JP2017182986A - 鉛蓄電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】電解液のセル室間の移動を抑制する。
【解決手段】本明細書によって開示される鉛蓄電池は、電解液を含む極板群11が収容される複数のセル室22と、制御弁41を有する一括排気筒38とを備えた制御弁付き鉛蓄電池10であって、各セル室22には、セル室22の上壁である装着溝35の底壁35Aを貫通することでセル室22の内外を連通させる連通筒46と、連通筒46が設けられた装着溝35の底壁35Aを貫通して設けられた注液口49とがそれぞれ設けられており、連通筒46は、同一のセル室22における注液口49よりも電解液の流通抵抗が大きくなるように開放されている構成とした。
【選択図】図4
【解決手段】本明細書によって開示される鉛蓄電池は、電解液を含む極板群11が収容される複数のセル室22と、制御弁41を有する一括排気筒38とを備えた制御弁付き鉛蓄電池10であって、各セル室22には、セル室22の上壁である装着溝35の底壁35Aを貫通することでセル室22の内外を連通させる連通筒46と、連通筒46が設けられた装着溝35の底壁35Aを貫通して設けられた注液口49とがそれぞれ設けられており、連通筒46は、同一のセル室22における注液口49よりも電解液の流通抵抗が大きくなるように開放されている構成とした。
【選択図】図4
Description
本明細書によって開示される技術は、鉛蓄電池に関する。
例えば、制御弁を有する鉛蓄電池として、特開2011−70905号公報(下記特許文献1)に記載のものが知られている。この鉛蓄電池は、複数のセル室に開口して設けられた排気口から排出されたガスが、制御弁を通して一括して外部に排出されるようになっている。
ところで、上記の鉛蓄電池は、セル室毎に設けられた開口が、電解液の注液後、セル室内において発生したガスを排気するための排気口として使用される。したがって、このような排気口は、もともと注液の為に注液ノズルの大きさに合わせて設けられているため、排気口としては大きく、鉛蓄電池が大きく傾いた状態に設置されると、排気口からガスが排出される際に、ガスと共に電解液が排気口から液漏れし、隣接するセル室に電解液が移動する虞がある。
本明細書では、ガスの排出に伴う電解液の液漏れを抑制する技術を開示する。
本明細書によって開示される技術は、電極と電解液とが収容される複数のセル室と、制御弁を有し、前記複数のセル室内に通じる一括排気筒とを備えた鉛蓄電池であって、各前記セル室には、前記セル室の内外を連通させる第1開口部と、前記第1開口部が設けられた壁部を貫通する第2開口部とがそれぞれ設けられており、前記第1開口部は、同一の前記セル室における前記第2開口部よりも電解液の流通抵抗が大きくなるように開放されている構成とした。
本明細書によって開示される技術によれば、同一セル室において、第1開口部が、第2開口部よりも電解液の流通抵抗が大きくなっているから、第2開口部からガスが排出されず、第1開口部を、ガスを排出する排出口とする場合には、ガスと共に電解液が第1開口部から液漏れすることを抑制することができる。
したがって、隣り合うセル室の第1開口部同士が連通されている場合においても、第1開口部を通して電解液がセル室間を移動することを抑制することができる。
したがって、隣り合うセル室の第1開口部同士が連通されている場合においても、第1開口部を通して電解液がセル室間を移動することを抑制することができる。
(本実施形態の概要)
初めに、本実施形態にて開示する鉛蓄電池の概要について説明する。
本明細書に開示される鉛蓄電池は、電極と電解液とが収容される複数のセル室と、制御弁を有し、前記複数のセル室内に通じる一括排気筒とを備えた鉛蓄電池であって、各前記セル室には、前記セル室の内外を連通させる第1開口部と、前記第1開口部が設けられた壁部を貫通する第2開口部とがそれぞれ設けられており、前記第1開口部は、同一の前記セル室における前記第2開口部よりも電解液の流通抵抗が大きくなるように開放されている。ここで、電解液の流通抵抗とは、一定量の電解液を流通させる際の所用時間によって求められ、所用時間が長い方が、短いものよりも流通抵抗が大きくなる。
したがって、上記のような構成によると、第2開口部よりも電解液の流通抵抗が大きい第1開口部に一定量の電解液を流通させた際の所要時間は、第2開口部に一定量の電解液を流通させた際の所要時間よりも長くなる。
なお、電解液の流通抵抗の具体的な測定方法としては、流通抵抗を測定する部分の入口(排気筒の排気スリットや注入口の下側開口)を覆うように、電解液(比重1.33の硫酸(20℃))が1L(リットル)入った容器を、流通抵抗を測定する部分に液漏れしないように取り付ける。そして、容器から測定する部分の入口に電解液を注いだ際に、電解液を測定する部分(排気筒の排気口や注入口の上側開口)から電解液が全て排出されるまでの経過時間を測定する。そして、得られた経過時間を電解液の量で割ることで流通抵抗を求めることとする。
初めに、本実施形態にて開示する鉛蓄電池の概要について説明する。
本明細書に開示される鉛蓄電池は、電極と電解液とが収容される複数のセル室と、制御弁を有し、前記複数のセル室内に通じる一括排気筒とを備えた鉛蓄電池であって、各前記セル室には、前記セル室の内外を連通させる第1開口部と、前記第1開口部が設けられた壁部を貫通する第2開口部とがそれぞれ設けられており、前記第1開口部は、同一の前記セル室における前記第2開口部よりも電解液の流通抵抗が大きくなるように開放されている。ここで、電解液の流通抵抗とは、一定量の電解液を流通させる際の所用時間によって求められ、所用時間が長い方が、短いものよりも流通抵抗が大きくなる。
したがって、上記のような構成によると、第2開口部よりも電解液の流通抵抗が大きい第1開口部に一定量の電解液を流通させた際の所要時間は、第2開口部に一定量の電解液を流通させた際の所要時間よりも長くなる。
なお、電解液の流通抵抗の具体的な測定方法としては、流通抵抗を測定する部分の入口(排気筒の排気スリットや注入口の下側開口)を覆うように、電解液(比重1.33の硫酸(20℃))が1L(リットル)入った容器を、流通抵抗を測定する部分に液漏れしないように取り付ける。そして、容器から測定する部分の入口に電解液を注いだ際に、電解液を測定する部分(排気筒の排気口や注入口の上側開口)から電解液が全て排出されるまでの経過時間を測定する。そして、得られた経過時間を電解液の量で割ることで流通抵抗を求めることとする。
本発明者らは、鉛蓄電池が水平に配置されている場合には、セル室間の電解液の移動が問題とならないものの、傾けて設置された鉛蓄電池を使用すると、セル室間において電解液の移動が生じる場合があるため、電解液の移動の原因の特定を試みた。
そして、発明者らは、鉛蓄電池が傾いた状態で使用されると、セル室内で発生したガスによって電解液がセル室の上部に押し出され、セル室の上部に集まった電解液がセル室においてガスが排出される開口からセル室外に漏れ出すことで、電解液が隣接するセル室に移動することを突き止めた。
そこで、発明者らは、セル室に設けられた第2開口部から電解液を注液し、第2開口部よりも電解液の流通抵抗が高い第1開口部からガスを排出させるという着想に至った。
したがって、このような構成によると、第1開口部をガスの排出口とし、第2開口部からガスが排出されない場合には、例えば、電解液を注液する注液口を、ガスを排出する排出口として兼用する場合に比べて、第1開口部からの電解液の液漏れを抑制できる。
すなわち、隣り合うセル室における第2開口部同士が連通しておらず、隣り合うセル室における第1開口部同士が連通し、電解液が第1開口部を通してセル室間を移動可能である場合においても、電解液がガスの排出に伴ってセル室間を移動することを抑制することができる。
したがって、このような構成によると、第1開口部をガスの排出口とし、第2開口部からガスが排出されない場合には、例えば、電解液を注液する注液口を、ガスを排出する排出口として兼用する場合に比べて、第1開口部からの電解液の液漏れを抑制できる。
すなわち、隣り合うセル室における第2開口部同士が連通しておらず、隣り合うセル室における第1開口部同士が連通し、電解液が第1開口部を通してセル室間を移動可能である場合においても、電解液がガスの排出に伴ってセル室間を移動することを抑制することができる。
本明細書により開示される鉛蓄電池の一実施態様として、前記壁部は、前記セル室の上部に配された上壁であって、前記第1開口部が前記上壁に開口する開口面積は、同一の前記セル室における前記第2開口部が前記上壁に開口する開口面積よりも小さく設定されている構成としてもよい。
なお、上壁とはセル室の内部とセル室の上部とを上下に仕切る壁を意味し、例えば、セル室の内部とセル室の上部とを上下に仕切らない側壁や、上壁から下方に延びた側壁に設けられた底壁などは上壁に含まれない。つまり、本明細書では、「上壁に開口」とは、セル室の内部とセル室の上部とを上下に仕切る上壁に開口することを意味する。したがって、例えば、上壁から下方に延びる側壁に開口したものや、側壁に設けられた底壁に開口したものは、「上壁に開口」には、該当しない。
なお、上壁とはセル室の内部とセル室の上部とを上下に仕切る壁を意味し、例えば、セル室の内部とセル室の上部とを上下に仕切らない側壁や、上壁から下方に延びた側壁に設けられた底壁などは上壁に含まれない。つまり、本明細書では、「上壁に開口」とは、セル室の内部とセル室の上部とを上下に仕切る上壁に開口することを意味する。したがって、例えば、上壁から下方に延びる側壁に開口したものや、側壁に設けられた底壁に開口したものは、「上壁に開口」には、該当しない。
このような構成によると、セル室の上壁における第1開口部の開口部分の開口面積が第2開口部の開口部分の開口面積よりも小さいから、例えば、第1開口部の開口部分に電解液を流通させた際の単位時間あたりの電解液の量が、第2開口部の開口部分に電解液を流通させた際の単位時間あたりの電解液の量よりも少なくなる。つまり、第1開口部における電解液の流通抵抗が、第2開口部における電解液の流通抵抗よりも高くなるから、第1開口部から電解液が液漏れすることを抑制することができる。
本明細書により開示される鉛蓄電池の一実施態様として、前記壁部における前記第1開口部の開口は、前記複数のセル室から排出されるガスを統合する統合部に開口する統合部側開口とされており、前記第1開口部は、前記統合部側開口と、前記統合部側開口の開口方向とは異なる方向に開口された形態で前記統合部側開口と前記セル室とを連通させる連通開口とを有している構成としてもよい。
このような構成によると、第1開口部におけるガスの排出経路を、連通開口の開口方向から統合部側開口の開口方向に向けて屈曲させることができるから、第2開口部間において電解液が移動できない場合には、第1開口部における電解液の流通抵抗をさらに高くすることができ、第1開口部から統合部に電解液が漏れ、統合部を介して電解液が隣接するセル室に移動することをさらに抑制することができる。
本明細書により開示される鉛蓄電池の一実施態様として、隣り合う前記第1開口部の間には、壁が設けられている構成としてもよい。
このような構成によると、隣り合う第1開口部の間に壁が設けられているから、仮に第1開口部から電解液が漏れた場合においても、壁によって隣接するセル室に電解液が移動することを抑制することができる。
このような構成によると、隣り合う第1開口部の間に壁が設けられているから、仮に第1開口部から電解液が漏れた場合においても、壁によって隣接するセル室に電解液が移動することを抑制することができる。
本明細書により開示される鉛蓄電池の一実施態様として、前記セル室は、上部に配された長方形状の上壁を有しており、前記第1開口部は、前記上壁における長辺方向の中央部までの距離が前記上壁の短辺側の縁部までの距離よりも短く設定されている構成としてもよい。
例えば、鉛蓄電池を傾けた状態に配置すると、電解液がセル室の上壁における短辺側の縁部に近づくことになる。しかしながら、このような構成によると、第1開口部が、上壁の短辺側の縁部よりも上壁の長辺方向の中央部側に配され、電解液の液面上昇の影響を受け難くなっているから、仮に鉛蓄電池がいずれの方向に傾いた状態に配置された場合においても、電解液が第1開口部に近づくことが抑制される。これにより、例えば、第1開口部が上壁の長辺方向の中央部よりも上壁の短辺側の縁部側に配置されている場合に比べて、鉛蓄電池が傾いた際に、電解液が第1開口部を通して隣接するセル室に移動することを抑制できる。
本明細書により開示される鉛蓄電池の一実施態様として、前記複数のセル室は前記上壁の長辺側の縁部が隣り合わせとなるように横並びに配されており、前記一括排気筒は、前記複数のセル室のうちの並び方向中央寄りに配された前記上壁の長辺方向の中央部に設けられており、前記第1開口部は、前記上壁において一括排気筒と近接する領域に配置されている構成としてもよい。
このような構成によると、一括排気筒が、上壁において電解液の液面上昇の影響を最も受けにくい中央部に配され、その外側の近接する領域に第1開口部が配されることになる。つまり、鉛蓄電池が傾くことで上壁の外周縁部に電解液の液面が近づく場合においても、電解液が一括排気筒から外部に流出することを第1に抑制し、その次に、電解液が第1開口部を通して隣接するセル室に移動することを抑制することができる。これにより、例えば、一括排気筒の外側に第2開口部が配され、更にその外側に第1開口部が配される場合に比べて、外部に電解液が流出することを抑制しつつ、セル室間において電解液が移動することを抑制することができる。
<実施形態1>
本明細書に開示された実施形態について図1から図7を参照して説明する。
本実施形態は、自動二輪車用の制御弁付き鉛蓄電池(「鉛蓄電池」の一例)10であって、自動二輪車の始動や自動二輪車に搭載される電装品等の機器に電力を供給するものである。
本明細書に開示された実施形態について図1から図7を参照して説明する。
本実施形態は、自動二輪車用の制御弁付き鉛蓄電池(「鉛蓄電池」の一例)10であって、自動二輪車の始動や自動二輪車に搭載される電装品等の機器に電力を供給するものである。
制御弁付き鉛蓄電池(以下、単に「鉛蓄電池」ともいう)10は、図1に示すように、略直方体のブロック状をなしており、極板群11と、希硫酸からなる電解液と、これらを収容する電池ケース12とを備えて構成されている。尚、以下の説明において、図1における電池ケース12の長辺方向をX方向、電池ケース12の高さ方向をZ方向、電池ケース12の奥行き方向をY方向とし、図1における図示右手前をY方向における前側、図示左奥をY方向における後側として説明する。
電池ケース12は、合成樹脂製であって、図3、図4および図6に示すように、上方に開口する箱型状のケース本体20と、ケース本体20の上端開口を閉止する蓋体(「上壁」の一例)30とを有している。
ケース本体20は、図6および図7に示すように、複数(本実施形態では5つ)の隔壁21によって仕切られたY方向に長い平面視略長方形状の複数のセル室22を有している。複数のセル室22は、X方向に複数(本実施形態では6つ)並んで設けられており、各セル室22には、図3および図4に示すように、極板群11と電解液とが収容されている。
極板群11は、格子体にペースト状の活物質を塗り込んで構成された負極板(「電極」の一例)11Nと、正極板(「電極」の一例)11Pと、負極板11Nと正極板11Pとの間に介在するセパレータ11Cとからなり、図3および図4に示すように、複数の負極板11Nと複数の正極板11Pとがセパレータ11Cを介してX方向に交互に積層されることで構成されている。
セパレータ11Cは、ガラス繊維を含む不織布または織編物とされており、セパレータ11Cおよび各極版11N,11Cに電解液が含浸されることで、極板群11に電解液が保持されている。なお、本実施形態では、電解液は、セパレータ11Cに含浸された構成としたが、電解液は、使用時に注液されてもよい。
各極板11P,11Nの上部には、図3および図4に示すように、接続部13が設けられており、この接続部13に、X方向に延びる連結部14が極性毎に接続されることで、同一極性の極板同士が連結されている。また、連結部14のX方向の端部には、セル室22の隔壁21をX方向に貫通するセル間接続体14Aが設けられており、このセル間接続体14Aによって、各セル室22に収容された各極板群11が直列に接続されている。
そして、ケース本体20におけるX方向の両端に配されたセル室のうち、右側に配されたセル室22の正極側の連結部14が、図4に示すように、正極端子部34Pに接続され、左側に配されたセル室22の負極側の連結部14が、負極端子部34Nに接続されている。正極端子部34Pおよび負極端子部34Nは、図1および図2に示すように、角形状をなしており、これら端子部34P,34Nは、図示しないハーネス端子と接続可能とされている。
蓋体30は、図3、図4および図6に示すように、ケース本体20の上端周縁部よりも僅かに大きく形成されており、蓋体30の下面には、図6に示すように、板状の蓋側隔壁31がX方向に複数並んで設けられている。蓋側隔壁31は、ケース本体20の隔壁21と対応する位置に配されており、蓋側隔壁31の下端部とケース本体20における隔壁21の上端部、蓋体30の下端周縁部とケース本体20の上端周縁部をそれぞれ熱溶着させることで、蓋体30がケース本体20の上端部に固定されて電池ケース12および複数のセル室22が構成されるようになっている。つまり、蓋体30は、図3、図4および図6に示すように、セル室22の内部とセル室22の上部とを上下に仕切る壁であって、電池ケース12およびセル室22の上壁を構成し、各セル室22の上壁としては、図7に示すように、Y方向に長い長方形状に構成されている。
また、蓋体30は、高低差を付けた形状とされており、図1および図2に示すように、平面視凸状をなすカバー60が装着される高面部32と、高面部32よりも一段下がった位置に設けられた低面部33とを有している。低面部33は、蓋体30のY方向前側の両端部に設けられており、低面部33の一方(図示右側)に正極端子部34Pが配され、低面部33の他方に(図示左側)に負極端子部34Nが配されている。
高面部32は、図1および図7に示すように、X方向略中央部がY方向前方に突出した平面視凸状に形成されており、高面部32の上端部におけるY方向略中央部からY方向後部にかけてカバー60が装着される平面視凸状の装着溝35が設けられている。
装着溝35は、図3、図4および図6に示すように、高面部32の上面32Aよりも一段下がった形態とされており、装着溝35内には、図3および図7に示すように、装着溝35の底壁(「上壁」の一例)35Aから上方に立ち上がった形態の外周壁36が設けられている。外周壁36は、高面部32の上面32Aよりもやや低い高さ寸法で装着溝35の外周縁に沿うようにして形成されており、外周壁36のY方向前端部におけるX方向略中央部は、図7に示すように、Y方向後方に向けて円弧状に湾曲した湾曲部37とされている。
この湾曲部37は、複数のセル室22のうちの中央部寄りに配されたセル室(本実施形態では、図6における右から3番目のセル室)22に設けられており、湾曲部37のY方向前側(外側)には、図3に示すように、装着溝35の底壁35AをZ方向に貫通する一括排気筒38が設けられている。つまり、一括排気筒38は、図7に示すように、複数のセル室22のうちの中央部寄りに配されたセル室22であって、そのセル室22の装着溝35の底壁35AのY方向略中央部(蓋体30の中央部)に配されている。
また、一括排気筒38は、図3に示すように、底板を有する略円筒状をなしており、装着溝35の底壁35Aから2段階に小径となるように下方に延出された形態とされている。
一括排気筒38の上端部には、多孔質フィルタFが収容されており、一括排気筒38の下端部において最も小径に設けられた小径部39のX方向両端部には、一対の排気スリット39Aが設けられている。
一括排気筒38の上端部には、多孔質フィルタFが収容されており、一括排気筒38の下端部において最も小径に設けられた小径部39のX方向両端部には、一対の排気スリット39Aが設けられている。
小径部39の上端縁には、図3に示すように、制御弁41が装着される略円筒状の装着筒40が上方に延びた形態で形成されており、装着筒40の上端縁におけるX方向両端部とY方向両端部の合計4箇所には、図3および図6に示すように、略矩形状をなす切欠溝40Aが設けられている。
制御弁41は、ゴム製であって、図3に示すように、装着筒40に上方から装着可能なキャップ状をなしており、制御弁41が装着筒40に装着された状態では、制御弁41の内周面41Aと、装着筒40の外周面40Bとは密着している。したがって、通常の状態では、制御弁41の内周面41Aと装着筒40の外周面40Bとが密着することで一括排気筒38は閉止された状態となっており、一括排気筒38を通して外気がセル室22内に侵入することが防がれている。
そして、セル室22内のガス圧が制御弁41の外側の圧力よりも高くなると、ガスが、排気スリット39Aおよび切欠溝40Aを通して制御弁41と装着筒40との間から制御弁41の外側に排出される。そして、排出されたガスは、多孔質フィルタFを通して、カバー60と装着溝35との間の隙間から外部に排出される。
また、外周壁36の内側には、X方向に延びる横隔壁42と、横隔壁42と直交するようにしてY方向に延びる縦隔壁(「壁」の一例)43とが設けられている。
横隔壁42は、図7に示すように、外周壁36におけるX方向両端部に位置する外側壁36AをX方向に繋ぐようにして外周壁36と同じ高さ寸法に設けられており、外周壁36のY方向略中央部よりもややY方向後方の位置に配されている。
縦隔壁43は、図7に示すように、蓋体30の蓋側隔壁31と対応するようにY方向に延びており外周壁36と同じ高さ寸法に設けられている。そして、縦隔壁43は、横隔壁42と共に、外周壁36内の空間を、Y方向に2分割、X方向に6分割となるように複数に分割している。
また、縦隔壁43には、図3、図4および図7に示すように、X方向に貫通する連通溝44が設けられており、これらの連通溝44は、一括排気筒38が設けられたセル室22の両側に配される縦隔壁43の連通溝44を基準に隣り合う連通溝44がX方向に並ばないようにY方向に千鳥配置となるように設けられている。
一方、カバー60は、図2および図3に示すように、装着溝35の内周形状よりも、やや小さい平面視凸型の板状に形成されており、カバー60の下面と外周壁36とを熱溶着させることで、カバー60を、図3、図4および図6に示すように、蓋体30に固定している。したがって、カバー60が蓋体30に装着されると、図3、図4および図6に示すように、外周壁36とカバー60との間が閉止され、装着溝35とカバー60との間には、僅かな隙間が生じるようになっている。
また、カバー60が外周壁36に装着されると、横隔壁42および縦隔壁43も、カバー60と熱溶着され、外周壁36内における横隔壁42よりもY方向前側部分は、図3および図4に示すように、装着溝35における底壁35Aの一部、外周壁36、カバー60、そして横隔壁42からなる統合部45として構成され、統合部45内には、縦隔壁43の連通溝44によってX方向に連通された空間が構成される。
統合部45の底壁(装着溝35の底壁35A)45Aには、図3から図5、および図7に示すように、底壁45AをZ方向に貫通する丸孔状の貫通口(「統合部側開口」の一例)47を有する連通筒(「第1開口部」の一例)46が横並びに複数(本実施形態では6つ)設けられている。これらの連通筒46は、図7に示すように、一括排気筒38よりもややY方向後方の領域(蓋体30の外周縁よりも中央寄りの領域)である横隔壁42のY方向前方に隣接するようにセル室22毎に設けられており、各連通筒46は、図3、図4および図5に示すように、Z方向に延びる有底の略円筒状をなしている。また、全ての連通筒46は、同一形状をなしており、各連通筒46の貫通口47は、いずれも統合部45において開放された状態となっている。
各連通筒46の下端部におけるX方向両端側面には、図3から図5に示すように、セル室22の内外を連通させる略矩形状の連通スリット(「セル室側開口」の一例)48がそれぞれ設けられており、各連通スリット48は、貫通口47の開口方向と交差する方向である直交する方向に開口した形態でセル室22内と貫通口47とを連通させるように構成されている。なお、連通スリット48がセル室側開口に相当し、連通筒46の側面や連通筒46の底部は上壁に含まれない。
各セル室22の連通筒46のうち、一括排気筒38を有するセル室22に設けられた連通筒46以外の連通筒46は、セル室22内において発生したガスを、連通スリット48および貫通口47を通してセル室22の上方に配された統合部45へ排出する排出用連通筒46Aとされており、一括排気筒38を有するセル室22に設けられた連通筒46は、統合部45内において統合されたガスをセル室22内に取り込む取込用連通筒46Bとされている。
つまり、各セル室22から排出用連通筒46Aを通して統合部45内に排出されたガスは、統合部45にて統合され、統合されたガスは、取込用連通筒46Bを通して、一括排気筒38が設けられたセル室22内に取り込まれ、一括排気筒38を通して外部に排出されるようになっている。
さて、セル室22の上部に配された装着溝35の底壁35Aにおける横隔壁42のY方向後方には、底壁35AをZ方向に貫通して開口する丸孔状の注液口(「第2開口部」の一例)49が横並びに複数設けられている。これらの注液口49は、セル室22毎に設けられており、同一のセル室22の底壁35AにZ方向に開口して設けられた連通筒46の貫通口47よりも一回り大きく形成されている。そして、蓋体30にカバー60を装着する前の状態では、注液口49に図示しない注入ノズルを差し込んでセル室22内に電解液を注入することができるようになっている。
言い換えると、装着溝35の底壁35AをZ方向に貫通して開口する貫通口47の内径L1は、図5に示すように、装着溝35の底壁35AをZ方向に貫通して開口する注液口49の内径L2よりも小さく、その開口面積は、図7に示すように、注液口49の開口面積よりも小さくなっている。つまり、例えば、連通筒46の貫通口47に一定量の電解液を流通させる際の所用時間は、注液口49に一定量の電解液を流通させる際の所用時間よりも長くなる。
すなわち、連通筒46の貫通口47は、セル室22内にて生じるガスを統合部45に向けて容易に排出することができるものの、貫通口47における電解液の流通抵抗は、注液口49における電解液の流通抵抗よりも高くなっており、連通筒46の貫通口47だけをとってみても、注液口49よりも電解液の漏れを抑制することができるようになっている。
すなわち、連通筒46の貫通口47は、セル室22内にて生じるガスを統合部45に向けて容易に排出することができるものの、貫通口47における電解液の流通抵抗は、注液口49における電解液の流通抵抗よりも高くなっており、連通筒46の貫通口47だけをとってみても、注液口49よりも電解液の漏れを抑制することができるようになっている。
また、各注液口49は、図7に示すように、一括排気筒38のY方向後方に配された貫通口47の更にY方向後方において、外周壁36と、横隔壁42と、縦隔壁43とによって構成された個別区画50毎に隔離された状態で配されており、蓋体30にカバー60が装着されると、各壁36,42,43がカバー60と熱溶着されることで、各注液口49はカバー60によって閉止されるようになっている。
本実施形態は、以上のような構成であって、続いて、鉛蓄電池10の製造方法について説明する
鉛蓄電池10の製造では、まず、各極板11P,11Nを連結部14で連結した極板群11を、ケース本体20の各セル室22内に挿入し、各セル室22間においてそれぞれの連結部14のセル間接続体14Aを接続することで、ケース本体20内の極板群11を極性毎に直列に接続する。
鉛蓄電池10の製造では、まず、各極板11P,11Nを連結部14で連結した極板群11を、ケース本体20の各セル室22内に挿入し、各セル室22間においてそれぞれの連結部14のセル間接続体14Aを接続することで、ケース本体20内の極板群11を極性毎に直列に接続する。
次に、ケース本体20の上端部と蓋体30の下端部とを図示しない熱板の表面に接触させ、それぞれが溶融したところで、ケース本体20と蓋体30とを整合させるようにして接触させる。これにより、ケース本体20と蓋体30とが熱溶着され、蓋体30がケース本体20の上端部に固定されることで、電池ケース12および複数のセル室22が構成される。
電池ケース12および複数のセル室22が構成されたところで、各注液口49からセル室22内に電解液を注入し、極板群11に電解液を含浸させる。ここで、各注液口49は、注液ノズルを差し込み可能な大きさに形成されているから、電解液の注液作業を円滑に実施することができる。
そして、各セル室22内への電解液の注入が完了したところで、装着溝35における各壁(外周壁36、横隔壁42、縦隔壁43)と、カバー60の下面とを熱板に接触させ、それぞれが溶融したところで、各壁36,42,43とカバー60とを接触させる。これにより、蓋体30とカバー60とが熱溶着により固定されて各注液口49がカバー60によって閉止され、鉛蓄電池10が完成する。
次に、鉛蓄電池10の作用および効果について説明する。
一般に、自動二輪車などは、部品を搭載するスペースが限られており、鉛蓄電池を傾けた状態で搭載する場合がある。また、極板群のセパレータに電解液が含浸された鉛蓄電池の場合、極板群で発生したガスが、セパレータ内の電解液を、押し出す場合がある。
一般に、自動二輪車などは、部品を搭載するスペースが限られており、鉛蓄電池を傾けた状態で搭載する場合がある。また、極板群のセパレータに電解液が含浸された鉛蓄電池の場合、極板群で発生したガスが、セパレータ内の電解液を、押し出す場合がある。
したがって、例えば、蓋体の外周縁付近に注液およびガス排出用の開口がセル室毎に設けられている場合、二次電池が傾いた状態に設置され、電解液がセパレータから押し出された状態になると、電解液が電池ケース内において低くなった側に偏ることで、開口から電解液が漏れて電解液が隣接するセル室に移動してしまう虞がある。
ところが、本実施形態によると、注液口49が、カバー60によって閉止されている。また、排出用連通筒46における貫通口47が、注入ノズルを差し込み可能な注液口49よりも、その開口面積が小さくなることで、貫通口47を通してセル室22内にて生じるガスを統合部45に向けて容易に排出することができるものの、排出用連通筒46の貫通口47だけをとってみても貫通口47における電解液の流通抵抗は、注液口49における電解液の流通抵抗よりも高くなっている。
つまり、本実施形態によると、注液口49に注液ノズルを差し込んで電解液を注入した後、注液口49がカバー60によって閉止されている。すなわち、隣り合うセル室22における注液口49同士が連通しておらず、隣り合うセル室22における貫通口47同士が連通し、電解液が貫通口47を通してセル室22間を移動可能となっているものの、注液口49よりも電解液の流通抵抗が高い連通筒46の貫通口47からガスを排出するから、例えば、電解液を注入する注入ノズルの大きさに合わせて設けられた注液口をガスの排出用の開口として兼用する場合に比べて、注液口49を通して電解液が統合部45や隣接するセル室22に移動したり、電解液が貫通口47から統合部45に浸入したりすることを抑制できる。ひいては、電解液が統合部45を通じて隣接するセル室22に移動することを抑制することができる。
また、本実施形態によると、排出用連通筒46Aには、一対の連通スリット48が貫通口47の開口方向と直交する方向に開口して設けられ、これらの一対の連通スリット48を通してガスが排出用連通筒46A内に進入し、その後、貫通口47を通して統合部45内に排出される。
つまり、本実施形態によると、排出用連通筒46Aにおけるガスの排出経路を、X方向からZ方向に向けて直交する方向に屈曲させているから、排出用連通筒46Aにおける電解液の流通抵抗を、注液口49における電解液の流通抵抗よりもさらに高くすることができる。これにより、電解液が統合部45を通じて隣接するセル室22に移動することをさらに抑制できる。
また、本実施形態によると、電解液の液面が装着溝35の底壁35の下面に最も近づき難くいセル室22のY方向略中央部(蓋体30の中央部)に一括排気筒38を配し、一括排気筒38のY方向後方における近接した領域に貫通口47を有する連通筒46を配しているから、鉛蓄電池10が傾いて設置された場合においても、電解液が一括排気筒38から外部に流出することを第1に抑制すると共に、各セル室22の電解液が貫通口47を通して隣接するセル室22に移動することを抑制することができる。
さらに、本実施形態によると、仮に連通筒46の貫通口47から電解液が統合部45内に浸入したとしても、隣り合う貫通口47の間には、縦隔壁43が設けられているから、縦隔壁43によって電解液の移動が抑制され、隣接するセル室22に電解液が移動することをさらに抑制することができる。
つまり、本実施形態によると、電解液が外部に流出することを防ぐと共に、電解液のセル室22間の移動を抑制できるから、鉛蓄電池10の設置角度の自由度を向上させることができる。
つまり、本実施形態によると、電解液が外部に流出することを防ぐと共に、電解液のセル室22間の移動を抑制できるから、鉛蓄電池10の設置角度の自由度を向上させることができる。
<実施形態2>
次に、実施形態2について図8を参照して説明する。
次に、実施形態2について図8を参照して説明する。
実施形態2の鉛蓄電池110は、実施形態1における連通筒46の形状を変更したものであって、実施形態1と共通する構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略する。また、実施形態1と同じ構成については同一の符号を用いるものとする。
実施形態2の鉛蓄電池110における蓋体130の連通筒146は、図8に示すように、実施形態1の連通筒46よりも拡径され、その貫通口147の開口面積が注液口49の開口面積よりも大きい(貫通口147の内径L11が注液口49の内径L2よりも大きい)ものの、連通筒146における連通スリット148の開口面積は、実施形態1における連通スリット48の開口面積よりも小さく構成され、一対の連通スリット148における開口面積の和が、注液口49の開口面積よりも小さくなるように設定されている。
つまり、本実施形態によると、連通筒146における貫通口147の開口面積が注液口49の開口面積よりも広く、貫通口147における電解液の流通抵抗が注液口49における電解液の流通抵抗よりも小さくなっているものの、一対の連通スリット148の開口面積の和が、注液口49の開口面積の半分以下となっていると共に、一対の連通スリット148の開口方向が貫通口147の開口方向と直交した構成となっている。
また、連通筒46内のガスの排出経路を、X方向からZ方向に向けて直交する方向に屈曲させている。
つまり、本実施形態においても、排出用連通筒46Aにおける電解液の流通抵抗を、注液口49における電解液の流通抵抗よりもさらに高くすることができるから、電解液が統合部45を通じて隣接するセル室22に移動することを抑制できる。
つまり、本実施形態においても、排出用連通筒46Aにおける電解液の流通抵抗を、注液口49における電解液の流通抵抗よりもさらに高くすることができるから、電解液が統合部45を通じて隣接するセル室22に移動することを抑制できる。
<他の実施形態>
本明細書で開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
本明細書で開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)上記実施形態1では、装着溝35の底壁35Aに、注液口49の開口面積よりも開口面積が小さい貫通口47を有する連通筒46を設けた構成にした。しかしながら、これに限らず、装着溝の底壁を貫通する貫通口のみを設け、連通筒を設けない構成にしてもよい。
(2)上記実施形態1では、貫通口47の開口面積を注液口49の開口面積よりも小さくすることで、連通筒46における電解液の流通抵抗を注液口49における電解液の流通抵抗よりも高くし、上記実施形態2では、貫通口47の開口面積が注液口49の開口面積よりも大きくなっているものの、一対の連通スリット148の開口面積の和を小さくすると共に、連通スリット148の開口方向と貫通口147の開口方向とが直交するように構成することで連通筒146における電解液の流通抵抗を注液口49における電解液の流通抵抗よりも高くする構成とした。しかしながら、これに限らず、連通筒における電解液の流通抵抗が、注液口における電解液の流通抵抗よりも高くなる構成であれば、貫通口と注液口の開口面積を同一にしてもよく、また、一対の連通スリットと注液口の開口面積を同一に構成してもよい。また、貫通口を網目状に形成したり、貫通口にフィルタを装着したりすることで、連通筒における電解液の流通抵抗が、注液口における電解液の流通抵抗よりも高くなる構成にしてもよい。
(3)上記実施形態では、一括排気筒38が蓋体30の中央部設けられた構成とした。しかしながら、これに限らず、連通筒がセル室のY方向略中央部に設けられ、一括排気筒が連通筒よりも外周縁部寄りに構成されていてもよい。
(4)上記実施形態では、自動二輪車用の制御弁付き鉛蓄電池10を一例として示した。しかしながら、これに限らず、制御弁付き鉛蓄電池であれば、自動二輪車用以外の制御弁付き鉛蓄電池に本明細書で開示した技術を適用できる。
10:制御弁付き鉛蓄電池
11N:負極板(「電極」の一例)
11P:正極版(「電極」の一例)
12:電池ケース
22:セル室
30:蓋体(「上壁」の一例)
35A:連通溝の底壁(「上壁」の一例)
38:一括排気筒
41:制御弁
43:縦隔壁(「壁」の一例)
45:統合部
46:連通筒(「第1開口部」の一例)
47:貫通口(「統合部側開口」の一例)
48:連通スリット(「セル室側開口」の一例)
49:注液口(「第2開口部」の一例)
11N:負極板(「電極」の一例)
11P:正極版(「電極」の一例)
12:電池ケース
22:セル室
30:蓋体(「上壁」の一例)
35A:連通溝の底壁(「上壁」の一例)
38:一括排気筒
41:制御弁
43:縦隔壁(「壁」の一例)
45:統合部
46:連通筒(「第1開口部」の一例)
47:貫通口(「統合部側開口」の一例)
48:連通スリット(「セル室側開口」の一例)
49:注液口(「第2開口部」の一例)
Claims (5)
- 電極と電解液とが収容される複数のセル室と、
制御弁を有し、前記複数のセル室内に通じる一括排気筒とを備えた鉛蓄電池であって、
各前記セル室には、前記セル室の内外を連通させる第1開口部と、前記第1開口部が設けられた壁部を貫通する第2開口部とがそれぞれ設けられており、
前記第1開口部は、同一の前記セル室における前記第2開口部よりも電解液の流通抵抗が大きくなるように開放されている鉛蓄電池。 - 前記壁部は、前記セル室の上部に配された上壁であって、
前記第1開口部が前記上壁に開口する開口面積は、同一の前記セル室における前記第2開口部が前記上壁に開口する開口面積よりも小さく設定されている請求項1に記載の鉛蓄電池。 - 前記壁部における前記第1開口部の開口は、前記複数のセル室から排出されるガスを統合する統合部に開口する統合部側開口とされており、
前記第1開口部は、前記統合部側開口と、前記統合部側開口の開口方向とは異なる方向に開口された形態で前記統合部側開口と前記セル室とを連通させる連通開口とを有している請求項1または請求項2に記載の鉛蓄電池。 - 隣り合う前記第1開口部の間には、壁が設けられている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の鉛蓄電池。
- 前記セル室は、上部に配された長方形状の上壁を有しており、
前記第1開口部は、前記上壁における長辺方向の中央部までの距離が前記上壁の短辺側の縁部までの距離よりも短く設定されている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の鉛蓄電池。
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-
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- 2016-03-29 JP JP2016065963A patent/JP2017182986A/ja active Pending
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