JP2017206640A - 色素化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶ディスプレイのカラーフィルタ等の光学フィルタ用の色素等として使用することに適した色素化合物であって、有機化合物への溶解性が高く、耐熱性に優れた色素化合物を提供すること。【解決手段】下記一般式(1)で表されることを特徴とする色素化合物。[化1](一般式(1)中、A1a及びA1bは、互いに独立に、一般式(1−1)〜(1−3)のいずれかで表される基を表し、R101a、R101b、R103a及びR103bは、互いに独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表し、R102a及びR102bは、互いに独立に電子求引性基を表し、Lは、置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。)【選択図】なし

Description

本発明は、色素化合物に関する。
液晶ディスプレイのカラーフィルタを構成する材料として、色素化合物を含む色素組成物が使用される。特許文献1には、カラーフィルタの製造に用いられる着色組成物が開示されている。
特開2015−44982号公報
カラーフィルタ用着色組成物を作製する際には、色素化合物を有機溶媒やバインダー樹脂といった有機化合物に溶解させる必要がある。また、カラーフィルタの製造工程において、ベーキング処理が行われるため、色素化合物にはベーキング処理の温度に耐えうる耐熱性が要求される。
耐熱性が低い色素化合物を用いると、ベーキング処理時に色素化合物の昇華が起こることがある。昇華が起こるとその部分の色マトリックスの色が消失するともに他色マトリックスへの汚染が生じるという問題がある。また、熱分解温度が低い色素化合物であると、マスターバッチを作製する際に高温での混練工程を適用できないという問題もある。
本発明は、液晶ディスプレイのカラーフィルタ等の光学フィルタ用の色素等として使用することに適した色素化合物であって、有機化合物への溶解性が高く、耐熱性に優れた色素化合物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究したところ、下記一般式(1)で表される色素化合物が、有機化合物への溶解性が高く、耐熱性に優れることを見出し、この知見に基づきさらに研究を重ねて本発明に想到した。
すなわち、本発明の色素化合物は、下記一般式(1)で表されることを特徴とする。
Figure 2017206640
(一般式(1)中、A1a及びA1bは、互いに独立に、下記一般式(1−1)〜(1−3)のいずれかで表される基を表し、R101a、R101b、R103a及びR103bは、互いに独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表し、R102a及びR102bは、互いに独立に電子求引性基を表し、Lは、置換基を有していてもよいアリーレン基を表し、波線
Figure 2017206640
は、単結合であって、それが結合している二重結合についての立体配置が、それぞれ独立して、E配置若しくはZ配置又はそれらの混合であることを示す。
Figure 2017206640
(一般式(1−1)中、R201は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表し、環Xは、置換基を有していてもよい5〜7員の複素環を表し、該複素環は、置換基を有していてもよい単環若しくは多環の芳香環又は置換基を有していてもよい単環若しくは多環の複素環が縮環していてもよい。*は一般式(1)との結合部位を表す。)
Figure 2017206640
(一般式(1−2)中、R301及びR302は、互いに独立に、無置換のアルキル基又は下記一般式(1−2−1)〜(1−2−3)で表される基を表し、R303〜R306は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を表し、*は一般式(1)との結合部位を表す。)
Figure 2017206640
(一般式(1−2−1)〜(1−2−3)中、R307〜R309は、互いに独立に、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を表し、mは、0〜5の整数を表し、m及びmは、互いに独立に、0〜7の整数を表し、*は一般式(1−2)の窒素原子との結合部位を表す。m、mが1以上である場合、R308、R309は、ナフタレン環の任意の位置に置換していることを表す。)
Figure 2017206640
(一般式(1−3)中、R401〜R402は、互いに独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基を表し、R403〜R404は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基を表し、Qは、酸素原子又は硫黄原子を表し、*は一般式(1)との結合部位を表す。))
本発明の色素化合物は、下記一般式(2)で表される構造であることが好ましい。
Figure 2017206640
(一般式(2)中、R101a〜R103a、R101b〜R103b、L及び波線は、一般式(1)と同じである。X及びXは、互いに独立に、置換基を有していてもよい5〜7員の複素環を表し、該複素環は、置換基を有していてもよい単環若しくは多環の芳香環又は置換基を有していてもよい単環若しくは多環の複素環が縮環していてもよい。R201a及びR201bは、互いに独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。)
本発明の色素化合物は、下記一般式(3)で表される構造であることも好ましい。
Figure 2017206640
(一般式(3)中、R101a〜R103a、R101b〜R103b、L及び波線は、一般式(1)と同じである。R301a、R302a、R301b及びR302bは、互いに独立に、無置換のアルキル基又は一般式(1−2−1)〜(1−2−3)のいずれかで表される基を表し、R303a〜R306a及びR303b〜R306bは、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を表す。)
上記一般式(3)において、R301a及びR301bは、互いに独立に、無置換のアルキル基であり、R302a及びR302bは、互いに独立に、一般式(1−2−1)〜(1−2−3)のいずれかで表される基であることが好ましい。
本発明の色素化合物は、下記一般式(4)で表される構造であることも好ましい。
Figure 2017206640
(一般式(4)中、R101a〜R103a、R101b〜R103b、L及び波線は一般式(1)と同じであり、Qは一般式(1−3)と同じである。R401a、R402a、R401b及びR402bは、互いに独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基を表し、R403a、R404a、R403b及びR404bは、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基を表す。)
本発明の色素化合物は、有機化合物への溶解性が高く、耐熱性に優れるものであるため、液晶ディスプレイのカラーフィルタ等の光学フィルタ用の色素等として好適に使用することができる。
本発明の色素化合物は、上記一般式(1)で表されることを特徴とする。
上記一般式(1)で表される化合物には大別して3つの系統の化合物が含まれており、それぞれ、上記一般式(2)、上記一般式(3)、上記一般式(4)で示される化合物である。以下、本明細書において、上記一般式(1)、上記一般式(2)、上記一般式(3)及び上記一般式(4)で表される化合物をそれぞれ、化合物(1)、化合物(2)、化合物(3)及び化合物(4)ともいう。他の式番号の化合物についても同様である。
本発明の化合物(1)において幾何学異性が存在する場合、本発明はその幾何学異性体のいずれも包含する。また、本発明の化合物(1)において1つ以上の不斉炭素原子が存在する場合、本発明は各々の不斉炭素原子がR配置の化合物、S配置の化合物及びそれらの任意の組み合せの化合物のいずれも包含する。またそれらのラセミ化合物、ラセミ混合物、単一のエナンチオマー、ジアステレオマー混合物のいずれも本発明に包含される。
まず、本発明の化合物(1)において、化合物(2)〜(4)のいずれにも共通の部分の構造につき説明する。具体的には、一般式(1)においてA1a及びA1bで表す部分以外の構造である。
本発明の化合物(1)は、一般式(1)においてLで表すアリーレン基を連結基として、アリーレン基の両側のアミド結合により、色素となる骨格構造が両側に連結した2量体構造を有する化合物である。色素となる骨格構造が2量体構造となっていることにより分子量が増大するため、色素化合物が昇華しにくくなって、耐熱性に優れた色素化合物となる。
一般式(1)においてR101a、R101b、R103a及びR103bは、互いに独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
アルキル基としては、例えば、炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、neo−ペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、1−エチルブチル基、1,1,2−トリメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、シクロヘキシル基、n−へプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2,4−ジメチルペンチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、2,4−ジメチルヘキシル基、2,2,4−トリメチルペンチル基、t−オクチル基、n−ノニル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、4−エチルオクチル基、4−エチル−4,5−ジメチルヘキシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、1,3,5,7−テトラメチルオクチル基、4−ブチルオクチル基、6,6−ジエチルオクチル基、n−トリデシル基、6−メチル−4−ブチルオクチル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、3,5−ジメチルヘプタデシル基、2,6−ジメチルヘプタデシル基、2,4−ジメチルヘプタデシル基、2,2,5,5−テトラメチルヘキシル基、1−シクロペンチル−2,2−ジメチルプロピル基、1−シクロヘキシル−2,2−ジメチルプロピル基、n−オクタデシル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいアルキル基における置換基は特に限定されず、例えば、炭素数6〜10の単環又は多環の芳香環基(フェニル基、ナフチル基等)、炭素数1〜8の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基、アミノ基、モノ−又はジ−アルキルアミノ基(アルキルの炭素数は1〜8)、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜10のアシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ピバロイル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、ベンゾイル基、トルオイル基、シンナモイル基、アニソイル基、ナフトイル基等)、炭素数2〜10のアシルオキシ基等が挙げられる。
アルキル基が置換基を有する場合において、置換基が2以上ある場合には、それぞれの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
101a、R101b、R103a及びR103bは全て同じであってもよく、異なっていてもよい。
101a、R101b、R103a及びR103bは水素原子であることが好ましく、R101a、R101b、R103a及びR103bが全て水素原子であることがより好ましい。
一般式(1)においてR102a及びR102bは、互いに独立に、電子求引性基を表す。電子求引性基としては、シアノ基、ニトロ基、CF基(トリフルオロメチル基)及びアルコキシカルボニル基、アシル基が挙げられる。
102a及びR102bは同じであってもよく、異なっていてもよいが、R102a及びR102bがいずれもシアノ基であることがより好ましい。
一般式(1)においてLで表すアリーレン基としては、下記一般式(Y−1)で表すフェニレン基が挙げられる。
Figure 2017206640
(一般式(Y−1)中、Yは、互いに独立に、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ基、スルホ基、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を表し、nは0〜4の整数を表す。ベンゼン環の2カ所の結合手は、o−、m−、p−配向のいずれでもよい。)
Lが一般式(Y−1)で表すフェニレン基である場合、ベンゼン環の2カ所の結合手がo−配向又はm−配向であることが好ましい。o−配向又はm−配向であると分子構造にねじれが生じて有機化合物に対する溶解性が高くなるため好ましい。
また、ベンゼン環が置換基を有していない(n=0である)ことが好ましい。
また、一般式(1)においてLで表すアリーレン基としては、下記一般式(Y−2)で表す2価のナフタレン基も挙げられる。
Figure 2017206640
(一般式(Y−2)中、Yは、互いに独立に、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を表し、pは0〜6の整数を表す。pが1以上である場合、Yは、ナフタレン環の任意の位置に置換していることを表す。ナフタレン環の2カ所の結合手の位置は特に限定されない。)
一般式(1)においてLで表すアリーレン基としては、一般式(Y−1)で表すフェニレン基であることが好ましく、ベンゼン環の2カ所の結合手がo−配向又はm−配向であって、ベンゼン環が置換基を有していないことがより好ましい。
続いて、一般式(1)においてA1a及びA1bで表す部分の構造について説明する。
1a及びA1bは、互いに独立に、上記一般式(1−1)〜(1−3)のいずれかで表される基を表す。
1a及びA1bがそれぞれ一般式(1−1)で表される基であるときに化合物(2)に、一般式(1−2)で表される基であるときに化合物(3)に、一般式(1−3)で表される基であるときに化合物(4)になる。
以下、化合物(2)〜(4)についてそれぞれ説明することで、一般式(1)においてA1a及びA1bで表す部分の構造の説明とする。一般式(1)においてA1a及びA1bで表す部分以外の構造は既に説明したのでその詳細な説明は省略する。
化合物(2)は下記一般式(2)で表される化合物である。
Figure 2017206640
化合物(2)は、一般式(1)でA1a及びA1bがそれぞれ下記一般式(1−1)で表される基である化合物である。
Figure 2017206640
(一般式(1−1)中、R201は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表し、環Xは、置換基を有していてもよい5〜7員の複素環を表し、該複素環は、置換基を有していてもよい単環若しくは多環の芳香環又は置換基を有していてもよい単環若しくは多環の複素環が縮環していてもよい。*は一般式(1)との結合部位を表す。)
環Xとしては、例えば下記一般式(X−1)〜(X−10)のような構造が挙げられる。
Figure 2017206640
(一般式(X−1)〜(X−10)中、R501〜R510は、互いに独立に、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基を表し、*は、一般式(1−1)において環Xを構成し2重結合により隣の炭素原子と結合している炭素原子の位置を表す。なお、式中の炭素原子に結合した水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアシル基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、NR511512基等で置換されていてもよい。R511、R512は、互いに独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基を表す。)
これらの環Xとしては、一般式(X−1)、一般式(X−4)、一般式(X−5)又は一般式(X−6)である構造が好ましく、一般式(X−5)又は一般式(X−6)である構造がより好ましい。また、R501〜R510としては置換基を有していてもよいアルキル基が好ましい。上記アルキル基の例としては、一般式(1)においてR101a、R101b、R103a及びR103bとして挙げたアルキル基が挙げられ、C1837(n−オクタデシル基)であることがより好ましい。
また、窒素を含む5員環を構成する炭素原子のうち、水素原子が2つ結合可能な炭素原子がある場合に、2つの水素原子が置換基を有していてもよいアルキル基で置換された構造であることが好ましく、メチル基で置換された構造であることがより好ましい。
化合物(2)としては、下記一般式(2−1)又は(2−2)で表される化合物であることが好ましい。これらは、一般式(2)におけるLを一般式(Y−1)で表すフェニレン基又は一般式(Y−2)で表す2価のナフタレン基に置き換えたものである。
Figure 2017206640
Figure 2017206640
また、化合物(2)としては、下記表1に示すX、L、R101〜R103及びR201の構造を有する化合物(2−1−1)〜(2−1―6)が好ましい。化合物(2−1−1)及び(2−1−2)がより好ましい。
Figure 2017206640
なお、一般式(2)の説明においてR201a、R201bのように数字の後ろに英小文字を付している置換基は、一般式(1−1)の説明において数字の後ろに英小文字を付していない置換基であるR201と同じ構造であることを意味している。
下記に示す一般式(3)及び一般式(4)の説明における他の数字の置換基についても同様である。
化合物(3)は下記一般式(3)で表される化合物である。
Figure 2017206640
化合物(3)は、一般式(1)でA1a及びA1bがそれぞれ下記一般式(1−2)で表される基である化合物である。
Figure 2017206640
(一般式(1−2)中、R301及びR302は、互いに独立に、無置換のアルキル基又は下記一般式(1−2−1)〜(1−2−3)で表される基を表し、R303〜R306は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を表し、*は一般式(1)との結合部位を表す。)
Figure 2017206640
(一般式(1−2−1)〜(1−2−3)中、R307〜R309は、互いに独立に、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を表し、mは、0〜5の整数を表し、m及びmは、互いに独立に、0〜7の整数を表し、*は一般式(1−2)の窒素原子との結合部位を表す。m、mが1以上である場合、R308、R309は、ナフタレン環の任意の位置に置換していることを表す。)
一般式(3)において、R301a及びR301bは、互いに独立に、無置換のアルキル基であり、R302a及びR302bは、互いに独立に、一般式(1−2−1)〜(1−2−3)のいずれかで表される基であることが好ましい。
言い換えると、一般式(1−2)においてR301とR302のいずれか一方が無置換のアルキル基であり、他方が一般式(1−2−1)〜(1−2−3)のいずれかで表されるアリール基であることが好ましい。R301とR302をアルキル基とアリール基の組み合わせにすることにより、有機化合物に対する溶解性と耐熱性が共に特に優れた化合物となる。
上記無置換のアルキル基の例としては、一般式(1)においてR101a、R101b、R103a及びR103bとして挙げたアルキル基で、置換基を有さないものが挙げられ、C17(n−オクチル基)であることがより好ましい。
アリール基としては、一般式(1−2−1)において*に対するp−位とo−位の1か所とにそれぞれR307が位置しており、R307がメチル基であるものが好ましい。
一般式(1−2)において、R303〜R306は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を表す。
303、R304、R306は水素原子であることが好ましく、R305は水素原子、メチル基、アルコキシ基のいずれかであることが好ましい。アルコキシ基としては炭素数1〜20のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、オクタデシルオキシ基がより好ましく、エトキシ基がさらに好ましい。
化合物(3)としては、下記一般式(3−1)又は(3−2)で表される化合物であることが好ましい。これらは、一般式(3)におけるLを一般式(Y−1)で表すフェニレン基又は一般式(Y−2)で表す2価のナフタレン基に置き換えたものである。
Figure 2017206640
Figure 2017206640
また、化合物(3)としては、下記表2に示すL、R101〜R103及びR301〜R306の構造を有する化合物(3−1−1)〜(3−1―13)が好ましい。化合物(3−1−3)〜(3−1−7)がより好ましく、化合物(3−1−3)がさらに好ましい。
Figure 2017206640
化合物(4)は下記一般式(4)で表される化合物である。
Figure 2017206640
化合物(4)は、一般式(1)でA1a及びA1bがそれぞれ下記一般式(1−3)で表される基である化合物である。
Figure 2017206640
(一般式(1−3)中、R401〜R402は、互いに独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基を表し、R403〜R404は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基を表し、Qは、酸素原子又は硫黄原子を表し、*は一般式(1)との結合部位を表す。)
化合物(4)としては、下記一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物であることが好ましい。これらは、一般式(4)におけるLを一般式(Y−1)で表すフェニレン基又は一般式(Y−2)で表す2価のナフタレン基に置き換えたものである。
Figure 2017206640
Figure 2017206640
本発明の化合物(1)の製造方法は特に限定されず、例えば、以下の方法により製造することができる。本発明の化合物の製造方法について、以下に合成方法の一例を挙げて説明するが、本発明の化合物(1)の製造方法は下記方法に限定されるものではない。また、後述の反応を行う際に、当該部位以外の官能基については、必要に応じてあらかじめ適当な保護基により保護しておき、適当な段階においてこれを脱保護してもよい。
下記一般式(8)で表される化合物(化合物(8))を例に挙げて、本発明の化合物(1)の製造方法の一例について説明する。化合物(8)は、上記一般式(1)において、R101a、R101bが共に水素原子であり、Lが一般式(Y−1)で表される基である化合物の一例である。
化合物(8)は、例えば、下記反応式に例示されるように、カルボニル化合物(9a)及び(9b)と活性メチレン化合物(10)とを縮合させることにより得ることができる。カルボニル化合物(9a)及び(9b)は、同一であっても異なっていてもよい。
カルボニル化合物(9a)及び(9b)が有するA1a及びA1bの構造を変化させることより、化合物(2)〜(4)のいずれかの化合物とすることができる。
Figure 2017206640
活性メチレン化合物(10)は、下記反応式に例示されるように、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)、EDC(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)等の縮合剤存在下、カルボン酸誘導体(11a)及び(11b)とフェニレンジアミン誘導体(12)とを縮合させることにより得ることができる。
Figure 2017206640
上記の製造方法における各生成物の単離や精製は、通常の有機合成で用いられる方法、例えば濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、結晶化、各種クロマトグラフィー等を適宜組み合わせて行うことができる。また、中間体においては、特に精製せずに次の反応に供することも可能である。
本発明の化合物(1)は、410〜480nmに吸収極大波長を有することが好ましい。410〜480nmに吸収極大波長を有すると、青色の光を選択的に吸収することができる。
本発明の化合物(1)は、以下の有機溶媒に溶解する化合物であることが好ましい。
有機溶媒としては、例えば、芳香族炭化水素類(例えば、トルエン、キシレン等)、ケトン類(メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等)、エーテル類(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル等)、エステル類(例えば、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル等)及びこれらの2種以上の混合溶媒が挙げられる。中でも、ケトン類、エステル類及びこれらの混合溶媒が好ましい。
化合物(1)は、上記有機溶媒の少なくとも1種に対し、0.1質量%以上溶解することが好ましく、例えば、0.1質量%以上50質量%以下溶解することが好ましく、1質量%以上40質量%以下溶解することがより好ましく、3質量%以上30質量%以下溶解することが更に好ましい。より好ましくは、20℃における有機溶媒に対する溶解性がこのような範囲にあることである。有機溶媒に対する溶解性がこのような範囲にあると、本発明の化合物(1)、後述する光学フィルタ用色素又は着色組成物をカラーフィルタ等の光学フィルタの製造に使用する際に、製造性が良好であるため好ましい。
本発明の化合物(1)は、その熱分解温度が200℃以上であることが好ましく、例えば、250〜400℃であることが好ましい。熱分解温度は、熱重量測定装置により測定することができる。
また、高温下での処理前後での色差(ΔE*ab)が小さいことが好ましく、230℃/2時間の加熱前後でのΔE*abが25未満であることが好ましく、15未満であることがより好ましく、10未満であることがさらに好ましい。
本発明の化合物(1)は、410〜480nmに吸収極大波長を持ち、この波長の光を有効に吸収することができると共に、耐熱性及び有機化合物への溶解性に優れるものである。このため本発明の化合物(1)は、例えば、カラーフィルタ、色変換フィルタ、光吸収フィルタ等の光学フィルタ用色素等として好適に用いられる。
本発明の化合物(1)は、例えば樹脂等と混合することにより、着色組成物とすることができる。
上記樹脂は特に限定されず、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等を、着色組成物の用途等に応じて適宜選択すればよい。例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等の樹脂が挙げられる。これらは1種のみ使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
着色組成物における化合物(1)の配合量は、例えば、着色組成物の総固形分に対して化合物(1)が0.01〜50質量%であることが好ましく、0.1〜40質量%であることがより好ましい。
着色組成物は、その用途等に応じて、本発明の化合物(1)及び樹脂以外の任意成分を含んでもよい。任意成分として、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤、他の色素(顔料等)、重合性単量体、重合開始剤、増感剤等が挙げられる。
着色組成物の製造方法は特に限定されず、例えば、本発明の化合物(1)及び樹脂、並びに、所望により配合される任意成分を混合すればよい。
本発明の化合物(1)、並びに、本発明の化合物(1)を含む光学フィルタ用色素及び着色組成物は、例えば、光学フィルタの製造に好適に用いられる。
光学フィルタは、本発明の化合物(1)を含むものであればよく、光学フィルタの構成は特に限定されない。例えば、従来のものと同様に、少なくとも支持体を有し、必要に応じて、粘着層、光学機能層、反射防止層、ハードコート層等の各種機能層を有することができる。光学フィルタにおいて、本発明の化合物(1)は、支持体及び各種機能層のいずれかに含まれていればよく、例えば、支持体又は光学機能層に含有されていることが好ましい。また、光学フィルタの大きさ及び形状は、特に限定されず、用途等に応じて適宜選択すればよい。
支持体及び各種機能層の構成も特に限定されない。例えば支持体は、通常、透明樹脂を用いて形成される。透明樹脂としては、例えば、環状オレフィン系樹脂、芳香族ポリエーテル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フルオレンポリカーボネート系樹脂、フルオレンポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド(アラミド)系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリパラフェニレン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)系樹脂、フッ素化芳香族ポリマー系樹脂、(変性)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられる。
光学フィルタの製造方法は特に限定されない。例えば、支持体上に本発明の化合物(1)を含む光学機能層を形成する方法として、溶媒中に本発明の化合物(1)及びバインダー樹脂等を溶解又は分散させた後、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、スピンコート法、エクストルージョンコート法等の塗工方法によって支持体上に塗膜形成する方法が挙げられる。
上記溶媒としては、特に制限されないが、上述した有機溶媒等が挙げられる。
また、本発明の化合物(1)を含む光学機能層又は支持体の製造方法として、本発明の化合物(1)と、光硬化性樹脂及び/又は熱硬化性樹脂並びに光重合開始剤及び/又は熱重合開始剤とを混合した後、光照射及び/又は加熱処理により硬化膜を形成し、これを光学機能層又は支持体とすることもできる。
光学フィルタは、例えば、カラーフィルタ、色変換フィルタ、光吸収フィルタ、等の光学フィルタとして、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、撮像装置等に好適に使用することができる。
以下に本発明をより具体的に説明する実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例において、得られた化合物の物性を測定する際に使用した機器及び測定条件は次の通りである。
(LC/MS)
(株)島津製作所製 高速液体クロマトグラフ質量分析計LCMS−2010EV(ESI法)
製造例1〜2では、下記一般式(9a−1)で表される化合物(9a−1−1)及び(9a−1−2)を得た。
Figure 2017206640
(製造例1)化合物(9a−1−1)の合成
中国特許出願公開第1311184号明細書に記載の方法と同様にして、化合物(9a−1−1)を得た(収率92%)。
LC−MS:m/z=490([M+H]
(製造例2)化合物(9a−1−2)の合成
中国特許出願公開第1311184号明細書に記載の方法と同様の手順で、化合物(9a−1−2)を得た(収率93%)。
LC−MS:m/z=440([M+H]
製造例3〜8では、下記一般式(9a−2)で表される化合物(9a−2−1)〜(9a−2−6)を得た。
Figure 2017206640
(製造例3)化合物(9a−2−1)の合成
特開平08−211605号公報に記載の方法で、化合物(9a−2−1)を得た(収率67%)。
LC−MS:m/z=390([M+H]
(製造例4)化合物(9a−2−2)の合成
特開2016−011419号公報に記載の方法と同様の手順で、化合物(9a−2−2)を得た(収率82%)
LC−MS:m/z=374([M+H]
(製造例5)化合物(9a−2−3)の合成
冷却管及び温度計を付した100mLの四つ口フラスコに、特開2015−083671号公報に記載の方法で得た4−(N−(2,4−ジメチルフェニル)−N−オクチルアミノ)−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(10.6g)、ヨウ化エチル(東京化成工業株式会社製)(5.0g)、 炭酸カリウム(ナカライテスク株式会社製)(4.9g)、DMF(30mL)を混合し、70℃で5時間撹拌した後、さらにヨウ化エチル(2.0g)、炭酸カリウム(1.4g)を追加し、4 時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、水(150mL)に排出し、トルエンで抽出して得た粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで化合物(9a−2−3)を得た(収率77%)。
LC−MS:m/z=382([M+H]
(製造例6)化合物(9a−2−4)の合成
特開2016−011419号公報に記載の方法と同様の手順で、化合物(9a−2−4)を得た(収率85%)。
LC−MS:m/z=338([M+H]
(製造例7)化合物(9a−2−5)の合成
特開平11−228851号公報に記載の方法と同様の手順で、化合物(9a−2−5)を得た(収率64%)。
LC−MS:m/z=352([M+H]
(製造例8)化合物(9a−2−6)の合成
化合物(9a−2−3)の合成におけるヨウ化エチルを1−ヨードオクタデカン(東京化成工業株式会社製)に代えた以外は同様の手順で、化合物(9a−2−6)を得た(収率72%)。
LC−MS:m/z=607([M+H]
製造例9〜14では、下記一般式(10)´で表される化合物(10−1)〜(10−6)を得た。
Figure 2017206640
(製造例9)化合物(10−1)の合成
冷却管及び温度計を付した500mLの四つ口フラスコに、シアノ酢酸(東京化成工業株式会社製)(10.2g)、m−フェニレンジアミン(東京化成工業株式会社製)(6.5g)、4−ジメチルアミノピリジン(東京化成工業株式会社製)(4.9g)、しょうのうスルホン酸(東京化成工業株式会社製)(3.1g)、クロロホルム(160mL)を混合し、EDC(東京化成工業株式会社製)(25.3g)とクロロホルム(80mL)の混合液を滴下した。室温下2時間撹拌した後、反応液を濃縮し、得られた粗生成物をメタノールで洗浄し、化合物(10−1)を5.9g得た(収率41%)。
(製造例10)化合物(10−2)の合成
m−フェニレンジアミンの代わりにo−フェニレンジアミン(東京化成工業株式会社製)を用いた以外は化合物(10−1)の合成と同様にして、化合物(10−2)を得た(60%)。
LC−MS:m/z=241([M−H]
(製造例11)化合物(10−3)の合成
Journal of Organic Chemistry 1959,24(10),1451−1455に記載の方法と同様の手順で合成した1,2−ジアミノ−4,5−ジメトキシベンゼンをm−フェニレンジアミンの代わりに用いた以外は化合物(10−1)の合成と同様にして、化合物(10−3)を得た(収率73%)。
LC−MS:m/z=301([M−H]
(製造例12)化合物(10−4)の合成
特開平03−083921号公報に記載の方法と同様の手順で合成した1,2−ジアミノ−4−tert−ブチルベンゼンをm−フェニレンジアミンの代わりに用いた以外は化合物(10−1)の合成と同様にして、化合物(10−4)を得た(収率74%)。
LC−MS:m/z=297([M−H]
(製造例13)化合物(10−5)の合成
m−フェニレンジアミンの代わりに3,4−ジアミノクロロベンゼン(東京化成工業株式会社製)を用いた以外は化合物(10−1)の合成と同様にして、化合物(10−5)を得た(収率72%)。
LC−MS:m/z=275([M−H]
(製造例14)化合物(10−6)の合成
m−フェニレンジアミンの代わりにp−フェニレンジアミン(東京化成工業株式会社製)を用いた以外は化合物(10−1)の合成と同様にして、化合物(10−6)を得た(収率59%)。
LC−MS:m/z=241([M−H]
(実施例1)化合物(2−1−1)の合成
冷却管及び温度計を付した100mLの四つ口フラスコに、化合物(9a−1−1)を6.4g、化合物(10−1)を1.6g、ピペリジン(ナカライテスク株式会社製)を0.06g、DMF 30mLを混合し、100〜105℃で6.5時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、減圧濃縮して得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで化合物(2−1−1)を3.0g得た(収率39%)。
LC−MS:m/z=1186([M+H]
(実施例2)化合物(2−1−2)の合成
化合物(9a−1−1)に代えて化合物(9a−1−2)を4.8g使用した他は実施例1と同様にして化合物(2−1−2)を2.8g得た(収率52%)。
LC−MS:m/z=1086([M+H]
(実施例3)化合物(3−1−1)の合成
冷却管及び温度計を付した100mLの四つ口フラスコに、化合物(9a−2−1)を8.2g、化合物(10−1)を2.3g、ピペリジンを0.16g、1−ブタノール30mL、トルエン30mLを混合し、100〜105℃で6.5時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、減圧濃縮して得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで化合物(3−1−1)を5.8g得た(収率61%)。
LC−MS:m/z=986([M+H]
(実施例4)化合物(3−1−2)の合成
化合物(9a−2−1)に代えて化合物(9a−2−2)を2.0g使用した他は実施例3と同様にして化合物(3−1−2)を2.0g得た(収率85%)。
LC−MS:m/z=953([M+H]
(実施例5)化合物(3−1−3)の合成
化合物(9a−2−1)に代えて化合物(9a−2−3)を3.24g使用した他は実施例3と同様にして化合物(3−1−3)を3.3g得た(収率83%)。
LC−MS:m/z=970([M+H]
(実施例6)化合物(3−1−4)の合成
化合物(9a−2−1)に代えて化合物(9a−2−4)を7.1g使用した他は実施例3と同様にして化合物(3−1−4)を7.9g得た(収率90%)。
LC−MS:m/z=882([M+H]
(実施例7)化合物(3−1−5)の合成
化合物(9a−2−1)に代えて化合物(9a−2−5)を7.1g使用した他は実施例3と同様にして化合物(3−1−5)を7.4g得た(収率82%)。
LC−MS:m/z=910([M+H]
(実施例8)化合物(3−1−6)の合成
化合物(9a−2−1)に代えて化合物(9a−2−4)を2.7g使用し、化合物(10−1)に代えて化合物(10−2)を0.97g使用した他は実施例3と同様にして化合物(3−1−6)を1.9g得た(収率54%)。
LC−MS:m/z=882([M+H]
(実施例9)化合物(3−1−7)の合成
化合物(9a−2−1)に代えて化合物(9a−2−3)を6.1g使用し、化合物(10−1)に代えて化合物(10−2)を1.9g使用した他は実施例3と同様にして化合物(3−1−7)を5.4g得た(収率70%)。
LC−MS:m/z=970([M+H]
(実施例10)化合物(3−1−8)の合成
化合物(9a−2−1)に代えて化合物(9a−2−3)を2.8g使用し、化合物(10−1)に代えて化合物(10−3)を1.1g使用した他は実施例3と同様にして化合物(3−1−8)を3.1g得た(収率83%)。
LC−MS:m/z=1030([M+H]
(実施例11)化合物(3−1−9)の合成
化合物(9a−2−1)に代えて化合物(9a−2−3)を2.6g使用し、化合物(10−1)に代えて化合物(10−4)を1.0g使用した他は実施例3と同様にして化合物(3−1−9)を2.5g得た(収率73%)。
LC−MS:m/z=1026([M+H]
(実施例12)化合物(3−1−10)の合成
化合物(9a−2−1)に代えて化合物(9a−2−3)を2.7g使用し、化合物(10−1)に代えて化合物(10−5)を0.97g使用した他は実施例3と同様にして化合物(3−1−10)を2.8g得た(収率80%)。
LC−MS:m/z=1004([M+H]
(実施例13)化合物(3−1−11)の合成
化合物(9a−2−1)に代えて化合物(9a−2−3)を4.2g使用し、化合物(10−1)に代えて化合物(10−6)を1.3g使用した他は実施例3と同様にして化合物(3−1−11)を4.2g得た(収率81%)。
LC−MS:m/z=970([M+H]
(実施例14)化合物(3−1−12)の合成
化合物(9a−2−1)に代えて化合物(9a−2−4)を2.6g使用し、化合物(10−1)に代えて化合物(10−6)を0.93g使用した他は実施例3と同様にして化合物(3−1−12)を2.7g得た(収率80%)。
LC−MS:m/z=882([M+H]
(実施例15)化合物(3−1−13)の合成
化合物(9a−2−1)に代えて化合物(9a−2−6)を2.5g使用し、化合物(10−1)に代えて化合物(10−6)を0.48g使用した他は実施例3と同様にして化合物(3−1−13)を2.0g得た(収率71%)。
LC−MS:m/z=1418([M+H]
(比較例1〜2)
下記構造の化合物を準備した。
Figure 2017206640
各実施例で合成した化合物を下記にまとめた。
表3には、下記一般式(2)´におけるL、R101〜R103及びR201を示す。表4には、下記一般式(3)´におけるL、R101〜R103及びR301〜R306を示す。
Figure 2017206640
Figure 2017206640
各実施例及び各比較例で得られた化合物について、以下の評価を行った。
<吸収波長測定試験>
各化合物のクロロホルム中での吸収極大波長(λmax)を測定した。結果を表5に示す。
測定機器:日本分光社製紫外可視分光光度計V−560
Figure 2017206640
<溶解度試験>
一部の実施例及び比較例の化合物について、それぞれ20℃におけるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に対する溶解度(重量%)を、以下の方法により測定した。
実施例で得られた各化合物をガラス製サンプル瓶に秤り取り、溶媒を混合し20℃で撹拌して溶解させ、その溶液の状態を目視観察し、溶解可能な重量濃度を下記基準によって評価した。
a:3wt%以上溶解する
b:1wt%以上3wt%未満溶解する
c:0.1wt%以上1wt%未満溶解する
d:0.1wt%未満しか溶解しない
結果を表6に示した。
<耐熱性試験>
一部の実施例及び比較例の化合物について、PMMAが14.2wt%のPGMEA溶液に、実施例又は比較例の化合物の濃度が15wt%となるように溶解し、ガラス基板にスピンコーターにより乾燥膜厚が2μmとなるように塗布して乾燥させ、試験片とした。この試験片について、230℃/2時間の加熱前後でのΔE*abを測定し、下記基準によって評価した。
ΔE*abの測定には日本分光社製紫外可視分光光度計V−570を用いた。
a:15未満
b:15以上25未満
c:25以上
結果を表6に示した。
Figure 2017206640
上記結果から、各実施例で製造した化合物は、419〜475nmに吸収極大波長を持ち、この範囲の光を有効に吸収できるものであった。また、実施例1、2、5〜9で製造した化合物は、溶解度と耐熱性にともに優れており、カラーフィルタ等の光学フィルタ用の色素として特に好適に適用し得る化合物であることが分かった。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表されることを特徴とする色素化合物。
    Figure 2017206640
    (一般式(1)中、A1a及びA1bは、互いに独立に、下記一般式(1−1)〜(1−3)のいずれかで表される基を表し、R101a、R101b、R103a及びR103bは、互いに独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表し、R102a及びR102bは、互いに独立に、電子求引性基を表し、Lは、置換基を有していてもよいアリーレン基を表し、波線
    Figure 2017206640
    は、単結合であって、それが結合している二重結合についての立体配置が、それぞれ独立して、E配置若しくはZ配置又はそれらの混合であることを示す。
    Figure 2017206640
    (一般式(1−1)中、R201は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表し、環Xは、置換基を有していてもよい5〜7員の複素環を表し、該複素環は、置換基を有していてもよい単環若しくは多環の芳香環又は置換基を有していてもよい単環若しくは多環の複素環が縮環していてもよい。*は一般式(1)との結合部位を表す。)
    Figure 2017206640
    (一般式(1−2)中、R301及びR302は、互いに独立に、無置換のアルキル基又は下記一般式(1−2−1)〜(1−2−3)で表される基を表し、R303〜R306は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を表し、*は一般式(1)との結合部位を表す。)
    Figure 2017206640
    (一般式(1−2−1)〜(1−2−3)中、R307〜R309は、互いに独立に、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を表し、mは、0〜5の整数を表し、m及びmは、互いに独立に、0〜7の整数を表し、*は一般式(1−2)の窒素原子との結合部位を表す。m、mが1以上である場合、R308、R309は、ナフタレン環の任意の位置に置換していることを表す。)
    Figure 2017206640
    (一般式(1−3)中、R401〜R402は、互いに独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基を表し、R403〜R404は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基を表し、Qは、酸素原子又は硫黄原子を表し、*は一般式(1)との結合部位を表す。))
  2. 下記一般式(2)で表される請求項1に記載の色素化合物。
    Figure 2017206640
    (一般式(2)中、R101a〜R103a、R101b〜R103b、L及び波線は、一般式(1)と同じである。X及びXは、互いに独立に、置換基を有していてもよい5〜7員の複素環を表し、該複素環は、置換基を有していてもよい単環若しくは多環の芳香環又は置換基を有していてもよい単環若しくは多環の複素環が縮環していてもよい。R201a及びR201bは、互いに独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。)
  3. 下記一般式(3)で表される請求項1に記載の色素化合物。
    Figure 2017206640
    (一般式(3)中、R101a〜R103a、R101b〜R103b、L及び波線は、一般式(1)と同じである。R301a、R302a、R301b及びR302bは、互いに独立に、無置換のアルキル基又は一般式(1−2−1)〜(1−2−3)のいずれかで表される基を表し、R303a〜R306a及びR303b〜R306bは、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を表す。)
  4. 前記一般式(3)において、R301a及びR301bは、互いに独立に、無置換のアルキル基であり、R302a及びR302bは、互いに独立に、一般式(1−2−1)〜(1−2−3)のいずれかで表される基である、請求項3に記載の色素化合物。
  5. 下記一般式(4)で表される請求項1に記載の色素化合物。
    Figure 2017206640
    (一般式(4)中、R101a〜R103a、R101b〜R103b、L及び波線は一般式(1)と同じであり、Qは一般式(1−3)と同じである。R401a、R402a、R401b及びR402bは、互いに独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基を表し、R403a、R404a、R403b及びR404bは、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基を表す。)
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