JP2017208678A - 小型無人飛行機の通信及び制御装置並びにこれらの方法 - Google Patents

小型無人飛行機の通信及び制御装置並びにこれらの方法 Download PDF

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Abstract

【課題】小型無人飛行機(典型的にはドローン)の通信及び制御装置及びこれらの方法を提供する。【解決手段】ドローンとスマートフォン等4との間の交信を可能にするコンバータモジュール10であって、スマートフォン等向け通信手段11と、CPU及びメモリを有する制御手段12と、ドローン向け通信手段13とを備える。制御手段12は、所定のアプリケーションソフトによりカスタマイズされており、スマートフォン等4からの信号は、スマートフォン等向け通信手段11で受信し、制御手段12によりドローンの通信仕様に変換されて、ドローン向け通信手段13から該ドローンへ送信される。ドローンからの信号は、ドローン向け通信手段13で受信し、制御手段12によりスマートフォン等4の通信仕様に変換されて、スマートフォン等向け通信手段11から該スマートフォン等4へ送信される。【選択図】図2

Description

本発明は、小型無人飛行機の通信及び制御装置並びにこれらの方法に関する。更に具体的には、本発明は、典型的にはドローンの通信及び制御装置及びこれらの方法に関する。
近年、小型無人飛行機(典型的にはドローン)の研究・開発が盛んに行われている。
特開2015-207149「監視システム及び監視方法」(公開日:2015.11.19)出願人:渡部薫 特開2007-276507「移動体制御装置及び移動体制御方法」(公開日:2007.10.25)出願人:国立大学法人 東京大学,セイコーエプソン株式会社
本出願書類では、小型無人飛行機の通信及び制御装置並びにこれらの方法に関して、次の発明を開示する。これら発明は、小型無人飛行機の新規な通信及び制御装置並びにこれらの方法を提供することを共通の目的とする。この出願書類では、各発明に関する「背景技術」、発明の概要の「発明が解決しようとする課題」、「課題を解決するための手段」及び「発明の効果」は、「発明を実施するための形態」の欄に、夫々項目分けをして記載する。
[第1発明]コンバータモジュール
[第2発明]フライトレコーダモジュール
[第3発明]安全制御
[第4発明]レーザトラック
[第5発明]汎用プラットフォーム(ソフト面)(ハード面)
[第6発明]着陸ポート
[第7発明]着陸近接技術
[第8発明]テザーコントロール、テザークリップ、テザーインターフェース
[第9発明]接触防止と個体認証
本発明に係るコンバータモジュールは、ドローンとスマートフォン等の間の交信を可能にするコンバータモジュールであって、スマートフォン等向け通信手段と、CPU及びメモリを有する制御手段と、ドローン向け通信手段とを備え、前記制御手段は、所定のアプリケーションソフト(単に、「アプリ」ともいう。)によりカスタマイズされており、前記スマートフォン等からの信号は、前記スマートフォン等向け通信手段で受信し、前記制御手段により前記ドローンの通信仕様に変換されて、前記ドローン向け通信手段から該ドローンへ送信され、前記ドローンからの信号は、前記ドローン向け通信手段で受信し、前記制御手段により前記スマートフォン等の通信仕様に変換されて、前記スマートフォン等向け通信手段から該多機能携帯電話へ送信される。
更に、本発明に係るフライトレコーダモジュールは、スマートフォン等で操作するドローンの飛行データを常時記録するフライトレコーダモジュールであって、スマートフォン等向け通信手段と、CPU及びメモリを有する制御手段と、センサ手段とを備え、前記スマートフォン等と前記ドローンの間の通信状態が良好なときは、前記センサ手段で感知したドローンの飛行データを前記制御手段の制御により、前記スマートフォン等向け通信手段から該スマートフォン等に向けて送信し、前記スマートフォン等と前記ドローンの間の通信状態が不良なときは、前記センサ手段で感知したドローンの飛行データを前記制御手段の制御により、前記メモリに一旦記録し、通信状態が回復したときに該メモリに記録された該飛行データを前記スマートフォン等向け通信手段から該スマートフォン等に向けて送信する。
これら発明によれば、小型無人飛行機の新規な通信及び制御装置並びにこれらの方法を提供することが出来る。
図1は、第1〜第8実施形態に関するドローンの通信及び制御装置の全体的なイメージである。 図2は、第1実施形態に係るコンバータモジュールの概要を説明するブロック図である。 図3Aは、スマートフォン等からドローンに対して、命令信号(コマンド)を送信する場合のパケット信号の構成の一例を示す図である。 図3Bは、コンバータモジュールが、図3Aで示すパケット信号を、ドローンの種類に対応して変換したドローン向けパケット信号の構成の一例を示す図である。 図3Cは、I2Cの場合のドローン向けパケット信号の構成の一例を示す図である。 図4は、第2実施形態に係るFDRモジュールの概略を説明するブロック図である。 図5は、ドローンの飛行データの記録過程を説明するフロー図である。 図6Aは、飛行データの構成の一例を示す図である。 図6Bは、クラウドコンピューティングを利用する場合のパケットのデータ構成を説明する図である。 図6Cは、或る種のセンサを搭載していないドローンに関して、不搭載センサの情報を送信するデータ構造の一例である。 図7Aは、操縦命令を絶対制御で行う場合のデータ構造の一例である。 図7Bは、操縦命令を相対制御で行う場合のデータ構造の一例である。 図7Cは、ドローンを慣性制御する場合のドローンに送られる命令情報のデータ構造の一例である。 図7Dは、衝突防止をするため仮想航路を設定することで、管制を実現するイメージを説明する図である。 図8Aは、特定エリアを予め定めた色彩のテープ等で囲むことにより行われる安全制御を説明する図である。 図8Bは、特定エリアを、実際の場所、建物等で特定するのではなく、地図情報で規定することにより行われる安全制御を説明する図である。 図8Cは、一定の信号を継続的に発振するBLEビーコン装置を設置ことにより行われる安全制御を説明する図である。 図9は、レーザ光の発光パターンを複数決めておくことにより、発光パターによって操縦情報(例えば、上昇命令や帰還命令)をドローンに送信することによりドローンの操縦を行う例を説明する図である。 図10は、ドローンの機体の提供、ドローンの用途の変更等及びバージョンアップに容易に対応出来るプラットフォームの概要を説明するためのイメージである。 図11Aは、各着陸ポートの断面形状を示す図である。 図11Bは、着陸ポートの斜視図である。 図11Cは、着陸ポートを利用したドローンへの充電方法を説明する図である。 図12は、ドローンの着陸制御に使用される着陸用信号発生装置を説明する図である。 図13は、テザークリップの断面図である。
小型無人飛行機の代表例として、ドローンが知られている。以下、本発明に係る小型無人飛行機の通信及び制御装置並びにこれらの方法の実施形態について、ドローンを例にとって、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図中、同じ要素に対しては同じ参照符号を付して、重複する説明を省略する。なお、最初にドローンの通信及び制御装置並びにこれらの方法の全体的なイメージの説明を行い、次に、第1〜第9発明に対応する第1〜第9実施形態を順番に説明する。
[ドローンの通信及び制御装置の全体的なイメージ]
図1は、第1〜第9実施形態に関するドローンの通信及び制御装置並びにこれらの方法の全体的なイメージである。飛行するドローン2の上空にはGPS衛星1が宇宙空間に有り、GPSデータ(ドローンの位置データ)をドローン2に送信している。
ドローン2と電波塔,Wi-Fiスポット等(本出願書類では、これらを単に「Wi-Fiスポット等」と省略する。)5の間で交信が行われ、そのデータはサーバコンピュータ6により処理・記録される。ドローン操縦者3は、スマートフォンのようなデータ通信可能な多機能携帯電話、タブレット(本出願書類では、単に「スマートフォン等」と省略する。)4を使って通信回線7を介して、サーバコンピュータ6に接続し、ここに記録されたドローン2の各種データを入手することが出来る。スマートフォン等4を用いてドローン2と交信する際、サーバコンピュータ6経由で交信しているため、以下、本出願書類では、このルートを「サーバ経由ルート」と称する。
また、ドローン2とドローン操縦者3の所持するスマートフォン等4との間でも直接交信が行われ、操縦者3はドローン2とリアルタイムで交信することが出来る。スマートフォン等4のデータは、通信回線(例えば、携帯キャリア網)7を介して、サーバコンピュータ6により処理・記録される。スマートフォン等4を用いてドローン2と交信する点で、ドローン2とスマートフォン等4がリアルタイムで直接交信しているため、以下、本出願書類では、この交信ルートを「直接ルート」と称する。
「直接ルート」は、リアルタイム交信という利点を有し、一方、電波到達の距離的制限がある欠点を有している。これに対して、「サーバ経由ルート」は、距離的制限が無い利点を有するが、一般にリアルタイム交信よりタイムラグがある欠点を有している。
以下に説明する第1〜第9実施形態は、このようなイメージのもとで実現されている。
[第1実施形態]コンバータモジュール
(背景技術)
現在、日本国内では、ドローンにはスマートフォン(又はその通信機能)の搭載が法的に禁じられている。しかし、例えば米国ではこのような規定はない。
(課題:目的)
そこで、将来、日本国内でもこの禁止規定が緩和されることが見込まれている。法的規制が緩和された場合、ドローン2をスマートフォン等4で操作したいとするニーズは高いものと思われる。
そこで、第1実施形態は、ドローン2とスマートフォン等4との間を通信可能にするコンバータモジュールを提供することを目的とする。
(構成)
図2は、第1実施形態に係るコンバータモジュール10の概要を説明するブロック図である。符号16は、ドローンに搭載された制御回路が搭載されたドローン基板16であり、符号15は、ドローンに搭載される通信手段15である。ドローン搭載通信手段15及びコンバータモジュール10は、ドローンに搭載されている。
コンバータモジュール10は、大別して、スマートフォン等4と通信回線7を介して交信可能なスマートフォン等向け通信手段11と、CPU及びメモリを有する制御手段12と、ドローン搭載の通信手段15と交信可能なドローン向け通信手段13とを備えている。コンバータモジュール10は、1又は複数個のモジュールで構成される。
各要素に付いて説明する。
スマートフォン等向け通信手段11は、相手のスマートフォン等4の通信仕様によって決定される。通信手段11は、例えば、Wi-Fi(無線LANを利用したインターネット接続)、Bluetooth(デジタル機器用の廉価な近距離無線用規格の1つ)、3Gハイスピード(第三世代向け携帯電話用通信手段)、4G LTE(LTEを使用した携帯電話向け通信手段)等を利用できる。
制御手段12は、CPUと、メモリとを有している。CPUは、任意のCPUであってよいが、ドローン2とスマートフォン等4の間をリアルタイムで通信可能にするため高速処理が可能なものが好ましい。メモリは、データを処理・記録するRAM、予め制御用アプリケーションソフトを記録しておくROM等をもっている。予め、スマートフォン等4及びドローン2の種類に対応したアプリケーションソフトを記録することにより、制御手段12はカスタマイズされている。操作するスマートフォン等4も必要なアプリケーションソフトによってカスタマイズされている。
ドローン向け通信手段13は、ドローン2の通信仕様で決定される。例えば、ドローン向け通信手段13は、Wi-Fi(無線LANを利用したインターネット接続)、Bluetooth(デジタル機器用の廉価な近距離無線用規格の1つ)等を採用できる。
(作用)
図1で説明した「サーバ経由ルート」による交信は、次の通りである。
(1)ドローン搭載の通信手段15からの飛行データ等の各種信号は、コンバータモジュール10のドローン向け通信手段15で受信し、制御手段12でスマートフォン等の通信仕様に変換処理し、スマートフォン等向け通信手段11から通信回線7及びサーバコンピュータ6を介して、スマートフォン等4に送信される。
(2)反対に、スマートフォン等4からの操縦等の命令信号は、サーバコンピュータ6及び通信回線7を介して、コンバータモジュール10のスマートフォン等向け通信手段11で受信し、制御手段12でドローン通信仕様に変換処理し、ドローン向け通信手段13からドローン搭載の通信手段15に送信される。
図1で説明した「直接ルート」による交信は、次の通りである。
(3) ドローン搭載の通信手段15からの飛行データ等の各種信号は、スマートフォン等4に対して直接送信される。
(4) 反対に、スマートフォン等4からの操縦等の命令信号は、ドローン2に対して直接送信される。
図3Aは、スマートフォン等4からドローン2に対して、命令信号(コマンド)を送信する場合のパケット信号の構成の一例を示す図である。ここで、ユーザIDは、ユーザを特定するデータであり、ユーザ認証IDは、例えばハッキングを防止するセキュリティに関するデータである。コマンド1には、ドローンの位置を特定するGPS座標や、移動命令(例えば、右方向に10m移動等)を入れることが出来る。
図3Bは、コンバータモジュール10が、図3Aで示すパケット信号を、ドローンの種類に対応して変換したドローン向けパケット信号の構成の一例を示す図である。コンバータモジュール10の制御手段12が、コマンド1を、ドローンの信号仕様に対応してコマンド2に変換している。例えば、GPSを搭載していないドローンに対しては、コマンド1で含まれているGPS座標データが削除される。この信号変換は、ドローン種類に応じて用意されたアプリケーションソフトにより実行されるため、スマートフォン等4は、異なる種類のドローンに対応出来る。同様に、図3Cは、I2Cの場合のドローン向けパケット信号の構成の一例を示す図である。
なお、「サーバ経由ルート」の場合、必要に応じて、ドローン2とスマートフォン等4との間の信号変換の一部又は全部をサーバコンピュータ6で実行してもよい。
同様に、「直接ルート」及び「サーバ経由ルート」の場合、必要に応じて、ドローン2とスマートフォン等4との間の信号変換の一部又は全部を、スマートフォン等に読み込まれたアプリケーションソフトで実行してもよい。
(利点・効果)
コンバータモジュール10を用いることにより、スマートフォン等4から任意所望のドローン2と交信が可能となる。
更に、「サーバ経由ルート」を採った場合、スマートフォン等4から通信回線7及びサーバコンピュータ6を介して、ドローン2と交信することで、通信可能な距離的制限が無くなる。
更に、コンバータモジュール10は、任意所望のドローンの機体に対して、後付けで搭載できる特徴を有している。
(その他)
以下説明する第2〜第8実施形態は、必要に応じて、第1実施形態に係るコンバータモジュールが組み込まれており、ドローン2とスマートフォン等4の間が交信可能であることを前提とする。
[第2実施形態]フライトレコーダモジュール
(背景技術)
一般の民間航空機では、航空機の様々な電子システムに送信された命令を記録するフライトレコーダ(FDR)の搭載が義務づけられている。FDRは、搭載した航空機の飛行データを常時記録している。航空機事故が起こった場合、FDRに記録された飛行データを分析することによって、多くの場合、事故の原因や要因を特定することができる。
ドローンにとっても飛行データを事後に分析可能とするため、飛行データを記録することは重要である。
(目的:課題)
第2実施形態では、飛行中のドローンの飛行データ(例えば、位置情報、移動情報、姿勢情報等)を常時記録するFDRモジュールを提供することを目的とする。
(構成)
図4は、第2実施形態に係るFDRモジュール20の概略を説明するブロック図である。FDRモジュール20は、大別して、通信手段22と、制御手段24と、センサ手段28とを備えている。FDRモジュール20は、ドローン内部に配置された制御用回路が搭載されたドローン基板(図示せず。)の一部に搭載され、1又は複数個のモジュールで構成されている。
各要素に付いて説明する。
通信手段22は、任意の通信機から構成される。例えば、Wi-Fi、Bluetooth、3Gハイスピード、4G LTE等を利用できる。
制御手段24は、CPU25と、メモリ26とを有している。CPU25は、任意のCPUであってよいが、ドローンの飛行中に飛行データをリアルタイムで処理する必要があるため、処理速度が高速なものが好ましい。メモリ26は、センサ手段28からの各種の飛行データを記録し、CPU25で処理するためのRAM、予め各種のアプリケーションソフトを記録しておくROM等をもっている。必要に応じて、例えば、ドローンの種類に応じて所定のアプリケーションソフトを記録することにより、制御手段24はカスタマイズされている。
センサ手段28は、任意所望の各種のセンサ類を有している。ここで、代表的なセンサは、ドローンの飛行位置を特定するためのGPS(全地球測位システム)と、ドローンの飛行中の動き(速度、加速度等)や姿勢(傾き等)を特定するためのIMU(慣性計測装置)である。センサ手段28は、ドローン自体に既に搭載されているセンサに関しては新たに搭載することなく、それを利用してもよい。
GPSは、複数個の米国の軍事用衛星からの信号を受信し、ドローン2が自身の現在位置を3次元で特定するシステムである。GPSは、その改良形である、予め位置が分かっている地上基地局でもGPS電波を受信し誤差を消去するDGPS(相対測位方式GPS)、特定地域上にも見留まる3基の衛星を使って米国GPSを保管及び補強するQZSS(順天頂衛星システム)等であってもよい。
IMUは、ドローン2の運動を司る3軸の角度(又は角速度)と加速度を検出する装置である。
(作用)
図1及び図4を参照しながら、図5に従って、ドローン2の飛行データの記録について説明する。最初は、「直接ルート」の場合を説明する。
ステップS1で、飛行開始か否か判断される。飛行開始から飛行データの記録が開始され、ステップS2に進む。
ステップS2で、ドローン搭載のFDRモジュール20とスマートフォン等4の間の通信状態(例えば、電波の強度、信号の品質等)が判断される。信号状態の判断は、受信信号の強度、品質等が、予め定めた閾値(スレシホールドレベル)を越えたら良好と判断し、以下なら不良と判断される。通信状態不良は、ドローンが「サーバ迂回ルート」に入った場合だけでなく、「直接ルート」可能な領域を飛行している場合であっても、例えば高い建物等によって電波が一時的又は継続的に遮断された状況で発生する。良好なら、ステップS3に進む。不良の場合は、ステップS4に進む。
ステップS3で、ドローン2の飛行データは、FDRモジュール20でデータ変換し、スマートフォン等4に送られる。即ち、図4に示すように、センサ手段28のIF(インターフェース回路)から受けた飛行データをCPU25でデータ変換して、通信手段22からスマートフォン等4に向けて送信される。この飛行データは、スマートフォン等4から通信回線7を介してサーバコンピュータ6に送られ処理・記録される。このように、ドローン2とスマートフォン等4とは、オンライン状態にあり、ドローン操縦者3は、リアルタイムで飛行データをスマートフォン等4で確認することができる。情報量が多い場合、スマートフォン等4が利用するクラウドコンピューティングを利用することも出来る。
ステップS4で、ドローン2の飛行データは、CPU25でデータ変換後、FDRモジュール20のメモリ26に記録される。ドローン2とスマートフォン等4とは信号状態不良によりオフライン状態にあるため、一時的にメモリ26に記録される。
ステップS5で、信号状態が回復されたか判断される。回復された場合、ステップS6に進む。未だ回復されていない場合、ステップS4に戻る。
ステップS6で、信号状態が回復されたため、メモリ26に記録された飛行データは、スマートフォン等4に送られる。この飛行データは、スマートフォン等4からサーバコンピュータ6に送られ処理・記録される。
ステップS7で、飛行終了か判断され、未だ終了でない場合はステップS2に戻り、飛行終了の場合は飛行データの記録を終了する。
以上のステップは、「直接ルート」で説明した。しかし、これに限定されない。ドローンの飛行データ(位置情報、移動情報、姿勢情報等)の常時記録は、「サーバ経由ルート」で行ってもよい。この場合、ドローン2が、電波到達の距離的制限区域外(例えば、Wi-Fiの電波が届かないエリア)を飛行しても交信が可能となる。この場合、ステップS6では、飛行データは、Wi-Fiスポット等を介して、サーバコンピュータ6に記録される。更に、サーバコンピュータ6に必要なアプリケーションソフトを記録しておくことで、複数台のドローン2を1台のスマートフォン等4で管理することも出来る。
図6Aは、飛行データの構成の一例を示す図である。飛行データはパケット化され、各データパケットは、例えば、シリアル番号、データ長、GPS時刻、GPS座標、GPS精度、IMU情報、エラー番号(「エラーコード」ともいう。)、データセット(例えば、データをメモリ上に保持する際のクラス構造)等から構成されている。ここで、IMU情報は、ドローンの飛行データである加速度、角速度、角度等を含んでいる。エラー番号及びデータセットは、ドローンの機体側の仕様に依存して任意に設定できる。データセットは可変長である。このパケットデータは、必要に応じて、暗号化することも出来る。
これらのパケット化された飛行データは、シリアル番号が付されているので、ステップS3でドローン2からスマートフォン等4へ直接送信された飛行データと、ステップS4〜S6で遅れて送信された飛行データとは、サーバコンピュータ6により一連のデータとして記録することができる。或いは、飛行データをCPU25で時間コードに対応させて記録してもよい。この場合、例えば、サーバコンピュータ6により時間コードを基に処理して、一連のデータとして記録する。
図6Bは、クラウドコンピューティングを利用する場合のパケットのデータ構成を説明する図である。通信で送られてきた情報は、データパケットのページのモジュール情報の後に付けることで、クラウドに上げることが出来る。
(利点・効果)
このFDRモジュール20をドローン2に搭載することにより、飛行中のドローン2の飛行データ(位置情報、移動情報、姿勢情報等)を常時記録することが出来る。ドローン2とスマートフォン等4との常時接続は必須でなく、FDRモジュール20に最低限電源供給がなされれば、常時、ドローンの飛行データの常時記録が可能となる。
飛行データの常時記録により、次のような二次的効果が有る。
(1)「直接ルート」では、ドローンの予期しない飛行(位置、姿勢等)をリアルタイムで検出できる。
(2)飛行データを、ドローンから送られる画像、エラー信号等と対応させることが出来る。
(3)ドローン開発段階で、FDRモジュール20から得られる飛行データは、ドローンの飛行制御及び/又は姿勢制御のプログラミングのデバッグ等に利用することができる。
(4)事後に飛行データを分析することにより、ドローンを制御するハードウェア及びソフトウェアの修正・改良に利用することが出来る。
(5)ドローンに事故が発生した場合、飛行データを分析することにより事故原因の究明、墜落場所の特定等が可能となる。
(6)FDRモジュール20から得られる飛行データは、ドローンの衝突防止技術の開発に利用することが出来る。
(7) 或る種のセンサ(例えば、GPS)を搭載していないドローンに関して、図4のセンサ手段28に、予め基本的なセンサ(GPS、IMU等)を搭載することにより、不搭載センサのデータ(例えば、図6Cに示すようなパケットデータ)を提供して、飛行データ精度の向上、信頼性の確保等が可能となる。或いは、搭載しているセンサのデータに対して、この予備センサからのデータを提供して、測定誤差を減少して精度の向上し、2つのセンサを用いることによって冗長性の確保(信頼性の向上)等が可能となる。
(8)サーバに記録された飛行データは、インターネット上にリンクを張って、ネット上で管理可能となる。
(変形例・代替例)
(1)FDRモジュール20により得られた飛行データに基づき、スマートフォン等4からドローンに送信する操縦命令は、目的地のGPS座標を与える絶対制御と、目的地と飛行データから得られた現在位置との差分を与える相対制御が出来る。図7Aは、絶対制御の場合のデータ構造の一例である。図7Bは、相対制御の場合のデータ構造の一例である。
(2)FDRモジュール20から得られる飛行データは、衝突防止手段に活用できる。大量のドローンが飛行する時代が来た場合、航空機と同じく管制をする必要が出てくると予想される。また、遠隔での自動操縦機能では、細かなミッションがこなせない場合がある。
そこで、長距離飛行における衝突防止をするため、仮想航路を設定することで、管制を実現できる。例えば、図7Dに示すように、ドローン2の飛行が、点1から、点2,3,…(n-1)を経由して、点nを目指す場合、ドローン2のサイズ、気流等による飛行中のズレ、誤差等を勘案したチューブ状のドローンエリア(図中、破線で示す。)の経路を決定し、他のドローンエリアとの交差を予め禁止する。この結果、ドローン2が、他のドローンと衝突するのを未然に防止することが出来る。なお、ドローン2の飛行位置である点2,3,…(n-1)を、飛行中のドローンの位置情報により逐次更新してドローンエリアを再設定することにより、衝突防止の信頼性が向上する。図7Cは、ドローンに送られる命令情報のデータ構造の一例である。
(3)FDRモジュール20は、異常検知の連携に活用できる。加速度などのIMU情報のデータのばらつきが継続的に大きくなった場合又は角度情報等でドローンが上下反転した場合等のドローンの異常を検出したとき、一層詳細なIMU情報を取得して、操縦者3に対して異常発生時の飛行データを提供することが出来る。
ここでは、第2実施形態を小型無人飛行機(ドローン)を例にとって説明した。しかし、このFDRモジュール20の用途は、これに限定されない。人工知能を備えたロボットの行動、姿勢データを常時記録することにより、ロボットの制御に適用可能である。ロボットが転倒するような異常状態を判断し、その際の位置・行動・姿勢等のデータを細かく記録することも出来る。
[第3実施形態]安全制御
(背景技術)
カメラ搭載のドローンは上空から撮影可能なため、個人のプライバシーを保護し、国家安全のための機密指定場所等の特定エリアを回避する機能は、重要な技術である。
(目的:課題)
そこで、第3実施形態は、簡易な手段で、特定エリアへの侵入防止又は特定エリアから外部へ飛行出来ない手段を備えたドローンを提供することを目的とする。
(構成)
第1の方法は、図8Aに示すように、特定エリアを予め定めた色彩のテープ等で囲むことにより行われる。ドローン2は、搭載カメラ(図示せず。)を使ってテープ等より特定エリアを認識し、ドローンの現在の飛行位置(GPS情報)から特定エリアまでの相対座標を計算し、特定エリアに侵入しないように操縦制御される。墜落時も、この特定エリアを避けるように制御される。この操縦制御は、特定エリアを回避するように組まれたアプリケーションソフトにより実現される。反対に、ドローン2を特定エリアから外部へ飛行出来ないようにすることも出来る。なお、ドローンを室内等のGPS情報が弱い所で飛行させる場合、ドローン搭載のカメラにより高速で立体環境地図を作成して利用してもよい。
第2の方法は、図8Bに示すように、特定エリアを、実際の場所、建物等で特定するのではなく、地図情報で規定する。例えば、ドローン搭載のカメラにより高速で立体地図を作成し、この立体地地図に対して特定エリア情報を付与する。特定エリアへの進入禁止、又は特定エリアから外部への飛行禁止方法は、第1の方法と同じである。
第3の方法は、図8Cに示すように、一定の信号を継続的に発振するBLE(Bluetooth Low Energy)ビーコン装置を設置し、信号源から一定の距離内(特定エリア内)に侵入しないように制御する。反対に、信号源から一定の距離内から外部へ飛行しないように制御する。
第1〜第3の方法は、単独又は複数個組み合わせて採用することが出来る。
(利点・効果)
第3実施形態によれば、ドローンを特定エリアへ進入禁止にすること、又は特定エリアから外部へ飛行禁止にすることが可能となる。
(応用例)
これを応用し、人物、道路、学校等のエリアを避けること、着陸や墜落時に人を避けて下りるようにすることが可能となる。これは、予め、図8Bに示すような地図データ又は搭載カメラにより高速で作成した立体地図を使い、この地図上に特定エリア情報を付与することで、回避する特定エリアを認識することで実現できる。
この技術を使って、着陸時に地面向きのカメラから収集される画像データから距離を測定し、又は3Dマップを作成し、人、自動車、家屋等を含む突起物、斜面、溝等の着陸不適合エリアを避けて着陸することが出来る。
この技術を使って、移動時に、カメラ画像データから、道路上の白線・黄色線を認識したり、道路のアスファルトの色が直線的な組み合わせで存在することを認識したり、地図等による事前情報から道路等の場所を事前に認識することで、その上空を避け、又は滞在する時間を最小にすることが出来る。
[第4実施形態]レーザトラック等
(背景技術)
現在、ドローンの操縦は、専用の送信機で操縦されている。
(目的:課題)
しかし、専用の送信機以外の機器で操縦が出来るといろいろな面で便利である。
(構成)
(1)音による操縦
笛、スピーカーからの音声等の特定の周波数に対して、ドローン搭載のマイクが反応して、ドローンが移動し、離着陸する。即ち、笛、スピーカー等の音源が、専用送信機を用いずに、ドローンに命令を送る。特に、特定の音により、ドローンに緊急着陸命令を送信できれば有用である。
(2)光線による操縦
(a)例えば、レーザポインタのような光源(可視光線及び不可視光線を含む。)を、ドローン搭載カメラで捉え自動追尾することで、専用送信機を用いずに、ドローンを操縦する。この場合、ドローンがレーザポインタ光源を見失った場合、ドローンから点滅パターンの光線を発光し、又は予め定められた挙動(例えば、ドローンの旋回等)により、操縦者にレーザポインタ光源を見失った事態を連絡する。
(b)複数レーザの併用
ドローン搭載カメラの画像情報では、周囲の環境に赤色が多い場合(例えば、背景が夕日)には赤色可視光レーザは目立たない。一方、周囲の環境に緑色が多い場合(例えば、背景が森林)には緑色可視光レーザは目立たない。そこで、レーザとして、例えば、赤色可視光レーザと緑色可視光レーザを同時に並行光線として採用することにより、いずれかのレーザ光を容易に認識することが出来、追尾の信頼性が向上する。3種類以上のレーザ光を使用する場合、更に信頼性が向上する。また、他の種類の光線(例えば、赤外線)を利用してもよい。
(c)レーザ光の発光(点灯)パターン
図9に示すように、レーザ光の発光パターンを複数決めておくことにより、発光パターによって操縦情報(例えば、上昇命令や帰還命令)をドローンに送信してもよい。更に、レーザ光の色を複数決めておくことにより、発光パターによって操縦情報(例えば、上昇命令や帰還命令)をドローンに送信してもよい。更に、レーザ光の発光パターンとレーザ光の色との組み合わせにより、操縦情報をドローンに送信してもよい。
[第5実施形態]汎用性確保(ソフト面) (ハード面)
(背景技術)
従来、ドローンは、軍事目的、救援目的、商業目的等の専用機として開発されている。更に、ドローンは開発途上にあるため、仕様の更新(バージョンアップ)が頻繁に行われている。
(目的:課題)
しかし、経済的側面等から、1台のドローンが、用途の変更、複数の用途に対応可能にすることが望まれる。更に、ドローンが、常にバージョンアップされて、最新仕様であることも望まれる。
そこで、第5実施形態は、ドローンの機体の提供、ドローンの用途の変更等及びバージョンアップに容易に対応可能なプラットフォームを提供することを目的とする。
(構成)
図10は、ドローンの機体の提供、ドローンの用途の変更等及びバージョンアップに容易に対応出来るプラットフォームの概要を説明するためのイメージである。
登録された利用者は、プラットフォームのドローン群から所望のドローンの機体一式(操縦用のスマートフォン等を含む。)と、アプリケーション群から用途に即したアプリメーションプログラムとを選択することが出来る。プラットフォーム提供者は、選択されたドローンにアプリケーションソフトを組み込み、利用者に提供する。
また、提供されるアプリメーションプログラムは更新されており、一旦、利用者に渡された後でもプラットフォームから更新プログラムをダウンロード出来る。
ドローンに対しては、USBのような汎用的ポートを用意し、物理的又は電気回路として必要なモジュールを接続することで、1台のドローンに対して機能を追加・変更し、多用途で利用することが出来る。
(利点・効果)
第5実施形態は、様々な用途に適用可能なドローンを提供することが出来る。例えば、物品を搬送する物流、救命具を渡す海難救助、サーモカメラを使って行方不明者を捜索する遭難捜索、赤外線カメラを使った農業調査等に適用可能なドローンを提供することが出来る。
更に、利用者は、ドローンを購入することなく、複数の者で共有することが出来る。
更に、このプラットフォームの利点は、利用者登録に際し一定の審査を行い、必要により利用者情報を逐次求めて、利用者を管理することが出来る。
[第6実施形態]着陸ポート
(背景技術)
ドローンの運用において離着陸は不可避である。特に、着陸は、安全性の確保、所定の位置への着陸等の要請があり、着陸ポートの重要性は大きい。
(目的:課題)
そこで、本実施形態は、安全性の確保、所定の位置への着陸等の要請を満たし、且つ着陸後には充電が可能な着陸ポートを提供することを目的とする。
(構成)
着陸ポートアセンブリは、ドローンの脚部本数に対応して、複数個の着陸ポートの組み合わせから構成されている。図11Aは、各着陸ポートの断面形状を示す図である。ドローンの脚を収納する着陸ポートは、開口部側が拡がったラッパ形状となっている。このため、ドローン着陸時に多少の誤差があっても、開口部内に収まっていれば誤差が補正され、所定の位置に着陸することが出来る。図11Bは、着陸ポートの斜視図である。
図11Cは、着陸ポートを利用したドローンへの充電方法を説明する図である。着陸後ドローン側電極と、着陸ポート側電極が摺動接触し、給電が行われる。充電電流が大きい大型ドローンの場合、着陸後、モータ(図示せず。)を使って着陸ポート側電極をドローン側電極に圧接するようにしてもよい。
[第7実施形態]着陸近接技術
(背景技術)
ドローンが着陸地点に向かって飛行する場合、大きな範囲ではGPS情報を利用する。しかし、現在のGPS情報は米軍から提供されているため、軍事上の要請より一定の誤差が含まれている。そこで、着陸地点の近くではGPS情報の精度が問題になる。
(目的:課題)
第7実施形態は、ドローンが、着陸地点の近くで精度良く機体の位置を決定できる着陸用信号発生装置を提供することを目的とする。
(構成)
図12に示すように、着陸地点に、例えば、少なくとも3個の着陸用信号発生装置(図中、黒四角)を予め設置する。この着陸用信号発生装置は、GPS衛星の代わりに、GPS代替情報を発信する。ドローンは、着陸地点の近くでは、この着陸用信号発生装置からのGPS代替情報に基づき、着陸用信号発生装置からの機体の相対位置を精度良く決定することが出来、正確に着陸することが出来る。
着陸用信号発生装置は、例えば、相互に数メートル離れた粗い位置決め用装置と、相互に数センチ離れた細かい位置決め用装置との二重システムであってもよい。ドローンは、粗い位置決め用装置を利用して着陸地点に近づき、次に細かい位置決め用装置を使って正確に位置決めして着陸する。
[第8実施形態](1)テザーコントロール、(2)テザークリップ、(3)テザーインターフェース
(背景技術)
(1)ドローン、ロボット等を取り扱う上で、安全性、給電の必要性等から有線接続が多用されている。物流等でも搬送物を吊す場合に長く強靭な紐(テザー)を使用する場合が多い。
(2)また、ドローン、ロボット等により、紐をくくり付ける作業は、非常に難しく、紐をくくり付ける装置の先例はない。
(3)また、ドローンの制御は、一般に、事前にプログラムした操縦装置を使って、ドローンを操縦している。ドローン操縦者3が、ドローンを直感的に動かす方法はあまり提案されていない。
(目的:課題)
(1) 第8実施形態に係るテザーコントロールは、ドローン、ロボット等に有効な、新規なテザーコントロールを提供することを目的とする。
(2) 第8実施形態に係るテザークリップは、紐先に取り付ける新規な開閉可能なテザークリップを提供することを目的とする。
(3) 現在、ドローンが制御不能で飛んでいかないように、飛行範囲をカバーできる紐で繋いでおくことは行われている。また、ドローンへの給電を有線で行う方法も存在する。本発明者は、このような有線接続を、ドローンの飛行の制御に利用する技術を検討した。従って、第8実施形態に係るテザーインターフェースは、紐を使った新規なドローン操縦システムを提供することを目的とする。
(構成)
(1)テザーコンロロール
ドローン、ロボット等の自由な動きを確保するため、有線では長さに余裕を持たせ、弛ませて使用している。テザーコントロールは、ドローン、ロボット等と制御装置との間を結ぶ有線部材の途中の2箇所を伸縮性部材(例えば、ゴム)で結んで、この2箇所の間に適当な張力を与えている。伸縮性部材の張力により、有線部材は所望の張力で引っ張られ、弛むことは無い。更に、有線部材が引っ張られたときは、伸縮性部材が伸張してこの引っ張り応力を吸収する。
(2) テザークリップ
図13は、テザークリップの断面図である。一方のクリップ片と他方のクリップ片は、バネ(図示せず。)で先端部が閉じる構造となっている。最初は、両方のクリップ片は、くさび型開放部材により強制的に開放された状態にある。把持対象物を両方のクリップ片の間に挟んだ後、くさび型開放部材を取り除くことで、両方のクリップ片はバネ力で閉じて対象物を固定している。紐先に、このテザークリップを取り付ける。このテザークリップを用いることで、容易に、建築物の横木、樹木の枝等に紐の一端を係止することが出来る。
(3) テザーインターフェース
テザーコントロールは、紐や給電線による有線接続を利用して、行われる。上記テザーコントロール技術により、ドローンと制御装置の間は、一定の張力で引っ張られた有線部材で接続されている。
ドローン操縦者3は、この有線部材を引っ張るときの、張力の立ち上がり、張力の強さ、方向等を変えることにより、ドローン2に対して操縦命令を送る。ドローン搭載の制御装置(図示せず。)は、予め読み込まれたアプリケーションソフトのテーブルに従って操縦命令を解析し、その結果に従って、飛行・移動する。
表1は、このアプリケーションソフトの一例である。
(利点・効果)
(1) 第8実施形態に係るテザーコントロールによれば、ドローン、ロボット等に有効な、新規なテザーコントロールを提供することが出来る。このテザーコントロール技術によれば、操縦者は、一定の張力を持った有線部材を使って、ドローン、ロボット等をコントロール下におくことが出来る。
(2) 第8実施形態に係るテザークリップによれば、紐先に取り付ける新規な開閉可能なテザークリップを提供することが出来る。テザークリップは、紐先に取り付ける新規な開閉可能なテザークリップを提供することを目的とする。
(3) 第8実施形態に係るテザーインターフェースによれば、紐を使った新規なドローン操縦システムを提供することが出来る。この結果、操縦者とドローン間のインタラクションが向上する。例えば、ペットを散歩するような感覚で、ドローンの操縦が可能となる。操縦者3は、ドローンを、有線部材を使って感覚的に操縦・制御出来る。
(応用例)
上述のテザーコントロール、テザークリップ、及びテザーインターフェースの技術は、ドローン及びロボットの分野に限らず、物流の分野でも応用できる。
[第9実施形態]接触防止と個体認証
(背景技術)
現在、民間航空機の航路の追跡方法として、プライマリ・レーダー(1次レーダー)、セカンダリ・レーダー(2次レーダー)、ADS-B及びADS-Bの受信システムであるFR24等がある。1次レーダーは、地上レーダーが追跡するシステムである。2次レーダーは、地上レーダーの問いかけに対して航空機のトランスポンダが4桁の個体認識信号(ID)を返信し、航空機の識別を可能にするシステムである。ADS-Bは、航空機がGPSによる位置情報を地上及び他の周辺の航空機に通知するシステムである。FR24は、ADS-Bの電波をフライトレーダー24が設置された受信装置で受信してサーバに転送するシステムである。
(目的:課題)
ドローンに関しても、同様に、飛行中の航路の追跡システムを構築することは重要である。そこで、本実施形態は、ドローンの航路追跡システムを提供することを目的とする。
(構成)
ドローンの航路追跡システムは、ドローンに適当な無線装置を搭載し、飛行の際に、個体認識信号を常時出力することにより構築されるシステムである。この無線装置は、例えば、Bluetooth(登録商標)等であってよい。
ドローン2搭載の無線機から発信された個体認識信号は、地上のスマホ等4、Wi-Fiスポット等5、及び周辺を飛行する他のドローンにより受信される。この個体認識信号は、少なくとも、個体識別番号(ID)と、飛行中のドローンの位置座標と、その他の付加情報とを含んでいる。ここで、個体識別番号(ID)は、各ドローンに付与された専用のIDであり、位置座標は、例えば、GPSで得られた位置情報であり、付加情報はドローンの個体認識に有用な任意の情報である。
更に、地上にあるサーバ6に、個体識別番号(ID)に関連づけて、予め、ドローンの操縦者3の氏名・名称及び連絡先等の情報、ドローンの種類、用途、日時と関連付けた飛行計画等を記録することで、種々の利用法が可能となる。
(利点・効果)
本実施形態によれば、ドローン2の航路追跡システムを提供することが出来る。このドローンの航路追跡システムは、次のような副次的効果をもたらす。
(1) ドローン操縦者3は、他のドローンの個体認識信号を受信したとき、他のドローンが周辺に存在することを知ることが出来る。
(2) ドローン操縦者3は、他のドローンの個体認識信号の位置座標又は電波強度により、他のドローンまので距離、他のドローンの予定移動情報等を知ることが出来る。
(3) ドローン操縦者3は、他のドローンの個体認識信号を受信したとき、その付加情報により、又は個体識別番号(ID)からサーバ6に記録された情報により、他のドローンの正当性、予定飛行航路等を確認することが出来る。必要に応じて、他のドローンの操縦者にオンラインで連絡を取ることが出来る。
(4) ドローン操縦者3は、他のドローンの予定飛行航路等に基づき、必要に応じて、自身のドローンに対して適切な回避行動を命令することが出来る。
(5) 飛行の際に、個体認識信号を常時発信するシステムを構築することにより、盗難に遭ったドローンの無効化、飛行した場合の回収が可能となる。
(応用例)
このドローンの飛行中の航路追跡システムは、人工知能を備えたロボットにも応用できる。動作中のロボット間の衝突は、危険を伴う。動作中のロボットから、同じような個体識別信号を常時発信することにより、ロボットの移動追跡システムを構築することが出来る。上記の副次的効果(1)〜(5)ももたらすことが出来る。
[まとめ]
以上、本発明に係る本発明に係る小型無人飛行機の制御装置及び制御方法の実施形態について説明したが、これらは、本発明の範囲を限定するものではない。当業者が容易になし得る本実施形態に対する追加、削除,変更、改良等は、本発明の範囲に含まれる。本発明の技術的範囲は、添付の特許請求の範囲の記載によって定められる。
1:衛星、 2:ドローン、 3:ドローン操縦者、 4:スマートフォン等,多機能携帯電話,タブレット、 6:サーバコンピュータ、 7:通信回線、 10:コンバータモジュール、 11:通信手段、 12:制御手段、 13:ドローン向け通信手段、 15:ドローン搭載通信手段、 16:ドローン基板、 20:FDRモジュール、 22:通信手段、 24:制御手段、 26:センサ手段、 28:センサ手段、

Claims (2)

  1. ドローンとスマートフォン等との間の交信を可能にするコンバータモジュールにおいて、
    スマートフォン等向け通信手段と、
    CPU及びメモリを有する制御手段と、
    ドローン向け通信手段とを備え、
    前記制御手段は、所定のアプリケーションソフトによりカスタマイズされており、
    前記スマートフォン等からの信号は、前記スマートフォン等向け通信手段で受信し、前記制御手段により前記ドローンの通信仕様に変換されて、前記ドローン向け通信手段から該ドローンへ送信され、
    前記ドローンからの信号は、前記ドローン向け通信手段で受信し、前記制御手段により前記スマートフォン等の通信仕様に変換されて、前記スマートフォン等向け通信手段から該スマートフォン等へ送信される、コンバータモジュール。
  2. スマートフォン等で操作するドローンの飛行データを常時記録するフライトレコーダモジュールにおいて、
    スマートフォン等向け通信手段と、
    CPU及びメモリを有する制御手段と、
    センサ手段とを備え、
    前記スマートフォン等と前記ドローンの間の通信状態が良好なときは、前記センサ手段で感知したドローンの飛行データを前記制御手段の制御により、前記スマートフォン等向け通信手段から該スマートフォン等に向けて送信し、
    前記スマートフォン等と前記ドローンの間の通信状態が不良なときは、前記センサ手段で感知したドローンの飛行データを前記制御手段の制御により、前記メモリに一旦記録し、通信状態が回復したときに該メモリに記録された該飛行データを前記スマートフォン等向け通信手段から該スマートフォン等に向けて送信する、フライトレコーダモジュール。
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