以下では、無線通信システムにおけるデータ伝送のための方法と装置とを、添付図面を参照しながら実施形態によって詳細に説明する。これらの実施形態は、当業者が本開示をより理解し、実施することが可能であるように開示されたものであり、本開示の範囲を限定する意図はないと認識されるべきである。
添付図面では、本開示の様々な実施形態が、ブロック図とフローチャートとその他の図で示されている。フローチャート又はブロック図の各ブロックは、特定の論理機能を機能させるための1以上の実行可能な指示を含む、モジュール、プログラム又はコードの一部を示すものとしてもよく、不可欠なブロックは点線で示されている。また、これらのブロックは、方法のステップを実行するために特定の順序で示されているが、実際には、それらを図示された順序に従って厳密に実行する必要はない。例えば、各動作の本質次第で、それらを逆順で又は同時に実行してもよい。ブロック図及び/又はフローチャートの各ブロックと、それらの組み合わせとは、特定の機能/動作を実行するための専用のハードウェア・ベースのシステムによって、又は専用のハードウェアとコンピュータ命令の組合せによって、実行されてもよい、という点にも留意する必要がある。
一般に、請求項で使用されているすべての用語は、ここで明白に他の定義がなされない限り、技術分野での通常の意味に従って解釈されるべきである。1つの(a/an)、前記(the/said)[要素、装置、構成、手段、ステップ等]というすべての言及は、特に断りがない限り、複数の装置、コンポーネント、手段、ユニット、ステップ等を除外するものではなく、前記した要素、装置、コンポーネント、手段、ユニット、ステップ等の少なくとも1つの例に言及しているものとして広く解釈されるべきである。さらに、ここで使われる不定冠詞(a/an)は、複数のステップ、ユニット、モジュール、装置、オブジェクト等を除外するものではない。
さらに、本開示に照らして、ユーザ機器(UE)とは、端末、移動体端末(Mobile Terminal:MT)、加入者設備(Subscriber Station:SS)、携帯加入者設備(Portable Subscriber Station:PSS)、移動局(Mobile Station:MS)、又はアクセス端末(Access Terminal:AT)のことをさしているものとしてもよく、UE、端末、MT、SS、PSS、MS、又はATの、いくつか又はすべての機能が含まれているものとしてもよい。さらに、本開示に照らして、「BS」という用語は、例えば、ノードB(node B(NodeB又はNB))、進化型NodeB(evolved NodeB(eNodeB又はeNB))、ラジオ・ヘッダ(radio header:RH)、リモート・ラジオ・ヘッド(remote radio head:RRH)、中継器、又はフェムト,ピコ等の低電力ノードを表すものとしてもよい。
本開示をより理解するために、以下ではMTCを例に挙げて本開示の実施形態を説明する。しかし、当業者に認識可能なように、本発明は、低SNRにおける他の適当な通信にも適用可能である。
まず、図3Aを参照して、本開示の実施形態に係る無線通信システムにおけるeNBでダウンリンクデータ伝送のための方法を説明する。
図示されるように、最初に、ステップA301で、eNBが新型参照信号(new−type reference signal)のための指示をユーザ機器に伝送する。
背景技術で言及したように、Rel.8におけるCRSパターンは、DMRSパターンに対して、中程度の又は低いSNR用に設計されており、ポートの一部を使用できるのみである。このように、CRSパターンは、MTCのような低SNRでの通信には適していない。さらに、CRSパターンは2つの周波数領域で互いに調整されることができないので、2つの参照信号パターンを同時に使用することができない。
この観点から、本開示では、MTCRSと呼ばれる、新型参照信号を提案する。主な思想はリソースエレメントの参照シンボルの密度を増加させることにある。本発明の実施形態では、新型参照信号が、CRS又はDMRSのような従来の参照信号(legacy reference signal)と周波数領域で同じ位置を有するように設計されてもよい。すなわち、新型参照信号は従来の参照信号と同様の方法でシフトする。このような方法では、参照シンボルの密度が増加されるだけでなく、新たに追加された参照シンボル信号が従来の参照信号と共にチャネル推定を実行するために使用されることもある。これは、より多くのリソースエレメントが既存のLTEネットワークで互換性があるとときに、参照シンボルを伝送するために使用されることを意味する。
加えて、2つ以上のアンテナポートが参照シンボルを伝送するために使用されるときに、他のアンテナポートへの干渉を回避するため、新型参照信号は従来の参照信号と時間領域で異なるロケーションを有するように設計されてもよい。すなわち、従来の参照信号と新型参照信号とが時間領域でずらされて配置される。以下、MTCRSのより多くの例示的パターンを説明する。
eNBは、例えば、ラジオ・リソース制御(Radio Resource Control:RRC)シグナリング(signalling)、又は物理層信号のような他の適したシグナリングによって、指示を伝送してもよい。加えて、通常のように、指示を伝送する前に、eNBがまず(RRC)シグナリングによって提供するすべてのUEにアンテナポートカウントを送信してもよい。しかしながら、アンテナポートカウントは、従来の参照信号と新型参照信号MTCRS用のアンテナポートの番号の両方のためのアンテナポートの番号を表す。例えば、アンテナポートカウントを含むRRC構成がUEに伝送されてもよく、RRC構成が、伝送モードを、例えば、eNBによって使用される伝送モードをUEに通知するための伝送モードr10(transmissionMode−r10)を含んでもよい。
そして、ステップA302で、eNBは、チャネル推定に使用するため、CRS又はDMRSのような従来の参照信号と新型参照信号MTCRSの両方をUEに送信する。そのような方法で、UEは合わせてチャネル推定を実行するため、従来の参照信号と新型参照信号MTCRSの両方を使用する。
さらに、ステップA303で、eNBは信号対雑音比に基づいてUEのための伝送反復回数(transmission repetition number)を決定する。具体的には、eNBは、まずUEのためのSNRを推定し、それから反復回数とSNRとの間の定義済みの関係曲線を参照する。これによって、推定されたSNRに対応する反復回数を得てもよいし、この得られた反復回数がUEのための反復回数Nとして推定されてもよい。
その後、ステップA304で、eNBはUEに伝送反復回数Nを伝送する。よって、UEは伝送反復回数を記憶し、それに基づいて信号を復調することができる。すなわち、UEは信号の復調の開始のための適正な時間を記憶する。従って、伝送反復回数と等しい量のパケットを受信するまで復調を実行しない。又は換言すると、UEは十分なパケットが届くまで待機する。
その上、参照シンボルの強度を増加させるため、パワーブーストをさらに適用してもよい。それにより、さらに収束の向上を果たすことができる。これを行うため、eNBが新型参照信号MTCRSを伝送するための増幅電力を示すパワーブースティングパラメータ(power boosting parameter)を決定してもよく、UEがパワーブースティングパラメータを取得できるように、ステップA304で、パワーブースティングパラメータがUEに伝送される。そのような方法で、UEは、チャネル推定でのパワーブースティングパラメータについての情報を使用してもよい。例えば、パワーブースティングパラメータρDがリソースエレメント当たりのエネルギー(energy per resource element:EPRE)をCRS EPERへ指示してもよい。通常、UEはCRS EPREを識別している。それゆえ、MTCRSの電力がCRSの電力及びパワーブースティングパラメータρDに基づいて決定されてもよい。加えて、パワーブースティングパラメータもまた、相対的な物理ダウンリンク共有チャネルリソース(physical downlink shared channel resource:PDSCH)で定義されてもよい。
本開示のいくつかの実施形態では、新型参照信号がUE固有の方法で送信されてもよい。すなわち、新型参照信号は、PDSCHがユーザ機器のためにスケジュールされているときだけ送信されてもよい。従って、新型参照信号の期間についてUEを個々に構成することが可能である。従来の参照信号もまたUE固有の方法(例えば、DMRSのため)で送信される場合、PDSCHがユーザ機器のためにスケジュールされているときだけ従来の参照信号も伝送されてもよい。
さらに、その方法は、UEがカバレッジ拡大を必要とするときにだけ実行されてもよい。従って、本発明の実施形態では、前記方法はユーザ機器のためのカバレッジ拡大の指示(coverage enhancement indication)に応じて実行される。UEがカバレッジ拡大の指示を必要としない場合、前記方法は実行されない。
さらに上述したように、eNBが、新型参照信号が伝送されるアンテナポートを通知するため、アンテナポートの番号をUEに送信してもよい。例えば、eNBは、新型参照信号と従来の参照信号を伝送するためのアンテナポート番号を示すアンテナポートカウントのパラメータをUEに送信してもよい。そのような方法で、UEは、そこから新型参照信号を得ることができるようにアンテナポート情報を記憶してもよい。しかしながら、eNBとUEの両方に識別される所定のアンテナポートを使用することにより、アンテナポートの番号を送信しないで、実行することも可能である。
以下、本開示の実施形態に係る無線通信システムにおける、UEでのダウンリンクデータ伝送のための方法を、図3Bを参照して説明する。
図示されるように、ステップB301では、UEが新型参照信号のための指示を基地局から受信する。この指示から、UEは、CRS又はDMRSのような従来の参照信号に加えて、新型参照信号MTCRSが基地局から伝送されることを識別する。従って、ステップB302では、UEは、受信した指示に従って、新型参照信号と従来の参照信号の両方を受信する。UEは、例えば、またeNBから伝送されたパラメータのアンテナポートカウントによって示されたアンテナポート上でこれらの参照信号を受信してもよい。
前述したように、新型参照信号は、従来の参照信号と異なる参照信号である。新型参照信号は、CRS又はDMRSのような従来の参照信号と周波数領域で同じロケーションを有するように設計されてもよい。加えて、2以上のアンテナポートが使用されている場合に、新型参照信号は、さらに従来の参照信号と時間領域で異なるロケーションを有するように設計されてもよい。すなわち、従来の参照信号と新型参照信号とが時間領域でずらされて配置される。新型参照信号がこのような特別に設計されるため、UEは、ステップB303で、チャネル推定を実行するため、新型参照信号と従来の参照信号とを互いに結合する。
加えて、ステップB304で、UEは伝送反復回数をeNBからさらに受信する。従って、UEは伝送反復回数に基づいて信号を復調することができる。例えば、伝送反復回数と等しい量のパケットを受信したときだけ、UEは信号の復調を開始する。
eNBで、UEがカバレッジ拡大を必要とするときに、図3Bで示すような方法が実行されてもよいと考えられる。
さらに、本開示では、図4A及び4Bを参照して説明される、無線通信システムにおけるアップリンクデータ伝送のための方法も提供される。
図4Aは、本開示の実施形態に係る無線通信システムにおける、eNBでのアップリンクデータ伝送のための方法のフローチャートを模式的に示す。図4Aに示されるように、まず、ステップA401で、eNBは新型参照信号のための指示をユーザ機器に伝送する。前述したように、新型参照信号は、DMRSのような従来の参照信号と周波数領域で同じ位置を有するように設計されてもよい。新型参照信号は、さらに時間領域で異なるロケーションを有してもよい。すなわち、それらは時間領域でずらされて配置される。以下、MTCのための例示的なMTCRSパターンを説明する。
指示は、また、例えば、RRCシグナリング又は物理層シグナリングのような他の適したシグナリングによって伝送されてもよい。さらに、eNBは、参照信号が伝送されるアンテナポートを通知するため、アンテナポートの番号をUEに送信してもよい。例えば、eNBは、新型参照信号と従来の参照信号を伝送するためのアンテナポートの番号を示すアンテナポートカウントのパラメータをUEに送信してもよい。そのような方法で、UEは、そこで参照信号を伝送できるように、アンテナポート情報を記憶してもよい。
次に、ステップA402で、eNBは、例えば、アンテナポートカウントのパラメータによって示されたアンテナポート上で、UEから新型参照信号と従来の参照信号とを受信する。その後、ステップA403で、eNBは、受信した新型参照信号と従来の参照信号とに基づいてチャネル推定を実行する。
加えて、ステップA404で、eNBはさらに信号対雑音比に基づいてUEのための伝送反復回数を決定し、伝送反復回数をUEに伝送する。このようにして、UEは、伝送反復回数を記憶し、伝送反復回数と等しい量のパケットを受信したときに信号を復調することができる。
さらに、UEがカバレッジ拡大を必要とするときにのみその方法が実行されてもよい。そのため、本発明の実施形態において、その方法は、ユーザ機器のためのカバレッジ拡大の指示に応答して実行されるが、UEがカバレッジ拡大の指示を必要としないとき実行されなくてもよい。
図4Bは、本開示の実施形態に係る無線通信システムにおける、UEでのアップリンクデータ伝送のための方法のフローチャートを模式的に示す。図4Bに示されるように、まずステップB401で、UEが新型参照信号MTCRSのための指示を受信する。この指示から、UEは、DMRSのような従来の参照信号に加えて、新型参照信号MTCRSを基地局へ伝送するべきであることを識別してもよい。次に、ステップB402で、UEは従来の参照信号と新型参照信号MTCRSの両方を、チャネル推定で使用するため、eNBへ伝送する。新型参照信号はUE固有の方法で伝送されてもよい。例えば、新型参照信号は、物理アップリンク共有チャネルリソース(physical uplink shared channel resource:PUSCH)がユーザ機器のためにスケジュールされているときだけ伝送されてもよい。同様に、従来の参照信号もUE固有の方法(例えば、DMRSのため)で送信される場合、従来の参照信号も、PUSCHがユーザ機器のためにスケジュールされているときだけ伝送されてもよい。
加えて、ステップB403で、UEは、また基地局から伝送反復回数を受信する。そのような方法で、UEは、伝送反復回数に基づいて信号を伝送してもよい。さらに、図4Bに示されたような方法は、ユーザ機器のためのカバレッジ拡大の指示に応答して実行されてもよい。換言すると、その方法はUEがカバレッジ拡大を必要とするときだけ実行される。
さらに、参照信号が伝送される前に、UEが参照信号を伝送するために使用するアンテナポートの使用を記憶することができるように、UEは、eNBから、新型参照信号と従来の参照信号を伝送するためのアンテナポートの番号を指示するアンテナポートカウントを受信してもよい。しかしながら、eNBとUEの両方に識別されている所定のアンテナポートを使用することにより実行することも可能であることを理解すべきである。
以上、本開示に係るいくつかの実施形態を図3A、3B、4A、及び4Bを参照して説明した。本発明の思想を十分に理解できるように、以下のいくつかの具体例を説明する。
図5A及び5Bは、1つのアンテナポートと2つのアンテナポートと4つのアンテナポートとが別々にあるMTCのための例示的なダウンリンクMTCRSパターンを模式的に示し、参照信号ポート23及び24は新たに追加されたポートである。
1つのアンテナポート(one antenna port)では、暗い背景で示されたオリジナルのリソース参照シンボルR0に加えて、アンテナポート1上に伝送される新たな参照シンボルR23がさらに設けられている。すべての参照シンボルR23は周波数領域においてオリジナルの参照シンボルR0と同様のロケーションを有していることが明らかである。すなわち、それらは参照シンボルR0と同様の方法でシフトされている。公衆制御チャネル(public control channel)のための最初の3つのタイムスロットを除いて、参照シンボルR23は、サブキャリアが参照シンボルR0によって占有されていない限り、すべてのタイムスロット内の4つのサブキャリアを占有してもよい。しかしながら、参照シンボルR23がこれらのサブキャリアの一部、及び/又はそれらタイムスロットの一部のみを占有することができるような、他の方法でMTCRSが配置されてもよいことを理解することができる。加えて、最初の3つのタイムスロット内に参照シンボルR23を配置することも可能であることも理解することができる。
図5Aから、2つのアンテナポート(two antenna port)では、1種類のアンテナポート23のみの代わりに、新たに追加された2種類の参照信号ポート23及び24があることがわかる。すべての参照シンボルR23及びR24は周波数領域においてオリジナルの参照シンボルR0及びR1と同様のロケーションを有する。すなわち、それらはそれぞれ参照シンボルR0及びR1と同様の方法でシフトされている。最初の3つのタイムスロットと参照シンボルR0及びR1によって既に占有されたタイムスロットとを除いて、参照シンボルR23及びR24は残りの8つのタイムスロットのすべてを占有する。そして、参照シンボルR23及びR24が占有するタイムスロットそれぞれにおいて、参照シンボルR23及びR24は互いに干渉しないように周波数領域で異なるロケーションを有することが明らかである。しかしながら、多くの他のMTCRSパターンが可能であり、例えば、参照シンボルR23及びR24が8つの残りのタイムスロットの一部(例えば、残りのタイムスロットの4つ又は6つ)を占有することができ、タイムスロットの可能なサブキャリアの一部を占有することができること等、に留意すべきである。
図5Bは、4つのアンテナポートがあるMTCのための例示的なダウンリンクMTCRSパターンを模式的に示す。図5Bから明らかであるように、アンテナポート0及びアンテナポート1は、図5Aの2つのアンテナポートで示されたものと概して類似したパターンを有する。しかし、干渉を回避するため、アンテナポート0及び1では、参照シンボルR2及びR3によって占有されたそれらのタイムスロットが参照シンボルR23及びR24によって使用されることが禁止され、アンテナポート2及び3では、それら参照シンボルR23及びR24に対応するサブキャリアも使用することが禁止されている。
図6は本開示の実施形態に係る参照信号の構成のための方法のフローチャートを示し、本開示の具体的な処理は太線のブロックで強調されている。
図6で示されたように、ステップS601で、eNBは、通常どおりにRRCシグナリングによってアンテナポートカウントのパラメータをすべてのUEに送信する。そのアンテナポートカウントのパラメータは、参照信号の伝送用のアンテナポート、例えば、アンテナポート0、アンテナポート1及び2、又はアンテナポート0乃至3等を指示するための情報を含む。次に、ステップS602で、eNBは、UEのための伝送反復回数を推定する。具体的には、eNBは、まずUEのSNRを推定し、その後、推定されたSNRと、SNRと反復回数との間の定義済みの関係曲線と、に基づいて反復回数Nを決定する。例えば、定義済みの関係係曲線を参照して、UEのための伝送反復回数として決定されうる、推定されたSNRに対応する反復回数を求めてもよい。
その後、ステップS603で、eNBは、UEがカバレッジ拡大を必要とするかどうかを決定する。例えば、推定されたSNRが所定の閾値よりも低い場合、UEがカバレッジ拡大を必要とすること、又はそのUEが低SNRを有するUEのタイプに属することを決定してもよい。UEがカバレッジ拡大を必要とする場合、ステップS604の手順へ進む。ステップS604では、eNBは、CRS又はDMRSのような従来の参照信号に加えてMTCRSが使用されることを示すために、イネーブルMTCRS(enable_MTCRS)指示をUEに送信する。さらに、eNBは、UEが復調で使用するための反復回数を得ることができるように、推定された反復回数NをUEに伝送してもよい。加えて、eNBは、UEがMTCRSのEPREを識別することができるように、ブースティングパラメータρDをUEに送信してもよい。
次に、eNBはMTCRSシーケンスを生成してもよい。MTCRSは、TS 36.211のセクション 6.10.1におけるCRSと同様の方法で生成されるが、リソースエレメントに対しては異なるマッピングを備える図5A及び図5Bに示されるようなMTCRSパターンのため、参照信号シーケンス
は、下記の方程式に従って、スロットn
sでのアンテナポートpのための参照シンボルとして使用される複素数値変調シンボル(complex−valued modulation symbols)
にマップされてもよい。
ここで、k、m、m’は下記の方程式に従う。
P=1である場合、
P=2である場合、
P=4である場合、
ここで、kは周波数領域におけるリソースエレメントのインデックスを表し、lは時間領域におけるリソースエレメントのインデックスを表し、n
sはタイムスロットのインデックスを表す。pは伝送参照信号のためのアンテナポートの番号を表す。mは参照シンボルのインデックスを表す。m’は生成されたシーケンスのインデックスを表す。νは参照信号の周波数領域の位置を表す。modは、モジュロ演算(mod operation)を表す。定められたマッピングに従って、MTCRSシーケンス生成がCRSのためのそれと同様の方法で実行されてもよい。
次いで、ステップS605で、eNBは生成されたCRSとMTCRSの両方をUEに送信する。MTCRSの電力設定は、パワーブースティングパラメータρDによって決定されてもよい。すなわち、MTCRSはパワーブースティングパラメータρDによって指示された増幅電力で伝送される。MTCRSはUE固有の方法で送信されてもよい。すなわち、MTCRSは物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel)がユーザ機器のためにスケジュールされているときだけ送信されてもよい。
従って、UEは、イネーブルMTCRS指示に従って、アンテナポートカウントによって示された1つ以上のアンテナポート上でCRSとMTCRSとを得てもよい。そのため、UEは同時にCRSとMTCRSとの両方に基づいてチャネルを推定してもよい。MTCRSがさらに提供されているので、参照シンボルの強度が増加し、これはより多くの参照シンボルと同時に伝送されていることを意味する。従って、低SNRにおけるチャネル推定の精度を向上させることができる。
他方、UEがカバレッジ拡大を必要としない場合、ステップS607の手順へ進み、eNBはCRSのみをUEに送信する。UEはRRC構成を受信しているので、CRS構成を識別し、ステップS608で、CRSパターンに基づいてチャネルを推定することができる。その後、ステップS609で、UEはチャネル推定結果に基づいて検出を実行することができる。
さらに、図7は、本開示の実施形態に関する、2つのアンテナがあるMTCのための、他の例示的なダウンリンクMTCRSパターンを模式的に示す。図に示されるように、参照シンボルR23及びR24もまた周波数領域においてオリジナルの参照シンボルR0及びR1と同様のロケーションを有し、それぞれのタイムスロットにおいて、参照シンボルR23及びR24は互いに干渉をしないように、周波数領域で異なるロケーションを有する。しかしながら、図5Aで示されたような2つのアンテナポートのためのMTCRSと異なり、参照シンボルR23及びR24は非常にまばらであり、図5Aで示されたような参照シンボルR23及びR24によって占有されるタイムスロットの半分しか占有しない。
図8は、本開示の実施形態に係る、MTCのための別のダウンリンクMTCRSパターンを模式的に示す。図5A及び5Bに示されるようなMTCRSと異なり、図9に示される、このMTCRSは、Rel.8におけるCRSの代わりにDMRSに基づく。図示されるように、アンテナポート7及び9それぞれのための参照信号ポート23及び24が新たに追加されている。明らかなように、すべての参照シンボルR23及びR24はオリジナルの参照シンボルR7及びR9それぞれと周波数領域で同様のロケーションを有する。すなわち、それらは参照シンボルR7及びR9それぞれと同様の方法でシフトされている。公衆チャネルのための最初の3つのタイムスロットと参照シンボルR0及びR1によって占有されたタイムスロットとを除いて、参照シンボルR23及びR24は、より多くの又はすべてのこれらのタイムスロットを占有した場合でも、残りの8つのタイムスロットの半分を占有する。図5A及び5Bに関するリソースエレメントへのマッピングの説明から、当業者は図8に示すようなMTCRSのためのマッピングを知得することができるので、ここで詳細な説明はしない。さらに、アンテナポート8及び10のため、MTCRSを同様の方法で配置することができる。
図9は本開示の実施形態に係る、MTCのためのアップリンクMTCRSパターンを模式的に示す。アップリンクMTCRSは、Rel.10におけるDMRSに基づくことは明らかであり、参照信号ポート0は従来のポートであり、本開示で提案されているように参照信号ポート23は新たなポートである。図示されているように、参照シンボルR23は従来の参照シンボルR0と周波数領域で同様のロケーションを有する。そして、参照シンボルR23が大体のタイムスロット又は1つのタイムスロットにおけるサブキャリアの一部を占有しているにもかかわらず、参照シンボルR0によって占有されていないタイムスロットの2つのすべてのサブキャリアを占有する。
図10Aは、本開示の実施形態に係るアップリンク伝送におけるカバレッジ拡大のためにUEを構成するための方法のフローチャートを模式的に示す。図示されるように、ステップS1001で、eNBは、パラメータのアンテナポートカウントをすべてのUEに、例えば、RCCシグナリングによって送信する。そのアンテナポートカウントのパラメータは参照信号の伝送用のアンテナポートを指示するための情報、例えば、アンテナポート0を含む。次に、ステップS1002で、eNBは、UEのための伝送反復回数を推定する。具体的には、eNBは、まずUEのSNRを推定し、その後、推定されたSNRと、SNRと反復回数との関の定義済みの関係曲線と、に基づいて反復回数Nを決定してもよい。例えば、推定されたSNRを使用して定義済みの関係係曲線を参照することによって、UEのための伝送反復回数として決定される、推定されたSNRに対応する反復回数を見つけてもよい。
その後、ステップS1003で、eNBは、UEがカバレッジ拡大を必要とするかどうかを決定する。例えば、推定されたSNRが所定の閾値よりも低い、又はそのUEが低SNRを有するUEのタイプに属する場合、UEがカバレッジ拡大を必要とすることを決定してもよい。UEがカバレッジ拡大を必要とする場合、ステップS1004の手順へ進む。ステップS1004では、eNBは、DMRSのような従来の参照信号に加えてMTCRSが使用されることを示すために、イネーブルMTCRS指示をUEに送信する。さらに、eNBは、UEが信号を伝送するための反復回数を得ることができるように推定された反復回数NをUEに伝送してもよい。他方、UEがカバレッジ拡大を必要としない場合、手順を終了する。
図10Bは、本開示の実施形態に係るアップリンク伝送におけるカバレッジ拡大のためのUEでのチャネル推定のための方法のフローチャートを模式的に示す。図示されるように、UEは、まずUEがカバレッジ拡大を必要とするかどうかを決定する。UEがカバレッジ拡大を必要とする場合、ステップS1006の手順へ進む。ステップS1006では、UEはeNBへDMRSとMTCRSの両方を送信する。MTCRSシーケンスは、DMRSと同様の方法で生成されてもよいが、異なるマッピングを使用する。MTCRSは、UE固有の方法で送信されてもよく、物理アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel)がユーザ機器のためにスケジュールされているときにだけ送信されてもよい。
次いで、eNBはDMRSとMTCRSとを受信し、ステップS1007で、DMRSとMTCRSの両方に基づいてアップリンクチャネルを推定する。他方、UEがカバレッジ拡大を要求しない場合、ステップS1008の手順に進む。すなわち、UEは、通常通りにeNBへDRMSのみを送信する。その後、ステップS1009として、eNBは、受信されたDMRSのみに基づいてアップリンクチャネルを推定する。最後に、ステップS1010で、eNBはチャネル推定の結果に基づいて検出を実行する。
さらに、本開示では、無線通信システムにおけるダウンリンク/アップリンクデータ伝送のための装置が提供される。次いで、図11乃至図14を参照して、本開示で提供される装置を説明する。
図11は、本開示の実施形態に係る無線通信システムにおける、eNBでダウンリンクデータ伝送をするための装置1100を模式的に示す。図11から、装置1100が指示伝送ユニット1110と、参照信号伝送ユニット1120とを備えることが明らかである。指示伝送ユニット1110は、新型参照信号のための指示をユーザ機器に伝送するように構成され、新型参照信号は、従来の参照信号と周波数領域で同じロケーションを有する。参照信号伝送ユニット1120は、チャネル推定に使用するため、新型参照信号と従来の参照信号とをユーザ機器に伝送するように構成される。
本開示の実施形態において、新型参照信号は、従来の参照信号と時間領域で異なるロケーションを有するようにさらに設計されてもよい。
加えて、装置1100は、反復回数決定ユニット1130と、反復回数伝送ユニット1140と、をさらに備えてもよい。反復回数決定ユニット1130は、信号対雑音比に基づいてユーザ機器のための伝送反復回数を決定するように構成される。反復回数伝送ユニット1140は、伝送反復回数をユーザ機器に伝送するように構成される。
本開示の他の実施形態において、参照信号伝送ユニット1120は、物理ダウンリンク共有チャネルリソースがユーザ機器のためにスケジュールされているときに、新型参照信号を伝送するようにさらに構成されてもよい。
図12は、本開示の実施形態に係る無線通信システムにおける、UEでダウンリンクデータ伝送をするための装置1200を模式的に示す。図示されるように、装置1200は、指示受信ユニット1210と、参照信号受信ユニット1220と、チャネル推定ユニット1230と、を備えてもよい。指示受信ユニット1210は、新型参照信号のための指示を受信するように構成され、新型参照信号は、従来の参照信号と周波数領域で同じロケーションを有する。参照信号受信ユニット1220は、指示に応じて新型参照信号と従来の参照信号とを受信するように構成される。チャネル推定ユニット1230は、新型参照信号と従来の参照信号の両方に基づいてチャネル推定を実行するように構成される。
本開示の実施形態において、新型参照信号は、従来の参照信号と時間領域で異なるロケーションを有するように設計されてもよい。
さらに、図示されるように、装置1200は、伝送反復回数に基づいて信号復調を実行するため、伝送反復回数を受信するように構成された反復回数受信ユニット1240をさらに備えてもよい。
さらに、図13は、本開示の実施形態に係る無線通信システムにおける、eNBでアップリンクデータ伝送をするための装置1300を模式的に示す。図示されるように、装置1300は、指示伝送ユニット1310と、参照信号受信ユニット1320と、チャネル推定ユニット1330と、を備えていてもよい。指示伝送ユニット1310は、ユーザ機器に対する新型参照信号のための指示を伝送するように構成され、新型参照信号は、従来の参照信号と周波数領域で同じロケーションを有する。参照信号受信ユニット1320は、ユーザ機器から新型参照信号と従来の参照信号とを受信するように構成される。チャネル推定ユニット1330は、新型参照信号と従来の参照信号の両方に基づいてチャネル推定を実行するように構成される。
本開示の実施形態において、新型参照信号は、従来の参照信号と時間領域で異なるロケーションを有する。
さらに、図13に示されるように、装置1300は、反復回数決定ユニット1340と、反復回数決定ユニット1350と、さらにを備えてもよい。反復回数決定ユニット1340は、信号対雑音比に基づいてユーザ機器のための伝送反復回数を決定するように構成される。反復回数決定ユニット1350は、伝送反復回数をユーザ機器に伝送するように構成される。
図14は、本開示の実施形態に係る無線通信システムにおける、UEでアップリンクデータ伝送をするための装置1400を模式的に示す。装置1400は、指示受信ユニット1410と、参照信号伝送ユニット1420と、を備えてもよい。指示受信ユニット1410は、新型参照信号のための指示を基地局から受信するように構成され、新型参照信号は、従来の参照信号と周波数領域で同じロケーションを有する。参照信号伝送ユニット1420は、チャネル推定に使用するため、新型参照信号と従来の参照信号とを基地局に伝送するように構成される。
本開示の実施形態において、新型参照信号は、従来の参照信号と時間領域で異なるロケーションを有してもよい。
さらに、装置1400は、伝送反復回数に基づいて信号を伝送するため、基地局から伝送反復回数を受信するように構成された反復回数受信ユニット1430をさらに備えてもよい。
本開示の他の実施形態において、参照信号伝送ユニット1420は、物理アップリンク共有チャネルリソースがユーザ機器のためにスケジュールされているときに、新型参照信号を伝送するようにさらに構成されてもよい。
装置1100乃至1400が、図3A乃至図4Bを参照して説明した機能を実行するように構成されてもよいことに留意すべきである。それゆえ、これらの装置内のモジュールの操作の詳細については、図3A乃至図4Bを参照して方法の各ステップに関してなされた説明を参照することができる。
さらに、装置1100乃至1400の構成要素が、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又はそれらの組み合わせで具現化することができることにさらに留意すべきである。例えば、装置1100乃至1400の構成要素がそれぞれ、回路、プロセッサ、又は選択された他の適切な装置により実現されてもよい。当業者は、前述の例が説明のためだけのものであって、限定のためのものではないということを理解するだろう。
本開示のいくつかの実施形態において、装置1100乃至1400のそれぞれが少なくとも1つのプロセッサを備えてもよい。本開示の実施形態での使用に適した少なくとも1つのプロセッサは、例として、既知又は将来開発される、一般的なプロセッサと特別な用途のためのプロセッサとのいずれを含んでもよい。装置1100乃至1400のそれぞれは少なくとも1つのメモリをさらに備える。少なくとも1つのメモリは、例えば、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ装置のような半導体メモリデバイス、を含んでもよい。少なくとも1つのメモリは、コンピュータ実行可能命令のプログラムを格納するために使用されてもよい。プログラムは、高水準及び/又は低水準のコンパイル可能な又は変換可能なプログラミング言語で記述されうる。実施形態の通りに、コンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つのプロセッサとともに、装置1100乃至1400を、少なくとも図3A、3B、4A及び4Bをそれぞれ参照して述べられた方法に従って動作を実行させるように構成されている。
さらに、図15A、15B、16A及び16Bは、本発明の実施形態と従来技術の既存の解決策で行ったシミュレーション結果をさらに示す図である。シミュレーションで使用されたパラメータを表1に記載する。
図15A及び15Bは、0dBの電力オフセット及び3dBの電力オフセットの異なるスキームでのシミュレーション結果を示す。3つのスキームは、Rel.8 CRSを基にしたチャネル推定、R1−130237で提案されたRel.10 DMRSを基にしたチャネル推定、及び本開示で提案されたMTCRSを基にしたチャネル推定、を含む。図15A及び15Bから、本開示で提案されたMTCRSを基にしたチャネル推定が、0dBの電力オフセットと3dBの電力オフセットとは関係なく、他の従来技術のスキームよりも常に優れていることが明らかである。これは、MTCRSを基にしたチャネル推定では、チャネル推定が新たに導入されたMTCRSと従来の参照信号の両方に基づいて実行され、高精度のチャネル推定が提供されるからである。
図16A及び16Bは、電力オフセットが0dBに設定されたときの、0Hzの周波数オフセットと100Hzの周波数オフセットでの3つの異なるスキームの性能のシミュレーション結果を示す。3つのスキームは、図15A及び15Bにおける方式といくらか異なっており、シングルのサブフレームチェスト(single sub−frame chest)と、Rel.8 CRSとに基づいた第1のチャネル推定スキームと、シングルのサブフレームチェストと本発明で提案されたMTCRSとに基づいた第2のチャネル推定スキームと、10のサブフレームチャネル推定とRel.8 CRSとに基づいた第3のチャネル推定スキームと、を含む。
本開示で提案された第2のチャネル推定スキームが、周波数オフセットがある場合と周波数オフセットがない場合の両方で、第1のチャネル推定スキームよりも優れた性能を達成することができたことが明らかである。共に同じシングルのサブフレームチェストを使用した場合に、本開示で提案された第2のチャネル推定スキームが、常に精度を高くすることができ、それゆえに、要求される反復回数がはるかに低い。
さらに、周波数オフセットがある場合、本開示で提案された第2のチャネル推定スキームがまた、10のサブフレームチャネル推定を使用する第3のチャネル推定スキームよりも優れていることがわかる。しかしながら、周波数オフセットがない場合では、第3のチャネル推定は、第2のそれよりもいくらか優れた性能を達成する。これは、第3のチャネル推定スキームが、周波数オフセットが高い場合に、位相エラーの蓄積を追跡することができない、10のサブフレームチャネル推定を採用しているからである。従って、本発明では、非常に低いSNRを伴うUE(例えば、MTC UE)をLTEネットワークで使用し、優れた性能を達成することができることは明らかである。
当業者は、ここで与えられたダウンリンク/アップリンクMTCRSパターンとマッピングが例示のみを目的としたものであり、本開示の範囲及び精神を逸脱することなく、多くの他の代替パターンを使用できることを理解することができる。
さらに、本開示の実施形態はMTCを参照して説明されていることを理解することができるが、本発明はこれに限定されることなく、本発明はLTEシステムでの低SNRを伴ういかなる通信で使用されうる。
さらに、上記の説明に基づいて、当業者は本開示が装置、方法、又はコンピュータプログラム製品で具現化されることを理解するであろう。一般的に、様々な例示的実施形態は、ハードウェア又は特殊目的回路、ソフトウェア、ロジック又はこれらの任意の組み合わせで実現されてもよい。例えば、いくつかの態様は、ハードウェアで実現され、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ又は他のコンピューティングデバイスによって実行されるファームウエア又はソフトウエアで実装することができる。しかし、本開示はこれに限定されない。本開示の例示的な実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャート、又はいくつかの他の描写で表した表現として図示及び記載されているが、ここで記載されたこれらのブロック、装置、システム、技術または方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、特殊目的回路又はロジック、汎用目的のハードウェア又はコントローラ又は他のコンピューティングデバイス、またはそれらの組み合わせなど実施されてもよいことを十分に理解できる。
添付の図面に示される様々なブロックは、方法のステップとして、及び/又はコンピュータプログラムコードの動作による動作として、及び/又は関連する(複数の)機能を実行するために構築された複数の結合論理回路要素として見なされうる。少なくとも開示された例示的な実施形態のいくつかの態様は、集積回路チップ及びモジュール等の様々なコンポーネントにおいて実施されてもよく、この開示の例示的実施形態は、本開示の例示的実施形態に従って動作するように構成することが可能な集積回路、FPGA、又はASICとして実施される装置において具体化されてもよい。
本明細書は多数の具体的な実施例の詳細を含むが、一方でそれらは、いすれかの開示又は請求されうるものの範囲を限定するものとして構成されるべきでなく、むしろ特定の開示の特定の実施形態において特有な特徴の記載として構成されるべきである。別個の実施形態に照らして本明細書において記載された特定の特徴も、1つの実施形態において組み合わて実施されうる。逆に、1つの実施形態に照らして記載された様々な特徴はまた、複数の別々の実施形態において又はいくつかの適当な副次的組み合わせにおいて実施されてよい。さらに、特徴は、上記のように特定の組み合わせにおける作用として説明され、そのように最初に請求されてよいが、請求された組み合わせからの1又は複数の特徴は、いくつかの事例において組み合わせから削除されてよい。そして、請求された組み合わせは、副次的組み合わせ又は副次的組み合わせの変形例を対象にしてよい。
同様に、動作は、特定の順序で図面に示されているが、このことは、望ましい結果を得るために、このような動作が特定の順序又は順番で実施される、又は、すべての図示された動作が実施される必要があると理解すべきではない。特定の状況において、マルチタスク及び並列処理は有利となりうる。さらに、上述の実施形態における様々なシステムの構成要素の分離は、すべての実施形態においてそのような分離が必要であると理解すべきではない。また、記載されたプログラム構成要素及びシステムは、一般的に、1つのソフトウェア製品において一緒に統合され又は複数のソフトウェア製品に包括されうると理解すべきである。
添付図面と併せて読んだならば、本開示の上述した例示的な実施形態に対する様々な修正、適用は、上述した説明の観点で当業者に明らかになるだろう。任意及びすべての修正は、本開示の非限定及び例示的実施形態の範囲に依然として含まれる。また、本明細書で説明された本開示の他の実施形態は、開示のそれら実施形態が上述の記載及び関連する図面において提供された教示の利益の具備に関係すると当業者に思わせるだろう。
従って、本開示の実施形態が開示された特定の実施形態に限定されないこと、及び、修正及び他の実施形態が添付の特許請求の範囲に含まれるよう意図されていることを理解すべきである。特定の用語が本明細書で使用されているが、それらの用語は、限定の目的ではなく、一般的及び説明的意味のみで使用されている。
(付記)
(付記1)
ユーザ機器のための伝送反復回数を決定することと、
前記ユーザ機器が前記伝送反復回数を得て、それに基づいて信号を復調することができるように、前記伝送反復回数を前記ユーザ機器に伝送することと、
を備える、無線通信システムにおけるダウンリンクデータ伝送のための方法。
(付記2)
レガシー参照信号と周波数領域で同じロケーションを有する参照信号のための指示を前記ユーザ機器に伝送することと、
チャネル推定に使用するため、前記参照信号と前記レガシー参照信号とを前記ユーザ機器に伝送することと、
を備える付記1に記載の方法。
(付記3)
前記参照信号は前記レガシー参照信号と時間領域で異なるロケーションを有する付記2に記載の方法。
(付記4)
前記参照信号は、物理ダウンリンク共有チャネルリソースが前記ユーザ機器のためにスケジュールされているときに伝送される付記2に記載の方法。
(付記5)
前記ユーザ機器に、前記参照信号と前記レガシー参照信号とを伝送するためのアンテナポートの番号を指示するアンテナポートカウントを送信することをさらに備える付記2に記載の方法。
(付記6)
伝送反復回数を受信することを備え、
信号の復調が前記伝送反復回数に基づいて実行される、無線通信システムにおけるダウンリンクデータ伝送のための方法。
(付記7)
レガシー参照信号と周波数領域で同じロケーションを有する参照信号のための指示を受信することと、
前記指示に応じて前記参照信号と前記レガシー参照信号とを受信することと、
前記参照信号と前記レガシー参照信号の両方に基づいてチャネル推定を実行することと、
を備える付記6に記載の方法。