JP2017205835A - マニピュレータ装置の制御装置、マニピュレータ装置の制御方法及びマニピュレータ装置の制御プログラム - Google Patents

マニピュレータ装置の制御装置、マニピュレータ装置の制御方法及びマニピュレータ装置の制御プログラム Download PDF

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Akira Kojima
晃 小嶋
慎吾 松下
Shingo Matsushita
慎吾 松下
高史 西藤
Takashi Nishifuji
高史 西藤
章洋 武捨
Akihiro Takesute
章洋 武捨
山田 淳
Atsushi Yamada
淳 山田
正忠 佐藤
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正忠 佐藤
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Abstract

【課題】操作性を向上させてマニピュレータ装置の直接教示を行う。【解決方法】連結された複数の移動部の交差箇所及び前記移動部を支持する支持部と前記移動部との交差箇所が夫々駆動するマニピュレータ装置の制御方法であって、前記交差箇所における前記移動部の移動状況の変化に基づいて前記移動部に加わる外力の推定値を算出し、前記移動部を移動させるための駆動部を前記移動状況が変化したタイミングに算出された前記外力の推定値に基づいて制御し、前記交差箇所において前記駆動部の動力に従動して駆動する従動部に、前記駆動部の動力を伝達し、前記従動部を、前記推定値に基づいて制御される前記駆動部の動力に従動して前記移動部が移動するように駆動させる。【選択図】図1

Description

本発明は、マニピュレータ装置の制御装置、マニピュレータ装置の制御方法及びマニピュレータ装置の制御プログラムに関する。
近年、製造工程を自動化させるファクトリーオートメーションにおいては、本来、人が行う動作や作業をロボットアーム等のマニピュレータ装置に行わせることで製造品質の向上や製造工程を容易に切り替える分散プロセス化が行われている。
このようなマニピュレータ装置は、ティーチングプレイバック(教示作業)という方法で動作する。このティーチングプレイバックには、操作盤やタブレット端末等の入力装置を用いて、マニピュレータ装置の動作を指定する間接教示と、マニピュレータ装置の先端を模した装置やハンドルをユーザが操作して動作を指定する直接教示とがある。
直接教示においては、マニピュレータ装置を小さな力で直接教示できるようにモータを駆動させるアシスト制御が行われる。マニピュレータ装置の駆動方法のひとつとして、マニピュレータ装置の関節部分から離れた位置に設置したモータを駆動させ、プーリとベル
トもしくはワイヤによって駆動力を伝達させてマニピュレータ装置を関節ごとに駆動させる方法がある(例えば、特許文献1参照)。
しかし、特許文献1に開示された技術は、マニピュレータ装置を動作させるために、加えられた力(外力)を検知したことをトリガとして、アシスト制御が開始される。従って、直接教示を行うためにマニピュレータ装置を動かす際に、装置の重量や大きさによっては、大きな力を加える必要がある。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、操作性を向上させてマニピュレータ装置の直接教示を行うことを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、連結された複数の移動部の交差箇所及び前記移動部を支持する支持部と前記移動部との交差箇所が夫々駆動するマニピュレータ装置の制御装置であって、前記交差箇所における前記移動部の移動状況の変化に基づいて前記移動部に加わる外力の推定値を算出する外力算出部と、前記移動部を移動させるための駆動部を制御する駆動制御部と、前記交差箇所において前記駆動部の動力に従動して駆動する従動部と、前記駆動部の動力を前記従動部に伝達する駆動伝達部と、を含み、前記駆動制御部は、前記移動状況が変化したタイミングに算出された前記外力の推定値に基づいて前記駆動部を制御し、前記従動部は、前記外力の推定値に基づいて制御される前記駆動部の動力に従動して前記移動部が移動するように駆動することを特徴とする。
本発明によれば、直接教示を行う際に、操作性を向上させてマニピュレータ装置の直接教示を行うことが出来る。
本発明の実施形態に係るマニピュレータ装置の機械構成図。 本発明の実施形態に係るワイヤ駆動部の基礎構成図。 本発明の実施形態に係るワイヤ駆動部の基礎構成分解図。 本発明の実施形態に係る制御装置のハードウェア構成を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る制御装置の機能構成を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る外力算出部の内部構成を示す機能ブロック図。 本発明の実施形態に係る駆動制御部の機能構成を示すブロック図。 本発明の実施形態に係るマニピュレータ装置において発生する力について説明する図。 本発明の実施形態に係るマニピュレータ装置の動作を直接教示する際の動作を例示した図。 本発明の実施形態に係るマニピュレータ装置のアシスト制御の説明図。 本発明の実施形態に係るマニピュレータ装置のアシスト制御の流れを示すフローチャート。 本発明の実施形態に係るマニピュレータ装置に設定される移動力目標値を示す図。 本発明の実施形態に係るマニピュレータ装置のアシスト制御の説明図。 本発明の実施形態に係るひずみゲージを示す図。 本発明の実施形態に係る張力調整部を示す図。 本発明の実施形態に係る回転ダンパの構成を示す図。 本発明の実施形態に係る移動方向検知部の構成を示す図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、自由度が「2」である垂直多関節型のロボットアームを例として、マニピュレータ装置の関節にあたる駆動部での動作を補助するアシスト制御について説明する。
図1は、本実施形態に係るマニピュレータ装置1の機械構成図である。図1に示すように、本実施形態に係るマニピュレータ装置1は、第一関節トルクリミッタ171、第二関節トルクリミッタ172、第一関節軸エンコーダ173、第二関節軸エンコーダ174、第一関節181、第二関節182、第一リンク183、第二リンク184、第三リンク185、第一ワイヤ186、第二ワイヤ187、第一モータ188、第一モータエンコーダ189、第一モータ減速装置190、第二モータ191、第二モータエンコーダ192、第二モータ減速装置193、第一駆動プーリ194、第一従動プーリ195、第二駆動プーリ196、第二中継プーリ197、第二従動プーリ198、ベース199を含む。
第一リンク183、第二リンク184、第三リンク185は、その交差箇所を、夫々第一関節181、第二関節182を回転軸とした回転可能な機構によって支持され、第一モータ188、第二モータ191によって移動させられる移動部として機能する。また、ベース199は、第一リンク183、第二リンク184、第三リンク185を支持する支持部として機能する。第二関節182によって支持されていない方の第三リンク185の端部には、把持動作を行うピッキングハンドやエアーチャック等のリンク機構が備えられている。
また、リンク機構と第三リンク185との接続部分には、マニピュレータ装置1が移動したことを検知する移動検知センサ112が含まれる構成であってもよい。この移動検知センサ112が含まれる場合、後述する外力検知部218と連動して機能する。
尚、移動検知センサ112として、六軸力覚センサ等を用いる構成であってもよい。本実施形態に係るマニピュレータ装置1は、図4で説明する制御装置2が出力する制御信号に基づいて動作を制御される。
まず、第一モータ188による第一リンク183の駆動態様について説明する。第一リンク183には駆動部である第一モータ188が取り付けられており、第一モータ188の回転動作を制御する機構としてエンコーダ189が同軸上に取り付けられている。また、第一リンク183には、第一モータ188と同軸上に第一モータ減速装置190が取り付けられ、第一モータ減速装置190に第一駆動プーリ194が取り付けられている。
一方で、第一リンク183は第一関節181を回転軸として、第一従動プーリ195によって回動可能に支持されている。第一駆動プーリ194及び第一従動プーリ195には駆動伝達部である第一ワイヤ186が巻きつけられている。
また、第一関節181には一定のトルクを保持可能にするために、トルクリミッタ171が取り付けられている。そのため、トルクリミッタ171は、第二リンク184が第一関節181を回転軸として回転駆動する際に負荷として作用する、落下防止ブレーキとしても機能する。
尚、図1の構成では出力軸である第一関節181にトルクリミッタ171が取り付けられているが、第一モータ188にトルクリミッタあるいは電磁ブレーキが取り付けられる構成であってもよい。
また、第一関節181にはさらに光学式の第一関節軸エンコーダ173が取り付けられている。第一関節軸エンコーダ173は、回転検知部として機能する。第一関節軸エンコーダ173は、ワイヤの伸び等を考慮して第一関節181に取り付けられる。尚、第一ワイヤ186を十分な張力で張り、ワイヤの伸びが発生しなければ、第一モータエンコーダ189と第一関節軸エンコーダ173とは線形性を有するため、第一関節軸エンコーダ173は不要である。
以上説明したように、第一モータ188による駆動力は、第一駆動プーリ194から第一ワイヤ186に伝達され、第一ワイヤ186が第一関節181を水平回転軸として第一従動プーリ195を回転駆動させる。そして、第一従動プーリ195は、第一従動プーリ195に固定されている第二リンク184を、第一関節181を水平回転軸として垂直に回転駆動させる。
次に第二モータ191による第一リンク183の駆動態様について説明する。第一リンク183には駆動部である第二モータ191が取り付けられており、第二モータ191の回転動作を制御する機構としてエンコーダ192が同軸上に取り付けられている。また、第一リンク183には、第二モータ191と同軸上に第二モータ減速装置193が取り付けられ、第二モータ減速装置193に第二駆動プーリ196が取り付けられている。
一方で、第一リンク183は第一関節181を回転軸として、第二中継プーリ197によっても回転可能に支持されている。また、第二リンク184は第二関節182を回転軸として、第二従動プーリ198によって回転可能に支持されている。第二駆動プーリ196、第二中継プーリ197、第二従動プーリ198には、夫々駆動伝達部である第二ワイヤ187が巻きつけられている。
また、第二関節182には一定のトルクを保持可能にするためにトルクリミッタ172が取り付けられている。そのため、トルクリミッタ172は、第三リンク185が第二関節182を回転軸として回転駆動する際に負荷として作用する、落下防止ブレーキとしても機能する。
尚、図1の構成では出力軸である第二関節182にトルクリミッタ172が取り付けられているが、第二モータ191にトルクリミッタあるいは電磁ブレーキが取り付けられる構成であってもよい。
また、第二関節182にはさらに光学式の第二関節軸エンコーダ174が取り付けられている。第二関節軸エンコーダ174は、回転検知部として機能する。第二関節軸エンコーダ174は、ワイヤの伸び等を考慮して第二関節182に取り付けられる。尚、第二ワイヤ187を十分な張力で張り、ワイヤの伸びが発生しなければ、第二モータエンコーダ192と第二関節軸エンコーダ174は線形性を有するため、第二関節軸エンコーダ174は不要である。
以上説明したように、第二モータ191による駆動力は、第二駆動プーリ196から第二ワイヤ187に伝達され、第二ワイヤ187が第二関節182を水平回転軸として第二従動プーリ198を回転駆動させる。そして、第二従動プーリ198は、第二従動プーリ198に固定されている第三リンク185を、第二関節182を水平回転軸として垂直に回転駆動させる。
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態に係るワイヤ駆動部の構成について説明する。図2は、本実施形態に係るワイヤ駆動部の基礎構成図、図3は、本実施形態に係るワイヤ駆動部の基礎構成分解図である。
図2に示すように、第一駆動プーリ194及び第一従動プーリ195には駆動伝達部として第一ワイヤ186が巻きつけられている。第一ワイヤ186は図2において時計回りの回転を伝達する186A部と、反時計回りの回転を伝達する186B部とに分かれて巻き付けられている。
また、第一駆動プーリ194は第一ワイヤ186の186A部と186B部を夫々受ける194A部と194B部とで構成されている。さらに、第一従動プーリ195は第一ワイヤ186の186A部と186B部を夫々受ける195A部と195B部とで構成されている。
図3に示すように、第一ワイヤ186の端部には、固定部材201Aおよび201Bが取り付けられている。この固定部材201Aおよび201Bを第一駆動プーリの溝194A、194Bに夫々組み込むことで第一ワイヤ186は第一駆動プーリ194に固定される。以上の構成は第二駆動プーリ196と、その関連部についても同様であるため、重複する説明を省略する。
図4は、本実施形態に係るマニピュレータ装置1を制御する制御装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。図4に示すように、本実施形態に係る制御装置2は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成に加えて、モータ等の駆動機構を制御するエンジンを有する。即ち、本実施形態に係る制御装置2は、CPU(Central Processing Unit)21、RAM(Random Access Memory)22、ROM(Read Only Memory)23、エンジン24、HDD(Hard Disk Drive)25及びI/F26がバス29を介して接続されている。I/F26には、センサ27やスイッチ28が接続され、スイッチ28は、マニピュレータ装置1の電源を制御するものである。
また、センサ27は、図1の移動検知センサ112を含み、マニピュレータ装置1の状態を検知するものである。さらに、I/F26にはタブレット端末等の外部装置がネットワークを介して接続され、マニピュレータ装置1の動作に関する設定を入力することが出来る。
CPU21は演算手段であり、マニピュレータ装置1全体の動作を制御する。RAM22は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU21が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM23は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。エンジン24は、マニピュレータ装置1において実際にモータ駆動を実行する機構である。
HDD25は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。I/F26は、バス29と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。
このようなハードウェア構成において、ROM23に格納されたプログラムや、HDD25若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体からRAM22に読み出されたプログラムに従ってCPU21が演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る制御装置2の機能を実現する機能ブロックが構成される。
図5は、本実施形態に係るマニピュレータ装置1の動作機構を示す図である。図1に示したようなマニピュレータ装置1は、制御装置2によって動作を制御される。制御装置2はPC等の演算機能を備えた端末であるため、制御装置2を操作して、マニピュレータ装置1の位置や速度をユーザが任意に設定することが出来る。また、外部装置から制御装置2に入力される命令に基づいてマニピュレータ装置1の動作を制御する構成であってもよい。
第一関節軸エンコーダ173、第二関節軸エンコーダ174は、回転速度や回転位置及び回転方向を検知するためのマーカーが付加された円板を含み、そのマーカーを光学的に読み取ることによって検知信号を出力する。従って、第一関節軸エンコーダ173、第二関節軸エンコーダ174は、移動方向検知部としても機能する。尚、検知信号の出力態様について詳細は後述する。
第一モータ減速装置190、第二モータ減速装置193は、それぞれ、第一モータ188、第二モータ191の回転数を減少させ、高いトルクを得るための装置である。また、第一モータ188、第二モータ191の回転数とマニピュレータ装置1が必要とする回転数が異なる場合に第一モータ188、第二モータ191の回転数を調節する。
第一モータ188、第二モータ191は、マニピュレータ装置1の動力装置であり、マニピュレータ装置1は第一モータ188、第二モータ191の回転駆動により発生した動力を第一ワイヤ186、第二ワイヤ187によって伝達させ、第一従動プーリ195、第二従動プーリ198を駆動させる。従って、第一モータ188、第二モータ191は第一従動プーリ195、第二従動プーリ198を回転駆動させる駆動部10、11として機能する。
また、第一ワイヤ186、第二ワイヤ187は、第一モータ188、第二モータ191の動力を伝達する駆動伝達部として機能する。さらに、第一駆動プーリ194、第二駆動プーリ196は、第一モータ188、第二モータ191の動力に基づいて従動する従動部として機能する。
図5は、本実施形態に係る制御装置2の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、制御装置2は、駆動制御部211、回転駆動部212、FB(フィードバック)取得部215、位置情報取得部216、外力算出部217を含む。尚、マニピュレータ装置1に移動検知センサ112が含まれる構成である場合、制御装置2は、図6に示すように、外力算出部217の内部機能として外力検知部218を含む。本実施形態にかかる制御装置2は、フィードバック制御部として機能し、マニピュレータ装置1は制御装置2から出力された信号によって動作を制御される。
駆動制御部211は、I/Fを介して外部装置から入力される駆動部10、11の回転速度の目標値、FB取得部215から入力されるフィードバック信号、外力算出部217から入力される外力の推定値に基づき、駆動部10、11を回転させるための制御値を回転駆動部212に対して出力する。回転駆動部212は、駆動制御部211から入力される制御値に基づき、駆動部10、11を回転させるためのPWM信号を生成して出力する。
駆動部10、11は、回転駆動部212から入力されるPWM信号に応じて回転する第一モータ188、第二モータ191である。この駆動部10、11の回転駆動によって、第一関節181、第二関節182を回転軸としてマニピュレータ装置1が移動される。駆動部10、11としては、DC(Direct Current)モータを用いることが可能であり、インナーロータ型DCモータであるブラシレスDCモータやブラシ付きDCモータを用いることが可能である。
本実施形態に係る駆動部10、11は、回転速度や回転位置を検知するためのマーカーが付加された円板を回転させる。また、第一関節181、第二関節182が、駆動部10、11の回転駆動に従動して回転駆動することによって、回転速度や回転位置を検知するためのマーカーが付加された円盤を回転させる。
そして、第一モータエンコーダ189、第二モータエンコーダ192によって構成される回転検知部214は、そのマーカーを光学的に読み取ることによって検知信号を出力する。また、第一関節軸エンコーダ173、第二関節軸エンコーダ174によって構成される位置変化量検知部219も、円盤に付加されたマーカーを光学的に読み取ることによって検知信号を外力算出部217に出力する。
具体的には、駆動部10、11の回転に伴って回転する円盤に付加されたマーカーが、回転検知部214が光学的に読み取る読み取り位置を通過する。これにより、回転検知部214による光学的な読み取り状態が変化し、回転検知部214がマーカーを検知して検知信号を出力する。尚、位置変化量検知部219においても同様に、第一関節181、第二関節182の回転に伴って回転する円盤に付加されたマーカーが、位置変化量検知部219が光学的に読み取る位置を通過する。
尚、本実施形態に係る回転検知部214及び位置変化量検知部219は2組のセンサを含む。この2組のセンサは、上述した円板に付加されたマーカーの位相差がπ/2(rad)となるように配置されている。これにより、本実施形態に係る回転検知部214及び位置変化量検知部219は、π/2(rad)の位相差を有する2つの検知信号を出力する。
FB取得部215は、回転検知部214の検知信号を取得し、単位時間あたりにマーカーが検知された回数に基づいて、駆動部10、11の回転位置を計算し、その計算結果から駆動部10、11の回転速度を算出する。算出された駆動部10、11の回転速度は、フィードバック値として駆動制御部211に入力される。また、FB取得部215は、上述したように、π/2(rad)の位相差を有する2つの検知信号の位相差を利用して、駆動部10、11の回転方向を検知する。
このようにして出力されるFB取得部215のフィードバック値に基づき、駆動制御部211は、外部装置から入力される目標値と、FB取得部215から入力されるフィードバック値との差分に基づいて、駆動部10、11を回転させるための制御値を出力する。
位置情報取得部216は、上述したような制御装置2におけるフィードバック制御のサイクルにおいて、駆動部10、11の回転状態を示す値である特徴量を取得する。図5において破線で示しているように、駆動部10、11の回転状態を示す値としては、FB取得部215が取得した回転検知部214の検知信号や、FB取得部215が算出した駆動部10、11の回転速度、外力算出部217が算出した第一関節181、第二関節182の回転位置を用いることができる。
また駆動制御部211が回転駆動部212に入力する制御値を用いることができる。更に、回転駆動部212が出力するPWM信号を用いることができる。これらの値が、フィードバック制御において得られるフィードバック値である。位置情報取得部216は、取得したマニピュレータ装置1の位置情報を駆動制御部211に返信する。
外力算出部217は、位置変化量検知部219の検知信号を取得し、単位時間あたりにマーカーが検知された回数に基づいて、第一関節181、第二関節182の回転位置を算出する。尚、この計算結果から、第一関節181、第二関節182の回転速度を算出する構成であってもよい。
以上説明したように、外力算出部217は、第一従動プーリ195、第二従動プーリ198に設置された第一関節軸エンコーダ173、第二関節軸エンコーダ174から送信される信号に基づいて、マニピュレータ装置1に加えられている外力の推定値を算出する。
マニピュレータ装置1のユーザがマニピュレータ装置1を動かそうとした場合、第一関節軸エンコーダ173、第二関節軸エンコーダ174は、それぞれ第一関節181、第二関節182における位置の変化量を検知する。この時、第一関節軸エンコーダ173、第二関節軸エンコーダ174において検知される位置の変化量とは、第一関節181と第二関節182夫々の関節軸に対して第一リンク183及び第二リンク184、第二リンク184と第三リンク185が夫々形成する角度の変化量のことを示す。
外力算出部217は、第一関節軸エンコーダ173、第二関節軸エンコーダ174が位置の変化量を検知したタイミングにおいて、その位置の変化量に基づいて、マニピュレータ装置1に加えられている外力の推定値を算出する。
尚、マニピュレータ装置1の先端部分に移動検知センサ112が設置されている場合に、制御装置2が外力検知部218を含む構成であってもよい。外力検知部218は、移動検知センサ112によって第二リンク184、第三リンク185に力が加えられたこと(外力)を検知すると、第一モータ188、第二モータ191への入力トルクやマニピュレータ装置1の位置及び速度等の情報を取得する。そして取得した情報に基づいて外力を検知する。
また、制御装置2に外力検知部218が含まれる構成である場合、外力算出部217が、外力検知部218で検知された外力の値に基づいてマニピュレータ装置1に加えられている外力の推定値を算出する構成であってもよい。
尚、本実施形態に係るフィードバック制御においては、第一関節181、第二関節182を回転駆動させるために、駆動制御部211が、駆動部10、11の回転速度及び第一関節181、第二関節182の位置の目標値とフィードバック値とに基づいて制御値を出力する。即ち、回転速度に基づいた制御(以降、「速度制御」とする)が行われる。また、第一関節181、第二関節182の回転位置に基づいた制御(以降、「位置制御」とする)が行われる。第二リンク184、第三リンク185が移動されることで加わる外力と、装置自体の回転速度及び位置情報に基づいて、マニピュレータ装置1の動作を制御することが本実施形態に係る要旨の1つである。
位置制御を行う場合、FB取得部215は、マーカーが検知された回数に基づいて駆動部10、11の回転位置を計算し、フィードバック値として駆動制御部211に入力する。また、駆動制御部211には、第一関節181、第二関節182の回転位置の目標値が入力される。これにより、駆動制御部211は、目標値とフィードバック値との差分に基づいて駆動部10、11の回転を制御するための制御値を生成して出力する。これにより、第一関節181、第二関節182の回転位置が、入力された目標値に保たれる。
このように、駆動部10、11に従動して回転駆動する第一関節181と第二関節182は、制御装置2によってその回転駆動を制御される。
図7は、本実施形態に係る制御装置2の特徴的な機能を実現する駆動制御部211の機能構成を示す図である。図7に示すように、駆動制御部211は、移動力目標生成部221、位置速度指令生成部222を含む。移動力目標生成部221は、制御装置2に入力されるマニピュレータ装置1を移動させる移動力を設定する情報に基づいて、第二リンク184、第三リンク185を移動させる時の移動力目標値の設定を行う。また、マニピュレータ装置1の位置や外力の変化から、移動力目標値の設定を変更して第一関節181、第二関節182を回転させるために駆動部10、11の駆動を制御するための移動力目標情報を生成する。
位置速度指令生成部222は、制御装置2に入力されるマニピュレータ装置1の移動範囲や移動速度を設定する情報に基づいて、第二リンク184、第三リンク185を移動させる位置速度目標値の設定を行う。また、マニピュレータ装置1の位置や移動速度の変化と目標値との差分に基づいて、第一関節181、第二関節182を回転させるために駆動部10、11の駆動を制御しマニピュレータ装置1の位置・移動速度の設定を変更するための位置速度指令情報を生成する。
図8(a)及び(b)は、本実施形態に係るマニピュレータ装置1において発生する力について説明する図である。本実施形態においては、第二リンク184、第三リンク185が第一関節181、第二関節182で接続された2関節マニピュレータの平面運動と第三リンク185の自由末端における力Fとの関係から、第一関節トルクリミッタ171、第二関節トルクリミッタ172に加わるトルクを算出する。
図8(a)は、本実施形態に係るマニピュレータ装置1のxy平面での動作を模式的に示した図である。ここでは、第二関節182の第二関節トルクリミッタ172によって第二リンク184と連結されていない側の第三リンク185の末端が自由末端となる。実際のマニピュレータ装置1の動作においては、この自由末端には、移動検知センサ112が取り付けられ、外力の検知を行う構成であってもよい。
図8(b)は、図8(a)にて示したマニピュレータ装置1に発生する物理量を説明する図である。図8(b)においては、夫々、Ii:慣性モーメント、Li:リンクの長さ、mi:質量、θi:角度、τi:トルク、ri:関節中心と質量中心との距離、g:重力加速度(y軸負方向)を示している。また、本実施形態においては、自由度2のマニピュレータ装置1を例として説明するので、i=1,2とする。
図8(b)に示すように、マニピュレータ装置1がxy平面で動作している時の運動方程式は、(数1)で与えられる。
数1において、qは一般化座標を示し、qは(数2)のようにあらわされる。
(数1)において、第一項は慣性力、第二項はコリオリ力、第三項は重力項を示す。
(数3)に示すように、本実施形態に係るマニピュレータ装置1に(数1)に示す運動方程式を適用すると、動作中に第一関節トルクリミッタ171、第二関節トルクリミッタ172に加わるトルクを推定することが出来る。
(数3)で推定したトルクは、マニピュレータ装置1の機械構成や減速装置、剛性、粘性摩擦等を考慮することで更に精度を高めることが出来る。また、数3で推定したトルクと、第三リンク185の自由末端における力Fとには、(数4)に示す関係がある。
Jはヤコビ行列を表す。従って、第三リンク185の自由末端における力Fは、
によって求めることが出来る。
また、本実施形態に係るマニピュレータ装置1のヤコビ行列は、
である。(数6)を(数5)に代入すると、
となる。このようにして、マニピュレータ装置1の動作から第三リンク185の自由末端における力Fを求めることが出来る。この時求めた力Fは、第三リンク185に加えられた外力に相当する。
次に、図9を参照して本実施形態に係るマニピュレータ装置1を直接教示する際の動作について説明する。図9は、本実施形態に係るマニピュレータ装置1の動作を直接教示する際にユーザが行う動作を例示した図である。本実施形態に係るマニピュレータ装置1のように、マニピュレータ装置の関節部およびその駆動方式として、関節の回転軸と同じ軸にモータおよび減速装置を配置しているものがある。
このようなマニピュレータ装置においては、減速装置の出力軸にリンク部などの次節移動部を直接接続することで、簡単な構造かつ軽量な構成で関節としての機能を実現している。また、この減速装置として、多段遊星歯車機構や波動歯車装置を用いたマニピュレータ装置があるが、直接教示を行う際に、装置自体の質量や減速装置のギヤ効率、内部摩擦などによってマニピュレータ装置が動き出すまでに大きな力を加える必要がある。
図9に示すように、マニピュレータ装置1を直接教示する際に、上述したような理由によってマニピュレータ装置1を移動させることが困難な場合がある。そこで、本実施形態に係るマニピュレータ装置1においては、外力が検知される前に、マニピュレータ装置1が教示される方向に働く力(移動量)を検知する。また、移動量が検知されたことをトリガとしてマニピュレータ装置1のアシスト制御を開始することにより、直接教示を行う方向にいち早く力が付与されるため、マニピュレータ装置1移動状況に応じて、操作性を向上させた直接教示を行うことが可能になる。
このように、ユーザによるマニピュレータ装置1の移動を補助するために、駆動部10、11に対して行う制御のことを以後、「アシスト制御」と記載する。図9及び図10に示すように、ユーザが直接教示する方向にマニピュレータ装置1のアシスト制御を行い、操作性を高めて直接教示を行うことが本発明の要旨の1つである。
次に、図11を参照して、本実施形態に係るマニピュレータ装置1のアシスト制御の流れについて説明する。図11は、本実施形態に係るマニピュレータ装置1が移動される際にアシスト制御を行う処理の流れを示すフローチャートである。位置変化量検知部219において位置の変化量が検知される(S1101)と、外力算出部217は、第二リンク184、第三リンク185が移動されることで発生した位置の変化量であるか否か判定する(S1102)。
検知された位置の変化量が、外力算出部217において、第二リンク184、第三リンク185が操作されて発生した位置の変化ではないと判定された場合(S1102/No)、駆動制御部211は、本処理を終了させる。外力算出部217は、例えば、マニピュレータ装置1がベース199ごと動かされて生じた位置の変化量については、第二リンク184、第三リンク185が操作されて発生した位置の変化ではないと判定する。
検知された位置の変化量が、外力算出部217において、第二リンク184、第三リンク185が操作されて発生した位置の変化であると判定された場合(S1102/Yes)、駆動制御部211は、検知された位置の変化量に基づいて第二リンク184、第三リンク185が移動するように第一モータ188、第二モータ191に出力されるモータ出力値を算出する(S1103)。
この時、駆動制御部211は、検知された位置の変化量に基づいて駆動部10、11を駆動させるために、電流値と駆動部10、11のトルク定数を乗算した値(モータ出力値)を回転駆動部212に出力する。回転駆動部212は、モータ出力値に基づいて、駆動部10、11を駆動させる(S1104)。
駆動部10、11がモータ出力値に基づいて回転駆動することによって、第二リンク184、第三リンク185は移動される。
以上説明したように、本実施形態においては、第二リンク184、第三リンク185の移動状況に応じて、ユーザが移動させようとする方向にアシスト制御を行うため、マニピュレータ装置1の操作性を向上させることが出来る。従って、マニピュレータ装置1の質量や、第一モータ188、第二モータ191のトルクが大きく、ユーザが意図する操作が行いにくい場合でも、ユーザが操作しようとする方向に第二リンク184、第三リンク185が移動するようにアシスト制御を行う。そのため、ユーザは第二リンク184、第三リンク185を操作する際に、小さな力を加えるだけで、マニピュレータ装置1を動かすことが出来る。
また、ユーザの操作によっては、第二リンク184、第三リンク185が突然移動する等して、ユーザが意図しない方向に、マニピュレータ装置1が移動することも考えられる。これに対して、本実施形態に係る制御装置2においては、図12に示すように、第二リンク184、第三リンク185を移動させるために必要な移動力目標値を設定し、外力が不感帯を持つように設定する。さらに、予めマニピュレータ装置1が移動可能な位置の範囲や移動速度の設定値である位置速度指令値を設定する。
このような移動力目標値、位置速度指令値を設定してマニピュレータ装置1の動作を制御する処理について以下、図16を参照して説明する。位置速度指令生成部222は、制御装置2に入力されたマニピュレータ装置1が移動可能な範囲や移動速度の設定値の情報に基づいて、位置速度指令値を設定する(S1301)。さらに、移動力目標生成部221は、制御装置2に入力された第二リンク184、第三リンク185を移動させるために必要な移動力目標値の情報に基づいて、移動力目標値を設定する(S1302)。尚、位置速度指令値または移動力目標値は何れか一つを設定する構成であってもよい。
位置変化量検知部219において位置の変化量が検知される(S1303)と、外力算出部217は、第二リンク184、第三リンク185が移動されることで発生した位置の変化量であるか否か判定する(S1304)。
検知された位置の変化量が、外力算出部217において、第二リンク184、第三リンク185が操作されて発生した位置の変化ではないと判定された場合(S1304/No)、駆動制御部211は、本処理を終了させる。外力算出部217は、図11と同様に、例えば、マニピュレータ装置1がベース199ごと動かされて生じた位置の変化量については、第二リンク184、第三リンク185が操作されて発生した位置の変化ではないと判定する。
検知された位置の変化量が、外力算出部217において、第二リンク184、第三リンク185が操作されて発生した位置の変化量であると判定された場合(S1304/Yes)、位置情報取得部216は、駆動部10、11の位置に基づいて、第二リンク184、第三リンク185の位置情報を出力する。
移動力目標生成部221は、位置情報及び外力算出部217において検知された位置の変化量に基づいて、S1302で設定した移動力目標値と外力の推定値とを比較する。そして、この比較結果に基づいて、移動力目標情報を生成し、駆動制御部211に送信する(S1305、移動力目標値誤差検知)。
駆動制御部211は、移動力目標情報に基づいて第二リンク184、第三リンク185が移動力で移動するように、駆動部10、11を制御する。また、位置速度指令生成部222は、S1601にて設定した位置速度指令値とマニピュレータ装置1の移動情報及び移動速度とを比較する。そして、この比較結果に基づいて、位置速度指令情報を生成し、駆動制御部211に送信する(S1306)。
駆動制御部211は、推定された外力と同じ方向にアシスト制御が行われるように第一モータ188、第二モータ191に出力されるモータ出力値を回転駆動部212に出力する(S1307)。この時、検知された位置の変化量に基づいて駆動部10、11を駆動させるために、電流値と駆動部10、11のトルク定数を乗算した値と、S1305で生成された新たな移動力目標情報とS1306で生成された位置・速度を指定する情報とを参照して算出される。回転駆動部212は、モータ出力値に基づいて駆動部10、11を駆動させる(S1308)。
駆動部10、11がモータ出力値に基づいて回転駆動することによって、第二リンク184、第三リンク185は、S1305で生成された新たな移動力目標情報とS1306で生成された位置・速度を指定する情報に基づいて移動される。
以上説明したように、制御装置2に入力される移動力目標値及び位置速度設定値との誤差をフィードバックし、第二リンク184、第三リンク185を移動させるために、駆動部10、11の回転駆動のアシスト制御を実行する。このようにすることで、マニピュレータ装置1が突然動作することや、意図しない位置に移動することを抑制できる。また、移動力目標値を設定する範囲によっては、マニピュレータ装置1を所定の移動力を加えることで移動させることが可能である。
以上説明したアシスト制御の処理においては、外力と同じ方向のベクトルにマニピュレータ装置1を直接教示する場合を例として説明を行った。これらの処理においては、推定された外力と逆方向(逆ベクトル)にマニピュレータ装置1が移動するように機能を切り替える制御を行うことも可能である。尚、マニピュレータ装置1がアシスト制御される方向を切り替える制御は、スイッチ28をON/OFF操作して切り替える構成であってもよい。また、推定された外力が所定以上である場合や回転速度を検知した場合に、アシスト制御を実行しない構成であってもよい。
尚、マニピュレータ装置1を軽量化または小型化するために、第一関節軸エンコーダ173、第二関節軸エンコーダ174の代わりに、第一ワイヤ186の伸縮状況に基づいて第二リンク184、第三リンク185の移動量を検知してもよい。図14は、本実施形態に係る第一ワイヤ186に取り付けられるひずみゲージ186Bを示す図である。
図14に示すように、ひずみゲージ186Bは、第一ワイヤ186の直線部分と接続されたプレート186Aの上に設置されており、第一ワイヤ186の伸縮を電気的に検知することが出来る。従って、ひずみゲージ186Bは、ワイヤの伸縮量を検知する伸縮検知部として機能する。マニピュレータ装置1のユーザが、第二リンク184、第三リンク185を移動させた場合に、制御装置2とひずみゲージ186Bとに接続されている電気回路および伝達経路によって第一ワイヤ186の伸縮量が、外力算出部217に伝達される。
外力算出部217は、ひずみゲージ186Bから伝達された第一ワイヤ186の伸縮量に基づいて、マニピュレータ装置1に加えられた外力の値を推定する。尚、第二ワイヤ187についても同様の構成にすることによって、第二ワイヤ187の伸縮量を外力算出部217に伝達することが出来る。
また、マニピュレータ装置1を軽量化または小型化するために、第一関節軸エンコーダ173、第二関節軸エンコーダ174の代わりに、第一ワイヤ186の張力調整部135によって第二リンク184、第三リンク185の移動量を検知することも出来る。図15は、本実施形態に係る第一ワイヤ186に取り付けられる張力調整部135の構造を示す図である。
図15に示すように、張力調整部135は、張力検知部131、アイドラプーリ132、133、134を含む。張力検知部131は、図14で説明したひずみゲージ186Bを含んで構成され、第二リンク184、第三リンク185が移動させられて第一ワイヤ186に生じる張力の変化を検知する。また、アイドラプーリ132、133、134は、第一ワイヤ186を這いまわすように配置される。
外力算出部217は、張力検知部131から伝達された第一ワイヤ186の伸縮量に基づいて、マニピュレータ装置1に加えられた外力の値を推定する。尚、第二ワイヤ187についても同様の構成にすることによって、第二ワイヤ187の伸縮量を外力算出部217に伝達することが出来る。
さらに、第二リンク184、第三リンク185の移動方向を検知するために、図16及び図17に示すような移動方向検知部材500を用いてもよい。図16は、移動方向検知部材500に用いられる回転ダンパ501の構成を示す図、図17は、本実施形態に係る移動方向検知部材500である。
図16に示すように、回転ダンパ501は、入力軸501A、出力軸501B、シャッタ部501Cを含む。シャッタ部501Cは、出力軸501Bに付加され構成されている。また、図17に示すように、移動方向検知部材500は、第二リンク184、第三リンク185にそれぞれ装着されており、回転ダンパ501、ブラケット502、フォトインタラプタ503、スプリングプランジャ504を含む。
回転ダンパ501は、第一従動プーリ195、第二従動プーリ198にそれぞれ装着されている。移動方向検知部材500は、ブラケット502によって第二リンク184、第三リンク185に固定されている。また、フォトインタラプタ503およびスプリングプランジャ504はブラケット502上に配置されている。
フォトインタラプタ503は、対向する発光部と受光部とから構成され、発光部から照射される光を受光部で検出する際の検出状況に応じて物体の有無あるいは位置を判定するセンサである。スプリングプランジャ504は、対向する弾性体によってシャッタ部501Cを保持する保持部材である。
図16に示す例においては、2つのフォトインタラプタ503がどちらもOFFである中立位置を表している。この状態からマニピュレータ装置1が操作された場合、入力軸501Aの回転が出力軸501Bに伝わり、シャッタ部501Cが回転する際の正または負の回転方向に応じて2つのフォトインタラプタ503のうち、いずれかをONにする。
出力軸501Bの位相は、シャッタ部501Cが両側をスプリングプランジャ504によって押圧されているため、フォトインタラプタ503の検知位置からシャッタ部501Cが抜去されない範囲で動作する。入力軸501Aの回転が停止すると、弾性体の作用で出力軸501Bは中立位置に復帰し、次回入力軸501Aが回転するまで停止する。
このように、従動プーリに伝達される駆動力の伝達方向に応じて制御されるフォトインタラプタ503のON信号に基づいてアシスト制御を開始することによって、簡単な回路構成およびアルゴリズムを実装したマニピュレータ装置1の制御装置2を実現することが出来る。以上説明したように、移動方向検知部材500は、従動プーリに伝達される駆動力の伝達方向に応じて第二リンク184及び第三リンク185の移動方向をそれぞれ検知する移動方向検知部として機能する。
尚、入力軸501Aと接続することが可能であれば、例えば、第一駆動プーリ194、第二駆動プーリ196や第一モータ減速装置190、第二モータ減速装置193もしくはモータ軸等に移動方向検知部材500を装着する構成であってもよい。
また、移動方向を検知するために、マグネット式もしくはコイルスプリング式もしくはフリクション式のトルクリミッタを移動方向検知部材500として使用してもよい。さらに、ストローク型ダンパを回転ダンパ501の代わりに使用することも出来る。ストローク型ダンパを用いる場合には、マニピュレータ装置1における回転部材の他に、直線運動を行う部材にも適用することができるため、例えば、第一ワイヤ186、第二ワイヤ187や張力調整部135に対して適用することが可能である。
尚、S1101及びS1303の処理においては、マニピュレータ装置1が停止状態から移動されたタイミングにおいて位置の変化量を検知してもよい。このようにすると、マニピュレータ装置1が動き出す際にアシスト制御を行うことが出来るため、ユーザが第二リンク184、第三リンク185を操作するために必要な力を小さくすることが出来る。
1 マニピュレータ装置
10、11 駆動部
21 CPU
22 RAM
23 ROM
24 エンジン
25 HDD
26 I/F
27 センサ
28 スイッチ
29 バス
135 張力調整部
171 第一関節トルクリミッタ
172 第二関節トルクリミッタ
173 第一関節軸エンコーダ
174 第二関節軸エンコーダ
181 第一関節
182 第二関節
183 第一リンク
184 第二リンク
185 第三リンク
186 第一ワイヤ
187 第二ワイヤ
188 第一モータ
189 第一モータエンコーダ
190 第一モータ減速装置
191 第二モータ
192 第二モータエンコーダ
193 第二モータ減速装置
194 第一駆動プーリ
195 第一従動プーリ
196 第二駆動プーリ
197 第二中継プーリ
198 第二従動プーリ
199 ベース
186B ひずみゲージ
201 回転駆動制御部
211 駆動制御部
212 回転駆動部
214 回転検知部
215 FB取得部
216 位置情報取得部
217 外力算出部
218 外力検知部
219 位置変化量検知部
221 移動力目標生成部
222 位置速度指令生成部
500 移動方向検知部
国際公開第2013/027250号公報

Claims (10)

  1. 連結された複数の移動部の交差箇所及び前記移動部を支持する支持部と前記移動部との交差箇所が夫々駆動するマニピュレータ装置の制御装置であって、
    前記交差箇所における前記移動部の移動状況の変化に基づいて前記移動部に加わる外力の推定値を算出する外力算出部と、
    前記移動部を移動させるための駆動部を制御する駆動制御部と、
    前記交差箇所において前記駆動部の動力に従動して駆動する従動部と、
    前記駆動部の動力を前記従動部に伝達する駆動伝達部と、
    を含み、
    前記駆動制御部は、
    前記移動状況が変化したタイミングに算出された前記外力の推定値に基づいて前記駆動部を制御し、
    前記従動部は、
    前記外力の推定値に基づいて制御される前記駆動部の動力に従動して前記移動部が移動するように駆動することを特徴とするマニピュレータ装置の制御装置。
  2. 前記駆動制御部は、
    前記移動状況が変化したタイミングに前記移動部が移動させられた方向に前記移動部が移動するように前記駆動部を制御することを特徴とする請求項1に記載のマニピュレータ装置の制御装置。
  3. 前記駆動制御部は、
    前記移動部が停止状態から移動させられたタイミングに前記移動部が移動させられた方向に前記移動部が移動するように前記駆動部を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマニピュレータ装置の制御装置。
  4. 前記駆動伝達部の伸縮量を検知する伸縮検知部を含み、
    前記外力算出部は、
    前記駆動伝達部の伸縮状況に基づいて前記交差箇所における前記移動状況の変化を検知し、検知した前記移動状況の変化に基づいて前記推定値を算出することを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか一項に記載のマニピュレータ装置の制御装置。
  5. 前記移動部の移動量を光学的に検知する位置変化量検知部を含み、
    前記外力算出部は、
    前記交差箇所における前記移動状況の光学的な変化に基づいて前記推定値を算出することを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか一項に記載のマニピュレータ装置の制御装置。
  6. 前記駆動伝達部の伸縮量を検知する伸縮検知部を含み、
    前記外力算出部は、
    検知された前記伸縮量に基づいて前記交差箇所における前記移動状況の変化を検知し、検知した前記移動状況の変化に基づいて前記推定値を算出することを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか一項に記載のマニピュレータ装置の制御装置。
  7. 前記交差箇所における前記移動部の移動方向を検知する移動方向検知部を含み、
    前記移動方向検知部は、
    前記従動部に前記駆動部の動力を伝達する際の伝達方向に基づいて前記移動部の移動方向を検知することを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか一項に記載のマニピュレータ装置の制御装置。
  8. 前記交差箇所における前記移動部の移動方向を検知する移動方向検知部を含み、
    前記移動方向検知部は、
    前記伸縮量に基づいて前記移動部の移動方向を検知することを特徴とする請求項6に記載のマニピュレータ装置の制御装置。
  9. 連結された複数の移動部の交差箇所及び前記移動部を支持する支持部と前記移動部との交差箇所が夫々駆動するマニピュレータ装置の制御方法であって、
    前記交差箇所における前記移動部の移動状況の変化に基づいて前記移動部に加わる外力の推定値を算出し、
    前記移動部を移動させるための駆動部を前記移動状況が変化したタイミングに算出された前記外力の推定値に基づいて制御し、
    前記交差箇所において前記駆動部の動力に従動して駆動する従動部に、前記駆動部の動力を伝達し、
    前記従動部を、前記推定値に基づいて制御される前記駆動部の動力に従動して前記移動部が移動するように駆動させることを特徴とするマニピュレータ装置の制御方法。
  10. 連結された複数の移動部の交差箇所及び前記移動部を支持する支持部と前記移動部との交差箇所が夫々駆動するマニピュレータ装置の制御プログラムであって、
    前記交差箇所における前記移動部の移動状況の変化に基づいて前記移動部に加わる外力の推定値を算出するステップと、
    前記移動部を移動させるための駆動部を前記移動状況が変化したタイミングに算出された前記外力の推定値に基づいて制御するステップと、
    前記交差箇所において前記駆動部の動力に従動して駆動する従動部に、前記駆動部の動力を伝達するステップと、
    前記従動部を、前記推定値に基づいて制御される前記駆動部の動力に従動して前記移動部が移動するように駆動させるステップと、
    を実行させることを特徴とするマニピュレータ装置の制御プログラム。
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