JP2017176464A - 磁界計測装置、磁界計測方法、磁界計測プログラム - Google Patents

磁界計測装置、磁界計測方法、磁界計測プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】異常な電気的旋回路を効率的かつ精度よく同定することができる磁気計測技術を提供する。【解決手段】本発明に係る磁界計測装置は、被験者の旋回する生体的な電気的活動を楕円電流によってモデル化する。【選択図】図3

Description

本発明は、磁気センサを用いて被験者から生じる磁界を計測する技術に関する。
被験者の計測対象(例えば心臓)からの微弱な磁界を計測し、計測対象の電気生理学的活動を非侵襲に評価する磁界計測装置として、心磁計が開発されている。心磁計とは、心臓の電気生理学的活動に伴う心起電力(電流双極子)により生じた微弱な磁界(心磁)を非接触で計測する装置である。複数の磁気センサを用いて同時に計測することにより、空間分解能に優れた評価をすることができる。
心磁の時間変化および空間分布を画像化したものは、心磁図と呼ばれる。生体内の透磁率はほぼ真空と等しいので、心磁図は心電図と比べて心臓の周辺臓器(骨や肺など)の影響を受けにくく、心臓の電気生理学的活動にともなう電流を高感度に反映する。この心磁図の利点を生かし、心磁図の臨床的な有効性が多数示されてきた。
心磁図の臨床応用の1つとして、心臓内を旋回する異常な電気的活動を非侵襲的に同定することが挙げられる。例えば心房粗動の種類として、心房の電気的活動が三尖弁周囲を旋回する通常型と、三尖弁以外を旋回する非通常型がある。これらを鑑別できることは、カテーテルアブレーション治療適用の検討や治療計画の策定において重要である。このような旋回する電気的活動は、心房細動にも存在することが認められている。したがって、心臓内を旋回する電気的活動を詳細に同定することが求められている。
下記特許文献1は、この心臓内を旋回する電気的活動を、心磁図を用いて3次元的に同定する方法を記載している。特許文献1は、心筋内における異常な電気的旋回路の位置関係を安全、迅速かつ高精度に同定することができる心臓磁界診断装置および電気的旋回路の同定方法を提供することを目的としている(要約参照)。この目的を実現するため、磁界分布時系列データに基づいて被験者の心筋内の3次元電気的活動状態を示すデータを生成し、別途供給された被験者の胸部断層画像データから解剖学的画像データを生成し、これらのデータを重ね合わせて表示することが記載されている(要約参照)。この生成される心筋内の3次元電気的活動状態を示すデータとしては、好ましくは、心筋内の電流密度分布時系列データであり、SAM(Synthetic Aperture Magnetometry)やMUSIC(Multiple Signal Classification)などの種々の手法を用いることができる旨が記載されている(0057参照)。
特開2002−028143号公報
特許文献1のような従来技術においては、異常な電気的旋回路は、磁界分布時系列データに基づいて心筋内の電流密度分布時系列データを生成することから得られてきた。磁界分布時系列データから電流密度分布時系列データを求めることは逆問題と呼ばれる。逆問題においては、一般的に、式の数が未知数(電流密度)より圧倒的に少なくなる。特に、3次元の電流密度分布を求める場合は未知数が膨大になり、この傾向が強くなる。このことは、連立方程式を解くことが容易でないことを意味している。よって従来技術は、異常な電気的旋回路の同定に用いる電流密度分布データを求めることが容易でないという課題があった。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、異常な電気的旋回路を効率的かつ精度よく同定することができる磁気計測技術を提供することを目的とする。
本発明に係る磁界計測装置は、被験者の旋回する生体的な電気的活動を楕円電流によってモデル化する。
本発明に係る磁界計測装置によれば、被験者の体内を旋回する異常な電気的活動を、効率的かつ精度よく同定することができる。
実施形態1に係る磁界計測装置1の全体構成を示す概略図である。 磁界計測装置1が備える複数の磁気センサの配列および被験者に対する配置の1例を説明する図である。 磁界計測装置1が楕円電流の数値パラメータを推定する処理手順を説明するフローチャートである。 シミュレーションモデルの鳥瞰図である。 図4に示すシミュレーションモデルのxy平面図である。 シミュレーションにおいて用いたパラメータ一覧である。 図4〜図6で説明したシミュレーションモデルに基づいて各磁気センサ11が計測すると仮定した磁場を計算した結果を示す。 図7のシミュレーション結果に対して高速フーリエ変換を実施することにより得られたパワースペクトル密度波形を全ての磁気センサ11について重ね合わせた結果を示す図である。 図7〜図8において特定した1周期分の磁界時系列データをチャンネル毎に時間積分した結果を示す磁界等高線図である。 楕円電流の数値パラメータを推定した結果を示す図である。 表示装置9が表示する画面900の1例を示す図である。 実施形態4に係る磁界計測装置1の構成図である。 第2演算装置20の動作を説明するフローチャートである。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る磁界計測装置(心磁計)1の全体構成を示す概略図である。磁界計測装置1の構成要素は、磁気シールドルーム2の内部と外部とに分かれて配置される。
磁気シールドルーム2の内部には、クライオスタット3、ガントリ4、ベッド5が配置されている。クライオスタット3内部には、複数のSQUID(Superconducting quantum interference device)磁束計(後述する磁気センサ11に相当)が配置されており、極低温に維持される。ガントリ4は、クライオスタット3を保持する。被験者(図示せず)はベッド5上で横になる。ベッド5は、ベッド5の短軸(A方向,y方向)における移動、ベッド5の長軸(B方向,x方向)における移動、ベッド5の上下方向(C方向,z方向)における移動が可能であり、被検者と複数の磁気センサとの間で容易に位置合わせすることができる。
磁気シールドルーム2の外部には、駆動回路6、アンプフィルタユニット7、演算装置8、表示装置9が配置されている。駆動回路6は、クライオスタット3内に配置される磁気センサを駆動する。アンプフィルタユニット7は、駆動回路6からの出力を増幅してフィルタをかける。演算装置8は、アンプフィルタユニット7からの出力信号をデータとして収集し、収集されたデータ(以下、「磁界時系列データ」という)を解析処理するとともに磁界計測装置1の各部を制御する。表示装置9は、演算装置8による解析結果を表示する。
図2は、磁界計測装置1が備える複数の磁気センサの配列および被験者に対する配置の1例を説明する図である。磁気センサ11は、クライオスタット3の底部の内壁にz方向に沿って複数垂設されており、被験者の胸壁10に対して垂直なz方向の磁界成分Bを経時的に計測する。磁気センサ11は、磁界の距離変化量を的確に捉えられるように、x方向およびy方向に等間隔に配列している。
本実施形態1においては、1例として、磁気センサ11間の距離が0.025m、計測面が0.175m×0.175m、磁気センサ11の数が8×8のアレー状に配置した64チャンネルの場合を説明する。図2に示す磁気センサ11の座標系においては、例えば符号12で示す7行3列目に対応する磁気センサが胸部の剣状突起13の真上に位置するように、複数の磁気センサ11の位置合わせを行う。このときには、8行1列目の磁気センサ11を座標系の原点Oとする。
磁界計測装置1は、旋回する電気的活動を楕円電流によってモデル化し、その楕円電流を特定する数値パラメータを推定することにより、心臓内を旋回する電気的活動を同定する。ここでいう楕円電流とは、楕円形上の経路に沿って流れる電流であり、楕円は真円を含むものとする。
図3は、磁界計測装置1が楕円電流の数値パラメータを推定する処理手順を説明するフローチャートである。以下図3の各ステップについて説明する。
(図3:ステップS101)
磁界計測装置1は、磁気センサ11を用いて、被験者の心臓から発生する磁場を計測する。演算装置8は、駆動回路6およびアンプフィルタユニット7を介してその計測結果を取得し、これを磁界時系列データとして取り込む。磁界時系列データは、計測時刻と磁界値のペアとして取得される。
(図3:ステップS102)
演算装置8は、ステップS101において取得した磁界時系列データに対して周波数解析を実施することにより、各磁気センサ11の計測結果について周波数スペクトルを取得する。本ステップの具体例については、後述する図7〜図8において、検証シミュレーションの一部として改めて説明する。本ステップにおける周波数解析法としては、周知の高速フーリエ変換法やピリオドグラム法などがある。これらによりフーリエスペクトルやパワースペクトル密度を計算することができる。
(図3:ステップS103)
演算装置8は、ステップS102における周波数解析結果に基づき、旋回する電気的活動の周期を算出する。周波数スペクトルは磁界時系列データ内に含まれる周波数成分を表しているので、支配的な周波数成分を特定することにより、電気的活動の周期を特定することができる。本ステップの具体例については、後述する図7〜図8において、検証シミュレーションの一部として改めて説明する。
(図3:ステップS104)
演算装置8は、磁界時系列データが表す磁界値を、ステップS103において求めた旋回する電気的活動の1周期分、時間積分する。演算装置8は、この時間積分を磁気センサ11毎に実施する。磁気センサ11が各時刻において計測した磁界値を1周期分加算することにより、その1周期の電気的活動によって瞬時的に発生した磁界を求めることができる。この磁界を用いて、楕円電流の数値パラメータを以下のステップにより特定する。本ステップにおいて1周期分加算する磁界値には、心室の電気的活動を反映するQRS波やT波が含まれていないことが望ましい。
(図3:ステップS105)
演算装置8は、楕円電流を表す数値パラメータを様々に変化させながら楕円電流が発生させる磁界値を算出することを繰り返すことにより、1周期分の楕円電流が発生させる磁界と、ステップS104において求めた磁界との間の誤差を最小化する。誤差が最小になったとき、ステップS104において求めた磁界を発生させる電気的活動が、その楕円電流によって最もよくモデル化されたと推定することができる。
(図3:ステップS105:補足その1)
楕円電流を表す数値パラメータとしては、(a)楕円の中心座標、(b)楕円の方位角、(c)楕円の仰俯角、(d)楕円の径、(e)電流値、(f)電流が流れる方向、が挙げられる。中心座標は、図2におけるXYZ座標によって表される。方位角は、XY平面においてX軸に対して楕円の長軸(または短軸)が形成する角度である。仰俯角は、XY平面に対して楕円平面が形成する角度である。楕円が真円である場合、楕円の径は半径または直径である。楕円が真円でない場合、楕円の径は長径と短径である。電流値と電流方向は、磁界値とその方向から求めることができる。これらのパラメータをノイマンの公式に対して適用することにより、楕円電流が発生させる磁界を計算することができる。
(図3:ステップS105:補足その2)
本ステップにおいて両磁界値間の誤差を最小化する手順としては、例えば滑降シンプレックス法や準ニュートン法などによって両磁界値間の2乗誤差を最小化する手法を用いることができる。
(図3:ステップS106)
表示装置9は、演算装置8が算出した楕円電流の数値パラメータを画面表示する。これらパラメータに加えて、楕円電流の形状を画面表示することもできる。
<実施の形態1:楕円電流モデルの検証>
楕円電流によって旋回する電気的活動をモデル化することの有効性を検証するため、心房粗動を模擬した旋回する電気的活動が発生させる磁場をシミュレーション計算した。このシミュレーションは電流双極子が楕円旋回することにより発生させる磁場を計算することにより実施した。さらに、そのシミュレーションにより得られた磁場を磁場時系列データの代わりに用いて図3のフローチャートを実施することにより、楕円電流が発生させる磁場をシミュレーション計算した。これらシミュレーション結果を比較することにより、楕円電流モデルの妥当性を検証した。以下シミュレーションの詳細を説明する。
図4は、シミュレーションモデルの鳥瞰図である。心房粗動を模擬した旋回する電気的活動をモデル化するため、半無限導体内において電流双極子が楕円周上に沿って時間的に場所と向きを変えるモデルを用いた。楕円14は電流双極子の軌跡である。符号15は電流双極子のモーメントと向きである。本シミュレーションにおいては、電流双極子の軌跡が三尖弁(右心房と右心室の間の弁)付近に配置されるように、電流双極子を設定した。
図5は、図4に示すシミュレーションモデルのxy平面図である。電流双極子の中心16の座標は(0.030、0.0875、−0.090)mとした。方位角(θ)と仰俯角(φ)は、それぞれ、−10°と60°とした。電流双極子の円の半径は0.029mとした。電流双極子のモーメントは200nAmとし、向きは円軌跡と接する向き(半時計方向)とした。電流双極子が円軌跡を1周する周期(旋回路周期)は、心房粗動の平均的な周期と同じ0.25秒(周波数:4.0Hz)とした。電流双極子の持続時間は0.1秒とした。
図6は、シミュレーションにおいて用いたパラメータ一覧である。図4〜図5で説明した時々刻々と場所と向きが変化する電流双極子から発生する磁場を、各磁気センサ11が検出すると仮定して、各磁気センサ11が検出する磁場を周知のSarvasの公式に基づいてシミュレートした。さらに、シミュレートした磁場をステップS101における磁界時系列データ(すなわち実計測データ)として取り扱うことにより図3のフローチャートを実施して楕円電流の数値パラメータを推定した。
図7は、図4〜図6で説明したシミュレーションモデルに基づいて各磁気センサ11が計測すると仮定した磁場を計算した結果を示す。図7の横軸は計測時刻(秒)を表し、縦軸は磁界(pT)を表す。計測面の中央から左側の磁界波形の強度が大きい傾向があり、5行3列目の磁気センサ11(図7の丸で囲んだもの)における磁場が最大となった。
図8は、図7のシミュレーション結果に対して高速フーリエ変換を実施することにより得られたパワースペクトル密度波形を全ての磁気センサ11について重ね合わせた結果を示す図である。図8の縦軸はパワースペクトル密度(pT)を表し、横軸は周波数(Hz)を表す。図8から、パワースペクトル密度は、直流成分(0Hz)、4Hz成分、4Hz成分の高調波成分が支配的であることが分かる。一般的な心房粗動の旋回する電気的活動の周波数範囲(4〜8Hz)においては、シミュレーションでの電流双極子が円状に一周する周期(旋回路周期)と同じ4Hzが最も強い成分であった。
ステップS103においても図7〜図8と同様に各磁気センサ11が計測した磁場を周波数解析し、その結果得られるパワースペクトル密度を全ての磁気センサ11について重ね合わせることにより、電気的活動の周期を特定することができる。例えば図7〜図8に示す例においては、各磁気センサ11が計測する磁場の周期として4Hzが支配的であるので、これらを重ね合わせると4Hz成分がより強調され、これを1周期として特定することができる。ただし直流成分は磁場のオフセットに相当するので候補から除外し、その他成分のなかで最もパワーが高いものを1周期とみなすことができる。
図9は、図7〜図8において特定した1周期分の磁界時系列データをチャンネル毎に時間積分した結果を示す磁界等高線図である。ここでは1周期が4Hzであることが特定されたので、0〜0.25秒の間における磁界時系列データをチャンネル毎に時間積分した結果を示している。実線17と点線18は、各チャンネルの時間積分結果に相当する。実線17は正磁界の等高線を表し、点線18は負磁界の等高線を表す。図9の処理は、ステップS104に相当するものである。
図10は、楕円電流の数値パラメータを推定した結果を示す図である。ここでは図4〜図9で説明した電流双極子が発生させる磁場を楕円電流によってモデル化し、その数値パラメータを推定した例を示す。楕円電流の数値パラメータは、滑降シンプレックス法を用いて推定した。図10に示すように、楕円電流の位置精度は約1mmであり、角度精度は約1°であることが示された。
以上のシミュレーション結果から、心臓内の旋回する電気的活動を楕円電流によってモデル化し、その楕円電流の数値パラメータを推定することにより、心臓内の旋回する電気的活動の中心座標や傾きなどを同定できることが示された。
<実施の形態2>
心臓内を旋回する電気的活動を楕円電流によってどの程度の精度でモデル化することができたかについての評価結果を提示することにより、磁界計測装置1のユーザは数値パラメータの有効性を判断することができる。そこで本発明の実施形態2では、楕円電流モデルの適合度を計算する方法を説明する。
心臓内を旋回する電気的活動の1周期の磁界時系列データを、チャンネル毎に時間積分した結果得られる時間積分磁界データ(測定値)を、B(i=1、2、・・・、M)(M:チャンネル数)とする。推定した略円電流から計算される磁界データを、B’とする。楕円電流モデルの適合度Fは、F={1−(B−B’)/B}×100(%)によって算出できる。
適合度Fが100%のとき、時間積分磁界データ(測定値)と楕円電流が発生させる磁界データ(計算値)とが一致し、心臓内の電気的活動を楕円電流によって完全にモデル化できていることを意味する。適合度Fにより、心臓内を旋回する電気的活動を楕円電流によってモデル化することが妥当であるかを評価することができる。
上記計算式は1例であり、磁界時系列データ(実測値)と楕円電流が発生させる磁場との間の合致度を算出することができるのであれば、その他計算式を用いることもできる。さらに算出した適合度Fを表示装置9によって画面表示することもできる。
<実施の形態3>
図11は、表示装置9が表示する画面900の1例を示す図である。画面900は、位置表示欄910とパラメータ表示欄920を有する。位置表示欄910は、磁気センサ11と楕円電流の位置関係を表示する。パラメータ表示欄920は、推定した楕円電流の数値パラメータを表示する。
位置表示欄910は、磁気センサ11の位置を座標平面上に表示する。さらに推定した楕円電流の軌跡912と電流方向911を表示する。パラメータ表示欄920は、推定した楕円電流の中心のx座標921、y座標922、z座標923、方位角(θ)924、仰俯角(φ)925、半径926(真円でない場合は短径と直径)を表示する。これらの他に、電流値や適合度Fを表示することもできる。
位置表示欄910は、X線CT(Computed Tomography)やMRI(Magnetic Resonance Imaging)によって取得した心臓の形態画像を表示することもできる。心臓画像を表示する際には、磁気センサ11との間の相対位置や縮尺を適宜調整することができる。
<実施の形態4>
図12は、本発明の実施形態4に係る磁界計測装置1の構成図である。本実施形態4に係る磁界計測装置1は実施形態1と概ね同様の構成を備えるが、第2演算装置20と第2表示装置21をさらに備える点が異なる。以下では主にこれら差異点について説明する。
演算装置8は、アンプフィルタユニット7から磁界時系列データを取得すると、これを第2演算装置20へ引き渡す。以後の処理は第2演算装置20が実施する。これにより演算装置8の処理負荷を抑制して磁界計測装置1を制御することに演算リソースを集中させることができる。
第2演算装置20は、実施形態1で説明した演算装置8と同様の手順により楕円電流の数値パラメータを推定する。推定結果は第2表示装置21上で画面900と同様に表示してもよいし、推定結果を記述したデータを演算装置8に対して出力して表示装置9上で表示してもよい。演算装置8と第2演算装置20との間のデータ送受信は適当な媒体(記憶媒体やネットワークなど)を介して実施すればよい。
図13は、第2演算装置20の動作を説明するフローチャートである。ステップS202〜S205は図3のステップS102〜S105と同様である。ステップS201において、第2演算装置20は演算装置8から磁界時系列データを取得する。ステップS206において、第2演算装置20は推定結果を第2表示装置21または演算装置8に対して出力する。表示装置9または第2表示装置21はこれを画面表示する。
<本発明の変形例について>
本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
以上の実施形態において、楕円電流の数値パラメータを推定した結果を表示装置9または第2表示装置21において画面表示することを説明したが、その他出力部によって推定結果を出力してもよい。例えば推定結果を記述したデータを記憶装置やネットワークに対して出力することができる。
以上の実施形態において、磁気センサ11としては、磁気抵抗効果素子を用いたセンサや、光ポンピング磁束計を用いた磁気センサを用いることができる。また心臓以外の生体的な旋回する電気的活動を計測し、楕円電流によって模擬することもできる。磁気センサ素子としては、計測対象に応じて適切なものを用いればよい。
以上の実施形態において、磁気センサ11として、胸壁10に対して平行なx方向の磁界成分Bとy方向の磁界成分Bを経時的に計測する磁気センサを用いることもできる。この場合は、楕円電流が発生させるXY方向の磁界と磁気センサ11が計測したXY方向の磁界を比較することにより、楕円電流の数値パラメータを推定することができる。z方向の磁界成分を用いてxy方向の磁界成分を算出することができる場合は、両者は実質的に同等のものであるといえる。
ステップS102〜S103に代えて、磁場計測データが記述している磁場のピーク間隔を特定することにより、電気的活動の周期を推定することもできる。例えば磁場のピークとして想定される値範囲内に含まれるピークを特定し、そのピーク間隔を算出することにより、周期を推定することができる。
上記各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部や全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。例えば演算装置8や第2演算装置20が実施する処理は、プログラムによって実装し、これをCPU(Central Processing Unit)が実行することにより実現することができる。
1:磁界計測装置
2:磁気シールドルーム
3:クライオスタット
4:ガントリ
5:ベッド
6:駆動回路
7:アンプフィルタユニット
8:演算装置
9:表示装置
10:胸壁
11:磁気センサ
13:剣状突起
20:第2演算装置
21:第2表示装置

Claims (14)

  1. 被験者の複数の位置における磁気をそれぞれ計測する複数の磁気センサ、
    前記複数の磁気センサから計測結果として磁界時系列データを取得するデータ取得部、
    前記磁界時系列データから前記被験者の旋回する生体的な電気的活動の旋回周期を算出するとともに1周期分の前記電気的活動と等価な楕円電流を特定する数値パラメータを算出する演算装置、
    前記演算装置が算出した前記数値パラメータを出力する出力部、
    を備えることを特徴とする磁界計測装置。
  2. 前記演算装置は、各前記磁気センサから取得した前記磁界時系列データに対して周波数解析を実施することにより前記磁気センサごとに前記磁界時系列データの周波数スペクトルを算出するとともに、各前記磁気センサの前記周波数スペクトルを合算し、
    前記演算装置は、前記合算によって得られた周波数成分のうち直流成分を除くもののなかでパワーが最も高いものを、前記旋回周期として特定する
    ことを特徴とする請求項1記載の磁界計測装置。
  3. 前記演算装置は、前記磁界時系列データが記述している磁場を前記旋回周期の1周期分積算するとともに、前記積算の結果と前記楕円電流が発生させる磁場とを比較することにより、前記数値パラメータを算出する
    ことを特徴とする請求項2記載の磁界計測装置。
  4. 前記演算装置は、前記楕円電流を数学的に表す変数を変化させながら前記楕円電流が発生させる磁場を計算することを繰り返すことにより、前記楕円電流が発生させる磁場と前記積算の結果との間の差分を最小化し、
    前記演算装置は、前記最小化によって得られた前記変数を前記数値パラメータとして特定する
    ことを特徴とする請求項3記載の磁界計測装置。
  5. 前記数値パラメータは、前記楕円電流の中心座標、前記楕円電流の方位角、前記楕円電流の仰俯角、前記楕円電流の径を少なくとも含む
    ことを特徴とする請求項1記載の磁界計測装置。
  6. 前記楕円電流は、真円経路を流れる電流または楕円経路を流れる電流であり、
    前記演算装置は、前記楕円電流が真円経路を流れる電流である場合は、前記楕円電流の径として前記真円の半径または直径を算出し、
    前記演算装置は、前記楕円電流が楕円経路を流れる電流である場合は、前記楕円電流の径として前記楕円の短径と長径を算出する
    ことを特徴とする請求項1記載の磁界計測装置。
  7. 前記数値パラメータは、前記楕円電流が流れる方向、前記楕円電流の電流値、を少なくとも含む
    ことを特徴とする請求項1記載の磁界計測装置。
  8. 前記演算装置は、前記楕円電流が発生させる磁場を計算するとともに、その計算結果と前記磁界時系列データが表す磁場との間の合致率を算出し、
    前記出力部は、前記演算装置が算出した前記合致率を出力する
    ことを特徴とする請求項1記載の磁界計測装置。
  9. 前記数値パラメータは、前記楕円電流の中心座標を少なくとも含み、
    前記出力部は、前記数値パラメータとして前記中心座標を出力する
    ことを特徴とする請求項1記載の磁界計測装置。
  10. 前記数値パラメータは、前記楕円電流の方位角、前記楕円電流の仰俯角、前記楕円電流の径を少なくとも含み、
    前記出力部は、前記数値パラメータとして、前記方位角、前記仰俯角、前記径を出力する
    ことを特徴とする請求項1記載の磁界計測装置。
  11. 前記演算装置は、前記数値パラメータとして、前記楕円電流の位置および形状を特定する変数、前記楕円電流が流れる方向を算出し、
    前記出力部は、前記演算装置による算出結果に基づき、前記楕円電流の位置および形状と前記楕円電流が流れる方向を出力する
    ことを特徴とする請求項1記載の磁界計測装置。
  12. 前記データ取得部は、各前記磁気センサが磁気を計測する位置と関連付けて前記磁界時系列データを取得し、
    前記出力部は、各前記磁気センサの位置と前記楕円電流の位置および形状を同一座標系の下で出力する
    ことを特徴とする請求項1記載の磁界計測装置。
  13. 複数の磁気センサを用いて被験者の複数の位置における磁気をそれぞれ計測した結果を表す磁界時系列データを取得するデータ取得ステップ、
    前記磁界時系列データから前記被験者の旋回する生体的な電気的活動の旋回周期を算出するとともに1周期分の前記電気的活動と等価な楕円電流を特定する数値パラメータを算出する演算ステップ、
    前記演算ステップにおいて算出した前記数値パラメータを出力する出力ステップ、
    を有することを特徴とする磁界計測方法。
  14. 磁界を計測する処理をコンピュータに実行させる磁界計測プログラムであって、前記コンピュータに、
    複数の磁気センサを用いて被験者の複数の位置における磁気をそれぞれ計測した結果を表す磁界時系列データを取得するデータ取得ステップ、
    前記磁界時系列データから前記被験者の旋回する生体的な電気的活動の旋回周期を算出するとともに1周期分の前記電気的活動と等価な楕円電流を特定する数値パラメータを算出する演算ステップ、
    前記演算ステップにおいて算出した前記数値パラメータを出力する出力ステップ、
    を実行させることを特徴とする磁界計測プログラム。
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