JP2017186934A - ディーゼルエンジンの燃焼制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高負荷時におけるNOxの生成及び煤の排出を抑制することができるディーゼルエンジンの燃焼制御装置を提供する。【解決手段】燃焼制御装置30は、エンジン負荷が負荷閾値以上であるときに、第2燃料噴射を前段噴射と後段噴射とに分割する燃料噴射分割処理部36と、インジェクタ10を制御するインジェクタ制御部37とを備え、燃料噴射分割処理部36は、後段噴射の燃料噴射量が前段噴射の燃料噴射量よりも少量となるように後段噴射の燃料噴射量を決定する共に、第2燃料噴射の燃料噴射量から後段噴射の燃料噴射量を減量することで、前段噴射の燃料噴射量を決定し、インジェクタ制御部37は、エンジン負荷が負荷閾値以上であるときは、決定された燃料噴射量に応じて第1燃料噴射を実施すると共に、決定された燃料噴射量に応じて前段噴射及び後段噴射を実施するように、インジェクタ10を制御する。【選択図】図3

Description

本発明は、ディーゼルエンジンの燃焼制御装置に関する。
従来におけるディーゼルエンジンの燃焼制御装置としては、例えば特許文献1に記載されている装置が知られている。特許文献1に記載の燃焼制御装置は、燃料を2回に分割して噴射させるディーゼルエンジンにおいて、エンジンの負荷が増加する過程にあるときは、1回目及び2回目の燃料噴射の噴射量を増加させると共に、1回目の燃料噴射の噴射時期を進角させて、1回目の燃料噴射と2回目の燃料噴射とのインターバルを拡大させている。
特開2009−264332号公報
しかしながら、上記従来技術においては、以下の問題点が存在する。即ち、エンジンの負荷が高くなって、2回目の燃料噴射の噴射量が増加すると、燃焼室の燃焼温度が上昇してNOxの生成量が増加してしまう。また、2回目の燃料噴射の噴射量が増加することで、燃焼室のキャビティ内に形成されるリッチ混合気領域が増加して、結果的に煤(soot)の生成量が増加してしまう。
本発明の目的は、高負荷時におけるNOxの生成及び煤の排出を抑制することができるディーゼルエンジンの燃焼制御装置を提供することである。
本発明の一態様は、シリンダ内に往復昇降可能に配置されたピストンを有し、主燃料噴射を少なくとも第1燃料噴射と第2燃料噴射とに分割して実施する予混合圧縮着火燃焼式のディーゼルエンジンの燃焼制御装置において、シリンダ及びピストンにより画成される燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁と、エンジンの負荷を検出する負荷検出部と、エンジンの回転数を検出する回転数検出部と、負荷検出部により検出されたエンジンの負荷と回転数検出部により検出されたエンジンの回転数とに基づいて、ピストンが圧縮上死点に達する前に実施が開始される第1燃料噴射の燃料噴射量と、第1燃料噴射の後においてピストンが圧縮上死点に達する前に実施が開始される第2燃料噴射の燃料噴射量とを決定する燃料噴射量決定部と、負荷検出部により検出されたエンジンの負荷が負荷閾値以上であるときに、第2燃料噴射を、前段噴射と当該前段噴射の後に噴射休止期間を挟んで実施される後段噴射とに分割する燃料噴射分割処理部と、燃料噴射弁を制御する燃料噴射弁制御部とを備え、燃料噴射分割処理部は、後段噴射の燃料噴射量が前段噴射の燃料噴射量よりも少量となるように後段噴射の燃料噴射量を決定する共に、燃料噴射量決定部により決定された第2燃料噴射の燃料噴射量から後段噴射の燃料噴射量を減量することで、前段噴射の燃料噴射量を決定し、燃料噴射弁制御部は、エンジンの負荷が負荷閾値よりも低いときは、燃料噴射量決定部により決定された燃料噴射量に応じて第1燃料噴射及び第2燃料噴射を実施するように、燃料噴射弁を制御し、エンジンの負荷が負荷閾値以上であるときは、燃料噴射量決定部により決定された燃料噴射量に応じて第1燃料噴射を実施すると共に、燃料噴射分割処理部により決定された燃料噴射量に応じて前段噴射及び後段噴射を実施するように、燃料噴射弁を制御することを特徴とする。
このような燃焼制御装置においては、エンジンの負荷が負荷閾値以上であるときに、第2燃料噴射を、前段噴射と当該前段噴射の後に噴射休止期間を挟んで実施される後段噴射とに分割し、後段噴射の燃料噴射量が前段噴射の燃料噴射量よりも少量となるように後段噴射の燃料噴射量を決定する共に、エンジンの負荷とエンジンの回転数とに基づいて決定された第2燃料噴射の燃料噴射量から後段噴射の燃料噴射量を減量することで、前段噴射の燃料噴射量を決定することにより、第1燃料噴射の次に実施される燃料噴射の燃料噴射量が減少する。従って、燃焼室の燃焼温度の上昇が抑えられるため、NOxの生成が抑制される。また、第1燃料噴射の次に実施される燃料噴射の燃料噴射量が減少するため、燃焼室に形成されるリッチ混合気領域が減少する。従って、煤の生成が抑制されるため、煤の排出が抑制される。さらに、エンジンの負荷が負荷閾値以上であるときは、前段噴射の後に噴射休止期間を挟んで後段噴射を実施することにより、燃焼後半における燃焼室の温度が高くなる。これにより、煤の酸化が促進されるため、煤の排出が更に抑制される。
負荷閾値は、第1負荷閾値と、第1負荷閾値よりも大きい第2負荷閾値とを有し、燃料噴射弁制御部は、エンジンの負荷が第1負荷閾値以上であり且つ第2負荷閾値よりも低いときは、後段噴射を1回実施するように燃料噴射弁を制御し、エンジンの負荷が第2負荷閾値以上であるときは、後段噴射を第1後段噴射と当該第1後段噴射の後に噴射休止期間を挟んで実施される第2後段噴射とに分割して実施するように燃料噴射弁を制御してもよい。このようにエンジンの負荷が第1負荷閾値以上であり且つ第2負荷閾値よりも低いときは、後段噴射の実施回数が1回のみであるため、燃焼波形の重心が圧縮上死点に近づくようになる。これにより、燃費の向上を図ることができる。
燃料噴射弁制御部は、エンジンの負荷が負荷閾値以上であるときに、後段噴射を第1後段噴射と当該第1後段噴射の後に噴射休止期間を挟んで実施される第2後段噴射とに分割して実施するように燃料噴射弁を制御してもよい。この場合には、エンジンの負荷が負荷閾値以上であるときは、エンジンの負荷とエンジンの回転数とに基づいて決定された第2燃料噴射の燃料噴射量から、第1後段噴射の燃料噴射量及び第2後段噴射の燃料噴射量の合計分が減量されるため、第1燃料噴射の次に実施される燃料噴射の燃料噴射量が十分に減少する。これにより、NOx及び煤の生成が一層抑制される。
燃料噴射弁制御部は、燃焼室のスワール流によって第1後段噴射による燃料噴霧が規定角度分だけ流された後に第2後段噴射を実施するように、燃料噴射弁を制御してもよい。この場合には、第1後段噴射による燃料噴霧と第2後段噴射による燃料噴霧との干渉が発生しにくいため、燃焼室の空気利用率が向上する。これにより、煤の酸化が更に促進されるため、煤の排出が一層抑制される。
燃料噴射弁制御部は、ピストンが圧縮上死点に達する前に第1燃料噴射及び前段噴射を順次実施し、ピストンが圧縮上死点に達した後において前段噴射による燃料噴霧との空間距離が確保される時期に後段噴射を実施するように、燃料噴射弁を制御してもよい。この場合には、前段噴射による高温の燃料噴霧と後段噴射による燃料噴霧との間に存在するリーン混合気の燃焼温度の上昇が抑えられる。これにより、NOxの生成が一層抑制される。
本発明によれば、高負荷時におけるNOxの生成及び煤の排出を抑制することができるディーゼルエンジンの燃焼制御装置が提供される。
本発明の一実施形態に係る燃焼制御装置が適用されるディーゼルエンジンを示す概略構成図である。 図1に示されたエンジン本体の一部を示す拡大断面図である。 図1に示されたECUの機能ブロック図である。 図3に示されたECUにより実行される制御処理手順を示すフローチャートである。 図4に示された制御処理手順において使用される負荷閾値マップを示すグラフである。 1番目〜4番目の燃料噴射が実施されたときに燃料噴霧が溜まる領域を示す断面図である。 1番目〜4番目の燃料噴射が実施されたときに燃料噴霧が溜まる領域を示す平面図である。 4発の燃料噴射を行う場合及び2発の燃料噴射を行う場合における熱発生率波形の一例を燃料噴射パターンと共に比較して示すグラフである。 4発の燃料噴射を行う場合及び2発の燃料噴射を行う場合における筒内温度の一例を比較して示すグラフである。 低負荷時及び高負荷時における燃焼室の当量比分布及び温度分布を示すイメージ図である。 本発明の他の実施形態に係る燃焼制御装置において、ECUにより実行される制御処理手順を示すフローチャートである。 図11に示された制御処理手順において使用される負荷閾値マップを示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃焼制御装置が適用されるディーゼルエンジンを示す概略構成図である。同図において、ディーゼルエンジン1は、予混合圧縮着火燃焼式の4気筒直列型ディーゼルエンジンである。ディーゼルエンジン1は、4つのシリンダ2を有するエンジン本体3を備えている。
エンジン本体3は、図2に示されるように、4つのシリンダ2を構成するシリンダブロック4及びシリンダヘッド5を有している。シリンダヘッド5は、シリンダブロック4の上面に固定されている。シリンダブロック4内には、4つのピストン6(1つのみ図示)が往復昇降可能に配置されている。シリンダブロック4とシリンダヘッド5とピストン6とで囲まれる空間は、燃焼室7を画成している。ピストン6の上部(頂部)には、燃焼室7の一部を構成する凹状のキャビティ部8が設けられている。キャビティ部8は、環状溝構造のボール部8aを有している。ボール部8aは、断面略半円形状を呈している。
ピストン6の頂部には、ピストン6の径方向内側に突出するリップ部9が設けられている。リップ部9は、ピストン6の頂面6aとボール部8aとの間の部分である。つまり、リップ部9の上端位置は、ピストン6の頂面6aとの境界の位置である。リップ部9の下端位置は、ボール部8aとの境界の位置である。
図1に戻り、ディーゼルエンジン1は、各燃焼室7に燃料を噴射する4つのインジェクタ10(燃料噴射弁)と、各インジェクタ10と接続され、高圧燃料を貯留すると共に各インジェクタ10に高圧燃料を供給するコモンレール11とを備えている。インジェクタ10は、図2に示されるように、シリンダヘッド5に取り付けられている。インジェクタ10は、4つの噴孔(図示せず)を有し、各噴孔から所定の噴射角(コーン角)で燃料を噴射する。
また、ディーゼルエンジン1は、エンジン本体3にインテークマニホールド12を介して接続され、燃焼室7に空気を吸入するための吸気通路13と、エンジン本体3にエキゾーストマニホールド14を介して接続され、燃焼室7で発生した排気ガスを排出するための排気通路15とを備えている。
吸気通路13には、上流側から下流側に向けてエアクリーナー16、ターボ過給機17のコンプレッサ18、インタークーラー19及びスロットルバルブ20が配設されている。排気通路15には、上流側から下流側に向けてターボ過給機17のタービン21及び触媒付きDPF22が配設されている。
また、ディーゼルエンジン1は、燃焼室7で発生した排気ガスの一部をEGR(排気再循環)ガスとして燃焼室7に還流させるEGRユニット23を備えている。EGRユニット23は、吸気通路13とエキゾーストマニホールド14とを接続するように設けられたEGR通路24と、このEGR通路24に配設され、エキゾーストマニホールド14から吸気通路13へのEGRガスの還流量を調整するEGRバルブ25と、EGR通路24におけるEGRバルブ25よりも上流側に配設され、EGR通路24を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラ26と、このEGRクーラ26をバイパスするようにEGR通路24に接続されたバイパス通路27と、EGR通路24におけるバイパス通路27との接続部に配設され、EGRガスの流路をEGRクーラ26及びバイパス通路27の何れかに切り替える切替弁28とを有している。
本実施形態の燃焼制御装置30は、吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程という1サイクル毎に、燃焼室7に空気を吸入すると共にインジェクタ10から燃焼室7に燃料を複数回に分けて噴射(分割噴射)することにより、予混合圧縮着火燃焼及び拡散燃焼を行う装置である。
燃焼制御装置30は、上記のインジェクタ10と、アクセル開度センサ31と、エンジン回転数センサ32と、ECU(Electronic Control Unit)33とを備えている。アクセル開度センサ31は、アクセル開度をディーゼルエンジン1の負荷(エンジン負荷)として検出する負荷検出部である。エンジン回転数センサ32は、ディーゼルエンジン1のエンジン本体3の回転数(エンジン回転数)を検出する回転数検出部である。
ECU33は、CPU、RAM、ROM及び入出力インターフェース等により構成されている。ECU33は、図3に示されるように、燃料噴射量決定部34と、負荷閾値設定部35と、燃料噴射分割処理部36と、インジェクタ制御部37(燃料噴射弁制御部)とを有している。
燃料噴射量決定部34は、アクセル開度センサ31及びエンジン回転数センサ32の検出値に基づいて、第1燃料噴射及び当該第1燃料噴射の後に噴射休止期間を挟んで実施される第2燃料噴射の燃料噴射量を決定する。第1燃料噴射及び第2燃料噴射は、主燃料噴射である。
負荷閾値設定部35は、エンジン回転数センサ32の検出値に基づいて、燃料噴射を実施する回数を決めるための負荷閾値を設定する。
燃料噴射分割処理部36は、アクセル開度センサ31により検出されたエンジン負荷が負荷閾値T1(後述)以上であるときに、第2燃料噴射を、前段噴射と当該前段噴射の後に噴射休止期間を挟んで実施される後段噴射とに分割する。このとき、燃料噴射分割処理部36は、後段噴射の燃料噴射量が前段噴射の燃料噴射量よりも少量となるように後段噴射の燃料噴射量を決定する共に、燃料噴射量決定部34により決定された第2燃料噴射の燃料噴射量から後段噴射の燃料噴射量を減量することで、前段噴射の燃料噴射量を決定する。
インジェクタ制御部37は、燃料噴射量決定部34により決定された燃料噴射量及び燃料噴射分割処理部36により決定された燃料噴射量に応じて第1燃料噴射及び第2燃料噴射を実施するように、インジェクタ10を制御する。
図4は、ECU33により実行される制御処理手順を示すフローチャートである。以下、当該フローチャートを参照して、燃焼制御装置30の動作を説明する。
図4において、ECU33は、まずアクセル開度センサ31により検出されたエンジン負荷及びエンジン回転数センサ32により検出されたエンジン回転数を取得する(手順S101)。
続いて、ECU33は、手順S101において取得されたエンジン負荷及びエンジン回転数に基づいて、1番目の燃料噴射(第1燃料噴射)の燃料噴射量及び2番目の燃料噴射(第2燃料噴射)の燃料噴射量をそれぞれ決定する(手順S102)。1番目の燃料噴射及び2番目の燃料噴射は、予混合圧縮着火燃焼を行うための主燃料噴射である。なお、2番目の燃料噴射は、予混合圧縮着火燃焼及び拡散燃焼を行ってもよい。2番目の燃料噴射の燃料噴射量は、1番目の燃料噴射の燃料噴射量よりも多くなるように設定される。1番目の燃料噴射の燃料噴射量及び2番目の燃料噴射の燃料噴射量は、エンジン負荷及びエンジン回転数が高くなるほど多くなるように設定される。このとき、2番目の燃料噴射の燃料噴射量の増加率は、1番目の燃料噴射の燃料噴射量の増加率よりも高い。
続いて、ECU33は、手順S101において取得されたエンジン回転数に基づいて、負荷閾値T1(第1負荷閾値)及び負荷閾値T2(第2負荷閾値)を設定する(手順S103)。負荷閾値T1は、燃料噴射を実施する回数を2回にするか3回以上にするかを決めるための閾値である。負荷閾値T2は、燃料噴射を実施する回数を3回にするか4回にするかを決めるための閾値である。負荷閾値T2は、負荷閾値T1よりも大きい。負荷閾値T1,T2は、図5に示されるような負荷閾値マップを用いて設定される。負荷閾値マップは、エンジン回転数とエンジン負荷と負荷閾値T1,T2との関係を表すマップである。
続いて、ECU33は、手順S101において取得されたエンジン負荷が負荷閾値T1よりも低いかどうかを判断する(手順S104)。ECU33は、エンジン負荷が負荷閾値T1よりも低いと判断したときは、手順S102において決定された1番目の燃料噴射の燃料噴射量に応じて1番目の燃料噴射を実施するように、インジェクタ10を制御する(手順S105)。
このとき、ECU33は、ピストン6が圧縮上死点(TDC)に達する前の早期に1番目の燃料噴射を実施するように、インジェクタ10を制御する。具体的には、1番目の燃料噴射の噴射開始時期T1sは、t≦T1s≦tとなるように設定される。tは、ピストン6が圧縮上死点に達する前にインジェクタ10から噴射される燃料噴霧の中心がリップ部9の上端に位置する時期である。tは、ピストン6が圧縮上死点に達する前にインジェクタ10から噴射される燃料噴霧の中心がリップ部9の下端に位置する時期である。
これにより、燃料と空気との予混合気は、ピストン6が圧縮上死点に達する前の早期に着火する(図8参照)。そして、1番目の燃料噴射による最初の熱発生ピークは、ピストン6が圧縮上死点に達する前に現れる(図8参照)。
1番目の燃料噴射の噴射完了時期T1eは、T1e<tとなるように設定される。tは、燃焼室7の温度(筒内温度)が予混合気の着火温度(例えば1100K程度)となる時期である。
このように1番目の燃料噴射の噴射時期が設定されることにより、インジェクタ10から噴射される燃料噴霧の大部分がリップ部9の上部で受け止められる。このため、1番目の燃料噴射による燃料噴霧は、図6に示されるように、燃焼室7におけるリップ部9の上方領域及びスキッシュエリアを含む領域Aに溜まるようになる。そして、1番目の燃料噴射による燃焼が領域Aにおいて行われる。
続いて、ECU33は、手順S102において決定された2番目の燃料噴射の燃料噴射量に応じて2番目の燃料噴射を実施するように、インジェクタ10を制御し(手順S106)、本処理の実行を終了する。
このとき、ECU33は、ピストン6が圧縮上死点に達する前に2番目の燃料噴射を実施するように、インジェクタ10を制御する。具体的には、2番目の燃料噴射の噴射開始時期T2sは、T2s>tとなるように設定される。tは、ピストン6が圧縮上死点に達する前にインジェクタ10から噴射される燃料噴霧の中心がリップ部9の頂点よりも下側(ボール部8a側)に位置する時期である。
これにより、燃料と空気との予混合気は、ピストン6が圧縮上死点に達する前に着火する(図8参照)。そして、2番目の燃料噴射による2つ目の熱発生ピークは、ピストン6が圧縮上死点に達する前後に現れる(図8参照)。このとき、2つ目の熱発生ピーク値は、最初の熱発生ピーク値よりも高くなる。
2番目の燃料噴射の噴射完了時期T2eは、ピストン6が圧縮上死点に達する直前の時期である。
このように2番目の燃料噴射の噴射時期が設定されることにより、インジェクタ10から噴射される燃料噴霧の大部分がボール部8aで受け止められる。このため、2番目の燃料噴射による燃料噴霧は、図6に示されるように、燃焼室7におけるキャビティ部8の領域Bに溜まるようになる。そして、2番目の燃料噴射による燃焼がキャビティ部8の領域Bにおいて行われる。
ECU33は、手順S104においてエンジン負荷が負荷閾値T1以上であると判断したときは、エンジン負荷が負荷閾値T1以上であり且つ負荷閾値T2よりも低いかどうかを判断する(手順S107)。
ECU33は、エンジン負荷が負荷閾値T1以上であり且つ負荷閾値T2よりも低いと判断したときは、手順S102において決定された2番目の燃料噴射(前段噴射)の燃料噴射量から、3番目の燃料噴射(後段噴射)の燃料噴射量分を減量することにより、2番目の燃料噴射の燃料噴射量を補正する(手順S108)。3番目の燃料噴射の燃料噴射量は、1番目の燃料噴射の燃料噴射量及び2番目の燃料噴射の燃料噴射量よりも少ない。なお、3番目の燃料噴射の燃料噴射量は、固定値として予め設定されていてもよいし、或いはエンジン負荷に基づいて決定してもよい。
続いて、ECU33は、手順S102において決定された1番目の燃料噴射の燃料噴射量に応じて1番目の燃料噴射を実施するように、インジェクタ10を制御する(手順S109)。このとき、1番目の燃料噴射の燃料噴射時期は、上記の手順S105と同様である。
続いて、ECU33は、手順S108において補正された2番目の燃料噴射の燃料噴射量に応じて2番目の燃料噴射を実施するように、インジェクタ10を制御する(手順S110)。このとき、2番目の燃料噴射の燃料噴射時期は、上記の手順S106と同様である。
続いて、ECU33は、3番目の燃料噴射の燃料噴射量に応じて3番目の燃料噴射を実施するように、インジェクタ10を制御し(手順S111)、本処理の実行を終了する。このとき、ECU33は、ピストン6が圧縮上死点に達した後に、3番目の燃料噴射を実施するように、インジェクタ10を制御する。具体的には、ECU33は、ピストン6が圧縮上死点に達した後において2番目の燃料噴射による燃料噴霧との空間距離が確保される時期に3番目の燃料噴射を実施するように、インジェクタ10を制御する。
このように3番目の燃料噴射の噴射時期が設定されることにより、3番目の燃料噴射による燃料噴霧は、図6に示されるように、燃焼室7の中央部におけるキャビティ部8の上方の領域Cに溜まるようになり、2番目の燃料噴射による燃料噴霧と干渉することは少ない。
ECU33は、手順S107においてエンジン負荷が負荷閾値T2以上であると判断したときは、手順S102において決定された2番目の燃料噴射(前段噴射)の燃料噴射量から、3番目の燃料噴射(後段噴射の第1後段噴射)の燃料噴射量と4番目の燃料噴射(後段噴射の第2後段噴射)の燃料噴射量との合計分を減量する(図8参照)ことにより、2番目の燃料噴射の燃料噴射量を補正する(手順S112)。つまり、後段噴射は、第1後段噴射と当該第1後段噴射の後に噴射休止期間を挟んで実施される第2後段噴射とに分割される。4番目の燃料噴射の燃料噴射量は、1番目の燃料噴射の燃料噴射量及び2番目の燃料噴射の燃料噴射量よりも少ない。4番目の燃料噴射の燃料噴射量は、3番目の燃料噴射の燃料噴射量と同じでもよいし、異なっていてもよい。なお、4番目の燃料噴射の燃料噴射量は、3番目の燃料噴射の燃料噴射量と同様に、固定値として予め設定されていてもよいし、或いはエンジン負荷に基づいて決定してもよい。
続いて、ECU33は、手順S102において決定された1番目の燃料噴射の燃料噴射量に応じて1番目の燃料噴射を実施するように、インジェクタ10を制御する(手順S113)。このとき、1番目の燃料噴射の燃料噴射時期は、上記の手順S105と同様である。
続いて、ECU33は、手順S112において補正された2番目の燃料噴射の燃料噴射量に応じて2番目の燃料噴射を実施するように、インジェクタ10を制御する(手順S114)。このとき、2番目の燃料噴射の燃料噴射時期は、上記の手順S106と同様である。
続いて、ECU33は、3番目の燃料噴射の燃料噴射量に応じて3番目の燃料噴射を実施するように、インジェクタ10を制御する(手順S115)。このとき、3番目の燃料噴射の燃料噴射時期は、上記の手順S111と同様である。
続いて、ECU33は、4番目の燃料噴射の燃料噴射量に応じて4番目の燃料噴射を実施するように、インジェクタ10を制御する(手順S116)。このとき、ECU33は、図7に示されるように、燃焼室7のスワール流によって3番目の燃料噴射による燃料噴霧が規定角度分だけ流された後で且つ2番目の燃料噴射による燃料噴霧との空間距離が確保される時期に4番目の燃料噴射を実施するように、インジェクタ10を制御する。
燃焼室7のスワール流によって3番目の燃料噴射による燃料噴霧が規定角度分だけ流されたかどうかは、例えばスワール流の流速、インジェクタ10のコーン角、燃料噴霧のペネトレーション、吸入空気量、燃料噴射量、燃料噴射圧及び筒内圧(燃焼室7の圧力)を用いて予めマップ化しておき、吸入空気量、燃料噴射量、燃料噴射圧及び筒内圧を取得して判断する。なお、規定角度は、4番目の燃料噴射による燃料噴霧が3番目の燃料噴射による燃料噴霧と干渉しないような角度である。
このように4番目の燃料噴射の噴射時期が設定されることにより、図7に示されるように、3番目の燃料噴射による燃料噴霧と4番目の燃料噴射による燃料噴霧との干渉が発生することは少ない。また、4番目の燃料噴射による燃料噴霧は、図6に示されるように、燃焼室7の中央部におけるキャビティ部8の上方の領域Dに溜まるようになり、2番目の燃料噴射による燃料噴霧との干渉が発生することは少ない。このとき、4番目の燃料噴射による燃料噴霧は、燃焼室7の中央部において3番目の燃料噴射による燃料噴霧よりも僅かに高い位置に溜まる。
以上において、燃料噴射量決定部34は、上記の手順S101,S102を実行する。負荷閾値設定部35は、上記の手順S101,S103を実行する。燃料噴射分割処理部36は、上記の手順S104,S107,S108,S112を実行する。インジェクタ制御部37は、上記の手順S104〜S107,S109〜S111,S113〜S116を実行する。
図8は、4発の燃料噴射を行う場合及び2発の燃料噴射を行う場合における熱発生率波形の一例を燃料噴射パターンと共に比較して示すグラフである。図8において、実線Pが4発の燃料噴射を行う場合を示し、破線Qが2発の燃料噴射を行う場合を示している。なお、各場合においてエンジン負荷は同じである。
4発の燃料噴射を行う場合には、エンジン負荷及びエンジン回転数に基づいて決定された2番目の燃料噴射の燃料噴射量から、3番目の燃料噴射の燃料噴射量と4番目の燃料噴射の燃料噴射量との合計分だけ減量される。このため、2発の燃料噴射を行う場合に比べて、2番目の燃料噴射による2つ目の熱発生ピークが早く立ち下がる。しかし、4発の燃料噴射を行う場合には、3番目の燃料噴射及び4番目の燃料噴射が実施されるため、ピストン6が圧縮上死点に達した後に、3番目の燃料噴射及び4番目の燃料噴射による小さな熱発生ピークが現れる。
図9は、4発の燃料噴射を行う場合及び2発の燃料噴射を行う場合における筒内温度(燃焼室7の温度)の一例を比較して示すグラフである。図9において、実線Pが4発の燃料噴射を行う場合を示し、破線Qが2発の燃料噴射を行う場合を示している。
4発の燃料噴射を行う場合には、2番目の燃料噴射の燃料噴射量が減量されるため、2発の燃料噴射を行う場合に比べて、筒内温度の最大値が低い。しかし、4発の燃料噴射を行う場合には、3番目の燃料噴射及び4番目の燃料噴射が実施されるため、2発の燃料噴射を行う場合に比べて、燃焼後半における筒内温度が高くなる。
図10(a)は、低負荷時における燃焼室7の当量比分布及び温度分布の一例を示し、図10(b)は、高負荷時における燃焼室7の当量比分布及び温度分布の一例を示している。
エンジン負荷が高くなると、2番目の燃料噴射の燃料噴射量が増加するため、燃焼室7の燃焼温度が上昇する。従って、燃焼室7においてリーン混合気が存在する領域Xの温度が上昇するため、NOxの生成量が増加する。また、エンジン負荷が高くなると、2番目の燃料噴射の燃料噴射量が増加するため、2番目の燃料噴射によりボール部8aの底部に存在するリッチ混合気が増加し、結果的に煤(soot)及びCOの生成量が増加する。
これに対し本実施形態においては、エンジン負荷が負荷閾値T1以上であるときに、3番目の燃料噴射の燃料噴射量及び4番目の燃料噴射の燃料噴射量が2番目の燃料噴射の燃料噴射量よりも少量となるように、3番目の燃料噴射の燃料噴射量及び4番目の燃料噴射の燃料噴射量が決定されると共に、エンジン負荷とエンジン回転数とに基づいて決定された2番目の燃料噴射の燃料噴射量から、3番目の燃料噴射の燃料噴射量分、または3番目の燃料噴射の燃料噴射量と4番目の燃料噴射の燃料噴射量との合計分を減量することで、2番目の燃料噴射の燃料噴射量が決定される。このため、1番目の燃料噴射の次に実施される2番目の燃料噴射の燃料噴射量が減少する。従って、燃焼室7の燃焼温度の上昇が抑えられるため、燃焼室7においてリーン混合気が存在する領域の温度上昇が抑えられる。これにより、NOxの生成が抑制される。また、1番目の燃料噴射の次に実施される2番目の燃料噴射の燃料噴射量が減少するため、燃焼室7に形成されるリッチ混合気領域が減少する。従って、煤及びCOの生成が抑制されるため、煤及びCOの排出が抑制される。さらに、エンジン負荷が負荷閾値T1以上であるときは、2番目の燃料噴射の後に噴射休止期間を挟んで、3番目の燃料噴射のみ、または3番目の燃料噴射及び4番目の燃料噴射を実施することにより、燃焼後半における燃焼室7の温度が高くなる。これにより、煤及びCOの酸化が促進されるため、煤及びCOの排出が更に抑制される。このように高負荷時におけるNOxの生成、煤及びCOの排出を抑制することができる。
また、本実施形態では、エンジン負荷が負荷閾値T1以上であり且つ負荷閾値T2よりも低いときは、2番目の燃料噴射が実施された後に、3番目の燃料噴射のみが実施されるので、燃焼波形の重心が圧縮上死点(TDC)に近づくようになる。これにより、燃費の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、燃焼室7のスワール流によって3番目の燃料噴射による燃料噴霧が規定角度分だけ流された後に4番目の燃料噴射が実施されるので、3番目の燃料噴射による燃料噴霧と4番目の燃料噴射による燃料噴霧との干渉が発生しにくい。このため、燃焼室7の空気利用率が向上する。しかも、3番目の燃料噴射の燃料噴射量及び4番目の燃料噴射の燃料噴射量は少量であるため、燃料が空気と混合されやすい。これにより、煤及びCOの酸化が更に促進されるため、煤及びCOの排出が一層抑制される。
また、本実施形態では、ピストン6が圧縮上死点に達する前に1番目の燃料噴射及び2番目の燃料噴射が順次実施され、ピストン6が圧縮上死点に達した後において2番目の燃料噴射による燃料噴霧との空間距離が確保される時期に3番目の燃料噴射及び4番目の燃料噴射が実施される。このため、2番目の燃料噴射による高温の燃料噴霧と3番目の燃料噴射及び4番目の燃料噴射による燃料噴霧との間に存在するリーン混合気の燃焼温度の上昇が抑えられる。これにより、NOxの生成が一層抑制される。
図11は、本発明の他の実施形態に係る燃焼制御装置30において、ECU33により実行される制御処理手順を示すフローチャートである。
図11において、ECU33は、図4に示されるフローチャートと同様に手順S101,S102を実行した後、エンジン回転数に基づいて負荷閾値Tを設定する(手順S103A)。負荷閾値Tは、燃料噴射を実施する回数を2回にするか4回にするかを決めるための閾値である。負荷閾値Tは、図12に示されるような負荷閾値マップを用いて設定される。負荷閾値マップは、エンジン回転数とエンジン負荷と負荷閾値Tとの関係を表すマップである。
続いて、ECU33は、エンジン負荷が負荷閾値Tよりも低いかどうかを判断する(手順S104A)。ECU33は、エンジン負荷が負荷閾値Tよりも低いと判断したときは、図4に示されるフローチャートと同様に手順S105,S106を実行する。ECU33は、エンジン負荷が負荷閾値T以上であると判断したときは、図4に示されるフローチャートと同様に手順S112〜S116を実行する。
以上において、負荷閾値設定部35は、上記の手順S101,S103Aを実行する。燃料噴射分割処理部36は、上記の手順S104A,S112を実行する。インジェクタ制御部37は、上記の手順S104A〜S106,S113〜S116を実行する。
このように本実施形態においては、エンジン負荷が負荷閾値T以上であるときに、3番目の燃料噴射の燃料噴射量及び4番目の燃料噴射の燃料噴射量が2番目の燃料噴射の燃料噴射量よりも少量となるように、3番目の燃料噴射の燃料噴射量及び4番目の燃料噴射の燃料噴射量が決定されると共に、エンジン負荷とエンジン回転数とに基づいて決定された2番目の燃料噴射の燃料噴射量から、3番目の燃料噴射の燃料噴射量と4番目の燃料噴射の燃料噴射量との合計分を減量することで、2番目の燃料噴射の燃料噴射量が決定される。このため、1番目の燃料噴射の次に実施される2番目の燃料噴射の燃料噴射量が減少する。従って、燃焼室7の燃焼温度の上昇が抑えられるため、燃焼室7においてリーン混合気が存在する領域の温度の上昇が抑えられる。これにより、NOxの生成が抑制される。また、1番目の燃料噴射の次に実施される2番目の燃料噴射の燃料噴射量が減少するため、燃焼室7に形成されるリッチ混合気領域が減少する。従って、煤及びCOの生成が抑制されるため、煤及びCOの排出が抑制される。さらに、エンジン負荷が負荷閾値T以上であるときは、2番目の燃料噴射の後に噴射休止期間を挟んで3番目の燃料噴射及び4番目の燃料噴射を実施することにより、燃焼後半における燃焼室7の温度が高くなる。これにより、煤及びCOの酸化が促進されるため、煤及びCOの排出が更に抑制される。
また、本実施形態では、エンジン負荷が負荷閾値T以上であるときは、2番目の燃料噴射の燃料噴射量から、3番目の燃料噴射の燃料噴射量と4番目の燃料噴射の燃料噴射量との合計分が減量されるため、1番目の燃料噴射の次に実施される2番目の燃料噴射の燃料噴射量が十分に減少する。これにより、NOx、煤及びCOの生成が一層抑制される。
なお、本発明は、上記実施形態には限定されない。例えば、上記実施形態では、ピストン6が圧縮上死点(TDC)に達する前に2番目の燃料噴射の実施が終了しているが、特にその形態には限られず、ピストン6が圧縮上死点に達する前に2番目の燃料噴射の実施が開始されていれば、ピストン6が圧縮上死点に達した後に2番目の燃料噴射の実施が終了してもよい。この場合、例えばインジェクタ10から噴射された燃料の50%以上が空気と予混合すればよい。
また、上記実施形態では、2番目の燃料噴射(前段噴射)の後に実施される後段噴射が1回または2回実施されているが、特にその形態には限られず、エンジン負荷が十分に高いときには、後段噴射を3回以上実施してもよい。
1…ディーゼルエンジン、2…シリンダ、6…ピストン、7…燃焼室、10…インジェクタ(燃料噴射弁)、30…燃焼制御装置、31…アクセル開度センサ(負荷検出部)、32…エンジン回転数センサ(回転数検出部)、34…燃料噴射量決定部、36…燃料噴射分割処理部、37…インジェクタ制御部(燃料噴射弁制御部)。

Claims (5)

  1. シリンダ内に往復昇降可能に配置されたピストンを有し、主燃料噴射を少なくとも第1燃料噴射と第2燃料噴射とに分割して実施する予混合圧縮着火燃焼式のディーゼルエンジンの燃焼制御装置において、
    前記シリンダ及び前記ピストンにより画成される燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    前記エンジンの負荷を検出する負荷検出部と、
    前記エンジンの回転数を検出する回転数検出部と、
    前記負荷検出部により検出された前記エンジンの負荷と前記回転数検出部により検出された前記エンジンの回転数とに基づいて、前記ピストンが圧縮上死点に達する前に実施が開始される前記第1燃料噴射の燃料噴射量と、前記第1燃料噴射の後において前記ピストンが前記圧縮上死点に達する前に実施が開始される前記第2燃料噴射の燃料噴射量とを決定する燃料噴射量決定部と、
    前記負荷検出部により検出された前記エンジンの負荷が負荷閾値以上であるときに、前記第2燃料噴射を、前段噴射と当該前段噴射の後に噴射休止期間を挟んで実施される後段噴射とに分割する燃料噴射分割処理部と、
    前記燃料噴射弁を制御する燃料噴射弁制御部とを備え、
    前記燃料噴射分割処理部は、前記後段噴射の燃料噴射量が前記前段噴射の燃料噴射量よりも少量となるように前記後段噴射の燃料噴射量を決定する共に、前記燃料噴射量決定部により決定された前記第2燃料噴射の燃料噴射量から前記後段噴射の燃料噴射量を減量することで、前記前段噴射の燃料噴射量を決定し、
    前記燃料噴射弁制御部は、前記エンジンの負荷が前記負荷閾値よりも低いときは、前記燃料噴射量決定部により決定された燃料噴射量に応じて前記第1燃料噴射及び前記第2燃料噴射を実施するように、前記燃料噴射弁を制御し、前記エンジンの負荷が前記負荷閾値以上であるときは、前記燃料噴射量決定部により決定された燃料噴射量に応じて前記第1燃料噴射を実施すると共に、前記燃料噴射分割処理部により決定された燃料噴射量に応じて前記前段噴射及び前記後段噴射を実施するように、前記燃料噴射弁を制御することを特徴とするディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
  2. 前記負荷閾値は、第1負荷閾値と、前記第1負荷閾値よりも大きい第2負荷閾値とを有し、
    前記燃料噴射弁制御部は、前記エンジンの負荷が前記第1負荷閾値以上であり且つ前記第2負荷閾値よりも低いときは、前記後段噴射を1回実施するように前記燃料噴射弁を制御し、前記エンジンの負荷が前記第2負荷閾値以上であるときは、前記後段噴射を第1後段噴射と当該第1後段噴射の後に噴射休止期間を挟んで実施される第2後段噴射とに分割して実施するように前記燃料噴射弁を制御することを特徴とする請求項1記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
  3. 前記燃料噴射弁制御部は、前記エンジンの負荷が前記負荷閾値以上であるときに、前記後段噴射を第1後段噴射と当該第1後段噴射の後に噴射休止期間を挟んで実施される第2後段噴射とに分割して実施するように前記燃料噴射弁を制御することを特徴とする請求項1記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
  4. 前記燃料噴射弁制御部は、前記燃焼室のスワール流によって前記第1後段噴射による燃料噴霧が規定角度分だけ流された後に前記第2後段噴射を実施するように、前記燃料噴射弁を制御することを特徴とする請求項2または3記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
  5. 前記燃料噴射弁制御部は、前記ピストンが圧縮上死点に達する前に前記第1燃料噴射及び前記前段噴射を順次実施し、前記ピストンが前記圧縮上死点に達した後において前記前段噴射による燃料噴霧との空間距離が確保される時期に前記後段噴射を実施するように、前記燃料噴射弁を制御することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
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