JP2017197015A - 車載用情報処理システム - Google Patents

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晴彦 佐藤
吉富 輝雄
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Abstract

【課題】自車の走行状態を直感的に制御できる車載用情報処理システムを提供する。【解決手段】車載用情報処理システム10は、自車の走行状態を表示する少なくとも1つの画面を有する表示部11と、操作者の操作手による接触を検出するタッチ操作部12と、操作手の少なくとも一部と、タッチ操作部12とを撮像する撮像部13と、撮像部13により撮像された画像に基づいて、操作手の少なくとも一部を画面上に重畳表示させ、タッチ操作部12上での操作手の一部の動きに基づいて、自車の走行状態を制御する制御部15と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車両に関する情報を制御するために車両に搭載される車載用情報処理システムに関する。
従来、自車の周辺状況を表示して、運転者に適切な安全確認を促す車両用情報提供装置が知られている。
例えば、特許文献1に開示された車両用情報提供装置は、電子ミラーに運転者確認画像を表示させて、電子ミラーの確認が必要なときに、運転者が電子ミラーに視線を向ける頻度を向上させることが可能である。
特開2015−011457
しかしながら、特許文献1に記載の車両用情報提供装置は、情報を表示して必要に応じて報知するものであり、例えば、自動運転において運転者自身が自車の走行状態を制御できるものではなかった。従って、自車の走行状態を直感的に制御できるインターフェースの実現が望まれる。
かかる観点に鑑みてなされた本発明の目的は、自車の走行状態を直感的に制御できる車載用情報処理システムを提供することにある。
上記課題を解決する第1の観点に係る車載用情報処理システムは、
自車の走行状態を表示する少なくとも1つの画面を有する表示部と、
操作者の操作手による接触を検出するタッチ操作部と、
前記操作手の少なくとも一部と、前記タッチ操作部とを撮像する撮像部と、
前記撮像部により撮像された画像に基づいて、前記操作手の少なくとも一部を前記画面上に重畳表示させ、前記タッチ操作部上での前記操作手の一部の動きに基づいて、前記自車の走行状態を制御する制御部と、
を備える。
また、第2の観点に係る車載用情報処理システムでは、
前記制御部は、前記タッチ操作部における1つの指の動きに基づいて、前記自車の走行状態を制御する。
また、第3の観点に係る車載用情報処理システムでは、
前記制御部は、前記タッチ操作部における2つ以上の指の動きに基づいて、前記自車の走行状態を制御する。
また、第4の観点に係る車載用情報処理システムでは、
前記表示部は、前記自車の走行状態を、視覚情報によって表示する。
また、第5の観点に係る車載用情報処理システムでは、
前記自車の走行状態は、当該自車と前車との位置関係である。
また、第6の観点に係る車載用情報処理システムでは、
前記自車の走行状態は、当該自車の車速である。
また、第7の観点に係る車載用情報処理システムでは、
前記自車の走行状態は、複数車線における当該自車の走行位置である。
また、第8の観点に係る車載用情報処理システムでは、
前記自車の走行状態は、交差点に対する予定通過経路である。
第1の観点に係る車載用情報処理システムによれば、操作者は、自車の走行状態を直感的に制御できる。
また、第2の観点に係る車載用情報処理システムによれば、操作者は、容易かつ直感的に自車の走行状態を制御できる。
また、第3の観点に係る車載用情報処理システムによれば、操作者は、直感的に自車の走行状態を制御できる。
また、第4の観点に係る車載用情報処理システムによれば、操作者は、自車の走行状態を容易に視認できる。
また、第5の観点に係る車載用情報処理システムによれば、操作者は、自車と前車との車間距離を直感的に制御できる。
また、第6の観点に係る車載用情報処理システムによれば、操作者は、自車の車速を直感的に制御できる。
また、第7の観点に係る車載用情報処理システムによれば、操作者は、複数車線における自車の走行位置を直感的に制御できる。
また、第8の観点に係る車載用情報処理システムによれば、操作者は、交差点に対する通過経路を直感的に制御できる。
本実施形態に係る車載用情報処理システムの全体を示す模式図である。 図1の車載用情報処理システムの概略構成を示す機能ブロック図である。 表示部に表示される画像の一例を示した模式図である。 タッチ操作部を側面方向から見たときの断面を模式的に示す図である。 操作部を上面方向から見たときの模式図である。 タッチ操作部の所定の領域と、表示部を構成する画面上の操作領域との対応関係の一例を示す模式図である。 車載用情報処理システムが行う画像処理の様子を示した模式図である。 図1に示した表示部の拡大図である。 操作者による車間距離の制御の一例を示した模式図である。 操作者による自車の車速の制御の一例を示した模式図である。 操作者による複数車線における自車の走行位置の制御の一例を示した模式図である。 操作者による、交差点に対する予定通過経路の制御の一例を示した模式図である。 主に、操作者が操作部により画面を選択操作する際の制御を示すフローチャートである。 操作者が自車の走行状態を制御する際のフローチャートである。
以降、諸図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る車載用情報処理システム10の全体を示す模式図である。図2は、図1の車載用情報処理システム10の概略構成を示す機能ブロック図である。車載用情報処理システム10は、表示部11と、タッチ操作部12と、撮像部13と、操作部14と、制御部15と、記憶部16とを有する。図3は、表示部11に表示される画像の一例を示した模式図である。図3(a)は、メニュー画面の一例を示し、図3(b)は、地図画面の一例を示す。図4は、タッチ操作部12を側面方向から見たときの断面を模式的に示す図である。図5は、操作部14を上面方向から見たときの模式図である。
車載用情報処理システム10は、表示部11を構成する画面上の操作領域内の位置座標と、タッチ操作部12の所定の領域内の位置座標とを対応させて、撮像部13により撮像した画像に基づいて、操作者の操作手を画面上に重畳表示する。すなわち、タッチ操作部12上での操作者によるタッチ操作に基づいて、画面上に重畳表示した操作手が、対応する位置で仮想的に画面を操作する。車載用情報処理システム10は、画面上に重畳表示した操作手の動きを、撮像部13によって撮像した実際の操作者の操作手の動きと対応させる。ここで、操作者とは、例えば車両を運転する運転者又は助手席に座っている同乗者であり、操作手とは、例えばセンターコンソール側の運転者又は同乗者自身の手である。
図1に示すとおり、表示部11は、少なくとも1つの画面を有する。表示部11は、液晶ディスプレイなどの任意の表示装置により構成されてもよい。表示部11は、液晶ディスプレイによって構成される場合、例えばインストルメントパネルに配置される。表示部11を構成する表示装置は、タッチパネルディスプレイであってもよいし、タッチ操作不能のディスプレイであってもよい。以下では、表示部11は、タッチ操作不能のディスプレイであるとして説明する。
また、車載用情報処理システム10は、表示部11に加えて又は代えて、いわゆるヘッドアップディスプレイ型の装置を有してもよい。この場合、ヘッドアップディスプレイ型の装置は、表示情報を表示光として発生する発光部を有し、発生した表示光を運転者等の観察者へ向かうように反射して、フロントウィンドシールド越しに虚像を表示する。なお、観察者は運転者に限らず助手席に座っている同乗者等でもよい。
表示部11は、車両に関する情報若しくは当該情報を制御するための機能項目、又はこれらの組合せを表示する。以下では、これらをまとめて「表示内容」という。車両に関する情報は、例えば、空調、カーナビゲーション、オーディオ、電子ミラーによる車両周囲の画像、車間距離、車速、複数車線における自車の走行位置、又は交差点に対する予定通過経路などの情報を含む。当該情報を制御するための機能項目は、例えば、「戻る」、「進む」、「ホーム」、「決定」、「各種メニュー」、「温度高い・低い」、「現在地」、「音量大・小」、「拡大・縮小」、「距離長い・短い」、「速度速い・遅い」、「車線変更」、又は「通過経路選択」などの項目を含む。表示部11は、各項目を文字として表示してもよいし、アイコンとして表示してもよい。
例えば、図3(a)に示すとおり、表示部11は、車両に関する情報を制御するための機能項目として、各種メニューを1つの画面上に表示する。具体的には、表示部11は、各種アプリを表示するための項目として「APPS」を、電話を使用するための項目として「TEL」を、エアコンを制御するための項目として「A/C」を、カーナビゲーションを使用するためのメニューとして「NAVI」を、オーディオを使用するためのメニューとして「AUDIO」を表示する。同様に、表示部11は、ホーム画面に戻るための項目として「HOME」を表示し、1つ前の画面に戻るための項目として「RETURN」を表示する。
例えば、図3(b)に示すとおり、表示部11は、車両に関する情報として、カーナビゲーションシステムの一部である地図情報を1つの画面上に表示する。さらに、表示部11は、車両に関する情報及び当該情報を制御するための機能項目の組合せとして、当該地図情報に重畳させるように、「目的地設定」、「HOME」、及び「RETURN」などの機能項目を表示する。
表示部11は、上記の表示内容と重畳させるように操作者の操作手を表示する。表示部11は、図3に示すとおり、操作者の操作手を半透過にして、その背後に上記の表示内容を表示する。表示部11は、これに限定されず、操作者の操作手が重畳したときに、背後の表示内容が一時的に隠れるように、不透明な操作手を表示してもよい。
以下では、半透過の度合い、すなわち透過率は、重畳させる位置に依存せず一定であるとして説明するが、これに限定されず、重畳させる位置ごとに変化してもよい。例えば、機能項目を表示している位置では、操作者がどの項目を選択すべきかを十分に視認可能なように、表示部11は、透過率を所定値よりも上げて操作者の操作手を表示してもよい。逆に、単なる背景のみを表示している位置では、表示部11は、透過率を所定値よりも下げて表示してもよい。
また、表示部11は、グラデーションを付した操作者の操作手を表示してもよい。ここで述べるグラデーションは、明暗、色彩、若しくは透過率又はこれらの組合せに関する任意の段階的変化を含んでよい。表示部11は、操作者が背後の表示内容を容易に視認可能な任意の方法によりグラデーション表示するのが好適である。例えば、表示部11は、重畳表示した操作者の操作手の指先により近づくほど、操作手を徐々に明るくしたり、淡い色へと徐々に変えたり、透過率を徐々に上げたりして表示してもよい。
透過率が低いほど、重畳させる操作者の操作手のリアリティは向上するが、操作者は、背後の表示内容を視認することが困難となる。逆に、透過率が高いほど、操作者による背後の表示内容の視認は容易となるが、リアリティは低下する。従って、表示部11は、重畳させる操作者の操作手のリアリティを確保しつつ、表示内容を操作者が容易に視認可能な任意の表示方法によりそれぞれを表示するのが好適である。
表示部11は、上述の表示内容などが表示される仮想空間上に、現実世界の操作者の操作手を重畳させるものとして説明したが、これに限定されない。例えば、表示部11は、いわゆるミックスドリアリティのように、画面上に表示した操作者の操作手の前面から、表示内容などを重畳表示してもよい。
タッチ操作部12は、図1に示すとおり、例えばセンターコンソールに配置される。タッチ操作部12は、図2に示すとおり、タッチパッド121と、タクトスイッチ122とを有する。図4に示すとおり、操作者は、アームレスト及びパームレストに自身の腕及び手首をそれぞれ乗せて、操作手の一部、例えば指をタッチパッド121に接触させる。
タッチパッド121は、操作者の操作手又はスタイラスペンなどの接触物による接触を、対応する接触位置において検出する。特に、タッチパッド121は、操作者の操作手の一部、例えば指による接触を対応する接触位置において検出する。操作者は、タッチ操作部12、特にタッチパッド121上でタッチ操作を行うことにより、表示部11を構成する各画面上に表示される情報を操作する。タッチパッド121は、例えば透明なガラスにより形成され、抵抗膜方式、静電容量方式、表面弾性波方式、赤外線方式、又は電磁誘導方式などの任意の方式により構成されたタッチセンサを用いることができる。以下では、タッチパッド121は、静電容量方式による静電タッチパッドであるものとして説明する。
タクトスイッチ122は、図4に示すとおり、タッチパッド121の直下に配置され、基板により支持される。タクトスイッチ122は、操作者の押込みによってタッチパッド121が下方へと変位した場合、その押圧によりオンになる。タクトスイッチ122は、操作者の押込みが解除されタッチパッド121が元の位置に戻った場合、オフになる。操作者は、タッチパッド121を押込むと、タクトスイッチ122がオンになることで、クリック感を得る。
図4では、タクトスイッチ122は、タッチパッド121の直下において、その中心部に1つ配置されているが、これに限定されず、タッチパッド121からの押圧を検出可能であれば、任意の個数で任意の場所に配置されてもよい。例えば、タクトスイッチ122は、タッチパッド121の直下において、その外周部に1つ配置されてもよいし、分散した位置に複数個配置されてもよい。例えば、タッチパッド121の直下に複数のタクトスイッチ122が配置されることで、タッチ操作部12は、タッチパッド121の所定のエリアごとにタッチパッド121からの押圧を検出可能なように構成されてもよい。すなわち、タッチ操作部12は、操作者の複数の指が同時にタッチパッド121に接触している場合に、タッチパッド121上のどの位置で操作者が押込んだかを検出可能なように構成されてもよい。
タッチパッド121の直下に配置される構成部は、タクトスイッチ122に限定されず、タッチパッド121からの押圧を検出可能であれば、任意の構成であってよい。例えば、タクトスイッチ122に代えて、圧電素子などの感圧センサがタッチパッド121の直下に配置されてもよい。
タッチ操作部12は、タッチパッド121と、タクトスイッチ122とに加えて、車両走行中の振動によるタッチパッド121の不要な検出信号を除去するために、フィルターを有してもよい。
撮像部13は、少なくとも1つのカメラを有し、例えば、ルーフパネルに配置される。撮像部13を構成するカメラは、ルーフパネルから車内を撮像するように配置される。より具体的には、撮像部13は、タッチ操作部12でタッチ操作を行う操作者の操作手の少なくとも一部と、タッチ操作部12とを上方から撮像する。
撮像部13は、操作者の操作手の少なくとも一部、例えば5本の指のみを撮像してもよいが、手の甲なども含めた操作者の操作手全体を撮像するのが好適である。ここで、操作手全体とは、操作者の手首付近から指先までを含む部位全体である。この場合、撮像部13は、操作者の操作手全体を容易に撮像するために、例えば、ルーフパネルなど、操作手の上方に配置されるのが好適である。
撮像部13は、このような配置に限定されず、操作者の操作手の少なくとも一部を撮像可能であれば、任意の場所に配置されてもよい。例えば、撮像部13は、透明なタッチパッド121の直下に配置され、タッチパッド121でタッチ操作を行っている操作者の操作手の一部を下方から撮像してもよい。この場合、例えば、図4のパームレスト部分を任意の透明な支持部材に変えることで、撮像部13は、手の甲なども含めた操作者の操作手全体を撮像することも可能である。
撮像部13は、昼間の明るい状態及び夜間の暗い状態の両方で操作者の操作手を鮮明に撮像可能なように、ダイナミックレンジの広いカメラで構成されるのが好適である。また、カメラにより撮像される画像は、白黒画像であってもよいし、カラー画像であってもよい。
撮像部13は、ダイナミックレンジの広いカメラによる構成に限定されず、昼間の明るい状態で撮像可能なカメラにより構成されてもよい。この場合、撮像部13は、夜間でも操作者の操作手を鮮明に撮像するために、タッチパッド121上の操作者の操作手に上方からスポットライトを照射してもよい。
車両が自動運転を行う場合、操作者は、リクライニングシートを倒して、リラックスした状態でシートに寄りかかることが想定される。この時、タッチ操作部12の位置が固定されていると、操作者は、シートに寄りかかった状態で腕を伸ばしてタッチ操作を行う必要があり、不便性を感じる。従って、例えば、タッチ操作部12が配置されたセンターコンソールを、リクライニングシートの動きに連動して後方に下がるように構成することで、操作者は腕を伸ばすことなく、容易にタッチ操作を行うことができる。このような構成の場合、撮像部13は、リクライニングシートの動きに連動したタッチ操作部12のそれぞれの位置に合わせて、タッチパッド121上の操作手を撮像する必要がある。
従って、撮像部13は、上記に加えて、画角の広いカメラで構成されるのが好適である。撮像部13は、これに限定されず、画角の狭いカメラであっても、タッチ操作部12の位置の変化に連動してカメラ自体の角度が変化するように構成されてもよい。同様に、撮像部13は、タッチ操作部12の位置の変化に連動してカメラ自体が平行移動するように構成されてもよい。また、リクライニングシートの動きに連動して変化するタッチ操作部12の位置を、例えば、手動運転時の位置及び自動運転時の位置の二カ所に限定して、各々の位置に対応するように二台のカメラが配置されてもよい。
操作部14は、図1に示すとおり、例えばパームレストの上面に配置される。図4に示すとおり、操作者は、アームレスト及びパームレストに自身の腕及び手首をそれぞれ乗せて、操作手の一部を操作部14の上面に接触させる。ここで述べる操作手の一部とは、例えば、手首の手のひら側、すなわち手根部である。
図5に示すとおり、操作部14は、例えば、その上面に十字キーなどの4方向スイッチを有する。操作者は、操作部14の上面、特に当該4方向スイッチの表面に操作手の一部を配置する。操作部14は、4方向スイッチに接触している操作者の操作手の少なくとも一部の動作を検出する。例えば、操作者が、手根部で4方向スイッチを奥側に押込むと、操作部14は、奥側への押込み動作を検出する。同様に、操作者が、手根部で4方向スイッチを手前側、左側、又は右側に押込むと、操作部14は、手前側、左側、又は右側への押込み動作をそれぞれ検出する。すなわち、操作部14は、操作者の手根部の4方向の動作を検出可能である。操作部14は、検出された動作に基づく信号を、制御部15に送信する。
操作部14は、4方向スイッチを有するものとして、以降においても説明するが、これに限定されない。例えば、操作部14は、8方向スイッチを有してもよい。この場合、操作部14は、操作者の操作手の少なくとも一部の8方向の動作を検出可能である。また、操作部14は、方向スイッチに限定されず、操作者の操作手の少なくとも一部の動作を検出可能であれば、任意の構成を有してもよい。
制御部15は、車載用情報処理システム10の各機能ブロックをはじめとして、車載用情報処理システム10の全体を制御及び管理するプロセッサである。制御部15は、制御手順を規定したプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサで構成され、かかるプログラムは、例えば記憶部16に格納される。
制御部15は、タッチパッド121上で検出した接触情報を、入力信号としてタッチ操作部12から取得する。具体的には、制御部15は、接触物、例えば、操作者の指による接触及び対応する接触位置に関する検出情報を取得する。制御部15は、対応する接触位置に関する検出情報に基づいて、タッチ操作が行われるタッチパッド121上の正確な位置座標を識別する。
制御部15は、タクトスイッチ122のオン状態又はオフ状態に関する信号を、タッチ操作部12から取得する。具体的には、操作者が、タッチパッド121を介して、タクトスイッチ122を押込んだ場合、制御部15は、オン状態の信号を取得する。操作者が、タッチパッド121への押込みを止めて、タクトスイッチ122の押込みを解除した場合、制御部15は、オフ状態の信号を取得する。制御部15は、取得した信号に基づいて、タクトスイッチ122のオン状態又はオフ状態を識別する。
制御部15は、操作者の操作手の一部による接触をタッチパッド121が検出した場合、表示部11を構成する画面上の対応する項目を選択する。この時、制御部15は、当該項目をハイライトさせる。ハイライトとは、所定の項目を強調して表示することである。制御部15は、ハイライトにより上記の項目が選択状態にあることを操作者にフィードバックする。例えば、図3(a)に示すとおり、操作者の指による接触をタッチパッド121の対応する位置で検出した場合、制御部15は、画面上の「NAVI」の機能項目をハイライトさせる。この時、制御部15は、撮像部13により撮像された画像に基づいて、操作者の操作手を対応する位置に重畳表示させる。
続いて、制御部15は、操作者の操作手の一部によるタッチパッド121の押込みによりタクトスイッチ122がオンになった場合、画面上の所定の項目の選択を確定させる。画面上の所定の項目の選択を確定させる操作は、これに限定されず、例えば、タッチパッド121上でのダブルタップなど、任意の操作であってよい。この場合、タッチ操作部12は、タクトスイッチ122を有さなくてもよい。
例えば、図3(a)では、操作者の操作手の一部による押込みによりタクトスイッチ122がオンになった場合、制御部15は、画面上に表示された「NAVI」の項目の選択を確定させる。この時、制御部15は、タッチパッド121に接触している操作者の操作手の一部、例えば人差し指の押込み又はダブルタップなどに合わせて、同様の動きを画面上に表示させる。
制御部15は、車両に関する情報若しくは当該情報を制御するための機能項目、又はこれらの組合せを表示部11に表示させる。また、制御部15は、後述する画像処理により、表示部11を構成する画面上の操作領域の大きさに基づいた表示倍率で、操作者の操作手の少なくとも一部をその画面上に重畳表示させる。
制御部15は、操作部14により検出された、操作者の操作手の少なくとも一部、例えば手根部の動作に基づく信号を取得する。制御部15は、取得した信号に基づいて、例えば当該動作の方向を識別する。制御部15は、検出された動作に基づいて、操作者が表示内容を操作するための画面を選択する。
制御部15は、記憶部16に格納された種々の情報を参照する。具体的には、制御部15は、上記の車両に関する情報又は当該情報を制御するための機能項目に関する情報を参照する。制御部15は、タクトスイッチ122のオン状態又はオフ状態に関する情報を参照する。制御部15は、撮像部13により撮像された画像情報を参照する。制御部15は、表示部11に最終的に重畳表示させる、画像処理された操作者の操作手に関する情報を参照する。
記憶部16は、半導体メモリ又は磁気メモリ等で構成することができ、上述した各種情報及び車載用情報処理システム10を動作させるためのプログラムなどを記憶する。また、記憶部16は、ワークメモリとしても機能する。一例を挙げると、記憶部16は、表示部11に最終的に重畳表示させる、画像処理された操作者の操作手に関する情報などを記憶する。
以下では、図6及び図7を参照して、車載用情報処理システム10が行う画像処理について詳細に説明する。
図6は、タッチ操作部12の所定の領域と、表示部11を構成する画面上の操作領域との対応関係の一例を示す模式図である。図6(a)は、タッチ操作部12の所定の領域R1を示す。図6(b)は、表示部11を構成する画面上の操作領域R2を示す。
制御部15は、タッチ操作部12の所定の領域R1及び表示部11を構成する画面上の操作領域R2を設定する。タッチ操作部12の所定の領域R1とは、操作者が操作手の一部によりタッチ操作を行うための領域である。例えば、タッチ操作部12の所定の領域R1は、タッチパッド121の一部又は全体の領域である。表示部11を構成する画面上の操作領域R2とは、画面上に重畳表示された操作者の操作手が仮想的に操作可能な画面上の領域である。例えば、表示部11を構成する画面上の操作領域R2は、当該画面の一部又は全体の領域である。
図6(a)に示すとおり、タッチ操作部12の所定の領域R1は、タッチ操作部12全体に操作者の操作手が重畳するように、タッチ操作部12の奥側に設定されるのが好適である。タッチ操作部12の奥側とは、例えば、タッチ操作部12を構成するタッチパッド121の奥側である。すなわち、図4及び図6に示すとおり、タッチ操作部12の奥側とは、操作者の腕及び手首をアームレスト及びパームレストにそれぞれ配置したときに、手首から最も離れるタッチパッド121上の領域である。
タッチ操作部12の所定の領域R1は、これに限定されず、上述のとおり、タッチパッド121上の任意の一部の領域であってもよいし、全体領域であってもよい。タッチ操作部12の所定の領域R1がタッチパッド121上の任意の一部の領域である場合、所定の領域R1以外のタッチパッド121上の領域は、タッチ操作に対して反応しないように構成されてもよい。
一方で、表示部11を構成する画面上の操作領域R2は、タッチパッド121の奥側に上記の所定の領域R1が設定されたとき、対応するように、画面の上部に設定される。すなわち、タッチパッド121の奥側及び手前側が、画面の上部及び下部にそれぞれ対応する。このように各々を対応させるのが最も直感的であるが、タッチパッド121と、表示部11を構成する画面との対応関係はこれに限定されない。例えば、上記の対応関係を逆にして、タッチパッド121の手前側及び奥側が、画面の上部及び下部にそれぞれ対応してもよい。この場合、タッチ操作部12全体に操作者の操作手を重畳させるために、タッチ操作部12の奥側の所定の領域R1に対応させて、表示部11を構成する画面上の操作領域R2は、その下部に設定されてもよい。
制御部15は、設定したタッチ操作部12の所定の領域R1内の位置座標と、表示部11を構成する画面上の操作領域R2内の位置座標とを対応させる。例えば、タッチ操作部12の所定の領域R1が、タッチパッド121の一部又は全体の四角の領域であり、画面上の操作領域R2が、当該画面の一部又は全体の四角の領域である場合を考える。この場合、制御部15は、所定の領域R1の4つの頂点と操作領域R2の4つの頂点とをそれぞれ対応させる。制御部15は、4つの頂点の位置座標の対応関係を識別することで、各頂点を結ぶ四角の領域内に位置する各点の位置座標の対応関係を決定することができる。
このような処理は、例えば、車載用情報処理システム10が車両に搭載された初期の段階でキャリブレーションとして実行されてもよいし、随時実行されてもよい。
図7は、車載用情報処理システム10が行う画像処理の様子を示した模式図である。図7(a)は、タッチ操作部12上でタッチ操作を行っている操作者の操作手の様子を示す。図7(b)は、表示部11を構成する画面上に重畳表示させた操作者の操作手の様子を示す。
制御部15は、カメラによって撮像された画像情報を、撮像部13から取得する。図7の領域R3により示すとおり、撮像された画像は、タッチ操作部12でタッチ操作を行う操作者の操作手の少なくとも一部と、タッチ操作部12、特にタッチパッド121とを含む。すなわち、撮像部13は、タッチ操作部12と操作者の操作手との位置関係を撮像する。加えて、上述のとおり、制御部15は、所定の領域R1内の位置座標と操作領域R2内の位置座標とを対応させるので、タッチ操作部12における操作者の操作手の位置と対応するように、当該操作手の少なくとも一部を画面上に重畳表示させることが可能である。
制御部15は、表示部11に操作者の操作手を重畳表示させるとき、上記の画像に基づいて、操作者の操作手の一部又は全体を抽出する画像処理を行う。すなわち、制御部15は、操作者の操作手の輪郭よりも外部の背景等の画像情報を除去する。なお、タッチパッド121の周囲を黒色の縁により囲むことで、制御部15は、撮像された画像に基づいて容易に操作者の操作手を抽出することができる。
さらに、制御部15は、撮像された画像が白黒画像の場合、画像処理によって操作手部分を着色してもよいし、着色しなくてもよい。表示部11に表示される操作者の操作手のリアリティをより向上させるためには、制御部15は、画像処理により着色するのが好適である。
一方で、制御部15は、撮像された画像がカラー画像の場合、操作者の操作手の実際の色彩及び明暗などに合わせて、画面上にそのまま重畳表示させるのが好適である。制御部15は、これに限定されず、背後の表示内容をより容易に視認可能とするために、操作手部分の色彩及び明暗などを排除して、代わりに例えば所定の一色を付す画像処理を行ってもよい。また、制御部15は、操作手部分の色彩及び明暗などを排除して、操作手部分を完全に無色透明とする画像処理を行ってもよい。この場合、制御部15は、操作手の輪郭近傍の部位のみを画面上に表示させる。
以下では、撮像部13によって撮像された画像はカラー画像であり、制御部15は、操作者の操作手の実際の色彩及び明暗などに合わせて、画面上にそのまま重畳表示させるものとして説明する。すなわち、制御部15は、色彩及び明暗などに関する画像処理を行う必要はないものとして説明する。
制御部15は、撮像された画像中のタッチ操作部12の所定の領域R1と、表示部11を構成する画面上の操作領域R2との間の大きさの比率に基づいて、操作者の操作手の表示倍率を決定する。例えば、タッチ操作部12の所定の領域R1が、タッチパッド121の一部又は全体の四角の領域であり、画面上の操作領域R2が、当該画面の一部又は全体の四角の領域である場合を考える。この場合、制御部15は、タッチ操作部12の所定の領域R1の各辺の長さと、画面上の操作領域R2の対応する各辺の長さとの比率をそれぞれ算出する。制御部15は、当該比率に基づいて、表示部11に重畳表示させる操作者の操作手の表示倍率を決定する。
制御部15は、決定した表示倍率に基づいて、撮像された操作者の操作手を、拡大若しくは縮小した状態、又はそのままの状態で表示部11に重畳表示させる。
制御部15は、操作者の操作手の表示倍率を上記の比率と同一としてもよいし、上記の比率に基づく異なる値としてもよい。また、表示倍率の決定処理は、例えば、車載用情報処理システム10が車両に搭載された初期の段階で上述のキャリブレーションと同時に実行されてもよいし、随時実行されてもよい。制御部15は、表示倍率を一度決定すると、その倍率を固定してもよいし、状況に応じて可変としてもよい。例えば、制御部15は、昼間と夜間とで操作者の操作手の表示倍率を変えてもよいし、操作者の設定により表示倍率を適宜変えてもよい。
例えば、表示部11が複数の画面により構成される場合、制御部15は、各々の画面の操作領域R2の大きさに基づいて、重畳表示させる操作者の操作手の表示倍率をそれぞれ変えてもよい。これに限定されず、制御部15は、各々の画面の操作領域R2の大きさに基づいて、例えば、その平均値を導出し、当該平均値に基づいて、重畳表示させる操作者の操作手の表示倍率を一定にしてもよい。
制御部15は、画面上の操作領域R2の大きさのみならず、画面上に表示する内容に応じて、操作者の操作手の表示倍率を変化させてもよい。例えば、表示部11が地図又は機能項目などを表示して、操作者が各々を操作する場合、制御部15は、操作者が操作しやすいようにその操作手の表示倍率を通常よりも低下させて、表示部11に重畳表示させてもよい。
また、制御部15は、例えば、操作手の大きさの異なる操作者間で、表示部11に重畳表示される操作手の大きさを一致させるために、操作者ごとに表示倍率を変えてもよい。一方で、制御部15は、操作手の大きさの異なる操作者間で、表示部11に重畳表示される操作手の表示倍率を一定にして、現実の操作者の操作手の大きさに合わせて重畳表示させてもよい。
制御部15は、撮像部13により撮像された画像に基づいて、所定の時間内で画像処理を行うのが好適である。所定の時間とは、操作者の実際の操作手による操作のタイミングと、画面上に重畳表示させた操作者の操作手の動きのタイミングとの間の時間遅れであって、操作者が意識しない程度の時間遅れを意味する。すなわち、制御部15は、操作者の反応速度及び認知能力などによって操作者が操作に違和感を感じる時間遅れよりも十分に短い時間内で画像処理を完結するのが好適である。例えば、制御部15は、上述した、撮像された操作者の操作手の抽出及び表示倍率の調整のみに画像処理を限定するのが好適である。
すなわち、操作者の操作手によるタッチ操作が検出されるタッチ操作部12の所定の領域R1内の位置座標は、撮像部13による撮像画像の画像処理により識別されるのではなく、上述したとおり、タッチ操作部12、特にタッチパッド121からの検出情報に基づいて識別されるのが好適である。
制御部15は、上記のように2つの画像処理を行うものとして説明するが、これに限定されず、所定の時間内であれば、3つ以上の画像処理を行ってもよい。この場合、例えば、操作者の操作手によるタッチ操作が検出されるタッチ操作部12の所定の領域R1内の位置座標は、撮像部13による撮像画像の画像処理により識別されてもよい。
制御部15は、上記の画像処理を行うにあたり、タッチ操作部12の所定の領域R1及び表示部11を構成する画面上の操作領域R2に関する情報を、記憶部16より参照する。すなわち、制御部15は、検出情報に対応させた、タッチパッド121の所定の領域R1内の位置座標に関する情報を参照する。制御部15は、表示部11を構成する各画面の操作領域R2内の位置座標に関する情報を参照する。制御部15は、キャリブレーションなどにより決定された、重畳表示させる操作者の操作手の表示倍率に関する情報を参照する。
以下では、図8を参照して、操作者が表示部11を構成する複数の画面のうち操作対象とする任意の1つの画面を選択する操作の一例を詳細に説明する。
図8は、図1に示した表示部11の拡大図である。表示部11は、4つの画面111、112、113、及び114を有する。また、画面111は、奥行き方向に異なる2つの表示レイヤ1111及び1112を有する。例えば、画面111の表示レイヤ1111は、操作画面を表示し、表示レイヤ1112は、車間距離、車速、複数車線における自車の走行位置、又は交差点に対する予定通過経路などの車両に関する情報、すなわち自車の走行状態を表示する。例えば、画面112及び113は、電子ミラーによる車両周囲の画像を表示する。例えば、画面114は、カーナビゲーションに関する地図情報、及び車両に関する情報を制御するための機能項目を表示する。
図8では、表示部11を構成する画面の数は4つであり、画面111の表示レイヤの数は2つであるものとして説明するが、これに限定されない。表示部11は、任意の数の画面により構成されてもよいし、画面111は、任意の数の表示レイヤにより構成されてもよい。また、画面111のみ表示レイヤを有するものとして説明するが、これに限定されず、表示部11を構成する他の画面についても、複数の表示レイヤを有してもよい。また、各画面に表示されるコンテンツは、上記に限定されず、任意の画面が、任意のコンテンツを表示してもよい。
制御部15は、操作部14より取得した信号に基づいて、現在選択されている画面から次に選択される画面への移動方向を、検出された操作者の操作手の少なくとも一部(手根部)の動作の方向に対応させる。例えば、画面111が選択されている状態で、操作者が手根部で4方向スイッチを左側に押込むと、制御部15は、画面111の左側に設置された画面112を選択する。同様に、画面111が選択されている状態で、操作者が手根部で4方向スイッチを右側に押込むと、制御部15は、画面111の右側に設置された画面113を選択する。この状態で、操作者が手根部で4方向スイッチを再度右側に押込むと、制御部15は、画面113の右側に設置された画面114を選択する。
表示部11の左端に配置された画面112を選択した状態で、操作者が4方向スイッチをさらに左側に押込んだ場合、制御部15は、右端に戻って画面114を選択してもよいし、選択を変更せず、依然として画面112にとどまるように制御してもよい。表示部11の右端に配置された画面114を選択した状態で、操作者が4方向スイッチをさらに右側に押込んだ場合も、制御部15は同様の制御を行ってもよい。
制御部15は、操作部14より取得した信号に基づいて、現在選択されている表示レイヤから次に選択される表示レイヤへの移動方向を、検出された操作者の操作手の少なくとも一部の動作の方向に対応させる。例えば、表示レイヤ1111が選択されている状態で、操作者が手根部で4方向スイッチを奥側に押込むと、制御部15は、表示レイヤ1111の奥側に配置された表示レイヤ1112を選択する。逆に、表示レイヤ1112が選択されている状態で、操作者が手根部で4方向スイッチを手前側に押込むと、制御部15は、表示レイヤ1112の手前側に配置された表示レイヤ1111を選択する。
例えば、車載用情報処理システム10が表示部11に加えてヘッドアップディスプレイ型の装置を有する場合、上記の動作により選択される対象は、各画面及び各表示レイヤに加えて、虚像を表示するフロントウィンドシールドであってもよい。この場合、例えば、表示レイヤ1112が選択されている状態で、操作者が手根部で4方向スイッチを奥側に押込むと、制御部15は、表示レイヤ1112の奥側に配置されたフロントウィンドシールドを選択する。すなわち、制御部15は、表示レイヤ1111、1112及びフロントウィンドシールドを、1つのまとまった階層構造として識別する。
表示部11の奥端に配置された表示レイヤ1112又はフロントウィンドシールドを選択した状態で、操作者が4方向スイッチをさらに奥側に押込んだ場合、制御部15は、前端に戻って表示レイヤ1111を選択してもよいし、選択を変更せず、依然として表示レイヤ1112又はフロントウィンドシールドにとどまるように制御してもよい。表示部11の前端に配置された画面111を選択した状態で、操作者が4方向スイッチをさらに手前側に押込んだ場合も、制御部15は同様の制御を行ってもよい。
なお、表示レイヤ1112又はフロントウィンドシールドを選択した状態で、操作者が4方向スイッチを左側に押込んだ場合、制御部15は、左側に設置された画面112を選択する。また、表示レイヤ1112又はフロントウィンドシールドを選択した状態で、操作者が4方向スイッチを右側に押込んだ場合、制御部15は、右側に設置された画面113を選択する。
画面112又は113を選択した状態で、操作者が画面111を選択する方向に4方向スイッチを押込むと、制御部15は、予め定められた特定の表示レイヤ又はフロントウィンドシールド(例えば、前端の表示レイヤ1111)に選択を戻してもよいし、直前に選択されていた表示レイヤ又はフロントウィンドシールドに選択を戻してもよい。
画面、表示レイヤ、又はフロントウィンドシールドの選択の方法は上記に限定されず、検出された操作者の操作手の少なくとも一部の動作の方向に対応していれば、任意の方法であってよい。
制御部15は、画面111において選択していない表示レイヤの表示の度合いを抑制してもよいし、抑制しなくてもよい。操作者の視認容易性に鑑みると、制御部15は、選択していない表示レイヤの表示の度合いを抑制するのが好適である。
具体的には、制御部15は、画面111において選択していない表示レイヤの輝度を低下させてもよい。また、制御部15は、グレーアウトにより表示の度合いを抑制してもよい。また、制御部15は、選択していない表示レイヤのRGB全てを排除してもよいし、RGBの任意の1つ又は2つの要素のみを排除してもよい。また、制御部15は、選択していない表示レイヤをぼやかしてもよい。さらに、制御部15は、選択していない表示レイヤをそもそも表示しなくてもよい。これらの方法に限定されず、制御部15は、選択していない表示レイヤの視認性を低下させることで、選択している表示レイヤの視認性を相対的に高めることのできる任意の方法により制御してもよい。
続いて、図9乃至図12を参照して、操作者が自車の走行状態を制御する方法について詳細に説明する。この時、制御部15は、操作者による操作部14での選択操作により、画面111の表示レイヤ1112を選択しているものとする。制御部15は、タッチ操作部12上での操作者の操作手の一部、特に指の動きに基づいて、自車の走行状態を制御する。制御部15は、撮像部13により撮像された画像に基づいて、タッチ操作部12上での実際の指の動きと、表示レイヤ1112に重畳表示させた操作者の操作手の指の動きとを対応させる。
操作者は、タッチ操作部12、特にタッチパッド121上で1つの指を動かし、当該動きに基づいて、自車の走行状態を制御する。1つの指の動きとしては、指の接触点をタッチパッド121上で移動させるスワイプ動作、タッチパッド121の上面から垂直方向に押圧する接触動作、タッチパッド121の表面を軽くたたくタップ動作、又はねじり動作が考えられる。1つの指の動きは、これらに限定されず、タッチパッド121が検出可能な動作であれば、任意の動作であってよい。
制御部15は、1つの指の動きに限定されず、2つ以上の指の動きに基づいて、自車の走行状態を制御してもよい。2つ以上の指の動きとしては、スワイプ動作、2つの指の接触点の間隔を伸縮させるピンチ動作、又は2つ以上の指を同時に回転させる回転動作が考えられる。2つの指の動きは、これらに限定されず、タッチパッド121が検出可能な動作であれば、任意の動作であってよい。
以下では、自車の走行状態は、自車と前車との位置関係、すなわち車間距離、自車の車速、複数車線における自車の走行位置、若しくは交差点に対する予定通過経路又はこれらの組合せであるものとして説明するが、これらに限定されない。制御部15は、自車の任意の走行状態を任意の組合せで制御可能である。
図9乃至図12に示すとおり、制御部15は、表示レイヤ1112に対して、自車の走行状態を、視覚情報によって表示させてもよい。視覚情報は、文字、数字、図形、記号、若しくは色又はこれらの組合せなど、操作者が視認できる任意の情報を含む。以下の表示方法は一例であり、制御部15は、操作者が容易に視認できる任意の方法により自車の任意の走行状態を任意の組合せで表示させてもよい。
図9は、操作者による車間距離の制御の一例を示した模式図である。
例えば、表示レイヤ1112は、自車と前車とを、図形により表示した状態で、自車と前車との位置関係、すなわち、車間距離を文字及び数字で「50m」などと表示してもよいし、自車と前車との間に表示された矢印の大きさによって表現してもよい。矢印により表現する場合、例えば、表示レイヤ1112は、車間距離が短いほど矢印を太く短く、逆に、車間距離が長いほど矢印を細く長く表現してもよい。加えて、制御部15は、車間距離が短いほど目立つ色(例えば、赤色)により矢印を着色してもよいし、逆に、車間距離が長いほど落ち着いた色(例えば、青色)により矢印を着色してもよい。
操作者は、例えば、表示レイヤ1112上の自車の位置に対応するタッチパッド121上の位置で1つの指を接触させ、手前側にスワイプする。この時、制御部15は、操作者のスワイプ動作に応じて、表示レイヤ1112に表示された車間距離を広げつつ、実際の車間距離も広げるように自車を制御する。
一方、操作者が、例えば奥側にスワイプすると、制御部15は、操作者のスワイプ動作に応じて、表示レイヤ1112に表示された車間距離を狭めつつ、実際の車間距離も狭めるように自車を制御する。
逆に、操作者は、車間距離を制御するために、例えば、表示レイヤ1112上の前車の位置に対応するタッチパッド121上の位置で1つの指を接触させ、奥側又は手前側にスワイプさせてもよい。
また、上記の制御を行うための動作は、1つの指によるスワイプ動作に限定されず、任意の動作であってよい。例えば、操作者は、2つの指により、表示レイヤ1112上の自車の両端に対応するタッチパッド121上の2つの位置に2つの指をそれぞれ接触させ、スワイプしてもよい。この時、表示レイヤ1112に重畳表示された操作手は、図形により表現された自車を2つの指ではさみこむようにして、手前側又は奥側に移動させる。
同様に、操作者は、例えば、表示レイヤ1112上の自車及び前車の各位置に対応するタッチパッド121上の2つの位置に2つの指をそれぞれ接触させ、ピンチしてもよい。この時、制御部15は、ピンチアウト動作又はピンチイン動作に応じて、車間距離を広げたり、又は狭めたりする。
図10は、操作者による自車の車速の制御の一例を示した模式図である。
例えば、表示レイヤ1112は、車速を文字及び数字で「50km/h」などと表示してもよいし、自車の進行方向に表示された矢印の大きさによって表現してもよい。矢印により表現する場合、例えば、表示レイヤ1112は、車速が大きいほど矢印を太く長く、逆に、車速が小さいほど矢印を細く短く表現してもよい。加えて、制御部15は、車速が大きいほど目立つ色(例えば、赤色)により矢印を着色してもよいし、逆に、車速が小さいほど落ち着いた色(例えば、青色)により矢印を着色してもよい。
操作者は、例えば、表示レイヤ1112上の自車の位置に対応するタッチパッド121上の位置で1つの指を接触させ、手前側にスワイプする。この時、制御部15は、操作者のスワイプ動作に応じて、表示レイヤ1112に表示された車速を下げつつ、実際の車速も下げるように自車を制御する。
一方、操作者が、例えば奥側にスワイプすると、制御部15は、操作者のスワイプ動作に応じて、表示レイヤ1112に表示された車速を上げつつ、実際の車速も上げるように自車を制御する。
また、上記の制御を行うための動作は、1つの指によるスワイプ動作に限定されず、任意の動作であってよい。例えば、操作者は、2つの指により、表示レイヤ1112上の自車の両端に対応するタッチパッド121上の2つの位置に2つの指をそれぞれ接触させ、スワイプしてもよい。この時、表示レイヤ1112に重畳表示された操作手は、図形により表現された自車を2つの指ではさみこむようにして、手前側又は奥側に移動させる。
同様に、操作者は、例えば、タッチパッド121上の任意の位置でピンチしてもよい。この時、制御部15は、ピンチアウト動作又はピンチイン動作に応じて、車速を下げたり、又は上げたりする。
図11は、操作者による複数車線における自車の走行位置の制御の一例を示した模式図である。
例えば、表示レイヤ1112は、複数車線における自車の走行位置を、文字で「右車線」などと表示してもよいし、自車とその進行方向に表示された矢印とによって表現してもよい。矢印により表現する場合、例えば、表示レイヤ1112は、右車線(追い越し車線)に位置しているときは矢印を太く長く、逆に、それ以外の車線に位置しているときは矢印を細く短く表現してもよい。加えて、制御部15は、右車線(追い越し車線)に位置しているときは目立つ色(例えば、赤色)により矢印を表現してもよいし、逆に、それ以外の車線に位置しているときは落ち着いた色(例えば、青色)により矢印を表現してもよい。
また、表示レイヤ1112は、車線変更を行うための予定経路を、文字で「左車線に変更」などと表示してもよいし、予定経路に沿った形状の矢印によって表現してもよい。矢印により表現する場合、例えば、表示レイヤ1112は、車線変更する際の車速に応じて、矢印の太さを変更してもよい。すなわち、表示レイヤ1112は、自車の車速が小さいほど矢印を細く、逆に、大きいほど矢印を太く表現してもよい。加えて、制御部15は、車線変更する際の車速が小さいほど、落ち着いた色(例えば、青色)により矢印を着色してもよいし、逆に車速が大きいほど、目立つ色(例えば、赤色)により矢印を着色してもよい。
操作者は、例えば、表示レイヤ1112上の自車の位置に対応するタッチパッド121上の位置で1つの指を接触させ、表示された車線をまたぐようにスワイプする。この時、制御部15は、操作者のスワイプ動作に応じて、表示レイヤ1112に表示された現在の車線を変更しつつ、実際の走行車線も変更するように自車を制御する。
また、上記の制御を行うための動作は、1つの指によるスワイプ動作に限定されず、任意の動作であってよい。例えば、操作者は、2つの指により、表示レイヤ1112上の自車の両端に対応するタッチパッド121上の2つの位置に2つの指をそれぞれ接触させ、スワイプしてもよい。この時、表示レイヤ1112に重畳表示された操作手は、図形により表現された自車を2つの指ではさみこむようにして、異なる車線に移動させる。
制御部15は、例えば、操作者が指でタッチパッド121を長押しすることで、点線で表現された自車のダミーを表示させてもよい。表示レイヤ1112は、例えば、現在の走行車線に対応する位置に、図形により表現された自車を配置したまま、重畳表示された操作手がダミーをつまんで、車線変更を行うための予定経路上を移動させるように表示してもよい。
図12は、操作者による、交差点に対する予定通過経路の制御の一例を示した模式図である。
例えば、表示レイヤ1112は、交差点と自車との位置関係を図形により表示する。また、表示レイヤ1112は、交差点に対する予定通過経路を、文字で「右折」などと表示してもよいし、矢印によって表現してもよい。矢印により表現する場合、例えば、表示レイヤ1112は、予定通過経路に沿った形状の矢印を表示してもよいし、交差点への予定進入速度を矢印の太さによって表現してもよい。すなわち、表示レイヤ1112は、自車の交差点への予定進入速度が小さいほど矢印を細く、逆に、大きいほど矢印を太く表現してもよい。加えて、制御部15は、交差点への予定進入速度が小さいほど、落ち着いた色(例えば、青色)により矢印を着色してもよいし、逆に予定進入速度が大きいほど、目立つ色(例えば、赤色)により矢印を着色してもよい。
操作者は、例えば、表示レイヤ1112上の自車の位置に対応するタッチパッド121上の位置で1つの指を接触させ、交差点での予定通過経路に沿ってスワイプする。この時、制御部15は、操作者のスワイプ動作に応じて、表示レイヤ1112に上述した矢印を表示させる。その後、制御部15は、予定通過経路に従って交差点を通過するよう、自車を制御する。
また、上記の制御を行うための動作は、1つの指によるスワイプ動作に限定されず、任意の動作であってよい。例えば、操作者は、2つの指により、表示レイヤ1112上の自車の両端に対応するタッチパッド121上の2つの位置に2つの指をそれぞれ接触させ、スワイプしてもよい。この時、表示レイヤ1112に重畳表示された操作手は、図形により表現された自車を2つの指ではさみこむようにして、予定通過経路に沿って移動させる。
制御部15は、例えば、操作者が指でタッチパッド121を長押しすることで、点線で表現された自車のダミーを表示させてもよい。表示レイヤ1112は、例えば、現在の走行位置に、図形により表現された自車を配置したまま、重畳表示された操作手がダミーをつまんで、予定通過経路上を移動させるように表示してもよい。
図13は、車載用情報処理システム10の動作の一例を示すフローチャートである。図13(a)は主に、操作者が操作部14により画面を選択操作する際の制御を示すフローチャートである。図13(b)は、操作者が自車の走行状態を制御する際のフローチャートである。
初めに、制御部15は、キャリブレーションを行う。すなわち、制御部15は、設定されたタッチ操作部12の所定の領域R1内の位置座標と、表示部11を構成する画面上の操作領域R2内の位置座標とを対応させる(ステップS10)。
続いて、制御部15は、キャリブレーションなどによって、表示部11に重畳表示させる操作者の操作手の表示倍率を決定する(ステップS11)。
次に、制御部15は、撮像部13により撮像された画像に基づいて、タッチ操作部12上に操作者の操作手が重畳しているかを判別する(ステップS12)。
制御部15は、タッチ操作部12上に操作者の操作手が重畳していると判別した場合、ステップS13に進む。制御部15は、タッチ操作部12上に操作者の操作手が重畳していないと判別した場合、再度ステップS12に戻り、操作者の操作手が重畳するまで待機する。
制御部15は、タッチ操作部12上に操作者の操作手が重畳していると判別した場合、操作者の操作手の一部又は全体を抽出する画像処理を行う(ステップS13)。
続いて、制御部15は、ステップS11で決定された表示倍率に基づいて、撮像された操作者の操作手を重畳表示させる(ステップS14)。
続いて、制御部15は、操作部14から操作者の操作手の少なくとも一部の動作に関する検出情報を取得したかを判別する(ステップS15)。
制御部15は、検出情報を取得した場合、ステップS16に進む。制御部15は、検出情報を取得しない場合、ステップS18に進む。
制御部15は、検出情報を取得した場合、識別した動作の方向に対応する画面を新たに選択する(ステップS16)。
制御部15は、新たに選択された画面に合わせた表示倍率に基づいて、撮像された操作者の操作手を重畳表示させる(ステップS17)。
続いて、制御部15は、タッチ操作部12からタッチ操作に関する検出情報を取得したかを判別する(ステップS18)。
制御部15は、検出情報を取得した場合、ステップS19に進む。制御部15は、検出情報を取得しない場合、再度ステップS18に戻り、検出情報を取得するまで待機する。
制御部15は、検出情報を取得した場合、さらに、現在選択されている画面が自車の走行状態を表示しているかを判別する(ステップS19)。
制御部15は、自車の走行状態を表示していないと判別した場合、ステップS20に進む。制御部15は、自車の走行状態を表示していると判別した場合、図13(b)のステップS21に進む。
制御部15は、自車の走行状態を表示していないと判別した場合、現在選択されている画面上で、タッチ操作部12でのタッチ操作に基づく操作を実行する(ステップS20)。その後、フローは終了する。
一方、制御部15は、自車の走行状態を表示していると判別した場合、ステップS21からステップS24において、制御対象となる自車の走行状態を判別する。ステップS21からステップS24までの判別は、この順序に限定されず、任意の順序で行われてもよいし、同時に並列して行われてもよい。
具体的には、制御部15は、制御対象となる自車の走行状態が車間距離であるかを判別する(ステップS21)。
制御部15は、制御対象となる自車の走行状態が車間距離ではないと判別した場合、ステップS22に進む。制御部15は、車間距離であると判別した場合、ステップS25に進む。
続いて、制御部15は、制御対象となる自車の走行状態が車間距離ではないと判別した場合、制御対象となる自車の走行状態が車速であるかを判別する(ステップS22)。
制御部15は、制御対象となる自車の走行状態が車速ではないと判別した場合、ステップS23に進む。制御部15は、車速であると判別した場合、ステップS26に進む。
続いて、制御部15は、制御対象となる自車の走行状態が車速ではないと判別した場合、制御対象となる自車の走行状態が複数車線における走行位置であるかを判別する(ステップS23)。
制御部15は、制御対象となる自車の走行状態が走行位置ではないと判別した場合、ステップS24に進む。制御部15は、走行位置であると判別した場合、ステップS27に進む。
続いて、制御部15は、制御対象となる自車の走行状態が走行位置ではないと判別した場合、制御対象となる自車の走行状態が交差点での予定通過経路であるかを判別する(ステップS24)。
制御部15は、制御対象となる自車の走行状態が予定通過経路ではないと判別した場合、図13(a)に戻り、フローは終了する。制御部15は、予定通過経路であると判別した場合、ステップS28に進む。
制御部15は、制御対象となる自車の走行状態が車間距離であると判別した場合、自車と前車との位置関係を制御する(ステップS25)。その後、制御部15は、再度ステップS21に戻る。
制御部15は、制御対象となる自車の走行状態が車速であると判別した場合、自車の車速を制御する(ステップS26)。その後、制御部15は、再度ステップS21に戻る。
制御部15は、制御対象となる自車の走行状態が走行位置であると判別した場合、複数車線における自車の走行位置を制御する(ステップS27)。その後、制御部15は、再度ステップS21に戻る。
制御部15は、制御対象となる自車の走行状態が予定通過経路であると判別した場合、交差点での自車の通過経路を制御する(ステップS28)。その後、制御部15は、再度ステップS21に戻る。
以上により、本実施形態に係る車載用情報処理システム10は、表示部11に表示された操作者の操作手が仮想的に画面上で情報を操作するので、操作者に対して直感的な操作を可能とする。すなわち、操作者は、実際の感覚により近い状態で画面内にアクセスできる。また、操作者は、操作手の実際の位置と画面上の位置関係とを直感的に認識できる。従って、車載用情報処理システム10は、ポインタなどを表示させる従来の装置と比べて、操作者が画面を注視する時間を低減させることが可能である。
車載用情報処理システム10は、画像処理を行う時間を限定するので、最小限の遅延により、操作者の操作手を重畳表示させることが可能である。すなわち、車載用情報処理システム10は、実際の操作手と画面上に重畳表示された操作手との間で、時間的な動きのズレを低減することができる。これにより、操作者は、より違和感なく画面上に表示される情報を操作可能である。
車載用情報処理システム10は、撮像部13により撮像された操作者の操作手を抽出する画像処理を行うので、画面上で操作者の操作手を忠実に重畳表示させることが可能である。これにより、操作者は、画面上に重畳表示された操作手を、自身の手であると直感的に認識することができる。
車載用情報処理システム10は、撮像部13により撮像された操作者の操作手の表示倍率を変更する画像処理を行うので、各画面に合わせた最適な大きさで操作者の操作手を重畳表示させることが可能である。これにより、操作者は、画面上に重畳表示されている操作手にリアリティを感じつつ、その背後に表示された表示内容を容易に視認可能である。
車載用情報処理システム10は、タッチ操作が検出される所定の領域R1内の位置座標を画像処理により識別する場合と比べて、最小限の遅延により、操作者の操作手を重畳表示させることが可能である。また、車載用情報処理システム10は、撮像部13により撮像された画像に基づいて間接的に位置座標を識別するのではなく、タッチ操作部12により直接識別するので、精度良く位置座標を識別することができる。すなわち、車載用情報処理システム10は、タッチ操作部12により操作手が実際に接触している位置を検出するので、操作者が画面上に表示された機能項目などを選択する際に、誤動作を引き起こす可能性が低い。
車載用情報処理システム10では、撮像部13が操作者の操作手全体を撮像することで、操作者は、画面上に重畳表示された操作手が自身の手であることを容易に認識できる。さらに、操作者は、操作手のどの部分を動かしているのかを、画面上の表示に基づいて容易に認識できる。また、操作者は、実際の操作手の位置と、画面上の位置との関係を正確に認識するので、操作手の移動量及び移動可能な画面上の領域を容易に把握できる。
車載用情報処理システム10は、撮像部13により操作者の操作手全体を撮像することで、タッチパッド121上の操作者の操作手を精度良く識別することが可能である。すなわち、車載用情報処理システム10は、操作者の操作手を人の手として精度良く認識することが可能である。さらに、車載用情報処理システム10は、操作者の操作手の各部の識別をより精度良く行うことが可能である。すなわち、車載用情報処理システム10は、撮像された画像中の指がどの指に対応するかを精度良く識別することが可能である。また、車載用情報処理システム10は、操作手全体を撮像することで、操作手全体の大きさ、操作手全体に占める各部の大きさの割合などを精度良く識別することが可能である。これにより、車載用情報処理システム10は、画面中での操作者の操作手の移動量、移動可能な画面上の領域を、タッチパッド121上の実際の操作手の動きと対応させて精度良く識別することが可能である。
車載用情報処理システム10は、タッチパッド121の奥側に所定の領域R1を設定し、画面上の上部に操作領域R2を設定することで、操作者は、必然的にタッチ操作部12全体に自身の操作手を重畳させることになる。この時、車載用情報処理システム10は、撮像部13により、必然的に操作者の操作手全体を撮像可能である。なお、所定の領域R1以外のタッチパッド121上の領域をタッチ操作に対して無反応とすることで、操作者の意識は所定の領域R1により集中することになる。この時、車載用情報処理システム10は、より確実に操作者の操作手全体を撮像可能である。
車載用情報処理システム10は、操作者が接触により選択した項目をハイライトさせることで、どの指がタッチパッド121に接触しているかを、視覚情報としても明瞭に認識することができる。また、操作者は、重畳表示された操作手が画面上のどの位置で接触しているのか、又はどの項目が選択されているのかを容易に視認可能である。
車載用情報処理システム10は、タクトスイッチ122がオンになるときに操作者に対してクリック感を与えるので、操作者は、自身の動作による触感的なフィードバックを得ることができ、より直感的な操作が可能である。換言すると、タクトスイッチ122が選択の確定に用いられることで、操作者は、自然な動作で選択した項目を確定させることができる。加えて、操作者は、指に働く反力によって、画面上に重畳表示された操作手に対してよりリアリティを感じる。すなわち、操作者は、自身の実際の操作手があたかも直接画面に触れているような錯覚を覚えやすくなる。
車載用情報処理システム10は、重畳表示させる操作者の操作手を半透過にするので、リアリティを確保しつつ、操作者は、画面上に表示される情報を容易に視認可能である。すなわち、操作者は、より直感的に画面上に表示される情報を操作可能である。
車載用情報処理システム10は、タッチ操作部12の上方に撮像部13を設置することで、操作者の操作手全体をより容易に撮像可能である。
車載用情報処理システム10では、操作者は、操作部14上で自身の操作手の少なくとも一部を動作させるので、各画面を容易に選択できる。すなわち、操作者は、表示部11の各画面を目視しながら得る視覚情報に基づいて、自身の操作手に視線を変更することなく、各画面を選択できる。従って、車載用情報処理システム10は、操作者の画面選択操作をより簡便にし、操作者の利便性を向上させる。
車載用情報処理システム10は、現在選択されている画面から次に選択される画面への移動方向を、検出された動作の方向に対応させるので、直感的な画面選択操作を可能とする。すなわち、操作者は、次の画面を選択するために、視覚により識別した各画面の位置情報に基づいて、通常の感覚により、自身の操作手の少なくとも一部を動作させることができる。
車載用情報処理システム10は、奥行き方向に異なる複数の表示レイヤを有する画面を含むので、より多くの情報を1つの画面上に表示させることが可能である。すなわち、車載用情報処理システム10は、異なる種類の情報であっても、表示レイヤを分けることによって、1つの画面上で同時に表示させることが可能である。
車載用情報処理システム10は、現在選択されている表示レイヤから次に選択される表示レイヤへの移動方向を、検出された動作の方向に対応させるので、直感的な表示レイヤ選択操作を可能とする。すなわち、操作者は、次の表示レイヤを選択するために、視覚により識別した各表示レイヤの位置情報に基づいて、通常の感覚により、自身の操作手の少なくとも一部を動作させることができる。
車載用情報処理システム10は、選択されていない表示レイヤの表示の度合いを抑制するので、選択されている表示レイヤの視認性を高めることができる。
車載用情報処理システム10は、輝度を低下させることで表示の度合いを抑制するので、選択されている表示レイヤを明瞭に表示させることができる。すなわち、車載用情報処理システム10は、選択されていない表示レイヤの輝度を低下させることで、選択されている表示レイヤの輝度を相対的に高めることができ、明瞭な表示を可能とする。
車載用情報処理システム10は、グレーアウトにより選択されてない表示レイヤの表示の度合いを抑制するので、選択されている表示レイヤの視認性を相対的に高めることができる。
車載用情報処理システム10は、選択されていない表示レイヤを上記の任意の方法により表示させる場合、全く表示しない場合に比べて、表示レイヤ構造に対する操作者の視認性を向上させることができる。すなわち、操作者は、画面上のどの位置にどの数の表示レイヤが設けられているかを容易に視認できる。
車載用情報処理システム10は、パームレストに配置され、4方向スイッチにより構成される操作部14を有するので、操作者は、簡易な動作で各画面又は各表示レイヤを選択できる。すなわち、操作者は、視覚により識別した各画面又は各表示レイヤに関する奥、手前、左、及び右の方向に基づいて、4方向スイッチを対応する方向に押込むだけで、各画面を選択できる。また、車載用情報処理システム10は、各画面又は各表示レイヤに関する奥、手前、左、及び右の方向を、4方向スイッチの奥側、手前側、左側、及び右側のスイッチとそれぞれ対応させるので、操作者は、直感的に選択操作を行うことができる。
車載用情報処理システム10では、タッチ操作部12上での操作手の一部の実際の動きに従って、重畳表示された操作手が表示レイヤ1112上で仮想的に自車の走行状態を制御するので、操作者は、実際の自車の走行状態を直感的に制御できる。
車載用情報処理システム10は、タッチ操作部12上での1つの指の動きに基づいて、自車の走行状態を制御するので、操作者は、複雑な指の動作を行うことなく、容易かつ直感的に自車の走行状態を制御できる。
車載用情報処理システム10は、タッチ操作部12上での2つ以上の指の動きに基づいて、自車の走行状態を制御するので、操作者は、直感的に自車の走行状態を制御できる。また、タッチ操作部12上で動作させる指の数を増やすことで、車載用情報処理システム10は、制御に対応付ける指の動作パターンのバリエーションを増やすことができる。
車載用情報処理システム10は、様々な視覚情報により自車の走行状態を表示するので、操作者は、自車の走行状態を容易、又は直感的に視認できる。従って、車載用情報処理システム10は、操作者が画面を注視する時間を低減させるので、インストルメントパネル周りの従来の装置と比べて、操作者が進行方向から視線をそらす時間を低減させることが可能である。
車載用情報処理システム10では、自車の走行状態として車間距離が含まれるので、操作者は、自車と前車との位置関係を直感的に制御できる。
車載用情報処理システム10では、自車の走行状態として車速が含まれるので、操作者は、自車の車速を直感的に制御できる。
車載用情報処理システム10では、自車の走行状態として複数車線における走行位置が含まれるので、操作者は、複数車線における自車の走行位置を直感的に制御できる。すなわち、操作者は、タッチパッド121上でのタッチ操作に基づいて、直感的に車線変更を行うことができる。
車載用情報処理システム10では、自車の走行状態として、交差点に対する予定通過経路が含まれるので、操作者は、交差点に対する通過経路を直感的に制御できる。すなわち、操作者は、タッチパッド121上でのタッチ操作に基づいて、直感的に交差点における右折又は左折を制御することができる。
本発明は、その精神又はその本質的な特徴から離れることなく、上述した実施形態以外の他の所定の形態で実現できることは当業者にとって明白である。従って、先の記述は例示的なものであり、これに限定されるものではない。発明の範囲は、先の記述によってではなく、付加した請求項によって定義される。あらゆる変更のうちその均等の範囲内にあるいくつかの変更は、その中に包含されるものとする。
10 車載用情報処理システム
11 表示部
111、112、113、114 画面
1111、1112 表示レイヤ
12 タッチ操作部
121 タッチパッド
122 タクトスイッチ
13 撮像部
14 操作部
15 制御部
16 記憶部
R1 所定の領域
R2 操作領域
R3 領域

Claims (8)

  1. 自車の走行状態を表示する少なくとも1つの画面を有する表示部と、
    操作者の操作手による接触を検出するタッチ操作部と、
    前記操作手の少なくとも一部と、前記タッチ操作部とを撮像する撮像部と、
    前記撮像部により撮像された画像に基づいて、前記操作手の少なくとも一部を前記画面上に重畳表示させ、前記タッチ操作部上での前記操作手の一部の動きに基づいて、前記自車の走行状態を制御する制御部と、
    を備える、
    車載用情報処理システム。
  2. 前記制御部は、前記タッチ操作部における1つの指の動きに基づいて、前記自車の走行状態を制御する、
    請求項1に記載の車載用情報処理システム。
  3. 前記制御部は、前記タッチ操作部における2つ以上の指の動きに基づいて、前記自車の走行状態を制御する、
    請求項1に記載の車載用情報処理システム。
  4. 前記表示部は、前記自車の走行状態を、視覚情報によって表示する、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車載用情報処理システム。
  5. 前記自車の走行状態は、当該自車と前車との位置関係である、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車載用情報処理システム。
  6. 前記自車の走行状態は、当該自車の車速である、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車載用情報処理システム。
  7. 前記自車の走行状態は、複数車線における当該自車の走行位置である、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車載用情報処理システム。
  8. 前記自車の走行状態は、交差点に対する予定通過経路である、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車載用情報処理システム。
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