した平面模式図である。 図11は、本発明に係る紙容器の底面板における脆弱部の他の実施態様を示した断面模式図である。
以下、本発明に係る紙容器並びにその製造方法について図面を参照しながら、詳細に説明する。図1は、本発明に係る紙容器の外観を示した斜視図である。図2は、図1に示した紙容器の断面を示した断面模式図である。また図3は、本発明に係る紙容器の一実施態様における底面板(成形済み)を、下から見た状態を示した斜視図である。また図4は、本発明に係る紙容器の底面板(成形前)に設けた差圧緩和機構の平面説明図である。図5は、本発明に係る紙容器の一実施態様における底面板(成形前)の平面模式図である。図6は、図5に示した底面板のA−A‘断面を示した断面模式図であり、脆弱部の断面構造を示したものである。
本発明に係る紙容器1は、図6に示したように外面熱可塑性樹脂層11と紙層12と内面熱可塑性樹脂層13を含む積層体10を成形してなる紙容器であって、図1に示したように、円筒状の側壁3と円形状の天面板2と円形状の底面板4とを有する。
なお、天面板2と底面板4の直径は必ずしも同一である必要はなく、異なっていてもよい。この場合、側壁は、厳密にいえば円錐台形状となる。
図2、3、4に示したように、天面板2及び底面板4は、積層体10を円板状に打ち抜いたブランクを成形して周囲を皿状に立ち上げた形状をしている。この立ち上げた周囲部分に側壁3の上端と下端を巻き込むことにより、紙容器が成形される。
図2に示した断面模式図は、紙容器1に内容物9を充填した状態を示したものであり、天面板2には、飲み口8が設けられ、タブ材7によって密封されている。内容物9と天面板2との間の空間であるヘッドスペース(HS)には、清浄な空気、窒素ガスなどが充填されている。
底面板4は、密閉された紙容器内部の圧力と外部の圧力とに差圧が生じた時に、変形して差圧を緩和する差圧緩和機構5を有する。差圧緩和機構5は、内面熱可塑性樹脂層13と紙層12の一部を残して、外面熱可塑性樹脂層11と紙層12の一部を直線状に除去した脆弱部6からなる。この時、除去した紙層12の厚さは、紙層の全厚の30%以上90%未満であることを特徴とする。
脆弱部6は、容器の剛性を担う紙層12の一部を除去したものであるから、この部分は、当然他の部分よりも脆弱となる。容器内部に外部との圧力差が生じた時には、この脆弱部が先に変形して差圧を緩和する作用を発揮する。
脆弱部6を形成する方法としては、紙層12の表裏面に外面熱可塑性樹脂層11と内面熱可塑性樹脂層13を積層した後、外面熱可塑性樹脂層側から研削して、外面熱可塑性樹脂層11の全部と紙層12の一部を除去する。これには一般的にスカイブ加工と称する方法を用いることができる。
この時、除去する紙層の厚さは、紙層の全厚の30%以上90%未満であることが望ましい。30%未満であると、脆弱部としての作用が十分発揮されない可能性がある。また90%以上であると、脆弱部を支える層が、紙層の10%未満と内面熱可塑性樹脂層のみとなるため、脆弱過ぎて、紙容器に成形する工程においてうまく成形できない恐れがある。
図4は、成形前の底面板4に設けた差圧緩和機構5の平面説明図である。この例では、差圧緩和機構5は、1本の直線状の脆弱部6からなっている。脆弱部6の長さLは、成
形後の底面板4の内径Dの0.5倍以上1倍未満であることが望ましい。また脆弱部6の巾Wは、0.5mm以上、10mm未満であることが望ましい。
LおよびWの値が下限値未満の場合には、脆弱さが不足して差圧を緩和する能力が十分でない惧れがある。またLおよびWの値が上限値以上であると、脆弱過ぎて、後工程である成形工程においてうまく成形できないという問題が生じる惧れがある。
脆弱部6を形成する他の方法として、図7、8に示したように、紙層12を全厚に亘って直線状に除去する方法がある。この方法は、脆弱部6となるべき紙層12に予め貫通孔を形成し、次いで紙層12の表裏面に内面熱可塑性樹脂層13と外面熱可塑性樹脂層11を貼り合わせることによって可能である。
この場合、脆弱部6には、紙層12が存在しないが、内面熱可塑性樹脂層13と外面熱可塑性樹脂層11が貼り合わされた状態で存在するので、強度的には問題ない。この場合においても、脆弱部6の長さL及び幅Wのより好ましい値の範囲は、先の例と同様であって、脆弱部6の長さLは、成形後の底面板4の内径Dの0.5倍以上1倍未満であることが望ましく、脆弱部6の巾Wは、0.5mm以上、10mm未満であることが望ましい。
図9、図10は、いずれも本発明に係る紙容器1の差圧緩和機構5の他の実施態様を示した平面模式図である。これらの例では、差圧緩和機構5は、並行する3本の直線状の脆弱部6から構成されている。このように、差圧緩和機構5を、平行する複数の直線状の脆弱部6から構成した場合には、脆弱部が1本である場合に比較して、より差圧緩和効果が大きくなる。
脆弱部6の形状としては、図9に示したように角丸の直線状でも良いし、図10に示したような角が直角の長方形状の直線でも良い。
図9、図10に示した例で、中央の脆弱部の長さについては、成形後の底面板4の内径Dの1倍未満であれば良いが、左右の脆弱部の長さについては、破線で示した成形後の底面板4の内円よりも内側に留まるようにしなければならない。これからはみだすような脆弱部を設けると成形ができない可能性がある。
図11は、本発明に係る紙容器1の底面板4における脆弱部6の他の実施態様を示した断面模式図である。この例では、 積層体10が、紙層12と内面熱可塑性樹脂層13との間に、酸素および水蒸気の透過を抑制するガスバリア層14を有する。ガスバリア層14としては、アルミニウム箔等の金属箔の他、各種のガス透過度の低い合成樹脂フィルム、例えばポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコール共重合体フィルム、ガスバリア性ナイロンフィルム、ガスバリア性ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等のガスバリア性フィルムや、PETフィルム等にアルミニウム等の金属を蒸着した金属蒸着フィルムや、PETフィルムに酸化アルミニウムや酸化珪素等の無機酸化物を蒸着させた無機酸化物蒸着フィルム、あるいは、ポリ塩化ビニリデンコーティング、水溶性樹脂と無機層状化合物を含有する被膜や金属アルコキシドあるいはその加水分解物とイソシアネート化合物を反応させた被膜からなる樹脂層などのガスバリアコーティング層などを用いることができる。積層体10が水蒸気や酸素を透過しにくいガスバリア層14を含むことにより、紙容器1に内容物9を充填した時の長期保存性が向上する。
外面熱可塑性樹脂層11と内面熱可塑性樹脂層13とは、紙容器1を成形する段階で、互いに熱シール性を有することが必要であるため、少なくとも最外面は同じ材質とするのが良い。具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(
MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等が使用される。
図11において、熱可塑性樹脂層15は、紙とガスバリア層を押し出しラミネートするための層である。通常LDPEが用いられる。
<実施例1>
以下実施例に基づいて本発明に係る紙容器について具体的に説明する。
坪量200g/mの紙の表面にグラビア印刷を施した後、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)を厚さ50μmとなるように押し出しラミネートし、外面熱可塑性樹脂層とした。次に厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)フィルムに酸化アルミニウムを蒸着したガスバリアフィルム(凸版印刷社製、GLフィルム)と、紙の裏面とを、LDPE45μmによって押し出しラミネートし、さらにGLフィルム側に、内面熱可塑性樹脂層としてLDPEを60μmの厚さになるように押し出しラミネートし、積層体とした。
底面板となるべき積層体には、予めスカイブ加工により、図5に示したような脆弱部を設けた。脆弱部の寸法は、幅7mm、長さ45mmとした。位置合わせをしながら底面板のブランクを打ち抜き、次いで皿状に成形した。
天面板となるべき積層体は、紙の段階で予め飲み口を穿孔し、次いで表裏面の樹脂層を貼り合せ、同じ位置に再度やや小さめの飲み口を穿孔することにより、飲み口部に紙の断面が露出しないようにした。底面板と同様に皿状に成形し、天面板とした。
積層体から切り出した側壁のブランクの左右両端部をシールして円筒状に成形した。容器の内側となる端部は、折り込んで紙の端面が露出しないようにした。次いで、側壁の上下端部を折り込んで、皿状に成形した天面板、底面板とシールし、紙容器が完成した。紙容器の側壁の外径は、55mmとした。
紙容器の飲み口から緑茶をホット充填し、飲み口をタブ材で密封シールした。この包装体を冷暗所に1ヶ月保存したところ、底面板に設けた脆弱部は内側に凹んでいたが、紙容器の外観には、異常がなかった。
<実施例2>
底面板となるべき積層体を作成する段階で、予め紙に幅7mm、長さ45mmの貫通孔を打ち抜き、次いで内外面の層を実施例1と同様に積層し、打ち抜き、成形を行って底面板を作成した。以下実施例1と同様に紙容器を成形し、内容物を充填して、同様に保存した。結果は実施例1と同様に、底面板に設けた脆弱部は内側に凹んでいたが、紙容器の外観には、異常がなかった。
1・・・紙容器
2・・・天面板
3・・・側壁
4・・・底面板
5・・・差圧緩和機構
6・・・脆弱部
L・・・脆弱部の長さ
W・・・脆弱部の幅
D・・・底面板の内径
HS・・・ヘッドスペース
7・・・タブ材
8・・・飲み口
9・・・内容物
10・・・積層体
11・・・外面熱可塑性樹脂層
12・・・紙層
13・・・内面熱可塑性樹脂層
14・・・ガスバリア層
15・・・熱可塑性樹脂層

Claims (8)

  1. 外面熱可塑性樹脂層と紙層と内面熱可塑性樹脂層を含む積層体を成形してなる紙容器であって、円筒状の側壁と円形状の天面板と円形状の底面板とを有し、
    該底面板は、密閉された紙容器内部の圧力と外部の圧力とに差圧が生じた時に、変形して差圧を緩和する差圧緩和機構を有し、
    該差圧緩和機構は、前記内面熱可塑性樹脂層と紙層の一部を残して、前記外面熱可塑性樹脂層と紙層の一部を直線状に除去した脆弱部からなるものであり、除去した紙層の厚さは、紙層の全厚の30%以上90%未満であることを特徴とする紙容器。
  2. 外面熱可塑性樹脂層と紙層と内面熱可塑性樹脂層を含む積層体を成形してなる紙容器であって、円筒状の側壁と円形状の天面板と円形状の底面板とを有し、
    該底面板は、密閉された紙容器内部の圧力と外部の圧力とに差圧が生じた時に、変形して差圧を緩和する差圧緩和機構を有し、
    該差圧緩和機構は、前記紙層を紙層の全厚に亘って直線状に除去した脆弱部からなるものであることを特徴とする紙容器。
  3. 前記直線状の脆弱部の長さは、前記底面板の内径の0.5倍以上1倍未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の紙容器。
  4. 前記直線状の脆弱部の巾は、0.5mm以上、10mm未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の紙容器。
  5. 前記差圧緩和機構は、平行する複数の直線状の脆弱部からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙容器。
  6. 前記積層体は、紙層と内面熱可塑性樹脂層との間に、酸素および水蒸気の透過を抑制するガスバリア層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の紙容器。
  7. 底面板となるべき積層体の外面熱可塑性樹脂層と紙層の一部を除去して脆弱部を形成した後、天面板、側壁となるべき積層体と共に成形することを特徴とする請求項1に記載の紙容器の製造方法。
  8. 底面板となるべき紙層に貫通孔を穿孔し、外面熱可塑性樹脂層および内面熱可塑性樹脂層を積層して、前記貫通孔部分が脆弱部となった積層体を形成した後、天面板、側壁となるべき積層体と共に成形することを特徴とする請求項2に記載の紙容器の製造方法。
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