JP2017174277A - 運転計画算出装置、運転計画算出方法および運転計画算出プログラム - Google Patents

運転計画算出装置、運転計画算出方法および運転計画算出プログラム Download PDF

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智也 尾崎
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Abstract

【課題】経時的な変化を考慮して電力設備の運転計画を算出することができる運転計画算出装置を提供する。【解決手段】電力設備の運転計画を算出する運転計画算出装置であって、電力設備の運転状態をモデル化した複数の制約条件と、複数の制約条件の下で最適化すべき目的関数とを取得する取得部と、取得部が取得した複数の制約条件の下で、取得部が取得した目的関数を最適化することにより、電力設備の運転計画を算出する算出部とを備え、算出部は、電力設備の利用状態の経時的な変化に応じて、複数の制約条件のうちの当該経時的な変化に関連する制約条件を電力設備の運転計画の算出対象となる時刻に対して選択的に用い、目的関数を最適化する。【選択図】図2

Description

本発明は、電力設備の運転計画算出装置、運転計画算出方法および運転計画算出プログラムに関する。
近年、地球温暖化や省エネルギー化の観点から太陽光発電などの再生可能エネルギーの利用が注目されている。これに伴い、電力の需給という観点から分散型電源の利用が徐々に広がりつつある。
工場やスマートタウンなどに分散型電源を導入するにあたっては、分散型電源の導入に伴う経済性の評価や、新規に導入する分散型電源の構成の最適化を行う必要がある。
このような経済性の評価や分散型電源の構成の最適化を行うための技術として、従来、分散型電源を含む電力設備の設備構成を決定する設備計画支援装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−26092号公報
乙黒ひとみ、舟橋俊久、奥野義道、星靖之、「マイクログリッド電源最適化計画」、明電技法2006年7−8月、No.4、通巻309号、P.62−65
しかしながら、従来の設備計画支援装置によると、どの電力設備をいくつ導入してどのように運転すればよいかを検討することはできるものの、時間の経過とともに段階的に電力設備が導入される場合などのように、電力設備の構成が変化するような場合において、電力設備の運転計画を算出することはできない。
例えば、工場などにおいてはプロジェクトの進行に伴い設備投資が段階的に行われ、これに伴う電力設備の増強が計画される場合がある。また、スマートシティもしくはスマートコミュニティなどのように環境に配慮した都市もしくは地域においては、建物や居住者が増えるにつれ、屋根置き型の太陽光発電装置の設置可能面積が増大したり、電力需要が増大したりする。よって、電力設備の段階的な増強が必要とされる。このような経時的な変化を考慮して電力設備の運転計画を算出することができれば、電力設備の導入タイミングや電力設備導入の採算性などを検討することが可能となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、経時的な変化を考慮して電力設備の運転計画を算出することができる運転計画算出装置等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一実施態様に係る運転計画算出装置は、電力設備の運転計画を算出する運転計画算出装置であって、前記電力設備の運転状態をモデル化した複数の制約条件と、前記複数の制約条件の下で最適化すべき目的関数とを取得する取得部と、前記取得部が取得した前記複数の制約条件の下で、前記取得部が取得した前記目的関数を最適化することにより、前記電力設備の運転計画を算出する算出部とを備え、前記算出部は、前記電力設備の利用状態の経時的な変化に応じて、前記複数の制約条件のうちの当該経時的な変化に関連する制約条件を前記電力設備の運転計画の算出対象となる時刻に対して選択的に用い、前記目的関数を最適化する。
本発明の他の一実施態様に係る運転計画算出方法は、電力設備の運転計画を算出する運転計画算出方法であって、前記電力設備の運転状態をモデル化した複数の制約条件と、前記複数の制約条件の下で最適化すべき目的関数とを取得する取得ステップと、前記取得ステップにおいて取得された前記複数の制約条件の下で、前記取得ステップにおいて取得された前記目的関数を最適化することにより、前記電力設備の運転計画を算出する算出ステップとを含み、前記算出ステップでは、前記電力設備の利用状態の経時的な変化に応じて、前記複数の制約条件のうちの当該経時的な変化に関連する制約条件を前記電力設備の運転計画の算出対象となる時刻に対して選択的に用い、前記目的関数を最適化する。
本発明の他の一実施態様に係る運転計画算出プログラムは、電力設備の運転計画を算出するための運転計画算出プログラムであって、前記電力設備の運転状態をモデル化した複数の制約条件と、前記複数の制約条件の下で最適化すべき目的関数とを取得する取得部と、前記取得部が取得した前記複数の制約条件の下で、前記取得部が取得した前記目的関数を最適化することにより、前記電力設備の運転計画を算出する算出部としてコンピュータを機能させ、前記算出部は、前記電力設備の利用状態の経時的な変化に応じて、前記複数の制約条件のうちの当該経時的な変化に関連する制約条件を前記電力設備の運転計画の算出対象となる時刻に対して選択的に用い、前記目的関数を最適化する。
なお、本発明は、運転計画算出装置の一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現したり、運転計画算出装置を含むシステムとして実現したりすることもできる。
本発明によると、経時的な変化を考慮して電力設備の運転計画を算出することができる。
本発明の実施の形態1に係る運転計画算出装置による電力設備の運転計画の算出対象とされる生産エリアの構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る運転計画算出装置の機能的な構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る運転計画算出装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 制約条件の変数および定数を説明するための図である。 制約条件の変数および定数を説明するための図である。 制約条件の変数および定数を説明するための図である。 (a)は、太陽光発電装置の設備情報の一例を示す図であり、(b)は、ガス発電装置の設備情報の一例を示す図であり、(c)は、蓄電装置の設備情報の一例を示す図である。 電力およびガスの単価の一例を示す図である。 電力設備の運用計画の一例を示す図である。 (a)は、各電力設備の最適な導入容量を示す図であり、(b)は、(a)に示す導入容量の電力設備を導入した場合としなかった場合とのコストを比較した図である。
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一実施態様に係る運転計画算出装置は、電力設備の運転計画を算出する運転計画算出装置であって、前記電力設備の運転状態をモデル化した複数の制約条件と、前記複数の制約条件の下で最適化すべき目的関数とを取得する取得部と、前記取得部が取得した前記複数の制約条件の下で、前記取得部が取得した前記目的関数を最適化することにより、前記電力設備の運転計画を算出する算出部とを備え、前記算出部は、前記電力設備の利用状態の経時的な変化に応じて、前記複数の制約条件のうちの当該経時的な変化に関連する制約条件を前記電力設備の運転計画の算出対象となる時刻に対して選択的に用い、前記目的関数を最適化する。
この構成によると、制約条件を利用するか否かを電力設備の利用状態の経時的な変化に応じて変化させることができる。例えば、太陽光発電装置の導入前の時刻においては、当該太陽光発電装置の発電電力は0であるとの制約条件を利用するが、太陽光発電装置の導入以後の時刻においてはこの制約条件を利用しないようにする。これにより、太陽光発電装置の導入という電力設備の経時的な変化を考慮した上で、電力設備の運転計画を算出することができる。これにより、電力設備の導入タイミングや電力設備導入の採算性などを検討することが可能となる。
(2)また、前記算出部は、前記電力設備の導入の前後において当該電力設備に関する制約条件を利用するか否かを変化させた上で、前記目的関数を最適化してもよい。
この構成によると、上述したように、電力設備の導入を考慮した上で、電力設備の運転計画を算出することができる。例えば、蓄電装置の導入前の時刻における運転計画を算出する際には、当該蓄電装置の放電電力および充電電力は0であるとの制約条件を利用するが、蓄電装置の導入以後の時刻における運転計画を算出する際にはこの制約条件を利用しないようにする。これにより、蓄電装置の導入という電力設備の経時的な変化を考慮した上で、電力設備の運転計画を算出することができる。
(3)また、前記算出部は、前記電力設備の稼働時と非稼働時とで当該電力設備に関する制約条件を利用するか否かを変化させた上で、前記目的関数を最適化してもよい。
この構成によると、電力設備の構成が変化しない場合であっても、電力設備の稼働および非稼働を考慮して時刻ごとに電力設備の運転計画を算出することができる。例えば、騒音等の問題により夜間はガス発電装置を停止する場合には、夜間に対応する時刻については、ガス発電装置の発電電力は0であるとの制約条件を利用するようにする。一方、それ以外の時刻についてはこの制約条件を利用しないようにする。これにより、電力設備の稼働および非稼働を考慮した上で、電力設備の運転計画を算出することができる。
(4)また、前記複数の制約条件は、電力契約の契約期間ごとに異なる前記電力契約に関する制約条件を含んでいてもよい。
この構成によると、契約期間ごとの電力契約を考慮した上で電力設備の運転計画を算出することができる。例えば、電力需要の増大を受けて電力契約の変更を行う場合が考えられるが、この構成によると、電力契約の変更を考慮した上で電力設備の運転計画を算出することができる。このため、電力契約の変更の採算性などを検討することが可能となる。
(5)また、前記算出部は、電力系統への逆潮流が可能な期間と不可能な期間とで前記分散型電源に関する制約条件を変化させた上で、前記目的関数を最適化してもよい。
この構成によると、電力系統への逆潮流の可否を考慮した上で電力設備の運転計画を算出することができる。例えば、昼間の時間帯において系統電力への逆潮流が禁止されており、それ以外の時間帯において逆潮流が認められているとする。逆潮流が認められていない時間帯については、逆潮流電力が0であるとの制約条件を利用するが、逆潮流が認められている時間帯については当該制約条件を利用しないようにする。これにより、電力系統への逆潮流の可否を考慮した上で電力設備の運転計画を算出することができる。
(6)また、前記算出部は、前記電力設備である分散型電源で発生した電力の売電を実施する期間と実施しない期間とで前記売電に関する制約条件を利用するか否かを変化させた上で、前記目的関数を最適化してもよい。
この構成によると、分散型電源で発生した電力の売電を実施するか否かを考慮した上で電力設備の運転計画を算出することができる。例えば、固定価格買い取り制度(FIT:Feed−in Tariff)を利用して、分散型電源の発電電力を売電していたが、ある時期からは売電を停止するような場合において、運転計画を算出することができる。これにより、売電停止に伴う電力設備の採算性などを検討することができる。
(7)本発明の他の一実施態様に係る運転計画算出方法は、上述した運転計画算出装置が備える処理部に対応するステップを含む。
このため、上述した運転計画算出装置と同様の作用および効果を奏することができる。
(8)本発明の他の一実施態様に係る運転計画算出プログラムは、上述した運転計画算出装置が備える処理部としてコンピュータを機能させる。
このため、上述した運転計画算出装置と同様の作用および効果を奏することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、特許請求の範囲によって特定される。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る運転計画算出装置による電力設備の運転計画の算出対象とされる生産エリアの構成を示す図である。
図1(a)に示すように、各種製品の生産エリア1には、製品を製造する工場2と、太陽光発電装置4と、ガス発電装置5と、蓄電装置6とが含まれる。電力系統3を介して電力会社から送電される電力は、工場2で消費されたり、蓄電装置6に充電されたりする。また、太陽光発電装置4およびガス発電装置5で発電された電力は、工場2で消費されたり、蓄電装置6に充電されたりする。さらに、蓄電装置6に充電された電力は、蓄電装置6から放電され、工場2で消費される。
つまり、工場2で消費される電力は、電力系統3から受電するのみならず、太陽光発電装置4、ガス発電装置5および蓄電装置6などの分散型電源から受電する。また、生産エリア1内の分散型電源で発電された電力のうちの余剰電力は、蓄電装置6に蓄電される。
例えば、工場2において製造される製品の増加などが計画されている場合には、工場2における消費電力も増大する。これに対応すべく、太陽光発電装置4、ガス発電装置5および蓄電装置6などの電力設備の構成の見直しも必要となる。例えば、図1(b)に示すように、工場2の規模が2倍になった場合には、それに対応すべく、太陽光発電装置4、ガス発電装置5および蓄電装置6の台数も増加させる必要がある。ただし、これらの電力設備は一度に導入するのではなく、予算等の関係もあり段階的に導入されるのが一般的である。本実施の形態では、電力設備を段階的に生産エリア1に導入する場合の導入タイミングや電力設備導入の採算性などをユーザが検討することができるように、電力設備を段階的に導入した場合の電力設備の運転計画を算出する。
なお、太陽光発電装置4は、太陽光エネルギーを電力に変換する。ガス発電装置5は、ガスやディーゼル油などの燃焼エネルギーまたは燃料電池などの、化学変化によるエネルギーを電気エネルギーに変換する。なお、図1において、ガス発電装置5へのガスの供給ラインは図示を省略している。蓄電装置6は、例えば、レドックスフロー(RF)電池、リチウムイオン電池、溶融塩電池、鉛蓄電池などの二次電池を含む。蓄電装置6は、双方向のDC/AC変換器を介して配電線に接続されている。なお、これらの二次電池に代えてフライホイールバッテリーや揚水発電機などが用いられてもよい。
[運転計画算出装置の構成]
図2は、本発明の実施の形態1に係る運転計画算出装置の機能的な構成を示すブロック図である。運転計画算出装置10は、例えば、一般的なコンピュータにより構成される。
運転計画算出装置10は、電力設備の運転計画を算出するために、取得部12と、算出部14と、記憶装置16と、表示制御部18とを備える。取得部12、算出部14および表示制御部18は、CPU(Central Processing Unit)上でコンピュータプログラムを実行することにより実現される機能的な構成である。また、記憶装置16は、HDD(Hard Disk Drive)やRAM(Random Access Memory)などより構成される。
記憶装置16は、太陽光発電装置4、ガス発電装置5および蓄電装置6を含む電力設備の運転状態をモデル化した複数の制約条件と、複数の制約条件の下で最適化すべき目的関数との情報を記憶している。これらの情報は、予めキーボード等の入力装置を用いてユーザにより設定され、記憶装置16に記憶されていてもよいし、外部のコンピュータや記録媒体等からネットワークを介して取得され、記憶装置16に記憶されていてもよい。
取得部12は、記憶装置16から、記憶装置16に記憶されている目的関数および複数の制約条件の情報を取得する。
算出部14は、取得部12が取得した複数の制約条件の下で、取得部12が取得した目的関数を最適化することにより、電力設備の運転計画を算出する。なお、算出部14は、電力設備の利用状態の経時的な変化に応じて、複数の制約条件のうちの当該経時的な変化に関連する制約条件を電力設備の運転計画の算出対象となる時刻に対して選択的に用い、目的関数を最適化する。つまり、算出部14は、複数の制約条件のうちの少なくとも1つの制約条件を利用するか否かを運転計画の算出対象の時刻に応じて変化させて、目的関数を最適化する。例えば、算出部14は、1時間ごとの電力設備の運転計画を算出する。ただし、電力設備の運転計画の算出対象とする時刻は1時間ごとには限られず、1時間よりも短い時間ごとの運転計画を算出してもよいし、1時間よりも長い時間ごとの運転計画を算出してもよい。
算出部14は、算出した電力設備の運転計画の情報を記憶装置16に書き込む。
表示制御部18は、記憶装置16に書き込まれた運転計画の情報を読み出し、運転計画を示す画像を表示装置に表示する制御を行う。
[運転計画算出装置の処理フロー]
図3は、運転計画算出装置10が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
取得部12は、記憶装置16から目的関数および複数の制約条件の情報を取得する(S1)。
算出部14は、取得部12が取得した複数の制約条件の下で、取得部12が取得した目的関数を最適化、つまり目的関数の値を最小化することにより、電力設備の運転計画の算出対象となる時刻ごとの電力設備の運転計画を算出する(S2)。運転計画の算出対象となる期間は予め定められており、算出部14は、当該期間中の各時刻における電力設備の運転計画を算出する。
以下、電力設備の運転計画の算出方法について具体的に説明する。まず、比較例として電力設備を段階的に導入しない場合における電力設備の運転計画の算出方法を説明する。その後に、本実施の形態に係る例として電力設備を段階的に導入する場合における電力設備の運転計画の算出方法を説明する。
<比較例:電力設備を段階的に導入しない場合>
一例として、電力設備を段階的に導入しない場合においては、算出部14は、以下の(1)〜(12)の制約条件(式2〜式27)の下で、式1に示す目的関数の値を最小化することにより、各変数の値を算出する。例えば、算出部14は、混合整数線形計画法に従い、制約条件の下で目的関数の値が最小となるときの各変数の値を算出する。制約条件に含まれる各変数および各定数の意味は、図4A〜図4Cに示すとおりである。なお、ここで言う定数は、既知の値を意味し、時刻により変化する値も含む。例えば、時刻tにおける需要電力を示すPload(t)は、既知の値ではあるが、時刻tごとに変化する値である。
〔目的関数〕
Celec+Cgas+Cini+Crun …(式1)
式1の目的関数は、コストの合計を示しており、目的関数の値を最小化することにより、コストが最小となるときの電力設備の運転計画を算出することができる。
〔制約条件〕
(1)電力需給の制約
Pbuy(t)+ΣPpv(p,t)+ΣPdischar(b,t)
−ΣPchar(b,t)+ΣPge(g,t)=Pload(t)…(式2)
式2は、時刻tにおいて、電力の需要と供給が等しいことを示す制約条件である。
(2)蓄電装置6の残量の制約
SOC(b,t+1)
=SOC(b,t)+Lchar(b)×Pchar(b,t)
−Pdischar(b,t)/Ldischar(b) …(式3)
SOCmax(b)>=SOC(b,t) …(式4)
式3は、時刻tにおける蓄電装置bの蓄電池残量に、時刻tにおける蓄電装置bの充放電量を加算した値が、時刻(t+1)における蓄電装置bの蓄電池残量になることを示す制約条件である。式4は、時刻tにおける蓄電装置bの蓄電池残量が、蓄電装置bの最大蓄電池残量を超えないことを示す制約条件である。
(3)蓄電装置6の出力の制約
M×k(b,t)−Pchar(b,t)>=0 …(式5)
M×k(b,t)+Pdischar(b,t)=<M …(式6)
Pmax(b)>=Pchar(b,t) …(式7)
Pmax(b)>=Pdischar(b,t) …(式8)
式5および式6は、放電と充電を同時刻に行わないための制約条件である。式7は、時刻tにおける蓄電装置bの充電電力の上限値を定格値に制限する制約条件であり、式8は、時刻tにおける蓄電装置bの放電電力の上限値を定格値に制限する制約条件である。
(4)太陽光発電装置4の発電電力の制約
Ppv(p,t)=I(t)×Pvrat(p)×PR(p) …(式9)
式9は、時刻tにおける太陽光発電装置pの発電電力と日射の関係を示す制約条件である。
(5)ガス発電装置5の発電電力の制約
Pge(g,t)=Ege(g,t)×G(g,t) …(式10)
M×k(g,t)−Pge(g,t)>=0 …(式11)
Rgemin(g)×Pgerat(g)+M×(k(g,t)1)
<=Pge(g,t) …(式12)
Pgerat(g)>=Pge(g,t) …(式13)
式10は、時刻tにおけるガス発電装置gの発電電力と燃料消費量の関係を示す制約条件である。式11は、時刻tにおけるガス発電装置gの発電電力の上限値を制限する制約条件である。式12は、時刻tにおけるガス発電装置gの発電電力の下限値を制限する制約条件である。式13は、時刻tにおけるガス発電装置gの発電電力は定格値以下であることを示す制約条件である。なお、ガス発電装置gが稼働中の場合には、式12は式12aのように式変形され、時刻tにおけるガス発電装置gの発電電力Pge(g,t)が、最低発電電力(Rgemin(g)×Pgerat(g))以上であることを示している。
Rgemin(g)×Pgerat(g)<=Pge(g,t) …(式12a)
一方、ガス発電装置gが非稼働中の場合には、式12は式12bのように変形される。
Rgemin(g)×Pgerat(g)−M<=Pge(g,t)…(式12b)
ここで、Mは十分に大きな値であるため、発電電力Pge(g,t)は任意の値を取ることができる。しかし、ガス発電装置gが非稼働中の場合には、式11よりPge(g,t)=0と定められる。
(6)蓄電装置6のコストの制約
Cbatini(b)
=Cbatpwr(b)×Pmax(b)
+Cbatsoc(b)×SOCmax(b) …(式14)
Cbatrun(b)=mbat(b)×Cbatini(b) …(式15)
式14は、蓄電装置bのイニシャルコストは、蓄電装置bの最大出力に比例する項と、蓄電池容量に比例する項との和であることを示す制約条件である。式15は、蓄電装置bのランニングコストは蓄電装置bのイニシャルコストに比例することを示す制約条件である。なお、mbat(b)は、蓄電装置bのイニシャルコストとランニングコストとの比例係数である。
(7)太陽光発電装置4のコストの制約
Cpvini(p)=Cpv(p)×Pvrat(p) …(式16)
Cpvrun(p)=mpv(p)×Cpvini(p) …(式17)
式16は、太陽光発電装置pのイニシャルコストは太陽光発電装置pの定格値に比例することを示す制約条件である。式17は、太陽光発電装置pのランニングコストは太陽光発電装置pのイニシャルコストに比例することを示す制約条件である。なお、mpv(p)は、太陽光発電装置pのイニシャルコストとランニングコストとの比例係数である。
(8)ガス発電装置5のコストの制約
Cgeini(g)=Cge(g)×Pgerat(g) …(式18)
Cgerun(g)=mge(g)×ΣPge(g,t) …(式19)
式18は、ガス発電装置gのイニシャルコストはガス発電装置gの定格値に比例することを示す制約条件である。式19は、ガス発電装置gのランニングコストはガス発電装置gの発電電力量に比例することを示す制約条件である。なお、mge(g)は、ガス発電装置gの発電電力量とランニングコストとの比例係数である。
(9)電力コスト
(9−1)契約電力の制約
Pcont>=Pbuy(t) …(式20)
Celeccont=n×Pcont×PRCeleccont …(式21)
式20は、時刻tにおける受電電力は契約電力を超えないことを示す制約条件である。式21は、契約電力料金Celeccontは月ごとの契約電力料金(Pcont×PRCeleccont)に運転計画の算出の対象となる月数nを掛け合わせたものであることを示す制約条件である。
(9−2)従量電気料金の制約
Celecvol(t)=PRCelecvol(t)×Pbuy(t)
…(式22)
式22は、時刻tにおける従量電気料金は、時刻tにおける受電電力に比例することを示す制約条件である。
(9−3)総電気料金の制約
Celec=Celeccont+ΣCelecvol(t) …(式23)
式23は、総電気料金は運転計画の算出の対象となる期間における契約電力料金と従量電気料金との合計であることを示す制約条件である。
(10)ガスコストの制約
Cgasvol(t)=PRCgasvol(t)×ΣG(g,t)…(式24)
Cgas=ΣCgasvol(t) …(式25)
式24は、時刻tにおける従量ガス料金は時刻tにおけるすべてのガス発電装置gの燃料消費量の合計に比例することを示す制約条件である。式25は、総ガス料金は運転計画の算出の対象となる期間における従量ガス料金の合計であることを示す制約条件である。
(11)電力設備のイニシャルコストの制約
Cini=ΣCpvini(p)+ΣCbatini(b)
+ΣCgeini(g) …(式26)
式26は、電力設備のイニシャルコストは、すべての太陽光発電装置pのイニシャルコストと、すべての蓄電装置bのイニシャルコストと、すべてのガス発電装置gのイニシャルコストとの合計であることを示す制約条件である。
(12)電力設備のランニングコストの制約
Crun=ΣCpvrun(p)+ΣCbatrun(b)
+ΣCgerun(g) …(式27)
式27は、電力設備のランニングコストは、すべての太陽光発電装置pのランニングコストと、すべての蓄電装置bのランニングコストと、すべてのガス発電装置gのランニングコストとの合計であることを示す制約条件である。
<本実施の形態に係る例:電力設備を段階的の導入する場合>
以上、比較例として電力設備を段階的に導入しない場合における電力設備の運転計画の算出方法について説明したが、以下では、電力設備を段階的に導入する場合における電力設備の運転計画の算出方法について説明する。
ユーザが電力設備を段階的に導入することを検討する場合には、上述した制約条件のうち、一部の制約条件を変更または新たな制約条件を追加した後、算出部14が、制約条件の下で目的関数(式1)の値を最小にする。これにより、各変数の値を算出する。
(A)太陽光発電装置p1を時刻t1に導入する場合
例えば、太陽光発電装置p1を時刻t1に導入することを検討する場合には、式9に示した太陽光発電装置4の発電電力の制約条件を式28に変更する。
Ppv(p,t)=I(t)×Pvrat(p)×PR(p,t) …(式28)
ここで、PR(p,t)は、時刻tにおける太陽光発電装置pのシステム出力係数を示す定数である。また、式29Aおよび式29Bに示す制約条件を追加する。
PR(p1,t)=0 (t<t1) …(式29A)
PR(p1,t)=0.8 (t>=t1) …(式29B)
式29Aの制約条件は、太陽光発電装置p1の導入前(t<t1)においては、太陽光発電装置p1のシステム出力係数が0であることを示す。式29Bの制約条件は、太陽光発電装置p1の導入以後(t>=t1)においては、太陽光発電装置p1のシステム出力係数が0.8であることを示す。なお、式29Aは、太陽光発電装置p1の導入前(t<t1)において利用される制約条件であり、太陽光発電装置p1の導入以後(t>=t1)においては利用されない制約条件である。また、式29Bは、太陽光発電装置p1の導入以後(t>=t1)において利用される制約条件であり、太陽光発電装置p1の導入前(t<t1)においては利用されない制約条件である。
例えば、算出部14は、制約条件(式2〜式8、式10〜式27、式28、式29Aおよび式29B)の下で、目的関数(式1)の値を最小化することにより、各変数の値を算出する。これにより、太陽光発電装置p1を時刻t1に導入した場合の電力設備の運転計画を算出することができる。
(B)蓄電装置b1を時刻t2に導入する場合
例えば、蓄電装置b1を時刻t2に導入することを検討する場合には、比較例で説明した制約条件(式2〜式27)に、式30および式31に示す制約条件を追加する。
Pchar(b1,t)=0 (t<t2) …(式30)
Pdischar(b1,t)=0 (t<t2) …(式31)
式30および式31の制約条件は、蓄電装置b1の導入前(t<t2)においては、蓄電装置b1の充電電力および放電電力は0であることを示す。なお、式30および式31は、蓄電装置b1の導入前(t<t2)において利用される制約条件であり、蓄電装置b1の導入以後(t>=t2)においては利用されない制約条件である。
例えば、算出部14は、制約条件(式2〜式27、式30および式31)の下で、目的関数(式1)の値を最小化することにより、各変数の値を算出する。これにより、蓄電装置b1を時刻t2に導入した場合の電力設備の運転計画を算出することができる。
(C)ガス発電装置g1を時刻t3に導入する場合
例えば、ガス発電装置g1を時刻t3に導入することを検討する場合には、比較例で説明した制約条件(式2〜式27)に、式32に示す制約条件を追加する。
Pge(g1,t)=0 (t<t3) …(式32)
式32の制約条件は、ガス発電装置g1の導入前(t<t3)においては、ガス発電装置g1の発電電力は0であることを示す。なお、式32は、ガス発電装置g1の導入前(t<t3)において利用される制約条件であり、ガス発電装置g1の導入以後(t>=t3)においては利用されない制約条件である。
例えば、算出部14は、制約条件(式2〜式27および式32)の下で、目的関数(式1)の値を最小化することにより、各変数の値を算出する。これにより、ガス発電装置g1を時刻t3に導入した場合の電力設備の運転計画を算出することができる。
再度図3を参照して、算出部14は、算出した電力設備の運転計画の情報を記憶装置16に書き込む(S3)。
表示制御部18は、記憶装置16に書き込まれた運転計画の情報を読み出し、運転計画を示す画像を表示装置の画面に表示する制御を行う(S4)。
(具体例)
次に、運転計画算出装置10により算出された電力設備の運用計画の具体例について説明する。
ここでは、15年間の1時間ごとの各時刻について電力設備の運用計画を算出するものとする。つまり、式1は、15年間のエネルギーコストを示す目的関数であり、15年間のエネルギーコストが最小となるように電力設備の運用計画を算出する。
また、工場2の規模は、運用開始から3年後および6年後に増大することを想定している。これに伴い、太陽光発電装置4、ガス発電装置5および蓄電装置6を0年後(運用開始時)、3年後および6年後に導入することを検討するものとする。
また、太陽光発電装置4は、設置面積の都合から、導入容量に上限があるものとする。つまり、導入容量の上限が新たに制約条件として、上述の制約条件(式2〜式32)に加えられ、目的関数の最適化が行われる。
また、太陽光発電装置4、ガス発電装置5および蓄電装置6の容量(定格値)は、連続変数として考えるものとする。
また、図5(a)〜図5(c)に示すように、太陽光発電装置4、ガス発電装置5および蓄電装置6の設備情報が予め定められているものとする。例えば、図5(a)に示すように0年後に太陽光発電装置4を導入した場合のイニシャルコスト(万円/kW)は20であるのに対し、3年後に太陽光発電装置4を導入した場合のイニシャルコスト(万円/kW)は15であり、イニシャルコスト(万円/kW)が下がっていることが分かる。
また、図6に示すように、電力およびガスの単価が予め定められているものとする。
このような設定の下で目的関数の値を最小化すると、図7に示すような電力設備の運用計画が得られる。図7は、運用開始から6年後の8月のある日の運用計画を示している。横軸は、1時間ごとの時刻を示しており、縦軸は、電力を示している。つまり、線グラフで示される需要電力を満たすように、ガス発電装置5および太陽光発電装置4による発電と、蓄電装置6による放電および充電と、電力会社からの受電とが計画される。蓄電装置6については、放電電力を正とし、充電電力を負としている。つまり、0時から6時の間は需要電力が小さく、従量電力単価も安いため、電力会社から受電した電力の一部が蓄電装置6に充電されていることが分かる。表示制御部18は、ステップS4の処理において、図7に示すようなグラフを運転計画の情報として表示装置の画面に表示する。
本実施の形態では、太陽光発電装置pの定格値Pvrat(p)、ガス発電装置gの定格値Pgerat(g)、蓄電装置bの定格値Pmax(b)がそれぞれ変数とされているため、目的関数の値を最小化することにより各時刻における電力設備の定格値が求められ、これに伴い、各電力設備の導入台数が決定される。
図8(a)は、算出された運用開始から0年後、3年後および6年後に導入される各電力設備の容量(定格値)と、設備導入費の合計を示している。また、図8(b)は、電力設備を導入せずに電力会社からの受電のみで15年間運用した場合のコストと、図8(a)に示す容量の各電力設備を導入した場合のコストとを比較した図である。電力設備の導入に伴い、燃料料金、設備導入費および設備運用費は増えるものの、電力の基本料金および従量料金が減るため、15年間で328[百万円]のコストを削減することができる。
[実施の形態1の効果等]
以上説明したように、本発明の実施の形態1によると、制約条件を利用するか否かを電力設備の利用状態の経時的な変化に応じて変化させることができる。これにより、電力設備の経時的な変化を考慮した上で、電力設備の運転計画を算出することができる。これにより、電力設備の導入タイミングや電力設備導入の採算性などを検討することが可能となる。
特に、電力設備の導入前の時刻における運転計画を算出する際には、当該電力設備の定格値は0であるとの制約条件を利用するが、電力設備の導入以後の時刻における運転計画を算出する際にはこの制約条件を利用しないようにする。これにより、電力設備の導入という電力設備の経時的な変化を考慮した上で、電力設備の運転計画を算出することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、電力設備を段階的に導入する場合の制約条件を加味して、電力設備の運転計画を算出した。実施の形態2では、これら電力設備を段階的に導入する場合の制約条件に加えて、またはこれらの制約条件の代わりに、以下に示す制約条件を用いて電力設備の運転計画を算出する。
なお、運転計画算出装置10の構成および処理の流れは同じであるため、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
例えば、騒音等の理由によりガス発電装置5を夜間停止する場合には、算出部14は、式33に示す制約条件を用いる。
Pge(g,t)=0 (t∈Tnight) …(式33)
(Tnightは夜間に分類される時刻tの集合)
つまり、夜間についての運転計画を算出する際には、式33に示すガス発電装置gの発電電力が0であるとの制約条件を利用し、それ以外の時間についての運転計画を算出する際には、式33の制約条件を利用しない。その上で、算出部14は、制約条件(式2〜式27および式33)の下で、式1に示す目的関数の値を最小化することにより、電力設備の運用計画を算出する。
実施の形態2によると、電力設備の構成が変化しない場合であっても、電力設備の稼働および非稼働を考慮して時刻ごとに電力設備の運転計画を算出することができる。
(実施の形態3)
実施の形態1では、電力設備を段階的に導入する場合の制約条件を加味して、電力設備の運転計画を算出した。実施の形態3では、これら電力設備を段階的に導入する場合の制約条件に加えて、またはこれらの制約条件の代わりに、以下に示す制約条件を用いて電力設備の運転計画を算出する。
なお、運転計画算出装置10の構成および処理の流れは同じであるため、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
例えば、電力契約を年度(y)ごとに変更する場合には、算出部14は、式34および式35に示す制約条件を用いる。
Pcont(y)>=Pbuy(t) (t∈Y) …(式34)
(Yは年度yに対応するtの集合)
Celeccont(y)
=12×Pcont(y)×PRCeleccont(y) …(式35)
Celec=ΣyCeleccont(y)
+ΣCelecvol(t) …(式36)
式34は、時刻tの受電電力Pbuy(t)はtが属する年度yの契約電力Pcont(y)を超えないことを示す制約条件であり、式20の代わりに用いられる。また、式35は、年度yの契約電力料金Celeccont(y)は月ごとの契約電力料金(Pcont(y)×PRCeleccont(y))に年度yの月数12を掛け合わせたものであることを示す制約条件である。式35の制約条件は、式21の制約条件の代わりに用いられる。式36の制約条件は、総電気料金は運転計画の算出の対象となる期間における契約電力料金と従量電気料金との合計であることを示す制約条件であり、式23の制約条件の代わりに用いられる。
算出部14は、制約条件(式2〜式19、式22〜式27、式34〜式36)の下で、式1に示す目的関数の値を最小化することにより、電力設備の運用計画を算出する。
実施の形態3によると、契約期間ごとの電力契約を考慮した上で電力設備の運転計画を算出することができる。例えば、電力需要の増大を受けて電力契約の変更を行う場合が考えられるが、この構成によると、電力契約の変更を考慮した上で電力設備の運転計画を算出することができる。このため、電力契約の変更の採算性などを検討することが可能となる。
(実施の形態4)
実施の形態1では、電力設備を段階的に導入する場合の制約条件を加味して、電力設備の運転計画を算出した。実施の形態4では、これら電力設備を段階的に導入する場合の制約条件に加えて、またはこれらの制約条件の代わりに、以下に示す制約条件を用いて電力設備の運転計画を算出する。
なお、運転計画算出装置10の構成および処理の流れは同じであるため、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
例えば、時間帯によっては電力系統3への逆潮流を認める場合には、算出部14は、式37〜式40に示す制約条件を用いる。
Pbuy(t)+ΣPpv(p,t)+ΣPdischar(b,t)
−ΣPchar(b,t)+ΣPge(g,t)
=Pload(t)+Prev(t) …(式37)
M×kflow(t)−Pbuy(t)>=0 …(式38)
M×(1−kflow(t))−Prev(t)>=0 …(式39)
Prev(t):時刻tにおける逆潮流電力
kflow(t):時刻tにおける潮流(0:逆潮流 1:受電)
Prev(t)=0 (t∈TrevNG) …(式40)
TrevNG:逆潮流不可能な時刻tの集合
式37は、時刻tにおける電力の需要および供給と逆潮流との関係を示す制約条件であり、式2の代わりに用いられる。
式38および式39は、電力系統3への逆潮流と電力系統3からの受電とは同時刻には起きないことを示す制約条件である。
式40は、逆潮流が不可能な時間tにおいては、逆潮流する電力が0であることを示す制約条件である。式40の制約条件は、逆潮流が不可能な時刻に制約条件として利用され、それ以外の時刻にでは制約条件として利用されない。
算出部14は、制約条件(式3〜式27、式37〜式40)の下で、式1に示す目的関数の値を最小化することにより、電力設備の運用計画を算出する。
実施の形態4によると、電力系統への逆潮流の可否を考慮した上で電力設備の運転計画を算出することができる。例えば、昼間の時間帯において電力系統への逆潮流が禁止されており、それ以外の時間帯において逆潮流が認められているとする。逆潮流が認められていない時間帯については、逆潮流電力が0であるとの制約条件を利用するが、逆潮流が認められている時間帯については当該制約条件を利用しないようにする。これにより、電力系統への逆潮流の可否を考慮した上で電力設備の運転計画を算出することができる。
(実施の形態5)
実施の形態1では、電力設備を段階的に導入する場合の制約条件を加味して、電力設備の運転計画を算出した。実施の形態5では、これら電力設備を段階的に導入する場合の制約条件に加えて、またはこれらの制約条件の代わりに、以下に示す制約条件を用いて電力設備の運転計画を算出する。
なお、運転計画算出装置10の構成および処理の流れは同じであるため、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
例えば、固定価格買い取り制度(FIT:Feed−in Tariff)の全量買取制度を利用して時刻t4よりも前の時刻では太陽光発電装置pの発電電力の売電を行っていたとする。その後、時刻t4以降に太陽光発電装置pの発電電力の売電を止めて、工場2での利用に切り替えたとする。この場合、算出部14は、式41〜式43に示す制約条件を用いる。
t>=t4では
Pbuy(t)+ΣPpv(p,t)+ΣPdischar(b,t)
−ΣPchar(b,t)+ΣPge(g,t)=Pload(t)
…(式41)
t4>tでは
Pbuy(t)+ΣPdischar(b,t)
−ΣPchar(b,t)+ΣPge(g,t)=Pload(t)
…(式42)
t4>tでは
INCFiT(p,t)=CFiT(p,t)×ΣPpv(p,t)…(式43)
INCFiT(p,t):時刻tにおけるPV:pのFITによる収入
CFiT(p,t):時刻tにおけるPV:pのFITによる買い取り単価
式41は、売電を止めた後における電力の需要と供給との関係を示す制約条件であり、式42は売電を行っている時刻における電力の需要と供給との関係を示す制約条件である。また、式43は、FITによる収入の計算式を示す制約条件である。式41および式42は、式2の代わりに用いられる。
算出部14は、制約条件(式3〜式27、式41〜式43)の下で、式1のかわりに式44に示す目的関数の値を最小化することにより、電力設備の運用計画を算出する。
Celec+Cgas+Cini+Crun
−ΣtΣpINCFiT(p,t) …(式44)
実施の形態5によると、分散型電源で発生した電力の売電を実施するか否かを考慮した上で電力設備の運転計画を算出することができる。例えば、固定価格買い取り制度を利用して、分散型電源の発電電力を売電していたが、ある時期からは売電を停止するような場合において、運転計画を算出することができる。これにより、売電停止に伴う電力設備の採算性などを検討することができる。
[付記]
以上、本発明の実施の形態に係る運転計画算出装置10について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
たとえば、上述の実施の形態では、コスト最小化を目的とする目的関数(式1)を用いたが、CO2排出量の最小化を目的とする目的関数を用いてもよい。また、コスト最小化を目的とする目的関数とCO2排出量の最小化を目的とする目的関数とを組み合わせた目的関数を用いてもよい。これにより、コストとCO2排出量の両方を減少させることができる。
また、上述した制約条件は一例であり、すべての制約条件を用いる必要はない。また、他の制約条件を含んでいてもよい。例えば、年度ごとのイニシャルコストの最大値(設備導入の予算)が予め定められている場合には、そのような制約条件を加えることも可能である。
また、上述の実施の形態では、工場2において電力が消費されるものとして説明を行ったが、家庭や事業所などで電力が消費される場合であっても同様に電力設備の運転計画を算出可能である。
また、上記の運転計画算出装置10はコンピュータにより構成されるものとしたが、運転計画算出装置10を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSIから構成されているとしてもよい。
また、本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、本発明は、これらの方法をコンピュータにより実現するためのコンピュータプログラムであるとしてもよいし、上記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
さらに、本発明は、上記コンピュータプログラムまたは上記デジタル信号をコンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体、例えば、ハードディスクドライブ、CD−ROM、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。また、これらの非一時的な記録媒体に記録されている上記デジタル信号であるとしてもよい。
また、上記プログラムに含まれる各ステップは、複数のコンピュータにより実行されてもよい。
さらに、上記実施の形態および上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 生産エリア
2 工場
3 電力系統
4 太陽光発電装置
5 ガス発電装置
6 蓄電装置
10 運転計画算出装置
12 取得部
14 算出部
16 記憶装置
18 表示制御部

Claims (8)

  1. 電力設備の運転計画を算出する運転計画算出装置であって、
    前記電力設備の運転状態をモデル化した複数の制約条件と、前記複数の制約条件の下で最適化すべき目的関数とを取得する取得部と、
    前記取得部が取得した前記複数の制約条件の下で、前記取得部が取得した前記目的関数を最適化することにより、前記電力設備の運転計画を算出する算出部とを備え、
    前記算出部は、前記電力設備の利用状態の経時的な変化に応じて、前記複数の制約条件のうちの当該経時的な変化に関連する制約条件を前記電力設備の運転計画の算出対象となる時刻に対して選択的に用い、前記目的関数を最適化する
    運転計画算出装置。
  2. 前記算出部は、前記電力設備の導入の前後において当該電力設備に関する制約条件を利用するか否かを変化させた上で、前記目的関数を最適化する
    請求項1に記載の運転計画算出装置。
  3. 前記算出部は、前記電力設備の稼働時と非稼働時とで当該電力設備に関する制約条件を利用するか否かを変化させた上で、前記目的関数を最適化する
    請求項1または請求項2に記載の運転計画算出装置。
  4. 前記複数の制約条件は、電力契約の契約期間ごとに異なる前記電力契約に関する制約条件を含む
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の運転計画算出装置。
  5. 前記算出部は、電力系統への逆潮流が可能な期間と不可能な期間とで前記分散型電源に関する制約条件を利用するか否かを変化させた上で、前記目的関数を最適化する
    請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の運転計画算出装置。
  6. 前記算出部は、前記電力設備である分散型電源で発生した電力の売電を実施する期間と実施しない期間とで前記売電に関する制約条件を利用するか否かを変化させた上で、前記目的関数を最適化する
    請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の運転計画算出装置。
  7. 電力設備の運転計画を算出する運転計画算出方法であって、
    前記電力設備の運転状態をモデル化した複数の制約条件と、前記複数の制約条件の下で最適化すべき目的関数とを取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにおいて取得された前記複数の制約条件の下で、前記取得ステップにおいて取得された前記目的関数を最適化することにより、前記電力設備の運転計画を算出する算出ステップとを含み、
    前記算出ステップでは、前記電力設備の利用状態の経時的な変化に応じて、前記複数の制約条件のうちの当該経時的な変化に関連する制約条件を前記電力設備の運転計画の算出対象となる時刻に対して選択的に用い、前記目的関数を最適化する
    運転計画算出方法。
  8. 電力設備の運転計画を算出するための運転計画算出プログラムであって、
    前記電力設備の運転状態をモデル化した複数の制約条件と、前記複数の制約条件の下で最適化すべき目的関数とを取得する取得部と、
    前記取得部が取得した前記複数の制約条件の下で、前記取得部が取得した前記目的関数を最適化することにより、前記電力設備の運転計画を算出する算出部としてコンピュータを機能させ、
    前記算出部は、前記電力設備の利用状態の経時的な変化に応じて、前記複数の制約条件のうちの当該経時的な変化に関連する制約条件を前記電力設備の運転計画の算出対象となる時刻に対して選択的に用い、前記目的関数を最適化する
    運転計画算出プログラム。
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