JP2017186079A - チャック付き包装袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】殺菌に用いた過酸化水素の残留を安価に防止できるチャック付き包装袋の提供を目的とする。【解決手段】開封予定線5を有する袋本体2と、袋本体の内側において開封予定線に沿って設けられたチャック3と、を備え、チャックが、互いに着脱可能に嵌まり合う一対の嵌合部21,22と、各嵌合部に一体に形成され、袋本体の内側の一対の対向面部18,19にそれぞれ固定された一対の取付基部23,24と、を備え、第一取付基部23が、第二取付基部24の幅方向の両端よりも幅方向に長く延びる一対の延長部25,26を有し、一対の延長部の各先端部は、第二取付基部が固定された対向面部に接着され、第一延長部25の先端部と第二取付基部が固定された対向面部との接着部分は、易剥離部27とされ、第二延長部26のうち開封予定線と重なる部位に、開封予定線の長手方向に延びる溝部30が形成されているチャック付き包装袋1。【選択図】図2

Description

本発明は、チャック付き包装袋に関する。
病院等においては、患者さんなどに栄養剤や医薬品などの流動食を投与する際、胃や腸に挿入したチューブを通して流動食を投与することがある。この場合、あらかじめ、パウチ内に収納されていた内容物に希釈液などを追加して、パウチの下方に設けられた注出口にチューブを連結させて行っている。
このようなパウチでは、希釈液などを追加するための充填口が設けられ、この充填口を再封するためのチャックが設けられているものがある。例えば、特許文献1に記載の「注出口付きパウチ」がある。
この注出口付きパウチは、上部シール部分に外部より飲料水等を注入するための開口部を有し、かつ前記開口部に左右に跨る開閉封自在なチャックが形成され、さらには、パウチを吊り下げるための吊下げ孔がシール部分に形成され、開口部の左右に少なくとも僅かなシール幅を残し、シール部分の一部を切り取った形状からなる切欠き部が形成され、開口部のチャックの上方の位置にシール部分の左右から内方に突出するシール部分が設けられている。
このような、栄養剤や医薬品などの内容物は、保存性や体内に投与されることから、無菌であることが求められる。そのため、一般にパウチは内容物が充填密封された後、加圧加熱殺菌されている。
この加圧加熱殺菌では、内容物の中心部まで充分に殺菌するために、外側部分の内容物には過度の熱処理が行われ、その結果、内容物の変質により、栄養分の損失や吸収され難くなることが考えられる。
このような過度の熱処理を行わずに、充分な無菌性を得る方法として、無菌充填方法がある。これは、内容物は液体殺菌機などで殺菌しておき、殺菌処理した包装材料に、無菌の雰囲気中で無菌的に内容物を充填し密封シールする方法である。
このような無菌充填の場合は、包装材料の殺菌処理には、過酸化水素水へ浸漬させたり、過酸化水素ガスの雰囲気中を通したりして殺菌し、その後、包装材料に残留した過酸化水素を除去している。
特許第5003037号公報
しかしながら、前述のパウチのように、チャックが設けられている場合、チャックの嵌合部に過酸化水素が残留してしまうことがある。残留した過酸化水素を完全に除去することは難しく、過酸化水素を充分に除去するためには、多くの時間が必要となり、コスト的な問題が生じる。
本発明は、上述した事情に鑑みたものであって、殺菌に用いた過酸化水素がチャック部分に残留することを安価に防止できるチャック付き包装袋を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、外部に対して密閉された空間、及び、前記空間を外部に開口させるための開封予定線を有する袋本体と、前記袋本体の内側において前記開封予定線に沿って設けられ、前記開封予定線において前記袋本体が切断された状態で袋本体の開口を開閉するチャックと、を備え、前記チャックが、前記開封予定線の長手方向に延びて形成され、互いに着脱可能に嵌まり合う一対の嵌合部と、各嵌合部に一体に形成され、前記袋本体の内面のうち互いに対向する一対の対向面部にそれぞれ固定された一対の取付基部と、を備え、一対の前記取付基部のうち第一取付基部が、第二取付基部の幅方向の両端よりも前記幅方向に長く延びる一対の延長部を有し、一対の前記延長部のそれぞれの延長方向の先端部は、前記第二取付基部が固定された前記対向面部に接着され、一対の前記延長部のうち第一延長部の先端部と前記第二取付基部が固定された前記対向面部との接着部分は、易剥離部とされ、第二延長部の先端部と前記嵌合部との間には、前記開封予定線が位置し、前記第二延長部のうち前記開封予定線と重なる部位に、前記開封予定線の長手方向に延びる溝部が形成されているチャック付き包装袋である。
前記袋本体が、前記空間を囲むシール部を有し、前記開封予定線と交わる前記シール部の外側の縁部に、開封用のノッチが形成されていてもよい。
前記第一取付基部と前記嵌合部との接続部分から前記溝部に至る前記第一取付基部の長さが、10mm以上25mm以下であってもよい。
幅方向における前記溝部の両端は、前記開封予定線に対して前記幅方向に間隔をあけて位置してもよい。
前記溝部の内面が、前記幅方向に互いに間隔をあけて並ぶ複数の角部を有してもよい。
本発明によれば、殺菌に用いた過酸化水素がチャック部分に残留することを安価に防止することができる。
本発明の一実施形態に係るチャック付き包装袋を模式的に示す平面図である。 図1のII−II矢視断面図である。 図1,2のチャック付き包装袋の製造方法の一例を示すフローチャートである。 図1,2のチャック付き包装袋の製造方法の一例において長尺フィルムに口栓及びチャックテープを取り付けた状態を模式的に示す平面図である。 図4のV−V矢視断面図である。 図1,2のチャック付き包装袋を開封した状態を模式的に示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係るチャック付き包装袋を模式的に示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係るチャック付き包装袋を模式的に示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係るチャック付き包装袋を模式的に示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係るチャック付き包装袋を模式的に示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係るチャック付き包装袋を模式的に示す平面図である。
以下、図1〜6を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態のチャック付き包装袋1は、袋本体2と、チャック3とを備える。
袋本体2は、外部に対して密閉された内容物収納部(空間)4、及び、内容物収納部4を外部に開口させるための開封予定線5を有する。本実施形態の袋本体2は、内容物収納部4を囲むシール部6を有する。より具体的に、袋本体2は、一対のフィルム部16,17を重ね合わせ(図2参照)、一対のフィルム部16,17の周縁部同士を密着させてシール部6とすることで構成されている。
フィルム部16,17は、図1に示す平面視において概ね矩形状に形成されている。フィルム部16,17の上側の辺、右側の辺及び左側の辺は、単純な直線状に形成されている。フィルム部16,17の下側の辺は、例えば上側の辺に平行する直線状に形成されてもよいが、本実施形態では、左右の両端から中央部に向かうにしたがって下方に傾斜している。本実施形態の一対のフィルム部16,17は、平面視で左右対称の形状に形成されている。
シール部6には、フィルム部16,17の上側の辺を含む天シール部11、フィルム部16,17の左側の辺を含む左側シール部12、フィルム部16,17の右側の辺を含む右側シール部13、及び、フィルム部16,17の下側の辺を含む地シール部14を含む。
フィルム部16,17の辺に直交する方向におけるシール部6の寸法(幅寸法)は、例えば全て等しくてもよい。本実施形態では、シール部6の一部が他の部分よりも幅広に形成されている。具体的には、天シール部11のうち右側部分が、天シール部11の左側部分よりも幅広とされた幅広シール部15となっている。
袋本体2の開封予定線5は、例えば天シール部11の下方において左側シール部12から右側シール部13まで直線状に延びてもよいが、本実施形態では天シール部11の左側部分の下方において左側シール部12から幅広シール部15まで直線状に延びている。
開封予定線5と交わるシール部6の外側の縁部には、開封用のノッチ7が形成されている。本実施形態では、開封予定線5が左側シール部12の外側の縁部にのみ到達し、右側シール部13や天シール部11の外側の縁部に到達しない。このため、ノッチ7は左側シール部12のみに形成されている。
幅広シール部15には、天シール部11の外側の縁部から下方に延びる切れ目8が形成されている。切れ目8は、例えばミシン目等のように、幅広シール部15を貫通する複数の小孔や長孔を切れ目8が延びる方向に間隔をあけて配列して構成されている。これにより、幅広シール部15が不意に切れ目8において切断されてしまうことを防止できる。切れ目8の下端は、開封予定線5よりも下方まで延びるが、幅広シール部15(天シール部11)の内側の縁部には到達しない、すなわち、幅広シール部15の領域内に位置する。
切れ目8が形成されていることで、袋本体2を左側シール部12の外側の縁部から開封予定線5にあわせて切り裂いても、幅広シール部15のうち切れ目8よりも右側の部分が切り裂かれることはない。袋本体2を開封予定線5にあわせて切り裂くと、袋本体2のうち開封予定線5と切れ目8とによって囲まれた部分を、袋本体2の他の部分から切り取ることができる(図6参照)。
チャック3は、図1,2に示すように、袋本体2の内側において開封予定線5に沿って設けられている。チャック3は、開封予定線5において袋本体2が切断された状態で袋本体2の開口を開閉する。
チャック3は、少なくとも開封予定線5と同様に、天シール部11の左側部分の下方において左側シール部12から幅広シール部15まで延びていればよいが、本実施形態では、左側シール部12から幅広シール部15を通って右側シール部13まで到達している。
本実施形態においては、チャック3のうち左側シール部12と幅広シール部15との間の部分だけが袋本体2を開閉する機能を有する。チャック3のうち左側シール部12や幅広シール部15と重なる部分は、潰されており、袋本体2を開閉する機能を有さない。
チャック3は、互いに着脱可能に嵌まり合う一対の嵌合部21,22と、各嵌合部21,22に一体に形成された一対の取付基部23,24と、を備える。一対の嵌合部21,22及び一対の取付基部23,24は、いずれも開封予定線5の長手方向に延びている。
一対の嵌合部21,22は、開封予定線5よりも袋本体2の内容物収納部4側において開封予定線5の長手方向に延びている。一対の嵌合部21,22の一方は雄型嵌合部21であり、他方の嵌合部22は雄型嵌合部21が嵌まる雌型嵌合部22である。
各取付基部23,24は、各嵌合部21,22から一対の嵌合部21,22の配列方向及び各嵌合部21,22の長手方向の両方に直交する方向(図2において上下方向、以下幅方向と呼ぶ。)の両側に延びるシート状に形成されている。各取付基部23,24は、袋本体2の内面のうち互いに対向する一対の対向面部18,19(互いに対向する一対のフィルム部16,17の各対向面部18,19)にそれぞれ固定されている。
以下の説明では、雄型嵌合部21に一体に形成された取付基部23を雄側取付基部23と呼び、雌型嵌合部22に一体に形成された取付基部24を雌側取付基部24と呼ぶことがある。
雄側取付基部(第一取付基部)23は、幅方向(図2における上下方向)において雌側取付基部(第二取付基部)24の両端よりも幅方向に長く延びる一対の延長部25,26を有する。一対の延長部25,26のそれぞれの延長方向の先端部は、雌側取付基部24が固定されたフィルム部17(雌側フィルム部17)の対向面部19に接着されている。
これにより、一対の嵌合部21,22は、雄側取付基部23と雌側フィルム部17とで構成された筒状体の内部に収納されている。
一対の延長部25,26のうち一方の延長部25(第一延長部25)は、雄型嵌合部21から下方(内容物収納部4側)に延びている。第一延長部25の先端部と雌側フィルム部17の対向面部19との接着部分は、所定以上の外力(比較的小さい力)が作用することで剥離する易剥離部27となっている。本実施形態において、易剥離部27は、第一延長部25の先端部と雌側フィルム部17との間に挟まれたイージーピールフィルム28によって構成されている。
一対の延長部25,26のうち他方の延長部26(第二延長部26)は、雄型嵌合部21から上方(天シール部11側)に延びている。第二延長部26の先端部と雄型嵌合部21との間には、開封予定線5が位置している。すなわち、第二延長部26は開封予定線5を跨ぐように上方に延びている。
第二延長部26のうち開封予定線5と重なる部位には、開封予定線5の長手方向に延びる溝部30が形成されている。第二延長部26に形成された溝部30は、例えば雄側取付基部23が固定されたフィルム部16(雄側フィルム部16)に対向する第二延長部26の対向面に形成されてもよいが、本実施形態では雌側フィルム部17に対向する第二延長部26の対向面に形成されている。
雄側取付基部23と雄型嵌合部21との接続部分から溝部30に至る雄側取付基部23の長さAは、例えば10mm以上25mm以下に設定されてもよい。このように雄側取付基部23の長さAが設定されている場合、溝部30を含む雄側取付基部23を良好に成形することができる(良好な成形性が得られる)。また、袋本体2に取り付けられたチャック3を容易に開くことができる(良好なチャック開封性が得られる)。
具体的には、雄側取付基部23の長さAが25mm以下であることにより、溝部30を含む雄側取付基部23を均一な厚さで成形することができる。逆に、雄側取付基部23の長さAが25mmよりも大きい場合には、雄側取付基部23の厚さにばらつきが生じる可能性がある。特に、雄側取付基部23のうち溝部30が形成された薄肉の部分の厚さにばらつきが生じる可能性がある。
また、雄側取付基部23の長さAが10mm以上25mm以下であることにより、チャック3を手指で容易に開くことができる。逆に、長さAが10mmよりも小さい場合、また、25mmよりも大きい場合には、チャック3を手指で開きにくくなってしまう。
上記した雄側取付基部23の長さAは、例えば15mm以上20mm以下に設定されてもよい。この場合には、さらに良好なチャック開封性を得ることができる。
幅方向(図2において上下方向)における溝部30の両端は、開封予定線5に対して幅方向に間隔をあけて位置している。すなわち、溝部30は幅広に形成されている。
長手方向に直交する溝部30の断面形状は、任意であってよい。溝部30は、例えば溝部30の内面が一つの角部を有する断面V字状に形成されてもよいし、例えば溝部30の内面が角部の無い断面U字状(断面半円状)に形成されてもよい。
本実施形態において、溝部30は、その内面が幅方向(図2において上下方向)に互いに間隔をあけて並ぶ複数の角部31を有する断面多角形状に形成されている。図2において、溝部30は、その内面が幅方向に間隔をあけて並ぶ二つの角部31,31を有する断面形状に形成されている。開封予定線5は、溝部30の二つの角部31,31の間に位置している。
また、図1に示すように、本実施形態のチャック付き包装袋1において、袋本体2には、シール部6においてフィルム部16,17の厚さ方向に貫通する吊下げ孔9が形成されている。吊下げ孔9は、フック等を挿通させることで、チャック付き包装袋1を吊下げる役割を果たす。
吊下げ孔9は、幅広シール部15に形成されている。吊下げ孔9は、開封予定線5よりも下方に位置している。本実施形態において、吊下げ孔9はチャック3よりも下方に位置している。また、吊下げ孔9は、袋本体2の左右方向の中央部に位置している。
また、本実施形態のチャック付き包装袋1において、袋本体2の地シール部14には口栓10が装着されている。口栓10は、チューブ等に接続されることで、袋本体2の内容物収納部4に充填された流動食等の内容物(不図示)を外部に流出させる流出口となる。
本実施形態において、口栓10は地シール部14のうち袋本体2の左右方向の中央部に位置している。すなわち、口栓10は、地シール部14の下端に位置している。
上記のように吊下げ孔9及び口栓10が袋本体2に設けられているため、吊下げ孔9にフック等を挿通させてチャック付き包装袋1を吊下げると、袋本体2内の内容物が口栓10からスムーズに流れ出る。
次に、上記構成のチャック付き包装袋1の製造方法の一例について、主に図3〜5を参照して説明する。
チャック付き包装袋1を製造する際には、はじめに、図4に示すように、袋本体2の一対のフィルム部16,17となる長尺フィルム101をその長手方向(図4において上下方向)に搬送する(ステップS1)。
本実施形態において、一対のフィルム部16,17は、長尺フィルム101の幅方向(図4において左右方向)において天シール部11(図1,2参照)となる部分が中央に位置するように、長尺フィルム101の幅方向に連続している。すなわち、長尺フィルム101の幅方向の両端部分は、袋本体2の地シール部14(図1,2参照)となる部分である。また、一対のフィルム部16,17は、長尺フィルム101の長手方向に複数組連続して配列されている。すなわち、長尺フィルム101は、多数の袋本体2を製造するための材料である。
次いで、長尺フィルム101にチャック3を取り付ける(ステップS2)。ステップS2は、例えば長尺フィルム101を上記のように搬送しながら実施されてよい。
ステップS2において、チャック3は一対の嵌合部21,22同士が嵌合した状態で長尺フィルム101に取り付けられる。ステップS2において、チャック3は、その長手方向が長尺フィルム101の長手方向と一致するように長尺フィルム101に取り付けられる。また、ステップS2において、チャック3は、長尺フィルム101の幅方向において中央からずれた位置(一対のフィルム部16,17のいずれかの対向面部18,19となる位置)に取り付けられる。
ステップS2において、チャック3は、例えば長尺フィルム101のうち個々の袋本体2の対応する部位にのみ取り付けられてもよい、すなわち、長尺フィルム101の長手方向に断続的に取り付けられてもよいが、本実施形態では、長尺フィルム101の長手方向に連続して取り付けられる。すなわち、ステップS2において取り付けられるチャック3は、長尺フィルム101の長手方向に連続している。
本実施形態のステップS2では、図4,5に示すように、長尺フィルム101のうち袋本体2の雌側フィルム部17の対向面部19となる位置にチャック3を取り付ける。
具体的には、チャック3の雌側取付基部24の全体が、長尺フィルム101のうち雌側フィルム部17をなす部分に溶着して接着固定される。また、チャック3の雄側取付基部23の一対の延長部25,26の各先端部が、長尺フィルム101のうち雌側フィルム部17をなす部分に接着される。
ここで、第二延長部26の先端部は長尺フィルム101に溶着して接着固定される。一方、第一延長部25の先端部は、長尺フィルム101との間にイージーピールフィルム28を挟んで溶着して接着される。このため、第一延長部25の先端部と長尺フィルム101とは繋がっているものの、互いに剥離しやすくなっている。
上記のようにチャック3を長尺フィルム101に取り付けた状態では、チャック3の一対の嵌合部21,22が、雄側取付基部23と長尺フィルム101とで囲まれた内部に収納されている。
ステップS2では、上記のようにチャック3が長尺フィルム101に取り付けられた状態で、長尺フィルム101の搬送方向の前側に位置するチャック3の長手方向の端部、あるいは、チャック3の長手方向の両端部を潰し、チャック3の端部において雄側取付基部23全体を長尺フィルム101に溶着して接着固定してもよい。これにより、チャック3の一対の嵌合部21,22が外部に露出することを確実に防止できる。
また、ステップS2では、図4に示すように、長尺フィルム101に口栓10を接着して取り付ける。口栓10は、長尺フィルム101の幅方向のいずれか一方の端部(地シール部14をなす部位)において、例えば袋本体2の左右方向の中央部に対応する位置に取り付けられればよい。
その後、チャック3を取り付けた長尺フィルム101を過酸化水素水に浸漬あるいは過酸化水素ガス処理により殺菌する(ステップS3)。ステップS3は、例えば長尺フィルム101を搬送しながら行ってよい。
ステップS3において、チャック3の一対の嵌合部21,22は、互いに嵌まり合っている状態で雄側取付基部23と長尺フィルム101とで囲まれているため、直接過酸化水素に触れることがない。
一対の嵌合部21,22など雄側取付基部23と長尺フィルム101とで囲まれたチャック3の部分は、過酸化水素により殺菌されない。このため、前述のステップS2においては、例えば、長尺フィルム101に取り付ける直前に、チャック3を紫外線、電子線、ガンマー線等によって殺菌してもよいし、チャック3に対してガス滅菌(例えばエチレンオキサイドガスを用いた滅菌)などを施してもよい。
ステップS3後の状態では、過酸化水素がチャック3を含む長尺フィルム101の表面に付着したり、表面近傍に浸透したりしている。そこで、無菌エアーなどの無菌ガスを長尺フィルム101に吹き付けて過酸化水素を除去する(ステップS4)。ステップS4では、例えば長尺フィルム101を無菌の水で洗浄した後に、無菌ガスを長尺フィルム101に吹き付けてもよい。
ステップS4後には、長尺フィルム101が袋本体2となるように製袋し、かつ、製袋の途中段階で内容物を充填する(ステップS5)。これにより、チャック付き包装袋1の製造方法が完了する。
具体的に、ステップS5においては、はじめに、長尺フィルム101をその幅方向の中央部において折り曲げて一対のフィルム部16,17となる部分を重ね合せ、内容物の充填口となるシール部6の部分(例えば地シール部14の一部)を除き、一対のフィルム部16,17の周縁部同士をシールする。一対のフィルム部16,17のうち地シール部14となる部分は、口栓10を挟み込んでシールする。また、チャック3の雄側取付基部23全体を、長尺フィルム101のうち雄側フィルム部16となる部分に溶着して接着する(図2参照)。
その後、シールされていない内容物の充填口から、別途殺菌された内容物を充填し、充填口をシールし密封する。最後に、長尺フィルム101のうちシールされた部分を抜きや断裁により適宜切断することで、内容物の充填されたチャック付き包装袋1が得られる。
チャック付き包装袋1のノッチ7や切れ目8、吊下げ孔9は、上記の抜きや断裁時に形成すればよい。
上記したステップS1からステップS5までの全ての工程は、クリーンルームやクリーンブースなどの無菌雰囲気内にて行う。また、過酸化水素による殺菌や過酸化水素の除去は、無菌雰囲気内において更に囲われたゾーンを設けて、他の工程に過酸化水素が拡散しないようにして行う。以上のようにチャック付き包装袋1を製造することで、殺菌に用いた過酸化水素がチャック付き包装袋1に残留しにくい。
次に、本実施形態のチャック付き包装袋1の一使用例について説明する。
チャック付き包装袋1の使用に際して、例えば希釈液などを袋本体2内に充填された内容物に追加する場合には、はじめに、袋本体2をノッチ7から開封予定線5に沿って切れ目8まで切り裂く。ここで、袋本体2の開封予定線5と重なるチャック3の雄側取付基部23の第二延長部26の部位には、開封予定線5の長手方向に延びる溝部30が形成されている。このため、第二延長部26を袋本体2と共に開封予定線5において簡単に切り裂くことができる。
袋本体2を上記のように切り裂いた後は、図6のように袋本体2のうち開封予定線5と切れ目8とで囲まれた部分(図6において符号Cで示す部分)を切り取り、開封する。開封した状態では、チャック3の一対の嵌合部21,22が、袋本体2の開口側に露出する。
次いで、一対の嵌合部21,22の嵌め合い状態を解除すると共に、チャック3の雄側取付基部23の第一延長部25の先端部を雄側フィルム部16から剥がして、袋本体2の開口を開く。これにより、袋本体2内の内容物収納部4が袋本体2の開口を通じて外部に連通する。
その後は、袋本体2の開口を通じて内容物収納部4に希釈液などを追加し、一対の嵌合部21,22を嵌め合せて袋本体2の開口を閉じればよい。これにより、袋本体2の内容物収納部4が外部に対して密閉される。密閉後は、例えば、内容物と追加された希釈液などとを良く混ぜ合わせてもよい。
また、チャック付き包装袋1の使用に際して、内容物収納部4内の内容物を患者さんなどの胃や腸に投与する場合には、例えば、口栓10にチューブなどを接続し、吊下げ孔9をフック等に引っ掛けてチャック付き包装袋1を吊下げた上で、患者さんなどに内容物(例えば流動食)を投与すればよい。
本実施形態のチャック付き包装袋1に用いる長尺フィルム101には、例えば、基材層とシーラント層とが積層された積層フィルムが好ましく用いられる。基材層としては、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等の樹脂の2軸延伸、あるいは、1軸延伸、未延伸のフィルムが好ましく使用できる。その場合の厚さは12〜50μm程度である。
基材層は、例えば多層であってもよい。多層の基材層としては、外層側から、ポリエチレンテレフタレート/ナイロン、ナイロン/ポリエチレンテレフタレート、ナイロン/無機酸化物蒸着ポリエチレンテレフタレート、ナイロン/エチレンビニル合うコール共重合体、などの積層したフィルムを用いることができる。蒸着に用いる無機酸化物としては、アルミナやシリカなどが好ましく用いられる。
シーラント層には、例えば熱溶融性樹脂が用いられ、低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレンが好ましく用いられる。また、シーラント層には、上記した樹脂と他の樹脂からなる、多層の共押し出しフィルムが用いられてもよい。
シーラント層の厚さは、内容物の量によって、調整されるものであるが、例えば50μmから180μmであってよい。
基材層とシーラント層の貼り合せ方法、および、多層の基材層の基材同士の貼り合せ方法は、例えばドライラミネート法で行うことが好ましい。また、これらの貼り合わせ方法は、例えばサンドイッチラミネート法で行ってもよいし、シーラント層を押出機から製膜しながら押出して、基材層に貼り合わせる押出ラミネート法で行ってもよい。
また、基材層の裏面には、例えば絵柄印刷層を設けることも可能である。また、多層の基材層の場合は、基材層を構成する二つの層の間に絵柄印刷層を設けてもよい。絵柄印刷層を設ける印刷方式は、特に限定するものではないが、通常、グラビア印刷、あるいは、フレキソ印刷が用いられる。
本実施形態のチャック付き包装袋1に用いるチャック3には、上記したシーラント層に融着可能な樹脂が用いられるとよい。シーラント層として、例えば低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレンを用いた場合には、チャック3にポリエチレン系樹脂を用いて、押出成型により連続して製造することができる。
以上説明したように、本実施形態のチャック付き包装袋1によれば、チャック3の一対の嵌合部21,22が、チャック3の雄側取付基部23と袋本体2の内面(雌側フィルム部17の対向面部19)とによって囲まれている。このため、袋本体2(又は長尺フィルム101)にチャック3を取り付けた状態で、過酸化水素により袋本体2の殺菌処理を行っても、過酸化水素がチャック3の嵌合部21,22に触れることを防止できる。これにより、過酸化水素をチャック3の嵌合部21,22から除去する工程が不要となる。したがって、殺菌に用いた過酸化水素の残留を安価に防止することができる。
また、本実施形態のチャック付き包装袋1によれば、チャック3の雄側取付基部23の第二延長部26のうち開封予定線5と重なる部位に溝部30が形成されている。これにより、第二延長部26を袋本体2と共に開封予定線5において簡単に切り裂くことができる。すなわち、袋本体2を容易に開封することができる。
また、本実施形態のチャック付き包装袋1によれば、開封予定線5と交わる袋本体2のシール部6の外側の縁部に、開封用のノッチ7が形成されている。これにより、ノッチ7をきっかけとして袋本体2を開封予定線5において切り裂いて、袋本体2を開封することができる。また、ノッチ7をきっかけとして袋本体2及びこれに重なる第二延長部26を切り裂くことで、第二延長部26に現れる切り裂き線を、第二延長部26に形成された溝部30の内側に簡単に誘導することができる。したがって、袋本体2及び第二延長部26を容易かつ確実に引き裂くことができ、袋本体2を簡単に開封することができる。
また、本実施形態のチャック付き包装袋1によれば、幅方向における溝部30の両端が、開封予定線5に対して幅方向に間隔をあけて位置している。これにより、袋本体2を開封する際に、仮に袋本体2及び第二延長部26が開封予定線5に対してずれた位置で切り裂かれても、第二延長部26に現れる切り裂き線が溝部30から抜け出てしまうことを抑制できる。したがって、袋本体2及び第二延長部26を容易かつ確実に切り裂くことができ、袋本体2を簡単に開封することができる。
また、本実施形態のチャック付き包装袋1によれば、溝部30の内面が、幅方向に互いに間隔をあけて並ぶ複数の角部31を有する。このため、袋本体2を開封する際に、第二延長部26の切り裂き線が溝部30から抜け出ることをより好適に抑制できる。具体的に説明すれば、溝部30の内面が角部31を有さない場合には、第二延長部26の切り裂き線が溝部30から抜け出しやすい。これに対し、溝部30の内面が角部31を有する場合には、切り裂き線が溝部30の角部31に近づくように誘導されるため、また、切り裂き線が溝部30の角部31に重なっている状態では切り裂き線が溝部30の角部31から離れにくくなる。これにより、第二延長部26の切り裂き線が溝部30から抜け出ることを好適に抑制でき、袋本体2を良好に開封することができる。
また、溝部30の内面が複数の角部31を有することで、第二延長部26を含む雄側取付基部23全体を長尺フィルム101に接着する工程(貼り付け工程)等において、溝部30が潰れてしまうことを好適に抑制できる。例えば、溝部30の内面が一つの角部のみを有する場合には、上記貼り付け工程等において角部の両側に位置する溝部30の内面同士がくっついてしまう、すなわち、溝部30が潰れてしまう可能性がある。これに対し、溝部30の内面が複数の角部31を有する場合には、角部31の両側に位置する溝部30の内面同士がくっつきにくくなる、すなわち、溝部30が潰れてしまうことを好適に抑制できる。
また、本実施形態のチャック付き包装袋1において、取付基部23(雄側取付基部23)と嵌合部21(雄型嵌合部21)との接続部分から溝部30に至る取付基部23の長さAが10mm以上25mm以下に設定されている場合には、良好な成形性及びチャック開封性が得られる。取付基部23の長さAが15mm以上20mm以下に設定されている場合には、さらに良好なチャック開封性を得ることができる。以下、この点について表1を参照して説明する。
Figure 2017186079
表1は、雄型嵌合部21から溝部30に至る雄側取付基部23の長さAと、溝部30を含む雄側取付基部23の成形性、及び、チャック開封性との関係を示している。
表1の評価で用いたチャック付き包装袋1においては、チャック3の材料、雄側取付基部23の厚さ寸法、並びに、溝部30の深さ寸法及び幅寸法が下記のように設定されている。
チャック3の材料:低密度ポリエチレン
雄側取付基部23の厚さ寸法:30μm
溝部30の深さ寸法:10μm
溝部30の幅寸法:3mm
<成形性の評価>
表1における成形性の評価は、チャック3の樹脂材料を型に通してチャック3の長手方向に押し出す押出成型によって、溝部30が形成された雄側取付基部23と雄型嵌合部21とを一体に成形した後の状態を観察することで行った。
成形性の評価については、雄側取付基部23(特に第二延長部26)の厚さ寸法が均一であり、かつ、雄側取付基部23(特に第二延長部26)が雄型嵌合部21の長手方向に向けて波打っていない場合に、「〇(合格)」とした。
一方、雄側取付基部23(特に第二延長部26)の厚さ寸法にムラがある場合、または、雄側取付基部23(特に第二延長部26)が雄型嵌合部21の長手方向に向けて波打っている場合に、「×(不合格)」とした。
雄型嵌合部21から溝部30に至る長さAが30mmである場合には、押出成型の際に、雄側取付基部23のうち特に溝部30に対応する部位において、樹脂材料を押し出す圧力にばらつきが生じやすくなるため、雄側取付基部23の厚さ寸法にムラが生じたり、雄側取付基部23が波打ったりしてしまう。
一方、雄型嵌合部21から溝部30に至る長さAが25mm以下である場合には、上記した樹脂材料を押し出す圧力のばらつきを抑制できるため、雄側取付基部23の厚さ寸法を均一とすることができ、かつ、雄側取付基部23の波打ちを防止することができる。
<チャック開封性の評価>
表1におけるチャック開封性の評価は、袋本体2を開封した後の状態で、作業者の手指によるチャック3の開き易さで評価した、すなわち、作業者による官能評価である。評価基準は、以下の通りとした
〇:チャック3を開きやすい。
△:チャック3を開きにくいことがある。
×:チャック3を開きにくい。
雄型嵌合部21から溝部30に至る長さAが5mmである場合には、一対の嵌合部21,22から袋本体2の開口に至る一対のフィルム部16,17の長さAが短すぎる。このため、手指を一対のフィルム部16,17間に入れにくく、作業者はチャック3を開きにくい。
雄型嵌合部21から溝部30に至る長さAが10mmである場合には、5mmである場合と比較してチャック3を開きやすいものの、一対の嵌合部21,22から袋本体2の開口に至る一対のフィルム部16,17の長さAが依然として短い。このため、チャック3を開きにくいことがある。
また、雄型嵌合部21から溝部30に至る長さAが30mmである場合には、一対の嵌合部21,22から袋本体2の開口に至る一対のフィルム部16,17の長さAが長すぎる。このため、一対のフィルム部16,17を手指で摘んで互いに離れる方向に引っ張っても、この引張力が一対の嵌合部21,22に作用しにくい。すなわち、チャック3を開くためには非常に大きな引張力が必要となるため、チャック3を開きにくい。
雄型嵌合部21から溝部30に至る長さAが25mmである場合には、30mmである場合と比較して小さな引張力でチャック3を開くことができるものの、依然として大きな引張力が必要である。このため、チャック3を開きにくいことがある。
一方、雄型嵌合部21から溝部30に至る長さAが15mm以上20mm以下である場合には、一対の嵌合部21,22と袋本体2の開口との間に位置する一対のフィルム部16,17間に手指を入れやすく、また、小さな引張力でチャック3を開くことができる。
したがって、チャック3を開きやすい。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば図7に示すように、吊下げ孔9及び口栓10は、袋本体2の左右方向において互いに逆側の端部に位置してもよい。図7において、吊下げ孔9は、天シール部11と右側シール部13との角部に形成されている。また、地シール部14(フィルム部16,17の下側の辺)が天シール部11(フィルム部16,17の上側の辺)に平行する直線状に形成された上で、口栓10が、左側シール部12と地シール部14との角部に位置している。
例えば図7に示すように、袋本体2には、チャック3のうち袋本体2の開口に有効な長手方向の両端部分を手指で挟み込むための一対の指掛け部41,42が形成されてもよい。図7において、一方の指掛け部41は、左側シール部12の外側の縁部から窪んで形成されている。他方の指掛け部42は、幅広シール部15を貫通して形成されている。他方の指掛け部42は、図示例のように吊下げ孔9と別個に形成されてもよいが、例えば吊下げ孔9を兼用してもよい。
袋本体2が一対の指掛け部41,42を有する場合、開封後のチャック付き包装袋1Aの一対の指掛け部41,42に手指を引っ掛けて、一対の指掛け部41,42を互いに近づけるだけで、一対の嵌合部21,22の嵌め合い状態を解除することができる。また、チャック3の雄側取付基部23の第一延長部25の先端部(図2等参照)を簡単に雌側フィルム部17から剥がすこともできる。
図7に例示するチャック付き包装袋1Aでは、チャック3が天シール部11の左側部分の下方において左側シール部12から幅広シール部15まで延びているものの、幅広シール部15のうち前述した他方の指掛け部41,42や吊下げ孔9の形成部分と重ならないように設けられ、また、右側シール部13に到達していないが、これに限ることはない。
チャック3は、例えば上記実施形態と同様に右側シール部13に到達してもよい。
図7に例示するチャック付き包装袋1Aでは、袋本体2の開封予定線5が天シール部11の下方において左側シール部12の外側の縁部から右側シール部13の外側の縁部まで直線状に延び、開封予定線5の両端と交わる左側シール部12及び右側シール部13の外側の縁部にそれぞれノッチ7が形成されているが、これに限ることはない。開封予定線5は、例えば上記実施形態と同様に形成されてもよい。
一対の延長部25,26は、例えば雄側取付基部23に設けられず、雌側取付基部24に設けられてもよい。この場合、一対の延長部25,26のそれぞれの延長方向の先端部は、雄側取付基部23が固定された雄側フィルム部16の対向面部18に接着されればよい。また、雌型嵌合部22から下方(内容物収納部4側)に延びる一方の延長部25の先端部と雄側フィルム部16の対向面部18との接着部分が、イージーピールフィルム28等からなる易剥離部27となっていればよい。
また、図8に示すチャック付き包装袋1Bのように、指掛け部42Aと吊下げ孔9とが袋本体2の上下方向に並べて別個に形成されていてもよい。指掛け部42Aと吊下げ孔9はどちらが上に位置してもよいが、指掛け部42Aは指掛け部41と対となり、チャック3の一対の嵌合部21,22の長手方向両端に位置している。この場合においても、一対の指掛け部41,42Aは、チャック3のうち袋本体2の開口に有効な長手方向の両端部分を手指で挟み込み、一対の指掛け部41,42Aを互いに近づけるだけで、一対の嵌合部21,22の嵌め合い状態を解除することができる。なお、指掛け部41,42Aの手指が接触する部分が円弧形状に形成されていると、手指で挟みこむ際の痛みを低減できる。
また、チャック付き包装袋1Bでは、幅広シール部15のうち、開封予定線5の延長線よりも上側の領域が概ね除去されている。天シール部11の右端には指で挟みやすいよう丸みを帯びた取手部80が形成されている。この取手部80を持ち、天シール部11を袋本体2の左右方向の中央部分から切り取ることができる。これにより天シール部11をより容易に切り裂くことができ、また、幅広シール部15が意図せず切り裂かれることを確実に防止できる。
チャック付き包装袋1Bにおいて、取手部80を形成するために幅広シール部15に切れ目8と同様の切り目を入れるのみで、上記の上側領域を残しておいてもよい。この場合においても、取手部80を持ち、天シール部11を袋本体2の左右方向の中央部分から切り取ることができる。
さらに図9に示すチャック付き包装袋1Cのように、指掛け部と吊下げ孔を兼用する指掛け兼吊り下げ孔43が形成されていてもよい。指掛け兼吊り下げ孔43は、袋本体2の上下方向に異なる半径の円を重ねた形状に形成されている。上側の円よりも、下側の円の半径の方が大きい。指掛け兼吊り下げ孔43の上側が吊り下げ孔、下側が指掛け部として機能する。この場合においても、指掛け兼吊り下げ孔43の下側の指掛け部は、指掛け部41と対となり、チャック3の一対の嵌合部21,22の左右両端に位置している。
指掛け兼吊り下げ孔43は吊下げ孔9より孔部分が広くなっており、フック等を挿通させやすい。
また、指掛け部と吊下げ孔を兼用する指掛け兼吊り下げ孔43に、フック等を挿通してチャック付き包装袋1Cを吊り下げた状態では、フック等は上側の周縁部に接触し下側の円の範囲外に位置するため、下側には手指を挿通させることができる略円形の隙間が確保される。そのため、この状態においても、指掛け兼吊り下げ孔43の下側の指掛け部に容易に手指を通すことができる。
また、指掛け部42と吊下げ孔9を兼用することで、包装袋製造工程における穴貫通工程後の貫通ゴミを減らすことができ、異物混入及びシール不良等のリスクを低減できる。
なお、図9に示す指掛け兼吊り下げ孔43は異なる半径の円を重ねた形状となっているが、指掛け兼吊り下げ孔43の形状はこれに限定されない。例えば、図7に示す指掛け部42の略長方形の形状と吊下げ孔9の円形状を組み合わせた指掛け兼吊り下げ孔が形成されていてもよい。
また、チャック付き包装袋1Cでは、指掛け兼吊り下げ孔43の周囲の幅広シール部15に、指掛け兼吊り下げ孔43の全周囲にわたり小幅の未シール部50が設けられている。未シール部50は一対のフィルム部16,17がシールされておらず、手指が未シール部50に触れた際、未シール部50がシール部に比べて柔らかく折れ曲がるため、手指を指掛け兼吊り下げ孔43に差し込み、指掛け兼吊り下げ孔43の周囲を触れる際の手指の痛みを低減できる。
例えば、液体が入ったチャック付き包装袋1Cを、指掛け兼吊り下げ孔43に手指を引っ掛けて手指のみで保持する場合、その手指には500g〜1kg程度の重さがかかり、手指の接触箇所に痛みを伴う。未シール部50を設けることで、この痛みを低減できる。
また、指掛け兼吊り下げ孔43と指掛け部41を手指で挟み込み、一対の嵌合部21,22の嵌め合い状態を解除する際も、手指の接触箇所の痛みを低減できる。
ここで、未シール部50は幅を2mm以上設けることで、手指の接触箇所の痛みを好適に低減できる。
未シール部50は、指掛け兼吊り下げ孔43の全周囲にわたり形成されていなくてもよい。例えば、指掛け兼吊り下げ孔43の周囲の上側と、チャック3側である左側だけに形成されていてもよい。指掛け兼吊り下げ孔43の周囲の上側に未シール部50が形成されていれば、指掛け兼吊り下げ孔43に手指を引っ掛けてチャック付き包装袋1Cを保持する際の手指の痛みを低減できる。また、指掛け兼吊り下げ孔43の周囲の左側に未シール部50が形成されていれば、指掛け兼吊り下げ孔43と指掛け部41を手指で挟み込む際の手指の痛みを低減できる。
また、未シール部50は、指掛け兼吊り下げ孔43を取り囲む矩形形状として幅広シール部15に形成されていてもよい。指掛け兼吊り下げ孔43の周囲にそって同一の幅で未シール部50を形成する場合と比べて、製造工程を簡略化することができる。
さらに、図10に示すチャック付き包装袋1Dのように、指掛け部44の周囲の幅広シール部15に、指掛け部44の中心から径方向に放射状に広がった切れ目51が形成されていてもよい。切れ目51が入った幅広シール部15は、柔らかく折れ曲がるため、手指を指掛け部44に差し込み、指掛け部44の周囲を触れる際の手指の痛みを低減できる。未シール部50を形成する場合と比べて、製造工程を簡略化することができる。
さらに、図11に示すチャック付き包装袋1Eのように、幅広シール部15に切り込みを入れて形成された孔のない指掛け部45を設けてもよい。指掛け部45は一部が幅広シール部15と繋がったままとなっており、指掛け部45を前後に移動させて空いた隙間に手指を挿通させることができる。
包装袋製造工程における穴貫通工程後の貫通ゴミを減らすことができ、異物混入及びシール不良等のリスクを低減できる。
また、液体が入ったチャック付き包装袋1Eを、指掛け部45に手指を挿通させて手指のみで保持する場合、手指は指掛け部45と幅広シール部15とが繋がった部分に接触する。この繋がった部分は柔らかく折れ曲がるため、接触の際の手指の痛みを低減できる。
1,1A,1B,1C、1D,1E チャック付き包装袋
2 袋本体
3 チャック
4 内容物収納部(空間)
5 開封予定線
6 シール部
7 ノッチ
16,17 フィルム部
18,19 対向面部
21,22 嵌合部
23 雄側取付基部(第一取付基部)
24 雌側取付基部(第二取付基部)
25 第一延長部
26 第二延長部
27 易剥離部
30 溝部
31 角部

Claims (5)

  1. 外部に対して密閉された空間、及び、前記空間を外部に開口させるための開封予定線を有する袋本体と、
    前記袋本体の内側において前記開封予定線に沿って設けられ、前記開封予定線において前記袋本体が切断された状態で袋本体の開口を開閉するチャックと、を備え、
    前記チャックが、前記開封予定線の長手方向に延びて形成され、互いに着脱可能に嵌まり合う一対の嵌合部と、各嵌合部に一体に形成され、前記袋本体の内面のうち互いに対向する一対の対向面部にそれぞれ固定された一対の取付基部と、を備え、
    一対の前記取付基部のうち第一取付基部が、第二取付基部の幅方向の両端よりも前記幅方向に長く延びる一対の延長部を有し、
    一対の前記延長部のそれぞれの延長方向の先端部は、前記第二取付基部が固定された前記対向面部に接着され、
    一対の前記延長部のうち第一延長部の先端部と前記第二取付基部が固定された前記対向面部との接着部分は、易剥離部とされ、
    第二延長部の先端部と前記嵌合部との間には、前記開封予定線が位置し、
    前記第二延長部のうち前記開封予定線と重なる部位に、前記開封予定線の長手方向に延びる溝部が形成されているチャック付き包装袋。
  2. 前記袋本体が、前記空間を囲むシール部を有し、
    前記開封予定線と交わる前記シール部の外側の縁部に、開封用のノッチが形成されている請求項1に記載のチャック付き包装袋。
  3. 前記第一取付基部と前記嵌合部との接続部分から前記溝部に至る前記第一取付基部の長さが、10mm以上25mm以下である請求項1又は請求項2に記載のチャック付き包装袋。
  4. 幅方向における前記溝部の両端が、前記開封予定線に対して前記幅方向に間隔をあけて位置している請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のチャック付き包装袋。
  5. 前記溝部の内面が、前記幅方向に互いに間隔をあけて並ぶ複数の角部を有する請求項4に記載のチャック付き包装袋。
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