JP2017203738A - 既設管の更生方法及び接続口位置測定装置 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)オペレーターが窪みを見間違える。
(2)テレビカメラの撮影映像が斜めからの映像であるために、見にくく、削孔位置がずれやすい。
(3)オペレーターの経験不足
また、製管工法では、窪みが出来ないために、上記方法を採用できない。
本発明は、かかる事情に鑑み、既設管を更生管で更生するに際して、分岐管の接続口の位置を正確に取得でき、ひいては更生管の削孔不良を防止可能な工法及び装置を提供することを目的とする。
レーザー距離計からレーザー光を既設管内へ照射する工程と、
前記既設管内を移動可能な移動撮像機によって既設管内ひいては前記接続口を撮像する工程と、
前記移動撮像機に設けた反射体によって前記レーザー光を前記レーザー距離計へ反射させることによって、前記接続口を撮像中の移動撮像機の前記レーザー距離計からの距離を測定し、ひいては前記接続口の位置情報を取得する取得工程と、
を備えたことを特徴とする。
この発明方法によれば、既設管の内壁を更生管で被覆する前に、接続口の位置情報を予め取得できる。しかも、移動撮像機で接続口を直接撮像でき、かつレーザー測距によって接続口の位置情報を正確かつ簡単に取得できる。この位置情報に基づいて更生管の削孔位置を判断することによって、削孔不良を防止できる。
更生管を既設管内に挿入設置するに、既設管の外部で削孔作業を行なうことができるから、簡単にかつ良好な連通口を形成できる。
レーザー光を既設管内へ照射可能に配置されたレーザー距離計と、
撮像手段を有して、前記既設管内を移動可能な移動撮像機と、
前記移動撮像機に設けられ、前記レーザー光を前記レーザー距離計へ反射する反射体と、
を備えたことを特徴とする。
本発明装置によれば、既設管を更生する際、既設管の内壁を更生管で被覆する前に、前記接続口位置測定装置を用いて、接続口の位置情報を予め取得しておくことができる。しかも、レーザー測距によって正確かつ簡単に取得できる。この位置情報に基づいて更生管の削孔位置を判断することによって、削孔不良を防止できる。
レーザー距離計支持手段を分解したり縮めたり折り畳んだりすることで、既設管に連なるマンホール等にレーザー距離計支持手段を簡単に搬入できる。搬入後、マンホール等の内部においてレーザー距離計支持手段を組み立てたり伸長させたり展開させたりしてセットすることができる。このレーザー距離計支持手段にレーザー距離計を支持させることで、レーザー距離計をマンホール等の内部に安定的に設置できる。ひいては、接続口のレーザー測距を安定して正確に行なうことができる。
反射体が何らかの障害物と接触したときは、反射体が倒れることでその障害物を通過できる。通過後は、付勢手段によって反射体を元の中立位置へ戻すことができる。
図1〜図9は、本発明の第1実施形態を示したものである。図1に示すように、本実施形態における更生対象の既設管1は、地中の下水管である。既設管1の両端部にはマンホール3,3Bが連なっている。既設管1の中途部には、接続口2a(取付管口)が設けられ、そこに分岐管2(取付管)が接続されている。図8に示すように、既設管1の内壁に更生管4がライニングされることで、既設管1が更生される。この実施形態では、ライニング方法として反転工法が採用されるものとする。
マンホール3の前記反対側の内壁(又は開口部1e)と更生対象既設管1の中心軸の延長線との交点が、レーザー測距の基準位置P0として設定されている。
なお、処理制御手段8とレーザー距離計10とが無線通信可能であってもよい。
図2に示すように、架台20は、架台本体21と、複数(ここでは4つ)の脚部22を含む。架台本体21は、円環板状になっている。架台本体21の外径は、マンホール3(図1)の底部〜中間部分における内径とほぼ等しい。図3に示すように、架台本体21は、周方向に複数(ここでは4つ)の分割体21aに分割されている。各分割体21は、円弧形状の板状になっている。隣接する分割体21aどうしが、連結片24を介して連結されることで、環状に組まれている。脚部22は、伸縮可能になっている。脚部22の上端部が、架台本体21に連結されている。1つの分割体21aから吊柱状の距離計支持部23が垂下されている。図2に示すように、距離計支持部23にクランプ部材25が着脱可能に取り付けられている。クランプ部材25にレーザー距離計10が設けられている。
架台20のマンホール3内への収容時には、架台20を分解することで、収容作業を容易に行なうことができる。マンホール3の内部において架台20を組み立てることができる。架台本体21が略全周にわたってマンホール3の内周面に接することで、架台20ひいてはレーザー距離計10を安定させることができる。各脚部22を伸縮させることで、架台本体21の水平度を調節したり、レーザー距離計10を高さ調節したりできる。
なお、処理制御手段8と移動撮像機30とが無線通信可能であってもよい。
走行体32は、自走機能を有している。ひいては、移動撮像機30が、自走によって走行可能になっている。移動撮像機30の動きは、処理制御手段8によって遠隔操作可能である。
なお、移動撮像機30が、自走せず、牽引等によって走行可能になっていてもよい。
したがって、反射体35は、既設管1内の何らかの障害物と接触したとしても、倒れることでその障害物を通過でき、かつ通過後は元の鉛直姿勢へ戻ることができる。
作用ばね36a,36bは、ねじりコイルばねによって構成されているが、板ばね等によって構成されていてもよい。
<接続口位置情報取得工程>
図1に示すように、移動撮像機30の反射体35がレーザー距離計10と対面するように向けて、移動撮像機30を既設管1内に収容する。この移動撮像機30を既設管1の管軸に沿って走行(移動)させる。かつ、画像展開カメラ31によって既設管1内を撮像する。処理制御手段8のモニター8mで撮像画面を確認する。そして、接続口2aが撮像されたら、その位置で移動撮像機30を停止させる。好ましくは、画像展開カメラ31が接続口2aの直下(既設管1の管軸方向における同じ位置)に来るようにして、移動撮像機30を停止させる。この時点の接続口2aは更生管4で覆われていないから、前記撮像画面から簡単かつ明瞭に確認できる。
レーザー測距であるため、接続口2aの正確な位置情報を短時間で取得できる。複雑な装置構成は不要であり、施工コストを低減できる。
次に、図6に示すように、更生管4の外周面(反転後の内周面)に標線42を設ける。標線42は、更生管4上の各位置と既設管1の各位置との対応関係の指標となるものであり、直線標線42aと、円周標線42bを含む。
次に、図6に示すように、更生管4における前記接続口2aの位置情報に対応する箇所に連通口4aを削孔する。削孔位置を決める際は、更生管4が既設管1への設置時に反転されることを考慮する。例えば、更生管4の管軸方向に沿って、反転挿入の先端側(図6(a)において右側)の「0cm」の円周標線42bから距離L4だけ離れた位置を削孔箇所とする。図1に示すように、距離L4は、既設管1のレーザー距離計10側(図1において左側)の端部から接続口2aまでの距離に相当し、基準距離L0からマンホール3の内直径を差し引くことで算出できる。
また、接続口2aの角度情報φ2a,θ2aに基づいて、更生管4の頂部(0°)の直線標線42aを基準として、連通口4aの削孔角度を決める。更に、更生管4が既設管1への設置時の硬化によって伸縮する場合、その伸縮率を考慮して、削孔位置や孔径等を決める。
更生管4を既設管1内に設置する前に、既設管1の外部で削孔作業を行なうことができるから、連通口4aを簡単に、かつきれいに形成することができる。
次に、図7(a)及び同図(b)に示すように、封止部材43によって連通口4aを封止する。封止部材43は、例えば環状のゴムシート等にて構成されている。この封止部材43を、更生管4における連通口4aを設けた箇所の外周に被せる。かつ、封止部材43と更生管4とを両面粘着テープ46等の接合手段によって接合しておく。更に、浮き44を、繋留紐45を介して封止部材43に繋留しておく。
なお、図7(a)においては、標線42の図示が省略されている。
この更生管4を反転工法によって既設管1の内壁に設置する。つまり、更生管4を裏返しながら既設管1の内部に挿入していく。挿入力として、例えば空気圧や水圧等の流体圧を用いることができる。このとき、連通口4aを封止部材43にて封止しておくことで、前記流体圧が連通口4aから漏れるのを防止できる。
挿入時には、標線42の主に直線標線42aによって、更生管4のねじれや回転等が起きていないかを確認する。更に、円周標線42bによって、既設管1に対する更生管4の軸方向の位置を確認する。これによって、更生管4を既設管1に対して設計通りの位置及び角度に設置できる。この結果、図8に示すように、連通口4aを接続口2aと正確に位置合わせすることができる。
更に、更生管4の反転挿入後、加熱流体で更生管4を硬化させてもよい。連通口4aを封止部材43にて封止しておくことで、前記加熱流体が連通口4aから漏れるのを防止できる。
図8及び図9(a)に示すように、更生管4の反転によって、封止部材43が更生管4の内側に位置される。また、浮き44が、更生管4内の水流によって既設管1の下流側(図8において右側)のマンホール3Bの内部に到達する。図9(b)に示すように、この浮き44を引っ張ることで、両面粘着テープ46を剥がし、封止部材43を撤去できる。これによって、図9(c)に示すように、更生管4の内部を、連通口4a及び接続口2aを介して取付管2の内部に連ねることができる。
図10は、レーザー距離計支持手段の変形例を示したものである。架台50(レーザー距離計支持手段)は、梁51と、一対の脚部52,52を含む。脚部52は、垂直材52aと、傾斜材52bを有し、逆さV字状になっている。一対の脚部52,52間に梁51が水平に架け渡されている。梁51の中間部から吊柱状の距離計支持部53が垂下されている。距離計支持部53の下端部にレーザー距離計10が支持されている。
架台50は、折畳、展開可能であってもよく、分解、組立可能であってもよい。
レーザー距離計支持手段60によれば、架台20(図3)よりもコンパクトであるために、マンホール3への出し入れが容易である。
第1実施形態と同様にして、接続口2aの位置情報に基づいて、更生管4Bの所定箇所に連通口4aを形成した後、封止部材43Bによって、連通口4aを封止する。この封止部材43Bは、連通口4aより少し大径の円形になっている。封止部材43Bの外周部分が、更生管4Bにおける連通口4aの周りの外周面に宛がわれて接合されている。封止部材43Bにおける連通口4aに被さる部分と前記外周部分との境には、切込み溝等の易破断部43eが環状に形成されている。
図14(c)に示すように、更生管4Bを既設管1の内壁に形成工法によって設置した後、浮き44を引っ張る。すると、易破断部43eが破断されることで、封止部材43Bにおける連通口4aに被さる部分を外周部分から切り離して撤去できる。これによって、図14(d)に示すように、更生管4Bの内部を、連通口4a及び接続口2aを介して取付管2の内部に連ねることができる。
図示は省略するが、この更生管4Cを既設管1に挿通し、その両端部をマンホール3内へ突出させて固定したうえで、蒸気等にて形状記憶温度まで加熱する。これによって、更生管4Cが拡径されて円筒形になる。
図16に示すように、更生管4Dの製管作業は、マンホール3内で行う。帯状の更生材4xを螺旋状に巻きながら隣接する縁どうしを接合していく。
更生管4Dの先端部に牽引ロープ47を繋ぎ、更生管4Dを製管した分だけ既設管1の内部に順次引き込む。
牽引シート49の上面は、例えばゴム系材料で構成してもよく、粗面化してもよい。
牽引シート49の下面は、例えばシリコン系材料で構成してもよく、潤滑剤を塗布してもよい。
なお、巻き尺48に代えて、又は巻き尺48に加えて、第1実施形態と同様の標線42(図6)を更生管4Dの外周面の所定の角度位置や所定の軸方向位置に設けてもよい。
そして、図16の実線及び図17に示すように、製管中の更生管4Dの先端からの長さが距離L5以上になったとき、その距離L5の位置に、削孔位置表示治具74を設ける。図17に示すように、削孔位置表示治具74は、ポリ塩化ビニール等の樹脂にて構成され、例えば十字状になっている。
管押え部72によって更生管4Dをマンホール3に固定する。更生管4Dから削孔位置表示治具74を撤去したうえで、その削孔位置表示治具74が在った箇所を削孔部73で削孔し、連通口4aを形成する。
支柱81の伸縮及び屈曲又は傾倒動作、並びに封止部材83の膨張収縮動作は、マンホール3内や地上での遠隔操作によって行うことができる。
次に、図20(b)に示すように、封止部材83を上方へ膨張させる。封止部材83は、接続口2aに入り込んで、取付管2の内周面に全周にわたって密着される。これによって、既設管1の内周面と更生管4Dの外周面との間の隙間1gが、取付管2の内部及び更生管4Dの内部から遮断される。
例えば、接続口2aの位置情報は、レーザー距離計10以外の距離測定器(例えば巻き尺)を用いて測定(取得)してもよい。接続口2aの位置情報は、新設時の測量データを基に割出(取得)してもよい。
接続口2aの位置情報を取得し、次に、更生管4を既設管1に設置し、その後、前記接続口2aの位置情報に基づいて更生管4の所定箇所に連通口4aを削孔してもよい。
既設管1は、下水管に限られず、農業用水管等であってもよい。
既設管1からの分岐管は、取付管2に限られず、流入管等であってもよい。
2 取付管(分岐管)
2a 接続口
4,4B,4C,4D 更生管
4a 連通口
5 接続口位置測定装置
10 レーザー距離計
13 レーザー光
20 架台(レーザー距離計支持手段)
23 距離計支持部
30 移動撮像機
31 画像展開カメラ(撮像手段)
35 反射体
36 付勢手段
50 架台(レーザー距離計支持手段)
53 距離計支持部
60 伸縮式レーザー距離計支持手段
62 支持アーム(距離計支持部)
Claims (5)
- 分岐管への接続口を有する既設管を更生する方法であって、
レーザー距離計からレーザー光を既設管内へ照射する工程と、
前記既設管内を移動可能な移動撮像機によって既設管内ひいては前記接続口を撮像する工程と、
前記移動撮像機に設けた反射体によって前記レーザー光を前記レーザー距離計へ反射させることによって、前記接続口を撮像中の移動撮像機の前記レーザー距離計からの距離を測定し、ひいては前記接続口の位置情報を取得する取得工程と、
を備えたことを特徴とする既設管の更生方法。 - 前記位置情報に基づいて、更生管に連通口を形成し、その後、前記更生管を前記既設管内に設置することを特徴とする請求項1に記載の更生方法。
- 既設管における接続口の位置を測定する接続口位置測定装置であって、
レーザー光を既設管内へ照射可能に配置されたレーザー距離計と、
撮像手段を有して、前記既設管内を移動可能な移動撮像機と、
前記移動撮像機に設けられ、前記レーザー光を前記レーザー距離計へ反射する反射体と、
を備えたことを特徴とする接続口位置測定装置。 - 前記レーザー距離計を支持する距離計支持部を有して、分解組立可能、又は伸縮可能、又は折畳展開可能なレーザー距離計支持手段を、更に備えたことを特徴とする請求項3に記載の接続口位置測定装置。
- 前記反射体が、前記移動撮像機の進退方向と交差する軸線まわりに回転可能に設けられており、
更に、前記反射体を前記進退方向と直交する中立位置へ付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする請求項3又は4に記載の接続口位置測定装置。
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