JP2017174368A - 商品販売管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】電力やガス等の商品自由化に伴って顧客を獲得するに際して、顧客にとって十分な満足感を得るサービスを容易に提供する。【解決手段】商品販売管理システム1の電子情報処理組織8において、記憶部10は、入力部9から入力された指令に基づいて保険料の一部または全額として使用することを承諾した顧客4と承諾していない顧客とを区別可能にして、複数の顧客データを記憶すると共に、制御部12は、入力部9から入力された指令に基づいて保険料につき承諾した顧客4の顧客データと承諾していない顧客の顧客データとを判別可能な態様で出力部11に出力するように構成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、商品販売管理システムに係り、詳しくは電力やガス等の自由化に対応するための商品販売管理システムに関する。
近年、例えば特許文献1に開示されているように、家庭向け電力の小売りの自由化が推進されつつあるため、消費者(顧客)は、自己の好む会社から電気を購入することが可能となる。
さらに、上記の電力の自由化に加えて、都市ガスの小売りの自由化も叫ばれるに至っており、今後、このように自由化される商品の増加も有り得ると考えられる。
このような状況が原因となって、電気やガス等の販売に関して新規参入会社が激増しつつあり、電気、ガスまたは通信等の商品を含む所謂セット販売が重要視されるに至っている。
そのため、これらの商品を従来から取り扱っている会社と新規参入会社とを含む多数の会社の間で、電気やガス等の料金の引き下げについて競争の激化が予想されている。
しかしながら、小売りが自由化された電気や都市ガス等、或いは都市ガスの自由化の影響を受けるLPガス等を販売するにあたって、単に料金の引き下げのみを行っていたのでは、顧客にとって十分な満足感を得ることができず、顧客との販売契約について競争の激化に十分に対応できないという問題を招く。
以上の観点から、本発明は、電力や都市ガス等の自由化の影響を受ける商品について顧客を獲得するに際して、顧客にとって十分な満足感を得るサービスを容易に提供することが可能な商品販売管理システムを提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、以下に示すような商品販売管理システムの基本構成を知見するに至った。
本発明者が知見した基本構成の第1の側面は、商品提供者が顧客に提供している取扱商品の料金を引き下げる際に、その料金の引き下げに対応する金額を、顧客の承諾を得て保険料金の一部または全額として扱うことで、前記商品提供者が、前記取扱商品を販売するにあたって保険をサービスすることを管理することにある。ここで、上記の「商品提供者」とは、商品を提供する会社や、商品を提供する小売店(例えば個人商店)などを意味する(以下、同様)。また、上記の「取扱商品」は、1つ(1種類)の商品に限られるものではなく、複数の商品であってもよい(以下、同様)。さらに、上記の「保険」とは、生命保険や損害保険などであって、具体的には、障害保険、自転車保険、癌保険、火災保険、地震保険、津波保険などの顧客に対して利益をもたらす保険を意味する(以下、同様)。加えて、上記の「管理する」とは、当該管理に必要な適宜の処理を、コンピュータに代表される電子情報処理組織や、ネットワーク或いは通信回線を使用して行うことを意味する(以下、同様)。
このような基本構成によれば、例えば小売りが自由化された商品やそれと関連がある商品を取扱商品とする商品提供者が、顧客に対してサービスをする場合に、その取扱商品の料金を単に引き下げるのではなく、その料金の引き下げに対応する金額が、保険の料金として扱われる。すなわち、商品提供者が、顧客が承諾して加入した保険の料金の一部または全額を負担することになる。そして、その保険の料金の一部または全額は、値引き分として扱われることになるので、顧客は、保険料を全く支払わないか或いは一部を支払うだけで、保険による利益を享有しつつ安心した生活を送ることができるようになる。従って、顧客にとっては、単なる料金の引き下げよりも、魅力のある保険に無料或いは僅かな料金で加入することができ、十分な満足感を得ることが可能となる。さらに、保険の新規加入者を見つけるには多大な労苦を要するが、商品提供者は既に信用されている顧客を多数もっているため、顧客と容易に接触して保険の勧誘をすることができる。そのため、保険という商品の販売契約を労せずして締結することが可能となり、保険契約を結ぶことが極めて容易化される。この場合、商品提供者が料金の引き下げに対応してサービスする金額の管理や、保険料の支払の管理は、コンピュータに代表される電子情報処理組織によって行われることが好ましい。
本発明者が知見した基本構成の第2の側面は、商品提供者が顧客に提供している取扱商品の料金を引き下げる際に、その料金の引き下げに対応する金額を、前記商品提供者が保険の料金の一部または全額として前記顧客またはその身内に支払うことで、前記商品提供者が、前記取扱商品を販売するにあたって保険をサービスすることを管理することにある。ここで、上記の「身内」とは、家族または親族もしくはみより等であって、顧客名義の保険の保険料を支払う立場にある者をいう(以下、同様)。
この基本構成においては、保険の料金の一部または全額を商品提供者が顧客またはその身内に支払うように限定した点が、既述の第1の側面の構成と相違しているのみであり、作用効果は、実質的に上述の第1の側面について既に述べた通りである。
本発明者が知見した基本構成の第3の側面は、商品提供者が顧客に提供している取扱商品の料金を引き下げる際に、その料金の引き下げに対応する金額を、保険の料金の一部または全額として使用するか否かを前記商品提供者の商品取扱員が前記顧客に質問し、保険料の一部または全額として使用することを前記顧客が承諾した場合に、その保険料の一部または全額を前記商品提供者が前記料金の引き下げ分として扱うことで、前記商品提供者が、前記取扱商品を販売するにあたって保険をサービスすることを管理することにある。ここで、上記の「商品取扱員」とは、商品を提供する会社の従業員または代理店、或いは商品を提供する小売店の店主または店員などを意味している(以下、同様)。また、上記の「質問」とは、商品取扱員が顧客に口頭で質問することに限られず、チラシや郵送書類などを通じて問い合せを行うことをも含む(以下、同様)。
この基本構成においては、商品取扱員が顧客に対して、料金の引き下げに対応する金額を保険料の一部または全額として使用するか否かについて問い合わせを行い、保険料の一部または全額として使用することが決まった段階で商品取扱員が顧客の承諾を得たことになる。この場合、商品取扱員は、顧客と親しく付き合う間柄にあるため、上記の承諾を得る上で極めて有利となる。なお、商品提供者が料金の引き下げに対応してサービスする金額の管理や、保険料の支払の管理は、コンピュータに代表される電子情報処理組織によって行われることが好ましく、さらに商品取扱員と商品取扱会社とは、ネットワーク或いは通信回線を通じて相互通信することが好ましい。
本発明者が知見した基本構成の第4の側面は、商品提供者が顧客に提供している取扱商品の料金を引き下げる際に、その料金の引き下げに対応する金額を、保険料の一部または全額として使用するか否かを前記商品提供者の商品取扱員が前記顧客に質問し、保険料の一部または全額として使用することを前記顧客が承諾した場合に、その保険料の一部または全額を前記商品提供者が前記顧客またはその身内に支払うことで、前記商品提供者が、前記取扱商品を販売するにあたって保険をサービスすることを管理することにある。
この基本構成においては、保険料の一部または全額を商品提供者が顧客またはその身内に支払うように限定した点が、既述の第3の側面の構成と相違しているのみであり、作用効果は、実質的に上述の第3の側面について既に述べた通りである。
本発明者が知見した基本構成の第5の側面は、商品提供者が顧客に提供している取扱商品の料金を引き下げる際に、その料金の引き下げに対応する金額を、保険料の一部または全額として使用するか否かを前記商品提供者の商品取扱員が前記顧客に質問し、保険料の一部または全額として使用することを前記顧客が承諾した場合に、その旨を前記商品提供者またはその商品取扱員が保険会社の販売員に連絡して、保険会社の販売員が前記顧客との間で保険契約を結び、その保険料の一部または全額を前記商品提供者が前記料金の引き下げ分として扱うことで、前記商品提供者が、前記取扱商品を販売するにあたって保険をサービスすることを管理することにある。ここで、上記の「保険会社の販売員」とは、保険会社の従業員または代理店を意味する(以下、同様)。
この基本構成においては、商品取扱員が顧客と商談等をして、顧客が保険料について承諾をした場合に、商品取扱員がその旨を保険会社の販売員に連絡し、その販売員が顧客との間で正式に保険契約を結ぶことになる。従って、保険会社の販売員がその顧客と何の面識も無い場合であっても、商品取扱員のおかげで顧客と容易に保険契約を結ぶことが可能となる。
本発明者が知見した基本構成の第6の側面は、商品提供者が顧客に提供している取扱商品の料金を引き下げる際に、その料金の引き下げに対応する金額を、保険料の一部または全額として使用するか否かを前記商品提供者の商品取扱員が前記顧客に質問し、保険料の一部または全額として使用することを前記顧客が承諾した場合に、その旨を前記商品提供者またはその商品取扱員が保険会社の販売員に連絡して、保険会社の販売員が前記顧客との間で保険契約を結び、その保険料の一部または全額を前記商品提供者が前記顧客またはその身内に支払うことで、前記商品提供者が、前記取扱商品を販売するにあたって保険をサービスすることを管理することにある。
この基本構成においては、保険料の一部または全額を商品提供者が顧客またはその身内に支払うように限定した点が、既述の第5の側面の構成と相違しているのみであり、作用効果は、実質的に上述の第5の側面について既に述べた通りである。
本発明者が知見した基本構成の第7の側面は、商品提供者が顧客に提供している取扱商品の料金を引き下げる際に、その料金の引き下げに対応する金額を管理する価格管理工程と、前記価格管理工程で管理されている前記金額を、前記商品提供者が保険料の一部または全額として扱うことで、前記商品提供者が前記取扱商品を販売するにあたって保険をサービスすることを管理する販売管理工程とを有することにある。
この基本構成は、既述の第1の側面と実質的に同一であって、価格管理工程と販売管理工程とは、コンピュータに代表される電子情報処理組織によって行われることが好ましい。従って、この第7の側面も、既述の第1の側面と実質的に同一の作用効果を得ることができる。
本発明者が知見した基本構成の第8の側面は、商品提供者が顧客に提供している取扱商品の料金を引き下げる際に、その料金の引き下げに対応する金額を管理する価格管理工程と、前記価格管理工程で管理されている前記金額を、前記商品提供者が保険料の一部または全額として該顧客またはその身内に支払うことで、前記商品提供者が前記取扱商品を販売するにあたって保険をサービスすることを管理する販売管理工程とを有することにある。
この基本構成においては、販売管理工程で、保険料の一部または全額を商品提供者が顧客またはその身内に支払うように限定した点が、上述の第7の側面の構成と相違しているのみであり、作用効果は、実質的に上述の第7の側面について既に述べた通りである。
本発明者が知見した基本構成の第9の側面は、商品提供者が顧客に提供している取扱商品の料金を引き下げる際に、その料金の引き下げに対応する金額を管理する価格管理工程と、前記価格管理工程で管理されている前記金額を、保険料の一部または全額として使用するか否かを前記商品提供者の商品取扱員が前記顧客に質問し、その質問結果を管理する質問管理工程と、前記質問管理工程で管理されている質問結果が保険料の一部または全額として使用することを前記顧客が承諾している場合に、その保険料の一部または全額を前記商品提供者が前記料金の引き下げ分として扱うことで、前記商品提供者が前記取扱商品を販売するにあたって保険をサービスすることを管理する販売管理工程とを有することにある。
この基本構成は、既述の第3の側面と実質的に同一であって、価格管理工程と質問管理工程と販売管理工程とは、コンピュータに代表される電子情報処理組織によって行われることが好ましい。従って、この第9の側面も、既述の第3の側面と実質的に同一の作用効果を得ることができる。
本発明者が知見した基本構成の第10の側面は、商品提供者が顧客に提供している取扱商品の料金を引き下げる際に、その料金の引き下げに対応する金額を管理する価格管理工程と、前記価格管理工程で管理されている前記金額を、保険料の一部または全額として使用するか否かを前記商品提供者の商品取扱員が前記顧客に質問し、その質問結果を管理する質問管理工程と、前記質問管理工程で管理されている質問結果が保険料の一部または全額として使用することを前記顧客が承諾している場合に、その保険料の一部または全額を前記商品提供者が前記顧客またはその身内に支払うことで、前記商品提供者が前記取扱商品を販売するにあたって保険をサービスすることを管理する販売管理工程とを有することにある。
この基本構成においては、販売管理工程で、保険料の一部または全額を商品提供者が顧客またはその身内に支払うように限定した点が、上述の第9の側面の構成と相違しているのみであり、作用効果は、実質的に上述の第9の側面について既に述べた通りである。
本発明者が知見した基本構成の第11の側面は、商品提供者が顧客に提供している取扱商品の料金を引き下げる際に、その料金の引き下げに対応する金額を管理する価格管理工程と、前記価格管理工程で管理されている前記金額を、保険料の一部または全額として使用するか否かを前記商品提供者の商品取扱員が前記顧客に質問し、その質問結果を管理する質問管理工程と、前記質問管理工程で管理されている質問結果が保険料の一部または全額として使用することを前記顧客が承諾している場合に、その旨を前記商品提供者またはその商品取扱員が保険会社の販売員に連絡して、保険会社の販売員が前記顧客との間で保険契約を結んだことを管理する契約管理工程と、前記契約管理工程で管理されている保険契約に基づいて保険料の一部または全額を前記商品提供者が前記料金の引き下げ分として扱うことで、前記商品提供者が前記取扱商品を販売するにあたって保険をサービスすることを管理する販売管理工程とを有することにある。
この基本構成は、既述の第5の側面と実質的に同一であって、価格管理工程と質問管理工程と契約管理工程と販売管理工程とは、コンピュータに代表される電子情報処理組織によって行われることが好ましい。従って、この第11の側面も、既述の第5の側面と実質的に同一の作用効果を得ることができる。
本発明者が知見した基本構成の第12の側面は、商品提供者が顧客に提供している取扱商品の料金を引き下げる際に、その料金の引き下げに対応する金額を管理する価格管理工程と、前記価格管理工程で管理されている前記金額を、保険料の一部または全額として使用するか否かを前記商品提供者の商品取扱員が前記顧客に質問し、その質問結果を管理する質問管理工程と、前記質問管理工程で管理されている質問結果が保険料の一部または全額として使用することを前記顧客が承諾している場合に、その旨を前記商品提供者またはその商品取扱員が保険会社の販売員に連絡して、保険会社の販売員が前記顧客との間で保険契約を結んだことを管理する契約管理工程と、前記契約管理工程で管理されている保険契約に基づいて保険料の一部または全額を前記商品提供者が前記顧客またはその身内に支払うことで、前記商品提供者が前記取扱商品を販売するにあたって保険をサービスすることを管理する販売管理工程とを有することにある。
この基本構成においては、販売管理工程で、保険料の一部または全額を商品提供者が顧客またはその身内に支払うように限定した点が、上述の第11の側面の構成と相違しているのみであり、作用効果は、実質的に上述の第11の側面について既に述べた通りである。
以上のような本発明者が知見した基本構成に基づいてなされた本発明は、商品提供者が顧客に提供している取扱商品の料金の値引き分に対応する金額を、保険の料金の一部または全額として使用することを前記顧客が承諾した場合に限り、前記商品提供者が前記保険の料金の一部または全額を負担することを管理するために使用される電子情報処理組織が、入力部から入力された指令に基づいて前記商品提供者の複数の顧客データを記憶する記憶部と、該記憶部に記憶されている複数の顧客データの中から入力部から入力された指令に基づいて所定数の顧客データを出力部に出力する制御部とを備え、前記記憶部は、入力部から入力された指令に基づいて前記承諾した顧客と承諾していない顧客とを区別可能にして複数の顧客データを記憶すると共に、前記制御部は、入力部から入力された指令に基づいて前記承諾した顧客の顧客データと前記承諾していない顧客の顧客データとを判別可能な態様で前記出力部に出力するように構成されていることに特徴づけられる。ここで、上記の「区別可能にして複数の顧客データを記憶する」とは、文字、記号または図形などによって区別可能にして記憶することを意味し、また、上記の「判別可能な態様で出力する」とは、同様に、文字、記号または図形などによって判別可能な態様で出力することを意味する(以下、同様)。
この本発明の構成によれば、値引き分を顧客の保険料として使用することを承諾した顧客のデータが、入力部から入力される度に、記憶部に記憶されている複数の顧客データが更新され或いは新たな顧客として追加される。そして、それらの更新或いは追加された複数の顧客データが、制御手段の動作によって、承諾の有無が判別可能な態様で出力部に出力される。したがって、出力結果を見た者は、どの顧客が値引き分を保険料の一部または全額として使用しており、どの顧客が値引き分を保険料として全く使用していないかを容易に知得することができる。また、この出力結果は、商品提供者の商品取扱員の貢献度合い或いは顧客に対する信用度合いなどを知得する上で有利となる。そして、既に述べた基本構成による作用効果をも得ることが可能となる。
この場合において、顧客が値引き分を保険の料金の一部または全額として使用することを承諾しない場合には、その保険の料金の一部または全額と同額、或いはそれよりも低い金額を値引きすることが好ましい。このようにすれば、顧客が承諾した場合の保険に関する金額、顧客が承諾しない場合の値引きする金額とが、記憶部に記憶される共に、それらの事項が制御部の動作によって出力部に出力される。
以上の本発明に係る構成において、前記電子情報処理組織は、前記商品提供者の商品取扱員が所持している通信機器と通信可能に構成され、前記制御部は、前記承諾した顧客の顧客データに基づく必要データと前記承諾していない顧客の顧客データに基づく必要データとを判別可能な態様で前記通信機器に出力するように構成されていることが好ましい。ここで、「顧客データに基づく必要データ」とは、顧客データの一部を省略して必要データとすることや、顧客データが有している意味を変更せずに形式的な変更をして必要データとすること等を意味する(以下、同様)。
このようにすれば、商品提供者の商品取扱員は、自己が所持している通信機器を通じて、顧客が保険に加入しているか否かを出力することができるため、例えば顧客と接触して顧客に請求書や納品書を渡す際に、その顧客が保険に加入しているか否かが記載された請求書や納品書を通信機器から出力させることができ、利便性に富むことになる。
以上の本発明に係る構成において、前記保険の料金は、複数種の保険の中から前記顧客が選択した保険の料金であってもよい。ここで、上記の「複数種の保険」としては、既述のように、生命保険、障害保険、自転車保険、癌保険、火災保険、地震保険、津波保険などを挙げることができる(以下、同様)。
このようにすれば、顧客は、自己の好む保険を選択することができるため、商品提供者のサービスに対する顧客の満足度が、より一層十分なものになる。
以上のように本発明によれば、電力や都市ガス等の自由化の影響を受ける商品について顧客を獲得するに際して、顧客にとって十分な満足感を得るサービスを容易に提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係る商品販売管理システムについて添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る商品販売管理システム(以下、単に管理システムという。)の概略構成を示す図である。なお、以下の説明に際しては、商品提供者を、商品を提供する商品提供会社とし、その中でも特に、都市ガスの小売りの自由化による影響を受ける都市ガス会社やLPガス会社(以下、単にガス会社という)とするが、商品提供者は、商品を提供する小売店であってもよい。
図1に示すように、この第1実施形態に係る管理システム1は、先ず、ガス会社である商品提供会社2がガス料金を値引きするとした場合の値引き分に対応する金額を算出して、商品取扱員3に知らしめる価格管理を行う。次いで、商品取扱員3が、自己の受け持つ複数の顧客4に対して、上述の値引き分に対応する金額を、保険料の一部または全額として使用するか否かを質問する質問管理を行う。そして、この質問管理において、顧客4が、保険料の一部または全額として使用することを承諾している場合には、商品取扱員3が、その旨を保険会社5の販売員6に連絡し、その後、販売員6が顧客4のところに出向いて行って保険の契約を結ぶ契約管理が行われる。然る後、商品取扱員3から保険契約完了の連絡を受けた商品提供会社2が、この契約管理における保険契約に基づいて、値引き分を保険料の一部または全額として扱う販売管理が行われる。そして、保険料の全額は、顧客4が保険会社5に支払う。したがって、顧客4は、値引きされた金額を保険料に充てることになる。以上の結果として、商品提供会社2は、ガスの販売にあたって保険をサービスすることになる。この場合、質問管理において、顧客4が、値引き分に対応する金額を保険料の一部または全額として使用することを承諾しない場合には、その顧客4については、保険料の一部または全額と同額、或いは保険料の一部または全額よりも低い金額を、値引きする。
以上の各管理を工程の並びとして捉えると、先ず第1に、この管理システム1は、図2に示すように、商品提供会社2が顧客4に提供しているガスの料金を引き下げる際に、その料金の引き下げに対応する金額を管理する価格管理工程A1と、価格管理工程A1で管理されている金額を、商品提供会社2が顧客4の保険料の一部または全額として扱う販売管理工程A4とを有する。
価格管理工程A1では、商品提供会社2がガス料金を値引きする場合の値引き分を算出して、その算出結果を商品提供会社2が保有するコンピュータ等の電子情報処理組織の記憶部に記憶すると共に、その電子情報処理組織から算出結果がネットワークまたは通信回線を通じて商品取扱員3が所持している通信機器(例えばハンディターミナル)に送信される。この場合、商品取扱員3は、複数の顧客4のところに出向いて行って、ガスメータの検針を行ったり、料金の徴収を行ったりする者であって、1つの商品提供会社2につき複数の者が存在している。なお、商品取扱員3が所持している通信機器としては、ハンディターミナルに限られるわけではなく、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコン等のモバイル機器であってもよい(以下、同様)
販売管理工程A4では、商品取扱員3が上述の通信機器を使用して顧客4に関するデータを商品提供会社2の電子情報処理組織に送信し、これを受けた商品提供会社2の電子情報処理組織の顧客データに基づいて、商品提供会社2は、値引き分を顧客4の保険料の一部または全額として扱い、顧客4から保険会社5に保険料の全額が支払われる。この支払いは、月払い、半年払い、1年払い、一時払い、或いは前納などの何れであってもよい。
また、以上の各管理を別の観点から工程の並びとして捉えると、第2に、この管理システム1は、図3に示すように、上述の価格管理工程A1と販売管理工程A4との間で、質問管理工程A2が実行される。この質問管理工程A2では、ガス料金の値引き分を知得している商品取扱員3が、顧客4に対してその値引き分を保険料の一部または全額として使用するか否かを質問する。その結果、値引き分を顧客4の保険料の一部または全額として使用することを顧客4が承諾した場合には、商品取扱員3が所持している通信機器などから、商品提供会社2の電子情報処理組織に送信され、承諾した旨がその顧客4の顧客データとして電子情報処理組織に記憶される。そして、顧客4がその承諾をした場合に限り、値引き分がその顧客4の保険料の一部または全額として扱われる。この場合、質問管理工程A2では、複数種の保険の中から顧客4が希望する保険を選択できるようにしておくことが好ましい。このようにした場合には、顧客4が複数種の保険の中からどの保険を選択したかについてのデータも、商品提供会社2の電子情報処理組織に送信されて記憶される。
さらに、以上の管理を別の観点から工程の並びとして捉えると、第3に、この管理システム1は、図4に示すように、上述の質問管理工程A2と販売管理工程A4との間で、契約管理工程A3が実行される。この契約管理工程A3では、上述の質問管理工程A2における質問結果が、保険料の一部または全額として使用することを顧客4が承諾している場合に、その旨を、商品取扱員3が保険会社の販売員6に連絡する。この連絡は、商品取扱員3と保険会社5の販売員6との間でネットワークを通じて行うようにしてもよい。その後、保険会社5の販売員6は、顧客4との間で正式に保険契約を締結する。なお、この保険契約についての最終的な必要データは、販売員6から直接或いは商品取扱員3が所持している通信機器を介して商品提供会社2に送られ、商品提供会社2の電子情報処理組織に記憶される。
図5は、以上のような構成を備えた管理システム1についての流れを理解し易く示したものである。同図に示すように、この管理システム1は、商品提供会社2から値引き分に対応する金額が、信号aとして商品取扱員3が所持している通信機器7に送られると共に、商品取扱員3は、顧客4に対して保険料についての問い合わせをする。そして、顧客4が保険料についての承諾をした場合には、商品取扱員3からその旨が、信号bとして保険会社5の販売員6に送られると共に、商品取扱員3が所持している通信機器7から商品提供会社2(電子情報処理組織8であってもよい)に同じくその旨が、信号cとして送られる。そして、保険会社5の販売員6が顧客4との間で保険契約を結んだ時点で、保険会社5の販売員6から、保険契約が成立した旨が、信号dとして保険会社5に送られる。なお、この時点で、商品取扱員3が所持している通信機器7から商品提供会社2に、顧客4が承諾した旨が送信されるようにしてもよい。その後、顧客4から保険会社5に、信号eとして保険料の全額が支払われる。なお、商品取扱員3が顧客4の承諾を得た旨は、上記の信号bに代えて、商品取扱員3から商品提供会社2を経由して保険会社5の販売員6に信号(図示略)が送られるようにしてもよい。
ここで、上述の価格管理工程A1と販売管理工程A4は、厳密には、図5に示すように、例えば商品提供会社2が所有しているコンピュータ等の電子情報処理組織8によって管理される。この電子情報処理組織8は、顧客4に関する各種のデータを入力するための入力部9と、入力部9を通じて入力された顧客4に関する各種のデータを複数の顧客4にそれぞれ対応する複数の顧客データとして記憶する記憶部10と、記憶部10に記憶されている複数の顧客データの中から、入力部9を通じて入力された指令に基づいて所定数の顧客データを出力部11に出力させる制御部12とを備えている。なお、記憶部10には、1人の顧客4について1つの顧客データが記憶されている。また、出力部11は、ディスプレイ等の表示手段或いはプリンター等の印刷手段で構成されている。
価格管理工程A1では、顧客4の氏名及び住所と、ガス料金と、その値引き分と、顧客4の保険に関する事項等とが、記憶部10に記憶されており、制御部12が顧客4毎にそれらの金額を適宜演算するなどして出力部11に出力することが可能とされている。
販売管理工程A4では、商品取扱員3が顧客4に対してガス料金の値引き分を保険料の一部または全額として使用するか否かを質問した結果、値引き分を保険料の一部または全額として使用することを顧客4が承諾した場合に、その事の連絡を受けた商品提供会社2の従業員が入力部9を通じて、または商品取扱員3が所持している通信機器7を通じて、記憶部10に、その顧客4が承諾した旨を、その顧客4の顧客データに追加して記憶させる構成とすることができる。また、上述の質問結果が、値引き分を顧客4の保険料の一部または全額として使用することを顧客4が承諾した場合であって、且つ、その旨を、商品取扱員3が保険会社の販売員6に連絡して、販売員6が顧客4との間で正式に保険契約を締結した場合に、その事の連絡を受けた商品提供会社2の従業員が入力部9を通じて、または販売員6からその連絡を受けた商品取扱員3が所持している通信機器7を通じて、記憶部10に、その顧客4が保険契約を締結した旨を、その顧客4の顧客データに追加して記憶させる構成とすることもできる。したがって、記憶部10には、上記の承諾をした顧客4の顧客データと、その承諾をしていない顧客データとが区別された状態で記憶される。この場合、承諾をした顧客4の顧客データには、その顧客4の氏名、住所などの書誌的事項に加えて、保険に充当する金額などが記され、また承諾をしていない顧客4の顧客データには、その顧客4の氏名、住所などの書誌的事項に加えて、ガス料金の値引き金額などが記される。なお、承諾をした顧客4の顧客データであっても、複数種の保険の中から異なる種類の保険を選択した顧客4の相互間では、保険の種別に応じて顧客データが区別された状態で記憶される。そして、顧客4が値引き分を保険料として使用することを承諾したことを示す信号が入力される度に、記憶部10に記憶されている複数の顧客データが更新され或いは新たな顧客として追加される。さらに、そのように更新或いは追加されて記憶部10に記憶されている複数の顧客データは、入力部9からの適宜の指令に基づいて制御部12が、承諾の有無が判別可能な態様で出力部11に出力する。この場合、入力部9から特定の顧客4の顧客データを見るための指令が制御部12に送信されれば、制御部12は、その特定の顧客4の顧客データを出力部11に出力し、また、入力部9から全ての顧客4の顧客データを見るための指令が制御部12に送信されれば、制御部12は、全ての顧客4の顧客データを出力部11に出力する。したがって、出力結果を見た者は、どの顧客4が値引き分を保険料の一部または全額としており、どの顧客4が値引き分を保険料として全く充当していないかを容易に知得することができる。このような出力は、制御部12から商品取扱員3が所持している通信機器7に信号fが送られることによっても行われる。詳しくは、制御部12と通信機器7とは相互通信可能とされ、商品取扱員3が通信機器7を操作すれば、通信機器7から制御部12に所定の信号が送られることで、制御部12から通信機器7に顧客4の必要データが送られる。したがって、商品取扱員3が顧客4のところに出向いて検針等を行う際には、通信機器7に記憶されている顧客4の必要データに基づいて検針等の結果を通信機器7の入力部を通じて書き込み、その後に通信機器7の出力部から請求書或いは領収書を出力する。そして、その請求書或いは領収書は、その顧客4が保険料について承諾しているか否かが判別可能な状態で、通信機器7の出力部から出力される。また、その顧客4の選択した保険の種類についても判別可能な状態で出力される。なお、通信機器7に新たに書き込まれて更新されたデータは、通信機器7から電子情報処理組織8に送られて記憶部10に記憶される。
図6及び図7は、本発明の第2実施形態に係る管理システム1の概略構成を示す図である。この第2実施形態に係る管理システム1が、上述の第1実施形態に係るそれと相違している点は、値引き分に対応する保険料の一部または全額が、商品提供会社2から顧客4(またはその身内)に支払われるところにある(図7に示す信号e)。従って、顧客4は、その受け取った保険料を保険会社5に支払うことになる(図7に示す信号g)。その他の構成は、上述の第1実施形態と同一であるので、両者に共通する構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
なお、以上の第1、2実施形態では、1つの商品提供会社2に1つの商品取扱員3が存在する場合を例示したが、1つの商品提供会社2に複数の商品取扱員3が存在していてもよいことは言うまでもない。
また、以上の第1、2実施形態では、1つの保険会社5に1つの販売員6が存在する場合を例示したが、1つの保険会社5に複数の販売員6が存在していてもよいことは言うまでもない。
さらに、以上の第1、2実施形態では、商品提供会社2が販売するのは、ガスのみであるが、商品提供会社2が提供するのが、例えば、電気、電気とガス、通信、通信とガス、電気と通信、電気と通信とガスなどのように、販売する商品の種類や数については特に限定されるものではない。
1 商品販売管理システム
2 商品提供者(商品提供会社)
3 商品取扱員
4 顧客
5 保険会社
6 販売員
7 通信機器
8 電子情報処理組織
9 入力部
10 記憶部
11 出力部
12 制御部
A1 価格管理工程
A2 質問管理工程
A3 契約管理工程
A4 販売管理工程
2 商品提供者(商品提供会社)
3 商品取扱員
4 顧客
5 保険会社
6 販売員
7 通信機器
8 電子情報処理組織
9 入力部
10 記憶部
11 出力部
12 制御部
A1 価格管理工程
A2 質問管理工程
A3 契約管理工程
A4 販売管理工程
Claims (3)
- 商品提供者が顧客に提供している取扱商品の料金の値引き分に対応する金額を、保険の料金の一部または全額として使用することを前記顧客が承諾した場合に限り、前記商品提供者が、前記保険の料金の一部または全額を負担することを管理するために使用される電子情報処理組織が、入力部から入力された指令に基づいて前記商品提供者の複数の顧客データを記憶する記憶部と、該記憶部に記憶されている複数の顧客データの中から入力部から入力された指令に基づいて所定数の顧客データを出力部に出力する制御部とを備え、
前記記憶部は、入力部から入力された指令に基づいて前記承諾した顧客と承諾していない顧客とを区別可能にして複数の顧客データを記憶すると共に、
前記制御部は、入力部から入力された指令に基づいて前記承諾した顧客の顧客データと前記承諾していない顧客の顧客データとを判別可能な態様で前記出力部に出力するように構成されていることを特徴とする商品販売管理システム。 - 前記電子情報処理組織は、前記商品提供者の商品取扱員が所持している通信機器と通信可能に構成され、前記制御部は、前記承諾した顧客の顧客データに基づく必要データと前記承諾していない顧客の顧客データに基づく必要データとを判別可能な態様で前記通信機器に出力するように構成されている請求項1に記載の商品管理システム。
- 前記保険の料金は、複数種の保険の中から前記顧客が選択した保険の料金である請求項1または2に記載の商品販売管理システム。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020189783A1 (ja) * | 2019-03-20 | 2020-09-24 | 株式会社Warrantee | 保険管理サーバ,サービス提供システム,及びサービス提供方法 |
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2016
- 2016-04-05 JP JP2016075823A patent/JP2017174368A/ja active Pending
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